JP2017051960A - 等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法 - Google Patents

等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】円弧状のトラック溝を有し、かつ、トラック溝が周方向に傾斜した等速自在継手の内側継手部材を、比較的安価な単動プレスと簡単な構造のダイセットにより、低コストで、高精度のトラック溝の成形を可能にする鍛造方法を提供すること【解決手段】側継手部材と内側継手部材の各トラック溝が、円弧状のボール軌道中心線を有し、平面を継手の軸線に対して傾斜させ、この傾斜方向をトラック溝とで相反させた等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法であって、鍛造方法は、上パンチ50、下カウンターパンチ54およびダイス52を含む金型を用い、球状外周面とトラック溝面を成形すると共に軸方向に略円筒状の外周面と予備形状のトラック溝面を成形する一次成形工程と、反転させて、球状外周面とトラック溝面を成形する二次成形工程を備えていることを特徴とする。【選択図】図8

Description

この発明は、外側継手部材と内側継手部材のトラック溝が、継手中心に対して軸方向にオフセットのない曲率中心をもつ円弧状のボール軌道中心線を有し、このボール軌道中心線と継手中心を含む平面を継手の軸線に対して周方向に傾斜させ、この傾斜方向を外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝とで相反させた等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法に関する。
そして、外側継手部材のトラック溝および内側継手部材のトラック溝のそれぞれの傾斜方向を周方向に交互に反対にした等速自在継手の場合は、トルク損失および発熱が少なく高効率化を図ることができる。
トラック溝が周方向に傾斜していない等速自在継手の内側継手部材を成形する鍛造方法として、次のような鍛造方法が提案されている。特許文献1の鍛造方法では、鍛造形状に対応する成形面を有する分割ダイスの列内に素材を挿入し、各分割ダイスを中心側へ移動させる。この状態で、対になるパンチとカウンターパンチとで素材を両端から圧縮する。
特許文献2の鍛造方法では、求める鍛造形状に対応する成形面を有する合わせ型と、これと協動するパンチおよびカウンターパンチを含む鍛造型により素材を成形する。
特許文献3の鍛造方法では、求める鍛造形状に対応する成形面を有するダイスと、これと協動するパンチおよびカウンターパンチを含む一次成形鍛造型により、素材から内側継手部材の軸方向の略半分についてトラック溝および球状外周面を各々所定の点を曲率中心とする円弧状に鍛造加工する。次に、一次成形で得られた素形材を、求める鍛造形状に対応する成形面を有するダイスと、これと協動するパンチおよびカウンターパンチを含む二次成形鍛造型により、残りの軸方向の略半分についてトラック溝および球状外周面を各々所定の点を曲率中心とする円弧状に鍛造加工する。
特開2002−130315号公報 特開昭57−56132号公報 特開2002−89583号公報
しかし、円弧状のトラック溝を有し、かつ、トラック溝が周方向に傾斜した内側継手部材を成形する場合、前述した各特許文献の鍛造方法では、以下の不都合があることが判明した。すなわち、特許文献1の鍛造方法では、高価な複動プレスと複雑な構造の金型が必要であり、製造コストが高くなる。また、一体型のダイスと比べると金型剛性が低いため、製品精度と金型寿命には不利な加工法である。
特許文献2の鍛造方法では、成形は可能であるが、トラック溝が周方向に傾斜角度を有しているため、成形後、ダイスから内側継手部材を成形した形状のまま取り出すことが不可能である。
特許文献3の鍛造方法では、二次成形において、一次成形で成形した軸方向略半分のトラック溝が周方向に傾斜角度を有するため、軸方向の拘束ができず、一次成形された軸方向略半分のトラック溝の形状を崩す可能性がある。また、二次成形において、軸方向の残り略半分のトラック溝も周方向に傾斜角度を有するため、成形時に流動する素材が金型から離れてトラック溝部の不充足が発生することが判明した。
以上の問題に鑑み、本発明は、円弧状のトラック溝を有し、かつ、トラック溝が周方向に傾斜した等速自在継手の内側継手部材を、比較的安価な単動プレスと簡単な構造のダイセットにより、低コストで、高精度のトラック溝の成形を可能にする鍛造方法を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、球状内周面に複数のトラック溝が形成された外側継手部材と、球状外周面に前記外側継手部材のトラック溝と対をなす複数のトラック溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、前記外側継手部材の球状内周面と内側継手部材の球状外周面との間に介在してボールを保持する保持器とを備え、前記外側継手部材と内側継手部材の各トラック溝が、継手中心に対して軸方向にオフセットのない曲率中心をもつ円弧状のボール軌道中心線を有し、このボール軌道中心線と前記継手中心を含む平面を継手の軸線に対して周方向に傾斜させ、この傾斜方向を前記外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝とで相反させた等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法であって、前記鍛造方法は、上パンチ、下カウンターパンチおよびダイスを含む金型を用い、ビレットから軸方向の略半分に球状外周面と周方向に傾斜した仕上げ形状のトラック溝面を成形すると共に軸方向の残り半分に略円筒状の外周面と軸方向に平行な直線状の予備形状のトラック溝面を成形する一次成形工程と、前記一次成形工程で成形した素形材の軸方向両端を反転させて、前記軸方向の残り略半分に球状外周面と周方向に傾斜した仕上げ形状のトラック溝面を成形する二次成形工程を備えていることを特徴とする。
上記の構成により、円弧状のトラック溝を有し、かつ、トラック溝が周方向に傾斜した等速自在継手の内側継手部材を、比較的安価な単動プレスと簡単な構造のダイセットにより、低コストで、高精度のトラック溝の成形を可能にする鍛造方法を実現することができる。
具体的には、上記の一次成形工程で成形する仕上げ形状のトラック溝面が周方向に傾斜すると共に円弧状であることが望ましい。これにより、加工度の大きいトラック溝面を一次成形工程で成形でき、加工性や精度面で有利である。
上記の二次成形工程の下カウンターパンチの先端部の形状を一次成形工程の上パンチの先端部の形状に近似させることが望ましい。これにより、素形材が二次成形工程のダイスに入る際、下カウンターパンチの案内により挿入され、素形材が良好な姿勢で鍛造成形され、成形精度が向上する。
