JP2017052739A - 輸液生成装置および輸液製造方法並びに輸液 - Google Patents

輸液生成装置および輸液製造方法並びに輸液 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた治療効果を有する輸液を生成することができる輸液生成装置および輸液製造方法並びに輸液を提供する。【解決手段】輸液生成装置は、純水から酸性水およびアルカリ性水を生成する電解水生成ユニットから送水された酸性水に水素ナノバブルと薬液とを混合して微細気泡酸性水とする第1微細気泡混合器301と、アルカリ性水に水素ナノバブルや炭酸ナノバブル、酸素ナノバブルを混合して微細気泡アルカリ性水とする第2微細気泡混合器302とを有するナノバブル混合ユニット30を備えている。第1,第2微細気泡混合器301,302とは、マイクロバブルを酸性水やアルカリ性水に混合する第1,第2気液混合器301a,302aと、マイクロバブルを含有した酸性水やアルカリ性水を圧送する第1,第2ポンプ301b,302bと、マイクロバブルをナノバブルのサイズまで細かくする第1,第2微細化器301c,302cとを備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、薬液を病変細胞へ直接送ることができる輸液生成装置および輸液製造方法並びに輸液に関するものである。
輸液による癌治療としては、全身化学療法と局所化学療法とがあり、癌の病状によって効果的な治療法が選択される。
全身化学療法は、静脈への点滴によって輸液を全身に巡らせる治療である。従って、輸液は、原発巣だけでなく、転移巣や病巣に到達するので、広範囲の治療が施せる。しかし、輸液が全身を巡る際に、血液によって希釈されるため、効果が小さくなるという欠点がある。
局所化学療法は、肝細胞癌などの肥大化した腫瘍が局所に留まり、まだ転移が少ない場合に主に行われる治療である。局所化学療法は、カテーテルを挿入して病巣の近くまで進め、病巣まで最短距離で輸液を注入するため、薬液の投与量を少なくすることができ、正常細胞への進入量を少なくすることができる。従って、局所化学療法は、副作用を軽減することができる。また、転移があった場合は、腫瘍の縮小後、全身化学療法に切り替え原発巣と転移巣の治療を行い根治へと繋げる。
カテーテル治療では、栄養動脈を塞ぎ止め、癌への栄養を断ち虚血の状態を作り出す薬剤溶出性塞栓物質を、カテーテルにより腫瘍内に、集中的に、かつ数時間または、数日間にわたって送り込むもので、手術ができないところや転移したものにも効果がある治療法である。
このように治療に使用される輸液であるが、輸液について、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の輸液は、超微細状態の酸素ナノバブルを含有することが記載されている。この輸液は、ナノバブルの直径は1〜1000nmの範囲にあり、塩分を0.01〜3.5重量%で含むものである。
特開2011−1271号公報
特許文献1の輸液は、全身または局所超低体温法による外科手術、脳の選択的冷却法による開頭手術、脳の選択的冷却法による脳低温療法、例えば脳卒中(特に脳梗塞)および外傷性脳損傷の治療、末梢循環不全症の治療、及び末梢循環不全により活性の低下した末梢細胞・組織の活性化などに用いることが記載されている。
癌治療においても、効果的な治療が得られる輸液が求められている。
そこで本発明は、優れた治療効果を有する輸液を生成することができる輸液生成装置および輸液製造方法並びに輸液を提供することを目的とする。
本発明の輸液生成装置は、原水から酸性水およびアルカリ性水を生成する電解水生成ユニットと、前記電解水生成ユニットから送水された酸性水に水素ナノバブルと薬液とが混合された微細気泡酸性水、または前記電解水生成ユニットから送水されたアルカリ性水に水素ナノバブルが混合された微細気泡アルカリ性水のいずれか一方、または両方を輸液として生成するナノバブル混合ユニットとを備えたことを特徴とする。
