JP2017044715A - 表示装置 - Google Patents

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Toshinari Sasaki
俊成 佐々木
功 鈴村
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功 鈴村
真一郎 岡
Shinichiro Oka
真一郎 岡
拓磨 西ノ原
Takuma Nishinohara
拓磨 西ノ原
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Abstract

【課題】フレキシブル表示装置においても、セルギャップを安定して維持することが可能な基板対の構造及びその製造方法を提供する。【解決手段】複数の樹脂層を含み、厚さ方向の位相差が500nm以下である第1樹脂基板102と、第1樹脂基板102に対向し、複数の樹脂層を含み、厚さ方向の位相差が500nm以下である第2樹脂基板104と、第1樹脂基板及び第2樹脂基板に挟持される液晶層と、第1樹脂基板及び液晶層の間に配置され、第1樹脂基板が含む複数の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さく、常温において第1樹脂基板の熱収縮を拘束する第1絶縁膜126と、第2樹脂基板及び液晶層の間に配置され、第2樹脂基板が含む複数の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さく、常温において第2樹脂基板の熱収縮を拘束する第2絶縁膜128と、第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板の間隔を規定する複数のスペーサとを含む表示装置である。【選択図】図3

Description

本発明は表示装置に関する。特に、フレキシブル表示装置の基板の構成に関する。
液晶表示装置は、行列状に配置された複数の画素の各々に設けられた画素電極とトランジスタとを含むTFT基板、カラーフィルタ(CF)基板、及びそれらの基板の間に液晶層が挟持された構造を有している。画素毎に設けられた画素電極には階調に対応した電圧が印加され、複数の画素に亘って設けられた共通電極には、複数の画素電極に共通した電圧が印加される。液晶分子は、画素電極に印加された電圧と共通電極に印加された電圧とによって生成された電界によって配列が変更され、入射光の偏光方向を変える。
特に、近年は薄いポリイミド(PI)等の樹脂から成る基板を用いたフレキシブル表示装置が盛んに開発されている。フレキシブル表示装置の製造においては、ガラス基板等の支持基板上に形成したPI膜等の樹脂基板上に、薄膜トランジスタ回路素子及び液晶容量を順次形成したTFT基板を準備する。他方、別支持基板上に形成したPI膜等の樹脂基板上に、カラーフィルタを形成したCF基板を準備する。これらの基板を貼り合せ、両方の支持基板を剥離し、個片化するすることで、薄いPI樹脂基板を有するフレキシブル表示装置を得る。
液晶表示装置は、TFT基板及びCF基板の基板対の間隔(セルギャップ)を一定に維持しなければ画質が低下してしまう。特に、フレキシブル液晶表示装置は、TFT基板及びCF基板共に可撓性を有するフレキシブル基板で構成されているため、セルギャップの維持が困難であり、高画質を達成することができなかった。
この様な問題に対して例えば特許文献1では、プラスチック基板で作製された曲面表示可能な液晶表示素子において、表示領域の中央部においてスペーサが100μmピッチ以上に密に形成され、且つ曲げ方向に対する前記表示領域の両端部においてスペーサが200μmピッチより疎に形成されていることを特徴とする液晶表示素子が開示されている。
しかしながら、上記従来技術のような構成を有していても、スペーサの両端が接着力を有していなければ、スペーサの高さ以上にセルギャップが広がる方向の力が生じた場合には、セルギャップを一定に維持することは困難である。
特開2013−125261号公報
本発明は上記問題に鑑み、フレキシブル表示装置においても、セルギャップを安定して維持することが可能な基板対の構造及びその製造方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の一態様は、少なくとも1層の樹脂層を含む第1樹脂基板と、第1樹脂基板に対向し、複数の樹脂層を含み、厚さ方向の位相差が500nm以下である第2樹脂基板と、第1樹脂基板及び第2樹脂基板に挟持される液晶層と、第1樹脂基板及び液晶層の間に配置され、第1樹脂基板が含む少なくとも1層の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さく、常温において第1樹脂基板の熱収縮を拘束する第1絶縁膜と、第2樹脂基板及び液晶層の間に配置され、第2樹脂基板が含む複数の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さく、常温において第2樹脂基板の熱収縮を拘束する第2絶縁膜と、第1樹脂基板及び第2樹脂基板の間に配置され、第1樹脂基板及び第2樹脂基板の間隔を規定する複数のスペーサとを含む表示装置である。
