JP2017073648A - 車両用スピーカ組付体の取付構造及び取付方法 - Google Patents

車両用スピーカ組付体の取付構造及び取付方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スピーカ取付仕様でない内装材をスピーカ取付仕様に容易に変更できるとともに、音に自由度を与えることができる車両用スピーカ組付体の取付構造を提供する。
【解決手段】本車両用スピーカ組付体の取付構造は、車両の内装材2に取り付けられる車両用スピーカ組付体の取付構造1であって、車両用スピーカ組付体3は、振動板11aを有するスピーカ11と、スピーカが組み付けられて振動板からの振動の伝達により振動する振動基材12と、を備える。そして、振動基材の外周側には、内装材に形成された開口部5に車両室内側から挿通可能な取付部23が設けられており、取付部は、開口部に車両室内側から挿通された状態で天井材の車両室外側に設けられた係合部6bに係合されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用スピーカ組付体の取付構造及び取付方法に関し、更に詳しくは、車両の内装材に取り付けられる車両用スピーカ組付体の取付構造及び取付方法に関する。
従来の車両用スピーカの取付構造として、天井材に車両用スピーカを取り付けてなるものが一般に知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、例えば、図12及び図13に示すように、天井材102に対して、その車両室外側からスピーカ111及びブラケット113を取り付けるとともに、その車両室内側からスピーカグリル114を取り付けてなる車両用スピーカの取付構造101が開示されている。この車両用スピーカの取付構造101によると、スピーカ111の振動板111aの振動がブラケット113を介して天井材102に伝達されることで、天井材102が振動して音を出力する。
特開2012−114664号公報
しかし、上記従来の車両用スピーカの取付構造101では、天井材102に対して、その車両室外側からスピーカ111及びブラケット113を取り付けるとともに、その車両室内側からスピーカグリル114を取り付けているので、既に車両に組み付けられた天井材102に対してスピーカ111等を取り付けることが困難となる。そのため、スピーカ取付仕様でない天井材をスピーカ取付仕様に変更する場合には、天井材全体をスピーカ取付仕様のものに取替える必要がある。さらに、上記従来の車両用スピーカの取付構造101では、天井材102が振動して音を出力するため、天井材102の振動特性で決められる音しか出力できない。なお、上述の問題は、ダッシュボード、ドアトリム、ピラーガーニッシュ、シート等の内装材に車両用スピーカを取り付ける場合であっても、同様に生じる。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、スピーカ取付仕様でない内装材をスピーカ取付仕様に容易に変更できるとともに、音に自由度を与えることができる車両用スピーカ組付体の取付構造及び取付方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両の内装材に取り付けられる車両用スピーカ組付体の取付構造であって、前記車両用スピーカ組付体は、振動板を有するスピーカと、前記スピーカが組み付けられて前記振動板からの振動の伝達により振動する振動基材と、を備え、前記振動基材の外周側には、前記内装材に形成された開口部に車両室内側から挿通可能な取付部が設けられており、前記取付部は、前記開口部に車両室内側から挿通された状態で前記内装材の車両室外側に設けられた係合部に係合されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記振動基材は、その車両室外側の表面側に前記スピーカが組み付けられ且つ前記開口部を塞ぐように前記開口部の内側に配置される面状の音出力部と、前記音出力部の外周側から立ち上がる前記取付部と、を備えることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記振動基材は、その車両室外側の表面側に前記スピーカが組み付けられ且つ前記開口部を覆うように前記内装材の車両室内側に配置されるドーム状の音出力部と、前記音出力部の外周側から立ち上がる前記取付部と、を備えることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記開口部には、その周縁面を覆うようにモール部材が設けられ、前記モール部材に前記係合部が設けられていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明において、前記車両用スピーカ組付体は、前記スピーカの前記振動板と前記振動基材の車両室外側の表面との間に挟持されて前記振動板の振動を前記振動基材に伝達するブラケットを備えることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、前記内装材は、天井材であることを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項7に記載の発明は、車両の内装材に取り付けられる車両用スピーカ組付体の取付方法であって、前記車両用スピーカ組付体は、振動板を有するスピーカと、前記スピーカが組み付けられて前記振動板からの振動の伝達により振動する振動基材と、を備え、前記振動基材の外周側には、前記内装材に形成された開口部に車両室内側から挿通可能な取付部が設けられており、前記内装材に前記開口部を車両室内側から形成する開口工程と、前記取付部を前記開口部に車両室内側から挿通して前記内装材の車両室外側に設けられた係合部に係合させる係合工程と、を備えることを要旨とする。
