JP2017045523A - コネクタ付き電線 - Google Patents

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Abstract

【課題】扇形の断面形状を有する電線に対応可能なコネクタ付き電線を提供する。【解決手段】コネクタ付き電線のコネクタは、端子及び電線を収容する収容孔を有するハウジングと、電線が挿入された挿入孔61を有すると共に、収容孔に挿入されたワイヤシール60と、を備え、ワイヤシールは円形の外形を有し、挿入孔は、円弧部611、半径部612,613、及び、連結部614,615を含む扇形の断面形状を有し、以下の(1)〜(3)式を満たす。t1〜t3は、円弧部の中央、半径部の中央、及び、連結部でのそれぞれのオーバーラップ量であり、T1〜T3は、無負荷状態における円弧部の中央、半径部の中央、及び、連結部でのそれぞれのワイヤシールの厚さである。20%≦t1/T1≦30%…(1)20%≦t2/T2≦30%…(2)30%≦t3/T3≦40%…(3)【選択図】図6

Description

本発明は、コネクタ付き電線に関するものである。
電線が挿入されたコネクタ本体と、当該電線とコネクタ本体の内周面との間を封止するワイヤシールと、を備えたコネクタが知られている(例えば特許文献1参照)。このコネクタに取り付けられる電線は、円形の断面形状を有している。また、この電線の断面形状に対応して、ワイヤシールの貫通孔の断面形状も円形となっている。
特開2014−235786号公報
電線の断面形状は円形に限られず、例えば、電線が扇形の断面形状を有している場合もある。こうした複数の電線を束ねることで、全体として円形の断面形状を有する束電線を構成することができる。しかしながら、上記のコネクタでは、ワイヤシールの貫通孔の断面形状が円形となっているため、扇形の断面形状を有する電線に対応することができない、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、扇形の断面形状を有する電線に対応することが可能なコネクタ付き電線を提供することである。
[1]本発明に係るコネクタ付き電線は、扇形の断面形状を有する少なくとも一つの電線と、前記電線の端部に取り付けられたコネクタと、を備え、前記コネクタは、前記電線の先端に接続された少なくとも一つの端子と、前記端子及び前記電線を収容する少なくとも一つの収容孔を有するコネクタ本体と、前記電線が挿入された挿入孔を有すると共に、前記収容孔に挿入された少なくとも一つのワイヤシールと、を備え、前記ワイヤシールは、弾性材から構成されていると共に、円形の外形を有し、前記挿入孔は、前記電線の断面形状に対応し、円弧部と、一対の半径部と、前記円弧部と前記半径部とを連結する連結部と、を含む扇形の断面形状を有しており、以下の(1)〜(3)式を満たすコネクタ付き電線である。
20%≦t/T≦30% … (1)
20%≦t/T≦30% … (2)
30%≦t/T≦40% … (3)
但し、上記の(1)〜(3)式において、tは、前記円弧部の中央での前記電線に対する前記ワイヤシールの第1のオーバーラップ量であり、Tは、無負荷状態における前記円弧部の中央での前記挿入孔の内周から前記ワイヤシールの外周までの第1の厚さであり、tは、前記半径部の中央での前記電線に対する前記ワイヤシールの第2のオーバーラップ量であり、Tは、無負荷状態における前記半径部の中央での前記挿入孔の内周から前記ワイヤシールの外周までの第2の厚さであり、tは、前記連結部での前記電線に対する前記ワイヤシールの第3のオーバーラップ量であり、Tは、無負荷状態における前記連結部での前記挿入孔の内周から前記ワイヤシールの外周までの第3の厚さである。
[2]上記発明において、前記半径部は、前記挿入孔の内側に向かって凸状となる円弧形状を有していてもよい。
[3]上記発明において、前記ワイヤシールは、前記挿入孔の内周を規定する内側リブと、前記ワイヤシールの外周を規定する外側リブと、を含んでおり、前記内側リブは、前記ワイヤシールの全周に亘って実質的に一定の高さを有し、前記外側リブは、前記ワイヤシールの全周に亘って実質的に一定の高さを有していてもよい。
[4]上記発明において、前記第3のオーバーラップ量は、前記内側リブの高さ以下であってもよい。
[5]上記発明において、前記ワイヤシールは、前記ワイヤシールの軸方向の両端にテーパ面を有しており、前記テーパ面の端部の直径は、前記収容孔の内径に対して相対的に小さくてもよい。
[6]上記発明において、前記電線の断面形状の中心角は120°であり、前記ワイヤシールの中心と、前記挿入孔の中心とが実質的に一致していてもよい。
