JP2017075818A - 電子時計および電子時計の表示制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子時計を見るタイミングが幾つかの特定の時刻や時間帯に集中していても、スクロール表示される背景画像のうち様々な部分をユーザーが見れるようにする。【解決手段】電子時計1は、表示部80と、時刻を計時する計時部66と、背景画像を記憶する記憶部72と、計時部66の計時時刻を表示部80に表示させると共に、表示部80に背景画像をスクロール表示させる制御部50と、物理量を計測する計測部10とを備え、制御部50は、背景画像のスクロール表示を更新する場合に、計測部10の計測値を用いて背景画像のスクロール方向を決定する。【選択図】図2
Description
本発明は、電子時計および電子時計の表示制御方法に関する。
特許文献1には、絵巻画像を1日周期でスクロール表示させる電子時計が記載されている(段落0090〜段落0091)。
例えば、会社員が時計をよく見る時刻や時間帯は、通勤時間内、始業時間の前後、休み時間内、終業時間の前後である。このように日常生活の中で時計を見るタイミングは、その人の生活スタイルに応じて幾つかの特定の時刻や時間帯に集中する傾向がある。特許文献1では、絵巻画像を1日周期でスクロール表示させており、毎日、同じ時刻には絵巻画像のうち同じ部分が表示される。したがって、時計を見るタイミングが幾つかの特定の時刻や時間帯に集中していると、ユーザーは、絵巻画像のうち幾つかの特定の部分ばかりを頻繁に見ることになるので、電子時計の表示に飽きてしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、電子時計を見るタイミングが幾つかの特定の時刻や時間帯に集中していても、スクロール表示される背景画像のうち様々な部分をユーザーが見れるようにすることを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明に係る電子時計は、表示部と、時刻を計時する計時部と、背景画像を記憶する記憶部と、前記計時部の計時時刻を前記表示部に表示させると共に、前記表示部に前記背景画像をスクロール表示させる制御部と、物理量を計測する計測部と、を備え、前記制御部は、前記背景画像のスクロール表示を更新する場合に、前記計測部の計測値を用いて前記背景画像のスクロール方向を決定することを特徴とする。
この構成によれば、制御部は、背景画像のスクロール表示を更新する場合に、計測部の計測値を用いて背景画像のスクロール方向を決定する。したがって、背景画像のスクロール表示を更新する都度、計測部の計測値に応じて背景画像のスクロール方向を変化させることが可能になる。このように背景画像のスクロール方向を変化させることで、毎日、同じ時刻であっても、背景画像のうち表示部に表示される部分は、特定の一部に固定されることなく様々に変化する。したがって、電子時計を見るタイミングが幾つかの特定の時刻や時間帯に集中していても、スクロール表示される背景画像のうち様々な部分をユーザーが見れるようにすることができる。
また、上述した電子時計において、時刻情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した時刻情報に基づいて前記計時部の計時時刻を修正する時刻修正部と、を備え、前記制御部は、前記背景画像のスクロール表示を更新する場合に、前記取得部が前記時刻情報の取得に成功したか否かと、前記計測部の計測値とを用いて前記背景画像のスクロール方向を決定する構成であってもよい。この場合、背景画像のスクロール表示を更新する都度、計測部の計測値だけでなく時刻情報の取得の成否を用いて背景画像のスクロール方向が決定される。したがって、計測部の計測値だけを用いて背景画像のスクロール方向を決定する場合に比べ、背景画像のスクロール方向をよりランダムに変化させることができるので、電子時計を見るタイミングが幾つかの特定の時刻や時間帯に集中していても、スクロール表示される背景画像のうち、より多くの異なる部分をユーザーが見れるようにすることができる。
また、上述した電子時計において、前記物理量は、温度、湿度、気圧、水圧、高度、照度、加速度のいずれかであってもよい。この場合、背景画像のスクロール表示を更新する都度、温度、湿度、気圧、水圧、高度、照度、加速度のいずれかの計測値に応じて背景画像のスクロール方向を変化させることが可能になる。
また、上述した電子時計において、前記物理量は、ユーザーの生体情報であってもよい。この場合、背景画像のスクロール表示を更新する都度、生体情報の計測値に応じて背景画像のスクロール方向を変化させることが可能になる。なお、生体情報には、例えば脈拍や体温が含まれる。
また、上述した電子時計において、一次電池または二次電池を備え、前記物理量は、前記一次電池または前記二次電池の電池電圧であってもよい。この場合、背景画像のスクロール表示を更新する都度、電池電圧の計測値に応じて背景画像のスクロール方向を変化させることが可能になる。
また、上述した電子時計において、前記計測部を複数備え、前記複数の計測部の各々は、計測する物理量の種類が異なり、前記制御部は、前記背景画像のスクロール表示を更新する場合に、前記複数の計測部の各々の計測値を用いて前記背景画像のスクロール方向を決定する構成であってもよい。この場合、背景画像のスクロール表示を更新する都度、種類が異なる複数の物理量の計測値を用いて背景画像のスクロール方向が決定される。したがって、1種類の物理量の計測値を用いて背景画像のスクロール方向を決定する場合に比べ、背景画像のスクロール方向をよりランダムに変化させることができるので、電子時計を見るタイミングが幾つかの特定の時刻や時間帯に集中していても、スクロール表示される背景画像のうち、より多くの異なる部分をユーザーが見れるようにすることができる。
