JP2017074849A - シートベルト用緩衝装置 - Google Patents

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Koji Ishii
宏治 石井
昇 田山
Noboru Tayama
昇 田山
松本 健太郎
Kentaro Matsumoto
健太郎 松本
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Abstract

【課題】 既存の車両のシートベルトのタングとバックル間に着脱自在に装着し、車両衝突時に乗員を保護するシートベルト用緩衝装置を提供する。
【解決手段】 シートベルトのタングが着脱自在に装着される装着口を有すタング固定部と、シートベルトのバックルに着脱自在に装着されるバックル挿入部と、上記タング固定部とバックル挿入部間に設置し、かつシートベルトに引張力が作用したときに伸長するシートベルト用緩衝装置とで形成し、車両乗車時にシートベルトのタングとバックル間に着脱自在に装着し、車両衝突時に上記シートベルト用緩衝装置が伸長して衝撃圧を緩和させる構造であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車両衝突時に乗員の身体を拘束して保護するためのシートベルトのタングとバックル間に装着する着脱可能な緩衝装置に関するものである。
車両に現在供用されているストラップ方式のシートベルトは、衝突時における慣性力や衝撃力による乗員の急激な移動を拘束することにより、乗員を負傷や投げ出されから保護するために不可欠な安全装置となっている。
また、車両衝突時にシートベルトを引き込んでたるみを取り除き、乗員をシートに拘束して乗員の保護性能を高めるプリテンショナーを装備した車両が普及している。
しかし、車両衝突時の衝撃で当該シートベルトが乗員を急激に拘束して身体を圧迫し、かえって骨折や内臓を損傷するというシートベルト外傷が問題になっている。
そこで、車両衝突時の乗員の胸部や腹部に加わる衝撃力を緩和するために、シートベルト自体の伸びやシートベルトに設けた緩衝装置等により、身体への負荷を吸収することがなされている。
特許文献1(実開昭61−059470号公報)「シートベルト」には、身体拘束箇所の適所に、金属板をひだ状に折曲げてなるエネルギ吸収部を備えたプレートを配設したシートベルトが開示されている。
特許文献2(実開平07−015457号公報)「シートベルトの緩衝装置」には、
シートベルトの所要位置に配備され、シートベルトを一対のローラ間にS字状に掛け渡し、この一対のローラが支持部材で支持されて構成されたシートベルトの緩衝装置が開示されている。
特許文献3(特開2001−224625号公報)「伸縮性基寄布による緩衝材」には、車のシートベルトの固定部の内部にスプリングベルトを組み込み、衝突時のエネルギーを吸収分散する緩衝材が開示されている。
特許文献4(特開2003−54360号公報)「シートベルト装置」には、緊急時に作動して被引込部材を引き込むことによりシートベルトを引っ張るプリテンショナーを備えたシートベルト装置において、被引込部材の底突き時の衝撃を吸収する衝撃吸収手段を設けたシートベルト装置が開示されている。
また、本出願人による特許文献5(特願2015−133221号)「シートベルト用エアバッグ」には、既存の車両のストラップ方式のシートベルトに膨張させたエアバッグを装着し、車両衝突時に上記エアバッグの空気抜き弁が自動で開放して上記エアバッグの空気を排出しながら衝撃圧を緩和させて乗員を保護する空気膨張式のシートベルト用エアバッグが開示されている。
実開昭61−059470号公報 実開平07−015457号公報 特開2001−224625号公報 特開2003−54360号公報 特願2015−133221号
通常車両にはプリテンショナーが装備されており、当該プリテンショナーにより車両衝突時にシートベルトを引き込んで乗員を拘束し、乗員が慣性力で車両前方に移動することを抑制し、乗員保護効果を高めている。
また、現在多くの車両には、上記プリテンショナーとともに、ロードリミッターが組み込まれており、上記プリテンショナーによって乗員の身体に一定の荷重が負荷されたのち、徐々にシートベルトを送り出し、乗員への負荷を適切なレベルに調整することが可能である。
