JP2017049211A - 検査装置及び検査方法 - Google Patents

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拓 廣江
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Kyoichi Kinoshita
恭一 木下
雅巳 冨岡
Masami Tomioka
雅巳 冨岡
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Abstract

【課題】ケースの内面にある傷を発見することができる検査装置及び検査方法を提供する。【解決手段】ケースの検査装置60であって、ケース本体31の側壁33〜36を通過する磁界を検出する磁気インピーダンス素子と、磁気インピーダンス素子から取得した信号に基づいて、ケース本体31の壁の厚さが予め定めた厚さであるか否かを判定する制御部と、を備えた。【選択図】図2

Description

この発明は、ケースの検査装置及び検査方法に関するものである。
従来から、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、電装品で使用される電力を蓄えるための蓄電装置が搭載されている。このような蓄電装置としては、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池といった二次電池が知られている。二次電池は、電解液と電極組立体とを収容しているケースを備えている。ケースの強度は、ケースの壁に傷があると低下する。
例えば、特許文献1には、スリットを通過させた光を照射するとともに、その反射光を検出した結果に基づいて、溶接の良否を判定する検査方法が開示されている。この検査方法は、光切断法とも呼ばれており、二次電池用のケースの壁に傷があるか否かを判定する装置や方法に利用できる。
特開2008−155285号公報
しかしながら、ケースの大きさによっては、光を照射するための装置や、反射光を検出するための装置を、ケースの内部に挿入することが困難である。このため、特許文献1に開示されている装置では、ケースの壁の内面にある傷を発見することが難しい。
この発明は、上述した従来の技術に存在する問題点に着目してなされた。この発明の目的は、ケースの内面にある傷を発見することができる検査装置及び検査方法を提供することである。
上記課題を解決する検査装置は、ケースの検査装置であって、前記ケースの壁を通過する磁界を検出する磁気インピーダンス素子と、前記磁気インピーダンス素子から取得した信号に基づいて、前記ケースの壁の厚さが予め定めた厚さであるか否かを判定する判定部と、を備えたことを要旨とする。
この構成によれば、ケースの壁の内面にある傷によって、ケースの壁の厚さが変化するため、ケースの壁を通過する磁界の強さに変化が表れる。したがって、磁気インピーダンス素子から取得した信号に基づいて、ケースの内面に傷があるか否かを判定できる。そして、磁気インピーダンス素子は、ケースの外部に配置してもよく、また小型であることから、ケースの内部に配置することも容易である。このように、上記の構成によれば、ケースの内面にある傷を発見することができる。
上記検査装置について、前記磁気インピーダンス素子が前記ケースの壁の面方向に沿うように、前記ケースと前記磁気インピーダンス素子とを相対的に移動させる移動機構を備えたことが好ましい。この構成によれば、検査装置で検査できる面積を大きくすることができる。
上記検査装置について、前記磁気インピーダンス素子を複数備えており、複数の磁気インピーダンス素子は、前記ケースの壁の面に沿う方向のうち、前記相対的に移動させる方向と直交する方向に並んでいることが好ましい。
この構成によれば、ケースの壁の厚さが予め定めた厚さではないと判定された場合に、何れの磁気インピーダンス素子から取得した信号に基づく判定結果であるかによって、ケースの壁にある傷の位置を特定することが容易になる。
上記検査装置について、前記ケースに磁界を印加する磁界印加部を備えたことが好ましい。この構成によれば、非磁性材料製のケースであっても、ケースの壁の内面にある傷を発見することができるようになる。
