JP2017070990A - 缶製造装置 - Google Patents

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山下 淳
Atsushi Yamashita
淳 山下
細井 正宏
Masahiro Hosoi
正宏 細井
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Abstract

【課題】金属素材からなる缶体の胴部に対して底部近傍まで縮径加工を施すことができ、底部近傍がくびれた異形缶を安定して提供できる缶製造装置を提供する。【解決手段】缶製造装置100は、缶体10の底部12に当接するベースパッド20と、ベースパッド20に取り付けられて缶体10の胴部11の底部12側を保持する缶体ホルダ30と、缶体ホルダ30に対して缶軸方向に進退して胴部11を縮径加工する絞り金型40と、絞り金型40を缶体ホルダ30に対して缶軸方向に進退移動させるツールホルダ50とを備え、絞り金型40は、センターブロック41と、そのセンターブロック41の外側に嵌められた筒状のスリーブ42とを備え、ツールホルダ50には、円筒状間隙43に缶体10の開口縁部15が押し込まれた際に、缶体10に当接して缶体10をベースパッド20側に向けて付勢する付勢手段60が設けられている。【選択図】 図1

Description

本発明は、飲料用等に用いられる金属製の缶体に絞り加工を施す缶製造装置に関する。
アルミニウム等の金属製の缶は、例えば円形状に打ち抜いた金属薄板材に対して、絞り・しごき加工(DI)等を施して有底円筒状の缶体に成形し、さらにその缶体に縮径加工等を行うことにより、缶体の先端開口を、缶外径より小さい内径を有する円筒状の絞り型の内側へ押し込むことで、先端開口から所定長を縮径した形状に加工される。
例えば特許文献1には、有底円筒状の缶体に縮径加工を施す缶製造装置が記載されている。この缶製造装置は、ベースパッドに固定された缶体に対して絞り型を前進させることにより缶体を縮径する構造とされており、絞り型に取り付けられて缶胴の膨出を防止するガイドリングを絞り型に対して後退自在に設けることにより、絞り型による縮径位置をベースパッドに近づけて、高さの低い缶体についても絞り加工を施すことが可能となっている。
また、特許文献2には、絞り加工により缶胴部を縮径加工する製造方法及び製造装置が開示されている。この場合、缶を軸方向に支持ししながら縮径する工程を多段階に繰り返すことにより、ボトム側あるいは開口側に向かって縮径する等の形状を有する缶を成形することが可能となっている。
さらに、特許文献3には、有底筒状の缶体(容器)を成形し、その缶体の胴部の外径を縮径する絞り加工又は拡大する拡径加工とを組み合わせて成形を行うことにより、缶体の胴部に種々の変形を形成する変形容器の製造方法が開示されている。
特開2003‐200235号公報 特開2004‐188423号 特許第4653196号公報 国際公開第2013/118728号
ところで、このような缶体の成形加工において、缶軸方向に長い変形をさせる加工や、径変化の量の大きな加工など、1回の加工量を大きくすることが求められる場合がある。また、缶底から開口部までに複数段の縮径部と拡径部とが形成された異形缶等を成形するために、従来よりも缶底に近い部分に加工を行うことが求められている。
例えば特許文献4に記載される缶製造装置では、缶体の胴部外周面の一部に当接して保持する缶体ポケットを設け、缶体ポケットと拘束リングとを組み合わせて形成される略円筒面状の拘束面によって缶体の底部近傍における外周面を拘束することにより、缶胴の膨出や弾性変形等を抑制して、1回の加工量を大きくした異形缶の製造を行うことを提案している。