但し、ロードリミッターがなく、プリテンショナーのみが装備された車両もあり、そのような車両では、車両衝突時においてプリテンショナーが作動してシートベルトが急激に引き込まれるため、乗員の胸部や腹部に過度の荷重が掛かり、乗員の骨折や内臓を損傷する可能性がある。
上記のロードリミッターは通常車両のプリテンショナー機構と一体化形成されており、既存の車両を改造せずに装着することは困難であった。
そのため、ロードリミッターが十分に備わっていない既存の車両のシートベルトに着脱自在に装着し、プリテンショナー作動時の衝撃吸収性能を向上させることが可能なシートベルト用の緩衝装置が求められていた。
特許文献1(実開昭61−059470号公報)のシートベルトのエネルギ吸収装置は、ひだ状に折り曲げられた金属板が急激な衝撃によりベルトの引っ張り方向に伸びて塑性変形することによって衝撃を吸収する装置であるが、既存の自動車のシートベルトに着脱自在に取付ける緩衝装置ではない。
特許文献2(実開平07−015457号公報)のシートベルトの緩衝装置は、シートベルトを一対のローラ間にS字状に掛け渡し、車両衝突時にローラ間の距離が縮まり、シートベルトが伸びて乗員の身体に加わる衝撃を吸収する装置であるが、既存の自動車のシートベルトに着脱自在に取付ける緩衝装置ではない。
また、前記緩衝装置は、縫合部材や伸縮部材を用いて車両衝突時の衝撃を吸収する装置でもない。
特許文献3(特開2001−224625号公報)のシートベルトの緩衝材は、車のシートベルトの固定部の内部にスプリングベルトを組み込んで衝撃時のエネルギーを吸収し、身体に受ける損傷の軽減を図るものであるが、既存のシートベルトの固定部に着脱自在に取付ける部材ではない。
特許文献4(特開2003−54360号公報)のシートベルト装置は衝撃吸収部材を備え、緊急時にプリテンショナ―の作動で被引込部材が引き込まれたとき、被引込部材の底突き時の衝撃エネルギを吸収することにより、車両の衝撃吸収性能を更に向上させる装置に関するものであるが、既存の車両のシートベルトに後付けで設置して衝撃吸収性能を向上させる装置ではない。
特許文献5(特願2015−133221号)のシートベルト用エアバッグは、既存の車両のストラップ方式のシートベルトに膨張させたエアバッグを着脱自在に装着する空気膨張式のシートベルト用エアバッグに関するものであるが、シートベルトのタングとバックル間に装着する装置ではない。
この発明の目的は、上述のような従来技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、
既存の車両のシートベルトのタングとバックル間に着脱自在に装着し、車両衝突時に乗員を保護するシートベルト用緩衝装置を提供する。
請求項1の発明に係るシートベルト用緩衝装置は、シートベルトのタングが着脱自在に装着される装着口を有すタング固定部と、シートベルトのバックルに着脱自在に装着されるバックル挿入部と、上記タング固定部とバックル挿入部間に設置し、かつシートベルトに引張力が作用したときに伸長するシートベルト用緩衝装置とで形成し、車両乗車時にシートベルトのタングとバックル間に着脱自在に装着し、車両衝突時に上記シートベルト用緩衝装置が伸長して衝撃圧を緩和させる構造であることを特徴とする。
請求項2の発明に係るシートベルト用緩衝装置は、上記請求項1記載のシートベルト用緩衝装置を、上記タング固定部とバックル挿入部間に設けるベルトと、当該ベルトを長さ方向に折り畳んで縫合部材で縫製したショックアブソーバとで形成し、車両衝突時に上記ショックアブソーバの縫合部材が解離する構造であることを特徴とする。
請求項3の発明に係るシートベルト用緩衝装置は、上記請求項1記載のシートベルト用緩衝装置を、上記タング固定部とバックル挿入部間に設け、長さ方向に折り畳んだベルトと、当該ベルトの表裏に面接触させる伸縮部材とで形成し、シートベルトに引張力が作用した時に上記伸縮部材が伸長する構造であることを特徴とする。
請求項4の発明に係るシートベルト用緩衝装置は、上記請求項1記載のシートベルト用緩衝装置のタング固定部にシートベルトに引張力が作用した時に伸長する伸縮部材を装着し、上記タング固定部は、両側面各部に挿通穴を有し、上記伸縮部材の一端を巻き付けたボルト・ナットを上記タング固定部の上記2つの挿通穴に貫通させて固定し、車両衝突時に上記伸縮部材が伸長する構造であることを特徴とする。
