JP2017060967A - ヘミング加工装置およびヘミング加工方法 - Google Patents
ヘミング加工装置およびヘミング加工方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017060967A JP2017060967A JP2015187738A JP2015187738A JP2017060967A JP 2017060967 A JP2017060967 A JP 2017060967A JP 2015187738 A JP2015187738 A JP 2015187738A JP 2015187738 A JP2015187738 A JP 2015187738A JP 2017060967 A JP2017060967 A JP 2017060967A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hemming
- tool
- press die
- workpiece
- joining
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Abstract
【課題】ヘミング加工が施されるワークの品質を向上させる。
【解決手段】下型12とこれに対向する上型14とを備え、下型12に載せられるワークWの縁部Eを折り返して接合するヘミング加工装置10であって、上型14に設けられ、下型12に対向する加圧面19を備える本曲げ刃17と、上型14に設けられ、下型12に対向する先端部21を備える接合ツール22と、本曲げ刃17の加圧面19がワークWに押し付けられた状態のもとで、接合ツール22の先端部21をワークWに押し付けて回転させるツール駆動部23と、を有する。
【選択図】図3
【解決手段】下型12とこれに対向する上型14とを備え、下型12に載せられるワークWの縁部Eを折り返して接合するヘミング加工装置10であって、上型14に設けられ、下型12に対向する加圧面19を備える本曲げ刃17と、上型14に設けられ、下型12に対向する先端部21を備える接合ツール22と、本曲げ刃17の加圧面19がワークWに押し付けられた状態のもとで、接合ツール22の先端部21をワークWに押し付けて回転させるツール駆動部23と、を有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、ワークの縁部を折り返して接合するヘミング加工技術に関する。
自動車車体を構成するドアパネルやフードパネル等を製造する際には、アウタパネルとインナパネルとを組み合わせた後に、インナパネルを挟み込むようにアウタパネルの縁部を折り返して圧接するヘミング加工が行われている。また、ヘミング加工と共にスポット溶接を行うようにした加工装置が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載されるように、ヘミング加工と共にスポット溶接を行うことは、ワークの接合品質を低下させてしまう虞がある。すなわち、ヘミング加工と共にスポット溶接を行った場合には、スポット溶接時の溶接電流が電極間を流れるだけでなく、ヘミング加工用の曲げ刃にも流れることが想定される。このように、ヘミング加工と共にスポット溶接を行うことは、溶接電流の減少に伴ってジュール熱を十分に発生させることができず、ワークの接合品質を低下させてしまう要因となっていた。
本発明の目的は、ヘミング加工が施されるワークの品質を向上させることにある。
本発明のヘミング加工装置は、第1プレス型とこれに対向する第2プレス型とを備え、前記第1プレス型に載せられるワークの縁部を折り返して接合するヘミング加工装置であって、前記第2プレス型に設けられ、前記第1プレス型に対向する加圧面を備えるヘミング加工部材と、前記第2プレス型に設けられ、前記第1プレス型に対向する先端部を備える接合ツールと、前記ヘミング加工部材の加圧面が前記ワークに押し付けられた状態のもとで、前記接合ツールの先端部を前記ワークに押し付けて回転させるツール駆動部と、を有する。
本発明のヘミング加工方法は、第1プレス型と、これに対向する第2プレス型と、前記第2プレス型に設けられて前記第1プレス型に対向する加圧面を備えるヘミング加工部材と、前記第2プレス型に設けられて前記第1プレス型に対向する先端部を備える接合ツールと、を備えるヘミング加工装置によって実行され、前記第1プレス型に載せられるワークの縁部を折り返して接合するヘミング加工方法であって、前記ヘミング加工部材の加圧面を、前記ワークに押し付ける加圧ステップと、前記接合ツールの先端部を、前記ワークに押し付けて回転させる接合ステップと、を有し、前記加圧ステップが実行された状態のもとで、前記接合ステップが実行される。
