JP2017073241A - 電圧印加装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異常放電を生じさせることなく離間した目標物に対して電気的影響を及ぼすことができる電圧印加装置を提供する。
【解決手段】離間した物体に対して電気的影響を及ぼす電圧印加装置1であり、導電性を有する芯部2と、芯部2と電気的に接続され、芯部2に電圧を供給する電圧供給手段3と、絶縁性を有して芯部2を覆い、一部に開口7を有する鞘部4と、鞘部4の内部空間を減圧する減圧手段5と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、離間した目標物に対して電気的影響を及ぼす電圧印加装置に関するものである。
たとえば特許文献1に示すような薄膜形成装置など長尺の基材に連続して処理を行う装置において、片方のロールから基材を巻き出し、もう片方のロールで基材を巻き取る、いわゆるロールトゥロール方式によって基材の搬送が行われる。
薄膜形成装置の例を図7に示す。薄膜形成装置90は成膜室91および成膜室92を有しており、搬送される基材Wに対し、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によって薄膜を形成させる。基材Wは巻き出しロール93および巻き取りロール94に巻かれており、巻き出しロール93から基材Wが巻き出され、巻き取りロール94により基材Wが巻き取られることによって基材Wの搬送が行われる。また、基材Wが成膜室91および成膜室92に進入する際、基材Wはメインロール95に支持された状態で搬送される。また、CVD法は低圧中で行う必要があるため、成膜室91、成膜室92を含む装置内は減圧手段96、減圧手段97、減圧手段98によって減圧されている。
このような薄膜形成装置90において基材Wの搬送が行われる場合、たとえば巻き出しロール93に巻かれている基材Wの束から基材Wが離れる瞬間やメインロール95から基材Wが離れる瞬間などに基材Wが剥離帯電するおそれがある。剥離帯電が生じた場合、その帯電によるスパークが発生し、基材Wの表面にスパーク痕などの傷がつき、この基材Wを使用した最終製品にダメージを与えるおそれがある。そのため、剥離帯電が生じるおそれがある場合は、除電を行う必要がある。
特開2015−067851号公報
しかし、上記薄膜形成装置90において除電を行う場合、異常放電が生じて基材Wや薄膜形成装置90を傷つけるおそれがあった。具体的には、除電手段として導電性のバーを用い、このバーに電圧を印加して離間した除電対象へ電気的影響を及ぼす場合に、バーと除電対象との間、もしくはバーと薄膜形成装置90との間で異常放電が生じる可能性があった。特に上記の薄膜形成装置90のように装置内が減圧されている場合に異常放電が生じる可能性がさらに高くなって、この異常放電が原因で基材Wや薄膜形成装置90を傷つけるという問題があった。
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであり、異常放電を生じさせることなく離間した目標物に対して電気的影響を及ぼすことができる電圧印加装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の電圧印加装置は、離間した物体に対して電気的影響を及ぼす電圧印加装置であり、導電性を有する芯部と、前記芯部と電気的に接続され、前記芯部に電圧を供給する電圧供給手段と、絶縁性を有して前記芯部を覆い、一部に開口を有する鞘部と、前記鞘部の内部空間を減圧する減圧手段と、を備えることを特徴としている。
上記電圧印加装置によれば、異常放電を生じさせることなく離間した物体に対して電気的影響を及ぼすことができる。具体的には、絶縁性を有して芯部を覆い、一部に開口を有する鞘部と、鞘部の内部空間を減圧する減圧手段とを有することにより、芯部を覆う鞘部の内部空間の圧力を鞘部の外部の圧力に関係無く調節することができるため、鞘部の内部空間の圧力を非常に小さくすることによって芯部の周辺を火花電圧が大きい条件にして、異常放電を生じにくくさせることができる。さらに、鞘部が絶縁性であるため、芯部と鞘部との間でも異常放電を発することは無い。
また、電圧印加装置は減圧空間内に配置され、前記鞘部の内部空間の圧力は前記減圧空間の圧力よりも低くても良い。