ところが、特許文献4に記載の缶製造装置のように、1回の加工量を大きくしたり、缶底に近い部分を加工したりする場合、缶体の内部に金型が深く入り込むことにより、缶体内部から金型を引き抜く際の缶体と金型との摩擦抵抗が大きくなり、缶体と金型との離型性を低下させる。そして、缶体と金型との間の摩擦力が、缶体内部から金型を引き抜く際のノックアウトエアーや、缶体を保持するグリップ力に打ち勝つ場合には、缶体内部から金型を引き抜くことができずに、缶体の生産性を著しく低下させることになる。したがって、結果的に成形を行うことができる缶体の形状は、非常に限定されている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、金属素材からなる缶体の胴部に対して底部近傍まで縮径加工を施すことができ、底部近傍がくびれた異形缶を安定して提供できる缶製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、一端が開口された有底円筒形状の缶体における胴部に縮径加工を施す缶製造装置であって、前記缶体の底部に当接するベースパッドと、該ベースパッドに取り付けられて前記胴部の前記底部側を保持する缶体ホルダと、前記缶体ホルダに対して缶軸方向に進退して前記胴部を縮径加工する絞り金型と、前記絞り金型を前記缶体ホルダに対して缶軸方向に進退移動させるツールホルダとを備え、前記絞り金型は、センターブロックと、該センターブロックの外側に嵌められた筒状のスリーブとを備え、前記ツールホルダには、前記センターブロックと前記スリーブとの間に設けられた円筒状間隙に前記缶体の開口縁部が押し込まれた際に、前記缶体に当接して該缶体を前記ベースパッド側に向けて付勢する付勢手段が設けられている。
絞り金型を前進させてセンターブロックとスリーブとの間の円筒状間隙に缶体の開口縁部を押し込んで、胴部に絞り加工を施した後、絞り金型を後退させてセンターブロックを缶体の内部から引き抜く際には、絞り金型の円筒状間隙に押し込まれて成形された缶体胴部の縮径部の長さが長くなる程、センターブロックとスリーブとが缶体の底部側に深く入り込み、絞り金型と縮径部との近接範囲が長くなる。このため、絞り金型を後退させて、センターブロックを缶体の内部から引き抜く際の、センターブロック及びスリーブと縮径部との間の摩擦抵抗が大きくなる。そして、この絞り金型と缶体との間の摩擦抵抗が缶体ホルダと缶体との間の摩擦抵抗(グリップ力)よりも大きくなる場合には、缶体から絞り金型を引き抜く際に、缶体ホルダにより缶体をベースパッドに設置した状態に保持しておくことができずに、絞り金型と一緒に缶体が後退させられることや、絞り金型を後退させている途中に缶体が突然抜けて脱落するおそれがある。このように、缶体の胴部に対して底部近傍まで縮径加工を行う際には、缶体と絞り金型との離型性が低下し、缶体を安定して搬送することができないため、缶体の生産性を著しく低下させることになる。
この点、本発明の缶製造装置では、缶体に当接して缶体をベースパッド側に向けて付勢する付勢手段を設けており、絞り金型を後退させる際に、缶体ホルダによる缶体のグリップ力に加えて、付勢手段によるベースパッド側に向けた付勢力を付加することができる。これにより、絞り金型が缶体の底部近傍まで押し込まれて、絞り金型と缶体の縮径部との近接範囲が長く設けられる場合であっても、絞り金型を後退させる初期の時点、すなわち缶体と絞り金型との摩擦抵抗が最大となる位置において、缶体を付勢手段によってベースパッド側に付勢でき、缶体をベースパッドに設置した状態を維持できる。したがって、缶体の胴部に対して底部近傍まで縮径加工を施すことができるので、底部近傍がくびれた異形缶を安定して製造でき、生産性を向上させることができる。
本発明の缶製造装置において、前記付勢手段は、前記缶体の開口縁部を付勢する構成とすることができる。また、前記付勢手段は、前記缶体の底部内面を付勢する構成とすることもできる。
缶体の開口縁部を付勢する場合と底部内面を付勢する場合のいずれの場合であっても、缶体ホルダによる保持部分に加えて、缶体の開口縁部や底部内面をベースパッド側に付勢することで、缶体をベースパッドに設置した状態を維持できる。
本発明の缶製造装置において、前記ツールホルダには、前記缶体の内部に加圧エアーを供給するエアー流路が設けられているとよい。
缶体の胴部は厚みが薄く、絞り金型を前進させて、絞り金型の円筒状間隙に缶体の開口縁部を押し込んで絞り加工を施す際に、缶軸方向の圧縮力が加えられることにより、胴部に座屈を生じ易い。特に、缶体の底部近傍までの深い位置まで絞り加工を施す際には、座屈がさらに生じ易くなる。そこで、缶体の内部に加圧エアーを供給して、缶体の内部を陽圧に保持しておくことにより、胴部の座屈を防止できる。