請求項5の発明に係るシートベルト用緩衝装置は、上記請求項1及び4記載のシートベルト用緩衝装置のタング固定部の両側面各部のボルト・ナット挿通穴を長穴とし、当該長穴は、シートベルト側から伸縮部材側に至る範囲に設け、両端部に上記ボルト・ナットを挿通する穴を有し、当該ボルト・ナット挿通穴相互をボルトの径より小さな幅のスリットで連結して形成する長穴とし、車両衝突時に上記長穴のシートベルト側に固定されたボルト・ナットが長穴の伸縮部材側に移動するとともに、伸縮部材が伸長する構造であることを特徴とする。
請求項1の発明に係るシートベルト用緩衝装置は、シートベルトのタングが着脱自在に装着される装着口を有すタング固定部と、シートベルトのバックルに着脱自在に装着されるバックル挿入部と、上記タング固定部とバックル挿入部間に設置し、かつシートベルトに引張力が作用したときに伸長するシートベルト用緩衝装置とで形成し、車両乗車時にシートベルトのタングとバックル間に着脱自在に装着し、車両衝突時に上記シートベルト用緩衝装置が伸長して衝撃圧を緩和させる構造であるので、
既存の車両のシートベルトのタングとバックル間に容易に着脱自在に装着して使用し、常時乗員を安全に保護することが可能となる。
上記シートベルト用緩衝装置は、ロードリミッターが装備されていない既存の車両に装備することにより、車両衝突時にプリテンショナーにより引き込まれたシートベルトによる拘束を抑制し、乗員に掛かる負荷を軽減して乗員の安全性を高めることが可能である。
上記シートベルト用緩衝装置は、従来の車両衝突時に作動するインフレ―タ等と連結したエアベルト装置等と比較し、構造が簡易で取扱いが容易である。
請求項2の発明に係るシートベルト用緩衝装置は、上記請求項1記載のシートベルト用緩衝装置を、上記タング固定部とバックル挿入部間に設けるベルトと、当該ベルトを長さ方向に折り畳んで縫合部材で縫製したショックアブソーバとで形成し、車両衝突時に上記ショックアブソーバの縫合部材が解離する構造であるので、
上記ショックアブソーバは、ベルトを縫合糸等で縫工することで容易に製作可能である。
車両衝突時にプリテンショナーが作動してシートベルトが引き込まれた場合に、上記シートベルト用緩衝装置のショックアブソーバの縫工した糸が順次解離し、徐々にシートベルトによる拘束を緩め、乗員に掛かる荷重を抑制することが可能である。
請求項3の発明に係るシートベルト用緩衝装置は、上記請求項1記載のシートベルト用緩衝装置を、上記タング固定部とバックル挿入部間に設け、長さ方向に折り畳んだベルトと、当該ベルトの表裏に面接触させる伸縮部材とで形成し、シートベルトに引張力が作用した時に上記伸縮部材が伸長する構造であるので、
ベルトを折り畳んで当該ベルトの表裏面にシリコーンゴム等の伸縮部材を面接触させて挟み込むことにより、縫合糸等で縫工することなく容易にシートベルト用緩衝装置を製作することが可能である。
上記シートベルト用緩衝装置は、車両衝突時に上記伸縮部材が伸長することにより、徐々にシートベルトによる拘束を緩め、乗員に掛かる荷重を抑制することが可能である。
また、上記伸縮部材が衝撃による引張荷重に耐えきれず、伸縮部材が破断した場合は、シートベルト用緩衝装置のベルト部分でシートベルトの乗員拘束機能を維持することが可能である。
上記シートベルト用緩衝装置は、車両衝突時に上記伸縮部材が一定の長さまで伸長し、かつベルト部分の長さ以上伸びることがないので、乗員を過度に荷重が掛からないように一定荷重で拘束し、保護することが可能である。
請求項4の発明に係るシートベルト用緩衝装置は、上記請求項1記載のシートベルト用緩衝装置のタング固定部にシートベルトに引張力が作用した時に伸長する伸縮部材を装着し、上記タング固定部は、両側面各部に挿通穴を有し、上記伸縮部材の一端を巻き付けたボルト・ナットを上記タング固定部の上記2つの挿通穴に貫通させて固定し、車両衝突時に上記伸縮部材が伸長する構造であるので、
既存の車両のシートベルトに装着することにより、車両衝突時の慣性力や衝撃力でシートベルトに引張力が作用した際に、上記伸縮部材が伸長し、乗員に掛かる負荷を軽減することが可能である。
