前記(0)に記載の発明によれば、遊技機は、遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を備えている。この遊技盤は、遊技球が入球可能な入球手段と、遊技球が入球し易い状態となる入賞装置とが、遊技領域の所定箇所にそれぞれ配設されている。入賞装置は、本体部材と開閉入口部と滞留手段と特定入球部と非特定入球部と別案内通路と案内切替手段とを備えている。本体部材は、入球した遊技球の挙動を遊技者に視認させるための内部空間を有するものである。開閉入口部は、本体部材での所定箇所に設けられており、入球手段への遊技球の入球に基づいて遊技球が入球可能な開状態に変移する。滞留手段は、本体部材の内部空間に設けられており、開状態の開閉入口部を介して本体部材の内部空間に入球した遊技球を振り分ける振分部を有する。特定入球部は、本体部材の内部空間でその一方側に設けられており、振分部で振り分けられた遊技球の入球が可能であり、且つ、遊技球の入球することにより遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となるものである。非特定入球部は、本体部材の内部空間でその一方側に設けられており、特定入球部以外の入球部であって振分部で振り分けられた遊技球が入球可能なものである。別案内通路は、振分部を通過しない経路であって開閉入口部から入球された遊技球を当該滞留手段を通過させる場合よりも速く特定入球部または非特定入球部の方に案内する。案内切替手段は、所定の別案内条件成立の場合に開閉入口部からの遊技球を別案内通路に案内するように切り替えられる。滞留手段は、振分部から振り分けられた少なくとも一部の遊技球が通ることが視認可能な下流側領域を備えている。別案内通路は、当該別案内通路を通る遊技球を滞留手段の下流側領域に案内する。
したがって、案内切替手段は、所定の別案内条件成立の場合において、開閉入口部からの遊技球を別案内通路に案内するように切り替えられるので、有利な遊技状態が発生してから次の通常の遊技状態に移行するまでの時間を低減でき、有利な遊技状態での演出の間延び感を低減でき、次の遊技に素早く移行できる。
例えば、案内切替手段は、所定の別案内条件成立の場合、例えば、V継続タイプの遊技機での最終ラウンド期間や、ラウンド自動移行タイプの遊技機での各ラウンド期間において、開閉入口部からの遊技球を別案内通路に案内し、それ以外の場合、例えば、V継続タイプの遊技機での最終ラウンド以外の期間や、ラウンド自動移行タイプの遊技機での大当たり状態以外の状態である通常状態期間において、滞留手段に案内するように切り替えられるので、V継続タイプの遊技機での最終ラウンド期間やラウンド自動移行タイプの遊技機での各ラウンド期間における時間、つまり次ラウンド獲得に無関係にかかっている時間を低減でき、大当り演出の間延び感を低減でき、次の遊技に素早く移行でき、得られる利益が変わらないのに不必要に待たされる問題を解消できる。
また、ホール側(遊技場側)にとってみれば、次ラウンド獲得に無関係にかかっていた時間を低減でき、その低減した時間分、遊技機の実質的な稼働率を上げることができる。
その結果、遊技者に有利な遊技状態にかかる時間を低減できるため、遊技機の稼働率を実質的に向上させることができ、且つ、残存球がある状態で次の遊技状態へ移行されることを防止できる遊技機を提供することができる。
また、滞留手段は、振分部から振り分けられた少なくとも一部の遊技球が通ることが視認可能な下流側領域を備えている。別案内通路は、当該別案内通路を通る遊技球を滞留手段の下流側領域に案内する。したがって、滞留手段を通らずに別案内通路で案内された遊技球が滞留手段の下流側領域に案内されて特定入球部または非特定入球部のいずれかに案内されるので、遊技者は、別案内通路を通った遊技球を滞留手段の下流側領域で視認することができ、入賞装置に入球した遊技球を確認することができる。
前記(1)に記載の発明によれば、非可動振分部は遊技球を滞留させて排出し、この非可動振分部からの遊技球が可動振分部に供給され、この可動振分部で振り分けられた遊技球が滞留手段の下流側領域に案内される。特に、非可動振分部で遊技球が滞留されるため、滞留手段の下流側領域に供給されるまでに時間がかかるが、別案内通路は非可動振分部を通さずに滞留手段の下流側領域に案内するので、時間短縮が可能である。
前記(2)に記載の発明によれば、別案内条件成立の場合においても、滞留手段の可動振分部が動作を継続しているので、かかる別案内条件成立の直前に滞留手段に存する遊技球を滞留後に出力することになり、別案内条件成立の場合、つまり、V継続タイプの遊技機での最終ラウンド時や、ラウンド自動移行タイプの遊技機での全ラウンド時においても、滞留手段(例えば、振り分け装置)の動作を停止させるわけではないので、その停止状態の滞留手段(例えば、振り分け装置)によって遊技球が入賞装置内に予期せぬ状態で停留してしまうことに起因する不本意な残存球処理の発生という問題を解消できる。
前記(3)に記載の発明によれば、下流側領域は、可動振分部からの遊技球が移動可能で特定入球部または非特定入球部のいずれかに案内するステージ部としている。別案内通路は、開閉入口部から入球された遊技球を振分部よりも速くステージ部に案内する。したがって、振分部を通らずに別案内通路で案内された遊技球がステージ部に案内されて特定入球部または非特定入球部のいずれかに案内されるので、遊技者は、別案内通路を通った遊技球をステージ部上で視認することができ、入賞装置に入球した遊技球を確認することができる。
前記(4)に記載の発明によれば、入賞装置は、開閉入口部から入球した遊技球を滞留手段に導く導入通路部を備えている。この導入通路部の所定箇所での底面部分には、開閉自在な開閉部が備えられている。この開閉部は、開状態となると遊技球が落下可能な大きさの開口が形成され、閉状態において遊技球がそのまま通過するものである。別案内通路は、その入力側が開閉部の開口に連通されるとともに、その出力側がステージ部上に開口された垂下通路としているので、かかる垂下通路内に遊技球が滞ることなく迅速にステージ部に供給され、別案内通路を起因とする遊技球の停留が生じることがない。
前記(5)に記載の発明によれば、支持手段は、可動振分部を、ステージ部の遊技球の移動領域上で移動領域との間を遊技球が通過可能な間隔を空けて支持しているので、移動領域における可動振分部の下方領域も遊技球の移動が可能であり、ステージ部の移動領域をその幅方向にわたって最大限に活用することができる。また、ステージ部の移動領域を移動する遊技球が可動振分部下を通る際に一旦隠れてから現れて、特定入球部に入球する否かの様子を遊技者が見ることがあり、遊技球の挙動にさらに面白みを持たせることができる。
前記(6)に記載の発明によれば、ステージ部は、滞留手段で滞留された遊技球が転動可能な転動領域を備えている。特定入球部と非特定入球部とは、転動領域の一方側に設けられている。波立ち発生手段は、転動領域での一方側方向に対して直交する当該転動領域の幅方向に連なる山部をこの転動領域に発生させるとともに、その山部を転動領域の下流方向に移動させることで転動領域を波立たせる。保持制御手段は、別案内条件成立の場合に、波立ち発生手段による転動領域での山部を、この転動領域での別案内通路の出力側の開口が投影される部分の上流側位置で保持させるように制御する。つまり、別案内条件成立の場合には、別案内通路である垂下通路の出力側の開口が投影された転動領域の部分は、その上流側位置に山部が保持されているため、垂下通路を落下して転動領域に供給された遊技球は、山部により転動領域の上流に向かうことが抑制され、むしろ下流方向に向かわせることができ、迅速に転動領域を流下させることができる。
前記(7)に記載の発明によれば、入賞装置は、開閉入口部を通じて本体部材内への遊技球の入球を検出する入球検出手段と、本体部材からの遊技球の出力を検出する出球検出手段とを備えている。判定手段は、入球検出手段での入球検出数と出球検出手段での出球検出数とが一致しているか否かを判定する。開禁止制御手段は、判定手段で不一致と判定されている間は、入球手段に遊技球が入球しても開閉入口部を開状態としない。したがって、残存球処理を好適に行うことができる。
前記(8)に記載の発明によれば、特定入球部は、遊技球の入球を検出する特定入球部用検出手段を備えている。非特定入球部は、遊技球の入球を検出する非特定入球部用検出手段を備えている。出球検出手段は、特定入球部用検出手段と非特定入球部用検出手段とによって本体部材からの遊技球の出力を検出するものである。したがって、特定入球部や非特定入球部への入球検出以外に、本体部材からの遊技球の出力検出を兼用することができ、特定入球部用検出手段や非特定入球部用検出手段とは別個に残存球処理専用の検出手段を設ける必要が無く、残存球処理を省スペースで実現することができる。
前記(9)に記載の発明によれば、表示手段と入賞装置とを、遊技盤の遊技領域の幅方向の中央個所で縦方向に並べて配置しているので、入賞装置が横方向に大きくなるようなことや、遊技領域が狭くなるようなこともなく、遊技領域を確保できる。
また、入賞装置の開閉入口部よりも上方に表示手段を備えているので、開閉入口部よりも下方に表示手段がある場合に比べて、表示手段での演出表示と開閉入口部への入球の有無とが見易くできる。つまり、開閉入口部よりも下方に表示手段がある場合には、入賞装置の状態に応じた所定の演出表示をする表示手段を見た後にそれよりも上方の開閉入口部を見なければならず、球の流れに逆らって視線移動しなければならないし、開閉入口部への視線を移動したときにはかかる開閉入口部への入球の有無が既に終えていることがあり、遊技者にとって見難いという問題があるが、入賞装置の開閉入口部よりも上方に表示手段を備えているので、演出表示をする表示手段を見た後にそれよりも下方の開閉入口部に視線移動をする、つまり球の流れに視線移動しており、開閉入口部への入球の有無を容易に見ることができ、表示手段での演出表示と開閉入口部への入球の有無とが見易くできる。
また、表示画面周囲の装飾部材に入球した遊技球は、通路部で案内されて表示手段の下方位置の排出手段から表示画面幅よりも狭い排出範囲で、この排出手段の直下で入賞装置の上部の開閉入口部に排出されるので、開閉入口部の第1状態(入球制限状態)または第2状態(入球制限解除状態、例えば開状態)に依らずに当該開閉入口部に入球させることができる。また、開閉入口部が第1状態の場合には、遊技領域での装飾部材の外部を流下する遊技球の入球が不可あるいは困難であるが、開閉入口部が第2状態の場合には、装飾部材の外部を流下する遊技球が第1状態よりも入球し易くできる。したがって、装飾部材に入球した遊技球を確実に入賞装置内に案内でき、開閉入口部が第2状態(入球制限解除状態)の場合には、装飾部材の外部を流下する遊技球の入球も可能となる遊技を提供することができる。また、表示画面の直下に入賞装置の開閉入口部が位置しており、排出手段から排出された遊技球が開閉入口部に入球するかどうかを視線を動かすことなく見ることができるので、表示手段の表示画面と、遊技球が入賞装置に入球するか否かの過程とを同時に見ることが容易になり、表示手段の表示画面に遊技者を注視させたとしても、入賞装置への入球有無過程の見落としが低減できる。
前記(10)に記載の発明によれば、装飾部材の排出手段と入賞装置の開閉入口部とが別体で個別に遊技盤に取り付けられる構成の場合では排出手段と開閉入口部との位置関係が両者の遊技盤への取り付け精度により変化してしまうが、装飾部材と入賞装置とは一体的に形成されたものであるので、排出手段と開閉入口部との位置関係が両者の遊技盤への取り付け精度により変化するということが無く、両者の取付位置調整も不要であり、取付作業性に優れる。
前記(11)に記載の発明によれば、遊技盤を正面視した状態で装飾部材と入賞装置との間の両側に、装飾部材および入賞装置の横幅よりも小さい幅としたくびれ部を備えているので、そのくびれ部を形成している分だけ遊技領域を広くすることができる。つまり、装飾部材と入賞装置との間のくびれ部まで遊技球が流下して来ることがある。また、開閉入口部はくびれ部に設けられているので、表示手段の表示画面と、その表示画面直下のくびれ部に設けられた開閉入口部に遊技球が入球するか否かの過程とを同時に見ることが容易になり、表示手段の表示画面に遊技者を注視させたとしても、入賞装置への入球有無過程の見落としが低減できる。
