JP2017076945A - 光伝送装置、光集線ネットワークシステム、運用制御方法およびプログラム - Google Patents

光伝送装置、光集線ネットワークシステム、運用制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】特別なデバイスの追加や伝送遅延を増加させることなく、1+1プロテクション相当の高信頼なONU間通信を行うことができる光伝送装置、光集線ネットワークシステム、運用制御方法およびプログラムを提供する。【解決手段】光集線ネットワークシステム100は、複数のノード120〜140のうち、少なくとも一つは、一方のONU32から他方のONU32へデータ転送を折り返す中継用のOSU132を備える。また、代表ノード110のOLT111は、OSU132を介したONU32間の経路に、OSU132で折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行うDWBA機能部127を備える。DWBA機能部127は、ノード120〜140間で右回りまたは左回りのパスについて、一方をOSU26折り返しパスと設定し、他方をOSU132を有するノード120〜140を通過するパスと設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、PON(Passive Optical Network)に代表される、光TDM技術を用いた通信用のデバイスおよび装置を活用した光伝送装置、光集線ネットワークシステム、運用制御方法およびプログラムに関する。
従来、光TDM技術を用いたネットワークとして、例えばPONがブロードバンドアクセス網を構成する一手段として検討または導入されている。PONは、光ファイバ網の途中に分岐装置が挿入された、1本の光ファイバが複数の加入者で共有可能な光ネットワークである。
ブロードバンドアクセス網におけるPONでは、局舎に配置されるOLT(Optical Line Terminal)と、ユーザ宅に配置されるONU(Optical Network Unit)とが光ファイバおよび光カプラを介して接続される。通常、1台のOLTに対して複数台のONUが接続され、このOLT−ONU間において、TDM(Time Division Multiplexing)またはTDMA(Time Division Multiple Access)を適用して光の領域でデータの多重分離を行いつつデータを伝送することにより、光ファイバ心線やOLT等のリソースが複数ユーザで共用可能となっている。なお、OLTは局舎側の光回線終端装置であり、ONUは、ユーザ宅側の光回線終端装置としての加入者装置である。
PONの物理トポロジとしては、ツリー構成が多く採用されているが、非特許文献1に記載のように、リング構成も検討されている。リングトポロジは、ツリー構成と異なり、OLT−ONU間で物理的に独立な2経路を設定することができ、高信頼化に適している。リングトポロジでは、PONにおいてもOLT−ONU間で1+1プロテクションが可能である。この種のリング構成のPONにおけるOLT−ONU間の1+1プロテクション(後述)の構成例を図8に示す。
図8はリングトポロジにPONを適用した場合の光集線ネットワークシステム10の構成を示すブロック図である。
図8の光集線ネットワークシステム10は、代表ノードとしての光伝送装置11と、ノードとしての複数の光伝送装置12,13,14とが、物理的に独立した2本の信号伝送路としての第1光ファイバ16および第2光ファイバ17によってリング状に接続されている。この2本のリング状の光ファイバ16,17の伝送路によって、矢印で示す互いに異なる方向の右回り方向と左回り方向にデータを伝送でき、何れか一方の伝送路に障害が発生して伝送不能となった場合に、他方の伝送路で伝送が可能となっている。これが上述した1+1プロテクションの構成である。なお、光伝送装置11は代表ノード11とも称し、各光伝送装置12,13,14はノード12,13,14とも称す。
例えばノード13のIO(Input/Output)部34aに接続されたホスト43aから送信されるクライアント信号を、代表ノード11のIO部20aに接続されたホスト41aへ伝送する場合を考える。
IO部34aは、第1光ファイバ16を介して矢印Y1で示す右回り、または第2光ファイバ17を介して矢印Y2で示す左回りそれぞれの経路にデータを流すため、同じデータをコピーして伝送する。そして、IO部20aは、右回り、左回りそれぞれから同じデータを受信すると、それらを1つのデータとして(例えばどちらか片方のデータを破棄して)ホストコンピュータ41aに転送する。
なお、矢印Y1、Y2は、ともにノード13(ONU32a、32b)から代表ノード11(OSU(Optical Subscriber Unit)26a、26b)へのデータの流れであり、この流れ方向を以下では「上り」とする。一方、代表ノード11→ノード13へのデータの流れ方向を「下り」とする。
つまり、同じ上り方向として、2つのリング状の経路を利用して右回りと左回りとにデータ伝送が可能となっている。このため、何れか一方の経路に障害が発生して伝送不能となった場合に、他方の経路でデータ伝送を行うことができる。例えば、第1光ファイバ16に障害が発生して伝送不能となった場合に、第2光ファイバ17でデータ伝送を行うことができる。したがって、一方の経路に障害が発生した場合でも、データ伝送の遮断を抑制できる。
[代表ノード]
代表ノード11は、複数のIO(入出力処理)部20a〜20nと、OLT21と、光多重分離部23a,23bと、を備えて構成される。OLT21は、SW(スイッチ)部25と、OSU26a,26bと、DWBA(Dynamic Wavelength and Bandwidth Assignment)機能部27と、を備える。
複数のIO部20a〜20nは、代表ノード11の外部の複数のホストコンピュータ(ホストともいう)41a〜41nと1対1で接続され、ホスト41a〜41nと信号送受信を行うSNI−LT(application Server-Network Interface-Line Terminal)である。
IO部20a〜20nは、ホスト41a〜41nから送信されて来たクライアント信号を終端してSW部25へ送信し、また、SW部25からの信号をクライアント信号としてホスト41a〜41nへ送信する。
光多重分離部23a,23bは、第1および第2光ファイバ16,17を介して伝送される光信号としてのデータに対して、多重化、分離、スルー(通過)の何れかの処理を行う。例えば、光多重分離部23aは、OSU26aからのパケットデータを多重化して第1光ファイバ16を介してノード14へ伝送し、ノード12からの光バーストデータを分離してOSU26aへ出力する処理を行う。
SW部25は、通常の電気パケットスイッチであり、L2−SW(レイヤ2スイッチ)と同等なスイッチである。このSW部25は、事前に設定されたMACアドレス(Media Access Control address)とポートとの対応テーブルに従い、MACアドレスによる宛先のホスト(例えば41a)へ、OSU26aからのパケットデータをSW部25およびIO部20aを介して転送する。
OSU26a,26bは、PDS(Passive Double Star)方式の光回線終端装置である。このOSU26a,26bは、ノード12〜14のONU32a,32bからの光バーストデータを受信してSW部25へ出力し、また、SW部25からのパケットデータを受け取り、ONU32a,32bへ光データ送信する。この構成では、OSU26a,26bとONU32a,32b間がPON区間となっている。
DWBA機能部27は、動的波長帯域割当の機能を有する。動的波長帯域割当とは、ノード12〜14のONU32a,32bに対して複数波長を総合した総帯域を効率良く分配すべく、動的に波長を切替えて帯域を割り当てることである。
[ノード(光伝送装置)]
ノード12,13,14は何れも同構成であり、ノード13を代表して示す。ノード13は、複数の光多重分離部31a,31bと、複数のONU(Optical Network Unit)32a,32bと、MUX/SW部33と、複数のIO部34a〜34nと、を備えて構成される。
光多重分離部31a,31bは、上記代表ノード11の光多重分離部23a,23bと同様に多重化、分離、スルーの何れかの処理を行う。例えば、光多重分離部31aは、ONU32aからのパケットデータを多重化して第1光ファイバ16を介してノード12へ伝送し、ノード14からの光バーストデータを分離してONU32aへ出力し、または、ノード14からの光バーストデータをスルーしてノード12へ伝送する処理を行う。
ONU32a,32bは、PONに係るデータの送受信を行う。このONU32a,32bは、代表ノード11のOSU26a,26bからの光データを受信してMUX/SW部33へ出力し、また、MUX/SW部33からのパケットデータを受信して、OSU26a,26bへ光バースト送信する。
IO部34a〜34nは、代表ノード11でないノード13に接続されるホスト43a〜43nと信号送受信を行うUNI−LT(User-Network Interface -Line Terminal)である。ノード13のIO部34a〜34nは、ホスト43a〜43nからのクライアント信号の終端を行い、MUX/SW部33へ送る。MUX/SW部33からの信号をクライアント信号としてホスト43a〜43nへ送る。他のノード12,14においても、同様に図示せぬIO部にホスト42a〜42n,44a〜44n(図示は1つのみ)が1対1で接続されている。
光集線ネットワークシステム10においては、例えばノード13のIO部34aに接続されたホスト43aから送信されるクライアント信号を、代表ノード11のIO部20aに接続されたホスト41aへ伝送する場合、第1光ファイバ16を介して矢印Y1で示す右回り、または第2光ファイバ17を介して矢印Y2で示す左回りに伝送可能となっている。つまり、2つのリング状の経路を利用して右回りと左回りとにデータ伝送が可能となっている。このため、何れか一方の経路に障害が発生して伝送不能となった場合に、他方の経路でデータ伝送を行うことができる。例えば、第1光ファイバ16に障害が発生して伝送不能となった場合に、第2光ファイバ17でデータ伝送を行うことができる。したがって、一方の経路に障害が発生した場合、高速に復旧することができる。
G. Kramer, B. Mukherjee and G. Pesavento, EthernetPON(ePON): design and analysis of an optical accessnetwork, Phot. Net. Commun.,[online],3, 2001,[平成27年9月25日検索],インターネット 〈 URL : http://www.www.glenkramer.com/papers/epon_pnc.pdf〉 "IEEE Std.802.3ah-2004",IEEE,2004年,64.3.2.2章Optional Shared LAN Emulation,[online],2004,[平成27年9月25日検索],インターネット 〈 URL : http://www.google.co.jp/url?〉 N. Nadarajah et al., "Novel Schemes for Local Area Network Emulation in Passive Optical Networks With RF Subcarrier Multiplexed Customer Traffic,"Journal of Lightwave Technology, [online],Oct. 2005、[平成27年9月25日検索],インターネット 〈 URL : http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad〉 A. D. Hossain et al., "Ring-based local access PON architecture for supporting private networking capability," OSA Journal of Optical Networking, vol. 5, no. 1, pp. 26-39, [online],Jan. 2006, [平成27年9月25日検索],インターネット 〈 URL : http://www.eng.uwo.ca/electrical/faculty/shami_a/publications.html〉