本発明によれば、ヘミング加工部材の加圧面がワークに押し付けられた状態のもとで、接合ツールの先端部をワークに押し付けて回転させる。これにより、ヘミング加工が施されるワークの品質を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態であるヘミング加工装置10を示す概略図である。また、図1に示されるヘミング加工装置10によって、本発明の一実施の形態であるヘミング加工方法が実行される。
図1に示すように、ヘミング加工装置10は、ボルスタ11に設けられる下型(第1プレス型)12と、これに対向してスライダ13に設けられる上型(第2プレス型)14と、を有している。スライダ13には油圧サーボ機構等からなる駆動機構15が連結されており、この駆動機構15によってスライダ13および上型14を上下に移動させることができる。スライダ13と共に上下動する上型14には、仮曲げ刃16および本曲げ刃(ヘミング加工部材)17が設けられている。仮曲げ刃16は下型12に対向する傾斜面18を備えており、本曲げ刃17は下型12に対向する加圧面19を備えている。また、本曲げ刃17には、先端の加圧面19に開口する貫通孔(開口部)20が形成されている。
上型14には、下型12に対向する先端部21を備えた棒状の接合ツール22が設けられている。この接合ツール22は、本曲げ刃17の上下方向に伸びる貫通孔20に収容されている。また、上型14には、接合ツール22を回転および上下動させるツール駆動部23が設けられている。ツール駆動部23は、接合ツール22を回転させる電動モータである回転モータ24と、接合ツール22を軸方向に移動させる電動モータである移動モータ25と、を備えている。ツール駆動部23の移動モータ25を作動させることにより、先端部21を本曲げ刃17から突出させる突出位置に接合ツール22を移動させることができ、先端部21を本曲げ刃17に格納する格納位置に接合ツール22を移動させることができる。なお、接合ツール22の突出位置とは、接合ツール22の先端が加圧面19よりも下方となる位置、つまり先端部21が加圧面19よりも下型12側となる位置である。また、接合ツール22の格納位置とは、接合ツール22の先端が加圧面19よりも上方となる位置、つまり先端部21が加圧面19よりも上型14側となる位置である。
また、上型14には、仮曲げ刃16に連結されるシリンダ機構30と、上型14を下降させたときにワークWを保持する押さえ部31と、が設けられている。シリンダ機構30を伸縮させることにより、仮曲げ刃16を加工位置と退避位置とに移動させることができる。なお、仮曲げ刃16の加工位置とは、仮曲げ刃16がワークWの縁部Eの上方に重なる位置であり、仮曲げ刃16の退避位置とは、仮曲げ刃16がワークWの縁部Eの上方から外れる位置である。また、駆動機構15、ツール駆動部23およびシリンダ機構30等を制御するため、ヘミング加工装置10にはコントローラ等からなる制御盤32が設けられている。
[ヘミング加工手順(概要)]
続いて、ヘミング加工装置10によるヘミング加工手順について説明する。図2および図3はヘミング加工装置10の動作過程を示す説明図である。図2(a)に示すように、ヘミング加工装置10の下型12には、自動車車体の構成部品であるドアパネル等のワークWが載せられている。ヘミング加工の対象であるワークWは、縁部Eが垂直に立てられたアウタパネル33と、アウタパネル33に重ねられるインナパネル34とによって構成されている。また、ヘミング加工装置10の仮曲げ刃16は、ワーク上方の加工位置に保持されている。そして、図2(b)および(c)に白抜きの矢印で示すように、上型14を所定ストロークで下降させた後に上昇させることにより、仮曲げ刃16の傾斜面18がアウタパネル33の縁部Eに押し付けられ、アウタパネル33の縁部Eを内側に傾斜させることができる。
続いて、ヘミング加工装置10によるヘミング加工手順について説明する。図2および図3はヘミング加工装置10の動作過程を示す説明図である。図2(a)に示すように、ヘミング加工装置10の下型12には、自動車車体の構成部品であるドアパネル等のワークWが載せられている。ヘミング加工の対象であるワークWは、縁部Eが垂直に立てられたアウタパネル33と、アウタパネル33に重ねられるインナパネル34とによって構成されている。また、ヘミング加工装置10の仮曲げ刃16は、ワーク上方の加工位置に保持されている。そして、図2(b)および(c)に白抜きの矢印で示すように、上型14を所定ストロークで下降させた後に上昇させることにより、仮曲げ刃16の傾斜面18がアウタパネル33の縁部Eに押し付けられ、アウタパネル33の縁部Eを内側に傾斜させることができる。
