以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。またさらに、必要に応じて示す上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図示の表示に基づくものとする。さらにまた、図面における各種の寸法比率は、その図示の比率に限定されるものではない。また、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
<校務支援システム1の概略構成>
図1は、本発明の一実施形態による校務支援システム1の概略構成図(システム構成図)である。同図に示すように、サーバ装置100と、複数の端末装置200とが、ネットワークNを介して相互に通信可能に設定されることにより、校務支援システム1が構成される。各端末装置200A、200B、200Cについて、区別する必要がない場合は端末装置200と表記する。
サーバ装置100は、ネットワークNに接続されたサーバ用コンピュータであり、そのサーバ用コンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を実現するものである。本実施形態において、サーバ装置100は、例えば、校務支援システム1により学校における協働学習や一斉学習等を支援する事業者等によって提供され得る。なお、サーバ装置100は、1又は複数の装置において、その機能を実行できるようにしてもよい。
端末装置200は、ネットワークNに接続され、サーバ装置100にアクセス可能なコンピュータである。本実施形態では、端末装置200は、例えば、各生徒の評価対象データをサーバ装置100のデータベースにアップロードしたり、この評価対象データに基づいて各生徒の成績を評価したりする。生徒は、例えば小学校の児童等を含む。端末装置200は、このような処理を可能にするため、サーバ装置100等からダウンロードしたアプリケーションを実行する。
本実施形態の一例として、端末装置200は、貸与や購入によりユーザによって所有され、校務を効率良く行うために使用することなどが想定されている。ユーザは、例えば学校や受験機関などの先生や講師等であり、児童や生徒の成績を評価する人である。
本実施形態において、端末装置200は、好適にはPC(Personal Computer)が想定される。そこで、以下においては、理解を容易にするべく、端末装置200がPCである実施形態を例にとって説明する。
しかしながら、本発明において、端末装置200はPCに限られるものではなく、タブレットコンピュータ(以下「タブレット端末」ともいう。)や、携帯電話機(いわゆるフィーチャーフォン)、スマートフォン(多機能携帯電話機)、携帯情報端末(Personal Digital Assistant;PDA)、その他のコンピュータ機器を採用してもよい。
ネットワークNは、例えばインターネットや学校内に構築するLAN(local area network)等を含む情報処理に係る通信回線又は通信網であり、その具体的な構成は、サーバ装置100と端末装置200との間でデータの送受信が可能なように構成されていれば特に制限されず、有線であるか無線であるかも問わない。
また、ネットワークNは、複数種の通信回線や通信網及び種々のネットワーク機器を含んで構成され得る。例えば、ネットワークNは、端末装置200に無線接続される基地局や無線LANのアクセスポイント(WiFiルータ等)、基地局に接続された移動体通信網、アクセスポイントからルータやモデムを介して接続された電話回線、ケーブルテレビ回線又は光通信回線などの公衆回線、サーバ装置100に接続されたインターネット、移動体通信網や公衆回線とインターネットを接続するゲートウェイ装置を含む。
<ハードウェア構成>
図2は、本実施形態におけるサーバ装置100のハードウェア構成の一例を示す図(システムブロック図)である。同図に示すように、サーバ装置100は、CPUやMPUといった演算処理部(プロセッサ)101、記憶装置としてのROM102及びRAM103、入力部105及び外部メモリ106が接続された外部インターフェース104、ディスプレイモニタ111が接続された画像処理部107、ディスク又はメモリデバイス等が収容又は接続されるスロットドライブ108、スピーカ装置112が接続された音声処理部109、並びに、ネットワークインターフェース110を備える。
各部は、例えば、内部バス、外部バス、及び拡張バスを含むシステムバスといった伝送路120を介して互いに接続されて構成される。なお、入力部105、外部メモリ106、ディスプレイモニタ111、スピーカ装置112等の入出力を担うデバイス装置は、必要に応じて適宜省略してもよいし、それらを備える場合であっても、それらは伝送路120に常時接続されていなくてもよい。
演算処理部101は、サーバ装置100全体の動作を制御し、上述した他の構成要素との間で制御信号及び情報信号(データ)の送受信を行うとともに、学習支援の実行に必要な各種の演算処理を行う。そのため、演算処理部101は、いわゆるレジスタ等の高速アクセス可能な記憶領域に対して、数値演算ユニット等を用いた加減乗除等の算術演算、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算等、更に必要に応じて、飽和演算、三角関数演算、ベクトル演算等を行うことが可能なように構成されている。
