JP2017058209A - 携帯型検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力量計を検査することが可能な携帯型検査装置を提供する。
【解決手段】ベース部材110と、ベース部材110の他方の面に設けられた回動部材と、電力量計の特定面を支持することが可能な第1支持部材120と、電力量計の側面を支持することが可能な第2支持部材130、140と、第1支持部材120と第2支持部材130、140とベース部材110の一方の面とに囲まれた収容領域200への電力量計の受け入れ及び収容領域200からの電力量計の退避を許容するために設けられた開口部210と、第1支持部材120において電力量計の特定面に設けられた電源端子に対向して設けられた接続端子180a、180bと、接続子180a、180bと電源コード152cとを電気的に切断又は接続するスイッチ152aとスイッチ152aによる電気的接続、切断に応じて点灯、消灯する表示ランプ152bとを収容する操作ボックス150と、を具備する。
【選択図】図3

Description

本明細書において開示される技術は、各家庭で使用される電力量を計測するために用いられる電力量計を検査する検査装置に関する。
電力量計を検査する検査装置としては、特開2007−292581号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。この特許文献1は、電力量計に着脱自在に接続され、内蔵された種々の測定機器を用いて電力量計を検査することが可能な検査装置を開示している。
特開2007−292581号公報
しかしながら、上記特許文献に記載された検査装置は、種々の測定機器を内蔵するものであるため、複雑な構成を有し、したがって、コストを要するものである。
そこで、様々な実施形態により、簡単な構成を用いて電力量計を検査することが可能な検査装置を提供する。
一態様に係る検査装置は、電力量計を着脱自在に収容して該電力量計を検査する携帯型検査装置であって、一方の面及び該面に対向して延びる他方の面を含むベース部材と、該ベース部材の前記他方の面において水平方向に延びる中心軸の周りに回動自在に設けられ、前記他方の面に近接して該面に沿って延びる折り畳み位置と、該他方の面から離れた展開位置との間において回動可能に設けられた回動部材と、前記ベース部材の前記一方の面において該面に交差する方向に延び、前記電力量計の特定面を支持することが可能な第1支持部材と、前記ベース部材の前記一方の面において該面に交差する方向に延び、前記電力量計の前記特定面に交差する方向に延びる側面に当接して前記電力量計の摺動を案内し、かつ、該電力量計の前記側面を支持することが可能な第2支持部材と、前記第1支持部材と前記第2支持部材と前記ベース部材の前記一方の面とに囲まれた収容領域への前記電力量計の受け入れ及び該収容領域からの前記電力量計の退避を許容するために、前記第1支持部材に対向して設けられた開口部と、前記第1支持部材において前記電力量計の前記特定面に設けられた電源端子に対向して、前記第1支持部材に対して摺動自在に設けられた接続端子と、前記第1支持部材に隣接して設けられた操作ボックスであって、前記接続端子と電源コードとを電気的に切断又は接続するスイッチと、前記スイッチにより前記接続端子と前記電源コードとが電気的に接続されたときに点灯し、前記スイッチにより前記接続端子と前記電源コードとが電気的に切断されたときに消灯する、前記接続端子に接続された表示灯と、を収容する操作ボックスと、を具備するものである。
図1は、一般的なスマートメーターの構成を示す模式図である。 図2は、図1に示したスマートメーター1の本体10の構成を示す斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る携帯型検査装置の構成を示す正面図である。 図4は、図3に示した携帯型検査装置の構成を(回動部材160が折り畳み位置にある状態において)背面側からみて示す斜視図である。 図5は、図3に示した携帯型検査装置の構成を(回動部材160が展開位置にある状態において)背面側からみて示す斜視図である。 図6は、図3に示した携帯型検査装置の第1支持部材の断面形状及び第1支持部材に設けられる接続端子の形状を示す模式図である。 図7は、図3に示した携帯型検査装置の操作ボックスに配置される電気回路の構成例を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態について説明する。なお、各図面において共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