一方、絞り加工後に絞り金型を後退させて、缶体の内部からセンターブロックを引き抜く際には、缶体の内部にエアーを供給することにより、缶体の内部の急激な減圧を抑制でき、缶体の変形を防ぐことができる。また、缶体の内部に供給された加圧エアーによっても、缶体を引き抜く方向に付勢できるので、缶体をベースパッドに設置した状態を確実に維持できる。さらに、付勢手段によって缶体を付勢する際に缶軸方向に加えられる胴部への負荷が大きくなるが、缶体の内部に加圧エアーを供給して陽圧に維持しておくことにより、胴部が座屈しないように、缶体の強度を高めることができる。
本発明によれば、金属素材からなる缶体の胴部に対して底部近傍まで縮径加工を施すことができ、底部近傍がくびれた異形缶を安定して提供できる。
本発明の第1実施形態の缶製造装置において、成形前の缶体を保持させた状態を示す断面図である。 図1に示す缶製造装置において、絞り金型が前進して缶体の胴部が円筒状間隙に押し込まれた状態を示す断面図である。 図2に示す缶製造装置において、缶体の縮径部の成形後に絞り金型を後退させる際の後退初期の状態を示す断面図である。 図3に示す缶製造装置において、絞り金型を後退させて、円筒状間隙から缶体の縮径部が引き抜かれた状態を示す断面図である。 缶体を搬送しながら加工を行う缶製造装置を示す概略図である。 本発明の第2実施形態の缶製造装置において、成形前の缶体を保持させた状態を示す断面図である。 図6に示す缶製造装置において、絞り金型が前進して缶体の胴部が円筒状間隙に押し込まれた状態を示す断面図である。 図7に示す缶製造装置において、缶体の縮径部の成形後に絞り金型を後退させる際の後退初期の状態を示す断面図である。
以下、本発明の缶製造装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1〜図4に示す第1実施形態の缶製造装置100は、図1に示すように、一端が開口された有底円筒形状の缶体10における胴部11に縮径加工を施す装置である。
缶製造装置100は、図1に示すように、缶体10の底部12に当接するベースパッド20と、ベースパッド20に取り付けられて缶体10の胴部11の底部12を保持する缶体ホルダ30と、缶体ホルダ30に対して缶軸方向(軸線O方向)に進退して胴部11を縮径加工する絞り金型40と、絞り金型40を缶体ホルダ30に対して缶軸方向に進退移動させるツールホルダ50とを備える。
ベースパッド20は、図1に示すように、皿状部21を有するリング板状に設けられ、この皿状部21に缶体10の底部12が嵌め込まれることで位置決めされる。また、皿状部21の中央部には、缶軸方向に貫通する貫通孔22が形成されており、この貫通孔22内に、缶軸方向に沿って進退可能な押出部23が設けられている。図示は省略するが、成形後の缶体10は、絞り金型40を後退させた後で、押出部23を前進させることにより、缶体10の底部12の外面を押出部23で押して、缶体ホルダ30から所定のタイミングで缶製造装置100から取り出す。
缶体ホルダ30は、図1に示すように、缶体10の胴部11の外周面と係合可能な係合孔31を有し、円筒状に設けられている。また、缶体ホルダ30には、胴部11の底部12側と当接して保持するグリップ部32が設けられている。グリップ部32は、例えばゴム材からなる部材により、空気圧によって膨張又は収縮可能に設けられ、空気を送り込まれて膨張することにより、胴部11の底部12側の外周面を締め付けて保持し、逆に収縮することにより、その保持を解除することができる。
絞り金型40は、センターブロック41と、センターブロック41の外側に嵌められた筒状のスリーブ42とを有し、センターブロック41とスリーブ42との間に、缶体10の胴部11の開口縁部15が押し込まれる円筒状間隙43が形成されている。また、これらセンターブロック41とスリーブ42とは、ツールホルダ50に固定されており、ツールホルダ50と一体に、缶軸方向に進退移動されるようになっている。
センターブロック41は、図1に示すように円筒状に設けられ、その外周面が缶軸方向に沿ってストレート状に形成されている。また、センターブロック41の内部に、ホルダー軸部51を挿通して、固定ボルト55によって固定することにより、このホルダー軸部51を介してセンターブロック41がツールホルダ50に固定されている。このホルダー軸部51には、缶体10の内部に加圧エアーを供給するエアー流路52が設けられている。なお、固定ボルト55には、エアー流路52と連通する連通路53が設けられており、この連通路53を介してエアー流路52から缶体10の内部に加圧エアーが供給されるようになっている。