上記の二次成形工程の上パンチの先端部の形状を一次成形工程の下カウンターパンチの先端部の形状に近似させることが望ましい。これにより、一次成形工程で成形した凹部の形状を保持する効果と、素形材の端面と凹部の底に金型を接触させることにより成形荷重を分散させる効果が発生して、一次成形工程で成形された仕上げ形状のトラック溝面の形状の崩れを抑制することができる。本明細書および特許請求の範囲において仕上げ形状とは、鍛造完了品に残る形状を意味するものである。
上記の二次成形工程の下カウンターパンチを圧縮ばねにより常時上方に付勢し、成形中、素形材の凹部に下カウンターパンチを挿入した状態を保つことが望ましい。これにより、一次成形工程で成形した凹部を保持し、二次成形工程における仕上げ形状のトラック溝面の成形精度が向上する。
上記の二次成形工程のダイスに仕上げ形状の球状外周面の一部を成形する成形面を形成し、この成形面により、素形材の周方向の材料流動を強制し、トラック溝の材料充足を促進させることができる。
上記の二次成形工程のダイスに製品機能上で必要な面取り部よりも大きな面取り部を成形する成形面を形成し、この成形面により、素形材の鍛造余肉部への材料流動を抑制し、トラック溝の材料充足を促進させることができる。
上記の二次成形工程のダイスに仕上げ形状の球状外周面の一部を成形する成形面を形成し、この成形面により、素形材の後加工の基準面となる仕上げ形状の球状外周面を成形することが望ましい。これにより、基準面が高精度で加工効率がよい。
上記の一次成形工程において、球状外周面と周方向に傾斜した仕上げ形状のトラック溝面を成形する際、素形材の後加工の基準面となる端面を同時成形することが望ましい。これにより、基準面が高精度で加工効率がよい。
本発明により、円弧状のトラック溝を有し、かつ、トラック溝が周方向に傾斜した等速自在継手の内側継手部材を、比較的安価な単動プレスと簡単な構造のダイセットにより、低コストで、高精度のトラック溝の成形を可能にする鍛造方法を実現することができる。
(a)図は、本発明の一実施形態に係る鍛造方法に基づいて製造された内側継手部材が組み込まれた等速自在継手の部分縦断面図で、(b)図は、(a)図の等速自在継手の側面図である。 (a)図は、図1(a)の等速自在継手の外側継手部材の部分縦断面図で、(b)図は、(a)図の外側継手部材の側面図である。 図1(a)の等速自在継手の内側継手部材を示し、(a)図は、(b)図の左側面図で、(b)図は内側継手部材の外周面を示す図で、(c)図は、(b)図の右側面図である。 外側継手部材のトラック溝の詳細を示す部分縦断面図である。 内側継手部材のトラック溝の詳細を示す縦断面図である。 図1(a)の等速自在継手が最大作動角を取った状態を示す図である。 図3(b)の左側から矢視した内側継手部材の一部断面をカットした斜視図である。 本発明の一実施形態に係る内側継手部材の鍛造方法の一次成形工程を示す概要図である。 (a)図は、一次成形工程のダイスの一部断面をカットした斜視図で、(b)図は、(a)図のダイスの内周面の一部を示す展開図である。 一次成形工程で成形された素形材を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る内側継手部材の鍛造方法の二次成形工程を示す概要図である。 (a)図は、二次成形工程のダイスの一部断面をカットした斜視図で、(b)図は、(a)図のダイスの内周面の一部を示す展開図である。 (a)図は、図12(a)のS1−S1線における横断面図で、(b)図は、図12(a)のS2−S2線における横断面図である。 二次成形工程で成形された素形材を示す斜視図である。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の一実施形態に係る鍛造方法に基づいて製造された内側継手部材が組み込まれた等速自在継手の一例およびその構成部材を図1〜6に示す。本発明の実施の形態に係る等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法を図7〜14に示す。まず、等速自在継手の一例およびその構成部材を図1〜6に基づいて説明する。
図1(a)は等速自在継手の部分縦断面図であり、図1(b)は図1(a)の右側面図である。等速自在継手1は、固定式等速自在継手であり、外側継手部材2、内側継手部材3、トルクを伝達するボール4および保持器5を主な構成とする。図1(b)、図2および図3に示すように、外側継手部材2および内側継手部材3のそれぞれ8本のトラック溝7、9は、継手の軸線N−Nに対して周方向に傾斜すると共にその傾斜方向が周方向に隣り合うトラック溝7A、7Bおよび9A、9Bで互いに反対方向に形成されている。そして、外側継手部材2および内側継手部材3の対となるトラック溝7A、9Aおよび7B、9Bはそれぞれ互いに反対方向(相反)に傾斜し、その各交差部に8個のボール4が配置されている。トラック溝7、9の詳細は後述する。
継手の縦断面を図1(a)に示す。軸方向に延びるトラック溝の傾斜状態や湾曲状態などの形態、形状を的確に示すために、本明細書では、ボール軌道中心線という用語を用いて説明する。ここで、ボール軌道中心線とは、トラック溝に配置されたボールがトラック溝に沿って移動するときのボールの中心が描く軌跡を意味する。したがって、トラック溝の傾斜状態は、ボール軌道中心線の傾斜状態と同じであり、また、トラック溝の円弧状、あるいは直線状の状態は、ボール軌道中心線の円弧状、あるいは直線状の状態と同じである。
図1(a)に示すように、外側継手部材2のトラック溝7はボール軌道中心線Xを有し、トラック溝7は、継手中心Oを曲率中心とする円弧状のボール軌道中心線Xaを有する第1のトラック溝部7aと、直線状のボール軌道中心線Xbを有する第2のトラック溝部7bとからなり、第1のトラック溝部7aのボール軌道中心線Xaに第2のトラック溝部7bのボール軌道中心線Xbが接線として滑らかに接続されている。一方、内側継手部材3のトラック溝9はボール軌道中心線Yを有し、トラック溝9は、継手中心Oを曲率中心とする円弧状のボール軌道中心線Yaを有する第1のトラック溝部9aと、直線状のボール軌道中心線Ybを有する第2のトラック溝部9bとからなり、第1のトラック溝部9aのボール軌道中心線Yaに第2のトラック溝部9bのボール軌道中心線Ybが接線として滑らかに接続されている。
第1のトラック溝部7a、9aのボール軌道中心線Xa、Yaの各曲率中心を、継手中心O、すなわち継手の軸線N−N上に配置したことにより、トラック溝深さを均一にすることができ、かつ加工を容易にすることができる。トラック溝7、9の横断面形状は、楕円形状やゴシックアーチ形状に形成されており、トラック溝7、9とボール4は、接触角(30°〜45°程度)をもって接触する、所謂、アンギュラコンタクトとなっている。したがって、ボール4は、トラック溝7、9の溝底より少し離れたトラック溝7、9の側面側で接触している。
