JP2017054918A - n型拡散層形成用組成物、n型拡散層を有する半導体基板の製造方法及び太陽電池素子の製造方法 - Google Patents

n型拡散層形成用組成物、n型拡散層を有する半導体基板の製造方法及び太陽電池素子の製造方法 Download PDF

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麻理 清水
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Takeshi Nojiri
剛 野尻
倉田 靖
Yasushi Kurata
靖 倉田
岩室 光則
Mitsunori Iwamuro
光則 岩室
明博 織田
Akihiro Oda
明博 織田
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鉄也 佐藤
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Abstract

【課題】半導体基板において、不要なn型拡散層を形成させることなく、特定の部分にn型拡散層を形成することができ、半導体基板の特性の劣化を抑制可能なn型拡散層形成用組成物の提供。【解決手段】ドナー元素を含むガラス粒子と、分散媒と、を含有し、前記ガラス粒子の含有率が5質量%以上50質量%以下の範囲であり、前記ドナー元素を含むガラス粒子が、成分を酸化物で表示したときに、P2O3、P2O5及びSb2O3からなる群より選択される少なくとも1種のドナー元素含有物質と、SiO2、K2O、Na2O、Li2O、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V2O5、SnO、ZrO2、及びMoO3からなる群より選択される少なくとも2種のガラス成分物質と、を含有するn型拡散層形成用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、n型拡散層形成用組成物、n型拡散層を有する半導体基板の製造方法及び太陽電池素子の製造方法に関する。
太陽電池素子は、p型半導体領域及びn型半導体領域を備えた発電素子である。太陽電池素子の製造過程において、半導体基板の全体又は一部に、p型半導体領域又はn型半導体領域を形成する。n型半導体領域を形成した後、n型半導体領域以外の領域にp型半導体領域を形成する場合には、p型半導体領域を形成するために使用されるホウ素、アルミニウム等のp型ドーパントがn型半導体領域に拡散しないように、n型半導体領域に予めバリア層を形成して保護することが一般的である。
半導体基板にn型拡散層を形成する方法としては、オキシ塩化リンを用いる気相反応法が知られている。気相反応法では、半導体基板において、本来n型拡散層が必要となる片面(通常、受光面)のみならず、もう一方の面(非受光面、裏面)及び側面にもn型拡散層が形成される。
一方で、半導体の製造分野では、五酸化リン(P)、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)等のリン酸塩を含有する溶液の塗布によってn型拡散層を形成する方法(液相法)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法では溶液を用いるために、上記混合ガスを用いる気相反応法と同様、リンの拡散が側面及び裏面にもおよび、受光面のみならず、側面及び裏面にもn型拡散層が形成される。そのため、素子としてpn接合構造を有する半導体基板を得るには、側面においてはエッチングを行い、裏面においてはn型拡散層をp型拡散層へ変換しなければならない。一般には、裏面に第13族元素であるアルミニウムのペーストを塗布し、焼成して、n型拡散層をp型拡散層へ変換している。
このため、所望の部位にn型拡散層を形成する方法として、特許文献2のように、ドナー元素をガラス粒子中に含有させたn型拡散層形成用組成物も検討されている。
特開2002−75894号公報 特開2012−084830号公報
しかし、特許文献2に記載の方法でも、所望の領域以外にn型拡散層が形成されるのを十分に抑えることができない場合があった。また、半導体基板としての特性の更なる向上が望まれている。
本発明は、以上の従来の問題点に鑑みなされたものであり、半導体基板において、不要なn型拡散層を形成させることなく、特定の部分にn型拡散層を形成することができ、半導体基板の特性の劣化を抑制可能なn型拡散層形成用組成物、n型拡散層を有する半導体基板の製造方法、及び太陽電池素子の製造方法の提供を課題とする。
上述の特許文献2に記載の方法では、ガラス粒子が吸湿し、水分に溶解した不純物が熱拡散処理時にアウトディフュージョンを起こす恐れがあることが明らかとなった。また、不純物拡散濃度を高くするために、n型拡散層形成用組成物中のガラス粒子量を多くすると、熱拡散後に形成されるガラス層の除去工程が煩雑になり、半導体基板としての特性が劣化する可能性があることが明らかとなった。
そこで、前記課題を解決する手段は以下の通りである。
<1> ドナー元素を含むガラス粒子と、分散媒と、を含有し、
前記ガラス粒子の含有率が5質量%以上50質量%以下の範囲であり、
前記ドナー元素を含むガラス粒子が、成分を酸化物で表示したときに、P、P及びSbからなる群より選択される少なくとも1種のドナー元素含有物質と、SiO、KO、NaO、LiO、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V、SnO、ZrO、及びMoOからなる群より選択される少なくとも2種のガラス成分物質と、を含有するn型拡散層形成用組成物。
<2> 前記ガラス粒子と反応して結晶化する元素を更に含有する前記<1>に記載のn型拡散層形成用組成物。
<3> ケイ素含有化合物を更に含有する前記<1>又は<2>に記載のn型拡散層形成用組成物。
<4> 前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のn型拡散層形成用組成物を半導体基板に付与する工程と、
前記n型拡散層形成用組成物を付与した前記半導体基板を熱拡散処理する工程と、