ところで、上述したシステム10のPONにおいて柔軟な通信形態を提供するためには、異なるノード12〜14のONU間通信が重要となる。しかし、PONでは、基本的にはOLT21−ONU32a〜32n間の通信のみをサポートしており、任意のノード12〜14のONU間で直接通信を行うことは不可能である。
ONU間通信を実現する手段として、非特許文献2には、あるノードのONUからのデータをOLTで折り返し、別のノードのONUに伝送するOLT折返方式の検討が記載されている。これは、「Shared LAN Emulation」という呼称で、米国電気電子学会IEEEのEPON(Ethernet Passive Optical Network)(Ethernet:登録商標)にオプショナルで定義されている。
OLT折返方式を用いた場合に1+1プロテクションを設定する際では、例えば図9(a)に示すように、ノード12において伝送データをコピーし、これを、矢印Y3で示す右回り、矢印Y4で示すノード13を通過する左回りに経路を伝送し、これらのデータを代表ノード11のOLTにて折返して別のノード14へ伝送する。または、図9(b)に示すように、ノード12において伝送データをコピーし、これを、矢印Y5,Y6で示す右回りへ伝送し、矢印Y5で示すデータは、代表ノード11のOLTにて右回りに折返して別のノード15へ伝送する。一方、矢印Y6で示すデータは、代表ノード11のOLTにて左回りに折返してノード13を通過して左回りに別のノード14へ伝送する。
しかし、図9(a)では、矢印Y4で示すOLTでの折返し後のデータが、矢印Y3で示すOLTでの折返し後のデータと同一経路を同方向に通ってノード14へ伝送される。このため、その同一経路の光ファイバに障害60が発生して伝送不能となった場合、コピーした両系のデータが伝送不能となるので、通常1+1プロテクションで実現可能な他方の経路でデータ伝送を継続することができなくなる問題が生じる。すなわち、OLTでの折り返し後、共に同じ右回りの経路を通るため、ノード11−ノード14間の光ファイバ断で両系断となるので、プロテクションが不可となる。
また、図9(b)では、矢印Y5,Y6で示すOLTでの折返し前の両系のデータが、同一経路を同方向に通ってOLTへ伝送される。このため、同一経路の光ファイバに障害61が発生して伝送不能となった場合、ノード12でコピーした両系のデータが伝送不能となる問題が生じる。すなわち、OLTでの折り返し前に同じ右回りの経路を通るため、ノード11−ノード12間の光ファイバ断で両系断となるので、プロテクションが不可となる。
この他、非特許文献3に記載のように、ONU間通信を、OLT折返し無しで実現する方式も提案されている。しかし、OLTの送受信機能が全てのONUに必要となったり、ONUのノード間にデータ反射を行わせるための特殊なデバイスが必要となったりするのでコスト高となる問題がある。
更に、OLT折返し無しの構成として、非特許文献4に記載のように、リング上の各ノードのONUでデータをリレーして伝送する構成が提案されている。しかし、その構成では、ノード間の特殊なデバイスを最小限に抑制したとしても、ONUがデータを1ノードずつ電気的に受信して送信するので、ノードが数珠つなぎになり、伝送遅延が増加するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、特別なデバイスの追加や伝送遅延を増加させることなく、1+1プロテクション相当の高信頼なONU間通信を行うことができる光伝送装置、光集線ネットワークシステム、運用制御方法およびプログラムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての第1OLTを有する第1光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としてのONUを有する複数の第2光伝送装置とが、少なくとも2本の光伝送路でリング状に接続され、当該2本の光伝送路を同一の2つのデータが互いに反対方向に経由する際に、一方の前記ONUから前記第1OLTで折り返して他方の前記ONUへ伝送されるネットワークに、前記第1または第2光伝送装置として用いられる光伝送装置であって、複数の第2光伝送装置のうち、少なくとも一つは、一方の前記ONUから他方の前記ONUへデータ転送を折り返す中継用の第2OLTを備え、前記第1光伝送装置は、前記第2OLTを介した前記ONU間の経路に、当該第2OLTで折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行うパス設定制御手段を備え、前記パス設定制御手段は、前記第2光伝送装置間で右回りまたは左回りのパスについて、一方を前記第2OLTの折り返しパスと設定し、他方を前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置を通過するパスと設定することを特徴とする光伝送装置である。
請求項6に係る発明は、外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての第1OLTを有する第1光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としてのONUを有する複数の第2光伝送装置とが、少なくとも2本の光伝送路でリング状に接続され、当該2本の光伝送路を同一の2つのデータが互いに反対方向に経由する際に、一方の前記ONUから前記第1OLTで折り返して他方の前記ONUへ伝送される光集線ネットワークシステムであって、複数の第2光伝送装置のうち、少なくとも一つは、一方の前記ONUから他方の前記ONUへデータ転送を折り返す中継用の第2OLTを備え、前記第1光伝送装置は、前記第2OLTを介した前記ONU間の経路に、当該第2OLTで折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行うパス設定制御手段を備え、前記パス設定制御手段は、前記第2光伝送装置間で右回りまたは左回りのパスについて、一方を前記第2OLTの折り返しパスと設定し、他方を前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置を通過するパスと設定することを特徴とする光集線ネットワークシステムである。
請求項7に係る発明は、外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての第1OLT(Optical Line Terminal)を有する第1光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としてのONU(Optical Network Unit)を有する複数の第2光伝送装置とが、少なくとも2本の光伝送路でリング状に接続され、当該2本の光伝送路を同一の2つのデータが互いに反対方向に経由する際に、一方の前記ONUから前記第1OLTで折り返して他方の前記ONUへ伝送される光集線ネットワークシステムの運用制御方法であって、複数の第2光伝送装置のうち、少なくとも一つは、一方の前記ONUから他方の前記ONUへデータ転送を折り返す中継用の第2OLTを備え、前記第1光伝送装置は、前記第2OLTを介した前記ONU間の経路に、当該第2OLTで折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行うパス設定制御ステップを実行し、前記パス設定制御ステップにおいて、前記第2光伝送装置間で右回りまたは左回りのパスについて、一方を前記第2OLTの折り返しパスと設定し、他方を前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置を通過するパスと設定することを特徴とする運用制御方法である。
請求項8に係る発明は、外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての第1OLTを有する第1光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としてのONUを有する複数の第2光伝送装置とが、少なくとも2本の光伝送路でリング状に接続され、当該2本の光伝送路を同一の2つのデータが互いに反対方向に経由する際に、一方の前記ONUから前記第1OLTで折り返して他方の前記ONUへ伝送されるネットワークに、前記第1または第2光伝送装置として用いられる光伝送装置としてのコンピュータを、複数の第2光伝送装置のうち、少なくとも一つが、一方の前記ONUから他方の前記ONUへデータ転送を折り返す中継用の第2OLTを備え、前記第1光伝送装置が、前記第2OLTを介した前記ONU間の経路に、当該第2OLTで折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行うとともに、前記第2光伝送装置間で右回りまたは左回りのパスについて、一方を前記第2OLTの折り返しパスと設定し、他方を前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置を通過するパスと設定するパス設定制御手段、として機能させるためのプログラムである。
上記の請求項1,6,7,8の構成によれば、次のような作用効果を得ることができる。ONUとOLT間と、OLTとONU間とは、各々が、リング状の2本の光伝送路で相反方向に伝送可能に接続されている。このため、第2OLTによる折り返しパスは、例えば送信ノードから第2OLTのOLT折り返しまでは上りとして送信され、当該第2OLTで折り返され下りとして受信ノードへ転送される。これにより、データ伝送の始点と終点のOLTで折り返すONU間において、一方の光伝送路に伝送不能状態に障害が発生しても、他方の光伝送路でデータを伝送することができる。したがって、特別なデバイスの追加やノード毎の電気処理に起因する遅延を増加させることなく、1+1プロテクション相当の高信頼なONU間通信を行うことができる。その結果、最小限の設備量増加で1+1プロテクション相当の高信頼化が可能となり、いずれの区間がファイバ断となっても高速復旧が可能となる。
請求項2に係る発明は、前記第1OLTおよび前記第2OLTの折り返しパスは、送信側の前記第2光伝送装置から前記第1OLTおよび前記第2OLTの折り返しまでは上りとして送信され、前記第1OLTおよび前記第2OLTで折り返されて下りとして受信側の前記第2光伝送装置へ転送されることを特徴とする光伝送装置である。