また、上述した電子時計において、前記制御部は、前記背景画像の全てが前記表示部にスクロール表示された場合に、所定の特典を付与する処理を行う構成であってもよい。この場合、背景画像の全てが表示部にスクロール表示されたことに応じて、例えば、表示部に特別な画像を表示したり、絵柄が異なる別の背景画像を使用できるようにする等、ユーザーに対して特典を付与することができる。
また、本発明に係る電子時計の表示制御方法は、時刻を計時して表示部に表示すると共に前記表示部に背景画像をスクロール表示する電子時計の表示制御方法であって、前記背景画像のスクロール表示を更新する場合に、物理量の計測値を用いて前記背景画像のスクロール方向を決定し、前記決定したスクロール方向に前記背景画像をスクロール表示することを特徴とする。この発明によれば、上述した電子時計の発明と同様の作用効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る電子時計1の外観構成を示す平面図である。
同図に示す電子時計1は、デジタル式の腕時計であり、金属等の導電性材料またはセラミック等の非導電性材料で形成された外装ケース5を備える。外装ケース5の正面には矩形状の開口部5Aが形成され、この開口部5Aの内側に表示部80が設けられている。表示部80には、例えば図1に示すように、電子時計1で計時されている計時時刻が表示される。外装ケース5のうち図中左右方向の側面には、操作ボタン6A,6Bが設けられている。ユーザーは、操作ボタン6A,6Bを操作することで、電子時計1の表示モードや動作モード等を変更することができる。また、外装ケース5のうち図中上下方向の側面には、ベルト取付部7を介してベルト8が取り付けられている。このベルト8により電子時計1がユーザーの手首に装着される。なお、図1ではベルト8の一部の図示を省略している。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る電子時計1の外観構成を示す平面図である。
同図に示す電子時計1は、デジタル式の腕時計であり、金属等の導電性材料またはセラミック等の非導電性材料で形成された外装ケース5を備える。外装ケース5の正面には矩形状の開口部5Aが形成され、この開口部5Aの内側に表示部80が設けられている。表示部80には、例えば図1に示すように、電子時計1で計時されている計時時刻が表示される。外装ケース5のうち図中左右方向の側面には、操作ボタン6A,6Bが設けられている。ユーザーは、操作ボタン6A,6Bを操作することで、電子時計1の表示モードや動作モード等を変更することができる。また、外装ケース5のうち図中上下方向の側面には、ベルト取付部7を介してベルト8が取り付けられている。このベルト8により電子時計1がユーザーの手首に装着される。なお、図1ではベルト8の一部の図示を省略している。
図2は、電子時計1の内部構成を示すブロック図である。
電子時計1は、操作ボタン6A,6Bと、温度センサー10と、発振回路20と、分周回路30と、電源部40と、制御部50(主制御部60および表示制御部70)と、表示部80とを備える。操作ボタン6A,6Bは、操作信号を主制御部60に出力する。温度センサー10は、物理量を計測する計測部の一例であり、主制御部60の制御の下、電子時計1の周囲の温度を計測して主制御部60に出力する。なお、温度センサー10は、電子時計1の内部の温度を計測してもよい。
電子時計1は、操作ボタン6A,6Bと、温度センサー10と、発振回路20と、分周回路30と、電源部40と、制御部50(主制御部60および表示制御部70)と、表示部80とを備える。操作ボタン6A,6Bは、操作信号を主制御部60に出力する。温度センサー10は、物理量を計測する計測部の一例であり、主制御部60の制御の下、電子時計1の周囲の温度を計測して主制御部60に出力する。なお、温度センサー10は、電子時計1の内部の温度を計測してもよい。
発振回路20は、水晶振動子を備え、例えば32768KHzのパルス信号を出力する。分周回路30は、発振回路20から出力されるパルス信号を分周し、例えば1Hzの基準クロック信号を出力する。電源部40は、例えば一次電池を備え、主制御部60の制御の下、電子時計1の各部に駆動電力を供給する。なお、電源部40は、一次電池の代わりに二次電池を備えてもよい。この場合、電子時計1は、ソーラーパネルを更に備え、ソーラーパネルが発電した電力で二次電池を充電してもよい。
制御部50は、電子時計1の全体を制御する主制御部60と、表示部80を制御する表示制御部70とで構成されている。主制御部60は、ROM62(Read Only Memory)と、RAM64(Random Access Memory)と、計時部66とを有する。ROM62は、例えば書き換え可能なフラッシュROMであり、主制御部60によって実行されるプログラム等が記憶されている。このROM62に記憶されているプログラムには、例えば、後述する絵巻表示処理のプログラムが含まれる。RAM64は、主制御部60の作業領域として使用される。計時部66は、分周回路30から出力される基準クロック信号をカウントし、例えば、年,月,日,時,分,秒からなる時刻を計時する。なお、図2には、主制御部60の内部に計時部66を設けた構成を例示したが、計時部66は、主制御部60や制御部50の外部に設けられていてもよい。
表示制御部70は、ROM72と、VRAM(Video RAM)74とを有する。ROM72は、背景画像を記憶する記憶部の一例であり、例えば書き換え可能なフラッシュROMである。このROM72には、後述する絵巻画像(背景画像)の画像データーの他に、時刻表示用の数字や記号等の画像データー、表示制御部70によって実行されるプログラム等が記憶されている。VRAM74には、表示部80に表示する1画面分の画像データーが書き込まれる。表示制御部70は、主制御部60からの指示に基づいて表示部80を制御し、計時時刻の表示や絵巻画像のスクロール表示を行う。
