本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
(0A) 遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、遊技球が入球可能な作動口を前記遊技領域の所定箇所に備え、
さらに前記遊技盤は、前記作動口に入球した遊技球を検出する作動口検出手段を備え、該作動口検出手段による遊技球の検出タイミングに基づいて遊技球の入球が可能となる入賞装置と、表示画面を備え当該表示画面に所定の表示演出をする表示手段とを、前記遊技領域の所定箇所で且つ前記表示装置と前記入賞装置との順で上から縦方向に並設し、
前記表示手段は、その表示画面の周囲の少なくとも一部に配置される装飾部材を備え、
前記装飾部材は、
遊技球が入球可能な入球口と、
前記入球口への遊技球の入球を検出する入球検出手段と、
前記入球口に入球した遊技球を案内する案内通路と、
前記案内通路で案内された遊技球を滞在させる滞在手段と、
前記滞在手段からの遊技球を前記表示手段の下方位置で前記表示画面幅よりも狭い排出範囲で前記入賞装置の上部に排出する排出手段と、
を備え、
前記入賞装置は、前記作動口に遊技球が入球したことに基づいて、前記排出手段からの遊技球が入球可能な開状態に変移するものであって前記排出手段の直下に設けられた開閉入球手段を備え、
さらに、前記入球検出手段での入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数と、前記検出開始後の第2期間内における前記作動口への入球検出とに基づいて、前記開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する優劣示唆手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(0A)に記載の発明によれば、遊技盤は、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有し、この遊技領域の所定箇所に遊技球が入球可能な作動口を備えている。さらに遊技盤は、作動口に入球した遊技球を検出する作動口検出手段を備え、この作動口検出手段による遊技球の検出タイミングに基づいて遊技球の入球が可能となる入賞装置と、表示画面を備え当該表示画面に所定の表示演出をする表示手段とを、遊技領域の所定箇所で且つ表示装置と入賞装置との順で上から縦方向に並設されている。表示手段は、その表示画面の周囲の少なくとも一部に配置される装飾部材を備えている。装飾部材は、遊技球が入球可能な入球口と、この入球口への遊技球の入球を検出する入球検出手段と、入球口に入球した遊技球を案内する案内通路と、この案内通路で案内された遊技球を滞在させる滞在手段と、この滞在手段からの遊技球を表示手段の下方位置で表示画面幅よりも狭い排出範囲で入賞装置の上部に排出する排出手段とを備えている。入賞装置は、作動口に遊技球が入球したことに基づいて、排出手段からの遊技球が入球可能な開状態に変移するものであって排出手段の直下に設けられた開閉入球手段を備えている。さらに、入球検出手段での入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数と、検出開始後の第2期間内における作動口への入球検出とに基づいて、開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する優劣示唆手段を備えている。
したがって、表示手段の直下に入賞装置を配置し、表示画面周囲の装飾部材に入球した遊技球は入球検出されて滞在手段で滞在されて排出手段から入賞装置の開閉入球手段に排出されるようになっており、優劣示唆手段は、入球検出手段での入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数と、検出開始後の第2期間内における作動口への入球検出とに基づいて、開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆するので、遊技者は入賞装置の開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態(開閉入球手段の開放タイミングと遊技球が開閉入球手段に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができ、遊技球が入賞装置に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
(0B) 遊技球が入球可能な作動口と、
該作動口に入球した遊技球を検出する作動口検出手段と、
該作動口検出手段による遊技球の検出タイミングに基づいて縮小状態から拡大状態に変化される可変入球口と、
該可変入球口より上方に設けられ、遊技球が入球可能な入球口、前記入球口に入球した遊技球を滞在させる滞在手段、及び該滞在手段に滞在した遊技球を排出する排出手段、を備えた装飾部材と、
前記入球口に入球した遊技球を検出する入球検出手段と、
前記入球検出手段により遊技球の検出がされた場合に第1計測時間を計測するとともに、その第1計測時間が計測されている間に前記入球検出手段により遊技球の検出がされた場合に第2計測時間を計測する計測手段と、
前記計測手段により前記第1計測時間の計測がされかつ前記第2計測時間の計測がされていない時点で所定の条件が成立した場合には前記第1計測時間に対応した第1の情報を報知するとともに、前記計測手段により前記第2計測時間の計測がされている時点で所定の条件が成立した場合には前記第2計測時間に対応した第2の情報を報知する示唆手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(0B)に記載の発明によれば、作動口は遊技球が入球可能であり、作動口検出手段は、作動口に入球した遊技球を検出する。可変入球口は、作動口検出手段による遊技球の検出タイミングに基づいて縮小状態から拡大状態に変化される。装飾部材は、可変入球口より上方に設けられており、遊技球が入球可能な入球口と、この入球口に入球した遊技球を滞在させる滞在手段と、この滞在手段に滞在した遊技球を排出する排出手段とを備えている。入球検出手段は、入球口に入球した遊技球を検出する。計測手段は、入球検出手段により遊技球の検出がされた場合に第1計測時間を計測するとともに、その第1計測時間が計測されている間に入球検出手段により遊技球の検出がされた場合に第2計測時間を計測する。示唆手段は、計測手段により第1計測時間の計測がされかつ第2計測時間の計測がされていない時点で所定の条件(例えば、所定の第1有効期間に作動口に入球があったこと)が成立した場合には第1計測時間に対応した第1の情報を報知するとともに、計測手段により第2計測時間の計測がされている時点で所定の条件(例えば、所定の第2有効期間に作動口に入球があったこと)が成立した場合には第2計測時間に対応した第2の情報を報知するので、遊技者は可変入球口に遊技球が入球し易い状態(可変入球口の拡大状態タイミングと遊技球が可変入球口に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを第1の情報や第2の情報で知ることができ、遊技球が可変入球口に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
(1)前記(0A)に記載の遊技機において、
前記優劣示唆手段は、前記第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数が零で、且つ、前記第2期間内に前記作動口への入球検出があった場合には前記開閉入球手段に1個の遊技球が入球し易い1個入賞示唆を行い、前記第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数が1個以上で、且つ、前記第2期間内に前記作動口への入球検出があった場合には前記開閉入球手段に複数個の遊技球が入球し易い複数個入賞示唆を行い、前記第2期間外に前記作動口への入球検出があった場合には前記開閉入球手段に遊技球が入球し難い外れ示唆を行う
ことを特徴とする遊技機。
前記(1)に記載の発明によれば、優劣示唆手段は、第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数が零で、且つ、第2期間内に作動口への入球検出があった場合には開閉入球手段に1個の遊技球が入球し易い1個入賞示唆を行い、第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数が1個以上で、且つ、第2期間内に作動口への入球検出があった場合には開閉入球手段に複数個の遊技球が入球し易い複数個入賞示唆を行い、第2期間外に作動口への入球検出があった場合には開閉入球手段に遊技球が入球し難い外れ示唆を行うので、遊技者は入賞装置の開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態(開閉入球手段の開放タイミングと遊技球が開閉入球手段に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができる。つまり、開閉入球手段に1個入球し易いのかそれとも複数個入球し易いのかを知ることができる。また、外れ示唆の場合には開閉入球手段に入球し難いことも知ることができる。そして、装飾部材の入球口に入球して最終的に排出手段から排出される遊技球が、開状態となる開閉入球手段に入球するかどうかの様子を遊技者は見ることができ、遊技球が入賞装置に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
(2)前記(0A)に記載の遊技機、または、前記(1)に記載の遊技機において、
前記入球検出手段での入球検出に基づいて前記装飾部材への入球を報知する入球報知手段を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(2)に記載の発明によれば、入球報知手段は、入球検出手段での入球検出に基づいて装飾部材への入球を報知する。したがって、遊技者はかかる報知により装飾部材への遊技球の入球を知ることができ、遊技領域に打ち込まれた遊技球が装飾部材の入球口に入球することに注視する必要がない。
(3)前記(0A)に記載の遊技機において、
前記優劣示唆手段は、前記表示手段の表示画面に、前記開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆演出表示を行うものであることを特徴とする遊技機。
前記(3)に記載の発明によれば、優劣示唆手段は、表示手段の表示画面に、開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆演出表示を行う。したがって、遊技者は表示手段の表示画面に表示される示唆演出表示を見ることで、遊技者は開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態(開閉入球手段の開放タイミングと遊技球が開閉入球手段に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができ、装飾部材の入球口に入球して最終的に排出手段から排出される遊技球が、開状態となる開閉入球手段に入球するかどうかの様子を遊技者は見ることができ、遊技球が入賞装置に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
(4)前記(0A)に記載の遊技機において、
前記優劣示唆手段は、音出力手段を備え、前記開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆音を前記音出力手段から出力するものであることを特徴とする遊技機。
前記(4)に記載の発明によれば、優劣示唆手段は、音出力手段を備え、開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆音を音出力手段から出力する。したがって、遊技者は音出力手段からの示唆音を聞くことで、遊技者は開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態(開閉入球手段の開放タイミングと遊技球が開閉入球手段に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができ、装飾部材の入球口に入球して最終的に排出手段から排出される遊技球が、開状態となる開閉入球手段に入球するかどうかの様子を遊技者は見ることができ、遊技球が入賞装置に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
(5)前記(0A)に記載の遊技機、または、前記(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記滞在手段は、案内されてきた遊技球の順にそれらの遊技球を一方通行に進める滞在経路を有するものである
ことを特徴とする遊技機。
前記(5)に記載の発明によれば、滞在手段は、案内されてきた遊技球の順にそれらの遊技球を一方通行に進める滞在経路を有するものである。つまり、複数個の遊技球が滞在手段に同時に滞在したとしても、それらの遊技球が入球順のまま一方通行で進んでいくので、それらの遊技球の排出タイミングは通路長から一定に予測可能である。したがって、優劣示唆手段は、装飾部材に同時に複数個の遊技球が入球した場合でも、それらの遊技球ごとに、開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることを示唆することができる。
(6)前記(0A)または(0B)に記載の遊技機、または、前記(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記入賞装置は、
遊技球が入球することにより遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる特定入球手段と、