本発明によれば、ワイヤシールの挿入孔が、電線の断面形状に対応した扇形の断面形状を有しているので、扇形の断面形状を有する電線に対応することができる。
この際、本発明では、上記の(1)〜(3)式を満たすことで、ワイヤシール全体の圧縮永久歪みを最適化することができ、コネクタの防水性能の低下を抑制することができる。
また、本発明では、上記の(1)及び(2)式を満たすことで、ワイヤシールの肉厚な部分において、コネクタ本体へのワイヤシールの挿入が容易となる。一方、上記の(3)式を満たすことで、ワイヤシールの肉薄な部分において、ワイヤシールの寸法公差や電線の寸法公差を十分に吸収することができる。
図1は、本発明の実施形態におけるコネクタ付き電線を示す斜視図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、図2のIII-III線に沿った断面図である。 図4は、本発明の実施形態における束電線を示す図であり、図1のIV-IV線に沿った断面図である。 図5は、本発明の実施形態におけるワイヤシールを示す斜視図である。 図6は、本発明の実施形態におけるワイヤシールを示す正面図である。 図7は、図6のVII-VII線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態におけるコネクタ付き電線の斜視図、図2及び図3は本実施形態におけるコネクタ付き電線の断面図、図4は本実施形態における束電線の断面図である。
本実施形態におけるコネクタ付き電線1は、図1〜図3に示すように、束電線10と、当該束電線10の先端に取り付けられたコネクタ30と、を備えている。このコネクタ付き電線1は、例えば、コネクタ30が自動車の補機100の取付孔101(図2及び図3参照)に嵌合され、当該補機100が有する端子台(不図示)に端子40が電気的に接続される。
束電線10は、複数(本実施形態では3本)の電線20を備えており、例えば、電気自動車のパワーケーブル等として用いられる。この束電線10は、全体として円形の断面形状を有している。この束電線10は、円形の断面形状を有する3本の電線の被覆層を加熱して軟化させた状態で、当該電線を束ねて圧縮することで形成されている。このため、図4に示すように、束電線10を構成しているそれぞれの電線20は、中心角が120°程度の扇形の断面形状を有している。そして、相互に束ねられた3本の電線20の断面形状が相互に補完し合うことで、束電線10の円形の断面形状を形成している。なお、束電線10の先端部分では、図1に示すように、3本の電線20が相互に離れて独立している。
なお、図4では、3本の電線20のうちの1つの断面のみを詳細に図示しており、他の2本の電線20の断面は概略のみを図示している。また、束電線10を構成する電線20の数は特に限定されない。束電線10の製造方法も特に限定されず、扇形の断面形状を有する電線20を複数本用意し、当該電線20を束ねて、円形の断面形状を有する束電線10を形成してもよい。
それぞれの電線20は、図4に示すように、中心導体21と、被覆層22と、を備えている。中心導体21は、複数の素線211を撚り合わせることで形成された撚線で構成されている。素線211は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、又は、それらの合金等の高い導電性を有する金属材料から構成されている。被覆層22は、電気絶縁性を有する樹脂材料から構成されており、中心導体21の外周を覆っている。
本実施形態における「扇形の断面形状」には、1つの円弧部とその両端に連結された半径部とで囲まれた形状である。この「扇形の断面形状」には、曲線状の半径部を有する断面形状、円弧部と半径部との間に曲線状の連結部を有する断面形状、半径部間に曲線状の連結部を有する断面形状、或いは、これらの少なくとも2つの要素を組み合わせた断面形状等も含む。また、本実施形態における「円形の断面形状」には、真円のみならず楕円も含む。
コネクタ30は、図1〜図3に示すように、電線20にそれぞれ接続された複数(本実施形態では3本)の端子40と、当該端子40を保持するハウジング50と、複数(本実施形態では3本)のワイヤシール60と、複数(本実施形態では3本)のストレインリリーフ70と、を備えている。本実施形態におけるハウジング50が、本発明におけるコネクタ本体の一例に相当する。なお、コネクタ本体が、ハウジングに加えて、シールドシェル等を備えてもよい。
