JP2017051886A - 液体噴霧装置 - Google Patents

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山▲崎▼ 岩男
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Abstract

【課題】液体を噴霧するための液体噴霧装置において、液体を均一に噴出することができ、かつ安価に製造できるような構造を提供すること。【解決手段】圧縮空気を吐出する吐出手段と、少なくとも該吐出手段を制御するスイッチと、該液体を貯留する貯留タンクと、圧縮空気に対して液体を供給する給液ノズルと、該液体の供給を制御する制御弁と、圧縮空気によって霧状となった該液体を噴出する噴出孔を備えた噴出孔部材とを備え、該噴出孔部材の内部に該給液ノズルを該噴出孔の中心方向に誘導するために先細形状とした誘導部と、該給液ノズルを噴出孔部材の内部に挿入すると該誘導部と係合し、該給液ノズルが該噴出孔の中心方向に誘導される係合部とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧などに用いる液体を噴霧するための液体噴霧装置に関し、特に噴出する液体を均一にするための技術に係る。
ファンデーションや化粧水、保湿液、その他の薬剤や日焼け止め液などの液体を噴霧する液体噴霧装置が用いられている。例えば、特許文献1には、化粧用噴霧器を用いた化粧方法が開示されている。
特許文献1の化粧用噴霧器は、化粧料を噴出させるノズルからなる噴出口を先端に備え、さらに前記化粧料を供給する化粧料入れカップと、前記化粧料の噴出量を調整する操作レバーと、エア搬送用のエアホースを差し込むエアホースコネクターと、を備えたエアブラシと、該エアブラシとエアホースコネクター間に介挿される中空状のエアホースと、前記エアブラシにエアを供給するコンプレッサーとを設ける。そして、前記化粧料入れカップに、粘度が600〜900mPa・s/30℃である化粧料を投入し、前記操作レバーを操作してコンプレッサーからのエアの量と圧力を調整しながら前記噴出口から噴出量をコントロールした霧状の化粧料を皮膚に噴射することで化粧を施すことを特徴とする化粧方法を開示している。
また、特許文献2には、貯留槽に貯留された化粧用液体をマイナスに帯電された空気とともにノズルから霧状に噴出せしめるエアブラシを含む化粧用噴霧装置が開示されている。
この化粧用噴霧装置は、外部から空気を導入し圧縮して圧縮空気を送風路に送出する空気圧縮手段と、圧縮空気を前記送風路から前記エアブラシに導く送風チューブと、圧縮空気を前記ノズルの先端から吐出させるまでの空気流路の間に与えられた流路調整バルブと、化粧用液体を前記ノズルの先端近傍において前記空気流路の中心部に導く液体流路と、液体流路の前記空気流路への出口面積を調整する調整手段とを含む噴霧手段と、を含み、送風チューブ及び送風路を絶縁性素材で与えるとともに、送風路に連通する小室と、前記小室内に電極を与えて大気中高圧放電を行う高圧放電装置と、を含むことを特徴とする。
特開2013−42930号公報 特許第5653115号
上記従来技術は、いずれも圧縮空気を送出するための圧縮装置と、エアブラシをホースないしチューブで結ぶ別体で構成しており、携帯性に劣る問題がある。また、空気圧縮手段を一体とした構成において、液体の噴出孔から均一に噴霧するための構造が提供されていなかった。
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みて創出されたものであり、従来の液体噴霧装置では液体を供給する制御弁が噴出孔中心に設置することが困難で、噴出された液体が均一に広げることが難しかった。本発明は液体を均一に噴出することができ、かつ安価に製造できるような構造を提供することを目的とする
上記課題を解決するため、本発明は次のような液体噴霧装置を提供する。
請求項1に記載の発明は、液体を噴霧するための液体噴霧装置であって、圧縮空気を吐出する吐出手段と、少なくとも吐出手段を制御するスイッチと、液体を貯留する貯留タンクと、圧縮空気に対して液体を供給する給液ノズルと、液体の供給を制御する制御弁と、圧縮空気によって霧状となった液体を噴出する噴出孔を備えた噴出孔部材とを備える。