前記特定入球手段以外の入球手段であって遊技球が入球可能な非特定入球手段と、
前記特定入球手段または前記非特定入球手段への遊技球の入球を振り分ける振分手段と、
前記特定入球手段と前記非特定入球手段と前記振分手段とが内部空間の所定箇所に配設されて前記特定入球手段と前記非特定入球手段と前記振分手段とのうちで少なくとも前記振分手段が正面視で外部から視認可能な本体部材と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(6)に記載の発明によれば、入賞装置は、遊技球が入球することにより遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる特定入球手段と、この特定入球手段以外の入球手段であって遊技球が入球可能な非特定入球手段と、特定入球手段または非特定入球手段への遊技球の入球を振り分ける振分手段と、特定入球手段と非特定入球手段と振分手段とが内部空間の所定箇所に配設されて特定入球手段と非特定入球手段と振分手段とのうちで少なくともその振分手段が正面視で外部から視認可能な本体部材と、作動口に遊技球が入球したことに基づいて、排出手段からの遊技球が入球可能な開状態に変移するものであって排出手段の直下に設けられた開閉入球手段とを備えている。したがって、このような入賞装置(特定入球手段と非特定入球手段と振分手段と本体部材と開閉入球手段とを備えたもの)の場合でも、前述の(0A)などの効果を有する。
(7)遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、遊技球が入球可能な作動口と、遊技球が入球不可または入球可能な第1状態と前記第1状態よりも入球し易い第2状態とに変移する開閉入球手段とを、前記遊技領域のそれぞれの所定箇所に備え、
前記作動口への入球に基づいて前記開閉入球手段を第2状態に変移させるかどうかの抽選を行う第1抽選手段と、
前記開閉入球手段への入球に基づいて遊技者にとって有利な遊技状態の発生の有無を抽選する第2抽選手段と、
前記第2抽選手段での当否に応じた表示演出であって、遊技者にとって有利な遊技状態の発生の有無を示す識別情報の変動表示演出を表示画面に表示する識別情報変動表示手段と、
前記開閉入球手段の直上に設けられ且つ前記表示画面の周囲の所定箇所を覆う装飾部材と
を備え、
前記装飾部材は、
遊技球が入球可能な入球口と、
前記入球口への遊技球の入球を検出する入球検出手段と、
前記入球口に入球した遊技球を案内する案内通路と、
前記案内通路で案内された遊技球を滞在させる滞在手段と、
前記滞在手段からの遊技球を前記表示手段の下方位置で前記表示画面幅よりも狭い排出範囲で前記開閉入球手段の上部に排出する排出手段と、
を備え、
さらに、前記入球検出手段での入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数と、前記検出開始後の第2期間内における前記第1抽選手段での当選とに基づいて、前記開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する優劣示唆手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(7)に記載の発明によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤は、遊技球が入球可能な作動口と、遊技球が入球不可または入球可能な第1状態とこの第1状態よりも入球し易い第2状態とに変移する開閉入球手段とを、遊技領域のそれぞれの所定箇所に備えている。第1抽選手段は、作動口への入球に基づいて開閉入球手段を第2状態に変移させるかどうかの抽選を行う。第2抽選手段は、開閉入球手段への入球に基づいて遊技者にとって有利な遊技状態の発生の有無を抽選する。識別情報変動表示手段は、第2抽選手段での当否に応じた表示演出であって、遊技者にとって有利な遊技状態の発生の有無を示す識別情報の変動表示演出を表示画面に表示する。装飾部材は、開閉入球手段の直上に設けられ且つ表示画面の周囲の所定箇所を覆う。入球検出手段は、装飾部材の入球口への遊技球の入球を検出する。案内通路は、入球口に入球した遊技球を案内する。滞在手段は、案内通路で案内された遊技球を滞在させる。排出手段は、滞在手段からの遊技球を表示手段の下方位置で表示画面幅よりも狭い排出範囲で開閉入球手段の上部に排出する。優劣示唆手段は、入球検出手段での入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数と、検出開始後の第2期間内における第1抽選手段での当選とに基づいて、開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する。
したがって、表示手段の直下に開閉入球手段を配置し、表示画面周囲の装飾部材に入球した遊技球は入球検出されて滞在手段で滞在されて排出手段から開閉入球手段に排出されるようになっており、優劣示唆手段は、入球検出手段での入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数と、検出開始後の第2期間内における第1抽選手段での当選とに基づいて、開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態(開閉入球手段の開放タイミングと遊技球が開閉入球手段に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを示唆するので、いわゆる第一種遊技機などのような場合でも、遊技者は開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができ、遊技球が開閉入球手段に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
(8)前記(7)に記載の遊技機において、
前記優劣示唆手段は、前記第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数が零で、且つ、前記第2期間内に前記第1抽選手段での当選があった場合には前記開閉入球手段に1個の遊技球が入球し易い1個入賞示唆を行い、前記第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数が1個以上で、且つ、前記第2期間内に前記第1抽選手段での当選があった場合には前記開閉入球手段に複数個の遊技球が入球し易い複数個入賞示唆を行い、前記第2期間外に前記第1抽選手段での当選があった場合には前記開閉入球手段に遊技球が入球し難い外れ示唆を行う
ことを特徴とする遊技機。
前記(8)に記載の発明によれば、優劣示唆手段は、第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数が零で、且つ、第2期間内に第1抽選手段での当選があった場合には開閉入球手段に1個の遊技球が入球し易い1個入賞示唆を行い、第1期間内における当該入球検出手段での入球検出数が1個以上で、且つ、第2期間内に第1抽選手段での当選があった場合には開閉入球手段に複数個の遊技球が入球し易い複数個入賞示唆を行い、第2期間外に第1抽選手段での当選があった場合には開閉入球手段に遊技球が入球し難い外れ示唆を行うので、遊技者は開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態(開閉入球手段の開放タイミングと遊技球が開閉入球手段に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができる。つまり、開閉入球手段に1個入球し易いのかそれとも複数個入球し易いのかを知ることができる。また、外れ示唆の場合には開閉入球手段に入球し難いことも知ることができる。そして、装飾部材の入球口に入球して最終的に排出手段から排出される遊技球が、開状態となる開閉入球手段に入球するかどうかの様子を遊技者は見ることができ、遊技球が入賞装置に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
(9)前記(7)または(8)に記載の遊技機において、
前記入球検出手段での入球検出に基づいて前記装飾部材への入球を報知する入球報知手段を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(9)に記載の発明によれば、入球報知手段は、入球検出手段での入球検出に基づいて装飾部材への入球を報知する。したがって、遊技者はかかる報知により装飾部材への遊技球の入球を知ることができ、遊技領域に打ち込まれた遊技球が装飾部材の入球口に入球することに注視する必要がない。
(10)前記(7)に記載の遊技機において、
前記優劣示唆手段は、前記表示手段の表示画面に、前記開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆演出表示を行うものであることを特徴とする遊技機。
前記(10)に記載の発明によれば、優劣示唆手段は、表示手段の表示画面に、開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆演出表示を行う。したがって、遊技者は表示手段の表示画面に表示される示唆演出表示を見ることで、遊技者は開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態(開閉入球手段の開放タイミングと遊技球が開閉入球手段に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができ、装飾部材の入球口に入球して最終的に排出手段から排出される遊技球が、開状態となる開閉入球手段に入球するかどうかの様子を遊技者は見ることができ、遊技球が入賞装置に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
(11)前記(7)に記載の遊技機において、
前記優劣示唆手段は、音出力手段を備え、前記開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆音を前記音出力手段から出力するものであることを特徴とする遊技機。
前記(11)に記載の発明によれば、示唆手段は、音出力手段を備え、開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆音を音出力手段から出力する。したがって、遊技者は音出力手段からの示唆音を聞くことで、遊技者は開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態(開閉入球手段の開放タイミングと遊技球が開閉入球手段に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができ、装飾部材の入球口に入球して最終的に排出手段から排出される遊技球が、開状態となる開閉入球手段に入球するかどうかの様子を遊技者は見ることができ、遊技球が入賞装置に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
(12)前記(7)から(11)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記滞在手段は、案内されてきた遊技球の順にそれらの遊技球を一方通行に進める滞在経路を有するものである
ことを特徴とする遊技機。
前記(12)に記載の発明によれば、滞在手段は、案内されてきた遊技球の順にそれらの遊技球を一方通行に進める滞在経路を有するものである。つまり、複数個の遊技球が滞在手段に同時に滞在したとしても、それらの遊技球が入球順のまま一方通行で進んでいくので、それらの遊技球の排出タイミングは通路長から一定に予測可能である。したがって、優劣示唆手段は、装飾部材に同時に複数個の遊技球が入球した場合でも、それらの遊技球ごとに、開閉入球手段に遊技球が入球し易い状態が近づいていることを示唆することができる。
(13)前記(0A)に記載の遊技機、または、前記(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記装飾部材と前記入賞装置とは一体的に形成されたものであることを特徴とする遊技機。
前記(13)に記載の発明によれば、装飾部材の排出手段と入賞装置の開閉入球手段とが別体で個別に遊技盤に取り付けられる構成の場合では排出手段と開閉入球手段との位置関係が両者の遊技盤への取り付け精度により変化してしまうが、装飾部材と入賞装置とは一体的に形成されたものであるので、排出手段と開閉入球手段との位置関係が両者の遊技盤への取り付け精度により変化するということが無く、両者の取付位置調整も不要であり、取付作業性に優れる。
(14)前記(13)に記載の遊技機において、
前記遊技盤を正面視した状態で前記装飾部材と前記入賞装置との間の両側に、前記装飾部材および前記入賞装置の横幅よりも小さい幅としたくびれ部を備え、
前記開閉入球手段は前記くびれ部に設けられていることを特徴とする遊技機。
前記(14)に記載の発明によれば、遊技盤を正面視した状態で装飾部材と入賞装置との間の両側に、装飾部材および入賞装置の横幅よりも小さい幅としたくびれ部を備えているので、そのくびれ部を形成している分だけ遊技領域を広くすることができる。つまり、装飾部材と入賞装置との間のくびれ部まで遊技球が流下して来ることがある。また、開閉入球手段はくびれ部に設けられているので、表示手段の表示画面と、その表示画面直下のくびれ部に設けられた開閉入球手段に遊技球が入球するか否かの過程とを同時に見ることが容易になり、表示手段の表示画面に遊技者を注視させたとしても、入賞装置への入球有無過程の見落としが低減できる。
(15)前記(14)に記載の遊技機において、
前記開閉入球手段は、横方向に並んだ一対の可動部を備え、前記一対の可動部がその下端側の軸部を軸心として先端側が互いに離れるように回動して開くことで遊技球が入球可能な開口を形成する開状態と、前記一対の可動部が前記軸部を軸心として先端側が互いに近づくように回動して閉じることで前記開口を閉じる閉状態とに変移可能なものであり、且つ、前記一対の可動部はその開状態において前記装飾部材および前記入賞装置の横幅内に位置している
