JP2017066826A - コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法 - Google Patents

コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017066826A
JP2017066826A JP2015196633A JP2015196633A JP2017066826A JP 2017066826 A JP2017066826 A JP 2017066826A JP 2015196633 A JP2015196633 A JP 2015196633A JP 2015196633 A JP2015196633 A JP 2015196633A JP 2017066826 A JP2017066826 A JP 2017066826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
precast
concrete
mortar
concrete member
sealing material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015196633A
Other languages
English (en)
Inventor
昭生 井上
Akio Inoue
昭生 井上
義明 上垣
Yoshiaki Kamigaki
義明 上垣
克哲 笠井
Katsunori Kasai
克哲 笠井
裕生 早川
Hiroo Hayakawa
裕生 早川
弘幸 徳永
Hiroyuki Tokunaga
弘幸 徳永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Construct Eto Kk
Obayashi Corp
Nippon Hume Corp
Original Assignee
Construct Eto Kk
Obayashi Corp
Nippon Hume Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Construct Eto Kk, Obayashi Corp, Nippon Hume Corp filed Critical Construct Eto Kk
Priority to JP2015196633A priority Critical patent/JP2017066826A/ja
Publication of JP2017066826A publication Critical patent/JP2017066826A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

Landscapes

  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)

Abstract

【課題】コンクリート造部材とプレキャスト製部材とをモルタル充填式鉄筋継手にて接合する場合に、モルタルの注入圧に影響を受けることなく、精度の高い接合構造を形成することの可能な、コンクリート造部材とプレキャスト製部材との接合方法を提供する【解決手段】コンクリート造部材の上面に固定した位置決め部材の出隅部に一方の側面を当接させつつ、プレキャスト製部材をコンクリート造部材上に据え付け、コンクリート造部材と位置決め部材との間にシーリング材を注入した後、コンクリート造部材の上面であってプレキャスト製部材の他方の側面と対向する位置にシーリング材抑え部材を固定し、コンクリート造部材とシーリング材抑え部材の間にシーリング材を注入する。【選択図】図9

Description

本発明は、コンクリート造部材とプレキャスト製部材との間に、モルタル充填式鉄筋継手を備えた接合構造を形成するための、コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法に関する。
従来より、大型のコンクリート構造物を構築する方法の1つとして、コンクリート構造物の一部分を場所打ちコンクリート造、他の部分を作業車両にて搬送が可能な大きさに製造した複数のプレキャスト部材からなるプレキャストコンクリート造とし、これら複数のプレキャスト部材を現場に搬送して組み立て、場所打ちコンクリート造よりなる一部分と一体化する方法が知られている。
例えば、特許文献1には、フーチング部が場所打ちコンクリート造、他の部分がプレキャストコンクリート造よりなる大型の門型カルバートを構築する方法が開示されている。具体的には、図10で示すように、複数のプレキャスト製部材101を現場に搬入した後、これらを場所打ちコンクリートにて構築したフーチング102上で組み立て、大型の門型カルバート100を構築する。このとき、フーチング102とプレキャスト製部材101とは、フーチング102の上面に突設させた鉄筋継手103を介して接合し一体化させている。