そして、上記の構成において、噴出孔部材の内部に給液ノズルを噴出孔の中心方向に誘導するために先細形状とした誘導部と、給液ノズルを噴出孔部材の内部に挿入すると誘導部と係合し、給液ノズルが噴出孔の中心方向に誘導される係合部とを有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上記の噴出孔部材の誘導部と、上記給液ノズルの係合部とが係合した状態において、給液ノズルに、圧縮空気を通す圧縮空気流動部を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上記の給液ノズルの孔径を、0.3mm〜0.5mmとすることができる。
請求項4に記載の発明は、上記の圧縮空気の流量を、2.5l/min〜3.5l/minとすることができる。
請求項5に記載の発明は、上記の噴出された液体の粒径を、20μm〜40μmとすることができる。
請求項6に記載の発明は、貯留タンクの容量を3ml〜5mlとすることができる。
請求項7に記載の発明は、貯留タンク部分に外気取入孔を設けると共に、外気取入孔を閉塞可能な構造としたことを特徴とする。
本発明は、上記構成を備えるので、給液ノズルが該噴出孔の中心方向に誘導されて正確に中心に配置される。これにより、噴出孔から液体を均一に噴出することができる。
液体噴霧装置の斜視図である。 同、正面図である。 同、背面図である。 同、右側面図である。 同、左側面図である。 同、平面図である。 同、底面図である。 本発明に係る給液ノズル周辺の分解斜視図である。 本発明に係る給液ノズルの斜視図である。 本発明前の給液ノズル周辺の分解斜視図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。ただし、本実施例に限定されず、請求項記載の範囲内で適宜変更可能である。
図1は本発明に係る液体噴霧装置(以下、本装置という)の斜視図である。また、図2ないし図7はそれぞれ、液体噴霧装置の正面図、背面図、右側面図、左側面図、平面図、底面図である。
本装置(1)は、上部の噴霧部(10)と下部の空気圧縮部(20)とから構成される。噴霧部(10)に設けられる噴出孔(100)からは、ファンデーションや化粧水、保湿液、その他の薬剤や日焼け止め液などの液体が噴霧される。
液体を噴霧するために必要な圧縮空気は、空気圧縮部(20)に内蔵される図示しない圧縮空気吐出手段により生成される。また、この圧縮空気吐出手段を駆動するために、空気圧縮部(20)には蓄電池を格納している。本実施例において、図3に示される給電ポート(200)を備え、該蓄電池に充電することができる。
本発明の液体噴霧装置では、蓄電池を用いる構成に限らず、外部から電源を供給する構成でもよい。
噴霧部(10)には、噴出孔(100)のほか、上記の圧縮空気吐出手段を制御するためのスイッチである噴射ボタン(11)を噴出孔(100)の反対側に備える。使用者は、噴出孔(100)を噴霧する対象に向けて、噴射ボタン(11)を押下することで圧縮空気吐出手段に電源が供給され、液体が噴霧される。
本実施例において、噴霧部(10)は、左右両側に備えた取り外しボタン(12)を押しながら上方に引くことで空気圧縮部(20)から分離することができる。従って、圧縮空気吐出手段や蓄電池を共用しながら、噴霧部(10)だけを交換することもできる。特に、噴霧する液体を使い分けたり、液体によって給液ノズルの孔径を変えたい場合などに本構成は有効である。
同時に、製造コストのかかる圧縮空気吐出手段や蓄電池を共用することで、安価に様々な用途に用いることのできる液体噴霧装置を提供することができる。
噴霧部(10)には液体を貯留するための貯留タンクを内蔵しており、貯留タンクのキャップ(13)が噴霧部(10)上面に配置されている。該キャップ(13)を左右の凹部に指をいれて開け、噴霧したい液体を注入して用いる。