このようなアウタパネル33の仮曲げ加工が完了すると、図2(d)に白抜きの矢印で示すように、仮曲げ刃16はワークWの上方から外れる退避位置に移動する。そして、図3(a)に白抜きの矢印で示すように、上型14を下限位置である下死点に向けて下降させることにより、本曲げ刃17の加圧面19によってアウタパネル33の縁部Eが押し潰され、折り返されたアウタパネル33間にインナパネル34が挟み込まれる。次いで、図3(b)に黒塗りの矢印で示すように、回転する接合ツール22を突出位置に向けて下降させることにより、接合ツール22の先端部21が回転しながらワークWに押し込まれる。これにより、ワークWのアウタパネル33とインナパネル34とは、摩擦撹拌溶接(FSW:Friction Stir Welding)とも呼ばれる摩擦撹拌接合によって互いに接合される。すなわち、接合ツール22の先端部21が回転しながらワークWに突き当てられるため、アウタパネル33とインナパネル34とは、摩擦熱によって軟化しながら互いに混ざり合って一体に接合される。そして、ワークWの縁部Eに対する摩擦撹拌接合が完了すると、図3(c)に黒塗りの矢印で示すように、接合ツール22は格納位置に上昇し、図3(d)に白抜きの矢印で示すように、上型14は上限位置である上死点まで上昇する。
[ヘミング加工手順(詳細)]
続いて、ワークWに施されるヘミング加工について詳細に説明する。図4(a)〜(e)は、本曲げ刃17および接合ツール22によるワークWの加工過程を示す説明図である。また、図5は本曲げ刃17および接合ツール22の作動状況の一例を示すタイミングチャートである。なお、図5において、時刻Taは図4(a)に対応し、時刻Tbは図4(b)に対応し、時刻Tcは図4(c)に対応し、時刻Tdは図4(d)に対応し、時刻Teは図4(e)に対応する。
続いて、ワークWに施されるヘミング加工について詳細に説明する。図4(a)〜(e)は、本曲げ刃17および接合ツール22によるワークWの加工過程を示す説明図である。また、図5は本曲げ刃17および接合ツール22の作動状況の一例を示すタイミングチャートである。なお、図5において、時刻Taは図4(a)に対応し、時刻Tbは図4(b)に対応し、時刻Tcは図4(c)に対応し、時刻Tdは図4(d)に対応し、時刻Teは図4(e)に対応する。
図4(a)に示すように、下降する本曲げ刃17の加圧面19がアウタパネル33に接触すると、アウタパネル33はインナパネル34に向けて押し潰される。続いて、図4(b)に示すように、本曲げ刃17が下死点近傍に到達すると、アウタパネル33とインナパネル34とは加圧されて互いに密着した状態となる。そして、図4(c)および(d)に示すように、本曲げ刃17は所定時間に渡って下死点近傍を維持した後に、図4(e)に示すように、本曲げ刃17は上死点に向けて上昇する。このように、図4(a)に示す状態から図4(d)に示す状態にかけて、本曲げ刃17の加圧面19がワークWに押し付けられている。そして、図4(b)および(c)に示すように、本曲げ刃17の加圧面19がワークWに押し付けられた状態のもとで、接合ツール22が回転しながら格納位置から突出位置まで下降し、摩擦撹拌接合によってアウタパネル33とインナパネル34とが互いに接合される。その後、図4(d)に示すように、接合ツール22は回転しながら突出位置から格納位置まで上昇する。
前述したように、図4(a)の状態から図4(d)の状態にかけて、本曲げ刃17の加圧面19がワークWに押し付けられている。つまり、図5に時刻Taで示すように、本曲げ刃17の下降過程において加圧面19がワークWに接触し、図5に時刻Tdで示すように、本曲げ刃17の上昇過程において加圧面19がワークWから離れることになる。すなわち、図5に示される時刻Taから時刻Tdまでの加圧期間とは、本曲げ刃17の加圧面19をワークWに押し付ける加圧ステップの実行期間である。続いて、図5に符号a1で示すように、接合ツール22に作用する荷重が増加するタイミングとは、下降する接合ツール22がワークWに接触して反力を受けるタイミングである。また、図5に符号a2で示すように、接合ツール22に作用する荷重が「0」になるタイミングとは、上昇する接合ツール22がワークWから離れることで受けていた反力が解消されるタイミングである。すなわち、図5に示される符号a1から符号a2までの接合期間とは、接合ツール22を回転しながらワークWに押し付ける接合ステップの実行期間である。
図5に示すように、本曲げ刃17によってワークWを押し付ける加圧期間と、接合ツール22によってワークWを接合する接合期間とは、互いに重ねて設定されている。すなわち、本曲げ刃17がワークWに押し付けられた状態のもとで、接合ツール22が回転しながらワークWに押し付けられる。これにより、接合ツール22によってワークWを接合する際に、本曲げ刃17によってワークWを拘束することができ、パネル間のズレを防止してワークWを精度良く接合することができる。すなわち、ヘミング加工が施されるワークWの品質を向上させることができる。しかも、本曲げ刃17によるワークWのヘミング加工と、接合ツール22によるワークWの接合加工とを併せて実行することにより、ワークWの加工工程を短縮することができるため、加工コストを引き下げることが可能である。
