JP2017063957A - 圧力式炊飯装置及び該圧力式炊飯装置を用いた炊飯方法 - Google Patents

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明子 西村
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Abstract

【課題】炊きムラが生じない圧力式炊飯装置及び該炊飯装置を用いた炊飯方法を提供することを目的とする。【解決手段】加熱手段により加熱される炊飯釜と、該炊飯釜の開口部を密封する蓋と、該蓋に設けられ前記炊飯釜の内外を連通する排気口と、該排気口に接続され前記炊飯釜内を減圧する減圧排気手段と、前記炊飯釜を加熱する加熱手段と、前記減圧排気手段及び前記加熱手段を制御する制御手段とを備えた圧力式炊飯装置において、前記炊飯釜内の炊飯水の温度が米粒の糊化温度になる前のタイミングで、前記炊飯水の沸点温度が米粒の糊化温度未満となるように、前記制御手段により前記減圧排気手段を制御して前記炊飯釜内の圧力を調整する、という技術的手段を講じるものとした。【選択図】図5

Description

本発明は、炊飯工場、学校、病院等で用いられる業務用炊飯装置に関するもので、特に炊飯釜内の圧力を制御する圧力式炊飯装置に関するものである。
従来、炊飯装置では、炊きムラを防ぐために、炊飯工程中に炊飯釜内を減圧することで、炊飯水の沸点温度を下げ、沸騰した炊飯水の活発な対流を生じさせ、この対流により米粒を撹拌させることが行われている。例えば特許文献1に記載の炊飯装置は、炊飯開始時に炊飯釜内を減圧して負圧状態にすることで、炊飯水の沸点温度を80℃まで下げて、炊飯水の沸騰により炊飯釜内米粒を撹拌し炊飯ムラを防止している。
特開平5−146353号公報
しかしながら、前記炊飯装置によると、以下の様な問題がある。すなわち、炊飯釜内を減圧して炊飯水の沸点温度を80℃に下げたとしても、米粒の糊化温度は約65℃であるので、沸騰による炊飯水対流による活発な撹拌が始まる前に、既に炊飯釜内の米粒の糊化(α化)が始まっている。特に、炊飯釜内で熱が伝わりやすい炊飯釜の底面及び側面に近い位置の米粒は、これらの面からの熱が伝わりやすく加熱されやすいので、先行して糊化する。このため、糊化した米粒同士が付着して塊が形成され、該塊により炊飯水の対流が阻害される。したがって、炊飯水の対流による米粒の撹拌が十分に行われず、炊きムラが生じるという問題があった。
そこで、本発明は、炊きムラが生じない圧力式炊飯装置及び該炊飯装置を用いた炊飯方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、米粒と炊飯水を投入する炊飯釜と、該炊飯釜の開口部を密封する蓋と、該蓋に設けられ前記炊飯釜の内外を連通する排気口と、該排気口に接続され前記炊飯釜内を減圧する減圧排気手段と、前記炊飯釜を加熱する加熱手段と、前記減圧排気手段及び前記加熱手段を制御する制御手段とを備えた圧力式炊飯装置において、前記制御手段は、前記炊飯釜内の炊飯水の温度が米粒の糊化温度になる前のタイミングで、前記炊飯水の沸点温度が米粒の糊化温度未満となるように、前記減圧排気手段を制御して前記炊飯釜内の圧力を調整する、という技術的手段を講じるものとした。
請求項2に記載の発明は、前記タイミングが炊飯開始時であることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、−0.068MPa〜−0.09MPaの範囲で前記炊飯釜内の圧力を調整することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、前記圧力調整後、前記炊飯釜内の炊飯水が沸騰した後に、前記炊飯釜内の圧力を大気圧以上に加圧する、という技術的手段を講じるものとした。
