JP2017073128A - 空間入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出領域内の検出対象体の位置を精度よく検出するとともに、使用者が意図しない操作を抑制することができる位置検出装置を提供する。【解決手段】位置検出部43は、指示体Fgと位置検出面Ivとの距離が所定の長さ以下になったことに基づいて第1の位置を決定し、指示体Fgの移動速度が所定の値以下になったことに基づいて第3の位置を検出し、位置補正部44は、第1の位置と第3の位置に基づいて、位置検出面Iv内での第2の位置を決定する空間入力装置Ip。【選択図】図2

Description

本発明は、仮想のユーザインターフェースに対して行われる入力操作を認識する空間入力装置に関する。
3次元ジェスチャ入力を受け付ける入力装置が提案されている(例えば、特開2012−3690号公報、国際公開第2010/113397号等参照)。
特開2012−3690号公報は、透明ディスプレイと、透明ディスプレイ越しに距離画像を取得する距離画像センサとを備えており、距離画像センサで取得した距離画像から対象物の3次元ジェスチャ入力を受け付けるユーザインターフェース装置を開示している。
このような構成のユーザインターフェース装置を用いることで、対象物(例えば、使用者の指)で3次元ジェスチャ入力を受け付けるため、多彩な入力を行うことが可能である。
また、国際公開第2010/113397号には、タッチパネルへの指の近接を非接触で検出する近接センサを備え、近接センサで取得したタッチパネル上での座標を、ユーザの目線に基づいて補正することで、指の近接位置を補正して、正確な近接位置を取得する表示入力装置が開示されている。
特開2012−3690号公報 国際公開第2010/113397号
しかしながら、特開2012-3690号公報に記載の構成では、空間上の対象物の位置情報を取得するものではなく、対象物の奥行方向の位置を正確に取得することが困難であり、空間像に対する入力動作を正確に検出することが難しい。
国際公開第2010/113397号に記載の構成では、使用者が意図しない座標の変化(ブレやずれ等)が発生した場合であっても、その変化に対応した近接位置を取得する構成であるため、使用者が意図しない入力操作を検出する恐れがある。
そこで、本発明は、検出領域内に設けられる仮想のユーザインターフェースでの入力操作を正確に認識する空間入力装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、検出領域を走査する検査光を出射する走査光源部と、指示体で反射された前記検査光を受光する受光部と、前記受光部で受光した光に基づいて前記指示体の位置を検出する位置検出部と、前記指示体の位置検出面における位置を補正する位置補正部とを有し、前記位置検出部は、前記指示体の移動速度が所定の値以下になったことに基づいて第1の位置を検出し、前記位置補正部は、前記第1の位置に基づいて、前記位置検出面内での第2の位置を決定する、空間入力装置を提供する。
この構成によると、指示体の位置を位置検出面に対して補正するものであるため、使用者の意図に反する位置検出が行われるのを抑制する。これにより、使用者の利便性を高めることが可能である。
上記目的を達成するために本発明は、検出領域を走査する検査光を出射する走査光源部と、指示体で反射された前記検査光を受光する受光部と、前記受光部で受光した光に基づいて前記指示体の位置を検出する位置検出部と、前記指示体の位置検出面における位置を補正する位置補正部とを有し、前記位置検出部は、前記指示体の移動速度が所定の値以下になったことに基づいて第1の位置を検出し、前記指示体と前記位置検出面との距離が所定の長さ以下になったことに基づいて第3の位置を検出し、前記位置補正部は、前記第1の位置と前記第3の位置に基づいて、前記位置検出面内での第2の位置を決定する、空間入力装置を提供する。
この構成によると、指示体の位置を位置検出面に対して補正するものであるため、使用者の意図に反する位置検出が行われるのを抑制する。これにより、使用者の利便性を高めることが可能である。
上記構成において、前記位置補正部は、前記第1の位置と前記第3の位置との距離が所定の長さ以内であることに基づいて、前記第1の位置に基づいて前記第2の位置を決定してもよい。
上記構成において、前記位置検出部は、前記指示体で反射された前記走査光の情報に基づいて、前記指示体の前記検出領域内での位置を検出するものであってもよい。
上記構成において、前記位置検出部は、前記指示体で反射された前記走査光の本数に基づいて、前記指示体と前記位置検出面との距離を検出するものであってもよい。
上記構成において、前記位置検出部は、前記第2の位置の決定に基づいて入力動作が切り替わったと判断するものであってもよい。
上記構成において、制御部は、前記第1の位置に基づいて入力操作を開始するものであってもよい。
上記構成において、前記位置検出部は、前記指示体の移動速度が所定の値以下になったことに基づいて、前記指示体の動作を前記検出領域に進入する動作から所定の動作に切替えるものであってもよい。
上記構成において、前記位置検出面から前記指示体が所定の距離以上離れたことに基づいて、前記入力操作の終了を認識する認識部を備えたものであってもよい。
本発明によると、検出領域内に設けられる仮想のユーザインターフェースでの入力操作を正確に認識する空間入力装置を提供することができる。
本発明にかかる空間入力装置の概略図である。 位置検出装置の一例のブロック図である。 図2に示す位置検出装置の光源部及び光走査部の概略配置図である。 光走査素子の概略平面図である。 位置検出装置の光走査の動作を示す図である。 走査制御部から光走査部に送られる走査信号を示す図である。 検出領域を検査光で走査している状態を示す図である。 使用者の指で反射された光の受光状態を示す図である。 位置検出面に表示された仮想のユーザインターフェースを操作している状態の使用者の指を示す図である。 位置検出面の座標系における使用者の指の先端の座標を示す図である。 本発明にかかる空間入力装置を利用した入力操作のフローチャートである。 使用者の指の位置を補正する処理を示すフローチャートである。 位置固定処理の詳細を示すフローチャートである。 使用者の指で入力操作を行っている状態を示す図である。 図14に示す入力操作を行っているときの使用者の指のx、y、z各方向へのぶれを示す図である。 本発明にかかる空間入力装置の他の例で用いられる検出領域を示す図である。 本発明にかかる空間入力装置を利用した入力操作のフローチャートである。 使用者の指の位置を補正する処理を示すフローチャートである。 図17、図18に示す制御を行ったときの入力操作を示す図である。 使用者の指の軌跡で入力走査を行っている状態を示す図である。 使用者の指の位置検出面における移動を示す図である。 使用者の指の位置を補正する処理を示すフローチャートである。 位置補正処理が行われているときの使用者の指の操作位置を示す図である。
本発明にかかる発明について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1は本発明にかかる空間入力装置の概略図である。図1に示すように、空間入力装置Ipは、表示装置Ht、空中結像プレートPt、位置検出装置A及びホスト制御装置Cntを備えている。空間入力装置Ipは、表示装置Ht、空中結像プレートPtを利用して、使用者(不図示)から見て、従来よく知られている入力操作用のユーザインターフェース(例えば、キーボード、タッチパネル等)の像を空中像として表示する。そして、使用者は空中像として表示されている仮想のユーザインターフェースを操作するように、指示体(ここでは、使用者の指Fg)を動かす。仮想のユーザインターフェースを操作するときの使用者の指Fgの位置(動き)を位置検出装置Aで検出し、その検出結果をホスト制御装置Cnt(認識部)に送る。
ホスト制御装置Cntは、空中像として表示されている仮想のユーザインターフェースの情報と使用者の指Fgの位置の情報とに基づいて、使用者が仮想のユーザインターフェースで行った入力操作を認識する。そして、入力操作の情報を外部の被操作機器(例えば、テレビ、エアコン、オーディオ等、ここでは、テレビTvとする)に送る。
位置検出装置Aは、予め決められた検出領域Sa内の使用者の指Fgを検出するものである。検出領域Sa内には使用者の指Fgを検出するときの基準面である位置検出面Ivが設定されており、表示装置Ht及び空中結像プレートPtは使用者が位置検出面Ivに仮想のユーザインターフェースが設けられていると認識するような空中像を生成している。位置検出装置Aは、検出領域Saを光ビームで走査し、使用者の指Fgで反射した又は散乱した光を受光することで、使用者の指Fgの位置(3次元座標)、移動等を検出する。位置検出装置Aは、検出した使用者の指Fgの位置検出面における位置、移動の情報をホスト制御装置Cntに送信する。
ホスト制御装置Cntは、空中像を生成するための表示装置Htと接続されており、表示装置Htの動作を制御している。ホスト制御装置Cntは、位置検出装置Aからの使用者の指Fgの位置情報に基づいて、空中像を切り替えるように表示装置Htを制御する。例えば、使用者の指Fgの位置、動作に基づいて、仮想キーボードや仮想タッチパネルの空中像の表示を行う(切り替える)。
ホスト制御装置Cntは、使用者の指Fgの位置の情報と、仮想のユーザインターフェースの情報(位置検出面Ivにおける座標の情報等)に基づいて使用者が仮想のユーザインターフェースで行っている入力操作を認識する。そして、その入力操作の情報を外部の被操作機器(テレビTv)に送信する。すなわち、ホスト制御装置Cntは認識部として動作する。なお、空間入力装置Ipでは、位置検出装置Aとホスト制御部Cntとを別体として記載しているが、一体になっていても構わないし、少なくとも一部を共有するような構成であってもよい。
次に、位置検出装置について図面を参照して説明する。図2は位置検出装置の一例のブロック図であり、図3は図2に示す位置検出装置の光源部及び光走査部の概略配置図である。図2に示すように、位置検出装置Aは、光源部100と、光走査部200と、受光部300と、処理部400とを備えている。
位置検出装置Aにおいては、光源部100から出射される検査光は光走査部200に入射する。光走査部200は検査光で検出領域Saの走査を行う。そして、検出領域Saに進入した使用者の指Fg(被検出物)に検査光が照射されたとき、使用者の指Fgで反射された光(反射光)又は散乱された光(散乱光)を受光部300で受光する。受光部300は反射光又は散乱光を受光したことを示す受光信号を生成するとともに処理部400に送信する。なお、実際には、反射光と散乱光とが発生しているが、以下の説明では、反射光と散乱光とを含めて単に反射光と称する。処理装置400は受光信号に基づいて位置情報(所定の基準点に対する座標情報)を検出している。以下に、各部の詳細について説明する。
光源部100は赤外領域の波長の赤外光(レーザ光)を出射するものである。赤外光は使用者が視認できない波長の光であるため、照射されていることを使用者が認識することはない。図2、図3に示すように、光源部100は、レーザ発光素子(LD:Laser Diode)を用いた光源11と、ドライバ111と、レンズ12と、ビームスプリッタ13と、モニタ用受光素子14とを備えている。
光源11として、レーザ発光素子を挙げているがこれに限定されるものではなく、所定波長の赤外光を一定の出力以上で出光できる光源を含む構成を広く採用することができる。
光源部100は後述する光源制御部411によって出射制御されている。光源11は、ドライバ111からの駆動信号(電力)で駆動されるものであり、ドライバ111は光源制御部411からの制御信号(発光信号)に基づいて、光源11を駆動するための駆動信号を生成する。すなわち、光源制御部411が光源11から出射される赤外光の発光タイミング、強度等を調整している。
光源11は点光源であり出射された赤外光は発散光である。そのため、光源部100では、光源11から出射された赤外光は、レンズ12を透過することで平行光又は略平行光の光ビームに変換される。なお、ここではレンズ12としてコリメータレンズを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、発散光を平行光に変換できる光学素子を広く採用することができる。