前記(12)に記載の発明によれば、開閉入口部での開口の両側で横方向に並んだ一対の可動部は、その下端側の軸部を軸心として先端側が互いに離れるように回動して開くことで遊技領域での装飾部材の外部を流下する遊技球が入球可能な第2状態となり、逆に、一対の可動部が軸部を軸心として先端側が第2状態よりも互いに近づくように回動した第1状態とに変移可能なものである。したがって、装飾部材に入球した遊技球を開閉入口部の第1状態および第2状態に依らずに確実に入賞装置内に案内でき、開閉入口部が第2状態(入球制限解除状態)の場合には、装飾部材の外部を流下する遊技球の入球も可能となる開閉入口部を好適に実現することができる。
前記(13)に記載の発明によれば、遊技領域は、その正面視で円形、略円形、楕円形または略楕円形となっており、くびれ部は、遊技領域の正面視で横幅が最も大きい部分に位置しているので、表示手段や入賞装置の横幅は最大限に確保しながら、一対の可動部が第2状態(入球制限解除状態)となってもその可動部は装飾部材および入賞装置の横幅以内に止まっていることから、可動部の可動によって遊技領域幅が狭くなることもなく、遊技領域の遊技球の流下態様によっても面白味を付与できる構成とすることができる。
前記(14)に記載の発明によれば、装飾部材と入賞装置とは、その両者の間を遊技球が横方向に通過可能なように当該装飾部材および入賞装置を間隔を空けて配設しているので、遊技盤の左側を流下する遊技球が装飾部材と入賞装置との間を通って遊技盤の右側に流下していくことや、それとは逆に右から左に流下していくことができ、さらに多様性のある遊技盤を提供することができる。
前記(15)に記載の発明によれば、入賞装置は、有利な遊技状態としての、開閉入球部が所定の開状態となることを単位ラウンドとしてそれを終了ラウンドまで実行する状態となり得るものである。判定手段は、開始ラウンドから別案内条件成立するまでの所定ラウンドにおいて、入球検出手段での入球検出数と出球検出手段での出球検出数とが一致しているか否かを判定する。当該所定ラウンドの次のラウンドから終了ラウンドまでは、別案内通路を通じて遊技球が排出される。したがって、当該所定ラウンドの次のラウンドから終了ラウンドまでを、残存球の停留が解除される時間的余裕(マージン)とすることができる。つまり、所定ラウンド終了時の残存球確認処理によって残存球が検出されたとしても、それ以降のラウンド遊技の期間でその遊技球の残存が解除されることは十分あり得るため、残存球によるエラー状態が発生しづらいし、有利な遊技状態(例えば大当たり状態)からその後の通常の遊技状態への切り替えを早く行うことができる。よって、有利な遊技状態(例えば大当たり状態)の時間を短縮できる。
前記(16)に記載の発明によれば、エラー報知手段は、終了ラウンドの終了時に判定手段での不一致判定の場合にエラー報知するので、所定ラウンド終了時の残存球確認処理によって残存球が検出されたとしても、それ以降のラウンド遊技の期間でその遊技球の残存が解除されることは十分あり得るため、残存球によるエラー状態の発生が低減でき、不用意なエラー報知を低減できる。
前記(17)に記載の遊技機によれば、入賞装置内への遊技球の入球から排出までの時間が次ラウンド獲得に無関係にかかることを低減でき、遊技機の稼働率を向上でき、且つ、残存球処理の発生を低減できるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)するものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された入賞装置(可変入賞手段や特定入賞口など)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の概略正面図であり、図2は、パチンコ機10の遊技盤30の正面図である。図3は、本実施例のパチンコ機10の電気的接続を例示するブロック図である。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技場(ホール)の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸として外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12と、この内枠12の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸J1として内枠12に対して開閉自在に取り付けられる前面枠セット14とを備えている。
外枠11は、木製の板材により全体として正面視で矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、例えば、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属などにより構成されていてもよい。
内枠12は、大別すると、その外形を形成する主要部材としての樹脂ベース(図示省略)と、この樹脂ベース(図示省略)に取り付けられる遊技盤30(図2参照)とを備えている。また、内枠12は、図1に示すように、樹脂ベース(図示省略)の前面側で片開き自在な前面枠セット14を備えている。
具体的には、樹脂ベース(図示省略)は、正面視で、その外形が略矩形状で、かつ、その略中央箇所を開口中心とする開口部(図2を用いて後述する遊技領域30aと同等の大きさの開口)が形成された板状部材としている。
前面枠セット14は、正面視左側で上下方向の開閉軸J1を軸心にして当該内枠12に対して開閉自在に取り付けられている。言い換えれば、前面枠セット14は、樹脂ベース(図示省略)に対して開閉自在となっている。
図2に示すように、遊技盤30は、その遊技領域30aを樹脂ベース(図示省略)の開口部に位置させるようにして当該樹脂ベースの裏面側に着脱自在に取り付けられる。
ここで、もう少し詳細に前面枠セット14について説明する。
前面枠セット14は、図1に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸を軸心にして前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、図1に示すように、その前面視すると、最下部に位置する下皿ユニット13と、この下皿ユニット13の上側に位置する上皿ユニット21と、この上皿ユニット21の上側に位置するガラス枠部23と、に大別される。これらの下皿ユニット13と上皿ユニット21とガラス枠部23とは、図示省略のベース板体の前面側各箇所にそれぞれ取り付けられて前面枠セット14が構成されている。
下皿ユニット13は、図1に示すように、前面枠セット14の最下部箇所に位置するように、ネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット13は、その前面側に、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18とを備えている。
球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜く(排出する)ためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して下方向外部に抜くことができる。
遊技球発射ハンドル18は、図1に示すように、下皿15よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38によって遊技球が図2に示す遊技盤30の遊技領域30aに打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置38は、例えば、遊技球発射ハンドル18と発射装置229(図3参照)などで構成されている。音出力部24は、図1に示すように、前面枠セット14の正面視で上部の左右2箇所で、その前面枠セット14の内部あるいは背面箇所に設けられたスピーカ48(図3参照)からの音を出力するための出力口である。
上皿ユニット21は、図1に示すように、前面枠セット14の下部箇所(前述の下皿15の真上位置)に位置するように、ネジ等の締結具により固定されており、遊技球の受皿としての上皿19を備えている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。
ガラス枠部23は、図1に示すように、上皿ユニット21の上側に形成された窓部101を備えている。
つまり、前面枠セット14には、図1に示すように、上皿ユニット21の上側に位置するガラス枠部23の中央箇所に、遊技盤30の遊技領域30a(図2参照)のほとんどを外部から視認することができるよう略縦長楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、略縦長楕円形状で中央が空洞となっており、その空洞部分を略縦長楕円形状等のガラス板137で覆うように、図示省略のガラスユニットが前面枠セット14の裏面側に取り付けられたものである。ガラスユニット(図示省略)は、二枚のガラス板137を前後方向に近設させて並べた二重ガラス構造としている。なお、窓部101の前記略中央部が直線状になるようにし、ガラス板137もその形状に合わせるようにしてもよい。また、ガラス板137は、ガラスに限定されず、所定の強度がある透明板であればその材質などは問わない。
さらに、ガラス枠部23は、図1に示すように、窓部101の周囲に各種の電飾部(第1電飾部102、第2電飾部103および第3電飾部104)を備えている。つまり、前面枠セット14は、図1に示すように、その前面視した状態で窓部101の周囲で左箇所に、LED等を内蔵した第1電飾部102(左側電飾部)を、窓部101の周囲で右箇所に、LED等を内蔵した第2電飾部103(右側電飾部)を、窓部101の周囲で上箇所に、LED等を内蔵した第3電飾部104(上側電飾部)を備えている。これらの電飾部は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。
本パチンコ機10では、第1電飾部102、第2電飾部103および第3電飾部104は、大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。その他、本パチンコ機10の第1電飾部102および第2電飾部103には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが備えられている。また、窓部101の周縁で右斜め下箇所には、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙S1(図2参照)などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード(例えばプリペイドカード)等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、貸球操作部120にさらに度数表示部(図示省略)を設けるようにしてもよい。この度数表示部(図示省略)は、カード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
次に、図2を用いて遊技盤30の構成を説明する。遊技盤30は、図2に示すように、正面視で四角形状の合板でその左側の両角部が取れたような形状としており、その周縁部(後述するレール51,52の外側部分)が内枠12の樹脂ベース(図示省略)の裏側に当接した状態で取着されており、この遊技盤30の前面側の略中央部分たる遊技領域30aが樹脂ベースの略縦長楕円形状の図1に示した窓部101(ガラス板137)を通じて前面枠セット14の前方外側から視認可能な状態となっている。
