JP2017070420A - 姿勢保持具及び家具セット - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の一側面に係る目的は、背筋の伸びた姿勢を比較的容易に維持可能にする姿勢保持具を提供することである。【解決手段】本発明の一側面に係る姿勢保持具は、作業者が足を載せる載置面を有し、当該載置面が前方に傾斜可能に構成されたベースと、前記ベースに連結され、前記ベースから上方に延びる保持機構と、前記ベースに足を載せた前記作業者の各膝の前方を支持可能な高さで前記保持機構に保持される膝支持部と、を備え、前記ベースは、前記載置面の傾斜角度を変更自在に構成される。【選択図】図6

Description

本発明は、姿勢保持具及び家具セットの技術に関する。
長時間のデスクワークは、背骨を曲げた姿勢(いわゆる猫背姿勢)となり、腰痛等の健康被害を作業者にもたらす。また、長時間のデスクワークは、同じ姿勢を維持し続けるため、エコノミー症候群の健康被害を作業者にもたらす。更に、長時間のデスクワークは、身体を動かさないため、作業者は眠くなりやすく、当該作業者の生産性を低下させる等の弊害が指摘されている。そのため、例えば、デンマーク等、同じ姿勢で長時間作業し続けることを法律で禁止している国が存在する。
このような長時間のデスクワークの弊害を解消すべく、近年、立位で作業が可能なスタンディングデスクが開発されている。また、正しい姿勢でデスクワークするため、背筋を伸ばした姿勢で座れる、バランスチェア等の椅子が開発されている(例えば、特許文献1)。
特開2014−124503号公報
図1は、従来のスタンディングデスク100の使用状態を例示する。図1に例示されるように、スタンディングデスク100によれば、作業者は立位で作業を行うため、背筋が伸び、腰痛の防止になる他、眠気等を防止する効果がある。しかしながら、立位の態勢では脚部への負担が大きいため、長時間の作業を立位で継続して行うのは困難であるという問題点があった。
そこで、このような問題点を解決すべく、図2に例示されるように、スタンディングデスク100と共に用いられる姿勢保持具200が開発されている(例えば、Focal社のThe Locus Workstation)。図2は、従来の姿勢保持具200の使用状態を例示する。この姿勢保持具200は、立位に類する状態で座ることが可能なハイスツール201と、当該ハイスツール201の方に作業者を傾けるフットレスト202と、を備えている。この姿勢保持具200によれば、ハイスツール201により作業者の体重を支持することができるため、脚部への負担を軽減することができる。
しかしながら、この姿勢保持具では、作業者は、後方に傾斜した姿勢になるため、スタンディングデスク100から離れてしまう。そのため、作業者は手を伸ばした状態で作業することになり、肩及び腕に負担がかかりやすいという問題点があった。また、この姿勢保持具200では、脚部を伸ばした状態で立ち続けるため、腰より下方にかかる作業者の体重を全て足裏で支えることになり、足への負担が大きく、やはり長時間の作業を継続して行うのは困難であるという問題点があった。
また、特許文献1で例示されるバランスチェアによれば、作業者は、脚支持部により膝を支持されることで、背筋を伸ばした姿勢を取ることができる。そのため、バランスチェアによれば、正しい姿勢でデスクワークが可能になる。
しかしながら、このようなバランスチェアでは、作業者は、脚部を大きく折り曲げて足が床につかない状態で、膝を支持される。つまり、足裏には体重がかからず、作業者は、臀部及び膝の2箇所で体重を支える姿勢となる。そのため、膝への負担が大きくなり、バランスチェアに長時間座っていると、膝を痛めてしまうという問題点があった。また、このバランスチェアでは、作業者は、下肢を固定した状態で、長時間同じ姿勢を継続することになるため、足のしびれ、血行不良による足のむくみ等の弊害が発生してしまうという問題点があった。
したがって、従来のスタンディングデスク及びバランスチェアでは、作業者の脚部にかかる負担が大きく疲れやすいため、背筋の伸びた姿勢を維持するのが困難であるという問題点があった。
本発明は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、背筋の伸びた姿勢を比較的容易に維持可能にする姿勢保持具を提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち、本発明の一側面に係る姿勢保持具は、作業者が足を載せる載置面を有し、当該載置面が前方に傾斜可能に構成されたベースと、前記ベースに連結され、前記ベースから上方に延びる保持機構と、前記ベースに足を載せた前記作業者の各膝の前方を支持可能な高さで前記保持機構に保持される膝支持部と、を備え、前記ベースは、前記載置面の傾斜角度を変更自在に構成される。
上記構成では、ベースの載置面が前方に傾斜可能であるため、当該ベースに足を載せた作業者は自然と前方に傾斜した姿勢(前傾姿勢)を取ることができる。加えて、作業者の各膝は前方から膝支持部により支持されるため、作業者の各膝から上の部位に膝支持部から作用する力は後方を向いており、これにより、当該作業者の各膝から上の部位は、後方に反り返った姿勢を取りやすくなる。すなわち、当該構成によれば、作業者は、前傾姿勢を取りつつ、膝から上の部位を後方に反らして、背筋の伸びた姿勢を容易に取ることができる。
また、上記構成では、作業者が足を載せるベースは、載置面の傾斜角度が変更自在に構成される。そのため、作業中において、作業者は、上肢の前傾具合に下肢を追従させることができる。換言すると、ベースの載置面の傾斜角度が変更することで、作業者は作業中においてスムーズに姿勢を変えることができる。これによって、上記構成によれば、長時間同じ姿勢を続けることによる疲労の蓄積を防止し、作業者の下肢にかかる負荷を低減することができる。加えて、載置面の傾斜角度が変更自在であるため、作業者は、膝支持部にかかる力に応じた最適な角度で前傾姿勢を取ることができる。
したがって、上記構成に係る姿勢保持具によれば、背筋の伸びた姿勢を取りやすく、かつ、作業を行っている間に作業者の下肢にかかる負荷を低減することができるため、作業者は、背筋の伸びた姿勢を比較的容易に維持することができるようになる。なお、本姿勢保持具は、単体で用いられてもよいし、ハイスツール等の腰かけと共に用いられてもよい。いずれの場合であっても、作業者は、この姿勢保持具によって、立位又はそれに類する状態で前傾になり、背筋の伸びた姿勢を容易に取ることができる。
また、上記一側面に係る姿勢保持具の別の形態として、上記膝支持部は、左右に離間して配置された一対の膝支持部材で構成されてもよい。当該構成では、作業者の下肢は、ベースの載置面、右側の膝支持部材、及び左側の膝支持部材の3点で支えられる。そのため、上記構成によれば、作業者の下肢を3点で安定的に支持し、かつ、作業者の下肢に作用する力を足裏及び各膝に分散することができる。また、両膝支持部材は互いに左右に離間しているため、作業者の両脚は開いた状態になり、作業者の作業中の上半身の動きに下肢が追従しやすくなる。したがって、当該構成によれば、作業者は、背筋の伸びた姿勢を比較的容易に維持することができるようになる。
また、上記一側面に係る姿勢保持具の別の形態として、上記一対の膝支持部材はそれぞれ、前記作業者の膝を支持する高さを変更可能に構成されてよい。当該構成によれば、各作業者の各膝の位置に適するように、各膝支持部材の高さを調節することができるようになる。したがって、当該構成によれば、姿勢保持具の利便性を高めることができる。
また、上記一側面に係る姿勢保持具の別の形態として、上記一対の膝支持部材はそれぞれ、前記作業者の膝を支持する傾きを変更可能に構成されてもよい。当該構成によれば、各作業者が前傾姿勢を取りやすいように、各膝支持部材の向きを調節することができる。したがって、当該構成によれば、姿勢保持具の利便性を高めることができる。
例えば、各作業者の膝が自然と曲がる方向に各膝支持部材を向けることで、各膝支持部材は、各作業者の各膝を自然な状態で支持することができる。これによって、各作業者の膝にかかる負荷を低減することができ、作業者は、背筋の伸びた姿勢を比較的容易に維持することができるようになる。
また、上記一側面に係る姿勢保持具の別の形態として、上記一対の膝支持部材は、左右方向に離間する距離を変更可能に構成されてもよい。当該構成によれば、各作業者の両膝間の距離に適するように、両膝支持部材の間の距離を調節することができるようになる。したがって、当該構成によれば、姿勢保持具の利便性を高めることができる。
また、上記一側面に係る姿勢保持具の別の形態として、上記ベースは、右ベース部と左ベース部とに分割して構成されてもよく、上記保持機構は、前記右ベース部に連結する右支柱部と、前記左ベース部に連結する左支柱部とで構成されてもよい。そして、上記一対の膝支持部材のうちの右側の膝支持部材は、右支柱部により保持され、上記一対の膝支持部材のうちの左側の膝支持部材は、左支柱部により保持されてもよい。当該構成によれば、作業者の各膝を支持する一対の膝支持部材が独立して配置される。すなわち、右側と左側とで作業者の各膝を支持する機構が分離しているため、姿勢保持具は、当該作業者の各膝個別の動きに追従しやすくなる。したがって、当該構成によれば、作業を行っている間に作業者の下肢にかかる負荷を特に低減することができる。