図2に基づき、外側継手部材2のトラック溝7が継手の軸線N−Nに対して周方向に傾斜している状態を詳細に説明する。図2(a)は外側継手部材2の部分縦断面を示し、図2(b)は外側継手部材2の右側面を示す。外側継手部材2のトラック溝7は、その傾斜方向の違いから、トラック溝7A、7Bの符号を付す。図2(a)に示すように、トラック溝7Aのボール軌道中心線Xと継手中心Oを含む平面Mは、継手の軸線N−Nに対して周方向に角度γだけ傾斜している。そして、トラック溝7Aに周方向に隣り合うトラック溝7Bは、図示は省略するが、トラック溝7Bのボール軌道中心線Xと継手中心Oを含む平面Mが、継手の軸線N−Nに対して、トラック溝7Aの傾斜方向とは反対方向に角度γだけ傾斜している。この例では、トラック溝7Aのボール軌道中心線Xの全域、すなわち、第1のトラック溝部7aのボール軌道中心線Xaおよび第2のトラック溝部7bのボール軌道中心線Xbの両方が平面M上に形成されている。しかし、これに限られるものではなく、第1のトラック溝部7aのボール軌道中心線Xaのみが平面Mに含まれている形態も実施することができる。したがって、少なくとも第1のトラック溝部7aのボール軌道中心線Xaと継手中心Oを含む平面Mが継手の軸線N−Nに対して周方向に傾斜すると共にその傾斜方向が周方向に隣り合う第1のトラック溝部7aで互いに反対方向に形成されていればよい。
ここで、トラック溝の符号について補足する。外側継手部材2のトラック溝全体を指す場合は符号7を付し、その第1のトラック溝部に符号7a、第2のトラック溝部に符号7bを付す。さらに、傾斜方向の違うトラック溝を区別する場合には符号7A、7Bを付し、それぞれの第1のトラック溝部に符号7Aa、7Ba、第2のトラック溝部に符号7Ab、7Bbを付す。後述する内側継手部材3のトラック溝についても、同様の要領で符号を付している。
次に、図3に基づき、内側継手部材3のトラック溝9が継手の軸線N−Nに対して周方向に傾斜している状態を詳細に説明する。図3(b)は内側継手部材3の外周面を示し、図3(a)は内側継手部材3の左側面を、図3(c)は右側面を示す。内側継手部材3のトラック溝9は、その傾斜方向の違いから、トラック溝9A、9Bの符号を付す。図3(b)に示すように、トラック溝9Aのボール軌道中心線Yと継手中心Oを含む平面Qは、継手の軸線N−Nに対して周方向に角度γだけ傾斜している。そして、トラック溝9Aに周方向に隣り合うトラック溝9Bは、図示は省略するが、トラック溝9Bのボール軌道中心線Yと継手中心Oを含む平面Qが、継手の軸線N−Nに対して、トラック溝9Aの傾斜方向とは反対方向に角度γだけ傾斜している。傾斜角γは、等速自在継手1の作動性および内側継手部材3のトラック溝の最も接近した側の球面幅Fを考慮し、4°〜12°にすることが好ましい。また、前述した外側継手部材と同様、この例では、トラック溝9Aのボール軌道中心線Yの全域、すなわち、第1のトラック溝部9aのボール軌道中心線Yaおよび第2のトラック溝部9bのボール軌道中心線Ybの両方が平面Q上に形成されている。しかし、これに限られるものではなく、第1のトラック溝部9aのボール軌道中心線Yaのみが平面Qに含まれている形態も実施することができる。したがって、少なくとも第1のトラック溝部9aのボール軌道中心線Yaと継手中心Oを含む平面Qが継手の軸線N−Nに対して周方向に傾斜すると共にその傾斜方向が周方向に隣り合う第1のトラック溝部9aで互いに反対方向に形成されていればよい。内側継手部材3のトラック溝9のボール軌道中心線Yは、作動角0°の状態で継手中心Oを含む平面Pを基準として、外側継手部材2の対となるトラック溝7のボール軌道中心線Xと鏡像対称に形成されている。
図4に基づいて、外側継手部材2の縦断面より見たトラック溝の詳細を説明する。図4の部分縦断面は、前述した図2(a)のトラック溝7Aのボール軌道中心線Xと継手中心Oを含む平面Mで見た断面図である。したがって、厳密には、継手の軸線N−Nを含む平面における縦断面図ではなく、角度γだけ傾斜した断面を示している。図4には、外側継手部材2のトラック溝7Aが示されているが、トラック溝7Bは、傾斜方向がトラック溝7Aとは反対方向であるだけで、その他の構成はトラック溝7Aと同じであるので、説明は省略する。外側継手部材2の球状内周面6にはトラック溝7Aが概ね軸方向に沿って形成されている。トラック溝7Aはボール軌道中心線Xを有し、トラック溝7Aは、継手中心Oを曲率中心(軸方向のオフセットがない)とする円弧状のボール軌道中心線Xaを有する第1のトラック溝部7Aaと、直線状のボール軌道中心線Xbを有する第2のトラック溝部7Abとからなる。そして、第1のトラック溝部7Aaのボール軌道中心線Xaの開口側の端部Aにおいて、第2のトラック溝部7Abの直線状のボール軌道中心線Xbが接線として滑らかに接続されている。すなわち、端部Aが第1のトラック溝部7Aaと第2のトラック溝7Abとの接続点である。端部Aは継手中心Oよりも開口側に位置するので、第1のトラック溝部7Aaのボール軌道中心線Xaの開口側の端部Aにおいて接線として接続される第2のトラック溝部7Abの直線状のボール軌道中心線Xbは、開口側に行くにつれて継手の軸線N−N(図1(a)参照)に接近するように形成されている。これにより、最大作動角時の有効トラック長さを確保すると共にくさび角が過大になるのを抑制することができる。
図4に示すように、端部Aと継手中心Oとを結ぶ直線をLとする。トラック溝7Aのボール軌道中心線Xと継手中心Oを含む平面M(図2(a)参照)上に投影された継手の軸線N’−N’は継手の軸線N−Nに対しγだけ傾斜し、軸線N’−N’の継手中心Oにおける垂線Kと直線Lとがなす角度をβ’とする。上記の垂線Kは作動角0°の状態の継手中心Oを含む平面P上にある。したがって、直線Lが作動角0°の状態の継手中心Oを含む平面Pに対してなす角度βは、sinβ=sinβ’×cosγの関係になる。
同様に、図5に基づいて、内側継手部材3の縦断面よりトラック溝の詳細を説明する。図5の縦断面は、前述した図3(b)のトラック溝9Aのボール軌道中心線Yと継手中心Oを含む平面Qで見た断面図である。したがって、図4と同様に、厳密には、継手の軸線N−Nを含む平面における縦断面図ではなく、角度γだけ傾斜した断面を示している。図5には、内側継手部材3のトラック溝9Aが示されているが、トラック溝9Bは、傾斜方向がトラック溝9Aとは反対方向であるだけで、その他の構成はトラック溝9Aと同じであるので、説明は省略する。内側継手部材3の球状外周面8にはトラック溝9Aが概ね軸方向に沿って形成されている。トラック溝9Aはボール軌道中心線Yを有し、トラック溝9Aは、継手中心Oを曲率中心(軸方向のオフセットがない)とする円弧状のボール軌道中心線Yaを有する第1のトラック溝部9Aaと、直線状のボール軌道中心線Ybを有する第2のトラック溝部9Abとからなる。そして、第1のトラック溝部9Aaのボール軌道中心線Yaの奥側の端部Bにおいて、第2のトラック溝部9Abのボール軌道中心線Ybが接線として滑らかに接続されている。すなわち、端部Bが第1のトラック溝部9Aaと第2のトラック溝9Abとの接続点である。端部Bは継手中心Oよりも奥側に位置するので、第1のトラック溝部9Aaのボール軌道中心線Yaの奥側の端部Bにおいて接線として接続される第2のトラック溝部9Abの直線状のボール軌道中心線Ybは、奥側に行くにつれて継手の軸線N−N(図1(a)参照)に接近するように形成されている。これにより、最大作動角時の有効トラック長さを確保すると共にくさび角が過大になるのを抑制することができる。