前記半導体基板上に生成した、n型拡散層形成用組成物の熱拡散処理物であるガラス層をエッチングにより除去する工程と、
を含むn型拡散層を有する半導体基板の製造方法。
<5> 前記半導体基板がシリコン基板である前記<4>に記載のn型拡散層を有する半導体基板の製造方法。
<6> 前記<4>又は<5>に記載のn型拡散層を有する半導体基板の製造方法により製造されるn型拡散層を有する半導体基板に、電極を形成する工程を含む太陽電池素子の製造方法。
本発明によれば、半導体基板において、不要なn型拡散層を形成させることなく、特定の部分にn型拡散層を形成することができ、半導体基板の特性の劣化を抑制可能なn型拡散層形成用組成物、n型拡散層を有する半導体基板の製造方法、及び太陽電池素子の製造方法を提供することができる。
太陽電池素子の製造工程の一例を概念的に示す断面図である。 (A)は、太陽電池素子を受光面側から見た平面図であり、(B)は(A)の一部を拡大して示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合、原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本明細書において組成物中の各成分の含有率は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
本明細書において組成物中の各成分の粒子径は、組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本明細書において「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
まず、本実施形態のn型拡散層形成用組成物について説明し、次にn型拡散層形成用組成物を用いるn型拡散層を有する半導体基板の製造方法、及び太陽電池素子の製造方法について説明する。
<n型拡散層形成用組成物>
本実施形態のn型拡散層形成用組成物は、少なくともドナー元素を含むガラス粒子(以下、単に「ガラス粒子」と称する場合がある)と、分散媒と、を含有し、ガラス粒子の含有率が5質量%以上50質量%以下の範囲であり、ドナー元素を含むガラス粒子が、成分を酸化物で表示したときに、P、P及びSbからなる群より選択される少なくとも1種のドナー元素含有物質と、SiO、KO、NaO、LiO、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V、SnO、ZrO、及びMoOからなる群より選択される少なくとも2種のガラス成分物質と、を含有する。n型拡散層形成用組成物は、付与性等を考慮して、その他の添加剤を必要に応じて更に含有してもよい。
ここで、n型拡散層形成用組成物とは、ドナー元素を含有し、半導体基板に付与した後にこのドナー元素を熱拡散することで半導体基板にn型拡散層を形成することが可能な材料をいう。
本実施形態のn型拡散層形成用組成物を用いることで、所望の部位にのみn型拡散層が形成され、裏面及び側面には不要なn型拡散層が形成されない。その理由は明らかではないが以下のように考えることができる。
n型拡散層形成用組成物中のガラス粒子が「ガラス形態である」ことにより、ドナー元素がガラス粒子中の元素と結合しているか、又はガラス粒子中に取り込まれている。したがって、液相法及び気相法の場合に比べて、ガラス粒子を用いる方法では、ドナー元素が他の元素によって十分捕捉されているため、ドナー元素が揮散しにくくなり、その結果、熱拡散処理時にアウトディフュージョンの発生が抑制される、と推測される。
したがって、本実施形態のn型拡散層形成用組成物を適用すれば、従来広く採用されている気相反応法で実施されているサイドエッチング工程が不要となり、工程を簡易化できる。また、裏面に形成されたn型拡散層をp型拡散層へ変換する工程も不要となる。そのため、裏面のp型拡散層の形成方法、裏面電極の材質、形状及び厚さが制限されず、これらの選択肢が広がる。また詳細は後述するが、裏面電極の厚さに起因した半導体基板内の内部応力の発生が抑えられ、半導体基板の反りも抑えられる傾向にある。
n型拡散層形成用組成物に含有されるガラス粒子は、熱拡散処理時に溶融し、半導体基板上にガラス層を形成する。このガラス層からドナー元素が半導体基板へ移動し、n型拡散層を形成する。
n型拡散層形成用組成物中のガラス粒子の含有率を5質量%以上とすることにより、熱拡散処理によってドナー元素の半導体基板へのドーピングが十分となり、n型拡散層を十分に形成することができる。また、熱拡散処理によって形成されるガラス層が半導体基板を十分に被覆し、n型拡散層が均質化する。
尚、従来の気相反応法及びリン酸塩含有の溶液を塗布する方法においてもn型拡散層の上にガラス層が形成されており、よって本実施形態において形成したガラス層は、従来の方法と同様に、エッチングにより除去することができる。したがって本実施形態のn型拡散層形成用組成物は、従来の方法と比べても不要な生成物を発生させず、工程を増やすこともない。
そして、n型拡散層形成用組成物に含有されるガラス粒子の含有率が50質量%以下の場合、n型拡散層の上に形成されるガラス層を比較的短時間に除去することができる。尚、本明細書では、n型拡散層を形成し且つn型拡散層の上に形成されるガラス層を除去するために要する総時間を「n型拡散層を形成するのに要する時間」と定義する。よって、n型拡散層の上に形成されるガラス層が短時間で除去されることにより、n型拡散層を形成するのに要する時間が短縮される。熱拡散後に形成されるガラス層の除去が簡便であることにより、半導体基板の特性劣化が抑えられる。
尚、n型拡散層形成用組成物中のガラス粒子の含有率が50質量%以下であると、ガラス粒子の粉砕に湿式粉砕法を適用したときに、過度にスラリーの粘度が増大するのが抑えられ、スラリーの粉砕効率及び回収率に優れる、という利点も有する。
ドナー元素を含むガラス粒子について、詳細に説明する。尚、ドナー元素とは、半導体基板中にドーピングさせることによってn型拡散層を形成することが可能な元素である。