また、上記一側面に係る姿勢保持具の別の形態として、上記ベースは、当該ベースの下面の少なくとも一部が湾曲していることにより、前記載置面の傾斜角度を変更自在に構成されてもよい。当該構成によれば、ベースの下面の少なくとも一部を湾曲させるという簡易な構成で、載置面の傾斜角度を変更自在にすることができる。したがって、当該構成によれば、作業者の身体に疲れのたまりにくい姿勢保持具を簡易な構成で実現することができる。
また、本発明の一側面に係る家具セットは、作業者が立位で作業を行うためのスタンディングデスクと、上記いずれかの形態に係る姿勢保持具と、を備える。当該構成に係る家具セットによれば、上記のとおり、背筋の伸びた姿勢を取りやすく、かつ、作業を行っている間に作業者の下肢にかかる負荷を低減することができるため、作業者は、背筋の伸びた姿勢を比較的容易に維持することができるようになる。
なお、スタンディングデスクとは、立位又は立位に類する姿勢で作業者が作業を行うための机である。すなわち、スタンディングデスクは、作業者が立ちながら作業を行うのに利用される。スタンディングデスクは、一般的には、下端から天板の上面までの長さ(以下、“高さ”とも記載する)が800mm〜1300mm程度である机を指す。ただし、作業者が立位又は立位に類する姿勢になるか否かは、作業者の身長、足の長さ、腕の長さ等の属性に依存する。そのため、必ずしも、スタンディングデスクの高さは、上記の範囲に限定されなくてもよい。
また、本発明の一側面に係る家具セットは、立位で作業する作業者が腰をかけることのできるハイスツールと、上記いずれかの形態に係る姿勢保持具と、を備える。当該構成に係る家具セットによれば、上記のとおり、背筋の伸びた姿勢を取りやすく、かつ、作業を行っている間に作業者の下肢にかかる負荷を低減することができるため、作業者は、背筋の伸びた姿勢を比較的容易に維持することができるようになる。
なお、ハイスツールとは、立位又は立位に類する姿勢で作業者が腰をかけることのできる椅子である。ハイスツールは、一般的には、背もたれ及び肘掛けを有しておらず、腰をかける座面の高さが500mm〜800mm程度である椅子を指す。ただし、作業者が立位又は立位に類する姿勢になるか否かは、作業者の身長、足の長さ等の属性に依存する。そのため、必ずしも、ハイスツールの高さは、上記の範囲に限定されなくてもよい。例えば、ハイスツールは、腰をかける際に作業者の膝関節の屈曲する角度が90度未満である椅子であると定義されてもよい。
また、上記一側面に係る家具セットの別の形態として、上記ハイスツールは、前後方向にスイング可能に構成されてもよい。当該構成では、ハイスツールが前後方向にスイング可能であるため、作業者は、ハイスツールをスイングさせることで、下肢の前傾角度に上肢の前傾姿勢を追従させ、これにより、前傾姿勢の角度を変更することができる。したがって、当該構成によれば、同じ角度の姿勢が継続されるのを防止し、作業者の身体に疲れがたまりにくくすることできる。
また、上記一側面に係る家具セットの別の形態として、上記ハイスツールは、地面上に配置される台座部を有し、上記ハイスツールは、前記台座部の下面の少なくとも一部が湾曲していることにより、前後方向にスイング可能に構成されてもよい。当該構成によれば、台座部の下面の少なくとも一部を湾曲させるという簡易な構成で、ハイスツールを前後方向にスイング可能にすることができる。したがって、当該構成によれば、作業者の身体に疲れのたまりにくい家具セットを簡易な構成で実現することができる。
本発明によれば、背筋の伸びた姿勢を比較的容易に維持可能にする姿勢保持具を提供することができる。
図1は、従来のスタンディングデスクの使用状態を模式的に例示する。 図2は、従来の姿勢保持具の使用状態を模式的に例示する。 図3は、実施の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する背面図である。 図4は、実施の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する平面図である。 図5は、実施の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する側面図である。 図6は、実施の形態に係る姿勢保持具をスタンディングデスクと共に利用した場面を模式的に例示する。 図7は、実施の形態に係る姿勢保持具をハイスツールと共に利用した場面を模式的に例示する。 図8は、足を上方に曲げたときに脚部に作用する力の関係を模式的に例示する。 図9は、足を下方に曲げたときに脚部に作用する力の関係を模式的に例示する。 図10は、他の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する側面図である。 図11Aは、他の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する背面図である。 図11Bは、他の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する側面図である。 図12Aは、他の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する背面図である。 図12Bは、他の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する側面図である。 図13は、他の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する背面図である。 図14Aは、他の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する背面図である。 図14Bは、他の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する側面図である。 図15Aは、他の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する背面図である。 図15Bは、他の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する側面図である。 図16は、他の形態に係る姿勢保持具を模式的に例示する側面図である。 図17は、他の形態に係るハイスツールを模式的に例示する。 図18は、姿勢保持具の基本構成を模式的に例示する。 図19は、実施例に係る姿勢保持具を模式的に例示する。 図20は、比較例に係る姿勢保持具を模式的に例示する。 図21Aは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の膝における体圧分布を示す。 図21Bは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の足裏における体圧分布を示す。 図21Cは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の膝における体圧分布を示す。 図21Dは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の足裏における体圧分布を示す。 図22Aは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の膝に対する接触圧力の時間経過を示す。 図22Bは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の膝に対する荷重の時間経過を示す。 図22Cは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の足裏に対する接触圧力の時間経過を示す。 図22Dは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の足裏に対する荷重の時間経過を示す。 図23Aは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の膝における体圧分布を示す。 図23Bは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の足裏における体圧分布を示す。 図23Cは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の膝における体圧分布を示す。 図23Dは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の足裏における体圧分布を示す。 図24Aは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の膝に対する接触圧力の時間経過を示す。 