ROM102には、一般に、電源投入後、最初に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録されている。このIPLが実行されることにより、スロットドライブ108に収容又は接続されるディスクやメモリデバイスに記録されたサーバ用プログラムや学習支援プログラムが、演算処理部101によって一旦RAM103に読み出され、そのプログラムが演算処理部101によって実行される。さらに、ROM102には、サーバ装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムやその他の各種データが記録されている。
RAM103は、サーバ用プログラム、校務支援プログラム、及び、各種データを一時的に記憶するためのものである。上記の如く、読み出されたサーバ用プログラムや校務支援プログラム、その他、校務の制御や複数の端末装置200間の通信に必要なデータ等がRAM103に保持される。校務支援プログラムは、外部の記録媒体に記録されて、外部の記録媒体からRAM103にインストールされてもよい。
さらに、演算処理部101は、RAM103に変数領域を設定し、その変数領域に格納された値に対しても数値演算ユニットを用いた直接演算を行ったり、或いは、RAM103に格納された値をレジスタに一旦複製又は移設格納してそのレジスタに対しても直接演算を行ったり、さらには、それらの演算結果をRAM103に書き戻したりといった処理を行う。
外部インターフェース104を介して接続された入力部105は、サーバ装置100を用いて問題や教材を含む講座を提供する事業者側のユーザが行う各種の操作入力を受け付けるものであり、入力部105としては、キーボード、タッチパッド、タッチパネルの他、例えば、音声入力装置を採用することができ、種々の操作入力、決定操作、取消操作、メニュー表示等の指示入力を行うことが可能であれば、デバイスの種類は特に制限されない。
RAM103や、外部インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、サーバ装置100の作動状況、各端末装置200のアクセス状況、各端末装置200における校務や過去の成績等を示すデータ、端末装置200間の通信のログ(記録)のデータ等が書き換え可能に記憶される。
画像処理部107は、スロットドライブ108から読み出された各種データを、演算処理部101により、又は、画像処理部107自体により加工処理した後、その処理後の画像情報をフレームメモリ等に記録する。このフレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、画像処理部107に接続されるディスプレイモニタ111へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。また、学習支援に関する画像情報は、演算処理部101との協働処理等によって、画像処理部107及び/又は演算処理部101から各端末装置200へ送出される。
また、音声処理部109は、スロットドライブ108から読み出された各種データを音声信号に変換し、音声処理部109に接続されたスピーカ装置112から出力する。また、学習支援に関する音声情報は、演算処理部101との協働処理等によって、音声処理部109及び/又は演算処理部101から各端末装置200へ送出される。
また、ネットワークインターフェース110は、サーバ装置100をネットワークNへ接続するためのものであり、例えば、LANの構築に使用される諸規格に準拠するもの、アナログモデム、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネット等に接続するためのケーブルモデム等、及び、これらを、伝送路120を介して演算処理部101と接続するための通信インターフェース回路とから構成される。
なお、サーバ装置100は、単一のコンピュータより構成されるものであっても、ネットワーク上に分散した複数のコンピュータより構成される、いわゆるクラウドコンピューティングの形態のものであってもよい。また、単一のコンピュータが複数のサーバ機能を備えるようなものでもよい。
次に、端末装置200のハードウェア構成について説明する。図3は、実施形態における端末装置200のハードウェアの概略構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、情報処理装置200は、CPU(Central Processing Unit)202と、RAM(Random Access Memory)204と、ROM(Read Only Memory)206と、ドライブ装置208と、ネットワークI/F210と、入力装置212と、及び表示装置214とを有する。これら各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続されている。
CPU202は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行う制御部である。また、CPU202は、RAM204又はROM206に記憶された校務支援処理のプログラムを実行する演算装置である。CPU202は、入力装置212やネットワークI/F210などからデータを受け取り、演算、加工した上で、演算結果を表示装置214や記憶装置などに出力する。
RAM204は、例えば主記憶部などである。RAM204は、CPU202が実行する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)やアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
ROM206は、例えばアプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。また、図示しないが、端末装置200は、大容量のデータを記憶可能なHDDを保持してもよい。
