JP2017071566A - 化粧料 - Google Patents

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大雄 川上
Daiyu Kawakami
大雄 川上
光昭 西渕
Mitsuaki Nishibuchi
光昭 西渕
泰治 山下
Yasuharu Yamashita
泰治 山下
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Abstract

【課題】 焼成カルシウムまたは水酸化カルシウムを含有する従来の殺菌剤よりも高い殺菌力を有する化粧料を提供する。【解決手段】 焼成カルシウム由来の水酸化カルシウム、エタノールおよび乳酸ナトリウムが配合されてなる水溶液または水分散体からなる化粧料。【選択図】 なし

Description

本発明は、殺菌効果を備える化粧料に関し、特にウイルス不活化効果も備える化粧料に関する。
従来から化粧料に使用される殺菌剤成分としては、次亜塩素酸ナトリウムが主に使用されているが、化粧料への匂いの残留、分解物の発がん性(トリハロメタンの生成)、有機物の存在下での効果の低下等の問題があった。
近年、貝殻焼成カルシウム及びその水和物である水酸化カルシウムに抗菌性があることが開示されている(特許文献1)。
特開平11−222796号公報
しかし、前記従来技術における発明では十分な殺菌効果は得られない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、焼成カルシウム又は水酸化カルシウムを含有する従来の殺菌剤よりも高い殺菌力を有する化粧料用殺菌剤を提供することを課題とするものである。
そこで、上記課題を解決する手段として本発明に係る化粧料用は、焼成カルシウム由来の水酸化カルシウム、エタノール、及び乳酸ナトリウムを含有する水溶液または水分散体であることを特徴とする。
また、前記焼成カルシウムが牡蠣殻、ホタテ貝殻、ホッキ貝殻、卵殻又は珊瑚殻の焼成物のうちから選ばれた1種又は2種以上の混合物であっても好ましい。特に好ましいのは、前記焼成カルシウムがホタテ貝殻の焼成物からなる、もしくはホタテ貝殻の焼成物を含有する焼成カルシウムであることが好ましい。
さらに、前記焼成カルシウムの平均粒径が0.1〜10μmであることが好ましい。
また、本発明に係る化粧料は、製造時において焼成カルシウムが0.01〜15重量%、エタノールが5〜20重量%、乳酸ナトリウムが0.02〜20重量%の割合で配合され、残部を水として合計100重量部であることを特徴とするものであることが好ましい。
さらに、上記いずれか記載の化粧料を含んでなるタオルであることが好ましい。
本発明に係る化粧料は、焼成カルシウム、エタノール、乳酸ナトリウム、及び水を混合することによって製造されるものであることが好ましい。
本発明によれば、肌や髪への改質効果をもたらす化粧料として使用できると同時に、焼成カルシウム由来の水酸化カルシウムが肌の表面で繁殖しようとする大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して発揮する殺菌効果を高める効果を備える化粧料を実現することができる。また、ネコカリシウイルスへの不活化効果があることも明らかとなったことから、ノロウイルスへの不活化効果もあると考えられる。
さらに、本発明を含ませたタオルを提供することによって、殺菌効果を有するおしぼりとすることができると共に、ホットディスペンサーで加熱することができる熱いおしぼりとすることできる。
本発明に係る化粧料は、上述した通り、焼成カルシウム由来の水酸化カルシウム、エタノール、乳酸ナトリウム、及び乳酸を含有する水溶液または水分散体である。前記水酸化カルシウムは、焼成カルシウムの主成分である酸化カルシウムが水と反応することによって生成されたものである。前記化粧料の使用方法としては、液体、スプレー剤、泡状、噴射剤などの形態で使用することができる。具体的には、プッシュポンプ付き容器等に充填させた前記化粧料を、前記容器の吐出口から吐出させて手の表面に塗布することができる。この際、手の表面に塗布された前記化粧料は、乳酸ナトリウムによって肌表面を保湿する共に、前記乳酸ナトリウムが焼成カルシウム由来の水酸化カルシウムによる殺菌効果を増強する効果も発揮する。
また、前記焼成カルシウムが牡蠣殻、ホタテ貝殻、ホッキ貝殻、卵殻又は珊瑚殻の焼成物のうちから選ばれた1種又は2種以上の混合物であっても好ましい。特に好ましいのは、前記焼成カルシウムがホタテ貝殻の焼成物からなる、もしくはホタテ貝殻の焼成物を含有する焼成カルシウムであることが好ましい。ホタテ貝柱の焼成物を含有することによって、他の焼成物からなる化粧料に比べて高い殺菌力を発揮するからである。