表示部80は、例えば、アクティブマトリックス方式を採用した白黒2値表示のEPD(Electrophoretic Display)パネルであり、文字,数字,模様,写真,イラスト等の様々な画像を表示することができる。なお、図2には、制御部50を主制御部60と表示制御部70とに分けた構成を例示したが、これに限られるものではない。例えば、制御部50は、主制御部60と表示制御部70の機能を兼ね備えた1つの制御部であってもよい。
図3は、絵巻画像100の一例を示す図である。
同図に示す絵巻画像100は、アフリカのサバンナをイメージした画像であり、ゾウやキリン等の様々な動物が描かれている。また、図中破線で示す矩形状の部分が表示部80の表示領域80Aのサイズである。絵巻画像100は、X方向とY方向のどちらについても、表示領域80Aより表示サイズが大きい画像である。表示領域80Aには、絵巻画像100がスクロール表示されるが、絵巻画像100をスクロールすることが可能な方向は、例えば、図中矢印で示す4方向(上方向、下方向、左方向および右方向)である。詳細については後述するが、絵巻画像100のスクロール方向は、絵巻表示処理(図6)において、例えば15分毎等、絵巻画像100のスクロール表示を更新する都度、上述した4方向の中から選択される。なお、絵巻画像100のスクロール方向は、例示した4方向に限らず、例えば右斜め上や左斜め下等、斜め方向を含んでもよい。
同図に示す絵巻画像100は、アフリカのサバンナをイメージした画像であり、ゾウやキリン等の様々な動物が描かれている。また、図中破線で示す矩形状の部分が表示部80の表示領域80Aのサイズである。絵巻画像100は、X方向とY方向のどちらについても、表示領域80Aより表示サイズが大きい画像である。表示領域80Aには、絵巻画像100がスクロール表示されるが、絵巻画像100をスクロールすることが可能な方向は、例えば、図中矢印で示す4方向(上方向、下方向、左方向および右方向)である。詳細については後述するが、絵巻画像100のスクロール方向は、絵巻表示処理(図6)において、例えば15分毎等、絵巻画像100のスクロール表示を更新する都度、上述した4方向の中から選択される。なお、絵巻画像100のスクロール方向は、例示した4方向に限らず、例えば右斜め上や左斜め下等、斜め方向を含んでもよい。
図4は、絵巻画像100のスクロール表示を説明するための模式図である。
同図に示すように絵巻画像100は、マトリックス状に配列された複数の分割画像150により構成されている。なお、同図において各分割画像150には、絵巻画像100のスクロール表示を説明するため、便宜上、アルファベットを付与している。同図に示す例の場合、表示領域80Aのサイズは、分割画像150をX方向に4個並べると共にY方向に2個並べた計8個分の大きさに相当する。したがって、絵巻画像100を構成する全ての分割画像150のうち、一度に表示領域80Aに表示できるのは、8個の分割画像150になる。
同図に示すように絵巻画像100は、マトリックス状に配列された複数の分割画像150により構成されている。なお、同図において各分割画像150には、絵巻画像100のスクロール表示を説明するため、便宜上、アルファベットを付与している。同図に示す例の場合、表示領域80Aのサイズは、分割画像150をX方向に4個並べると共にY方向に2個並べた計8個分の大きさに相当する。したがって、絵巻画像100を構成する全ての分割画像150のうち、一度に表示領域80Aに表示できるのは、8個の分割画像150になる。
例えば、絵巻画像100を図中矢印で示す方向(左方向)に15分に1コマの割合でスクロール表示する場合(1コマ=1分割画像150)、同図に示すように表示領域80Aに8個の分割画像150(H〜K,N〜Q)を表示してから15分が経過すると、表示領域80Aには、次の表示画像として8個の分割画像150(I〜L,O〜R)が表示される。このように絵巻画像100を左方向にスクロール表示する場合、15分が経過する都度、表示領域80Aに表示される8個の分割画像150が図中左側に1個ずつシフトする。また、絵巻画像100を上方向にスクロール表示する場合、同図に示すように表示領域80Aに8個の分割画像150(H〜K,N〜Q)を表示してから15分が経過すると、表示領域80Aには、次の表示画像として8個の分割画像150(N〜Q,T〜Y)が表示される。なお、分割画像150のX方向の幅やY方向の幅を小さくし、例えば、分割画像150をX方向に12個並べると共にY方向に6個並べた大きさが表示領域80Aのサイズになるようにしてもよい。
図5は、表示モードが絵巻モードの場合の画面表示例である。
電子時計1は、表示モードとして、例えばシンプルモードと絵巻モードとを有する。シンプルモードは、図1に示したように計時時刻のみを表示するモードである。一方、絵巻モードは、図5に示すように、表示領域80Aのうち右上の部分に計時時刻を表示しつつ、その背景画像として絵巻画像100をスクロール表示するモードである。なお、絵巻モードにおいて、絵巻画像100はスクロール表示されるが、計時時刻は常に同じ位置に表示される。ユーザーは、操作ボタン6A,6Bを操作することで、表示モードをシンプルモードや絵巻モードに変更することができる。
電子時計1は、表示モードとして、例えばシンプルモードと絵巻モードとを有する。シンプルモードは、図1に示したように計時時刻のみを表示するモードである。一方、絵巻モードは、図5に示すように、表示領域80Aのうち右上の部分に計時時刻を表示しつつ、その背景画像として絵巻画像100をスクロール表示するモードである。なお、絵巻モードにおいて、絵巻画像100はスクロール表示されるが、計時時刻は常に同じ位置に表示される。ユーザーは、操作ボタン6A,6Bを操作することで、表示モードをシンプルモードや絵巻モードに変更することができる。