ドライブ装置208は、記録媒体216、例えばCD−ROMやSDカードなどからプログラムを読み出し、記憶装置にインストールする。
また、記録媒体216は、所定のプログラムを格納し、この記録媒体216に格納されたプログラムは、ドライブ装置208を介して端末装置200にインストールされる。インストールされた所定のプログラムは、端末装置200により実行可能となる。
ネットワークI/F210は、通信機能を有する周辺機器と端末装置200とのインターフェースである。また、ネットワークI/F210は、例えば、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークNを介して接続される。
入力装置212は、カーソルキー、数字入力及び各種機能キー等を備えたキーボード、表示装置214の表示画面上でキーの選択等を行うためのマウスやスライドパッド等を有する。また、入力装置212は、ユーザがCPU202に操作指示を与えたり、データを入力したりするためのユーザインターフェースである。
表示装置214は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、CPU202から入力される表示データに応じた表示が行われる。なお、入力装置212や表示装置214は、端末装置200の外部に設けられてもよい。
実施形態に係るプログラムは、端末装置200にインストールされたものであってもよいし、オンライン上でサーバ(サーバ装置100に限らない)から成績処理機能等が提供されるものであってもよい。プログラムが実行されることで、成績を処理することが可能なアプリケーションが動作する。
<サーバ装置100の機能構成>
図4は、本実施形態におけるサーバ装置100を機能的な観点から示す概略構成図(機能構成図)である。サーバ装置100は、端末装置200からの指示等に応じて、校務を支援するためのものであり、そのための機能として、少なくともサーバ通信部131、サーバ記憶部132、及びサーバ処理部133を備える。
サーバ通信部131は、サーバ装置100とネットワークNとの間で通信を行うものであり、端末装置200等から受信したデータを、サーバ処理部133に供給するとともに、サーバ処理部133から供給されたデータを、端末装置200へ送信する機能を有する。かかるサーバ通信部131は、具体的には、少なくとも上述した図2に示すネットワークインターフェース110から構成される。
また、サーバ記憶部132は、各種プログラムや各種データを記憶するためのものであり、具体的には、上述した、図2に示すROM102、RAM103、外部メモリ106、及びスロットドライブ108の少なくとも何れか1つから構成され得る。ここで、サーバ記憶部132に記憶されるプログラムは、後述する処理手順を実行する校務支援アプリケーションのプログラムである。また、サーバ記憶部132には、かかる校務支援に関するデータや表示データや各種演算結果のデータなども記録される。
図5は、サーバ記憶部132に記憶される生徒評価情報の一例を示す図である。図5に示す生徒評価情報は、生徒識別情報(生徒ID)毎に関連付けられた各項目の情報を含む。評価対象データに対する各項目は、例えば「関心・意欲・態度」の情報、「話す聞く」の情報、「書く」の情報、「読む」の情報、「言語」の情報、「教科総合」の情報を少なくとも含む。また、評価対象データに対する各項目は、教科によって異なってもよい。図5に示す各項目は、教科が「国語」である場合の項目の例である。また、図5に示す生徒評価情報は、教科ごとに記憶される。
各項目の評価対象データは、例えば数値データであり、%表記されたりしてもよい。図5に示す例では、評価対象データは、テストの点数などを含めた生徒の評価値を、その項目の満点で割った%表記とする。したがって、図5に示す例の評価対象データは、0〜100の数値データとなる。
図6は、サーバ記憶部132に記憶される評価基準情報の一例を示す図である。図6に示す評価基準情報は、多段階の成績毎に関連付けられた各項目の基準値を含む。図6に示す各項目は、図5に示す評価対象データに対する各項目と同様である。図6に示す例では、その成績の下限値が設定される。例えば、「関心・意欲・態度」に関する成績は、85.0%以上が「A」であり、70.0%以上85.0%未満が「B」であることを示す。また、成績は、評価基準に基づく評価対象データに対する評価結果を表す。
図6に示す各成績の基準値は、基本的にデフォルト値が設定されていればよいが、後述するように、評価者により調整(変更)可能である。評価基準情報は、例えば学年・教科・観点ごとに記憶される。なお、図5や図6に示す情報は、端末装置200側の記憶部に記憶されてもよい。
図4に戻り、サーバ処理部133は、図2に示す演算処理部101から構成されており、演算処理部101による制御指令に基づいて後述の各機能モジュールによる処理が実行される。すなわち、演算処理部101が、本実施形態におけるサーバ処理部133として機能する。本実施形態における校務支援を例にして更に説明すれば、機能モジュールとして、管理部135を備える。機能モジュールは、演算処理部101のプロセッサで実行される上記各種プログラムにより実現され、或いは、ファームウェアとして演算処理部101に実装されていてもよい。
管理部135は、端末装置200との間でやりとりされる、校務支援アプリケーションで用いる校務支援に関する情報を管理する。例えば、管理部135は、サーバ記憶部132に記憶される情報、例えば生徒評価情報や評価基準情報を管理する。
<端末装置200の機能構成>