一方、スリーブ42は、その先端部、すなわちベースパッド20側の内周面の先端が、缶体10の開口縁部15の外径よりも大きい内径に設けられており、基端側(ツールホルダ50側)に向かうにつれて徐々に縮径して設けられる。このため、センターブロック41とスリーブ42との間の円筒状間隙43は、基端部側に向かうにつれて間隔が徐々に狭められている。これにより、絞り金型40を缶体10に向かって前進させると、スリーブ42の内周面に缶体10の開口縁部15が当接し、スリーブ42の内周面に沿って変形しながら開口縁部15が円筒状間隙43の奥に徐々に誘い込まれる。そして、センターブロック41とスリーブ42との間に胴部11が嵌め込まれ、これらセンターブロック41とスリーブ42との間で押圧されることにより縮径部16が形成されるとともに、スリーブ42の内周面に沿った湾曲部17が形成される。なお、この湾曲部17の缶軸方向の位置は、缶体10に対する絞り金型40の前進位置を変更することにより調節することができる。
また、ツールホルダ50には、縮径部16の成形時に円筒状間隙43に缶体10の開口縁部15が押し込まれた際に、缶体10に当接して缶体10をベースパッド20側に向けて付勢する付勢手段60が設けられている。本実施形態の缶製造装置100では、付勢手段60は、缶体10の縮径部16の開口縁部15を付勢する構成とされている。具体的には、付勢手段60は、缶体10の開口縁部15に当接するノックアウトリング61と、ノックアウトリング61とホルダー軸部51のフランジ部56との間に配置されて缶軸方向に伸縮自在に設けられたコイルスプリング62と、センターブロック41の後端面とノックアウトリング61との間に配置されたスペーサリング63とを備え、ツールホルダ50とホルダー軸部51とに挟まれた円環状の空間部に内蔵されている。また、ノックアウトリング61とスペーサリング63とは、ホルダー軸部51と係合して設けられ、ホルダー軸部51に案内されて缶軸方向に進退自在に設けられている。そして、付勢手段60は、図2に示すように、円筒状間隙43を通過した縮径部16の開口縁部15に当接することにより、缶体10の開口縁部15を缶軸方向に沿ってベースパッド20側に付勢可能となっている。
なお、付勢手段60では、スペーサリング63の厚みを変更することにより、付勢時におけるコイルスプリング62の長さ(圧縮時の長さ)を変更でき、これにより、コイルスプリング62による付勢力(反発力)の大きさを微調整できる。
以上説明した缶製造装置100は、図5に示すように、複数のターレットT1,T2によって連続的に缶体10を搬送しながら、缶体10に対して成形加工を行う際に用いることができる。ターレットT1は、図示は省略するが、供給ターレットt1から供給された缶体10を保持する複数の缶体ホルダ30及びベースパッド20を有しており、回転することにより缶体10を搬送することができる。そして、ターレットT1の各缶体ホルダ30に対応して構成された缶製造装置100がターレットT1の回転に伴って移動しながら、カム機構等によって各缶製造装置100のツールホルダ50が進退駆動され、缶体10に対する絞り加工が行われる。
ターレットT1で加工された缶体10は、移送ターレットt2によって次段のターレットT2に移送される。このターレットT2においても、ターレットT1と同様に複数の缶製造装置が設けられており、缶体10の搬送とともに成形加工が行われる。そして、ターレットT2において加工された缶体10は、移送ターレットt3によって搬送される。なお、ここでは2つのターレットT1,T2を用いて2段の成形加工を行う装置を例示したが、成形加工は2段に限らず行うことができる。
第1実施形態の缶製造装置100を用いて、缶体10を成形する場合について説明する。まず、図1に示すように、ツールホルダ50を缶体ホルダ30から退避させた状態で、缶体10をベースパッド20の皿状部21に嵌め込み、缶体ホルダ30で保持する。缶体10は、缶体ホルダ30のグリップ部32により、胴部11の底部12側の外周面を締め付けられて保持され、ベースパッド20に底部12を設置した状態に維持される。