1.電力量計の一態様としてのスマートメーターの構成
最も好ましい実施形態を説明することを目的として、電力量計としてスマートメーターを用いた場合を例示する。スマートメーターとは、電力会社により各家庭に設置される電力量計であって、設置された家庭で使用される電力を計る計量機能、各種データを通信回線を介してセンターに送信する通信機能、及び、設置された家庭に対する電力の供給をオン/オフする開閉機能を有する電力量計である。
図1は、一般的なスマートメーターの構成を示す模式図である。図1に示すように、スマートメーター1は、主に、本体10と、本体10に着脱自在に設けられる通信ユニット20と、を含む。
図2は、図1に示したスマートメーター1の本体10の構成を示す斜視図である。
図1及び図2に示すように、本体10は、主に、箱型の収納部12と、収納部12より小さい厚みを有し、収納部12から延びる箱型の端子部14と、を含む。収納部12の上面には、電力の使用量等を示す指示部12aが設けられている。
端子部14は、上面15と、上面15に隣接して延びる特定面16と、上面15及び特定面に隣接して延びる側面17と、上面15及び特定面に隣接して延びる側面18と、を含む。
端子部14の特定面16には、複数の開口(ここでは一例として6つの開口)が形成されている。これらの開口の各々には、対応する端子が配置されている。具体的には、図2に示す左側2つの開口には、それぞれ、収納部12に収納された機器に電力を供給するための電源端子(+)16a及び電源端子(−)16bが配置されている。残りの開口においても、各種の端子が配置されている。
通信ユニット20は、本体10の収納部12に収納された機器に対して図示しない接続線を介して電気的に接続され、本体10の端子部14の上に着脱自在に取り付けられる。
上記構成を有するスマートメーター1は、本体10に通信ユニット20が取り付けられた状態で、各家庭の所定の場所に固定される。本体10の端子部14の特定面16に配置された各端子には、対応する接続コード(図示せず)が接続される。
2.携帯型検査装置の構成例
図3は、本発明の一実施形態に係る携帯型検査装置の構成を示す正面図である。図4は、図3に示した携帯型検査装置の構成を(回動部材160が折り畳み位置にある状態において)背面側からみて示す斜視図である。図5は、図3に示した携帯型検査装置の構成を(回動部材160が展開位置にある状態において)背面側からみて示す斜視図である。(なお、図4及び図5は、図3に示した携帯型検査装置の構成を分かり易く示すことを目的として、直立した状態にある携帯型検査装置の構成を示している。)
図3〜図5に示すように、携帯型検査装置100は、主に、ベース部材110と、ベース部材110の表面(一方の面)112の上に設けられた第1支持部材120と、ベース部材110の表面112の上において互いに対向するように設けられた2つの第2支持部材130、140と、ベース部材110の表面112の上において第1支持部材120に隣接して設けられた操作ボックス150と、ベース部材110の背面(他方の面)114の上に設けられた回動部材160と、を含む。また、携帯型検査装置100は、ベース部材110の表面112に対向して設けられたカバー170を選択的に含むこともできる(なお、カバー170は、図3のみにおいて例示され、図4及び図5には例示されていない。)。さらにまた、携帯型検査装置100は、ベース部材110の表面112の上に設けられた第3支持部材190及び第4支持部材192を含むこともできる。
ベース部材110は、例えば、樹脂、金属及び木材等により形成された板状部材であってもよい。ベース部材110は、全体として矩形状を成す形状に形成されてもよいし、図3に示すように、全体として略L字状を成す形状に形成されてもよい。
第1支持部材120は、ベース部材110の表面112の下方領域において、表面112に交差する方向(好ましくは、図3に示すように表面112に直交する方向)に延びるように設けられる。第1支持部材120は、好ましくは、図3に示すように、その上面が携帯型検査装置100の底面に並行に延びるように設けられる。第1支持部材120は、例えば、樹脂、金属及び木材等により形成された板状部材であってもよい。第1支持部材120は、後述するように、スマートメーター1の本体10の特定面16(図2参照)に当接してこの特定面16を支持するように機能し得るものである。
