JP2017055623A - 電線束、及び、電線束の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)
複数の電線と、前記複数の電線を束ねて相対移動不能に保持するシート状の保持体と、を備えた電線束であって、
前記複数の電線は、
互いに隣り合う第1電線及び第2電線を含み、
前記保持体は、
前記第1電線の外周を周方向に覆った状態で前記第1電線の外周に接着された第1保持部と、前記第2電線の外周を周方向に覆った状態で前記第2電線に接着された第2保持部と、が繋がった箇所を折り目として湾曲した形状を有し、
前記第1電線及び前記第2電線は、
前記折り目の周辺の前記保持体を間に挟み且つ前記折り目に平行であるように配置され、
前記第1電線から延びる芯線及び前記第2電線から延びる芯線は、
超音波溶接によって一体化されている、
電線束であること。
(2)
上記(1)に記載の電線束において、
前記保持体が、
前記折り目の山側の該保持体の表面と、該保持体の他の箇所の表面と、を接着するように、前記複数の電線を束ねている、
電線束であること。
(3)
上記(2)に記載の電線束であって、
前記複数の電線が、
前記第1電線及び前記第2電線の双方に隣り合う第3電線を更に含み、
前記保持体が、
前記第3電線の外周を周方向に覆った状態で前記第3電線の外周に接着された第3保持部を更に有すると共に、前記折り目の山側の該保持体の表面と、前記第3保持部の外側面と、を接着するように前記複数の電線を束ねている、
電線束であること。
(4)
上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の電線束において、
前記保持体が、
該保持体のシート端部と、該保持体の他の箇所と、が接着された重複部を有する、
電線束であること。
(5)
上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の電線束において、
前記複数の電線が、
所定の芯線径を有する一の電線の周囲を前記一の電線よりも芯線径が大きい他の電線によって囲むように配置された、
電線束であること。
複数の電線が保持体によって相対移動不能に束ねられると共に、前記複数の電線から延びる複数の芯線が超音波溶接によって一体化された電線束、の製造方法であって、
前記複数の電線の各々を、互いに平行に伸びる複数の溝部を有するシート状に形成された前記保持体の前記複数の溝部の各々に配置する工程と、
前記保持体のシート端部に最も近い前記溝部に配置された前記電線の外周を周方向に覆うように、前記溝部を形成する前記保持体を前記電線に巻き付けながら前記保持体と前記電線とを接着する、巻き付け処理を行う工程と、
前記保持体が巻き付いた前記電線に隣接する前記溝部に配置された前記電線に対して前記巻き付け処理を行うことを、前記複数の電線の全てに対して順次に行うことにより、前記複数の電線を束ねる工程と、
前記保持体によって束ねられた前記複数の電線から延びる複数の芯線を、超音波溶接によって一体化する工程と、を備えた、
電線束の製造方法であること。
(7)
上記(6)に記載の電線束の製造方法において、
前記溝部が、
該溝部に配置される前記電線の軸線に直交する断面において、前記電線の外周長さよりも該溝部の表面長さの方が長いように形成された、
電線束の製造方法であること。
(8)
上記(6)又は上記(7)に記載の電線束の製造方法であって、
前記複数の電線を束ねる工程において、前記複数の電線の全てに対して前記巻き付け処理を行った後、前記保持体のシート端部を前記複数の電線を束ねている前記保持体の表面に接着する端部処理を行う、
電線束の製造方法であること。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る電線束1は、複数の電線21、それら電線21から延びる複数の芯線22、複数の芯線22の外周を覆う絶縁被覆23、及び、複数の電線21を束ねて相対移動不能に保持する保持体31を備えている。本例では、電線束1は、6本の電線21A〜21Fを備えている。
図3(a)に示すように、シート状の保持体31に接着材32および剥離紙41を層状に設ける。そして、図3(b)に示すように、成形ベース42を用意し、成形ベース42に対して保持体31側を向けて保持体31を積層させる。成形ベース42は、合成樹脂、金属または紙等の硬質の板材からなるもので、互いに平行な複数の線状の成形溝43A〜43Fが並列に設けられた断面視波形形状に形成されている。図4に示すように、複数の成形溝43A〜43Fを有する成形ベース42に保持体31を積層させることにより、保持体31は、互いに平行な複数の線状の溝部35A〜35Fを有する断面視波形形状に形成される。なお、成形ベース42として、板状のものに限らず、成形溝43A〜43Fを有する断面視波形形状の成形面が形成された治具を用いても良い。