また、絵巻モードにおいて、計時時刻の表示は、例えば1分間隔で更新されるのに対し、絵巻画像100のスクロール表示は、それよりも長い時間間隔(例えば15分)で更新される。このため表示制御部70は、絵巻モードの場合、例えば2層のレイヤー構造を用いて表示画像を生成する。2層のレイヤーのうち、前面に位置する第1レイヤーを時刻表示用のレイヤーとして定義し、後面に位置する第2レイヤーを背景画像用のレイヤーとして定義した場合、計時時刻を示す数字や記号の画像は第1レイヤーの画像になり、絵巻画像100は第2レイヤーの画像になる。表示制御部70は、レイヤー毎に個別に画像を編集することが可能であり、第1レイヤーの画像と第2レイヤーの画像とを重ねて合わせて1画面分の表示画像を生成し、VRAM74に書き込む。なお、絵巻モードにおいて表示画像を生成する方法は、2層のレイヤー構造を用いた方法に限らない。また、表示モードは絵巻モードのみであってもよい。
また、表示部80(白黒2値表示のEPDパネル)は、計時時刻の表示を更新する場合や、絵巻画像100のスクロール表示を更新する場合等、表示画像を更新する場合に、まず、更新前の元の表示画像のうち、黒色の画素には電圧を印加せず(0Vを印加し)、白色の画素のみに負(または正)の電圧を印加する部分駆動方式を用いて全面黒色の表示画像を表示領域80Aに表示した後、さらに全画素に負(または正)の電圧を印加する全面駆動方式を用いて全面黒色の表示画像を表示領域80Aに再表示する。
次に、表示部80は、全画素に正(または負)の電圧を印加する全面駆動方式を用いて全面白色の表示画像を表示領域80Aに表示した後、さらに元の表示画像において白色だった画素には電圧を印加せず(0Vを印加し)、元の表示画像において黒色だった画素のみに正(または負)の電圧を印加する部分駆動方式を用いて全面白色の表示画像を表示領域80Aに再表示する。この後、表示部80は、次の表示画像を、白色の画素には電圧を印加せず(0Vを印加し)、黒色の画素のみに負(または正)の電圧を印加する部分駆動方式を用いて表示領域80Aに表示する。
このように表示部80は、表示画像を更新する場合に、部分駆動方式と全面駆動方式を用いて全面黒色の表示画像を表示し、さらに全面駆動方式と部分駆動方式を用いて全面白色の表示画像を表示して元の表示画像を消去した後、部分駆動方式を用いて次の表示画像を表示する。したがって、全画素が白色の状態から次の表示画像を表示することができるので、表示画像毎に色合いが変わるといった問題が生じにくい。また、表示部80(EPDパネル)の各画素電極と共通電極との間に印加される電界の時間平均がほぼゼロになりDCバランスがとれるため、EPDパネルの長期信頼性を高めることができる。
このように電子時計1では、表示画像の更新時に短時間ではあるが全面黒色の表示画像や全面白色の表示画像が表示される。つまり、絵巻画像100のスクロール表示を更新する都度、短時間ではあるが全面黒色の表示画像や全面白色の表示画像が表示される。また、前述したように電子時計1では、スクロール表示の更新間隔が例えば15分等、比較的長い時間間隔であることに加え、一回の更新でスクロールされる量も、スクロール方向が左方向または右方向の場合は表示領域80Aの1/4に及び、スクロール方向が上方向または下方向の場合は表示領域80Aの1/2に及ぶ等、比較的大きいので、なめらかなスクロール表示ではない。しかしながら、時間の経過に応じて表示する部分を移動させながら絵巻画像100を表示していることに変わりはないので、スクロール表示の概念に含まれる。
図6は、絵巻表示処理のフローチャートである。
同図に示す絵巻表示処理は、絵巻画像100のスクロール表示を制御するための処理であり、表示モードが絵巻モードの場合に主制御部60により実行される。絵巻表示処理を開始すると、主制御部60は、温度センサー10を制御して電子時計1の周囲の温度を計測する(S101)。
同図に示す絵巻表示処理は、絵巻画像100のスクロール表示を制御するための処理であり、表示モードが絵巻モードの場合に主制御部60により実行される。絵巻表示処理を開始すると、主制御部60は、温度センサー10を制御して電子時計1の周囲の温度を計測する(S101)。
次に、主制御部60は、スクロール表示の更新タイミングであるか否かを判定する(S102)。例えば、スクロール表示の更新間隔が15分であった場合、主制御部60は、前回の更新タイミングから15分が経過した場合に、スクロール表示の更新タイミングであると判定し(S102:YES)、まだ15分が経過していない場合は、スクロール表示の更新タイミングでないと判定する(S102:NO)。また、主制御部60は、絵巻表示処理を開始した後、初めてS102に到達した場合は、更新タイミングであると判定してS103に進む。
S102の判定結果がNOの場合、主制御部60は、絵巻モードが終了したか否かを判定する(S105)。例えば、ユーザーが操作ボタン6A,6Bを操作して表示モードを絵巻モードからシンプルモードに変更した場合、主制御部60は、絵巻モードが終了したと判定し(S105:YES)、絵巻表示処理を終える。一方、絵巻モードが終了していない場合(S105:NO)、主制御部60は、S101に戻り、再び温度の計測を行う。したがって、絵巻モードが継続しており、かつスクロール表示の更新タイミングでない場合、主制御部60は、S101→S102(NO)→S105(NO)→S101の処理を繰り返す。その結果、主制御部60は、電子時計1の周囲の温度を周期的に計測し、温度を継続して監視することになる。
次に、S102の判定結果がYESの場合、主制御部60は、温度の計測値を用いて絵巻画像100のスクロール方向を決定する(S103)。例えば、図7に示すスクロール方向制御テーブル200をROM62に記憶しておき、主制御部60は、このスクロール方向制御テーブル200を参照して温度の計測値からスクロール方向を決定する。また、主制御部60は、温度の計測値の整数部分を4で割ったときの余りがゼロの場合はスクロール方向を上方向に決定し、余りが1の場合はスクロール方向を下方向に決定し、余りが2の場合はスクロール方向を左方向に決定し、余りが3の場合はスクロール方向を右方向に決定してもよい。
