JP2017047601A - 切削工具用チップの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】射出成形における切刃の成形性向上ができる切削工具用チップの製造方法の提供。
【解決手段】成形型33内に原料を注入することにより刃部となる角部を有する成形体を得る成形工程と、成形体を加熱してチップを得る熱処理工程とを含んでいる。成形型33は複数の分割型(41A〜41C)を含み、成形型33の内面には、該複数の分割型(41A〜41C)の境界部(合わせ面47b)に向かって後退する凹部47rが設けられている。成形工程では、凹部47r内に成形体の刃部となる角部の少なくとも一部が位置するようにして成形体を成形する切削工具用チップの製造方法。
【選択図】図8

Description

本発明は、切削工具の刃部を構成する切削工具用チップの製造方法に関する。
インサート式(刃先交換式)切削工具に装着されて刃部を構成する、いわゆるインサート(スローアウェイチップ)が知られている。このような切削工具用チップは、一般に、比較的硬質の材料からなる原料粉末と、この硬質の原料粉末を結合する結合相となる原料粉末とを混合したものを型によってプレスして成形し、その後、焼成することによって形成されている。特許文献1では、プレスに代えて、射出成形によって原料を成形することを提案している。
特開平4−283009号公報
射出成形では、一般に、成形型内に気体(例えば空気)が存在する状態で、成形型内に原料を射出する。成形型内の気体は、成形型内に射出された原料に押し出され、いわゆるベントを介して成形型の外部へ排出される。この際、気体が好適に排出されずに気体溜りが生じてしまうことがある。この気体溜りが成形型内の刃先に対応する位置に生じると、刃先に欠けができてしまう。
従って、射出成形における切刃の成形性を向上させることができる切削工具用チップの製造方法が提供されることが望まれる。
本発明の一態様に係る切削工具用チップの製造方法は、成形型のキャビティ内に原料を注入することにより切削工具用チップとなる成形体を得る成形工程と、前記成形体を加熱する熱処理工程とを含み、前記成形型は複数の分割型を含み、前記成形型の内面には、前記複数の分割型の境界部に向かって後退する凹部が設けられており、前記成形工程において前記凹部内に前記前記切削工具用チップの刃部となる前記成形体の角部の少なくとも一部が位置するようにして前記成形体を成形する。
好適には、前記凹部は、前記成形型の前記切削工具用チップの主面に対応する面から後退している。
好適には、前記凹部は、少なくとも2つ以上の前記分割型の内面が交わる交線を含み、前記境界部が、前記交線に繋がっている。
好適には、前記境界部は、前記交線を構成する2つの前記分割型の内面を当該2つの内面が交差する側へ延長した2つの仮想面の間に位置する。
好適には、前記成形工程では前記キャビティ内から前記境界部まで前記原料をはみ出させる。
好適には、前記成形型は、型開きが生じていない状態でも、前記凹部に通じる隙間を前記境界部に有し、前記成形工程では前記キャビティ内から前記境界部の隙間へ前記原料をはみ出させる。
好適には、前記境界部にはみ出した原料からなるバリを、前記成形体を形成した後に除去する除去工程を有する。
好適には、前記除去工程は、前記熱処理工程の後に行われる。
好適には、前記除去工程は、ブラストによる除去を含む。
上記の手順によれば、射出成形における切刃の成形精度を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るインサート式切削工具を示す斜視図。 図1の切削工具の切削工具用チップを示す斜視図。 図2のIII−III線における断面図。 図2の切削工具用チップの製造方法の手順の概要を示すフローチャート。 図5(a)〜図5(e)は切削工具用チップの製造方法の手順の概要を説明するための模式図。 図5(b)の射出成形の手順を示すフローチャート。 図7(a)〜図7(d)は図5(b)の射出成形の手順を説明するための模式図。 図5(b)の射出成形で用いられる成形型を示す図3に対応する断面図。 図8の成形型の上面図。 図10(a)〜図10(c)は図5(b)の射出成形におけるバリについて説明する断面図。 図11(a)〜図11(e)は本発明の変形例に係る刃部を説明する断面図。 図12(a)は本発明の第2実施形態に係る切削工具用チップを示す斜視図、図12(b)は図12(a)の切削工具用チップのための成形型を示す断面図、図12(c)は図12(b)の成形型の一部を示す平面図。 図13(a)は本発明の第3実施形態に係る切削工具用チップを示す斜視図、図13(b)は図13(a)の切削工具用チップのための成形型を示す断面図、図13(c)は図13(b)の成形型の一部を示す平面図。 図14(a)は本発明の第4実施形態に係る切削工具用チップを示す斜視図、図14(b)は図14(a)の切削工具用チップのための成形型を示す断面図、図14(c)は図14(b)の成形型の一部を示す平面図。 図15(a)及び図15(b)は側面分割型の分割面の変形例を示す側面図。
(用語の使い方)
切削工具に関する用語には、慣習的に多義的なものがある。本発明に係る実施形態の説明においては、そのような用語を基本的に以下のように用いるものとする。
刃部は、すくい面、逃げ面及び切刃からなる比較的小さい部分(例えばインサートの一部)を指す用語として用いられる場合と、切削工具の先端側の比較的広い部分(例えばインサート及びその周辺部分)を指す用語として用いられる場合とがあるが、本実施形態の説明では、前者によるものとする。
切刃は、すくい面と逃げ面との稜線を指す用語として用いられる場合と、すくい面と逃げ面とがなす角部(面積乃至は体積を有する部分)を指す用語として用いられる場合とがあるが、本実施形態の説明では、前者によるものとする。ただし、実際の切刃は、切刃の丸みという用語があるように、微視的には線ではなく、その限りで、切刃は、面積乃至は体積を有している。
すくい面及び逃げ面は、主として、それぞれ主面及び側面における切刃に近い部分を指すものとする。例えば、すくい面を広く解釈すると、切削工具用チップ(以下、単にチップともいう)の主面の中央側もすくい面であるが、そのような解釈はせず、すくい面は主面のうちで切刃に近い部分を指すものとする。なお、逃げ面は、いわゆるマージンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
<第1実施形態>