特許文献1では、どのような構造を有する鉄筋継手を採用したかについて開示されていないが、鉄筋継手を用いたコンクリート部材どうしの接合構造は、様々な方法が実施されている。なかでも、特許文献2で開示されているような、引張力にも圧縮力にも耐力を有するモルタル充填式鉄筋継手を用いた接続構造が、一般に広く知られている。
モルタル充填式鉄筋継手は、図11で示すように、プレキャスト製部材104にスリーブ継手105を内装しておき、このスリーブ継手105に現場打ちコンクリート造部材106より突出させた鉄筋107を挿入し、モルタル109を充填したものである。また、現場打ちコンクリート造部材106とプレキャスト製部材104の間には隙間を設け、スリーブ継手105と連続してモルタル109を充填するが、特許文献2では、隙間を囲うように配したフープ筋を簡易型枠108に見立ててモルタル109を充填している。
特開2004−44300号公報 特許第2922731号公報
しかし、施工状況によっては、現場打ちコンクリート造部材106の上面を設計基準高さで平滑面となるように敷き均すことが困難であり、このような場合には、上面に不陸が生じる。このような不陸が生じた状態にて、現場打ちコンクリート造部材106とその上面に据え付けたプレキャスト製部材104の接合に、モルタル充填式鉄筋継手を採用すると、簡易型枠108と現場打ちコンクリート造部材106の上面との間に隙間ができやすく、モルタル109の漏れが生じる。
また、簡易型枠108として不陸調整可能な材料を用いることも考えられるが、現場打ちコンクリート造部材106とプレキャスト製部材104よりなる構造物が、大型コンクリート構造物である場合には、現場打ちコンクリート造部材106に備える鉄筋107の太径化および長大化に伴って、これを内包するプレキャスト製部材104のスリーブ継手105の高さが高くなるとともに内径も大きくなる。このため、モルタル109を充填する際の注入圧を高圧に設定する必要が生じ、注入圧を高圧にすると、簡易型枠108に破損や変形が起こりやすく、この場合にもモルタル109の漏れが生じることとなる。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、コンクリート造部材とプレキャスト製部材とをモルタル充填式鉄筋継手にて接合する場合に、モルタルの注入圧に影響を受けることなく、精度の高い接合構造を形成することの可能な、コンクリート造部材とプレキャスト製部材との接合方法を提供することである。
かかる目的を達成するため本発明のコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法は、上面より鉄筋を突出させたコンクリート造部材と下端部にスリーブ継手を内装したプレキャスト製部材とをモルタル充填式鉄筋継手にて接合する、コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法であって、前記コンクリート造部材の上面であって、前記プレキャスト製部材を据え付けた際に該プレキャスト製部材の一方の側面と対向する位置に、第1の防漏材を介して配置した出隅部を備える位置決め部材を、前記一方の側面が配置される鉛直面内に、前記出隅部が配置されるよう位置を調整し固定する第1の工程と、該位置決め部材の前記出隅部に前記一方の側面を当接させつつ、前記プレキャスト製部材を前記コンクリート造部材上に据え付け、少なくとも該コンクリート造部材、前記第1の防漏材、前記位置決め部材および該位置決め部材の出隅部に囲まれた空間に、シーリング材を注入する第2の工程と、前記コンクリート造部材の上面に第2の防漏材を、前記プレキャスト製部材の他方の側面に第3の防漏材をそれぞれ設け、該第2の防漏材および第3の防漏材の両者に接触するようシーリング材抑え部材を設置した後、少なくとも前記コンクリート造部材、前記第2の防漏材、前記シーリング材抑え部材、前記第3の防漏材および前記プレキャスト製部材に囲まれた空間に、シーリング材を注入する第3の工程と、前記スリーブ継手の注入孔からモルタルを注入する第4の工程と、を備えることを特徴とする。
本発明のコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法によれば、モルタル充填式鉄筋継手にて接合するべく、コンクリート造部材とプレキャスト製部材との間に設けた隙間は、シーリング材により周囲を塞がれている。これにより、コンクリート造部材の上面に不陸が生じている場合にも、スリーブ継手の注入孔から注入されるモルタルが漏出することを防止することが可能となる。
また、モルタルの注入圧が高い場合には、モルタルからシーリング材に押圧力が作用するが、位置決め部材とシーリング材抑え部材それぞれが、シーリング材の反力材として機能する。これにより、シーリング材の剥がれや変形が防止され、モルタルがシーリング材から漏出することがなく、前記隙間からスリーブ継手の上端に至るまで確実にモルタルを充填できる。したがって、コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合部に、モルタル充填式鉄筋継手を用いた高精度な接合構造を形成することが可能となる