なお、スクロール方向を決定する際に用いる温度の計測値は、スクロール表示の更新タイミングが訪れる直前にS101で計測された1つの計測値であってもよいし、前回の更新タイミング以降にS101で計測された複数の計測値の平均値等であってもよい。また、図6の絵巻表示処理において、S101の処理をS102とS103の間で行うように変形し、ここで計測された温度の計測値を用いてもよい。
スクロール方向を決定した後、主制御部60は、表示制御部70に対してスクロール表示の更新を指示し(S104)、前述したS105に移行する。また、S104でスクロール表示の更新を指示する際、主制御部60は、S103で決定したスクロール方向と、計時部66の計時時刻とを表示制御部70に通知する。
表示制御部70は、主制御部60からスクロール表示の更新が指示されると、主制御部60から通知された計時時刻に基づいて第1レイヤーの画像(計時時刻を示す数字や記号の画像)を更新する。また、表示制御部70は、主制御部60から通知されたスクロール方向に基づいて、第2レイヤーの画像(絵巻画像100)のうち表示領域80Aに表示する8個の分割画像150を決定する。この後、表示制御部70は、第1レイヤーの画像と第2レイヤーの画像とを重ねて合わせて1画面分の表示画像を生成し、VRAM74に書き込む。また、表示部80は、表示制御部70の制御の下、VRAM74に書き込まれた1画面分の表示画像を表示領域80Aに表示する。
以上説明した絵巻表示処理によれば、例えば、電子時計1を装着したユーザーが室温15℃の部屋の中にいる場合は、スクロール方向制御テーブル200(図7)を参照してスクロール方向が左方向に決定される。したがって、図8に示すように15分毎に1コマの割合で絵巻画像100が左方向にスクロール表示される。また、電子時計1を装着したユーザーが室温17℃の部屋の中にいる場合は、スクロール方向制御テーブル200を参照してスクロール方向が上方向に決定されるので、図9に示すように15分毎に1コマの割合で絵巻画像100が上方向にスクロール表示される。
また、図10は、11時45分を少し過ぎたときに、室温が15℃から17℃に変化した場合である。この場合、11時30分と11時45分の時点では、温度の計測値が15℃になるので、絵巻画像100が左方向にスクロール表示される。一方、12時00分の時点では、室温が17℃に変化しているので、絵巻画像100は上方向にスクロール表示される。
なお、絵巻表示処理において、スクロール表示を更新する時間間隔は、15分に限らず、例えば3分や30分等、任意の時間間隔に設定することができる。同様に、一回の更新でスクロールさせるコマ数(分割画像150の数)も、1に限定されず任意の数を設定することができる。
以上説明したように本実施形態によれば、制御部50は、絵巻画像100のスクロール表示を更新する場合に、温度センサー10の計測値を用いて絵巻画像100のスクロール方向を決定する。したがって、絵巻画像100のスクロール表示を更新する都度、温度の計測値に応じて絵巻画像100のスクロール方向を変化させることが可能になる。このように絵巻画像100のスクロール方向を変化させることで、毎日、同じ時刻であっても、絵巻画像100のうち表示部80(表示領域80A)に表示される部分は、特定の一部に固定されることなく様々に変化する。したがって、電子時計1を見るタイミングが幾つかの特定の時刻や時間帯に集中していても、スクロール表示される絵巻画像100のうち様々な部分をユーザーが見れるようにすることができる。よって、ユーザーをより飽きさせないようにすることができ、電子時計1の付加価値を高められる。また、スクロール表示の対象は絵巻画像100であるので、表示領域80Aに表示される計時時刻の視認性が損なわれてしまうこともない。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用し、説明を適宜省略する。
本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用し、説明を適宜省略する。
図11は、第2実施形態に係る電子時計2の内部構成を示すブロック図である。
同図に示す電子時計2は、標準電波を受信して計時時刻を修正する機能を有する腕時計型の電波時計である。この電子時計2は、第1実施形態で説明した電子時計1(図2)に対し、受信部90、アンテナ92および時刻修正部68が追加されている点で構成が相違する。受信部90は、時刻情報を取得する取得部の一例であり、主制御部600の制御の下、アンテナ92を介して標準電波を受信する。また、受信部90は、受信した標準電波を復調してデコードし、標準電波に含まれる時刻情報等を主制御部600に出力する。
同図に示す電子時計2は、標準電波を受信して計時時刻を修正する機能を有する腕時計型の電波時計である。この電子時計2は、第1実施形態で説明した電子時計1(図2)に対し、受信部90、アンテナ92および時刻修正部68が追加されている点で構成が相違する。受信部90は、時刻情報を取得する取得部の一例であり、主制御部600の制御の下、アンテナ92を介して標準電波を受信する。また、受信部90は、受信した標準電波を復調してデコードし、標準電波に含まれる時刻情報等を主制御部600に出力する。
時刻修正部68は、受信部90が受信した標準電波に含まれている時刻情報に基づいて計時部66の計時時刻を修正する。なお、第1実施形態でも説明したように、計時部66は、主制御部600や制御部500の外部に設けられていてもよく、これは時刻修正部68についても同様である。また、主制御部600内のRAM64には、時刻情報の受信の成否を示す受信成否フラグの値が格納される。この受信成否フラグの値は、例えば、時刻情報の受信に成功した場合に“1”がセットされ、時刻情報の受信に失敗した場合に“0”がセットされる。