このように電圧印加装置が配置されている環境が減圧空間であり、異常放電が生じやすい条件であっても、少なくとも芯部の周辺は異常放電が生じにくい条件を形成することができる。
また、前記鞘部は旋回可能なアーム部に取り付けられていると良い。
こうすることにより、巻き出しを続けることで巻き径が変化するロール状の物体が電気的影響を及ぼす対象物であり、電圧印加の目標位置が時間の経過と共に変化する場合でも、この目標位置と電圧印加装置の距離の変化を小さくすることができる。
本発明の電圧印加装置によれば、異常放電を生じさせることなく離間した目標物に対して電気的影響を及ぼすことが可能である。
本発明の一実施形態における電圧印加装置を表す概略図である。 圧力と火花電圧の関係を示すグラフである。 本実施形態にかかる電圧印加装置の適用例である薄膜形成装置を表す概略図である。 本実施形態にかかる電圧印加装置を表す概略図である。 本実施形態にかかる電圧印加装置の他の適用例を表す概略図である。 本実施形態にかかる電圧印加装置の他の適用例を表す概略図である。 従来の実施形態における薄膜形成装置を示す概略図である。
本発明に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における電圧印加装置を表す概略図である。
電圧印加装置1は、芯部2および電圧供給手段3を備えており、電圧供給手段3が芯部2に電圧を印加し、電圧が印加された芯部2は離間した目標物に対して静電誘導もしくは誘電分極といった電気的な影響を及ぼし、除電などの効果をもたらす。
また、芯部2は鞘部4に覆われており、減圧手段5によって鞘部4の内部空間が減圧されることによって芯部2の周囲を非常に低い圧力にすることができ、異常放電が生じることを防いでいる。
芯部2は導電性を有しており、本実施形態では銅やタングステンを素材としている。また、細長い棒状もしくはワイヤ状の形状を有しており、本実施形態では径1mmの棒状の形状を有し、図1におけるY軸方向に伸びている。この棒状もしくはワイヤ状の芯部2の一端と電圧供給手段3とが電気的に接続されている。
電圧供給手段3は本実施形態では直流の高圧電源であり、この電圧供給手段3が作動すると電圧が芯部2に印加され、芯部2が帯電する。図1の例では、電圧供給手段3が+1kV〜+2kVの電圧を芯部2に印加し、+1kV〜+2kVの電位で芯部2が帯電する。
鞘部4は絶縁性を有しており、本実施形態では樹脂やセラミックを素材としている。また、図1におけるY軸方向の両端部が塞がった内径50mm、外径60mmの中空の円筒状の形態を有し、芯部2を覆っている。すなわち、芯部2は鞘部4の内部空間に配置される。なお、鞘部4の大きさは、芯部2に印加する電圧の大きさと想定される鞘部4の内外の圧力差によって決定される。また、鞘の断面形状は円形状以外でもよい。
鞘部4の側面には鞘部4の内部空間と通じる貫通孔である吸引孔6が設けられており、この吸引孔6と減圧手段5とが配管を通じて接続されている。また、鞘部4の側面には直線状に開口7が設けられており、この開口7を通じて鞘部4の内部空間と鞘部4が配置されている環境とが局所的に繋がっている。
減圧手段5は本実施形態では真空ポンプであり、減圧手段5を作動させることで吸引孔6を通じて鞘部4の内部空間を減圧する。これにより、鞘部4の内部空間の圧力を鞘部4が配置されている環境の圧力よりも低くすることができる。すなわち、芯部2の周辺のみ局所的に圧力が低い環境を形成することができる。
また、開口7の隙間方向(開口7の長さ方向(図1におけるY軸方向)と直交する方向)の両端部には、鞘部4の外側に向かって突出する板である突出部8が設けられており、本実施形態では突出部8は鞘部4から15mm突出している。また、突出部8の長さ方向(図1におけるY軸方向)の寸法は、開口7の長さ方向の寸法と同等である。
この突出部8が設けられていることにより、突出部8の突出長さの分だけ鞘部4の内外の境において隙間の小さい部分が確保され、その部分では気体の流れにおけるコンダクタンス値が小さくなるため、気体が流れにくくなる。そのため、突出部8の突出長さが長いほど鞘部4の内外の圧力差を容易に維持することができ、また、鞘部4の内外の圧力差が大きい状態を容易に形成することができる。