また、遊技盤30には、図2に示すように、遊技球発射装置38(図1参照)から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレール51,52が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は複数本のレール51,52の後述する球案内通路49を通じて所定の遊技領域30aに案内されるようになっている。複数本のレール51,52は長尺状をなすステンレス製の金属帯状部材であり、内外二重に遊技盤30に取り付けられている。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略縦楕円環状に形成されている。外レール52は、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路49が形成されている。なお、球案内通路49は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路49から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路49内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、遊技盤30が内枠12に取り付けられた状態において、外レール52における、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図2の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)には、内枠12に設けられた返しゴム54(図2に二点鎖線で示す部材)が位置するようになっている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52は、長尺状をなすステンレス製の金属帯としているので、遊技球の飛翔をより滑らかなものとする、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくすることができる。なお、図2に破線で示すように、外レール52の先端部から内レール51の右側先端部までは、内枠12に形成された壁部55(図2に破線で示す)が位置することにより、遊技領域30の右側が仕切られている。
なお、遊技盤30の右下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図2のS1)やプレートを貼着するためのスペースとなっている。遊技盤30の右下隅部に、証紙等のシール(図2のS1)を貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技盤30の遊技領域30aについて説明する。遊技領域30aは、図2に示すように、内レール51と外レール52との内周部(内外レール)により略縦長楕円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される当該遊技領域30aが大きく構成されている。
本実施の形態では、遊技領域30aを、パチンコ機10の正面から見て、内レール51及び外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域30aと言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域30aの向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。同様に、遊技領域30aの向かって右側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域30aの上側限界位置は外レール52によって特定される。
また、遊技盤30は、図2に示すように、盤面下方の左側および右側の2箇所にそれぞれ配置された第1始動口31と、盤面下方左側の第1始動口31の下方に配置された第2始動口33とを備えている。
遊技盤30は、図2に示すように、正面視で遊技領域30aの中央箇所に縦長の遊技ユニット200が配設されている。
この遊技ユニット200は、図2に示すように、上から順に表示装置60と入賞装置40とを縦方向に並べて一体化したユニットである。表示装置60は、表示画面61を備え、この表示画面61に所定の演出表示(例えば、入賞装置40の状態に応じた所定の演出表示など)をするものである。入賞装置40は、第1始動口31または第2始動口33に遊技球Bが入球したことに基づいて、遊技領域30aを流下する遊技球Bの入球が可能となるものである。
さらに、この遊技ユニット200は、図2に示すように、その正面視で、表示装置60の表示画面61の外周全体に配置され、且つ、表示画面61の角部を隠した状態で配置されるセンターフレーム90を備えている。なお、このセンターフレーム90は、表示画面61の周囲の少なくとも一部に配置されるものとしてもよい。例えば、センターフレーム90は、表示画面61の端部を隠した状態で配置されたものであってもよいし、表示画面61を隠さずにこの表示画面61の周囲の少なくとも一部に配置されたものとしてもよい。
ここで、遊技ユニット200における表示装置60と入賞装置40とセンターフレーム90との構造について、図4〜図6も用いてもう少し詳細に説明する。図4は、一対の羽根41a,41bが閉状態の場合の遊技ユニット200を前方右上から見た斜視図である。図5は、一対の羽根41a,41bが開状態の場合の遊技ユニット200を前方右上から見た斜視図である。図6は、入賞装置40の羽根41a,41bが閉状態の場合での遊技ユニット200の正面図である。なお、図4,図5では、案内通路部92の一部の図示を省略した図としている。
遊技ユニット200は、図2に示すように、遊技盤30の遊技領域30aの中央箇所に取り付けられており、表示装置60と入賞装置40とが遊技領域30aの幅方向の中央箇所で且つその順に上から縦方向に並設された状態となっている。
また、遊技ユニット200は、図4〜図6に示すように、センターフレーム90と入賞装置40とを一体的に形成したものである。つまり、センターフレーム90と入賞装置40の後述する本体部材210とが組み付けられることで一体物構造となっている。なお、センターフレーム90と入賞装置40の後述する本体部材210とを分離不可に例えば樹脂成型することで一体物構造としてもよい。
また、遊技盤30は、図2に示すように、その遊技領域30aでの最下部箇所に、第1始動口31や第2始動口33や入賞装置40に入らなかった遊技球Bを回収するアウト口36を備えている。
これらの第1始動口31,第2始動口33,遊技ユニット200(入賞装置40,センターフレーム90)等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通孔247a(図示省略)にそれぞれに配設され、遊技盤30の前面側からネジ等により取り付けられている。なお、上述した第1始動口31,第2始動口33は本発明における入球手段に相当する。
ここで、センターフレーム90の構造について説明する。センターフレーム90は、図2,図4〜図6に示すように、遊技球Bが入球可能な入球口91を例えば左右両側箇所にそれぞれ備えている。また、センターフレーム90は、図2,図4,図6に示すように、この入球口91に入球した遊技球Bを通過案内する案内通路部92と、この案内通路部92で案内された遊技球Bを視認可能に揺動(あるいは転動、移動、一方通行などであってもよい)させる、表示装置60の下方位置に設けられた揺動ステージ93と、この揺動ステージ93で揺動された遊技球Bを表示装置60の下方位置で表示画面61のその画面幅よりも狭い排出範囲で入賞装置40の上部に排出する排出部94とを備えている。
揺動ステージ93は、図4に示すように、正面視で幅方向に遊技球Bが揺動する複数段(実施例では2段)の揺動面を備えている。具体的には、この2段の揺動面は、最奥側で上段の第1揺動面93aと、それよりも手前側で且つ下段の第2揺動面93bとで構成されており、第1揺動面93aと第2揺動面93bの順に遊技球Bが流下していくようになっている。
排出部94は、図4〜図6に示すように、揺動ステージ93からの遊技球Bを表示装置60の下方位置で表示画面61の画面幅よりも狭い排出範囲で入賞装置40の上部に排出するものである。
続いて、遊技ユニット200でのセンターフレーム90の真下位置の入賞装置40について、図7〜図18も用いて説明する。
図7は、正面右上から見た入賞装置40の概略分解斜視図である。図8は、正面右上から見た入賞装置40の詳細分解斜視図である。図9は、裏面左上から見た入賞装置40の詳細分解斜視図である。図10は、開閉入球部220からの遊技球Bが第1振り分け部材230へ案内される様子を示す入賞装置40の内部を正面右上から見た一部破断分解斜視図である。図11は、開閉入球部220からの遊技球Bが別通路265を通ってステージ250へ案内される様子を示す入賞装置40の内部を正面右上から見た一部破断斜視図である。図12は、開閉入球部220からの遊技球Bが導入通路部222を通って第1振り分け部材230へ案内される様子を示す図であって図6のA−A線断面図である。図13は、開閉入球部220からの遊技球Bが導入通路部222を通って第1振り分け部材230へ案内される様子を示す図であって図6のB−B線断面図である。図14は、図13での第1振り分け部材230を除いた図である。図15(a)は第1振り分け部材230の平面図、図15(b)は第2振り分け部材240の平面図、図15(c)は第1振り分け部材230と第2振り分け部材240との位置関係を説明するための平面図である。図16は、入賞装置40のステージ250の平面図である。図17(a)はステージ250の山部252が一方側(特定入賞部260側:下流側)に位置するときの入賞装置40の縦断面図であり、図17(b)は、図17(a)での遊技球Bの流れを説明するための図である。図18(a)はステージ250の山部252が他方側(特定入賞部260とは反対側:上流側)に位置するときの入賞装置40の縦断面図であり、図18(b)は、図18(a)での遊技球Bの流れを説明するための図である。
入賞装置40は、図2,図4〜図6に示すように、入球した遊技球Bの挙動を遊技者に視認させるための内部空間を有する本体部材210と、この本体部材210での排出部94の直下箇所に設けられ、第1始動口31または第2始動口33に遊技球Bが入球したことに基づいて、遊技領域30aでのセンターフレーム90の外部を流下する遊技球Bが入球可能な開状態に変移する開閉入球部220と、この開閉入球部220に入球した遊技球Bを当該入賞装置40の内部に導く導入通路部222と、本体部材210の内部空間に設けられ、導入通路部222で本体部材210の内部空間に案内された遊技球Bを滞留させて振り分ける第1振り分け部材230と、この第1振り分け部材230で振り分けられた遊技球Bを滞在させて振り分ける可動式の第2振り分け部材240と、この第2振り分け部材240からの遊技球Bや後述する別通路265からの遊技球Bが移動(流下)可能なステージ250と、本体部材210の内部空間でステージ250の一方側(特定入賞部260側)に設けられ、第2振り分け部材240で振り分けられた遊技球Bの入球が可能で、且つ、遊技球Bが入球することにより遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる特定入賞部260(Vゾーン)と、本体部材210の内部空間でステージ250の一方側に設けられ、この特定入賞部260(Vゾーン)とは別の入賞部であって、第2振り分け部材240で振り分けられた遊技球Bが入球可能な普通入賞部262とを備えている。
なお、この普通入賞部262は、図4に示すように、特定入賞部260(Vゾーン)の両側にそれぞれ設けられており、ステージ250を移動(流下)する遊技球Bはこのステージ250の一方側の特定入賞部260(Vゾーン)または普通入賞部262のいずれかに入球するようになっている。
本体部材210は、図7〜図9に示すように、その前面側に位置し、視認用開口211aを有する前面側部材211と、その右側に位置する右側部材212と、その左側に位置する左側部材213と、その背面側に位置する背面側部材214と、その上側に位置する上部側部材215と、その底面側に位置する底面側部材216とを備え、これらの前面側部材211と右側部材212と左側部材213と背面側部材214と上部側部材215と底面側部材216とで囲まれた内部空間を形成している。