さらに、前記焼成カルシウムの平均粒径が0.1〜10μmであることが好ましい。焼成カルシウムが、平均粒径が0.1μmより小さい粉粒体である場合には、そのような粉粒体を加工することが困難となり好ましくない。一方、焼成カルシウムが、平均粒径が10μmよりも大きい粉粒体である場合には、化粧料を形成した場合に見た目に印象の悪い白濁を生じるため好ましくない。
また、本発明に係る化粧料は、製造時において焼成カルシウムが0.01〜15重量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。焼成カルシウムの配合割合が0.01重量%より少ないと殺菌効果が十分発揮されず、15重量%よりも多いと化粧料を形成した場合に見た目に印象の悪い白濁を生じるため好ましくない。
エタノールの配合割合は5〜20重量%である。エタノールの配合割合が5重量%よりも少ないと形成した化粧料が濁りやすくなり、20重量%よりも多くなると化粧料に強いアルコール臭が生じ、使用者に対して不快な印象を与えてしまう。
また、乳酸ナトリウムの配合割合は0.02〜20重量%であり、さらに好ましくは0.1〜15重量%であり、特に好ましくは1〜15重量%である。乳酸ナトリウムの配合割合が0.02重量%よりも少ないと形成した化粧料が濁りやすくなり、20重量%よりも多くなると形成した化粧料を肌につけて誤って口に入った場合に強い苦みを感じさせ、使用者に対して不快な印象を与えてしまう。
なお、本発明はさらに乳酸を0.005〜0.05重量%の割合で配合することとしてもよい。そして、残部を水として合計100重量部としてなる。
さらに、上記いずれか記載の化粧料を含んでなるタオルであることが好ましい。従来から殺菌剤として用いられる次亜塩素酸Naを含めたおしぼりをホットタオルディスペンサーに投入した場合には、装置内部を腐食させる等により損傷させる可能性がある。これに対し、本発明に係る化粧料を含んでなるタオルは、一般的なホットタオルディスペンサーに投入してもホットタオルディスペンサー内部を腐食させることもないことから、主に冬場に使用される熱いおしぼりとしても使用することができる。なお、本発明に係る化粧料を含んでなるタオルは、主に夏場に用いられる冷たいおしぼりとしても使用できる。
化粧料を浸みこませたタオルを使用者が手に取って揉むことで、手の表裏面に素早く保湿効果を与えると共に、肌の表面で繁殖しようとする大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して高い殺菌効果を発揮することができる。
さらに、化粧料を浸みこませたタオルであれば、鼻や口といった複雑な表面構造を有する顔表面の全体にも化粧料を素早く塗布することができると共に、余分な化粧料をタオル生地が再吸収することによって化粧料の垂れ落ちを防止することができるため、顔表面に塗布した際の爽快感を高めることができる。
本発明に係る化粧料は、焼成カルシウム、エタノール、乳酸ナトリウム、及び水を混合することによって製造されるものであることが好ましい。なお、焼成カルシウムは吸湿性が高いので、取り扱い易さを向上させるため、製造時において焼成カルシウムと市販の水酸化カルシウムを併用することもできる。なお、本発明に係る化粧料は、焼成カルシウム、エタノール、乳酸ナトリウム、乳酸、及び水を混合することによって製造されるものであっても好ましい。
本発明の化粧料には上述した必須成分の他、必要に応じて例えば、香料、染料などを添加してもよい。上記構成からなる本発明の化粧料は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して高い殺菌力を発揮する。また、本発明の化粧料は、動物を用いた急性経口毒性試験、眼刺激性試験、皮膚一次刺激性試験により安全性が確認されている。
以下、試験例などにより本発明をさらに詳しく説明する。
1.ネコカリシウイルスに対する不活化効果の検証
A.試験概要
水酸化カルシウム、エタノール、乳酸ナトリウムを配合し、残部を水として下記処方の水分散体(本発明品)を検体とし、ネコカリシウイルスに対する本発明品の不活化効果について検証試験を実施した。すなわち、ノロウイルス自体は安定した培養がなされていないため、本試験では、形態的特徴やゲノムの構造からノロウイルスの近縁であるネコカリシウイルスを代替ウイルスとして用いた。試験の詳細は以下のとおりである。
B.試験方法
1)検体:水分散体(本発明品)
水酸化カルシウム 12.8重量%
エタノール 19.7重量%
乳酸ナトリウム 9.9重量%
水 57.6重量%
2)試験ウイルス
Feline calicivirus F-9 ATCC VR-782(ネコカリシウイルス)
3)使用細胞
CRFK細胞(大日本製薬(株)製)
4)使用培地
細胞増殖培地
(1)イーグルMEM培地「ニッスイ」(日水製薬(株)製)に牛胎仔血清を10%加えたもの。
(2)細胞維持培地