なお、開口7の隙間の寸法を小さくすることによっても鞘部4の外部から内部への気体の流れを起こりにくくして鞘部4の内外の圧力差を容易に維持することができるが、この場合は電圧印加装置1により電気的影響を及ぼすことができる領域が小さくなる。
上記の電圧印加装置1の作用について以下に説明する。
電圧供給手段3により電圧が印加されて帯電した芯部2は、離間した目標物に対して電気的影響を及ぼす。たとえば正の電位で帯電した芯部2は、目標物に対して静電誘導もしくは誘電分極を生じさせ、芯部2と対向する側の目標物の表面に負の電荷を引き寄せる。すなわち、放電を伴わない方法で芯部2は目標物に対して電気的影響を及ぼし、これにより、目標物の表面が正の電位で帯電していた場合には目標物の表面の電位をゼロに近づけることができ、除電を行うことができる。
ここで、芯部2が鞘部4に覆われ、減圧手段5が作動して芯部2の周辺に局所的に圧力が低い環境が形成されることにより、以下の通り(異常)放電を生じさせることなく芯部2に高電圧を印加することが可能である。
図2は、圧力と火花電圧の関係を示すグラフである。これはパッシェン(Paschen)の法則に基づくものであり、放電が起こる電圧(火花電圧)Vはガス圧(本説明では芯部2の周囲の圧力)pと一対の電極を形成する2つの物体(本説明では芯部2と目標物(もしくは芯部2周辺の導体))の間隔dの積pdの関数であることが示されている。
このpdの関数であるグラフは図示の通り下に凸の形状を有しており、あるpdの値まではpdの値が小さくなるほど火花電圧Vの値は小さくなって放電しやすくなるが、そのpdの値を超えるとpdの値が小さくなるほど火花電圧Vの値は急激に大きくなるようになる。すなわち、pdの値が図のpd1程度であれば火花電圧Vは図のV1となって非常に小さく、この状況では芯部2は近傍に位置する導体と放電を生じやすいが、芯部2の周辺の圧力をさらに低くしてpdの値がpd2にまでなれば火花電圧VはV1よりも高いV2となり、芯部2に高電圧を印加しても放電が生じにくくなる。
具体的には芯部2周辺の圧力(鞘部4の内部の圧力)が1Pa以下となるように減圧手段5によって減圧することにより、芯部2と対象物との距離が数cmの状態であったとしても火花電圧を10kV以上とすることもでき、放電の心配無く芯部2に高電圧を印加することができる。
また、前述の通り鞘部4の内径は50mmであるため芯部2と鞘部4の内周面との距離は非常に近くなるが、鞘部4が絶縁体で形成されていることにより芯部2と鞘部4との間で放電が生じることは無い。
また、前述の通り鞘部4に開口7が設けられていることにより、芯部2が電気的影響を及ぼす方向を制御することができる。すなわち、芯部2と開口7を結んだ線の延長線上にある対象物、もしくはその延長線に近い対象物と芯部2の間に電気力線が形成され、これらの対象物に本説明の電圧印加装置1によって電気的影響が及ぼされる。
なお、上記の例では芯部2の電位が正となるように直流電源である電圧供給手段3により電圧を印加しているが、この例に限らず用途に適応した態様で芯部2の電位を制御すると良い。たとえば、帯電していない目標物に対して芯部2により電気的影響を与えて目標物の表面が帯電するようににしても良い。また、芯部2の電位を負にしても良く、また、電圧供給手段3をパルス電源として芯部2の電位が正電位、負電位と交互になるように芯部2に電圧を印加しても良い。
次に、本実施形態の電圧印加装置1の適用例を以下に説明する。
図3は、本実施形態にかかる電圧印加装置を備える薄膜形成装置を表す概略図である。
薄膜形成装置10は、連続して搬送される基材Wの表面にCVD法により薄膜を形成する装置であり、成膜室11、成膜室12、搬送ロール21、搬送ロール22、およびメインロール23を有している。また、搬送ロール21、搬送ロール22、およびメインロール23の近傍には、電圧印加装置1a、1b、1c、および1dが配置されている。
各成膜室は隔壁13を有し、この隔壁13で空間が仕切られており、真空ポンプなどの減圧手段14および減圧手段15によって成膜室11および成膜室12の内部空間が減圧される。具体的には0.5Pa〜10Pa程度まで減圧される。
そして各成膜室の内部空間にプラズマ形成ガスおよび原料ガスが供給され、各成膜室内に配置されたプラズマ電極16およびプラズマ電極17に図示しない高周波電源によって高周波電圧が印加されることにより、各プラズマ電極の周辺にプラズマが発生し、このプラズマによって原料ガスが励起されて各成膜室内がプラズマ雰囲気となり、基材Wの膜形成面側の表面に所定の薄膜が形成される。