また、本発明の輸液製造方法は、原水を電解して酸性水およびアルカリ性水を生成する工程と、前記酸性水に水素ナノバブルと薬液とを混合した微細気泡酸性水、またはアルカリ性水に水素ナノバブルを混合した微細気泡アルカリ性水のいずれか一方、または両方を輸液として生成する工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の輸液は、酸性水に水素ナノバブルと薬液とが混合された微細気泡酸性水、またはアルカリ性水に水素ナノバブルが混合された微細気泡アルカリ性水のいずれか一方としたもの、または両方が混合されたものであることを特徴とする。
本発明によれば、酸性水に水素ナノバブルと薬液とが混合された微細気泡酸性水は、高い浸透性があり、マイナス電位となるため、プラス電位となる病巣に引き寄せられるので、水素ナノバブルを病変細胞への進入口に進入させることができる。また、水素ナノバブルを含有した微細気泡アルカリ性水が血液中を流れることで、血管の内壁に付着した脂質やコルステロールなどの付着物を分解して血管から引き剥がし除去することができる。
本発明の輸液生成装置においては、前記ナノバブル混合ユニットが、前記アルカリ性水に混合気体として、更に炭酸ガスが混合された輸液を生成することが望ましい。
炭酸ナノバブルを含有したアルカリ性水は、血液中に溶解した老廃物を吸着して排出することができ、血行を促進するため、血行状態を良好なものとすることができる。
前記ナノバブル混合ユニットは、前記アルカリ性水に混合気体として、更に酸素ガスと栄養素とが混合された輸液を生成することが望ましい。
酸素ナノバブルが含まれる微細気泡アルカリ性水に、血液中の酵素の栄養素を混合しているため血液中の酵素を活性化させることができる。
前記ナノバブル混合ユニットは、酸性水とアルカリ性水とのそれぞれにナノバブルを混合して微細気泡酸性水と微細気泡アルカリ性水とする微細気泡混合器と、前記微細気泡混合器からの微細気泡酸性水と微細気泡アルカリ性水とを貯留するタンクと、前記微細気泡混合器と前記タンクとの間で、微細気泡酸性水と微細気泡アルカリ性水とを循環させる配管とを備えたことが望ましい。
微細気泡混合器とタンクとの間で、微細気泡酸性水と微細気泡アルカリ性水とを循環させることで、ナノバブルの濃度を増加させると共に、気泡サイズを更に微細化することができる。
本発明によれば、水素ナノバブルを病変細胞への進入口に進入させ、薬液を腫瘍内に放出させるため、最適な薬剤溶出性塞栓物質とすることができるので、優れた治療効果を有する輸液を生成することができる。
本発明の実施の形態に係る輸液生成装置の構成を示す図である。 図1に示す輸液生成装置の電解生成ユニットの構成を説明するための図である。 図1に示す輸液生成装置のナノバブル混合ユニットの構成を説明するための図である。 血液中の輸液の状態を説明するための図である。 輸液を患者に点滴により注入した状態を説明するための図である。 輸液を患者にカテーテルにより注入した状態を説明するための図である。
本発明の実施の形態に係る輸液生成装置を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る輸液生成装置10は、点滴やカテーテル、静脈注射により投与される輸液を生成するものである。輸液生成装置10は、電解水生成ユニット20と、ナノバブル混合ユニット30とを備えている。電解水生成ユニット20と、ナノバブル混合ユニット30とは、ホースH1,H2の先端とナノバブル混合ユニット30とに形成されたカップラC1,C2によりに連結される。
電解水生成ユニット20は、純水を原水として、酸性水およびアルカリ性水を生成して、ナノバブル混合ユニット30へ送水するものである。
図2に示すように、電解水生成ユニット20は、原水として使用される不純物を含まない、または少ない純水を貯留する純水タンク21を備えている。純水タンク21には、純水タンク21に貯留された純水を汲み上げ、フィルタ22へ送水するポンプP21が接続されている。フィルタ22は、純水を酸性水とアルカリ性水とに電解する電解水生成部23が接続されている。フィルタ22と電解水生成部23との間には、塩化ナトリウムの添加を調整する調整弁V21が接続されている。
