JP2017056401A - ノズル - Google Patents

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和彦 原田
Kazuhiko Harada
和彦 原田
明翫 市郎
Ichiro Meigan
市郎 明翫
良平 増田
Ryohei Masuda
良平 増田
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Abstract

【課題】旋回用のワーラーを内部に組みつけたノズルにおいて、該ワーラーを設置するノズル本体の周壁の隅部に圧力損失が発生するのを防止する。【解決手段】ノズル本体の中心軸線に沿う断面円形の流路の後端に流入口を有すると共に前端に噴射口を有し、中心軸の外面から複数の捩った羽根を突設したプロペラ形状のワーラーを、前記流入口側の流路を囲む周壁内面に当接させて配置し、該ワーラーの設置位置の前部から前記噴射口にかけて、旋回室、縮流室、小径室、ラッパ状に広がる噴口室を順次設け、前記ワーラーを囲む周壁内面を前方に向けて2.5°〜7.5°の傾斜角度で縮径させると共に、該周壁内面に当接させる前記複数の羽根で構成する仮想外周を前記傾斜角度と同等な角度で傾斜させ、かつ、前記旋回室と前記縮流室の境界、該縮流室と前記小径室の境界、該小径室と前記噴口室の境界のいずれにもエッジを設けずにアール部を介して連続させている。【選択図】図1

Description

本発明はノズルに関し、詳しくは、地熱発電プラントにおいて復水器内の排気蒸気に冷却水を散水するスプレーノズルとして好適に用いられるものである。
復水器内の排気蒸気を効率良く冷却するには、排気蒸気と冷却水との接触効率を高める必要がある。そのため、噴霧する冷却水の液滴の微細化、液滴の高密度化、噴霧角度の広角化および噴霧範囲内での流量分布の均等化が求められている。かつ、冷却水を噴霧するスプレーノズルには、冷却水に含まれる異物により目詰まりが発生しにくいことが求められている。
前記復水器に好適に用いられるノズルとして、本出願人は実用新案登録第2579028号公報(特許文献1)で図6(A)(B)に示すノズル100を提供している。該ノズル100は円筒形状の一端に吸入口102、他端に噴口103を設けたノズル本体101の内部には、吸入口102の近傍の周壁内面より周方向に間隔をあけて複数の羽根105A〜105Cをねじらせて一体的に突設している。これら羽根105A〜105Cがラップする部分の間に傾斜した隙間108を設け、吸入口102から流入する流体を羽根105の傾斜した隙間108を通過させて旋回流を発生させ、噴口103から噴霧している。
前記ノズル100では、羽根105A〜105Cにねじれ角を与えて羽根の長さを大とし、羽根の隙間108を流れる流体の旋回流を長くしている。旋回流を長くすることで、噴霧の流量分布の均一化および粒子径の微細化を図ることができ、かつ、羽根105A〜105Cの間の隙間108を大きくして異物通過径を大としているため、異物による目詰まりを防止できる。
実用新案登録第2579028号公報
しかしながら、特許文献1のノズル100では、羽根105A〜105Cを円筒形状のノズル本体101の同一径の大径室の周壁内面より突出しているため、羽根105A〜105Cの隙間108を通過して旋回流として噴口103側へ流通する過程で、周壁内面に沿った部分、特に、羽根105A〜105Cの突出基部の噴口側隅部(図7中にSで示すクロス斜線部分)に圧力損失が生じ、流量係数が低くなる。
前記のように、流量係数が低くなると、流速が低下し、粒子の微細化機能が低下し、液滴が粗くなる要因となる。排気蒸気に噴霧する冷却水の液滴が微細化されている程、冷却能力を高めることができるため、前記ノズルにおいて、羽根の突出基部で圧力損失を発生させず、流量係数の低下を招かない構成とすることが好ましい。