次に、図2に示すように、ツールホルダ50を、缶体ホルダ30及びベースパッド20に向けて前進させる。これにより、缶体10は、開口縁部15が絞り金型40の円筒状間隙43に嵌め込まれ、縮径部16と湾曲部17とが成形される。この際、ツールホルダ50が前進することによって、付勢手段60のノックアウトリング61が、円筒状間隙43を通過した缶体10の開口縁部15に当接する。そして、ノックアウトリング61が、缶体10の開口縁部15により押されてツールホルダ50の前進方向とは逆方向の後退方向に押し込まれることで、コイルスプリング62が圧縮される。ツールホルダ50は、コイルスプリング62を圧縮しながら前進し、缶体10の開口縁部15は、コイルスプリング62の反発力によってノックアウトリング61を介してベースパッド20側に向けて付勢された状態で絞り加工が行われ、缶体10の胴部11に、縮径部16と湾曲部17とが成形される。
なお、絞り金型40の円筒状間隙43に缶体10の開口縁部15が押し込まれる際には、ホルダー軸部51に設けられたエアー流路52を通じて缶体10の内部に加圧エアーが供給される。加圧エアーは、絞り金型40から缶体10の胴部11(縮径部16)が抜き出されるまで継続して供給され、その間、缶体10の内部は陽圧に維持される。
次いで、図3に示すように、ツールホルダ50を缶体ホルダ30から後退させ、缶体10から絞り金型40を引き抜く。この際、缶体10は、缶体ホルダ30による缶体10のグリップ力に加えて、付勢手段60によるベースパッド20側に向けた付勢力が付加されており、ベースパッド20に缶体10の底部12を設置した状態が維持される。そして、缶体10から絞り金型40、すなわちセンターブロック41を引き抜いた後で、缶体10は、所定のタイミングで缶体ホルダ30から取り外される。
このように、本実施形態の缶製造装置100においては、缶体10に当接して缶体10をベースパッド20側に向けて付勢する付勢手段60を設けているので、縮径部16の成形後に、絞り金型40を後退させる際に、缶体ホルダ30による缶体10のグリップ力に加えて、付勢手段60によるベースパッド20側に向けた付勢力を付加することができる。これにより、絞り金型40が缶体10の底部12近傍まで押し込まれて、絞り金型40と缶体10の縮径部16との近接範囲が長く設けられる場合であっても、絞り金型40を後退させる初期の時点、すなわち缶体10と絞り金型40との摩擦抵抗が最大となる位置において、缶体10を付勢手段60によってベースパッド20側に付勢できる。したがって、缶体10の底部12をベースパッド20に設置した状態を維持できる。このように、缶体10の胴部11に対して底部近傍まで縮径加工を施すことができるので、底部近傍がくびれた異形缶を安定して製造でき、生産性を向上させることができる。
また、缶製造装置100では、ホルダー軸部51に設けられたエアー流路52を通じて缶体10の内部に加圧エアーが供給され、加圧エアーは、絞り金型40から缶体10の胴部11が抜き出されるまで供給が継続されており、その間は缶体10の内部を陽圧に維持できる。これにより、絞り加工時における胴部11の座屈を防止できる。また、絞り加工後に絞り金型40を後退させて、缶体10の内部からセンターブロック41を引き抜く際には、缶体10の内部に加圧エアーを供給することにより、缶体10の内部の急激な減圧を抑制できるので、缶体10の変形を防ぐことができる。また、缶体10の内部に供給された加圧エアーによっても、缶体10を引き抜く方向に付勢できるので、缶体10をベースパッド20に設置した状態を確実に維持できる。さらに、付勢手段60を缶体10に当接させて缶体10をベースパッド20側に向けて付勢することとしているので、絞り加工時における缶軸方向に加えられる胴部11への負荷が大きくなるが、缶体10の内部に加圧エアーを供給して陽圧に維持しておくことにより、胴部11の座屈を確実に防止できる。
また、第1実施形態の缶製造装置100では、付勢手段60は、缶体10の開口縁部15に当接して付勢する構成としていたが、図6〜図8に示す第2実施形態の缶製造装置200のように、付勢手段70は、缶体10の底部内面13に当接して付勢する構成とすることもできる。