なお、図5に示した例では、符号b1で示すように、接合ツール22が格納位置から下降する前に、接合ツール22の回転を開始させ、符号b2で示すように、接合ツール22が格納位置まで上昇した後に、接合ツール22の回転を停止させているが、これに限られることはない。例えば、常に接合ツール22を回転させていても良く、接合ツール22がワークWに接触する期間だけ接合ツール22を回転させていても良い。また、接合ツール22を回転させる際には、一定の回転速度を維持しても良く、回転速度を変化させても良い。
[ワークの拘束状況]
続いて、本曲げ刃17によるワークWの拘束状況について説明する。ここで、図6(a)は図4(e)のA−A線に沿って本曲げ刃17および接合ツール22を示す断面図であり、図6(b)は図4(e)の矢印B方向からワークWの縁部Eを示す平面図である。図6(a)に示すように、本曲げ刃17には貫通孔20が形成されており、この貫通孔20に接合ツール22が収容されている。このため、図6(b)に網掛け領域Xで示すように、接合ツール22によって接合される接合部35の周囲を、本曲げ刃17によって押さえることができるため、アウタパネル33とインナパネル34とのズレを防止することができ、ワークWを精度良く接合することができる。これにより、ヘミング加工が施されるワークWの品質を向上させることができる。
続いて、本曲げ刃17によるワークWの拘束状況について説明する。ここで、図6(a)は図4(e)のA−A線に沿って本曲げ刃17および接合ツール22を示す断面図であり、図6(b)は図4(e)の矢印B方向からワークWの縁部Eを示す平面図である。図6(a)に示すように、本曲げ刃17には貫通孔20が形成されており、この貫通孔20に接合ツール22が収容されている。このため、図6(b)に網掛け領域Xで示すように、接合ツール22によって接合される接合部35の周囲を、本曲げ刃17によって押さえることができるため、アウタパネル33とインナパネル34とのズレを防止することができ、ワークWを精度良く接合することができる。これにより、ヘミング加工が施されるワークWの品質を向上させることができる。
また、ヘミング加工装置10においては、摩擦撹拌接合によってワークWを接合することから、本曲げ刃17の貫通孔20とこれに収容される接合ツール22との隙間を狭めることができる。これにより、接合部35の近傍をより強固に押さえることができるため、ワークWの接合精度を高めることができる。すなわち、スポット溶接によってワークWを接合するため、ヘミング加工装置10が備える接合ツール22をスポット電極に変更した場合には、スポット電極から本曲げ刃17に溶接電流が流れてしまうことから、本曲げ刃17の貫通孔20とこれに収容されるスポット電極との隙間を狭めることは不可能である。このように、ヘミング加工装置において、スポット溶接によってワークWを接合する構造を採用していた場合には、ワークWの接合品質を高めることが困難であるが、摩擦撹拌接合によってワークWを接合する構造を採用することにより、ワークWの接合品質を飛躍的に高めることができる。
[ヘミング加工手順(フローチャート)]
続いて、前述したヘミング加工手順をフローチャートに沿って説明する。ここで、図7はヘミング加工方法の手順の一例を示すフローチャートである。図7に示すように、ステップS10では下型12にワークWが搬入され、ステップS11では仮曲げ刃16によるワークWの仮曲げ加工が実施される。続くステップS12では本曲げ刃17の下降移動が開始され、ステップS13では接合ツール22の回転が開始され、ステップS14では接合ツール22の下降移動が開始される。続くステップS15では接合ツール22が突出位置に保持され、ワークWに対する摩擦撹拌接合が実施される。その後、ステップS16では接合ツール22の上昇移動が開始され、ステップS17では接合ツール22の回転が停止される。続くステップS18において本曲げ刃17の上昇が完了すると、ステップS19ではヘミング加工済のワークWが搬出される。
続いて、前述したヘミング加工手順をフローチャートに沿って説明する。ここで、図7はヘミング加工方法の手順の一例を示すフローチャートである。図7に示すように、ステップS10では下型12にワークWが搬入され、ステップS11では仮曲げ刃16によるワークWの仮曲げ加工が実施される。続くステップS12では本曲げ刃17の下降移動が開始され、ステップS13では接合ツール22の回転が開始され、ステップS14では接合ツール22の下降移動が開始される。続くステップS15では接合ツール22が突出位置に保持され、ワークWに対する摩擦撹拌接合が実施される。その後、ステップS16では接合ツール22の上昇移動が開始され、ステップS17では接合ツール22の回転が停止される。続くステップS18において本曲げ刃17の上昇が完了すると、ステップS19ではヘミング加工済のワークWが搬出される。