ことを特徴とする遊技機。
前記(15)に記載の発明によれば、開閉入球手段での横方向に並んだ一対の可動部は、その下端側の軸部を軸心として先端側が互いに離れるように回動して開くことで遊技球が入球可能な開口を形成する開状態となり、逆に、その軸部を軸心として先端側が互いに近づくように回動して閉じることで当該開口を閉じる閉状態とに変移可能なものである。また、一対の可動部が開状態となっても、装飾部材および入賞装置の横幅内に位置しているので、装飾部材および入賞装置の横幅を超えて遊技領域幅が狭くなることがない。
(16)前記(15)に記載の遊技機において、
前記遊技領域は、その正面視で円形、略円形、楕円形または略楕円形となっており、
前記くびれ部は、前記遊技領域の正面視で横幅が最も大きい部分に位置している
ことを特徴とする遊技機。
前記(16)に記載の発明によれば、遊技領域は、その正面視で円形、略円形、楕円形または略楕円形となっており、くびれ部は、遊技領域の正面視で横幅が最も大きい部分に位置しているので、表示手段や入賞装置の横幅は最大限に確保しながら、一対の可動部が開状態となってもその可動部は装飾部材および入賞装置の横幅以内に止まっていることから、可動部の可動によって遊技領域幅が狭くなることもなく、遊技領域の遊技球の流下態様によっても面白味を付与できる構成とすることができる。
(17)前記(16)に記載の遊技機において、
前記入賞装置は、正面視で中央が高く両端がそれよりも低い円弧状通路部を、その中央箇所が前記排出手段の直下に位置するように備え、
前記排出手段から排出された遊技球が前記円弧状通路部の中央箇所から左端または右端に向けて流下可能となっており、
前記円弧状通路部の両端には前記一対の可動部がそれぞれ配設されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(17)に記載の発明によれば、入賞装置は、正面視で中央が高く両端がそれよりも低い円弧状通路部を、その中央箇所が排出手段の直下に位置するように備えている。排出手段から排出された遊技球は、円弧状通路部の中央箇所から左端または右端に向けて流下可能となっている。円弧状通路部の両端には一対の可動部がそれぞれ配設されている。したがって、表示手段の装飾部材に入球して排出手段から排出される遊技球は、入賞装置の円弧状通路部の中央箇所に必ず排出され、この円弧状通路部の左端または右端に向かって流下していき、その左端および右端にそれぞれ設けられた可動部の方に案内できる。例えば、一対の可動部が開状態であれば円弧状通路部を通ってきた遊技球が入賞装置に入球することになるし、逆に一対の可動部が閉状態であれば入賞装置に入球せずに通り過ぎて行くことになる。つまり、表示手段の装飾部材に入球した遊技球を必ず入賞装置の開閉入球手段(一対の可動部)に案内することができ、この開閉入球手段(一対の可動部)の開状態または閉状態によって入球の可否を決することができる。
(18) 前記(0A)に記載の遊技機、または、前記(1)から(17)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(18)に記載の遊技機によれば、入賞装置に遊技球が入球し易い状態(入賞装置の開閉入球手段の開放タイミングと遊技球が開閉入球手段に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを遊技者が把握できるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)するものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された入賞装置(可変入賞手段や特定入賞口など)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の各種の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の概略正面図であり、図2は、パチンコ機10の遊技盤30の正面図である。図3は、本実施例のパチンコ機10の電気的接続を例示するブロック図である。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技場(ホール)の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸として外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12と、この内枠12の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸J1として内枠12に対して開閉自在に取り付けられる前面枠セット14とを備えている。
外枠11は、木製の板材により全体として正面視で矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、例えば、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属などにより構成されていてもよい。
内枠12は、大別すると、その外形を形成する主要部材としての樹脂ベース(図示省略)と、この樹脂ベース(図示省略)に取り付けられる遊技盤30(図2参照)とを備えている。また、内枠12は、図1に示すように、樹脂ベース(図示省略)の前面側で片開き自在な前面枠セット14を備えている。
具体的には、樹脂ベース(図示省略)は、正面視で、その外形が略矩形状で、かつ、その略中央箇所を開口中心とする開口部(後述する遊技領域30a(図2参照)と同等の大きさの開口)が形成された板状部材としている。
前面枠セット14は、正面視左側で上下方向の開閉軸J1を軸心にして当該内枠12に対して開閉自在に取り付けられている。言い換えれば、前面枠セット14は、樹脂ベース(図示省略)に対して開閉自在となっている。
遊技盤30(図2参照)は、その遊技領域30aを樹脂ベース(図示省略)の開口部に位置させるようにして当該樹脂ベースの裏面側に着脱自在に取り付けられる。
ここで、もう少し詳細に前面枠セット14について説明する。
前面枠セット14は、図1に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸を軸心にして前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、図1に示すように、その前面視すると、最下部に位置する下皿ユニット13と、この下皿ユニット13の上側に位置する上皿ユニット21と、この上皿ユニット21の上側に位置するガラス枠部23と、に大別される。これらの下皿ユニット13と上皿ユニット21とガラス枠部23とは、後述する図9に示すベース板体の前面側各箇所にそれぞれ取り付けられて前面枠セット14が構成されている。
下皿ユニット13は、図1に示すように、前面枠セット14の最下部箇所に位置するように、ネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット13は、その前面側に、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18とを備えている。
球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜く(排出する)ためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して下方向外部に抜くことができる。
遊技球発射ハンドル18は、図1に示すように、下皿15よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38によって遊技球が図2に示す遊技盤30の遊技領域30aに打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置38は、例えば、遊技球発射ハンドル18と発射装置229(図3参照)などで構成されている。音出力部24は、前面枠セット14の正面視で上部の左右2箇所で、その前面枠セット14の内部あるいは背面箇所に設けられたスピーカ48(図3参照)からの音を出力するための出力口である。
上皿ユニット21は、図1に示すように、前面枠セット14の下部箇所(前述の下皿15の真上位置)に位置するように、ネジ等の締結具により固定されており、遊技球の受皿としての上皿19を備えている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。
ガラス枠部23は、図1に示すように、上皿ユニット21の上側に形成された窓部111を備えている。
つまり、前面枠セット14には、図1に示すように、上皿ユニット21の上側に位置するガラス枠部23の中央箇所に、遊技盤30の遊技領域30a(図2参照)のほとんどを外部から視認することができるよう略縦長楕円形状の窓部111が形成されている。詳しくは、窓部111は、略縦長楕円形状で中央が空洞となっており、その空洞部分を略縦長楕円形状等のガラス板137で覆うように、図示省略のガラスユニットが前面枠セット14の裏面側に取り付けられたものである。ガラスユニット(図示省略)は、二枚のガラス板137を前後方向に近設させて並べた二重ガラス構造としている。なお、窓部111の前記略中央部が直線状になるようにし、ガラス板137もその形状に合わせるようにしてもよい。また、ガラス板137は、ガラスに限定されず、所定の強度がある透明板であればその材質などは問わない。
さらに、ガラス枠部23は、図1に示すように、窓部111の周囲に各種の電飾部(第1電飾部112、第2電飾部113および第3電飾部114)を備えている。つまり、前面枠セット14は、図1に示すように、その前面視した状態で窓部111の周囲で左箇所に、LED等を内蔵した第1電飾部112(左側電飾部)を、窓部111の周囲で右箇所に、LED等を内蔵した第2電飾部113(右側電飾部)を、窓部111の周囲で上箇所に、LED等を内蔵した第3電飾部114(上側電飾部)を備えている。これらの電飾部は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。
本パチンコ機10では、第1電飾部112、第2電飾部113および第3電飾部114は、大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。その他、本パチンコ機10の第1電飾部112および第2電飾部113には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが備えられている。また、窓部111の周縁で右斜め下箇所には、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙S1(図2参照)などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部111の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード(例えばプリペイドカード)等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、貸球操作部120にさらに度数表示部(図示省略)を設けるようにしてもよい。この度数表示部(図示省略)は、カード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
次に、図2を用いて遊技盤30の構成を説明する。遊技盤30は、図2に示すように、正面視で四角形状の合板でその左側の両角部が取れたような形状としており、その周縁部(後述するレール51,52の外側部分)が内枠12の樹脂ベース(図示省略)の裏側に当接した状態で取着されており、この遊技盤30の前面側の略中央部分たる遊技領域30aが樹脂ベースの略楕円形状の図1に示した窓部111(ガラス板137)を通じて前面枠セット14の前方外側から視認可能な状態となっている。
また、遊技盤30には、図2に示すように、遊技球発射装置38(図1参照)から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレール51,52が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は複数本のレール51,52の後述する球案内通路49を通じて所定の遊技領域30aに案内されるようになっている。複数本のレール51,52は長尺状をなすステンレス製の金属帯状部材であり、内外二重に遊技盤30に取り付けられている。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略縦楕円環状に形成されている。外レール52は、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路49が形成されている。なお、球案内通路49は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路49から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路49内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、遊技盤30が内枠12に取り付けられた状態において、外レール52における、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図2の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)には、内枠12に設けられた返しゴム54(図2に二点鎖線で示す部材)が位置するようになっている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52は、長尺状をなすステンレス製の金属帯としているので、遊技球の飛翔をより滑らかなものとする、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくすることができる。なお、図2に破線で示すように、外レール52の先端部から内レール51の右側先端部までは、内枠12に形成された壁部60(図2に破線で示す)が位置することにより、遊技領域30の右側が仕切られている。