上記課題を解決する検査方法は、ケースの検査方法であって、前記ケースの壁を通過する磁界を検出する磁気インピーダンス素子から信号を取得する工程と、前記磁気インピーダンス素子から取得した信号に基づいて、前記ケースの壁の厚さが予め定めた厚さであるか否かを判定する工程と、を備えたことを要旨とする。
この構成によれば、ケースの内面にある傷を発見することができる。
本発明によれば、ケースの内面にある傷を発見することができる。
二次電池を模式的に示す斜視図。 検査装置を模式的に示す斜視図。 検査装置を模式的に示す正面図。 図3において4−4線で示す平面で切断したと仮定した場合の断面図。
以下、ケースの検査装置及び検査方法の一実施形態について説明する。
図1に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、例えばリチウムイオン二次電池である。二次電池10は、電極組立体20と、図示しない電解液と、電極組立体20及び電解液を収容しているケース30と、電極組立体20と電気を授受するための2つの端子40と、を備えている。
電極組立体20は、複数の正極電極と、複数の負極電極と、複数のセパレータと、を備えている。電極組立体20は、正極電極と負極電極とがセパレータによって相互に絶縁された状態で層状に重なった構造を備えている。
正極電極及び負極電極は、金属箔をそれぞれ備えている。正極電極及び負極電極は、金属箔の少なくとも一部を覆っている活物質層をそれぞれ備えている。また、正極電極及び負極電極は、金属箔の縁部から突出しているタブをそれぞれ備えている。
また、ケース30は、全体として扁平な四角箱状である。ケース30は、好ましくは、金属製である。ケース30は、さらに好ましくは、アルミニウム製又はアルミニウム合金製である。
ケース30は、扁平な四角箱状のケース本体31を備えている。ケース本体31は、開口部31aを備えている。ケース本体31の底壁32は、長方形の板状である。
以下の説明では、底壁32の縁部のうち、長縁部が延びている方向をケース本体31の長手方向と示し、短縁部が延びている方向を短手方向と示す。また、以下の説明では、長手方向と短手方向とに直交する方向を、ケース本体31の深さ方向と示す。
ケース本体31は、底壁32の縁部のうち2つの長縁部から底壁32と直交する方向に沿って延びている2つの側壁として、第1側壁33及び第2側壁34を備えている。第1側壁33と第2側壁34とは、互いに対向するように、且つ長手方向に沿って平行に配置されている。
ケース本体31は、底壁32の縁部のうち2つの短縁部から底壁32と直交する方向に沿って延びている2つの側壁として、第3側壁35及び第4側壁36を備えている。第3側壁35と第4側壁36とは、互いに対向するように、且つ短手方向に沿って平行に配置されている。
側壁33〜36は、何れも四角板状である。第1側壁33の面積及び第2側壁34の面積は、第3側壁35の面積及び第4側壁36の面積よりも大きい。したがって、ケース本体31において、側壁33,34は、側壁35,36よりも脆弱である。
ケース本体31は、例えば金属板を絞り加工することによって製造されている。絞り加工は、オス型とメス型との間に金属板を挟みこんだ状態でプレスすることにより、ケース本体31に成形する方法である。絞り加工では、プレスしたのちにオス型をケース本体31から引き抜くため、ケース本体31の壁33〜36の内面に、スリ傷が発生する可能性がある。
ケース30は、ケース本体31の開口部31aを塞いでいる蓋37を備えている。蓋37は、ケース30の壁の1つである。蓋37には、上述した端子40,40が固定されている。正極用の端子40は、正極電極のタブと電気的に接続されている。負極用の端子40は、負極電極のタブと電気的に接続されている。
次に、ケース30の検査装置60について説明する。
図2に示すように、検査装置60は、検査対象であるケース本体31を保持するための検査台61を備えている。検査台61は、ケース本体31を固定するための図示しない固定機構を備えている。固定機構は、例えばケース本体31が挿入される凹部であってもよく、ケース本体31を挟み込んで固定するクランプなどであってもよい。