イーグルMEM培地「ニッスイ」(日水製薬(株)製)に牛胎仔血清を2%加えたもの。
5)ウイルス浮遊液の調製
(1)細胞の培養
細胞増殖培地を用い、使用細胞を組織培養用フラスコ内に単層培養した。
(2)ウイルスの接種
単層培養後にフラスコ内から細胞増殖培地を除き、試験ウイルスを接種した。次に、細胞維持培地を加えて37℃の炭酸ガスインキュベーター(CO濃度:5%)内で1〜5日間培養した。
(3)ウイルス浮遊液の調製
培養後、倒立位相差顕微鏡を用いて細胞の形態を観察し、細胞に形態変化(細胞変性効果)が起こっていることを確認した。次に、培養液を遠心分離(3,000r/min,10分間)し、得られた上澄み液を精製水で10倍に希釈し、ウイルス浮遊液とした。
6)試験操作
検体1mlにウィルス浮遊液0.1mlを添加、混合し、作用液とした。室温で作用させ、1及び5分後に細胞維持培地を用いて100倍に希釈し、ウィルス感染価を測定した。なお、対照として精製水を用いて同様に試験し、開始時及び5分後に測定を行った。
7)ウイルス感染価の測定
細胞増殖培地を用い、使用細胞を組織培養用マイクロプレート(96穴)内で単層培養した後、細胞増殖培地を除き細胞維持培地を0.1mlずつ加えた。次に、100倍希釈後の作用液及び対照を、細胞維持培地を用いて10倍段階希釈した。その希釈液0.1mlを4穴ずつに接種し、37℃±1℃の炭酸ガスインキュベーター(CO濃度:5%)内で4〜7日間培養した。培養後、倒立位相差顕微鏡を用いて細胞の形態変化(細胞変異効果)の有無を観察し、Reed−Muench法により50%組織培養感染量(TCID50)を算出して作用液1mlあたりのウイルス感染価に換算した。表1に結果を示す。
Figure 2017071566
表1から、本発明品は5.0×10TCID50/mlのネコカリシウイルスを1分以内に不活化させた。なお、対照として用いた精製水の結果から本発明品以外の試験環境にはネコカリシウイルスを不活化させる要素は確認されなかった。
2.マラセチアに対する殺菌効果の検証
A.試験概要
水酸化カルシウム、エタノール、乳酸ナトリウムを配合し、残部を水として下記処方の水分散体(本発明品)を検体とし、マラセチアに対する本発明品の殺菌効果について検証試験を実施した。試験の詳細は以下のとおりである。
B.試験方法
1)検体:水分散体(本発明品)
水酸化カルシウム 12.8重量%
エタノール 19.7重量%
乳酸ナトリウム 9.9重量%
水 57.6重量%
2)試験菌
Malassezia furfur TIMM 2782(マラセチア)
3)菌数測定用培地
GPLP寒天培地(日本製薬(株)製)、混釈平板培養法、25℃±1℃、5〜7日間
4)試験菌液の調製
試験菌を1%オリーブ油添加Potato Dextrose Agar(Difco)で25℃±1℃下のもと2日間培養した後、0.1%ポリソルベート80溶液に浮遊させ、菌数が10〜10/mlとなるように調整し、試験菌液とした。
5)試験操作
検体10mlに試験菌液を0.1ml接種し、試験液とした。室温(25℃±1℃)で保存し、5及び10分後に試験液をSCDLP培地(日本製薬(株)製)で直ちに10倍に希釈し、試験液中の生菌数を菌数測定用培地を用いて測定した。なお、対照として、精製水を用いて同様に試験し、開始時及び10分後に生菌数を測定した。表2に結果を示す。
Figure 2017071566
表2から、本発明品は試験開始時には2.1×10/mlのマラセチアを5分以内に検出限界以下まで殺菌した。なお、対照として用いた精製水の結果から本発明品以外の試験環境にはマラセチアを減退させる要素は確認されなかった。
1.焼成カルシウムとエタノールからなる組成物の殺菌効果(参考例)
表1および表2に示す配合処方で、貝殻焼成カルシウム(エヌ・シ−・コーポレーション)とエタノールを配合し、残部を水とした組成物を調製し、大腸菌(Esherichia coli NIHJ)および黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus 209P)(以下、「供試菌」という場合がある)に対する殺菌効果を検討した。
(殺菌効果の判定試験)
上記組成物の殺菌効果は、消毒剤の殺菌効果判定法として知られているKelsey-Sykes法(The pharmaceutical journal、1974年11月30日発行、第528〜530頁)の藤本変法(「防菌防黴」、技報堂出版、第683〜684 頁)により判定した。操作手順の概略は以下のとおりである。
(1)20℃に設定した反応容器に上記で調製した混合液ないし水分散体3mlを分注し、10〜10cfu/mlに濃度調整した供試菌1mlを注加し(この時点を供試菌の最初の注加開始時とする)、その8分後、反応液を採取し、後培養培地(Bacto(TM)Tryptic Soy Broth)を入れた5本の試験管に0.02ml(1滴)ずつ注加接種する。
