JP2017071027A - スリッタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切断幅の変更を繰り返しても刃物ホルダーユニットを確実に固定でき、且つ、刃先のスラスト振れを適正範囲に容易に収められることで、刃物の寿命が向上し、切断の品質が維持・向上するスリッタ装置を提供する。【解決手段】回転軸への固定手段を備えた刃物ホルダー4と、刃物ホルダーに回転軸と同軸に保持された円環状の丸刃3とを備えた刃物ホルダーユニット2を有するスリッタ装置において、固定手段は、刃物ホルダーユニットを回転軸に仮固定する仮固定手段と本固定する本固定手段とを有し、仮固定手段は回転軸の軸中心線に直角な面内で揺動する揺動カムからなり、本固定手段は雄ネジ部材63からなり、揺動カムを揺動させて刃物ホルダーユニットを回転軸に仮固定した後に雄ネジ部材で刃物ホルダーユニットを回転軸に本固定する。【選択図】図1

Description

本発明は、帯状の被切断部材を長さ方向に沿って複数の狭幅帯体に切断するためのスリッタ装置に関し、特に、コンピュータ用高精度磁気テープや二次電池用基材、或いは電子回路用基板材料等の帯状の被切断部材を、切断幅寸法や切り口の品質を保ちながら被切断部材の切断幅を自由に変更することができる刃物ホルダーユニットを有するスリッタ装置に関する。
刃物ホルダーユニットを有するスリッタ装置の概略を図9乃至図14を用いて説明する。図9は被切断部材の切断幅を自由に変更することができる刃物ホルダーユニットが刃先の向きを同じにして配置されたスリッタ装置の駆動伝達部を除く正面図であり、図10は被切断部材の切断幅を自由に変更することができる刃物ホルダーユニットが刃先の向きを交互に変えて配置されたスリッタ装置の駆動伝達部を除く正面図である。図11は図9と図10のスリッタ装置によって切断された被切断部材の断面図である。図12は刃物ホルダーユニットの部分断面図である。図13は従来技術の刃物ホルダーを説明するための図である。図14は図13の刃物ホルダーを有する刃物ホルダーユニットの状態を説明するための図である。
被切断部材の切断幅を自由に変更することができる刃物ホルダーユニット2を有するスリッタ装置は、例えば図9に示すように刃物ホルダーユニット2が刃先の向きを同じにして複数配置されたスリッタ装置1や、図10に示すように刃物ホルダーユニット2が刃先の向きを交互に変えて複数配置されたスリッタ装置1等がある。刃物ホルダーユニット2は図12に示すように、比較的厚みの薄いリング状の第1丸刃(以下、上刃と記載)3が装着されている刃物ホルダー4と、上刃3を刃物ホルダー4とで同心円状に挟んで複数の保持ボルト7で刃物ホルダー4に保持する円筒状の押え蓋5とで構成されて第1回転軸10に装着されている。また、剛性を有する第2丸刃(以下、下刃と記載)12は第2回転軸11に装着されている。そして、第1回転軸10と第2回転軸11とが平行に組立てられている。また、上刃3の刃先側面と下刃12の刃先側面とは、例えば比較的厚い被切断部材の場合は所定のスキマを保つように調整され、比較的薄い被切断部材の場合は図12に示すように付勢手段(皿バネ)13がホルダーユニット2に装着され、所定の接触圧力を保つようにその撓み量が調整されている。そして第1回転軸10と第2回転軸11との間に送られた帯状の被切断部材を長さ方向に沿って複数の狭幅帯体に切断するものである。
ところで、以上のようなスリッタ装置1において、帯状の被切断部材の切断幅を変える場合には、刃物ホルダーユニット2を軸線方向に移動して切断幅の変更を繰り返し行っても刃物ホルダーユニット2を確実に固定することができて、且つ、上刃3の刃先のスラスト振れが適正な範囲内に容易に収まることができるようにしなければならない。その技術として、本出願人が先に提案した特許文献1に開示している。これは、図13に示すように、刃物ホルダー4の内周面4b側と外周面4c側とに、軸線方向に貫通し、略半径方向に向かい他方の面側に到らない深溝40a、40bを少なくとも1個以上交互に隣接して形成し、深溝の溝間を内周面4b側と外周面4c側とを繋ぐ連結部40eとして、その連結部40eを軸線方向と直角な面内で弾性変形可能な肉厚になるように底部40cと底部40dを僅かに残して形成している。そして、軸固定ボルト90を締付けて連結部40eを弾性変形させることによって刃物ホルダー4の内径を減少させ、刃物ホルダーユニット2が第1回転軸10に固定されるようにしたものである。また、押え蓋5にも同様な溝を形成している。
この方法によれば、軸固定ボルト90を締めたり緩めたりする作業を図9或いは図10に示すようにスリッタ装置1の正面から行うことができるので、刃物ホルダーユニット2を軸線方向に移動させるのが容易であり、切断幅の変更を繰り返し行っても固定ボルト90で刃物ホルダーユニットを確実に固定することができて、且つ、刃先のスラスト振れを小さく抑えることができるとしている。
特開2010−188464号公報
ところが、この場合であっても、軸固定ボルト90を締め付けていくと、図14に示したように矢印で示した方向に力が働くことで許容範囲を超えた刃先のスラスト振れが発生することがある。また、図14(a)に示したように上刃3が軸固定ボルト90より左側にある場合と図14(b)に示したように上刃3が軸固定ボルト90より右側にある場合で、上刃3の刃先側面と下刃12の刃先側面とのスキマ或いは接触圧力が異なってきたりすることがある。以下に、その説明をする。
