JP2017073692A - 無線タグ、パレット、パレット管理装置、およびパレット管理システム - Google Patents
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Description
従来、このような積層パレットを管理する技術として、積層配置されているパレットを、例えばフォークリフトのカメラから撮影し、得られた画像から取得した、パレット前面に設けられたスタートバーやストップバーの縦方向の長さに基づいて、積層数を確認する技術が提案されている(特許文献1)。
[パレット管理システム]
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかるパレット管理システム1について説明する。図1は、本発明にかかるパレット管理システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、パレット管理システム1は、無線タグ10をそれぞれ搭載した複数のパレットPと、無線LANやBluetooth(登録商標)などの通信網NWで受信したこれらパレットPの無線タグ10からのビーコンを取得するパレット管理装置20とから構成されている。
図2は、パレットの正面図である。図2に示すように、パレットPには、その上面中央位置に、この上面に載置した荷物と干渉しないように無線タグ10が嵌め込まれており、各パレットPを識別するためのパレットIDと対応するタグIDが、積層方向(上下方向)に形成された指向性Dで、ビーコンにより無線タグ10から送信される。
無線タグ10は、積層方向(上下方向)に指向性Dを有しており、上下に積層された他のパレットPの無線タグ10が受信できる、例えば5mW程度の微小電力でビーコンを送信する機能を有している。このような微小電力でビーコンを送信することにより、隣に積層されているパレット群との混信が抑制される。
このうち、待受モードは、インターバル期間Tiごとに自ビーコンを送信するとともに、他パレットPの他無線タグ10から送信された他ビーコンを待ち受け、他ビーコンが検出された場合には、その検出タイミングに基づき先導モードまたは追従モードに移行するための動作モードである。
また、追従モードは、インターバル期間Tiごとに他パレットPの他無線タグ10から送信される他ビーコンに対して、自ビーコンを追従時間Tf間隔で追従させて送信するための動作モードである。
パレット管理装置20は、全体として、サーバー装置やパーソナルコンピュータなどの情報処理装置からなり、通信網NWで受信された各パレットPの無線タグ10からのビーコンに含まれるタグIDと当該ビーコンの受信タイミングとに基づいて、当該タグIDと対応するパレットPごとに、積層配置されているパレット群を判定して管理する機能を有している。
これにより、パレット管理装置20において、パレットPのうち追従時間Tf間隔で連続して受信したビーコンの送信元となる各パレットPを、互いに積層配置されているパレットPであると判定することができる。
次に、図3を参照して、本実施の形態にかかる無線タグ10の詳細について説明する。図3は、無線タグの構成を示すブロック図である。
無線タグ10には、主な機能部として、RFI/F部11およびタグ制御部12が設けられており、これら機能部は、電池13から供給される電力で動作する。
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかるパレット管理装置20の構成について説明する。図4は、パレット管理装置の構成を示すブロック図である。
パレット管理装置20には、主な機能部として、通信I/F部21、操作入力部22、画面表示部23、パレット管理DB24、および演算処理部25が設けられている。
操作入力部22は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの操作入力装置からなり、検索対象となるパレットPを特定する操作などの各種オペレータ操作を検出して演算処理部25へ出力する機能を有している。
画面表示部23は、LCDなどの画面表示装置からなり、演算処理部25から出力された、検索対象となるパレットPが属するパレット群などの各種データを画面表示する機能を有している。
演算処理部25で実現される主な処理部として、ビーコン取得部25A、パレット判定部25B、およびDB処理部25Cがある。
次に、本実施の形態にかかるパレット管理システム1の動作として、無線タグ10での待受モード、先導モード、および追従モードにおけるそれぞれの動作について説明する。
まず、図5および図6を参照して、無線タグ10の待受モード処理部12Aにおける待受モード時の動作について説明する。図5は、待受モード処理を示すフローチャートである。図6は、待受モード処理におけるビーコン送信タイミングを示すタイミングチャートである。
ここで、他ビーコンの検出時点が、追従時間Tfだけ経過した時点である場合(ステップ103:YES)、待受モード処理部12Aは、無線タグ10の動作モードを先導モードへ移行させて(ステップ104)、一連の待受モード処理を終了する。