開閉入球部220は、図2,図4に示すように、センターフレーム90の排出部94の直下箇所である、本体部材210での上部側部材215の箇所(図7,図8参照)に設けられている。この開閉入球部220は、第1状態(入球制限状態)では、センターフレーム90の排出部94からの遊技球Bが入球可能であるが、遊技領域30aでのセンターフレーム90の外部を流下する遊技球Bの入球が困難(あるいは不可としてもよい)となっている。また、開閉入球部220は、第1始動口31または第2始動口33に遊技球Bが入球したことに基づいて第1状態(入球制限状態)よりも開いた第2状態(入球制限解除状態、例えば開状態)となり、この第2状態(入球制限解除状態、例えば開状態)では、排出部94からの遊技球Bが入球可能であり、且つ、センターフレーム90の外部を流下する遊技球Bが第1状態(入球制限状態)よりも入球し易くなっている。
なお、本実施例とは異なる遊技ユニット200としてもよい。つまり、センターフレーム90は図6に二点鎖線で示す通路板を設けたものとし、この通路板の両端に閉状態の一対の羽根41a,41bの先端側が当接または近接し、開状態の一対の羽根41a,41bの先端側と通路板の両端との間に開口を形成するようにすることで、センターフレーム90の排出部94からの遊技球Bがこの通路板上を左右のどちらかの方向に流下し、一対の羽根41a,41bが閉状態であればその通路板からの遊技球Bが開閉入球部220に入球せずに遊技領域30aに排出され、一対の羽根41a,41bが開状態であればその通路板からの遊技球Bが当該開口(開状態の一対の羽根41a,41bの先端側と通路板の両端との間に形成される開口のこと)を介して開閉入球部220に入球されるようにしてもよい。
具体的には、開閉入球部220は、図2に示すように、遊技球Bが入球可能な開口41eと、入賞装置40の上部において開口41eの両側で左右一対となるように配置された羽根41a,41bとを備えており、この羽根41a,41bは羽根駆動装置49(図3参照)によって開閉動作が駆動される。
開閉入球部220は、図5に示すように、一対の羽根41a,41bがその下端側の軸部41cを軸心として先端側が互いに離れるように回動して開くことで遊技領域30aでのセンターフレーム90の外部を流下する遊技球Bが入球可能な第2状態(入球制限解除状態、例えば開状態)と、図4に示すように、一対の羽根41a,41bが軸部41cを軸心として先端側が第2状態(入球制限解除状態、例えば開状態)よりも互いに近づくように回動した第1状態(入球制限状態)とに変移可能なものであり、且つ、一対の羽根41a,41bはその開状態においてセンターフレーム90および入賞装置40の横幅内に位置している。
開閉入球部220は、羽根41a,41bの第1状態(入球制限状態:図4参照)または第2状態(入球制限解除状態、例えば開状態:図5参照)に依らずにセンターフレーム90の排出部94からの遊技球Bが入賞装置40内へ入賞可能であるが、図4に示す羽根41a,41bの第1状態(入球制限状態)では、遊技領域30aでのセンターフレーム90の外部を流下する遊技球Bが困難であり、図5に示す羽根41a,41bの第2状態(入球制限解除状態)では、遊技領域30aでのセンターフレーム90の外部を流下する遊技球Bも入賞装置40内へ入賞することが可能となる。
また、一対の羽根41a,41bは、第1始動口31への入球検出から所定時間(例えば1秒)後に、所定の開放(本実施例では、例えば2秒間の1回開き)がされるようになっている。さらに、この羽根41a,41bは、第2始動口33への入球検出から所定時間(例えば1秒)後に、所定の開放(本実施例では、例えば2秒間の1回開きを連続2回行う)がされるようになっている。なお、この開放時間を2秒以外の任意の時間(例えば1.8秒などの任意の時間)に変更してもよい。
導入通路部222は、図10〜図12に示すように、開閉入球部220の開口41eから入球した遊技球Bを当該開閉入球部220の略中央箇所で一旦奥方向に案内してから横方向に案内する一対のL字通路223を左右対象に並べた状態で備えるとともに、両L字通路223の下流側にそれぞれ連通されて遊技球Bを手前側に案内する一対の手前向き通路224を備えている。なお、この導入通路部222での一対のL字通路223は、図7,図12に示すように、上部側部材215に設けられている。また、導入通路部222の右側の手前向き通路224は、図7,図12に示すように、右側部材212の上部側に設けられている。導入通路部222の左側の手前向き通路224は、図11,図12に示すように、左側部材213の上部側に設けられている。
第1振り分け部材230は、図10,図12,図13および図15(a)に示すように、左側の導入通路部222の下流側(つまり、左側の手前向き通路224の下流側)と右側の導入通路部222の下流側(つまり、右側の手前向き通路224の下流側)とを橋渡すように連通した第1通路231および第2通路232からなる分岐通路233を備えている。
この分岐通路233の第1通路231は、奥側に位置しており、この第1通路231の通路中間位置に、第2振り分け部材240に向けて遊技球Bを落下させるための排出孔231aを備えている。
また、分岐通路233の第2通路232は、手前側に位置しており、正面視で両端側のよりも中央側の方が低くなった揺動通路となっており、この第2通路232の通路中間位置には、第2振り分け部材240に向けて遊技球Bを排出させるための排出傾斜部232aを備えている。
第2振り分け部材240は、図7に示すように、その背面側が、背面側部材214に設けられた駆動機構部270によって正面視で左右方向および上下方向に駆動される被駆動部材271に連結されている。この被駆動部材271は、本実施例では正面視で略M字状(二山状)に駆動されることから、それに連結された第2振り分け部材240は、その背面側の被駆動部材271を駆動軸心として駆動される。また、被駆動部材271に連結された第2振り分け部材240は、後述するステージ250の転動領域251との間を遊技球Bが通過可能な間隔を空けて支持されている。
具体的には、第2振り分け部材240は、正面視で中央に位置で略水平姿勢で先端側が正面側に向いた中央水平状態と、先端側が右側に最大振られて略水平姿勢の右水平状態と、先端側が左側に最大振られて略水平姿勢の左水平状態と、中央水平状態と右水平状態との中間位置で先端側が最大に上向きとなる右上向き状態と、中央水平状態と左水平状態との中間位置で先端側が最大に上向きとなる左上向き状態とに変移可能であり、中央水平状態→右上向き状態→右水平状態→右上向き状態→中央水平状態→左上向き状態→左水平状態→左上向き状態→中央水平状態を一周期とする往復駆動が繰り返しされるようになっている。なお本実施例では、最初に右側に振ってから左側に振るようにしているが、それとは逆に、最初に左側に振ってから右側に振るような往復駆動であってもよい。
第2振り分け部材240は、図13および図15(b),(c)に示すように、第1振り分け部材230の第1通路231の排出孔231aから排出された遊技球Bが供給され得る被供給部241と、この被供給部241から四方向に振り分ける第1〜第4振分通路242〜245と、第1振り分け部材230の第2通路232の排出傾斜部232aから排出された遊技球Bを受ける受け皿部247と、この受け皿部247に設けられた貫通孔247aに連通されて当該貫通孔247aを通った遊技球Bを前方向に出力する第5振分通路246とを備えている。
さらに、この入賞装置40は、図10,図11に示すように、第1振り分け部材230および第2振り分け部材240とは別の経路であって開閉入球部220から入球された遊技球Bを第1振り分け部材230および第2振り分け部材240よりも速く特定入賞部260(Vゾーン)または普通入賞部262の方に案内する別通路265(特別ルート)と、所定の別案内条件成立(例えば、V継続タイプのパチンコ機では大当たり状態の最終ラウンドの期間、ラウンド自動移行タイプのパチンコ機では大当たり状態の全ラウンドの期間など)の場合に開閉入球部220からの遊技球Bを別通路265に案内し、それ以外の場合に第1振り分け部材230に案内するように切り替える案内切替部267とを備えている。
なお、本実施例のパチンコ機10は、例えば、ラウンド自動移行タイプのパチンコ機であるため、別案内条件成立として、大当たり状態での全ラウンドの期間を採用している。また、V継続タイプのパチンコ機の場合には、別案内条件成立として、V継続タイプのパチンコ機での大当たり状態での最終ラウンドの期間を採用するようにしてもよい。
この別通路265と案内切替部267とは、図7,図12に示すように、右側部材212と左側部材213とにそれぞれ設けられている。
別通路265は、図10,図11に示すように、開閉入球部220から入球された遊技球Bを第1振り分け部材230および第2振り分け部材240よりも速くステージ250に案内するものである。具体的には、導入通路部222は、図11,図12に示すように、その所定箇所(本実施例では、手前向き通路224での第1振り分け部材230の近傍箇所)での底面部分に開閉自在な開閉部224aを備えている。開閉部224aは、図11に示すように、開状態となると遊技球Bが落下可能な大きさの開口が形成され、閉状態において遊技球Bがそのまま通過するものである。つまり、別通路265は、図11に示すように、その入力側が開閉部224aの開口に連通されるとともに、図11,図12に示すように、その出力側がステージ250上に開口された垂下通路としている。
例えば、右側部材212での案内切替部267の構成について説明する。右側部材212での案内切替部267は、図10に示すように、右側部材212の上部側箇所であって手前向き通路224での第1振り分け部材230の近傍箇所にスライド自在に設けられた板状の開閉部224aと、この開閉部224aの突起部224bが先端側の取付孔225aに挿入され、且つ、右側部材212の内部に基端側が軸支された略くの字形状の伝達部材225と、この伝達部材225の基端側に近い箇所に形成された操作突起部225bが挿入される取付孔226aを有する接続部材226と、この接続部材226が取り付けられる可動片227aを基準位置とこの基準位置よりも突出した突出位置とに変移可能な特別ルート用ソレノイド227とを備えている。
つまり、特別ルート用ソレノイド227の可動片227aが突出位置に位置している場合には、この可動片227aに取り付けられた接続部材226も突出しており、この接続部材226の突出により伝達部材225が第1の姿勢P1となり、第1の姿勢P1の伝達部材225の先端側の取付孔225aの位置が前方向位置に位置し、この前方向位置の取付孔225aに挿入された開閉部224aの突起部224bも前面側位置に位置することから、開閉部224aが別通路265の上部側の開口を閉じた状態となる。
これとは逆に、特別ルート用ソレノイド227の可動片227aが基準位置に位置している場合には、この可動片227aに取り付けられた接続部材226も突出しておらず、この突出していない接続部材226により伝達部材225が第2の姿勢P2となり、第2の姿勢P2の伝達部材225の先端側の取付孔225aの位置が前方向位置よりも後退した後退位置に位置し、この後退位置の取付孔225aに挿入された開閉部224aの突起部224bも後退位置に位置することから、開閉部224aが別通路265の上部側の開口を閉じていない状態(つまり、開口した状態)となる。
なお、左側部材213での案内切替部267の構成についても上記と同様であるため、その説明を省略する。
第2振り分け部材240は、所定の別案内条件成立(大当たり状態の全ラウンドの期間)の場合においても、その動作(前述した略M字駆動)を継続している。
なお、本実施例のパチンコ機10がV継続タイプのパチンコ機である場合には、別案内条件成立として、V継続タイプのパチンコ機での大当たり状態での最終ラウンドの期間を採用し、この最終ラウンドの期間においても第2振り分け部材240の略M字駆動を継続するようにしてもよい。
特定入賞部260(Vゾーン)と普通入賞部262とは、図7,図9,図16に示すように、前面側部材211の裏面側の下方位置で、普通入賞部262と特定入賞部260(Vゾーン)と普通入賞部262との順で横並びに設けられている。
ステージ250は、図7に示すように、底面側部材216に設けられている。このステージ250は、図7,図16に示すように、第2振り分け部材240からの遊技球Bや別通路265からの遊技球Bが転動可能な転動領域251を備えている。そして、この転動領域251の一方側には、図16に示すように、特定入賞部260(Vゾーン)と普通入賞部262とが設けられている。