(2)2分後(ステップ(1)の注加開始時から10分経過後)、反応液に上記供試菌1mlを注入し、8分後(ステップ(1)の注加開始時から18分経過後)、反応液を採取し、後培養培地(Bacto(TM)Tryptic Soy Broth)を入れた5本の試験管に0.02ml(1滴)ずつ注加接種する。
(3)2分後(ステップ(1)の注加開始時から20分経過後)、反応液に上記供試菌1mlを注入し、8分後(ステップ(1)の注加開始時から28分経過後)、反応液を採取し、後培養培地(Bacto(TM)Tryptic Soy Broth)を入れた5本の試験管に0.02ml(1滴)ずつ注加接種する。
(評価)
ステップ(1)〜(3)で得られた各5本の試験管を37℃で24時間培養し、各ステップにおいて5本中3本以上の試験管で供試菌の増殖が認められない場合、殺菌効果ありと判断した。具体的な評価は以下のとおりである。結果を表1と表2に示す。
×:殺菌効果なし
△:ステップ(1)では殺菌効果あるがステップ(2)では殺菌効果なし
○:ステップ(2)までは殺菌効果あるがステップ(3)では殺菌効果なし
◎:ステップ(3)まで殺菌効果あり
Figure 2017071566
Figure 2017071566
表3の結果から、大腸菌に対しては、焼成カルシウムを0.05重量%以上配合した場合、エタノールを10重量%以上配合すると十分な殺菌効果(評価:◎)が認められた。また、表4の結果から、黄色ブドウ球菌に対しては、焼成カルシウムを0.05重量%以上配合した場合、エタノールを20重量%以上配合すると十分な殺菌効果(評価:◎)が認められた。
2.乳酸ナトリウムを配合した組成物(本発明品)の殺菌効果 表5および表6に示す配合処方で、貝殻焼成カルシウム(エヌ・シ−・コーポレーション)とエタノールおよび乳酸ナトリウム(60重量%水溶液、武蔵野化学研究所)を配合し、残部を水とした種々の組成物を調製し、大腸菌および黄色ブドウ球菌に対する殺菌効果を検討した。殺菌効果の判定試験および評価方法は、上記「1.焼成カルシウムとエタノールからなる組成物の殺菌効果(参考例)」と同様に行った。結果を表5と表6に示す。
Figure 2017071566
Figure 2017071566
表5の結果から、乳酸ナトリウム単独では、乳酸ナトリウムを9重量%配合した場合でも大腸菌に対する殺菌効果が全く認められなかったのに対し(表5の左列を参照)、エタノールを5重量%、焼成カルシウムを0.1重量%配合した場合、乳酸ナトリウムを1.5重量%以上配合すると殺菌効果が評価○から◎になった(表5の中央列を参照)。すなわち、エタノールと焼成カルシウムを含有する組成物に対して乳酸ナトリウムを配合することで、大腸菌に対する殺菌力の増強効果が認められた。この傾向は黄色ブドウ球菌に対する殺菌効果で顕著に認められた。すなわち、エタノールを5重量%、焼成カルシウムを0.1重量%配合した場合、乳酸ナトリウムを4.5重量%配合すると殺菌効果が評価×から△になり(表6の中央列を参照)、エタノールを10重量%、焼成カルシウムを0.2重量%配合した場合、乳酸ナトリウムを6重量%以上配合すると殺菌効果が評価△から◎になった(表6の右列を参照)。
乳酸ナトリウムによる殺菌力の増強効果は、組成物中の水酸化カルシウムの溶解性を向上させたことによるものと推測される。すなわち、配合された焼成カルシウムは組成物中の水と反応して水酸化カルシウムとして存在し、この水酸化カルシウムが殺菌効果を示すものと一般的に考えられている。そして、水酸化カルシウムは水に対する溶解度が小さく、このため本来の殺菌効果を発揮していないと考えられるが、上記の結果は、乳酸ナトリウムの添加により、生成した水酸化カルシウムの溶解度が向上したことを示唆するものといえる。
3.他の有機酸塩を配合した組成物(比較品)の殺菌効果乳酸ナトリウムに代えて表7および表8に記載の3種類の有機酸塩を配合して同表に示す配合処方からなる組成物を用いたこと以外は「1.焼成カルシウムとエタノールからなる組成物の殺菌効果(参考例)」と同様の方法により大腸菌および黄色ブドウ球菌に対する殺菌効果を検討した。結果を表7と表8に示す。
Figure 2017071566
Figure 2017071566
表7の結果から、エタノールを5重量%、焼成カルシウムを0.1重量%配合した場合には、クエン酸三ナトリウムを5重量%配合した組成物の大腸菌に対する殺菌効果は評価○を示した。しかし、エタノールを5重量%、焼成カルシウムを0.1重量%配合した組成物でも上記と同様の殺菌効果を示している(表5の中央列一番上を参照)。したがって、クエン酸三ナトリウムを5重量%配合したとしても、大腸菌に対する殺菌力の増強効果は認められないといえる。
