JP2017051024A - タイヤ発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ内の構造が単純なタイヤ発電装置の提供。
【解決手段】タイヤ50が装着されるリム部42を有するホイール40と、タイヤ50の内周面50aに当接し配設される押圧部材25と、リム部42に固定され、タイヤ50の回転に伴って、押圧部材25に当接する当接状態と、押圧部材25から離間する離間状態と、を周期的に繰り返す発電体22と、を有し、発電体22は、前記当接状態においてタイヤ50を介して当該タイヤ50を備えた車両の荷重を受けて発電することを特徴とするタイヤ発電装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤ発電装置に関する。
タイヤ内に圧電式の発電体を設けて、車両の走行中に、当該車両の自重を受けることで発電するタイヤ発電装置が知られている(例えば特許文献1参照)
特許第5248458号公報 米国特許第450476号明細書 特表2015−502725号公報 特許第4627108号公報 特開2006−199107号公報
しかしながら、このようにタイヤを利用したタイヤ発電装置は、タイヤ内の構造が複雑で実用化が難しいという課題がある。
本発明は以上のような課題に基づきなされたものであり、タイヤ内の構造が単純なタイヤ発電装置の提供を目的とする。
本願発明にかかるタイヤ発電装置は、タイヤが装着されるリム部を有するホイールと、前記タイヤの内周面に当接し配設される押圧部材と、前記リム部に固定され、前記タイヤの回転に伴って、前記押圧部材に当接する当接状態と、前記押圧部材から離間する離間状態と、を周期的に繰り返す発電体と、を有し、前記発電体は、前記当接状態において前記タイヤを介して当該タイヤを備えた車両の荷重を受けて発電することを特徴とする。
本発明のタイヤ発電装置によれば、タイヤ内の構造が単純なタイヤ発電装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態としての車両の全体構成斜視図の一例である。 図1に示したタイヤ発電装置の周辺構成の一例を示す模式図である。 図2に示したタイヤ発電装置の構成の一例を示す斜視図である。 図2に示したタイヤ発電装置の動作の一例を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態としてのタイヤ発電装置の構成の一例を示す図である。
以下、本発明の第1の実施形態として、図1に示すタイヤ発電装置20を有する車両100について説明する。
車両100は、内燃機関たるエンジン300と、車両100の下部に配置されて車両100の重量を支持する4つのタイヤ50と、端部をタイヤ50に取り付けられてエンジン300からの動力をタイヤ50に伝えるための車軸60と、を有している。
車両100は、タイヤ50の内側に取り付けられて、車両100の自重を利用して発電するためのタイヤ発電装置20と、タイヤ発電装置20からの電力を動力へと変換してエンジン300を補助するモーター200と、を有している。
車軸60は、車両100の前後方向たるY方向に2つ並んで設置され、車両100の車幅方向であるX方向に伸びた駆動軸であり、エンジン300の動作によってA方向への回転運動を行う。
車軸60は、端部をタイヤ50に取り付けられることで、エンジン300の回転運動をタイヤ50に伝達する。
タイヤ50は、中空のゴム製タイヤである。タイヤ50の内部には、圧力P1の空気が充填される。
モーター200は、本実施形態ではホイール40に取り付けられてタイヤ発電装置20からの電力を動力へと変換してホイール40を回転させるインホイールモーターとしたが、車両100に備えられたモーターであっても良い。
タイヤ発電装置20は、図2(a)、(b)に示すように、車軸60に接続されて車軸60を回転軸として連れ回り回転するホイール40と、ホイール40の外周部に沿って円周状に設けられた固定部21と、を有している。
タイヤ発電装置20は、タイヤ50の内周面50aに当接し配設される押圧部材たる押圧チューブ25と、固定部21の押圧チューブ25とホイール40の半径方向で対向する面側に取り付けられた発電体たる4つの圧電素子22a、22b、22c、22dと、を有している。