レンズ12から出射された光ビーム(赤外光)は、ビームスプリッタ13に入射される。ビームスプリッタ13は光源11から出射される赤外光に最適化されており、入射した光ビームのうち一部を反射して、残りを透過させる。ビームスプリッタ13で反射された光は、モニタ用受光素子14に入射する。モニタ用受光素子14は受光した光に基づいたモニタ信号を走査光源制御部41の光源制御部411に送信する。
ビームスプリッタ13を透過した光ビームは、光走査部200に入射する。光走査部200は、入射した光を反射するとともに、反射光の光軸を第1方向(図3では水平方向H)及び第1方向と直交する第2方向(図3では鉛直方向V)に移動(走査)する。光走査部200で走査された光ビームは、検出領域Saを走査する。検出領域Saの光ビームによる走査の詳細については後述する。
光走査部200は、揺動する反射面で入射した光ビームを第1方向(H方向)及び第2方向(V方向)に走査することで検査光を生成する。光走査部200は光走査素子2と、ドライバ201と、信号処理部202とを備えている。以下に光走査素子2について図面を参照して説明する。図4は光走査素子の概略平面図である。光走査素子2は、微小な部材であり、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical System)と呼ばれる構造を有している。
図4に示すように、光走査素子2は、鏡体21、第1弾性支持部22、揺動支持部23、第1アクチュエータ24、第2弾性支持部25、第2アクチュエータ26及び枠体27を備えている。なお、図4において横方向を第1方向(H方向)、縦方向を第2方向(V方向)として説明する。図4に示すように、光走査素子2は第2方向(V方向)に伸びる第1軸C1に対して対称な形状であるとともに、第1方向(H方向)に伸びる第2軸C2に対して対称な形状を有している。
枠体27は矩形状の平板部材であり、中央部分に矩形の開口窓が設けられている。枠体27の開口窓の内部にV方向に延びる長方形状の平板部材である揺動支持部23が、配置される。枠体27の開口窓のH方向に対向する内壁のV方向の中央部分と揺動支持部23のH方向の両端の辺のV方向の中央部分とが一対の第2弾性支持部25で連結されている。一対の第2弾性支持部25は同じ長さを有している。揺動支持部23、一対の第2弾性支持部25及び枠体27は、第1軸C1及び第2軸C2のそれぞれの軸を基準とした線対称形状となっている。
そして、第2弾性支持部25のH方向の中間部分には、V方向に延びる第2アクチュエータ26が連結されている。第2アクチュエータ26は第2弾性支持部25を挟んで、V方向の反対側に延びている。第2アクチュエータ26は第2弾性支持部25と枠体27とに連結されている。第2アクチュエータ26は4個備えられているとともに、4個の第2アクチュエータ26は第1軸C1及び第2軸C2に対して対称となるように設けられている。
第2アクチュエータ26は圧電素材を備えたものであり、電力が供給されることで、変形する。4個の第2アクチュエータ26を適切に駆動させることで、第2弾性支持部25を第2軸C2を中心としてねじれさせる。第2アクチュエータ26の変形による力と第2弾性支持部25の弾性復元力で揺動支持部23が第2軸C2回りに揺動する。詳細は後述するが、揺動支持部23が揺動するときには、揺動支持部23の内部に設けられる鏡体21、第1弾性支持部22及び第1アクチュエータ24も一体として揺動する。
揺動支持部23は枠体27と同様に中央部分に開口窓が形成されている。鏡体21は主面の一方(ここでは、紙面手前側の面)に反射面211が形成された、円板状の部材であり揺動支持部23の開口窓の内部に配置される。揺動支持部23の開口窓のV方向に対向する内壁のH方向の中央部分と鏡体のV方向の両端部とが一対の第1弾性支持部22で連結されている。一対の第1弾性支持部22は同じ長さを有している。揺動支持部23、一対の第1弾性支持部22及び鏡体21は、静止状態のとき、第1軸C1及び第2軸C2のそれぞれの軸を基準とした線対称形状となっている。
そして、揺動支持部23の長手方向(V方向)の両端部には、第1弾性支持部22を挟むように第1アクチュエータ24が設けられている。第1アクチュエータ24は、第1軸C1及び第2軸C2に対して対称となるように、4個設けられている。
4個の第1アクチュエータ24を適切に駆動させることで、第1弾性支持部22に第1軸C1を中心としてねじれさせ、第1弾性支持部22の弾性復元力を利用して鏡体21を第1軸C1回りに揺動する。この第1アクチュエータ24からの力の大きさ及び印加タイミングを調整することで、鏡体21の揺動速度、揺動角度、周波数を調整することができる。
光走査素子2は以上のような構成を有しており、光走査素子2は第1軸C1回りに揺動している鏡体21の反射面211に光ビームを入射させることで反射面211で反射された光ビームが第1方向(H方向)に走査される。また、光走査素子2は第2軸C2回りに揺動している筐体21の反射面211に光ビームを入射させることで、反射面211で反射された光ビームが第2方向(V方向)に走査される。
そして、第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ26を適切に駆動することで鏡体21の反射面211が第1軸C1及び第2軸C2回りにそれぞれ、所定の周期で揺動する。第1軸C1回り及び第2軸C2回りに揺動している鏡体21の反射面211に光ビームを照射することで、光ビームを2次元方向(H方向及びV方向)に走査した検査光が生成される。なお、以下の説明において、光ビームを第1方向(H方向)に走査したときの光の線を走査線と称する場合がある。
なお、光走査素子2では圧電型のアクチュエータを用いた圧電型の光走査素子を例に説明しているが、静電型、磁気型等異なる構成のアクチュエータを用いた光走査素子であってもよい。
また、光走査素子としては、反射面211を揺動する構成に限定されるものではなく、反射光の光軸を交差する2軸回りに移動させることができる構成のもの、例えば、ポリゴンミラーやガルバノミラーを組み合わせたものであってもよい。検査光の走査方向である第1方向と第2方向とは直交するものとしているが、これに限定されず、異なる方向であればよい。しかしながら、検査光で検出領域Saを精度よく2次元走査するためには、直交或いは略直交であることが好ましい。
光走査部200の光走査素子2は、走査光源制御部41の後述する走査制御部412によって駆動制御される。走査制御部412からの制御信号(走査信号)はドライバ201に入力する。ドライバ201は走査制御部412からの制御信号に基づいて光走査素子2のアクチュエータを駆動する駆動信号を生成し、アクチュエータを駆動する。そして、鏡体21は第1軸C1回り及び第2軸C2回りに所定の周波数及び揺動角度で揺動する。また、信号処理部202は光走査素子2から出力されたセンサ信号に基づいて、反射面211の変位(揺動角度)の情報を含む変位信号を生成し、変位信号を走査光源制御部41の走査制御部412に送信する。
受光部300は、光源部100から出射された赤外波長域の検査光を使用者の指Fgが横切ることで発生する反射光を受光して受光信号を出力する。受光部300は、一般的な構成、すなわち、受光素子と、フィルタと、レンズと(いずれも不図示)を備えている。受光部300は公知であるため詳細な構成は省略する。
次に処理部400について説明する。処理部400は光源部100及び光走査部200の制御を行うとともに、受光部300からの受光信号に基づいて、検出領域Sa内にある使用者の指Fgの位置の演算による検出も行っている。
処理部400は、CPU、MPU等の演算処理回路を含む構成であり、図2に示すように、走査光源制御部41、受信部42、位置検出部43、位置補正部44、外部出力部45、同期信号生成部46及び記憶部47を備えている。
走査光源制御部41は、走査光源部100からの光の出力、検査光の移動の範囲、速度等を制御する制御部である。走査光源制御部41は、光源制御部411と、走査制御部412とを備えている。
光源制御部411は、光源部100の駆動を制御する制御回路である。光源制御部411はモニタ用受光素子14からモニタ信号を受信している。光源制御部411はモニタ信号に基づいて、光源11から出射される光(赤外光)の出力、出光タイミング、出光時間等を制御する制御信号を生成してドライバ111に送信している。
走査制御部412は、光走査部200の駆動を制御する制御回路である。走査制御部412は光走査部200の信号処理部202からの変位信号を受信する。そして、変位信号に基づいて反射面211を適切に揺動するための制御信号を生成してドライバ201に送信する。
光源制御部411と走査制御部412とは光源部100及び光走査部200を同期させて駆動させることで、検査光で検出領域Saを走査する。走査光源制御部41は、記憶部47にアクセスできるようになっている。走査光源制御部41は、記憶部47に記憶されている光走査パターン情報に基づいて光源部100及び光走査部200を駆動する。
記憶部47は、読み出し専用のROM、読書き可能なRAM、フラッシュメモリ等の記憶装置を備えている。記憶部47は、光源部100の出光のタイミング、光走査部200の反射面211の揺動角度の情報を時系列に並べた制御テーブルを備えている。なお、制御テーブルは、これら以外のデータを扱うようになっていてもよい。そして、光走査パターン情報として、任意の時間における、光源部100の出光の有無、反射面211(光走査部200)の揺動角度を含むものを挙げることができる。
受信部42は、受光部300と接続されており、受光部300からの受光信号を取得する回路である。受信部42は同期信号生成部46から光源制御部411及び走査制御部412の駆動を同期させる同期信号を取得しており、受光信号を同期信号と関連付けて位置検出部43に受け渡している。なお、詳細は後述する。
位置検出部43は、取得した受光信号及び受光信号に関連付けられた同期信号から使用者の指Fgの位置(座標等)を演算により取得する。受光部300は、使用者の指Fgが検査光を横切っている限り、定期的(検査光の走査周期ごとに)に受光信号を受信部42に送信する。そのため、位置検出部43は定期的に使用者の指Fgの位置の情報を取得している。使用者の指Fgの位置の演算については後述する。
位置検出部43で取得した使用者の指Fgの位置のデータは位置補正部44に受け渡される。位置補正部44は使用者の指の位置を補正する演算を行う演算回路である。補正演算については位置の演算とともに後述する。
外部出力部45は、ホスト制御装置Cntと接続して、ホスト制御装置Cntに使用者の指Fgの位置の情報を送信するための外部インターフェースである。外部出力部45は有線でホスト制御装置Cntと接続するものであってもよいし、無線で接続するものであってもよい。
同期信号生成部46は、同期信号を生成するための信号生成回路を備えている。同期信号に基づいて動作することで、光源制御部411及び走査制御部412が同期して駆動する。また、同期信号は受信部42にも送信されている。受信部42は、同期信号と受光信号とを関連付けて位置検出部43に送信している。位置検出部43は受光信号を同期信号とを関連付けて取得することで、光源部100からの検査光の出光の時間、光走査部200の走査の開始及び期間と受光部300による検出光の受光の時間とを関連付けた情報を取得している。
次に、位置検出装置Aの動作について図面を参照して説明する。図5は位置検出装置の光走査の動作を示す図であり、図6は走査制御部から光走査部に送られる走査信号を示す図である。
図5は、光走査部200の鏡体21の動作を示している。図5の矩形は使用者から見た検出領域Saであり、検査光(走査線)による検出領域Saの走査を示している。図5において、検出領域Saを示す矩形の上方には反射面211の第1軸C1回りの揺動を示している。また、左側には第2軸C2回りの揺動を示している。そして、検出領域Saを示す矩形の内部には、第1軸C1回りの揺動と第2軸C2回りの揺動とを組み合わせて行ったときの検出領域Sa内の検査光による走査状態を示している。そして、光走査部200は走査線を隙間なく配列することで検出領域Saを走査(ラスタスキャン)する。
図5において、第1軸C1回りの揺動Os1は横軸を反射面211(鏡体21)の揺動角度(法線の位置)、縦軸を時間としている。また、第2軸C2回りの揺動Os2は横軸を時間、縦軸を反射面211(鏡体21)の揺動角度(法線の位置)としている。位置検出装置Aでは、光源制御部411が生成する制御信号と走査制御部412の制御信号とに基づいて、光源部100と光走査部200とを駆動させている。反射面211は、第1軸C1回りに一定の周波数で揺動されるとともに、第2軸C2回りに一定の周波数で揺動される。このように、揺動している反射面211に光ビームを照射することで、光ビームは第1方向(H方向)及び第2方向(V方向)に走査される。