図24Bは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の膝に対する荷重の時間経過を示す。 図24Cは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の足裏に対する接触圧力の時間経過を示す。 図24Dは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の足裏に対する荷重の時間経過を示す。 図25Aは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の膝における体圧分布を示す。 図25Bは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の足裏における体圧分布を示す。 図25Cは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の膝における体圧分布を示す。 図25Dは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の足裏における体圧分布を示す。 図26Aは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の膝に対する接触圧力の時間経過を示す。 図26Bは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の膝に対する荷重の時間経過を示す。 図26Cは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の足裏に対する接触圧力の時間経過を示す。 図26Dは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の足裏に対する荷重の時間経過を示す。 図27Aは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の膝における体圧分布を示す。 図27Bは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の足裏における体圧分布を示す。 図27Cは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の膝における体圧分布を示す。 図27Dは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の足裏における体圧分布を示す。 図28Aは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の膝に対する接触圧力の時間経過を示す。 図28Bは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の膝に対する荷重の時間経過を示す。 図28Cは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の足裏に対する接触圧力の時間経過を示す。 図28Dは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の足裏に対する荷重の時間経過を示す。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形が行われてもよい。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
§1 構成例
まず、図3〜図5を用いて、本実施形態に係る姿勢保持具1を説明する。図3〜図5はそれぞれ、本実施形態に係る姿勢保持具1を模式的に例示する背面図、平面図、及び側面図である。なお、図3〜図5では、説明の便宜のために、x軸、y軸、及びz軸を用いて各方向を例示している。ここで、z軸方向が地面に対して垂直な方向に相当し、z軸の正の向きが鉛直上向きに相当する。また、xy平面は地面に対して水平な面に相当し、x軸方向及びy軸方向はそれぞれ地面に対して水平な方向に相当する。以下では、z軸正の方向及び負の方向をそれぞれ「上」及び「下」と称し、x軸正の方向及び負の方向をそれぞれ「前」及び「後」と称し、y軸正の方向及び負の方向をそれぞれ「右」及び「左」と称することとする。
図3〜図5に例示されるように、本実施形態に係る姿勢保持具1は、下から順に、ベース2と、当該ベース2に連結され、当該ベース2から上方に延びる保持機構3と、当該保持機構3に保持される膝支持部4と、を備えている。本実施形態では、これらの各構成要素は、作業者の各脚に個別独立に対応するため、左右に分割されている。以下、各構成要素について説明する。
<ベース>
まず、ベース2について説明する。図3〜図5に例示されるように、本実施形態に係るベース2は、右ベース部21と左ベース部22とに分割して構成されている。本実施形態では、各ベース部(21、22)は、互いに斜めを向いて配置可能なように、矩形の一つの角を切り落とした形状を有している。
各ベース部(21、22)は、上方側に、載置面(211、221)を有している。この右ベース部21の載置面211及び左ベース部22の載置面221は、作業者が足を載せるベース2の載置面を構成する。具体的に、本実施形態に係る姿勢保持具1では、右ベース部21の載置面211に作業者の右足が載り、左ベース部22の載置面221に作業者の左足が載ることが想定されている。
一方、各ベース部(21、22)は、下方側に、姿勢保持具1を地面上に配置した場合に、地面に接する下面(212、222)を有している。右ベース部21の下面212及び左ベース部22の下面222は、ベース2の下面を構成する。各ベース部(21、22)の下面(212、222)は、全域にわたって湾曲しており、側面視円弧形状に形成されている。
そのため、各ベース部(21、22)は、力のかかり具合によって、各下面(212、222)上の地面に接する位置が変動することで、当該各ベース部(21、22)の傾きが変化するように構成されている。すなわち、各ベース部(21、22)は、各下面(212、222)が湾曲していることにより、各載置面(211、222)の傾斜角度を変更自在に構成されている。特に、各ベース部(21、22)は、当該各載置面(211、222)が前方に傾斜可能に構成されている。
ここで、図4では、作業者が各載置面(211、222)に載っていない状態で、各ベース(21、22)の各載置面(211、222)は、前方にやや傾斜している。このように、各ベース部(21、22)は、作業者が各載置面(211、222)に載っていない状態で、各載置面(211、222)が前方に傾斜するように構成されてもよい。
なお、「前方に傾斜する」とは、各載置面(211、222)に載せた足のつま先が下方に位置し、踵が上方に位置するように各載置面(211、222)が傾斜した状態を指す。換言すると、「前方に傾斜する」とは、各載置面(211、222)の前端側が下方に位置し、後端側が上方に位置するように、各載置面(211、222)が傾斜した状態を指す。
例えば、本実施形態では、各ベース部(21、22)は、側面視円弧形状に湾曲している。そのため、各ベース部(21、22)及び他の構成要素の重量を調整し、各ベース部(21、22)の後方側よりも前方側により大きな力が作用するように姿勢保持具1を構成する。これにより、各ベース部(21、22)は、作業者が各載置面(211、222)に載っていない状態で、各載置面(211、222)が前方に傾斜するように構成することができる。
ただし、各ベース部(21、22)は、このような例に限定されなくてもよく、作業者が各載置面(211、222)に載っていない状態では、各載置面(211、222)が水平になる又は後方に傾斜するように構成されてもよい。各ベース部(21、22)は、各載置面(211、222)が前方に傾斜可能であれば、実施の形態に応じて適宜構成されてよい。
なお、各ベース部(21、22)の材料は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、各ベース部(21、22)の材料には、木製、樹脂製、金属製等の板材が利用されてよい。各ベース部(21、22)は、プレス加工等の公知の加工方法でそのような材料を適宜加工することで、形成することができる。
<保持機構>
次に、保持機構3について説明する。図3〜図5に例示されるように、本実施形態に係る保持機構3は、右ベース部21に連結する右支柱部31と、左ベース部22に連結する左支柱部32とで構成されている。右支柱部31は、円筒状に形成されており、右ベース部21の載置面211に連結している。同様に、左支柱部32は、円筒状に形成されており、左ベース部22の載置面221に連結している。
なお、各支柱部(31、32)の材料は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、各支柱部(31、32)の材料には、木製、樹脂製、金属製等の柱材が利用されてよい。各支柱部(31、32)は、公知の加工方法でそのような材料を適宜加工することで、形成することができる。また、各支柱部(31、32)の形状は、このような例に限定されず、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、各支柱部(31、32)は、角柱状に形成されてもよい。