ここで、該貯留タンクのキャップ(13)には、貯留タンクが負圧にならないようにするための外気取入孔(130)を穿孔している。外気取入孔(130)から外気が取り入れられることによって、液体が順調に供給され、噴出孔(100)から噴霧することができる。
一方、本発明の特徴として、この外気取入孔(130)を容易に指で塞ぐことができるように噴霧部(10)の上部に設けている。特に噴射ボタン(11)の直前方に配置することで、指先で外気取入孔(130)を開閉しながら、指の中腹で噴射ボタン(11)を操作することもできる。
外気取入孔(130)を開閉することで、液体の噴出量を調整できるので、噴射ボタン(11)だけでなく、繊細な噴霧の調整を行うことができる。
本装置(1)を使用しないときに誤って噴射ボタンが押されてしまうことがないように、噴霧部(10)には図示しないキャップを被せることができる。キャップを噴霧部(10)に装着するためのキャップ固定用突起(14)を噴霧部(10)の下部に4箇所突設し、噴霧部(10)全体を簡便に保護することができるように構成している。
図8には、本発明に係る給液ノズル周辺の分解斜視図を示す。噴霧部(10)には噴出孔(100)を露出するための噴出孔周辺部材(10a)が形成されている。噴出孔周辺部材(10a)は意匠性を向上させるために図示のように別部材で構成されているが、実用上は噴霧部(10)と一体的に形成してもよい。
噴出孔(100)は噴出孔部材(105)の前面側に円柱形状で抉設されており、この円柱形状によって噴霧が拡がりすぎないように規制している。噴出孔(100)からは、液体を供給する給液ノズル(103)の先端部(101)が露出し、液体はこの先端部(101)から微量ずつ供給される。
先端部(101)と噴出孔(100)との間には円環状の空隙がある。この空隙から背後から供給された圧縮空気が噴射され、先端部(101)から供給される液体と混合することで、液体が霧状になって噴出されるようになっている。
先端部(101)の内側には突没する制御弁(102)が内挿されており、制御弁(102)を前方に動かすと先端部(101)が塞がれて液体の供給が止まり、後方に動かすと先端部(101)が開放されて液体が多く供給されるようになる。制御弁(102)は従来から公知であるので、その制御については説明を省略する。
ここで、先端部(101)と噴出孔(100)との上記の空隙が不均一となると圧縮空気にムラが出来て、均一な粒子とならない問題がある。図10は本発明を創出する前の給液ノズル周辺の分解斜視図である。噴出孔(100)と先端部(101)との間に空隙を設けるため、給液ノズル(103)と噴出孔部材(105)は直接接しないように構成していた。
特に顕著であるのは、図10において給液ノズル(103)の外径部(150)が、噴出孔部材(105)と抵触しないように先細の形状になっていて、その全周から圧縮空気が空隙に向かうようになっている点である。
しかしながらこのような構成では、給液ノズル(103)が噴出孔部材(105)の内部で半ば浮いた状態となるため、空隙を均一にすることが難しかった。
本発明は上記の問題を解決するために、図8のように噴出孔部材(105)の内部に給液ノズル(103)を噴出孔(100)の中心方向に誘導するために先細形状とした誘導部(105a)を形成する。同時に、給液ノズル(103)を噴出孔部材(105)の内部に挿入すると誘導部(105a)と係合し、給液ノズル(103)が噴出孔(100)の中心方向に誘導される係合部(103a)を形成する。
図10との対比で明らかなように、係合部(103a)を形成することで、給液ノズル(103)を噴出孔部材(105)に対して挿入、すなわち前方に押圧すると先細な誘導部(105a)によって自然に中心に向かうように補正される。
また、係合部(103a)が常時干渉した状態にあるため、圧縮空気の流れによってズレることがなく、先端部(101)の周りの空隙も安定した状態に保つことができる。
なお、本実施例では、給液ノズル(103)の背後に固定部材(104)を別に設けている。固定部材(104)は給液ノズル(103)の後部と連結し、外径にネジ部(104a)を有して、噴出孔部材(105)の内周にあるネジ部(105b)と螺合する。固定部材(104)を回転させながら締めることで、漸次給液ノズル(103)が前進し、上記噴出孔部材(105)内で中心位置決めされる。