(切削工具の構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係るインサート式の切削工具1を示す斜視図である。
切削工具1は、概略軸状の部材であり、工作機械に取り付けられるホルダ3(シャンク)と、ホルダ3の先端側(紙面左側)の部分に着脱され、被削物に当接して実際に被削物を切削する1以上(図1の例では3つ)のチップ5とを有している。図示の例では、切削工具1はエンドミルであり、軸回りに回転されることによって、先端面及び先端の外周面において被削物を切削可能である。
チップ5のホルダ3に対する装着は、例えば、チップ5に挿通されたねじ7がホルダ3に形成された雌ねじ部(チップ5に隠れて不図示)に螺合することによってなされる。ホルダ3には、例えば、チップ5の複数の面(例えば1主面及び2側面)が当接する複数の面からなる凹部3rが形成されている。チップ5は、この凹部3rの面に当接することによって位置決めされている。
(チップの構成)
図2は、チップ5を示す斜視図である。図3は、図2のIII−III線における断面図である。
図2及び図3等においては、チップ5に対して固定して定義した直交座標系xyzを付している。以下の説明では、この座標系を参照して方向を説明することがある。チップ5は、いずれの方向が鉛直方向乃至は水平方向とされてもよく、また、z軸方向の寸法が比較的大きくされてもよいが、z軸方向を上下方向又は厚さ方向ということがある。また、チップ5について単に平面視という場合、z軸方向に見ることを指すものとする。
チップ5は、例えば、概略直方体状に形成されており、1対の主面9(上下面)と、当該1対の主面9をつなぐ4つの側面11とを有している。なお、全ての側面11全体を外周面12ということがある。チップ5の寸法は適宜に設定されてよい。一例を示すと、平面視における長辺の長さは10mm以上16mm以下、平面視における短辺の長さは6mm以上10mm以下、厚さは4mm以上6mm以下である。
平面視における長辺に位置する側面11は、例えば、全体として概ね外側に膨らんでいる。一方、平面視における短辺に位置する側面11は、例えば、全体として概ね、厚さ方向の中央側が最も低くなるように凹んでいる。なお、これらの形状は、強度確保や逃げ面の確保等の種々の観点から適宜に設定されてよい。
(刃部の構成)
チップ5は、例えば、被削材の切削に直接にあずかる長辺刃部13L及び短辺刃部13S(以下、単に「刃部13」といい、両者を区別しないことがある。)を有している。これら刃部13は、主面9と側面11との角部に位置している。具体的には、長辺刃部13Lは、平面視の長辺に沿って設けられており、短辺刃部13Sは平面視の短辺に沿って設けられている。長辺刃部13L及び短辺刃部13Sは、平面視における長辺と短辺との角部をコーナ21(ノーズ)としてつながっている。
長辺刃部13L及び短辺刃部13Sの組み合わせは、例えば、1対の主面9それぞれに設けられるとともに、各主面9において、一の対角線上に位置する2つの角部に設けられている。すなわち、長辺刃部13L及び短辺刃部13Sの組み合わせは、合計で4つ設けられている。平面視において、一方の主面9側の刃部13が設けられた対角線と、他方の主面9側の刃部13が設けられた対角線とは交差している。
従って、チップ5は、z軸回りに180°回転させ、及び/又は、x軸回りに180°回転させることによって、4組の刃部13を使用できる(4回使用できる)ようになっている。
複数組の長辺刃部13L及び短辺刃部13Sの組み合わせは、例えば、互いに同一の形状とされている。すなわち、チップ5は、z軸回りに180°回転対称の形状であり、また、x軸回りに180°回転対称の形状である。
各刃部13は、切削を営む主体となるすくい面15と、切削仕上げ面との不必要な接触をさけるために逃がした逃げ面17と、すくい面15が逃げ面17につながる部分である切刃19とを有している。
刃部13は、例えば、主面9の中央側に対して厚さ方向(z軸方向)に突出するように形成されている。具体的には、例えば、すくい面15は、主面9の中央側に連続しており、主面9の外周部において厚さ方向に立ち上がるように形成されている。また、例えば、逃げ面17は、側面11に連続しており、主面9の中央側を厚さ方向に超えて延びている。また、例えば、切刃19は、コーナ21側ほど主面9の中央側からの高さが高くなっている。
図3のような縦断面において、すくい面15及び逃げ面17の、厚さ方向(z軸方向)に対する傾斜の有無、傾斜方向及び傾斜角は適宜に設定されてよい。図示の例では、すくい面15は、切刃19側ほど主面9の外側に位置するように厚さ方向に対して傾斜し、逃げ面17は、切刃19側ほど主面9の内側に位置するように厚さ方向に対して傾斜している。なお、この厚さ方向に対する傾斜角は、すくい角及び逃げ角とは別のものである。
上記のように、本実施形態においては、刃部13は、主面9の中央側より突出しているから、チップ5は、主面9及び側面11を有する基部23と、基部23から突出する刃部13とを有していると捉えられてもよい。
(取付孔の構成)
チップ5は、ねじ7が挿通される取付孔25を有している。図3に示すように、取付孔25は、ねじ7のねじ頭7bを収容するとともにねじ頭7bが係合する受け部27と、ねじ7の雄ねじ部7aが挿通される挿入部29とを有している。受け部27は、両主面側に設けられており、挿入部29は、その間に設けられている。すなわち、チップ5は、x軸回りに180°回転させて使用可能に、1対の主面9のいずれからでもねじ7を挿入可能となっている。
受け部27は、主面9側から挿入部29側へ縮径しつつ延びている。そして、挿入部29は、取付孔25において最も径が小さい部分となっている。受け部27の最大径は、ねじ頭7bの径以上である。また、挿入部29の径(受け部27の最小径)は、ねじ頭7bの径よりも小さく、かつ雄ねじ部7aの径よりも大きい。特に図示しないが、取付孔25の横断面(xy断面)の形状は、例えば、厚さ方向のいずれの位置においても円形である。
従って、ねじ7を取付孔25に挿入してホルダ3の不図示の雌ねじ部に螺合させていくと、ねじ頭7bは、受け部27の傾斜した内面にねじ頭7bの径に応じた位置で係合する。また、雄ねじ部7aは、所定の余裕(遊び)を介して挿入部29へ挿通された状態となる。
受け部27の内面は、縦断面を見たときに直線状であってもよいし、曲線状であってもよいし、図3に例示するように、その一部に厚さ方向に平行な部分を有していてもよい。受け部27の深さは、ねじ頭7bの全体を収容可能な深さであることが好ましいが、そのような深さでなくてもよい。挿入部29の内面は、例えば、縦断面を見たときに概ね厚さ方向に平行な直線状である。ただし、挿入部29の内面は、若干の起伏があってもよい。