なお、遊技盤30の右下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図2のS1)やプレートを貼着するためのスペースとなっている。遊技盤30の右下隅部に、証紙等のシール(図2のS1)を貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技盤30の遊技領域30aについて説明する。遊技領域30aは、図2に示すように、内レール51と外レール52との内周部(内外レール)により略縦長円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される当該遊技領域30aが従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール52の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール51の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
本実施の形態では、遊技領域30aを、パチンコ機10の正面から見て、内レール51及び外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域30aと言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域30aの向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。同様に、遊技領域30aの向かって右側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域30aの上側限界位置は外レール52によって特定される。
従って、本実施の形態では、遊技領域30aの幅(左右方向の最大幅)は、418mmであり、遊技領域30aの高さ(上下方向の最大幅)は、445mmである。
また、遊技盤30は、図2に示すように、盤面下方の左側および右側の2箇所にそれぞれ配置された第1始動口31と、盤面下方左側の第1始動口31の下方に配置された第2始動口33とを備えている。この第1始動口31は、当該第1始動口31への遊技球の入球を検出する入球センサ(図示省略)を備えている。同様に、第2始動口33は、当該第2始動口33への遊技球の入球を検出する入球センサ(図示省略)を備えている。
遊技盤30は、図2に示すように、表示画面61を備え且つこの表示画面61に所定の演出表示(例えば、入賞装置40の状態に応じた所定の演出表示)をする表示装置60と、第1始動口31または第2始動口33に遊技球Bが入球したことに基づいて遊技球Bの入球が可能となる入賞装置40とを備えている。また、表示装置60は、図2に示すように、その表示画面61の周囲の少なくとも一部に配置されるセンターフレーム90を備えている。この実施例のセンターフレーム90は、表示画面61の外周全体に配置され、且つ、表示画面61の角部を隠した状態で配置されたものとしているが、表示画面61の端部を隠した状態で配置されたものであってもよいし、表示画面61を隠さずにこの表示画面61の周囲の少なくとも位置に配置されたものとしてもよい。
ここで、表示装置60と入賞装置40とセンターフレーム90との構造について、図4〜図6を用いてもう少し詳細に説明する。図4(a)は羽根41a,41bが閉状態の場合でのセンターフレーム90および入賞装置40を示す正面図であり、図4(b)は羽根41a,41bが開状態の場合でのセンターフレーム90および入賞装置40を示す正面図である。図5は羽根41a,41bが閉状態の場合でのセンターフレーム90および入賞装置40の要部箇所を示す概略斜視図である。図6は羽根41a,41bが開状態の場合でのセンターフレーム90および入賞装置40の要部箇所を示す概略斜視図である。
図2,図4に示すように、表示装置60と入賞装置40とは、遊技領域30aの幅方向の中央箇所で且つその順に上から縦方向に並設されている。
また、図4に示すように、センターフレーム90と入賞装置40とは一体的に形成されたものである。つまり、センターフレーム90と入賞装置40の後述する本体部材214とが分離不可に例えば樹脂成型された一体物構造となっている。
また、遊技盤30は、その遊技領域30aでの最下部箇所に、第1始動口31や第2始動口33や入賞装置40などに入らなかった遊技球Bを回収するアウト口36を備えている。
これらの第1始動口31,第2始動口33,入賞装置40,センターフレーム90等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通孔にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側からネジ等により取り付けられている。なお、上述した第1始動口31,第2始動口33は本発明における作動口に相当し、上述した第1始動口31の入球センサ(図示省略)と第2始動口33の入球センサ(図示省略)とは本発明における作動口検出手段にそれぞれ相当する。
ここで、センターフレーム90の構造について説明する。センターフレーム90は、図2,図4,図5に示すように、遊技球Bが入球可能な入球口91を例えば左右両側箇所にそれぞれ備えている。また、センターフレーム90は、図2,図4,図5に示すように、この入球口91に入球した遊技球Bを案内する案内通路部92と、この案内通路部92の所定箇所(例えば、入球口91に近い箇所)に設けられて入球口91への遊技球Bの入球を検出する入球検出センサ92aと、この案内通路部92で案内された遊技球Bを視認可能に滞在させる、表示装置60の下方位置に設けられたステージ93と、このステージ93で滞在案内された遊技球Bを表示装置60の下方位置で表示画面61のその画面幅よりも狭い排出範囲で入賞装置40の上部に排出する排出部94とを備えている。
排出部94は、図5,図6に示すように、ステージ93からの遊技球Bを表示装置60の下方位置で表示画面61の画面幅よりも狭い排出範囲で入賞装置40の上部に排出するものである。
ステージ93は、図5,図6に示すように、正面視で幅方向に遊技球Bが揺動する複数段(実施例では3段)の揺動面を備えている。具体的には、この3段の揺動面は、最奥側で最上段の第1揺動面93aと、それよりも手前側で且つ下位置の第2揺動面93bと、それよりも手前側で且つ下位置の第3揺動面93cとで構成されており、第1揺動面93a、第2揺動面93b、第3揺動面93cの順に遊技球Bが流下していくようになっている。
続いて、センターフレーム90の真下に設けられた入賞装置40について説明する。
入賞装置40は、図2,図4に示すように、遊技球Bが入球することにより遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる特定入賞部210(Vゾーン)と、この特定入賞部210(Vゾーン)とは別で遊技球Bが入球可能な普通入賞部212と、特定入賞部210(Vゾーン)または普通入賞部212への遊技球Bの入球を振り分ける可動式の駆動体42(可動役物)と、特定入賞部210(Vゾーン)と普通入賞部212と駆動体42とが内部空間の所定箇所に配設されて特定入賞部210(Vゾーン)と普通入賞部212と駆動体42とのうちで少なくとも駆動体42が正面視で外部から視認可能な本体部材214と、第1始動口31または第2始動口33に遊技球Bが入球したことに基づいて排出部94からの遊技球Bが入球可能な開状態に変移するものであって本体部材214の上部で且つセンターフレーム90の排出部94の直下に設けられた開閉入球部216とを備えている。
開閉入球部216は、図2に示すように、入賞装置40の上部にて左右一対となるように配置された羽根41a,41bを有しており、この羽根41a,41bは羽根駆動装置49(図3参照)によって開閉動作が駆動される。もう少し具体的に言えば、羽根41a,41bは、第1始動口31への入球検出から所定時間(例えば1秒)後に開放され、所定時間(1回開きの場合は例えば2秒)の開放後に閉じられるようになっている。また、羽根41a,41bは、第2始動口33への入球検出から所定時間(例えば1秒)後に開放され、所定時間(2秒開きが2回)の開放後に閉じられるようになっている。この羽根41a,41bは例えばキャラクタを象った形状としている。この羽根41a,41bが開くと遊技球Bは入賞装置40内へ入賞することが可能となり、この羽根41a,41bが閉じると遊技球Bは入賞装置40内へ入賞することが不可能となる。なお、1回につき羽根41a,41bが開いた状態(開放状態)となる時間は2秒となっている。なお、この開放時間を2秒以外の任意の時間(例えば1.8秒などの任意の時間)に変更してもよい。
具体的には、図4に示すように、開閉入球部216は、一対の羽根41a,41bがその下端側の軸部41cを軸心として先端側が互いに離れるように回動して開くことで遊技球Bが入球可能な開口41e(図4(b)、図6参照)を形成する開状態と、一対の羽根41a,41bが軸部41cを軸心として先端側が互いに近づくように回動して閉じることで開口41eを閉じる閉状態とに変移可能なものであり、且つ、一対の羽根41a,41bはその開状態においてセンターフレーム90および入賞装置40の横幅内に位置している(図4(b)参照)。
さらに詳細に言えば、入賞装置40は、図2,図5に示すように、その上部箇所に、遊技球が通過当接する面の形状が正面視で円弧状となっている円弧状通路部41dを備え、この円弧状通路部41dは、正面視で中央が高く両端がそれよりも低い通路であり、その中央箇所が排出部94の直下に位置している。センターフレーム90の排出部94から排出された遊技球Bは、円弧状通路部41dの中央箇所から左端または右端に向けて流下可能となっている。円弧状通路部41dの両端には、前述した一対の羽根41a,41bが配設されている。
なお、一対の羽根41a,41bが開状態となることで形成される開口41e(図4(b)、図6参照)を介してこの入賞装置40に入球した遊技球Bは、図4(b)に示す二点鎖線矢印に示すように、図示省略の通路部を通って、駆動体42の方に案内されるようになっている。なお、入賞装置40の図示省略の通路部に設けられた入賞個数検出用通過センサ226(図3参照)によって、当該入賞装置40への遊技球の入球検出がされている。
また、本実施例のパチンコ機10は、図3に示すように、パチンコ機10全体を制御するメイン制御装置70を備えている。
図2に示した第1始動口31は、図3に示すように、遊技球Bが通過したことを検出可能な第1始動口通過センサ32を備えている。この第1始動口通過センサ32は、遊技球Bの通過を検出するとその検出信号をメイン制御装置70へ出力する。メイン制御装置70は、第1始動口通過センサ32からの検出信号を受けると、入賞装置40の羽根41a,41bを同時に1回開放(2秒間開放)させるという動作を行う。また、図2に示した第2始動口33は、図3に示すように、遊技球Bが通過したことを検出可能な第2始動口通過センサ34を備えている。この第2始動口通過センサ34は、遊技球Bの通過を検出するとその検出信号をメイン制御装置70へ出力する。メイン制御装置70は、第2始動口通過センサ34からの検出信号を受けると、入賞装置40の羽根41a,41bを同時に2回開放させる(2秒間開放を2回行う)という動作を行う。
また、入賞装置40の駆動体42は、所定のキャラクタ形状(例えば、男性キャラクタ形状)に形成された部材であって所定の動作(例えば、横方向の揺動と上下動とを組み合わせた動作)で駆動されるようになっている。この駆動体42は、遊技球Bが転動する転動面220上に駆動自在に配設されたものであり、その駆動により、転動面220上を転動する遊技球Bの転動態様に影響を与えることがあり、かかる遊技球Bは転動面220の下流側に位置する特定入賞部210(Vゾーン)または普通入賞部212のいずれかに入賞する。
通常の遊技状態、つまり、遊技者にとって有利な遊技状態(大当たり状態)以外の状態において、特定入賞部210(Vゾーン)に遊技球Bが入球(入賞)すると大当たり状態が発生することになるが、普通入賞部212に入球するとその入球に対しての賞球が与えられるだけで大当たり状態は発生しない。
つまり、入賞装置40に入球した遊技球Bは、特定入賞部210または普通入賞部212のいずれかに入球するようになっている。特定入賞部210(Vゾーン)には、V検出センサ43が配置されており(図3参照)、特定入賞部210(Vゾーン)に入賞された遊技球Bを通過検出する。V検出センサ43からの検出信号はメイン制御装置70に出力される。また、普通入賞部212に入球した遊技球Bは、検出センサ44で入球検出される。この検出センサ44からの検出信号はメイン制御装置70に出力される。
また、表示装置60は、特別遊技のラウンド回数を表示したり、1回のラウンドにおいて入賞装置40内に入賞した遊技球Bのカウント数を表示したり、各種の遊技状態に関する情報や合図などを表示したりする機能も備えている。このパチンコ機10では、通常の遊技状態で遊技球BがVゾーンを通過したときに遊技者にとって有利な遊技状態に移行して最大で8ラウンドの特別遊技が行われる。
遊技盤30には、この他、入賞装置40の左右に配置された風車37なども取り付けられている。また、遊技球Bをガイドしたり弾いたりしてその遊技性を高める複数本の釘(図示省略)も遊技盤30に配置されている。