ドナー元素を含むガラス粒子は、成分を酸化物で表示したときに、P、P及びSbからなる群より選択される少なくとも1種のドナー元素含有物質と、SiO、KO、NaO、LiO、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V、SnO、ZrO、及びMoOからなる群より選択される少なくとも2種のガラス成分物質と、を含有する。
ドナー元素を含むガラス粒子は、成分を酸化物で表示したときに、少なくとも1種のドナー元素含有物質及び少なくとも2種のガラス成分物質の3種類以上の成分を含むガラス粒子である。3種類以上の成分を含む場合、吸湿性をより低減することが可能なため、熱拡散処理時のアウトディフュージョンが効果的に抑制される傾向にある。
ガラス粒子は、必要に応じて成分比率を調整することによって、溶融温度、軟化点、ガラス転移点、化学的耐久性等を制御することが可能である。この観点から、ガラス粒子は、更に以下に記す成分を含むことが好ましい。
ドナー元素を含むガラス粒子の具体例としては、成分を酸化物で表示したときに、例えば、P−SiO−MgOガラス粒子、P−SiO−CaOガラス粒子、P−SiO−KOガラス粒子、P−SiO−NaOガラス粒子、P−SiO−BaOガラス粒子、及びP−SiO−ZnOガラス粒子が挙げられる。特に、P−SiO−MgOガラス粒子又はP−SiO−CaOガラス粒子が、吸湿性が低く、熱拡散処理時のアウトディフュージョンが効果的に抑制される点で、好ましい。
ガラス粒子中のドナー元素含有物質の含有率は、拡散濃度、溶融温度、軟化点、ガラス転移点、及び化学的耐久性を考慮して適宜設定することが望ましい。ガラス粒子中のドナー元素含有物質の含有率は、酸化物換算したときに、1質量%〜90質量%であることが好ましく、5質量%〜80質量%であることがより好ましく、10質量%〜75質量%であることが更に好ましい。
ガラス粒子中のガラス成分物質の含有率は、溶融温度、軟化点、ガラス転移点、及び化学的耐久性を考慮して適宜設定することが望ましい。ガラス粒子中のガラス成分物質の含有率は、一般には、酸化物換算したときに、0.1質量%〜95質量%であることが好ましく、0.5質量%〜90質量%であることがより好ましく、5.0質量%〜80質量%であることが更に好ましい。
ガラス粒子の軟化点は、熱拡散処理の際のn型拡散層形成用組成物の成分の拡散性、液だれ等の観点から、200℃〜1000℃であることが好ましく、300℃〜900℃であることがより好ましい。
ガラス粒子の形状としては、例えば、略球状、扁平状、ブロック状、板状及び鱗片状が挙げられる。n型拡散層形成用組成物とした場合の半導体基板への付与性、均一拡散性等の点から、ガラス粒子の形状は、略球状、扁平状又は板状であることが好ましい。
ガラス粒子の平均粒径は、100μm以下であることが好ましい。100μm以下の平均粒径を有するガラス粒子をn型拡散層形成用組成物に用いると、n型拡散層形成用組成物を半導体基板に付与して得られる組成物層が平滑になりやすい。ガラス粒子の平均粒径は、50μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることが更に好ましい。尚、ガラス粒子の平均粒径の下限は特に制限されないが、0.01μm以上であることが好ましい。
ここで、ガラス粒子の平均粒径は、体積平均粒子径(D50)を表し、レーザー散乱回折法粒度分布測定装置等により測定することができる。
ドナー元素を含むガラス粒子は、以下の手順で作製することができる。
最初にドナー元素を含むガラス粒子の原料を秤量し、るつぼに充填する。るつぼの材質としては、白金、白金−ロジウム、金、イリジウム、アルミナ、石英、炭素等が挙げられ、溶融温度、雰囲気、溶融物質との反応性等を考慮して適宜選ばれる。
次に、電気炉でガラス組成に応じた温度で加熱し、融液とする。このとき、融液が充分混合されるよう攪拌することが望ましい。加熱温度は、ドナー元素含有物質がガラス成分物質と結合する温度であれば、特に限定されない。例えば、ガラス成分物質としてSiOを使用する場合、ガラス成分物質及びドナー元素含有物質を含む混合物を1400℃以上に加熱して、ドナー元素を含むガラス粒子を製造することが好ましい。
続いて、得られた融液をカーボン板、ジルコニア板等の上に流し出して融液をガラス化する。次に、得られたガラスを粉砕し粒子状とする。粉砕にはスタンプミル、ジェットミル、ビーズミル、ボールミル等の公知の方法が適用できる。
n型拡散層形成用組成物中のドナー元素を含むガラス粒子の含有率は、5質量%〜50質量%であり、10質量%〜40質量%であることが好ましく、15質量%〜35質量%であることがより好ましい。
n型拡散層形成用組成物中のドナー元素含有物質の含有率は、n型拡散層形成用組成物の不揮発成分の総量に対して、0.1質量%〜99質量%であることが好ましく、1質量%〜95質量%であることがより好ましく、2質量%〜90質量%であることが更に好ましい。
ここで、「不揮発成分」とは、後述する溶剤等の揮発する物質以外のn型拡散層形成用組成物中の成分を意味する。ここで、揮発する物質とは、沸点が大気圧下で250℃以下である物質のことを意味する。
次に、分散媒について説明する。
分散媒とは、n型拡散層形成用組成物中において上記ガラス粒子を分散させる媒体である。具体的に分散媒としては、バインダー、溶剤、水等が使用される。
バインダーとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートポリマー、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド化合物、ポリビニルアミド化合物、ポリビニルピロリドン化合物、ポリ(メタ)アクリル酸化合物、ポリエチレンオキサイド化合物、ポリスルホン酸化合物、アクリルアミドアルキルスルホン酸化合物、セルロースエーテル化合物、セルロース誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチン、澱粉、澱粉誘導体、アルギン酸ナトリウム化合物、キサンタン、グアーガム、グアーガム誘導体、スクレログルカン、スクレログルカン誘導体、トラガカント、トラガカント誘導体、デキストリン、デキストリン誘導体、アクリル酸樹脂、アクリル酸エステル樹脂、ブタジエン樹脂、スチレン樹脂及びこれらの共重合体、並びに二酸化ケイ素等が挙げられる。バインダーは1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