(チップの製造方法)
図4は、チップ5の製造方法の手順の概要を示すフローチャートである。図5(a)〜図5(e)は、チップ5の製造方法の手順の概要を説明するための模式図である。製造方法は、図5(a)から図5(e)へ順に進行する。
まず、図4において符号S301で示すとともに、図5(a)に示すように、チップ5の原料31を準備する。具体的には、例えば、主成分となる比較的硬質の原料粉末、この硬質の原料粉末の結合相成分となる原料粉末、これらの原料粉末に流動性を付与し成形体35に保形性を付与するためのバインダ等の有機物の混合などを行う。
チップ5が超硬合金からなる場合を例にとると、原料粉末は、主成分としての炭化タングステンと、結合相成分としてのコバルトと、添加物としての炭化タンタル及び炭化チタンとを含んでいる。バインダ又はバインダに類似する役割を果たすものとしては、例えば、パラフィン又は適宜な種類の樹脂を挙げることができる。なお、チップ5は、超硬合金に限定されず、例えば、ダイヤモンド焼結体、CBN(Cubic Boron Nitride)焼結体、狭義のセラミック、サーメット、又は、粉末冶金で形成される高速度工具鋼(粉末ハイス)であってもよい。
次に、図4において符号S302で示すとともに、図5(b)に示すように、成形型33内にチップ5の原料31を射出して充填する。成形型33内の形状は、チップ5と概略同様の形状となっている。従って、射出された原料31が成形型33内で固化することによって、チップ5と概略同様の形状の成形体35(図5(c))が形成される。
次に、図4において符号S303で示すとともに、図5(c)に示すように、成形型33から取り出された成形体35のうち、チップ5として不要な部分を除去する。当該不要な部分は、例えば、いわゆるスプルー及びランナー(後述)にて固化した部分である。除去は、適宜な方法によってなされてよいが、例えば、カッター37による切断によってなされる。
次に、図4において符号S304で示すとともに、図5(d)に示すように、成形体35を焼成する(熱処理工程を行う。)。これにより、チップ5となる焼結体39(図5(e))が形成される。この際、原料31に流動性を付与するために加えられていたバインダは蒸発乃至は燃焼し、焼結体39から除去される。
その後、図4において符号S305で示すとともに、図5(e)に示すように、焼結体39の切刃の研削乃至は研磨(ホーニング)を行って、切刃の丸み等を調整する。これにより、チップ5が得られる。ホーニングは、例えば、図5(e)で例示しているように、サンドブラストによって行われる。ただし、サンドブラストに限らず、例えば、固定砥粒又は遊離砥粒を用いてホーニングが行われてもよい。
なお、上述の手順は、あくまで手順の一例の概略であり、適宜に変形されてよい。例えば、不要部分の除去(図5(c))は、焼成(図5(d))の後であってもよい。また、例えば、射出成形(図5(b))後かつ焼成(図5(d))前に、成形体からバインダを除去するための処理(仮焼や溶剤抽出など)を行ってもよい。また、例えば、ホーニング(図5(e))の後、硬質皮膜を形成してもよい。
また、例えば、射出成形後からホーニングまでの適宜な時期(焼成前及び焼成後のいずれでもよい)に、射出成形において生じる、いわゆるバリを除去するための切削、研削又は研磨が行われてもよい。ただし、後述の説明から理解されるように、本実施形態においては、バリは切刃に生じるから、ホーニングにおいてバリを除去可能である。従って、バリを除去するための処理は省略可能である。
(射出成形)
図6は、図5(b)の射出成形の手順を示すフローチャートである。図7(a)〜図7(d)は、図5(b)の射出成形の手順を説明するための模式図である。射出成形は、図7(a)から図7(d)へ順に進行する。
まず、図6において符号S401で示すとともに、図7(a)に示すように、複数の分割型(41:41A〜41C)からなる成形型33の型閉じを行う。なお、ここでいう分割型は、例えば、固定型及び移動型の他、中子乃至はスライドコアを含むものであるとする。複数の分割型41は不図示の型締装置に保持されており、型締装置は、電動機又は油圧機器によって分割型41を移動させる。
型閉じにより、図7(b)に示すように、複数の分割型41によって囲まれた空間が構成される。型閉じされた複数の分割型41は、後に原料31が成形型33内に射出されたときに原料31の圧力によって分割型41間に隙間が生じないように、不図示の型締装置によって比較的強い力で型締めされる。なお、このとき、成形型33内には、適宜な気体(例えば空気)が存在している。
型締め後、図6において符号S402で示すとともに、図7(c)に示すように、(狭義の)射出装置によって射出が行われる。具体的には、成形型33内に通じるスリーブ43(シリンダ)内の原料31が、スリーブ43内のプランジャ45によって成形型33内に押し出される。なお、プランジャ45は、ピストン状のものであってもよいし、スクリューであってもよい。射出速度は、適宜に設定されてよく、適宜な変速制御がなされてもよい。
原料31が成形型33内に射出されていく過程において、成形型33内の気体は適宜に成形型33の外部へ排出される。例えば、分割型41の合わせ面のうちの適宜な位置には、成形型33の内外を連通する不図示のベントが設けられており、成形型33内の気体はベントから排出される。なお、ベント深さは、例えば、2μm以上20μm以下である。成形体35を分割型41から押し出す不図示のピンと分割型41との隙間を介して成形型33内の気体が排出されてもよい。
図7(c)では、不図示のベントによって気体が排出される様子を矢印y1によって模式的に示している。なお、図7(c)では、全ての合わせ目から気体が排出されている。ただし、全ての合わせ目から排出される必要はなく、ベントはいずれか1つの合わせ目に設けられるだけであってもよい。
図6において符号S403で示すとともに、図7(d)に示すように、原料31が成形型33内に略充填されると、射出成形は、(狭義の)射出工程から昇圧(増圧)工程に移行する。すなわち、成形型33内の原料31の圧力は、プランジャ45によって付与される圧力によって所定の圧力(終圧)まで昇圧される。その後、その終圧が維持される(保圧工程)。成形型33内に充填された原料31は、プランジャ45から圧力を受けつつ、成形型33に熱を奪われて凝固する。
その後、不図示の型締装置によって成形型33の型開きが行われる。成形体35は、複数の分割型41のいずれかに残り、当該分割型41からは不図示のピンによって押し出される。そして、成形型33の洗浄、成形型33への離型剤の塗布などを経て、次の成形サイクルが開始される。