被切断部材の切断幅を自由に変更することができる刃物ホルダーユニット2を有するスリッタ装置1においては、軸固定ボルト90を緩めた時に、刃物ホルダーユニット2が第1回転軸10の軸線方向に容易に移動できるように、第1回転軸10の外径と刃物ホルダー4の内径とは、すきまばめになる公差で加工されている。たとえば、φ80mmの回転軸の場合、第1回転軸10の外径公差をg5(最大−0.010mm、最小−0.023mm)、刃物ホルダー4の内径公差をH6(最大+0.019mm、最小0mm)として、すきまばめの公差としている。この場合、第1回転軸10の外径と刃物ホルダー4の内径とのスキマは最小0.01mmから最大0.042mmとなる。このスキマに起因して、軸固定ボルト90を締めていった時に、軸固定ボルト90の締め付けトルクの作用により、図14(a)に示したように上刃3が軸固定ボルト90より左側にある場合であっても、または、図14(b)に示したように上刃3が軸固定ボルト90より右側にある場合であっても刃物ホルダーユニット2が矢印方向に傾きながら締まっていって、傾きが解消されないまま、刃物ホルダーユニット2が第1回転軸10に固定されてしまう。これは、固定ボルト90によって刃物ホルダーユニット2は確実に第1回転軸10に固定することができるが、第1回転軸10と刃物ホルダー4との間に僅かなスキマが存在するため、固定ボルト90を螺入して締め付けていくことによる力のモーメントの影響を受けてしまうことによる。
これにより、上刃3の刃先には許容範囲を超えたスラスト振れが発生するようになり、上刃3が1回転する間に上刃3の刃先側面と下刃12の刃先側面との円周方向におけるスキマのムラ或いは接触圧力のムラが発生することになる。また、図14(a)に示したように上刃3が軸固定ボルト90より左側にある場合と図14(b)に示したように上刃3が軸固定ボルト90より右側にある場合で上刃3の刃先側面と下刃12の刃先側面とのスキマ或いは接触圧力が異なってきたりすることになる。
スラスト振れによるスキマのムラ或いは接触圧力のムラが発生した場合は以下のような問題が生じる。まず、上刃3の刃先側面と下刃12の刃先側面とのスキマが大きい範囲或いは接触圧力が低い範囲では十分な切断力を得ることができないので被切断部材はちぎれるように切断されて切断粉が発生する。これは被切断物の切断品質に影響を及ぼす原因となる。スキマが小さい範囲或いは接触圧力が高い範囲では刃先に部分的な磨耗(偏磨耗)が発生する。これは刃物の寿命が得られない原因となる。また、上刃3が1回転する間におけるスキマのムラ或いは接触圧力のムラによって切断面には切断方向に沿ってまだら模様が繰り返し発生することになる。
次に、図14(a)と図14(b)に示した場合のように上刃3の刃先側面と下刃12の刃先側面とのスキマ或いは接触圧力が異なる場合は以下のような問題が生じる。まず、図9に示すスリッタ装置1の場合は、刃物ホルダーユニット2が刃先の向きを同じにして配置されたスリッタ装置1の場合で、この場合、切断された被切断部材W1の断面図は、図11(a)に示したように、一方の面(図の左側)には、上刃3のしのぎ面(傾斜面)によってダレ面101と垂直面201が形成され、他方の面はダレ面が発生しない垂直面202が形成される。また、図10示すスリッタ装置の場合は、刃物ホルダーユニット2が刃先の向きを交互に変えて配置されたスリッタ装置1の場合で、この場合、切断された被切断部材W2の断面図は図11(b)に示したように、上刃3のしのぎ面(傾斜面)によって、一方の面にはダレ面102とそれに続く垂直面203が、他方の面にはダレ面103とそれに続く垂直面204が左右対称に形成され、切断された被切断部材W3の断面図は図11(c)に示したように、両面ともダレ面が発生しない垂直面205、垂直面206が左右対称に形成されるようにしている。つまり、図10に示すスリッタ装置は、例えば、被切断部材W3のみを製品として使用する場合のように、図9に示すスリッタ装置に対して、より高い切断品質が要求される場合に用いられるスリッタ装置である。
これらのスリッタ装置1において、軸固定ボルト90は、図9及び図10に示すように下刃に締め付け工具が当たらない様に下刃から離れた位置で、且つ、スリッタ装置1の正面から見て締めやすい位置に配設されている。しかし、このため、図14(a)の場合は下刃との圧接力が強くなる方向に働くようになり、図14(b)の場合は下刃との圧接力が弱くなる方向に働くようになる。
つまり、図9で示したスリッタ装置の場合は、刃先を図に示したように左向きにした場合と、図示しない右向きにした場合とで上刃と下刃とのスキマ或いは接触圧力が異なってくる。このため、左側にダレ面を有する被切断部材と右側にダレ面を有する左右対称の両方の被切断部材を必要とする場合に、ダレ面101の大きさが異なったり、垂直面201及び202の面粗さが異なったりして、切断された2種類の被切断部材が左右対称ではないものになってしまう。
図10に示したスリッタ装置の場合は、折角被切断部材の左右切断面を均等に且つより精度良く仕上げるための構造にしたとしても、上刃3の刃先側面と下刃12の刃先側面とのスキマ或いは接触圧力が左右で異なるため、図11(b)で示した被切断部材W2では、左のダレ面102と右のダレ面103で大きさが異なったり、左の垂直面203と右の垂直面204で面粗さが異なったり、また、図11(c)で示した被切断部材W3では、左の垂直面205と右の垂直面206で面粗さが異なったりして切断面の面粗さが左右均等にならなくなってしまう。