検査装置60は、第1磁石62を備えている。第1磁石62は、例えば永久磁石であってもよく、電磁石であってもよい。第1磁石62の形状は、ケース本体31の内部に対応した四角ブロック状である。第1磁石62の大きさは、ケース本体31の内部に対応した大きさである。
即ち、第1磁石62をケース本体31に挿入した状態において、第1磁石62のうちN極側の側面62aは、第1側壁33の内面の全部又は略全部にわたって対向している。同様に、第1磁石62のうちS極側の側面62bは、第2側壁34の内面の全部又は略全部にわたって対向している。
検査装置60は、ケース本体31の外部に、第2磁石65と第3磁石67とを備えている。磁石65,67は、ケース本体31の長手方向に沿って延びている四角ブロック状である。磁石65,67は、例えば永久磁石であってもよく、電磁石であってもよい。
第2磁石65のうちS極側の側面65aは、第1側壁33の外面と対向している。即ち、第2磁石65のS極は、第1側壁33を介して、第1磁石62のN極と対向している。第3磁石67のうちN極側の側面67aは、第2側壁34の外面と対向している。即ち、第3磁石67のN極は、第2側壁34を介して、第1磁石62のS極と対向している。
図3及び図4に示すように、検査装置60は、第1磁気インピーダンス素子群66aと、第2磁気インピーダンス素子群66bと、を備えている。磁気インピーダンス素子群66a,66bを構成している複数の磁気インピーダンス素子66は、それぞれ、アモルファス磁性金属製のワイヤと、該ワイヤのまわりを巻いたコイルと、を備えている。複数の磁気インピーダンス素子66では、ワイヤにパルス電流を通電した状態とすることにより、外部磁界に応じてコイルに誘導電圧が発生する。
第1磁気インピーダンス素子群66aは、第2磁石65の側面65aに固定されている。即ち、第1磁気インピーダンス素子群66aは、第1側壁33と第2磁石65との間にある。第2磁石65の側面65aにおいて、複数の磁気インピーダンス素子66は、ケース本体31の長手方向に沿って、隙間無く並んでいる。
第2磁気インピーダンス素子群66bは、第3磁石67の側面67aに固定されている。即ち、第2磁気インピーダンス素子群66bは、第2側壁34と第3磁石67との間にある。第3磁石67の側面67aにおいて、複数の磁気インピーダンス素子66は、ケース本体31の長手方向に沿って並んでいる。
以下の説明では、第2磁石65と、第1磁気インピーダンス素子群66aと、をまとめて第1走査部68と示す。また、第3磁石67と、第2磁気インピーダンス素子群66bと、をまとめて第2走査部69と示す。
検査装置60は、第1磁石62を深さ方向に沿って移動させるための第1移動機構70を備えている。検査装置60は、この第1移動機構70の動作によって、第1磁石62がケース本体31の内部にある第1位置と、第1磁石62がケース本体31の外部にある第2位置との間で、第1磁石62を移動させることができるように構成されている。
検査装置60は、走査部68,69を深さ方向に沿って移動させるための第2移動機構71を備えている。検査装置60は、この第2移動機構71の動作によって、底壁32に近接している位置60aと開口部31aに近接している位置60bとの間で、走査部68,69を移動させることができるように構成されている。位置60a,60bは、走査部68,69を移動させた場合に、側壁33,34のうち検査対象とする範囲が含まれるように設定されている。
また、検査装置60は、制御部100を備えている。制御部100は、演算処理を実行する演算装置や、該演算装置のプログラムや演算結果を記憶する記憶装置などを備えている。制御部100は、第1磁石62の第1移動機構70と電気的に接続されている。制御部100は、第1移動機構70の動作を制御することで、第1磁石62を移動させることができるように構成されている。
制御部100は、走査部68,69の第2移動機構71と電気的に接続されている。制御部100は、第2移動機構71の動作を制御することで、走査部68,69を移動させることができるように構成されている。
制御部100は、複数の磁気インピーダンス素子66のそれぞれと電気的に接続されている。制御部100は、複数の磁気インピーダンス素子66のワイヤにパルス電流を通電させたり、コイルに発生している誘導電圧を信号として取得したりできるように構成されている。
