JP2017057607A - 建設機械 - Google Patents

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勇樹 廣瀬
Yuki Hirose
勇樹 廣瀬
湯上 誠之
Masayuki Yugami
誠之 湯上
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Abstract

【課題】油圧応答遅れが生じるエンジン暖機中におけるフロント作業機の操作時に、フロント作業機の動作範囲を予め設定した動作範囲に簡易な制御で制限できる干渉防止装置を備えた建設機械を提供する。
【解決手段】干渉防止コントローラ32は、エンジン40が始動してから所定の設定時間が経過するまで、減速領域A及び停止領域Bをそれぞれ通常作業時の設定よりも予め設定した所定の距離ΔDだけキャブ104の外側に向かって拡大させて設定し、前記エンジンが始動してから前記所定の設定時間が経過した後に、前記減速領域及び前記停止領域をそれぞれ通常作業時の設定に戻す。
【選択図】 図10

Description

本発明は、オフセット式のフロント作業機を備えた建設機械に係わり、特に、フロント作業機とキャブ(運転室)の干渉を防止する干渉防止装置を備えた建設機械に関する。
オフセット式のフロント作業機を備えた油圧ショベル(以下、オフセット式油圧ショベルという)は、フロント作業機のオフセット操作により掘削範囲を広くとれるとともに、狭所での掘削作業が容易となるという利点がある。しかし、オフセット式油圧ショベルでは、フロント作業機がオフセット操作されるため、フロント作業機の姿勢によってはフロント作業機(特にバケット)が運転室(キャブ)に衝突(干渉)するおそれがある。このようなフロント作業機とキャブとの干渉を防止するため、オフセット式油圧ショベルは、干渉防止制御を行う干渉防止装置を備えるのが一般的である。
この干渉防止装置の制御では、例えば特許文献1又は2に記載のように、通常、運転室の周囲に外側から内側に向かって減速領域と停止領域を設定し、例えばアームクラウド動作かつ/又はブーム上げ動作によりバケットが減速領域に侵入すると、アームクラウド動作/又はブーム上げ動作に係わる流量制御弁のパイロットラインに設けられた電磁比例減圧弁により、流量制御弁に与えられる指令パイロット圧を減圧してアームクラウド動作かつ/又はブーム上げ動作を減速し、バケットが停止領域に侵入すると電磁比例減圧減弁を全閉してアームクラウド動作かつ/又はブーム上げ動作を自動停止させる。
ここで、油圧によって駆動する機械では一般に、作動油の温度が低いと粘性が上がるため、機械の応答性が下がるという傾向がある。これは上述の干渉防止装置でも例外ではなく、作動油の温度が極端に低下すると油圧機器の応答遅れのため、バケット先端が設定領域の境界を越え、侵入を制限している侵入制限領域まで侵入してしまうことがある。
そこで、特許文献1に記載の建設機械の干渉防止装置では、作動油の温度を検出し、第2補正手段によりその温度に応じて、温度の変化によるフロント装置の干渉防止領域への侵入を回避するように第1補正手段の制御開始距離を補正している。これにより油温が低下して作動油の粘性が高くなった時に、フロント装置の干渉領域内への侵入を制限している。
一方、特許文献2に記載の建設機械の干渉防止装置では、バケット位置が減速域にあるときは、該バケット位置の算出値を時間微分し、該微分値に応じて前記バケット位置を前記上部旋回体の前後方向へシフトさせた仮想のバケット位置を求め、該仮想のバケット位置に対応する指令信号の設定値を前記減速停止用比例弁に出力する。これにより、減速停止用比例弁の性能の個体差や気温、並びに作業機の接近速度に拘らず、適切な減速操作を実行できる。
特開平9−256403号公報 特開平9−177116号公報
しかしながら、特許文献1に記載の建設機械では、作動油温を図る温度センサからの信号を取り込み、作動油温に応じて干渉制限範囲を補正するため、制御が複雑になると共に、温度センサの検出精度によって制御のばらつきが生じる。