以上の問題が生じることにより、刃物の寿命や切断された被切断部材の品質に影響を及ぼすことがあった。また、このため、切断幅を変更する度に、夫々の刃物ホルダー4の軸固定ボルト90の締め付けを加減するなどして、スラスト振れが適正な範囲内に収まるよう再度調整し直さなければならなかったり、最悪の場合には調整することができなくて別な刃物ホルダーユニットに交換しなければならかったりすることがあった。
本発明は、上述したような従来の刃物ホルダーユニットを有するスリッタ装置の欠点に鑑みてなされたものであり、切断幅の変更を繰り返し行っても刃物ホルダーユニットを確実に固定することができて、且つ、刃先のスラスト振れを最小限の適正な範囲内に容易に収めることができることで、刃物の寿命を向上させ、切断された被切断部材の品質を維持・向上させることができるスリッタ装置を提供することを課題とする。
本発明は、前述の課題を解決するため、まず、回転軸に嵌装され該回転軸に固定する固定手段を備えた刃物ホルダーと、該刃物ホルダーに前記回転軸と同軸に保持された円環状の丸刃と、を備えた刃物ホルダーユニットを有するスリッタ装置において、前記固定手段は前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に仮固定する仮固定手段と、前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に本固定する本固定手段と、を有し、前記仮固定手段は前記回転軸の軸中心線に直角な面内で揺動して前記回転軸に圧接する揺動カムからなり、前記本固定手段はネジを回して前記回転軸に圧接する雄ネジ部材からなり、前記揺動カムを揺動させて前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に仮固定した後に、前記雄ネジ部材で前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に本固定するようにしたスリッタ装置とする。
これにより、まず仮固定手段により回転軸の軸中心線に直角な面内のみの力を働かせて、スラスト振れを生じさせることなく第1回転軸と刃物ホルダーとのスキマをなくすことができるので、本固定手段で刃物ホルダーユニットを確実に固定することができて、且つ、スラスト振れをより小さく抑えることができるようになる。
また、前記刃物ホルダーには該刃物ホルダーの内周面に連通し略円周方向に伸延して前記刃物ホルダーの軸線方向に貫通する内周面溝が形成され、前記刃物ホルダーの内周面と前記内周面溝とによって区切られた部分には片持はり状に弾性変形して前記刃物ホルダーの内周面を拡縮可能な弾性変形部が形成され、該弾性変形部に前記仮固定手段を当接させることで、該仮固定手段を前記回転軸に間接的に圧接させて、前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に仮固定するようにしたスリッタ装置とする。
これにより、刃物ホルダーの内周面が回転軸に線接触又は面接触で圧接するようになるので、より効果的に上刃の刃先のスラスト振れを最小限に抑えることができて、且つ、回転軸に仮固定手段による押し傷をつけないで済むようになる。
また、前記弾性変形部に前記本固定手段を当接させることで、該本固定手段を前記回転軸に間接的に圧接させて、前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に本固定するようにしたスリッタ装置とする。
これにより、回転軸に本固定手段のネジによる傷をつけないで済むようになる。
また、前記刃物ホルダーの側面には前記回転軸の軸中心線と平行な軸孔が形成され、該軸孔には前記回転軸の略軸中心線に向かい前記刃物ホルダーの内周面或いは前記弾性変形部に連通する少なくとも2箇所以上の内周面側通し孔と、該内周面側通し孔に対向して前記刃物ホルダーの外周面に連通する外周面側通し孔と、が形成され、前記軸孔には該軸孔を揺動可能な揺動軸が嵌装され、該揺動軸には該揺動軸に軸直角で全部ではない1箇所以上の前記内周面側通し孔及び前記外周面側通し孔に連通する第1ネジ孔と、該揺動軸に軸直角で残りの前記内周面側通し孔及び前記外周面側通し孔に連通する第2ネジ孔と、が形成され、前記揺動カムは前記第1ネジ孔に螺入し前記刃物ホルダーの全部ではない1箇所以上の前記内周面側通し孔に揺動可能に突出して、その突出量が全部ではない1箇所以上の前記外周面側通し孔から調整可能な仮固定用押しネジからなり、前記雄ネジ部材は前記第2ネジ孔に螺入して前記残りの内周面側通し孔を通して前記回転軸に押し付ける本固定用押しネジからなり、前記揺動軸を揺動させて前記仮固定用押しネジを前記回転軸に直接或いは間接的に圧接させて前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に仮固定した後に、前記本固定用押しネジを回して該本固定用押しネジを前記回転軸に直接或いは間接的に圧接させて前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に本固定するようにしたスリッタ装置とする。
これにより、揺動カムを揺動軸に設けて突出量が調整可能な仮固定用押しネジとし、本固定手段も本固定用押しネジとすることで、仮固定手段の回転軸への圧接量を容易に調整可能にし、本固定手段で確実に固定することができる。