本発明の車両用スピーカ組付体の取付構造によると、車両用スピーカ組付体は、振動板を有するスピーカと、スピーカが組み付けられて振動板からの振動の伝達により振動する振動基材と、を備える。そして、振動基材の外周側には、内装材に形成された開口部に車両室内側から挿通可能な取付部が設けられており、取付部は、開口部に車両室内側から挿通された状態で内装材の車両室外側に設けられた係合部に係合されている。このように、振動基材の取付部を内装材の開口部に車両室内側から挿通して係合部に係合させることで、既に車両に組み付けられた内装材に対して車両室内側から車両用スピーカ組付体を取り付けることができる。よって、スピーカ取付仕様でない内装材をスピーカ取付仕様に容易に変更することができる。さらに、スピーカの振動板からの振動の伝達により振動基材が振動して内装材の車両室内側に音が出力されるため、内装材の振動特性に関わらず、振動基材を振動に有利な構造、材質等とすることで、音に自由度を与えることができる。
また、前記振動基材が、その車両室外側の表面側に前記スピーカが組み付けられ且つ前記開口部を塞ぐように前記開口部の内側に配置される面状の音出力部と、前記音出力部の外周側から立ち上がる前記取付部と、を備える場合は、車両用スピーカ組付体を内装材の車両室内側の表面から突出しないように配置できる。
また、前記振動基材が、その車両室外側の表面側に前記スピーカが組み付けられ且つ前記開口部を覆うように前記内装材の車両室内側に配置されるドーム状の音出力部と、前記音出力部の外周側から立ち上がる前記取付部と、を備える場合は、開口部の開口面積を取付部が挿通可能な必要最小減の大きさに設定できる。
また、前記開口部に、その周縁面を覆うようにモール部材が設けられ、前記モール部材に前記係合部が設けられている場合は、開口部の周縁面を目隠しするモール部材を利用して振動基材を取り付けることができる。
また、前記車両用スピーカ組付体が、前記振動板の振動を前記振動基材に伝達するブラケットを備える場合は、車両に組み付けられた内装材に対して、スピーカ、振動基材及びブラケットを備える車両用スピーカ組付体を車両室内側から取り付けることができる。
さらに、前記内装材が、天井材である場合は、スピーカ取付仕様でない天井材をスピーカ取付仕様に容易に変更できる。
本発明の車両用スピーカ組付体の取付方法によると、車両用スピーカ組付体は、振動板を有するスピーカと、スピーカが組み付けられて振動板からの振動の伝達により振動する振動基材と、を備え、振動基材の外周側には、内装材に形成された開口部に車両室内側から挿通可能な取付部が設けられている。そして、内装材に開口部を車両室内側から形成する開口工程と、取付部を開口部に車両室内側から挿通して内装材の車両室外側に設けられた係合部に係合させる係合工程と、を備える。これにより、既に車両に組み付けられた内装材に対して車両室内側から車両用スピーカ組付体を取り付けることができる。よって、スピーカ取付仕様でない内装材をスピーカ取付仕様に容易に変更することができる。さらに、スピーカの振動板からの振動の伝達により振動基材が振動して内装材の車両室内側に音が出力されるため、内装材の振動特性に関わらず、振動基材を振動に有利な構造、材質等とすることで、音に自由度を与えることができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例1に係る車両用スピーカ組付体の取付構造を車両室内側から見上げた状態を示す模式図である。 上記車両用スピーカ組付体の取付構造の分解模式図である。 図1のIII−III線断面拡大図である。 実施例1に係る車両用スピーカ組付体の斜視図である。 上記車両用スピーカ組付体の分解斜視図である。 実施例1に係る車両用スピーカ組付体の取付方法を説明するための説明図であり、(a)は天井材に開口部を形成した状態を示し、(b)は開口部に振動基材を取り付ける途中の状態を示し、(c)は開口部に振動基材を取り付けた状態を示す。 実施例2に係る車両用スピーカ組付体の取付構造を車両室内側から見上げた状態を示す模式図である。 上記車両用スピーカ組付体の取付構造の分解模式図である。 図7のIX−IX線断面拡大図である。 図7のX−X線断面拡大図である。 実施例2に係る車両用スピーカ組付体の取付方法を説明するための説明図であり、(a)は天井材に開口部を形成した状態を示し、(b)は開口部に振動基材を取り付ける途中の状態を示し、(c)は開口部に振動基材を取り付けた状態を示す。 従来の車両用スピーカの取付構造の分解斜視図である。 上記従来の車両用スピーカの取付構造の縦断面図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
<車両用スピーカ組付体の取付構造>
本実施形態に係る車両用スピーカ組付体の取付構造は、車両の内装材(2、42)に取り付けられる車両用スピーカ組付体の取付構造(1、41)であって、車両用スピーカ組付体(3、43a、43b)は、振動板(11a)を有するスピーカ(11)と、スピーカが組み付けられて振動板からの振動の伝達により振動する振動基材(12、50)と、を備える(例えば、図3及び図9等参照)。そして、振動基材(12、50)の外周側には、内装材(2、42)に形成された開口部(5、45a、45b)に車両室内側から挿通可能な取付部(23、53)が設けられており、取付部は、開口部に車両室内側から挿通された状態で内装材の車両室外側に設けられた係合部(6b、46b)に係合されている。なお、上記スピーカ(11)は、例えば、振動基材(12、50)の車両室外側の表面側に組み付けられていることができる。