請求項5に記載の発明は、米粒と炊飯水を投入する炊飯釜と、該炊飯釜の開口部を密封する蓋と、該蓋に設けられ前記炊飯釜の内外を連通する排気口と、該排気口に接続され前記炊飯釜内を減圧する減圧排気手段と、前記炊飯釜を加熱する加熱手段と、前記減圧排気手段及び前記加熱手段を制御する制御手段とを備えた圧力式炊飯装置を用いた炊飯方法において、前記炊飯釜内の炊飯水の温度が米粒の糊化温度になる前のタイミングで、前記炊飯水の沸点温度が米粒の糊化温度未満となるように、前記制御手段により前記減圧排気手段を制御して前記炊飯釜内の圧力を調整する、という技術的手段を講じるものとした。
請求項6に記載の発明は、前記タイミングが炊飯開始時であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、−0.068MPa〜−0.09MPaの範囲で前記炊飯釜内の圧力を調整することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、前記圧力調整後、前記炊飯釜内の炊飯水が沸騰した後で、前記炊飯釜内の圧力を大気圧以上に加圧する、という技術的手段を講じるものとした。
本発明の請求項1に記載の圧力式炊飯装置よれば、炊飯釜内の炊飯水の温度が米粒の糊化温度になる前のタイミングで、前記炊飯水の沸点温度が米粒の糊化温度未満となるように、減圧排気手段を使用して前記炊飯釜内の圧力を調整するので、米粒が糊化していない状態で炊飯水が沸騰し、炊飯釜内で激しく対流を起こすので、米粒は粘り気がない状態で容易に撹拌される。このため、米粒同士が付着して塊が形成されることはなく、該塊によって炊飯水の対流が阻害されることがないので、炊飯釜内の米粒が均一に加熱され、ムラなく炊飯することが可能となり、ご飯が美味しく炊ける。また、炊飯釜の底面又は側面に近い位置の米粒は充分撹拌されるため焦げの発生を防止できる。
本発明の請求項2に記載の圧力式炊飯装置によれば、炊飯開始と同時に減圧排気手段を使用して前記炊飯釜内の圧力を調整するので、炊飯開始前に事前に前記圧力を調整する必要がなく、炊飯工程の時間を短縮することができる。また、前記炊飯釜内の炊飯水が沸騰するまでに前記圧力の調整が完了すればよいので、急激に圧力を調整する必要はなく、減圧排気手段に使用する吸引ポンプの小型化が可能という効果もある。
本発明の請求項3に記載の圧力式炊飯装置によれば、減圧排出手段を使用して−0.068MPa〜−0.09MPaの範囲に前記炊飯釜内の圧力を調整するので、前記炊飯釜内の炊飯水の沸点は60℃〜40℃の範囲に調整される。このため、米粒が糊化していない状態で炊飯水が沸騰し、炊飯釜内で激しく対流を起こすので、米粒は粘り気がない状態で容易に撹拌される。このため、米粒同士が付着して塊が形成されることはなく、該塊によって炊飯水の対流が阻害されることを防ぐことができる。
本発明の請求項4に記載の圧力式炊飯装置によれば、炊飯釜内の圧力は、前記圧力調整後、前記炊飯釜内の炊飯水が沸騰した後に、大気圧以上に加圧するので、前記対流で米粒が撹拌された状態で炊飯水の温度を100℃以上の高温度にすることができる。このため、各米粒は高温度で十分な糊化状態となり、各米粒をムラなく完全に糊化することができ、いわゆる「芯」が残らないご飯にすることができる。
本発明の請求項5に記載の圧力式炊飯装置の炊飯方法によれば、炊飯釜内の炊飯水の温度が米粒の糊化温度になる前のタイミングで、前記炊飯水の沸点温度が米粒の糊化温度未満となるように、減圧排気手段を使用して前記炊飯釜内の圧力を調整するので、米粒が糊化していない状態で炊飯水が沸騰し、炊飯釜内で激しく対流を起こすので、米粒は粘り気がない状態で容易に撹拌される。このため、米粒同士が付着して塊が形成されることはなく、該塊によって炊飯水の対流が阻害されることがないので、炊飯釜内の米粒が均一に加熱され、ムラなく炊飯することが可能となり、ご飯が美味しく炊ける。また、炊飯釜の底面又は側面に近い位置の米粒は充分撹拌されるため焦げの発生を防止できる。
本発明の請求項6に記載の圧力式炊飯装置の炊飯方法によれば、炊飯開始と同時に減圧排気手段を使用して前記炊飯釜内の圧力を調整するので、炊飯開始前に事前に前記圧力を調整する必要がなく、炊飯工程の時間を短縮することができる。また、前記炊飯釜内の炊飯水が沸騰するまでに前記圧力の調整が完了すればよいので、急激に圧力を調整する必要はなく、減圧排気手段に使用する吸引ポンプの小型化が可能という効果もある。