主制御部600は、例えば午前2時等、計時部66の計時時刻が予め定められた時刻になると、標準電波を受信して計時部66の計時時刻を修正する時刻修正処理を実行する(自動受信モード)。この時刻修正処理は、ユーザーが操作ボタン6A,6Bを操作して強制受信モードに移行した場合にも実行される。このように時刻修正処理は、24時間毎に自動的に実行される他、強制受信モードに移行する操作が行われたタイミングでも実行される。なお、自動受信モードにおいて時刻修正処理を実行する周期は、24時間に限らず、例えば1時間や6時間等であってもよい。
この時刻修正処理において、主制御部600は、標準電波に含まれる時刻情報の受信に成功した場合に、受信に成功した時刻情報に基づいて計時部66の計時時刻を修正する。また、時刻修正処理において、主制御部600は、時刻情報の受信に成功した場合、RAM64に格納されている受信成否フラグの値を“1”にセットし、時刻情報の受信に失敗した場合は、受信成否フラグの値を“0”にセットする。したがって、受信成否フラグの値は、時刻情報の受信に成功してから、次に時刻情報の受信に失敗するまでの間は“1”になり、時刻情報の失敗に成功してから、次に時刻情報の受信に成功するまでの間は“0”になる。
また、主制御部600は、第1実施形態で説明した絵巻表示処理(図6)を実行するが、S103でスクロール方向を決定する場合に、RAM64に格納されている受信成否フラグの値を参照し、温度の計測値と時刻情報の受信の成否とに基づいて絵巻画像100のスクロール方向を決定する。
一例を挙げると、例えば、主制御部600は、受信成否フラグの値が“1”の場合、すなわち時刻情報の受信に成功している場合は、スクロール方向制御テーブル200(図7)を使用してスクロール方向を決定する。一方、受信成否フラグの値が“0”の場合、すなわち時刻情報の受信に失敗している場合は、スクロール方向制御テーブル200を使用するものの、図7のスクロール方向制御テーブル200において、上方向を下方向に変更し、下方向を上方向に変更し、左方向を右方向に変更し、右方向を左方向に変更して温度の計測値からスクロール方向を決定する。
また、主制御部600は、時刻情報の受信に成功している場合は、スクロール方向制御テーブル200を使用してスクロール方向を決定する一方、時刻情報の受信に失敗している場合は、温度の計測値の整数部分を4で割ったときの余りがゼロの場合はスクロール方向を上方向に決定し、余りが1の場合はスクロール方向を下方向に決定し、余りが2の場合はスクロール方向を左方向に決定し、余りが3の場合はスクロール方向を右方向に決定する構成であってもよい。
以上説明したように本実施形態によれば、制御部500は、絵巻画像100のスクロール表示を更新する場合に、温度センサー10の計測値だけでなく時刻情報の受信の成否を用いて絵巻画像100のスクロール方向を決定する。したがって、第1実施形態で説明したように温度の計測値だけを用いて絵巻画像100のスクロール方向を決定する構成に比べ、絵巻画像100のスクロール方向をよりランダムに変化させることができるので、電子時計2を見るタイミングが幾つかの特定の時刻や時間帯に集中していても、スクロール表示される絵巻画像100のうち、より多くの異なる部分をユーザーが見れるようにすることができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用し、説明を適宜省略する。
本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用し、説明を適宜省略する。
図12は、第3実施形態に係る電子時計3の内部構成を示すブロック図である。
同図に示す電子時計3は、第1実施形態で説明した電子時計1(図2)に対し、通信部95が追加されている点と、主制御部601内のROM63に表示履歴領域63Aが設けられている点で構成が相違する。通信部95は、主制御部601の制御の下、パーソナルコンピューターやスマートフォン等の外部機器と通信を行う。例えば、通信部95は、Bluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信を行うが、これに限らず、赤外線通信や通信ケーブルを介した有線通信を行う構成であってもよい。
同図に示す電子時計3は、第1実施形態で説明した電子時計1(図2)に対し、通信部95が追加されている点と、主制御部601内のROM63に表示履歴領域63Aが設けられている点で構成が相違する。通信部95は、主制御部601の制御の下、パーソナルコンピューターやスマートフォン等の外部機器と通信を行う。例えば、通信部95は、Bluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信を行うが、これに限らず、赤外線通信や通信ケーブルを介した有線通信を行う構成であってもよい。
本実施形態において、絵巻画像100を構成する全ての分割画像150には、各々を一意に識別するための識別情報が割り当てられている。ROM63は、例えば書き換え可能なフラッシュROMであり、表示履歴領域63Aには、表示領域80Aに表示された分割画像150の識別情報が格納される。より具体的に説明すると、表示制御部70は、第1実施形態で説明した絵巻表示処理を実行し、絵巻画像100のスクロール表示を更新する都度、表示領域80Aに表示した8個の分割画像150の識別情報を主制御部601に通知する。主制御部601は、表示制御部70から分割画像150の識別情報が通知されると、表示履歴領域63Aに格納されている分割画像150の識別情報を参照し、新たに表示領域80Aに表示された分割画像150があった場合に、その識別情報を表示履歴領域63Aに格納する。したがって、表示履歴領域63Aには、絵巻画像100を構成する全ての分割画像150のうち、スクロール表示によって今までに表示領域80Aに表示された分割画像150の識別情報が蓄積される。