一方、特許文献2に記載の建設機械では、バケットの位置を時間微分することによりバケットの侵入速度を計算し、この侵入速度に応じて制動力を変化させるため、干渉防止制御を行うコントローラに高い演算性能が要求される。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、油圧応答遅れが生じるエンジン暖機中におけるフロント作業機の操作時に、フロント作業機の動作範囲を予め設定した動作範囲に簡易な制御で制限できる干渉防止装置を備えた建設機械を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、運転室を有する車体と、前記車体に上下方向に回動可能に取り付けられたオフセット式のフロント作業機と、前記フロント作業機を構成する複数のフロント部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータと、前記複数の油圧アクチュエータのそれぞれに対応して設けられた複数の操作装置と、前記複数の油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータに供給される圧油の流量を制御する複数の流量制御弁と、前記油圧ポンプを駆動するエンジンと、前記運転室の周囲に外側から内側に向かって順に減速領域と停止領域とを予め設定しており、前記フロント作業機が前記減速領域に侵入した場合は、前記複数のフロント部材の動作を減速させることで前記フロント作業機の動作を減速させ、前記フロント作業機が更に前記停止領域に侵入した場合は、前記複数のフロント部材の動作を停止させることで前記フロント作業機の動作を停止させる干渉防止装置とを備えた建設機械において、前記干渉防止装置は、前記エンジンが始動してから所定の設定時間が経過するまで、前記減速領域及び前記停止領域をそれぞれ通常作業時の設定よりも予め設定した所定の距離だけ前記運転室の外側に向かって拡大させて設定し、前記エンジンが始動してから前記所定の設定時間が経過した後に、前記減速領域及び前記停止領域をそれぞれ通常作業時の設定に戻すように構成したものとする。
本発明によれば、干渉防止装置を備えた建設機械において、油圧応答遅れが生じるエンジン暖機中におけるフロント作業機の操作時に、フロント作業機の動作範囲を予め設定した動作範囲に簡易な制御で制限できる。
本発明の実施の形態に係るオフセット式油圧ショベルの外観を示す側面図である。 本発明の実施の形態に係るオフセット式油圧ショベルの外観を示す上面図である。 本発明の実施の形態に係るオフセット式油圧ショベルの油圧システム及び制御システムを示す図である。 本発明の実施の形態に係るオフセット式油圧ショベルにおける干渉防止制御の概念を油圧ショベルの側面で示す図である。 本発明の実施の形態に係るオフセット式油圧ショベルにおける干渉防止制御の概念を油圧ショベルの上面で示す図である。 干渉防止コントローラの機能ブロック図である。 干渉防止コントローラの比例弁制御部による処理を示すフローチャートである。 干渉防止コントローラの比例弁制御部によって参照される演算テーブルを示す図である。 干渉防止コントローラの制御領域設定部による処理を示すフローチャートである。 干渉防止コントローラの制御領域設定部による演算テーブルの切替処理を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。なお、各図中、同一の部分には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
図1及び図2は、オフセット式油圧ショベル(以下単に「油圧ショベル」という。)の外観を示す図であり、図1は側面図を、図2は上面図を示している。図1及び図2において、油圧ショベル1は、上下方向(垂直方向)にそれぞれ回動するブーム(第1ブーム)101a、アーム101b、バケット101c及び左右方向(水平方向)に回動するオフセット(第2ブーム)101d及びシリンダステー101eを含む複数のフロント部材からなるオフセット式のフロント作業機102と、上部旋回体101f及び下部走行体101gからなる車体103とで構成されている。