本実施形態に係る車両用スピーカ組付体の取付構造としては、例えば、上記振動基材(12)は、その車両室外側の表面側にスピーカ(11)が組み付けられ且つ開口部(5)を塞ぐように開口部の内側に配置される面状の音出力部(22)と、音出力部の外周側から立ち上がる取付部(23)と、を備える形態(例えば、図3等参照)を挙げることができる。
上述の形態の場合、例えば、上記音出力部(22)の車両室内側の表面は、内装材(2)の車両室内側の表面と面一とされていることができる(例えば、図3等参照)。これにより、内装材の車両室内側の表面での凹凸を低減できる。
本実施形態に係る車両用スピーカ組付体の取付構造としては、例えば、上記振動基材(50)は、その車両室外側の表面側にスピーカ組付体(11)が組み付けられ且つ開口部(45a、45b)を覆うように内装材(42)の車両室内側に配置されるドーム状の音出力部(52)と、音出力部の外周側から立ち上がる取付部(53)と、を備える形態(例えば、図9等参照)を挙げることができる。
上述の形態の場合、例えば、上記音出力部(52)は、その外周側が内装材(42)の車両室内側の表面に当接していることができる(例えば、図10等参照)。これにより、内装材の表面と音出力部の外周側とを密着させて車両用スピーカ組付体を取り付けることができる。
上述の形態の場合、例えば、上記取付部(53)は、音出力部(52)の外周側の対向する辺のそれぞれから立ち上げられ、開口部(45a、45b)は、複数の取付部(53)に応じて複数形成されていることができる(例えば、図8等参照)。これにより、振動基材を開口部に強固に取り付けることができる。
本実施形態に係る車両用スピーカ組付体の取付構造としては、例えば、上記開口部(5、45a、45b)には、その周縁面を覆うようにモール部材(6、46)が設けられ、モール部材に係合部(6b、46b)が設けられている形態(例えば、図3及び図9等参照)を挙げることができる。
本実施形態に係る車両用スピーカ組付体の取付構造としては、例えば、上記車両用スピーカ組付体(3、43a、43b)は、スピーカ(11)の振動板(11a)と振動基材(12、50)の車両室外側の表面との間に挟持されて振動板の振動を振動基材に伝達するブラケット(13)を備える形態(例えば、図3及び図9等参照)を挙げることができる。
上述の形態の場合、例えば、上記車両用スピーカ組付体(3、43a、43b)は、振動基材(12、50)及びブラケット(13)に形成された音出力用開口(22a、52a、13a)を振動基材の車両室内側から覆うスピーカグリル(14)を備えることができる(例えば、図3及び図9等参照)。これにより、車両に組み付けられた内装材に対して、スピーカ、振動基材、ブラケット及びスピーカグリルを備える車両用スピーカ組付体を車両室内側から取り付けることができる。
本実施形態に係る車両用スピーカ組付体の取付構造としては、例えば、上記内装材(2、42)は、天井材である形態(例えば、図1及び図7等参照)を挙げることができる。
<車両用スピーカ組付体の取付方法>
本実施形態に係る車両用スピーカ組付体の取付方法は、車両の内装材(2、42)に取り付けられる車両用スピーカ組付体の取付方法であって、車両用スピーカ組付体(3、43a、43b)は、振動板(11a)を有するスピーカ(11)と、スピーカが組み付けられて振動板からの振動の伝達により振動する振動基材(12、50)と、を備え、振動基材の外周側には、内装材に形成された開口部(5、45a、45b)に車両室内側から挿通可能な取付部(23、53)が設けられている(例えば、図3及び図9等参照)。そして、内装材(2、42)に開口部(5、45a、45b)を車両室内側から形成する開口工程と、取付部(23、53)を開口部(5、45a、45b)に車両室内側から挿通して内装材の車両室外側に設けられた係合部(6b、46b)に係合させる係合工程と、を備える(例えば、図6及び図11等参照)。なお、本実施形態に係る車両用スピーカ組付体の取付方法では、例えば、上記実施形態に係る車両用スピーカ組付体の取付構造で説明した構成を適用できる。なお、上記開口工程及び係合工程は、通常、内装材(2、42)が車両に組み付けられた状態(仮組付状態も含む。)で行われる。
<車両用スピーカ組付体>
本実施形態に係る車両用スピーカ組付体は、上記実施形態に係る車両用スピーカ組付体の取付方法で用いられる車両用スピーカ組付体(3、43a、43b)であって、振動板(11a)を有するスピーカ(11)と、スピーカが組み付けられて振動板からの振動の伝達により振動する振動基材(12、50)と、を備え、振動基材の外周側には、内装材(2、42)に形成された開口部(5、45a、45b)に車両室内側から挿通可能な取付部(23、53)が設けられている(例えば、図3及び図9等参照)。なお、本実施形態に係る車両用スピーカ組付体では、例えば、上記実施形態に係る車両用スピーカ組付体の取付構造で説明した構成を適用できる。
なお、上記実施形態で記載した各構成の括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的構成との対応関係を示すものである。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、本発明に係る「車両の内装材」として、車両の天井材を例示する。
<実施例1>
(1)車両用スピーカ組付体の取付構造の構成
本実施例に係る車両用スピーカ組付体の取付構造1は、図1及び図2に示すように、天井材2に車両用スピーカ組付体3が取り付けられてなされている。この天井材2には、車両用スピーカ組付体3を車両室内側から取り付けるための開口部5が形成されている。この開口部5は、天井材2の車両後方寄り側に配置されるとともに、略矩形状に開口している。また、開口部2の開口面積は、後述する振動基材12の音出力部22で閉塞可能で且つ振動基材12の取付部23が挿通可能な大きさに設定されている。