図7に示すように、下降する本曲げ刃17の加圧面19がワークWに接触してから、上昇する本曲げ刃17の加圧面19がワークWから離れるまでが、本曲げ刃17がワークWに押し付けられる加圧ステップである。また、下降する接合ツール22の先端部21がワークWに接触してから、上昇する接合ツール22の先端部21がワークWから離れるまでが、接合ツール22がワークWに押し付けられる接合ステップである。このように、加圧ステップと接合ステップとは互いに重ねて設定されており、加圧ステップが実行された状態のもとで接合ステップが実行されている。これにより、接合ツール22によってワークWを接合する際に、本曲げ刃17によってワークWを拘束することができ、パネル間のズレを防止してワークWを精度良く接合することができる。また、加圧ステップと接合ステップとを併せて実行することにより、ワークWの加工工程を短縮することができるため、加工コストを引き下げることが可能である。
[他の実施の形態]
以下、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置40およびヘミング加工方法について説明する。図8(a)は、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置40が備える本曲げ刃41および接合ツール22を示す断面図である。また、図8(b)は、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置40によって加工されたワークWの縁部Eを示す平面図である。なお、図8(a)には図6(a)と同様の部位が示されており、図8(b)には図6(b)と同様の部位が示されている。また、図8において、図6に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
以下、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置40およびヘミング加工方法について説明する。図8(a)は、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置40が備える本曲げ刃41および接合ツール22を示す断面図である。また、図8(b)は、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置40によって加工されたワークWの縁部Eを示す平面図である。なお、図8(a)には図6(a)と同様の部位が示されており、図8(b)には図6(b)と同様の部位が示されている。また、図8において、図6に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8(a)に示すように、本曲げ刃(ヘミング加工部材)41には、長孔の断面形状を備える貫通孔(開口部)42が形成されている。この貫通孔42には接合ツール22が収容されており、接合ツール22は貫通孔42内で矢印α方向に移動自在となっている。つまり、貫通孔42に収容される接合ツール22は、接合ツール22の径方向(矢印α方向)に移動自在に上型14に設けられている。また、接合ツール22を駆動するツール駆動部23には、前述した回転モータ24や移動モータ25が設けられるだけでなく、接合ツール22を径方向に移動させる図示しない移動モータが設けられる。なお、移動モータ25に複数の動力伝達機構を接続することにより、1つの移動モータ25を用いて接合ツール22を軸方向と径方向とに移動させても良い。
このようなヘミング加工装置40は、ワークWに対して摩擦撹拌接合を実施するため、接合ツール22を突出位置まで下降させた後に、突出位置を維持したまま接合ツール22を径方向に移動させる。そして、所定ストロークで接合ツール22を径方向に移動させた後に、接合ツール22を格納位置まで上昇させることになる。つまり、ワークWを接合する接合ステップにおいて、接合ツール22を径方向に移動させることになる。これにより、図8(b)に示すように、ワークWに対して線状の接合部43を形成することができ、ワークWをより強固に接合することができる。
[他の実施の形態]
前述の説明では、本曲げ刃17,41に貫通孔20,42を形成し、この貫通孔20,42に接合ツール22を収容しているが、これに限られることはなく、本曲げ刃17,42と接合ツール22とを分けて配置しても良い。ここで、図9(a)は、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置50が備える本曲げ刃51および接合ツール22を示す側面図である。図9(b)は、図9(a)のA−A線に沿う断面図である。また、図9(c)は、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置60が備える本曲げ刃61および接合ツール22を示す側面図である。図9(d)は、図9(c)のB−B線に沿う断面図である。なお、図9(a)および(c)には、図4(e)と同様の部位が示されている。また、図9において、図4に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