さらに、プレキャスト製部材をコンクリート造部材上に据え付ける際には、位置決め部材が備える出隅部にプレキャスト製部材の一方の端面を当接するのみで、プレキャスト製部材における平面視1方向の据え付け位置が定まる。このため、煩雑な手間を要することなく、プレキャスト製部材の据え付け作業を、高い精度で実施することが可能となる。
また、本発明のコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法は、前記位置決め部材をアングル鋼にて構成し、出隅部に向かって下降傾斜するガイド面を形成することを特徴とする。
上記のコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法によれば、プレキャスト製部材をコンクリート造部材上に据え付ける際に、プレキャスト製部材における一方の側面の下端部を、位置決め部材に形成したガイド面に載置し、ガイド面に沿ってプレキャスト製部材を移動させ、位置決め部材に備えた出隅部にプレキャスト製部材の一方の端面を当接させることができる。これにより、プレキャスト製部材の据え付け作業を、より迅速に効率よく行うことが可能となる。
本発明によれば、モルタルの注入圧の大きさに影響を受けることなく、コンクリート造部材とプレキャスト製部材との間に設けた隙間およびスリーブ継手の内方に対して、確実にモルタルを充填することができ、コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合部に、モルタル充填式鉄筋継手を用いた高精度な接合構造を形成することが可能となる。
本実施の形態における門型ラーメンの斜視を示す図である。 本実施の形態における門型ラーメンの横断面を示す図である。 本実施の形態におけるフーチングと側壁部の接合部を示す図である。 本実施の形態における側壁部の底面を示す図である。 本実施の形態におけるコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法を示す図である(その1)。 本実施の形態におけるコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法を示す図である(その2) 本実施の形態におけるコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法を示す図である(その3) 本実施の形態におけるコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法を示す図である(その4) 本実施の形態におけるコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法を示す図である(その5) 従来の門型ラーメンの接合構造を示す図である。 従来のモルタル充填式鉄筋継手の詳細を示す図である。
本発明のコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法は、上面より鉄筋を突出させたコンクリート造部材と下端部にスリーブ継手を内装したプレキャスト製部材とを、モルタル充填式鉄筋継手にて接合する際に採用する方法である。コンクリート造部材は新設もしくは既設、場所打ちコンクリート造もしくはプレキャスト製のいずれでもよい。また、コンクリート造部材とプレキャスト製部材により構成される構造物も、いずれのコンクリート構造物であってもよい。本実施の形態では、新設の門型カルバートを事例に挙げ、以下に、コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法の詳細を、図1〜図9を参照して説明する。
図1の斜視図および図2の横断図で示すように、本実施の形態にて事例とする門型カルバート1は、道路や鉄道下に水路、通路などの空間を得るために盛土あるいは地盤内に設けられる構造物であり、一対のフーチング部21、22が場所打ちコンクリート造の部材、上版部3および側壁部41、42よりなるセグメント5がプレキャストコンクリート製の部材により構成されている。このような構成の門型カルバート1は、地盤面を整地して場所打ちコンクリートを打設することにより一対のフーチング21、22を構築する。この後、フーチング21、22の上面各々に側壁部41、42を据え付けて接合し、側壁部41、42の上部どうしを連結するように上版部3を接合して、図2で示すようなセグメント5を構築する。これらセグメント5をフーチング21、22の上面に複数連続して構築することで、図1で示すような門型カルバート1が構築される。
そして、図2で示すような、場所打ちコンクリート造の部材であるフーチング21、22とプレキャスト製部材である側壁部41、42の接合部6は、モルタル充填式鉄筋継手を備えた接合構造となっている。具体的には、図3で示すように、フーチング21の上面に鉄筋7が突出しているとともに、側壁部41の下端部には、上半に側壁部41の主鉄筋8が挿入されたスリーブ継手9が内装されている。側壁部41はフーチング21上に、フーチング21の鉄筋7をスリーブ継手9の下半に挿入させるようにして据え付けられて、スリーブ継手9内にモルタルMが充填されている。