なお、上記天井材2としては、例えば、樹脂シート、樹脂発泡体、又は繊維材(例えば、植物繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等)、及びそれらの複合体を用いてなり、その車両室内側の表面に表皮を積層してなるものを採用できる。
上記開口部5には、図3に示すように、その周縁面を覆うようにモール部材6が設けられている。このモール部材6は、開口部5の周縁面を全周にわたって覆うように枠状に形成されている(図2参照)。また、モール部材6は、開口部5の周縁側を挟持する縦断面略U字状の第1挟持部6aと、第1挟持部6aの車両室外側に設けられて後述する振動基材12の取付部23を挟持する縦断面略L字状の第2挟持部6b(本発明に係る「係合部」として例示する。)と、を備えている。この第2挟持部6bの一端側は、後述する振動基材12の表面側に食い込むようにフック状に形成されている。なお、上記モール部材6は、接着剤等により開口部5に接合されている。
上記車両用スピーカ組付体3は、図3〜図5に示すように、振動板11aを有するスピーカ11(「平面スピーカ」とも称される。)、振動基材12、ブラケット13及びスピーカグリル14を備えている。なお、本実施例では、左右のスピーカ11を振動基材12に組み付けてなる単一の車両用スピーカ組付体3を採用する(図1及び図2参照)。
上記スピーカ11は、所定の配列方向Q(即ち、車両幅方向Q)に沿って複数配設される磁石16及びコイル17を備えている。このスピーカ11は、フレーム18と、フレーム18の裏面側に取り付けられる振動板11aと、フレーム18に対して弾性的に支持されるヨーク19と、を備えている。このヨーク19内に複数の磁石16が収容されるとともに、振動板11a上に複数のコイル17が設けられている。また、振動板11aは、矩形平板状に形成されるとともに、フレーム18の裏面に両面テープや接着剤等で接合されている。また、ヨーク19は、強磁性体からなり、フレーム18の端部に支持された弾性部材20(例えば、板バネ等)に取り付けられている。さらに、磁石16は、S極が下方を向く磁石とN極が下方を向く磁石とが交互に隣り合うように配列されている。また、コイル17は、各磁石16による磁気回路と錯交するように配されている。これら各コイル17は、フレーム18に形成された開口18aを介して複数の磁石16のうちの下方にS極が向く磁石と対向している。
上記振動基材12は、図3に示すように、スピーカ11が組み付けられて振動板11aからの振動の伝達により振動するものである。この振動基材12は、開口部5を塞ぐように開口部5の内側に配置される面状(具体的に、平面矩形の面状)の音出力部22と、音出力部22の外周側から立ち上がる取付部23と、を備えている(図1及び図2参照)。この音出力部22には、その車両室外側の表面側にスピーカ11が組み付けられている。また、音出力部22には、スピーカ11の設置箇所の中央部にスピーカ11からの音を直接的に車両室内側に出力するための音出力用開口22aが形成されている。
上記取付部23は、筒状に形成されるとともに、その上端側に外方へ広がるフランジ23aが形成されている。そして、取付部23を開口部5に車両室内側から挿通させることで、フランジ23aがモール部材6の第2挟持部6bに挟持されてネジ24により第2挟持部6bに締結される。よって、振動基材12は、車両室内側に向かって音を出力するように開口部5(具体的に、モール部材6)に取り付けられる。その取付状態において、音出力部22の車両室内側の表面は、天井材2の車両室内側の表面と面一とされている。
なお、上記振動基材12としては、例えば、樹脂シート、樹脂発泡体、又は繊維材(例えば、植物繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等)、及びそれらの複合体を用いてなり、その車両室内側の表面に表皮を積層してなるものを採用できる。また、振動基材12としては、例えば、振動に有利な構造(例えば、目付量、厚さ寸法等)、材質等を採用できる。
上記ブラケット13は、図3及び図5に示すように、スピーカ11の振動板11aと振動基材12の車両室外側の表面との間に挟持されて振動板11aの振動を振動基材12に伝達するものである。このブラケット13は、枠板状(具体的に、矩形枠板状)に形成されるとともに、振動基材12の車両室外側の表面に両面テープ、接着剤等で接合されている。また、ブラケット13は、樹脂製(例えば、植物繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等の繊維材を含む樹脂製等)である。また、ブラケット13には、スピーカ11からの音を直接的に車両室内側に出力するための音出力用開口13aが形成されている。
上記ブラケット13の内周側には、車両室内側に向かって延びて振動基材12の音出力用開口22aの側面に対向又は接触する立壁26が設けられている。この立壁26には、後述するスピーカグリル14の舌片31が差し込まれる差込口26aが形成されている。さらに、ブラケット13には、複数の金属製のナット27がインサート成形、熱圧入等により埋め込まれている。そして、スピーカ11の振動板11aの貫通穴を介してネジ28をナット27にねじ込むことで、スピーカ11とブラケット13とが一体化される。
上記スピーカグリル14は、図3及び図5に示すように、振動基材12及びブラケット13に形成された音出力用開口22a、13aを振動基材12の車両室内側から覆うものである。このスピーカグリル14は、樹脂製で矩形板状に形成されている。また、スピーカグリル14の長手方向の一端側には、ブラケット13の差込口26aに差し込まれる舌片31が設けられている。また、スピーカグリル14の長手方向の他端側には、車両室外側に向かって突出するボス32が設けられている。そして、スピーカグリル14の舌片31をブラケット13の差込口26aに差し込んでから、ブラケット13の貫通穴を介してネジ33をスピーカグリル14のボス32にねじ込むことで、振動基材12を挟んでスピーカグリル14とブラケット13とが一体化される。