なお、コネクタ30が有する端子40の数は特に限定されず、コネクタ30に取り付けられる電線20の本数に応じて設定される。また、コネクタ30が有するワイヤシール60の数も、コネクタ30に取り付けられる電線20の本数に応じて設定される。同様に、コネクタ30が有するストレインリリーフ70の数も、コネクタ30に取り付けられる電線20の数に応じて設定される。
それぞれの端子40は、上述の中心導体21を構成する材料と同様の材料で構成されており、一枚の金属板を成形加工することで形成されている。この端子40は、図2及び図3に示すように、その先端側に端子接続部41を有すると共に、その後端側に電線接続部42を有している。
端子接続部41の先端部分には、当該端子接続部41を貫通する接続孔411が形成されている。この接続孔411は、補機100の端子台(不図示)に当該端子40をボルト締結するために利用される。また、端子接続部41において接続孔411よりも後端側の部分には、当該端子接続部41を貫通する係止孔412が形成されている。この係止孔412には、ハウジング50のランス513(後述)が係止する。
上述の電線20の先端部分では、被覆層22が剥かれて中心導体21が露出している。そして、端子40の電線接続部42には、当該露出した中心導体21が超音波溶接や抵抗溶接等により接合されている。また、この電線接続部42には一対のバレル421,422が立設されており、当該バレル421,422を電線20の被覆層22に加締めることで、端子40が電線20に固定されている。
ハウジング50は、樹脂材料等の電気絶縁性を有する材料から構成されている。このハウジング50は、図2及び図3に示すように、3つの収容孔51を有している。それぞれの収容孔51には、当該3つの収容孔51が相互に実質的に平行に延在するように、並列に配置されている。
それぞれの収容孔51は、第1の開口511を介してハウジング50の先端側に向かって開口していると共に、第2の開口512を介してハウジング50の後端側に向かって開口している。第1の開口511は、収容孔511に対して相対的に小さくなっている。一方、第2の開口512は、収容孔511と実質的に同じ大きさを有しており、円形の断面形状を有している。
それぞれの収容孔51の先端部分には、電線20が接続された端子40が収容されている。端子40の端子接続部41の先端部分は、収容孔51の第1の開口511から突出しており、端子接続部41の接続孔411は、ハウジング50の外側に位置している。また、それぞれの収容孔51内の先端近傍には、弾性変形可能なランス512が設けられている。このランス513が端子40の係止孔412に係止することで、端子40がハウジング50に固定されている。
それぞれの収容孔51の後端部分には、電線20に装着されたワイヤシール60が収容されている。このワイヤシール60の詳細な構成については、後述する。
さらに、それぞれの収容孔51の第2の開口512には、ストレインリリーフ70が挿入されている。このストレインリリーフ70は、ワイヤシール60を構成する材料よりも高いヤング率を有する樹脂材料から構成されている。このストレインリリーフ70を構成する具体的な材料としては、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(PA)等を例示することができる。
ハウジング50の外周面の後端部分には、当該ハウジング50の外側に向かって突出する複数の突起52が設けられている。一方、ストレインリリーフ70には、この突起52に対応するように複数のスリット71が形成されている。そして、突起52がスリット71に係止することで、ストレインリリーフ70がハウジング50の後端部分に固定されている。このストレインリリーフ70は、電線20を保持して当該電線20の姿勢をハウジング50に対して矯正することで、電線20がハウジング50に傾斜した状態で挿入されてしまう事態(いわゆる、電線20のこじれ)が発生するのを抑制している。
3本の電線20は、ストレインリリーフ70を介してハウジング50から後方に向かって延出している。コネクタ本体がシールドシェルを有する場合には、これらの電線20が編組線に囲繞されていると共に、当該編組線の端部がシールドシェルに加締められている。
以下に、本実施形態におけるワイヤシール60の構成について、図5〜図7を参照しながら詳細に説明する。図5及び図6は本実施形態におけるワイヤシールを示す斜視図及び正面図であり、図7は図6のVII-VII線に沿った断面図である。