さらに、特許文献1のノズルでは、別体のワーラーを設けずに、ノズル本体101の周壁内面から羽根105A〜105Cを突設しているが、これら羽根105A〜105Cの先端に囲まれた小さい貫通穴109がある。該貫通穴109に流体中に含まれる異物が詰まる問題があると共に、複数の羽根105A〜105Cをノズル本体101の周壁内面から一体的に突設するため、製造上の制約が多い問題があった。
本発明は前記課題に鑑みてなされたもので、旋回流を発生させる羽根の突出基部で圧力損失を発生させず、流量係数の低下を招かないようにし、さらに、噴口までの旋回流の流速を高めると共に、流体の旋回力を強めて粒子径の小さい霧を広範囲に均一に噴霧でき、かつ、ノズル内部で目詰まりが発生しにくいノズルを提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、ノズル本体の中心軸線に沿う断面円形の流路の後端に流入口を有すると共に前端に噴射口を有し、
中心軸の外面から複数の捩った羽根を突設したプロペラ形状のワーラーを、前記流入口側の流路を囲む周壁内面に当接させて配置し、
前記ワーラーの設置位置の前部から前記噴射口にかけて、旋回室、縮流室、小径室、ラッパ状に広がる噴口室を順次設け、
前記ワーラーを囲む周壁内面を前方に向けて2.5°〜7.5°の傾斜角度で縮径させると共に、該周壁内面に当接させる前記複数の羽根で構成する仮想外周を前記傾斜角度と同等な角度で傾斜させ、かつ、
前記旋回室と前記縮流室の境界、該縮流室と前記小径室の境界、該小径室と前記噴口室の境界のいずれにもエッジを設けずにアール部を介して連続させていることを特徴とするノズルを提供している。
前記ノズルに流入口から流入する冷却水等の流体は、前記プロペラ形状のワーラーの羽根の間の旋回流路より発生させる旋回流として前記旋回室に流入させ、該旋回室の前部に周壁を縮径させた縮流室、該縮流室の前部に最小径とした小径室を設け、該小径室から前記噴射口にかけてラッパ状に拡径する噴口室を設け、該噴口室の先端の最大開口部を噴霧を発生させる前記噴射口としている。
前記ワーラーの中心軸は中央に貫通穴のない中実体とし、かつ、前端にかけて縮径させたテーパ棒としている。
前記特許文献1のノズルでは、ノズル本体の周壁内面から複数の羽根を突設しているため、これら羽根の先端に囲まれた小さい貫通穴に異物が詰まる問題および製造上の制約が多い問題があったが、本発明では、異物が詰まる貫通穴を無くすために、中心軸の外周からプロペラ形状に複数の羽根を設けた別体のワーラーをノズル本体に組み込んでいる。該プロペラ形状の複数の羽根を中心軸の外面から突設したワーラーは、複数の羽根を所要角度で捩っていると共に、ラップする羽根の間に螺旋状の旋回流路を比較的長く形成できるため、特許文献1のノズルと同様に噴霧の流量分布の均一化および粒子径の微細化を図ることができる。
特に、本発明のノズルでは、ワーラーを囲む周壁内面を噴射側に向けて次第に縮径する傾斜面とすると共に該周壁内面に接する羽根の外周面も傾斜させているため、特許文献1のノズルで問題となる羽根の基部に当たる旋回室の周壁隅部での圧力損失を無くすことができ、流量係数を低下させない。
前記ワーラーの設置部位の周壁に連続する旋回室の周壁は傾斜させずに真っすぐな直管状としても良いし、前記ワーラーの設置部位から前記縮流室に達する前記旋回室を囲む周壁内面を前方に向けて2.5°〜7.5°の傾斜角度で縮径させてもよい。
さらに、本発明では、旋回流が流通する旋回室、縮流室、噴口室の周壁にエッジを設けないと共に、噴口室をラッパ状として噴射口から負圧が作用するようにしているため、旋回流の流速を高めることができる。その結果、液滴の更なる微粒化を図れると共に、広角に噴霧でき、噴霧範囲での流量分布の均一化を図ることができる。