主制御部601は、通信部95を介して外部機器と通信を行い、表示履歴領域63Aに格納されている分割画像150の識別情報を送信する。外部機器には、電子時計3用のアプリケーションソフトウェアがインストールされている。このアプリケーションソフトウェアには、例えば、絵巻画像100の画像データーや、絵巻画像100を構成する各分割画像150の位置と識別情報との対応関係を示したデーター等が含まれている。外部機器は、電子時計3から分割画像150の識別情報を受信すると、受信した情報に基づいて、例えば図13に示すように、絵巻画像100のうちスクロール表示によって既に表示された部分と未表示の部分とを示す表示画像500を生成して表示画面に表示する。したがって、ユーザーは、パーソナルコンピューターやスマートフォン等の外部機器において、絵巻画像100のうち既に表示された部分と未表示の部分とを確認することができる。
また、電子時計3の主制御部601は、表示履歴領域63Aに格納されている分割画像150の識別情報を参照し、スクロール表示によって絵巻画像100の全てが表示領域80Aに表示されたか否かを判定する。その結果、絵巻画像100の全てが表示領域80Aに表示された場合、主制御部601は、所定の特典を付与する処理を行う。ここで、所定の特典を付与する処理には、例えば、“Congratulations!”等といったメッセージと共に特別な画像を表示領域80Aに表示する処理や、図3の絵巻画像100とは絵柄が異なる別の絵巻画像を新たに使用できるようにする処理、特別なアラーム音を使用できるようにする処理、特別なフォントを使用して時刻表示を行えるようにする処理等が含まれる。
なお、特典として付与する画像,アラーム音,フォント等のデーターは、製品の出荷段階からROM63,72に記憶されていてもよいし、絵巻画像100の全てが表示領域80Aに表示された後、通信部95を用いた通信によりサーバー等から取得されてもよい。また、外部機器を用いて絵巻画像100のうち既に表示された部分と未表示の部分を確認する機能については、通信部95が必須の構成になるが、特典を付与する機能については、通信部95が必ずしも必須の構成にはならない。
以上説明したように本実施形態によれば、制御部501は、絵巻画像100の全てが表示部80(表示領域80A)にスクロール表示されたことに応じて、例えば、特別な画像を表示したり、絵柄が異なる別の絵巻画像を使用できるようにする等、ユーザーに対して特典を付与することができる。また、ユーザーは、パーソナルコンピューターやスマートフォン等の外部機器において、絵巻画像100のうちスクロール表示によって既に表示された部分と未表示の部分とを確認することができる。なお、特典を付与する機能や、外部機器を用いて絵巻画像100のうち既に表示された部分と未表示の部分を確認する機能を、第2実施形態に適用してもよい。
<変形例>
以上に例示した各実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。なお、以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜組み合わせることができる。
以上に例示した各実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。なお、以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜組み合わせることができる。
(1)第1実施形態において、電子時計1は、温度センサー10の代わりに湿度センサーを備えてもよい。この場合、主制御部60は、絵巻画像100のスクロール表示を更新する場合に、温度の計測値の代わりに湿度の計測値を用いて絵巻画像100のスクロール方向を決定する。同様に、電子時計1は、気圧センサー,水圧センサー,高度センサー,照度センサー,加速度センサーのいずれかを温度センサー10の代わりに備えてもよい。以上の内容は、第2,第3実施形態に対しても同様に適用することができる。
(2)第1実施形態において、電子時計1は、温度センサー10の代わりにユーザーの生体情報を計測する計測部を備えてもよい。例えば、脈拍センサーを備えた場合、主制御部60は、絵巻画像100のスクロール表示を更新する場合に、温度の計測値の代わりに脈拍の計測値を用いて絵巻画像100のスクロール方向を決定する。また、脈拍センサーの代わりに体温センサーを備えてもよい。以上の内容は、第2,第3実施形態に対しても同様に適用することができる。
(3)第1実施形態において、電子時計1は、温度センサー10の代わりに、電源部40に備わる一次電池または二次電池の電池電圧を計測する計測部を備えてもよい。この場合、主制御部60は、絵巻画像100のスクロール表示を更新する場合に、温度の計測値の代わりに電池電圧の計測値を用いて絵巻画像100のスクロール方向を決定する。以上の内容は、第2,第3実施形態に対しても同様に適用することができる。
(4)第1実施形態において、電子時計1に照度センサーを追加し、主制御部60は、絵巻画像100のスクロール表示を更新する場合に、温度の計測値と照度の計測値の両方を用いて絵巻画像100のスクロール方向を決定してもよい。この場合、第1実施形態で説明したように温度の計測値だけを用いて絵巻画像100のスクロール方向を決定する構成に比べ、絵巻画像100のスクロール方向をよりランダムに変化させることができるので、電子時計1を見るタイミングが幾つかの特定の時刻や時間帯に集中していても、スクロール表示される絵巻画像100のうち、より多くの異なる部分をユーザーが見れるようにすることができる。このように電子時計1は、種類の異なる物理量を計測するため、2以上の計測部を備え、各々の計測部の計測値を用いて絵巻画像100のスクロール方向を決定してもよい。以上の内容は、第2,第3実施形態に対しても同様に適用することができる。
(5)第2実施形態において、電子時計2は、GPS(Global Positioning System)衛星から時刻情報を含む衛星信号を受信して計時時刻を修正する機能を有する腕時計であってもよい。また、電子時計2は、受信部として、パーソナルコンピューターやスマートフォン等の外部機器と通信を行う通信部を備え、外部機器を介してネットワーク経由で時刻情報を受信してもよい。また、電子時計2は、通信ケーブルを介して時刻情報を受信してもよく、時刻情報を受信(取得)する形態は、無線に限らず有線であってもよい。