さらに、上記ボルト・ナットは、タング固定部の両側面の挿通穴に挿脱自在に固定するため、損傷して再使用不可能となった伸縮部材をボルト・ナットを外して容易に新規部材に交換することが可能である。
請求項5の発明に係るシートベルト用緩衝装置は、上記請求項1及び4記載のシートベルト用緩衝装置のタング固定部の両側面各部のボルト・ナット挿通穴を長穴とし、当該長穴は、シートベルト側から伸縮部材側に至る範囲に設け、両端部に上記ボルト・ナットを挿通する穴を有し、当該ボルト・ナット挿通穴相互をボルトの径より小さな幅のスリットで連結して形成する長穴とし、車両衝突時に上記長穴のシートベルト側に固定されたボルト・ナットが長穴の伸縮部材側に移動するとともに、伸縮部材が伸長する構造であるので、
車両衝突時にシートベルトに急激な引張力が加わった際に、上記長穴のシートベルト側に固定されたボルト・ナットが上記スリットを塑性変形させながら長穴の伸縮部材側に移動するとともに、ボルト・ナットに巻き付けた伸縮部材が伸長し、車両衝突時の衝撃を緩和することが可能である。
従来のシートベルト用緩衝装置で十分な衝撃吸収性能を得るには、装置を大型化するか或いは複雑な構造とする必要があったが、上記シートベルト用緩衝装置は、長穴と伸縮部材を組み合せて使用することにより、装置を大型化せずに、構造が簡易で取扱いが容易な装置で十分な衝撃吸収性能を得ることが可能である。
また、車両衝突時の衝撃力が小さく、スリットが塑性変形し、伸縮部材が弾性変形した場合は、ボルト・ナットを取り外してタング固定部を新規部材と交換し、伸縮部材は交換せずにそのまま使用することが可能である。
さらに、衝撃力が大きく、長穴のスリット部分が塑性変形し、伸縮部材も塑性変形して破損した場合は、ボルト・ナットを取り外し、タング固定部及び伸縮部材を新規部材に交換し、バックル挿入部に取付け、再度シートベルト用緩衝装置として使用することが可能である。
上記シートベルト用緩衝装置は、使用不能となった部品を部分的に取り替えることで再使用することができる。
本発明に係るシートベルトのタングとバックル間に設置するシートベルト用緩衝装置の実施形態を示す全体説明図である。 第1事例のシートベルト用緩衝装置の構造(a),(b)を示す斜視説明図である。 第2事例のシートベルト用緩衝装置の構造(c)〜(e)を示す斜視説明図である。 第2事例のシートベルト用緩衝装置の(d)シートベルトのタングとバックル間装着時と(e)車両衝突時に衝撃を吸収する時の状態を示す断面模式図である。 第3事例のシートベルト用緩衝装置の構造(f)〜(h)を示す斜視説明図である。 第4事例のシートベルト用緩衝装置の構造(i),(j)を示す斜視説明図である。
本発明に係るシートベルト用緩衝装置の実施形態例について図1から図6を参照しながら説明する。本発明は下記の実施形態にのみ限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記の構成要素の省略または付加、構成要素の形状等の実施形態の変更を加えることが出来るのはもちろんである。なお、図は概略を示すもので、一部のみを描き詳細構造は省略した。
図1に示すシートベルト1は、車両のシートに着座した乗員を拘束する三点式シートベルトの事例を示しており、乗員の肩部および胸部を拘束するショルダーベルト2と乗員の腹部および腰部を拘束するラップベルト5と、前記ショルダーベルト2およびラップベルト5を巻き取るリトラクタ3と、前記ショルダーベルト2を案内する中間ガイドのピラーアンカー4とで構成されている。
シートベルト1は、初期状態において上記リトラクタ3に巻き取られており、乗員が手で引き出してタング9をバックル10に固定して使用されている。
図1のシートベルト1のタング9とバックル10間に設置するシートベルト用緩衝装置6(7,8)は、車両乗車時にシートベルト1のタング9とバックル10間に着脱自在に装着する。
上記シートベルト用緩衝装置6(7,8)は、車両衝突時にリトラクタ3側にシートベルト1を引き込むプリテンショナー(図示せず)が装備され、乗員に掛かる負荷を調整するロードリミッターが装備されていない車両に装着することにより、プリテンショナー作動時に乗員に掛かる負荷を緩和して保護する装置である。