バインダーの分子量は特に制限されず、n型拡散層形成用組成物としての所望の粘度を考慮して、適宜調整することが望ましい。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のケトン溶剤、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチル−n−ジ−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールジエチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルエチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のエーテル溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリエチレングリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソアミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル等のエステル溶剤、エチレングリコールメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のエーテルアセテート溶剤、アセトニトリル、N−メチルピロリジノン、N−エチルピロリジノン、N−プロピルピロリジノン、N−ブチルピロリジノン、N−ヘキシルピロリジノン、N−シクロヘキシルピロリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のアルコール溶剤、テルピネン、ターピネオール、ミルセン、アロオシメン、リモネン、ジペンテン、ピネン、カルボン、オシメン、フェランドレン等のテルペン溶剤、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノエーテル溶剤などが挙げられる。これらは1種単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
n型拡散層形成用組成物中の分散媒の含有比率は、付与性及びドナー濃度を考慮し決定される。n型拡散層形成用組成物の粘度は、付与性を考慮して、10mPa・s以上1000000mPa・s以下であることが好ましく、50mPa・s以上500000mPa・s以下であることがより好ましい。
n型拡散層形成用組成物は、その他の添加剤を更に含有してもよい。その他の添加物としては、例えば、上記ガラス粒子と反応して結晶化する元素が挙げられる。
n型拡散層形成用組成物は、半導体基板上に付与され、熱拡散処理されることでn型拡散層を形成するが、その際にn型拡散層の表面にガラス層が形成される。このガラス層はエッチングにより除去することができる。しかし、形成されるガラス層の種類によっては除去し難い場合がある。その場合に、ガラス層と結晶化しやすいAl、Ag、Mn、Cu、Fe、Zn、Si等の元素をn型拡散層形成用組成物に含有させておくことにより、エッチングの際にガラス層を除去し易くなる傾向がある。これらの元素のなかでも、Al、Ag、Si、Cu、Fe、Zn及びMnからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましく、Al、Ag、Si及びZnからなる群より選択される少なくとも1種を用いることがより好ましく、Agを用いることが更に好ましい。
n型拡散層形成用組成物は、電極形成用組成物と区別されることから、導電物質である金属を主成分とせず、金属の含有率は、ガラス粒子の種類、金属の種類等に応じて適宜調整することが望ましい。
n型拡散層形成用組成物が金属を含有する場合、n型拡散層形成用組成物における金属の含有率は、半導体基板のバルクライフタイムを低下させない観点から、ガラス粒子100質量%に対して、10質量%以下であることが好ましく、7質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることが更に好ましい。一方、n型拡散層形成用組成物における金属の含有率は、ガラス層の除去効率の観点からは、ガラス粒子100質量%に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、3質量%以上であることが更に好ましい。
また、n型拡散層形成用組成物は、その他の添加物として、ケイ素含有化合物を含有してもよい。n型拡散層形成用組成物がケイ素含有化合物を含有することで、ガラス粒子の表面と物理的相互作用、化学的相互作用又は化学結合により、耐湿性が向上する傾向にある。
ケイ素含有化合物としては、具体的には、例えば、シリコンアルコキシド、シリコーン樹脂及びアルキルシラザン化合物が挙げられ、これらのなかでも、熱拡散処理時にガラス粒子が溶融して形成されるガラス層をフッ酸で容易に除去できる観点から、シリコンアルコキシドが好ましく、ガラス粒子の耐湿性を向上させる観点からシランカップリング剤がより好ましく、ガラス粒子及び分散媒と相互作用のある官能基を有するシランカップリング剤が更に好ましい。
n型拡散層形成用組成物がケイ素含有化合物を含有する場合、n型拡散層形成用組成物におけるケイ素含有化合物の含有率は、ケイ素含有化合物が良好にガラス粒子の表面に付着し、耐湿性が向上する観点から、0.01質量%〜20質量%であることが好ましく、0.3質量%〜10質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜5質量%であることが更に好ましい。
<n型拡散層を有する半導体基板の製造方法及び太陽電池素子の製造方法>