また、前記仮固定用押しネジと前記本固定用押しネジのうち少なくとも前記仮固定用押しネジは圧接力が調整可能な弾性体が内蔵されたプランジャとしたスリッタ装置とする。
これにより、仮固定手段の回転軸への圧接量をより容易に調整することができるようになる。
また、前記刃物ホルダーの側面には前記回転軸の軸中心線と平行な軸孔が形成され、該軸孔には前記回転軸の略軸中心線に向かい前記刃物ホルダーの内周面或いは前記弾性変形部に連通する少なくとも1箇所以上の内周面側通し孔と、該内周面側通し孔に対向して前記刃物ホルダーの外周面に連通する外周面側通し孔と、が形成され、前記軸孔には該軸孔を揺動可能な揺動軸が嵌装され、該揺動軸には前記内周面側通し孔に連通する第1ネジ孔と、ネジ径が前記第1ネジ孔のネジ径より大きく一方の端が該第1ネジ孔に連通し他方の端が前記外周面側に連通する第2ネジ孔と、が同心円状に形成され、前記揺動カムは前記第1ネジ孔に螺入し前記内周面側通し孔に揺動可能に突出して前記回転軸に直接或いは間接的に圧接するための押しネジと、前記外周面通し孔から挿入可能で前記第2ネジ孔に螺入され前記押しネジを回す工具用の通し孔を有し前記押しネジを当接させて該押しネジを所定の突出位置から退避できないように係止するための係止ナットと、からなり、前記雄ネジ部材は前記押しネジが兼ねていて、前記揺動軸を揺動させて前記突出位置に配置された前記押しネジを前記回転軸に直接或いは間接的に圧接させて前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に仮固定した後に、前記押しネジを回して前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に本固定するようにしたスリッタ装置とする。
これにより、仮固定手段を突出量が調整可能な押しネジとし、本固定手段を同じ押しネジとすることで、より簡易な構造で仮固定手段と本固定手段を確実に行うことができる。
また、前記押しネジは圧接力が調整可能な弾性体が内蔵されたプランジャとしたスリッタ装置とする。
これにより、仮固定手段の回転軸への圧接量をより容易に調整することができるようになる。
また、前記刃物ホルダーユニットを仮固定手段で仮固定した時にのみ前記刃物ホルダーユニットを本固定手段で本固定できるようにしたスリッタ装置とする。
これにより、仮固定手段で仮固定する前に本固定手段で間違って本固定してしまうことがないようにすることができ、上刃の刃先のスラスト振れを確実に防ぐことができるようになる。
本発明によれば、切断幅の変更を繰り返し行っても刃物ホルダーユニットを確実に固定することができて、且つ、刃先のスラスト振れを最小限の適正な範囲内に容易に収めることができるようになるので、刃物の寿命を向上させ、切断された被切断部材の品質を維持・向上させることができるようになる。
本発明に係るスリッタ装置の第1実施例を説明するための斜視図。 本発明に係るスリッタ装置の刃物ホルダーユニットの刃先の振れを説明するための図。 本発明に係るスリッタ装置の第1実施例の刃物ホルダーユニットの動作を説明するための図。 本発明に係るスリッタ装置の第1実施例の刃物ホルダーユニットの動作を説明するための図。 本発明に係るスリッタ装置の第2実施例を説明するための斜視図。 本発明に係るスリッタ装置の第2実施例の刃物ホルダーユニットの動作を説明するための図。 本発明に係るスリッタ装置の第3実施例を説明するための斜視図。 本発明に係るスリッタ装置の第4実施例を説明するための斜視図。 被切断部材の切断幅を自由に変更することができる刃物ホルダーユニットが刃先の向き同じにして配置されたスリッタ装置の駆動伝達部を除く正面図。 被切断部材の切断幅を自由に変更することができる刃物ホルダーユニットが刃先の向きを交互に変えて配置されたスリッタ装置の駆動伝達部を除く正面図。 図9と図10のスリッタ装置によって切断された被切断部材の断面図。 刃物ホルダーユニットの部分断面図。 従来技術の刃物ホルダーを説明するための刃物ホルダーの部分断面図。 図13の刃物ホルダーを有する刃物ホルダーユニットの状態を説明するための図。
以下、本発明の第1の実施例について図1乃至図4及び図9と図10を用いて説明してゆく。
図1に示すように、刃物ホルダー4には上刃3及び皿バネ13を装着する為の上刃3の内周面3a及び皿バネ13の内周面13aに合わせた段部4aが形成されている。刃物ホルダー4の側面には、回転軸まわりに間隔をおいて保持ボルト7を螺入させる為の複数の雌ねじ孔9があけられている。
押え蓋5には、刃物ホルダー4に同心円状に取り付けるための刃物ホルダー4の段部4aに合わせた図示しない座グリ穴が形成され、刃物ホルダー4の雌ねじ孔9に対向してボルト通し孔8があけられている。
次に、刃物ホルダーユニット2の組立て及びスリッタ装置1の組立てについて、上刃3の刃先側面と下刃12の刃先側面とが所定の接触圧力を保つよう調整され組立てられるまでを説明する。
刃物ホルダーユニット2の組立は、まず、揺動軸6の組立てを行う。揺動軸6の軸線方向の左右2箇所に設けられた第1ネジ孔61に、先端に回転可能なボール65を有し、図3(b)に示すように圧接力が調整可能なコイルスプリング70が内蔵された仮固定用ボールプランジャ64(株式会社ミスミ製又は相当品)を螺入する。仮固定用ボールプランジャ64の長さは揺動軸6の直径より短く、両端が揺動軸6からはみ出ないように取り付ける。