また、各支柱部(31、32)と各ベース部(21、22)とを連結する方法には、公知の方法が用いられてもよい。例えば、各支柱部(31、32)及び各ベース部(21、22)が共に金属製の材料で作製される場合、各支柱部(31、32)と各ベース部(21、22)とは溶接によって固定的に連結されてもよい。また、例えば、各支柱部(31、32)と各ベース部(21、22)とは、接着剤によって固定的に連結されてもよい。更に、例えば、各支柱部(31、32)と各ベース部(21、22)とは、ネジ、ヒンジ等によって、機械的に連結されてもよい。各支柱部(31、32)と各ベース部(21、22)とを連結する方法は、実施の形態に応じて適宜選択可能である。
ここで、各支柱部(31、32)と各ベース部(21、22)とは、各支柱部(31、32)が軸回りに回転可能なように連結されてもよい。この場合、例えば、各載置面(211、221)側に開口した凹部(不図示)が各ベース部(21、22)に設けられる。この各凹部は、各下面(212、222)側にも開口してもよい。そして、各支柱部(31、32)を各凹部に嵌め込むことで、各支柱部(31、32)を各ベース部(21、22)に取り付ける。なお、このとき、各支柱部(31、32)は、ビス等の抜け止め手段によって、上下方向に抜けないように各凹部に連結されてよい。
これにより、各支柱部(31、32)と各ベース部(21、22)とを、各支柱部(31、32)が軸回りに回転可能なように連結することができる。ただし、各支柱部(31、32)が軸回りに回転可能に連結する方法は、このような方法に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択可能である。例えば、ばね等の機械的手段によって、各支柱部(31、32)と各ベース部(21、22)とは、各支柱部(31、32)が軸回りに回転可能なように連結されてもよい。
<膝支持部>
次に、膝支持部4について説明する。図3〜図5に例示されるように、本実施形態に係る膝支持部4は、左右に離間して配置された一対の膝支持部材(41、42)で構成されている。これらのうちの右側の右膝支持部材41は、矩形状に形成されており、右支柱部31に連結されることで、当該右支柱部31により保持されている。同様に、同様に、左側の左膝支持部材42は、矩形状に形成されており、左支柱部32に連結されることで、当該左支柱部32により保持されている。
ここで、各膝支持部材(41、42)は、各ベース部(21、22)の載置面(211、221)に各足を載せた作業者の各膝の前方を支持可能な高さで各支柱部(31、32)に保持される。「膝の前方を支持可能な高さ」とは、各膝支持部材(41、42)が膝頭を含む各膝の前面部分の少なくとも一部に接することのできる高さであり、例えば、各載置面(211、221)から200mm〜550mm程度の高さである。ただし、「膝の前方を支持可能な高さ」は、作業者の足の長さ等の属性に依存するため、必ずしも上記の範囲に限定されなくてもよい。
なお、各膝支持部材(41、42)の材料は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、各膝支持部材(41、42)の材料には、木製、樹脂製、金属製等の板材が利用されてもよい。各膝支持部材(41、42)は、公知の加工方法でそのような材料を適宜加工することで、形成することができる。
また、各膝支持部材(41、42)の材料には、ゴム、ウレタン等のクッション材が用いられてもよい。または、そのようなクッション材が、各膝支持部材(41、42)の作業者の各膝が接する部分に取り付けられてもよい。これによって、作業者の各膝にかかる負担を低減することができる。
また、各膝支持部材(41、42)と各支柱部(31、32)とを連結する方法には、公知の方法が用いられてもよい。例えば、各膝支持部材(41、42)及び各支柱部(31、32)が共に金属製の材料で作製される場合には、各膝支持部材(41、42)と各支柱部(31、32)とは溶接によって固定的に連結されてもよい。また、例えば、各膝支持部材(41、42)と各支柱部(31、32)とは接着剤によって固定的に連結されてもよい。
また、例えば、各膝支持部材(41、42)と各支柱部(31、32)とは、ピンヒンジ、クランプ、ネジ等の機械的な連結手段によって連結されてもよい。このとき、当該機械的な連結手段は、各支柱部(31、32)の複数の高さの位置に各膝支持部材(41、42)を連結することができるように構成されてもよい。これによって、各膝支持部材(41、42)を、作業者の各膝を支持する高さを変更可能に構成することができる。
このように構成することで、各膝支持部材(41、42)の高さを、各作業者の各膝の位置に適するように適するように調節することができるようになる。そのため、当該構成によれば、姿勢保持具1の利便性を高めることができる。なお、各膝支持部材(41、42)を、作業者の各膝を支持する高さを変更可能に構成する方法は、このような例に限られなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
また、上記機械的な連結手段又はその他の手段によって、各膝支持部材(41、42)は、作業者の各膝を支持する傾きを変更可能に構成されてもよい。ここで、「各膝を支持する傾き」は、各支柱部(31、32)の軸回りの傾き及び軸方向の傾きの少なくとも一方であってよい。例えば、公知のヒンジ、クランプ等の連結手段によって、各膝支持部材(41、42)は、各支柱部(31、32)の軸回りに傾きを変更可能に連結されてよい。また、例えば、上記のとおり、各支柱部(31、32)を軸回りに回転可能に各ベース(21、22)に連結することで、各膝支持部材(41、42)は、各支柱部(31、32)の軸回りに傾きを変更可能に構成されてよい。また、例えば、各膝支持部材(41、42)を各支柱部(31、32)に連結する部材と各膝支持部材(41、42)との間にヒンジ、ばね等の部材を取り付けることで、各膝支持部材(41、42)は、各支柱部(31、32)の軸方向に傾きを変更可能に構成されてよい。更に、例えば、各支柱部(31、32)を弾性変形可能な材料で作製することで、各膝支持部材(41、42)は、作業者の各膝を支持する傾きを変更自在に構成されてもよい。
このように構成することで、各作業者が前傾姿勢を取りやすいように、各膝支持部材(41、42)の向きを調節することができる。そのため、当該構成によれば、姿勢保持具1の利便性を高めることができる。なお、各膝支持部材(41、42)を、作業者の各膝を支持する傾きを変更可能に構成する方法は、このような例に限られなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
§2 使用例
次に、図6及び図7を用いて、本実施形態に係る姿勢保持具1の使用例について説明する。図6は、本実施形態に係る姿勢保持具1をスタンディングデスク5と共に利用した場面(第1家具セット)を模式的に例示する。また、図7は、本実施形態に係る姿勢保持具1をハイスツール6と共に利用した場面(第2家具セット)を模式的に例示する。
<第1家具セット>
まず、図6の場面について説明する。図6では、姿勢保持具1は、スタンディングデスク5と共に家具セットを構成している。スタンディングデスク5は、立位又は立位に類する姿勢で作業者が作業を行うための机である。本実施形態では、スタンディングデスク5は、矩形状の天板51と、当該天板51を支持する脚部52と、を備えている。当該スタンディングデスク5の高さ、すなわち、脚部52の下端から天板51の上面までの長さは、作業者が立位又は立位に類する姿勢になるように、実施の形態に応じて適宜設定されてよい。例えば、当該スタンディングデスク5の高さは、800mm〜1300mm程度に設定されてよい。
このようなスタンディングデスク5と共に姿勢保持具1を利用する場合には、作業者は、まず、姿勢保持具1をスタンディングデスク5の後方近傍に配置する。次に、作業者は、各載置面(211、221)に各足を載せる。具体的には、作業者は、右ベース部21の載置面211に右足を載せ、左ベース部22の載置面221に左足を載せる。このとき、作業者は、やや前方側に体重をかけることで、各載置面(211、221)が前方に傾斜するようにして、前傾姿勢を取るようにする。そして、作業者は、そのように前傾姿勢を取りながら、右膝の前面部分を右膝支持部材41に接触させ、左膝の前面部分を左膝支持部材42に接触させる。これにより、作業者は、図6に例示されるように、前傾姿勢を保ちながら、スタンディングデスク5を利用して作業を行うことができる。
<第2家具セット>