本発明の一態様は、第1支持基板上に、可撓性を有し、少なくとも1層の樹脂層を含む第1樹脂基板を形成し、第1樹脂基板上に、第1樹脂基板のガラス転移温度以下において、第1樹脂基板が含む少なくとも1層の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さい第1絶縁膜を成膜し、第2支持基板上に、可撓性を有し、複数の樹脂層を含み、厚さ方向の位相差が500nm以下である第2樹脂基板を成膜し、第2樹脂基板上に、第2樹脂基板のガラス転移温度以下において、第2樹脂基板が含む複数の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さい第2絶縁膜を成膜し、第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板の間隔を規定する複数のスペーサを介して、第1樹脂基板及び第2樹脂基板を貼り合わせることを含む表示装置の製造方法である。
本発明の一実施形態に係る表示装置の構成を示す斜視図である。 本実施形態に係る表示装置の構成を示す断面図である。 第1樹脂基板及び第2樹脂基板が、支持基板から剥離された後の反りを説明する模式図である。 本実施形態に係る表示装置の製造方法を説明する断面図である。 本実施形態に係る表示装置の製造方法を説明する断面図である。 本実施形態に係る表示装置の製造方法を説明する断面図である。 本実施形態に係る表示装置の製造方法を説明する断面図である。 本実施形態に係る表示装置の製造方法を説明する断面図である。 本実施形態に係る表示装置の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本明細書において、ある部材又は領域が、他の部材又は領域の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限り、これは他の部材又は領域の直上(又は直下)にある場合のみでなく、他の部材又は領域の上方(又は下方)にある場合を含み、すなわち、他の部材又は領域の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
<第1実施形態>
[構成]
本実施形態に係る表示装置100の構成を、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る表示装置100の構成を示す斜視図である。本実施形態に係る表示装置100は、第1樹脂基板102と、第2樹脂基板104と、複数の画素108と、シール材110と、ドライバIC112と、端子領域114と、接続端子116とを有している。
第1樹脂基板102には、表示領域106が設けられている。表示領域106は複数の画素108が配列することによって構成されている。表示領域106の上面には封止材としての第2樹脂基板104が設けられている。第2樹脂基板104は表示領域106を囲むシール材110によって、第1樹脂基板102に固定されている。第1樹脂基板102に形成された表示領域106は、封止材である第2樹脂基板104とシール材110によって大気に晒されないように封止されている。このような封止構造により画素108に設けられる発光素子の劣化を抑制している。
第1樹脂基板102には、一端部に端子領域114が設けられている。端子領域114は第2樹脂基板104の外側に配置されている。端子領域114は、複数の接続端子116によって構成されている。接続端子116には、映像信号を出力する機器や電源などと表示パネルとを接続する配線基板が配置される。配線基板と接続する接続端子116の接点は、外部に露出している。第1樹脂基板102には端子領域114から入力された映像信号を表示領域106に出力するドライバIC112が設けられている。
図2を参照し、本実施形態に係る表示装置100の構成について詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る表示装置100の構成を示す断面図である。
図2に示すように、本実施形態に係る表示装置100は、少なくとも、第1樹脂基板102と、第2樹脂基板104と、液晶層134と、第1絶縁膜126と、第2絶縁膜128と、カラーフィルタ(CF)層130と、複数のスペーサ132とを含む。
第1樹脂基板102は、少なくとも1層の樹脂層を含む。この例では、樹脂層102a及び樹脂層102bの2層の樹脂層を含む。また、第2樹脂基板104は、複数の樹脂層を含む。この例では、樹脂層104a及び樹脂層104bの2層の樹脂層を含む。
第2樹脂基板104は、第1樹脂基板102に対向して配置されている。液晶層134は、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104に挟持されて配置されている。第1絶縁膜126は、第1樹脂基板102及び液晶層134の間に配置されている。第2絶縁膜128は、第2樹脂基板104及び液晶層134の間に配置されている。複数のスペーサ132は、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104の間に配置されている。
ここで、第1絶縁膜126は、第1樹脂基板102が含む少なくとも1層の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さく、常温において第1樹脂基板102の熱収縮を拘束する。つまり、第1樹脂基板102は、全体として引っ張り応力を有している。また、第2絶縁膜128は、第2樹脂基板104が含む複数の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さく、常温において第2樹脂基板104の熱収縮を拘束する。つまり、第2樹脂基板104は、全体として引っ張り応力を有している。また、複数のスペーサ132は、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104の間隔を規定するために設けられている。