刃物ホルダー4の側面には軸中心線(第1回転軸10の軸中心線)と平行な軸孔42が形成され、刃物ホルダー4の外周面4cには軸孔42に連通する外周面側通し孔41が形成されている。そして揺動軸6を軸孔42に挿入し、本固定用ボールプランジャ63(株式会社ミスミ製又は相当品)を外周面側通し孔41から揺動軸6に設けられた第2ネジ孔62に螺入する。尚、刃物ホルダー4の外周面4cには軸孔42に連通して仮固定プランジャ64の螺入を調整するための調整孔44が揺動軸6の第1ネジ孔61に対向して形成され、内周面4bには軸孔42に連通し、仮固定プランジャ64が第1ネジ孔61から突出して揺動可能な逃がし溝43が形成されている。
刃物ホルダー4の外周面側通し孔41は本固定用プランジャ63が刃物ホルダー4の軸中心線と直角な面内でのみ揺動することができるように刃物ホルダー4の外周面に向かって広がる扇状に形成され、揺動方向の一方の面は刃物ホルダー4の軸中心に向かう直角面41bからなり、他方の面は傾斜面41aからなる。本固定用ボールプランジャ63の長さは揺動軸6の直径より長く、先端が揺動軸6からはみ出さないように取り付ける。後端は揺動軸6からはみ出すことで、揺動軸6が軸孔42から抜け出すことがないようにしている。尚、軸孔42には刃物ホルダー4の内周面4bに連通して本固定プランジャ63が刃物ホルダー4の軸中心に向いた時のみ本固定プランジャ63を通すことができる刃物ホルダー4の略軸中心に向かう内周面側通し孔45が形成されている。
次に、刃物ホルダー4の段部4aに皿バネ13と上刃3を装着する。その後、刃物ホルダー4と押え蓋5とで上刃3及び皿バネ13を挟み込んで、保持ボルト7で保持する。これにより、刃物ホルダーユニット2が組立てられる。
次に、刃物ホルダーユニット2を第1回転軸10に仮固定手段で適正な圧接力で圧接させるための圧接力の調整を以下の手順で行う。これは、第1回転軸10と同じ直径の調整用軸10aを用いて刃物ホルダーユニット2を第1回転軸10に組み込む前に前もって行うことができる。
手順1.図2に示すように、上刃3の先端に調整用軸10aに組み込んだ刃物ホルダーユニット2の上刃3の刃先に刃先のスラスト振れを測定するためのダイヤルゲージ300を当接させておく。
手順2.図3(a)に示すように本固定用プランジャ63は、外周面側通し孔41の直角面41b側に立てた状態で、その先端が揺動軸6からはみ出さないようにして揺動軸6の第2ネジ孔62に通す。
手順3.図3(b)に示すように調整孔44に通したレンチ67を矢印方向に回転させて、仮固定用ボールプランジャ64のコイルスプリング70を圧縮させて、ボール65を調整用軸10aに圧接させる。
手順4.この圧接量をレンチ67の回転角度やトルクレンチを用いたトルク量等で記録しておく。
手順5.図3(a)に示すようにレンチ66を矢印方向に更に回転させて、本固定用プランジャ63を内周面側通し孔45に通し、調整用軸10aに圧接させて本固定の状態にする。
手順6.この時のダイヤルゲージ300の振れで上刃のスラスト振れを確認する。
手順7.ダイヤルゲージ300の振れが大きい場合は、仮固定プランジャ64と本固定プランジャー63を一旦退避させてから、手順3,4で圧接量を変えてダイヤルゲージ300の振れが最小になるように調整を繰り返す。
手順8.調整が終了したら、図4(a)に示すように揺動軸6を揺動させて本固定用プランジャ63を傾斜面41a側に傾けて、本固定できない状態にしておく。これにより、図4(b)に示すように仮固定用ボールプランジャ64は逃がし溝43の中を揺動するので調整用軸10aから外れて仮固定が解除されることになる。
以上で仮固定手段の圧接力の調整が完了し、次にスリッタ装置1の組立てを行う。
第2回転軸11には、予め切断幅と切断条数に応じた下刃12と図9に示したスリッタ装置の場合はスペーサ22a、22b、22cが、図10に示したスリッタ装置1の場合はスペーサ22d、22e、22f、22gが装着され、第2回転軸11のフランジ部14とナット15によって軸線方向に締付けられて固定され、下部フレーム31の軸受32に嵌装される。図9に示したスリッタ装置の場合は下刃12の寸法S1とスペーサ22aの寸法S2を組み合わせた寸法(S1+S2)が帯状の被切断部材の切断幅の基準となり、図10に示したスリッタ装置1の場合は下刃12のスキマ12bの寸法S3とスペーサ22eの寸法S4を組み合わせた寸法(2×S3+S4)または下刃12の刃先部12aの寸法S5とスペーサ22dの寸法S6を組み合わせた寸法(2×S5+S6)が帯状の被切断部材の切断幅の基準となるので、要求される切断幅の精度に応じて下刃12及びスペーサ22a乃至スペーサ22gは精密に加工されている。尚、切断幅を変更する場合は、例えば特開2008−044071号公報に記載の2分割スペーサ等を用いることによって、第2回転軸11をスリッタ装置1から取り外すことなく、スペーサ22を取り外し、違う幅のスペーサ22と交換することができるようにしている。