次に、ケース本体31の検査方法について、その作用とともに説明する。この実施形態の検査方法は、二次電池10の製造方法が備えている検査工程において使用される。ケース本体31の検査方法は、保持工程、挿入工程、走査工程、判定工程、及び報知工程を備えている。それぞれの工程は、次のようなものである。
保持工程では、ケース本体31が検査台61に保持される。なお、保持工程は、作業者によって行われてもよく、図示しない搬送装置によって行われてもよい。
挿入工程では、第1磁石62がケース本体31に挿入される。挿入工程において、制御部100は、第1磁石62がケース本体31に挿入されるように、第1移動機構70を制御する。
図4において、破線で示すように、第1磁石62がケース本体31の内部にある状態では、第1磁石62と第2磁石65との間、及び第1磁石62と第3磁石67との間において、平行又は略平行な磁界が形成される。この磁界は、ケース本体31の壁を通過するように存在している。この実施形態において、磁石62,65,67は、ケース本体31に磁界を印加する磁界印加部に相当している。
走査工程では、走査部68,69が位置60aから位置60bへと、深さ方向に沿って移動される。走査工程において、制御部100は、走査部68,69が位置60aから位置60bへと移動されるように、第2移動機構71を制御する。
即ち、複数の磁気インピーダンス素子66がケース本体31の壁の面方向に沿うように、ケース本体31と複数の磁気インピーダンス素子66とが相対的に移動される。また、ケース本体31の深さ方向は、走査部68,69の走査方向となる。
磁気インピーダンス素子群66a,66bのそれぞれにおいて、複数の磁気インピーダンス素子66は、ケース本体31の長手方向に沿って並んでいる。即ち、複数の磁気インピーダンス素子66は、ケース本体31の壁の面に沿う方向のうち、上記相対的に移動される方向と直交する方向に沿って並んでいる。
また、制御部100は、走査部68,69が位置60aから位置60bへと移動されるまでの間、複数の磁気インピーダンス素子66のそれぞれから、誘導電圧の値を各別に且つ連続的に取得するとともに、該取得した値(情報)を記憶部に記憶させる。
このように、複数の磁気インピーダンス素子66は、ケース本体31の壁を通過する磁界を検出している。また、走査工程は、ケース本体31の壁を通過する磁界を検出する磁気インピーダンス素子66から信号を取得する工程に相当する。
判定工程では、複数の磁気インピーダンス素子66から各別に取得した誘導電圧の値に基づいて、ケース本体31の壁の厚さが予め定めた厚さであるか否かが判定される。制御部100は、記憶部において、複数の磁気インピーダンス素子66ごとに記憶されている値(情報)を参照するとともに、これらの値に基づいて、取得した誘導電圧の値が、予め定めた範囲内にあるか否かを、複数の磁気インピーダンス素子66ごとに判定する。
ケース本体31の壁に傷がある場合、該傷は環境中の気体(例えば空気)によって満たされている。ケース本体31を構成している材料の透磁率と、傷を満たしている気体の透磁率とは異なる。このため、ケース本体31を通過する磁界の強さは、ケース本体31の壁に傷がある場合と、傷がない場合とで異なる。即ち、ケース本体31の壁にある傷によって、ケース本体31の壁の厚さが変化するため、ケース本体31の壁を通過する磁界の強さに変化が表れる。
したがって、磁気インピーダンス素子66から取得できる誘導電圧の値は、ケース本体31の壁に傷がある場合と、傷がない場合とで異なる値になる。判定工程における上記判定の基準値としては、ケース本体31の壁に傷がない場合の上限値と下限値とが設定されている。これらの基準値は、例えば試験やシミュレーションによって求めることができる。
以上のように、この実施形態の制御部100は、複数の磁気インピーダンス素子66から取得した信号に基づいて、ケース本体31の壁の厚さが予め定めた厚さであるか否かを判定する判定部として機能している。また、判定工程は、複数の磁気インピーダンス素子66から取得した信号に基づいて、ケース本体31の壁の厚さが予め定めた厚さであるか否かを判定する工程に相当する。