(2)車両用スピーカ組付体の取付方法
次に、本実施例に係る車両用スピーカ組付体3の取付方法について説明する。なお、本実施例では、自動車ディーラー等で、車両に組み付けられたスピーカ取付仕様でない天井材2をスピーカ取付仕様に変更する形態について説明する。
図6(a)に示すように、車両に組み付けられた天井材2の所定位置にカッター等の切断手段で開口部5を車両室内側から形成する。次に、図6(b)に示すように、開口部5の周縁側にモール部材6を取り付けてから、振動基材12の取付部23を開口部5に車両室内側から挿通してモール部材6の第2挟持部6bに挟み込む。次いで、図6(c)に示すように、取付部23とモール部材6の第2挟持部6bとをネジ24で締結して振動基材12を開口部5に取り付ける。その結果、天井材2に車両用スピーカ組付体3が取り付けられる。
なお、上記車両に組み付けられた天井材2は、ピラーガーニッシュ35、アシストグリップ36等(図1参照)を取り外すことで、天井パネルに対して所定間隔(例えば、10〜20mm)降下された仮組付保持状態とされる。この仮組付状態において、天井材2の上側の隙間空間を利用することで、天井材2の車両室外側から、ネジ24の締結を行ったり、配線の取り回しを行ったりできる。
(3)車両用スピーカ組付体の取付構造の作用
次に、上記構成の車両用スピーカ組付体の取付構造1の作用について説明する。コイル17に音声信号(電気信号)が入力されると、コイル17に変動磁界が生じ、この変動磁界が磁石16の磁界と相互作用してスピーカ11の振動板11aが振動する。また、振動板11aに対して磁石16が弾性的に支持されているため、振動板11aの振動と同時に磁石16も振動する。これらによって音声信号が音に変換される。なお、上記スピーカ11において、磁石16の振動(特に、低周波の振動)はフレーム18を介して振動板11aに伝搬される。
そして、図3に示すように、スピーカ11の振動板11aで発生した音の一部(特に、中高音)は、ブラケット13の音出力用開口13a及び振動基材12の音出力用開口22aを通って車両室内側に直接的に出力される。このとき、ブラケット13の立壁26により振動基材12への音の吸収が抑制される。さらに、スピーカ11の振動板11aで発生した音の一部(特に、低音)は、ブラケット13で増幅されつつ振動基材12に効果的に伝達されて振動基材12の振動により車両室内側に出力される。
(4)実施例の効果
本実施例の車両用スピーカ組付体の取付構造1によると、車両用スピーカ組付体3は、振動板11aを有するスピーカ11と、スピーカ11が組み付けられて振動板11aからの振動の伝達により振動する振動基材12と、を備える。そして、振動基材12の外周側には、天井材2に形成された開口部5に車両室内側から挿通可能な取付部23が設けられており、取付部23は、開口部5に車両室内側から挿通された状態で天井材2の車両室外側に設けられた挟持部6bに係合されている。このように、振動基材12の取付部23を天井材2の開口部5に車両室内側から挿通して挟持部6bに係合させることで、既に車両に組み付けられた天井材2に対して車両室内側から車両用スピーカ組付体3を取り付けることができる。よって、スピーカ取付仕様でない天井材2をスピーカ取付仕様に容易に変更することができる。さらに、スピーカ11の振動板11aからの振動の伝達により振動基材12が振動して天井材2の車両室内側に音が出力されるため、天井材2の振動特性に関わらず、振動基材12を振動に有利な構造、材質等とすることで、音に自由度を与えることができる。
また、本実施例では、振動基材12は、その車両室外側の表面側にスピーカ11が組み付けられ且つ開口部5を塞ぐように開口部5の内側に配置される面状の音出力部22と、音出力部22の外周側から立ち上がる取付部23と、を備える。これにより、車両用スピーカ組付体3を天井材2の車両室内側の表面から突出しないように配置できる。特に、本実施例では、音出力部22の車両室内側の表面は、天井材2の車両室内側の表面と面一とされている。これにより、天井材2の車両室内側の表面の凹凸を低減できる。
また、本実施例では、開口部5には、その周縁面を覆うようにモール部材6が設けられ、モール部材6に挟持部6bが設けられている。これにより、開口部5の周縁面を目隠しするモール部材6を利用して振動基材12を取り付けることができる。
また、本実施例では、車両用スピーカ組付体3は、振動板11aの振動を振動基材12に伝達するブラケット13を備える。これにより、車両に組み付けられた天井材2に対して、スピーカ11、振動基材12及びブラケット13を備える車両用スピーカ組付体3を車両室内側から取り付けることができる。特に、本実施例では、車両用スピーカ組付体3は、振動基材12及びブラケット13に形成された音出力用開口22a、13aを振動基材12の車両室内側から覆うスピーカグリル14を備える。これにより、車両に組み付けられた天井材2に対して、スピーカ11、振動基材12、ブラケット13及びスピーカグリル14を備える車両用スピーカ組付体3を車両室内側から取り付けることができる。
また、本実施例の車両用スピーカ組付体の取付方法によると、車両用スピーカ組付体3は、振動板11aを有するスピーカ11と、スピーカ11が組み付けられて振動板11aからの振動の伝達により振動する振動基材12と、を備え、振動基材12の外周側には、天井材2に形成された開口部5に車両室内側から挿通可能な取付部23が設けられている。そして、天井材2に開口部5を車両室内側から形成する開口工程と、取付部23を開口部5に車両室内側から挿通して天井材2の車両室外側に設けられた挟持部6bに係合させる係合工程と、を備える。これにより、既に車両に組み付けられた天井材2に対して車両室内側から車両用スピーカ組付体3を取り付けることができる。よって、スピーカ取付仕様でない天井材2をスピーカ取付仕様に容易に変更することができる。さらに、スピーカ11の振動板11aからの振動の伝達により振動基材12が振動して天井材2の車両室内側に音が出力されるため、天井材2の振動特性に関わらず、振動基材12を振動に有利な構造、材質等とすることで、音に自由度を与えることができる。