光走査部200は、光ビームを第1方向に走査するとともに第2方向に走査する。これにより、検出領域Saをラスタスキャンしている。この検査光による走査は鏡体21の第1軸C1回りの揺動と第2軸C2回りの揺動によって行われており、図5に示すように、第1軸C1回りの揺動の周波数は第2軸C2回りの揺動の周波数よりも高い。例えば、第1方向の揺動周波数は24kHzであり、第2方向の揺動周波数は30Hzを挙げることができる。
このような周波数で鏡体21を揺動させるために、走査制御部412は図6に示すような、走査信号で光走査素子2を駆動している。図6の上段は、第2軸C2回り(第2方向)の揺動を制御する走査信号であり、中段が第1軸C1回り(第1方向)の揺動を制御する走査信号である。また、最下段は、使用者の指が検出領域に入ったときの受光部300からの受光信号を示している。
図6に示すように、走査信号は、一定の期間ごとにアクチュエータが駆動力を出力するような信号である。まず第1軸C1回りの揺動を制御する走査信号について説明する。図6の中段に示すように、鏡体21の揺動の周期を大文字の「L」と数字の組み合わせで表示している。この「L」と数字の組み合わせで示す期間が第1軸C1回りの1回の揺動の周期となる。なお、この「L」に続く数字は、検出領域Saを走査するときの走査線を形成する期間の順番を示している。例えば、L1は最初の走査線を走査する期間を示し検出領域Saの最も上又は最も下に走査線を形成する期間であることを示している。また、L400は、L1から400番目の走査線を形成する期間であることを示している。そして、光走査装置Aは、検出領域Saを800本走査線で走査する構成であり、最後の期間はL800となる。なお、「L」に続く数字は、検出領域Sa内での走査線の位置を示すものともいえる。
図6に示すように、各期間の最初のタイミングでアクチュエータ24が駆動力を出力するように走査信号を走査制御部412がドライバ201に送信している。このようにして、アクチュエータ24が出力する駆動力を光走査素子2の固有振動数と同期させることで共振を発生させて揺動させる共振駆動が行われる。つまり、アクチュエータ24からの振動で共振を発生させることで、鏡体21を大きく且つ速く(高周波数で)揺動させることができる。
そして、光源部100からの光ビームは揺動の周期に同期させて出射されている。例えば、図5に示す例で、光源部100から連続して光ビームが出射されている場合、光走査部200は鏡体21の最も揺動角度が大きい両端部分で検査光が検出領域Saからはみ出る。鏡体21が揺動されている状態で、光源部100から出射される光ビームのタイミングを調整することで、検出領域Sa内だけを検査光(走査線)で走査するようにすることができる。
第2軸C2回りの揺動は、光ビームの第1方向の走査1回ごとに第2方向(図5では上下方向)にずらしているといえる。そして、第2軸C2回りに揺動することで、走査線を検出領域Saに敷き詰めるラスタスキャンが行われる。つまり、第2軸C2回りの揺動は、第1軸C1回りに800回揺動する間に1回揺動される。そのため、第2軸C2回りの揺動を指示する走査信号は、図6に示すように、L1からL800が終了するまでを1走査の周期としている。
第2軸C2回りの揺動も、第1軸C1回りの揺動のように、共振を利用するものアクチュエータ26を駆動している。しかしながら、第2軸C2回りの揺動は、第1軸C1回りの揺動に比べて周波数が少ない。そのため、第2軸C2回りの揺動はアクチュエータ26からの駆動力で直接所定の角度になるように駆動する非共振駆動(DC駆動)であってもよい。
そして、第1方向の走査が800回、第2方向の走査が1回終了するごとに、再度元の位置に戻って、検出領域Saの走査を再開する。最初の走査線(ここでは、L1)の形成開始から最後の走査線(ここでは、L800)の形成の終了までを1回の走査の周期として説明する。つまり、1回の走査の周期には、第1方向に800回光ビームを走査し、第2方向に1回走査する。
位置検出装置Aによる検出領域内での使用者の指Fgの位置の検出動作について図面を参照して説明する。位置検出装置Aは、使用者の正面の検出領域Sa内における使用者の指Fgの位置を検出する。検出領域Saは、使用者から見て、縦方向(y方向とする)、横方向(x方向とする)、厚み方向(z方向とする)に広がりを有する直方体形状の領域である。そして、検出領域Saの内部にx方向及びy方向に広がりを有する位置検出面Ivが設定されている。なお、位置検出面Ivは検出領域Sa内に想定された平面であり、後述する仮想のユーザインターフェースを操作するときの基準となる面である。
光走査部200は、検出領域Saに対してx方向に光ビームを走査した走査線をy方向に配列することで、検出領域Saを走査している。つまり、第1方向がx方向、第2方向がy方向である。位置検出装置Aでは、検査光で検出領域Saを走査している。検出領域Saに進入した使用者の指Fgで反射された検査光を受光部300で受光される。受光部300は検出領域Sa内からの光だけを検出するように配置されている。すなわち、受光部300の受光可能範囲が検出領域Saであり、受光部300の設置場所、受光が可能な範囲を変更することで、検出領域Saは変化する。本実施形態では、上述のとおり、使用者と対向する矩形状の面を有するとともに、使用者から見て深さ方向(奥行方向)に厚みを有する直方体形状である。しかしながら、これに限定されるものではなく、受光部300を変更することで、正方形、円形等の面が使用者と対向するような検出領域Saを形成することも可能である。
走査線は光ビームを第1方向に走査した走査光の線であり、使用者の指Fgが走査線を横切ることで、検査光が使用者の指Fgで反射された反射光が発生する。なお、以下の説明において、使用者の指Fgが走査線を横切ったと示したときには、使用者の指Fgからの反射光が発生しているものとする。また、使用者の指Fgのx方向、y方向、z方向の位置とは、特に説明しない限り、使用者の指Fgの先端のx方向の位置、y方向の位置、z方向の位置を示すものとする。
受光部300は、反射光を受光すると受光信号として処理部400の受信部42に送る。受信部42では、鏡体21による第1方向の走査及び第2方向の走査と同期した同期信号を取得しており、受光信号と同期信号とを関連付けて位置検出部43に送信している。
位置検出部43は、受光信号と同期信号に基づいて、受光信号を受光したときの走査の周期と走査線の番号を特定する。なお、以下の説明において、処理部400が走査の周期、走査線の情報を取得していると記載している場合は、上述のような処理を行った後に取得しているものとする。また、ここでは、走査の周期をその周期を代表する時間(走査開始の時間でもよし、中間での時間でもよいし、終了の時間でもよい)で時系列に区別する。
検出領域Sa内で使用者の指Fgが走査線を横切ったときの反射光を受光した受光部300が生成する受光信号は、図6に示すような、パルス状の信号である。これは、走査線が検査光をx方向に走査した光であり、使用者の指Fgに照射される時間がごく短いためである。検査光の走査は鏡体21の揺動と同期しているため、位置検出部43は受光信号と同期信号に基づいて、受光信号を受光したときの走査の周期及び使用者の指Fgが横切った走査線を特定する。また、位置検出部43は受光信号を受光した時間の走査線を形成する期間内での位置を特定する。位置検出部43は、使用者の指Fgが横切った走査線の情報(番号)と鏡体21の第2軸C2回りの揺動の角度及び周波数から検出領域Sa内におけるy方向の位置を特定する。また、位置検出部43は横切った時間の走査線の期間内での位置と鏡体21の第1軸C1回りの揺動の角度及び周波数から、使用者の指Fgのx方向の位置を特定する。
例えば、図6に示すように、走査の期間L401の走査開始から、時間h401だけ経過したときに受光信号が検出されている。このことから、位置検出部43は、受光信号と同期信号からこの情報を取得し、走査の期間L401の開始位置から時間h401だけx方向に移動した位置で使用者の指Fgが走査線L401を横切っていることを取得する。そして、位置検出部43は、鏡体21の揺動の角度及び速度から、走査線L401のy方向の位置及び走査の期間L401の開始位置から時間h401経過時点の検査光の走査位置を特定することでx方向の位置を検出する。
次にz方向の位置の検出について図面を参照して説明する。図7は検出領域を検査光で走査している状態を示す図であり、図8は使用者の指で反射された光の受光状態を示す図である。図7は検出領域Saを側面から見た図であり、検査光による検出領域Saの走査状態を示すとともに、使用者の指Fgの検出領域Saへの進入を時系列に順次示している。なお、図7において、検出領域Saの使用者側の境界面を第1境界面Sa1、使用者と反対側の境界面を第2境界面Sa2とする。
図7に示すように、位置検出面Ivが検出領域Saの厚み方向(z方向)の略中央部分に配置されている。そして、光走査部200は検出領域Saの位置検出領域Ivを厚み方向(z方向)に投影した領域の全体を検査光で走査している。図7に示すように、検出領域Saを走査する検査光は検出領域Saの第1境界面Sa1(第2境界面Sa2)に対して照射角度θ傾いている。この検査光の照射角度θについては、後述する。
図7では、説明の便宜上、30本の走査線で検出領域Saを走査しているものとしているが、実際にはさらに多い(例えば、図6に示すように、800本)走査線で走査している。なお、大文字の「N」と数字の組み合わせは、図6の大文字の「L」と数字の組み合わせと同じ意味であり走査線を示している。すなわち、30本の走査線をN1〜N30として説明する。
図7において、使用者の指Fgの先端が検出領域Saの外側から第1境界面Sa1に到達した位置P0、位置検出面Ivと接触した位置P1、第2境界面Sa2に到達した位置P2、第2境界面Sa2より飛び出した位置P3に移動するものとする。
図8は、30本の走査線での1回の走査ごとに受光部300で受光された光を示している。そして、縦方向は30本の走査線のそれぞれを示し、横方向は、30本の走査線をすべて並べて走査したときを1回の走査として、走査の周期ごとに時系列で並べて配置している。ここでは、各走査の周期を時間t0〜t6で示しているが、この時間t0〜t6は時刻を示すものではなく、1回の検査領域Saの走査の周期の時系列における位置を示すものである。そして、図8では、各時間t0〜t6で走査した検査光のうち使用者の指Fgで反射され且つ受光部300で受光された光について、対応する検査光を塗りつぶして表示している。
使用者の指FgがP0よりも検出領域Saから離れた位置にある場合、使用者の指Fgが走査線を横切ることもあるが、走査線を横切っている部分が検出領域Saの外であるため、受光部300が反射光を受光しない。そのため、受光信号を取得していないとき、処理部400は使用者の指Fgが検出領域Saの外側にあると判断する。
図7に示すように、使用者の指Fgが位置P0にあるとき、使用者の指Fgは走査線N13よりも手前(小さい番号)の走査線を横切っている。使用者の指Fgは位置P0のときには、第1境界面Sa1に接触した状態であり、使用者の指Fgが走査線N13を横切ったときの反射光のみが受光部300で受光される。受光部300は反射光を受光すると受光信号を処理部400に送信する。
処理部400は、受光信号の受信に基づき、各走査の周期(t0〜t6)のいずれであるかを確認するともに、上述の期間の情報から、使用者の指Fgが横切った走査線(N13)を特定する。使用者の指Fgが位置P0にあるときの走査の周期を時間t0とすると、処理部400は、使用者の指Fgが時間t0の走査の周期時の走査線N13を横切ったと判断する。このことを、模式的に図示すると、図8に示すようになる。図8において、時間t0のときの走査線N13の上に使用者の指Fgが検出されたことを示す標識Mk1が表示される。
図7に示すように、各走査線の第1境界面Sa1と交差する部分のy方向の位置はそれぞれ独立している。そのため、処理部400は、使用者の指Fgが第1境界面Sa1に接触したときに横切った走査線に基づいて、使用者の指Fgの第1境界面Sa1との接触点の第1接触面Sa1におけるy方向の位置を特定する。