さらに、このステージ250は、図17,図18に示すように、転動領域251での一方側方向に対して直交する当該転動領域251の幅方向に連なる山部252を当該転動領域251に発生させるとともに、この山部252を転動領域251の下流方向に往復移動させることでこの転動領域251を波立たせる波立ち発生機構部253を備えている。つまり、波立ち発生機構部253は、転動領域251の他方側(特定入賞部260とは反対側)に発生させた山部252(図18参照)を、転動領域251の下流方向に移動させていき、図17に示すような転動領域251の一方側(特定入賞部260側)に山部252が達すると、今度は逆に山部252を転動領域251の他方側(特定入賞部260とは反対側)に向けて移動させていき、図18の転動領域251の他方側に位置させること一周期としてを繰り返し行うようにしている。
入賞装置40は、開閉入球部220を通じて本体部材210の内部への遊技球Bの入球を検出する入球検出センサ221(図3,図8参照)と、本体部材210からの遊技球Bの出力を検出する出球検出センサ(後述するV検出センサ43と検出センサ44:図3,図8参照)とを備えている。
具体的には、入球検出センサ221は、図11に示すように、導入通路部222での開閉入球部220の近い箇所(つまり、L字通路223の入口側)に設けられており、例えば近接センサなどが挙げられる。
また、出球検出センサを構成するV検出センサ43と検出センサ44とは、図8,図17に示すように、本体部材210からの遊技球Bの出力を検出するものであり、例えば近接センサなどが挙げられる。特定入賞部260(Vゾーン)は底面側部材216の下方側に設けられたV検出用通路261に連通されており、V検出センサ43は、このV検出用通路261の下流側箇所に設けられている。普通入賞部262は底面側部材216の下方側に設けられた外れ用通路263に連通されており、検出センサ44は、外れ用通路263の下流側箇所に設けられている。
また、図2に示すように、遊技盤30を正面視した状態でセンターフレーム90と入賞装置40との間の両側に、センターフレーム90および入賞装置40の横幅よりも小さい幅としたくびれ部201を備え、羽根41a,41bはくびれ部201に設けられている。
遊技領域30aは、図2に示すように、その正面視で縦長の略縦長楕円形となっている。くびれ部201は、遊技領域30aの正面視で横幅が最も大きい部分に位置している。
なお、遊技盤30には、この他、遊技ユニット200の左右所定箇所に風車37も取り付けられている。また、遊技球Bをガイドしたり弾いたりしてその遊技性を高める複数本の釘(図示省略)も遊技盤30に配置されている。
また、本実施例のパチンコ機10は、図3に示すように、パチンコ機10全体を制御するメイン制御装置70を備えている。
図2に示した第1始動口31は、図3に示すように、遊技球Bが通過したことを検出可能な第1始動口通過センサ32を備えている。この第1始動口通過センサ32は、遊技球Bの通過を検出するとその検出信号をメイン制御装置70へ出力する。メイン制御装置70は、第1始動口通過センサ32からの検出信号を受けると、入賞装置40の羽根41a,41bを同時に1回開放(2秒間開放)させるという動作を行う。また、図2に示した第2始動口33は、図3に示すように、遊技球Bが通過したことを検出可能な第2始動口通過センサ34を備えている。この第2始動口通過センサ34は、遊技球Bの通過を検出するとその検出信号をメイン制御装置70へ出力する。メイン制御装置70は、第2始動口通過センサ34からの検出信号を受けると、入賞装置40の羽根41a,41bを同時に2回開放させる(2秒間開放を2回行う)という動作を行う。
ステージ250の転動領域251を転動した遊技球Bは、この転動領域251の一方側に位置する特定入賞部260(Vゾーン)または普通入賞部262のいずれかに入賞する。
通常遊技状態、つまり、遊技者にとって有利な遊技状態(大当たり状態)以外の状態において、特定入賞部260(Vゾーン)に遊技球Bが入球(入賞)すると大当たり状態が発生することになるが、普通入賞部262に入球するとその入球に対しての賞球が与えられるだけで大当たり状態は発生しない。
つまり、入賞装置40に入球した遊技球Bは、特定入賞部260または普通入賞部262のいずれかに入球するようになっている。特定入賞部260(Vゾーン)に入賞した遊技球BはV検出センサ43で通過検出される(図3参照)。V検出センサ43からの検出信号はメイン制御装置70に出力される。また、普通入賞部262に入球した遊技球Bは、検出センサ44で入球検出される。この検出センサ44からの検出信号はメイン制御装置70に出力される。
また、表示装置60は、特別遊技のラウンド回数を表示したり、1回のラウンドにおいて入賞装置40内に入賞した遊技球Bのカウント数を表示したり、各種の遊技状態に関する情報や合図などを表示したりする機能も備えている。このパチンコ機10では、通常遊技状態で遊技球BがVゾーンを通過したときに遊技者にとって有利な遊技状態に移行して最大で8ラウンドの特別遊技が行われる。
ここで、メイン制御装置70について図3を用いてもう少し詳細に説明する。メイン制御装置70は、図3に示すようにCPU72を中心とするマイクロコンピュータとして構成されており、CPU72には電源を供給する電源回路73の他に、各種処理プログラムを記憶するROM74や一時的にデータを記憶するRAM76,時間計測を行うタイマ77,所定周波数の矩形波を出力するクロック回路78,入出力処理回路80がバス79によって接続されている。メイン制御装置70には、第1始動口通過センサ32,第2始動口通過センサ34からの検出信号や、V検出センサ43からの検出信号などが入出力処理回路80を介して入力される。また、メイン制御装置70からは、1対の羽根41a,41bの開閉を駆動する羽根駆動装置49への駆動信号や、表示装置60の表示制御を司る表示制御装置45への制御信号や、賞球の払い出しを司る払出制御装置46への制御信号や、スピーカ48が接続された音声制御装置47への制御信号や、図示しない各種ランプへの点灯信号などが入出力処理回路80を介して出力されている。
また、第2始動口33は、図2に示すように、遊技球Bが入球可能な通常状態よりもさらに容易に遊技球Bが入球する入球容易状態とに変移する開閉羽根を備えている。遊技盤30は、例えば、風車37の上方箇所に、遊技球Bが通過可能なスルーゲート35を備えている。スルーゲート35は、遊技球Bの通過を検出するスルーゲート通過センサ35aを備えており、この通過センサ35aからの検出信号はメイン制御装置70に出力される。
メイン制御装置70は、スルーゲート通過センサ35aでの通過検出に基づいて、第2始動口33の開放抽選を行い、当選であれば第2始動口33の開放羽根33aを所定時間(例えば、2秒間)開放するし、落選であれば第2始動口33の開放を行わない。かかる抽選についての表示は、メイン制御装置70からの指示に基づいて表示制御装置45によって表示装置60の表示画面61の一部の領域に表示されるようになっている。例えば当選であることを示す図柄である「○」と、落選であることを示す図柄「×」とを交互に表示する変動表示を行い、その変動表示が図柄「○」で停止した場合に第2始動口33の開放羽根33aが開放される。
また、本実施例では、メイン制御装置70は、通常遊技状態において、ステージ250の転動領域251に山部252を往復移動発生させるように波立ち発生機構部253を制御する。
また、本実施例では、メイン制御装置70は、通常遊技状態および大当たり状態において、入賞装置40の可動式の第2振り分け部材240を、前述した略M字状に駆動させるように駆動機構部270を制御する。
また、メイン制御装置70は、別案内条件成立(大当たり状態の全ラウンドの期間)の場合に、開閉入球部220からの遊技球Bを別通路265に案内するように案内切替部267を制御して開閉部224aを開状態にする。
なお、本実施例のパチンコ機10がV継続タイプのパチンコ機である場合には、別案内条件成立として、V継続タイプのパチンコ機での大当たり状態での最終ラウンドの期間を採用し、この最終ラウンドの期間において、開閉入球部220からの遊技球Bを別通路265に案内するように案内切替部267を制御して開閉部224aを開状態にするようにしてもよい。
また、メイン制御装置70は、図3に示すように保持制御部280を備えている。保持制御部280は、別案内条件成立(大当たり状態の全ラウンドの期間)の場合に、図18に示すように、波立ち発生機構部253による転動領域251での山部252を当該転動領域251での別通路265の出力側の開口が投影される部分の上流側位置で保持させるように制御する。つまり、全ラウンドの期間において、図18に示すように、垂下通路よりも上流側の転動領域251での箇所に山部252を保持させる。
メイン制御装置70は、図3に示すように、入球検出センサ221での入球検出数と出球検出センサ(V検出センサ43と検出センサ44)での出球検出数とが一致しているか否かを判定する入出力球数判定部290と、この入出力球数判定部290で不一致と判定されている間は、第1始動口31または第2始動口33に遊技球Bが入球しても開閉入球部220を開状態としない開禁止制御部292とを備えている。
具体的には、開禁止制御部292は、たとえば、大当たり状態の終了時点において入出力球数判定部290で不一致と判定されている場合は、それが一致するまでの間、第1始動口31または第2始動口33に遊技球Bが入球しても開閉入球部220を開状態としない。
なお、上述した開閉入球部220は本発明における開閉入口部に相当し、上述した第1振り分け部材230の第2通路232及び第2振り分け部材240は本発明における振分部に相当し、上述した第1振り分け部材230と第2振り分け部材240とは本発明における滞留手段に相当し、上述した第1振り分け部材230は本発明における非可動振分部に相当し、上述した第2振り分け部材240は本発明における可動振分部に相当し、上述した特定入賞部260(Vゾーン)は本発明における特定入球手段に相当し、上述した普通入賞部262は本発明における非特定入球手段に相当し、上述した別通路265は本発明における別案内通路に相当し、上述した案内切替部267は本発明における案内切替手段に相当し、上述したステージ250は本発明における下流側領域,ステージ部に相当し、上述した波立ち発生機構部253は本発明における波立ち発生手段に相当し、上述した保持制御部280は本発明における保持制御手段に相当し、上述した被駆動部材271は本発明における支持手段に相当し、上述したV検出センサ43は本発明における出球検出手段、特定入球部用検出手段に相当し、上述した検出センサ44は本発明における出球検出手段、非特定入球部用検出手段に相当し、上述した表示装置60は本発明における表示手段に相当し、上述したセンターフレーム90は本発明における装飾部材に相当し、上述した案内通路部92は本発明における通路部に相当し、上述した排出部94は本発明における排出手段に相当し、上述した一対の羽根41a,41bは本発明における一対の可動部に相当する。
次に、遊技ユニット200に入球した遊技球Bの流れについて以下に説明する。
遊技球Bの遊技ユニット200への入球ルートとしては、図4に示すように、遊技球Bがセンターフレーム90の入球口91に入球して入賞装置40に入球する第1入球ルートと、図5に示すように、遊技球Bがセンターフレーム90の入球口91には入球しなかったが第2状態(入球制限解除状態、例えば開状態)の開閉入球部220を介して入賞装置40に入球する第2入球ルートとがある。
まず、第1入球ルートについて説明する。図4に示すように、センターフレーム90の左右のいずれかの入球口91に入球した遊技球Bは、案内通路部92内を通って揺動ステージ93の方に案内される。この揺動ステージ93に案内された遊技球Bは、第1揺動面93aで左右方向に揺動するなどして、それよりも下段の第2揺動面93bに流下し、この第2揺動面93bでも左右方向に揺動して、第2揺動面93bの排出部94から入賞装置40の開閉入球部220に排出される。