本発明の請求項7に記載の圧力式炊飯装置の炊飯方法によれば、減圧排出手段を使用して−0.068MPa〜−0.09MPaの範囲に前記炊飯釜内の圧力を調整するので、前記炊飯釜内の炊飯水の沸点は60℃〜40℃の範囲に調整される。このため、米粒が糊化していない状態で炊飯水が沸騰し、炊飯釜内で激しく対流を起こすので、米粒は粘り気がない状態で容易に撹拌される。このため、米粒同士が付着して塊が形成されることはなく、該塊によって炊飯水の対流が阻害されることを防ぐことができる。
本発明の請求項8に記載の圧力式炊飯装置の炊飯方法によれば、炊飯釜内の圧力は、前記圧力調整後、前記炊飯釜内の炊飯水が沸騰した後に、大気圧以上に加圧するので、前記対流で米粒が撹拌された状態で炊飯水の温度を100℃以上の高温度にすることができる。このため、各米粒は高温度で十分な糊化状態となり、各米粒をムラなく完全に糊化することができ、いわゆる「芯」が残らないご飯にすることができる。
本発明の実施の形態における圧力式炊飯装置の斜視図である。 本発明の実施の形態における炊飯釜の斜視図である。 本発明の実施の形態における圧力式炊飯装置の概略部分断面図である。 本発明の実施の形態における炊飯釜内の圧力及び温度を示した図である。 本発明の実施の形態における炊飯工程を示した図である。 本発明の実施の形態における減圧排気を示した図である。 制御部10の内部構造を示すブロック図である。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 図1は本発明の圧力式炊飯装置1を示す斜視図であり、図2は、圧力式炊飯装置1で使用する炊飯釜3の斜視図である。圧力式炊飯装置1は、単独で一台の炊飯装置として使用することが可能であるが、例えば、業務用炊飯装置における炊飯装置群を構成する複数の炊飯装置のうちの一つとして使用することも可能である。
圧力式炊飯装置1は、炊飯釜3を加熱するための加熱手段16及び炊飯釜3を収納する収納部を有する本体2から構成される。前記加熱手段16は、種々のものを採用できるが、本発明では誘導加熱を用いており、本体2内部には加熱コイル、前記加熱コイルに高周波電流を流して炊飯釜3を電磁誘導作用により発熱させるインバータ等から加熱手段16は構成される。
なお、図1は、蓋4によって開口部が覆われた炊飯釜3が本体2の収納部に収納された状態を示している。本体2には、炊飯時に炊飯釜3と蓋4を密着させるための密封装置を設けることが好ましい。また、加熱時に蓋4の排気孔21から排出される蒸気を貯留するための予備加圧室6が設けられた排気フード28と、該排気フード28を昇降させるためのエアシリンダ7と、エアシリンダ7を水平方向に回動させるための回動アーム8が設けられている。
炊飯釜3は丸釜であって、炊飯釜3と蓋4とは同径である。蓋4の中央に設けられた押し付け面20はフラットな面(平面)を形成しており、図3の点線(符号E)で示した位置に後述のOリング32が上方から圧接される。また、符号Eで示した点線の内側には1つ又は2個以上の貫通した排気孔21が設けられている。なお、押し付け面20の材質を磁性体として、磁力によって蓋4を開閉可能とするのが好ましい。
図3は、炊飯時の圧力式炊飯装置1の部分断面図であって、炊飯釜3の上端部27が、蓋4のフランジ24の内側の位置に環状に取り付けられたパッキン26に圧接して炊飯釜が密封される構造となっている。
また、図3は、加圧時の炊飯釜内の圧力を制御するための予備加圧室6を示している。予備加圧室6は、炊飯釜3内の加圧時の圧力を調節するために設けられている。予備加圧室6は円柱状の排気フード28内に形成されており、該排気フード28は、エアシリンダ7によって昇降する。また、エアシリンダ7は、回動自在な回動アーム8に取り付けられており、スピードコントローラ48が図示しないエアーコンプレッサに電磁弁を介して接続されている。また、排気フード28は、支持台30を介してエアシリンダ7の伸縮ロッド29に取り付けられている。なお、符号31は回転防止杵であり、支持台30及び排気フード28が昇降する際に回転するのを防止するために設けられている。