ここで、メイン制御装置70について図3を用いてもう少し詳細に説明する。メイン制御装置70は、図3に示すようにCPU72を中心とするマイクロコンピュータとして構成されており、CPU72には電源を供給する電源回路73の他に、各種処理プログラムを記憶するROM74や一時的にデータを記憶するRAM76,時間計測を行うタイマ77,所定周波数の矩形波を出力するクロック回路78,入出力処理回路80がバス79によって接続されている。メイン制御装置70には、第1始動口通過センサ32,第2始動口通過センサ34からの検出信号や、V検出センサ43からの検出信号などが入出力処理回路80を介して入力される。また、メイン制御装置70からは、1対の羽根41a,41bの開閉を駆動する羽根駆動装置49への駆動信号や、表示装置60の表示制御を司る表示制御装置45への制御信号や、賞球の払い出しを司る払出制御装置46への制御信号や、スピーカ48が接続された音声制御装置47への制御信号や、図示しない各種ランプへの点灯信号などが入出力処理回路80を介して出力されている。
また、第2始動口33は、図2に示すように、遊技球Bが入球可能な通常状態よりもさらに容易に遊技球Bが入球する入球容易状態とに変移する開閉羽根を備えている。遊技盤30は、例えば、風車37の上方箇所に、遊技球Bが通過可能なスルーゲート35を備えている。スルーゲート35は、遊技球Bの通過を検出するスルーゲート通過センサ35aを備えており、この通過センサ35aからの検出信号はメイン制御装置70に出力される。
メイン制御装置70は、スルーゲート通過センサ35aでの通過検出に基づいて、第2始動口33の開放抽選を行い、当選であれば第2始動口33の開放羽根33aを所定時間(例えば、2秒間)開放するし、落選であれば第2始動口33の開放を行わない。かかる抽選についての表示は、メイン制御装置70からの指示に基づいて表示制御装置45によって表示装置60の表示画面61の一部の領域に表示されるようになっている。例えば当選であることを示す図柄である「○」と、落選であることを示す図柄「×」とを交互に表示する変動表示を行い、その変動表示が図柄「○」で停止した場合に第2始動口33の開放羽根33aが開放される。
また、図2に示すように、センターフレーム90の案内通路部92の所定箇所(本実施例では入球口91付近箇所)には入球検出センサ92aが設けられている。図3に示すように、入球検出センサ92aは、入球口91への遊技球Bの入球を検出するとその検出信号をメイン制御装置70へ出力する。メイン制御装置70は、入球検出センサ92aからの検出信号を受けると、センターフレーム90への入球検出(ワープ入球検出)からの時間も計時するようにタイマ77を制御する。また、このタイマ77は、複数個の同時計時機能を備えており、メイン制御装置70は、センターフレーム90の案内通路部92に複数個の遊技球が続いて入球した場合にも、それらの入球毎に入球検出後の時間を計時できるようになっている。例えば、このタイマ77での複数球の計時としては、タイマ77内の複数個のカウンタを用いることで各カウンタでそれぞれの計時を行うようにしたり、あるいはタイマ77内の単一のカウンタを用いて各球の入球時を記憶しこの単一のカウンタでの時刻と入球時との差から各球の計時を行うようにしたりするなど、種々の方法が挙げられる。
さらに、パチンコ機10は、図3に示すように、入球検出センサ92aでの入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出センサ92aでの入球検出数と、検出開始後の第2期間内における第1始動口31,第2始動口33への入球検出とに基づいて、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する優劣示唆部100を備えている。
つまり、優劣示唆部100は、第1始動口31への入球の場合には、入球検出センサ92aでの入球検出時である検出開始時から第1期間T1(後述する図7参照)内における当該入球検出センサ92aでの入球検出数と、検出開始後の第2期間T2(後述する図7参照)内における第1始動口31への入球検出とに基づいて、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていること(後述する図13(a)の「大きな波しぶき」演出)とその状態の優劣(後述する図13(b)の「n個入球するかも?」演出)とを示唆する。また、優劣示唆部100は、第2始動口33への入球の場合には、入球検出センサ92aでの入球検出時である検出開始時から第1期間T1(後述する図7参照)内における当該入球検出センサ92aでの入球検出数と、検出開始後の第2期間T3(後述する図8参照)内における第2始動口33への入球検出とに基づいて、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていること(後述する図13(a)の「大きな波しぶき」演出)とその状態の優劣(後述する図13(b)の「n個入球するかも?」演出)とを示唆する。
もう少し具体的に言うと、優劣示唆部100は、第1期間T1内における入球検出センサ92aでの入球検出数が零で、且つ、第2期間T2内に第1始動口31への入球検出があった場合には、開閉入球部216に1個の遊技球(入球検出センサ92aで最初に検出された1個の遊技球)が入球し易い1個入賞示唆(後述する図13(b)の「n個」を「1個」に置き換えた「1個入球するかも?」演出)を行う。またこれと同様に、優劣示唆部100は、第1期間T1内における入球検出センサ92aでの入球検出数が零で、且つ、第2期間T3内に第2始動口33への入球検出があった場合にも、開閉入球部216に1個の遊技球が入球し易い1個入賞示唆を行う。
また、優劣示唆部100は、第1期間T1内における入球検出センサ92aでの入球検出数が1個以上で、且つ、第2期間T2内に第1始動口31への入球検出があった場合には、その複数個(最初の1個と第1期間T1内の1個以上の個数とを合わせた個数n)の遊技球が開閉入球部216に入球し易い複数個入賞示唆(後述する図13(b)の「n個入球するかも?」演出)を行う。またこれと同様に、優劣示唆部100は、第1期間T1内における入球検出センサ92aでの入球検出数が1個以上で、且つ、第2期間T3内に第2始動口33への入球検出があった場合にも、開閉入球部216にその複数個の遊技球が入球し易い複数個入賞示唆を行う。
また、優劣示唆部100は、第1始動口31への入球検出が第2期間T2外であった場合、または、第2始動口33への入球検出が第2期間T3外であった場合には、開閉入球部216に遊技球が入球し難い外れ示唆(後述する図14(a)の「小さな波しぶき」演出)を行う。
具体的には、優劣示唆部100は、図3に示すように、入球検出センサ92aでの入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出センサ92aでの入球検出数と、検出開始後の第2期間内における第1始動口31,第2始動口33への入球検出とに基づいて、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆するコマンドを出力する示唆制御部101と、この示唆制御部101からのコマンドに基づいて所定の表示示唆(後述する図13(a)の「大きな波しぶき」表示演出および図13(b)の「n個入球するかも?」演出)を行う機能も有する表示制御装置45と、示唆制御部101からのコマンドに基づいて所定の音声示唆(後述する図13(a)の「大きな波しぶき」表示演出に伴って行われる音声演出(例えば、大波しぶき音など)と、図13(b)の「n個入球するかも?」表示演出に伴って行われる音声演出)を行う機能も有する音声制御装置47とを備えている。
さらに、メイン制御装置70は、入球検出センサ92aでの入球検出に基づいてセンターフレーム90への入球を報知するための入球報知コマンドを出力する入球報知制御部102と、この入球報知コマンドに基づいてセンターフレーム90への入球報知(後述する図11(b)の「ジェットスキーに乗ったキャラクタが横切る」入球検出演出)を表示装置60に表示させるように制御する機能も有する表示制御装置45と、入球報知コマンドに基づいて所定の音声示唆(後述する図11(b)の「ジェットスキーに乗ったキャラクタが横切る」入球検出演出に伴って実行される音声演出(例えば、ジェットスキー通過音など))を行う機能も有する音声制御装置47とを備えている。
優劣示唆部100は、表示装置60の表示画面61に、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆演出表示(後述する図13(a)の「大きな波しぶき」表示演出と、図13(b)の「n個入球するかも?」表示演出)を行うものである。具体的には、優劣示唆部100は、表示装置60の表示画面61に、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する第1示唆演出(後述する図13(a)の「大きな波しぶき」表示演出と、図13(b)の「n個入球するかも?」表示演出)や、開閉入球部216に遊技球が入球し難い外れを示唆する第2示唆演出(後述する図14(a)の「小さな波しぶき」表示演出)の表示を行うものである。
優劣示唆部100は、スピーカ48を備え、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆音(後述する図13(a)の「大きな波しぶき」表示演出に伴って行われる音声演出(例えば、大波しぶき音など)と、図13(b)の「n個入球するかも?」表示演出に伴って行われる音声演出)をスピーカ48から出力するものである。具体的には、優劣示唆部100は、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する第1示唆音(後述する図13(a)の「大きな波しぶき」表示演出に伴って行われる音声演出(例えば、大波しぶき音など)と、図13(b)の「n個入球するかも?」表示演出に伴って行われる音声演出)、または、開閉入球部に遊技球が入球し難い外れを示唆する第2示唆音(後述する図14(a)の「小さな波しぶき」表示演出に伴って行われる音声演出(例えば、小波しぶき音など))をスピーカ48から出力するものである。
また、図2に示すように、遊技盤30を正面視した状態でセンターフレーム90と入賞装置40との間の両側に、センターフレーム90および入賞装置40の横幅よりも小さい幅としたくびれ部200を備え、羽根41a,41bはくびれ部200に設けられている。
遊技領域30aは、図2に示すように、その正面視で縦長の略楕円形となっている。くびれ部200は、遊技領域30aの正面視で横幅が最も大きい部分に位置している。
なお、上述した表示装置60は本発明における表示手段に相当し、上述したセンターフレーム90は本発明における装飾部材に相当し、上述した案内通路部92は本発明における案内通路に相当し、上述した入球検出センサ92aは本発明における入球検出手段に相当し、上述した排出部94は本発明における排出手段に相当し、上述した特定入賞部210(Vゾーン)は本発明における特定入球手段に相当し、上述した普通入賞部212は本発明における非特定入球手段に相当し、上述した駆動体42は本発明における振分手段に相当し、上述した開閉入球部216は本発明における開閉入球手段に相当し、上述したステージ93は本発明における滞在手段に相当し、上述した優劣示唆部100は本発明における優劣示唆手段に相当し、上述した一対の羽根41a,41bは本発明における一対の可動部に相当し、上述した入球報知制御部102と表示制御装置45の入球報知表示制御機能と音声制御装置47の入球報知音制御機能とが本発明における入球報知手段に相当し、上述したスピーカ48は本発明における音出力手段に相当する。
次に、センターフレーム90に入球した遊技球Bの流れについて以下に説明する。
図4に示すように、センターフレーム90の左右のいずれかの入球口91に入球した遊技球Bは、二点鎖線矢印で示すように案内通路部92内を通ってステージ93の方に案内される。このステージ93に案内された遊技球Bは、第1揺動面93aで左右方向に揺動するなどして、それよりも下段の第2揺動面93bに流下し、この第2揺動面93bでも左右方向に揺動してさらに下段の第3揺動面93cに流下したり、あるいは第2揺動面93bで揺動せずに第3揺動面93cに流下したりし、第3揺動面93cの排出部94から円弧状通路部41dに排出される。
排出部94から排出された遊技球Bは、図4〜図6に示すように、円弧状通路部41dの中央箇所から左端または右端に向けて流下する。
このとき、図4(a),図5に示すように、入賞装置40の一対の羽根41a,41bが閉状態であれば、入球装置40に入球せずに落下していくことになる。これに対して、図4(b),図6に示すように、入賞装置40の一対の羽根41a,41bが開状態であれば、入球装置40の一対の羽根41a,41bによる開口41eから遊技球Bが入球し、当該入賞装置40の内部の駆動体42の方に案内され、転動面220上を流下して特定入賞部210(Vゾーン)または普通入賞部212のいずれかに入賞する。
通常の遊技状態(大当たり状態以外の状態)において、特定入賞部210(Vゾーン)に遊技球Bが入球(入賞)すると大当たり状態(後述する「羽根モノ大当たり」状態)が発生することになるが、普通入賞部212に入球するとその入球に対しての賞球が与えられるだけで大当たり状態は発生しない。
続いて、大当たり状態等について説明する。なお、入賞装置40が大当たり状態(つまり、入賞装置40の羽根41a,41bの開閉が所定ラウンド行われる状態)において、入賞装置40への遊技球Bの入賞(入球)個数を入賞個数検出用通過センサ226(図3参照)で検出しており、当該大当たり状態での遊技球Bの入賞個数が所定数(ここでは10個)に達するとそのラウンドを終了するようにしている。また、入賞装置40の羽根41a,41bの開閉が所定回数(18回)に達した場合にもそのラウンドを終了するようにしている。つまり、当該大当たり状態での1ラウンドは、入賞装置40の羽根41a,41bの開放回数(18回)、または、遊技球Bの入賞個数(10個)のうち、いずれかが所定数に達成するとそのラウンドが終了するようになっている。