前述の説明では、本曲げ刃17,41に貫通孔20,42を形成し、この貫通孔20,42に接合ツール22を収容しているが、これに限られることはなく、本曲げ刃17,42と接合ツール22とを分けて配置しても良い。ここで、図9(a)は、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置50が備える本曲げ刃51および接合ツール22を示す側面図である。図9(b)は、図9(a)のA−A線に沿う断面図である。また、図9(c)は、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置60が備える本曲げ刃61および接合ツール22を示す側面図である。図9(d)は、図9(c)のB−B線に沿う断面図である。なお、図9(a)および(c)には、図4(e)と同様の部位が示されている。また、図9において、図4に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図9(a)および(b)に示すように、ヘミング加工装置50は、接合ツール22と、接合ツール22よりも外側に配置される板状の本曲げ刃(ヘミング加工部材)51と、を有している。このヘミング加工装置50であっても、回転する接合ツール22をワークWに押し付ける際に、本曲げ刃51の加圧面52によってワークWの縁部Eを押さえることができ、前述のヘミング加工装置10,40と同様に、ワークWを精度良く接合することができる。また、図9(c)および(d)に示すように、ヘミング加工装置60は、接合ツール22と、接合ツール22よりも内側に配置される板状の本曲げ刃(ヘミング加工部材)61と、を有している。このヘミング加工装置60であっても、回転する接合ツール22をワークWに押し付ける際に、本曲げ刃61の加圧面62によってワークWの縁部Eを押さえることができ、前述のヘミング加工装置10,40と同様に、ワークWを精度良く接合することができる。
[他の実施の形態]
前述の説明では、ツール駆動部23を回転モータ24や移動モータ25等の電動モータによって構成しているが、これに限られることはなく、ツール駆動部23を油圧システムによって構成しても良い。ここで、図10は、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置70の一部を示す概略図である。また、図10において、図1に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
前述の説明では、ツール駆動部23を回転モータ24や移動モータ25等の電動モータによって構成しているが、これに限られることはなく、ツール駆動部23を油圧システムによって構成しても良い。ここで、図10は、本発明の他の実施の形態であるヘミング加工装置70の一部を示す概略図である。また、図10において、図1に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、ヘミング加工装置70は、上型14に設けられる本曲げ刃(ヘミング加工部材)71と、上型14に設けられる接合ツール72と、を有している。本曲げ刃71には、下型12に対向する加圧面73と、加圧面73に開口するツール収容孔(開口部)74が形成されている。本曲げ刃71のツール収容孔74に収容される接合ツール72は、ツール収容孔74に油圧室75とバネ室76とを区画するピストン部77と、ピストン部77から一方側に伸びるツール部78と、ピストン部77から他方側に伸びる連結軸部79と、を有している。また、接合ツール72のツール部78には、下型12に対向する先端部80が設けられている。さらに、接合ツール72の連結軸部79には、ツール駆動部81を構成する回転モータ24が連結されている。
本曲げ刃71には、ツール収容孔74の油圧室75に連通する給排ポート82が形成されている。この給排ポート82には、ツール駆動部81を構成する油圧システム83が接続されている。油圧システム83は、作動油を吐出する吐出ポート84を備える油圧ポンプ85と、吐出ポート84と給排ポート82とを接続する油路86に設けられる加圧弁87と、給排ポート82とドレンポート88とを接続する油路89に設けられる減圧弁90と、を有している。加圧弁87を連通状態に切り替え、減圧弁90を遮断状態に切り替えることにより、油圧ポンプ85から油圧室75に作動油を供給することができる。これにより、バネ室76に収容されるリターンスプリング91のバネ力に抗して、接合ルーツを突出位置に移動させることができる。一方、加圧弁87を遮断状態に切り替え、減圧弁90を連通状態に切り替えることにより、油圧室75からドレンポート88に作動油を排出することができる。これにより、リターンスプリング91のバネ力によって、接合ツール72を格納位置に移動させることができる。なお、ツール駆動部81を構成する回転モータ24、油圧ポンプ85、加圧弁87および減圧弁90は、制御盤32からの制御信号によって制御される。