第2支持部材130は、ベース部材110の表面112の下方領域において、表面112に交差する方向(好ましくは、図3に示すように表面112に直交する方向)に延びるように設けられる。第2支持部材130は、好ましくは、図3に示すように、第1支持部材120に対して垂直に延びるように設けられる。第2支持部材130は、例えば、樹脂、金属及び木材等により形成された板状部材であってもよい。第2支持部材130は、後述するように、スマートメーター1の本体10の特定面16に隣接してこの特定面16に交差する方向に延びる側面18(図2参照)に当接して、スマートメーター1の摺動を案内し、かつ、スマートメーター1の側面18を支持するように機能し得るものである。
第2支持部材140は、ベース部材110の表面112の下方領域において、表面112に交差する方向(好ましくは、図3に示すように表面112に直交する方向)に延びるように設けられる。第2支持部材140は、好ましくは、図3に示すように、第1支持部材120に対して垂直に延びるように(すなわち、第2支持部材130に並行となるように)設けられる。第2支持部材140は、例えば、樹脂、金属及び木材等により形成された板状部材であってもよい。第2支持部材140は、後述するように、スマートメーター1の本体10の特定面16に隣接してこの特定面16に交差する方向に延びる側面17(図2参照)に当接して、スマートメーター1の摺動を案内し、かつ、スマートメーター1の側面17を支持するように機能し得るものである。
選択的に設けられるカバー170は、ベース部材110の表面112に対向するように(好ましくは表面112と略並行に延びるように)、第1支持部材120及び第2支持部材130、140に例えば複数のネジ170aにより取り付けられる。カバー170は、樹脂、金属、ガラス及び木材等により形成された板状部材であってもよい。カバー170は、携帯型検査装置100に収容されるスマートメーター1の本体10の視認性を確保するために、好ましくは、透明又は半透明な樹脂及びガラス等により形成されたものであってもよい。
上述したベース部材110の表面112と、第1支持部材120と、第2支持部材130、140とによって囲まれた領域(以下「収容領域」という。)200には、スマートメーター1の本体10が収容される。具体的には、収容領域200の内部には、第1支持部材120に対向する位置に確保された開口部210を介して、本体10の箱型の端子部14(図2参照)が収容される。収容領域200に端子部14が収容されたときには、端子部14の特定面16が第1支持部材120により支持され、端子部14の側面17、18がそれぞれ第2支持部材140、130により支持され、端子部14の底面がベース部材110の表面112により支持される。
回動部材160は、図4及び図5に示すように、ベース部材110の背面114の上において水平方向に延びるヒンジ(中心軸)160aの周りに回動自在に設けられる。これにより、回動部材160は、ベース部材110の背面114に近接してこの背面114に沿って延びる折り畳み位置(図4に示された位置)と、背面114から離れた展開位置(好ましくは、図5に示すように、背面114に対して垂直に延びた位置)と、の間において回動自在となっている。なお、図4及び図5には、回動部材160が例えば2つのヒンジ160aを介してベース部材110の背面114に取り付けられる例が示されているが、用いられるヒンジ160aの数に限定はない。
図3に戻り、上述した第1支持部材120に着目すると、第1支持部材120には、スマートメーター1の端子部14の特定面16(図2参照)に設けられた電源端子(+)16a及び電源端子(−)16bのそれぞれに対向して、接続端子180a、180bが設けられている。接続端子180aは、収容領域200にスマートメーター1の本体10の端子部14が収容されたときに、端子部14の特定面16に形成された対応する開口内に侵入して、その開口内に配置された電源端子(+)16aに当接することによって、電源端子(+)16aに接続される。同様に、接続端子180bは、収容領域200にスマートメーター1の本体10の端子部14が収容されたときに、端子部14の特定面16に形成された対応する開口内に侵入して、その開口内に配置された電源端子(−)16bに当接することによって、電源端子(−)16bに接続される。
図6は、図3に示した携帯型検査装置の第1支持部材120の断面形状及び第1支持部材120に設けられる接続端子180a、180bの形状を示す模式図である。