つまり、メイン制御装置70は、羽根駆動装置49を駆動して羽根41a,41bを18回開閉させるが、その間に、入賞装置40内に所定数(ここでは10個)の遊技球Bが入賞したときには、開閉動作が18回に満たない場合であっても羽根駆動装置49に指令を出力して羽根41a,41bを閉鎖状態としそのラウンドを終了し、それを所定の最大ラウンドまで継続する。例えば、「羽根モノ大当たり」つまり、入賞装置40の特定入賞部210(Vゾーン)への入球(入賞)することで生じる大当たり状態では、特定入賞部210(Vゾーン)への入球(入賞)に基づいて、最大ラウンド(例えば、2、7、15ラウンド)が決定されるようになっている。つまり、メイン制御装置70は、最大ラウンド決定用乱数を備え、特定入賞部210(Vゾーン)への入球(入賞)検出時の最大ラウンド決定用乱数に基づいて、2ラウンド(発生確率33%)、7ラウンド(発生確率34%)、15ラウンド(発生確率33%)のいずれかが決定される。なお、特別遊技状態が限度回数まで行われた後には、基本的には通常の遊技状態に戻るが、時短状態となる場合もある。ここで言う「時短状態」とは、大当たり状態終了後の羽根41a,41bの開放回数が所定回数(例えば20回)に達するまでの間、この羽根41a,41bの開放時間を所定時間に延長した状態が挙げられる。
また、このパチンコ機10は、前述の「羽根モノ大当たり」以外に、「直撃大当たり」つまり、第1始動口31,第2始動口33への入球(入賞)に基づいて行われる抽選により生じる大当たり状態も有している。具体的には、メイン制御装置70は、大当たり抽選用乱数を備えており、第1始動口31,第2始動口33への入球(入賞)検出時の大当たり抽選用乱数に基づいて、大当たりか外れかが決定されるようになっている。なお、「直撃大当たり」の確率は、例えば1/112程度となっている。また、かかる大当たり状態としては7ラウンド(発生確率60%)と14ラウンド(発生確率40%)との二種類があり、例えば大当たり抽選用乱数の値に基づいて7ラウンド(発生確率60%)と14ラウンド(発生確率40%)のいずれかが決定されるようになっている。
また、メイン制御装置70は、この大当たり抽選用乱数が当りである場合には、表示装置60の表示画面に識別情報の変動表示を行うように表示制御装置45を制御し、大当たりを示す表示態様の識別情報表示で停止させるという変動表示演出も行うようになっている。なお、この大当たり抽選用乱数が外れであり、且つ、外れ変動表示条件成立の場合に、識別情報の変動表示を行い、外れを示す表示態様の識別情報表示で停止させるという変動表示演出を行う。なお、外れ変動表示条件成立を低確率とした場合には、外れ変動表示の実行数が低くなり、それ以外の変動表示は大当たりの変動表示であるため、識別情報の変動表示が大当たりとなる印象を遊技者に与えることができる。
次に、センターフレーム90に入球した遊技球Bが開閉入球部216に入球し易い状態が近づいていることを示唆する示唆演出について、図7〜図14も用いて以下に説明する。
図7は、1回開きする開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることを示唆する第1示唆(大きな波しぶき演出)を行う場合のタイムチャートである。図8は、2回開きする開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることを示唆する第1示唆(大きな波しぶき演出)を行う場合のタイムチャートである。図9は1回開きする開閉入球部216への遊技球の入球し難い外れ示唆(小さな波しぶき演出)を行う場合のタイムチャートである。図10は、2回開きする開閉入球部216への遊技球の入球し難い外れ示唆(小さな波しぶき演出)を行う場合のタイムチャートである。
また、図11(a)は表示装置60の通常画面を示し、図11(b)はその後にセンターフレーム90への入球検出があった場合の入球検出演出画面を示す。図12は図11(b)後の画面を示す。図13(a)は開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることを示唆する第1示唆(大きな波しぶき演出)画面を示し、図13(b)は図13(a)の後に表示される開閉入球部216の開放回数などを示す画面である。図14(a)は開閉入球部216への遊技球の入球し易さが劣る第2示唆(小さな波しぶき演出)画面を示し、図14(b)は図14(a)の後に表示される開閉入球部216の開放回数などを示す画面である。
まず、パチンコ機10が大当たり状態ではない通常状態では、表示装置60の表示画面61には、図11(a)に示すように、例えば海上でイルカに乗った第1キャラクタを表した通常画面が表示されている。
そして、遊技盤30の遊技領域30aに打ち込まれた遊技球Bが、センターフレーム90の入球口91に入球すると、かかる遊技球の入球が入球検出センサ92aで検出され、図3に示した入球報知制御部102は入球検出センサ92aでの入球検出に基づいて入球報知コマンドを表示制御装置45および音声制御装置47に出力し、表示制御装置45による表示制御により表示装置60の表示画面61に、図11(b)に示すように、イルカに乗った第1キャラクタとば別の第2キャラクタがジェットスキーに乗って第1キャラクタの背後を横切る表示などが行われるとともに、音声制御装置47による音声制御により、図11(b)の表示に同期してジェットスキーの横切る音などがスピーカ48から音声出力される。
なお、図11(b)の入球検出演出は、図7〜図10での入球検出表示に対応しており、図7〜図10での「ワープ入球検出」、つまり、センターフレーム90の入球口91への入球を入球検出センサ92aで検出した時点から1秒間にわたって図11(b)に示す入球検出演出が表示画面61に表示されるようになっている。また、前述したように、図3に示すタイマ77は、入球検出センサ92aでの入球検出した時点から計時を開始するようになっており、図7〜図10では入球検出時である検出開始時を時刻「0」と図示している。
また、センターフレーム90に入球した遊技球Bは、案内通路部92、ステージ93を経て円弧状通路部41dに排出されることになるが、センターフレーム90に入球した遊技球Bは、後述するように、ワープ入球検出時から最長で16秒後には円弧状通路部41dに排出されると予測される。
ここで、センターフレーム90の入球口91に遊技球を1個だけ入れて、大入賞口(開閉入球部216)上を通過するまでにかかる時間についての1000球分の計測結果を以下に説明する。
つまり、図7〜図10に示すように、中でも大入賞口(開閉入球部216)上を通り易いのは、ワープ入球検出時の12秒後〜13秒後であり、この「12秒後〜13秒後」に500球(58%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過しており、この「12秒後〜13秒後」の期間より時間が前後すると急激に球数が減少する。
具体的には、図7〜図10に示すように、ワープ入球検出時から9秒後までには10球(1%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、ワープ入球検出時の9秒後〜10秒後には20球(2%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、ワープ入球検出時の10秒後〜11秒後には60球(6%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、ワープ入球検出時の11秒後〜12秒後には120球(12%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、ワープ入球検出時の12秒後〜13秒後には500球(58%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、ワープ入球検出時の13秒後〜14秒後には120球(12%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、ワープ入球検出時の14秒後〜15秒後には60球(6%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、ワープ入球検出時の15秒後〜16秒後には20球(2%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、ワープ入球検出時の16秒後以降には10球(1%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過するという結果であった。
また、ワープ入球検出〜16秒までの間、表示画面61の色彩が変化し、音楽も変化するようにしてもよい。
続いて、図11(b)の入球検出演出(1秒間)の後から最短で5秒後(図10(a)でのワープ入球検出から6秒後)、最長で12秒後(図9(b),図10(b)でのワープ入球検出から13秒後)までの間、図12に示す波発生演出表示が行われる。
そして、ワープ入球検出時の10秒後〜11秒後までの間に、第1始動口31への入球があった場合には、1回開きとなる大入賞口(開閉入球部216)に遊技球が入球し易い状態が近づいていることを示唆する第1示唆(図13(a)の「大きな波しぶき」演出)が0.8秒間を行われる。例えば、図7(a)に示すようにワープ入球検出時の10秒後に第1始動口31への入球があった場合や、図7(b)に示すようにワープ入球検出時から11秒後に第1始動口31への入球があった場合には、図13(a)に示す「大きな波しぶき」の第1示唆演出(0.8秒間)が表示画面61に表示される。
そして、この第1示唆演出(0.8秒間)後に続けて図13(b)に示す大入賞口(開閉入球部216)の開放回数表示などが2.2秒間(図7参照)行われる。図13(b)に示すように、大入賞口(開閉入球部216)が1回開放する表示と、開閉入球部216である羽根41a,41b(本実施例では例えばイルカを象った形の羽根)を示すキャラクタ(イルカ)への入球可能性を示唆する表示と、開閉入球部216への入球可能性数の表示(図13(b)の「n」を「1」に換えた「1個入球するかも?」の表示)とが行われる。つまり、この場合には、図7に示すように、センターフレーム90から円弧状通路部41dに排出された遊技球Bは70%の確率で大入賞口(開閉入球部216)に入球することになる。
また、図7に示すように、1個目のワープ入球検出後の第1期間T1内に例えば遊技球1個の入球検出がさらにあった場合(図7の破線矢印参照)には、その1個の遊技球(図7で破線分布で示す)も大入賞口(開閉入球部216)に入球する可能性があり、つまり、合計2個の遊技球が入球する可能性があり、この場合には、図13(b)に示す「n」を「2」に換えた「2個入球するかも?」の表示がなされる。
なお、ワープ入球検出時の8秒後〜11秒後までの間に、第2始動口33への入球があった場合には、2回開きとなる大入賞口(開閉入球部216)に遊技球が入球し易い状態が近づいていることを示唆する第1示唆(図13(a)の「大きな波しぶき」演出)が0.8秒間を行われる。例えば、図8(a)に示すようにワープ入球検出時から8秒後に第2始動口33への入球があった場合や、図8(b)に示すようにワープ入球検出時から11秒後に第2始動口33への入球があった場合には、図13(a)に示す「大きな波しぶき」の第1示唆演出(0.8秒間)が表示画面61に表示される。
そして、この第1示唆演出(0.8秒間)後に続けて図13(b)に示す大入賞口(開閉入球部216)の開放回数表示を「2」とした表示と、開閉入球部216への入球可能性数の表示(図13(b)の「n」を「1」に換えた「1個入球するかも?」の表示)となどが4.2秒間(図8参照)行われる。つまり、この場合には、図8に示すように、センターフレーム90から円弧状通路部41dに排出された遊技球Bは78%〜90%の確率で大入賞口(開閉入球部216)に入球することになる。
また、図8に示すように、第1期間T1内に例えば遊技球1個の入球検出があった場合(図8の破線矢印参照)には、その1個の遊技球(図8で破線分布で示す)も大入賞口(開閉入球部216)に入球する可能性があり、この場合には、図13(b)の「n」を「2」に換えた「2個入球するかも?」の表示がなされる。
これらとは別に、ワープ入球検出時から9秒後までの間あるいは12秒後以降の期間に、第1始動口31への入球があった場合には、1回開きとなる大入賞口(開閉入球部216)に遊技球が入球し難い外れ示唆(図14(a)の「小さな波しぶき」演出)が0.8秒間を行われる。例えば、図9(a)に示すようにワープ入球検出時から8秒後に第1始動口31への入球があった場合や、図9(b)に示すようにワープ入球検出時から13秒後に第1始動口31への入球があった場合には、図14(a)に示す「小さな波しぶき」の第2示唆演出(0.8秒間)が表示画面61に表示される。
そして、この第2示唆演出(0.8秒間)後に続けて図14(b)に示す大入賞口(開閉入球部216)の開放回数表示が2.2秒間(図9参照)行われる。つまり、この場合には、図9に示すように、センターフレーム90から円弧状通路部41dに排出された遊技球Bは0%〜20%の確率で大入賞口(開閉入球部216)に入球することになるため、第1示唆(図13(a)の「大きな波しぶき」演出)よりも入球率は低くなっている。
なお、ワープ入球検出時から7秒後までの間あるいは12秒後以降の期間に、第2始動口33への入球があった場合には、2回開きとなる大入賞口(開閉入球部216)に遊技球が入球し難い外れ示唆(図14(a)の「小さな波しぶき」演出)が0.8秒間を行われる。例えば、図10(a)に示すようにワープ入球検出時から6秒後に第2始動口33への入球があった場合や、図10(b)に示すようにワープ入球検出時から13秒後に第2始動口33への入球があった場合には、図14(a)に示す「小さな波しぶき」の第2示唆演出(0.8秒間)が表示画面61に表示される。
そして、この第2示唆演出(0.8秒間)後に続けて図14(b)に示す大入賞口(開閉入球部216)の開放回数表示を「2」とした表示などが4.2秒間(図10参照)行われる。つまり、この場合には、図10に示すように、センターフレーム90から円弧状通路部41dに排出された遊技球Bは0%〜20%の確率で大入賞口(開閉入球部216)に入球することになるため、第1示唆(図13(a)の「大きな波しぶき」演出)よりも入球率は低くなっている。