車両衝突時の衝撃力で上記シートベルト1に引張力が作用するが、上記シートベルト用緩衝装置6(7,8)が当該引張力を受けて伸長することにより、シートベルト1を装着した乗員への負荷が緩和される。
上記シートベルト用緩衝装置6(7,8)は、車両衝突時において、シートベルト1を装着した乗員に対して過度の荷重が掛からないように保護することが可能な伸長量を有す材料で形成する。
図2は、第1事例のシートベルト用緩衝装置6の構造(a),(b)を示す斜視説明図である。(a)は車両乗車時に装着する通常時の状態、(b)は車両衝突時の衝撃力で伸長した状態を示す図である。
図2のシートベルト用緩衝装置6は、シートベルト1のタング9が着脱自在に装着される装着口を有すタング固定部6aと、シートベルト1のバックル10に着脱自在に装着されるバックル挿入部6eと、上記タング固定部6aとバックル挿入部6e間のベルト6bと、上記ベルト6bの全体又は所定の一部分を当該ベルト6bの長さ方向に折り畳んで形成したショックアブソーバ6dとで形成する。
上記ベルト6bは、シートベルト1と同様に引張強さに優れたポリエステル繊維等を編んで形成するものとする。
上記ショックアブソーバ6dは、例えばベルト6bを縫合部材6cで縫工して形成する。上記縫合部材6cは縫合糸等を使用する。ショックアブソーバ6dは、車両衝突時にシートベルト1に引張力が加わると、当該ショックアブソーバ6dに衝撃荷重が負荷され、順次縫工した糸が解離し、衝撃吸収性能を発揮する。上記縫合部材6cの数量や方向、及びショックアブソーバ6dの長さ等は、車両衝突時において、順次縫工糸が解離して衝撃力を吸収し、シートベルト1を装着した乗員を保護することが可能なものとする。
上記シートベルト用緩衝装置6を装着することにより、車両衝突時にプリテンショナー(図示せず)が作動してシートベルト1が引き込まれた場合に、上記シートベルト用緩衝装置6のショックアブソーバ6dの縫工した糸が順次解離し、徐々にシートベルト1による拘束を緩め、乗員に掛かる荷重を抑制することが可能である。
図3は、第2事例のシートベルト用緩衝装置6の構造(c)〜(e)を示す斜視説明図である。(c)は第2事例のシートベルト用緩衝装置6の分解図、(d)は車両乗車時に装着する通常時の状態、(e)は車両衝突時の衝撃力で伸長した状態を示す図である。
図3のシートベルト用緩衝装置6は、シートベルト1のタング9が着脱自在に装着される装着口を有すタング固定部6aと、シートベルト1のバックル10に着脱自在に装着されるバックル挿入部6eと、上記タング固定部6aとバックル挿入部6e間に設けたベルト6bとで形成し、当該ベルト6bは全体又は所定の一部分を当該ベルト6bの長さ方向に折り畳み、上記ベルト6bの表面に伸縮部材6f、裏面に伸縮部材6gを面接触させて設置する。
上記ベルト6bは、シートベルト1と同様に引張強さに優れたポリエステル繊維等を編んで形成するものとする。
また、上記伸縮部材6f,6gには、伸縮弾性を有し、夏場や冬場の車内の温度環境の変化にも耐えられる耐熱性及び耐寒性に優れ、かつ耐候性等を有すシリコーンゴム等を使用する。
さらに、上記ベルト6bは、シートベルト1と同様に引張強さに優れたポリエステル繊維等を編んで形成するものとする。
ベルト6bを折り畳み、ベルト6bの表裏面にシリコーンゴム等の伸縮部材6f,6gを面接触させて挟み込むことにより、縫合糸等で縫工することなく容易にシートベルト用緩衝装置6を製作することが可能である。
上記シートベルト用緩衝装置6は、車両衝突時に上記伸縮部材6f,6gが伸長し、徐々にシートベルト1による拘束を緩め、乗員に掛かる負荷を抑制することが可能である。
上記シートベルト用緩衝装置6を既存の車両に装着することにより、車両衝突時にプリテンショナー(図示せず)が作動してシートベルト1が引き込まれた場合に、上記伸縮部材6f, 6gが伸長し、徐々にシートベルト1による拘束を緩め、乗員に掛かる荷重を抑制することが可能である。
また、上記伸縮部材6f,6gが衝撃による引張荷重に耐えきれず、伸縮部材6f,6gが破断した場合は、シートベルト用緩衝装置6のベルト6b部分でシートベルト1の乗員拘束機能を維持することが可能である。
図4は、第2事例のシートベルト用緩衝装置6の(d)タング9とバックル10間装着時と(e)車両衝突時の衝撃で伸長する時の状態を示す断面模式図である。