なお、4つの圧電素子22a、22b、22c、22dは、それぞれホイール40の回転中心に対して4方に、すなわちホイール40の周方向に等間隔に分散して配置されているが、単数であっても良いし、4以外の複数であっても良い。圧電素子が複数である場合には、本実施形態のように、圧電素子をホイール40の周方向に等間隔で配置することが、発電を時間的に均一に行う上で望ましい。
また、特に位置を示す必要のない場合には、4つの圧電素子22a、22b、22c、22dを総称して圧電素子22として以下に記述する。
ホイール40は、ホイール40のX方向両端に、ホイール40の外周方向に突出して設けられた突起部たるタイヤ保持部41と、タイヤ保持部41の間に形成され、ホイール40の回転中心に向けて凹んだ溝状の凹部たるリム部42と、を有している。
タイヤ保持部41は、タイヤ50を挟んで両側に、タイヤ50の外側面50cと当接して、リム部42に装着されたタイヤ50を保持する。
押圧チューブ25は、内部に窒素ガスを圧力P2で充填された、ドーナツ状の、言い換えると断面の略円形を車軸60を中心にA方向に回転させた回転体である円環面形状のゴム製チューブである。
押圧チューブ25の外周面25aは、タイヤ50とは別体であるが、連続して環状にタイヤ50の内周面50aに沿って当接する。
圧電素子22は、後述するように、車両100の走行時のタイヤ50の回転に伴って、押圧チューブ25に当接(接触)する当接状態と、押圧チューブ25から離間(非接触)する離間状態と、を周期的に繰り返す。
圧電素子22は、離間状態から当接状態に変化するときの圧力によって、言い換えると押圧チューブ25から押圧されることによる圧力によって起電力を生じさせて発電するピエゾ素子である。
圧電素子22は、タイヤ発電装置20内のホイール40側の位置すなわちホイール40の回転中心たる車軸60側に、固定部材21を介して固定される。
圧電素子22によって発電された電力は、配線部たる配線70によってホイール40に取り付けられたモーター200へと伝達される。
固定部21は、図3(a)、(b)に示すように、一方の押圧チューブ25と対向する面には発電体たる4つの圧電素子22a、22b、22c、22dと、を有し、反対の他方にはリム部42に沿って取り付けられる面が設けられたアルミ製の部材であり、例えば分割構造などリム部42を覆うようになっており、内部に圧電素子22からの配線70を挿通するための中空部23を有している。
固定部21は、ホイール40の回転中心(半径方向)にむけて凹んだ凹部であるリム部42に嵌め合うように、言い換えると固定部21がリム部42の幅方向に変移しないよう位置決めされ嵌合するように固定される。
なお、図3(a)はタイヤ発電装置20の組み付け前の状態を示す部品図であり、図3(b)はタイヤ発電装置20をタイヤ50に組み付けた後、タイヤ50を車両100に取り付ける前の状態を一部断面表示した図である。
このような構造の車両100において、タイヤ発電装置20が発電する際の動作について説明する。
タイヤ50が車両100に取り付けられた車載状態において、図4(a)〜(d)に示すように、タイヤ50の接地面Eである−Z方向側の端部は、車両100の自重を受けて歪むとともに、地面に沿って略直線状に変形する。なお、実際の車両においては、自重によるタイヤの変形量は十分に小さいが、図4では発電素子22と押圧チューブ25との動作の説明のために敢えて変形量を大きく誇張して記載する。
図4(a)、(b)に示すように、4つの圧電素子22a、22b、22c、22dのうち、最も接地面Eに近い圧電素子22aは、押圧チューブ25に当接した当接状態である。また、その他の圧電素子22b、22c、22dは押圧チューブ25から離間した離間状態である。言い換えると、図4(b)に示すように、車軸60の中心から接地面Eまでの距離L2は、車軸60の中心からタイヤ50の+Z方向側の端部までの距離L1より小さい。ここでタイヤ50の厚みは、+Z方向側の地面と当接していない部分と、−Z方向側の接地面Eの周辺の部分とで変化なく略一様とみなして良い。したがって、当接状態にある圧電素子22aから内周面50aまでの距離は、離間状態にある圧電素子22cから内周面50aまでの距離より小さい。