なお、本実施例では、1個目の遊技球の入球検出から16秒経過後に遊技球の入球があった場合に、その遊技球を1個目の入球として計時するようにしているが、第1期間T1の経過後の遊技球の入球を1個目の入球と検出するようにしてもよい。この場合には、複数個の入球検出をするべく、例えばタイマ77は複数個のカウンタ機能を備え、複数同時計時ができるようにすればよい。
上述したように実施例1の遊技機によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aを有する遊技盤30は、遊技球が入球可能な第1始動口31,第2始動口33を遊技領域30aの所定箇所に備え、さらに、表示画面61に所定の演出表示をする表示装置60と、第1始動口31,第2始動口33に遊技球が入球したことに基づいて遊技球の入球が可能となる入賞装置40とを、遊技領域30aの所定箇所で且つその順に上から縦方向に並設し、表示装置60は、その表示画面の周囲の所定箇所を覆うセンターフレーム90を備え、このセンターフレーム90は、遊技球が入球可能な入球口91と、この入球口91への遊技球の入球を検出する入球検出センサ92aと、入球口91に入球した遊技球を案内する案内通路部92と、この案内通路部92で案内された遊技球を滞在させるステージ93と、このステージ93からの遊技球を表示装置60の下方位置で表示画面61の画面幅よりも狭い排出範囲で入賞装置40の上部に排出する排出部94と、を備え、入賞装置40は、遊技球が入球することにより遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる特定入賞部210(Vゾーン)と、この特定入賞部210とは別で遊技球が入球可能な普通入賞部212と、特定入賞部210または普通入賞部212への遊技球の入球を振り分ける可動式の駆動体42と、特定入賞部210(Vゾーン)と普通入賞部212と駆動体42とが内部空間の所定箇所に配設されて特定入賞部210(Vゾーン)と普通入賞部212と駆動体42とのうちで少なくとも駆動体42が正面視で外部から視認可能な本体部材214と、第1始動口31または第2始動口33に遊技球が入球したことに基づいて排出部94からの遊技球が入球可能な開状態に変移するものであって本体部材214の上部で且つ排出部94の直下に設けられた開閉入球部216と、を備え、さらに、入球検出センサ92aでの入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出センサ92aでの入球検出数と、検出開始後の第2期間内における第1始動口31,第2始動口33への入球検出とに基づいて、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する優劣示唆部100を備えている。したがって、表示装置60の直下に入賞装置40を配置し、表示画面61の周囲のセンターフレーム90に入球した遊技球は入球検出されてステージ93で滞在されて排出部94から入賞装置40の開閉入球部216に排出されるようになっており、優劣示唆部100は、入球検出センサ92aでの入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出センサ92aでの入球検出数と、検出開始後の第2期間内における第1始動口31,第2始動口33への入球検出とに基づいて、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆するので、遊技者は入賞装置40の開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態(開閉入球部216の開放タイミングと遊技球が開閉入球部216に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができ、遊技球が入賞装置40に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
また、優劣示唆部100は、第1期間内における入球検出センサ92aでの入球検出数が零で、且つ、第2期間内に第1始動口31,第2始動口33への入球検出があった場合には開閉入球部216に1個の遊技球が入球し易い1個入賞示唆を行い、第1期間内における入球検出センサ92aでの入球検出数が1個以上で、且つ、第2期間内に第1始動口31,第2始動口33への入球検出があった場合には開閉入球部216に複数個の遊技球が入球し易い複数個入賞示唆を行い、第2期間外に第1始動口31,第2始動口33への入球検出があった場合には開閉入球部216に遊技球が入球し難い外れ示唆を行うので、遊技者は入賞装置40の開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態(開閉入球部216の開放タイミングと遊技球が開閉入球部216に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができる。つまり、開閉入球部216に1個入球し易いのかそれとも複数個入球し易いのかを知ることができる。また、外れ示唆の場合には開閉入球部216に入球し難いことも知ることができる。そして、センターフレーム90の入球口91に入球して最終的に排出部94から排出される遊技球が、開状態となる開閉入球部216に入球するかどうかの様子を遊技者は見ることができ、遊技球が入賞装置40に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
また、入球報知制御部102は、入球検出センサ92aでの入球検出に基づいてセンターフレーム90への入球を報知するので、遊技者はかかる報知によりセンターフレーム90への遊技球の入球を知ることができ、遊技領域30aに打ち込まれた遊技球がセンターフレーム90の入球口91に入球することに注視する必要がない。
また、優劣示唆部100は、表示装置60の表示画面61に、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆演出表示を行うので、遊技者は表示装置60の表示画面61に表示される示唆演出表示を見ることで、遊技者は開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態(開閉入球部216の開放タイミングと遊技球が開閉入球部216に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができ、センターフレーム90の入球口91に入球して最終的に排出部94から排出される遊技球が、開状態となる開閉入球部216に入球するかどうかの様子を遊技者は見ることができ、遊技球が入賞装置40に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
また、優劣示唆部100は、スピーカ48を備え、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する示唆音をスピーカ48から出力するので、遊技者はスピーカ48からの示唆音を聞くことで、遊技者は開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態(開閉入球部216の開放タイミングと遊技球が開閉入球部216に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができ、センターフレーム90の入球口91に入球して最終的に排出部94から排出される遊技球が、開状態となる開閉入球部216に入球するかどうかの様子を遊技者は見ることができ、遊技球が入賞装置40に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
また、センターフレーム90の排出部94と入賞装置40の開閉入球部216とが別体で個別に遊技盤30に取り付けられる構成の場合では排出部94と開閉入球部216との位置関係が両者の遊技盤30への取り付け精度により変化してしまうが、センターフレーム90と入賞装置40とは一体的に形成されたものであるので、排出部94と開閉入球部216との位置関係が両者の遊技盤30への取り付け精度により変化するということが無く、両者の取付位置調整も不要であり、取付作業性に優れる。
また、遊技盤30を正面視した状態でセンターフレーム90と入賞装置40との間の両側に、センターフレーム90および入賞装置40の横幅よりも小さい幅としたくびれ部200を備えているので、そのくびれ部200を形成している分だけ遊技領域30aを広くすることができる。つまり、センターフレーム90と入賞装置40との間のくびれ部200まで遊技球が流下して来ることがある。また、開閉入球部216はくびれ部200に設けられているので、表示装置60の表示画面と、その表示画面直下のくびれ部200に設けられた開閉入球部216に遊技球が入球するか否かの過程とを同時に見ることが容易になり、表示装置60の表示画面に遊技者を注視させたとしても、入賞装置40への入球有無過程の見落としが低減できる。
また、開閉入球部216での横方向に並んだ一対の羽根41a,41bは、その下端側の軸部41cを軸心として先端側が互いに離れるように回動して開くことで遊技球が入球可能な開口41eを形成する開状態となり、逆に、その軸部41cを軸心として先端側が互いに近づくように回動して閉じることで当該開口41eを閉じる閉状態とに変移可能なものである。また、一対の羽根41a,41bが開状態となっても、センターフレーム90および入賞装置40の横幅内に位置しているので、センターフレーム90および入賞装置40の横幅を超えて遊技領域幅が狭くなることがない。
また、遊技領域30aは、その正面視で円形、略円形、楕円形または略楕円形となっており、くびれ部200は、遊技領域30aの正面視で横幅が最も大きい部分に位置しているので、表示装置60や入賞装置40の横幅は最大限に確保しながら、一対の可動部(羽根41a,41b)が開状態となってもその羽根41a,41bはセンターフレーム90および入賞装置40の横幅以内に止まっていることから、羽根41a,41bの可動によって遊技領域幅が狭くなることもなく、遊技領域30aの遊技球の流下態様によっても面白味を付与できる構成とすることができる。
また、入賞装置40は、正面視で中央が高く両端がそれよりも低い円弧状通路部41dを、その中央箇所が排出部94の直下に位置するように備え、排出部94から排出された遊技球は、円弧状通路部41dの中央箇所から左端または右端に向けて流下可能となっており、円弧状通路部41dの両端には一対の可動部(羽根41a,41b)がそれぞれ配設されている。したがって、表示装置60のセンターフレーム90に入球して排出部94から排出される遊技球は、入賞装置40の円弧状通路部41dの中央箇所に必ず排出され、この円弧状通路部41dの左端または右端に向かって流下していき、その左端および右端にそれぞれ設けられた可動部(羽根41a,41b)の方に案内できる。例えば、一対の可動部(羽根41a,41b)が開状態であれば円弧状通路部41dを通ってきた遊技球が入賞装置40に入球することになるし、逆に一対の可動部(羽根41a,41b)が閉状態であれば入賞装置40に入球せずに通り過ぎて行くことになる。つまり、表示装置60のセンターフレーム90に入球した遊技球を必ず入賞装置40の開閉入球部216(一対の羽根41a,41b)に案内することができ、この開閉入球部216(一対の羽根41a,41b)の開状態または閉状態によって入球の可否を決することができる。
また、ステージ93の揺動面では、正面視で幅方向に遊技球が揺動するので、このステージ93の後段の排出部94で排出される前に、このステージ93で揺動される遊技球に注視させることができる。
次に、実施例2のパチンコ機10について図15を用いて説明する。図15(a)は、センターフレーム90に入球した遊技球1個が1回開きする開閉入球部216に入球し易い状態が近づいていることとその優劣(第1の情報)を示唆する場合のタイムチャート、図15(b)は、センターフレーム90に入球した遊技球2個が1回開きする開閉入球部216に入球し易い状態が近づいていることとその優劣(第2の情報)を示唆する場合のタイムチャートである。
前述した実施例1では、センターフレーム90に複数個の遊技球が入球した場合に、複数個の遊技球の相互影響が少なく排出部94から排出されるとした場合について説明しているが、本実施例2では、2個の遊技球が相前後(例えば3秒後)してセンターフレーム90に入球した場合における大入賞口(開閉入球部216)上を通過するまでにかかる時間についての1000球分の計測結果も取得し、それらの結果を用いて、センターフレーム90への所定期間内の入球数の違いによって、遊技者に報知する情報を適宜に変更可能となっているものである。
つまり、センターフレーム90に2個の遊技球が入球した場合には、図15(b)に示すように、中でも大入賞口(開閉入球部216)上を通り易いのは、1個目のワープ入球検出時の10秒後〜11秒後であり、この「10秒後〜11秒後」に350球(35%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過しており、この「10秒後〜11秒後」の期間より時間が前後すると緩やかに球数が減少する。