図4の(d)に示す通り、シートベルト用緩衝装置6の伸縮部材6f, 6gは長さL1を有しており、一部分を長さ方向に折り畳んだベルト6bを上記伸縮部材6f, 6gで挟み込み、タング固定部6aとバックル挿入部6e間に設置されている。
車両衝突時において、図4の(e)に示す通り、シートベルト用緩衝装置6の伸縮部材6f, 6gが長さL2に伸長して徐々にシートベルト1による拘束を緩め、乗員に掛かる荷重を抑制することが可能である。伸縮部材6f, 6g伸長後は、ベルト6bの長さ以上伸長することがないので、乗員のシートベルト1による拘束を維持することが可能である。
図5は、第3事例のシートベルト用緩衝装置7の構造(f)〜(h)を示す斜視説明図である。
図5のシートベルト用緩衝部材7は、(f)に示すように、シートベルト1のタング9が着脱自在に装着される装着口を有すタング固定部7aと、シートベルト1のバックル10に着脱自在に装着されるバックル挿入部7cとを有し、上記タング固定部7aとバックル挿入部7c間に伸縮部材7bを装着する。また、上記タング固定部7aは、伸縮部材7b固定用のボルト・ナット7eを有し、(g)に示すように、上記伸縮部材7bを固定する。
上記ボルト7eを上記タング固定部7aに開けた両側面の挿通穴7d,7dに挿通させ、ボルト7e両端部をナット7eで締付けて固定する。
図5のシートベルト用緩衝装置7を既存の車両のシートベルト1に装着することにより、車両衝突時にプリテンショナー(図示せず)が作動してシートベルト1が引き込まれた場合に、(h)に示す通り、上記伸縮部材7bが伸長し、徐々にシートベルト1による拘束を緩め、乗員に掛かる荷重を抑制することが可能である。
また、上記伸縮部材7bには、伸縮弾性を有し、夏場や冬場の車内の温度環境の変化にも耐えられる耐熱性及び耐寒性に優れ、かつ耐候性等を有すシリコーンゴム等を使用する。
さらに、上記ボルト・ナット7eは、タング固定部7aの両側面の挿通穴7d,7dに挿脱自在に固定するため、損傷して再使用不可能となった伸縮部材7bをボルト・ナット7eを外して容易に新規部材に交換することが可能である。
なお、図5の伸縮部材7b及びボルト・ナット7eの固定方法、形状は事例であり、種々のものを採用することが可能である。
図6は、第4事例のシートベルト用緩衝装置8の構造(i),(j)を示す斜視説明図である。
図6のシートベルト用緩衝装置8は、シートベルト1のタング9が着脱自在に装着される装着口を有すタング固定部8aと、シートベルト1のバックル10に着脱自在に装着されるバックル挿入部8cとを有し、上記タング固定部8aとバックル挿入部8c間に伸縮部材8bを装着する。また、上記タング固定部8aは、ボルト・ナット8eを有し、上記伸縮部材8bを固定する。
上記ボルト8eを上記タング固定部8aに開けた両側面の長穴8d,8dに挿通させ、ボルト8e端部をナット8eで締付けて固定する。
上記長穴8d,8dは、シートベルト1側から伸縮部材8b側に至る範囲に設け、両端部に上記ボルト・ナット8eを挿通する穴8g,8gを有し、当該ボルト・ナット挿通穴8g,8g相互をボルト8eの径より小さな幅のスリット8fで連結し、通常時のボルト・ナット8eは、(i)に示す通り、長穴8dのシートベルト1側に固定する。
上記シートベルト用緩衝装置8は、車両衝突時にシートベルト1に急激な引張力が加わった際に、(j)に示す通り、上記長穴8dのシートベルト1側に固定されたボルト・ナット8eが上記スリット8fを塑性変形させながら長穴8dの伸縮部材8b側に移動するとともに、ボルト・ナット8eに巻き付けた 伸縮部材8bが伸長し、車両衝突時の衝撃を緩和することが可能である。
従来のシートベルト用緩衝装置で十分な衝撃吸収性能を得るには、装置を大型化するか或いは複雑な構造とする必要があったが、上記シートベルト用緩衝装置8は、長穴8dと伸縮部材8bを組み合わせて使用することにより、装置を大型化せずに、構造が簡易で取扱いが容易な装置で十分な衝撃吸収性能を得ることが可能である。
また、車両衝突時の衝撃力が小さく、スリット8fが塑性変形し、伸縮部材8bが弾性変形した場合は、ボルト・ナット8eを外してタング固定部8aを新規部材と交換し、伸縮部材8bは交換せずにそのまま使用することが可能である。