このように、油圧システム83が組み込まれるヘミング加工装置70であっても、本曲げ刃71の加圧面73によってワークWの縁部Eを押さえつつ、油圧システム83によって接合ツール72をワークWに押し付けることができる。これにより、前述のヘミング加工装置10,40,50,60と同様に、ワークWを精度良く接合することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。図5および図7に示す例では、接合ステップ(接合期間)の終了後に、加圧ステップ(加圧期間)を終了させているが、これに限られることはない。例えば、接合ステップ(接合期間)の終了前に、加圧ステップ(加圧期間)を終了させても良い。また、ワークWの材料としては、摩擦撹拌接合が可能な材料であれば、如何なる材料を採用しても良く、アウタパネル33の材料とインナパネル34の材料とを互いに相違させても良い。また、前述の説明では、上型14を上下動させているが、これに限られることはなく、下型12を上下動させても良く、上型14と下型12との双方を上下動させても良い。また、スライダ13を上下動させる駆動機構15としては、機械式の駆動機構を採用しても良く、液圧式の駆動機構を採用しても良い。
10 ヘミング加工装置
12 下型(第1プレス型)
14 上型(第2プレス型)
17 本曲げ刃(ヘミング加工部材)
19 加圧面
20 貫通孔(開口部)
21 先端部
22 接合ツール
23 ツール駆動部
40 ヘミング加工装置
41 本曲げ刃(ヘミング加工部材)
42 貫通孔(開口部)
50 ヘミング加工装置
51 本曲げ刃(ヘミング加工部材)
52 加圧面
60 ヘミング加工装置
61 本曲げ刃(ヘミング加工部材)
62 加圧面
70 ヘミング加工装置
71 本曲げ刃(ヘミング加工部材)
72 接合ツール
73 加圧面
74 ツール収容孔(開口部)
80 先端部
81 ツール駆動部
W ワーク
E 縁部
12 下型(第1プレス型)
14 上型(第2プレス型)
17 本曲げ刃(ヘミング加工部材)
19 加圧面
20 貫通孔(開口部)
21 先端部
22 接合ツール
23 ツール駆動部
40 ヘミング加工装置
41 本曲げ刃(ヘミング加工部材)
42 貫通孔(開口部)
50 ヘミング加工装置
51 本曲げ刃(ヘミング加工部材)
52 加圧面
60 ヘミング加工装置
61 本曲げ刃(ヘミング加工部材)
62 加圧面
70 ヘミング加工装置
71 本曲げ刃(ヘミング加工部材)
72 接合ツール
73 加圧面
74 ツール収容孔(開口部)
80 先端部
81 ツール駆動部
W ワーク
E 縁部
Claims (8)
- 第1プレス型とこれに対向する第2プレス型とを備え、前記第1プレス型に載せられるワークの縁部を折り返して接合するヘミング加工装置であって、
前記第2プレス型に設けられ、前記第1プレス型に対向する加圧面を備えるヘミング加工部材と、
前記第2プレス型に設けられ、前記第1プレス型に対向する先端部を備える接合ツールと、
前記ヘミング加工部材の加圧面が前記ワークに押し付けられた状態のもとで、前記接合ツールの先端部を前記ワークに押し付けて回転させるツール駆動部と、
を有する、ヘミング加工装置。 - 請求項1記載のヘミング加工装置において、
前記ツール駆動部は、前記接合ツールを、前記先端部が前記加圧面よりも前記第1プレス型側に位置する突出位置に移動させる、ヘミング加工装置。 - 請求項1または2記載のヘミング加工装置において、
前記ツール駆動部は、前記接合ツールを、前記先端部が前記加圧面よりも前記第2プレス型側に位置する格納位置に移動させる、ヘミング加工装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘミング加工装置において、
前記ヘミング加工部材は、前記加圧面に開口する開口部を備え、
前記接合ツールは、前記開口部に収容される、ヘミング加工装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘミング加工装置において、
前記ツール駆動部は、棒状の前記接合ツールを径方向に移動させる、ヘミング加工装置。 - 第1プレス型と、これに対向する第2プレス型と、前記第2プレス型に設けられて前記第1プレス型に対向する加圧面を備えるヘミング加工部材と、前記第2プレス型に設けられて前記第1プレス型に対向する先端部を備える接合ツールと、を備えるヘミング加工装置によって実行され、前記第1プレス型に載せられるワークの縁部を折り返して接合するヘミング加工方法であって、
前記ヘミング加工部材の加圧面を、前記ワークに押し付ける加圧ステップと、
前記接合ツールの先端部を、前記ワークに押し付けて回転させる接合ステップと、
を有し、