この付勢手段70は、図6に示すように、センターブロック41の内側のホルダー軸部51の先端部に設けられ、缶体10の底部内面13に当接するノックアウトリング71と、このノックアウトリング71とホルダー軸部51の先端面との間に配置されて缶軸方向に伸縮自在に設けられたコイルスプリング72とを備え、ノックアウトリング71は、固定ボルト58のガイド部59に係合して設けられ、ガイド部59に案内されて缶軸方向に進退自在に設けられている。なお、第2実施形態の缶製造装置200において、第1実施形態の缶製造装置100と共通要素には同一符号を付して説明を簡略化する。
この第2実施形態の付勢手段70は、図7に示すように、ツールホルダ50が前進することによって、ノックアウトリング71が、缶体10の底部内面13に当接する。そして、ノックアウトリング71が、缶体10の底部内面13により押されてツールホルダ50の前進方向とは逆方向の後退方向に押し込まれることで、コイルスプリング72が圧縮される。ツールホルダ50は、コイルスプリング72を圧縮しながら前進し、缶体10の底部内面13は、コイルスプリング72の反発力によってノックアウトリング71を介してベースパッド20側に向けて付勢され、この状態で缶体10の胴部11に絞り加工が行われる。
次いで、図8に示すように、ツールホルダ50を、缶体ホルダ30及びベースパッド20から後退させて、缶体10から絞り金型40を引き抜く際には、缶体10と絞り金型40との摩擦抵抗が最大となる後退初期の時点において、缶体10の底部内面13が付勢手段70によってベースパッド20側に付勢された状態が維持される。
このように、第2実施形態の缶製造装置200においても、第1実施形態の缶製造装置100と同様に、缶体10には、缶体ホルダ30による缶体10のグリップ力に加えて、付勢手段70によるベースパッド20側に向けた付勢力が付加されていることから、ツールホルダ50を後退させて缶体10から絞り金型40を引き抜く際にも、缶体10の底部12をベースパッド20に設置した状態を維持できる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、付勢手段は、缶体の開口縁部又は底部内面に当接して付勢する構成としていたが、これらの構成に限定されるものではなく、これら以外の缶体に当接して缶体をベースパッド側に向けて付勢する構成とすることも可能である。
10 缶体
11 胴部
12 底部
13 底部内面
15 開口縁部
16 縮径部
17 湾曲部
20 ベースパッド
21 皿状部
22 貫通孔
23 押出部
30 缶体ホルダ
31 係合孔
32 グリップ部
40 絞り金型
41 センターブロック
42 スリーブ
43 円筒状間隙
50 ツールホルダ
51 ホルダー軸部
52 エアー流路
53 連通路
55,58 固定ボルト
59 ガイド部
60,70 付勢手段
61,71 ノックアウトリング
62,72 コイルスプリング
63 スペーサリング
100,200 缶製造装置

Claims (4)

  1. 一端が開口された有底円筒形状の缶体における胴部に縮径加工を施す缶製造装置であって、
    前記缶体の底部に当接するベースパッドと、
    該ベースパッドに取り付けられて前記胴部の前記底部側を保持する缶体ホルダと、
    前記缶体ホルダに対して缶軸方向に進退して前記胴部を縮径加工する絞り金型と、
    前記絞り金型を前記缶体ホルダに対して缶軸方向に進退移動させるツールホルダとを備え、
    前記絞り金型は、センターブロックと、該センターブロックの外側に嵌められた筒状のスリーブとを備え、
    前記ツールホルダには、前記センターブロックと前記スリーブとの間に設けられた円筒状間隙に前記缶体の開口縁部が押し込まれた際に、前記缶体に当接して該缶体を前記ベースパッド側に向けて付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする缶製造装置。
  2. 前記付勢手段は、前記缶体の開口縁部を付勢する構成とされていることを特徴とする請求項1に記載の缶製造装置。
  3. 前記付勢手段は、前記缶体の底部内面を付勢する構成とされていることを特徴とする請求項1に記載の缶製造装置。
  4. 前記ツールホルダには、前記缶体の内部に加圧エアーを供給するエアー流路が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の缶製造装置。
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