また、制御部100は、上記判定結果が否定となった場合に、該判定結果に対応している磁気インピーダンス素子66を特定する。即ち、制御部100は、ケース本体31のうち傷がある範囲を特定する。なお、この実施形態の検査装置60及び検査方法では、ケース本体31の壁の内面及び外面のうち何れの面に傷があるか迄は特定できない。判定工程は、走査工程が終了したのちに行ってもよく、走査工程と並行して行ってもよい。
報知工程では、判定工程における判定結果に応じた報知が行われる。例えば、判定工程における判定結果が否定の場合、制御部100は、ケース本体31の壁に傷があることを報知させる処理を行う。例えば、制御部100は、ブザーやランプを制御することにより、ケース本体31の壁に傷があることを報知させる。この報知は、ケース本体31において傷がある範囲を作業者などが識別可能となる態様により行ってもよい。
また、例えば、判定工程における判定結果が肯定の場合、制御部100は、ケース本体31の壁に傷が発見されていないことを報知させる処理を行う。例えば、制御部100は、ブザーやランプを制御することにより、ケース本体31の壁に傷が発見されていないことを報知させる。
報知工程は、判定工程が終了したのちに行ってもよい。また、報知工程のうち、特にケース本体31の壁に傷があることの報知は、走査工程や判定工程の途中であっても、上記判定結果が否定となった時点で行うようにしてもよい。
したがって、この実施形態の効果は、次のようなものである。
(1)複数の磁気インピーダンス素子66から取得した信号に基づいて、ケース本体31の内面に傷があるか否かを判定できる。したがって、ケース本体31の内面にある傷を発見することができる。
(2)ケース本体31と複数の磁気インピーダンス素子66とが相対的に移動されることから、検査装置60で検査できる面積を大きくすることができる。
(3)走査方向に相当する深さ方向と直交する長手方向に沿って、複数の磁気インピーダンス素子66が並んでいる。したがって、ケース本体31の壁の厚さが予め定めた厚さではないと判定された場合に、何れの磁気インピーダンス素子66から取得した信号に基づく判定結果であるかによって、ケース本体31の壁にある傷の位置を特定し易くできる。
(4)検査装置60は、ケース本体31に磁界を印加する磁石62,65,67を備えている。このため、非磁性材料製のケース本体31であっても、ケース本体31の壁の内面にある傷を発見することができるようになる。
(5)上述したケース本体31の検査方法によれば、ケース本体31の内面にある傷を発見することができる。
(6)側壁33,34は側壁35,36よりも脆弱である。この実施形態では、側壁33,34に傷があるか否かが検査されるため、ケース30としての強度が担保される。
(7)側壁33,34のみが検査される。したがって、高い強度を有する側壁35,36も検査する場合と比較して、検査に必要な時間が短縮される。
なお、実施形態は、例えば次のように変更してもよい。
○ 検査装置60は、ケース本体31の壁の外面にある傷を検出する検出部を備えていてもよい。これによれば、判定工程で否定判定された場合に、該判定結果と上記検出部による検出結果とから、発見された傷がケース本体31の内面及び外面の何れにあるかが特定可能になる。この検出部は、例えば、スリットを透過した光や、レーザ光を照射するとともに、その反射光を検出した結果に基づいて傷を発見するように構成されている。なお、ケースの検査方法においては、目視によってケース本体31の壁の外面に傷があるか否かを判定してもよい。
○ 走査部68,69は、ケース本体31の長手方向に沿って走査するように構成されていてもよい。この場合、走査部68,69において、複数の磁気インピーダンス素子66は、深さ方向に沿って並んでいるとよい。
○ 走査部68,69は、ケース本体31の深さ方向及び長手方向に沿って走査するように構成されていてもよい。この場合、複数の磁気インピーダンス素子66は、ケース本体31の長手方向や深さ方向の全体にわたって配置されている必要がない。即ち、走査部68,69が小型化できるようになる。
○ 検査装置60は、複数の磁気インピーダンス素子66が、ケース本体31の側壁33〜36を囲う環状に並んでいる走査部を備えていてもよい。これによれば、ケース本体31の側壁33〜36について、同時に走査することが可能になる。