ここで、図4で示すように、側壁部41の下面413には、フーチング21上に据え付けた際に両者の間に隙間を設けるためのスペーサ10が設置される。さらに、パッキン材11が下面413の輪郭に沿ってリング状に設置されるとともに、その外周を囲うように第1のシーリング材12が配置される。そして、図3で示すように、スリーブ継手9の内方、およびフーチング21と側壁部41の間に生じる隙間であって、パッキン材11にて囲われた内側に連続的にモルタルMが充填され、モルタル充填式鉄筋継手を備えた接合構造が形成されている。
以下に、フーチング21、22とプレキャスト製部材である側壁部41、42の接合部6に、モルタル充填式鉄筋継手を備えた接合構造を構築するための接合方法を、図5〜図9を参照しつつ順を追って説明する。なお、フーチング21と側壁部41およびフーチング22と側壁部42はいずれも同じ接合構造を有することから、本実施の形態では、フーチング21と側壁部41の接合部6を例に挙げ、説明する。
〈前処理工程〉
フーチング21上に側壁部41を据え付ける前に測量を行い、図5(a)で示すように、側壁部41がフーチング21上に設置された際に内側面411(一方の側面)が位置する予定の内側ライン4111および外側面412(他方の側面)が位置する予定の外側ライン4121を墨出ししておき、側壁部41の幅方向の位置出しを行っておく。
〈第1の工程〉
フーチング21の上面であって側壁部41の内側面411と対向する位置に、位置決め部材171を設置する。
まず、図5(b)で示すように、フーチング21の上面に墨出しした内側ライン4111の内側近傍にて穿孔を行い、孔内の切粉を除去した後、孔内に雌ねじアンカー131を定着させるとともに、雌ねじアンカー131にアンカーボルト132を螺合してあと施工アンカー13を設ける。あと施工アンカー13は、図示しないが先に墨出しした内側ライン4111と平行に並ぶよう、間隔をおいて複数設ける。
次に、図6(a)で示すように、あと施工アンカー13を利用して位置決め部材171を設置するが、これに先立ってフーチング21の上面における位置決め部材171の設置予定位置に、図5(b)で示すような第1の防漏材161を配置する。
なお、第1の防漏材161は、内側ライン4111と平行に延在しており、長尺なバックアップ材14とバックアップ材14の上面に塗布する第2のシーリング材15より構成されている。バックアップ材14は、本実施の形態において、第2のシーリング材15の高さ位置調整機能に加えて、フーチング21の上面が平滑に処理されていない場合の不陸調整機能を有する。また、第2のシーリング材15は、その上部に位置決め部材171が当接されることで、バックアップ材14とともにフーチング21と位置決め部材171の間を塞ぐものである。
この後、長尺な鋼材よりなる位置決め部材171を、図6(a)で示すように、フーチング21の上面に設置する。本実施の形態では、位置決め部材171にアングル鋼を採用しており、一辺1711をフーチング21に対向させ、また他辺1712を先に墨出しした内側ライン4111を含む鉛直面に対向させた状態で、第1の防漏材161上に載置する。そして、アングル鋼の出隅部が内側ライン4111を含む鉛直面内に配置されるように位置決めを行う。この状態を維持しつつ、あと施工アンカー13のアンカーボルト132と、これと対向する位置決め部材171の一辺1711とを、鋼製プレート18を介して固定する。
本実施の形態では、鋼製プレート18の一端を位置決め部材171に、他端をアンカーボルト132に、それぞれ点付け溶接することにより、あと施工アンカー13に位置決め部材171を固定している。ただし、必ずしもこれに限定されるものではなく、いずれの固定方法を採用してもよい。
また、本実施の形態では、外力が作用することにより、位置決め部材171にズレや変形が生じることのないよう、位置決め部材171の他辺1712と、鋼製プレート18との間に斜材19を設置している。さらに、位置決め部材171を、出隅部のみが内側ライン4111を含む鉛直面内に位置するような姿勢としたことにより、一辺1711の先端がフーチング21と直接接することとなる。このため、この部位に位置するフーチング21の上面にも第2のシーリング材15を塗布している。
〈第2の工程〉
図6(b)及び図7(a)で示すように、フーチング21の上面に側壁部41を据え付ける。
図6(b)で示すように、クレーン等の揚重装置にて吊持した側壁部41を降下させつつ、フーチング21の上面より突出した鉄筋7をスリーブ継手9に挿入させ、さらに側壁部41を降下させて、図7(a)で示すように、側壁部41の内側壁411と位置決め部材171の出隅部を当接させる。これにより、フーチング21に対する側壁部41の幅方向の据え付け位置が定まる。このため、側壁部41の据え付け作業を、煩雑な手間を要することなく、高い精度で実施することが可能となる。