図7は、本実施形態における端末装置200を機能的な観点から示す概略構成図(機能構成図)である。本実施形態において、端末装置200は、上述の如く、例えばPCであり、図7に示すように、少なくとも通信部250、表示部252、アプリ制御部254を備える。
通信部250は、例えばネットワークI/F210などにより実現されうる。そして、通信部250は、アプリ制御部254から供給されたデータをサーバ装置100に送信するとともに、サーバ装置100から受信したデータをアプリ制御部254に供給する。
表示部252は、例えば表示装置214などにより実現され、校務支援アプリケーションに関する画面等を表示する。なお、表示部252は、表示制御部264により表示される画面を表示する。
アプリ制御部254は、例えばCPU202やワークメモリとしてのRAM204などにより実現されうる。アプリ制御部254は、校務支援プログラムが実行されることで、校務支援アプリケーション、例えば、成績処理を行う各機能を有する。アプリ制御部254は、この成績処理を行うための各機能として、受付部260、取得部262、表示制御部264、変更部266、ソート部268、出力部270を備える。
受付部260は、入力装置212などにより入力されたユーザ操作に対応する情報を受け付ける。受付部260は、受け付けたユーザ操作に対応する情報を適宜各部に出力する。受付部260は、例えば、後述するように、入力装置212を用いて入力された押下位置や数値などを受け付け、受け付けた情報を、対応する各部に出力する。また、入力装置212は、ドラッグ入力なども入力可能である。
取得部262は、各生徒情報に、所定科目の各項目における評価対象データが関連付けられた生徒評価情報や、評価対象データに対する評価の基準を示す評価基準情報を取得する。例えば、取得部262は、サーバ装置100から受信した生徒評価情報や評価基準情報を取得したり、RAM204等に記憶された生徒評価情報や評価基準情報を取得したりする。
表示制御部264は、取得部262により取得された生徒情報毎に評価対象データが表示される第1表示領域、及びこの評価対象データに対応して、成績の評価基準に従って評価された多段階の成績が表示される第2表示領域を含む画面(成績処理画面)を表示部252に表示するよう制御する。
また、表示制御部264は、この評価基準における評価の閾値を変更可能に表示する調整領域を含む画面(成績処理画面)を表示部252に表示するよう制御する。これにより、表示部252は、表示制御された成績処理画面を表示する。上述した受付部260は、この調整領域において変更、入力又は選択されたデータを受け付ける。なお、説明の便宜上、表示制御部264は、第1表示制御部と第2表示制御部とを有するとし、第1表示制御部が、第1及び第2表示領域の表示を制御し、第2表示制御部が、調整領域や、後述する選択領域や、その他の各機能を実行するための領域等を表示制御するとする。なお、調整領域内の閾値について、ユーザによりこの閾値が直接入力されてもよいし、複数の閾値から一の閾値が選択されてもよい。
変更部266は、受付部260により受け付けられたデータ、又は調整領域において変更されたデータ等に基づいて、第2表示領域に表示される成績を変更する。これにより、一つの画面内に、成績を表示する領域と、成績を調整する領域とが表示されるため、成績表示画面を一度閉じて、成績調整画面を表示するなどの必要がなく、また、全体の成績のバランスを見ながらの成績調整が可能になるので、効率の良い成績処理を実行制御することができる。変更部266は、変更後の閾値のデータを評価基準情報に反映する。
また、ソート部268は、受付部260が、成績処理画面に表示された一の項目のユーザ指定を受け付ける場合、受け付けられた一の項目の評価対象データを、予め設定された基準に従ってソートする。例えば、ソート部268は、受け付けられた項目の評価対象データを、降順又は昇順に並べ替える。このとき、並べ替えた数値データに関連付けられて、その他の項目の数値データや生徒名等も並べ替えられるとよい。また、ソート部268は、ユーザにより並び順が指定されて、その並び順に従って、評価対象データをソートするようにしてもよい。
また、表示制御部264は、ソートされた評価対象データ、及びこの評価対象データに対応する成績を成績処理画面に表示するよう制御してもよい。これにより、項目ごとに成績を順番に表示することが可能になり、評価者は成績処理を行いやすくなる。
表示制御部264は、ユーザ操作に基づいて、第2表示領域に表示される一の成績に対し、全成績のうちの任意の成績を選択可能にする選択領域を画面内にさらに表示してもよい。一の成績とは、例えば一の生徒の一の項目の成績を表す。表示制御部264は、成績処理画面に選択領域が表示されるよう制御する。
このとき、変更部266は、第2表示領域に表示される成績を、選択領域において選択された成績に変更してもよい。これにより、評価対象データに対する成績個別を選択して調整することができる。
また、表示制御部264は、選択領域を用いて変更された成績は、その他の成績とは識別可能に表示するよう制御してもよい。例えば、表示制御部264は、選択領域を用いて変更された成績の色を、現在の色から他の色に変更して表示されるよう制御する。これにより、個別に調整された成績が判別可能になる。
また、表示制御部264は、評価対象データがソートされている場合、多段階の成績の境界となる位置に、この境界を示す指示物を表示し、指示物に関連付けて調整領域を表示するよう制御する。この調整領域には、例えば、指示物の位置に基づく評価対象データを用いて成績の閾値が表示される。また、指示物は、例えばスライド可能なバーや、線や、矢印などであり、以下ではスライド可能なバー(スライダーとも称する。)を例にして説明する。スライダーの位置を変更することにより、成績の人数割合やバランス等を加味しながら、成績の調整を行うことができる。