図6に示すように、第1支持部材120には、2つの凹部122a、122bが形成されている。これらの凹部は、例えば、円筒状や立方体状等を成す形状であってもよい。
凹部122a(122b)の底面124a(124b)には、貫通孔126a(126b)が形成されている。これらの貫通孔は、例えば、円筒状や立方体状等を成す形状であってもよい。
接続端子180aは、主に、上端から下端まで延びる例えば円筒状の軸部材182aと、軸部材182aの上端と下端との間に設けられ、軸部材182aの外周面から突出する例えば円環状の突起部材184aと、突起部材184aと第1支持部材120の凹部122aの底面124aとの間において、軸部材182aに沿って延びる付勢部材としてのバネ186aと、軸部材182aの下端付近に取り付けられた係止部材188aと、を含む。接続端子180bは、接続端子180aと同様の構成を有するものである。
外部から力が作用しない場合における接続端子180a(180b)の通常の状態が、図6に示されている。この状態では、バネ186a(186b)によって、突起部材184a(184b)は、上方に向かうように押圧される。しかし、係止部材188a(188b)が第1支持部材120の底面に当接することによって、接続端子180a(180b)の上方への摺動は規制される。
収容領域200にスマートメーター1の端子部14が収容されるときには、軸部材182a(182b)の上端が端子部14の電源端子(+)16a(電源端子(−)16b)に当接してこの電源端子(+)16a(電源端子(−)16b)により押圧される。これにより、接続端子180a(180b)は、バネ186a(186b)の付勢力に抗して、下方に摺動する。バネ186a(186b)が収縮不可能になったときに、接続端子180a(180b)の下方への摺動は終了する。
このように、接続端子180a(180b)は、端子部14の電源端子(+)16a(電源端子(−)16b)により押圧されることに従って、下方に摺動するように構成されているため、接続端子180a(180b)と電源端子(+)16a(電源端子(−)16b)との間に作用する力を吸収することができる。これにより、接続端子180a、180b、並びに、電源端子(+)16a及び電源端子(−)16bが損傷する事態を抑えることができる。
図3に戻り、第1支持部材120の下方には箱型の操作ボックス150が設けられている。操作ボックス150の前面150aには、スイッチ152a及び表示ランプ152bが設けられている。操作ボックス150の側面150bには、電源コード152cが取り付けられている。なお、操作ボックス150は、選択的にヒューズ152dを含むことができる。
スイッチ152aは、電源コード152cから供給される電力を接続端子180a及び接続端子180bを介してスマートメーター1の端子部14の電源端子(+)16a及び電源端子(−)16bに供給するに際して、その電力の供給をオン/オフするために用いられるレバー型スイッチである。具体的には、スイッチ152aは、そのレバーが「ON」側に倒されることにより、電源コード152cから供給される電力を接続端子180a及び接続端子180bに供給し、逆に、そのレバーが「OFF」側に倒されることにより、そのような供給を切断する。
表示ランプ152bは、スイッチ152aのレバーが「ON」側に倒されたときに点灯し、逆に、スイッチ152aのレバーが「OFF」側に倒されたときに消灯する。
図7は、図3に示した携帯型検査装置の操作ボックス150に配置される電気回路の構成例を示す模式図である。
電源コード152cの+側のコード152c1は、(選択的にはヒューズ152dを介して)スイッチ152aを経由して、第1支持部材120に取り付けられた接続端子180a(具体的には軸部材182aの下端)に電気的に接続される(図6参照)。電源コード152cの−側のコード152c2は、スイッチ152aを経由して、第1支持部材120に取り付けられた接続端子180b(具体的には軸部材182bの下端)に電気的に接続される。接続端子180aと接続端子180bとの間には、表示ランプ152bが接続される。