また、酢酸ナトリウムまたは酒石酸ナトリウムを5重量%配合した組成物の大腸菌に対する殺菌効果は△を示した。したがって、酢酸ナトリウムまたは酒石酸ナトリウムを5重量%配合した場合、殺菌効果は逆に低減することが認められた。
以上のとおり、本試験に使用した3種類の有機酸塩をエタノールと焼成カルシウムを含有する組成物に配合したとしても、大腸菌に対する殺菌効果を増強させることはない。
上記の結果は黄色ブドウ球菌に対する殺菌効果を検討した表8でより顕著に認められた。
4.各種食中毒菌に対する殺菌効果の比較テスト1
貝殻焼成カルシウム(エヌ・シ−・コーポレーション)、エタノール、乳酸ナトリウム(60重量%水溶液、武蔵野化学研究所)を配合し、残部を水として下記処方の水分散体を調製し、メンブランフィルター(孔径:0.45μm)で濾過して透明な水溶液(本発明品)を調製し、以下の殺菌テストに供した。比較品としては、エタノール液(30重量%)と次亜塩素酸ナトリウム液(有効塩素量150ppm)を用いた。
<配合処方>
焼成カルシウム 0.2重量%
エタノール 10 重量%
乳酸ナトリウム 6 重量%
水 83.8重量%
表9に示す33種類の食中毒菌に対し本発明品と比較品の殺菌効果を比較した。殺菌効果の判定試験および評価方法は、上記「1.焼成カルシウムとエタノールからなる組成物の殺菌効果(参考例)」と同様に行った。結果を表7に示す。
Figure 2017071566
5.各種食中毒菌に対する殺菌効果の比較テスト2
上記「4.各種食中毒菌に対する殺菌効果の比較テスト1」で用いた供試菌液に酵母エキスを4重量%になるように配合したものを供試菌液としたこと以外は上記「4.各種食中毒菌に対する殺菌効果の比較テスト1」と同様の方法で本発明品と比較品の殺菌効果を比較した。結果を表10に示す。
Figure 2017071566
表9から明らかなように、酵母エキスを配合していない供試菌液に対しては、本発明品はエタノール液と比べて高い殺菌効果が認められ、次亜塩素酸ナトリウム液と同等の高い殺菌効果が認められた。さらに、表10の結果から酵母エキスを配合した供試菌液(殺菌効果が現れにくい菌液)に対しては、本発明品は、エタノール液や次亜塩素酸ナトリウム液と比べて高い殺菌効果が認められた。
6.本発明品を使用した殺菌テスト
上記「4.各種食中毒菌に対する殺菌効果の比較テスト1」で用いた本発明品を以下の殺菌テストに供した。
6−1.本発明品を使用した殺菌テスト1(湿潤状態での試験)
幅32cm、高さ26cm、奥行28cmの中空の直方体型ケースの内面に大腸菌O−157(Enterohemorrhagic Escherichia coli O157:H7 EDL 933)を1×10cfu/ml程度含む生理食塩水を噴霧し、1分後に下記1〜4の試験区で処理を行った後、滅菌綿棒を用いて、前記直方体型ケースの内側面から検体を採取してクロモアガーO−157寒天培地(関東化学)に接種し、37℃で24時間培養し、生菌数を測定した。試験区で用いた除菌おしぼりは、5cm角に切断されたおしぼり用タオル布地に試験液を4ml浸みこませたものとした。また、試験区での前記直方体型ケースの内側面をふき取り作業は、直方体型ケースの内側の一面を奥行き方向に沿ってふき取り、これを幅方向に5回繰り返した後、前記一面の一の対角線と平行にふき取り、これを手前から奥へ向かって5回繰り返した。
(試験区)
試験区1:本発明品100重量%を試験液とした除菌おしぼりでふき取り作業を行った。
試験区2:精製水で前記本発明品100重量%を50重量%濃度に希釈したものを試験液とした除菌おしぼりでふき取り作業を行った。
試験区3:一般に殺菌の目的で使用されている70重量%エタノールを試験液とした除菌おしぼりでふき取り作業を行った。
試験区4:無処理
また、前記試験区1〜3で用いた除菌おしぼり、及び何もしみこませていない状態の前記おしぼり用タオル布地で前記ふき取り作業をしたものを、それぞれ試験区5〜8とし、試験区5〜8を構成するおしぼり用タオル布地から、滅菌綿棒を用いて、ふき取り作業直後の前記内側面から検体を採取してクロモアガーO−157寒天培地(関東化学)に接種し、37℃で24時間培養し、生菌数を測定した。それぞれの試験区において検体を3(N=3)ずつ採取し、平均値を得た結果を表11に示す。
Figure 2017071566
表11から明らかなように、無処理、及び70重量%エタノールで殺菌処理した試験区1、2に比べ、本発明品で処理した試験区3,4では生菌数が低減されることが確認された。また、同様に試験区5,6に比べ、本発明品を含む試験区7,8でも生菌数が低減されることが確認された。
6−2.本発明品を使用した殺菌テスト2(乾燥状態での試験)