タイヤ50は、車載状態において、−Z方向にはたらく車両100の荷重を支えるとともに、接地面Eから+Z方向にはたらく車両100の荷重の抗力を受けている。
押圧チューブ25は、かかる抗力によって+Z方向に力を受けることで変形して圧電素子22aに当接する。従って圧電素子22aは、タイヤ50と押圧チューブ25とを介して車両100の荷重を受けて起電力が生じて発電する。
車両100がY方向に進む場合には、タイヤ50はA方向に回転する。
A方向への回転に伴って、圧電素子22aは、図4(c)、(d)に示すように、当接状態から押圧チューブ25から離間した離間状態へと変化し、代わりに圧電素子22aのA方向上流に配置された圧電素子22bが当接状態へと変化する。
圧電素子22bについても同様に、当接状態において車両100の荷重を受けるから、圧電素子22bが発電する。
以下、圧電素子22c、22dについても同様に、当接状態において順次発電する。なお、タイヤ50の回転時には、押圧チューブ25とタイヤ50とが必ずしも一体的に回転するとは限らず、相対的に回転し得る。本実施形態では、押圧チューブ25がタイヤ50の周方向に連続した円環面形状であるから、タイヤ50と押圧チューブ25との間で回転角のズレ、言い換えると回転角の位相差が生じても、押圧チューブ25と圧電素子22とが当接して発電が可能である。
複数の圧電素子22a、22b、22c、22dが順次、当接状態に変化するようにA方向に等間隔に配置することで、タイヤ発電装置20は、連続的に電力を供給する発電手段としての機能を有している。
なお、タイヤ50がA方向に1回転すると、図4(a)、(b)の状態に戻るから、圧電素子22aが再び離間状態から当接状態へと変化する。
このように単体の圧電素子22aのみを用いた場合であっても、当接状態と離間状態とをタイヤ50の回転に伴って周期的に繰り返すことで、パルス状の発電を行うことが可能である。
配線70は、タイヤ発電装置20によって供給された電力をモーター200へと伝達する。モーター200は、かかる電力を用いてホイール40を回転させる駆動力源としての機能を有する。
本実施形態では、固定部21に固定され、タイヤ50のA方向への回転に伴って、押圧チューブ25に当接する当接状態と、押圧チューブ25から離間する離間状態と、を周期的に繰り返す圧電素子22と、を有している。
圧電素子22は、当接状態においてタイヤ50を介して車両100の荷重を受けて発電する。
かかる構成により、タイヤ50内部のタイヤ発電装置20の構造を単純化する。
また、本実施形態では、4つの圧電素子22a、22b、22c、22dを有し、少なくとも接地面Eに最も近い圧電素子22は、タイヤ50を介して車両100の荷重を受けて発電する。なお、押圧チューブ25に複数の圧電素子22が当接するときには、当該複数の圧電素子22がそれぞれ同時に発電する。
かかる構成により、タイヤ50内部のタイヤ発電装置20の構造を単純化する。
また、本実施形態では、固定部21は、内部に配線70を挿通するための中空部23を有している。
かかる構成により、配線70が固定部21によって保護されるから、タイヤ50の回転による配線70の損耗や断線などの障害の発生を抑制して、タイヤ50内部の構造を単純化しながらも信頼性を向上させる。
また、かかる構成により、配線70の取り回しを簡易に行うことができるから、タイヤ発電装置20の内部構造が複雑化しない。
また、本実施形態では、押圧チューブ25がタイヤ50の周方向に連続した円環面形状であるから、タイヤ50と押圧チューブ25との間で回転角のズレが生じても、押圧チューブ25と圧電素子22とが当接して発電が可能である。
本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、既に述べた第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号をつけて説明を省略する。
図5に示すように、タイヤ発電装置20は、タイヤ50の内周面50aに連結された押圧部材として、タイヤ50内部にタイヤ50の回転中心に向かって凸状に、圧電素子22の数及び位置に対応させて複数形成された基部26aと、基部26aを支持する四時部26bとを備えた押圧部26を有している。