(成形型の構成)
図8は、成形型33を示す断面図である。図9は、成形型33の平面図である。これらは、いずれも成形型33を型閉状態で示している。
成形型33は、例えば、金型によって構成されている。図8に示すように、型閉じされた成形型33に構成される空間は、チップ5となる部分を形成するキャビティ47と、キャビティ47へ成形型33の外部から原料31を流れ込ませるためのランナー49及びスプルー51とを含む。また、成形型33は、ランナー49とキャビティ47とを接続する開口であるゲート53を有している。
キャビティ47の形状及び寸法は、基本的に、チップ5と同一の形状及び寸法とされている。すなわち、成形型33は、チップ5の主面9、側面11、刃部13等に対応する面を有している。本実施形態では、刃部13は、主面9の中央側より突出していることから、成形型33は、主面9に対応する面から外方へ後退する凹部47rを有している。なお、後に行われる焼成及びホーニング等の影響を考慮して、キャビティ47の形状及び寸法は、チップ5の形状及び寸法(設計値)と若干異なっていてもよい。
ゲート53は、例えば、成形型33の、複数の切刃19に対応する位置に囲まれた領域に位置している。より具体的には、例えば、ゲート53は、成形型33の、取付孔25の内面に対応する取付孔形成面33aにて開口している。また、ゲート53は、例えば、いわゆるリングゲートとして構成されており、z軸回りの360°に亘って開口している。
従って、ランナー49に供給された原料31は、ゲート53を介して、キャビティ47の中央側から外周側へ流れていくことになる。換言すれば、取付孔25から複数の切刃19へ流れていくことになる。
さらに具体的には、ゲート53は、例えば、取付孔形成面33aのうち、取付孔25の挿入部29に対応する位置にて開口している。別の観点では、成形型33は、取付孔形成面33aの上方の一部又は下方の一部を表面とする突部41pを有しており、当該突部41pは、受け部27の形状に対応して、成形型33の主面9に対応する面から径を小さくしつつ突出しており、ゲート53は、その突部41pの先端側に位置している。
ゲート53の、チップ5の厚さ方向(z軸方向)の幅は、適宜に設定されてよい。図示の例では、ゲート53の厚さ方向の幅は、挿入部29の厚さ方向の大きさと同等とされている。また、ゲート53の厚さ方向の幅は、例えば、周方向に亘って(360°に亘って)一定である。別の観点では、本実施形態では、ゲート53は、挿入部29の内面全体に対応している。なお、もちろん、ゲート53は、挿入部29の内面の一部(例えば厚さ方向の中央側の一部)に対応するものであってもよい。
ランナー49は、例えば、上記のようにゲート53がリングゲートであることに対応して、円盤状の流路となっている。なお、ランナー49の厚さ方向(z軸方向)の大きさは、ゲート53と異なっていてもよいし、同一であってもよい。
スプルー51は、ランナー49に通じるとともに、成形型33の外表面にて開口している。スプルー51は、例えば、厚さ方向(z軸方向)に延びており、成形型33の外部側が縮径するようにテーパ状に形成されている。
成形型33は、例えば、キャビティ47に対して上下左右に分割されて、合計4つの分割型41を有している。すなわち、成形型33は、チップ5の一方の主面9側を構成する第1主面分割型41Aと、チップ5の他方の主面9側を構成する第2主面分割型41Bと、チップ5の外周側を構成する2つの側面分割型41Cとを含んでいる。上述したスプルー51は、例えば、第1主面分割型41Aに設けられている。ランナー49は、例えば、第1主面分割型41Aと第2主面分割型41Bとの間に構成される。
第1主面分割型41A及び第2主面分割型41Bは、例えば、キャビティ47の厚さ方向の中央で互いに分割されている。なお、本実施形態では、第1主面分割型41A及び第2主面分割型41Bの間にはランナー49が位置しており、キャビティ47の側面は側面分割型41Cによって構成されるから、第1主面分割型41A及び第2主面分割型41B同士が当接する合わせ面は不要である。
第1主面分割型41Aと側面分割型41Cとは、例えば、キャビティ47における切刃19に対応する交線47aに沿って分割されており、両者の境界(境界部)である合わせ面47bは、交線47aにつながっている。同様に、第2主面分割型41Bと側面分割型41Cとは、キャビティ47における切刃19に対応する交線47aに沿って分割されており、両者の境界である合わせ面47bは、交線47aにつながっている。本実施形態では、刃部13は、主面9から突出していることから、刃部13を形成するための凹部47rは、合わせ面47b(境界部)に向かって後退している。
第1主面分割型41A又は第2主面分割型41Bと側面分割型41Cとの合わせ面47bは、例えば、すくい面15に対応する面と逃げ面17に対応する面とをこれらが交差する側(切刃19に対応する交線47a側)に延長した2つの仮想面VS(図8)を考えたときに、2つの仮想面VSの間(仮想面VSに一致する位置は除く)に位置している。なお、図示の例では、合わせ面47bは、厚さ方向(z軸方向)に平行である。
より好適には、合わせ面47bは、2つの仮想面VSの中央に位置する、2つの仮想面VSがなす角度の半分の角度の範囲に収まっている。さらに好適には、合わせ面47bは、2つの仮想面VSの中央に位置している。
2つの側面分割型41Cは、例えば、平面視における短辺の中央にて分割されており、両者のキャビティ47外の合わせ面は、短辺中央につながっている。なお、2つの側面分割型41Cは、それ以外の位置(例えば長辺の中央または短辺と長辺の間の角)で分割されてもよい。
合わせ面(47a等)は、基本的には、分割型41同士が当接する面であり、理想的には、両分割型41の合わせ面間に隙間はない。ただし、摩耗によってキャビティ47側に比較的微小な隙間が生じていてもよい。また、種々の目的で、比較的微小な隙間が意図的に形成されていてもよい。これは、特に第1主面分割型41Aと側面分割型41Cおよび第2主面分割型41Bと側面分割型41との合わせ面(47a)においてであり、C2つの側面分割型41C同士の合わせ面については、形成されていなくてもよい。
複数の分割型41の不図示の型締装置における役割は、適宜に設定されてよい。例えば、第1主面分割型41Aは固定型であり、第2主面分割型41Bは移動型であり、側面分割型41Cはスライドコアである。スライドコアは、傾斜ピン等が用いられることによって移動型とともに駆動されてもよいし、移動型とは別個の駆動手段によって駆動されてもよい。スライドコアは、型締めされた固定型と移動型との間に挟まれてもよい。成形型33は、いずれの方向が上下方向又は水平方向とされてもよい。