電解水生成部23には、酸性水を貯留する酸性水用タンク24と、アルカリ性水を貯留するアルカリ性水用タンク25とが接続されている。酸性水用タンク24と、アルカリ性水用タンク25とには、ホースH1,H2が接続されている。
図3に示すように、ナノバブル混合ユニット30は、電解水生成ユニット20から送水された酸性水およびアルカリ性水にナノバブルを混合すると共に、薬液や栄養素などを混合して微細気泡酸性水および微細気泡アルカリ性水とし、この微細気泡酸性水および微細気泡アルカリ性水を混合した微細気泡混合電解水を輸液として生成するものである。
ナノバブル混合ユニット30では、電解水生成ユニット20からの酸性水とマイクロバブルとを混合する第1微細気泡混合器301(微細気泡混合器)が、自動三方弁V31を介して接続されている。また、電解水生成ユニット20からのアルカリ性水とマイクロナノバブルとを混合する第2微細気泡混合器302(微細気泡混合器)が、自動三方弁V32を介して接続されている。
第1微細気泡混合器301は、水素ガス、酸素ガスまたは炭酸ガスを、混合気体としてマイクロバブルにして酸性水に混合すると共に、薬液を酸性水に混合する第1気液混合器301aと、マイクロバブルを混合した酸性水を圧送する第1ポンプ301bと、酸性水に混合された水素ガスの気泡をナノバブルのサイズまで細かくする第1微細化器301cとを備えている。
また、第2微細気泡混合器302は、水素ガスをマイクロバブルにしてアルカリ性水に混合すると共に、薬液や栄養素を混合する第2気液混合器302aと、マイクロバブルを混合したアルカリ性水を圧送する第2ポンプ302bと、アルカリ性水に混合された水素ガスの気泡をナノバブルのサイズまで細かくする第2微細化器302cとを備えている。
第1微細化器301cには、酸性水貯蔵タンク303(タンク)の注水側が接続されている。更に、酸性水貯蔵タンク303の取水側が、自動三方弁V31に接続されていることで、第1微細気泡混合器301と、酸性水貯蔵タンク303と、自動三方弁V31と、これを接続する配管とにより、循環路が形成されている。
第2微細化器302cには、アルカリ性水貯蔵タンク304(タンク)の注水側が接続されている。更に、アルカリ性水貯蔵タンク304の取水側が、自動三方弁V32に接続されていることで、第2微細気泡混合器302と、アルカリ性水貯蔵タンク304と、自動三方弁V32と、これを接続する配管とにより、循環路が形成されている。
第1気液混合器301aには、電気分解により水素ガスを発生する電気分解部305が自動弁V33を介して接続されている。また、第1気液混合器301aには、薬液を添加する薬液投入部306が接続されている。薬液は、全身化学療法や局所化学療法に用いられる従来の薬液が使用できる。
第2気液混合器302aには、水素ガスを流入させたり遮断したりする自動弁V33と、酸素ガスを流入させたり遮断したりする自動弁V34とを介して電気分解部305が接続されている。また、第2気液混合器302aには、自動弁V35を介して炭酸ガスを供給する炭酸ガスカートリッジ307が接続されている。また、第2気液混合器302aにも、薬液を添加する薬液投入部306が接続されている。更に、第2気液混合器302aには、マグネシウムなどの酵素に対する栄養素を添加する栄養素投入部308が接続されている。
酸性水貯蔵タンク303には、微生物を死滅させる第1殺菌部309を介して酸性水貯留部310が接続されている。また、アルカリ性水貯蔵タンク304には、微生物を死滅させる第2殺菌部311を介してアルカリ性水貯留部312が接続されている。
酸性水貯留部310とアルカリ性水貯留部312とには、微細気泡酸性水を酸性水貯蔵タンク303から引き込むと共に、微細気泡アルカリ性水をアルカリ性水貯蔵タンク304から引き込むためのポンプP31が接続されている。