幅32cm、高さ26cm、奥行28cmの中空の直方体型ケースの内面に大腸菌O−157(Enterohemorrhagic Escherichia coli O157:H7 EDL 933)を1×10cfu/ml程度含む生理食塩水を噴霧し、前記直方体型ケースの内側が乾くまで30分静置した後に下記9〜12の試験区で処理を行った後、滅菌綿棒を用いて、前記直方体型ケースの内側面から検体を採取してクロモアガーO−157寒天培地(関東化学)に接種し、37℃で24時間培養し、生菌数を測定した。各試験区で用いた除菌おしぼり、及びふき取り作業は、「6−1.本発明品を使用した殺菌テスト1(湿潤状態での試験)」と同様とした。
(試験区)
試験区9:本発明品100重量%を試験液とした除菌おしぼりでふき取り作業を行った。
試験区10:精製水で前記本発明品100重量%を50重量%濃度に希釈したものを試験液とした除菌おしぼりでふき取り作業を行った。
試験区11:一般に殺菌の目的で使用されている70重量%エタノールを試験液とした除菌おしぼりでふき取り作業を行った。
試験区12:無処理
また、前記試験区9〜11で用いた除菌おしぼり、及び何もしみこませていない状態の前記おしぼり用タオル布地で前記ふき取り作業をしたものを、それぞれ試験区13〜16とし、試験区13〜16を構成するおしぼり用タオル布地から、滅菌綿棒を用いて、ふき取り作業直後の前記内側面から検体を採取してクロモアガーO−157寒天培地(関東化学)に接種し、37℃で24時間培養し、生菌数を測定した。それぞれの試験区において検体を3(N=3)ずつ採取し、平均値を得た結果を表12に示す。
Figure 2017071566
表12から明らかなように、乾燥状態でも無処理の試験区9では生菌数の減少は見られなかったが、70重量%エタノールで殺菌処理した試験区10、及び本発明品で処理した試験区11,12では生菌数が同程度に低減されることが確認された。また、同様に試験区13でも生菌数の減少は見られなかったが,試験区14、及び本発明品を含む試験区15,16では生菌数が同程度に低減されることが確認された。
6−3.本発明品を使用した殺菌テスト3
手洗い後乾燥させた手に本発明品を1.4ml噴霧し、全体に広げ、1分後に、滅菌綿棒を用いて、本発明品を噴霧した部分から検体を採取して標準寒天培地(日水製薬)に接種し、37℃で48時間培養し、生菌数を測定した。
比較品として一般に食品工場で殺菌の目的で使用されている70重量%エタノールを使用して上記と同様の方法で殺菌処理し、生菌数を測定した。結果を表13に示す。
Figure 2017071566
表13から明らかなように、70重量%エタノールで殺菌処理した試験区に比べ、本発明品で処理した試験区では生菌数が顕著に低減されることが確認された。
7.本発明品の官能試験
次に、本発明品を実際にパネラーが使用した際の評価を、皮膚の痒みの軽減、臭いの軽減、かかと角質硬さの改善、髪のハリの改善に対して行った。評価結果を表14に示す。
なお表14における評価は、上記「4.各種食中毒菌に対する殺菌効果の比較テスト1」で用いた本発明品を使用した8〜19名のパネラーが各評価項目について、使用の結果相当と感じた評価段階をアンケートとして答える形式で行った。なお、評価期間は各項目とも2か月間とした。
ここで、表14に示す各項目について、「皮膚の痒みの軽減」とは、日常的に皮膚に痒みを感じているパネラーが、評価期間中継続して患部に本発明品を塗布又は噴霧する等することによって、評価開始時と評価終了時の患部における相対的な痒みの軽減の有無を評価した項目である。「臭いの軽減」とは、パネラーが評価期間中継続して靴、ゴミ箱、雑巾のいずれかに本発明品を噴霧させる等によって評価開始時と評価終了時の患部における臭いの軽減の有無を評価した項目である。「かかと角質硬さの改善」とは、日常的にかかとの角質が固いと感じているパネラーが、評価期間中継続して患部に本発明品を塗布又は噴霧する等することによって、評価開始時と評価終了時の患部における相対的なかかとの角質の硬さ軽減の有無を評価した項目である。「髪のハリの改善」とは、パネラーが評価期間中継続して髪に本発明品を塗布又は噴霧する等することによって、評価開始時と評価終了時のそれぞれの時点において髪を引っ張ったときに切れるまでの強さについて、評価終了時の強さが評価開始時の強さと比べて相対的に強くなったかどうかを評価した項目である。評価の結果、「あまり変わらない」若しくは「不明」との回答に対しては効果が無かったとして×とし、それ以外の効果があったと判断できる回答については○とした。
さらに、アンケートの結果、本発明品について各評価項目について○評価に対応する回答を行った人数の割合を評価項目ごとの調査対象者合計に対して算出した。結果を表15に示す。
Figure 2017071566
Figure 2017071566
表14、15の結果から、本発明品は皮膚の痒みの軽減、臭いの軽減、かかと角質硬さの改善、髪のハリの改善に効果があることが明らかとなった。
7.本発明品を使用した安全性試験
上記「4.各種食中毒菌に対する殺菌効果の比較テスト1」で用いた本発明品を、以下に記す3種類の安全性試験に供した。