第1回転軸10には前述の手順1から手順8で仮固定手段の圧接調整が済んだ図4(a)及び図4(b)で示した状態の刃物ホルダーユニット2が切断条数に応じて装着され、第1回転軸10は上部フレーム33の軸受34に嵌装される。次に下部フレーム31と上部フレーム33を合わせてフレーム30を組み立てる。この場合、上刃3が下部フレーム31に取り付けた下刃12の外周面やスペーサ22a乃至22gの外周面に当たって上刃の刃先が欠けることがないように下刃12のスキマ12bに上刃3の刃先が来るように上刃3を移動させておく。そして下部フレーム31と上部フレーム33の間にシム35を挟むことにより、上刃3と下刃12との刃先上下の噛合せ(オーバーラップ)量を調整する。次に刃物ホルダーユニット2を軸線方向に移動させて、上刃3の刃先側面と下刃12の刃先側面とを接触させる。次に傾斜面41a側に傾けていた本固定用プランジャ63を直角面41b側に傾けて圧接調整が済んだ仮固定プランジャ64で刃物ホルダー4を仮固定しながら、上刃3の刃先側面と下刃12の刃先側面が切断するのに適正な接触圧力になるように調整する。その方法として、例えば特開2014−012327号公報に記載の刃物ホルダー等を用いることで、安全且つ容易に、上刃3の刃先側面と下刃12の刃先側面の圧接位置(圧接寸法)を調整することができる。仮固定した状態で切断するのに適正な上刃3と下刃12の接触圧力が得られたら、図3(a)に示すようにレンチ66で本固定用プランジャ63を矢印方向に回転させて刃物ホルダーユニット2を第1回転軸10に本固定する。
以上により、まず、上刃3のスラスト振れが最小になるように調整された仮固定手段の仮固定プランジャ64で刃物ホルダーユニット2を第1回転軸10に仮固定することで、仮固定プランジャ64が突出する内周面4bと第1回転軸10を挟んで反対側の内周面4bが第1回転軸10と軸線方向に線接触乃至面接触するようになり、刃物ホルダーユニット2は第1回転軸に対して傾斜することなく軸直角に仮固定されるため、本固定プランジャ63の締め付けによる力のモーメントの影響を最小限に抑えることができるようになる。また、仮固定手段で刃物ホルダーユニット2を仮固定しなければ本固定手段である本固定プランジャ63で刃物ホルダーユニット2を本固定することができないようにしている。これにより、切断幅の変更を繰り返し行っても刃物ホルダーユニット2を確実に固定することができて、且つ、刃先のスラスト振れを最小限の適正な範囲内に容易に収めることができるようになるので、刃物の寿命を向上させ、切断された被切断部材の品質を維持・向上させることができるようになる。
次に、本発明の第2の実施例について図2と図5と図6及び図9と図10を用いて説明してゆく。
この場合、刃物ホルダー4に上刃3及び皿バネ13を装着する手順は第1の実施例と同じなので省略し、刃物ホルダーユニット2の組立て及び調整について説明する。
刃物ホルダー4の側面には図5に示すように刃物ホルダー4の軸中心線(第1回転軸10の軸中心線)と平行な軸孔42が形成され、軸孔42には刃物ホルダー4の外周面4cに連通する外周面側通し孔41と、図6(a)に示すように外周面側通し孔41に対向して刃物ホルダーの内周面4bに連通する内周面側通し孔45が形成されている。そして揺動軸6を軸孔42に挿入する。揺動軸6には内周面側通し孔45に連通して仮固定・本固定兼用ボールプランジャ53が螺入される第1ネジ孔51と、ネジ径が第1ネジ孔51のネジ径より大きく一方の端が第1ネジ孔51に連通し他方の端が外周面側通し孔41に連通して係止ナット55が螺入される第2ネジ孔52とが同心円に形成されている。
刃物ホルダー4の外周面側通し孔41は、係止ナット55が挿入可能な大きさに形成され、内周面側通し孔45は仮固定・本固定兼用ボールプランジャ53が刃物ホルダー4の軸中心線と直角な面内でのみ揺動することができるように刃物ホルダーの軸中心線と直角な方向に伸延する長孔に形成されている。また、内周面側通し孔45の揺動方向の一方の面には仮固定・本固定兼用ボールプランジャ53が回転軸中心に向かうことができるように刃物ホルダー4の軸中心に向かう直角面45aが形成され、他方の面には仮固定・本固定兼用ボールプランジャ53が揺動して第1回転軸10から退避できるスペースを有して外周面側に広がるR状面45bが形成されている。
次に、刃物ホルダーユニット2を第1回転軸10に仮固定手段で適正な圧接力で圧接させるための圧接力の調整を以下の手順で行う。これは、第1回転軸10と同じ直径の調整用軸10aを用いて刃物ホルダーユニット2を第1回転軸10に組み込む前に前もって行うことができる。
手順1.図2に示すように、上刃3の先端に調整用軸10aに組み込んだ刃物ホルダーユニット2の上刃3の刃先に刃先のスラスト振れを測定するためのダイヤルゲージ300を当接させておく。
手順2.図6(a)に示すように、仮固定・本固定兼用ボールプランジャ53を内周面側通し孔45の直角面45aに沿わせることで外周面側通し孔41に垂直に立てた状態にして、レンチ68を矢印方向に回転させて螺入し、コイルスプリング57を圧縮させて、ボール54を調整用軸10aに圧接させ、仮固定状態にする。この時の圧接量は図6(c)に示すように揺動軸6が揺動して、ボール54が調整用軸10aから退避することが可能な圧接量とする。
手順3.この圧接量をレンチ68の回転角度やトルクレンチを用いたトルク量等で記録しておく。
手順4.図6(b)に示すように、レンチ69を矢印方向に回転させて、仮固定・本固定兼用ボールプランジャ53が仮固定状態の所定の位置から退避できないように係止ナット55を仮固定・本固定兼用ボールプランジャ53に当接させて係止する。
手順5.図6(a)に示すようにレンチ68を矢印方向に更に回転させて、仮固定・本固定兼用ボールプランジャ53を調整用軸10aに圧接させて本固定の状態にする。
手順6.この時のダイヤルゲージ300の振れで上刃3のスラスト振れを確認する。
手順7.ダイヤルゲージ300の振れが大きい場合は、係止ナット55と仮固定・本固定兼用ボールプランジャ53を一旦退避させて手順2からやり直し、手順3,4で圧接量を変えてダイヤルゲージ300の振れが最小になるように調整を繰り返す。