ここで、基材Wは樹脂フィルムなど屈曲性を有する材料から構成されており、長尺の帯状の形状を有し、いわゆるロールトゥロール方式で連続的に搬送される。すなわち、基材Wの長手方向の両端部は搬送ロール21および搬送ロール22に巻きついており、片方の搬送ロールから基材Wが巻き出され、もう片方の搬送ロールにより基材Wが巻き取られることにより基材Wが搬送される。たとえば搬送ロール21が基材Wを巻き出し、搬送ロール22が基材Wを巻き取る場合、基材Wは搬送ロール21から搬送ロール22に向かって搬送される。そして、搬送の途中に基材Wは各成膜室を通過し、その際に表面に薄膜が形成される。
また、この薄膜形成装置10では、基材Wは搬送経路の一部においてメインロール23に沿って搬送される。このメインロール23により基材Wに適度な張力が付与され、適度な回転速度で搬送ロール21、搬送ロール22、およびメインロール23を回転させることによって基材Wを撓み無く搬送することができ、基材Wの表面に精度良く薄膜を形成することができる。
また、搬送中の基材Wへのパーティクルの付着を防ぐために、搬送ロール21、搬送ロール22、およびメインロール23を含む基材Wの搬送系はカバー24によって外気から仕切られ、その仕切られた空間は減圧手段25によって減圧されている。具体的には減圧手段25によって数Pa程度まで減圧されている。なお、各成膜室内で用いるガスの種類によっては、パーティクル付着の目的だけでなく成膜を行うためにこれら搬送系を含む成膜室外の圧力もこの程度の圧力にする必要性が生じる場合もある。
ここで、上記のロールトゥロール方式の搬送方法では、たとえば搬送ロールから基材Wが巻き出される際に基材Wが基材Wの束から剥がれたとき、メインロール23に貼り付いた基材Wが剥がれるときなどに剥離帯電が生じる。この剥離帯電が大きい場合はスパークが発生し、基材Wの表面にスパーク痕などの傷がつき、この基材Wを使用した最終製品にダメージを与えるおそれがある。
そのため、本実施形態では剥離帯電が生じるおそれがある箇所に電圧印加装置1を配置している。具体的には、搬送ロール21が基材Wを巻き出し、搬送ロール22が基材Wを巻き取る場合、搬送ロール21近傍に配置された電圧印加装置1aによって基材Wに電気的影響を及ぼすことにより搬送ロール21における剥離帯電に対する除電を行い、メインロール23の出口近傍に配置された電圧印加装置1bによって基材Wに電気的影響を及ぼすことによりメインロール23における剥離帯電に対する除電を行っている。
また、搬送ロール22が基材Wを巻き出し、搬送ロール21が基材Wを巻き取る場合、すなわち基材Wの搬送方向が逆転する場合も考慮し、搬送ロール22の近傍にも電圧印加装置1cが配置され、また、電圧印加装置1bが配置された側とは反対側のメインロール23の出口近傍にも電圧印加装置1dが配置されている。
ここで、電圧印加装置1a乃至1dは減圧手段25により減圧された空間、すなわち大気圧よりも低い空間である減圧空間に配置されているため、図2に示した通り火花電圧Vが非常に小さい条件下に配置されているおそれがある。そこで、電圧印加装置1a乃至1dに接続された減圧手段5a乃至5dにより電圧印加装置1a乃至1dの内部の圧力を上記減圧空間の圧力よりも低くすることによって、電圧印加装置1a乃至1dが基材Wもしくは薄膜形成装置10との間で放電を生じさせることなく静電誘導もしくは誘電分極を利用した基材Wの除電を行うことができる。
また、搬送ロール21近傍に配置された電圧印加装置1aはアーム部31に取り付けられて図中のY軸方向を中心軸方向として旋回可能となっており、また搬送ロール22近傍に配置された電圧印加装置1bもアーム部32に取り付けられて同様に旋回可能となっており、基材Wの巻き出しによる巻き径の変化に対応している。この詳細を図4に示す。
たとえば搬送ローラ21が基材Wを巻き出す場合、巻き出しを続けるにつれて基材Wの巻き径が小さくなり、除電が必要なポイントも図中のA点からB点へ移動する。そのため、仮に電圧印加装置1aが固定であった場合は電圧印加装置1aと除電が必要なポイントとの距離が変化し、電圧印加装置1aによる除電性能にムラが生じてしまう。