なお、使用者の指Fgが検出領域Sa内で複数の走査線を横切る場合、使用者の指Fgの第1境界面Sa1に最も近い部分は、最も手前の走査線を横切る。そのため、最初の受光信号の受信時に複数の走査線を横切っていると判断したときには、最も手前の走査線に基づいて、第1境界面Sa1との接触点の第1接触面Sa1におけるy方向の位置を判断する。
その後、使用者の指Fgが位置P0(t0)から位置P1(t1)に移動したとすると、使用者の指Fgは走査線N15よりも手前の走査線を横切る。図8では、時間t1の走査の周期のときに、走査線N13、N14、N15で検出したことを示す標識Mk2のように表示される。受光部300は、使用者の指Fgが走査線N13、N14、N15を横切ったことによる反射光を受光し、受光信号を処理部400に送る。
処理部400は時間t1の走査の周期のときに、使用者の指Fgが走査線N13、N14、N15を横切っていると判断する。使用者の指Fgが走査線N13、N14、N15を横切っていることから、処理部400は、使用者の指Fgの先端のz方向の位置を特定することができる。つまり、処理部400は使用者の指Fgが第1境界面Sa1から、走査線2本分、z方向に進入していると判断する。これにより、処理部400は検出領域Saに進入している使用者の指Fgの第1境界面Sa1からz方向の位置を検出する。
さらに、使用者の指Fgが位置P1(t1)から位置P2(t2)に移動したとすると、使用者の指Fgは走査線N17よりも手前の走査線を横切る。図8では、時間t2の走査のときには、走査線N13〜N17で検出したことを示す標識Mk3のように表示される。そして、受光部300は、使用者の指Fgが走査線N13〜N17を横切ったことによる反射光を受光し、受光信号を処理部400に送る。
処理部400は時間t2の走査の周期のときに、使用者の指Fgが走査線N13〜N17を横切っていると判断する。使用者の指Fgが走査線N13〜N17を横切っていることから、処理部400は、使用者の指Fgの先端のz方向の位置を特定することができる。つまり、処理部400は使用者の指Fgが第1境界面Sa1から、走査線4本分z方向に進入していると判断する。
そして、使用者の指Fgが位置P2(t2)から位置P3(t3)に移動したとすると、使用者の指Fgは走査線N19よりも手前の走査線を横切る。使用者の指Fgの先端は第2境界面Sa2より突出しており、検出領域Sa内では走査線N13〜N17を横切っている(図7参照)。使用者の指FgがN18、N19を横切っている場所は検出領域Saの外側にある。そのため、図8において、時間t3の走査のときには、走査線N13〜N17で検出したことを示す標識Mk4のように表示される。受光部300は、使用者の指Fgが走査線N13〜N17を横切ったことによる反射光を受光し、受光信号を処理部400に送る。
前の時間t2と比較して使用者の指Fgが横切る走査線が変化していない。このことから、処理部400は、使用者の指Fgの先端が第2境界面Sa2から検出領域Saの外側に出たと判断する。
位置検出装置Aでは、使用者の指Fgのz方向の位置を、使用者の指Fgが横切る走査線の本数で特定している。そして、走査線のz方向の配列数が多いほど(分解能が高いほど)z方向の位置の検出精度を高めることができる。そこで、位置検出装置Aでは、検査光の検出領域Saの第1境界面Sa1及び第2境界面Sa2に対する照射角度θを小さくして、z方向に多くの走査線を配列する、すなわち、分解能を上げている。なお、照射角度θには、光ビームのビーム径や光走査部200の揺動周波数によって最適値が存在する場合がほとんどであり、照射角度θをその最適値にする又は最適値に近づけることが好ましい。
上述したように、検査光の照射角度θが一定であるため、検出領域Sa内における第1境界面Sa1と位置検出面Ivとの間のz方向に配列された走査線の本数は一定である(ここでは、3本)。そのため、処理部400は受光部300からの受光信号に基づいて、使用者の指Fgが走査線を3本横切っているときには、使用者の指Fgの先端が位置検出面Ivに到達していると判断する。
例えば、位置P1よりもy方向に走査線N1側に移動した位置P4に使用者の指Fgがある場合がある。この場合、使用者の指Fgは走査線N11よりも手前の走査線を横切るが、検出領域Sa内に含まれる走査線は走査線N9、N10、N11の3本である。そのため処理部400は受光信号に基づいて、位置P4における使用者の指Fgの先端のz方向の位置は、位置P1と同じと判断する。そして、検出領域Sa内における使用者の指Fgが横切る最も手前の走査線がN9であることから、使用者の指Fgは、位置P1よりもy方向に走査線4本分N1方向にずれた位置にあると判断する。
以上示したように、位置検出装置Aでは、処理部400が、受光部300からの受光信号に基づいて、使用者の指Fgが横切った走査線を特定し、その走査線の情報から、使用者の指Fgの検出領域Sa内におけるx方向、y方向、z方向の位置を検出している。なお、x方向の位置、y方向の位置、z方向の位置は、例えば、検出領域Sa内で決められている(x、y、z)座標で特定するものを挙げることができるが、これに限定されない。
上述のように、位置検出装置Aでは、走査の周期ごと(たとえば、時間t0〜t6)に検出領域Saの内部における使用者の指Fgの位置を検出している。位置検出部43は、各走査の周期で検出された使用者の指Fgの位置(x、y、z)座標に基づいて、使用者の指Fgの移動(軌跡)の情報を得ることができる。そして、位置検出部43は移動の情報に基づいて、検出領域Sa内での使用者の指Fgの移動を判断している。
例えば、図7の位置P0(t0)から位置P1(t1)に移動する場合、使用者の指Fgが横切る走査線の数は、1本から3本に変化する。すなわち、使用者の指Fgが厚み方向(z方向)の奥に移動した場合、走査の周期が変化することで、使用者の指Fgが横切る走査線の本数が多くなる。位置検出部43は走査の周期ごとの使用者の指Fgが横切る走査線の本数が多くなると、使用者の指Fgが検出領域Saの内部をz方向の奥に進入していると判断する。逆に、使用者の指Fgが横切る走査線の本数の減少する場合、位置検出部43は使用者の指Fgが検出領域Sa内をz方向に引き抜く方向に移動していると判断する。
また、使用者の指Fgが位置検出面Ivに重なる位置P1(t1)で停止している場合、走査の周期が変わっても(複数回走査を繰り返しても)使用者の指Fgが横切る走査線はN13、N14、N15の3本である。位置検出部43は、走査の周期が変わっても(複数回走査を繰り返しても)、使用者の指Fgが横切る走査線の本数が変化しない場合に、使用者の指Fgが停止していると判断する。
なお、使用者の指Fgを検出領域Sa内に、支持されることなく停止させる場合、使用者の指Fgが揺れて横切る走査線の本数が変化することがある。このような使用者の指Fgの揺れにとって横切る走査線の本数の変化は少ないことがほとんどである。そこで、位置検出部43は、走査の周期が変わるの(複数回の走査の繰り返し)に伴い、変化の本数が予め決めた値(閾値)以下の場合には、使用者の指が停止していると判断してもよい。
また、周期ごとの指Fgの位置(x、y、z)座標を検出していることから、指Fgの移動速度を取得することも可能である。位置検出部43が、走査線の情報の周期ごとの変化に基づいて、使用者の指Fgの停止を検出していることから、位置検出部43は、使用者の指Fgの移動速度が所定値以下となったとき停止と判断しているともいえる。
仮想のユーザインターフェースを操作する場合について図面を参照して説明する。図9は位置検出面に表示された仮想のユーザインターフェースを操作している状態の使用者の指を示す図であり、図10は位置検出面の座標系における使用者の指の先端の座標を示す図である。なお、位置検出面Ivの座標系とは、検出領域Saにおける座標(x、y、z)から形成した位置検出面Ivに対する垂線の位置検出面Ivとの交点のx座標とy座標である。
空間入力装置Ipは、検出領域Saの内部の使用者の指Fg(指示体)を検出することで、仮想のユーザインターフェースの入力操作を認識する。ここでは、使用者から見ると位置検出面Ivに仮想のキーボードが表示されているものとし、使用者はキーボードのキーをz方向に押下する操作を行うものとする。また、位置検出面Ivは第1境界面Sa1及び第2境界面Sa2と平行な平面であり、検出領域Saの略中央に配置されているものとする。
通常の機械的に動作するキーを備えたキーボードの場合、使用者は、指がキーに接触したことを認識する。そして、キーを押下することで、キーが物理的なスイッチを操作して、入力操作が行われる。このとき、使用者の指は、キーによって押下動作(移動)が制限される。
一方、仮想のキーボードを操作する場合、キーが実際にそこにあるわけではなく、キーの映像が視認されているだけである。そのため、使用者はキーがあると思う場所を操作するように使用者の指Fgを移動させる。処理部400は、使用者の指Fgが横切る走査線の番号と本数から使用者の指Fgの位置(移動)を検出する。そして、処理部400は走査を繰り返し行ったときの使用者の指Fgが横切る走査線の変化から使用者の指Fgの検出領域Sa内での移動(軌跡)を検出する。
位置検出装置Aでは、検出領域Sa内に進入した使用者の指Fgが、位置検出面Ivと接触したことを検出したときに、使用者の指Fgが仮想のキーボードと接触したと認識する。処理部400は使用者の指Fgが位置検出面Ivと接触していない状態のときには、使用者の指Fgは仮想のキーボードを操作しない状態にあると判断する。そして、使用者の指Fgが位置検出面Ivと接触した後、位置検出部43は使用者の指Fgの検出領域Sa内での位置情報(座標情報)に基づいて、使用者の指の位置検出面Ivでの位置情報(座標情報)を検出する。処理部400は位置検出面Ivに形成されている仮想のキーボードの情報(例えば、各キーの位置検出面Ivでの位置情報)と使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置情報とに基づいて、使用者の指Fgによる仮想のキーボードの入力操作を認識する。
例えば、図10に示すように、位置検出面Ivに表示された仮想のキーボードの位置Tp1(x1、y1、z1)に表示されているキーKyを押下入力する場合について説明する。
使用者は、位置検出面Ivに表示されるキーKyの位置(xy平面上の位置)を正確に認識している場合が多く、使用者は位置検出面Ivの操作対象のキーKyが表示される場所を正確に使用者の指Fgで触れることが多い。一方で、仮想のキーボードでは、接触感覚がないため、使用者は奥行方向(z方向)の位置の認識が難しく、使用者の指Fgが位置検出面Ivと接触した後、さらにz方向に移動して停止する場合が多くなる。
使用者の指Fgの先端は位置Tp1で位置検出面Ivと重なる。使用者の指Fgがz方向に移動して、位置Tp1から位置Tp11(x1、y1、z2)まで移動したとする。このとき、使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置は、垂線が位置検出面Ivと重なる点であるため(x1、y1、z1)となる。つまり、使用者の指Fgがz方向に正確に移動する場合、使用者の指Fgの先端の停止位置がばらついても、位置検出面Ivにおける使用者の指Fgの座標は変化しない。そのため、使用者の指Fgの先端のz方向の位置が多少ばらついても、仮想のキーボードの操作を正確に行うことが可能である。
しかしながら、使用者は指Fgをz方向に移動させているつもりであっても、実際にはz方向と異なる方向に移動している場合がある。例えば、図10に示しているように、使用者の指Fgが位置Tp1で位置検出面Ivに接触し、その後、位置Tp2(x2、y2、z2)で停止したとする。位置Tp2(x2、y2、z2)で停止した場合、位置Tp2で使用者の指Fgが停止したときの位置検出面Ivでの位置は、図10に示すとおりであり、キーKyからずれてしまう場合がある。
そのため、位置補正部44が位置検出部43から使用者の指Fgの位置の情報(座標情報)を検出し、その位置情報から使用者の指Fgのz方向のずれによって発生する位置検出面Ivでの位置ずれを補正する。以下に、位置補正部44による位置補正の方法について説明する。図9に示すように、使用者の指Fgは位置Tp0(検出領域Saに進入した位置)から位置検出面Ivに向かって移動し、位置検出面Ivを横切った位置Tp1(x1、y1、z1)を経て、位置Tp2(x2、y2、z2)に到達している。