このとき、受付部260は、例えばバーの位置がユーザによりスライドして変更されると、このバーの変更後の位置を受け付けてもよい。
変更部266は、スライダーの変更後の位置に基づく評価対象データを用いて、調整領域に表示される閾値を変更する。また、変更部266は、変更後の閾値に基づいて第2表示領域に表示される成績を変更する。これにより、例えばユーザに対し、スライダーをドラッグ&ドロップして成績の境界を容易に変更しやすい仕組みを提供することができる。
表示制御部264は、n段階の成績に対し、この成績の各境界にn−1個のスライダーを表示し、n−1個のスライダーにそれぞれ対応付けて調整領域を表示するよう制御する。また、平均の成績よりもの上位のスライダーに対する調整領域は、スライダーの位置よりも上側に表示され、平均の成績よりも下位のスライダーに対する調整領域は、スライダーの位置よりも下側に表示されてもよい。表示制御部264は、nが偶数の場合、例えば、中央のスライダーの境界を仮想的に平均の成績として設定すればよい。これにより、調整領域が上側に表示されるスライダーは、上記の成績の境界を示し、調整領域が下側に表示されるスライダーは、下記の成績の境界であることを、視覚的にユーザに把握させることができる。この内容については、図10を用いて後述する。
出力部270は、成績処理された生徒評価情報や、各生徒の成績情報を出力することを制御する。ここで、出力とは、生徒評価情報の表形式をExcel形式にすることや、プリントアウトすること等を含む。これにより、生徒の成績に関する中間結果や最終結果を出力することができ、利便性を向上させることができる。
<具体例>
次に、端末装置200の画面例を用いて、成績処理に関する具体例について説明する。以下に示す各画面で説明する各機能は、例えばアプリ制御部254により実行制御される。
図8は、学級分析画面の一例を示す図である。図8に示す画面では、或るクラスの1学期における国語の生徒評価情報が表示される。例えば、図8に示す画面は、図5に示す生徒評価情報に基づいて表示される。
図8に示す例では、生徒ごとに、評価に関する各項目I10が表示される。図8に示す例での各項目I10は、国語を例とし、〇○○、〇○△、〇○×、〇△〇、〇×〇、教科総合を含む。
図8に示す画面は、各生徒の項目毎に、80.7、93.7、・・・などの評価対象データが一列に表示される第1表示領域AR10と、評価対象データに対応して、成績の評価基準に従って評価された多段階の成績が一列に表示される第2表示領域AR12を含む。成績は、例えばA、B、Cの3段階評価とする。
また、第2表示領域に表示される各成績には、例えばプルダウンメニューが設定され、このプルダウンメニューがユーザにより押下されると、選択領域SM10が表示され、全成績のうちの任意の成績の選択を受け付け可能にする。これにより、ユーザに対し、個別に成績を変更することが可能な仕組みを提供することができる。
選択領域SM10は、例えば現在選択されている成績が色違いで表示され、また、自動判定された成績にはその旨明記するよう表示される。
成績欄S10は、第2表示領域のうちの1つであり、選択領域により成績が選択され、変更された成績を示す。上述の選択領域を用いて変更された閾値は、その他の閾値と比較して識別可能に表示される。これにより、ユーザに対し、どの成績が個別に変更されたものであるかを視覚的に容易に把握することができる仕組みを提供することができる。
評価分布領域D10は、評価分布を示す領域である。評価分布領域D10には、合計34名のクラスに対し、成績Aの生徒が7人、成績Bの生徒が21人、成績Cの生徒が6人であることが表示される。これにより、ユーザに対し、クラスの全体的な評価分布を容易に把握することができる仕組みを提供することができる。
また、図8に示す画面には、各機能を実行するUI部品が表示される。以下、UI部品はボタンを例にして説明する。ボタンB10は、評価の閾値を変更する機能を実行するためのボタンである。このボタンがユーザにより押されると、図10を用いて後述するが、評価の閾値を変更する機能が実行される。なお、このボタンB10は、所定の条件の時には非活性化させて、評価の閾値を調整できないようにしてもよい。
ボタンB12は、ファイル書き出しの機能を実行するためのボタンである。このボタンB12がユーザにより押されると、画面に表示されている表形式のデータを、Excel形式で出力し、このExcelデータは所定領域に保存される。
ボタンB14は、変更された評価を変更前に戻すためのボタンである。このボタンB14がユーザにより押されると、変更された成績は、元の成績に戻される。戻り先は、現状の状態からひとつ前の状態でもよいし、保存されている状態でもよい。なお、ボタンB14は、初期時、又は後述のボタンB16の押下後、成績が変更されるまで非活性化される。
ボタンB16は、変更を保存するためのボタンである。このボタンB16がユーザにより押されると、変更された成績が保存される。保存先は、予め設定された保存先でもよいし、その都度保存先がユーザにより設定されてもよい。
ボタンB18は、ヘルプ機能を実行するためのボタンである。このボタンB18がユーザにより押されると、ヘルプ画面が表示される。ヘルプ画面は、図11を用いて後述する。
図9は、学年分析画面の一例を示す図である。図9に示す画面では、或る学年の1学期における国語の生徒評価情報が表示される。例えば、図9に示す画面は、各組の生徒評価情報に基づいて表示される。図9に示す画面構成は、基本的には図8に示す画面構成と同様である。