図5に示すように、端部Bと継手中心Oとを結ぶ直線をRとする。トラック溝9Aのボール軌道中心線Yと継手中心Oを含む平面Q(図3(b)参照)上に投影された継手の軸線N’−N’は継手の軸線N−Nに対しγだけ傾斜し、軸線N’−N’の継手中心Oにおける垂線Kと直線Rとがなす角度をβ’とする。上記の垂線Kは作動角0°の状態の継手中心Oを含む平面P上にある。したがって、直線Rが作動角0°の状態の継手中心Oを含む平面Pに対してなす角度βは、sinβ=sinβ’×cosγの関係になる。
次に、直線L、Rが作動角0°の状態の継手中心Oを含む平面Pに対してなす角度βについて説明する。作動角θを取ったとき、外側継手部材2および内側継手部材3の継手中心Oを含む平面Pに対して、ボール4がθ/2だけ移動する。使用頻度が多い作動角の1/2より角度βを決め、使用頻度が多い作動角の範囲においてボール4が接触するトラック溝の範囲を決める。ここで、使用頻度が多い作動角について定義する。まず、継手の常用角とは、水平で平坦な路面上で1名乗車時の自動車において、ステアリングを直進状態にした時にフロント用ドライブシャフトの固定式等速自在継手に生じる作動角をいう。常用角は、通常、2°〜15°の間で車種ごとの設計条件に応じて選択・決定される。そして、使用頻度の多い作動角とは、上記の自動車が、例えば、交差点の右折・左折時などに生じる高作動角ではなく、連続走行する曲線道路などで固定式等速自在継手に生じる作動角をいい、これも車種ごとの設計条件に応じて決定される。使用頻度の多い作動角は最大20°を目処とする。これにより、直線L、Rが作動角0°の状態の継手中心Oを含む平面Pに対してなす角度βを3°〜10°と設定する。ただし、角度βは3°〜10°に限定されるものではなく、車種の設計条件に応じて適宜設定することができる。角度βを3°〜10°に設定することで種々の車種に汎用することができる。
上記の角度βにより、図4において、第1のトラック溝部7Aaのボール軌道中心線Xaの端部Aは、使用頻度が多い作動角時に軸方向に沿って最も開口側に移動したときのボールの中心位置となる。同様に、内側継手部材3では、図5において、第1のトラック溝部9Aaのボール軌道中心線Yaの端部Bは、使用頻度が多い作動角時に軸方向に沿って最も奥側に移動したときのボールの中心位置となる。このように設定されているので、使用頻度が多い作動角の範囲では、ボール4は、外側継手部材2および内側継手部材3の第1のトラック溝部7Aa、9Aaと、傾斜方向が反対の7Ba、9Ba〔図2(a)、図3(b)参照〕に位置するので、保持器5の周方向に隣り合うポケット部5aにボール4から相反する方向の力が作用し、保持器5は継手中心Oの位置で安定する(図1参照)。このため、保持器5の球状外周面12と外側継手部材2の球状内周面6との接触力、および保持器5の球状内周面13と内側継手部材3の球状外周面8との接触力が抑制され、高負荷時や高速回転時に継手が円滑に作動し、トルク損失や発熱が抑えられ、耐久性が向上する。
等速自在継手1においては、保持器5のポケット部5aとボール4との嵌め合いをすきま設定にしてもよい。この場合、前記すきまは0〜40μm程度に設定することが好ましい。すきま設定にすることにより、保持器5のポケット部5aに保持されたボール4をスムーズに作動させることができ、更なるトルク損失の低減を図ることができる。
等速自在継手1が最大作動角を取った状態を図6に示す。外側継手部材2のトラック溝7Aは、直線状のボール軌道中心線Xbを有する第2のトラック溝部7Abが開口側に形成されている。コンパクト設計の中で、この第2のトラック溝部7Abの存在により、最大作動角時における有効トラック長さを確保すると共にくさび角が過大になるのを抑制することができる。そのため、図示のように、最大作動角θmaxを47°程度の高角にしても、必要十分な入口チャンファ10を設けた状態でボール4がトラック溝7Abと接触状態を確保することができ、かつ、くさび角が大きくならないように抑えることができる。
尚、高作動角の範囲では、周方向に配置されたボール4が第1のトラック溝部7Aa、9Aa〔7Ba、9Ba、図2(a)および図3(b)参照〕と第2のトラック溝部7Ab、9Ab〔7Bb、9Bb、図2(a)および図3(b)参照〕に一時的に分かれて位置する。これに伴い、保持器5の各ポケット部5aにボール4から作用する力が釣り合わず、保持器5と外側継手部材2との球面接触部12、6および保持器5と内側継手部材3との球面接触部13、8の接触力が発生するが、高作動角の範囲は使用頻度が少ないため、この等速自在継手1は、総合的にみるとトルク損失や発熱を抑制できる。したがって、トルク損失および発熱が少なく高効率で、高作動角を取ることができ、高作動角時の強度や耐久性にも優れたコンパクトな固定式等速自在継手を実現することができる。
前述した等速自在継手の一例では、第2のトラック溝部7b、9bのボール軌道中心線Xb、Ybが直線状に形成されたものを例示したが、これに限られず、第2のトラック溝部のボール軌道中心線を比較的大きな曲率半径を有する凹円弧状あるいは凸円弧状に形成したものでもよい。この場合でも、最大作動角時における有効トラック長さを確保すると共に、くさび角が過大になるのを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る鍛造方法に基づいて製造された内側継手部材が組み込まれた等速自在継手の一例およびその構成部材は、以上説明したとおりである。次に本実施形態に係る等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法を図7〜14に基づいて説明する。
図7は、内側継手部材3の単体完成品の一部断面をカットした斜視図で、図3(b)の左側面側から見た図である。内側継手部材3は、クロム鋼(例えば、SCr420)やクロムモリブデン鋼(例えば、SCM420)等からなり、表面には熱処理による硬化層が形成されている。内側継手部材3は、図7の上側に第2のトラック溝部9b(9Ab)、9b(9Bb)が形成され、第2のトラック溝部9b(9Ab)、9b(9Bb)に滑らかに接続された第1のトラック溝部9a(9Aa)、9a(9Ba)が図7の下側に向けて形成されている。トラック溝9(9A)、9(9B)間には球状外周面8が形成され、内周孔にはスプライン(図示省略)が形成されている。後述する二次成形工程後の素形材W3の底壁70(図14参照)を打ち抜いた後、旋削加工、スプライン加工、熱処理、研削加工などを経て図7に示す完成品となる。