炊飯時、排気フード28はエアシリンダ7により蓋4の押し付け面20に押しつけられる。その際、排気フード28の底面に取り付けられている環状のOリング32は、平面状の押し付け面20に圧接される。
炊飯時には、排気孔21から予備加圧室6内に空気又は蒸気が流入し、流入した空気又は蒸気は、予備加圧室6の上方に設けられた圧力規制管33から装置外へ排出される。ところで、圧力規制管33の開口面積は、排気孔21の開口総面積のよりも小さくなるように設計されているので、炊飯工程中の加圧時には予備加圧室6内に流入した蒸気の一部しか装置外へ排出されず、排出されない蒸気は予備加圧室6内に圧縮されて貯留することになる。このため、予備加圧室6内の圧力は、大気圧から徐々に上昇し、それに伴って炊飯釜3内の圧力も上昇することになる。
なお、排気孔21の開口総面積とは、排気孔が1つだけ設けられている場合は、1つの排気孔21の面積が開口総面積となる。また、複数個の排気孔21が設けられている場合は、複数個の排気孔21の面積の総和が開口総面積となる。このため、排気孔21の径が圧力規制管33の径よりも小さい場合でも、複数個の排気孔21を設けることで、前記排気孔21の開口総面積が前記圧力規制管33の開口面積よりも大きくなる。
符号34は、圧力規制管33と連通する排出管であり、減圧時には空気排出弁42を経由して空気排出管43により空気を装置外の所定箇所へ排出させ、加圧時には蒸気排出弁35を経由して蒸気排出管49により蒸気を装置外の所定箇所へ排出させる構造としている。なお、排出管34の径は、スムーズに空気又は蒸気を排出させるために圧力規制管33の径よりも大きい。また、予備加圧室6内の圧力が異常に高くなった場合に備え、安全弁36を設けている。
前記減圧排出手段44は、空気排出弁42、空気排出管43及び真空ポンプ45とから構成される。空気排出弁42は、空気排出管43と接続されており、該空気排出管43は、減圧排気手段44と接続されている。減圧排気手段44は、炊飯釜3内の空気を吸引するものであり、本発明では真空ポンプ45をこの減圧排気手段44に用いている。なお、真空ポンプ45には、アスピレータ、吸引ポンプ、吸引ファン等、空気を吸引できるものを代わりに利用可能である。
ところで、本発明の実施の形態では、圧力規制管33の径は3mm程度であり、予備加圧室6は直径が52mmで高さが17mmの円柱状に形成している。なお、予備加圧室6の形状は円柱状に限定されるわけではなく、多角柱状、多角錐状、円錐状等にしてもよい。また、排気孔21の直径は5mm程度である。予備加圧室6の直径は、設けられている複数の蒸気排気孔21の全てを覆える程度にする必要がある。
圧力規制管33の径は、3mmに限定されるわけではなく、炊飯条件に合わせ、適宜試験的に求めるようにすればよい。また、圧力規制管33の長さは、短い方が好ましく、10mm以下、より望ましくは6mm以下であり、本発明の実施の形態では4mmとしている。圧力規制管33の長さが短い方が好ましいのは、炊飯釜3内から発生する蒸気に、おねばや調味料等の不純物が混ざっているためであり、これら不純物により圧力規制管33が詰まるおそれがあるからである。
排気フード28がエアシリンダ7を介して先端部に取り付けられている回動アーム8は、後述する回動手段37によって水平に旋回できる構成になっており、炊飯時には、排気フード28が蓋4の中央に設けられている排気孔21の真上にくる位置に回動し、炊飯釜3の出し入れの際には、待避位置に回動する。
回動手段37は、本体2の上面40に立接するシャフトカバー38と、該シャフトカバー38内にベアリングを介して回転自在に配設されたシャフト39と、該シャフト39の下端と本体2内側で接続されるエアシリンダ41とから構成される。