位置検出部43は上述したように、使用者が横切っている走査線の情報(番号、本数)に基づいて、使用者の指Fgが位置検出面Ivに接触した座標、すなわち、位置Tp1の座標を検出する。そして、位置検出部43は、各走査の周期で検出された使用者の指Fgの位置の情報(座標)を位置補正部44に送信している。そして、位置検出部43は、横切る走査線の数の変化から使用者の指Fgのz方向の移動の停止を検出している。すなわち、位置検出部43は使用者の指Fgのz方向の移動が停止したと判断すると、その位置(位置Tp2)の座標を位置補正部44に送る。
位置補正部44は、位置Tp1から位置Tp2に至る使用者の指Fgの軌跡を直線であるとして、使用者の指Fgが位置検出面Ivからz方向にずれているときの位置検出面Ivにおける位置(座標)の補正を行う。位置検出面Ivにおける使用者の指Fgのx方向の補正式をfx(x、z)、y方向の補正式をfy(y、z)とし、補正係数Cx、Cyとすると、
fx(x、z)=x−(z−z1)×Cx
fy(y、z)=y−(z−z1)×Cy
ただし、
Cx=(x2−x1)/(z2−z1)
Cy=(y2−y1)/(z2−z1)
このような演算式を利用して、使用者の指Fgのz方向のずれにともなう、x方向、y方向の位置補正を行う。fx(x、z)及びfy(y、z)は補正値を求める式であり、位置補正部44は、補正式で求めた補正値を用いて使用者の指Fgの座標を補正する。なお、位置Tp1と位置Tp2とのずれが小さい場合がある。このような場合には、別の走査を周期での座標(例えば、使用者の指Fgが検出領域Saに進入した位置である位置Tp0、図9参照)に基づいて、補正係数Cx、Cyを求めるようにしてもよい。また、詳細は後述するが、この補正係数Cx、Cyは、使用者の指Fgが検出領域Saから引き抜かれるまで使用される。
上述のとおり、位置検出部43が使用者の指Fgのz方向のばらつきに伴う位置検出面Iv内での位置のずれの補正を行う。そして、位置検出面Iv内での使用者の指Fgの位置ずれの補正を行うとともに、その補正後の位置の情報をホスト制御装置Cntに送信する。ホスト制御装置Cntは、位置検出面Ivに表示されている仮想のユーザインターフェースの情報(キー配列、座標等)と使用者の指Ivの位置検出面Ivでの補正位置とに基づいて、入力操作を認識する。
以下に、本発明にかかる空間入力装置で仮想のユーザインターフェースに入力操作を行う手順を示す。図11は本発明にかかる空間入力装置を利用した入力操作のフローチャートである。
上述したように、使用者の指Fgが検出領域Sa内で走査線を横切ることで、受光部300が反射光を受光して受光信号を生成するとともに、処理部400に送信する。処理部400の受信部42は受光信号を受信したことで、検出領域Sa内に使用者の指Fg(指示体)が進入したことを検出する(ステップS1)。受信部42は受光信号と同期信号とを関連付けて位置検出部43に送信する。
位置検出部43は受光信号と同期信号とに基づいて、検出領域Saの検査光による1回の走査ごとに使用者の指Fgが横切る走査線の情報(番号、数)を取得する。そして、位置検出部43は使用者の指Fgの検出領域Sa内の位置を検出する(ステップS2)。
上述のとおり、位置検出部43によって使用者の指Fgの移動の停止が確認されたときに使用者の指Fgの位置に基づいて、使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置を補正する(ステップS3)。位置の補正の演算は上述のとおりである。そして、使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置を固定する位置固定処理を行う(ステップS4)。位置固定処理の詳細については後述する。
そして、処理部400は固定した使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置の情報(座標)を外部出力部45を介してホスト制御装置Cntに通知する(ステップS5)。ホスト制御装置Cntは、使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置の情報と位置検出面Ivに表示されている仮想のユーザインターフェースの情報とに基づいて、使用者による入力操作を認識する。例えば、仮想のキーボードの入力操作の場合、仮想のキーボードの情報(キー配列や各キーの位置検出面Ivでの座標)とに基づいて、使用者の指Fgによる仮想のキーボードの入力を認識する。
そして、ホスト制御装置Cntは、仮想のユーザインターフェースを用いた入力操作を終了するか確認し(ステップS6)、終了しない場合(ステップS6でNoの場合)、指示体検出(ステップS1)に戻る。また、仮想のユーザインターフェースを用いた入力操作を終了する場合(ステップS6でYesの場合)、処理を終了する。なお、入力操作を終了する場合としては、決定、中止(キャンセル)等の使用者の意思を確認するキーの入力が行われた場合や予め決められた入力が完了した場合、或いは使用者の指Fgが位置検出面Ivから離れたことを検出した場合を挙げることができる。しかしながら、これに限定されない。
次に、位置補正の処理(ステップS3)の詳細について図面を参照して説明する。図12は使用者の指の位置を補正する処理を示すフローチャートである。図12に示すように、位置検出部43は仮想のキーボードが表示される位置検出面Ivの検出領域Saにおけるz方向の位置を検出する(ステップS301)。ここで、位置検出面Ivのz方向の深度は第1境界面Sa1から位置検出面Ivまでのz方向の距離である。なお、本実施形態では、使用者の指Fgの進入深さ、先端の到達深さを使用者の指Fgが横切る走査線の本数によって決定することが可能である。そのため、位置検出部43は第1境界面Sa1から位置検出面Ivまでの間にz方向に配列されている走査線の数(図7では3本)を取得する。
位置検出部43は、走査の周期ごとに、使用者の指Fgが横切る走査線の情報を検出しており、使用者の指Fgが横切る走査線の情報(番号、本数)から使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達しているか否か確認する(ステップS302)。なお、位置検出部43は使用者の指Fgが横切る走査線の本数と第1境界面Sa1から位置検出面Ivまでに配置されている走査線の本数を比較し、使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達しているか否か判断する。なお、位置検出部43は、使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達していか否かにかかわらず、使用者の指Fgの先端の位置を位置補正部44に送信する。
位置検出部43が使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達していないと判断した場合(ステップS302でNoの場合)、位置補正部44は現在の使用者の指Fgの先端の位置を変位基準点とする(ステップS303)。なお、変位基準点とは、使用者の指Fgが位置検出面Ivを越えてz方向に移動したときのx方向及びy方向の補正を行う基準点である。例えば、使用者の指Fgが最初に位置検出面Ivと重なる点であり、使用者の指Fgが位置検出面Ivを越えてz方向に移動した後は、図10に示す位置Tp1と同じである。
位置補正部44は使用者の指Fgが位置検出面Ivを越えていないため、使用者の指Fgは仮想のキーボードの操作を行う段階にはないため、使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置の補正は行わずに、メインの処理の位置固定処理(ステップS4)に戻る。なお、使用者の指Fgの先端が位置検出面Ivに到達するまでは、変位基準点はステップS303で更新される。
また、使用者の指Fgが位置検出面Ivを越えてz方向に移動している場合(ステップS302でYesの場合)、位置検出部43は使用者の指Fgがz方向に進入動作中であるか否か確認する(ステップS304)。上述したように、位置検出部43は、走査を繰り返すごとに検出する使用者の指Fgが横切る走査線の本数の変化で使用者の指Fgがz方向に移動中であるか否か、換言すると、停止しているか否かの判断を行っている。
使用者の指Fgが進入動作中である(使用者の指Fgが停止していない:ステップS304でYesの場合)、現在の使用者の指Fgの位置情報と変位基準点の位置情報に基づいてx方向の補正係数Cx及びy方向の補正係数Cyを設定する(ステップS305)。なお、上述した補正演算の式では、変位基準点を位置Tp1、現在の位置を位置Tp2として、その時の各座標から上述の式を用いて、補正係数Cx、Cyを算出しその値を記憶部47に記憶する。位置補正部44は、使用者の指Fgの移動が停止するまで、補正係数Cx、Cyの算出を繰り返す。なお、補正係数Cx、Cyは新たに演算される度に記憶部47に上書きされる。
補正係数Cx、Cyの演算を終了した後(ステップS305の後)又は進入動作が終了している場合(ステップS304でNoの場合)、位置補正部44は、補正係数を用いて使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置の補正演算を行う(ステップS306)。なお、進入動作が終了している場合としては、使用者の指Fgが停止している場合や、使用者の指Fgが検出領域Saに一旦進入した後に、別の動作(例えば、仮想のキーボードの別のキーの操作)を行う場合が含まれる。
位置補正部44は、使用者の指Fgのz方向のばらつきに基づいて、位置検出面Ivでの位置のx方向及びy方向の座標の補正を行っている。そして、位置補正部44はステップS306で算出した補正位置の座標を使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置とする(ステップS307)。その後、メインの処理の位置固定処理(S4)に戻る。
ステップS3の処理で位置補正を行った後、補正した位置情報に基づいて、位置固定処理(ステップS4)を行う。図13は位置固定処理の詳細を示すフローチャートである。位置固定処理について説明する。
例えば、図10に示すように、使用者の指fgが位置検出面Ivと接触した点(位置Tp1)の位置検出面Ivでの位置は、操作対象のキーKyの範囲内に収まっている。一方、位置Tp2の位置検出面Ivでの補正位置は、操作対象のキーKyの範囲から外れる。使用者の指Fgが位置Tp2で停止したとすると、位置補正部44は、使用者の指Fgの位置検出面Ivでの操作位置として、位置Tp2の補正後の位置(座標)をホスト制御装置Cntに送信する。ホスト制御装置Cntは、送られてきた使用者の指Fgの位置検出面Ivでの位置(操作位置)とキーKyの位置がずれているため、入力操作が正確に行われなくなる。
そこで、位置検出装置Aの処理部400の位置補正部44では、使用者の指Fgが最初に位置検出面Ivと重なった点の精度が高いことを利用して、その後に位置がずれたとしても、使用者の指Fgの位置検出面Ivでの位置を、最初に重なった位置に固定(ホールドと称する)する。この最初に重なった位置をホールド点とする。また、ホールド点から一定の半径の円をホールド円Chとする。
使用者の指Fgのz方向の移動が静止したときの位置検出面Ivでの補正位置がホールド円Ch内に収まっている場合、使用者はホールド点に使用者の指Fgを接触させるように移動させたと考えられる。一方、使用者の指Fgのz方向の移動が静止したときの位置検出面Ivでの補正位置がホールド円Chから外れている場合、使用者の指Fgは現在のホールド点以外の点に配置されているキーの操作を行おうとしていると判断してホールドは行わない。以下に位置固定処理の詳細について説明する。
図13に示すように、位置補正部44が使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置を補正したか否か確認する(ステップS401)。補正を行っていない場合(ステップS401でNoの場合)、位置補正部44は使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達していないと判断し、メインの処理の位置通知(ステップS5)に戻る。補正を行ったと判断した場合(ステップS401でYesの場合)、位置補正部44は使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達した直後であるか否か確認する(ステップS402)。