フロント作業機102のブーム101aの基端部分は上部旋回体101fの前側中央部分に上下方向に回動可能に支持されており、オフセット101dの基端部分はブーム101aの上端部分に左右方向に回動可能に連結されており、シリンダステー101eの前側部分はオフセット101dの先端部分に左右方向に回動可能に連結されており、アーム101bの基端部分はシリンダステー101eの先端部分に前後方向に回動可能に連結されており、バケット101cはアーム101bの先端部分に上下方向に回動可能に連結されている。ブーム101a、アーム101b及びオフセット101dのそれぞれの回動支点には、ブーム101a、アーム101b及びオフセット101dの回動角を検出する角度センサ31a,31b,31cがそれぞれ設けられている。
ブーム101a、アーム101b、バケット101c、オフセット101d、上部旋回体101f及び下部走行体101gはそれぞれブームシリンダ3a、アームシリンダ3b、バケットシリンダ3c、オフセットシリンダ3d、旋回モータ(図示せず)及び左右の走行モータ3f,3gにより駆動される。図2から分かるように、オフセット101dのオフセットシリンダ3dの反対側において、ブーム101aの上端部分の側面とシリンダステー101eの側面はそれぞれ連結部材101h,101jを介してロッド101kにより連結され、オフセット101dとロッド101kとブーム101aの上端部分と連結部材101jとで平行リンク機構を構成している。上部旋回体101fは作業者が乗車する運転室を備えたキャブ104を有している。下部走行体101gの前側部分にはブレード101mが上下方向に回動可能に連結されており、ブレード101mは図示しないブームシリンダにより駆動される。
図3は、本実施の形態に係る油圧ショベル1の油圧システム及び制御システムを示す図である。図3において、油圧ショベル1の油圧システムは、エンジン40によって駆動される油圧ポンプ(メインポンプ)2と、この油圧ポンプ2からの圧油により駆動されるブームシリンダ3a、アームシリンダ3b、バケットシリンダ3c、オフセットシリンダ3d、旋回モータ3e及び左右の走行モータ3f,3gを含む複数のアクチュエータと、これら油圧アクチュエータ3a〜3gのそれぞれに対応して設けられた操作レバー装置4a〜4gと、油圧ポンプ2と複数の油圧アクチュエータ3a〜3g間に接続され、操作レバー装置4a〜4gの操作パイロット圧によって中立位置から切り換えられ、油圧アクチュエータ3a〜3gに供給される圧油の流量を制御する複数の流量制御弁5a〜5gと、安全弁としてのメインリリーフ弁6とを有している。なお、図3においては図示を省略しているが、ブレードシリンダの駆動に係わる部分も油圧システムに含まれる。
操作レバー装置4a〜4gはリモコン弁(減圧弁)を内蔵した油圧パイロット式であり、エンジン40によって駆動されるパイロットポンプ7の吐出油路7aにパイロット圧供給油路7bを介して接続され、パイロットポンプ7で生成される油圧(一次圧)に基づいて、それぞれ作業者により操作される操作レバーの操作量と操作方向に応じた指令パイロット圧(二次圧)を生成する。これらの指令パイロット圧はパイロットライン10a,10b〜16a,16bを介して対応する流量制御弁5a〜5gの油圧駆動部20a,20b〜26a,26bに導かれる。パイロットポンプ7の吐出油路7aはパイロットポンプ7の吐出圧を一定に保持するパイロットリリーフ弁8を備えている。
図3において、油圧ショベル1の制御システムは干渉防止装置を構成するものであり、ブーム101a、アーム101b及びオフセット101dの回動角をそれぞれ検出する角度センサ31a,31b,31cと、角度センサ31a,31b,31c及びエンジン40によって駆動されるオルタネータ41からの信号を入力し、干渉防止制御の演算処理を行う干渉防止コントローラ32と、パイロットライン10a,11a,13bに設けられ、干渉防止コントローラ32から出力される駆動電流により駆動される電磁比例減圧弁33a,33b,33cと、パイロットポンプ7の吐出油路7aとパイロット圧供給油路7bとの間に配置された電磁切換式の油圧ロック弁34とを備えている。
電磁比例減圧弁33a,33b,33cは操作レバー装置4a,4b,4dにより生成された指令パイロット圧を駆動電流に応じて減圧し、その減圧した指令パイロット圧がパイロットライン10a,11a,13bを介して流量制御弁5a,5b,5dの油圧駆動部20a,21a,23bに導かれる。