本実施形態におけるワイヤシール60は、例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の柔軟な樹脂材料から構成されたシール部材である。このワイヤシール60は、図5及び図6に示すように、ハウジング50の収容孔51に対応した円形の外形を有している。また、このワイヤシール60は、電線20が挿入される挿入孔61を有している。本実施形態では、この挿入孔61は、電線20の断面形状に対応した扇形の断面形状を有している。
図6に示すように、この挿入孔61の扇形の断面形状は、円弧部611と、第1及び第2の半径部612,613と、第1〜第3の連結部614〜616と、から構成されている。円弧部611は、ワイヤシール60の外側に向かって凸状となる曲線形状を有している。また、本実施形態では、第1の半径部612は、ワイヤシール60の内側に向かって凸状となる曲線形状を有している。第2の半径部613も、ワイヤシール60の内側に向かって凸状となる曲線形状を有している。
円弧部611の一方の端部には、第1の連結部614を介して、第1の半径部612が連結されている。この第1の連結部614は、ワイヤシール60の外側に向かって凸状となる曲線形状を有している。円弧部611の他方の端部にも、第2の連結部615を介して、第3の半径部613が連結されている。この第2の連結部615も、ワイヤシール60の外側に向かって凸状となる曲線形状を有している。そして、第1の半径部612と第2の半径部613同士も、第3の連結部616を介して相互に連結されている。この第3の連結部616も、ワイヤシール60の外側に向かって凸状となる曲線形状を有している。なお、本実施形態における第1及び第2の連結部614,615が、本発明における連結部の一例に相当する。
この挿入孔611の中心Cは、ワイヤシール60の中心Cと実質的に一致している。なお、本実施形態における挿入孔611の中心Cは、第1の仮想直線Lzと第2の仮想直線Lxの交点である。第1の仮想直線Lzは、挿入孔61においてZ方向に沿った幅が最大となる部分を通過する仮想直線であり、第2の仮想直線Lxは、挿入孔61においてX方向に沿った高さが最大となる部分を通過する仮想直線である。
また、本実施形態では、以下の(4)〜(6)式を満たすように挿入孔61がワイヤシール60に形成されている。
20%≦t/T≦30% … (4)
20%≦t/T≦30% … (5)
30%≦t/T≦40% … (6)
上記の(4)式において、tは、円弧部611の中央での当該円弧部611の法線方向(ワイヤシール60の径方向)に沿った電線20に対するワイヤシール60の第1のオーバーラップ量である。また、Tは、無負荷状態における円弧部611の中央での当該円弧部611の法線方向(ワイヤシール60の径方向)に沿った挿入孔61の内周からワイヤシール60の外周までの第1の厚さである。
上記の(5)式において、tは、第1又は第2の半径部612,613の中央での当該半径部612,613の法線方向(電線20の断面形状の半径部の法線方向)に沿った電線20に対するワイヤシール60の第2のオーバーラップ量である。また、Tは、無負荷状態における第1又は第2の半径部612,613の中央での当該半径部612,613の法線方向(電線20の断面形状の半径部の法線方向)に沿った挿入孔62の内周からワイヤシール60の外周までの第2の厚さである。
上記の(6)式において、tは、第1又は第2の連結部614,615での当該連結部614,615の法線方向(ワイヤシール60の径方向)に沿った電線20に対するワイヤシール60の第3のオーバーラップ量である。また、Tは、無負荷状態における第1又は第2の連結部614,615での当該連結部614,615の法線方向(ワイヤシール60の径方向)に沿った挿入孔61の内周からワイヤシール60の外周までの第3の厚さである。
ここで、「無負荷状態」とは、ワイヤシール60の挿入孔61に電線20が挿入されておらず、且つ、ワイヤシール60がハウジング50の収容孔51に挿入されていない状態のことである。
また、「オーバーラップ量」とは、正面視(図6)において、無負荷状態のワイヤシール60の挿入孔61に電線20の断面形状S(図6において一点鎖線で示す)を重ねた場合に、ワイヤシール60と電線20とが重複する部分の設計上の量のことである。より詳しくは、この「オーバーラップ量」とは、仮に中心が相互に一致するように無負荷状態のワイヤシール60と電線挿入後のワイヤシール60とを重ねた状態において、無負荷状態のワイヤシール60と電線20とが重複する部分の量のことである。