本実施形態のn型拡散層を有する半導体基板の製造方法は、上述のn型拡散層形成用組成物を半導体基板に付与する工程と、n型拡散層形成用組成物を付与した半導体基板を熱拡散処理する工程と、半導体基板上に生成した、n型拡散層形成用組成物の熱拡散処理物であるガラス層をエッチングにより除去する工程と、を含む。
本実施形態の太陽電池素子の製造方法は、上述のn型拡散層を有する半導体基板の製造方法により製造されるn型拡散層を有する半導体基板に電極を形成する工程を含む。
半導体基板は特に制限されず、太陽電池素子に用いられる半導体基板を適用することができる。例えば、シリコン基板、リン化ガリウム基板、窒化ガリウム基板、ダイヤモンド基板、窒化アルミニウム基板、窒化インジウム基板、ヒ化ガリウム基板、ゲルマニウム基板、セレン化亜鉛基板、テルル化亜鉛基板、テルル化カドミウム基板、硫化カドミウム基板、リン化インジウム基板、炭化シリコン、ケイ化ゲルマニウム基板、銅インジウムセレン基板等が挙げられる。シリコン基板としては、結晶シリコン基板等が挙げられる。その中でも、シリコン基板を用いることが好ましい。
半導体基板は、n型拡散層形成用組成物を付与する前に前処理することが好ましい。前処理としては、半導体基板にアルカリ溶液を付与してダメージ層を除去し、テクスチャー構造をエッチングにて形成する工程が挙げられる。
詳細には、半導体基板としてシリコン基板を用いる場合、インゴットからスライスした際に発生するシリコン表面のダメージ層を20質量%苛性ソーダで除去する。次いで1質量%苛性ソーダと10質量%イソプロピルアルコールの混合液によりエッチングを行い、テクスチャー構造を形成する(図中ではテクスチャー構造の記載を省略する)。太陽電池素子は、受光面側にテクスチャー構造を形成することにより、光閉じ込め効果が促され、高効率化が図られる。
以下では、n型拡散層を有する半導体基板の製造方法及び太陽電池素子の製造方法について、図1を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、各図における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。図1は、太陽電池素子の製造工程の一例を概念的に表す模式断面図である。以降の図面においては、共通する構成要素に同じ符号を付す。
以下では、p型結晶シリコン基板を用いる場合で説明するが、n型結晶シリコン基板を用いてもよい。また、結晶シリコン基板は、アモルファスシリコン基板であってもよく、シリコン以外で構成される基板であってもよい。
図1(1)では、p型結晶シリコン基板10を準備する。p型結晶シリコン基板10は、アルカリ溶液を付与してダメージ層を除去し、テクスチャー構造をエッチングにて形成しておくことが好ましい。
図1(2)では、p型結晶シリコン基板10の受光面となる面に、上記n型拡散層形成用組成物を付与して、n型拡散層形成用組成物層11を形成する。付与方法には制限がなく、例えば、印刷法、スピンコート法、刷毛塗り、スプレー法、ドクターブレード法、ロールコート法、及びインクジェット法が挙げられる。半導体基板において、n型拡散層形成用組成物を付与する領域は、n型拡散層を形成する予定の領域に合わせて適宜その形状を変更できる。
n型拡散層形成用組成物層を形成した後、必要に応じて、n型拡散層形成用組成物層を乾燥することにより、分散媒の少なくとも一部を除去してもよい。乾燥温度は特に限定されず、例えば、80℃〜300℃程度の温度が挙げられる。例えば、ホットプレートを使用する場合は1分〜10分、乾燥機等を用いる場合は10分〜30分程度乾燥させることができる。この乾燥条件は、n型拡散層形成用組成物の溶剤組成に応じて適宜変更することができ、特に上記条件に限定されない。
また、本実施形態の製造方法を用いる場合には、裏面のp型拡散層(高濃度電界層)14の製造方法は、アルミニウムによるn型拡散層からp型拡散層への変換による方法に限定されることなく、従来公知のいずれの方法も採用でき、選択肢が広がる。したがって、例えば、B(ボロン)等の第13族の元素を含む組成物を付与して層13を形成し、高濃度電界層14を形成することができる。
次いで、上記n型拡散層形成用組成物層11を形成したp型結晶シリコン基板10を、600℃〜1200℃で熱拡散処理する。この熱拡散処理により、図1(3)に示すように半導体基板中へドナー元素が拡散し、n型拡散層12が形成される。熱拡散処理には公知の連続拡散炉、バッチ拡散炉等が適用できる。
熱拡散処理時のガスの種類は、特に限定されない。使用可能な単体ガスの種類としては、例えば、窒素ガス、酸素ガス、水素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス、ラドンガス、及びハロゲンガスが挙げられる。使用可能な化合物ガスとしては、例えば、メタン、プロパン等の有機ガス、及びオキシ塩化リン、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素等の加熱によりガス化可能な化合物が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。熱拡散処理工程におけるガスは空気を含んでいてもよい。また、n型拡散層を半導体基板上に均質的に形成できる理由から、酸素ガスを含むことが好ましい。酸素ガスの混合比は特に限定されない。
熱拡散処理時に、線速度で3mm/秒〜60mm/秒でガスを流すことが好ましく、線速度で5mm/秒〜20mm/秒でガスを流すことがより好ましい。
熱拡散処理の温度は特に限定されず、例えば、600℃〜1200℃が挙げられ、加熱装置内の温度均一性が得られる観点からは、700℃〜1150℃であることが好ましく、750℃〜1100℃であることがより好ましい。
熱拡散処理の時間は特に限定されず、例えば、1分〜60分が挙げられ、n型拡散層を有する半導体基板及び太陽電池素子の製造の量産性の観点からは、2分〜40分であることが好ましく、3分〜25分であることがより好ましい。
形成されたn型拡散層12の受光面には、リン酸ガラス等のガラス層(不図示)が形成されているため、このリン酸ガラスをエッチングにより除去する。エッチングとしては、フッ酸等の酸に浸漬する方法、苛性ソーダ等のアルカリに浸漬する方法など公知の方法が適用できる。