前記圧力式炊飯装置1には、運転を制御する制御手段として制御部10が設けられている。図7は、制御部10の内部構造を示すブロック図である。制御部10は、中央演算処理装置(以下、「CPU」という)11と、該CPU11の作業領域としてデータの読み書きのできる第1記憶媒体(RAM)12と、前記CPU11で実行される基本的なプログラムを記録する読み出し専用の第2記憶媒体(ROM)13と、ハードディスク装置や不揮発性のフラッシュメモリ装置からなる第3の記憶媒体14と、データの入出力に関する入出力回路(I/O)15とを備えて構成される。
前記入出力回路15には、炊飯開始スイッチや停止スイッチ等からなる運転操作スイッチが接続されている。このほか前記入出力回路75には、制御部10によって制御される加熱手段16、減圧排気手段44、蒸気排出弁35や回動手段37等が接続されており、制御部10にてこれらの制御を行う構成となっている。
前記制御部10の第2記憶媒体(ROM)13内には、図5に示す圧力式炊飯装置1の運転プログラム(加熱パターン)が記憶してある。
次に、上記構成における圧力式炊飯装置1の作用を述べる。
図5は、圧力式炊飯装置1での炊飯工程を示したフロー図である。この炊飯工程は、減圧工程と加圧工程とからなる。まず、炊飯釜3内に適量の米及び炊飯水をそれぞれ投入し、該炊飯釜3の開口部を蓋4で覆って浸漬処理を行う。浸漬処理後、炊飯釜3を圧力式炊飯装置1の釜収納部に搬入する。なお、圧力式炊飯装置1の釜収納部に炊飯釜3を収納した状態で浸漬処理を行ってもよいし、空の炊飯釜を圧力式炊飯装置1に搬入して、搬入後の炊飯釜3内に米及び炊飯水を投入するようにしてもよい。また、浸漬後には炊飯釜3内を撹拌する撹拌工程を設けるのが望ましく、炊飯する米飯の種類によっては、調味料や具材を投入することもある。
圧力式炊飯装置1に炊飯釜3が搬入されると、待避位置の回動アーム8が回動手段37によって水平に旋回し、回動アーム8の先端部に取り付けられた排気フード28が、蓋4の押し付け面20の真上に移動する。移動後、エアシリンダ7の伸縮ロッド29が下に向かって伸び、排気フード28の底面が押し付け面20に押しつけられる。
そして、排気フード28が押し付け面20に押しつけられた状態のままで炊飯釜3内の減圧工程が開始される。減圧工程は、蒸気排出弁35を閉じ、空気排出弁42を開き、減圧排気手段44の真空ポンプ45を駆動させて行う。真空ポンプ45の吸引作用により、炊飯釜3内の空気が、蓋4に設けた排気孔21、予備加圧室6、圧力規制管33、排出管34、空気排出弁42、空気排出管43を経由して装置外に排出される。そして、炊飯釜3内の圧力が−0.068MPaまで低下し、炊飯水の沸点温度が米粒の糊化温度未満になった時点で、加熱手段による炊飯釜3の加熱が開始される。該加熱は、あらかじめ設定された炊飯パターンに沿って行われる。図4は、本実施例における圧力式炊飯装置1の炊飯釜3内の温度及び圧力を示した図であって、横軸に時間、左側縦軸に温度(℃)、右側縦軸に圧力(KPa)をとっており、炊飯時の炊飯釜3内の温度及び圧力を示している。ここでの温度は炊飯水の温度となる。なお、本発明では、大気圧を0.0KPaとしている。
減圧工程時の炊飯釜内の圧力は、米粒の吸水を促進するために、米粒が糊化しない温度で最も高い温度が望ましい(65℃未満)。しかし、減圧工程時は、沸騰した炊飯水による活発な対流で米粒を撹拌させることが目的であるので、前記炊飯釜内の圧力は−0.068MPa〜−0.09MPaの範囲で調整すればよい。ちなみに、炊飯釜内の圧力は−0.068MPaの時の沸点は約60℃であり、−0.09MPaの時の沸点は約40℃である。ただし、減圧しすぎると減圧にコストがかかるだけでなく、沸点が下がりすぎて米粒の加熱にも時間がかかるというデメリットがあるので、前記圧力は、−0.068MPa〜−0.05MPaの範囲で調整することが好ましい。また、炊飯釜3内の圧力は、炊飯開始前、炊飯開始時又は減圧工程中のいずれのタイミングで減圧してもよい。