この構成によれば、データ伝送の始点と終点のOLTで折り返すONU間において、一方の光伝送路に伝送不能状態に障害が発生しても、他方の光伝送路でデータを伝送することができる。最小限の設備量増加で1+1プロテクション相当の高信頼化が可能となり、いずれの区間がファイバ断となっても高速復旧が可能となる。
請求項3に係る発明は、前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置が、他の前記第2光伝送装置の前記ONUから前記第1光伝送装置の前記第1OLTへの上り中継、および、前記ONU間通信を中継する場合、前記上り中継は、自己の前記ONUから転送し、前記ONU間通信は、前記第2OLTが上りから下りに折り返して転送することを特徴とする光伝送装置である。
この構成によれば、上り中継、ONU間通信とも全て第2OLTで終端させることができるので、上り波長数が少なく済むとともに、波長リソースを有効活用することができる。
請求項4に係る発明は、前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置が、他の前記第2光伝送装置の前記ONUから前記第1光伝送装置の前記第1OLTへの上り中継、および、前記ONU間通信を中継する場合、前記上り中継は、スルーして送信し、前記ONU間通信は、前記第2OLTが上りから下りに折り返して転送することを特徴とする光伝送装置である。
この構成によれば、上り中継とONU間通信を例えばAWGで分離し、ONU間通信だけOLTで終端させることができるので、通常の上り通信において遅延の増加が生じない効果がある。
請求項5に係る発明は、前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置が、他の前記第2光伝送装置の前記ONUから前記第1光伝送装置の前記第1OLTへの上り中継、および、前記ONU間通信を中継する場合、上り中継およびONU間通信をともに光分岐してスルーおよび分離を両方行い、前記上り中継は、スルーして送信した側を利用して伝送し、前記ONU間通信は分離した側を利用し、前記第2OLTで上りから下りに折り返して転送することを特徴とする光伝送装置である。
この構成によれば、上り中継、ONU間通信とも例えばカプラで分岐するので、上り波長数が少なく済むとともに、通常の上り通信において遅延の増加が生じない効果がある。
本発明によれば、特別なデバイスの追加や遅延を増加させることなく、1+1プロテクション相当の高信頼なONU間通信を行うことができる光伝送装置、光集線ネットワークシステムおよびプログラムを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る光集線ネットワークシステムを示す構成図である。 第1の実施形態に係る光集線ネットワークシステムのOLT機能部が配備されるノードの詳細構成を示す図である。 第1の実施形態に係る光集線ネットワークシステムのノードの帯域割当管理を示すシーケンス図である。 本発明の第2の実施形態に係る光集線ネットワークシステムのOLT機能部が配備されるノードの詳細構成を示す図である。 第2の実施形態に係る光集線ネットワークシステムのノードの帯域割当管理を示すシーケンス図である。 本発明の第3の実施形態に係る光集線ネットワークシステムのOLT機能部が配備されるノードの詳細構成を示す図である。 第3の実施形態に係る光集線ネットワークシステムのノードの帯域割当管理を示すシーケンス図である。 従来の光集線ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。 従来の光集線ネットワークシステムにおいて、(a)OLTでの折り返し後の光ファイバに障害が発生した様子を示し、(b)OLTでの折り返し前の光ファイバに障害が発生した様子を示すブロック図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)における光集線ネットワークシステム等について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光集線ネットワークシステムを示す構成図である。図8と同一構成部分には同一符号を付している。本実施形態は、PONに代表される、光TDM技術を用いた通信用のデバイスおよび装置を活用した光伝送装置、光集線ネットワークシステムに適用する例である。
図1に示すように、光集線ネットワークシステム100は、代表ノードとしての光伝送装置110と、ノードとしての複数の光伝送装置120,130,140とが、物理的に独立した2本の信号伝送路としての第1光ファイバ16および第2光ファイバ17によってリング状に接続されている。そのリングトポロジのPONにおけるOLT21−ONU32間が2本の経路として冗長化(耐障害化)されている。
この2本のリング状の光ファイバ16,17の伝送路によって、矢印で示す互いに異なる方向の右回り方向と左回り方向にデータを伝送でき、何れか一方の伝送路に障害が発生して伝送不能となった場合に、他方の伝送路で伝送が可能な1+1プロテクションの構成である。各光ファイバ16,17に矢印で示す右回り方向及び左回り方向は、その逆方向であってもよい。ただし、各光ファイバ16,17は同一回り方向にデータ伝送を行うことも可能である。
ここで、光伝送路の数について本実施形態では、2本(1+1や1:1)を例示するが、複数本であれば2本以上でもよい。
なお、各光伝送装置は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、ハードディスクなどの記憶手段(記憶部)と、ネットワークインタフェースとを有するコンピュータとして構成される。
このコンピュータは、CPUが、メモリ上に読み込んだプログラム(アプリケーションや、その略のアプリとも呼ばれる)を実行することにより、後記する各処理部により構成される制御部(制御手段)を動作させる。
以下、光集線ネットワークシステム100の各構成要素について、光集線ネットワークシステム10との違いに着目して説明する。なお、同じ符号が付いた構成要素は、光集線ネットワークシステム100と光集線ネットワークシステム10とで基本的には同じものである。
以下本明細書において、上りとは、ONU32から光ファイバ16,17に向けて送信するものをいい、下りとは、OLT111から光ファイバ16,17に向けて送信するものをいう。
[代表ノード]
代表ノード110(第1光伝送装置)は、複数のIO部20a〜20nと、OLT111(第1OLT)と、光多重分離部23a,23bと、を備えて構成される。OLT111は、SW部25と、OSU26a,26bと、DWBA機能部127(パス設定制御手段)と、を備える。
複数のIO部20a〜20nは、代表ノード110の外部の複数のホスト41a〜41n(外部装置)と1対1で接続され、ホスト41a〜41nと信号送受信を行うSNI−LTである。複数のIO部20a〜20nは、ホスト41a〜41nから送信されて来たクライアント信号を終端してSW部25へ送信し、また、SW部25からの信号をクライアント信号としてホスト41a〜41nへ送信する。
光多重分離部23a,23bは、第1および第2光ファイバ16,17(光伝送路)を介して伝送される光信号としてのデータに対して、多重化、分離、スルー(通過)の何れかの処理を行う。例えば、光多重分離部23aは、OSU26aからのパケットデータを多重化して第1光ファイバ16を介してノード140へ伝送し、ノード120からの光バーストデータを分離してOSU26aへ出力し、または、ノード120からの光バーストデータをスルーしてノード140へ伝送する処理を行う。
SW部25は、通常の電気パケットスイッチであり、L2−SWと同等なスイッチである。このSW部25は、事前に設定されたMACアドレスとポートとの対応テーブルに従い、MACアドレスによる宛先のホスト(例えば41a)へ、OSU26aからのパケットデータをSW部25およびIO部20aを介して転送する。
OSU26a,26bは、PDS方式の光回線終端装置である。このOSU26a,26bは、ノード120〜140のONU32a,32bからの光バーストデータを受信してSW部25へ出力し、また、SW部25からのパケットデータを受け取り、ONU32a〜32nへ光データ送信する。この構成では、OSU26a,26bとONU32a,32b間がPON区間となっている。
DWBA機能部127は、動的波長帯域割当の機能を有する。動的波長帯域割当とは、ノード120〜140のONU32a,32bに対して複数波長を総合した総帯域(特に上りの総帯域)を効率良く分配すべく、動的な波長切替も考慮しながらトラヒック量に応じて動的に帯域を割り当てることである。
DWBA機能部127は、PON内の波長やTDMの割当状態を管理する。そして、DWBA機能部127は、以下に例示するように代表ノード110やノード120〜140の各制御処理を行う。
・DBA(Dynamic Bandwidth Allocation)演算やDWBA演算を行い、その演算結果をOSU26、SW部25に通知することで、PONの帯域や波長リソースをONUに動的に割り当てる。
・IO部20、34に対して、受信波長切替用のアイドル信号の挿入を指示したり、送信対象のデータ信号のリオーダリング(送信順序の入れ替え)を指示したりする。
特に、DWBA機能部127は、OSU132を介したONU32間の経路に、OSU132で折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行う。DWBA機能部127は、ノード120〜140間で右回りまたは左回りのパスについて、一方をOSU26折り返しパスと設定し、他方をOSU132を有するノード130を通過するパスと設定する。DWBA機能部127は、OSU132が送受信に使用する波長を、所定にタイミングで切り替えるように制御する。さらに、DWBA機能部127は、送信側のノードでは、データをコピーして2本の光ファイバ16,17へ送信し、受信側のノードでは、2本の光ファイバ16,17からのデータを選択する制御を行う。
[ノード(光伝送装置)]
ノード120,130,140(第2光伝送装置)の少なくとも1つは、後記するOLT機能が配備されるノードである。ノード120,130,140が、OLT機能部を備える場合、ノード120,130,140は何れも同構成である。ノード130を代表して示す。
ノード130は、複数の光多重分離部131a,131bと、複数のOSU132a,132b(OLT機能部)(第2OLT)と、複数のONU32a,32bと、MUX/SW部33と、複数のIO部34a〜34nと、を備えて構成される。
以下の説明において、光多重分離部131a,131bを総称する場合は、光多重分離部131と呼び、OSU132a,132bを総称する場合は、OSU132と呼び、ONU32a,32bを総称する場合は、ONU32と呼ぶ。
光多重分離部131a,131bは、上記代表ノード110の光多重分離部23a,23bと同様に多重化、分離、スルーの何れかの処理を行う。例えば、光多重分離部131aは、ONU32aからのパケットデータを多重化して第1光ファイバ16を介してノード120へ伝送し、ノード140からの光バーストデータを分離してONU32aへ出力し、または、ノード140からの光バーストデータをスルーしてノード120へ伝送する処理を行う。
OSU132a,132bは、一方のONU32から他方のONU32へデータ転送を折り返す中継用のOLT機能部(第2OLT)である。OSU132a,132bは、第1OLTと同様のデータ転送(折り返し)機能を配備し、冗長用のパスを設定する。