図1(2)及び(3)に示される、本実施形態のn型拡散層形成用組成物11を用いてn型拡散層12を形成するn型拡散層の形成方法では、所望の部位にのみn型拡散層12が形成され、裏面及び側面における不要なn型拡散層の形成が抑制される。
したがって、従来広く採用されている気相反応法によりn型拡散層を形成する方法では、側面に形成された不要なn型拡散層を除去するためのサイドエッチング工程が必須であったが、本実施形態の製造方法によれば、サイドエッチング工程が不要となり、工程が簡易化される。
また、気相反応法では、所望の部位以外に形成された不要なn型拡散層をp型拡散層へ変換する必要があった。この変換方法としては、所望の部位以外に形成されたn型拡散層に、第13族元素であるアルミニウムのペーストを付与し、熱拡散処理して、n型拡散層にアルミニウムを拡散させてp型拡散層へ変換する方法が採用されている。この方法においてp型拡散層への変換を充分なものとし、更にp層の高濃度電界層を形成するためには、ある程度以上のアルミニウム量が必要であることから、アルミニウム層を厚く形成する必要があった。しかしながら、アルミニウムの熱膨張率は、基板として用いるシリコンの熱膨張率と大きく異なることから、熱拡散処理及び冷却の過程でシリコン基板中に大きな内部応力を発生させ、シリコン基板の反りの原因となっていた。
この内部応力は、結晶シリコンの結晶粒界に損傷を与え、電力損失が大きくなるという課題があった。また、シリコン基板の反りは、モジュール工程における太陽電池素子の搬送時、及びタブ線と呼ばれる銅線との接続時において、太陽電池素子を破損させ易くしていた。近年では、スライス加工技術の向上から、結晶シリコン基板の厚みが薄型化されつつあり、更にセルが割れ易い傾向にある。
しかし本実施形態のn型拡散層を有する半導体基板の製造方法では、所望の部位にn型拡散層が形成され、不要なn型拡散層が形成されないことから、n型拡散層からp型拡散層への変換を行う必要がなくなり、アルミニウム層を厚くする必然性がなくなる。その結果、シリコン基板内の内部応力の発生や反りを抑えることができる。結果として、この半導体基板を用いた太陽電池素子では、電力損失の増大、及びセルの破損を抑えることが可能となる。
また、本実施形態の製造方法を用いる場合には、裏面のp型拡散層(高濃度電界層)14の製造方法は、アルミニウムによるn型拡散層からp型拡散層への変換による方法に限定されることなく、従来公知のいずれの方法も採用でき、選択肢が広がる。
また、裏面電極20に用いる材料は第13族のアルミニウムに限定されず、例えば、Ag(銀)及びCu(銅)を適用することができ、裏面電極20の厚さも従来のものよりも薄く形成することが可能となる。
図1(4)では、n型拡散層12の上に反射防止層16を形成する。反射防止層16は公知の技術を適用して形成される。例えば、反射防止層16が窒化ケイ素層の場合には、SiHとNHの混合ガスを原料とするプラズマCVD法により形成する。このとき、水素が結晶中に拡散し、ケイ素原子の結合に寄与しない軌道、即ちダングリングボンドと水素が結合し、欠陥を不活性化(水素パッシベーション)する。
より具体的には、混合ガスの流量比NH/SiHが0.05〜1.0、反応室の圧力が13.3Pa〜266.6Pa(0.1Torr〜2Torr)、層形成時の温度が300℃〜550℃、プラズマの放電のための周波数が100kHz以上の条件下で形成される。
図1(5)では、受光面の反射防止層16上に、受光面電極用金属ペーストをスクリーン印刷法で印刷し、乾燥させ、受光面電極ペースト層18を形成する。受光面電極用金属ペーストは、金属粒子とガラス粒子とを必須成分とし、必要に応じて樹脂バインダー、その他添加剤等を含む。
次いで、上記裏面の高濃度電界層14上にも裏面電極ペースト層20を形成する。前述のように、裏面電極ペースト層20の材質及び形成方法は、特に限定されない。例えば、アルミニウム、銀、銅等の金属を含む裏面電極用ペーストを付与し、乾燥させて、裏面電極ペースト層20を形成してもよい。このとき、裏面にも、モジュール工程における太陽電池素子間の接続のために、一部に銀電極形成用銀ペーストを設けてもよい。
図1(6)では、受光面電極ペースト層18及び裏面電極ペースト層20を熱処理(焼成)して受光面電極19及び裏面電極21をそれぞれ形成し、太陽電池素子を完成させる。600℃〜900℃の範囲で数秒〜数分熱処理(焼成)すると、受光面側では電極用金属ペーストに含まれるガラス粒子によって絶縁層である反射防止層16が溶融し、更に、p型結晶シリコン基板10の表面も一部溶融して、ペースト中の金属粒子(例えば銀粒子)がp型結晶シリコン基板10と接触部を形成し凝固する。これにより、形成した受光面電極19とp型結晶シリコン基板10とが導通される。これはファイアースルーと称されている。
受光面電極19の形状について説明する。受光面電極19は、バスバー電極30、及び該バスバー電極30と交差しているフィンガー電極32で構成される。図2(A)は、受光面電極19を、バスバー電極30、及び該バスバー電極30と交差しているフィンガー電極32からなる構成とした太陽電池素子を受光面側から見た平面図であり、図2(B)は、図2(A)の一部を拡大して示す斜視図である。
このような受光面電極19は、例えば、上述の金属ペーストのスクリーン印刷、又は電極材料のメッキ、高真空中における電子ビーム加熱による電極材料の蒸着などの手段により形成することができる。バスバー電極30とフィンガー電極32とからなる受光面電極19は、公知の方法により形成することができる。
上記では、受光面にn型拡散層、裏面にp型拡散層を形成し、更にそれぞれの層の上に受光面電極及び裏面電極を設けた太陽電池素子について説明したが、本実施形態のn型拡散層形成用組成物を用いればバックコンタクト型の太陽電池素子を作製することも可能である。
バックコンタクト型の太陽電池素子は、電極を全て裏面に設けて受光面の面積を大きくするものである。つまりバックコンタクト型の太陽電池素子では、裏面にn型拡散部位及びp型拡散部位の両方を形成しpn接合構造とする必要がある。本実施形態のn型拡散層形成用組成物は、特定の部位にのみn型拡散部位を形成することが可能であり、よってバックコンタクト型の太陽電池素子の製造に好適に適用することができる。