酸性水貯留部310の取水側とアルカリ性水貯留部312の取水側とは、調整弁V36,V37を介してY字状に形成された配管の合流部313によって接続されている。そして、合流部313は、調整弁V38を介して、点滴やカテーテルを使用するときに外部と接続するための連結部314に接続されている。
図2に示す電解水生成ユニット20の調整弁V21の開閉および閉鎖と、ポンプP11の始動および停止とは、電解水生成ユニット20に内蔵された制御部26により制御される。また、図3に示すナノバブル混合ユニット30の自動三方弁V31,V32、自動弁V33〜V35および調整弁V36〜V38の開閉、閉鎖および切替と、第1ポンプ301b,第2ポンプ302b,ポンプP31の始動および停止とは、ナノバブル混合ユニット30に内蔵された制御部315により制御される。
制御部315による制御により、酸性水貯留部310の取水側に接続された調整弁V36と、アルカリ性水貯留部312の取水側に接続された調整弁V37を調整することで、酸性水貯留部310側から微細気泡酸性水のみとしたり、アルカリ性水貯留部312から微細気泡アルカリ性水のみとしたり、混合比率を変えたりして、連結部314へ送水することができる。
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る輸液生成装置10の動作および使用状態を図面に基づいて説明する。
図1に示す輸液生成装置10を始動させると、まず、ポンプP11が純水タンク21から原水としての純水を汲み上げる。純水は、フィルタ22により、純水に含まれるわずかな金属や微生物などの不純物が除去される。そして、純水には、調整弁V21により調整された量の電解質である塩化ナトリウムが添加される。
そして、電解水生成部23により、塩化ナトリウムが添加された純水に基づいて酸性水とアルカリ性水とが生成され、酸性水は酸性水用タンク24に貯留され、アルカリ性水はアルカリ性水用タンク25に貯留される。
酸性水用タンク24に貯留された酸性水はホースH1を介して、また、アルカリ性水はアルカリ性水用タンク25に貯留されたアルカリ性水はホースH2を介して、ナノバブル混合ユニット30に導入される。
ナノバブル混合ユニット30では、まず、酸性水は自動三方弁V31を介して第1微細気泡混合器301の第1気液混合器301aに送水される。
第1気液混合器301aでは、電気分解部305が電気分解によって得た水素ガスをマイクロバブルにして酸性水に混合する。このとき、薬液投入部306からの薬液も第1気液混合器301aに転換される。
そして、第1ポンプ301bにより水素ガスと薬液とが混合された酸性水が圧送され、第1微細化器301cが水素ガスの気泡をナノバブルのサイズまで細かくして、酸性水を微細気泡酸性水とする。第1微細化器301cからの微細気泡酸性水は、酸性水貯蔵タンク303に貯留される。
次に、酸性水貯蔵タンク303からの微細気泡酸性水は、自動三方弁V31を介して、再び、第1気液混合器301aへ送水されることで水素ガスが混合され、第1ポンプ301bによる送水により第1微細化器301cで更に気泡サイズが微細化される。そして、第1微細化器301cからの微細気泡酸性水は酸性水貯蔵タンク303に戻る。
このように、第1微細気泡混合器301と、酸性水貯蔵タンク303と、自動三方弁V31とを順に接続する配管により、微細気泡酸性水を循環させることで、ナノバブルの濃度を増加させると共に、気泡サイズを更に微細化することができる。
また、電解水生成ユニット20からのアルカリ性水も同様に、自動三方弁V32と、電気分解部305から供給された水素ガスまたは酸素ガス、炭酸ガスカートリッジ307から供給された炭酸ガス、薬液、栄養素などがアルカリ性水に混合され、気泡が微細化された微細気泡アルカリ性水とする第2微細気泡混合器302と、そして微細気泡アルカリ性水を貯留するアルカリ性水貯蔵タンク304とを順に接続する配管により、微細気泡アルカリ性水を循環させることで、ナノバブルの濃度を増加させると共に、気泡サイズを更に微細化することができる。なお、本実施の形態では、酸性水のみに薬液を混合しており、ナノバブル混合ユニット30としてはアルカリ性水にも薬液を混合できるが、患者に投与する輸液としては、アルカリ性水に薬液を混合していない。