上述したように、位置検出面Ivに表示されている仮想のユーザインターフェースを操作するときに、使用者の指Fgが最初に位置検出面Ivに重なる位置の精度が高い場合が多いことを利用しているものである。そのため、使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達した直後であることを確認している。
使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達した直後の場合(ステップS401でYesの場合)、位置補正部44は、位置補正部44は現在の変位基準点(位置Tp1)をホールド点に決定し(ステップS403)、ホールド設定を開始する(ステップS404)。
使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達した直後ではない場合(ステップS402でNoの場合)位置補正部44はホールド設定が行われている最中であるか確認する(ステップS405)。ホールド設定が行われていない場合(ステップS405でNoの場合)、位置補正部44は補正位置を操作位置として設定し(ステップS410)、メインの処理の位置通知(S5)に戻る。ここで操作位置とは、仮想のユーザインターフェースを操作するときための使用者の指Fgの位置検出面Ivでの位置であり、メインの処理の位置通知(ステップS5)でホスト制御装置Cntに通知される位置である。
ホールド設定を行った場合(ステップS404)又はホールド設定中である場合(ステップS405でYesの場合)、補正位置がホールド円Ch内に収まっているか否か確認する。そのため、位置補正部44は使用者の指Fgの位置検出面Ivでの位置の補正位置とホールド点との位置変位量を算出する(ステップS406)。
使用者の指Fgが仮想のユーザインターフェースの操作を行っている場合や使用者の指Fgの位置の調整を行う場合がある。このような場合、使用者の意思で操作位置をホールド点から外れるように使用者の指Fgを移動させる場合がある。
そこで、位置補正部44は位置変位量が予め決められた閾値以下であるか否か確認する(ステップS407)。位置変位量が閾値よりも大きい場合(ステップS407でNoの場合)、使用者が指Fgの位置検出面Ivでの位置を意図的にホールド点から大きく移動していると判断し、ホールド設定を終了する(ステップS409)。そして、補正位置を操作位置として設定し(ステップS410)、メインの処理の位置通知(ステップS5)に戻る。
位置変位量が閾値以下の場合(ステップS407でYesの場合)、位置補正部44は操作位置のホールド点に対する変位が、使用者の指Fgのz方向のぶれによって発生しているx方向及び(又は)y方向のずれであると判断する。位置補正部44はホールド点を操作位置とし(ステップS408)、メインの処理の位置通知(ステップS5)に戻る。
以上のような制御を行うことで、仮想のユーザインターフェース(キーボード)を用いた入力操作を正確に行うことができる。例えば、図10に示すように、使用者の指Fgがz方向の移動に伴ってx方向及びy方向にずれたときに操作位置を使用者の指Fgが最初に位置検出面Ivと重なった位置Tp1にホールドする。これにより、使用者の指Fg(指示体)のz方向の位置がばらついても、使用者の指Fgの位置検出面Ivでの位置のx方向及び(又は)y方向のずれを抑制する。これにより、位置検出面Ivに表示される仮想のユーザインターフェースを用いた入力操作の精度を高めることが可能である。なお、本実施形態では、指示体のz方向のばらつきによって、位置検出面Ivにおける操作位置がx方向及びy方向にばらつくつくものとしているが、これに限定されず、x方向又はy方向にばらつく場合にも採用することができる。
<変形例>
上述の例では、使用者の指Fgが位置演出面Ivに到達したときに、操作が行われる。しかしながら、使用者が、使用者の指Fgを位置検出面Ivに到達させている判断した場合でも、実際には位置検出面Ivに接近しているだけで位置検出面Ivに到達していない場合もある。この場合、使用者は、仮想のユーザインターフェースを操作しているつもりであっても、空間入力装置Ipでは、入力操作と認識されない。
そこで、空間入力装置Ipは、使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達しない場合であっても、使用者の指Fgの移動速度が一定速度以下になった場合に、使用者による操作を受け付けるようになっている。
以下に、使用者の指Fgの移動速度に基づく、空間入力装置の操作について説明する。使用者が指Fgで位置検出面Ivに想定されている仮想のユーザインターフェースを操作する、例えば、図10のキーKyを押す動作が行われるものとする。
空間入力装置Ipでは、一定時間ごとに使用者の指Fgで反射した走査光を検出して、使用者の指Fgの位置を検出している。そのため、位置の情報と時間の情報に基づいて、使用者の指Fgの移動速度を検出している。使用者の指Fgの移動速度が一定以下となったときに、使用者の指Fgによる入力があったものと判断する。位置検出部43は、使用者の指Fgが横切る走査線の情報(本数、番号)に基づいて、使用者の指Fgと位置検出面Ivとの距離を検出している。
位置検出部43は、使用者の指Fgの速度が所定の速度以下となった位置を第1の位置とし、その位置情報を位置補正部44に送る。位置補正部44は、第1の位置と、これまでの使用者の指Fgの移動の軌跡に基づいて、使用者の指の位置検出面Iv上に補正した第2の位置を算出する。位置補正部44は、第2の位置を現在の位置とする。
以上のように、第2の位置を算出することで、使用者の指Fgが、位置検出面Ivよりも手前にある場合でも、奥にある場合でも、使用者の指Fgによる、仮想ユーザインターフェースを操作入力が可能となる。
また、使用者の指Fgによる操作入力の精度をより高めるために、使用者の指Fgの位置検出面Ivまでの距離が所定値以内に近づいた場合に、使用者による操作を受け付けるようになっていてもよい。
使用者が空間入力装置Ipを操作する場合、使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達しない場合がある。この場合にも、使用者の指Fgが位置検出面Ivから所定の距離以内に近づいたときに、使用者の指Fgによる入力があったものと判断する。そのため、位置検出部43は、使用者の指Fgが横切る走査線の情報(本数、番号)に基づいて、使用者の指Fgと位置検出面Ivとの距離を検出している。
位置検出部43は、使用者の指Fgと位置検出面Ivとの距離が所定の距離が所定距離以下になったときの位置を第3の位置とし、その位置情報を位置補正部44に送る。位置補正部44は、上述した第1の位置及び第3の位置とに基づいて、使用者の指の位置検出面Iv上に補正した第2の位置を算出する。位置補正部44は、第2の位置を現在の位置とする。
以上のように、第2の位置を算出することで、使用者の指Fgが位置検出面Ivに所定の距離以内に近接している状態で、移動速度が所定速度以下となったときに、使用者の指Fgによる、仮想ユーザインターフェースを操作入力が可能となる。
使用者の指Fgが位置検出面Ivから所定の距離以内に接近したときの第3の位置を上述の位置Tp1とする。そして、使用者の指Fgの移動速度が所定の速度以下となった第1の位置を上述のTp2として、上述した、補正式で、位置検出面Iv上における第2の位置を算出してもよい。
以上のように、位置検出部43が、使用者の指Fgの位置検出面Ivに対する位置と移動速度とを検出することで、位置検出面Ivに近接する使用者の指Fgによる仮想ユーザインターフェースの入力を検出することができる。なお、位置検出面Ivに対する位置と移動速度を用いて、位置検出面Ivを超えて移動する使用者の指Fgによる仮想ユーザインターフェースの入力の検出も可能である。
また、第1の位置と第3の位置との距離が所定の長さ以下、すなわち、第3の位置が、第1の位置をホールド点とするホールド円内にある場合には、位置補正部44は、第1の位置から位置検出面Iv上の第2の位置を算出してよい。
<第2実施形態>
本発明にかかる空間入力装置の他の例について図面を参照して説明する。図14は使用者の指で入力操作を行っている状態を示す図であり、図15は図14に示す入力操作を行っているときの使用者の指のx、y、z各方向へのぶれを示す図である。なお、空間入力装置Ipの構成については、第1実施形態と同じであるため、構成についての説明は省略する。図14は位置検出面Ivを使用者の方向から見た図であり、図10はxy平面を示している。また、図15は使用者の指Fgの移動を示しており、横軸は時間、縦軸は距離である。そして、最も上にz方向の移動、次にy方向の移動、最も下にx方向の移動を示している。
位置検出面Ivに表示される仮想のユーザインターフェースとして仮想のタッチパネル等のようなフリーハンドで入力走査(描画)を行うものもある。通常の物理的な接触により入力を行うタッチパネルでは、使用者の指がタッチパネルのタッチ面に接触していることを検出し、接触している部分のタッチ面における座標を検出することで、入力走査を行っている。
仮想のタッチパネルも同様に、使用者の指Fgが仮想のタッチパネルのタッチ面と重なったこと(上述の物理的に接触したことに相当)が検出されるとともに、タッチ状態を維持して使用者の指Fgを移動させることで入力走査を行う。仮想タッチパネルが位置検出面Ivに表示されている場合、空間入力装置Ipは、使用者の指Fgが位置検出面Ivと重なった状態で移動している情報を検出することで、入力走査が行われていることを認識する。
なお、使用者の指Fgの位置の検出方法としては、第1実施形態と同じく、検出領域Saを走査する走査線を横切るときの反射光を受光部300で受光することで検出している。そして、使用者の指Fgの位置検出面Ivでの位置の補正演算も第1実施形態と同じ方法で行われる。
図14は、仮想のタッチパネルへの入力を行っており、そのときの、使用者の指Fgの位置検出面Ivでの位置を示している。なお、図14に示す仮想のタッチパネルへの入力では、仮想のタッチパネルに位置Sp1から位置Sp4までの直線を入力するものとする。使用者の指Fgを位置検出面Ivにおける入力開始位置(図14では位置Sp1)に重ねる。そして、使用者は指Fgの移動を位置Sp2で停止させる。すなわち、仮想のタッチパネルの入力開始位置に使用者の指Fgを置いて入力開始とする。そして、使用者の指Fgをx方向に移動させる。そして、入力終了位置(位置Sp4)で使用者の指Fgを位置検出面Ivから手前に引き抜き入力を終了する。
使用者は、入力開始点である位置Sp1の位置をある程度正確に把握している。そのため、位置Sp1で使用者の指Fgが位置検出面Ivに重なる。位置Sp1が変位基準点となる。そして、位置Sp2で使用者の指Fgの移動が停止する。
空間入力装置Ipでは、使用者の指Fgのz方向の移動が停止したときに、入力開始と認識する。停止時のz方向のずれによって、使用者の指Fgの位置検出面Ivでの位置と入力開始位置とにずれがある場合がある。このような場合、使用者の意図しない位置から開始されることになり、入力の精度低下の原因になる。そこで、本実施形態の空間入力装置Ipでは、入力開始時だけ第1実施形態の位置固定処理と同様の処理を行う。つまり、使用者の指Fgが位置Sp1で位置検出面Ivと重なり、位置Sp2まで移動して移動が停止した場合、入力の開始位置を、位置Sp1(変位基準点でもある)から開始するように位置固定を行う。なお、位置Sp2が位置Sp1を中心とするホールド円Chから外れる場合には、位置Sp2から開始するものとする。
入力操作開始後、使用者は指Fgを入力のために移動させる(ここでは、x方向の移動)。仮想のタッチパネルではタッチ面に使用者の指Fgが重なり(交差し)つつ移動することで入力が行われる。使用者が指Fgを空間内で直線的に移動させる場合、正確に移動させているつもりでも実際には直線にならないときが多い。すなわち、使用者の指Fgはx方向、y方向及びz方向にばらつきつつ、位置検出面Ivに沿って略x方向に移動する。(図15参照)。
使用者の指Fgを移動するときにz方向の手前側(第1境界面Sa1側)にずれ、使用者の指Fgが位置検出面Ivから外れる場合がある。使用者の指Fgが位置検出面Ivから外れると、仮想のタッチパネルのタッチ面から使用者の指Fgが離れたと判断されるため、入力が途中で中断され、正確な入力が行われない場合がある。
このことについて図15を参照して説明する。図15に示すように、使用者の指が位置Sp2から位置Sp4に移動するとき、x方向の移動であるのでx方向の位置は、多少ふらつきながらも、大きくなる方向に移動している、また、y方向は多少のばらつきはあるものの安定している。