図9に示す画面には、生徒の名前の左欄には、番号だけではなく、組が追加されている。また、図9に示す画面では、各組の生徒の評価対象データや成績が閲覧可能になる。また、図9に示す例では、ボタンB10は、活性化され、押下可能な状態である。ボタンB10がユーザにより押されると、図10に示す画面が表示される。
なお、ボタンB10の活性化に関する条件として、以下の条件を用いてもよい。
(1)先生が、自身のクラスの成績を処理するため、自身のクラスの評価対象データを他のクラスと共有しない場合に、学級分析画面においてボタンB10が活性化される。
この場合、図8に示す学級分析画面でスライダーを出現させるため、図8に示す画面において、ボタンB10が活性化される。
(2)複数の先生が同じモジュールで学年全体の評価対象データを共有している場合に、学年分析画面においてボタンB10が活性化される。
この場合、図8に示す学級分析画面ではスライダーを出現させないため、図8に示す画面において、ボタンB10は非活性化され、図9に示す学年分析画面でのみスライダーを出現させるため、図9に示す画面において、ボタンB10が活性化される。これは、評価のための閾値が学年共通で設定されるため、学級内で変更された閾値が学年の成績に影響をもたらすことを避けるためである。また、各先生は、各クラスで成績の評価をつけた後、学年分析画面において、学年全体で偏りがないかどうかを視覚的に容易に把握し、簡単に調整することができる。よって、これまでクラス間で各先生が成績の偏りを確認した手間を省くことができる。
図10は、成績の閾値を調整する調整画面の一例を示す図である。図10に示す例では、画面内に2つのスライダーSL10、SL12が表示される。このスライダーSL10、SL12の先端には、成績の閾値が表示される調整領域AM10、AM12がそれぞれ表示されている。なお、図10に示す例では、「〇〇△」Ie12の項目がユーザにより選択されている。また、項目が選択されると、ソート部268は、この項目の評価対象データを、降順にソートする。
ここで、スライダーの動作について説明する。スライダーの動作として、ユーザは、スライダーを上又は下にドラッグ&ドロップすることにより、スライダーを上又は下に移動させることができる。または、スライダーに付与される調整領域内の上又は下の矢印を押すことで、スライダーを上又は下に移動させることもできる。
また、スライダーは、行の境目ごとにジャンプして移動する。スライダーの上下の評価対象データが同値であれば、値が違う位置までジャンプする。スライダージャンプ先が画面外であれば、スライダーが見える位置まで自動でスクロールする。また、スライダーについて、成績AとBとの境界を示すスライダーSL10は、成績BとCとの境界を示すスライダーSL12よりも下になることはない。
表示制御部264(第2表示制御部)により表示されるスライダーSL10は、成績Aと成績Bとの閾値の境界を示しており、調整領域AM10は、スライダーSL10の上側に接続されて表示される。これにより、このスライダーSL10は、上位の成績の閾値を示す境界であることが一目で分かるようになる。
また、調整領域AM10には、成績Aと成績Bとの間の閾値が表示される。例えば、成績Aの下限値が92.3%であるとすると、調整領域AM10には、この下限値が表示される。
また、調整領域AM10には、上及び下の矢印が表示される。ユーザがこの矢印を押すと、押している時間に応じて、スライダーSL10は、押された矢印の方向に、項目の境界を移動するように制御される。このとき、移動後の調整領域AM10には、スライダーSL10の上に位置する評価対象データが表示される。この評価対象データが、成績Aの下限値になる。
スライダーSL12は、成績Bと成績Cとの閾値の境界を示しており、調整領域AM12は、スライダーSL12の下側に表示される。これにより、このスライダーSL12は、下位の成績の閾値を示す境界であることが一目で分かるようになる。
また、調整領域AM12には、成績Bと成績Cとの間の閾値が表示される。例えば、成績Bの下限値が86.8%であるとすると、調整領域AM12には、この下限値が表示される。
また、調整領域AM12に、上及び下の矢印が表示されてもよい。ユーザがこの矢印を押すと、押している時間に応じて、スライダーSL12は、押された矢印の方向に、項目の境界を移動するように制御される。このとき、移動後の調整領域AM12には、スライダーSL12の上に位置する評価対象データが表示される。この評価対象データが、成績Bの下限値になる。
また、成績の多段階数が偶数の場合は、上位の成績と、下位の成績とを2つに分ける中央の閾値が存在する。この中央の閾値に対するスライダーの調整領域は、スライダーの中央に表示されてもよいが、スライダーの上側又は下側に表示されてもよい。
スライダーの位置が変更されることで、変更部266は、スライダーの位置に基づく評価対象データを用いて成績の閾値を変更し、変更後の閾値に基づいて、第2表示領域の成績を変更する。また、複数のスライダーが表示されている場合、変更部266は、スライダーの種類、及びスライダーの位置に応じて、第2表示領域の成績を変更してもよい。
これにより、ユーザ(評価者)は、全体の成績のバランスを見ながら、成績の閾値を調整することが一画面でできるようになる。よって、ユーザは、一つの画面において、成績の閾値を調整しながら、調整後の成績Aの数が何人であるか、誰がどの成績か、などを容易に把握することができる。
また、スライダーの先端にある調整領域の位置によって、変更する閾値が、上位の成績に対する閾値なのか、下位の成績に対する成績なのかをユーザに把握させることができる。