具体的には、図15(b)に示すように、1個目のワープ入球検出時から7秒後までには25球(2.5%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、1個目のワープ入球検出時の7秒後〜8秒後には30球(3%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、1個目のワープ入球検出時の8秒後〜9秒後には80球(8%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、1個目のワープ入球検出時の9秒後〜10秒後には190球(19%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、1個目のワープ入球検出時の10秒後〜11秒後には350球(35%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、1個目のワープ入球検出時の11秒後〜12秒後には190球(19%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、1個目のワープ入球検出時の12秒後〜13秒後には80球(8%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、1個目のワープ入球検出時の13秒後〜14秒後には30球(3%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過し、1個目のワープ入球検出時の14秒後以降には25球(2.5%)が大入賞口(開閉入球部216)上を通過するという結果であった。
図15(b)から分かるように、センターフレーム90に2個の遊技球が相前後(例えば3秒後)して入球した場合には、その2個の遊技球がステージ93で衝突などし、2個の遊技球が連なって排出部94から排出されることから、1個入球の場合(図15(a)の場合)に比して排出部94からの排出タイミングが早まっており、その排出分布曲線がなだらかになっている。つまり、1個入球での期待大の排出タイミングは、図15(a)に示すように、第1計測時間での12〜13秒の1秒間であったが、2個入球での期待大の排出タイミングは、図15(b)に示すように、第1計測時間での9.5〜11.5秒の2秒間(第2計測時間で言えば6.5〜8.5秒の2秒間)に拡大されており、それに合わせて大きな波しぶき表示演出などを行うようになっている。
実施例2のタイマ77は、入球検出センサ92aにより遊技球(1個目の遊技球)の検出がされた場合に第1計測時間(図15参照)を計測するとともに、その第1計測時間が計測されている間に入球検出センサ92aにより遊技球(2個目の遊技球)の検出がされた場合に第2計測時間(図15参照)を計測する。
実施例2の優劣示唆部100は、タイマ77により第1計測時間の計測がされかつ第2計測時間の計測がされていない時点(第1計測時間の計測のみである時点)で所定の条件(例えば、所定の第1有効期間(第1計測時間での10〜11秒期間)に作動口に入球があったこと)が成立した場合には第1計測時間に対応した第1の情報を報知するとともに、タイマ77により第2計測時間の計測がされている時点で所定の条件(例えば、所定の第2有効期間(第1計測時間での8〜9秒期間)に作動口に入球があったこと)が成立した場合には第2計測時間に対応した第2の情報を報知する。
なお、上述した開閉入球部216の開口は本発明における可変入球口に相当し、上述したタイマ77は本発明における計測手段に相当し、上述した優劣示唆部100は本発明における示唆手段に相当する。
ここで、センターフレーム90に遊技球が1個入球した場合と、1個目の入球から3秒後に2個目の遊技球が入球した場合とで、遊技者に報知する情報を変更することについて以下に説明する。
図15(a)に示すように、センターフレーム90に遊技球が1個入球した場合には、かかる入球が入球検出センサ92aで検出され、優劣示唆部100は、図15(a)に示すように入球検出表示(図11(b)の「ジェットスキーに乗ったキャラクタが横切る」入球検出演出の表示)後、所定期間(他の遊技球が入球されなければ、1〜11秒間)に亘り所定の情報(例えば、図11(b)に示す「海上でイルカに乗った第1キャラクタ」を一旦遠方に小さく表示した(あるいは消去)後に手前側に近づいてくる拡大表示をすること)を報知(示唆)し、第1有効期間(第1計測時間での10〜11秒期間)に作動口に入球があった場合には、第1の情報(図15(a)に示す「大きな波しぶき表示演出」と図13(b)の「n個入球するかも?」演出)の報知をする。
なお、波しぶき表示演出と、図13(b)の「1個入球するかも?」演出とが、第1の情報に相当する。
次に、図15(b)に示すように、センターフレーム90に1個目の遊技球が入球した後に2個目の遊技球が入球した場合に、第1の情報に替えて第2の情報を報知することについて説明する。
優劣示唆部100は、図15(b)に示すように、センターフレーム90への1個目の遊技球の入球から2個目の遊技球があるまで(3秒後まで)は、図15(a)と同様に「海上でイルカに乗った第1キャラクタ」の拡大表示を開始しているが、この2個目の遊技球の入球検出に基づいて、異なる拡大表示を開始する。つまり、優劣示唆部100は、図15(a)での9秒かけて拡大するという第1拡大スピードよりも早く拡大するという第2拡大スピード(第1計測時間での3秒後〜8秒後の残り5秒間で拡大させる)で、「海上でイルカに乗った第1キャラクタ」の拡大表示を実行するとともに、図13(b)の「2個入球するかも?」演出も実行し、第2有効期間(第1計測時間での8〜9秒期間)に作動口に入球があった場合には、第2の情報(図15(b)に示す「大きな波しぶき表示演出」と図13(b)の「n個入球するかも?」演出)の報知をするする。
なお、2個入球に応じたタイミングで実行される、波しぶき表示演出および図13(b)の「2個入球するかも?」演出が、第2の情報に相当する。
上述したように実施例2の遊技機によれば、遊技球が入球可能な第1始動口31,第2始動口33と、該第1始動口31,第2始動口33に入球した遊技球を検出する第1始動口31の入球センサ(図示省略)と第2始動口33の入球センサ(図示省略)作動口検出手段と、該入球センサによる遊技球の検出タイミングに基づいて縮小状態から拡大状態に変化される開閉入球部216と、該開閉入球部216より上方に設けられ、遊技球が入球可能な入球口91、この入球口91に入球した遊技球を滞在させるステージ93、及びステージ93に滞在した遊技球を排出する排出部94、を備えたセンターフレーム90と、入球口91に入球した遊技球を検出する入球検出センサ92aと、この入球検出センサ92aにより遊技球の検出がされた場合に第1計測時間を計測するとともに、その第1計測時間が計測されている間に入球検出センサ92aにより遊技球の検出がされた場合に第2計測時間を計測するタイマ77と、このタイマ77により第1計測時間の計測がされかつ第2計測時間の計測がされていない時点で所定の条件(例えば、所定の第1有効期間に作動口に入球があったこと)が成立した場合には第1計測時間に対応した第1の情報を報知するとともに、タイマ77により第2計測時間の計測がされている時点で所定の条件(例えば、所定の第2有効期間に作動口に入球があったこと)が成立した場合には第2計測時間に対応した第2の情報を報知する優劣示唆部100と、を備えている。したがって、遊技者は開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態(開閉入球部216の拡大状態タイミングと遊技球が開閉入球部216に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを第1の情報や第2の情報で知ることができ、遊技球が開閉入球部216に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、滞在手段としてのステージ93は第1揺動面93a〜第3揺動面93cとを備えたものとしているが、案内通路部92で案内されてきた遊技球の順にそれらの遊技球を一方通行に進める滞在経路を有する滞在手段(ステージ)を採用してもよい。一方通行に進める滞在経路を有する滞在手段(ステージ)としては、蛇行した一本の通路(一方通行通路)やクルーン(孔が開いた皿状の役物)などが挙げられる。
この場合には、滞在手段は、案内されてきた遊技球の順にそれらの遊技球を一方通行に進める滞在経路を有するものである。つまり、複数個の遊技球が滞在手段に同時に滞在したとしても、それらの遊技球が入球順のまま一方通行で進んでいくので、それらの遊技球の排出タイミングは通路長から一定に予測可能である。したがって、優劣示唆部100は、センターフレーム90に同時に複数個の遊技球が入球した場合でも、それらの遊技球ごとに、開閉入球部216に遊技球が入球し易い状態が近づいていることを示唆することができる。
また、一方通行に進める滞在経路で遊技球を一方向に案内することで、センターフレーム90内に遊技球を滞在させることができ、この滞在手段の後段の排出部94で排出される前にかかる滞在手段において一方向に案内されることで滞在される遊技球に注視させることができる。
(2)上述した実施例では、センターフレーム90に複数個の遊技球が連続して入球した場合、つまり、センターフレーム90への入球検出から16秒以内に別の少なくとも1個の遊技球が入球した場合にも、1000球計測データに基づいて示唆を行っているが、示唆演出の精度をより高めるべく、複数個(例えば、2個、3個、4個など)同時入球の場合の各種の計測結果を用いて示唆演出を行うようにしてもよい。つまり、2個同時入球の場合には、2個同時入球の計測結果を用いて示唆演出することが挙げられる。また、上述した実施例や本変形例でのセンターフレーム90から円弧状通路部41dへの通過に関する1000球計測は仮想的にシュミレーションしたものであってもよいし、実測したものであってもよい。
(3)上述した実施例では、大当たり状態での入賞装置40への入球は、遊技球の通過を検出する入賞個数検出用通過センサ226で検出しているが、この入賞個数検出用通過センサ226を用いることなく、V検出センサ43および検出センサ44で検出するようにしてもよい。
(4)上述した実施例では、センターフレーム90と入賞装置40とは一体的に形成されたものとしているが、図7に示すように、センターフレーム90と入賞装置40とは、その両者間を遊技球が横方向に通過可能なように当該センターフレーム90と入賞装置40を間隔を空けて配設してもよい。この場合には、センターフレーム90と入賞装置40とは、その両者の間を遊技球が横方向に通過可能なように当該センターフレーム90および入賞装置40を間隔を空けて配設しているので、遊技盤30の左側を流下する遊技球がセンターフレーム90と入賞装置40との間を通って遊技盤30の右側に流下していくことや、それとは逆に右から左に流下していくことができ、さらに多様性のある遊技盤を提供することができる。
(5)上述した実施例では、いわゆる1種パチンコ機と2種パチンコ機とを融合したパチンコ機を例に挙げて説明しているが、1種パチンコ機または2種パチンコ機に採用してもよい。
例えば、1種パチンコ機に本発明を採用した場合について、以下に説明する。
この1種パチンコ機としては、図16に示すように、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aを有する遊技盤30を備えた遊技機において、遊技盤30は、遊技球が入球可能な普通図柄変動用入球口230(作動口)と、遊技球が入球不可または入球可能な第1状態と前記第1状態よりも入球し易い第2状態とに変移する開閉始動口231(開閉入球手段)とを、遊技領域30aのそれぞれの所定箇所に備え、普通図柄変動用入球口230への入球に基づいて開閉始動口231を第2状態に変移させるかどうかの抽選を行う図示省略の普通図柄抽選部(第1抽選手段)と、開閉始動口231への入球に基づいて遊技者にとって有利な遊技状態(大当たり状態)の発生の有無を抽選する図示省略の大当たり抽選部(第2抽選手段)と、この大当たり抽選部での当否に応じた表示演出であって、遊技者にとって有利な遊技状態の発生の有無を示す識別情報の変動表示演出を表示画面に表示する識別情報変動表示装置232(識別情報変動表示手段)と、開閉始動口231の直上に設けられ且つ表示画面の周囲の所定箇所を覆うセンターフレーム233(装飾部材)とを備え、このセンターフレーム233は、遊技球が入球可能な入球口234と、この入球口234への遊技球の入球を検出する入球検出センサ235(入球検出手段)と、入球口234に入球した遊技球を案内する案内通路部236(案内通路)と、この案内通路部236で案内された遊技球を滞在させるステージ237(滞在手段)と、このステージ237からの遊技球を識別情報変動表示装置232の下方位置でその表示画面幅よりも狭い排出範囲で開閉始動口231の上部に排出する排出部238(排出手段)と、を備え、さらに、入球検出センサ235での入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出センサ235での入球検出数と、前記検出開始後の第2期間内における普通図柄抽選部での当選とに基づいて、開閉始動口231に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを示唆する優劣示唆部100を備えている構成が挙げられる。普通図柄抽選部での抽選表示は、図16に示すように、普通図柄239a(図16での「○」)と、普通図柄239b(図16での「×」)とが交互に表示され、かかる変動表示が普通図柄239a(図16での「○」)で停止した場合は当選であり、開閉始動口231が所定時間開放されるが、普通図柄239b(図16での「×」)で停止した場合は落選であり、開閉始動口231の開放はされない。
この1種パチンコ機の場合には、識別情報変動表示装置232の直下に開閉始動口231を配置し、表示画面周囲のセンターフレーム233に入球した遊技球は入球検出されてステージ237で滞在されて排出部238から開閉始動口231に排出されるようになっており、優劣示唆部100は、入球検出センサ235での入球検出時である検出開始時から第1期間内における当該入球検出センサ235での入球検出数と、前記検出開始後の第2期間内における普通図柄抽選部での当選とに基づいて、開閉始動口231に遊技球が入球し易い状態(開閉始動口231の開放タイミングと遊技球が開閉始動口231に向かうタイミングとが一致する状態)が近づいていることとその状態の優劣とを示唆するので、いわゆる1種パチンコ機などのような場合でも、遊技者は開閉始動口231に遊技球が入球し易い状態が近づいていることとその状態の優劣とを知ることができ、遊技球が開閉始動口231に入球するか否かの過程の見落としも低減できる。