以下、本発明の実施例をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限するものではない。尚、特に記述が無い限り、薬品は全て試薬を使用した。また「%」は断りがない限り「質量%」を意味する。
[実施例1]
ガラス粒子(酸化物換算で、P:34%、SiO:39%、CaO:27%)9gと、エチルセルロース1.5gと、ターピネオール19.5gとを混合して、ガラス粒子の含有率が30%のペースト状のn型拡散層形成用組成物を調製した。
次に、調製したn型拡散層形成用組成物をスクリーン印刷によってp型シリコン基板の表面に付与し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥させた。続いて、950℃に設定した拡散炉で20分間の熱拡散処理を行った。
p型シリコン基板の表面に生成したガラス層を除去するため、p型シリコン基板を5%フッ酸に5分間浸漬した。その後、流水にて洗浄し、自然乾燥した。
n型拡散層形成用組成物を付与した側の表面のシート抵抗は10Ω/□であり、P(リン)が拡散してn型拡散層が形成されていた。裏面のシート抵抗は1000000Ω/□以上で測定不能であり、n型拡散層は形成されていなかった。尚、シート抵抗は、「Loresta−EP MCP−T360型低抵抗率計」((株)三菱化学アナリテック)を用いて四探針法により測定した。以降、シート抵抗は同様の方法で測定した。
[実施例2]
ガラス粒子(P:34%、SiO:39%、MgO:27%)15gと、エチルセルロース1.5gと、ターピネオール13.5gとを混合して、ガラス粒子の含有率が50%のペースト状のn型拡散層形成用組成物を調製した。
次に、調製したn型拡散層形成用組成物をスクリーン印刷によってp型シリコン基板表面に付与し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥させた。続いて、950℃に設定した拡散炉で20分間熱拡散処理を行った。
p型シリコン基板の表面に生成したガラス層を除去するため、p型シリコン基板を5%フッ酸に5分間浸漬した。その後、流水にて洗浄し、自然乾燥した。
n型拡散層形成用組成物を付与した側の表面のシート抵抗は7.5Ω/□であり、P(リン)が拡散してn型拡散層が形成されていた。裏面のシート抵抗は1000000Ω/□以上で測定不能であり、n型拡散層は形成されていなかった。
[実施例3]
ガラス粒子(P:34%、SiO:39%、MgO:27%)9gと、エチルセルロース1.5gと、ターピネオール19.5gとを混合して、ガラス粒子の含有率が30%のペースト状のn型拡散層形成用組成物を調製した。
次に、調製したn型拡散層形成用組成物をスクリーン印刷によってp型シリコン基板の表面に付与し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥させた。続いて、950℃に設定した拡散炉で20分間熱拡散処理を行った。
p型シリコン基板の表面に生成したガラス層を除去するため、p型シリコン基板を5%フッ酸に5分間浸漬した。その後、流水にて洗浄し、自然乾燥した。
n型拡散層形成用組成物を付与した側の表面のシート抵抗は8.5Ω/□であり、P(リン)が拡散してn型拡散層が形成されていた。裏面のシート抵抗は1000000Ω/□以上で測定不能であり、n型拡散層は形成されていなかった。
[実施例4]
ガラス粒子(P:34%、SiO:39%、MgO:27%)4.5gと、エチルセルロース1.5gと、ターピネオール24.0gとを混合して、ガラス粒子の含有率が15%のペースト状のn型拡散層形成用組成物を調製した。
次に、調製したn型拡散層形成用組成物をスクリーン印刷によってp型シリコン基板の表面に付与し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥させた。続いて、950℃に設定した拡散炉で20分間熱拡散処理を行った。
p型シリコン基板の表面に生成したガラス層を除去するため、p型シリコン基板を5%フッ酸に5分間浸漬した。その後、流水にて洗浄し、自然乾燥した。
n型拡散層形成用組成物を付与した側の表面のシート抵抗は10Ω/□であり、P(リン)が拡散してn型拡散層が形成されていた。裏面のシート抵抗は1000000Ω/□以上で測定不能であり、n型拡散層は形成されていなかった。
[実施例5]
ガラス(P:34%、SiO:39%、MgO:27%)粒子3.0gと、エチルセルロース1.5gと、ターピネオール25.5gとを混合して、ガラス粒子の含有率が10%のペースト状のn型拡散層形成用組成物を調製した。
次に、調製したn型拡散層形成用組成物をスクリーン印刷によってp型シリコン基板表面に付与し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥させた。続いて、950℃に設定した拡散炉で20分間熱拡散処理を行った。
p型シリコン基板の表面に生成したガラス層を除去するため、p型シリコン基板を5%フッ酸に5分間浸漬した。その後、流水にて洗浄し、自然乾燥した。
n型拡散層形成用組成物を付与した側の表面のシート抵抗は12Ω/□であり、P(リン)が拡散してn型拡散層が形成されていた。裏面のシート抵抗は1000000Ω/□以上で測定不能であり、n型拡散層は形成されていなかった。
[実施例6]
ガラス(P:34%、SiO:39%、MgO:27%)粒子1.5gと、エチルセルロース1.5gと、ターピネオール27.0gとを混合して、ガラス粒子の含有率が5%のペースト状のn型拡散層形成用組成物を調製した。次に、調製したn型拡散層形成用組成物をスクリーン印刷によってp型シリコン基板表面に付与し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥させた。続いて、950℃に設定した拡散炉で20分間熱拡散処理を行った。
p型シリコン基板の表面に生成したガラス層を除去するため、p型シリコン基板を5%フッ酸に5分間浸漬した。その後、流水にて洗浄し、自然乾燥した。