本発明の実施の形態では、7kgの白米を、26℃の水温で70分間浸漬してから炊飯している。このため、炊飯開始時の炊飯釜内温度は26℃となっている。図4に示しているように、炊飯開始後、最初の5分間が減圧工程であり、該減圧工程は炊飯水が沸騰するまで行われる。この沸騰したか否かのチェック管理は、炊飯釜3内に設けた温度計(図示なし)で測定して行ってもよいし、炊飯釜3の底面等の温度、炊飯釜3から排出される空気又は蒸気の温度で間接的に測定して行ってもよい。また、沸騰するまでの時間をあらかじめ求めておいて、加熱時間で確認するようにしてもよく、これらのチェック管理は、前記制御部10で行えばよい。
ところで、本発明は、炊飯水を糊化温度未満の温度で沸騰させるものであるので、炊飯開始時に炊飯釜内の圧力が減圧されていなくても、炊飯水が糊化温度を超えることなく沸騰するのであれば、減圧のタイミングは自由に設定することができる。当然、炊飯開始時に炊飯釜内を所定の圧力まで減圧させておいてもよい。また、本発明でいう「炊飯開始時」とは、加熱手段16で炊飯釜3の加熱を開始する時のことである。
炊飯釜3内の炊飯水の沸騰が確認されると、減圧工程を中止し加圧工程を開始する。加圧工程では、減圧排気手段44である真空ポンプ45を停止し、空気排気弁42を閉じ、蒸気排出弁35を開く。そして、蒸気の一部が蓋4の押し付け面20に設けられた排気孔21から予備加圧室6に流入する。
前記予備加圧室6に流入した蒸気は、圧力規制管33、排気管34、蒸気排出弁35、蒸気排出管49を経由して装置外へ排出されるが、排気孔21の開口総面積(径)に比べ、圧力規制管33の開口面積(径)は狭い構造としている。このため、予備加圧室6に流入する蒸気の量に比べ、予備加圧室6から排出される蒸気の量が小量となるので、炊飯釜3から予備加圧室6に流入した蒸気が予備加圧室6内に滞留する。加圧工程中は、炊飯釜3内で蒸気が発生し続けるので、それに伴い予備加圧室6内に流入して滞留する蒸気の量が増加し、その結果として、予備加圧室6内の圧力は大気圧を超えて徐々に上昇し、それに伴い、炊飯釜3内の圧力も上昇する。加圧工程中は、釜内圧力は上昇し、本発明の実施の形態では最大で34KPaまで上昇する。
加圧工程で炊飯釜3内の炊飯水は、白米に吸収されるか、蒸発して蒸気となるので、加圧工程終了時には、液状としての炊飯水はほぼ無くなる。このため、新たに発生する蒸気が無くなり、その一方で、炊飯釜3内の蒸気は、排気フード28に設けられた予備加圧室6の圧力規制管33から装置外へ排出されるので、釜内圧力は徐々に降下する。
本発明では、炊飯時に予備加圧室内が大気圧を超えるまで加圧されるので、この間に炊飯釜3内から排出された蒸気は、予備加圧室内の圧力により、圧力規制管33、蒸気排出管34、排出弁35及び排出管49を経由して装置外へ排出される。このため、前記蒸気を屋外等の所定箇所に排出するために吸引装置を設ける必要がない。
また、釜内圧力が、炊飯開始から約6分後や約8分後に降下しているのは、加熱パターンによって誘導加熱の出力を下げたことに一時的に応答しているからである。
なお、排気フード28は押し付け面20に押しつけられており、かつ、底面に環状のOリング32が設けられているので、排気フード28と押し付け面20との接触面から空気や蒸気が洩れることはない。また、蒸気漏れが起こらない程度に排気フード20を押しつける押圧力が必要であるので、エアシリンダ7には、この押圧力を考慮したものを使用する必要がある。
炊き上げ工程後、蒸らし等の炊飯後工程が行われる。蒸らしは、圧力式炊飯装置1に収納された状態で行ってもよいが、一般的に、炊飯装置から搬出されて別の場所で行われる。圧力式炊飯装置1から炊飯釜3を取り出す際は、まず、排気フード28をエアシリンダ7により上昇させてから、回動手段37により回動アーム8を待避位置まで移動させる。そして、蓋4の排気孔21から炊飯釜3内に残存する蒸気を圧力規制管33による規制なしに釜外へ排出させ、炊飯釜3内の圧力が十分に低下させる。
本発明によれば、炊飯釜3内で発生した蒸気は、排気フード28に設けられた予備加圧室6の圧力規制管33を経由しなければ装置外へ排出されないので、該圧力規制管33によって炊飯釜3内の圧力が調節されることになる。また、炊飯釜内を加圧する場合、目標とする米飯の品質にあわせて釜内圧力の高さを、圧力規制管33の径で調節すればよく、この調節は、圧力規制管33の径を変更するだけで行える。