前記噴射口から前記小径室の前端に到るまでの長さ方向の寸法L1、該小径室の長さ方向の寸法L2、該小径室の後端から前記縮流室の後端に到る長さ方向の寸法L3、該縮流室の後端から前記旋回室の後端に到る長さ方向の寸法L4は、L1:L2:L3:L4=1〜2:1:0.6〜2:1.2〜4.5とすることが好ましい。
また、前記噴口室の先端の噴射口の直径D1、前記小径室の直径D2、前記縮流室の後端の直径D3、前記旋回室の後端の直径D4は、D1:D2:D3:D4=1.5〜2.5:1:2〜3:2〜3.4とすることが好ましい。
また、前記縮流室と小径室の境界は4R〜6Rで湾曲させると共に、前記最小径部と噴口室の境界は10R〜22R(好ましくは20R)で湾曲させ、
ラッパ形状とした噴角を80°〜140°とし、
前記噴射口の直径は55mm〜75mm、
噴量を440〜570L/min、
噴霧圧力を0.03〜0.05MPa、
噴霧中の平均粒子径を1500〜2500μmとすることが好ましい。
前記ワーラーの羽根の枚数は6〜8枚が好ましく、かつ、羽根のリード角度を40°〜60°(好ましくは50°)とし、これらの羽根を突出する前記中心軸の円錐状先端部は30°〜50°の傾斜とすることが好ましい。
本発明の前記ノズルは、地熱発電用の復水器において、排気蒸気の冷却用として好適に用いられる。
即ち、復水器のガス冷却室の全体に前記ノズルから冷却水を噴霧すると、冷却水の液滴が小さく且つ噴霧範囲に均等な流量分布で噴霧されるため、排気蒸気からなるガスを効率良く且つ均等に冷却することができる。
前記のように、本発明のノズルでは、ワーラーを囲む周壁内面とワーラーの羽根の外周面も傾斜させているため、羽根の基部に当たる周壁隅部での圧力損失を無くすことができ、流量係数の低下を防止できる。さらに、旋回流が流通する旋回室、縮流室、噴口室の周壁にエッジを設けないと共に、噴口室をラッパ状として流出口から負圧が作用するようにしているため、旋回流の流速を高めることができる。その結果、液滴の更なる微粒化を図れると共に、広角に噴霧できると共に、噴霧範囲での流量分布の均一化を図ることができる利点を有する。
本発明の実施形態のノズルを示し、(A)は断面図、(B)は流体の流れ方向を示したノズルの断面図である。 前記ノズルのノズル本体に組みつけるワーラーを示し、(A)は前方から見た斜視図、(B)は後方から見た斜視図、(C)は側方から見た斜視図である。 (A)は前記ワーラーの側面図、(B)は平面図である。 実験例Aの結果を示す図面である。 実験例Bの結果を示す図面である。 (A)(B)は従来例の断面図である。 前記従来例の問題点を説明する図面である。
以下、本発明のノズルの実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態の一流体を噴霧するノズル1を示し、ノズル本体2の内部にワーラー3を挿入固定している。
ノズル本体2は、全体を略円筒形とした樹脂成形品または鋳造品であり、ノズル本体2の周壁4に囲まれた断面円形の中空部を流路5としている。中心軸線Lを主軸とする流路5の後端開口を流入口6とすると共に、前端開口を流出口(噴射口)7としている。流路5は流入口6に連続する大径室10にワーラー3を挿入固定し、該ワーラー3の設置位置の前部を旋回室11とし、該旋回室11の前部は周壁4を急激に縮径させた縮流室12とし、該縮流室12の前部に小径室13を設け、該小径室13から前記流出口7にかけてラッパ状に拡径する噴口室14を設けている。