本実施形態は、前述した内側継手部材3の鍛造方法を特徴とするもので、一次成形工程と二次成形工程を主な工程とする。一次成形工程を図8〜10に基づいて説明する。まず、一次成形工程を経た素形材W2を図10に基づいて説明する。図10に示すように、素形材W2には、第1のトラック溝部9a(9Aa)、9a(9Ba)(図7参照)に対応する仕上げ形状の面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)〔以下、仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)と略称する。〕が図10の下側略半分に形成され、第1のトラック溝部9a(9Aa)、9a(9Ba)の残部と第2のトラック溝部9b(9Ab)、9b(9Bb)に対応する予備形状の面9b”(9Ab”)、9b”(9Bb”)〔以下、予備形状の第2のトラック溝面9b”(9Ab”)、9b”(9Bb”)と略称する。〕が図10の上側略半分に形成されている。仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)は、周方向に傾斜し、かつ円弧状に形成されている。一方、予備形状の第2のトラック溝面9b”(9Ab”)、9b”(9Bb”)は、素形材W2の軸線に平行に直線状に形成されている。
球状外周面8(図7参照)に対応する仕上げ形状の面8’a(以下、仕上げ形状の球状外周面8’aと略称する。)が、図10の下側略半分に形成され、図10の上側略半分は大きな面取り部72のある山形状をなした略円筒状の予備形状の面8’b(以下、予備形状の略円筒状の外周面8’bと略称する。)が形成されている。鍛造余肉部71が周方向に等配で4箇所に形成され、鍛造余肉部71と仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)との間および鍛造余肉部71と予備形状の第2のトラック溝面9b”(9Ab”)、9b”(9Bb”)との間に、それぞれ面取り部73a、73bが形成されている。素形材W2の両端側から凹部58(図8参照)および凹部59が形成され、凹部58、59間には底壁70が形成されている。
図8は一次成形工程を示す縦断面図で、中心線の右側半分が成形前の状態を示し、中心線の左側半分が成形後の状態を示す。図8に示すように、一次成形工程の金型は、上パンチ50、上リングパンチ51、ダイス52、下ダイス53、下カウンターパンチ54、パンチガイド55およびピン56を主な構成とする。上パンチ50と上リングパンチ51は別部材であるが一体構造で、上下方向に可動である。ダイス52の内周面には成形面57が形成されている。下カウンターパンチ54はパンチガイド55の内周面に摺動自在に案内され、ピン56により、上下方向に可動である。下ダイス53は一次成形時に素形材W2の下端面を拘束する。
上パンチ50は、先端面50aの周辺がなだらかに後退した湾曲形状をなし円筒状の先端外周面50bにアールで接続した形状となっている。一方、下カウンターパンチ54は、先端面54aの周辺がなだらかに後退した湾曲形状をなし円錐状の先端外周面54bにアールで接続した形状となっている。ダイス52の成形面57の詳細は次に説明するが、上リングパンチ51の外周面はダイス52の成形面57に嵌合する形状となっている。
一次成形工程のダイスの詳細を図9(a)および図9(b)に基づいて説明する。図9(a)は、一次成形工程のダイスの一部断面をカットした斜視図で、図9(b)は、図9(a)のC1の範囲のダイスの内周面を紙面上に展開した図である。図9(a)に示すように、ダイス52の内周面の軸方向中央領域に成形面57が形成されている。成形面57は、素形材W2(図10参照)の軸方向の略半分の形状を仕上げ形状に成形する部分と素形材W2の軸方向の残り半分を予備形状に成形する部分からなる。
図9(a)を参照して、成形面57のうち、素形材W2の軸方向の略半分の形状を仕上げ形状に成形する部分は、図10に示す仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)を成形する成形面57a1、57a2、仕上げ形状の球状外周面8’aを成形する成形面57c1および面取り部73aを成形する成形面57d1である。
素形材W2の軸方向の残り半分を予備形状に成形する部分は、図10に示す予備形状の第2のトラック溝面9b”(9Ab”)、9b”(9Bb”)を成形する成形面57b1、57b2、予備形状の略円筒状の外周面8’bを成形する成形面57c2および面取り部73bを成形する成形面57d2である。57eは鍛造余肉部71の逃げ部である。
仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)を成形する成形面57a1、57a2は、図9(a)に示すように円弧状であり、かつ、図9(b)に示すように周方向に傾斜している。傾斜角は、比較的に小さいもので図3(b)に示すγである。成形面57a1、57a2と、周方向に傾斜角を有する仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)の肩部との間に微小な干渉がある場合は、成形後の素形材W2をダイス52から軸方向上方に取り出せるように、成形面57a1、57a2の一部に後工程で容易に除去できる程度の取り代部分を成形する適宜の逃げ部を設ければよい。
次に、一次成形工程の作動を図8に基づいて説明する。上パンチ50および上リングパンチ51は上方に後退している。図8の右側半分に示すように、円柱状のビレットW1がダイス52の内部に挿入され、下カウンターパンチ54の先端面54a上にセットされる。ビレットW1は、バー材を所定寸法に切断したもの等であり、焼鈍および表面潤滑処理(例えば、ボンデ処理)が施されている。本実施形態は冷間鍛造であるが、温間鍛造も可能である。
その後、上パンチ50および上リングパンチ51が下方に前進し、図8の左側半分に示すように、ビレットW1を加圧し、図10に示す軸方向の略半分を仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)、仕上げ形状の球状外周面8’aおよび面取り部73aを成形する。同時に、軸方向の残り半分を予備形状の第2のトラック溝面9b”(9Ab”)、9b”(9Bb”)、予備形状の略円筒状の外周面8’bおよび面取り部73b並びに凹部58、59、底壁70を成形し、図10に示す素形材W2が得られる。
上記の一次成形工程において、仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)および仕上げ形状の球状外周面8’aの成形と同時に、下ダイス53により素形材W2の後加工の基準面となる下端面が成形されるので、高精度で加工効率がよい。