(バリの生成)
図10(a)〜図10(c)は、射出成形におけるバリについて説明する断面図であり、図8の紙面右側の交線47a付近に対応している。
図10(a)に示すように、例えば、原料31に付与された圧力による型開力が型締力に対して一時的に大きくなる事態が発生すると、合わせ面47b間に隙間C1が生じる。そして、この隙間C1には原料31が流れ込み、図10(b)に示すように、成形体35にバリ35bが形成される。このバリ35bは、切刃19に対応する稜線に沿って当該稜線から突出するように形成されている。従って、図10(c)に示すように、切刃19の丸みの調整等を行うためのホーニングにおいて、バリ35bを除去することができる。
なお、このような型開きによる隙間C1は、意図せずに生じてもよいし、意図的に隙間C1を生じさせてもよい。意図的に隙間C1を生じさせる場合、例えば、(狭義の)射出工程におけるプランジャ45の速度(射出速度)を少なくとも充填が略完了する直前において意図的に比較的高くして、いわゆるサージ圧を比較的高くすればよい。
(変形例)
図11(a)及び図11(b)は、バリ35bができる別の態様を示す断面図である。
図11(a)に示すように、この態様では、図10(a)のような型開きが生じているのではないにも関わらず、合わせ面47bに隙間C2が生じている。この隙間C2は、例えば、摩耗によって生じる。または、隙間C2は、切刃19となる部分に気体溜りができないように意図的に形成されている。
隙間C2が意図的に形成されている場合、その幅(図11(a)では紙面左右方向)は、例えば、他の部分における隙間(摩耗によって生じている隙間)よりも大きい。また、意図的な隙間C2の幅は、例えば、20μm以上又は50μm以上である。一般的にベント深さは20μm以上であるから、隙間C2の幅がこのような大きさであれば、隙間C2は意図的に形成されているといえる。また、意図的な隙間C2の幅は、100μm以下である。意図的な隙間C2の幅が100μm以下であると、例えば、後にホーニングを行うとしても、刃部13の形状を意図したものにすることが容易になる。
図11(c)〜図11(e)は、刃部13の形状等の変形例を示している。
逃げ面17は、図11(c)に示すように、厚さ方向(紙面上下方向)に平行であってもよいし、図11(d)に示すように、厚さ方向に対して、切刃19側ほど外側に位置するように傾斜していてもよい。あるいは、図11(e)に示すように、厚さ方向に対して、切刃19側ほど内側に位置するように傾斜していてもよい。いずれにせよ、成形型33の合わせ面47bは、すくい面15及び逃げ面17を延長した2つの仮想面VSの間にあることが好ましく、より具体的な好適な位置(範囲)も既に説明したとおりである。
また、図11(e)に示すように、すくい面15及び逃げ面17は、曲面(縦断面において曲線状)であってもよい。この場合、成形型33における、すくい面15及び逃げ面17に対応する2つの内面をこれらが交差する側へ延長した2つの仮想面VSは、前記の2つの内面が交差する位置(隙間C2は無視する)における接線によって定義することができる。
図15(a)及び図15(b)は、それぞれ、2つの側面分割型41C同士の合わせ面の変形例を示す側面図である。なお、この変形例に対応する2つの側面分割型41C同士の合わせ面を、図9において2点鎖線で示す。
2つの側面分割型41C同士の合わせ面の位置が辺(短辺または長辺)に位置する場合は、第1主面分割型41Aおよび第2主面分割型41Bそれぞれの内面と側面分割型41Cの内面とが交差する部分(切刃19に対応する交線47a)と、2つの側面分割型41C同士の合わせ面とが交差する位置(図15(a)又は図15(b)に示す点P1、P2)を、辺の中央(図15(a)又は図15(b)に示す線C)からずらすのが好ましい。詳細には、点P1、P2を、チップ5の刃部13が位置する角部(コーナー21)に対応する部分から遠ざかる方向にずらすのが好ましい。2つの側面分割型41C同士の合わせ面をこのようにすることで、この合わせ面による刃部13の形状への影響を低減することができる。このときの2つの側面分割型41C同士の合わせ面は、図15(a)又は図15(b)に示す例のように、側面視で上記交差位置P1,P2を通る。
より具体的には、例えば、図15(a)に示すように、2つの側面分割型41C同士の合わせ面の側面視形状は、辺の中央Cから、チップ5の刃部13が位置する角部(コーナー21)に対応する部分から遠ざかる方向にずらした位置である、交差位置P1,P2を通るクランク形状である。
また、例えば、図15(b)に示すように、2つの側面分割型41C同士の合わせ面の側面視形状は、辺の中央Cから、チップ5の刃部13が位置する角部(コーナー21)に対応する部分から遠ざかる方向にずらした位置である、交差位置P1,P2を通る直線状である。直線は、両主面9(y軸方向)および取付孔25の延びる方向(z軸方向)に対して傾斜している。
特に図示しないが、チップ5が刃部13を一方の主面9だけに有する場合は、第1主面分割型41Aの内面と側面分割型41Cの内面とが交差する部分(切刃19に対応する交線47a)と、2つの側面分割型41C同士の合わせ面とが交差する位置P1を刃部13から遠ざかる方向にずらして、2つの側面分割型41C同士の合わせ面を、このP1を通り、一方の主面9に対して略垂直で、他方の主面9を越えて延びる直線状のものとしてもよい。
以上のとおり、第1の観点では、本実施形態に係る切削工具用チップ5の製造方法は、成形型33のキャビティ47内に原料31を注入することにより切削工具用チップ5となる成形体35を得る成形工程(図5(b))と、成形体35を加熱する熱処理工程(図5(d))とを含んでいる。成形型33は複数の分割型41を含み、成形型33の内面には、複数の分割型41の境界部(合わせ面47b)に向かって後退する凹部47rが設けられている。成形工程では、凹部47r内に切削工具用チップ5の刃部13となる成形体35の角部の少なくとも一部が位置するようにして成形体35を成形する。