センターフレーム90の排出部94から排出された遊技球Bは、図4に示すように、入賞装置40の開閉入球部220が第1状態(入球制限状態)または第2状態(入球制限解除状態、例えば開状態)のいずれであってもこの開閉入球部220に入球する。
ここで、第2入球ルートについて説明する。図5に示すように、センターフレーム90の入球口91に入球しなかった遊技領域30aを流下する遊技球Bは、入賞装置40の第2状態(入球制限解除状態、例えば開状態)の開閉入球部220に入球することがある。
そして、入賞装置40の開閉入球部220以降の遊技球Bの流れについては、第1入球ルートおよび第2入球ルートともに同じであるため、以下に共通して説明する。
開閉入球部220に入球した遊技球Bは、図10に示すように入球検出センサ221で検出され、図12に示すようにL字通路223を通り、手前向き通路224を通り、第1振り分け部材230の分岐通路233に案内される。つまり、図13に示すように、第1振り分け部材230の第1通路231または第2通路232のいずれかに案内される。
分岐通路233の第1通路231に案内された遊技球Bは、図13に示すように、この第1通路231の通路中間位置の排出孔231aにより、正面視で略M字状駆動する第2振り分け部材240に向けて落下される。図13に示すような位置関係のときには、排出孔231aから落下された遊技球Bが図15(b)に示す被供給部241に供給され、この被供給部241から四方向に振り分けられ、つまり、第1〜第4振分通路242〜245のいずれか一つを通ってステージ250に供給される。
なお、排出孔231aから落下された遊技球Bは、可動式の第2振り分け部材240の状態によっては、被供給部241に供給されず、この被供給部241の周囲部分に衝突してステージ250の方に供給されることもある。
一方、分岐通路233の第2通路232に案内された遊技球Bは、図13に示すように、この第2通路232が揺動通路となっているため当該通路方向で揺動した後に、第2通路232の通路中間位置の排出傾斜部232aにより、第2振り分け部材240の受け皿部247に向けて遊技球Bが排出される。なお、この排出傾斜部232aから排出される遊技球Bは、図15(c)に示すように、受け皿部247が第2振り分け部材240の可動範囲を許容する形状としているため、第2振り分け部材240が如何なる状態にあってもこの受け皿部247に供給されるようになっている。そして、この第2振り分け部材240の受け皿部247に供給された遊技球Bは、図15(b)に示す排出孔231aから図4に示す第5振分通路246を通って前方向に出力されて、ステージ250を介さずに特定入賞部260(Vゾーン)の方に供給される。
また、第2振分通路243または第3振分通路244を通った遊技球Bは、ステージ250を介さずに特定入賞部260(Vゾーン)または普通入賞部262のいずれかに入賞する。
また、第1振分通路242または第4振分通路245を通ってステージ250に供給された遊技球Bは、当該ステージ250の転動領域251を通って一方側(特定入賞部260側)に転動されていくことになる。その転動領域251における、波立ち発生機構部253による往復移動する山部252の影響を遊技球Bが受けたりして、転動領域251の他方側(特定入賞部260とは反対側)に一時的に運ばれてから一方側(特定入賞部260側)に転動したり、山部252に後押しされて一気に一方側(特定入賞部260側)に運ばれたりすることもある。
そして、ステージ250の転動領域251を流下した遊技球Bは、特定入賞部260(Vゾーン)または普通入賞部262のいずれかに入賞する。
通常遊技状態(大当たり状態以外の状態)において、特定入賞部260(Vゾーン)に遊技球Bが入球(入賞)すると大当たり状態(後述する「羽根モノ大当たり」状態)が発生することになるが、普通入賞部262に入球するとその入球に対しての賞球が与えられるだけで大当たり状態は発生しない。
続いて、大当たり状態について説明する。なお、本実施例のパチンコ機10は、前述したようにラウンド自動移行タイプのパチンコ機である。つまり、入賞装置40が大当たり状態(つまり、入賞装置40の羽根41a,41bの開閉が所定ラウンド行われる状態)において、入賞装置40への遊技球Bの入賞(入球)個数を入球検出センサ221(図3参照)で検出しており、当該大当たり状態での遊技球Bの入賞個数が所定数(ここでは10個)に達するとそのラウンドを終了するようにしている。また、入賞装置40の羽根41a,41bの開閉が所定回数(18回)に達した場合にもそのラウンドを終了するようにしている。つまり、当該大当たり状態での1ラウンドは、入賞装置40の羽根41a,41bの開放回数(18回)、または、遊技球Bの入賞個数(10個)のうち、いずれかが所定数に達成するとそのラウンドが終了するようになっている。
つまり、メイン制御装置70は、羽根駆動装置49を駆動して羽根41a,41bを18回開閉させるが、その間に、入賞装置40内に所定数(ここでは10個)の遊技球Bが入賞したときには、開閉動作が18回に満たない場合であっても羽根駆動装置49に指令を出力して羽根41a,41bを閉鎖状態としそのラウンドを終了し、それを所定の最大ラウンドまで継続する。例えば、「羽根モノ大当たり」つまり、入賞装置40の特定入賞部260(Vゾーン)への入球(入賞)することで生じる大当たり状態では、特定入賞部260(Vゾーン)への入球(入賞)に基づいて、最大ラウンド(例えば、2、7、15ラウンド)が決定されるようになっている。つまり、メイン制御装置70は、最大ラウンド決定用乱数を備え、特定入賞部260(Vゾーン)への入球(入賞)検出時の最大ラウンド決定用乱数に基づいて、2ラウンド(発生確率33%)、7ラウンド(発生確率34%)、15ラウンド(発生確率33%)のいずれかが決定される。なお、特別遊技状態が限度回数まで行われた後には、基本的には通常遊技状態に戻るが、時短状態となる場合もある。ここで言う「時短状態」とは、大当たり状態終了後の羽根41a,41bの開放回数が所定回数(例えば20回)に達するまでの間、この羽根41a,41bの開放時間を所定時間に延長した状態などが挙げられる。
次に、大当たり状態が発生するまで及び大当たり状態において行われる具体的な処理について説明する。
ここで、残存球処理とは、入賞装置40の開閉入球部220に入賞した遊技球を振分部(第1振り分け部材230の第2通路232及び第2振り分け部材240)よりも上流側(入球検出センサ221)、及び振分部よりも下流側(V検出センサ43及び検出センサ44)でそれぞれ検出し、所定条件が成立したこと(羽根41a,41bにおける作動期間の終了条件が成立したこと、例えば最終ラウンドにおいて振分部より上流側での検出が所定数に達したこと)に基づいて、それぞれの検出数が一致しているか否かを判定し、一致している場合は遊技状態の移行(第1始動口通過センサ32又は第2始動口通過センサ34による遊技球の検出に応じた羽根41a,41bの作動が禁止されていない状態への移行)を許可するとともに、一致しない場合にはそれらの検出数が一致するまで遊技状態の移行を待機する処理のことをいう。
通常の遊技状態において、第1始動口31又は第2始動口33に入賞し、第1始動口通過センサ32または第2始動口通過センサ34により入賞球が検出されると、その入賞が有効であるか否かが判定される。例えばこの場合、羽根が他の入賞に基づく作動期間ではない場合は、その入賞を有効とする。
次に、羽根41a,41bの作動条件が成立した場合、例えば第1始動口31又は第2始動口33への入賞から1秒が経過したことが検出されると、V検出センサ43が有効とされ、羽根41a,41bの動作を開始して開閉入球部220を作動状態(チャンス状態)とする。この場合に羽根41a,41bが開放される回数は入賞した始動口によって異なるように設定され、また開放状態を維持する時間は始動口への入賞タイミングに基づく抽選に応じて決定される。具体的には、第2始動口33に入賞した遊技球が第2始動口通過センサ34によって検出されその検出が有効だと判定された場合、その際の抽選結果に応じた態様により2回の開放動作を行うものとする。例えば、その入賞検出から1秒後に羽根の開放動作を開始し、入賞から2秒後に羽根41a,41bを閉方向に駆動させて一旦閉鎖し、入賞から2.5秒後に再び羽根41a,41bを開方向に駆動させ、入賞から3.5秒後に羽根41a,41bを閉方向に駆動させることで作動状態を終了する。
入賞装置40に遊技球が入賞し、その入賞球が振分部により振り分けられた結果特定入賞部260(Vゾーン)を通過すると、メイン制御基板70によって大当たり状態に移行するように制御される。つまり、V検出センサ43が有効となっている期間においてそのV検出センサ43が遊技球を検出した場合に大当たり状態に移行することとなる。また、この大当たり状態中においては、V検出センサ43が無効状態に維持されるとともに、第1始動口通過センサ32及び第2始動口通過センサ34による遊技球の検出によって羽根41a,41bが作動されることが禁止されている。
大当たり状態に移行した場合、Rカウンタの値を設定する。大当たり状態の最大ラウンド数が複数種類設定されている場合、大当たり状態への移行の契機となったV検出センサ43による検出に基づいて前述の最大ラウンド決定用乱数を使用して最大ラウンド数が決定される。例えば8ラウンドの大当たり状態とされる場合には、Rカウンタの値を上限ラウンド数である「8」に設定される。なお、チャンス状態の契機となった第1始動口通過センサ32又は第2始動口通過センサ34による検出の際に最大ラウンド数を決定してもよい。
次に、ラウンド開始条件が成立したか否かが判定され、条件成立の場合にはRカウンタの値に応じた所定ラウンドが開始される。例えばRカウンタの値が「8」であれば1ラウンドが開始され、Rカウンタの値が「2」であれば7ラウンドが開始されることになる。また、ラウンド遊技が開始された場合、羽根41a,41bを開放状態及び閉鎖状態に交互に変化するように駆動させ、所定条件の成立までその駆動状態を維持する。
ラウンド遊技の最中、開閉入球部220から入賞装置40内に遊技球が入賞すると、まず入球検出センサ221によってその入賞球が検出される。この入球検出センサ221による入賞球の検出ごとにAカウンタの値を更新することによって入賞球数を加算する。このAカウンタによってカウントされた入賞球が所定数例えば「10」以上の値に達すると、所定条件が成立したとしてラウンド遊技が終了される。なお、前述した通り、当該ラウンド遊技中にこのAカウンタの値が「10」以上の入賞球に対応する値となる前に羽根41a,41bが18回開放された場合においても、所定条件成立としてラウンド遊技が終了される。この他、経過時間に基づいて当該ラウンド遊技を終了させるようにしても良い。
Aカウンタの値のほか、この入球検出センサ221による検出ごとに、Bカウンタの値も更新される。このBカウンタは入賞装置40内に遊技球が残存しているか否かを確認するために用いられるカウンタである。但し、Aカウンタの値がラウンド遊技終了毎(又は開始毎)にクリアされるのに対し、このBカウンタの値はクリアされない。
入賞装置40の開閉入球部220に入賞した遊技球が入球検出センサ221により検出されたのち振分部に誘導され、この振分部によって振り分けられて特定入賞部260又は非特定入賞部262(これらによって排球部を構成する)に入球する。この場合、前述のように、特定入賞部260に入球した場合にはV検出センサ43によって検出され、非特定入賞部262に入球した場合には検出センサ44によって検出されることとなる。これらの場合には、入賞装置40内における残存球数が1減算された(入賞装置40から遊技球が排出された)ことになるので、Bカウンタの値を更新してその値が示す遊技球数を1減算する。
ラウンド遊技を終了させる場合には、羽根41a,41bが閉鎖状態にされ、Aカウンタの値がクリアされ、さらにRカウンタの値が残りラウンド数を「1」減算した値にされる。そして次のラウンド開始条件が成立した場合には、上述の処理が同様に行われることになる。