酸性水貯蔵タンク303に貯留された微細気泡酸性水と、アルカリ性水貯蔵タンク304に貯留された微細気泡アルカリ性水とは、ポンプP31が酸性水貯留部310と、アルカリ性水貯留部312内を吸引することによる負圧で、酸性水貯蔵タンク303とアルカリ性水貯蔵タンク304から取水され、酸性水貯留部310とアルカリ性水貯留部312とに注水される。
酸性水貯留部310に注水された微細気泡酸性水と、アルカリ性水貯留部312に注水された微細気泡アルカリ性水とは、調整弁V36,V37により調整された量が、合流部313により混合されて、微細気泡混合電解水が生成される。
合流部313からの微細気泡混合電解水は、調整弁V38によって調整され、連結部314から外部へ輸液として送水される。
このように、ナノバブル混合ユニット30では、酸性水に水素ガスおよび薬液を選択的に混合でき、アルカリ性水に水素ガス、酸素ガス、炭酸ガスを選択的に混合できる。
また、ナノバブル混合ユニット30では、酸性水にナノバブルを含んだ微細気泡酸性水と、アルカリ性水にナノバブルを含んだ微細気泡アルカリ性水とのいずれかの一方としたり、両方を混合させたりすることができる。
また、制御部315は、栄養素投入部308を制御して栄養素をアルカリ性水に適宜添加する。
本実施の形態では、輸液として、制御部315が自動弁や調整弁を制御して、次の4種類の微細気泡酸性水と微細気泡アルカリ性水とを生成している。
例えば、輸液は、(1)酸性水に水素ナノバブルと薬液とを混合した微細気泡酸性水、(2)アルカリ性水に水素ナノバブルを混合した微細気泡酸性水、(3)アルカリ性水に炭酸ナノバブルを混合した微細気泡酸性水、(4)アルカリ性水に酸素ナノバブルを混合した微細気泡酸性水である。
ここで、輸液生成装置10が生成する輸液について詳細に説明する。
本実施の形態では、輸液として生成される微細気泡酸性水は、酸性水に水素ガスによるナノバブル(以下、水素ナノバブルと称す。)と薬液が混合されたものである。
また、微細気泡アルカリ性水は、アルカリ性水に、水素ガス、炭素ガスまたは酸素ガスによるナノバブル(以下、炭酸ガスによるナノバブルを炭素ナノバブル、酸素ガスによる酸素ナノバブルと称す。)を混合したものである。
本実施の形態では、微細気泡混合電解水W(輸液)は、制御部315による調整弁V36,V37(図3参照)の切り替えにより薬液を含む微細気泡酸性水としているため、ナノバブル混合ユニット30内(酸性水貯留部310とアルカリ性水貯留部312からの合流部313)にて微細気泡酸性水と微細気泡アルカリ性水とが混合されることがないが、微細気泡酸性水と微細気泡アルカリ性水とを別々に血液中に注入することで、血液中で混合した状態となる。
図4に示すように、酸性水ACに水素ナノバブルBHと薬液Mとを混合すると、水素ナノバブルBHがマイナス電位となり、薬液Mがプラス電位となる。そのため、薬液Mが、酸性水ACによって包囲された水素ナノバブルBHの周囲に引き寄せられ、囲むように集まることで、水素ナノバブルBHが中空カプセル構造として構成される。
また、アルカリ性水ALに酸素ナノバブルBOと栄養素Nとを混合すると、酸素ナノバブルBOがマイナス電位となり、栄養素Nがプラス電位となる。そのため、栄養素Nが、アルカリ性水ALによって包囲された酸素ナノバブルBOの周囲に引き寄せられ、囲むように集まることで、酸素ナノバブルBOが中空カプセル構造として構成される。
微細気泡酸性水の酸性水と微細気泡アルカリ性水のアルカリ性水とが混合すると、中和するが、ナノバブルがマイナス電位を有することで、ナノバブル同士が反発し合い、ナノバブルは結合しない。
従って、図4に示す酸性水ACによる水素ナノバブルBHや、アルカリ性水ALによる水素ナノバブルBH、アルカリ性水ALによる酸素ナノバブルBO、アルカリ性水ALによる炭酸ナノバブルBCは、それぞれが結合することなく血液中を浮遊しながら流れる。