従って、例えば、原料31がキャビティ47に射出されて行く過程で、凹部47rの気体は、合わせ面47b間を介して外部へ排出されたり、又は、合わせ面47b間を介して付近のベントへ逃げたりすることが可能である。その結果、刃部13を構成する凹部47rには、合わせ面47bにつながっていない場合に比較して、気体溜りが生じにくい。これにより、刃部13に欠けが生じるおそれが低減される。特に、本実施形態では、刃部13が基部23から突出する形状であり、刃部13が基部23の一部である場合に比較して気体溜りが生じやすいことから、欠けの発生を低減する効果がある。凹部47rが合わせ面47bに向かって後退していることによって、切刃19となる部分にバリ35bが形成される可能性が生じる。しかし、バリ35bは、射出成形の後に除去できることから、気体溜りができるよりもバリ35bが形成された方が好ましい。また、ホーニングとともにバリ35bを除去することとすれば、製造工程の増加のおそれも低減される。
また、本実施形態では、凹部47rは、成形型33の切削工具用チップ5の主面9に対応する面から後退している。
キャビティ47においては、原料31が主として平面方向(xy方向)に流れることから、本実施形態のように厚さ方向に凹部47rが後退していると、気体溜りが生じやすい。しかし、そのような凹部47rに合わせ面47bが通じていることから、成形性が飛躍的に向上することが期待される。
また、本実施形態では、凹部47rは、少なくとも2つ以上の分割型41の内面が交わる交線47aを含み、境界部(合わせ面47b)は、凹部47rの交線47aにつながっている。
凹部47rの交線47aは、切刃19を構成する部分であり、最も精度が要求される。その一方で、交線47aは、凹部47rの最奥部となるから、気体溜りが生じやすい。そのような交線47aに合わせ面47bが沿っていることから、例えば、上述した気体溜りの抑制による刃部13の成形精度の向上の効果が飛躍的に増大する。また、例えば、切刃19は、ホーニングが行われるから、上述したバリ35bの除去工程の省略も容易である。
また、本実施形態では、境界部(合わせ面47b)は、交線47aを構成する2つの分割型41の内面を当該2つの内面が交差する側へ延長した2つの仮想面VSの間に位置する。
従って、例えば、原料31が凹部47rへ流れ込むときの方向と、凹部47r内の気体が合わせ面47bに逃げるときの方向とが近くなるから、気体を逃がしやすくなる。また、例えば、バリ35bを生じさせることを意図している場合においては、原料31が凹部47rへ流れ込むときの方向と、原料31が隙間C1及び/又はC2に流れ込むときの方向とが近くなるから、隙間C1及び/又はC2に原料31を導くことが容易になる。また、例えば、バリ35bを除去する場合においては、すくい面15と逃げ面17とで研磨の程度の差を低減できることから、刃部13が一方の面側に偏って変形するおそれが低減され、刃部13の成形精度が安定する。
また、本実施形態では、成形工程(図5(b))ではキャビティ47内から境界部(合わせ面47b)へ原料31をはみ出させる。
従って、例えば、既述のように、原料31を切刃19となる部分を超えて隙間C1及び/又はC2まで充填することになり、気体溜りが生じるおそれを確実に低減できる。ここで、バリ35bは、必ずしもチップ5の製造者において除去される必要はない。例えば、バリ35bは、チップ5のユーザにおいて研磨されて除去されてもよい。また、例えば、バリ35bが微小なものであれば、バリ35bも刃部13の一部として利用されてもよい。
また、本実施形態では、成形型33は、型開きが生じていない状態でも、凹部47rに通じる隙間C2を境界部(合わせ面47b)に有し、成形工程ではキャビティ内から境界部の隙間へ原料をはみ出させる。
このように成形型33が隙間C2を有している場合、例えば、型開きによって隙間C1(図10(a))を形成する場合に比較して、確実にバリ35bを形成することができ、また、バリ35bの大きさも安定する。その結果、切刃19の成形性が向上する。
また、本実施形態では、境界部(合わせ面47b)にはみ出した原料31からなるバリ35bを、成形体33を形成した後に除去する除去工程(図5(e))を有する。
従って、隙間C1及び/又はC2によって形成されたバリ35bは除去され、切刃19を精度よく形成することができる。なお、バリ35bを除去する工程は、実施形態とは異なり、焼成の前であってもよい。この場合、例えば、バリ35bは、焼結前よりも軟らかいことから、種々の除去方法が適用可能である。
また、本実施形態では、除去工程(図5(e))は、熱処理工程(図5(d))の後に行われる。
従って、例えば、バリ35bを除去した後、焼結によって刃部13が変形し、刃部13の形状が意図したものではなくなるというような不都合が生じるおそれを低減できる。また、例えば、射出成形においてバリ35bが生じていない場合に焼結によって変形が生じると、基本的に余剰な体積はないから、もはや刃部13を意図した形状にすることは困難である。一方、本実施形態では、焼結による変形が生じても余剰な体積を研削若しくは研磨によって除去し、意図した形状を得ることができる。すなわち、本実施形態では、通常は好ましくないとされるバリ35bを逆に利用して最終的な刃部13の成形精度を向上させており、画期的である。
また、本実施形態では、バリ35bを除去する工程(図5(e))は、ブラストによる除去を含む。
従って、バリ35bを容易に、精度よく、かつ刃部13の変形を抑えつつ、除去できる。また、バリ35bの除去と切刃19のホーニングとの共通化にも好適である。
また、第2の観点では、本実施形態に係る切削工具用チップ5の製造方法は、成形型33のキャビティ47に原料31を注入することにより刃部13となる角部を有する成形体35を得る成形工程(図5(b))と、成形体35を加熱してチップ5を得る熱処理工程(図5(d))とを含んでいる。成形型33は、キャビティ47における刃部13となる角部の先端(交線47a)に対応する位置に通じる隙間C1及び/又はC2を介して隣接する複数の分割型41を含んでなる。成形工程では、隙間C1及び/又はC2に原料31を浸入させてなるバリ35bを成形体35と一体的に形成する。そして、成形工程後にバリ35bを除去する。
従って、原料31を切刃19となる部分を超えて充填することになり、気体溜りが生じるおそれを確実に低減できる。バリ35bは、通常、射出成形において好ましくないとされるものであり、このようなバリ35bの発生原理を逆に利用することは画期的である。なお、第2の観点においても、第1の観点と同様に、本実施形態の種々の特徴によって種々の効果が奏される。
<他の実施形態>
第1実施形態では、平面視において長方形であり、エンドミルを構成するチップ5を例に挙げた。ただし、第1実施形態の効果的なゲートの位置及び分割面の位置等は、他の種々の切削工具用チップに対して適用可能である。以下では、そのいくつかを例示する。