また、車両100は、タイヤ50とホイール4との間であって、周方向において複数の押圧部26の間に形成されて、車両100の荷重を支持するための弾性部27を有している。
弾性部27は、ホイール40とタイヤ50の内周面50aとを連結する弾性体であり、ホイール40とタイヤ50との間の距離L3が車両100の荷重によって減少すると、タイヤ50の変形に反発する方向にはたらく弾性力によって車両100を支持する。
基部26aは、底面たる−Z方向側の面が当接状態において圧電素子22と当接するように、圧電素子22に対向する位置であって、ホイール40とタイヤ50との間の空間に形成されている。
支持部26bは、基部26aの両端に形成された脚部である。
タイヤ50の車載状態において、4つの圧電素子22a、22b、22c、22dのうち最も接地面Eに近い圧電素子22aは、押圧部26、具体的には基部26aの−Z方向側の面に当接して発電する。
かかる構成により、タイヤ50内部のタイヤ発電装置20の構造が単純化される。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、実施形態ではタイヤの内部に空気を充填することで、空気圧により車両の重量を支持するとしたが、タイヤ内部をハニカム構造として弾性体で支持するタイプのタイヤであってもよい。
また、実施形態では、モーターの他に内燃機関を有する車両としたが、モーターのみを動力源とする電気自動車であってもよい。
またその場合には、電池等の別の電力源を有していることが望ましいが、タイヤ発電装置のみを電力源とするものであってもよい。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
20…タイヤ発電装置、21…固定部材(固定部)、22、22a、22b、22c、22d…発電体(圧電素子)、22a…地面に最も近い発電体、23…中空部、25…押圧部材(押圧チューブ)、25a…外周面、26…押圧部材(押圧部)、40…ホイール、42…リム部(凹部)、50…タイヤ、50a…内周面、100…車両、200…モーター、300…内燃機関(エンジン)、A…回転方向、E…地面(接地面)、X…車幅方向、Y…進行方向(前後方向)

Claims (5)

  1. タイヤが装着されるリム部を有するホイールと、
    前記タイヤの内周面に当接し配設される押圧部材と、
    前記リム部に固定され、前記タイヤの回転に伴って、前記押圧部材に当接する当接状態と、前記押圧部材から離間する離間状態と、を周期的に繰り返す発電体と、を有し、
    前記発電体は、前記当接状態において前記タイヤを介して当該タイヤを備えた車両の荷重を受けて発電することを特徴とするタイヤ発電装置。
  2. 請求項1に記載のタイヤ発電装置であって、
    前記発電体を前記ホイールの周方向に等間隔で複数有し、
    前記複数の発電体のうち、少なくとも地面に最も近い発電体は、前記タイヤを介して当該タイヤを備えた自動車の荷重を受けて発電することを特徴とするタイヤ発電装置。
  3. 請求項1または2に記載のタイヤ発電装置であって、
    前記発電体が発電した電力を伝達する配線部を挿通するための中空部を備え、前記リム部に取り付けられて前記発電体を固定するための固定部材を有することを特徴とするタイヤ発電装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つに記載のタイヤ発電装置であって、
    前記リム部には、前記ホイールの回転中心に向けて凹んだ凹部が設けられ、
    前記発電体は、前記凹部に嵌合して固定されることを特徴とするタイヤ発電装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1つに記載のタイヤ発電装置であって、
    前記押圧部材は、外周面が連続して環状に前記内周面に当接することを特徴とするタイヤ発電装置。
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