前記大径室10の後端の流入口6から旋回室11の前端11aまで、周壁4の内面4iを中心軸線Lに対して角度θ1の傾斜角度で傾斜させて、前方の噴射側に向けて流路5の断面積を減少している。前記角度θ1は2.5°〜7.5°の範囲が好ましく、本実施形態ではθ1を7.5°としている。
大径室10の前端と旋回室11の後端11bとの間に図2および図3に示すワーラー3を挿入固定している。該ワーラー3は中心軸21の外面から複数(本実施形態では6枚)の羽根22(22A〜22F)をプロペラ状に突設し、6枚の羽根22のリード角度を50°としている。中心軸21は中実棒材とし、前端に円錐状先端部21aを設けている。該円錐状先端部21aの傾斜角度は30°〜50°の範囲としている。
中心軸21の外周から周方向に一定間隔をあけて突設する6枚の羽根22は同一形状で、前後方向から見て、図3(B)に示すように略扇形状としている。これら羽根22は図2(A)〜(C)に示すように軸線方向Lで捩らせ、図2(C)に示すように、羽根22の後部広面22bを流入口6に向けると共に、羽根22の前部広面22cを流出側に向けるようにしている。周方向で隣接する捩らせた羽根22同士を前後方向でラップさせ、ラップして対向する羽根22の間に大きな空間を設け、該空間を後方から前方へ旋回する旋回流路3fとしている。
また、中心軸21の外周に一定間隔で突設する6枚の羽根22A〜22Fで構成する仮想外周、即ち、図3(A)で示す一点鎖線の外周22Sは、周壁内面4iと同一角度θ1で傾斜させている。図1に示すように、6枚の羽根22A〜22Fの外周端22gを周壁内面4iに当接させることで、流入口6から大径室10に流入する流体は6枚の羽根22A〜22Fの間の旋回流路3fを流れ、旋回室11内に旋回流として流入するものとしている。
前記周壁内面4iおよびワーラー3の外周の傾斜角度θ1を2.5°〜7.5°としていることにより、図1(B)に示すワーラー3から流出する流体Qの旋回流が周壁内面4iに沿って流れ、ワーラー3の配置位置の隅部に発生する圧力損失を少なくし、旋回流の流速を高め、旋回力を強くして、旋回流中の液滴の微粒化を促進している。
前記旋回室11の前端11aから周壁4を急激に縮径して縮流室12を設け、縮流室12の最小径となる前端12aに流路5中で最小径となる小径室13を設けている。前記旋回室11の前端11aと縮流室12との間の一点鎖線で示す境界の周壁内面4i、縮流室12の前端12aと小径室13との間の一点鎖線で示す境界の周壁内面4iにはエッジを設けず、アールを介して連続している。
小径室13の前端13aから流出口7に向けてラッパ状に広がる噴口室14を設け、前記小径室前端13aと噴口室14との一点鎖線で示す境界の周壁内面4iにもエッジを設けず、アールを介して連続している。
具体的には、縮流室12と小径室13の境界は4R〜6Rで湾曲させ、小径部13と噴口室14の境界は10R〜22Rで湾曲させている。
ラッパ形状とした流出口7の噴角を80°〜140°とし、本実施形態では95°としている。
前記流出口7から小径室13の前端13aに到るまでの長さ方向の寸法L1(即ち、噴口室14の長さ)、該小径室13の長さ方向の寸法L2、前記縮流室12の長さ方向の寸法L3、前記旋回室11の長さ方向の寸法L4は、L1:L2:L3:L4=1〜2:1:0.6〜2:1.2〜4.5としている。
また、噴口室14の先端の流出口(噴射口)7の直径D1、小径室13の直径D2、縮流室12の後端(即ち、旋回室11の前端11a)の直径D3、旋回室11の後端11bの直径D4は、D1:D2:D3:D4=1.5〜2.5:1:2〜3:2〜3.4としている。
具体的には、前記L1は15mm〜25mm、L2は8mm〜24.5mm、L3は15mm〜20mm、L4は27mm〜51mmとすることが好ましい。