油圧ロック弁34は、通常時は、干渉防止コントローラ32から出力されるON信号により図示左側の位置に切り換えられており、この場合は、パイロットポンプ7の吐出圧が一次圧としてパイロット圧供給油路7bに導かれ、操作レバー装置4a〜4gはそれぞれの操作レバーの操作により指令パイロット圧を生成可能である。干渉防止コントローラ32から出力されていたON信号がOFF信号に切り換わると油圧ロック弁34は図示右側の位置に切り換えられ、パイロットポンプ7の吐出油路7aとパイロット圧供給油路7bとの接続を遮断し、パイロット圧供給油路7bをタンクに接続する。これにより操作レバー装置4a〜4gのそれぞれの操作レバーが操作されても指令パイロット圧が生成されないため、流量制御弁5a〜5gは中立状態を維持する。その結果、油圧ショベル1の全動作が停止する。
図4及び図5は、油圧ショベル1における干渉防止制御の概念をそれぞれ油圧ショベル1の側面及び上面で示す図である。図4及び図5において、キャブ(運転室)104の周囲に外側から内側に向かって予め次の順に、非制御領域X、減速領域A、停止領域B及び禁止領域Cが設定されている。ここで、減速領域A、停止領域B及び禁止領域Cは、制御領域Yを構成している。非制御領域Xと減速領域Aとは境界面E1によって仕切られ、減速領域Aと停止領域Bとは境界面E2によって仕切られ、停止領域Bと禁止領域Cとは境界面E3によって仕切られ、禁止領域Cの内側にはキャブ104と接するように基準面Fが設定されている。減速領域Aは駆動されているフロント部材の動作速度を減速させることでフロント作業機102の動作速度を減速する領域であり、停止領域Bは駆動されているフロント部材の動作を停止させることでフロント作業機102の動作を停止させる領域である。禁止領域Cは、万一、フロント作業機102が停止領域Bを超えて禁止領域Cに侵入したときに、油圧システムを動作不能とすることで油圧ショベル1の全動作を停止させる領域である。
次に、上述した干渉防止制御を実現する干渉防止コントローラ32の機能を図6〜図8を用いて説明する。図6は、干渉防止コントローラ32の機能ブロック図である。干渉防止コントローラ32は、比例弁制御部32aと制御領域設定部32bとを有し、外部バッテリの電力で作動する。
比例弁制御部32aは、制御領域設定部32bが有する演算テーブル(後述)を参照し、角度センサ31a,31b,31cで検出したブーム101a、アーム101b及びオフセット101dの回動角に応じて、ブーム上げ指令パイロット圧を減圧する電磁比例減圧弁33a、アームクラウド指令パイロット圧を減圧する電磁比例減圧弁33b、オフセット左指令パイロット圧を減圧する電磁比例減圧弁33c、及び油圧ロック弁34に駆動電流を出力する。なお、制御領域設定部32bの機能については後述する。
図7は、比例弁制御部32aの処理を示すフローチャートである。以下、各ステップを順に説明する。
まず、比例弁制御部32aは、角度センサ31a,31b,31cから入力されたブーム101a、アーム101b及びオフセット101dの回動角と、メモリ等に記憶してある各フロント部材の寸法とに基づいて、バケット101cの位置を計算する(ステップS110)。この場合、バケット101cの位置としては、バケット101cがキャブ104の前面及び頂部に向かうよう操作されたときの第1位置と、バケット101cがキャブ104の右側面に向かうようオフセット左操作されたときの第2位置の2つの位置を計算することが好ましい。例えば、図4又は図5に示すように、第1位置は、アーム101bの先端部を支点として回動するバケット101cの先端の軌跡上でキャブ104に最も近い点の位置であり、第2位置は、キャブ104内の運転席から見てバケット101cの左側面の中央の位置である。
ステップS110に次いで、基準面Fからバケット101cの第1又は第2位置までの距離Dを計算する(ステップS120)。
ステップS120に次いで、比例弁減圧制御を実行する(ステップS130)。この比例弁減圧制御は、図8に示す演算テーブルを用いて次のように行う。