(6)絵巻画像100の絵柄は、図3に示したものに限らず、例えば、ジェットコースターや観覧車、メリーゴーランド、回転ブランコ、お化け屋敷等が描かれた遊園地の画像、街並みをイメージした画像、世界旅行をイメージした画像等であってもよい。また、表示制御部70は、表示画像を更新する際、全面黒色の表示画像や全面白色の表示画像を表示しない構成であってもよい。
(7)計時部66で計時される時刻は、年,月,日,時,分,秒で構成される時刻に限らない。例えば、時,分,秒あるいは時,分のみで構成される時刻であってもよい。これは、表示部80に表示される計時時刻についても同様である。また、数字や記号を用いて計時時刻を表示する代わりに、時針と分針を有するアナログ時計の画像を用いて計時時刻を表示してもよい。表示部80は、白黒2値表示のEPDパネルに限らず、カラー表示のEPDパネルであってもよい。また、表示部80は、EPDパネルに限らず、液晶表示パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等であってもよい。電子時計1〜3は、腕時計に限らず、置時計,掛け時計,懐中時計等であってもよい。
1〜3…電子時計、5…外装ケース、5A…開口部、6A,6B…操作ボタン、7…ベルト取付部、8…ベルト、10…温度センサー、20…発振回路、30…分周回路、40…電源部、50,500,501…制御部、60,600,601…主制御部、62,63…ROM、63A・・・表示履歴領域、64…RAM、66…計時部、68…時刻修正部、70…表示制御部、72…ROM、74…VRAM、80…表示部、80A…表示領域、90…受信部、92…アンテナ、95…通信部、100…絵巻画像、150…分割画像、200…スクロール方向制御テーブル、500…表示画像。
Claims (8)
- 表示部と、
時刻を計時する計時部と、
背景画像を記憶する記憶部と、
前記計時部の計時時刻を前記表示部に表示させると共に、前記表示部に前記背景画像をスクロール表示させる制御部と、
物理量を計測する計測部と、を備え、
前記制御部は、前記背景画像のスクロール表示を更新する場合に、前記計測部の計測値を用いて前記背景画像のスクロール方向を決定する
ことを特徴とする電子時計。 - 時刻情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した時刻情報に基づいて前記計時部の計時時刻を修正する時刻修正部と、を備え、
前記制御部は、前記背景画像のスクロール表示を更新する場合に、前記取得部が前記時刻情報の取得に成功したか否かと、前記計測部の計測値とを用いて前記背景画像のスクロール方向を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。 - 前記物理量は、温度、湿度、気圧、水圧、高度、照度、加速度のいずれかである
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子時計。 - 前記物理量は、ユーザーの生体情報である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子時計。 - 一次電池または二次電池を備え、
前記物理量は、前記一次電池または前記二次電池の電池電圧である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子時計。 - 前記計測部を複数備え、
前記複数の計測部の各々は、計測する物理量の種類が異なり、
前記制御部は、前記背景画像のスクロール表示を更新する場合に、前記複数の計測部の各々の計測値を用いて前記背景画像のスクロール方向を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。 - 前記制御部は、前記背景画像の全てが前記表示部にスクロール表示された場合に、所定の特典を付与する処理を行う
ことを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の電子時計。 - 時刻を計時して表示部に表示すると共に前記表示部に背景画像をスクロール表示する電子時計の表示制御方法であって、前記背景画像のスクロール表示を更新する場合に、
物理量の計測値を用いて前記背景画像のスクロール方向を決定し、
前記決定したスクロール方向に前記背景画像をスクロール表示する
ことを特徴とする電子時計の表示制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015202744A JP2017075818A (ja) | 2015-10-14 | 2015-10-14 | 電子時計および電子時計の表示制御方法 |
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Cited By (2)
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JP2019086442A (ja) * | 2017-11-08 | 2019-06-06 | カシオ計算機株式会社 | 電子時計、表示方法、およびプログラム |
JP2019086373A (ja) * | 2017-11-06 | 2019-06-06 | カシオ計算機株式会社 | 電子時計、電子時計の報音方法、およびプログラム |
-
2015
- 2015-10-14 JP JP2015202744A patent/JP2017075818A/ja active Pending
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