次に、図7の場面について説明する。図7では、姿勢保持具1は、ハイスツール6と共に家具セットを構成している。ハイスツール6は、立位又は立位に類する姿勢で作業者が腰をかけることのできる椅子である。本実施形態では、ハイスツール6は、作業者が腰をかける座部61、当該座部61を支持する支柱部62、及び支柱部62の下端に連結し、地面上に配置される台座部63を備えている。当該ハイスツール6の座部61の高さは、作業者が立位又は立位に類する姿勢になるように、実施の形態に応じて適宜設定されてよい。例えば、当該ハイスツール6の座部61の高さは、500mm〜800mm程度に設定されてよい。
このようなハイスツール6と共に姿勢保持具1を利用する場合には、作業者は、まず、姿勢保持具1をハイスツール6の前方近傍に配置する。次に、作業者は、ハイスツール6の座部61に腰をかけつつ、各載置面(211、221)に各足を載せる。ハイスツール6の座部61に腰をかける工程及び各載置面(211、221)に各足を載せる工程は、いずれが先に実施されてもよいし、同時に実施されてもよい。そして、作業者は、ハイスツール6の座部61に腰をかけたまま、やや前方側に体重をかけることで、各載置面(211、221)が前方に傾斜するようにして、前傾姿勢を取るようにして、各膝の前面部分を各膝支持部材に(41、42)に接触させる。これにより、作業者は、図7に例示されるように、前傾姿勢を保ちながら、ハイスツール6に腰をかけることができる。
なお、本実施形態では、図7に例示されるように、台座部63の下面631は、全域にわたって湾曲しており、側面視円弧形状に形成されている。これによって、ハイスツール6は、前後方向(図中のx軸方向)にスイング可能に構成されている。そのため、作業者は、ハイスツール6をスイングさせることで、下肢の前傾角度に上肢の前傾姿勢を追従させ、これにより、前傾姿勢の角度を変更することができる。したがって、当該第2家具セットによれば、同じ角度の姿勢が継続されるのを防止し、作業者の身体に疲れがたまりにくくすることできる。
<その他>
上記第1家具セット及び第2家具セットでは、本実施形態に係る姿勢保持具1は、上記スタンディングデスク5及びハイスツール6のいずれかと共に利用されている。しかしながら、本実施形態に係る姿勢保持具1の利用形態は、このような例に限られなくてもよい。すなわち、本実施形態に係る姿勢保持具1は、上記スタンディングデスク5及びハイスツール6の両方と共に利用されてもよいし、上記スタンディングデスク5及びハイスツール6と共にではなく単体で利用されてもよい。また、本実施形態に係る姿勢保持具1は、上記スタンディングデスク5及びハイスツール6以外の家具と共に利用されてもよい。
ここで、姿勢保持具1は、作業者の右脚に関する部分(右ベース部21、右支柱部31、及び右膝支持部材41)と左脚に関する部分(左ベース部22、左支柱部32、及び左膝支持部材42)とが分離して構成されている。そのため、当該右脚に関する部分及び左脚に関する部分はそれぞれ独立して移動することができ、これによって、両膝支持部材(41、42)が左右方向に互いに離間する距離を自在に変更することができる。
すなわち、本実施形態では、作業者の右脚に関する部分と左脚に関する部分とを分離して構成することで、上記一対の膝支持部材(41、42)は、左右方向に離間する距離を変更可能に構成されている。したがって、作業者は、当該姿勢保持具1を利用する際に、自身の両膝の間の距離に適するように、両膝支持部材(41、42)間の左右方向の距離を調節することができる。そのため、本実施形態に係る姿勢保持具1は利便性に優れている。
[作用・効果]
以上のとおり、本実施形態では、各ベース部(21、22)の載置面(211、221)が前方に傾斜可能に構成されているため、各載置面(211、221)に各足を載せた作業者は、前傾姿勢を自然に取ることができる。
この点について、図8及び図9を用いて、本実施形態に係る姿勢保持具1の効果を詳細に説明する。図8は、足を上方に曲げたときに脚部に作用する力の関係を模式的に例示する。図9は、足を下方に曲げたときに脚部に作用する力の関係を模式的に例示する。
仮に、図8に例示されるように、作業者が、足を上方に曲げたとする。そうすると、当該足の動きにより、腓腹筋が後方に引っ張られる。これにより、脚部の大腿は、膝関節が屈曲するように引っ張られる。そのため、大腿四頭筋が緩み、作業者の腰は、後方に倒れやすくなる。すなわち、作業者は、前傾姿勢ではなく、後方に倒れた姿勢を取りやすくなってしまう。
これに対して、本実施形態に係る姿勢保持具1によれば、各載置面(211、221)は前方に傾斜するように構成されていることから、図9に例示されるように、作業者の足は、下方に曲げた状態になる。そうすると、当該足の動きにより、腓腹筋が緩み、膝が前に出やすくなる。そのため、図8のように、腓腹筋が大腿を後方に引っ張らず、大腿四頭筋が収縮しやすくなり、これによって、作業者の腰が前方に引っ張られやすくなる。すなわち、作業者は、後方に倒れた姿勢ではなく、前傾姿勢を自然に取ることができる。
加えて、作業者の各膝は前方から各膝支持部材(41、42)により支持されるため、作業者の各膝から上の部位に各膝支持部材(41、42)から作用する力は後方を向いており、これによって、当該作業者の各膝から上の部位は、後方に反り返った姿勢を取りやすくなる。すなわち、本実施形態に係る姿勢保持具1によれば、作業者は、前傾姿勢を取りつつ、膝から上の部位を後方に反らして、背筋の伸びた姿勢を容易に取ることができる。
また、仮に、両膝支持部材(41、42)が一体で構成されており、各載置面(211、221)が傾斜角度を変更不能に構成されていたとする。例えば、各ベース部(21、22)の下面(212、222)を平らにした上で、各ベース部(21、22)を側面視三角形状に形成した場合がこれに該当する。このような場合には、各載置面の傾斜角度を変動させることができず、かつ、一体の膝支持部に両膝の荷重が集中するため、作業者の下肢が変動しにくくなる。そのため、作業者の上半身の動きに下肢を追従させ辛く、作業者は、作業が行いにくくなってしまう。
加えて、「建築設計資料集成[人間]」(日本建築学会、2003年1月発行)第2章「形態・動作」の「姿勢・動作」に関する記載によると、人の身体は無意識に揺れることが一般的に知られている。特に、ハイスツール等の立位に近い姿勢の場合には、頭頂点で前後に約20cm、左右に約17cmの身体の揺れが発生するという研究成果がある。上記のような両膝支持部材(41、42)が一体で構成されており、各載置面(211、221)が傾斜角度を変更不能に構成されている場合には、このような身体の揺れに基づく作業者の下肢の変動に姿勢保持具が追従することができず、当該下肢に負荷がかかりやすくなってしまう。
これに対して、本実施形態では、作業者の各足を載せる各載置面(211、221)は、傾斜角度を変更自在に構成されている。そのため、作業中において、作業者は、上肢の前傾具合に下肢を追従させることができる。換言すると、図6及び図7のような作業中において、各載置面(211、221)の傾斜角度を変更することで、作業者はスムーズに姿勢を変えることができる。これによって、本実施形態によれば、長時間同じ姿勢を続けることによる疲労の蓄積を防止し、作業者の下肢にかかる負荷を低減することができる。更に、各載置面(211、221)の傾斜角度が変更自在であるため、作業者は、各膝支持部材(41、42)にかかる力に応じた最適な角度で前傾姿勢を取ることができる。
したがって、本実施形態に係る姿勢保持具1によれば、背筋の伸びた姿勢を取りやすく、かつ、作業を行っている間に作業者の下肢にかかる負荷を低減することができるため、作業者は、背筋の伸びた姿勢を比較的容易に維持することができるようになる。すなわち、本実施形態によれば、背筋の伸びた姿勢を比較的容易に維持可能にする姿勢保持具1を提供することができる。
また、上記実施形態では、膝支持部4は、左右に離間して配置された一対の膝支持部材(41、42)で構成されている。そのため、上記実施形態では、作業者の下肢は、各載置面(211、221)、右膝支持部材41、及び左膝支持部材42の少なくとも3点以上の点で支えられる。そのため、本実施形態によれば、作業者の下肢を少なくとも3点以上の点で安定的に支持し、かつ、作業者の下肢に作用する力を足裏及び各膝に分散することができる。加えて、両膝支持部材(41、42)は互いに左右方向に離間しているため、作業者の両脚は開いた状態になり、作業者の上半身の動き、特に上半身を左右に旋回させる動きに下肢が追従しやすくなる。したがって、上記実施形態によれば、作業者は、背筋の伸びた姿勢を比較的容易に維持することができるようになる。
また、上記実施形態に係る姿勢保持具1は、作業者の右脚に関する部分と左脚に関する部分とが分離して構成されている。そのため、本実施形態に係る姿勢保持具1は、当該作業者の各膝個別の動きに追従することができる。したがって、上記実施形態によれば、作業を行っている間に作業者の下肢にかかる負荷を特に低減することができる。
§3 変形例
以上、本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、上記姿勢保持具1の各構成要素に関して、実施の形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び追加が行われてもよい。上記姿勢保持具1の各構成要素の形状及び大きさは、実施の形態に応じて、適宜設定されてもよい。例えば、以下の変更が可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記実施形態と同様の構成要素に関しては同様の符号を用い、適宜説明を省略した。