また、前記D1は55mm〜75mm、D2は30mm〜35mm、D3は60mm〜90mm、D4は62.5mm〜103mmとすることが好ましい。
また、噴量を440〜570L/min、噴霧圧力を0.03〜0.05MPa、噴霧中の平均粒子径を1500〜2500μmとすることが好ましい。
前記構成からなるノズル1は、ノズル本体2にワーラー3を挿入し、ワーラー3の羽根22の外周をノズル本体2の周壁内面4iに圧接固定して組み立てている。該ノズル1は、流入口6から所要圧力で流体Qを供給し、該流体Qをワーラー3で旋回させて、流出口7から旋回流として噴霧している。
詳細には、ノズル本体2の大径室10内に流入した流体Qはワーラー3の旋回流路3fを流れて、旋回室11に図1(B)に示すように旋回流として流出する。ワーラー3から出た旋回流は周壁内面4iおよびワーラー3の羽根22を前方に向けて傾斜させているため、周壁内面4iに当接する羽根22の隅部で発生する圧力損失を低減でき、旋回流の流速を低下させない。かつ、旋回室11を前方に向けて縮径方向に傾斜させているため、旋回流の流速を早め、旋回力を強化できる。かつ、ワーラー3を通過した地点から噴射口となる流出口7までの間には周壁内面4iにエッジがなく、アールで前記各室を連続しているため、流体Qの流通を阻害する要因はなく、スムーズに流通する。その結果、旋回流中の液滴の微粒化を促進できる。
旋回室11の前端11aから急激に縮径する縮流室12内に流入する旋回流は、さらに流速を高めて、小径室13に流入し、該小径室13からラッパ状に広がる噴口室14を通って流出口7から外方へ噴霧する。其の際、流出口7側から噴口室14を介して小径室13内の流体に負圧が作用する。よって、旋回室11の傾斜および縮流室12内での縮径により流体の供給圧が高められた状態で、さらに、流出口7側から負荷される負圧により、流体を流出口側へ吸引する作用が加わり、流出口7から噴射する流体の流速は更に高められることになる。即ち、負圧発生分に対応して流量係数がアップし、該流量係数のアップに対応して粒子径を更に微粒化できる。このように、噴霧される旋回流中の粒子を微粒化できるため、噴霧範囲内での液量の均一化を図ることができる
さらに、ノズル1は噴口室14から流出口7に向けてラッパ状に広げ、噴角(本実施形態では95°)を広くしているため、広範囲に微粒子の液滴を均等に含む流体を噴霧できる。さらにまた、ワーラー3の羽根22の間の旋回流路3fの断面積を大きくしているため、流体に混入する異物が詰まりにくく、ノズルの目詰まり発生を低減できる。
前記機能を有する本発明のノズル1は、地熱発電システムで設置される復水器において、排気蒸気を冷却するために冷却水を噴霧するノズルとして特に好適に用いられる。
「実験例A」
前記実施形態のノズルを用いて、該ノズルに供給する水からなる流体の圧力分布を測定した。前記ノズル1は流入口6から流出口7までの長さが60mmで、流入口6を始点位置(0mm)とし、ワーラー前端位置から5mm、15mm、25mm、35mm(旋回室)、45mm(縮流室)、60mm(小径室)の位置で流体圧力を測定した。該測定はノズル本体に測定穴を設けて行った。
流入口6に供給する水の供給圧力を図4のグラフに示すように、□Pin=50kPa、○Pin=40kPa、△Pin=30kPaとした。
前記測定位置での圧力Pは図4に示すように、測定地点60mmの小径室で−20kPaの負圧により吸引されている。このように、30kPa、40kPa、50kPaの圧力でノズルに供給する水に負圧発生分だけ水を吸引する力が作用して流速を高め、負圧発生分に対応して流量係数がアップすることが実証された。
「実験例B」
下記の実験例1、2および比較例のノズルを用い、噴霧圧力0.04MPaで噴霧実験を行い、流量分布と粒子径を測定した。その結果を、図5に示す。