なお、本構成については、任意に変更可能である。
ところで、上記のように給液ノズル(103)と噴出孔部材(105)とが干渉するように構成した場合、圧縮空気を適切に通すことが求められる。そこで、図9に示すように給液ノズル(103)に圧縮空気流動部(103b)を設けることもできる。図示から明らかなように、圧縮空気流動部(103b)は給液ノズル(103)の外周上に係合部(103a)と交互に配設され、給液ノズル(103)の後方から流れる圧縮空気を均一に空隙に向かって流動させることができる。
本構成によれば圧縮空気が圧縮空気流動部(103b)から偏りなく供給されるので均一な噴霧にさらに寄与することができる。
なお、本発明の実施においては、給液ノズル(103)に圧縮空気流動部を設ける構成に限らず、噴出孔部材(105)側に空気の流路を形成してもよい。その場合、上記誘導部(105a)と交互に流路となる流動部を設けることもできる。
本発明において、一般的な化粧用の液体を噴霧する際、給液ノズルの孔径が、0.3mm〜0.5mmとすることが好ましい。
また、圧縮空気の流量が、2.5l/min〜3.5l/minの範囲内とすることが好ましい。
さらに、本発明で用いる液体の粒径が、20μm〜40μmであることが好ましい。
これらの数値範囲にあるときに、特に良好な噴霧を実現することができる。
本装置(1)において、内蔵する貯留タンクの容量が3ml〜5mlが好ましい。貯留タンクが大きすぎると、適切な注入量が分かりにくく、高価な化粧用の液体を無駄に多く入れてしまったり、長期間タンクに入れることで品質の保持が難しくなる。そのため、上記の適切な数値範囲とすることが望ましい。
1 本装置
10 噴霧部
100 噴出孔
101 先端部
102 制御弁
103 給液ノズル
103a 係合部
103b 圧縮空気流動部
104 固定部材
104a ネジ部
105 噴出孔部材
105a 誘導部
105b ネジ部
10a 噴出孔周辺部材
11 噴射ボタン
12 取り外しボタン
13 貯留タンクのキャップ
130 外気取入孔
14 キャップ固定用突起
150 外径部
20 空気圧縮部
200 給電ポート

Claims (7)

  1. 液体を噴霧するための液体噴霧装置であって、
    圧縮空気を吐出する吐出手段と、
    少なくとも該吐出手段を制御するスイッチと、
    該液体を貯留する貯留タンクと、
    圧縮空気に対して液体を供給する給液ノズルと、
    該液体の供給を制御する制御弁と、
    圧縮空気によって霧状となった該液体を噴出する噴出孔を備えた噴出孔部材と
    を備え、
    該噴出孔部材の内部に該給液ノズルを該噴出孔の中心方向に誘導するために先細形状とした誘導部と、
    該給液ノズルを噴出孔部材の内部に挿入すると該誘導部と係合し、該給液ノズルが該噴出孔の中心方向に誘導される係合部と
    を有することを特徴とする液体噴霧装置。
  2. 前記噴出孔部材の前記誘導部と、前記給液ノズルの前記係合部とが係合した状態において、前記給液ノズルに、前記圧縮空気を通す圧縮空気流動部を備える
    請求項1記載の液体噴霧装置。
  3. 前記給液ノズルの孔径が、0.3mm〜0.5mmである請求項1又は2に記載の液体噴霧装置。
  4. 前記圧縮空気の流量が、2.5l/min〜3.5l/minである請求項1ないし3のいずれかに記載の液体噴霧装置。
  5. 前記噴出された液体の粒径が、20μm〜40μmである請求項1ないし4のいずれかに記載の液体噴霧装置。
  6. 貯留タンクの容量が3ml〜5mlの請求項1ないし5のいずれかに記載の液体噴霧装置。
  7. 貯留タンク部分に外気取入孔を設けると共に、外気取入孔を閉塞可能な構造とした請求項1ないし6のいずれかに記載の液体噴霧装置。
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