これにより、スイッチ152aのレバーが「ON」側に倒されたときには、電源コード152cの+側のコード152c1が接続端子180aに電気的に接続され、電源コード152cの−側のコード152c2が接続端子180bに電気的に接続される。これに伴い、表示ランプ152bが点灯する。したがって、収容領域200に収容されたスマートメーター1に電力が供給される。逆に、スイッチ152aのレバーが「OFF」側に倒されたときには、電源コード152cの+側のコード152c1が接続端子180aに電気的に接続されず、また、電源コード152cの−側のコード152c2も接続端子180bに電気的に接続されない。これに伴い、表示ランプ152bが消灯する。したがって、収容領域200に収容されたスマートメーター1に電力が供給されない。
図3に戻り、選択的に用いられる第3支持部材190及び第4支持部材192について説明する。
第3支持部材190は、ベース部材110の表面112の下方領域において、表面112に交差する方向(好ましくは、図3に示すように表面112に直交する方向)に延びるように設けられる。第3支持部材190は、好ましくは、図3に示すように、その上面が携帯型検査装置100の底面に並行に延びるように設けられる。第3支持部材190は、例えば、樹脂、金属及び木材等により形成された板状部材であってもよい。第3支持部材190は、スマートメーター1の通信ユニット20のいずれかの側面(例えば図1に示す最も表面積の大きい平らな側面20a)に当接してこの側面を支持するように機能し得るものである。
第4支持部材192は、ベース部材110の表面112の下方領域において、表面112に交差する方向(好ましくは、図3に示すように表面112に直交する方向)に延びるように設けられる。第4支持部材192は、好ましくは、図3に示すように、第3支持部材190に対して垂直に延びるように設けられる。第4支持部材192は、例えば、樹脂、金属及び木材等により形成された板状部材であってもよい。第4支持部材192は、スマートメーター1の通信ユニット20のいずれかの側面(例えば、図1に示す側面20aに隣接する側面20b)に当接してこの側面を支持するように機能し得るものである。
3.携帯型検査装置の使用方法の例
まず、ある建物(賃貸マンション・アパート等)に入居していた家族が転居した場合、その建物に別の家族が入居するまでは、その建物に設置されていたスマートメーター1は使用されない。そのような期間を利用して、それまで使用されていたスマートメーター1の動作を検査することがある。そのような場合、各建物において使用されていたスマートメーター1は、その建物が所属する領域(例えば、区市町村等)に配置された店舗等に一時的に集められる。そのような店舗等には、収集された多数のスマートメーター1とともに、上述した携帯型検査装置100も配備されている。
そのような店舗等において、作業員は、まず、倉庫等に保管されている携帯型検査装置100を作業場まで運搬する。その際には、回動部材160を図4に示すような折り畳み位置に配して、携帯型検査装置100をコンパクトにした状態で、作業員は、携帯型検査装置100を搬送することができる。
次に、作業員は、平らな作業台の上に携帯型検査装置100を置く。このとき、作業員は、回動部材160を図5に示した展開位置に配して、携帯型検査装置100を作業台の上に置くことができる。これにより、ベース部材110の表面112は、作業台に対して直立するのではなく、作業台に対して略45度を成した状態となる(なお、この角度には限定はなく、任意の角度を用いることができる)。携帯型検査装置100を設置した後、作業員は、スイッチ152aのレバーが「OFF」側に倒されていることを確認しつつ、電源コード152cをコンセントに挿入する。
次に、作業員は、作業場に収集されている多数のスマートメーター1のうちの1つを作業台の上に置き、このスマートメーター1の本体10に搭載されている通信ユニット20を本体10から取り外す(図1参照)。通信ユニット20は本体10よりも小型で紛失し易いものであるため、作業員は、取り外した通信ユニット20を図3に示した第3支持部材190の上に載せる。具体的には、作業員は、通信ユニット20の最も表面積の広い側面20aを第3支持部材190の上に載置し、その側面20aに隣接する別の側面20bを第4支持部材192に当接させることができる。よって、通信ユニット20は、第3支持部材190及び第4支持部材192により支持される。このような第3支持部材及び第4支持部材192が設けられることによって、通信ユニット20が紛失する事態、及び、多数のスマートメーター1を検査する作業においてある通信ユニット20が本来の本体10ではなく別の本体10に誤って搭載されてしまう事態を防止することができる。