実験例1:実施形態のノズルと噴角を122°とした点および傾斜角度θ1を2.5°とした点を相違させたノズル
実験例2:実施形態の噴角を約88°としたノズル
比較例:ノズル本体の周壁内面およびワーラーの羽に傾斜角度をつけずに直線とした点で実験例1と相違させたノズル
図5の表に示すように、比較例のノズルでは直下の粒子径が1894μmであるのに対して、実験例1では1728μm、実験例2では1634μmと大幅な小径化が図れることが実証された。また、120°の噴角とした比較例と実験例1とでは、比較例より実験例1の方が噴霧範囲を大幅に広げると共に、噴霧範囲内での流量分布が均一化している範囲も拡大していることが実証された。
本発明は前記実施形態に限定されず、ワーラーを囲む周壁内面が前記のように傾斜させるが、該傾斜面に連続する旋回室の周壁内面は傾斜させずに同一内径の直管形状としてもよい。
また、ワーラーの羽根は8枚としても良い。
さらに、地熱発電用の復水器内の排気蒸気を冷却するノズルの用途に限定されず、広範囲に冷却する必要がある分野にも好適に用いられる。
1 ノズル
2 ノズル本体
3 ワーラー
3f 旋回流路
4 周壁
4i 周壁内面
5 流路
6 流入口
7 流出口
10 大径室
11 旋回室
12 縮流室
13 小径室
14 噴口室
21 中心軸
22(22A〜22F) 羽根
Q 流体

Claims (5)

  1. ノズル本体の中心軸線に沿う断面円形の流路の後端に流入口を有すると共に前端に噴射口を有し、
    中心軸の外面から複数の捩った羽根を突設したプロペラ形状のワーラーを、前記流入口側の流路を囲む周壁内面に当接させて配置し、
    前記ワーラーの設置位置の前部から前記噴射口にかけて、旋回室、縮流室、小径室、ラッパ状に広がる噴口室を順次設け、
    前記ワーラーを囲む周壁内面を前方に向けて2.5°〜7.5°の傾斜角度で縮径させると共に、該周壁内面に当接させる前記複数の羽根で構成する仮想外周を前記傾斜角度と同等な角度で傾斜させ、かつ、
    前記旋回室と前記縮流室の境界、該縮流室と前記小径室の境界、該小径室と前記噴口室の境界のいずれにもエッジを設けずにアール部を介して連続させていることを特徴とするノズル。
  2. 前記ワーラーの中心軸は中央に貫通穴のない中実体とし、かつ、前端にかけて縮径させたテーパ棒としている請求項1に記載のノズル。
  3. 前記噴射口から前記小径室の前端に到るまでの長さ方向の寸法L1、該小径室の長さ方向の寸法L2、該小径室の後端から前記縮流室の後端に到る長さ方向の寸法L3、該縮流室の後端から前記旋回室の後端に到る長さ方向の寸法L4は、L1:L2:L3:L4=1〜2:1:0.6〜2:1.2〜4.5としている請求項1または請求項2に記載のノズル。
  4. 前記噴口室の先端の噴射口の直径D1、前記小径室の直径D2、前記縮流室の後端の直径D3、前記旋回室の後端の直径D4は、D1:D2:D3:D4=1.5〜2.5:1:2〜3:2〜3.4としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のノズル。
  5. 地熱発電用の復水器において、排気蒸気の冷却用として用いている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のノズル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111780105A (zh) * 2020-06-30 2020-10-16 云南滇凯节能科技有限公司 一种生产高光热比玻璃的天然气喷枪节能燃烧器

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