<3.1>
例えば、上記実施形態では、各載置面(211、221)の傾斜角度を変更自在にするため、各ベース部(21、22)の下面(212、222)の全域が湾曲している。しかしながら、各ベース部(21、22)は、このような例に限定されなくてもよく、各載置面(211、221)の傾斜角度が変更自在であれば、各下面(212、222)の湾曲している部分は一部であってもよい。本変形例は、図10に例示される。
図10は、本変形例に係る姿勢保持具1aを模式的に例示する。図10に例示される姿勢保持具1aのベース2aは、上記実施形態と同様に、右ベース部21aと左ベース部22aとに分割して構成されている。そして、各ベース部(21a、22a)の下面(212a、222a)は、全域ではなく、前方の一部の領域で、側面視円弧形状になるように湾曲している。それ以外については、姿勢保持具1aは、上記実施形態に係る姿勢保持具1と同様に構成されている。
当該変形例に係る姿勢保持具1aによれば、各ベース部(21a、22a)の下面(212a、222a)が湾曲している部分付近に力をかけることで、上記実施形態に係る姿勢保持具1と同様に、各載置面(211、221)の傾斜角度を変更することができる。したがって、各ベース部(21、22)の下面(212、222)の少なくとも一部を湾曲させることにより、各ベース部(21a、22a)を、各載置面(211、221)の傾斜角度を変更自在に構成することができる。
なお、上記実施形態及び当該変形例によれば、ベースの下面の少なくとも一部を湾曲させるという簡易な構成で、載置面の傾斜角度を変更自在にすることができる。したがって、上記実施形態及び当該変形例によれば、作業者の身体に疲れのたまりにくい姿勢保持具を簡易な構成で実現することができる。
<3.2>
また、例えば、上記実施形態(及び上記姿勢保持具1a)では、各ベース部(21、22)の下面(212、222)を湾曲させることで、各ベース部(21、22)が、各載置面(211、221)の傾斜角度を変更自在に構成されている。しかしながら、各載置面(211、221)の傾斜角度を変更自在に構成する方法は、このような例に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、以下の2つの方法のうちのいずれかによって、各ベース部(21、22)は、各載置面(211、221)の傾斜角度を変更自在に構成されてもよい。
まず、図11A及び図11Bを用いて、ばね、ゴム等の弾性部材を用いることで、各載置面(211、221)の傾斜角度を変更自在に構成する方法について説明する。図11A及び図11Bはそれぞれ、本変形例に係る姿勢保持具1bを模式的に例示する背面図及び側面図である。図11A及び図11Bに例示されるように、本変形例に係る姿勢保持具1bのベース2bは、上記実施形態と同様に、右ベース部21bと左ベース部22bとに分割して構成されている。
一方、上記実施形態とは相違して、右ベース部21bは、それぞれ平板状の下板213及び上板214を備えており、下板213と上板214とは、後方側で連結部材216により連結されている。また、下板213及び上板214の間には、側面視で中央付近に、弾性部材215が配置されている。この弾性部材215は、例えば、ばね、ゴム等であり、連結部材216よりも高さが短くなるように縮むことが可能に構成されている。
左ベース部22bも、右ベース部21bと同様に構成されている。すなわち、左ベース部22bは、それぞれ平板状の下板223及び上板224を備えており、下板223と上板224とは、後方側で連結部材226により連結されている。また、下板223及び上板224の間には、側面視で中央付近に、連結部材226よりも高さが短くなるように縮むことの可能な弾性部材225が配置されている。
この姿勢保持具1bによれば、作業者が各足を載せる位置を変更することで、各弾性部材(215、225)に作用する力の大きさを変化させ、これによって、各弾性部材(215、225)の縮み具合を変更することができる。したがって、この姿勢保持具1bによれば、各ベース部(21b、22b)の載置面、すなわち、各上板(214、224)の上面の傾斜角度を変更自在に構成することができる。
次に、図12A及び図12Bを用いて、支軸部材を用いることで、各載置面(211、221)の傾斜角度を変更自在に構成する方法について説明する。図12A及び図12Bはそれぞれ、本変形例に係る姿勢保持具1cを模式的に例示する背面図及び側面図である。図12A及び図12Bに例示されるように、本変形例に係る姿勢保持具1cのベース2cは、上記実施形態と同様に、右ベース部21cと左ベース部22cとに分割して構成されている。
右ベース部21cは、上記姿勢保持具1bと同様に、それぞれ平板状の下板213及び上板214を備えている。下板213の上面中央付近には、支軸部材217が配置されており、この支軸部材217が、軸回り(前後方向)に回転可能に上板214を支持している。
左ベース部22cも、右ベース部21cと同様に構成されている。すなわち、左ベース部22cは、それぞれ平板状の下板223及び上板224を備えている。そして、下板223の上面中央付近には、支軸部材227が配置されており、この支軸部材227が、軸回り(前後方向)に回転可能に上板224を支持している。
この姿勢保持具1cによれば、作業者が各足を載せる位置を変更することで、各上板(214、224)の傾斜角度をシーソーのように変更することができる。すなわち、この姿勢保持具1cによれば、各ベース部(21c、22c)の載置面、すなわち、各上板(214、224)の上面の傾斜角度を変更自在に構成することができる。
<3.3>
また、例えば、上記実施形態では、ベース2は、右ベース部21と左ベース部22とに分離して構成されており、これに伴い、保持機構3は、右支柱部31と左支柱部32とに独立して構成されている。しかしながら、ベース2及び保持機構3は、このような例に限定されなくてもよく、例えば、図13に例示されるように、一体的に構成されてもよい。
図13は、本変形例に係る姿勢保持具1dを模式的に例示する背面図である。本変形例に係る姿勢保持具1dでは、ベース2dは、2つの部材に分離しておらず、一体的に形成されている。このベース2dの下面は、上記各ベース部(21、22)の下面(212、222)と同様に湾曲しており、これにより、ベース2dは、載置面(上面)の傾斜角度が変更自在に構成されている。
また、本変形例では、保持機構3dは、円筒状の支柱部33と、支柱部33に連結し、左右方向に延びるクロスバー34と、を備えている。そして、各膝支持部材(41、42)は、クロスバー34に取り付けられる。これにより、保持機構3dは、各膝支持部材(41、42)を保持する。
なお、支柱部33及びクロスバー34の連結、並びに各膝支持部材(41、42)及びクロスバー34の連結は、公知の連結方法により適宜行われてよい。このとき、各膝支持部材(41、42)とクロスバー34とは、各膝支持部材(41、42)をクロスバー34に取り付ける位置を変更可能に連結されてよい。これによって、両膝支持部材(41、42)の左右方向に離間する距離を変更可能に構成することができる。
また、本変形例において、右膝支持部材41及び左膝支持部材42は、一体的に連結されていてもよい。すなわち、膝支持部4は、右膝支持部材41と左膝支持部材42とに分離して構成されていなくてもよい。この場合には、クロスバー34を省略して、支柱部33に膝支持部4を直接連結してもよい。
<3.4>
また、例えば、上記実施形態に係る姿勢保持具1は、作業者が立位又は立位に類する状態で前傾姿勢を取るために利用される。しかしながら、姿勢保持具1の利用形態は、このような例に限定されなくてもよく、例えば、図14A及び図14Bに例示されるように、姿勢保持具1は、椅子として利用可能に構成されてもよい。
図14A及び図14Bはそれぞれ、本変形例に係る姿勢保持具1eを模式的に例示する背面図及び側面図である。図14A及び図14Bに例示されるように、本変形例に係る姿勢保持具1eの膝支持部4eは、上記実施形態と同様に、左右方向に離間して配置された一対の膝支持部材(41e、42e)で構成されている。
一方、上記実施形態とは異なり、右膝支持部材41eは右支柱部31には連結しておらず、当該右膝支持部材41eの上端には、矩形状の座部43が連結している。そして、右支柱部31は、この座部43の下面に連結している。左膝支持部材42eも、右膝支持部材41eと同様に、左支柱部32には連結しておらず、左膝支持部材42eの上端には、矩形状の座部44が連結している。そして、左支柱部32は、この座部44の下面に連結している。
これにより、作業者は、右側の座部43又は/及び左側の座部44に腰をかけることで、姿勢保持具1eを椅子として利用することができる。なお、各座部(43、44)は、クッション材により作製されてもよい。また、各座部(43、44)の上面の少なくとも一部には、クッション材が配置されてもよい。