次に、二次成形工程を図11〜14に基づいて説明する。二次成形工程では、一次成形工程で成形された素形材W2の軸方向の両端、すなわち、図14において上下が反転されている。まず、二次成形工程を経た素形材W3を図14に基づいて説明する。素形材W3には、仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)が図14の上側に形成され、第2のトラック溝部9b(9Ab)、9b(9Bb)に対応する仕上げ形状の面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)〔以下、仕上げ形状の第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)と略称する。〕が図14の下側に形成されている。上側の略半分の仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)は、前述したように一次成形工程で成形される。
仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)は、周方向に傾斜し、かつ円弧状で、仕上げ形状の第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)は、周方向に傾斜(第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’と同じ傾斜角)し、かつ素形材W3の下端部に向けて軸線N−N〔図1(a)参照〕に接近する直線状となっている。
球状外周面8(図7参照)に対応する仕上げ形状の球状外周面8’〔以下、仕上げ形状の球状外周面8’と略称する。〕および鍛造余肉部71が形成され、鍛造余肉部71と仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)との間および鍛造余肉部71と仕上げ形状の第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)との間に、それぞれ面取り部73a、73b’が形成されている。また、仕上げ形状の球状外周面8’と仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)および仕上げ形状の球状外周面8’と仕上げ形状の第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)との間に面取り部74が形成されている。素形材W3には、一次成形工程で成形された凹部58、凹部59(図11参照)および底壁70が維持されている。
図11は二次成形工程を示す縦断面図で、中心線の右側半分が成形前の状態を示し、中心線の左側半分が成形後の状態を示す。図11に示すように、二次成形工程の金型は、上パンチ60、上リングパンチ61、ダイス62、下カウンターパンチ63、エジェクタ64、エジェクタガイド65、パンチガイド66およびパンチ受け67を主な構成とする。上パンチ60と上リングパンチ61は別部材であるが一体構造で、上下方向に可動である。
下カウンターパンチ63は、エジェクタ64およびパンチガイド66のそれぞれの内周面に摺動自在に案内されている。下カウンターパンチ63の下端面とパンチ受け67との間に圧縮ばね69が組み込まれており、下カウンターパンチ63は、圧縮ばね69により常時上方向に付勢されている。エジェクタ64は、エジェクタガイド65の内周面に摺動自在に案内され、二次成形工程の後、エジェクタ64が上昇して素形材W3を排出する。
上パンチ60は、先端面60aの周辺がなだらかに後退した湾曲形状をなし円錐状の先端外周面60bにアールで接続した形状となっている。一方、下カウンターパンチ63は、先端面63aの周辺がなだらかに後退した湾曲形状をなし円筒状の先端外周面63bにアールで接続した形状になっている。上リングパンチ61の先端面61aは平坦な円形状となっており、上リングパンチ61はダイス62内には挿入されない構成となっている。
二次成形工程の上パンチ60の先端部の形状(先端面60aおよび先端外周面60bの形状)は、一次成形工程の下カウンターパンチ54の先端部の形状(先端面54aおよび先端外周面54bの形状)に近似した形状に設計している。これにより、一次成形工程で成形した凹部58の形状を保持する効果と、素形材W2の端面W2aと凹部58の底に金型を接触させることにより成形荷重を分散させる効果が発生して、一次成形工程で成形された仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)の形状の崩れを抑制することができる。
また、二次成形工程の下カウンターパンチ63の先端部の形状(先端面63aおよび先端外周面63bの形状)を一次成形工程の上パンチ50の先端部の形状(先端面50aおよび先端外周面50bの形状)に近似した形状に設計している。これにより、素形材W2が二次成形工程のダイス62に入る際、下カウンターパンチ63の案内により挿入され、素形材が良好な姿勢で鍛造成形され、成形精度が向上する。また、下カウンターパンチ63の下に、加圧力より十分小さいばね力を持つ圧縮ばね67を配置し浮動式とし、常に素形材W2に下カウンターパンチ63を挿入した状態を保つ。これにより、一次成形工程で成形した凹部59を保持し、二次成形工程における仕上げ形状の第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)の成形精度が向上する。
二次成形工程のダイスの詳細を図12および図13に基づいて説明する。図12(a)は、二次成形工程のダイスの一部断面をカットした斜視図で、図12(b)は、図12(a)のC2の範囲のダイスの内周面を紙面上に展開した図である。図13(a)および図13(b)は、それぞれ、図12(a)におけるS1−S1線における横断面およびS2−S2線における横断面を示す。
図12(a)に示すように、二次成形工程のダイス62の内周面の軸方向中央領域に成形面68が形成されている。成形面68は、一次成形工程で成形された予備形状の第2のトラック溝面9b”(9Ab”)、9b”(9Bb”)、予備形状の略円筒状の外周面8’bおよび面取り部73b(図10参照)を二次成形工程において仕上げ形状に成形するように構成されている。
成形面68は、仕上げ形状の第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)を成形する成形面68b1、68b2、仕上げ形状の球状外周面8’を成形する成形面68cおよび面取り部73b’、74を成形する成形面68d1、68d2からなる。68eは鍛造余肉部71の逃げ部である。成形面68b1、68b2は、第1のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)の一部と第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)に対応して、円弧状の部分と直線状の部分を有し、かつ、図12(b)に示すように、周方向に傾斜している。図12(a)および図12(b)の上側に示すダイス62の内周には、上側に向かってテーパ状に縮小する案内面68f1、68f2が形成されている。二次成形工程において、案内面68f1、68f2は、仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)と仕上げ形状の球状外周面8’を案内するだけで、成形は行わない。したがって、これらの仕上げ形状の崩れは生じない。