また、このワイヤシール60は、図5〜図7に示すように、当該ワイヤシール60の外側に向かって突出する複数(本実施形態では3本)の外側リブ62と、当該ワイヤシール60の内側に向かって突出する複数(本実施形態では3本)の内側リブ63と、を備えている。なお、外側リブ62の本数や内側リブ63の本数は特に限定されない。
外側リブ62は、ワイヤシール60の全周に亘って設けられており、ワイヤシール60の外周を規定している。この外側リブ62は、ワイヤシール60の全周に亘って一定の高さh(図7参照)を有している。
内側リブ62も、ワイヤシール60の全周に亘って設けられており、挿入孔611の内周を規定している。この内側リブ62は、ワイヤシール60の全周に亘って一定の高さh(図7参照)を有している。
また、挿入孔61の円弧部611の中央では、比較的厚い第1の厚さTに対して上記の(4)式を満たしているため、上述の第1のオーバーラップ量tは、内側リブ63とワイヤシール60の本体部分とで構成されている。同様に、挿入孔61の第1又は第2の半径部612,613の中央でも、比較的厚い第2の厚さTに対して上記の(5)式を満たしているため、上述の第2のオーバーラップ量tは、内側リブ63とワイヤシール60の本体部分とで構成されている。
これに対し、挿入孔61の第1又は第2の連結部614,615では、比較的薄い第3の厚さTに対して上記(6)式を満たしているため、上述の第3のオーバーラップ量tは、内側リブ63のみで構成されている。すなわち、この第3のオーバーラップ量tは、内側リブ63の高さh以下となっている(t≦h)。
さらに、このワイヤシール60は、図5及び図7に示すように、当該ワイヤシール60の軸方向(図中のY方向)の両端にテーパ面64を有している。それぞれのテーパ面64は、Y方向に沿って先細となる形状を有しており、このテーパ面64の先端の直径Dは、ハウジング50の収容孔51の内径Dに対して相対的に小さくなっている(D<D)。
このワイヤシール60は、挿入孔61に電線20が挿入された状態で、ハウジング50の収容孔51に圧入されている。これにより、ワイヤシール60が電線20とハウジング50との間をシールしている。
以上のように、本実施形態では、ワイヤシール60の挿入孔61が、電線20の断面形状に対応した扇形の断面形状を有しているので、扇形の断面形状を有する電線20に対応することができる。
ここで、一般的に、ゴム材料の潰れ率(=潰れ量/全体厚)が20〜40%の範囲を逸脱すると、当該ゴム材料の圧縮永久歪みが大きくなる。一方、円形の外形を有するワイヤシールに、扇形の断面形状を有する挿入孔を形成すると、電線挿入時のワイヤシールの潰れ率がワイヤシール内の場所によって大きく異なってしまう。具体的には、ワイヤシールの肉厚な箇所では潰れ率が20%未満となるのに対し、当該ワイヤシールの肉薄な箇所では潰れ率が40%を超えてしまう。このため、ワイヤシールの圧縮永久歪みが部分的に大きくなってしまい、コネクタの防水性能が低下してしまう。
これに対し、本実施形態では、上記の(4)〜(6)式を満たすように挿入孔61がワイヤシール60に形成されている。このため、ワイヤシール60全体のオーバーラップ率(=オーバーラップ量/ワイヤシール60の厚さ)の平均値が20%〜40%となり、ワイヤシール60全体の圧縮永久歪みを最適化することができるので、コネクタ30の防水性能の低下を抑制することができる。
また、ワイヤシールの挿入孔の断面形状を扇形形状とした場合、当該挿入孔の円弧部の中央や半径部の中央ではワイヤシールの厚さが比較的厚くなる。そのため、この部分でのオーパーラップ量を大きくすると、ワイヤシールに電線が挿入した状態においてワイヤシールが外側に膨れてしまい、当該ワイヤシールをハウジングに挿入し難くなるため、作業性が大きく劣ってしまう。
これに対し、本実施形態では、挿入孔61の円弧部611の中央や半径部612,613の中央での第1及び第2のオーバーラップ量t,tが、上記の(4)及び(5)式を満たしている。これにより、ワイヤシール60の肉厚な部分において、ハウジング50へのワイヤシール60の挿入作業が容易となる。
また、ワイヤシールの挿入孔の断面形状を扇形形状とした場合、当該挿入孔の第1及び第2の連結部ではワイヤシールの厚さが比較的薄くなる。そのため、この部分でのオーバーラップ量を少なくすると、ワイヤシールや電線の寸法公差を吸収しきれなくなってしまう。
これに対し、本実施形態では、挿入孔611の連結部614,615での第3のオーバーラップ量tが、上記の(6)式を満たしている。これにより、ワイヤシール60の肉薄な部分において、ワイヤシール60や電線20の寸法公差を十分に吸収することができる。