<3.5>
また、例えば、上記実施形態では、姿勢保持具1とスタンディングデスク5とは独立して作製されている。しかしながら、姿勢保持具1とスタンディングデスク5との関係は、このような例に限定されなくてもよく、例えば、図15A及び図15Bに例示されるように、姿勢保持具1とスタンディングデスク5とは一体型に構成されてもよい。
図15A及び図15Bはそれぞれ、本変形例に係る姿勢保持具1fを模式的に例示する背面図及び側面図である。図15A及び図15に例示されるように、本変形例に係る姿勢保持具1fでは、ベース2fは、上記姿勢保持具1cの各ベース部(21c、22c)と同様に、それぞれ平板状の下板23及び上板24を備えている。下板23と上板24とは、後方側で連結部材26により連結されている。また、下板23及び上板24の間には、側面視で中央付近に、弾性部材25が配置されている。この弾性部材25は、例えば、ばね、ゴム等であり、連結部材26よりも高さが低くなるように縮むことが可能に構成されている。そのため、ベース2fは、上記各ベース部(21c、22c)と同様に、ベース2fの載置面(上板24の上面)の傾斜角度を変更自在に構成される。ただし、ベース2fは、左右方向には分離しておらず、一体的に構成されている。
また、本変形例に係る姿勢保持具1fでは、保持機構3fは、上記姿勢保持具1dと同様に、支柱部33と、支柱部33に連結し、左右方向に延びるクロスバー34と、を備えている。ここで、支柱部33は、上記スタンディングデスク5の脚部52を兼ねている。すなわち、支柱部33の上端には、天板50が取り付けられ、この天板50と支柱部33とによって、スタンディングデスクが構成される。
また、本変形例に係る姿勢保持具1fでは、調節バー35によって、クロスバー34は、支柱部33に着脱可能に連結される。調節バー35は、例えば、クランプ等で構成される。これにより、膝支持部4を支柱部33に取り付ける位置を軸方向(上下方向)に変更することができる。すなわち、膝支持部4は、作業者の各膝を支持する高さを変更可能に構成される。
<3.6>
また、上記実施形態に係る各構成要素の形状、連結方法等は、実施の形態に応じて適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、各支柱部(31、32)は、各ベース部(21、22)の載置面(211、221)に連結しており、各載置面(211、221)から直線状に延びている。しかしながら、各支柱部(31、32)の形状及び連結方法は、このような例に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜変更されてよい。例えば、各支柱部(31、32)は、図16のように構成されてもよい。
図16は、本変形例に係る姿勢保持具1gを模式的に例示する側面図である。図16に例示されるように、本変形例に係る姿勢保持具1gの保持機構3gは、上記実施形態と同様に、右支柱部31gと左支柱部32gとで構成されている。一方、各支柱部(31g、32g)は、上記実施形態とは異なり、各ベース部(21、22)の下面(212、222)に連結している。また、各支柱部(31g、32g)は、側面視S字状に湾曲して延びている。このように、各構成要素の形状、連結方法等は、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
<3.7>
また、例えば、上記実施形態では、膝支持部4は、左右方向に離間して配置された一対の膝支持部材(41、42)で構成されている。すなわち、膝支持部4は、左右方向に分離している。しかしながら、膝支持部4の構成は、このような例に限定されなくてもよく、膝支持部4は、左右方向に分離していなくてもよい。例えば、両膝支持部材(41、42)は一体的に連結していてもよい。この場合、ベース2は、上記実施形態と同様に左右方向に分離していてもよいし、上記姿勢保持具1dと同様に左右方向に分離していなくてもよい。
<3.8>
また、例えば、上記実施形態では、ハイスツール6は、台座部63の下面631全域が湾曲していることにより、前後方向にスイング可能に構成されている。しかしながら、ハイスツール6の前後方向にスイング可能に構成する方法は、このような例に限定されなくてもよく、実施形態に応じて適宜選択されてもよい。例えば、ハイスツール6は、上記姿勢保持具1aの各下面(212a、222a)と同様に、台座部63の下面631の少なくとも一部が湾曲していることにより、前後方向にスイング可能に構成されてもよい。また、例えば、ハイスツール6は、図17に例示されるように構成されてもよい。
図17は、本変形例に係るハイスツール6aを模式的に例示する。本変形例に係るハイスツール6aは、上記実施形態の台座部63に代えて、地面に点で接触する下端部64を備える。これにより、ハイスツール6aは、座部61の部分を除き、棒状に形成される。そのため、図17に例示されるように、このハイスツール6aは、下端部64を軸に支柱部62を回転させることができる。したがって、本変形例によれば、ハイスツール6aは、前後方向にスイング可能に構成される。
以下、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定される訳ではない。本発明における載置面の傾斜角度を変更自在に構成する点の有効性を調べるために、以下の実施例及び比較例に係る姿勢保持具を作成し、それぞれの姿勢保持具を利用した時に下肢に作用する荷重を調べる実験を行った。
まず、図18〜図20を用いて、実施例及び比較例に係る姿勢保持具の構成を説明する。図18は、姿勢保持具の基本構成500を模式的に例示する。図19は、実施例に係る姿勢保持具600を模式的に例示する。図20は、比較例に係る姿勢保持具700を模式的に例示する。
図18に例示されるように、当該基本構成500は、上記実施形態に係る姿勢保持具1と同様に、ベース部501、支柱部502、及び膝支持部材503を備える。ベース部の前後方向(図中の左右方向)の長さは30cmとし、ベース部の端部か5cmのところに支柱部502を固定した。当該支柱部502の載置面から240mmの高さのところに膝支持部材503を固定した。このような基本構成500を2つ利用して、実施例及び比較例を作成した。
具体的には、図19に例示されるように、2つの基本構成500それぞれのベース部501の底面に湾曲した曲面板601を取り付けることで、ベース部501の載置面(上面)の傾斜角度を変更可能に構成し、実施例に係る姿勢保持具600を作製した。なお、曲面板601の曲率は1.23rad/mであった。
一方、図20に例示されるように、2つの基本構成500それぞれのベース部501の底面に傾斜のあるL型板701を取り付けることで、比較例に係る姿勢保持具700を作製した。なお、L字板701の前後方向(図中の左右方向)の長さは29.8cmであった。
次に、実験内容について説明する。2名の被験者(第1被験者:男性;年齢45歳、身長163cm、体重63kg)、第2被験者:男性;年齢29歳、身長171cm、体重85kg)にそれぞれ、座面が前傾になる椅子(株式会社ノーリツイス社製、TF−200L)に腰を掛けた上で、上記の実施例及び比較例に係る姿勢保持具(600、700)を利用してもらった。そして、椅子の座面の角度を7度又は14度に設定し、各被験者の膝及び足裏にかかる圧力を測定した。なお、膝及び足裏にかかる圧力の測定には、公知の体圧分布測定システム(BPMS:ニッタ株式会社製)を利用した。図21A〜D、図22A〜D、図23A〜D、図24A〜D、図25A〜D、図26A〜D、図27A〜D、及び図28A〜Dは、その結果を示す。
図21A〜図21D及び図22A〜図22Dは、椅子の座面を7度に傾斜させた場合における第1被験者の膝及び足裏それぞれにかかる圧力の測定結果を示す。具体的には、図21A及び図21Bは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の膝及び足裏それぞれにおける体圧分布を示す。図21C及び図21Dは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の膝及び足裏それぞれにおける体圧分布を示す。図22A及び図22Bは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の膝に対する接触圧力及び荷重値の時間経過を示す。また、図22C及び図22Dは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の足裏に対する接触圧力及び荷重値の時間経過を示す。なお、接触圧力は、単位面積当たりの荷重を示す(g/cm2)。また、荷重値は、接触圧力を接触面積で積分した値を示す(kg)。