7−1.マウスを用いた急性経口毒性試験
本発明品を検体として、マウスにおける急性経口毒性を調べた。
5週齢のICR系雌雄マウス(日本エスエルシー株式会社)を購入し、約1週間予備飼育を行って一般状態に異常のないことを確認した後、試験に使用した。試験動物はポリカーボネート製ケージに各5匹収容し、室温23±2℃、照明時間12時間/日に設定した飼育室において飼育した。飼料(マウス・ラット用固型飼料:ラボMRストック、日本農産工業株式会社)および飲料水(水道水)は自由に摂取させた。
検体を注射用水で希釈し、100mg/mlの試験液を調製した。検体投与量として2000mg/kgを投与する試験群および溶媒対照として注射用水を投与する対照群を設定し、各群につき雌雄それぞれ5匹を用いた。
投与前に約4時間試験動物を絶食させた。体重を測定した後、試験群には試験液、対照群には注射用水をそれぞれ20ml/kgの投与容量で、胃ゾンデを用いて強制単回経口投与した。観察期間は14日間とした。投与日は頻回、翌日から1日1回の観察を行った。投与後7および14日に体重を測定し、t−検定により有意水準5%で群間の比較を行った。体重測定の結果を表16(雄)、表17(雌)に示す。観察期間終了時に動物すべてを剖検した。
Figure 2017071566
Figure 2017071566
試験の結果、死亡例に関しては、雌雄ともにいずれの投与群においても、観察期間中に死亡例は認められなかった。一般状態に関しては、雌雄ともにいずれの投与群においても、観察期間中に異常は認められなかった。投与後7および14日の体重測定では、雌雄ともに試験群は対照群と比べ体重値に差は見られなかった。観察期間終了時の剖検では、雌雄ともにすべての試験動物に異常は見られなかった。これらの結果から、検体のマウスにおける単回経口投与によるLD50値は、雌雄ともに2000mg/kg以上であるものと考えられた。
7−2.ウサギを用いた眼刺激性試験
本発明品を検体として、OECD化学物質毒性試験指針(2002)に準拠し、ウサギにおける眼刺激性を調べた。
日本白色種雄ウサギ(北山ラベス株式会社)を購入し、1週間以上の予備飼育を行って一般状態に異常のないことを確認した後、3匹を試験に使用した。試験動物はFRP製ケージに個別に収容し、室温22±2℃、照明時間12時間/日に設定した飼育室において飼育した。飼料はウサギ・モルモット用固型飼料(LRC4、オリエンタル酵母工業株式会社)を制限給与し、飲料水は水道水を自由摂取させた。試験開始時の体重が3.22kg、3.23kg、3.06kgのウサギをそれぞれウサギNo.1、ウサギNo.2、ウサギNo.3とした。
各試験動物の両眼の前眼部を試験開始当日に検査し、異常のないことを確かめた。体重測定後、各試験動物の片眼結膜嚢内に検体0.1mlを点眼し、約1秒間上下眼瞼を穏やかに合わせ保持した。他眼は無処置の対照とした。点眼後1、24、48および72時間に、スリットランプ(×10)(株式会社オーヒラ)を用いて角膜、虹彩、結膜などの観察を行い、Draize法の基準に従って眼刺激性の程度を採点した。得られた採点値を用いて各試験動物の合計評点を計算し、観察時間ごとに3匹の平均合計評点を求めた。
なお、点眼後1時間を除く各観察時間にフルオレセインナトリウムを用いて、角膜上皮障害の有無と程度を詳細に観察した。
結果を表18(ウサギNo.1)、表19(ウサギNo.2)、表20(ウサギNo.3)に示す。
Figure 2017071566
Figure 2017071566
Figure 2017071566
検体0.1mlをウサギ3匹の片眼に点眼した結果、試験眼では点眼後1時間から全例で眼瞼および眼球結膜の発赤(点数1)ならびに白濁液状の分泌物(点数1〜2)、加えて角膜表面の粗造化が見られた。24時間に2例(ウサギNo.2およびNo.3)で分泌物および角膜表面の粗造化、48時間に残る刺激反応は消失した。この他、瞬膜の充血が見られる例があった。
対照眼では、全例で観察期間を通して刺激反応は見られなかった。また、試験眼および対照眼について、フルオレセインナトリウムによる検査を行ったところ、すべての観察時間においていずれも染色は見られなかった。
観察期間中の平均合計評点の最高値は、試験眼では4.0(点眼後1時間)、対照眼では0(ゼロ)であった。これらの結果から、ウサギを用いた眼刺激性試験において、検体は「無刺激物」の範疇にあるものと評価された。
7−3.ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験
本発明品を検体として、OECD化学物質毒性試験指針(2002)に準拠し、ウサギにおける皮膚一次刺激性を調べた。