<実施例2>
次に、本実施例2に係る車両用スピーカ組付体の取付構造について説明する。なお、本実施例2に係る車両用スピーカ組付体の取付構造において、上記実施例1に係る車両用スピーカ組付体の取付構造1と略同じ構成部位には同じ符号を付けて詳説を省略する。
(1)車両用スピーカ組付体の取付構造の構成
本実施例に係る車両用スピーカ組付体の取付構造41は、図7及び図8に示すように、天井材42に左右の車両用スピーカ組付体43a、43bが取り付けられてなされている。この天井材42には、各車両用スピーカ組付体43a、43bを車両室内側から取り付けるための前後一対の開口部45a、45bが形成されている。これら各開口部45a、45bは、天井材42の車両後方寄り側に配置されるとともに、車両幅方向Qに延びる長穴状に開口している。また、各開口部45a、45bの開口面積は、後述する振動基材50の取付部53が挿通可能な大きさに設定されている。
上記開口部45a、45bには、図9に示すように、その周縁面を覆うようにモール部材46が設けられている。このモール部材46は、開口部45a、45bの周縁面の一辺側を覆うように棒状に形成されている(図8参照)。また、モール部材46は、開口部45a、45bの周縁側を挟持する縦断面略U字状の挟持部46aと、挟持部46aの車両室外側に設けられて後述する振動基材50の取付部53が係合する傾斜部46b(本発明に係る「係合部」として例示する。)と、を備えている。なお、上記モール部材46は、接着剤等により開口部45a、45bに接合されている。
上記各車両用スピーカ組付体43a、43bは、振動板11aを有するスピーカ11、振動基材50、ブラケット13及びスピーカグリル14を備えている。なお、本実施例では、左右のスピーカ11を別々に振動基材50に組み付けてなる左右の車両用スピーカ組付体43a、43bを採用する(図7及び図8参照)。
上記振動基材50は、スピーカ11が組み付けられて振動板11aからの振動の伝達により振動するものである。この振動基材50は、前後一対の開口部45a、45bを覆うように天井材42の車両室内側に配置されるドーム状(具体的に、平面矩形のドーム状)の音出力部52と、音出力部52の外周側から立ち上がる複数(図中2つ)の取付部53と、を備えている(図8参照)。この音出力部52には、その車両室外側の表面側にスピーカ11が組み付けられている。また、音出力部52には、スピーカ11の設置箇所の中央部にスピーカ11からの音を直接的に車両室内側に出力するための音出力用開口52aが形成されている。さらに、音出力部52の外周側には、内側に延びるフランジ54が形成されている(図10参照)。
上記取付部53は、音出力部52の外周側の対向する辺のそれぞれから立ち上げられている(図8参照)。これら各取付部53の先端側には、モール部材46の傾斜部46bに係合するフック部53aが形成されている。そして、各取付部53を各開口部45a、45bに車両室内側から挿通させることで、フック部53aがモール部材46の傾斜部46bに係合される。よって、振動基材50は、車両室内側に向かって音を出力するように開口部45a、45b(具体的に、モール部材46)に取り付けられる。その取付状態において、音出力部52は、その外周側のフランジ54が天井材42の車両室内側の表面に当接している(図10等参照)。
なお、上記振動基材50としては、例えば、樹脂シート、樹脂発泡体、又は繊維材(例えば、植物繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等)、及びそれらの複合体を用いてなり、その車両室内側の表面に表皮を積層してなるものを採用できる。また、振動基材50としては、例えば、振動に有利な構造(例えば、目付量、厚さ寸法等)、材質等を採用できる。
(2)車両用スピーカ組付体の取付方法
次に、本実施例に係る車両用スピーカ組付体43a、43bの取付方法について説明する。なお、本実施例では、自動車ディーラー等で、車両に組み付けられたスピーカ取付仕様でない天井材42をスピーカ取付仕様に変更する形態について説明する。
図11(a)に示すように、車両に組み付けられた天井材42の所定位置にカッター等の切断手段で開口部45a、45bを車両室内側から形成する。次に、図11(b)に示すように、開口部45a、45bの周縁側にモール部材46を取り付けてから、車両用スピーカ組付体43aの振動基材50の一方の取付部53を開口部45aに車両室内側から差し込んでモール部材46の傾斜部46bに係合させる。次いで、図11(c)に示すように、振動基材50の他方の取付部53を開口部45bに車両室内側から差し込んでモール部材46の傾斜部46bに係合させる。その後、上述の車両用スピーカ組付体43aと同様の取付作業を車両用スピーカ組付体43bについて行うことで、天井材42に車両用スピーカ組付体43a、43bが取り付けられる。
(3)車両用スピーカ組付体の取付構造の作用
次に、上記構成の車両用スピーカ組付体の取付構造41の作用について説明する。図9に示すように、スピーカ11の振動板11aで発生した音の一部(特に、中高音)は、ブラケット13の音出力用開口13a及び振動基材50の音出力用開口52aを通って車両室内側に直接的に出力される。このとき、ブラケット13の立壁26により振動基材50への音の吸収が抑制される。さらに、スピーカ11の振動板11aで発生した音の一部(特に、低音)は、ブラケット13で増幅されつつ振動基材50に効果的に伝達されて振動基材50の振動により車両室内側に出力される。