ONU32a,32bは、PONに係るデータの送受信を行う。ONU32aは、左回り用のデータ転送機能部、ONU32bは、右回り用のデータ転送機能部である。なお、ノード130は、ONU32aは、左回り用のONU32aと右回り用のONU32bのうち、いずれか一方のみを備える態様でもよい。ONU32a,32bは、代表ノード110のOSU26a,26bからの光データを受信してMUX/SW部33へ出力し、また、SW部33からのパケットデータを受信して、OSU26a,26bへ光バースト送信する。
IO部34a〜34nは、UNI−LT(User-Network Interface - Line Terminal)であり、代表ノード110でないノード130に接続されるホスト43a〜43nとMUX/SW部33との間の信号送受信を行う。
IO部34a〜34nは、ホスト43a〜43nからのクライアント信号の終端を行い、MUX/SW部33へ送る。MUX/SW部33からの信号をクライアント信号としてホスト43a〜43nへ送る。他のノード120,140においても、同様に図示せぬIO部にホスト42a〜42n,44a〜44n(図示は1つのみ)が1対1で接続されている。
図2は、OSU132(OLT機能部)が配備されるノードの詳細構成を示す図である。ここでは、ノード130は、OSU132を備えるノードである。ノード120,130,140が、OSU132を備える場合、ノード120,130,140は何れも同構成である。
図2に示すように、ノード130は、光多重分離部131と、OSU132と、ONU32と、MUX/SW部33と、UNI−LT部35と、を備えて構成される。
光多重分離部131は、BPF51a,51bと、カプラ152と、を備える。
OSU132は、送受信器であるTRX部153と、データ転送処理用のプロトコル処理部(OSI(Open Systems Interconnection)第1層を処理する「L1」と第2層を処理する「L2」とを有するL1/L2部154と、を備える。
ONU32は、送受信器であるTRX部53と、データ転送処理用のプロトコル処理部第1層を処理する「L1」と第2層を処理する「L2」とを有するL1/L2部54と、を備える。
ONU32は、代表ノード110のOSU26と同様に、データ転送処理用のプロトコル処理部(L1/L2)を有する。また、ONU32は、通常の送受信機(TRX)の機能に加え、送受信する光信号の波長を運用中に動的に変えることができる(すなわち波長のTunable性を持つ)。
なお、ITU(International Telecommunication Union)によって標準化されているアクセス系の標準規格NG−PON2(Next-Generation Passive Optical Network 2)では、ONU32側のトランシーバ(TRX)に波長可変性を持たせることが示唆されている。
以下、上述のように構成された光集線ネットワークシステム100の運用制御方法について説明する。
[全体動作]
図1に示すように、光集線ネットワークシステム100は、代表ノード110ではないノード130に、OSU132a,132b(OLT機能部)を配備している。例えばノード120を送信ノード、ノード140を受信ノードとし、ノード120に接続されたホスト43a〜42nから送信されるクライアント信号をノード140に接続されたホスト44a〜44nへ伝送する。
上述したように、上りとは、ONUで送信するものをいい、下りとは、OLT111で送信するものをいう。本実施形態では、代表ノード110のOLT111で送信するものは対象とせず、ONUが送信したものを他のONUに届けるものを対象とする。このため、代表ノード110のOLT111が送信した下りはそのままスルーさせ、また、上りを一旦、OSU132a,132bで終端し、宛先に届けるために違う波長で下り側の送信を行うようにする。すなわち、通信は、代表ノード110のOLT111が各ノード120〜140宛に送信する通常の下りと、各ノード120〜140のONU32が代表ノード宛に送信する通常の上りと、各ノード120〜140のONU32もしくは第2OLTが他の各ノードのONUもしくは第2OLT宛てに送信する中継通信(第1OLTもしくは第2OLTで折り返される)がある。
OSUが送信する信号は連続信号のため、通常の下り信号用と中継通信信号用は別波長とする必要がある。それぞれ下り波長λD1,λD2とする。
OSU26a,26b(第1OLT)は、下り波長λD1でデータを送信する。OSU132a,132b(第2OLT)に到着した中継通信データは、OSU132a,132bで一旦終端されて、OSU132a,132bから送信するときには、下り波長λD2を使って送信する。
ここで、DWBA機能部127は、OSU132を介したONU32間の経路に、OSU132で折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行う。DWBA機能部127は、ノード120〜140間で右回りまたは左回りのパスについて、一方をOSU26折り返しパスと設定し、他方をOSU132を有するノード120〜140を通過するパスと設定する。DWBA機能部127の指示によって、制御信号をデータ信号に多重して、光ファイバ16,17で、すべてのノードに届ける。それによって、DWBA機能部127は、データを出すタイミングと波長を指示する。代表ノード110が、各ノード120,130,140を統括する集中制御を行って各ノード120,130,140がそれに従う。なお、PONの仕組みでは、このような集中制御は行われている。この制御はどのようなものでもよい。例えば、制御用に別の信号線を設けてもよい。
送受信ノード120,140間で右回り/左回りのパスについて、一方をOLT折り返しパス(矢印Y1で示す右回りの現用パス)と設定し、他方はOSU132a,132bが配備されたノード130を通過するパス(矢印Y2で示す左回りの冗長用パス)と設定する。
送信側のノード120のUNI−LTでデータをコピーし、それぞれの経路へ送信する。
ノード130は、OSU132a,132bを配備しており、送受信ノード120,140間の通信を中継する。OSU132a,132bにおける折り返しパスは、送信ノード120からノード130のOLT折り返しまでは上りとして送信され、ノード130のOLTで折り返され下りとして受信側のノード140へ転送される。
受信側のノード140のONUでは、2経路からのデータを選択する。
[OLT機能部が配備されるノードの動作]
図2に示すように、BPF51a,51bで下りをスルーさせ、上り信号は中継通信信号を含めて全てOSU132a,132bで終端させる。他ノードが送信した代表ノード宛の上り信号に対しては、ノード130のONU32a,32bから転送し、ONU間の中継通信はOSU132a,132bで上りから下りに折り返して転送する。すなわち、
・通常の上り:OSU132のTRX部153(OLT−Rx)で受信し、MUX/SW部33で折り返し、ONU32のTRX部53から送信する。
・ONU間:折り返した後、OSU132のTRX部153(OLT−Tx)から送信する。
[OLT機能部が配備されるノードの詳細動作]
次に、OLT機能部が配備されるノード130の詳細動作について説明する。
光集線ネットワークシステム100は、上り波長λ(最低1波)、下り波長λD1,λD2(最低2波)を使用する。λD1は、通常の下り信号用、λD2は中継信号用である。本明細書では、ONU間通信用に中継する信号を中継信号と表記している。ここで、下りは連続信号のため、通常の下り信号用と中継信号用は別波長とする必要がある。このため、下り波長ではλD1,λD2(最低2波)を使用する。なお、OLT機能部が配備されるノード数だけ、中継信号用の波長を増やす必要がある。例えば、OLT機能部が配備されるノード数が10の場合、中継信号用の波長も10となる。ただし、代表ノードでないノードの全てにOLT機能部を配備する必要はない。
データの流れは、下記の通りである。
<自ノードからの上り送信>
図2に示すように、UNI−LT部35からのデータは、MUX/SW部33からONU32のL1/L2部54、さらにTRX部53を通って、波長λで隣のノード(ここではノード140)へ伝送される。
<他ノードの上り信号の転送>
ingress側のBPF51aで上りと下り波長帯を分離し、上り波長のλの信号が一旦、OSU132a(OLT機能部)のTRX部153、さらにL1/L2部154で終端され、MUX/SW部33でONU32へ折り返される。そして、ONU32のL1/L2部54およびTRX部53を通って波長λで隣のノード(ここではノード140)へ伝送される。
<代表ノードのOLTが送信した自ノード宛下り信号>
BPF51aで上りと下り波長帯を分離し、通常の下り信号用のλD1の信号がカプラで光分岐され、ONU32のTRX部53、さらにL1/L2部154で終端する。L1/L2部54は、自ノード宛信号であることを識別し、MUX/SW部33からUNI−LT部35で受信する。
<他ノード宛の下り信号>
BPF51aで上りと下り波長帯を分離し、通常の下り信号用のλD1の信号がカプラ152を通過し、egress側のBPF51bで上り波長と多重され、隣のノード(ここではノード140)へ伝送する。なお、egress側のBPF51bは、カプラによる光MUX機能でもよい。
<ONU間通信(他ノード〜他ノード)>
BPF51aで上りと下り波長帯を分離し、λの信号が一旦、OSU132aのTRX部153、さらにL1/L2部154で終端され、L1/L2部154内部もしくはMUX/SW部33で再度、OSU132aへ折り返される。そして、OSU132aのL1/L2部154、さらにTRX部153を通って中継信号用のλD2の信号として送信され、カプラ152(またはAWG)、egress側のBPF51bを通過して隣のノード(ここではノード140)へ伝送する。
<ONU間通信(自ノードが送信)>
UNI−LT部35からのデータがMUX/SW部33、OSU132aのL1/L2部154、さらにTRX部153を通って波長λD2で送信され、カプラ152、egress側のBPF51bを通過して隣のノード(ここではノード140)へ伝送する。
<ONU間通信(自ノードが受信)>
ingress側のBPF51aで上りと下り波長帯を分離し、λの信号をOSU132aのTRX部153、さらにL1/L2部154で終端し、電気的に自ノード宛信号を識別してMUX/SW部33からUNI−LT部35で受信する。
[帯域割当管理シーケンス]
図3は、光集線ネットワークシステム100のノードの帯域割当管理を示す図である。図3の帯域割当管理は、上り波長帯と、下り波長帯とに分けられ、の横方向がデータの通信方向を、縦方向が時間をそれぞれ示している。また、図3のブロック内の数値「1」「2」「3」「4」は、4ノードリング構成(図1参照)の各ノード、すなわちノード110(ノード<1>)、ノード120(ノード<2>)、ノード130(ノード<3>)、ノード140(ノード<4>)にそれぞれ対応する。ノード110(ノード<1>)は、通常のOLTを有する代表ノード、ノード130(ノード<3>)はOSU132a,132b(OLT機能部)が配備されるノードである。また、図2および図3のブロック内網掛け部分は、OLT機能部の対応動作であることを示している。
<上り波長帯>
上り波長帯では、通常の上り信号と、中継信号と、をTDMAにより多重して伝送する。