手順8.調整が終了したら、まず仮固定・本固定兼用ボールプランジャ53を係止ナット55に当接するまで図3(a)の矢印方向とは逆方向にレン68チを回転させて仮固定状態に戻し、図6(c)に示すように揺動軸6を揺動させて仮固定・本固定兼用プランジャ53を傾けておく。これにより仮固定・本固定兼用ボールプランジャ53は仮固定が解除され、仮固定手段の圧接力の調整が完了する。
以上のように仮固定手段と本固定手段を同じボールプランジャとすることで、より簡易な構造とすることができる。尚、スリッタ装置1の組立ては、仮固定手段と本固定手段とで同じのボールプランジャを用いること以外は前述の実施例1と同じであるので省略する。
次に、本発明の第3の実施例について図7を用いて説明する。この場合、図7(b)に示すように仮固定手段である仮固定プランジャ64と図7(a)に示すように本固定手段である本固定プランジャ63の構造及びその動作は第1の実施例と同じである。第1の実施例と異なるのは、刃物ホルダー4には、図7(c)に示すように内周面4bに連通する内周面連通溝71とその内周面連通溝部71に連通して仮固定プランジャ64の逃がし溝43と本固定プランジャ63の内周面側通し孔45のうち少なくとも仮固定プランジャ64の逃がし溝43が連通するプランジャ当接溝72とそのプランジャ当接溝72に連通して略円周方向に伸延する円周溝73からなる刃物ホルダー4の軸線方向に貫通した内周面溝74が形成され、内周面4bと内周面溝74によって区切られた部分には、片持ちはり状に弾性変形して内周面4bを拡縮可能な弾性変形部76が形成され、この弾性変形部76のプランジャ当接面75に仮固定用プランジャ64と本固定用プランジャ63のうち少なくとも仮固定用プランジャ64を当接させるようにしたことである。尚、係止部77は内周面連通溝71の中間に形成され弾性変形部76が内周面4bに撓み過ぎて塑性変形しないように係止するためのものである。
これにより、第1回転軸10に本固定プランジャ63や仮固定プランジャ64が直接点接触で当接するのではなく、刃物ホルダー4の内周面4bが第1回転軸10に線接触又は面接触で当接することになるので、より効果的に上刃3のスラスト振れを抑えることができるようになる。また、第1回転軸10に本固定用プランジャ63や仮固定用プランジャ64の先端のボールが直接当接することがないので第1回転軸10にボールによるへこみ傷をつけないで済むようになる。
次に、本発明の第4の実施例について図8を用いて説明する。この場合、仮固定・本固定兼用プランジャ53の構造及びその動作は第2の実施例と同じである。第2の実施例と異なるのは、図7(c)と同じように弾性変形部76が形成され、この弾性変形部76に仮固定・本固定兼用プランジャ53を当接させるようにしたことである。
この場合も実施例3と同様に、第1回転軸10に仮固定・本固定兼用プランジャ53が直接点接触で当接するのではなく、刃物ホルダー4の内周面4bが第1回転軸10に線接触又は面接触で当接することになるので、より効果的に上刃3のスラスト振れを抑えることができるようになる。また、第1回転軸10に仮固定・本固定兼用プランジャ53の先端のボールが直接当接することがないので第1回転軸10にボールによるへこみ傷をつけないで済むようになる。
尚、第1の実施例乃至第4の実施例において、仮固定手段及び本固定手段として先端に回転可能なボールを有し圧接力が調整可能なコイルスプリング内蔵のボールプランジャを用いたが、これに限るものではなく、図示の実施の形態に限定されるものではないことは云うまでもない。
1 スリッタ装置
2 刃物ホルダーユニット
3 第1丸刃(上刃)
4 刃物ホルダー
5 押え蓋
6 揺動軸
7 保持ボルト
8 ボルト通し孔
9 雌ねじ孔
10 第1回転軸
11 第2回転軸
12 第2丸刃(下刃)
13 皿バネ
14 フランジ
15 ナット
30 フレーム
31 下部フレーム
32 軸受
33 上部フレーム
34 軸受
35 シム
41 外周面側通し孔
42 軸孔
43 逃がし溝
44 調整孔
45 内周面側通し孔
51 第1ネジ孔
52 第2ネジ孔
53 仮固定・本固定兼用ボールプランジャ
54 ボール
55 係止ナット
56 工具用通し孔
57 コイルスプリング
61 第1ネジ孔
62 第2ネジ孔
63 本固定用ボールプランジャ
64 仮固定用ボールプランジャ
65 ボール
66,67,68,69 レンチ
70 コイルスプリング
71 内周面連通溝
72 プランジャ当接溝
73 円周溝
74 内周面溝
75 プランジャ当接面
76 弾性変形部
77 係止部
90 軸固定ボルト
300 ダイヤルゲージ

Claims (8)

  1. 回転軸に嵌装され該回転軸に固定する固定手段を備えた刃物ホルダーと、
    該刃物ホルダーに前記回転軸と同軸に保持された円環状の丸刃と、を備えた刃物ホルダーユニットを有するスリッタ装置において、
    前記固定手段は前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に仮固定する仮固定手段と、
    前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に本固定する本固定手段と、を有し、
    前記仮固定手段は前記回転軸の軸中心線に直角な面内で揺動して前記回転軸に圧接する揺動カムからなり、
    前記本固定手段はネジを回して前記回転軸に圧接する雄ネジ部材からなり、