ところで、上記実施例では、排気フード28に空気排出弁42及び空気排出管43を配設しているが、蒸気排出管49を分岐させて、分岐した先に空気排出弁42及び空気排出管43を配設する構成にしてもよい。
本発明は、上記実施の形態に限るものでなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいてその構成を適宜変更できることはいうまでもない。
本発明の圧力式炊飯装置は、白飯の炊飯に限定されることはなく、赤飯や炊き込みご飯などのその他の炊飯に利用することが可能である。
1 圧力式炊飯装置
2 本体
3 炊飯釜
4 蓋
6 予備加圧室
7 エアシリンダ
8 回動アーム
20 押し付け面
21 排気孔
24 フランジ
25 フランジ
26 パッキン
27 上端部
28 排気フード
29 伸縮ロッド
30 支持台
31 回転防止杵
32 Oリング
33 圧力規制管
34 排出管
35 蒸気排出弁
36 安全弁
37 回動手段
38 シャフトカバー
39 シャフト
41 エアシリンダ
42 空気排出弁
43 空気排出管
44 減圧排気手段
45 真空ポンプ
48 スピードコントローラ
49 蒸気排出管

Claims (8)

  1. 米粒と炊飯水を投入する炊飯釜と、
    該炊飯釜の開口部を密封する蓋と、
    該蓋に設けられ前記炊飯釜の内外を連通する排気口と、
    該排気口に接続され前記炊飯釜内を減圧する減圧排気手段と、
    前記炊飯釜を加熱する加熱手段と、
    前記減圧排気手段及び前記加熱手段を制御する制御手段と
    を備えた圧力式炊飯装置において、
    前記制御手段は、前記炊飯釜内の炊飯水の温度が米粒の糊化温度になる前のタイミングで、前記炊飯水の沸点温度が米粒の糊化温度未満となるように、前記減圧排気手段を制御して前記炊飯釜内の圧力を調整することを特徴とする圧力式炊飯装置。
  2. 前記タイミングが炊飯開始時であることを特徴とする請求項1に記載の圧力式炊飯装置。
  3. 前記炊飯釜内の圧力を−0.068MPa〜−0.09MPaの範囲で調整することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧力式炊飯装置。
  4. 前記炊飯釜内の圧力は、前記圧力調整後、前記炊飯釜内の炊飯水が沸騰した後に、大気圧以上に加圧することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の圧力式炊飯装置。
  5. 米粒と炊飯水を投入する炊飯釜と、
    該炊飯釜の開口部を密封する蓋と、
    該蓋に設けられ前記炊飯釜の内外を連通する排気口と、
    該排気口に接続され前記炊飯釜内を減圧する減圧排気手段と、
    前記炊飯釜を加熱する加熱手段と、
    前記減圧排気手段及び前記加熱手段を制御する制御手段と
    を備えた圧力式炊飯装置を用いた炊飯方法において、
    前記炊飯釜内の炊飯水の温度が米粒の糊化温度になる前のタイミングで、前記炊飯水の沸点温度が米粒の糊化温度未満となるように、前記制御手段により前記減圧排気手段を制御して前記炊飯釜内の圧力を調整することを特徴とする圧力炊飯装置の炊飯方法。
  6. 前記タイミングが炊飯開始時であることを特徴とする請求項5に記載の圧力式炊飯装置の炊飯方法。
  7. 前記炊飯釜内の圧力を−0.068MPa〜−0.09MPaの範囲で調整することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の圧力式炊飯装置の炊飯方法。
  8. 前記圧力調整後、前記炊飯釜内の炊飯水が沸騰した後に、前記炊飯釜内の圧力を大気圧以上に加圧することを特徴とする請求項5乃至請求項7に記載の圧力式炊飯装置の炊飯方法。
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