図8において、横軸はバケット101cの第1又は第2位置とキャブ104の前側の基準面Fとの距離Dであり、縦軸は電磁比例減圧弁33a,33b,33cの前後圧力比rである。距離Dと前後圧力比rの関係は、距離Dが第1設定値D1以上であるときは前後圧力比rが1であり、距離Dが第1設定値D1より小さくなると前後圧力比rは1から次第に小さくなり、距離Dが第2設定値D2に達すると前後圧力比rは0となるように設定されている。第1設定値D1は図4及び図5の境界面E1に対応し、第2設定値D2は図4及び図5の境界面E2に対応する。第2設定値D2より小さい側(原点に近い側)には、図4及び図5の境界面E3に対応する第3設定値D3が設定されている。すなわち、第1設定値D1以上(原点から遠い側)の領域は非制御領域Xに対応し、第1設定値D1と第2設定値D2との間の領域は減速領域Aに対応し、第2設定値D2と第3設定値D3との間の領域は停止領域Bに対応し、第3設定値D3以下の領域は禁止領域Cに対応する。
比例弁制御部32aは、演算テーブル50を参照し、バケット101cの第1位置とキャブ104の前側の基準面Fとの距離Dに対応する前後圧力比rを求める。次いで、この前後圧力比rを電磁比例減圧弁33a,33bの駆動電流に変換し、電磁比例減圧弁33a,33bにそれぞれ出力する。なお、演算テーブル50は電磁比例減圧弁33a,33bのそれぞれに個別に設けてもよい。
また、比例弁制御部32aは、演算テーブル50を参照し、バケット101cの第2位置とキャブ104の側面側の基準面Fとの距離Dに対応する前後圧力比rを求める。次いで、この前後圧力比rを電磁比例減圧弁33cの駆動電流に変換し、電磁比例減圧弁33cに出力する。なお、演算テーブル50は電磁比例減圧弁33a,33b用(ブーム101a及びアーム101bの干渉防止制御用)とは別に電磁比例減圧弁33c用(オフセット101dの干渉防止制御用)のものを設けてもよい。
図7に戻り、ステップS130に次いで、比例弁制御部32aは、バケット101cの第1位置とキャブ104の前側の基準面Fとの距離D又はバケット101cの第2位置とキャブ104の前側の基準面Fとの距離Dが第3設定値D3を下回ったか否か、すなわち、バケット101cの第1位置又は第2位置が禁止領域Cに侵入したか否かを判定する(ステップS140)。ステップ140において、バケット101cが禁止領域Cに侵入していないと判定すると、上記ステップS110に戻り、ステップS110〜S140の処理を繰り返す。一方、ステップS140において、バケット101cが禁止領域Cに侵入したと判定すると、比例弁制御部32aは、油圧ロック弁34に出力されているON信号をOFF信号に切り換え(ステップS150)、フローを終了する。
以上のように構成した本実施の形態に係る干渉防止装置の動作は次の通りである。
(1)フロント作業機102の少なくとも1つのフロント部材を動作させることでバケット101cの第1又は第2位置が減速領域Aに侵入すると、電磁比例減圧弁33a,33b,33cの対応するものを駆動して指令パイロット圧を減圧し、当該フロント部材の動作速度を徐々に低下させることでフロント作業機102の動作を徐々に減速させる(ステップS130)。
例えば、ブーム用の操作レバー装置4aの操作レバーがブーム上げ側に倒されると、操作レバー装置4aはパイロットポンプ7で生成される油圧(一次圧)に基づいてその操作量に応じた指令パイロット圧(二次圧)を生成し、この指令パイロット圧がパイロットライン10a及び電磁比例減圧弁33aを経由してブーム上げ用の流量制御弁5aの油圧駆動部20aに導かれ、流量制御弁5aは図示の中立位置から左側の位置に切り換えられる。これにより油圧ポンプ2の吐出油は流量制御弁5aを経由してブームシリンダ3aのボトム側に供給され、ブームシリンダ3aが伸長してブーム101aが上昇する。このようなブーム101aの上昇(ブーム上げ動作)によりフロント作業機102のバケット101cの第1又は第2位置が減速領域Aに侵入すると、比例弁制御部32aは、図8に示した演算テーブル50に基づいてそのときの距離Dに応じた前後圧力比rに相当する駆動電流を出力し、ブーム上げ用の電磁比例減圧弁33aはブーム上げパイロットライン10aの指令パイロット圧を減圧する。これによりブームシリンダ3aの減速動作が行われる。アーム用の操作レバー装置4bの操作レバーをアームクラウド側に倒してアームクラウド動作を行うとき、ブーム上げ動作とアームクラウド動作の両方を行うとき、オフセット用の操作レバー装置4dの操作レバーをオフセット左方向に操作しオフセット動作を行うときにバケット101cの第1又は第2位置が減速領域Aに侵入する場合も同様であり、電磁比例減圧弁33a〜33cの対応するものが動作して指令パイロット圧を減圧することにより、対応するフロント部材の減速動作が行われる。