そのため、酸性水によって包囲されたナノバブルは酸性を維持し、アルカリ性水によって包囲されたナノバブルもアルカリ性を維持するため、酸性水およびアルカリ性水によるナノバブルは、血液中においても、酸性およびアルカリ性の効果を得ることができる。
従って、水素ナノバブルBによる中空カプセルは、酸性水の特性を維持した状態で、薬液を含む酸性水を水病変細胞に到達させることができる。
このようにして、輸液が、点滴やカテーテルによって血管中の血液に送出されることで、ナノバブルによる中空カプセル構造によって、薬液が搬送される。
図5に示すように、点滴による全身化学療法であれば、輸液が静脈血管に供給され、心臓を通過して動脈に流れる。輸液は、体全体の血管を流れるため、原発巣だけでなく転移巣まで到達する。
また、図6に示すようにカテーテルによる局所化学療法であれば、病変細胞に向けて集中的に輸液を供給することができる。
血管に面した病変細胞への進入口は、正常細胞に比べ病変細胞の方が大きいため、図3に示す第2微細化器302cによる気泡の微細化(ナノバブル)の粒子径(気泡径)を、正常細胞には進入できずに、病変細胞へは進入できる大きさとすることで、水素ナノバブルB(図4参照)の中空カプセル構造による薬液Mを、原発巣や転移巣に送り込むことができる。
制御部315は、次に述べる順序にて輸液を患者に投与する。
まず、制御部315は、アルカリ性水に水素ガスと炭酸ガスとをナノバブルとして混合した微細気泡アルカリ性水を微細気泡混合電解水として、連結部314に接続されたチューブに送水して、患者に投与する。
水素ナノバブルを含有した微細気泡アルカリ性水が血液中を流れることで、血管の内壁に付着した脂質やコルステロールなどの付着物を分解して血管から引き剥がし除去することができる。
また、炭酸ナノバブルを含有したアルカリ性水は、血液中に溶解した老廃物を吸着して排出することができ、血行を促進するため、血行状態を良好なものとすることができる。更に、微細気泡アルカリ性水の炭酸ナノバブルは、消化機能を活性化させることができる。
従って、水素ナノバブルと、炭酸ナノバブルとを含む微細気泡アルカリ性水を微細気泡混合電解水として輸液とすることで、血管を洗浄することができる。
次に、制御部315は、酸性水に水素ガスをナノバブルとして混合した微細気泡酸性水を微細気泡混合電解水として、連結部314に接続されたチューブに送水して、患者に投与する。
水素ナノバブルが含まれる微細気泡酸性水は、高い浸透性があり、マイナス電位となるため、プラス電位となる病巣に引き寄せられるので、水素ナノバブルを病変細胞への進入口に進入させることができる。従って、水素ナノバブルが中空カプセルとして機能することで、進入口を満杯にして完全な塞栓状態を作り、腫瘍への栄養を断ち、活性水素で腫瘍の元となった活性酸素と結合して水に還元する。同時に水素ナノバブルが数時間にわたって崩壊することで、薬液を腫瘍内に放出する。このように、微細気泡酸性水に含まれる水素ナノバブルを、最適な薬剤溶出性塞栓物質とすることができる。
水素ナノバブルは、約4時間程度で消滅するが、炭酸ナノバブルはそれ以上消滅することなく血液中を浮遊する。従って、炭酸ナノバブルを水素ナノバブルと一緒にアルカリ性水に含ませた微細気泡アルカリ性水を投与した後に、水素ナノバブルを含む微細気泡酸性水を投与するときには、炭酸ナノバブルを含むアルカリ性水の投与をしなくても、先の投与で、炭酸ナノバブルを含むアルカリ性水の効果が維持される。
酸性水が有する殺菌力は、蛋白質や血餅があると瞬時にその機能を失ってしまう。そこで、微細気泡アルカリ性水に含まれるナノバブルを水素ナノバブルとすることで、蛋白質や血餅の付着物を浮かし溶解させることで、酸性水が有する殺菌力を維持させることができる。
最後に、制御部315は、アルカリ性水に酸素ガスと炭酸ガスとをナノバブルとして混合した微細気泡アルカリ性水を微細気泡混合電解水として、連結部314に接続されたチューブに送水して、患者に投与する。アルカリ性水に酸素ガスを混合するときに、制御部315が栄養素投入部308に指示して栄養素をアルカリ性水に添加する。