図1および図3に示すように、ノード120(ノード<2>)で送信したデータを代表ノード110(ノード<1>)に届ける場合、ノード120(ノード<2>)からノード130(ノード<3>)→ノード140(ノード<4>)→代表ノード110(ノード<1>)のデータ通信方向である。
この例では、上りがノード130(ノード<3>)で終端されるので、ノード120(ノード<2>)で送信したデータを代表ノード110(ノード<1>)に届ける場合、上り波長帯において通常の上り信号(λの信号)で、ノード120(ノード<2>)から代表ノード110(ノード<1>)にデータを送る(「2→1」(図3のS101参照))。通常の上り信号(λの信号)は、ノード130(ノード<3>)のOSU132a,132bで信号を受信(Drop)しMUX/SW部33で折り返して、ノード130(ノード<3>)からノード140(ノード<4>)→代表ノード110(ノード<1>)と伝送される(「2→1」(図3のS103参照))。
そのときに、ノード130(ノード<3>)内部では電気的な終端および折返処理を行うため、内部的な遅延が生じる(図3のS102参照)。上記S101〜S103が新規な処理である。
続いて、図3のS104「3→1」は、ノード130(ノード<3>)から代表ノード110(ノード<1>)宛のデータ伝送を表しており、ノード130のONUから代表ノード110のOSUまで通常の上り信号(λの信号)を用いて、例えば図3の送信タイミングを用いて伝送される。同様に図3のS105「4→1」は、ノード140(ノード<4>)から代表ノード110(ノード<1>)宛のデータ伝送を表しており、ノード140のONUから代表ノード110のOSUまで通常の上り信号(λの信号)を用いて、例えば図3の送信タイミングを用いて伝送される。
一方、ノード120(ノード<2>)は、上り波長帯において通常の上り信号(λの信号)で、ノード120(ノード<2>)からノード130(ノード<3>)にデータを送る(「2→3」(図3のS106参照))処理は、図3のS101に示されたノード120(ノード<2>)の「2→1」に関するデータ送信等とタイミングが重複しないようにする必要がある。図3では「2→1」の送信タイミング後に「2→3」の送信タイミングを割り当てた例を示した。そして、ノード130(ノード<3>)は、ノード120(ノード<2>)で送信したデータをノード140(ノード<4>)に伝送するために(「2→4」(図3のS107参照))、OSU132a,132bで受信して終端し、中継の下り信号(λD2の信号)を用いて、ノード140(ノード<4>)にデータを送る(「2→4」(図3のS107参照))。上記「2→3」(図3のS106参照)および「2→4」(図3のS107参照)がOSU132a,132bによる折返し通信およびONU間通信に対応する新規な処理である。中継の下り信号(λD2の信号)用いたデータ通信については、後記する。
<下り波長帯>
下り波長帯では、通常の下り信号のTDM伝送(ONU32における受信波長切替制御あり)と、中継信号のTDM伝送(ONU32における受信波長切替制御あり)と、を用いる。
図3に示す例では、代表ノード110(ノード<1>)は、下り波長帯において、通常の下り信号用のλD1の信号を用いて、代表ノード110(ノード<1>)からノード120(ノード<2>)にデータを送る(「1→2」(図3のS109参照))。次いで、代表ノード110(ノード<1>)からノード130(ノード<3>)にデータを送り(「1→3」(図3のS110参照))、ノード140(ノード<4>)にデータを送る(「1→4」(図3のS111参照))。なお、上記S109〜S111は、通常の下り信号(λD1の信号)を用いたデータ転送機能である。また、上記「1→2」(図3のS109参照)および「1→3」(図3のS109参照)のデータ伝送後の部分(図3のハッチング参照)は、光カプラによるパッシブな分岐を用いた際に他のノードが使用できない部分である。
ノード140(ノード<4>)は、上記「1→4」(図3のS111参照)のデータ送信後で、後記する中継の下り信号(λD2の信号)を用いた中継後に、中継の下り信号の波長λD2を、通常の下り信号の波長λD1に、受信λ切替を行う(図3のS112参照)。
図3の上り波長帯において、通常の上り信号の波長λのデータがOSU132a,132bに到着すると(図3のS108参照)、OSU132a,132bは、データの折返しを行う(図3のS113参照)。
ここで、ノード140(ノード<4>)は、通常のデータ転送には、通常の下り信号(λD1の信号)を用いた通常のデータ転送を行っている。このため、ノード140(ノード<4>)は、上記中継信号を受信する際に、通常の下り信号の波長λD1を中継の下り信号の波長λD2に、受信λ切替を切り替える(図3のS114参照)。
ノード130(ノード<3>)は、下り波長帯において、中継の下り信号(λD2の信号)を用いて、折り返したデータをノード140(ノード<4>)に送る(「2→4」(図3のS115参照))。そして、ノード130(ノード<3>)は、下り波長帯において、中継の下り信号(λD2の信号)を用いて、ノード130(ノード<3>)からノード140(ノード<4>)にデータを送る(「3→4」(図3のS116参照))。
ここで、ノード120(ノード<2>)が送信する上り信号/中継信号は、ノード130(ノード<3>)で終端されるため、ノード130(ノード<3>),ノード140(ノード<4>)からの上り信号と同一TS(送信タイミング)を共有できる。
また、ノード140(ノード<4>)は、通常の下り信号/中継信号の両方を受信するために受信波長切替(チューナブルフィルタが透過する波長の設定変更)が必要となる。このため、波長切替オペレーション中ならびに中継信号の受信中は、通常の下り信号を受信することはできない。
以上説明したように、第1の実施形態に係る光集線ネットワークシステム100は、複数のノード120〜140のうち、少なくとも一つは、一方のONU32から他方のONU32へデータ転送を折り返す中継用のOSU132を備える。また、代表ノード110のOLT111は、OSU132を介したONU32間の経路に、OSU132で折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行うDWBA機能部127を備える。DWBA機能部127は、ノード120〜140間で右回りまたは左回りのパスについて、一方をOSU26折り返しパスと設定し、他方をOSU132を有するノード120〜140における折り返しパスと設定する。そして、送信側のノードでデータをコピーし2経路へ送信し、受信側ノードでは2経路からのデータを選択する。
このため、OSU132による折り返しパスは、送信ノードからOSU132までは上りとして送信され、当該OSUで折り返され下りとして受信ノードへ転送される。これにより、データ伝送の始点と終点のONU間において、一方の光伝送路に伝送不能状態に障害が発生しても、他方の光伝送路でデータを伝送することができる。したがって、特別なデバイスの追加や伝送遅延を増加させることなく、1+1プロテクション相当の高信頼なONU間通信を行うことができる。その結果、最小限の設備量増加で1+1プロテクション相当の高信頼化が可能となり、いずれの区間がファイバ断となっても高速復旧が可能となる。
本実施形態では、OSU132を有するノード130は、他のノード120,140のONU32から代表ノード110のOLT111への上り中継、および、ONU32間通信を中継する場合、上り中継は、自己のONU32から転送し、ONU32間通信は、OSU132が上りから下りに折り返して転送する。すなわち、ONU間通信において、通常の上り信号(λの信号)を、OSU132で受信して終端し、通常の上り信号(λの信号)を中継の下り信号(λD2の信号)に切り替えてデータ転送するので、後記する第2の実施形態と比較して上り波長数が少なく済む利点がある。また、後記する第3の実施形態と比較して波長リソースを有効活用することができる。ただし、本実施形態では上り中継、ONU間通信共に、全てOSU132で終端させるので、上りの終端に起因する遅延が増加する可能性がある。
また、本実施形態のコンピュータを実行するプログラムについて説明する。コンピュータは、外部装置(ホスト)との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としてのOLT111を有する代表ノード110と、制御主体に対して客体となる光回線終端装置としてのONU32を有する複数のノード120〜140とが、少なくとも2本の光ファイバ16,17でリング状に接続され、2本の光ファイバ16,17を同一の2つのデータが互いに反対方向に経由する際に、一方のONU32からOLT111で折り返して他方のONU32へ伝送されるネットワークに、第1またはノード120〜140として用いられる光伝送装置であるとする。
このプログラムは、上記コンピュータを、複数のノード120〜140のうち、少なくとも一つが、一方のONU32から他方のONU32へデータ転送を折り返す中継用のOSU132、OSU132を介したONU32間の経路に、OSU132で折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行うとともに、ノード120〜140間で右回りまたは左回りのパスについて、一方をOSU26折り返しパスと設定し、他方をOSU132を有するノード120〜140における折り返しパスと設定するパス設定制御手段として機能させる。
このプログラムによれば、OSU132による折り返しパスは、送信ノードからOSU132のOLT折り返しまでは上りとして送信され、当該OLTで折り返され下りとして受信ノードへ転送される。これにより、最小限の設備量増加で1+1プロテクション相当の高信頼化が可能となり、いずれの区間がファイバ断となっても高速復旧が可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、OSU間通信において、通常の上り信号(λの信号)を、OSU132で受信して終端し、通常の上り信号(λの信号)を中継の下り信号(λD2の信号)に切り替えてデータを転送している。
第2の実施形態は、OSU間通信において、さらに上りに関しても通常の上り信号と中継の上り信号に分ける例である。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る光集線ネットワークシステム200のOSU132(OLT機能部)が配備されるノード130の詳細構成を示す図である。図2と同一構成部分には同一符号を付している。
光集線ネットワークシステム200は、図1の光集線ネットワークシステム100と同様に、代表ノード110と、代表ノード110ではないノード120,130,140とが、物理的に独立した2本の信号伝送路としての第1光ファイバ16および第2光ファイバ17によってリング状に接続されている。
図4に示すように、光集線ネットワークシステム200の代表ノード110ではないノード130は、OSU132(OLT機能部)が配備される。
ノード130は、光多重分離部231と、OSU132と、ONU32と、MUX/SW部33と、UNI−LT部35と、を備えて構成される。
光多重分離部231は、BPF51a,51bと、AWG(Arrayed Waveguide Grating)251と、カプラ252,253と、を備える。
AWG251は、受信したデータを分波し、いずれかの系統(例えばOSU132)へと転送する信号分岐器である。なお、ONU32は、受信波長(Tunable Filter)の設定を変えることで、データを受信する波長を運用中に動的に変更できる。