○ 検査装置60は、走査部68,69に加えて、又は代えて、側壁35,36を走査する走査部を備えていてもよい。即ち、検査対象は、側壁35,36に変更してもよい。
○ 複数の磁気インピーダンス素子66の一部又は全部は、ケース本体31の内部に配置されるようになっていてもよい。磁気インピーダンス素子66は、小型であるため、ケース本体31の内部に配置することも容易である。この場合、複数の磁気インピーダンス素子66は、第1磁石62と第1側壁33との間、及び第1磁石62と第2側壁34との間に配置するとよい。
○ 第1磁石62は、第2磁石65や第3磁石67に対応した大きさであってもよい。この場合、第1磁石62は、第2磁石65や第3磁石67とともに移動されるとよい。また、第1磁石62は、複数に分割されていてもよい。
○ 第2磁石65や第3磁石67は、第1磁石62に対応した大きさであってもよい。この場合、磁気インピーダンス素子群66a,66bが側壁33,34に沿って移動されるとよい。
○ 第1磁石62と磁石65,67とのうち一方は、省略できる。この場合であっても、ケース本体31の壁に磁界を印加することができる。
○ 走査部68,69を構成している磁気インピーダンス素子66の個数は、適宜変更できる。また、走査部68,69は、磁気インピーダンス素子群66a,66bに代えて、1つの磁気インピーダンス素子66を備えていてもよい。なお、個々の磁気インピーダンス素子66の長さは、ケース本体31の長手方向に沿って磁気インピーダンス素子66を隙間無く配置することができる長さであるとよい。
○ 走査部68,69に加えて、又は代えて、ケース本体31を移動させることにより、ケース本体31と複数の磁気インピーダンス素子66とを相対的に移動させてもよい。この場合、検査装置60は、検査台61を移動させる機構を備えているとよい。
○ ケース30の検査は、真空中で行ってもよい。
○ ケース30は、例えばプラスチック製など、金属以外の材料製であってもよい。
○ ケース30は、四角箱状とは異なる形状であってもよい。例えば、ケース30は、円柱状であってもよい。
○ 二次電池10は、例えば住宅等における定置用であってもよい。
○ 例えばニッケル水素二次電池など、リチウムイオン二次電池以外の二次電池にも適用することが可能である。さらに、例えばキャパシタなど、二次電池以外の蓄電装置にも適用することが可能である。
次に示す技術的思想は、上記実施形態及び別例から把握できる。
(イ)前記ケースは金属製である。
30…ケース、31…ケース本体、33〜36…側壁(壁)、60…検査装置、62,65,67…磁石(磁界印加部)、66…磁気インピーダンス素子、71…第2移動機構(移動機構)、100…制御部(判定部)。

Claims (5)

  1. ケースの検査装置であって、
    前記ケースの壁を通過する磁界を検出する磁気インピーダンス素子と、
    前記磁気インピーダンス素子から取得した信号に基づいて、前記ケースの壁の厚さが予め定めた厚さであるか否かを判定する判定部と、を備えた検査装置。
  2. 前記磁気インピーダンス素子が前記ケースの壁の面方向に沿うように、前記ケースと前記磁気インピーダンス素子とを相対的に移動させる移動機構を備えた請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記磁気インピーダンス素子を複数備えており、
    複数の磁気インピーダンス素子は、前記ケースの壁の面に沿う方向のうち、前記相対的に移動させる方向と直交する方向に並んでいる請求項2に記載の検査装置。
  4. 前記ケースに磁界を印加する磁界印加部を備えた請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の検査装置。
  5. ケースの検査方法であって、
    前記ケースの壁を通過する磁界を検出する磁気インピーダンス素子から信号を取得する工程と、
    前記磁気インピーダンス素子から取得した信号に基づいて、前記ケースの壁の厚さが予め定めた厚さであるか否かを判定する工程と、を備えた検査方法。
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