酸素ナノバブルが含まれる微細気泡アルカリ性水に、血液中の酵素に対する栄養素が添加されるため酵素を活性化させることができる。
このように、水素ナノバブルによる微細気泡酸性水に含まれる薬液により治癒させつつ、微細気泡アルカリ性水での酵素の活性化による抗酸化作用により、弱体化した病変細胞を健全細胞に置き換えることができる。このようなプロセスを繰り返すことで、自然治癒力を高め病状を回復させることができる。
上記実施の形態では、輸液生成装置10は、微細気泡酸性水のみ、または微細気泡アルカリ性水のみを、適宜、輸液として生成して患者に投与していたが、微細気泡酸性水と微細気泡アルカリ性水とを、制御部315の制御により混合して輸液として生成することもできる。
本発明の輸液生成装置は、運動が困難な患者が入院する病院や、老齢者が入居する施設などに好適である。
10 輸液生成装置
20 電解水生成ユニット
21 純水タンク
22 フィルタ
23 電解水生成部
24 酸性水用タンク
25 アルカリ性水用タンク
26 制御部
30 ナノバブル混合ユニット
301 第1微細気泡混合器
301a 第1気液混合器
301b 第1ポンプ
301c 第1微細化器
302 第2微細気泡混合器
302a 第2気液混合器
302b 第2ポンプ
302c 第2微細化器
303 酸性水貯蔵タンク
304 アルカリ性水貯蔵タンク
305 電気分解部
306 薬液投入部
307 炭酸ガスカートリッジ
308 栄養素投入部
309 第1殺菌部
310 酸性水貯留部
311 第2殺菌部
312 アルカリ性水貯留部
313 合流部
314 連結部
315 制御部
H1,H2 ホース
C1,C2 カップラ
P11 ポンプ
P21 ポンプ
P31 ポンプ
V21 調整弁
V24 自動三方弁
V31 自動三方弁
V32 自動三方弁
V33 自動弁
V34 自動弁
V35 自動弁
V36,V37,V38 調整弁
M 薬液
A 酸性水
B 水素ナノバブル
S 膜部分
W 微細気泡混合電解水

Claims (6)

  1. 原水から酸性水およびアルカリ性水を生成する電解水生成ユニットと、
    前記電解水生成ユニットから送水された酸性水に水素ナノバブルと薬液とが混合された微細気泡酸性水、または前記電解水生成ユニットから送水されたアルカリ性水に水素ナノバブルが混合された微細気泡アルカリ性水のいずれか一方、または両方を輸液として生成するナノバブル混合ユニットとを備えた輸液生成装置。
  2. 前記ナノバブル混合ユニットは、前記アルカリ性水に混合気体として、更に炭酸ガスが混合された輸液を生成する請求項1記載の輸液生成装置。
  3. 前記ナノバブル混合ユニットは、前記アルカリ性水に混合気体として、更に酸素ガスと栄養素とが混合された輸液を生成する請求項1または2記載の輸液生成装置。
  4. 前記ナノバブル混合ユニットは、酸性水とアルカリ性水とのそれぞれにナノバブルを混合して微細気泡酸性水と微細気泡アルカリ性水とにする微細気泡混合器と、前記微細気泡混合器からの微細気泡酸性水と微細気泡アルカリ性水とを貯留するタンクと、前記微細気泡混合器と前記タンクとの間で、微細気泡酸性水と微細気泡アルカリ性水とを循環させる配管とを備えた請求項1から3のいずれかの項に記載の輸液生成装置。
  5. 原水を電解して酸性水およびアルカリ性水を生成する工程と、
    前記酸性水に水素ナノバブルと薬液とを混合した微細気泡酸性水、またはアルカリ性水に水素ナノバブルを混合した微細気泡アルカリ性水のいずれか一方、または両方を輸液として生成する工程とを含む輸液製造方法。
  6. 酸性水に水素ナノバブルと薬液とが混合された微細気泡酸性水、またはアルカリ性水に水素ナノバブルが混合された微細気泡アルカリ性水のいずれか一方としたもの、または両方が混合されたものである輸液。
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