以下、上述のように構成された光集線ネットワークシステム200の運用制御方法について説明する。
光集線ネットワークシステム200の全体動作は、図1の光集線ネットワークシステム100と同様である。すなわち、代表ノード110ではないノード130に、OSU132を配備する。送受信ノード120,140間で右回り/左回りのパスについて、一方をOLT折り返しパス(矢印Y1で示す右回りの現用パス)と設定し、他方はデータ転送機能が配備されたノード130を通過するパス(矢印Y2で示す左回りの冗長用パス)と設定する。
送信側のノードでデータをコピーし、それぞれの経路へ送信する。
OSU132における折り返しパスは、送信ノード120からノード130の折り返しまでは上りとして送信され、ノード130で折り返され下りとして受信側のノード140へ転送される。
受信側のノード140のONUでは、2経路からのデータを選択する。
[OLT機能部が配備されるノードの動作]
図4に示すように、ノード130は、BPF51aの後段にAWG251を配備し、上り中継とONU間通信をAWG251で分離し、ONU間通信だけOSU132で終端させる。換言すれば、上り中継はλU1を用いてスルーして送信し、ONU間通信はλU2を用いてOSU132で上りから下りに折り返して転送する。すなわち、
・通常の上り:λU1を用いて、スルーする。
・ONU間:λU2を用いてOSU132のTRX部153(OLT−Rx)で受信し、折返後、OSU132のTRX部153(OLT−Tx)から送信する。
[OLT機能部が配備されるノードの詳細動作]
次に、OLT機能部が配備されるノード130の詳細動作について説明する。
光集線ネットワークシステム200は、上り波長がλU1,λU2(最低2波)、下り波長がλD1,λD2(最低2波)を使用する。
λU1は、通常の上り信号用、λU2は、中継信号用である。また、λD1は、通常の下り信号用、λD2は、中継信号用である。
ここで、下りは連続信号のため、通常の下り信号用と中継信号用は別波長とする必要がある。このため、下り波長ではλD1,λD2(最低2波)を使用する。なお、OLT機能部が配備されるノード数だけ、中継信号用の波長を増やす必要がある。ただし、代表ノードでないノードの全てにOLT機能部を配備する必要はない。
データの流れは、下記の通りである。
<自ノードからの上り送信>
図4に示すように、UNI−LT部35からのデータは、MUX/SW部33からONU32のL1/L2部54、さらにTRX部53を通って、波長λ(λU1,λU2をまとめて表記)で隣のノード(ここではノード140)へ伝送される。
<他ノードの上り信号の転送>
ingress側のBPF51aで上りと下り波長帯を分離し、AWG251で上り信号を分波する。上り波長のλU1の信号がONU32側のカプラ253を通過して他信号と多重され隣のノード(ここではノード140)へ伝送される。
<代表ノードのOLTが送信した自ノード宛下り信号>
BPF51aで上りと下り波長帯を分離し、通常の下り信号用のλD1の信号がカプラ252で光分岐され、ONU32のTRX部53、さらにL1/L2部154で終端する。L1/L2部54は、自ノード宛信号であることを識別し、MUX/SW部33からUNI−LT部35で受信する。
<他ノード宛の下り信号>
BPF51aで上りと下り波長帯を分離し、通常の下り信号用のλD1の信号がカプラ252で光多重分岐され、ONU32のTRX部53、そしてL1/L2部54で終端する。自ノード宛信号であることをL1/L2部54で識別し、MUX/SW部33を経由しUNI−LT部35で受信する。
<ONU間通信(他ノード〜他ノード)>
BPF51aで上りと下り波長帯を分離し、AWG251で上り信号を分波する。そして、λU2の信号が一旦、OSU132のTRX部153、さらにL1/L2部154で終端され、L1/L2部154内部もしくはMUX/SW部33で再度、OSU132へ折り返される。そして、OSU132のL1/L2部154、さらにTRX部153を通って中継信号用のλD2の信号として送信され、カプラ252(またはAWG)、egress側のBPF51bを通過して隣のノード(ここではノード140)へ伝送する。
<ONU間通信(自ノードが送信)>
UNI−LT部35からのデータがMUX/SW部33、OSU132のL1/L2部154、さらにTRX部153を通って波長λD2で送信され、カプラ252、egress側のBPF51bを通過して隣のノード(ここではノード140)へ伝送する。
<ONU間通信(自ノードが受信)>
ingress側のBPF51aで上りと下り波長帯を分離し、AWG251で上り信号を分波する。そして、λU2の信号をOSU132のTRX部153、さらにL1/L2部154で終端し、電気的に自ノード宛信号を識別してMUX/SW部33からUNI−LT部35で受信する。
[帯域割当管理シーケンス]
図5は、光集線ネットワークシステム200のノードの帯域割当管理を示す図である。図3と同一処理部分には、同一符号を付している。
図5の帯域割当管理は、上り波長帯と、下り波長帯とに分けられ、の横方向がデータの通信方向を、縦方向が時間をそれぞれ示している。また、図5のブロック内の数値「1」「2」「3」「4」は、4ノードリング構成(図1参照)の各ノード、すなわち代表ノード110(ノード<1>)、ノード120(ノード<2>)、ノード130(ノード<3>)、ノード140(ノード<4>)にそれぞれ対応する。代表ノード110(ノード<1>)は、通常のOLTを有する代表ノード、ノード130(ノード<3>)はOSU132(OLT機能部)が配備されるノードである。また、図4および図5のブロック内網掛け部分は、OLT機能部の対応動作であることを示している。
<上り波長帯>
上り波長帯では、通常の上り信号のTDMA(ONUにおける送信λ切替制御あり)と、中継信号のTDMA(ONUにおける送信λ切替制御あり)と、を用いる。
図1および図5に示すように、ノード120(ノード<2>)で送信したデータを代表ノード110(ノード<1>)に届ける場合、上りがノード120(ノード<2>)で終端するので、ノード120(ノード<2>)で送信したデータを代表ノード110(ノード<1>)に届ける場合、一回、上り波長帯において通常の上り信号(λU1の信号)で、ノード120(ノード<2>)から代表ノード110(ノード<1>)にデータを送る(「2→1」(図5のS101参照))。
まず、上り波長帯において、通常の上り信号の波長λU1を用いて、通常の上り信号(λU1の信号)がノード120(ノード<2>)→ノード130(ノード<3>)→ノード140(ノード<4>)のデータ通信方向に転送され、ノード130(ノード<3>)のOSU132で信号を受信(Drop)しMUX/SW部33で折り返して、ノード130(ノード<3>)から代表ノード110(ノード<1>)へ中継する。この場合、上り中継は終端しないので、図3のS102のような遅延は発生しない。
図5の例では、続いて、ノード130(ノード<3>)のONU32bは、代表ノード110(ノード<1>)へ送信する(「3→1」(図5のS104参照))。また、ノード140(ノード<4>)のONUは、ノード140(ノード<4>)から代表ノード110(ノード<1>)へ送信する(「4→1」(図5のS105参照))。なお、上記S101、S104、S105は、通常の上り信号(λU1の信号)を用いた通常のデータ転送機能である。
ノード120(ノード<2>)は、上記「4→1」(図5のS105参照)のデータ送信後で、後記する中継の上り信号(λU2の信号)を用いた中継後に、中継の上り信号の波長λU2を、通常の上り信号の波長λU1に、送信λ切替を切り替える(図5のS201参照)。
ノード120(ノード<2>)は、上記データの折返し時に、通常の上り信号の波長λU1を中継の上り信号の波長λU2に、送信波長を切り替える(図5のS202参照)。
次に、上り波長帯において、中継の上り信号の波長λU2を用いて、ノード120(ノード<2>)は、上り波長帯において中継の上り信号(λU2の信号)で、ノード120(ノード<2>)からノード130(ノード<3>)にデータを送る(「2→3」(図5のS203参照))。そして、ノード130(ノード<3>)は、ノード120(ノード<2>)で送信したデータをノード140(ノード<4>)に伝送するために(「2→4」(図5のS204参照))、中継の上り信号(λU2の信号)をOSU132で受信して終端し、中継の下り信号(λD2の信号)用いて、ノード120(ノード<2>)からノード140(ノード<4>)にデータを送る(「2→4」(図5のS205参照))。
<下り波長帯>
下り波長帯では、通常の下り信号のTDM伝送(ONUにおける受信λ切替制御あり)と、中継信号のTDM伝送(ONUにおける受信λ切替制御あり)と、を用いる。
図5に示す例では、代表ノード110(ノード<1>)は、下り波長帯において、通常の下り信号用のλD1の信号を用いて、代表ノード110(ノード<1>)からノード120(ノード<2>)にデータを送る(「1→2」(図5のS109参照))。次いで、代表ノード110(ノード<1>)からノード130(ノード<3>)にデータを送り(「1→3」(図5のS110参照))、
ノード140(ノード<4>)は、後記する中継の下り信号(λD2の信号)を用いた中継後に、中継の下り信号の波長λD2を、通常の下り信号の波長λD1に、受信λ切替を切り替える(図5のS112参照)。
ノード120は、通常のデータ送信時には、通常の上り信号(λD1の信号)を用いたデータ転送を行っているため、中継信号伝送時には、ノード120のONUが送信波長を通常の上り信号の波長λU1を中継の上り信号の波長λU2に切り替え(図5のS202参照)処理を行う。
ノード140(ノード<4>)は、通常のデータ受信時には、通常の下り信号(λD1の信号)を用いた通常のデータ転送を行っている。このため、ノード140(ノード<4>)は、中継信号伝送時には、通常の下り信号の波長λD1を中継の下り信号の波長λD2に、受信λ切替を行う(図5のS114参照)。
ノード130(ノード<3>)は、下り波長帯において、中継の下り信号(λD2の信号)を用いて、折り返したデータをノード140(ノード<4>)に送る(「2→4」(図5のS115参照))。そして、ノード130(ノード<3>)は、下り波長帯において、中継の下り信号(λD2の信号)を用いて、ノード130(ノード<3>)からノード140(ノード<4>)にデータを送る(「3→4」(図5のS116参照))。
ここで、ノード120(ノード<2>)が送信する上り信号/中継信号は、ノード130(ノード<3>)で終端されるため、ノード130(ノード<3>),ノード140(ノード<4>)からの上り信号と同一TS(送信タイミング)を共有できる。
また、ノード140(ノード<4>)における波長切替におけるリソース割当制御に加え、ノード120(ノード<2>)が通常の上り信号/中継信号の両方を送信するために送信波長切替(チューナブルレーザが出力する波長の設定変更)が必要となる。したがって、波長切替オペレーション中ならびに中継信号の送信中は通常の上り信号を送信することはできない。
以上説明したように、第2の実施形態に係る光集線ネットワークシステム200のノード130は、BPF51aの後段にOSU132が決定した波長に応じて、いずれかの系統へとデータを転送するAWG251を配備し、上り中継とONU間通信をAWG251で分離し、ONU間通信だけOSU132で終端させる。つまり、上り中継はスルーし、ONU間通信はOSU132で上りから下りに折り返して転送する。このため、通常の上りでは、λU1を用いて、スルーする。また、ONU間では、λU2を用いてOSU132のTRX部153(OLT−Rx)で受信し、折返後、OSU132のTRX部153(OLT−Tx)から送信する。