次に、作業員は、本体10の端子部14の特定面16(図2参照)を、携帯型検査装置100の収容領域200の入口に確保された開口部210(図3参照)に対向させた状態で、開口部210から収容領域200に挿入する。このとき、端子部14の側面18及び側面17は、それぞれ、携帯型検査装置100の第2支持部材130及び第2支持部材140に当接してこれら第2支持部材により案内されながら下方に摺動する。作業員は、端子部14の特定面16に設けられた複数の開口のうち2つの開口(これらの開口にそれぞれ電源端子(+)16a及び電源端子(−)16bが配置されている。図2参照。)が、それぞれ、携帯型検査装置100の第1支持部材120に設けられた接続端子180a及び接続端子180bに対向していることを確認した上で、端子部14の特定面16を第1支持部材120の上に当接させる(ここで、カバー170が用いられる場合には、好ましくは、カバー170は収容領域200の内部の視認性を確保すべく透明又は半透明に形成されることができるため、作業者は、携帯型検査装置100の接続端子と本体10の特定面16に配された開口との位置関係を容易に確認することができる。)。これにより、接続端子180a(180b)は、端子部14の電源端子(+)16a(電源端子(−)16b)に当接してこれに押圧されると、バネ186a(186b)が収縮できなくなるまで、バネ186a(186b)の付勢力に抗して下方に摺動する。このように、接続端子180a(180b)は、対応する電源端子に押圧された場合に、ある一定の距離だけ下方に摺動することができるため、接続端子180a(180b)それ自体、及び、対応する電源端子が損傷を受ける事態を抑えることができる。
スマートメーター1の端子部14を携帯型検査装置100の収容領域200に収容した後、作業員は、操作ボックス150の前面150aに設けられたスイッチ152aのレバーを「ON」側に倒す。これに伴い、全面150aに設けられた表示ランプ152bが点灯する。これにより、接続端子180a及び接続端子180bを介して、スマートメーター1の本体10には電力が供給される。この状態は、このスマートメーター1の本体10がある家庭に設置されて電力を供給されている状態と略同様であるといえる。
電力を供給された本体10は、正常な状態であれば、収納部12に設けられた指示部12a(図2参照)において、適切な表示を行う(例えば、電力量を示すメーターが動作を開始する)はずである。作業員は、本体10の指示部12aによる表示が適切である場合には、本体10が正常であると判断することができ、逆に、本体10の指示部12aによる表示が不適切である場合(例えば、指示部12aに示されたメーターが動作しない場合及びそもそも本体10が起動しない場合等)には、本体10が故障ないし不具合を有するものであると判断することができる。
このような本体10に対する検査の終了後、作業員は、本体10の端子部14を開口部210を介して収容領域200から退避させる。これにより、携帯型検査装置100の接続端子180a(180b)は、それぞれ、バネ186a(186b)の付勢力により上方に摺動して、図6に示したような通常の位置に復帰する。
作業員は、携帯型検査装置100の第3支持部材190及び第4支持部材192に支持されていた通信ユニット20を取り外し、この通信ユニット20を先に退避させた本体10に取り付け、当該スマートメーター1に対する検査を完了させる。この後、作業員は、次のスマートメーター1に対する検査をこれまでに述べた手順に従って実行する。
以上、電力量計としてスマートメーター1を用いた場合について本発明の実施形態を説明してきたが、電力量計としては、各家庭に着脱自在に設置可能であり、かつ、外部から電源端子にアクセス可能(電気的に接続可能)なものであれば、任意の電力量計を用いることが可能である。
また、携帯型検査装置100が、各家庭(建物)で使用された後、収集された電力量計を検査する場合について説明したが、携帯型検査装置100は、工場出荷時の(新品の)電力量計、修理が完了した電力量計、各家庭に実際に設置され稼働している電力量計等の様々な局面にある電力量計を検査するためにも用いることが可能なものである。
さらにまた、携帯型検査装置100が、本体10の端子部14の側面に当接してこれを案内及び支持する第2支持部材130、140を含む場合について説明したが、これら第2支持部材130、140のうち一方のみを用いることも可能である。
以上説明したように、様々な実施形態に係る携帯型検査装置は、検査対象である電力量計に電力を供給するための機器を用いて当該電力量計を検査するものであるため、簡単な構成により実現可能なものである。したがって、簡単な構成を用いて電力量計を検査することが可能である。