図12(a)のS1−S1線およびS2−S2線におけるダイス62の横断面を、それぞれ、図13(a)および図13(b)に示す。図13(a)に示すように、素形材W3の軸方向の中央部では、仕上げ形状の第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)を成形する成形面68b1、68b2の輪郭は、周方向に等間隔である。この配置状態で、成形面68c、成形面68d1、68d2および逃げ部68eが形成されている。
図13(b)に示すように、素形材W3の端部では、仕上げ形状の第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)が周方向に傾斜している関係により、成形面68b1、68b2の輪郭は、周方向に不等間隔となる。このため、仕上げ形状の球状外周面8’を成形する成形面68cの周方向の幅が大きくなる。この配置状態で、成形面68d1、68d2および逃げ部68eが形成されている。
図13(a)および図13(b)において、逃げ部68e内に破線で示すのが、素形材W3の外径、すなわち鍛造余肉部71の先端である。このように、逃げ部68eの底と鍛造余肉部71の先端の間に空間を残すように設定しているので、加圧力を抑制でき、金型寿命が向上する。
二次成形工程の作動を図11に基づいて説明する。上パンチ60および上リングパンチ61は上方に後退している。一次成形工程で成形された素形材W2の軸方向の両端、すなわち、図11において上下を反転させて、図11の右側半分に示すように、素形材W2の凹部59が下カウンターパンチ63に外嵌されると共に、ダイス62の成形面68に臨む位置にセットされる。
その後、上パンチ60および上リングパンチ61が下方に前進し、上パンチ60が素形材W2の凹部58に挿入されると共に、上リングパンチ61が素形材W2の端面W2aに当接する。さらに、上パンチ60および上リングパンチ61が下方に前進し、図11の左側半分に示すように、仕上げ形状の第1のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)の一部と第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)が成形され、素形材W3が得られる。
軸線に平行な直線状の予備形状の第2のトラック溝面9b”(9Ab”)、9b”(9Bb”)から、二次成形工程において、周方向に傾斜した仕上げ形状の第1のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)の一部と第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)が精度よく成形されるように、次の工夫をしている。一次成形工程で成形された大きな面取り部72を設けた山形状の予備形状の面8’b(図10参照)を、二次成形工程のダイス62の仕上げ形状の球状外周面8’を成形する成形面68cで加圧することにより、素形材W2の材料の周方向の流れを強制し、第1のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)の一部と第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)の材料充足を強化している。また、仕上げ形状の球状外周面8’の一部を成形する成形面68cにより、素形材W2の後加工の基準面となる球状外周面8’が成形されるので、高精度で加工効率がよい。
さらに、製品機能上よりも大きい面取り73b’を成形する成形面68d2を設けることにより、逃げ部68eの鍛造余肉部71への材料流動を抑制して、第1のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)の一部と第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)の充足を促進させている。
これに加えて、前述したように、二次成形工程の下カウンターパンチ63の先端部の形状(先端面63aおよび先端外周面63bの形状)が一次成形工程の上パンチ50の先端部の形状(先端面50aおよび先端外周面50bの形状)に近似した形状に設計されているので、素形材W2が二次成形工程のダイス62に入る際、下カウンターパンチ63による案内と、一次成形工程において上パンチ50で成形した凹部59の形状を保持する効果が生まれ、二次成形工程における仕上げ形状の第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)の成形精度が向上する。
また、二次成形工程の上パンチ60の先端部の形状(先端面60aおよび先端外周面60bの形状)は、一次成形工程の下カウンターパンチ54の先端部の形状(先端面54aおよび先端外周面54bの形状)に近似した形状に設計している。これにより、一次成形工程で成形した凹部58の形状を保持する効果と、素形材W2の端面W2aと凹部58の底に金型を接触させることにより成形荷重を分散させる効果が発生して、一次成形工程で成形された仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)の形状の崩れが抑制できる。
以上説明したように、本実施形態は、円弧状で、かつ周方向に傾斜したトラック溝を有する内側継手部材3を一次成形工程と二次成形工程により鍛造成形することができる。これにより、安価な単動プレスと簡単な構造の金型で鍛造成形が可能となり、製造コストを抑えることができる。
その後、二次成形工程で得られた素形材W3の底壁70を打ち抜くことにより、鍛造完了品となる。鍛造完了品は、旋削加工、スプライン加工、熱処理、研削加工などを経て図7に示す完成品となる。
本実施形態では、一次成形工程において、仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)を成形し、二次成形工程において、仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)の一部と第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)を成形する例を示した。この場合、加工度の大きいトラック溝面を一次成形工程で成形でき、加工性や精度面で有利である。しかし、これとは逆に、一次成形工程において、仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)の一部と第2のトラック溝面9b’(9Ab’)、9b’(9Bb’)を成形し、二次成形工程において、仕上げ形状の第1のトラック溝面9a’(9Aa’)、9a’(9Ba’)を成形する工程としてもよい。