(2)バケット101cの第1又は第2位置が減速領域Aを超えて停止領域Bに達すると、比例弁制御部32aは、図8に示した演算テーブル50に基づいて前後圧力比r=0に相当する駆動電流を出力し、電磁比例減圧弁33a,33b,33cの対応するものを全閉して指令パイロット圧をタンク圧まで減圧する。これにより当該フロント部材の動作を停止させ、フロント作業機102の動作を自動停止させる(ステップS130)。
(3)バケット101cの第1又は第2位置が、万一、停止領域Bを超えて禁止領域Cに侵入すると、比例弁制御部32aは油圧ロック弁34に出力されているON信号をOFF信号に切り換え、油圧ロック弁34を図示右側の位置に切り換えてパイロット圧供給油路7bの圧力(一次圧)をタンク圧とする。これにより操作レバー装置4a〜4gのそれぞれの操作レバーが操作されても指令パイロット圧が生成されないため、流量制御弁5a〜5gは中立状態を維持する。その結果、油圧ショベル1の全動作が停止する(ステップS150)。
図6に戻り、制御領域設定部32bの機能について説明する。制御領域設定部32bは、オルタネータ41から入力されたオルタネータ信号に基づいてエンジン稼動時間が所定の設定時間を超えたか否かを判定し、その判定結果に応じて、比例弁制御部32aが参照する演算テーブルを切り替える。
図9は、制御領域設定部32bの処理を示すフローチャートである。以下、各ステップを順に説明する。
まず、制御領域設定部32bは、比例弁制御部32aが参照する演算テーブルを通常作業時の演算テーブル50から暫定の演算テーブルに切り替える(ステップS210)。図10に、通常作業時の演算テーブル50と暫定の演算テーブルとを対比して示す。図10において、暫定の演算テーブル50Aは、通常作業時の演算テーブル50の第1〜第3設定値D1〜D3にそれぞれΔDを加算したものに相当する。
図9に戻り、ステップS210に次いで、オルタネータ41からの信号に基づき、エンジン40が稼動中か否かを判定する(ステップS220)。ステップS220において、エンジン40が稼動中でないと判定すると、ステップS220に戻り、ステップS220の処理を繰り返す。一方、ステップS220において、エンジン40が稼動中であると判定すると、エンジン始動後の経過時間をカウントアップする(ステップS230)。
ステップS230に次いで、エンジン始動後の経過時間が所定の設定時間を超えたか否かを判定する(ステップS240)。この所定の設定時間は、作動油の温度が油圧応答遅れが生じない程度まで上昇するのに要する時間以上に設定される必要があり、例えばエンジン40の暖機時間程度に設定される。なお、この所定の設定時間は、機体の仕向地に応じて予め固定で設定することが望ましい。それにより、オペレータによる設定作業が不要になる。
ステップS240において、エンジン始動後の経過時間が設定時間を超えていないと判定すると、ステップS230に戻り、ステップS230及びS240の処理を繰り返す。一方、ステップS240において、経過時間が設定時間を超えていると判定すると、暫定の演算テーブル50Aを通常作業時の演算テーブル50に切り替え(ステップS250)、フローを終了する。
以上の制御領域設定部32bの処理により、エンジン40が始動してから所定の設定時間が経過するまでは、暫定の演算テーブル50Aが比例弁制御部32aによって参照され、エンジン40が始動してから所定の設定時間が経過した後は、通常作業時の演算テーブル50が比例弁制御部32aによって参照される。