なお、ステップ103の確認時には、ビーコン検出誤差を考慮して追従時間Tfの前後に設けた判定期間内に検出時点が含まれているか否か確認してもよい。また、他ビーコンの検出時点が、追従時間Tfが経過する前である場合(ステップ105:NO)、動作モードの切り替えをしないで、ステップ100へ戻る。
次に、図7および図8を参照して、無線タグ10の待受モード処理部12Aにおける先導モード時の動作について説明する。図7は、先導モード処理を示すフローチャートである。図8は、先導モード処理におけるビーコン送信タイミングを示すタイミングチャートである。
一方、他ビーコンが検出されなかった場合(ステップ113:NO)、先導モード処理部12Bは、無線タグ10の動作モードを追従モードへ移行させて(ステップ114)、一連の追従モード処理を終了する。
次に、図9および図10を参照して、無線タグ10の待受モード処理部12Aにおける追従モード時の動作について説明する。図9は、追従モード処理を示すフローチャートである。図10は、追従モード処理におけるビーコン送信タイミングを示すタイミングチャートである。
ここで、他ビーコンを検出したか確認し(ステップ125)、検出した場合には(ステップ125:YES)、ステップ120へ戻る。
また、先導監視期間Tgの終了が確認された場合(ステップ126:YES)、追従モード処理部12Cは、無線タグ10の動作モードを待受モードへ移行させ(ステップ127)、一連の追従モード処理を終了する。
図11は、パレット間におけるビーコンの追従例である。ここでは、パレットP0の無線タグ10が先導モードで動作して、時刻T0から時刻T1までのインターバル期間Tiごとに先導ビーコンBg0を自律的に送信している。一方、パレットP1の無線タグ10が追従モードで動作して、先導ビーコンBg0から追従時間Tf後に追従ビーコンBf1を送信している。
図12は、モード切替例を示すタイミングチャートであり、ここでは、待受モードで動作中の2つのパレットP0,P1の無線タグ10が、相手から送信された他ビーコンの検出時間位置に基づいて、それぞれ先導モードと追従モードとに移行する例が示されている。
一方、パレットP1の無線タグ10も、待受モードで動作しており、時刻T5に待受ビーコンBw1を送信した後、インターバル期間Ti経過後の時刻T6に待受ビーコンBw1を送信している。
これ以降、時刻T3に示すように、パレットP0の無線タグ10は、先導ビーコンBg0から追従時間Tf後に追従ビーコンBf1が検出されることを条件として、インターバル期間Tiごとに先導ビーコンBg0を送信することになる。
このように、本実施の形態は、管理対象となる各パレットPの無線タグ10を装着し、無線タグ10が、予め設定されている自己のタグIDを含む自ビーコンを送信するとともに、積層配置されている他パレットPの無線タグ10から送信された他ビーコンの検出時間位置に基づいて自己の動作モードを切り替えることにより、追従時間Tfの間隔で他ビーコンと連続するよう自ビーコンの送信タイミングを調整するようにしたものである。
これにより、多くのパレットが積層されていて、各パレットPの無線タグ10から送信されるビーコンが衝突しやすいような場合でも、比較的短時間で各ビーコンが追従時間Tf間隔で連続して送信される状態を生成することができる。
これにより、追従ビーコンBfが送信されるべきタイミングに追従ビーコンBfの送信が確認されなくなった場合には、直ちに待受モードに移行することになるため、新たなパレットPとの追従関係を生成することができる。このため、パレットPの移動などにより、パレットPの積層状態の変化に対しても、大幅に遅れることなく対応することができ、各パレットPが、新たな積層状態に応じた追従関係を生成することが可能となる。
これにより、先導ビーコンBgまたは追従ビーコンBfが送信されるべきタイミングにこれらビーコンの送信が確認されなくなった場合には、直ちに待受モードに移行することになるため、新たなパレットPとの追従関係を生成することができる。このため、パレットPの移動などにより、パレットPの積層状態の変化に対しても、大幅に遅れることなく対応することができ、各パレットPが、新たな積層状態に応じた追従関係を生成することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかるパレット管理システム1について説明する。
第1の実施の形態では、パレットPに装着される無線タグ10の追従モード処理部12Cにおいて、自ビーコンの送信から待機期間Ts終了後の先導監視期間Tg内に新たな他ビーコンが検出されなかった場合には待受モードへ戻る場合を例として説明した。
本実施の形態では、自ビーコンの送信から待機期間Ts終了後の先導監視期間Tg内に新たな他ビーコンが検出されなかった場合、追従モード処理部12Cにおいて、一旦、自律的に自ビーコンを送信した後、再度、離脱判定期間Tj内において新たな他ビーコンを確認する場合について説明する。
なお、無線タグ10におけるその他の構成、さらにはパレット管理装置20の構成については、第1の実施の形態と同様である。
次に、本実施の形態にかかるパレット管理システム1の動作として、無線タグ10での追従モードにおける動作について説明する。
[追従モード]