    前記揺動カムを揺動させて前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に仮固定した後に、
    前記雄ネジ部材で前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に本固定するようにしたことを特徴とするスリッタ装置
  2. 前記刃物ホルダーには該刃物ホルダーの内周面に連通し略円周方向に伸延して前記刃物ホルダーの軸線方向に貫通する内周面溝が形成され、
    前記刃物ホルダーの内周面と前記内周面溝とによって区切られた部分には片持はり状に弾性変形して前記刃物ホルダーの内周面を拡縮可能な弾性変形部が形成され、
    該弾性変形部に前記仮固定手段を当接させることで該仮固定手段を前記回転軸に間接的に圧接させて、前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に仮固定するようにした請求項1に記載のスリッタ装置
  3. 前記弾性変形部に前記本固定手段を当接させることで該本固定手段を前記回転軸に間接的に圧接させて、前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に本固定するようにした請求項2に記載のスリッタ装置
  4. 前記刃物ホルダーの側面には前記回転軸の軸中心線と平行な軸孔が形成され、
    該軸孔には前記回転軸の略軸中心線に向かい前記刃物ホルダーの内周面或いは前記弾性変形部に連通する少なくとも2箇所以上の内周面側通し孔と、
    該内周面側通し孔に対向して前記刃物ホルダーの外周面に連通する外周面側通し孔と、が形成され、
    前記軸孔には該軸孔を揺動可能な揺動軸が嵌装され、
    該揺動軸には該揺動軸に軸直角で全部ではない1箇所以上の前記内周面側通し孔及び前記外周面側通し孔に連通する第1ネジ孔と、
    該揺動軸に軸直角で残りの前記内周面側通し孔及び前記外周面側通し孔に連通する第2ネジ孔と、が形成され、
    前記揺動カムは前記第1ネジ孔に螺入し前記刃物ホルダーの全部ではない1箇所以上の前記内周面側通し孔に揺動可能に突出して、その突出量が全部ではない1箇所以上の前記外周面側通し孔から調整可能な仮固定用押しネジからなり、
    前記雄ネジ部材は前記第2ネジ孔に螺入して前記残りの内周面側通し孔を通して前記回転軸に押し付ける本固定用押しネジからなり、
    前記揺動軸を揺動させて前記仮固定用押しネジを前記回転軸に直接或いは間接的に圧接させて前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に仮固定した後に、
    前記本固定用押しネジを回して該本固定用押しネジを前記回転軸に直接或いは間接的に圧接させて前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に本固定するようにした請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスリッタ装置
  5. 前記仮固定用押しネジと前記本固定用押しネジのうち少なくとも前記仮固定用押しネジは圧接力が調整可能な弾性体が内蔵されたプランジャとした請求項4に記載のスリッタ装置
  6. 前記刃物ホルダーの側面には前記回転軸の軸中心線と平行な軸孔が形成され、
    該軸孔には前記回転軸の略軸中心線に向かい前記刃物ホルダーの内周面或いは前記弾性変形部に連通する少なくとも1箇所以上の内周面側通し孔と、
    該内周面側通し孔に対向して前記刃物ホルダーの外周面に連通する外周面側通し孔と、が形成され、
    前記軸孔には該軸孔を揺動可能な揺動軸が嵌装され、
    該揺動軸には前記内周面側通し孔に連通する第1ネジ孔と、
    ネジ径が前記第1ネジ孔のネジ径より大きく一方の端が該第1ネジ孔に連通し他方の端が前記外周面側に連通する第2ネジ孔と、が同心円状に形成され、
    前記揺動カムは前記第1ネジ孔に螺入し前記内周面側通し孔に揺動可能に突出して前記回転軸に直接或いは間接的に圧接するための押しネジと、
    前記外周面通し孔から挿入可能で前記第2ネジ孔に螺入され前記押しネジを回す工具用の通し孔を有し前記押しネジを当接させて該押しネジを所定の突出位置から退避できないように係止するための係止ナットと、からなり、
    前記雄ネジ部材は前記押しネジが兼ねていて、
    前記揺動軸を揺動させて前記突出位置に配置された前記押しネジを前記回転軸に直接或いは間接的に圧接させて前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に仮固定した後に、
    前記押しネジを回して前記刃物ホルダーユニットを前記回転軸に本固定するようにした請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスリッタ装置
  7. 前記押しネジは圧接力が調整可能な弾性体が内蔵されたプランジャとした請求項6に記載のスリッタ装置
  8. 前記刃物ホルダーユニットを仮固定手段で仮固定した時にのみ前記刃物ホルダーユニットを本固定手段で本固定できるようにした請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のスリッタ装置
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