また、Rカウンタの値が「0」となった場合、つまり最終ラウンドが終了した場合には、Bカウンタの値が確認される。このBカウンタの値が0個の入賞球に対応する値となっている場合は、入賞装置40に入賞した遊技球がすべて排出されたとして大当たり後の遊技状態に移行させる。具体的には、開閉入球部220から入賞装置40内へ入賞した遊技球を別通路265に導く姿勢となっている案内切替部267が保持制御部280によって振分部に導く姿勢に切り替えられるとともに、第1始動口通過センサ32又は第2始動口通過センサ34による遊技球の検出に応じた羽根41a,41bの作動が禁止されていない状態とされる。Bカウンタの値が0個の入賞球に対応する値となっていない場合は、残存球があるとして大当たり状態後の遊技状態への移行を待機する。またこの場合、この待機時間をタイマにより計測して、所定秒数の間この待機状態が継続された場合にはエラー報知を行うようにしてもよい。
また、このパチンコ機10は、前述の「羽根モノ大当たり」以外に、「直撃大当たり」つまり、第1始動口31,第2始動口33への入球(入賞)に基づいて行われる抽選により生じる大当たり状態も有している。具体的には、メイン制御装置70は、大当たり抽選用乱数を備えており、第1始動口31,第2始動口33への入球(入賞)検出時の大当たり抽選用乱数に基づいて、大当たりか外れかが決定されるようになっている。なお、「直撃大当たり」の確率は、例えば1/112程度となっている。また、かかる大当たり状態としては7ラウンド(発生確率60%)と14ラウンド(発生確率40%)との二種類があり、例えば大当たり抽選用乱数の値に基づいて7ラウンド(発生確率60%)と14ラウンド(発生確率40%)のいずれかが決定されるようになっている。
なお、上述した大当たり状態においては、メイン制御装置70は、別案内条件成立(大当たり状態の全ラウンドの期間)とし、図3に示すように、大当たり状態の全ラウンドの期間において、開閉入球部220からの遊技球Bを別通路265に案内するように案内切替部267を制御して開閉部224aを開状態とし、保持制御部280は、図18に示すように、全ラウンドの期間において、波立ち発生機構部253による転動領域251での山部252を当該転動領域251での別通路265の出力側の開口が投影される部分の上流側位置で保持させるように制御する。
また、大当たり状態における入賞装置40の開閉入球部220以降の遊技球Bの流れについては、以下に説明する。
上述した大当たり状態においては、図10,図18に示すように、開閉入球部220から入球された遊技球Bが、第1振り分け部材230および第2振り分け部材240を介さずに別通路265(特別ルート)を通ってステージ250に供給される(図18での破線矢印でのルート)ことから、第1振り分け部材230および第2振り分け部材240よりも速くステージ250に供給されることになる。さらに、この大当たり状態では、図18(b)に示すように、ステージ250の山部252が転動領域251の他方側(特定入賞部260とは反対側:上流側)で保持された状態となっているため、別通路265(特別ルート)を通ってステージ250に供給された遊技球Bを往復移動する山部252によって転動領域251の他方側に押し戻すようなことがなく、転動領域251の一方側に遊技球Bが転動されることになる。
また、メイン制御装置70は、この大当たり抽選用乱数が当りである場合には、表示装置60の表示画面61に識別情報の変動表示を行うように表示制御装置45を制御し、大当たりを示す表示態様の識別情報表示で停止させるという変動表示演出も行うようになっている。なお、この大当たり抽選用乱数が外れであり、且つ、外れ変動表示条件成立の場合に、識別情報の変動表示を行い、外れを示す表示態様の識別情報表示で停止させるという変動表示演出を行う。なお、外れ変動表示条件成立を低確率とした場合には、外れ変動表示の実行数が低くなり、それ以外の変動表示は大当たりの変動表示であるため、識別情報の変動表示が大当たりとなる印象を遊技者に与えることができる。
上述したように本実施例の遊技機によれば、入賞装置40は、入球した遊技球Bの挙動を遊技者に視認させるための内部空間を有する本体部材210と、この本体部材210での所定箇所に設けられ、第1始動口31または第2始動口33に遊技球Bが入球したことに基づいて遊技球Bが入球可能な開状態に変移する開閉入球部220と、本体部材210の内部空間に設けられ、開状態の開閉入球部220を介して本体部材210の内部空間に入球した遊技球Bを滞留させる第1振り分け部材230および第2振り分け部材240と、本体部材210の内部空間でその一方側に設けられ、第1振り分け部材230および第2振り分け部材240で滞留された遊技球Bの入球が可能で、且つ、遊技球Bの入球することにより遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる特定入賞部260(Vゾーン)と、本体部材210の内部空間でその一方側に設けられ、特定入賞部260(Vゾーン)以外の入球部であって第1振り分け部材230および第2振り分け部材240で滞留された遊技球Bが入球可能な普通入賞部262と、第1振り分け部材230および第2振り分け部材240とは別の経路であって開閉入球部220から入球された遊技球Bを当該第1振り分け部材230および第2振り分け部材240よりも速く特定入賞部260(Vゾーン)または普通入賞部262の方に案内するまたは当該入賞装置の外部に排出する別通路265と、所定の別案内条件成立の場合に開閉入球部220からの遊技球Bを別通路265に案内し、それ以外の場合に第1振り分け部材230および第2振り分け部材240に案内するように切り替える案内切替部267とを備えている。
したがって、案内切替部267は、所定の別案内条件成立の場合(例えば、ラウンド自動移行タイプの遊技機での大当たり状態の各ラウンド期間)において、開閉入球部220からの遊技球Bを別通路265に案内し、それ以外の場合(大当たり状態以外の状態である通常状態期間)において、第1振り分け部材230および第2振り分け部材240に案内するように切り替えるので、ラウンド自動移行タイプの遊技機での各ラウンド期間における時間、つまり次ラウンド獲得に無関係にかかっている時間を低減でき、大当り演出の間延び感を低減でき、次の遊技に素早く移行でき、得られる利益が変わらないのに不必要に待たされる問題を解消できる。
また、ホール側(遊技場側)にとってみれば、次ラウンド獲得に無関係にかかっていた時間を低減でき、その低減した時間分、遊技機の実質的な稼働率を上げることができる。
さらに、所定の別案内条件成立の場合(ラウンド自動移行タイプの遊技機での大当たり状態の全ラウンド期間)では、遊技球Bは、第1振り分け部材230および第2振り分け部材240とは別の経路の別通路265を通じて、第1振り分け部材230および第2振り分け部材240よりも速く特定入賞部260(Vゾーン)または普通入賞部262の方に案内されるので、第2振り分け部材240の動作停止に起因する遊技球Bの停留の問題も生じないし、残存球処理の発生を低減できる。つまり、ラウンド自動移行タイプの遊技機での大当たり状態の全ラウンド時において、第2振り分け部材240の動作を停止させるわけではないので、その停止状態の第2振り分け部材240によって遊技球Bが入賞装置40の内部に予期せぬ状態で停留してしまうことに起因する不本意な残存球処理の発生という問題を解消できる。
その結果、入賞装置40内への遊技球Bの入球から排出までの時間が次ラウンド獲得に無関係にかかることを低減でき、遊技機の稼働率を向上でき、且つ、残存球処理の発生を低減できる遊技機を提供することができる。
また、別案内条件成立の場合(ラウンド自動移行タイプの遊技機での大当たり状態の全ラウンド期間)においても、第2振り分け部材240がその駆動動作を継続しているので、かかる別案内条件成立の直前に第2振り分け部材240に存する遊技球Bを滞留後に出力することになり、ラウンド自動移行タイプの遊技機での全ラウンド時においても、第2振り分け部材240の動作を停止させるわけではないので、その停止状態の第2振り分け部材240によって遊技球Bが入賞装置40の内部に予期せぬ状態で停留してしまうことに起因する不本意な残存球処理の発生という問題を解消できる。
また、入賞装置40は、第1振り分け部材230と第2振り分け部材240で滞留された遊技球Bが移動可能で特定入賞部260(Vゾーン)または普通入賞部262のいずれかに案内するステージ250を備え、別通路265は、開閉入球部220から入球された遊技球Bを第1振り分け部材230および第2振り分け部材240よりも速くステージ250に案内するので、遊技者は、別通路265を通った遊技球Bをステージ250上で視認することができ、入賞装置40に入球した遊技球Bを確認することができる。
また、開閉入球部220から入球した遊技球Bを第1振り分け部材230に導く導入通路部222を備え、この導入通路部222の所定箇所での底面部分に開閉自在な開閉部224aを備え、この開閉部224aは、開状態となると遊技球Bが落下可能な大きさの開口が形成され、閉状態において遊技球Bがそのまま通過するものであり、別通路265は、その入力側が開閉部224aの開口に連通されるとともに、その出力側がステージ250上に開口された垂下通路であるとしているので、かかる垂下通路内に遊技球Bが滞ることなく迅速にステージ250に供給され、別通路265を起因とする遊技球Bの停留が生じることがない。
また、被駆動部材271は、第2振り分け部材240を、ステージ250の転動領域251上で転動領域251との間を遊技球Bが通過可能な間隔を空けて支持している。つまり、ステージ250より遊技球Bの1個以上高い位置で可動されるので、転動領域251における第2振り分け部材240の下方領域も遊技球Bの転動が可能であり、第2振り分け部材240にあってもステージ250との間に球詰まりしないし、ステージ250の転動領域251をその幅方向にわたって最大限に活用することができる。また、ステージ250の転動領域251を転動する遊技球Bが第2振り分け部材240下を通る際に一旦隠れてから現れて、特定入賞部260(Vゾーン)に入球する否かの様子を遊技者が見ることがあり、遊技球Bの挙動にさらに面白みを持たせることができる。
また、ステージ250は、第1振り分け部材230および第2振り分け部材240で滞留された遊技球Bが転動可能な転動領域251を備え、特定入賞部260(Vゾーン)または普通入賞部262とは転動領域251の一方側に設けられ、ステージ250は、転動領域251での一方側方向に対して直交する当該転動領域251の幅方向に連なる山部252を当該転動領域251に発生させるとともに、当該山部252を転動領域251の下流方向に移動させることでこの転動領域251を波立たせる波立ち発生機構部253を備え、別案内条件成立の場合に、波立ち発生機構部253による転動領域251での山部252を当該転動領域251での別通路265の出力側の開口が投影される部分の上流側位置で保持させるように制御する保持制御部280を備えているので、垂下通路を落下して転動領域251に供給された遊技球Bは、山部252により転動領域251の上流に向かうことが抑制され、むしろ下流方向に向かわせることができ、迅速に転動領域251を流下させることができる。
また、入賞装置40は、開閉入球部220を通じて本体部材210内への遊技球Bの入球を検出する入球検出センサ221と、本体部材210からの遊技球Bの出力を検出するV検出センサ43および検出センサ44を備え、入出力球数判定部290は、入球検出センサ221での入球検出数とV検出センサ43および検出センサ44での出球検出数とが一致しているか否かを判定し、開禁止制御部292は、入出力球数判定部290で不一致と判定されている間は、第1始動口31または第2始動口33に遊技球Bが入球しても開閉入球部220を開状態としないので、残存球処理を好適に行うことができる。
また、特定入賞部260(Vゾーン)は遊技球Bの入球を検出するV検出センサ43を備え、普通入賞部262は遊技球Bの入球を検出する検出センサ44を備え、V検出センサ43と検出センサ44とによって本体部材210からの遊技球Bの出力を検出するので、V検出センサ43および検出センサ44は、特定入賞部260(Vゾーン)や普通入賞部262への入球検出以外に、本体部材210からの遊技球Bの出力検出を兼用することができ、V検出センサ43および検出センサ44とは別個に残存球処理専用の検出センサ等を設ける必要が無く、残存球処理を省スペースで実現することができる。