(4)実施例の効果
本実施例の車両用スピーカ組付体の取付構造41によると、車両用スピーカ組付体43a、43bは、振動板11aを有するスピーカ11と、スピーカ11が組み付けられて振動板11aからの振動の伝達により振動する振動基材50と、を備える。そして、振動基材50の外周側には、天井材42に形成された開口部45a、45bに車両室内側から挿通可能な取付部53が設けられており、取付部53は、開口部45a、45bに車両室内側から挿通された状態で天井材42の車両室外側に設けられた傾斜部46bに係合されている。このように、振動基材50の取付部53を天井材42の開口部45a、45bに車両室内側から挿通して傾斜部46bに係合させることで、既に車両に組み付けられた天井材42に対して車両室内側から車両用スピーカ組付体43a、43bを取り付けることができる。よって、スピーカ取付仕様でない天井材42をスピーカ取付仕様に容易に変更することができる。さらに、スピーカ11の振動板11aからの振動の伝達により振動基材50が振動して天井材42の車両室内側に音が出力されるため、天井材42の振動特性に関わらず、振動基材50を振動に有利な構造、材質等とすることで、音に自由度を与えることができる。
また、本実施例では、振動基材50は、その車両室外側の表面側にスピーカ11が組み付けられ且つ開口部45a、45bを覆うように天井材42の車両室内側に配置されるドーム状の音出力部52と、音出力部52の外周側から立ち上がる取付部53と、を備える。これにより、開口部45a、45bの開口面積を取付部53が挿通可能な必要最小減の大きさに設定できる。
また、本実施例では、音出力部52は、その外周側が天井材42の車両室内側の表面に当接している。これにより、天井材42の表面と音出力部52の外周側とを密着させて車両用スピーカ組付体43a、43bを取り付けることができる。
さらに、本実施例では、取付部53は、音出力部52の外周側の対向する辺のそれぞれから立ち上げられ、開口部45a、45bは、複数の取付部53に応じて複数形成されている。これにより、振動基材50を開口部45a、45bに強固に取り付けることができる。
また、本実施例では、開口部45a、45bには、その周縁面を覆うようにモール部材46が設けられ、モール部材46に傾斜部46bが設けられている。これにより、開口部45a、45bの周縁面を目隠しするモール部材46を利用して振動基50を取り付けることができる。
また、本実施例では、車両用スピーカ組付体43a、43bは、振動板11aの振動を振動基材50に伝達するブラケット13を備える。これにより、既に車両に組み付けられた天井材42に対して、スピーカ11、振動基材50及びブラケット13を備える車両用スピーカ組付体43a、43bを車両室内側から取り付けることができる。特に、本実施例では、車両用スピーカ組付体43a、43bは、振動基材50及びブラケット13に形成された音出力用開口52a、13aを振動基材50の車両室内側から覆うスピーカグリル14を備える。これにより、車両に組み付けられた天井材42に対して、スピーカ11、振動基材50、ブラケット13及びスピーカグリル14を備える車両用スピーカ組付体43a、43bを車両室内側から取り付けることができる。
また、本実施例の車両用スピーカ組付体の取付方法によると、車両用スピーカ組付体43a、43bは、振動板11aを有するスピーカ11と、スピーカ11が組み付けられて振動板11aからの振動の伝達により振動する振動基材50と、を備え、振動基材50の外周側には、天井材42に形成された開口部45a、45bに車両室内側から挿通可能な取付部53が設けられている。そして、天井材42に開口部45a、45bを車両室内側から形成する開口工程と、取付部53を開口部45a、45bに車両室内側から挿通して天井材42の車両室外側に設けられた傾斜部46bに係合させる係合工程と、を備える。これにより、既に車両に組み付けられた天井材42に対して車両室内側から車両用スピーカ組付体43a、43bを取り付けることができる。よって、スピーカ取付仕様でない天井材42をスピーカ取付仕様に容易に変更することができる。さらに、スピーカ11の振動板11aからの振動の伝達により振動基材50が振動して天井材42の車両室内側に音が出力されるため、天井材42の振動特性に関わらず、振動基材50を振動に有利な構造、材質等とすることで、音に自由度を与えることができる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例1、2では、振動基材12、50の取付部23、53をモール部材6、46に一体に形成された係合部6b、46bに係合させるようにしたが、これに限定されず、例えば、振動基材12、50の取付部23、53を、モール部材とは別物であり且つ天井材2、42の車両室外側に両面テープ、接着剤等により取り付けられた係合部に係合させたり、天井材2、42の車両室外側に一体に形成された係合部に係合させたりしてもよい。
また、上記実施例1、2では、モール部材6、46を開口部5、45a、45bに取り付けてから、振動基材12、50をモール部材6、46に取り付けるようにしたが、これに限定されず、例えば、振動基材12、50にモール部材6、46を取り付けてから、モール部材6、46を開口部5、45a、45bに取り付けるようにしてもよい。
また、上記実施例1では、左右のスピーカ11を備える単一の車両用スピーカ組付体3を例示したが、これに限定されず、例えば、左右のスピーカを別々に備える左右の車両用スピーカ組付体を採用してもよい。また、上記実施例2では、左右のスピーカ11を別々に備える左右の車両用スピーカ組付体43a、43bを例示したが、これに限定されず、例えば、左右のスピーカを備える単一の車両用スピーカ組付体を採用してもよい。