図23A〜図23D及び図24A〜図24Dは、椅子の座面を14度に傾斜させた場合における第1被験者の膝及び足裏それぞれにかかる圧力の測定結果を示す。具体的には、図23A及び図23Bは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の膝及び足裏それぞれにおける体圧分布を示す。図23C及び図23Dは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の膝及び足裏それぞれにおける体圧分布を示す。図24A及び図24Bは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の膝に対する接触圧力及び荷重値の時間経過を示す。また、図24C及び図24Dは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第1被験者の足裏に対する接触圧力及び荷重値の時間経過を示す。
同様に、図25A〜図25D及び図26A〜図26Dは、椅子の座面を7度に傾斜させた場合における第2被験者の膝及び足裏それぞれにかかる圧力の測定結果を示す。すなわち、図25A及び図25Bは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の膝及び足裏それぞれにおける体圧分布を示す。図25C及び図25Dは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の膝及び足裏それぞれにおける体圧分布を示す。図26A及び図26Bは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の膝に対する接触圧力及び荷重値の時間経過を示す。また、図26C及び図26Dは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の足裏に対する接触圧力及び荷重値の時間経過を示す。
また、図27A〜図27D及び図28A〜図28Dは、椅子の座面を14度に傾斜させた場合における第2被験者の膝及び足裏それぞれにかかる圧力の測定結果を示す。具体的には、図27A及び図27Bは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が実施例に係る姿勢保持具を利用した時の膝及び足裏それぞれにおける体圧分布を示す。図27C及び図27Dは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者が比較例に係る姿勢保持具を利用した時の膝及び足裏それぞれにおける体圧分布を示す。図28A及び図28Bは、座面を14度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の膝に対する接触圧力及び荷重値の時間経過を示す。また、図28C及び図28Dは、座面を7度に傾斜させた椅子にかけた第2被験者の足裏に対する接触圧力及び荷重値の時間経過を示す。なお、上記各体圧分布は、膝又は足裏にかかる圧力が安定した所定時間(50秒)の平均を示す。
図21A〜図21D、図23A〜図23D、図25A〜図25D、及び図27A〜図27Dで示される体圧分布により、両被験者ともに、椅子の座面の角度に問わず、比較例に比べて、実施例に係る姿勢位保持具のほうが、下肢にかかる負担が少ないことが分かった。具体的には、第1被験者では、図22A〜図22Dに示されるとおり、椅子の座面の角度を7度にした場合に、実施例に係る姿勢保持具を利用すると、膝及び足裏に作用する荷重が共に減少した。また、図24A〜図24Dに示されるとおりに、椅子の座面の角度を14度にした場合に、実施例に係る姿勢保持具を利用すると、膝に作用する荷重が減少した。一方、第2被験者では、図26A〜図26D及び図28A〜図28Dに示されるとおり、椅子の座面の角度を7度にした場合及び14度にした場合共に、実施例に係る姿勢保持具を利用すると、足裏に作用する荷重が減少した。
したがって、以上の実験により、載置面の傾斜角度を変更自在に構成することで、椅子の座面の角度及び被験者の属性によらず、膝及び足裏の少なくとも一方に作用する荷重を低減できることが分かった。すなわち、本発明に係る姿勢保持具によれば、作業を行っている間に作業者の下肢にかかる負荷を低減することができるが分かった。なお、第1被験者と第2被験者との間で荷重の減少する部位が異なるのは、両被験者の座り方、体型等に起因するものと思われる。
加えて、図22A、図22C、図24A、図24C、図26A、図26C、図28A、及び図28Cで示されるとおり、いずれの条件でも、膝及び足裏に作用する接触圧力が減少した。そのため、本発明に係る姿勢保持具によれば、載置面の傾斜角度が変更自在であることにより、膝及び足裏に作用する荷重をそれぞれの部位全体に万遍なく分散させることができることが分かった。すなわち、膝及び足裏の局部に荷重が集中するの防止することができ、この点からも、作業を行っている間に作業者の下肢にかかる負荷を低減することができるが分かった。
1…姿勢保持具、
2…ベース、
21…右ベース部、211…載置面、212…下面、
22…左ベース部、221…載置面、222…下面、
3…保持機構、31…右支柱部、32…左支柱部、
4…膝支持部、41…右膝支持部材、42…左膝支持部材、
5…スタンディングデスク、51…天板、52…脚部、
6…ハイスツール、61…座部、62…支柱部、63…台座部、631…下面、
1a…姿勢保持具、
2a…ベース、21a…右ベース部、212a…下面、
22a…左ベース部、222a…下面、
1b…姿勢保持具、
2b…ベース、
21b…右ベース部、
213…下板、214…上板、215…弾性部材、
216…連結部材、
22b…左ベース部、
223…下板、224…上板、225…弾性部材、
226…連結部材、
1c…姿勢保持具、2c…ベース、
217・227…支軸部材、
1d…姿勢保持具、2d…ベース、
3d…保持機構、33…支柱部、34…クロスバー、
1e…姿勢保持具、
4e…膝支持部、41e…右膝支持部材、42e…左膝支持部材、
43・44…座部、
1f…姿勢保持具、
2f…ベース、23…下板、24…上板、25…弾性部材、
26…連結部材、
3f…保持機構、33…支柱部、34…クロスバー、35…調節バー、
50…天板、
1g…姿勢保持具、
3g…保持機構、31g…右支柱部、32g…左支柱部、
6a…ハイスツール、64…下端部、
100…スタンディングデスク、
200…姿勢保持具、201…ハイスツール、202…フットレスト

Claims (11)

  1. 作業者が足を載せる載置面を有し、当該載置面が前方に傾斜可能に構成されたベースと、
    前記ベースに連結され、前記ベースから上方に延びる保持機構と、
    前記ベースに足を載せた前記作業者の各膝の前方を支持可能な高さで前記保持機構に保持される膝支持部と、
    を備え、
    前記ベースは、前記載置面の傾斜角度を変更自在に構成される、
    姿勢保持具。
  2. 前記膝支持部は、左右に離間して配置された一対の膝支持部材で構成される、
    請求項1に記載の姿勢保持具。
  3. 前記一対の膝支持部材はそれぞれ、前記作業者の膝を支持する高さを変更可能に構成される、
    請求項2に記載の姿勢保持具。
  4. 前記一対の膝支持部材はそれぞれ、前記作業者の膝を支持する傾きを変更可能に構成される、
    請求項2又は3に記載の姿勢保持具。
  5. 前記一対の膝支持部材は、左右方向に離間する距離を変更可能に構成される、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の姿勢保持具。
  6. 前記ベースは、右ベース部と左ベース部とに分割して構成され、
    前記保持機構は、前記右ベース部に連結する右支柱部と、前記左ベース部に連結する左支柱部とで構成され、
    前記一対の膝支持部材のうちの右側の膝支持部材は、右支柱部により保持され、
    前記一対の膝支持部材のうちの左側の膝支持部材は、左支柱部により保持される、
    請求項2から5のいずれか1項に記載の姿勢保持具。
  7. 前記ベースは、前記ベースの下面の少なくとも一部が湾曲していることにより、前記載置面の傾斜角度を変更自在に構成される、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の姿勢保持具。
  8. 作業者が立位で作業を行うためのスタンディングデスクと、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の姿勢保持具と、
    を備える家具セット。
  9. 立位で作業する作業者が腰をかけることのできるハイスツールと、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の姿勢保持具と、
    を備える家具セット。
  10. 前記ハイスツールは、前後方向にスイング可能に構成される、
    請求項9に記載の家具セット。
  11. 前記ハイスツールは、地面上に配置される台座部を有し、
    前記ハイスツールは、前記台座部の下面の少なくとも一部が湾曲していることにより、前後方向にスイング可能に構成される、
    請求項10に記載の家具セット。
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