保持体31から剥離紙41を剥がして接着材32を露出させ、保持体31の接着材32側を上方に向けて配置させる。更に、複数の電線21A〜21Fの先端部分において、絶縁被覆23A〜23Fを除去し、芯線22A〜22Fを露出させる。
保持体31のシート端部31aに最も近い溝部35Aに配置された電線21Aの外周を周方向に覆うように、保持体31を成形ベース42から外して電線21Aに巻き付けながら接着材32で接着する巻き付け処理を行う。
他の電線21B〜21Fに対して、下記のように前述の巻き付け工程で行った巻き付け処理を順次行い、複数の電線21A〜21Fを束ねる。
保持体31によって束ねられた複数の電線21A〜21Fから延びる複数の芯線22A〜22Fを、超音波溶接によって一体化する。
本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。
(1)
複数の電線(21A〜21F)と、前記複数の電線を束ねて相対移動不能に保持するシート状の保持体(31)と、を備えた電線束(1)であって、
前記複数の電線(21A〜21F)は、
互いに隣り合う第1電線(21B)及び第2電線(21C)を含み、
前記保持体(31)は、
前記第1電線(21B)の外周を周方向に覆った状態で前記第1電線の外周に接着された第1保持部(33B)と、前記第2電線(21C)の外周を周方向に覆った状態で前記第2電線に接着された第2保持部(33C)と、が繋がった箇所を折り目(34B)として湾曲した形状を有し、
前記第1電線(21B)及び前記第2電線(21C)は、
前記折り目(34B)の周辺の前記保持体を間に挟み且つ前記折り目に平行であるように、配置され、
前記第1電線から延びる芯線(22B)及び前記第2電線から延びる芯線(22C)は、
超音波溶接によって一体化されている、
電線束。
(2)
上記(1)に記載の電線束において、
前記保持体(31)が、
前記折り目(34B)の山側の該保持体の表面と、該保持体の他の箇所(33A)の表面と、を接着するように前記複数の電線を束ねている、
電線束。
(3)
上記(2)に記載の電線束であって、
前記複数の電線(21A〜21F)が、
前記第1電線及び前記第2電線の双方に隣り合う第3電線(21A)を更に含み、
前記保持体(31)が、
前記第3電線(21A)の外周を周方向に覆った状態で前記第3電線の外周に接着された第3保持部(33A)を更に有すると共に、
前記折り目(34B)の山側の該保持体の表面と、前記第3保持部(33A)の外側面と、を接着するように、前記複数の電線を束ねている、
電線束。
(4)
上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の電線束において、
前記保持体(31)が、
該保持体のシート端部(31b)と、該保持体の他の箇所(33B)と、が接着された重複部(P)を有する、
電線束。
(5)
上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の電線束において、
前記複数の電線(21A〜21F)が、
所定の芯線径を有する一の電線(21A)の周囲を前記一の電線よりも芯線径が大きい他の電線(21B〜21F)によって囲むように配置された、
電線束。
(6)
複数の電線(21A〜21F)が保持体(31)によって相対移動不能に束ねられると共に、前記複数の電線から延びる複数の芯線(22A〜22F)が超音波溶接によって一体化された電線束(1)、の製造方法であって、
前記複数の電線(21A〜21F)の各々を、互いに平行に伸びる複数の溝部(35A〜35F)を有するシート状に形成された前記保持体の前記複数の溝部の各々に配置する工程と、
前記保持体(31)のシート端部(31a)に最も近い前記溝部(35A)に配置された前記電線(21A)の外周を周方向に覆うように、前記溝部を形成する前記保持体を前記電線に巻き付けながら前記保持体(31)と前記電線(21A)とを接着する、巻き付け処理を行う工程と、
前記保持体が巻き付いた前記電線(21A)に隣接する前記溝部(35B)に配置された前記電線(21B)に対して前記巻き付け処理を行うことを、前記複数の電線の全てに対して順次に行うことにより、前記複数の電線を束ねる工程と、