ここで、図7(a)で示すように、位置決め部材171の他辺1712は、出隅部に向かって下降する傾斜面を形成している。よって、この他辺1712を内側壁411のガイド面として利用してもよい。つまり、他辺1712に側壁部41における内側壁411の下端部を載置し、これをガイド面として側壁部41を下降移動させるのみで、側壁部41の内側壁411を位置決め部材171の出隅部に当接させることができる。これにより、フーチング21に対する側壁部41の据え付け作業を、より迅速に効率よく行うことが可能となる。なお、先にも述べたように、位置決め部材171には斜材19を設置しているため、側壁部41の荷重が位置決め部材171に作用しても、その形状が変形することを防止できる。
こうして、フーチング21の上面に側壁部41を据え付けた後、図7(b)で示すように、少なくともフーチング21、第1の防漏材161、位置決め部材171、位置決め部材171の出隅部および側壁部41の下面に備えた第1のシール材12に囲まれた空間に、第3のシーリング材20を充填する。さらに、側壁部41の内側壁411と位置決め部材171との間の、位置決め部材171の出隅部より上側の空間、およびフーチング21、第1の防漏材161、位置決め部材171およびフーチング21上の第2のシーリング材15に囲まれた空間に対して、第3のシーリング材20を充填してもよい。
〈第3の工程〉
フーチング21の上面であって側壁部41の外側面412と対向する位置に、シーリング材抑え部材172を設置する。
図7(b)で示すように、フーチング21の上面であって側壁部41の外側面412の外側近傍にて穿孔を行い、孔内の切粉を除去した後、孔内を利用してあと施工アンカー13を、側壁部41の外側面412と平行に並ぶよう間隔をおいて複数設ける。次に、フーチング21の上面におけるシーリング材抑え部材172の設置予定位置および側壁部41の外側面412それぞれに第2の防漏材162および第3の防漏材163を設け、図8(a)で示すように、これらと接触するようにシーリング材抑え部材172を位置決めし、あと施工アンカー13を利用して設置する。
本実施の形態では、シーリング材抑え部材172にも位置決め部材171と同様に、アングル鋼を採用しており、一辺1721をフーチング21に対向させて、フーチング21上の第2の防漏材162に載置し、また他辺1722を側壁部41の外側面412に対向させて、外側面412に設けた第3の防漏材163に接触させる。なお、あと施工アンカー13はいすれも、フーチング21の上面に位置決め部材171を設置する際に用いたあと施工アンカー13と同様のものを、また、第2の防漏材162および第3の防漏材163は、フーチング21の上面に位置決め部材171を設置する際に用いた第1の防漏材161と同様のものそれぞれ用いればよい。
この後、図8(a)で示すように、あと施工アンカー13のアンカーボルト132と、シーリング材抑え部材172の一辺1721とを、鋼製プレート18を介して固定する。鋼製プレート18による、あと施工アンカー13とシーリング材抑え部材172との固定方法は、あと施工アンカー13と位置決め部材171との固定方法と同様の方法を採用すればよい。
そして、図8(b)で示すように、少なくともフーチング21、第2の防漏材162、シーリング材抑え部材172、第3の防漏材163、側壁部41の外側壁412および側壁部41の下面に備えた第1のシール材12に囲まれた空間に、第3のシーリング材20を充填する。さらに、シーリング材抑え部材172、第3の防漏材163および側壁部41の外側壁412に囲まれた、第3の防漏材163より上側の空間に第3のシーリング材20を充填してもよい。これにより、フーチング21と側壁部41との間に形成される隙間は、側壁部41の下面に備えた第1のシール材12およびパッキン材11にて囲われるだけでなく、その幅方向が第3のシーリング材20により塞がれ、さらに位置決め部材171およびシーリング材抑え部材172により囲われた状態となる。
〈第4の工程〉
フーチング21と側壁部41との間に形成される隙間およびスリーブ継手9にモルタルMを充填する。
第3のシーリング材20が硬化したことを確認した後、モルタルMの性状やスリーブ継手9の高さおよびスリーブ継手9と鉄筋7との間隙等を考慮し、あらかじめモルタルMの注入圧を設定した上で、図9(a)で示すように、設定した注入圧にてスリーブ継手9の下端部近傍に設けた注入孔91から、モルタルMを注入する。注入されたモルタルMは、スリーブ継手9の下端からフーチング21と側壁部41との間に形成された隙間に流入する。
このとき、フーチング21の上面に不陸が生じている場合には、側壁部41の下面に備えた第1のシール材12およびパッキン材11からモルタルMの漏れが生じる。しかし、第3のシーリング材20が簡易型枠として機能し、モルタルMの漏出を防止する。さらに、モルタルMの注入圧が高い場合には、モルタルMから第3のシーリング材20に押圧力が作用する。しかし、位置決め部材171とシーリング材抑え部材172それぞれが、第3のシーリング材20の反力材として機能するため、第3のシーリング材20に剥離や変形が生じることはない。これにより、いずれの注入圧にてモルタルMを注入しても、第3のシーリング材20からモルタルMが漏れ出ることがなく、これにより、モルタルMは、スリーブ継手9の上端まで確実に充填されることとなる。