これを防ぐため、本実施形態では電圧印加装置1aをアーム部31に取り付け、このアーム部31が回転中心33を回転の中心として旋回することにより、電圧印加装置1aが旋回可能であるようにしている。これにより、図示のとおり除電が必要なポイントの位置の変化に応じて電圧印加装置1aの位置を調節し、両者の距離の変化を小さくすることができる。また、それと同時に除電が必要なポイントに対する鞘部4の開口7の向きの変化も小さくすることができる。
ここで、基材Wの巻き径は図示しない変位計などで検知すると良い。また、変位計を用いない方法として、基材Wを搬送ロール21にセットしたときに巻き径と基材Wの厚みを初期値として入力し、搬送経路の途中で基材Wが接触するフリーロール34の回転数またはメインロール23の回転数に基づき、基材Wの搬送長さを計算して、そのときの巻き径を計算するものも考えられる。これらの方法によって求められた巻き径に基づき、薄膜形成装置10の図示しない制御装置が電圧印加装置1aの位置を制御すると良い。
なお、図4では電圧印加装置1aについて説明したが、電圧印加装置1bについてもアーム部32に取り付けることにより同様の効果を得ることができる。
次に、本説明の電圧印加装置の他の適用例について図5および図6で説明する。
図5では、基材Wをはさんで両側に電圧印加装置1eおよび電圧印加装置1fを配置した例である。ここで、電圧印加装置1eの芯部2eには正の電圧が印加されて正の電位となり、電圧印加装置1fの芯部2fには負の電圧が印加されて負の電位となっている。この2つの電圧印加装置によって基材Wは両面において静電誘導もしくは誘電分極が発生する。
図6では、基材Wにおいて電圧印加装置1gと対向する面と反対側の面にアースバー41もしくはワイヤと対向させている。
これらの適用例により、より効率的に基材Wの除電を行うことができる。また、除電を行うだけでなく同様の構成により基材Wをあえて帯電させることもできる。こうすることにより、たとえば巻き取りロールへ基材Wを巻き取らせる際の基材Wの密着性を向上させることができる。
以上の電圧印加装置により、異常放電を生じさせることなく離間した目標物に対して電気的影響を及ぼすことが可能である。
ここで、本発明の電圧印加装置は、以上で説明した形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。たとえば上記の説明ではアーム部31およびアーム部32は1つの部材で構成されているように表されているが、複数の部材がリンクする形態をとっていても良い。これにより、制御は複雑となるものの、除電が必要なポイントと電圧印加装置1との距離をより一定に維持することができ、また、除電が必要なポイントに対する鞘部4の開口7の向きを一定にすることができる。
また、上記の説明では突出部8は鞘部4の外側に向かって突出しているが、鞘部4の内部に向かって突出していても良い。
1 電圧印加装置
2 芯部
3 電圧供給手段
4 鞘部
5 減圧手段
6 吸引孔
7 開口
8 突出部
10 薄膜形成装置
11 成膜室
12 成膜室
13 隔壁
14 減圧手段
15 減圧手段
16 プラズマ電極
17 プラズマ電極
21 搬送ロール
22 搬送ロール
23 メインロール
31 アーム部
32 アーム部
33 回転中心
34 フリーロール
41 アースバー
90 薄膜形成装置
91 成膜室
92 成膜室
93 巻き出しロール
94 巻き取りロール
95 メインロール
96 減圧手段
97 減圧手段
98 減圧手段
W 基材

Claims (3)

  1. 離間した物体に対して電気的影響を及ぼす電圧印加装置であり、
    導電性を有する芯部と、
    前記芯部と電気的に接続され、前記芯部に電圧を供給する電圧供給手段と、
    絶縁性を有して前記芯部を覆い、一部に開口を有する鞘部と、
    前記鞘部の内部空間を減圧する減圧手段と、
    を備えることを特徴とする、電圧印加装置。
  2. 減圧空間内に配置され、前記鞘部の内部空間の圧力は前記減圧空間の圧力よりも低いことを特徴とする、請求項1に記載の電圧印加装置。
  3. 前記鞘部は旋回可能なアーム部に取り付けられていることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の電圧印加装置。
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