図15において、z方向の位置は下側が検出領域Saの手前側(第1境界面Sa1側)である。図15に示すように、z方向のばらつきはx方向、y方向のばらつきに比べて大きくなっている。そして、時刻tz1〜tz2の間で使用者の指Fgが位置検出面Ivより第1境界面Sa1側に移動している(引き抜かれている)。本実施形態のような仮想のタッチパネルでは、使用者の指Fgが位置検出面Ivから引き抜かれると、入力操作が終了とされる。
そこで、本実施形態に示す空間入力装置Ipでは、このようなz方向の使用者の指のばらつきに備えている。図16は本発明にかかる空間入力装置の他の例で用いられる検出領域を示す図である。図16に示すように、位置検出装置Aは、検出領域Sa内に位置検出面Ivよりもz方向で第1境界面Sa1側の位置に第2位置検出面Iv2を備えている。そして、空間入力装置Ipでは、使用者の指Fgが移動するときにz方向にばらついて位置検出面Ivから引き抜かれても入力を継続するように、位置検出面Ivから引き抜かれても第2位置検出面Iv2を横切っている間は、入力動作を継続する。なお、空間入力装置Ipは使用者の指Fgが位置検出面Ivに重なったときに入力操作の開始と認識し、使用者の指Fgが第2位置検出面Iv2から引き抜かれたときに入力操作を終了したと認識する。
このような、仮想のタッチパネルに対して、使用者の指Fgで正確に入力する動作について図面を参照して説明する。図17は本発明にかかる空間入力装置を利用した入力操作のフローチャートである。
図17に示すフローチャートでは、位置固定処理が省略されているとともに、位置補正処理(ステップS31)及び位置情報通知(ステップS51)が異なる処理になっている以外は、図11に示す処理と同じ処理であり、詳細は省略する。図17に示す位置補正処理S31は、上述したように、入力開始直後の位置固定処理を含んでいる。
また位置情報通知(ステップS51)は、図11のフローチャートの位置通知(ステップS5)に相当するステップである。位置通知(ステップS5)は使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置を外部出力部45を介してホスト制御装置Cntに送信していた。それに対し、位置情報通知(ステップS51)は、位置に加えて入力操作を終了する情報も外部出力部45を介してホスト制御装置Cntに送信する。
以下に、本実施形態にかかる空間入力装置の動作について図面を参照して説明する。図18は使用者の指の位置を補正する処理を示すフローチャートである。
位置検出部43は、位置検出面Ivのz方向の位置(第1境界面Sa1との間に配列されている走査線の数)を検出する(ステップS501)。また、同様に第2位置検出面Iv2のz方向の位置(第1境界面Sa1と第2位置検出面Iv2の間に配列されている走査線の数)を検出する(ステップS502)。
位置検出部43は使用者の指Fgの位置情報から使用者の指Fgが検出領域Sa内に移動する動作(進入動作)中であるか否か確認する(ステップS503)。使用者の指Fgが進入動作中である場合(ステップS503でYesの場合)、位置検出部43は、使用者の指Fgが横切る走査線の情報(番号、本数)から使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達しているか否か確認する(ステップS504)。なお、ステップS504は図11のフローチャートのステップS302と同じ動作である。
使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達していない場合(ステップS504でNoの場合)、現在の使用者の指Fgの位置を変位基準点に設定する(ステップS505)。そして、ホールド点を変位基準点に設定し(ステップS506)、メインの処理の位置情報通知(ステップS51)に戻る。
使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達している場合(ステップS504でYesの場合)、位置補正部44は使用者の指Fgの位置検出面Ivでの位置の補正を行うための補正係数を算出して設定する(ステップS507)。その後、使用者の指Fgの位置検出面Ivでの位置の補正位置を演算する(ステップS508)。なお、ステップS507、S508は、図11のフローチャートのステップS305、S306とそれぞれ同じである。
仮想のタッチパネルの入力操作では、上述したように、入力開始時に使用者の指Fgの位置検出面Ivでの位置を固定する位置固定処理を行う。つまり、使用者の指Fgのz方向の移動が停止した位置(位置Sp2)での位置検出面Ivでの補正位置がホールド円Ch内あるか確認する。そのため、位置補正部44は、補正位置のホールド点に対する変位量を算出する(ステップS509)。
位置補正部44は位置変位量が予め決められた閾値以下であるか否か確認する(ステップS510)。位置変位量が閾値よりも大きい場合(ステップS510でNoの場合)、使用者が指Fgの位置検出面Ivでの位置を意図的にホールド点から大きく移動していると判断する。そして、補正位置を操作位置として設定し(ステップS512)、メインの処理の位置情報通知(ステップS51)に戻る。
位置変位量が閾値以下の場合(ステップS510でYesの場合)、位置補正部44は操作位置のホールド点に対する変位が、使用者の指Fgのz方向のぶれによって発生しているx方向及び(又は)y方向のずれであると判断する。位置補正部44はホールド点を操作位置とし(ステップS511)、メインの処理の位置情報通知(ステップS51)に戻る。
なお、ステップS509〜ステップS512までの処理は、図13に示すフローチャートのステップS406〜S410と同じ動作である。また、仮想のタッチパネルを走査する場合、ステップS509〜ステップS511は、入力開始時だけに行われる処理である。
また、使用者の指Fgが進入動作中でない場合(ステップS503でNoの場合)、仮想のタッチパネルに対する入力が行われている最中であると判断する。位置補正部44は、使用者の指Fgが第2位置検出面Iv2よりもz方向の奥側にあるか否か確認する(ステップS513)。上述のように、使用者の指Fgが空間を移動する場合に使用者の指Fgがz方向に引き抜かれ、使用者の指Fgが位置検出面Ivと重ならなくなる場合がある。使用者の指Fgが位置検出面Ivよりも第1境界面Sa1側の第2位置検出面Iv2を基準とすることで、使用者の指Fgが移動中にz方向にばらついて、位置検出面Ivに到達しない場合があっても、入力操作を継続することができる。
使用者の指Fgが第2位置検出面Iv2よりもz方向の手前側にある場合(ステップS513でNoの場合)、位置補正部44は使用者の指Fgが引き抜かれて入力操作が終了されたと判断し、入力操作終了の情報を外部出力部45に出力する(ステップS515)。そして、メインの処理の位置情報通知(ステップS51)に戻る。なお、位置情報通知(ステップS51)は、外部出力部45を介して、ホスト制御装置Cntに走査入力終了の情報を送信する。
使用者の指Fgが第2位置検出面Iv2よりもz方向の奥側にある場合(ステップS513でYesの場合)、位置補正部44は使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける補正位置を算出する補正演算を行う(ステップS514)。なお、補正演算(ステップS514)は、補正演算(ステップS508)と同じ操作である。そして、補正演算で求めた補正位置を操作位置として設定し(ステップS512)、メインの処理の位置情報通知(ステップS51)に戻る。
以上のような制御を行ったときのホスト制御装置Cntが認識した入力操作について説明する。図19は図17、図18に示す制御を行ったときの入力操作を示す図である。図19は位置検出面Ivを使用者側から見た図であり、x方向に直線を描画する動作である。なお、使用者の指Fgの動きは図14、図15に示すとおりである。使用者の指Fgが位置Sp1で位置検出面Ivと重なった後、位置Sp2で一旦停止する。このとき、位置sp2の位置検出面Ivにおける補正位置がホールド円Ch内に収まっているので、入力操作の開始点は位置Sp1となる。その後、図15に示すように使用者の指Fgは、位置検出面Iv又は第2位置検出面Iv2から引き抜かれない状態を維持しつつx方向に移動する。そして、位置Sp4で第2位置検出面Iv2から引き抜かれることで入力操作が終了する。そのため、図19に示すような、位置Sp1から位置Sp4に至る直線が入力される。
以上示したように、本実施形態にかかる空間入力装置Ipは、位置検出面Ivよりも使用者の指Fgの引き抜き方向の手間側に第2位置検出面Iv2を設定することで、使用者の指Fgを移動させる入力操作(タッチ操作)を行う場合に、使用者の指Fgがz方向に引き抜く方向にぶれが発生しても、途中で入力が停止されるのを抑制することができる。
以上示した本実施形態の空間入力装置Ipは、仮想のタッチパネルで直線を描画(入力)するものを例に挙げている。このような使用者の指Fgが位置検出面Ivと重なった(交差した)状態を維持して移動させる入力操作は、例えば、アイコン等を移動させる動作としても利用することができる。
アイコンを移動するような動作を行う手順について図面を参照して説明する。図20は使用者の指の軌跡で入力を行っている状態を示す図である。図20に示す仮想のユーザインターフェースは仮想のタッチパネルである。図20では、仮想のユーザインターフェースの位置検出面Ivが外部機器の画像表示部(例えば、液晶パネルの画像表示領域)を表している。ここでは、位置Sp1にあるアイコンを位置Sp3に移動させるものである。
上述のとおり、位置検出部43は、使用者の指Fgが位置Sp1で位置捻出面Ivと重なっていると判断する。そして、位置検出部43は位置Sp2で使用者の指Fgのz方向の移動が停止されたと判断し、位置補正部44は位置Sp2の位置を補正し、必要に応じて位置固定(ホールド)を行う。
ホスト制御装置Cntは、使用者の指Fgのz方向の移動が停止したときに、入力操作が開始されたと認識する。そして、入力操作開始位置は、ホールドが行われたときには位置Sp1であり、ホールドが行われない場合位置Sp2である。ここでは、ホールドが行われ、位置Sp1が入力開始位置とする。
そして、使用者の指Fgの位置Sp3への移動した情報を検出すると、ホスト制御装置Cntは、入力操作が終了したと判断する(メインの処理のステップS6。このように、使用者の指Fgが予め決められた位置(位置Sp3)に移動したことを検出したときに、入力操作の終了としてもよい。
また、例えば使用者の指Fgが一定期間停止した後、使用者の指Fgが位置検出面Iv(第2位置検出面Iv2)と重ならないように引き抜かれたとする。使用者の指Fgが位置検出面Iv(第2位置検出面Iv2)と重ならなくなった位置(位置Sp4)が、停止位置(例えば、位置Sp3)を中心とするホールド円Chの内部にあるときは、ホスト制御部Cntは入力操作の終了の位置を停止位置(位置Sp3)とする。
使用者の指Fgが位置検出面Iv(第2位置検出面Iv2)と重ならなくなった位置(位置Sp4)が、停止位置(例えば、位置Sp3)を中心とするホールド円Chの外部にあるときは、ホスト制御部Cntは入力操作の終了の位置を重ならなくなった位置(位置Sp4)とする。
このように、走査終了時にも位置固定処理を行うようにすることで、使用者の指Fgの移動による入力操作を正確に行うことが可能である。
なお、第2位置検出面Iv2の位置については、予め決められた位置であってもよいし、使用者の使用状態に合わせて適宜変更されるようになっていてもよい。使用者の使用状態に合わせて適宜変更可能な場合、使用者の癖に合わせた設定となるため、利便性を高めることができる。
なお、使用者の指Fgが、位置検出面Ivに所定の距離以下に近づいたことに基づいて、或いは、位置検出面Ivに所定の距離以下に近づくとともに移動速度が所定の速度以下になったときに、操作入力が行われていると判断してもよい。この場合、第1の位置から算出した第2の位置または第1の位置及び第3の位置から算出した第2の位置から入力を開始する。また、このように、使用者の指Fgが位置検出面Ivに対して所定の距離以下に近づいたことに基づいて、操作入力が行われる場合、使用者の指Fgの位置検出面Ivからの距離が一定の範囲内にあるときには、操作入力が継続されていると判断してもよい。すなわち、位置検出部43は、第2の位置が決定に基づいて、入力動作が切り替わったと判断する。
<第3実施形態>