次に、図13および図14を参照して、無線タグ10の待受モード処理部12Aにおける追従モード時の動作について説明する。図13は、追従モード処理(離脱判定)を示すフローチャートである。図14は、追従モード処理(離脱判定)におけるビーコン送信タイミングを示すタイミングチャートである。
ここで、他ビーコンを検出したか確認し(ステップ205)、検出した場合には(ステップ205:YES)、ステップ200へ戻る。
また、先導監視期間Tgの終了が確認された場合(ステップ206:YES)、追従モード処理部12Cは、待受モードへ移行せず、後述する次の離脱判定モードに移行する。
離脱判定モードにおいて、追従モード処理部12Cは、まず、自律的に自ビーコンBfをRFI/F部11から送信する(ステップ210)。
この後、追従モード処理部12Cは、当該追従ビーコンBfの送信から待機時間Tsだけ待機した後(ステップ211)、前述した先導監視期間Tgより長い離脱判定期間Tjにおいて、他ビーコン(先導ビーコンBgまたは追従ビーコンBf)の監視を開始する(ステップ212)。
一方、他ビーコンを検出していない場合(ステップ213:NO)、追従モード処理部12Cは、離脱判定期間Tjの終了を確認し(ステップ214)、終了していない場合(ステップ214:NO)、ステップ213へ戻る。
このように、本実施の形態は、追従モード処理部12Cが、自ビーコンの送信から待機期間Ts終了後の先導監視期間Tg内に新たな他ビーコンが検出されなかった場合には、当該先導監視期間Tg終了後に自ビーコンを送信し、当該自ビーコンの送信から当該待機期間Ts終了後の離脱判定期間Tj内に新たな他ビーコンBgが検出されなかった場合には待受モードへ戻るようにしたものである。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
Claims (8)
- 荷物の運搬に用いるパレットに装着されて、予め設定されている自己のタグIDを含む自ビーコンを送信するとともに、積層配置されている他パレットの無線タグから送信された他ビーコンの検出時間位置に基づいて自己の動作モードを切り替えることにより、一定の追従時間間隔で他ビーコンと連続するよう自ビーコンの送信タイミングを調整する無線タグであって、
待受モード時において、インターバル期間ごとに自ビーコンを送信し、当該自ビーコンの送信から前記追従時間が経過した時点で他ビーコンが検出された場合には先導モードへ移行し、当該自ビーコンの送信から当該追従時間が経過した時点より後に他ビーコンが検出された場合には追従モードへ移行する待受モード処理部と、
前記先導モード時において、前記待受モードで送信していた自ビーコンに連続させて前記インターバル期間ごとに自ビーコンを送信する先導モード処理部と、
前記追従モード時において、他ビーコンを検出するごとに当該検出から前記追従時間が経過した時点で自ビーコンを送信する追従モード処理部と
を備えることを特徴とする無線タグ。 - 請求項1に記載の無線タグにおいて、
前記追従モード処理部は、自ビーコンを送信する際にキャリアセンスを実行し、他ビーコンが検出されなかった場合には直ちに自ビーコンを送信し、他ビーコンが検出された場合には当該他ビーコンの検出から前記追従時間が経過した時点で当該キャリアセンスを再び実行することを特徴とする無線タグ。 - 請求項1または請求項2に記載の無線タグにおいて、
前記先導モード処理部は、自ビーコンの送信から前記追従時間が経過した時点で他ビーコンが検出されなかった場合には前記待受モードへ戻ることを特徴とする無線タグ。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の無線タグにおいて、
前記追従モード処理部は、自ビーコンの送信から待機期間終了後の先導監視期間内に新たな他ビーコンが検出されなかった場合には前記待受モードへ戻ることを特徴とする無線タグ。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の無線タグにおいて、
前記追従モード処理部は、自ビーコンの送信から待機期間終了後の先導監視期間内に新たな他ビーコンが検出されなかった場合には、当該先導監視期間終了後に自ビーコンを送信し、当該自ビーコンの送信から当該待機期間終了後の離脱判定期間内に新たな他ビーコンが検出されなかった場合には前記待受モードへ戻ることを特徴とする無線タグ。 - 荷物の運搬に用いられて、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の無線タグを搭載するパレット。
- 請求項6に記載の各パレットの無線タグから送信されたビーコンに基づいて、これらパレットを管理するパレット管理装置であって、
前記パレットのうち前記無線タグで用いる追従時間の間隔で連続して受信したビーコンの送信元となる各パレットを、互いに積層配置されているパレット群であると判定するパレット管理装置。 - 請求項6に記載の各パレットと、
前記各パレットの無線タグから送信されたビーコンに基づいて、これらパレットのうち前記無線タグで用いる追従時間の間隔で連続して受信したビーコンの送信元となる各パレットを、互いに積層配置されているパレット群であると判定するパレット管理装置と
を備えるパレット管理システム。
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