これにより、第1の実施形態と同様の効果、すなわちデータ伝送の始点と終点のOLTで折り返すONU間において、一方の光伝送路に伝送不能状態に障害が発生しても、他方の光伝送路でデータを伝送することができ、特別なデバイスの追加や伝送遅延を増加させることなく、1+1プロテクション相当の高信頼なONU間通信を行うことができる。
また、本実施形態では、上りに関しても通常の上り信号と中継の上り信号の波長に分けているので、第2の実施形態と比較して通常の上り通信は遅延の増加が生じない効果がある。ただし、通常の上りと折り返しの波長を分けるため、上り波長数が多く要る。
(第3の実施形態)
第1の実施形態は、通常の下りと中継の下りとで信号の波長を分け、第2の実施形態は、さらに通常の上りと中継の上りとで信号の波長を分けている。第3の実施形態では、通常の下りと中継の下りとでは信号の波長を分けるが、通常の上りと中継の上りの信号の波長を分けず、かつ終端せずにカプラでコピーして分岐する例である。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る光集線ネットワークシステム300のOSU132(OLT機能部)が配備されるノード130の詳細構成を示す図である。図2と同一構成部分には同一符号を付している。
光集線ネットワークシステム300は、図1の光集線ネットワークシステム100と同様に、代表ノード110と、代表ノード110ではないノード120,130,140とが、物理的に独立した2本の信号伝送路としての第1光ファイバ16および第2光ファイバ17によってリング状に接続されている。
図6に示すように、光集線ネットワークシステム300の代表ノード110ではないノード130は、OSU132が配備される。
ノード130は、光多重分離部331と、OSU132と、ONU32と、MUX/SW部33と、UNI−LT部35と、を備えて構成される。
光多重分離部331は、BPF51a,51bと、カプラ351,352,353と、を備える。
以下、上述のように構成された光集線ネットワークシステム300の運用制御方法について説明する。
光集線ネットワークシステム200の全体動作は、図1の光集線ネットワークシステム100と同様である。
[OLT機能部が配備されるノードの動作]
図6に示すように、ノード130は、カプラ351,352,353で上り/ONU間全てをスルー(Through)し、かつ信号を受信(Drop)する。すなわち、
・通常の上りおよびONU間はいずれもカプラで分岐し、スルー/Dropする。
上り:Dropされたものは無視する。
ONU間:Drop信号を折返後、OSU132のTRX部153(OLT−Tx)で送信する。
[OLT機能部が配備されるノードの詳細動作]
次に、OSU132(OLT機能部)が配備されるノード130の詳細動作について説明する。
光集線ネットワークシステム300は、上り波長がλ(最低1波)、下り波長がλD1,λD2(最低2波)を使用する。
λD1は、通常の下り信号用、λD2は、中継信号用である。ここで、下りは連続信号のため、通常の下り信号用と中継信号用は別波長とする必要がある。このため、下り波長ではλD1,λD2(最低2波)を使用する。なお、OLT機能部が配備されるノード数だけ、中継信号用の波長を増やす必要がある。
データの流れは、下記の通りである。
<自ノードからの上り送信>
図6に示すように、UNI−LT部35からのデータは、MUX/SW部33からONU32のL1/L2部54、さらにTRX部53を通って波長λで送信された信号がカプラ353で多重され隣のノード(ここではノード140)へ伝送される。
<他ノードの上り信号の転送>
ingress側のBPF51aで上りと下り波長帯を分離し、λの信号がカプラ351、353を通過して隣のノード(ここではノード140)へ伝送される。
<代表ノードのOLTが送信した自ノード宛下り信号>
BPF51aで上りと下り波長帯を分離し、通常の下り信号用のλD1の信号がカプラ352で光分岐され、ONU32のTRX部53、さらにL1/L2部154で終端する。L1/L2部54は、自ノード宛信号であることを識別し、MUX/SW部33からUNI−LT部35で受信する。
<他ノード宛の下り信号>
BPF51aで上りと下り波長帯を分離し、通常の下り信号用のλD1の信号がカプラ352を通過し、egress側のBPF51b(カプラでもよい)で上り波長と多重され隣のノード(ここではノード140)へ伝送される。
<ONU間通信(他ノード〜他ノード)>
BPF51aで上りと下り波長帯を分離し、カプラ351で分岐されたλの信号が一旦、OSU132のTRX部153、さらにL1/L2部154で終端され、L1/L2部154内部もしくはMUX/SW部33で再度、OSU132へ折り返される。そして、OSU132のL1/L2部154、さらにTRX部153を通って中継信号用のλD2の信号として送信され、カプラ352、egress側のBPF51bを通過して隣のノード(ここではノード140)へ伝送する。
<ONU間通信(自ノードが送信)>
UNI−LT部35からのデータがMUX/SW部33、OSU132のL1/L2部154、さらにTRX部153を通って波長λD2で送信され、カプラ352、egress側のBPF51bを通過して隣のノード(ここではノード140)へ伝送する。
<ONU間通信(自ノードが受信)>
ingress側のBPF51aで上りと下り波長帯を分離し、カプラ351で分岐されたλの信号をOSU132のTRX部153、さらにL1/L2部154で終端し、電気的に自ノード宛信号を識別してMUX/SW部33からUNI−LT部35で受信する。
[帯域割当管理シーケンス]
図7は、光集線ネットワークシステム300のノードの帯域割当管理の例を示す図である。図3と同一処理部分には、同一符号を付している。
図7の帯域割当管理は、上り波長帯と、下り波長帯とに分けられ、の横方向がデータの通信方向を、縦方向が時間をそれぞれ示している。また、図7のブロック内の数値「1」「2」「3」「4」は、4ノードリング構成(図1参照)の各ノード、すなわちノード110(ノード<1>)、ノード120(ノード<2>)、ノード130(ノード<3>)、ノード140(ノード<4>)にそれぞれ対応する。ノード110(ノード<1>)は、通常のOLTを有する代表ノード、ノード130(ノード<3>)はOSU132が配備されるノードである。また、図6および図7のブロック内網掛け部分は、OLT機能部の対応動作であることを示している。
<上り波長帯>
上り波長帯では、通常の下り信号と、中継信号が伝送される。
第2の実施形態と異なり、通常の上りと中継の上りの信号の波長を分けずにカプラ351でコピーして分岐する。
図7に示すように、ノード120(ノード<2>)で送信したデータを代表ノード110(ノード<1>)に届ける場合、第2の実施形態と異なり、通常の上りと中継の上りとを分けずにカプラ352でコピーして分岐する。
ノード120(ノード<2>)は、上り波長帯において、通常の上り信号用のλの信号を用いて、ノード120(ノード<2>)から代表ノード110(ノード<1>)にデータを送る(「2→1」(図7のS301参照))。次いで、ノード130(ノード<3>)は、上り波長帯において、通常の上り信号用のλの信号を用いて、ノード130(ノード<3>)から代表ノード110(ノード<1>)にデータを送る(「3→1」(図7のS302参照))。次いで、ノード140(ノード<4>)は、上り波長帯において、通常の上り信号用のλの信号を用いて、ノード140(ノード<4>)から代表ノード110(ノード<1>)にデータを送る(「4→1」(図7のS303参照))。
上記ノード140(ノード<4>)から代表ノード110(ノード<1>)へデータ転送後(「4→1」(図7のS303参照))、異なるタイミングで、ノード120(ノード<2>)は、上り波長帯において通常の上り信号(λの信号)で、ノード120(ノード<2>)からノード130(ノード<3>)にデータを送る(「2→3」(図7のS304参照))。上記S303とS304の送信タイミングが異なっていることが重要であり、この例では、両者の送信タイミングを図7に示すような異なるタイミングとしている。
ただし、カプラ351は、上り/ONU間全てでデータをそのまま透過させるので、データはそのままリング上を(通常OLTまで)周回することになる。このため、上記「2→3」(図7のS304参照)および「2→4」(図7のS305参照)のデータ伝送後の部分(図7のハッチング参照)は、他のノードがデータ通信に使用できない部分となる。
そして、ノード130(ノード<3>)は、OSU132で受信して終端し、通常の上り信号(λの信号)を中継の下り信号(λD2の信号)に切り替える(図7のS306参照)。
<下り波長帯>
下り波長帯では、通常の下り信号のTDM伝送(ONUにおける受信λ切替制御あり)と、中継信号のTDM伝送(ONUにおける受信λ切替制御あり)と、を用いる。
図7に示すように、代表ノード110(ノード<1>)は、下り波長帯において、通常の下り信号用のλD1の信号を用いて、代表ノード110(ノード<1>)からノード120(ノード<2>)にデータを送る(「1→2」(図7のS109参照))。次いで、代表ノード110(ノード<1>)からノード130(ノード<3>)にデータを送り(「1→3」(図7のS110参照))、ノード140(ノード<4>)にデータを送る(「1→4」(図7のS111参照))。
ノード140(ノード<4>)は、上記「1→4」(図7のS111参照)のデータ送信後で、中継の下り信号(λD2の信号)を用いた中継後に、異なるタイミングで中継の下り信号の波長λD2を、通常の下り信号の波長λD1に、受信λ切替を行う(図7のS112参照)。
図7の上り波長帯において、OSU132が、通常の上り信号の波長λを中継の下り信号の波長λD2に切り替えた後(図7のS306参照)、図7の下り波長帯において、OSU132は、データの折返しを行う(図7のS113参照)。すなわち、上記S306は、下り波長切替を示しているわけでなく、分岐したデータが周回していく様子を示したものである。このタイミングでは、他の通信は使えないため、前述のようにタイミングをずらす必要がある。したがって、OSU132は上り(S305参照)を一旦終端し、その後折り返して下り(S113参照)を送信する、という動作となる。
ノード140(ノード<4>)におけるONUは、上記データの折返し時に、通常の下り信号の波長λD1を中継の下り信号の波長λD2に、受信λ切替を切り替える(図7のS114参照)。
ノード130(ノード<3>)は、下り波長帯において、中継の下り信号(λD2の信号)を用いて、折り返したデータをノード140(ノード<4>)に送る(「2→4」(図7のS115参照))。そして、ノード130(ノード<3>)は、下り波長帯において、中継の下り信号(λD2の信号)を用いて、ノード130(ノード<3>)からノード140(ノード<4>)にデータを送る(「3→4」(図7のS116参照))。
ここで、ノード120(ノード<2>)が送信する上り信号/中継信号は、ノード130(ノード<3>)のカプラ351で分岐され終端されないため、ノード130,140からの上り信号と別のTS(送信タイミング)を割り当てる必要がある。