また、上記実施例1では、振動基材12の取付部23をモール部材6にビス24で取り付けるようにしたが、これに限定されず、例えば、振動基材12の取付部23をモール部材6に弾性的に係合させたり、両面テープ、接着剤等で取り付けたりしてもよい。また、上記実施例2では、振動基材50の取付部53をモール部材46に弾性的に係合させるようにしたが、これに限定されず、例えば、振動基材50の取付部53をモール部材46にビス、両面テープ、接着剤等で取り付けるようにしてもよい。
また、上記実施例1では、音出力部22の外周側の全周から立ち上がる筒状の取付部23を例示したが、これに限定されず、例えば、音出力部22の外周側の一部から立ち上がる取付部としてもよい。さらに、上記実施例1においては、振動基材12の外周側の全周を開口部5に取り付けるようにしてもよいし、振動基材12の外周側の一部を開口部5に取り付けるようにしてもよい。
また、上記実施例1、2では、振動基材12、50の車両室外側の表面側にスピーカ11を組み付ける形態を例示したが、これに限定されず、例えば、振動基材12、50の車両室内側の表面側にスピーカ11を組み付けるようにしてもよい。
また、上記実施例1、2では、振動基材12、50に接合されるブラケット13にスピーカ11をネジで締結するようにしたが、これに限定されず、例えば、振動基材12、50にスピーカ11をネジ、両面テープ、接着剤等で直接的に組み付けるようにしてもよい。また、例えば、振動基材12、50を挟持するようにスピーカ11とスピーカグリル14とをネジで締結するようにしてもよい。
また、上記実施例1、2では、面磁石16を利用して振動板11aを振動させる平面スピーカ11を採用したが、これに限定されず、例えば、固定電極板の間に振動板を積層し、電極板への電圧を変化させることで振動板を振動させる静電式の平面スピーカを採用してもよい。さらに、振動基材12、50に振動を伝達する振動板11aを備える限り各種スピーカを採用してもよい。
さらに、上記実施例1、2では、内装材として天井材2、42を例示したが、これに限定されず、例えば、内装材として、ダッシュボード、ドアトリム、ピラーガーニッシュ、シート等を採用してもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
乗用車、バス、トラック等の他、列車、汽車等の鉄道車両、建設車両、農業車両、産業車両などの車両の内装材に取り付けられる車両用スピーカ組付体の取付に関する技術として広く利用される。
1,41;車両用スピーカ組付体の取付構造、2,42;天井材、3,43a,43b;車両用スピーカ組付体、5,45a,45b;開口部、6,46;モール部材、6b;第2挟持部、46b;傾斜部、11;スピーカ、12,50;振動基材、22,52;音出力部、23,53;取付部。

Claims (7)

  1. 車両の内装材に取り付けられる車両用スピーカ組付体の取付構造であって、
    前記車両用スピーカ組付体は、振動板を有するスピーカと、前記スピーカが組み付けられて前記振動板からの振動の伝達により振動する振動基材と、を備え、
    前記振動基材の外周側には、前記内装材に形成された開口部に車両室内側から挿通可能な取付部が設けられており、
    前記取付部は、前記開口部に車両室内側から挿通された状態で前記内装材の車両室外側に設けられた係合部に係合されていることを特徴とする車両用スピーカ組付体の取付構造。
  2. 前記振動基材は、その車両室外側の表面側に前記スピーカが組み付けられ且つ前記開口部を塞ぐように前記開口部の内側に配置される面状の音出力部と、前記音出力部の外周側から立ち上がる前記取付部と、を備える請求項1記載の車両用スピーカ組付体の取付構造。
  3. 前記振動基材は、その車両室外側の表面側に前記スピーカが組み付けられ且つ前記開口部を覆うように前記内装材の車両室内側に配置されるドーム状の音出力部と、前記音出力部の外周側から立ち上がる前記取付部と、を備える請求項1記載の車両用スピーカ組付体の取付構造。
  4. 前記開口部には、その周縁面を覆うようにモール部材が設けられ、前記モール部材に前記係合部が設けられている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両用スピーカ組付体の取付構造。
  5. 前記車両用スピーカ組付体は、前記スピーカの前記振動板と前記振動基材の車両室外側の表面との間に挟持されて前記振動板の振動を前記振動基材に伝達するブラケットを備える請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車両用スピーカ組付体の取付構造。
  6. 前記内装材は、天井材である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の車両用スピーカ組付体の取付構造。
  7. 車両の内装材に取り付けられる車両用スピーカ組付体の取付方法であって、
    前記車両用スピーカ組付体は、振動板を有するスピーカと、前記スピーカが組み付けられて前記振動板からの振動の伝達により振動する振動基材と、を備え、
    前記振動基材の外周側には、前記内装材に形成された開口部に車両室内側から挿通可能な取付部が設けられており、
    前記内装材に前記開口部を車両室内側から形成する開口工程と、
    前記取付部を前記開口部に車両室内側から挿通して前記内装材の車両室外側に設けられた係合部に係合させる係合工程と、を備えることを特徴とする車両用スピーカ組付体の取付方法。
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