さらに、様々な実施形態に係る携帯型検査装置は、簡単な構成により実現され得るものであるため、装置のサイズ及び質量を抑えることができる。これにより、携帯可能な検査装置を実現することができる。
1 電力量計(スマートメーター)
10 本体
14 端子部
16 特定面
16a、16b 電源端子
17、18 側面
20 通信ユニット
20a、20b 側面
110 ベース部材
120 第1支持部材
122a、122b 凹部
124a、124b 底面
126a、126b 貫通孔
130、140 第2支持部材
150 操作ボックス
160 回動部材
170 カバー
180a、180b 接続端子
182a、182b 軸部材
184a、184b 突起部材
186a、186b 付勢部材(バネ)
188a、188b 係止部材
190 第3支持部材
192 第4支持部材
200 収容領域
210 開口部

Claims (4)

  1. 電力量計を着脱自在に収容して該電力量計を検査する携帯型検査装置であって、
    一方の面及び該面に対向して延びる他方の面を含むベース部材と、
    該ベース部材の前記他方の面において水平方向に延びる中心軸の周りに回動自在に設けられ、前記他方の面に近接して該面に沿って延びる折り畳み位置と、該他方の面から離れた展開位置との間において回動可能に設けられた回動部材と、
    前記ベース部材の前記一方の面において該面に交差する方向に延び、前記電力量計の特定面を支持することが可能な第1支持部材と、
    前記ベース部材の前記一方の面において該面に交差する方向に延び、前記電力量計の前記特定面に交差する方向に延びる側面に当接して前記電力量計の摺動を案内し、かつ、該電力量計の前記側面を支持することが可能な第2支持部材と、
    前記第1支持部材と前記第2支持部材と前記ベース部材の前記一方の面とに囲まれた収容領域への前記電力量計の受け入れ及び該収容領域からの前記電力量計の退避を許容するために、前記第1支持部材に対向して設けられた開口部と、
    前記第1支持部材において前記電力量計の前記特定面に設けられた電源端子に対向して、前記第1支持部材に対して摺動自在に設けられた接続端子と、
    前記第1支持部材に隣接して設けられた操作ボックスであって、前記接続端子と電源コードとを電気的に切断又は接続するスイッチと、前記スイッチにより前記接続端子と前記電源コードとが電気的に接続されたときに点灯し、前記スイッチにより前記接続端子と前記電源コードとが電気的に切断されたときに消灯する、前記接続端子に接続された表示灯と、を収容する操作ボックスと、
    を具備することを特徴とする携帯型検査装置。
  2. 前記接続端子は、
    上端から下端まで延びる軸部材と、該軸部材の前記上端と前記下端との間に設けられ、該軸部材の外周面から突出する突起部材と、該突起部材と前記第1支持部材に形成された凹部の底面との間において前記軸部材に沿って設けられた付勢部材と、を含み、
    前記収容領域に収容された前記電力量計の前記特定面に設けられた前記電源端子に当接した前記軸部材は、前記電力量計に押圧されることにより、前記付勢部材の付勢力に抗して、前記第1支持部材に形成された前記凹部の前記底面に近づく方向に摺動し、
    前記電力量計による押圧から解放された前記軸部材は、前記付勢部材により、前記第1支持部材に形成された前記凹部の前記底面から離れる方向に摺動する、請求項1に記載の携帯型検査装置。
  3. 前記回動部材は、当該携帯型検査装置が搬送される際には、前記折り畳み位置に配置され、当該携帯型検査装置が前記電力量計を検査する際には、前記展開位置に配置される、請求項1又は請求項2に記載の携帯型検査装置。
  4. 前記ベース部材の前記一方の面において該面に交差する方向に延び、前記電力量計に着脱自在に設けられた通信ユニットの特定面を支持することが可能な第3支持部材と、
    前記ベース部材の前記一方の面において該面に交差する方向に延び、前記通信ユニットの前記特定面に交差する方向に延びる側面に当接して前記通信ユニットの摺動を案内し、かつ、該通信ユニットの前記側面を支持することが可能な第4支持部材と、
    を具備する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の携帯型検査装置。
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