そして、スリーブ継手9の上端部近傍に設けたモルタル確認孔92にてモルタルMを確認した時点で、注入作業を終了する。この後、モルタルMが硬化したことを確認し、位置決め部材171、シーリング材抑え部材172およびあと後施工アンカー13のアンカーボルト132を撤去し、雌ねじアンカー131にモルタルを詰め込むとよい。
上述する第1の工程から第4の工程を必要回数繰り返し、フーチング21と側壁部41の接合に係る作業を終了する。なお、モルタル確認孔92には、モルタルMの注入圧にて容易に外れる構成を有する栓部材等を設置しておくとよい。また、第4の工程においてモルタルMを注入する際に、フーチング21と側壁部41との間に形成される隙間の奥行き方向は、位置決め部材171とシーリング材抑え部材172との間を架け渡すように妻枠を設置し、隙間を塞げばよい。
こうして、フーチング21と側壁部41との間の隙間およびスリーブ継手9にモルタルMが確実に充填され、フーチング21と側壁部41の接合部6に、モルタル充填式鉄筋継手を用いた高精度な接合構造を形成することが可能となる。
なお、本発明のコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、位置決め部材171とシーリング材抑え部材172にアングル鋼を採用したが、必ずしもこれに限定されるものではない。位置決め部材171は、出隅部を備える長尺な鋼材であれば、例えば山形鋼等いずれの長尺な鋼材を採用してもよい。また、シーリング材抑え部材172は、フーチング21の上面および側壁部41の外側面412に設けられる第2の防漏材162および第3の防漏材163それぞれに接することの可能な外周面を有していれば、山形鋼、円管や角柱管等、いずれの長尺な鋼材を採用してもよい。
また、本実施の形態では、バックアップ材14に化学架橋ポリエチレンフォームを採用したが、その材料はクッション性が高く、圧縮力が作用しても破損しにくいものであれば、いずれの材料のものを採用してもよい。同様に、第1のシーリング材12、第2のシーリング材15および第3のシーリング材20についても、その材料はいずれによるものでもよいが、本実施の形態では、第1のシーリング材12にポリウレタン系弾性シーリング、第2のシーリング材15および第3のシーリング材20に硬化速度が早く、撤去処理が容易なシリコーン系シーリングを採用している。
さらに、フーチング21、22と側壁部41、42との接合方法は、図9(b)で示すように、位置決め部材171を設置する第1の工程を行った後、フーチング21の上面に側壁部41を据え付ける第2の工程を繰り返して、側壁部41を複数据え付けた後、シーリング材抑え部材172を設置する第3の工程を行い、その後、モルタルMを充填する第4の工程を実施し、これを必要な回数だけ繰り返してもよい。
1 門型カルバート
21 フーチング(コンクリート造部材)
22 フーチング(コンクリート造部材)
3 上版部
41 側壁部(プレキャスト製部材)
411 内側面(一方の側面)
4111 内側ライン
412 外側面(他方の側面)
4121 外側ライン
413 下面
42 側壁部(プレキャスト製部材)
5 セグメント
6 接合部
7 鉄筋
8 主筋
9 スリーブ継手
91 注入孔
92 モルタル確認孔
10 スペーサ
11 パッキン材
12 第1のシーリング材
13 あと施工アンカー
131 雌ネジアンカー
132 アンカーボルト
14 バックアップ材
15 第2のシーリング材
161 第1の防漏材
162 第2の防漏材
163 第3の防漏材
171 位置決め部材
1711 一辺
1712 他辺
172 シーリング材抑え部材
1721 一辺
1722 他辺
18 押さえプレート
19 筋交い
20 第3のシーリング材
M モルタル

Claims (2)

  1. 上面より鉄筋を突出させたコンクリート造部材と下端部にスリーブ継手を内装したプレキャスト製部材とをモルタル充填式鉄筋継手にて接合する、コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法であって、
    前記コンクリート造部材の上面であって、前記プレキャスト製部材を据え付けた際に該プレキャスト製部材の一方の側面と対向する位置に、第1の防漏材を介して配置した出隅部を備える位置決め部材を、前記一方の側面が配置される鉛直面内に、前記出隅部が配置されるよう位置を調整し固定する第1の工程と、
    該位置決め部材の前記出隅部に前記一方の側面を当接させつつ、前記プレキャスト製部材を前記コンクリート造部材上に据え付け、少なくとも該コンクリート造部材、前記第1の防漏材、前記位置決め部材および該位置決め部材の出隅部に囲まれた空間に、シーリング材を注入する第2の工程と、
    前記コンクリート造部材の上面に第2の防漏材を、前記プレキャスト製部材の他方の側面に第3の防漏材をそれぞれ設け、該第2の防漏材および第3の防漏材の両者に接触するようシーリング材抑え部材を設置した後、少なくとも前記コンクリート造部材、前記第2の防漏材、前記シーリング材抑え部材、前記第3の防漏材および前記プレキャスト製部材に囲まれた空間に、シーリング材を注入する第3の工程と、
    前記スリーブ継手の注入孔からモルタルを注入する第4の工程と、