また、成績の閾値が調整可能な画面において、ユーザは、上述したプルダウンメニューを用いて個別に成績を変更することができないようにしてもよい。成績欄S12は、学級分析画面において、個別に成績が変更されていることを示す。この成績欄S12において、閾値の調整により判定された成績は、B評価であるが、ユーザが個別にA評価に変更した結果が示されている。このとき、成績欄S12の色やハッチングが変更されるなどして、他の成績と識別可能にしておく。
また、個別に変更された成績は、スライダーを移動させることによる成績変更の影響を受けないようにしてもよい。
また、評価分布領域D10は、スライダーの変更により配分が変更される。また、評価分布領域D10の各成績の色と、選択されている項目Ie12における各成績の色と同じにしてもよい。これにより、ユーザに、同じ成績の群を容易に把握させることができるようになる。
また、調整領域は、スライダーが左から右に表示される場合は、選択された項目の列の右側に表示されることで、選択された項目の評価対象データ及び成績に重複せず、かつ、注目の項目の列の近傍に表示することができる。
図11は、ヘルプ画面の一例を示す図である。図11に示す画面は、例えば図10に示すボタンB18が押されたときに表示される画面である。図11に示す例では、ヘルプ画面H10は、ポップアップ画面として表示される。このヘルプ画面H10には、スライダーの使い方が表示される。ユーザは、このヘルプ画面H10を見ることで、スライダーの使い方を学ぶことができる。
次に、図12〜図15を用いて、スライダーの特殊表示について説明する。図12は、スライダーの特殊表示Aの一例を示す図である。図12に示す例は、成績AとBの閾値用スライダー(以下、ABスライダーとも称する。)SL10が、上端まで移動された場合を示す。
表示制御部264は、行の上端にABスライダーSL10が移動した場合、ABスライダーSL10の調整領域の向きを下向きに切り替えて表示するよう制御する。また、調整領域の表記について、上端まで移動させた場合のABスライダーSL10の値は「上端の到達度+0.1%」とする。ただし、上端の評価対象データが「100.0%」の場合は、「100.1%」とせず、「100%」とする。
図13は、スライダーの特殊表示Bの一例を示す図である。図13に示す例は、成績BとCの閾値用のスライダー(以下、BCスライダーとも称する。)SL12が、下端まで移動された場合を示す。
表示制御部264は、行の下端にBCスライダーSL12が移動した場合、BCスライダーSL12を離したあと、BCスライダーSL12の調整領域の向きを上向きに切り替えて表示するよう制御する。
図14は、スライダーの特殊表示Cの一例を示す図である。図14に示す例は、ABスライダーSL10、BCスライダーSL12が、ともに上端に移動された場合を示す。この場合、表示制御部264は、BCスライダーSL12を前面に出し、ABスライダーSL10は、BCスライダーSL12の後ろに隠れた状態にする。このとき、BCスライダーSL12のみを動かすことができる状態になる。BCスライダーSL12が下に移動すれば、その下に隠れていたABスライダーSL10が表示されるようになる。
図15は、スライダーの特殊表示Dの一例を示す図である。図15に示す例は、ABスライダーSL10、BCスライダーSL12が、ともに下端に移動された場合を示す。この場合、表示制御部264は、ABスライダーSL10を前面に表示し、BCスライダーSL12は、ABスライダーSL10の後ろに隠れた状態にする。このとき、ABスライダーSL10のみを動かすことができる状態になる。ABスライダーSL10が上に移動すれば、その下に隠れているBCスライダーSL12が表示されるようになる。
<出力例>
図16は、Excel出力の一例を示す図である。図16に示す例では、上述したファイル書き出しボタンB12が押下されたときに、出力部270が出力するファイルの一例を示す。
図16に示すファイルは、算数の教科の成績を出力した場合のExcelファイルである。このように、ファイルを出力することで、ユーザはシステムにアクセスしなくても、自身の端末装置等で、成績処理の作業ができるようになる。なお、上述したが、出力形式の例として、出力部270は、生徒評価情報をプリントアウトしてもよい。
<スライダーの特殊移動>
図17は、スライダーの特殊移動について説明するための図である。図17(A)は、スライダーSL10を、上から下に移動させた場合の特殊移動の一例を示す図である。図17(A)に示すように、スライダーSL10が、同じ評価対象データの値の行を移動する場合、表示制御部264は、次に閾値が切り替わる位置までスライダーSL10が自動で移動するように移動制御する。この際、表示制御部264は、必要に応じて画面をスクロールしてもよい。
図17(B)は、スライダーSL10を、下から上に移動させた場合の特殊移動の一例を示す図である。図17(B)に示すように、スライダーSL10が、同じ評価対象データの値の行を移動する場合、表示制御部264は、図17(A)に示す例と同じように、次に閾値が切り替わる位置までスライダーSL10が自動で移動するように移動制御する。この際、表示制御部264は、必要に応じて画面をスクロールしてもよい。
なお、以上の処理は、調整欄に表示された矢印が押下された場合に適用されてもよい。これにより、スライダーの効率の良い移動が可能になる。
<スライダーと評価分布との関係>
図18は、スライダーと評価分布との関係の一例を示す図である。図18(A)に示す例では、成績Aがない場合であり、BとCとの成績の閾値に表示されるBCスライダーSL12の位置と、評価分布のBとCとの閾値の位置とが一致する。