さらに、衝撃力が大きく、長穴8dのスリット8fが塑性変形し、伸縮部材8bも塑性変形して破損した場合は、ボルト・ナット8eを取り外し、タング固定部8a及び伸縮部材8bを新規部材に交換し、バックル挿入部8cに取付け、再度シートベルト用緩衝装置8として使用することが可能である。
上述の通り、シートベルト用緩衝装置8は、使用不能となった部品を部分的に取り替えることで再使用することができる。
図5(第3事例)及び図6(第4事例)のシートベルト用緩衝装置7,8のボルト・ナット又は長穴による固定方法は、図2(第1事例)及び図3(第2事例)のシートベルト用緩衝装置6にも適用することが可能である。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
1シートベルト
2ショルダーベルト
3リトラクタ
4ピラーアンカー
5ラップベルト
6シートベルト用緩衝装置
6aタング固定部
6bベルト
6c縫合部材
6dショックアブソーバ
6eバックル挿入部
6f表面の伸縮部材
6g裏面の伸縮部材
7シートベルト用緩衝装置
7aタング固定部
7b伸縮部材
7cバックル挿入部
7dボルト・ナット挿通穴
7eボルト・ナット
8シートベルト用緩衝装置
8aタング固定部
8b伸縮部材
8cバックル挿入部
8d長穴
8eボルト・ナット
8fスリット
8gボルト・ナット挿通穴
9タング
10バックル

L1 伸縮部材6f, 6gの通常時の長さ
L2 伸縮部材6f, 6gの伸長(車両衝突)時の長さ

Claims (5)

  1. シートベルトのタングが着脱自在に装着される装着口を有すタング固定部と、シートベルトのバックルに着脱自在に装着されるバックル挿入部と、上記タング固定部とバックル挿入部間に設置し、かつシートベルトに引張力が作用したときに伸長するシートベルト用緩衝装置とで形成し、車両乗車時にシートベルトのタングとバックル間に着脱自在に装着し、車両衝突時に上記シートベルト用緩衝装置が伸長して衝撃圧を緩和させる構造であることを特徴とするシートベルト用緩衝装置。
  2. 上記シートベルト用緩衝装置を、上記タング固定部とバックル挿入部間に設けるベルトと、当該ベルトを長さ方向に折り畳んで縫合部材で縫製したショックアブソーバとで形成し、車両衝突時に上記ショックアブソーバの縫合部材が解離する構造であることを特徴とする請求項1記載のシートベルト用緩衝装置。
  3. 上記シートベルト用緩衝装置を、上記タング固定部とバックル挿入部間に設け、長さ方向に折り畳んだベルトと、当該ベルトの表裏に面接触させる伸縮部材とで形成し、シートベルトに引張力が作用した時に上記伸縮部材が伸長する構造であることを特徴とする請求項1記載のシートベルト用緩衝装置。
  4. 上記シートベルト用緩衝装置のタング固定部にシートベルトに引張力が作用した時に伸長する伸縮部材を装着し、上記タング固定部は、両側面各部に挿通穴を有し、上記伸縮部材の一端を巻き付けたボルト・ナットを上記タング固定部の上記2つの挿通穴に貫通させて固定し、車両衝突時に上記伸縮部材が伸長する構造であることを特徴とする請求項1記載のシートベルト用緩衝装置。
  5. 上記シートベルト用緩衝装置のタング固定部の両側面各部のボルト・ナット挿通穴は長穴とし、当該長穴は、シートベルト側から伸縮部材側に至る範囲に設け、両端部に上記ボルト・ナットを挿通する穴を有し、当該ボルト・ナット挿通穴相互をボルトの径より小さな幅のスリットで連結して形成する長穴とし、車両衝突時に上記長穴のシートベルト側に固定されたボルト・ナットが長穴の伸縮部材側に移動するとともに、伸縮部材が伸長する構造であることを特徴とする請求項1及び4記載のシートベルト用緩衝装置。









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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020152316A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 オートリブ ディベロップメント エービー シートベルトバックル装置

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