n型拡散層形成用組成物を付与した側の表面のシート抵抗は20Ω/□であり、P(リン)が拡散してn型拡散層が形成されていた。裏面のシート抵抗は1000000Ω/□以上で測定不能であり、n型拡散層は形成されていなかった。
[比較例1]
リン酸二水素アンモニウム(NHPO)粉末20g、エチルセルロース3g、及び酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル7gを混合し、ペースト状のn型拡散層形成用組成物を調製した。
次に、調製したn型拡散層形成用組成物をスクリーン印刷によってp型シリコン基板表面に付与し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥させた。続いて、950℃に設定した拡散炉で20分間熱拡散処理を行った。
p型シリコン基板の表面に生成したガラス層を除去するため、p型シリコン基板を5%フッ酸に5分間浸漬した。その後、流水にて洗浄し、自然乾燥した。
n型拡散層形成用組成物を付与した側の表面のシート抵抗は14Ω/□であり、P(リン)が拡散してn型拡散層が形成されていた。しかしながら、裏面のシート抵抗は50Ω/□であり、裏面にもn型拡散層が形成されていた。
[比較例2]
ガラス粒子(P:34%、SiO:39%、MgO:27%)16.5gと、エチルセルロース1.5gと、ターピネオール12gとを混合して、ガラス粒子の含有率が55%のペースト状のn型拡散層形成用組成物を調製した。尚、混合に先立って、ガラス粒子を湿式粉砕法により粉砕するために、ガラス粒子を含有するスラリーを調製したが、このスラリーが高粘度となり、粉砕装置からの回収率が30%以下となった。
次に、調製したn型拡散層形成用組成物をスクリーン印刷によってp型シリコン基板の表面に付与し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥させた。続いて、950℃に設定した拡散炉で20分間熱拡散処理を行った。
p型シリコン基板の表面に生成したガラス層を除去するため、p型シリコン基板を5%フッ酸に5分間浸漬したが、ガラス層残渣が存在したため、更に30分間浸漬した。しかし、ガラス層の残渣は完全に除去できなかった。その後、流水にて洗浄し、自然乾燥した。
比較例2は実施例2よりもガラス含有率が多く、それに伴いリンの含有率も多くなっていることから、実施例2よりもシート抵抗が低くなることが予想された。しかしながら、実際には、比較例2のシート抵抗は15Ω/□であり、実施例2のシート抵抗の7.5Ω/□よりも高い値となっていた。これは、比較例2では、ガラス層残渣の除去が不十分であったことが影響していると考えられる。また、比較例2では、部分的に30Ω/□〜40Ω/□の高いシート抵抗値を示した。裏面のシート抵抗は1000000Ω/□以上で測定不能であり、n型拡散層は形成されていなかった。
[比較例3]
ガラス粒子(P:34%、SiO:39%、MgO:27%)0.9gと、エチルセルロース1.5gと、ターピネオール27.6gとを混合して、ガラス粒子の含有率が3%のペースト状のn型拡散層形成用組成物を調製した。
次に、調製したn型拡散層形成用組成物をスクリーン印刷によってp型シリコン基板の表面に付与し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥させた。続いて、950℃に設定した拡散炉で20分間熱拡散処理を行った。
p型シリコン基板の表面に生成したガラス層を除去するため、p型シリコン基板を5%フッ酸に5分間浸漬した。その後、流水にて洗浄し、自然乾燥した。
n型拡散層形成用組成物を付与した側の表面のシート抵抗は30Ω/□であり、P(リン)が拡散してn型拡散層が形成されていた。しかし、p型シリコン基板のリン濃度は不十分になってしまいシート抵抗は実施例1〜6に比べて上昇した。裏面のシート抵抗は1000000Ω/□以上で測定不能であり、n型拡散層は形成されていなかった。
10 p型結晶シリコン基板
12 n型拡散層
14 高濃度電界層
16 反射防止層
18 受光面電極ペースト層
19 受光面電極
20 裏面電極ペースト層
21 裏面電極(電極層)
30 バスバー電極
32 フィンガー電極

Claims (6)

  1. ドナー元素を含むガラス粒子と、分散媒と、を含有し、
    前記ガラス粒子の含有率が5質量%以上50質量%以下の範囲であり、
    前記ドナー元素を含むガラス粒子が、成分を酸化物で表示したときに、P、P及びSbからなる群より選択される少なくとも1種のドナー元素含有物質と、SiO、KO、NaO、LiO、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V、SnO、ZrO、及びMoOからなる群より選択される少なくとも2種のガラス成分物質と、を含有するn型拡散層形成用組成物。
  2. 前記ガラス粒子と反応して結晶化する元素を更に含有する請求項1に記載のn型拡散層形成用組成物。
  3. ケイ素含有化合物を更に含有する請求項1又は請求項2に記載のn型拡散層形成用組成物。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のn型拡散層形成用組成物を半導体基板に付与する工程と、
    前記n型拡散層形成用組成物を付与した前記半導体基板を熱拡散処理する工程と、
    前記半導体基板上に生成した、n型拡散層形成用組成物の熱拡散処理物であるガラス層をエッチングにより除去する工程と、
    を含むn型拡散層を有する半導体基板の製造方法。
  5. 前記半導体基板がシリコン基板である請求項4に記載のn型拡散層を有する半導体基板の製造方法。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のn型拡散層を有する半導体基板の製造方法により製造されるn型拡散層を有する半導体基板に、電極を形成する工程を含む太陽電池素子の製造方法。
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