図18(B)に示す例では、成績Bがない場合であり、AとBとの成績の閾値に表示されるABスライダーSL10の位置と、BとCとの成績の閾値に表示されるBCスライダーSL12の位置とが同じ位置にあり、この位置と、評価分布のAとCとの閾値の位置とが一致する。
図18(C)に示す例では、成績Cがない場合であり、AとBとの成績の閾値に表示されるABスライダーSL10の位置と、評価分布のAとBとの閾値の位置とが一致する。
図18(D)に示す例では、成績Aのみの場合であり、AとBとの成績の閾値に表示されるABスライダーSL10が下端の位置にあり、評価分布はAのみが表示される。
図18(E)に示す例では、成績Bのみの場合であり、AとBとの成績の閾値に表示されるABスライダーSL10が上端の位置にあり、BとCとの成績の閾値に表示されるBCスライダーSL12が下端の位置にあり、評価分布はBのみが表示される。
図18(F)に示す例では、成績Cのみの場合であり、BとCとの成績の閾値に表示されるBCスライダーSL12が上端の位置にあり、評価分布はCのみが表示される。
表示制御部264は、上記表示処理を行うことで、ユーザに対して評価分布とスライダーとの関係を視覚的に把握しやすくすることができ、その結果、成績処理を効率よくすることができる。
<動作>
次に、校務支援システム1における動作について説明する。図19は、実施形態における成績処理の一例を示すフローチャートである。
図20に示すステップS102で、取得部262は、各生徒情報に所定科目の各項目における評価対象データが関連付けられた生徒評価情報を、RAM204等から取得する。
ステップS104で、表示制御部264は、各生徒情報の項目毎に、評価対象データが表示される第1表示領域、評価対象データに対応して、成績の評価基準に従って評価された多段階の成績が表示される第2表示領域を一画面に表示するよう制御する。また、ユーザにより一の項目が選択されると、選択された項目の評価対象データはソートされる。
表示制御部264は、ソートされた評価対象データに対し、多段階の成績の境界となる位置にスライド可能なバー、及びこのバーに接続された、評価基準における評価の閾値を変更可能に表示する調整領域を、一画面内に表示するよう制御する(図8、10参照)。
ステップS106で、受付部260は、調整指示が有るか否かを判定する。調整指示有とは、スライダーが移動されたり、調整領域に閾値が入力されたり、調整領域において閾値が選択されたりする場合をいう。調整指示があれば(ステップS106−YES)、処理はステップS112に進み、調整指示がなければ(ステップS106−NO)、処理はステップS108に進む。
ステップS108で、受付部260は、選択指示が有るか否かを判定する。選択指示有りとは、例えば図8に示す選択領域SM10から所定の成績が選択された場合をいう。選択指示があれば(ステップS108−YES)、処理はステップS110に進み、選択指示がなければ(ステップS108−No)、処理はステップS114に進む。
ステップS110で、変更部266は、選択領域に関連付けられている現在の成績を、選択領域で選択された成績に変更する。
ステップS112で、変更部266は、成績の閾値の変更に伴い、生徒の成績を変更し、表示制御部264は、成績の変更を、成績が表示される第2表示領域に反映する。
ステップS114で、受付部260は、成績変更処理の終了指示が有るか否かを判定する。終了指示有りとは、例えば図8や図10に示す画面が閉じられたときに終了指示有りとする。終了指示があれば(ステップS114−YES)、処理は終了し、終了指示がなければ(ステップS114−NO)、処理はステップS106に戻る。
上述した処理のフローに含まれる各処理ステップは、処理内容に矛盾を生じない範囲で、任意に順番を変更して又は並列に実行することができるとともに、各処理ステップ間に他のステップを追加してもよい。また、便宜上1ステップとして記載されているステップは、複数ステップに分けて実行することができる一方、便宜上複数ステップに分けて記載されているものは、1ステップとして把握することができる。
以上、校務支援システム1は、一の画面内で、成績の表示と、成績の変更処理とを同時に行うこことができるため、成績処理を効率よく行うことができる。
なお、上述した調整領域は、スライダーの先端に成績の閾値が表示される領域以外にも、成績の閾値を入力又は選択可能な領域であってもよい。例えば、画面内の端部に調整領域が設けられ、ユーザは、この調整領域に閾値を入力したり、複数の数値から閾値を選択したりする。受付部260は、この調整領域に入力または選択された閾値を受け付け、変更部266は、受付部260が受け付けた閾値に基づいて、各生徒の成績の変更を行う。
また、校務支援システム1における機能を1つの端末装置に実装し、上述した各機能をこの端末装置が実行するようにしてもよい。これにより、オフラインであっても、上述した校務支援アプリケーションをインストールした端末装置により、成績処理を効率良く行うことができる。
なお、上述したとおり、本発明は、上記の実施形態、及び、既に述べた変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において様々な変形が可能である。すなわち、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。また、上述の各処理フローは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更して又は並列に実行することができる。