<第2実施形態>
図12(a)は、本発明の第2実施形態に係る切削工具用チップ205を示す斜視図である。
チップ205は、平面視において概略三角形のチップであり、例えば、バイトのチップとして用いられるものである。チップ205は、1対の主面209と、3つの側面211とを有しており、1対の主面209の一方と、3つの側面111との角部に3つの刃部213が構成されている。なお、他方の主面209と3つの側面111との角部にも3つの刃部213が構成されていてもよい。
刃部213は、例えば、主面209に平行なランドからなるすくい面215と、側面111により構成された逃げ面217と、これらの交差部である切刃219とから構成されている。このように、刃部213は、主面又は側面に対して突出せずに、主面若しくは側面又はこれらに平行な面の角部によって構成されていてもよい。
チップ205は、取付孔225を有している。特に図示しないが、取付孔225は、第1実施形態と同様に、ねじ7のねじ頭7bが係合する受け部と、ねじ7の雄ねじ部7aが挿通される挿入部とを有している。ただし、刃部213が1対の主面209のうち一方のみに設けられていることに対応して、受け部は、刃部213が設けられている主面209側においてのみ設けられている(図12(b)の成形型233を参照)。
図12(b)は、チップ205となる成形体を形成するための成形型233の断面図であり、図12(a)のXIIb−XIIb線に対応している。図12(c)は、成形型233の一部(側面分割型241C)を示す平面図である。
成形型233の内部には、チップ205に対応するキャビティ247と、キャビティ247に通じるランナー249とが形成されている。キャビティ247とランナー249とをつなぐゲート253は、例えば、第1実施形態と同様に、取付孔225の内面を形成する取付孔形成面233aの、挿入部に対応する領域に、リング状に設けられている。
なお、本実施形態では、取付孔225の挿入部(貫通方向において径が一定の部分)は、刃部213が形成されていない主面209まで延びており、ゲート253は、そのうちの適宜な位置に設けられてよい。例えば、図示のように、キャビティ247に対して厚さ方向の中央側に設けられてもよいし、図示の例とは異なり、刃部213が設けられていない主面209に対応する面に近い位置に設けられていてもよい。
また、成形型233は、例えば、第1実施形態と同様に、切刃219に対応する交線247aに沿って分割され、第1主面分割型241A、第2主面分割型241B及び3つの側面分割型241Cを有している。第1主面分割型241Aと側面分割型241Cとの合わせ面247bは、例えば、第1実施形態と同様に、すくい面215に対応する面と逃げ面217に対応する面とをこれらの交差部側に延長した2つの仮想面(不図示)の間に位置している。具体的には、本実施形態では、2つの仮想面は、厚さ方向に平行な面及び厚さ方向に直交する面であり、合わせ面247bは、これらに傾斜した方向に延びている。
3つの側面分割型241C同士は、例えば、図示のように、チップ205のコーナ221に対応する位置にて分割されていてもよいし、図示とは異なり、チップ205の各辺の中央に対応する位置にて分割されていてもよい。
<第3実施形態>
図13(a)は、本発明の第3実施形態に係る切削工具用チップ305を示す斜視図である。
チップ305は、平面視において概略6角形のチップであり、例えば、正面フライスのチップとして用いられるものである。チップ305は、1対の主面309と、6つの側面311とを有しており、1対の主面309と6個の側面311との角部に12個の刃部313が構成されている。
6角形は、120°回転対称の形状とされており、また、120°回転対称の位置にある3つの角が他の3つの角よりも小さくされている。その相対的に小さい角に位置するコーナ321によってつながる2つの切刃319が同時に使用される切刃である。すなわち、チップ305は、使用する切刃319を交換して6回使用可能である。
刃部313は、例えば、第1実施形態と同様に、主面309から厚さ方向(図13(a)の紙面上下方向)に突出するように形成されている。すなわち、すくい面315は、主面309から連続するとともに主面309から立ち上がるように延びており、逃げ面317は、側面311から連続するとともに主面309を超えて延びており、切刃319は、主面309よりも高い位置にある。
チップ305は、取付孔325を有している。特に図示しないが、取付孔325は、第1実施形態と同様に、ねじ7のねじ頭7bが係合する受け部と、ねじ7の雄ねじ部7aが挿通される挿入部とを有し、受け部は、挿入部に対して両主面309側に設けられている。
図13(b)は、チップ305となる成形体を形成するための成形型333の断面図であり、図13(a)のXIIIb−XIIIb線に対応している。図13(c)は、成形型333の一部(側面分割型341C)を示す平面図である。
成形型333の内部には、チップ305に対応するキャビティ347と、キャビティ347に通じるランナー349とが形成されている。キャビティ347とランナー349とをつなぐゲート353は、例えば、第1実施形態と同様に、取付孔325の内面を形成する取付孔形成面333aの、挿入部に対応する領域に、リング状に設けられている。
また、成形型333は、例えば、第1実施形態と同様に、切刃319に対応する交線347aに沿って分割され、第1主面分割型341A、第2主面分割型341B及び3つの側面分割型341Cを有している。第1主面分割型341Aと側面分割型341Cとの合わせ面347bは、例えば、第1実施形態と同様に、すくい面315に対応する面と逃げ面317に対応する面とをこれらの交差部側に延長した2つの仮想面(不図示)の間に位置している。なお、図示の例では、2つの仮想面は、すくい面315に対応する面を延長した、厚さ方向に傾斜した面、及び逃げ面317に対応する面を延長した厚さ方向に平行な面であり、合わせ面347bは、すくい面315に対応する面よりも厚さ方向に対する傾斜が小さい傾斜面である。
3つの側面分割型341C同士は、例えば、図示のように、チップ305のコーナ321に対応する位置にて分割されていてもよいし、図示とは異なり、チップ305の各辺の中央に対応する位置にて分割されていてもよい。
<第4実施形態>
図14(a)は、本発明の第4実施形態に係る切削工具用チップ405を示す斜視図である。
上述した第1〜第3実施形態は、主面と外周面との角部に切刃が位置していたのに対して、チップ405では、外周面に切刃が位置している。このような態様においても、既述のゲート又は分割面を適用可能である。具体的には、以下のとおりである。