また、本実施形態では、ワイヤシール60のテーパ面64の先端の直径Dが、ハウジング50の収容孔51の内径Dに対して相対的に小さくなっている(D<D)。そのため、ハウジング50へのワイヤシール60の挿入作業が一層容易となっている。
さらに、本実施形態では、挿入孔611の中心Cは、ワイヤシール60の中心Cと実質的に一致している。これにより、挿入孔611の内周からワイヤシール60の外周までの距離を、ワイヤシール60の全周に亘って所定値以上確保することができる。このため、ワイヤシール60の挿入孔611の断面形状を扇形形状とした場合に、コネクタ60の防水特性の低下を抑制することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1…コネクタ付き電線
10…束電線
20…電線
21…中心導体
211…素線
22…被覆層
30…コネクタ
40…端子
41…端子接続部
411…接続孔
412…係止孔
42…電線接続部
421,422…バレル
50…ハウジング
51…収容孔
511…第1の開口
512…第2の開口
513…ランス
52…突起
60…ワイヤシール
61…挿入孔
611…円弧部
612,613…第1及び第2の半径部
614〜616…第1〜第3の連結部
62…外側リブ
63…内側リブ
64…テーパ面
70…ストレインリリーフ
71…スリット
100…補機
101…取付孔

Claims (6)

  1. 扇形の断面形状を有する少なくとも一つの電線と、
    前記電線の端部に取り付けられたコネクタと、を備え、
    前記コネクタは、
    前記電線の先端に接続された少なくとも一つの端子と、
    前記端子及び前記電線を収容する少なくとも一つの収容孔を有するコネクタ本体と、
    前記電線が挿入された挿入孔を有すると共に、前記収容孔に挿入された少なくとも一つのワイヤシールと、を備え、
    前記ワイヤシールは、弾性材から構成されていると共に、円形の外形を有し、
    前記挿入孔は、前記電線の断面形状に対応し、円弧部と、一対の半径部と、前記円弧部と前記半径部とを連結する連結部と、を含む扇形の断面形状を有しており、
    以下の(1)〜(3)式を満たすコネクタ付き電線。
    20%≦t/T≦30% … (1)
    20%≦t/T≦30% … (2)
    30%≦t/T≦40% … (3)
    但し、上記の(1)〜(3)式において、
    は、前記円弧部の中央での前記電線に対する前記ワイヤシールの第1のオーバーラップ量であり、
    は、無負荷状態における前記円弧部の中央での前記挿入孔の内周から前記ワイヤシールの外周までの第1の厚さであり、
    は、前記半径部の中央での前記電線に対する前記ワイヤシールの第2のオーバーラップ量であり、
    は、無負荷状態における前記半径部の中央での前記挿入孔の内周から前記ワイヤシールの外周までの第2の厚さであり、
    は、前記連結部での前記電線に対する前記ワイヤシールの第3のオーバーラップ量であり、
    は、無負荷状態における前記連結部での前記挿入孔の内周から前記ワイヤシールの外周までの第3の厚さである。
  2. 請求項1に記載のコネクタ付き電線であって、
    前記半径部は、前記挿入孔の内側に向かって凸状となる円弧形状を有しているコネクタ付き電線。
  3. 請求項1又は2に記載のコネクタ付き電線であって、
    前記ワイヤシールは、
    前記挿入孔の内周を規定する内側リブと、
    前記ワイヤシールの外周を規定する外側リブと、を含んでおり、
    前記内側リブは、前記ワイヤシールの全周に亘って実質的に一定の高さを有し、
    前記外側リブは、前記ワイヤシールの全周に亘って実質的に一定の高さを有するコネクタ付き電線。
  4. 請求項3に記載のコネクタ付き電線であって、
    前記第3のオーバーラップ量は、前記内側リブの高さ以下であるコネクタ付き電線。
  5. 請求項2〜4のいずれか一項に記載のコネクタ付き電線であって、
    前記ワイヤシールは、前記ワイヤシールの軸方向の両端にテーパ面を有しており、
    前記テーパ面の端部の直径は、前記収容孔の内径に対して相対的に小さいコネクタ付き電線。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のコネクタ付き電線であって、
    前記電線の断面形状の中心角は120°であり、
    前記ワイヤシールの中心と、前記挿入孔の中心とが実質的に一致しているコネクタ付き電線。
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