上記のように構成した本実施の形態によれば、エンジン40を始動してから所定の設定時間を経過するまでの間は、予め設定された減速領域A、停止領域B及び禁止領域Cが通常作業時よりも所定の距離ΔDだけキャブ104の外側に向かって拡大して設定される。これにより、エンジン40の暖機中にフロント作業機102が操作され、バケット101cがキャブ104に接近した場合は、通常作業時の減速領域Aに侵入する前から比例弁減圧制御が開始されるため、油圧応答遅れが生じてもフロント作業機102がキャブ104に接触することを防止できる。
また、上述の干渉防止制御は、実際の油温やバケット101cの速度を考慮した複雑な演算処理を伴わない簡易な制御であるため、干渉防止コントローラ32に要求される演算機能も複雑化することがない。
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1…油圧ショベル(建設機械)、2…油圧ポンプ(メインポンプ)、3a…ブームシリンダ(油圧アクチュエータ)、3b…アームシリンダ(油圧アクチュエータ)、3c…バケットシリンダ(油圧アクチュエータ)、3d…オフセットシリンダ(油圧アクチュエータ)、3e…旋回モータ(油圧アクチュエータ)、3f,3g…走行モータ(油圧アクチュエータ)、4a〜4g…操作レバー装置(操作装置)、5a〜5g…流量制御弁、6…メインリリーフ弁、7…パイロットポンプ、7a…吐出油路、7b…パイロット圧供給油路、8…パイロットリリーフ弁、10a,10b〜16a,16b…パイロットライン、20a,20b〜26a,26b…油圧駆動部、31a,31b,31c…角度センサ、32…干渉防止コントローラ、32a…比例弁制御部、32b…制御領域設定部、33a,33b,33c…電磁比例減圧弁、34…油圧ロック弁、40…エンジン、41…オルタネータ、50,50A…演算テーブル、101a…ブーム(フロント部材)、101b…アーム(フロント部材)、101c…バケット(フロント部材)、101d…オフセット(フロント部材)、101e…シリンダステー(フロント部材)、101f…上部旋回体、101g…下部走行体、101h,101j…連結部材、101k…ロッド、101m…ブレード、102…フロント作業機、103…車体、104…キャブ(運転室)、A…減速領域、B…停止領域、C…禁止領域、D…基準面との距離、D1…第1設定値、D2…第2設定値、D3…第3設定値、E1…減速領域の境界面、E2…停止領域の境界面、E3…禁止領域の境界面、F…基準面、r…電磁比例減圧弁の前後圧力比、X…非制御領域、Y…制御領域。

Claims (2)

  1. 運転室を有する車体と、
    前記車体に上下方向に回動可能に取り付けられたオフセット式のフロント作業機と、
    前記フロント作業機を構成する複数のフロント部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータと、
    前記複数の油圧アクチュエータのそれぞれに対応して設けられた複数の操作装置と、
    前記複数の油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータに供給される圧油の流量を制御する複数の流量制御弁と、
    前記油圧ポンプを駆動するエンジンと、
    前記運転室の周囲に外側から内側に向かって順に減速領域と停止領域とを予め設定しており、前記フロント作業機が前記減速領域に侵入した場合は、前記複数のフロント部材の動作を減速させることで前記フロント作業機の動作を減速させ、前記フロント作業機が更に前記停止領域に侵入した場合は、前記複数のフロント部材の動作を停止させることで前記フロント作業機の動作を停止させる干渉防止装置とを備えた建設機械において、
    前記干渉防止装置は、前記エンジンが始動してから所定の設定時間が経過するまで、前記減速領域及び前記停止領域をそれぞれ通常作業時の設定よりも予め設定した所定の距離だけ前記運転室の外側に向かって拡大させて設定し、前記エンジンが始動してから前記所定の設定時間が経過した後に、前記減速領域及び前記停止領域をそれぞれ通常作業時の設定に戻すように構成したことを特徴とする建設機械。
  2. 請求項1に記載の建設機械において、
    前記所定の設定時間は、前記建設機械の仕向地ごとに予め固定で設定されたことを特徴とする建設機械。
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