本発明にかかる位置検出装置の他の例について図面を参照して説明する。なお、空間入力装置Ipの構成については、第1実施形態と同じであるため、構成についての説明は省略する。図21は使用者の指の位置検出面における移動を示す図である。図21に示す使用者の指Fgの動きは、図14に示す使用者の指Fgの動きに似ている。すなわち、使用者の指Fgは位置Rp1で位置検出面Ivを横切るとともに位置Rp2でz方向の位置が安定する。その後、使用者の指Fgは位置Rp3に向かって移動し、位置Rp4で位置検出面Ivよりも第1境界面Sa1側に移動する(引き抜かれる)。
図21に示す使用者の指Fgの動きと図14に示す使用者の指Fgの動きの差異について説明する。図14に示す使用者の指Fgの動きは、使用者の指Fgは位置Sp1で位置検出面Ivに重なり(交差し)、位置Rp2で一旦停止する。一方、図21に示す使用者の指の動きは、使用者の指Fgは位置Rp1で位置検出面Ivに重なり(交差し)、位置Rp2でz方向の移動は停止する(z方向に安定する)が、x方向及びy方向の移動は停止せずに位置Rp3に向けて移動する。つまり、図14に示す動きでは、使用者の指Fgは入力開始位置で停止するが、図21に示す動きでは、使用者の指Fgは入力開始位置への移動に連続して入力操作が行われる。
図21に示す動きの場合、z方向の移動が安定していることから使用者は指Fgが位置Rp2に到達したときから、入力操作を行っていると考えられる。一方で、使用者は視認等により入力開始点が位置Rp1であることを認識している。すなわち、使用者としては、位置Rp1からの操作開始であって、位置Rp2から位置Rp21に移動するときの進行方向に指Fgを移動させていると考えられる。
そのため、位置補正部44では、以下のような位置補正処理を行う。まず、位置補正部44は、使用者の指Fgが位置Rp1から位置Rp2に移動した、すなわち、z方向の移動が安定したことを確認する。その後、使用者の指Fgが位置Rp2から位置Rp3に移動するときに、位置Rp2から一定距離移動した位置Rp21の位置情報を検出する。位置Rp21の位置は、位置Rp2から一定時間経過後(一定回数走査を行った後)の位置でもよいし、一定距離移動したときの位置であってもよい。
位置補正部44は位置Rp2から位置Rp21に移動するときの進行方向を演算により取得する。この進行方向は使用者が想定している移動方向と一致した或いは略一致した移動方向である。そして、上述のとおり、使用者は、入力操作の開始位置を高い精度で把握しているため、仮想のタッチパネルにおいて使用者が望む入力操作は、位置Rp1を通り、位置Rp2から位置Rp21に移動する移動方向と平行な径路になる。本実施形態では、位置Rp2は入力開始点ではなく、入力操作の途中の点である。そのため、上述とは異なる補正演算が必要となる。
まず、変位基準点について説明する。入力操作の開始点は位置Rp1である。位置Rp1から位置Rp2に移動している間も使用者の指Fgの入力操作の一部である。入力操作時の使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける移動方向は、位置Rp2から位置Rp21に進む方向である。そのため、位置Rp1を通り、位置Rp2から位置Rp21への移動方向と平行な径路Raを設定する。そして、位置Rp2から径路Raに下した垂線の交点を位置Rp22とする。位置Rp1を第1基準点とし座標を(x1、y1、z1)、位置Rp2を第2基準点とし座標を(x2、y2、z2)とする。径路Raは位置Rp1を通る経路であるため位置検出面Iv上にあり、位置検出面Ivはz=z1であるため、位置Rp22の座標は(xc、yc、z1)となる。なお、xc、ycは第1基準点と第2基準点及び点R21の座標に基づいて演算により算出できる。
位置Rp22を変位基準点として使用者の指Fgの位置を位置検出面Ivにおける位置に補正することで、径路Ra上の補正位置とすることができ、入力操作の精度を高めることができる。使用者の指Fgのx方向の補正式をfx(x、z)、y方向の補正式をfy(y、z)とし、補正係数Cx1、Cy1とすると、
fx(x、z)=x−(z−z1)×Cx1
fy(y、z)=y−(z−z1)×Cy1
Cx1=(x2−xc)/(z2−z1)
Cy1=(y2−yc)/(z2−z1)
となる。
このような演算式を利用して、使用者の指Fgの移動を補正することで、入力操作の精度を高めることができる。
以上示した補正演算を利用して補正を行うときの仮想のユーザインターフェースの操作について図面を参照して説明する。図22は使用者の指の位置を補正する処理を示すフローチャートである。図22に示すフローチャートではステップS310〜ステップS313を備えている以外は、図12に示すフローチャートと同じ構成を有している。そのため、実質上同じステップについての詳細な説明は省略する。なお、メインの処理は第2実施形態の処理と同じである。
図22に示すように、位置検出部43は仮想のタッチパネルが表示される位置検出面Ivのz方向の位置を検出する(ステップS301)。位置検出部43は、使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達しているか否か確認する(ステップS302)。位置検出部43が使用者の指Fgが位置検出面Ivに到達していないと判断した場合(ステップS302でNoの場合)、位置補正部44は現在の使用者の指Fgの先端の位置を第1基準点とする(ステップS310)。なお、第1基準点は上述のとおり、使用者の指Fgが位置検出面Ivを越えてz方向に移動したときのx方向及びy方向の補正を行う基準点である。例えば、使用者の指Fgが最初に位置検出面Ivと重なる面であり、使用者の指Fgが位置検出面Ivを越えてz方向に移動した後は、図21に示す位置Rp1と同じである。
位置補正部44は使用者の指Fgが位置検出面Ivを越えていないため、メインの処理の位置情報通知(ステップS51)に戻る。なお、使用者の指Fgの先端が位置検出面Ivに到達するまでは、第1基準点はステップS310で更新される。
また、使用者の指Fgが位置検出面Ivを越えてz方向に移動している場合(ステップS302でYesの場合)、位置検出部43は使用者の指Fgがz方向に進入動作中であるか否か確認する(ステップS304)。使用者の指Fgが進入動作中である(ステップS304でYesの場合)、位置補正部44は現在の使用者の指Fgの先端の位置を第2基準点とする(ステップS312)。なお、第2基準点は上述のとおり、使用者の指Fgが位置検出面Ivを越えてz方向に移動したときのx方向及びy方向の補正を行う基準点である。
そして、現在の使用者の指の位置検出面Ivにおける位置を操作位置とし(ステップS313)、メインの処理の位置情報通知(ステップS51)に戻る。
使用者の指Fgが進入動作中ではない場合(ステップS304でNoの場合)、使用者の指Fgのz方向位置が安定した直後であるか否か確認する(ステップS311)。上述のとおり、補正係数は使用者の指Fgのz方向の位置の安定化後の第1基準点と第2基準点と位置Rp21とに基づいて算出する。そのため、現在の状態が使用者の指Fgのz方向の位置が安定化した直後か否か確認する(ステップS311)。なお、ここで使用者の指Fgのz方向の位置の安定化直後とは、位置Rp21の座標を検出した後とする。
使用者の指Fgのz方向の位置の安定化直後の場合(ステップS311でYesの場合)、第1基準点、第2基準点及び位置Rp21からx方向の補正係数Cx1及びy方向の補正係数Cy1を設定する(ステップS305)。なお、演算により算出された補正係数Cx1、Cy1は記憶部47に記憶される。補正係数Cx1、Cy1の演算は、使用者の指Fgのz方向の位置の安定化直後の1回だけ行われる。
使用者の指Fgのz方向の位置が安定化直後でない場合(ステップS311でNoの場合)或いは補正係数Cx1、Cy1の演算を終了した後(ステップ
S305の後)、位置補正部44は、補正係数を用いて使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置の補正演算を行う(ステップS306)。位置補正部44はステップS306で算出した補正位置の座標を使用者の指Fgの位置検出面Ivにおける位置とする(ステップS307)。その後、メインの処理の位置情報通知(S51)に戻る。
図23は位置補正処理が行われているときの使用者の指の操作位置を示す図である。以上示したような補正処理が行われることで、点Pr1で入力操作が開始された仮想のタッチパネルは、使用者の指Fgが位置Rp4に到達するまで、停止することなく入力操作が行われる。これにより、入力開始位置で使用者の指Fgを停止させなくても、仮想のタッチパネルを正確に操作することが可能である。
なお、第2実施形態のような処理と第3実施形態の処理との両方が可能な構成としておき、検出領域Sa内での使用者の指Fgの移動速度や位置Rp2での移動状態、移動量によって、処理を使い分けるようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。また、上記各実施形態は適宜組み合わせて実施することも可能である。
A 位置検出装置
100 光源部
11 光源(LD)
111 ドライバ
12 レンズ
13 ビームスプリッタ
14 モニタ用受光素子
200 光走査部
2 光走査素子
201 ドライバ
202 信号処理部
21 鏡体
211 反射面
22 第1弾性支持部
23 揺動支持部
24 第1アクチュエータ
25 第2弾性支持部
26 第2アクチュエータ
27 枠体
300 受光部
400 処理部
41 走査光源制御部
411 光源制御部
412 走査制御部
42 受信部
43 位置検出部
44 位置補正部
45 外部出力部
46 同期信号生成部
47 記憶部
Sa 検出領域
Iv 空中像
Pt 空中結像プレート
Ht 表示装置
Cnt ホスト制御装置

Claims (9)

  1. 検出領域を走査する検査光を出射する走査光源部と、
    指示体で反射された前記検査光を受光する受光部と、
    前記受光部で受光した光に基づいて前記指示体の位置を検出する位置検出部と、
    前記指示体の位置検出面における位置を補正する位置補正部とを有し、
    前記位置検出部は、前記指示体の移動速度が所定の値以下になったことに基づいて第1の位置を検出し、
    前記位置補正部は、前記第1の位置に基づいて、前記位置検出面内での第2の位置を決定する、空間入力装置。
  2. 検出領域を走査する検査光を出射する走査光源部と、
    指示体で反射された前記検査光を受光する受光部と、
    前記受光部で受光した光に基づいて前記指示体の位置を検出する位置検出部と、
    前記指示体の位置検出面における位置を補正する位置補正部とを有し、
    前記位置検出部は、前記指示体の移動速度が所定の値以下になったことに基づいて第1の位置を検出し、前記指示体と前記位置検出面との距離が所定の長さ以下になったことに基づいて第3の位置を決定し、
    前記位置補正部は、前記第1の位置と前記第3の位置に基づいて、前記位置検出面内での第2の位置を決定する、空間入力装置。
  3. 前記位置補正部は、前記第1の位置と前記第3の位置との距離が所定の長さ以内であるとき、前記第1の位置に基づいて前記第2の位置を決定する請求項2に記載の空間入力装置。
  4. 前記位置検出部は、前記指示体で反射された前記走査光の情報に基づいて、前記指示体の前記検出領域内での位置を検出する請求項1から請求項3のいずれかに記載の空間入力装置。
  5. 前記位置検出部は、前記指示体で反射された前記走査光の本数に基づいて、前記指示体と前記位置検出面との距離を検出する請求項1から請求項3のいずれかに記載の空間入力装置。
  6. 前記位置検出部は、前記第2の位置の決定に基づいて入力動作が切り替わったと判断する請求項1から請求項5のいずれかに記載の空間入力装置。
  7. 制御部は、前記第1の位置に基づいて入力操作を開始する請求項1から請求項6のいずれかに記載の空間入力装置。
  8. 前記位置検出部は、前記指示体の移動速度が所定の値以下になったことに基づいて、前記指示体の動作を前記検出領域に進入する動作から所定の動作に切替える請求項1から請求項7のいずれかに記載の空間入力装置。
  9. 前記位置検出面から前記指示体が所定の距離以上離れたことに基づいて、前記入力操作の終了を認識する認識部を備えた、請求項1から請求項8のいずれかに記載の空間入力装置。
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