また、表示装置60と入賞装置40とを、遊技盤30の遊技領域30aの幅方向の中央個所で縦方向に並べて配置しているので、表示装置60の表示画面61の一部分が入賞装置40内の駆動体42(可動役物)の背後に隠れてしまうようなことがなく、表示画面61を見易くできるし、入賞装置40が横方向に大きくなるようなことや、遊技領域が狭くなるようなこともなく、遊技領域を確保できる。
また、入賞装置40の開閉入球部220よりも上方に表示装置60を備えているので、演出表示をする表示装置60を見た後にそれよりも下方の開閉入球部220に視線移動をする、つまり球の流れに視線移動しており、開閉入球部220への入球の有無を容易に見ることができ、表示装置60での演出表示と開閉入球部220への入球の有無とが見易くできる。
また、本体部材210での排出部94の直下箇所に設けられており、第1状態(入球制限状態)では、センターフレーム90の排出部94からの遊技球Bが入球可能であり、且つ、遊技領域30aでのセンターフレーム90の外部を流下する遊技球Bの入球が困難(あるいは不可としてもよい)となっており、第1始動口31または第2始動口33に遊技球Bが入球したことに基づいて第1状態(入球制限状態)よりも開いた第2状態(入球制限解除状態、例えば開状態)となり、この第2状態(入球制限解除状態、例えば開状態)では、排出部94からの遊技球Bが入球可能であり、且つ、センターフレーム90の外部を流下する遊技球Bが第1状態(入球制限状態)よりも入球し易くなっている。したがって、センターフレーム90に入球した遊技球Bを確実に入賞装置40内に案内でき、開閉入球部220が第2状態(入球制限解除状態)の場合には、センターフレーム90の外部を流下する遊技球Bの入球も可能となる遊技を提供することができる。
その結果、表示画面61が見易く、遊技領域30aを確保でき、しかも入賞装置40への入球と表示画面61の表示情報とを同時に見ることができる遊技機を提供することができる。
また、センターフレーム90の排出部94と入賞装置40の開閉入球部220とが別体で個別に遊技盤30に取り付けられる構成の場合では排出部94と開閉入球部220との位置関係が両者の遊技盤30への取り付け精度により変化してしまうが、センターフレーム90と入賞装置40とは一体的に形成されたものであるので、排出部94と開閉入球部220との位置関係が両者の遊技盤30への取り付け精度により変化するということが無く、両者の取付位置調整も不要であり、取付作業性に優れる。
また、遊技盤30を正面視した状態でセンターフレーム90と入賞装置40との間の両側に、センターフレーム90および入賞装置40の横幅よりも小さい幅としたくびれ部201を備えているので、そのくびれ部201を形成している分だけ遊技領域30aを広くすることができる。つまり、センターフレーム90と入賞装置40との間のくびれ部201まで遊技球Bが流下して来ることがある。また、開閉入球部220はくびれ部201に設けられているので、表示装置60の表示画面61と、その表示画面61直下のくびれ部201に設けられた開閉入球部220に遊技球Bが入球するか否かの過程とを同時に見ることが容易になり、表示装置60の表示画面61に遊技者を注視させたとしても、入賞装置40への入球有無過程の見落としが低減できる。
また、開閉入球部220は、遊技球Bが入球可能な開口41eと、この開口41eの両側で横方向に並んだ一対の羽根41a,41bを備え、この一対の羽根41a,41bはその下端側の軸部41cを軸心として先端側が互いに離れるように回動して開くことで遊技領域30aでのセンターフレーム90の外部を流下する遊技球Bが入球可能な第2状態(入球制限解除状態)と、一対の羽根41a,41b逆に、その軸部41cを軸心として先端側が互いに近づくように回動して閉じることで当該開口41eを閉じる閉状態とに変移可能なものである。また、一対の羽根41a,41bが軸部41cを軸心として先端側が第2状態(入球制限解除状態)よりも互いに近づくように回動した第1状態(入球制限状態)とに変移可能なものである。したがって、センターフレーム90に入球した遊技球Bを開閉入球部220の第1状態および第2状態に依らずに確実に入賞装置40内に案内でき、開閉入球部220が第2状態(入球制限解除状態)の場合には、センターフレーム90の外部を流下する遊技球Bの入球も可能となる開閉入球部220を好適に実現することができる。
また、遊技領域30aは、その正面視で略縦長楕円形(あるいは円形、略円形、楕円形、長円形、略長円形などとしてもよい)となっており、くびれ部201は、遊技領域30aの正面視で横幅が最も大きい部分に位置しているので、表示装置60や入賞装置40の横幅は最大限に確保しながら、一対の可動部(羽根41a,41b)が開状態となってもその羽根41a,41bはセンターフレーム90および入賞装置40の横幅以内に止まっていることから、羽根41a,41bの可動によって遊技領域幅が狭くなることもなく、遊技領域30aの遊技球Bの流下態様によっても面白味を付与できる構成とすることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、同様の効果を奏する別の構成としてもよく、例えば下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、ラウンド自動移行タイプのパチンコ機の場合を例に挙げて説明しており、別案内条件成立として、例えば、ラウンド自動移行タイプのパチンコ機での全ラウンド期間において、開閉入球部220からの遊技球Bを別通路265に案内するようにしているが、V継続タイプのパチンコ機を採用した場合には、別案内条件成立として、例えば、V継続タイプの遊技機での最終ラウンド期間のみにおいて、開閉入球部220からの遊技球Bを別通路265に案内するようにしてもよい。この場合には、V継続タイプの遊技機での最終ラウンド期間において、次ラウンド獲得に無関係にかかっている時間を低減でき、大当り演出の間延び感を低減でき、次の遊技に素早く移行でき、得られる利益が変わらないのに不必要に待たされる問題を解消できる。
(2)上述した実施例では、センターフレーム90と入賞装置40とは一体的に形成された遊技ユニット200を採用しているが、図19に示すように、センターフレーム90と入賞装置40とは、その両者間を遊技球Bが横方向に通過可能なように当該センターフレーム90と入賞装置40を間隔を空けて配設してもよい。この場合には、センターフレーム90と入賞装置40とは、その両者の間を遊技球Bが横方向に通過可能なように当該センターフレーム90および入賞装置40を間隔を空けて配設しているので、遊技盤30の左側を流下する遊技球Bがセンターフレーム90と入賞装置40との間を通って遊技盤30の右側に流下していくことや、それとは逆に右から左に流下していくことができ、さらに多様性のある遊技盤を提供することができる。
(3)上述した実施例では、センターフレーム90の排出部94からの遊技球Bは、開閉入球部220の第1状態(入球制限状態)または第2状態(入球制限解除状態)に依らずに当該開閉入球部220に入球するものを採用しているが、開閉入球部220の第1状態(入球制限状態)には、遊技球Bが入球不可に閉じた状態とし、第2状態(入球制限解除状態)となることで遊技球Bが入球可能となるものを採用していもよい。
(4)上述した実施例では、別通路265は、遊技球Bを第1振り分け部材230および第2振り分け部材240を介さずにステージ250に供給しているが、遊技球Bを第1振り分け部材230および第2振り分け部材240を介さずに且つステージ250に供給することなく入賞装置40の外部に排出するようにしてもよい。
(5)上述した実施例では、入賞装置40内のV検出センサ43と検出センサ44とによって当該入賞装置40の出球数を検出しているが、次のような構成としてもよい。つまり、遊技盤30は、その背面側に、入賞装置40の特定入賞部260(Vゾーン)または普通入賞部262に入球された遊技球Bを集めて排出する排出通路を有する集合板を備え、この集合板は、その排出通路に、遊技球の通過を検出する通過検出手段(遊技球検出センサ、例えば、近接センサなど)を備え、出球検出手段は、前記通過検出手段によって本体部材210からの遊技球の出力を検出するようにしてもよい。この場合には、集合板の排出通路に設けられた通過検出手段によって、本体部材210からの遊技球の出力が検出でき、残存球処理を好適に行うことができる。
(6)上述した実施例では、滞留手段として第1振り分け部材230および第2振り分け部材240を採用しているが、第1振り分け部材230と第2振り分け部材240との一方だけとしてもよいし、固定式、可動式を問わず遊技球Bを滞留させる種々の構成を採用してもよい。例えば、導入通路部222とステージ250とを直接結ぶ直線経路よりも長い経路の蛇行通路や一方向経路部やクルーン(孔が開いた皿状の役物)などが挙げられる。
(7)上述の実施例における大当たり制御のほかに、大当たり状態が開始されてから所定ラウンド(例えば6ラウンド、最低1ラウンドとしてもよい)が終了するまでの間に入賞装置40に入賞した遊技球についてその所定ラウンド終了時に残存球の確認を行い、所定ラウンド以降のラウンド(例えば7ラウンドから最終ラウンド(例えば15ラウンド)、なお2ラウンドから最終ラウンドとしてもよい)遊技では別通路265に切り替えつつ残存球の確認を行わないようにしてもよい。この場合、別通路265において遊技球の振り分けがされないように例えば遊技球1個分が通過できる幅の通路として別通路265を形成しておけば、別通路265への遊技球の停留が防止されて別通路265を用いるラウンド遊技において残存球発生の可能性は大幅に低減されるため、入球検出センサ221による所定数の遊技球の検出を条件としてそのラウンド遊技を終了させても問題がない。また、所定ラウンド終了時の残存球確認処理によって残存球が検出されたとしても、それ以降のラウンド遊技の期間でその遊技球の残存が解除されることは十分あり得るため、残存球によるエラー状態が発生しづらいし、大当たり状態からその後の遊技状態への切り替えを早く行うことができる。よって大当たり状態の時間を短縮できる。
上述のような制御は、例えば、ラウンド遊技中にV検出センサ43による検出がされることを条件として次のラウンド遊技に継続するタイプの遊技機に適用されることが考えられる。また自動移行タイプの遊技機であっても適用できる。
また、残存球処理(所定ラウンド終了時、例えば、6ラウンド終了時)によるエラー報知を行うかどうかは大当たり終了の検出後(大当たり状態終了後:15ラウンド終了後)に判定してもよい。この場合には、仮に1〜6ラウンドの間に残存球が生じたとしても、その後のラウンド(7〜15ラウンド)の間に残存球がなくなることがあり、大当たり終了後のエラー報知をできるだけしないようにできる。
(8)上述の実施例における大当たり制御のほかに、大当たり状態中に残存球処理を全く行わないようにしてもよい。例えば所定時間の経過、又は入球検出センサ221や排球部に設けられた検出センサ(V検出センサ43及び検出センサ44)による所定数の遊技球の検出によって次のラウンド遊技に移行する自動移行タイプの遊技機の場合、別通路265のように遊技球の振り分けがされない(停留しづらい)形状とすることで、全ラウンド遊技で別通路265を通過させるようにしておけば、残存球処理を行わず大当たり状態後の遊技状態に早く移行させることができる。また、ステージ250の山部252による波打ちを発生させる波立ち発生機構部253によって、当該ステージ250上の遊技球Bを確実に特定入賞部260(Vゾーン)又は普通入賞部262に排出することができる。
(9)なお、前述した「滞留手段」を「第1経路」としてもよいし、前述した「別案内通路」を「第2経路」としてもよい。また、「遊技球を振り分ける」とは、「遊技球の転動方向を振り分ける」という意味と、「遊技球の転動タイミングを振り分ける」という意味の両方がある。例えば、上述した実施例の第1振り分け部材230からの遊技球の排出位置を単一としたとしても、転動タイミングを調整する部材であることから、前述した「振分部」の概念に含まれる。
(10)上述した実施例では、いわゆる1種パチンコ機と2種パチンコ機とを融合したパチンコ機を例に挙げて説明しているが、1種パチンコ機または2種パチンコ機に採用してもよい。