日本白色種雄ウサギ(北山ラベス株式会社)を購入し、1週間以上の予備飼育を行って一般状態に異常のないことを確認した後、3匹を試験に使用した。試験動物はFRP製ケージに個別に収容し、室温22±2℃、照明時間12時間/日に設定した飼育室において飼育した。飼料はウサギ・モルモット用固型飼料(LRC4、オリエンタル酵母工業株式会社)を制限給与し、飲料水は水道水を自由摂取させた。試験開始時の体重が3.48kg、3.17kg、3.09kgのウサギをそれぞれウサギNo.1、ウサギNo.2、ウサギNo.3とした。
各々の試験動物の体幹背部被毛を試験の約24時間前に剪毛した。体重測定後、試験動物1匹につき、約6cm2の面積で4箇所を設定し、そのうち2箇所には真皮までは達しないように角化層にすり傷を付け(有傷皮膚)、他の2箇所を無処置(無傷皮膚)とした。約2cm×3cmに裁断したガーゼパッチに検体0.5mlを均一に塗布し、無傷および有傷皮膚の各1箇所ずつに適用した後、マルチフィックス・ロール(アルケア株式会社)で固定した。また、パッチが皮膚と接触するように、さらにブレンダームサージカルテープ(スリーエムヘルスケア株式会社)で保持した。残りの無傷および有傷皮膚は対照とした。
適用時間は4時間とし、その後パッチを取り除き、適用部位を注射用水で清拭した。除去後1、24、48および72時間に観察を行い、下記基準に従って刺激反応の採点を実施した。
<紅斑および痂皮の形成>
紅斑なし 0
非常に軽度な紅斑(かろうじて識別できる) 1
はっきりした紅斑 2
中程度ないし高度紅斑 3
高度紅斑からわずかな痂皮の形成(深部損傷まで) 4*
(最高点4)
*出血、潰瘍および壊死は深部損傷として点数4に分類した。
<浮腫の形成>
浮腫なし 0
非常に軽度な浮腫(かろうじて識別できる) 1
軽度浮腫(はっきりした膨隆による明確な縁が識別できる) 2
中等度浮腫(約1mmの膨隆) 3
高度浮腫(1mm以上の膨隆と曝露範囲を超えた広がり) 4*
(最高点4)
また、Federal Register(1972)に準拠して、パッチ除去後1、24および48時間の採点値を合計して6で除し、さらに各試験動物の平均を算出して一次刺激性インデックス(P.I.I.)とし、以下に示すISO 10993-10の基準に基づき、検体の刺激性の評価を行った。結果を表21に示す。
<ウサギにおける一次刺激反応のカテゴリー>
(反応のカテゴリー) (P.I.I.)
無刺激性 0 〜0.4
弱い刺激性 0.5〜1.9
中等度の刺激性 2 〜4.9
強い刺激性 5 〜8
Figure 2017071566
除去後1時間にすべての適用部位ではっきりした紅斑(点数2)が見られたが、24時間に2例(ウサギNo.1、ウサギNo.2)の無傷皮膚および全例の有傷皮膚、48時間に残る適用部位で消失し、その後刺激反応は見られなかった。Federal Register(1972)に準拠して求めた一次刺激性インデックス(P.I.I.)は0.7となり、ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験において、検体は「弱い刺激物」の範疇に入るものと評価された。
以上の「7.本発明品を使用した安全性試験」に基づく結果から、本発明が誤って使用者の口や目に入った場合にも、本発明が使用者の体調や目に障害を与えることはなく、また、肌への刺激性もないことが明らかとなり、本発明が身体に対して安全であり、安心して肌へ塗布して使用することができる化粧料であることが明らかとなった。

Claims (7)

  1. 焼成カルシウム由来の水酸化カルシウム、エタノール、及び乳酸ナトリウムを含有する水溶液または水分散体であることを特徴とする化粧料。
  2. 前記焼成カルシウムが牡蠣殻、ホタテ貝殻、ホッキ貝殻、卵殻又は珊瑚殻の焼成物のうちから選ばれた1種又は2種以上の混合物である、請求項1に記載の化粧料。
  3. 前記焼成カルシウムが、ホタテ貝殻の焼成物からなる前記焼成カルシウムを含有することを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
  4. 前記焼成カルシウムの平均粒径が0.1〜10μmである、請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料。
  5. 焼成カルシウムが0.01〜15重量%、エタノールが5〜20重量%、乳酸ナトリウムが0.02〜20重量%の割合で配合されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧料。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の化粧料を含んでなるタオル。
  7. 焼成カルシウム、エタノール、乳酸ナトリウム、及び水を混合してなる化粧料の製造方法。
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