また、ノード140(ノード<4>)は、通常の下り信号/中継信号の両方を受信するために受信波長切替(チューナブルフィルタが透過する波長の設定変更)が必要となる。このため、波長切替オペレーション中ならびに中継信号の受信中は、通常の下り信号を受信することはできない。
以上説明したように、第3の実施形態に係る光集線ネットワークシステム300のノード130は、カプラ351,352,353で上り/ONU間全てをスルー(Through:転送)し、かつ信号を受信(Drop)する。すなわち、通常の上りと中継の上りとを分けずにカプラ351でコピーして分岐する。上りでは、Dropされたものは無視する。また、ONU間では、Drop信号を折返後、OSU132のTRX部153(OLT−Tx)で送信する。
この構成により、第1の実施形態と同様に、上り波長数が少なく済む利点がある。また、カプラ352でコピーして分岐するだけでOSU132に終端させないので、通常の上り通信については遅延の増加が生じない効果がある。ただし、全てカプラによる多重分離なため、全データがリング上を伝送され、リソースのムダ使いが出る虞がある。
なお、上記各実施形態では、光TDM技術を用いたネットワークとして、例えばPONに代表される通信用のデバイスおよび装置を活用した光伝送装置、光集線ネットワークシステムに適用した場合を例に採り説明したが、外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としてのOLTを有する第1光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としてのONUを有する複数の第2光伝送装置とが、少なくとも2本の光伝送路でリング状に接続され、2本の光伝送路を同一の2つのデータが互いに反対方向に経由するネットワークシステム、または光伝送装置であればどのような装置にも適用できる。
また、上記各実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上述文書中や図面中に示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行するためのソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、IC(Integrated Circuit)カード、SD(Secure Digital)カード、光ディスク等の記録媒体に保持することができる。
16,17 光ファイバ(光伝送路)
20a〜20n IO部(SNI−LT)
23a,23b,131a,131b,231,331 光多重分離部
25 SW部
26a,26 OSU
32a,32b ONU
33 MUX/SW部
34a〜34n IO部(UNI−LT)
35 UNI−LT部
41a〜41n,42a〜42n,43a〜43n,44a〜44n ホストコンピュータ(外部装置)
51a,51b BPF
54,154 L1/L2部
100,200,300 光集線ネットワークシステム
110 代表ノード(第1光伝送装置)
120〜140 (第2光伝送装置)
111 OLT(第1OLT)
127 DWBA機能部(パス設定制御手段)
132a,132b OSU(OLT機能部)(第2OLT)
152,252,253,351,352,353 カプラ
153 TRX部
251 AWG

Claims (8)

  1. 外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての第1OLT(Optical Line Terminal)を有する第1光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としてのONU(Optical Network Unit)を有する複数の第2光伝送装置とが、少なくとも2本の光伝送路でリング状に接続され、当該2本の光伝送路を同一の2つのデータが互いに反対方向に経由する際に、一方の前記ONUから前記第1OLTで折り返して他方の前記ONUへ伝送されるネットワークに、前記第1または第2光伝送装置として用いられる光伝送装置であって、
    複数の第2光伝送装置のうち、少なくとも一つは、
    一方の前記ONUから他方の前記ONUへデータ転送を折り返す中継用の第2OLTを備え、
    前記第1光伝送装置は、前記第2OLTを介した前記ONU間の経路に、当該第2OLTで折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行うパス設定制御手段を備え、
    前記パス設定制御手段は、
    前記第2光伝送装置間で右回りまたは左回りのパスについて、一方を前記第2OLTの折り返しパスと設定し、他方を前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置を通過するパスと設定する
    ことを特徴とする光伝送装置。
  2. 前記第1OLTおよび前記第2OLTの折り返しパスは、送信側の前記第2光伝送装置から前記第1OLTおよび前記第2OLTの折り返しまでは上りとして送信され、前記第1OLTおよび前記第2OLTで折り返されて下りとして受信側の前記第2光伝送装置へ転送される
    ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
  3. 前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置は、
    他の前記第2光伝送装置の前記ONUから前記第1光伝送装置の前記第1OLTへの上り中継、および、前記ONU間通信を中継する場合、
    前記上り中継は、自己の前記ONUから転送し、前記ONU間通信は、前記第2OLTが上りから下りに折り返して転送する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
  4. 前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置は、
    他の前記第2光伝送装置の前記ONUから前記第1光伝送装置の前記第1OLTへの上り中継、および、前記ONU間通信を中継する場合、
    前記上り中継は、スルーして送信し、前記ONU間通信は、前記第2OLTが上りから下りに折り返して転送する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
  5. 前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置は、
    他の前記第2光伝送装置の前記ONUから前記第1光伝送装置の前記第1OLTへの上り中継、および、前記ONU間通信の中継する場合、上り中継およびONU間通信をともに光分岐してスルーおよび分離を両方行い、前記上り中継は、スルーして送信した側を利用して伝送し、前記ONU間通信は分離した側を利用し、前記第2OLTで上りから下りに折り返して転送する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
  6. 外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての第1OLT(Optical Line Terminal)を有する第1光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としてのONU(Optical Network Unit)を有する複数の第2光伝送装置とが、少なくとも2本の光伝送路でリング状に接続され、当該2本の光伝送路を同一の2つのデータが互いに反対方向に経由する際に、一方の前記ONUから前記第1OLTで折り返して他方の前記ONUへ伝送される光集線ネットワークシステムであって、
    複数の第2光伝送装置のうち、少なくとも一つは、
    一方の前記ONUから他方の前記ONUへデータ転送を折り返す中継用の第2OLTを備え、
    前記第1光伝送装置は、前記第2OLTを介した前記ONU間の経路に、当該第2OLTで折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行うパス設定制御手段を備え、
    前記パス設定制御手段は、
    前記第2光伝送装置間で右回りまたは左回りのパスについて、一方を前記第2OLTの折り返しパスと設定し、他方を前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置を通過するパスと設定する
    ことを特徴とする光集線ネットワークシステム。
  7. 外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての第1OLT(Optical Line Terminal)を有する第1光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としてのONU(Optical Network Unit)を有する複数の第2光伝送装置とが、少なくとも2本の光伝送路でリング状に接続され、当該2本の光伝送路を同一の2つのデータが互いに反対方向に経由する際に、一方の前記ONUから前記第1OLTで折り返して他方の前記ONUへ伝送される光集線ネットワークシステムの運用制御方法であって、
    複数の第2光伝送装置のうち、少なくとも一つは、
    一方の前記ONUから他方の前記ONUへデータ転送を折り返す中継用の第2OLTを備え、
    前記第1光伝送装置は、前記第2OLTを介した前記ONU間の経路に、当該第2OLTで折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行うパス設定制御ステップを実行し、
    前記パス設定制御ステップにおいて、
    前記第2光伝送装置間で右回りまたは左回りのパスについて、一方を前記第2OLTの折り返しパスと設定し、他方を前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置を通過するパスと設定する
    ことを特徴とする運用制御方法。
  8. 外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての第1OLT(Optical Line Terminal)を有する第1光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としてのONU(Optical Network Unit)を有する複数の第2光伝送装置とが、少なくとも2本の光伝送路でリング状に接続され、当該2本の光伝送路を同一の2つのデータが互いに反対方向に経由する際に、一方の前記ONUから前記第1OLTで折り返して他方の前記ONUへ伝送されるネットワークに、前記第1または第2光伝送装置として用いられる光伝送装置としてのコンピュータを、
    複数の第2光伝送装置のうち、少なくとも一つが、
    一方の前記ONUから他方の前記ONUへデータ転送を折り返す中継用の第2OLTを備え、
    前記第1光伝送装置が、前記第2OLTを介した前記ONU間の経路に、当該第2OLTで折り返されたデータを転送するパスを設定する制御を行うとともに、前記第2光伝送装置間で右回りまたは左回りのパスについて、一方を前記第2OLTの折り返しパスと設定し、他方を前記第2OLTを有する前記第2光伝送装置を通過するパスと設定するパス設定制御手段、
    として機能させるためのプログラム。
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