前記保持体(31)によって束ねられた前記複数の電線から延びる複数の芯線(22A〜22F)を、超音波溶接によって一体化する工程と、を備えた、
電線束の製造方法。
(7)
上記(6)に記載の電線束の製造方法において、
前記溝部(35A〜35F)が、
該溝部に配置される前記電線の軸線に直交する断面において、前記電線(21A〜21F)の外周長さよりも該溝部(35A〜35F)の表面長さの方が長いように、形成された、
電線束の製造方法。
(8)
上記(6)又は上記(7)に記載の電線束の製造方法であって、
前記複数の電線を束ねる工程において、前記複数の電線の全てに対して前記巻き付け処理を行った後、前記保持体のシート端部(31b)を前記複数の電線を束ねている前記保持体(31)の表面に接着する端部処理を行う、
電線束の製造方法。
21A〜21F 電線
22A〜22F 芯線
31 保持体
33A〜33F 保持部
34A〜34E 折り目
31a,31b シート端部
35A〜35F 溝部
P 重複部
Claims (8)
- 複数の電線と、前記複数の電線を束ねて相対移動不能に保持するシート状の保持体と、を備えた電線束であって、
前記複数の電線は、
互いに隣り合う第1電線及び第2電線を含み、
前記保持体は、
前記第1電線の外周を周方向に覆った状態で前記第1電線の外周に接着された第1保持部と、前記第2電線の外周を周方向に覆った状態で前記第2電線に接着された第2保持部と、が繋がった箇所を折り目として湾曲した形状を有し、
前記第1電線及び前記第2電線は、
前記折り目の周辺の前記保持体を間に挟み且つ前記折り目に平行であるように配置され、
前記第1電線から延びる芯線及び前記第2電線から延びる芯線は、
超音波溶接によって一体化されている、
電線束。 - 請求項1に記載の電線束において、
前記保持体が、
前記折り目の山側の該保持体の表面と、該保持体の他の箇所の表面と、を接着するように、前記複数の電線を束ねている、
電線束。 - 請求項2に記載の電線束であって、
前記複数の電線が、
前記第1電線及び前記第2電線の双方に隣り合う第3電線を更に含み、
前記保持体が、
前記第3電線の外周を周方向に覆った状態で前記第3電線の外周に接着された第3保持部を更に有すると共に、前記折り目の山側の該保持体の表面と、前記第3保持部の外側面と、を接着するように前記複数の電線を束ねている、
電線束。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載の電線束において、
前記保持体が、
該保持体のシート端部と、該保持体の他の箇所と、が接着された重複部を有する、
電線束。 - 請求項1〜4の何れか一項に記載の電線束において、
前記複数の電線が、
所定の芯線径を有する一の電線の周囲を前記一の電線よりも芯線径が大きい他の電線によって囲むように配置された、
電線束。 - 複数の電線が保持体によって相対移動不能に束ねられると共に、前記複数の電線から延びる複数の芯線が超音波溶接によって一体化された電線束、の製造方法であって、
前記複数の電線の各々を、互いに平行に伸びる複数の溝部を有するシート状に形成された前記保持体の前記複数の溝部の各々に配置する工程と、
前記保持体のシート端部に最も近い前記溝部に配置された前記電線の外周を周方向に覆うように、前記溝部を形成する前記保持体を前記電線に巻き付けながら前記保持体と前記電線とを接着する、巻き付け処理を行う工程と、
前記保持体が巻き付いた前記電線に隣接する前記溝部に配置された前記電線に対して前記巻き付け処理を行うことを、前記複数の電線の全てに対して順次に行うことにより、前記複数の電線を束ねる工程と、
前記保持体によって束ねられた前記複数の電線から延びる複数の芯線を、超音波溶接によって一体化する工程と、を備えた、
電線束の製造方法。 - 請求項6に記載の電線束の製造方法において、
前記溝部が、
該溝部に配置される前記電線の軸線に直交する断面において、前記電線の外周長さよりも該溝部の表面長さの方が長いように形成された、
電線束の製造方法。 - 請求項6又は請求項7に記載の電線束の製造方法であって、
前記複数の電線を束ねる工程において、前記複数の電線の全てに対して前記巻き付け処理を行った後、前記保持体のシート端部を前記複数の電線を束ねている前記保持体の表面に接着する端部処理を行う、
電線束の製造方法。
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