本実施形態の鍛造方法に基づいて製造された内側継手部材が組み込まれた等速自在継手の一例では、第2のトラック溝部7b、9bのボール軌道中心線Xb、Ybが直線状に形成されたものを例示したが、これに限られず、第2のトラック溝部のボール軌道中心線を比較的大きな曲率半径を有する凹円弧状あるいは凸円弧状に形成したものでもよい。この場合には、第2のトラック溝部を成形する金型の成形面を、上記凹円弧状あるいは凸円弧状を考慮した形状に適宜修正すればよい。
本実施形態の鍛造方法に基づいて製造された内側継手部材が組み込まれた等速自在継手の一例として、外側継手部材2および内側継手部材3のそれぞれ8本のトラック溝7、9は、継手の軸線N−Nに対して周方向に傾斜すると共にその傾斜方向が周方向に隣り合うトラック溝7A、7Bおよび9A、9Bで互いに反対方向に形成されているものを例示したが、これに限られず、外側継手部材の全てのトラック溝が周方向の同方向に傾斜し、内側継手部材の全てのトラック溝が周方向の同方向に傾斜し、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝の傾斜方向が反対方向に形成された等速自在継手にも適用できる。この場合も、外側継手部材と内側継手部材のトラック溝の各交差部にボールが配置される。この場合、トルクを伝達するボールの数は8個あるいは6個としてもよい。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々の形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 等速自在継手
2 外側継手部材
3 内側継手部材
4 ボール
5 保持器
6 球状内周面
7 トラック溝
7a 第1のトラック溝部
7b 第2のトラック溝部
8 球状外周面
8’ 仕上げ形状の球状外周面
8a’ 仕上げ形状の球状外周面
8b’ 予備形状の外周面
9 トラック溝
9a 第1のトラック溝
9a’ 仕上げ形状の第1のトラック溝面
9b 第2のトラック溝
9b’ 仕上げ形状の第2のトラック溝面
9b” 予備形状の第2のトラック溝面
12 球状外周面
13 球状内周面
50 上パンチ
51 上リングパンチ
52 ダイス
54 下カウンターパンチ
57 成形面
58 凹部
59 凹部
60 上パンチ
61 上リングパンチ
62 ダイス
63 下カウンターパンチ
64 エジェクタ
68 成形面
69 圧縮ばね
70 底壁
A 端部
B 端部
K 垂線
L 直線
M ボール軌道中心線を含む平面
N 継手の軸線
O 継手中心
P 継手中心平面
Q ボール軌道中心線を含む平面
R 直線
W1 ビレット
W2 素形材
W3 素形材
X ボール軌道中心線
Y ボール軌道中心線
γ 傾斜角
β 角度
θ 作動角

Claims (9)

  1. 球状内周面に複数のトラック溝が形成された外側継手部材と、球状外周面に前記外側継手部材のトラック溝と対をなす複数のトラック溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、前記外側継手部材の球状内周面と内側継手部材の球状外周面との間に介在してボールを保持する保持器とを備え、前記外側継手部材と内側継手部材の各トラック溝が、継手中心に対して軸方向にオフセットのない曲率中心をもつ円弧状のボール軌道中心線を有し、このボール軌道中心線と前記継手中心を含む平面を継手の軸線に対して周方向に傾斜させ、この傾斜方向を前記外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝とで相反させた等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法であって、
    前記鍛造方法は、上パンチ、下カウンターパンチおよびダイスを含む金型を用い、
    ビレットから軸方向の略半分に球状外周面と周方向に傾斜した仕上げ形状のトラック溝面を成形すると共に軸方向の残り半分に略円筒状の外周面と軸方向に平行な直線状の予備形状のトラック溝面を成形する一次成形工程と、
    前記一次成形工程で成形した素形材の軸方向両端を反転させて、前記軸方向の残り略半分に球状外周面と周方向に傾斜した仕上げ形状のトラック溝面を成形する二次成形工程を備えていることを特徴とする等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法。
  2. 前記一次成形工程の仕上げ形状のトラック溝面が周方向に傾斜すると共に円弧状であることを特徴とする請求項1に記載の等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法。
  3. 前記二次成形工程の下カウンターパンチの先端部の形状を前記一次成形工程の上パンチの先端部の形状に近似させたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法。
  4. 前記二次成形工程の上パンチの先端部の形状を前記一次成形工程の下カウンターパンチの先端部の形状に近似させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法。
  5. 前記二次成形工程の下カウンターパンチを圧縮ばねにより常時上方に付勢し、成形中、素形材の凹部に下カウンターパンチを挿入した状態を保つことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法。
  6. 前記二次成形工程のダイスに仕上げ形状の球状外周面の一部を成形する成形面を形成し、この成形面により、素形材の周方向の材料流動を強制し、トラック溝の材料充足を促進させたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法。
  7. 二次成形工程のダイスに製品機能上で必要な面取り部よりも大きな面取り部を成形する成形面を形成し、この成形面により、素形材の鍛造余肉部への材料流動を抑制し、トラック溝の材料充足を促進させたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法。
  8. 前記二次成形工程のダイスに仕上げ形状の球状外周面の一部を成形する成形面を形成し、この成形面により、素形材の後加工の基準面となる前記仕上げ形状の球状外周面を成形することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法。
  9. 前記一次成形工程において、前記球状外周面と周方向に傾斜した仕上げ形状のトラック溝面を成形する際、素形材の後加工の基準面となる端面を同時成形することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の等速自在継手の内側継手部材の鍛造方法。
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