    を備えることを特徴とするコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法。
  2. 請求項1に記載のコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法において、
    前記位置決め部材をアングル鋼にて構成し、出隅部に向かって下降傾斜するガイド面を形成することを特徴とするコンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法。
JP2015196633A 2015-10-02 2015-10-02 コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法 Pending JP2017066826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015196633A JP2017066826A (ja) 2015-10-02 2015-10-02 コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015196633A JP2017066826A (ja) 2015-10-02 2015-10-02 コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017066826A true JP2017066826A (ja) 2017-04-06

Family

ID=58494278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015196633A Pending JP2017066826A (ja) 2015-10-02 2015-10-02 コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017066826A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107701198A (zh) * 2017-08-31 2018-02-16 中交第二航务工程局有限公司 一种预制构件的注浆固定方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107701198A (zh) * 2017-08-31 2018-02-16 中交第二航务工程局有限公司 一种预制构件的注浆固定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11028574B2 (en) Steel-plate-encased precast concrete column foot joint and construction method therefor
KR100788623B1 (ko) Pc기둥을 이용한 탑다운 공법
JP7095997B2 (ja) コンクリート部材の接合方法
CN111042185B (zh) 一种带塔吊基础的地下室筏板基础施工方法
KR101018282B1 (ko) 지하터널 형성용 구조물 설치방법
JP2018024982A (ja) 既設杭基礎の補強工法及び補強構造
JP6702128B2 (ja) 基礎構造、鋼管杭の杭頭構造、及び基礎構造の施工方法
KR20190091397A (ko) 건축물의 조인트 그라우팅 공법 및 이를 이용한 지하 구조물의 역타 조인트 그라우팅 공법
JP2019056286A (ja) 壁構築方法及び壁構築構造
KR100914158B1 (ko) 무지보형의 차수벽 흙막이공법
KR101456954B1 (ko) 시공성을 개선한 현장 무용접 접합방식의 cft기둥을 이용한 기둥의 내진보강방법
JP2017066826A (ja) コンクリート造部材とプレキャスト製部材の接合方法
JP2009287249A (ja) コンクリート部材の接合方法、pc部材の接合方法、コンクリート部材の接合構造、pc部材
JP6256383B2 (ja) 柱と杭の接合方法および接合構造
JP6624797B2 (ja) 杭基礎構造の構築方法および杭基礎構造
JP2011032637A (ja) 鋼管柱の継手構造および継手方法
CN203891060U (zh) 盖挖逆作车站主体结构的永久钢管柱定位系统
JP2012167473A (ja) 柱状構造物の補強構造及び補強方法
JP2017014766A (ja) グラウト注入方法
JP6757003B2 (ja) 二重管杭の施工方法、及び二重管杭
CN114319329A (zh) 一种锚杆静压模管装置及灌注桩施工方法
KR101180451B1 (ko) 관 보호용 콘크리트블럭과 이를 이용한 관로 시공방법
KR101481810B1 (ko) 주열식 지하연속벽 시공용 이중케이싱을 이용한 주열식 지하연속벽 시공방법
CN205116719U (zh) 制作预留洞预制块的模具
JP2010095907A (ja) 既設基礎の補強構造および補強方法