前記加圧ステップが実行された状態のもとで、前記接合ステップが実行される、ヘミング加工方法。 - 請求項6記載のヘミング加工方法において、
前記接合ステップにおいて、前記接合ツールを、前記先端部が前記加圧面よりも前記第1プレス型側に位置する突出位置に移動させる、ヘミング加工方法。 - 請求項6または7記載のヘミング加工方法において、
前記接合ステップにおいて、棒状の前記接合ツールを径方向に移動させる、ヘミング加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015187738A JP2017060967A (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | ヘミング加工装置およびヘミング加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015187738A JP2017060967A (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | ヘミング加工装置およびヘミング加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017060967A true JP2017060967A (ja) | 2017-03-30 |
Family
ID=58428668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015187738A Pending JP2017060967A (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | ヘミング加工装置およびヘミング加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017060967A (ja) |
-
2015
- 2015-09-25 JP JP2015187738A patent/JP2017060967A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN108778603B (zh) | 摩擦搅拌点接合方法及摩擦搅拌点接合装置 | |
US10293431B2 (en) | Friction stir spot welding apparatus and friction stir spot welding method | |
KR20170045360A (ko) | 마찰 교반 점 접합 장치 및 마찰 교반 점 접합 방법 | |
CN113226621B (zh) | 摩擦搅拌点接合装置及摩擦搅拌点接合方法 | |
WO2020179661A1 (ja) | 摩擦攪拌点接合装置、摩擦攪拌点接合された被接合物、及びショルダ部材 | |
JP6670317B2 (ja) | 摩擦攪拌点接合装置及び摩擦攪拌点接合方法 | |
JP4586698B2 (ja) | 摩擦点接合装置 | |
JP4183964B2 (ja) | 摩擦撹拌接合装置 | |
JP2007283333A (ja) | プレス加工方法及びプレス加工装置 | |
JP2011115857A (ja) | 摩擦撹拌接合装置 | |
JP2019048308A (ja) | 複動式摩擦攪拌点接合方法、押圧ツールセット、及び、複動式摩擦撹拌点接合装置 | |
KR101641060B1 (ko) | 셀프 피어싱 리벳장치 | |
US11858060B2 (en) | Friction stir spot welding device and method for operating same | |
JP2019048306A (ja) | 複動式摩擦攪拌点接合装置用クランプ部材、複動式摩擦攪拌点接合装置、及び、複動式摩擦攪拌点接合方法 | |
JP4740289B2 (ja) | 摩擦撹拌接合装置 | |
EP3960357A1 (en) | Friction stir spot welding device and method for operating same | |
CN203485850U (zh) | 一种热铆焊冲切设备 | |
JP2017060967A (ja) | ヘミング加工装置およびヘミング加工方法 | |
KR20110116272A (ko) | 레이저 용접장치 | |
JP2008254012A (ja) | スポット接合装置及びスポット接合方法 | |
KR102524024B1 (ko) | 마찰 요소 용접 장치 및 방법 | |
JP4517760B2 (ja) | 摩擦点接合方法及びその装置 | |
JP4661367B2 (ja) | 摩擦点接合方法及びその装置 | |
JP2003311337A (ja) | 曲げ加工装置 | |
KR20110116273A (ko) | 레이저 용접장치 |