チップ405は、平面視において概略3角形のチップであり、例えば、溝切り(突切り)バイトのチップとして用いられるものである。チップ405は、概略、1対の主面409と、3つの側面411(外周面412)とを有しており、3つの側面411同士の角部に3つの刃部413を有している。
刃部413は、例えば、一の側面411の角部側に形成された凹状のすくい面415と、このすくい面415に連続する他の側面411を面取りして形成した逃げ面417と、すくい面415と逃げ面417との交差部に位置する切刃419とを有している。切刃419は、チップ405の厚さ方向に延びている。このように、刃部413は、主面409と外周面412との角部ではなく、外周面412(側面411同士の角部)に位置している。
チップ405は、取付孔425を有している。特に図示しないが、取付孔425は、第1実施形態と同様に、ねじ7のねじ頭7bが係合する受け部と、ねじ7の雄ねじ部7aが挿通される挿入部とを有している。ただし、受け部は、例えば、第2実施形態と同様に、挿入部に対して一方の主面409側(例えば図14(a)の紙面手前側)にのみ設けられている。
図14(b)は、チップ405となる成形体を形成するための成形型433の断面図であり、図14(a)のXIVb−XIVb線に対応している。図14(c)は、成形型433の一部(側面分割型441C)を示す平面図である。
成形型433の内部には、チップ405に対応するキャビティ447と、キャビティ447に通じるランナー449とが形成されている。キャビティ447とランナー449とをつなぐゲート453は、例えば、第1実施形態と同様に、取付孔425の内面を形成する取付孔形成面433aの、挿入部に対応する領域に、リング状に設けられている。なお、第2実施形態と同様に、ゲート453は、受け部から受け部とは反対側の主面まで延びている挿入部のうち、適宜な位置に設けられてよい。図示の例では、キャビティ447に対して厚さ方向の中央側に設けられている。
成形型433は、他の実施形態と同様に、切刃419に対応する交線447a(図14(c))に沿って分割され、第1主面分割型441A、第2主面分割型441B及び3つの側面分割型441Cを有している。ただし、他の実施形態とは異なり、図14(c)に示すように、主面409に沿った断面図(若しくは平面図)において、側面分割型441C同士の合わせ面447bが、すくい面415に対応する面と逃げ面417に対応する面とをこれらの交差部側に延長した2つの仮想面(不図示)の間に位置している。
なお、本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
例えば、チップは、インサート(スローアウェイチップ)に限定されず、シャンクにろう付けされるものであってもよい。また、チップがインサートである場合において、ホルダへの着脱方法はねじによるもの限定されず、クランプによるものであってもよいし、ねじとクランプとの組み合わせによるものであってもよい。チップは、取付孔を有さないものであってもよい。取付孔は、テーパ部(ねじ受け部)を有さないものであってもよい。
チップの形状は、実施形態に例示したもの以外にも、円形、菱形、正方形、5角形、8角形など、適宜なものとされてよい。切刃の数は複数に限定されず、1つであってもよい。チップブレーカの有無及びその形状も適宜に設定されてよい。右勝手、左勝手及び両勝手のいずれであってもよい。実施形態でも言及したように、チップの材料も任意である。
ゲートは、取付孔の内面(当該内面に対応する成形型の面)に位置していなくてもよい。例えば、ゲートは、チップの外周面に位置していてもよいし、チップの主面のうち複数の切刃に囲まれた領域に位置してもよい。
成形型の、刃部に対応する凹部を分割型の境界部に向かって後退させることを特徴とする第1の観点においては、例えば、バリの形成は必須の要件ではない。また、バリを形成させることを特徴とする第2の観点からは、例えば、成形型の、刃部に対応する、境界部に向かって後退する凹部(突出する刃部)は必須の要件ではない。
1…切削工具、5…切削工具用チップ、9…主面、11…側面、12…外周面、19…切刃、25…取付孔、31…原料、33…成形型、33a…取付孔形成面、35…成形体、39…焼結体、41(41A〜41C)…分割型、47…キャビティ、47a…交線、47b…合わせ面(境界部)、47r…凹部、53…ゲート。

Claims (9)

  1. 成形型のキャビティ内に原料を注入することにより切削工具用チップとなる成形体を得る成形工程と、
    前記成形体を加熱する熱処理工程と、を含み、
    前記成形型は複数の分割型を含み、
    前記成形型の内面には、前記複数の分割型の境界部に向かって後退する凹部が設けられており、
    前記成形工程において前記凹部内に前記切削工具用チップの刃部となる前記成形体の角部の少なくとも一部が位置するようにして前記成形体を成形する切削工具用チップの製造方法。
  2. 前記凹部は、前記成形型の前記切削工具用チップの主面に対応する面から後退している請求項1に記載の切削工具用チップの製造方法。
  3. 前記凹部は、少なくとも2つ以上の前記分割型の内面が交わる交線を含み、
    前記境界部が、前記交線につながっている請求項1又は2に記載の切削工具用チップの製造方法。
  4. 前記境界部は、前記交線を構成する2つの前記分割型の内面を当該2つの内面が交差する側へ延長した2つの仮想面の間に位置する請求項3に記載の切削工具用チップの製造方法。
  5. 前記成形工程では前記キャビティ内から前記境界部へ前記原料をはみ出させる請求項1〜4のいずれか1項に記載の切削工具用チップの製造方法。
  6. 前記成形型は、型開きが生じていない状態でも、前記凹部に通じる隙間を前記境界部に有し、前記成形工程では前記キャビティ内から前記境界部の隙間へ前記原料をはみ出させる請求項1〜5のいずれか1項に記載の切削工具用チップの製造方法。
  7. 前記境界部にはみ出した原料からなるバリを、前記成形体を形成した後に除去する除去工程を有する請求項5又は6に記載の切削工具用チップの製造方法。
  8. 前記除去工程は、前記熱処理工程の後に行われる請求項7に記載の切削工具用チップの製造方法。
  9. 前記除去工程は、ブラストによる除去を含む請求項7又は8に記載の切削工具用チップの製造方法。
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