このような構成を有することによって、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104には、両者に挟持された液晶層134を押す力が生じる。換言すると、第1樹脂基板102には、第2樹脂基板104側へ押す力が生じ、第2樹脂基板104には、第1樹脂基板102側へ押す力が生じる。ここで生じた押す力は、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104の間に配置された複数のスペーサ132に印加される。複数のスペーサ132と、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104との間には接着力を伴わない。しかし、複数のスペーサ132を押す力によって、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104の間隔、つまりセルギャップを安定的に維持することができる。
以上のように、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104に挟持された液晶層134を押す力が生じる理由について、図3を参照して補足しておく。図3は、後述する製造工程において、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104が、支持基板から剥離された後の反りを説明する模式図である。第1樹脂基板102は、常温において熱収縮により縮もうとする内部応力を有するが、第1絶縁膜126が第1樹脂基板102の熱収縮を拘束する。つまり、第1樹脂基板102は、全体として引っ張り応力を有している。これによって、第1樹脂基板102がTFT基板の反り量を支配し、第1支持基板101を剥離すると、図示のような反りが生じる。CF基板についても同様である。
第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104が含む樹脂層としては、例えば、多種の有機樹脂の積層構造を用いることができる。有機樹脂としては、例えばポリイミドやアクリル等を用いることができる。本実施形態おいては、第1樹脂基板102を構成する複数の樹脂層のうち、表示装置100の外側の樹脂層102aは、ポリイミドであり、表示装置100の内側の樹脂層102bはアクリルである。また、第2樹脂基板104を構成する複数の樹脂層のうち、表示装置100の外側の樹脂層104aは、ポリイミドであり、表示装置100の内側の樹脂層104bはアクリルである。
第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104はそれぞれ、熱膨張率が5ppm/℃以上である樹脂層を含むことが必要である。この範囲よりも小さいと、第1樹脂基板102の場合、上方に配置される第1絶縁膜126の熱膨張率との差が十分でなく、第1樹脂基板102を十分に反らせることができない。つまり、セルギャップを安定的に維持することが困難になる。第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104はそれぞれ、熱膨張率が10ppm/℃以上の樹脂層を含むことが好ましく、20ppm/℃以上の樹脂層を含むことが更に好ましい。
一方、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104が含む樹脂層の熱膨張率の上限は、50ppm/℃である。この値よりも大きいと、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104が、特に表示装置の周縁部付近において斥ける方向に過剰に反ってしまい、通常用いるシール材では、接着力が不足し、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104を貼り合わせることが困難になる。
尚、ここでの熱膨張率とは、熱機械分析(Thermomechanical Analysis)を用いて測定した値である。熱機械分析によれば、任意の温度条件化においてサンプルの寸法変化を測定することができる。
尚、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104の反り量は近い方が好ましく、それぞれに含まれる複数の樹脂層の積層構造も可能な限り近い方が好ましい。
第2樹脂基板104は、厚さ方向の位相差が500nm以下である。この例では、樹脂層104aとして膜厚3μmのポリイミド、樹脂層104bとして膜厚6μmのアクリルの積層構造とすることによって、厚さ方向の位相差を500nm以下としている。
樹脂基板の位相差が大きいほど、それを補償するための位相差フィルムを厚く設ける必要がある。樹脂基板として、例えば単層のポリイミドを用いる場合、熱膨張率が比較的大きいため、効率的に樹脂基板を反らせることができる。しかしながら、ポリイミドは、単位厚さあたりの位相差が比較的大きいため、一定以上の膜厚を有すると、表示不良の発生が懸念される。一方、厚さ方向の位相差を低減するためにポリイミドを一定以下に薄化すると、表示装置の機械的強度の劣化が懸念される。
本実施形態に係る表示装置100が特に反射型液晶表示装置である場合、上述のような構成を有することによって、第2樹脂基板104全体としての位相差を抑えつつ、表示装置100の機械的強度を向上させることができる。つまり、位相差が比較的大きいポリイミドを薄化して第1樹脂基板全体としての位相差を抑え、位相差が比較的小さいアクリルを積層することによって、表示装置100の機械的強度を向上させることができる。これによって、第2樹脂基板104の位相差を補償するための位相差フィルムを薄く抑えることができる。
尚、透過型液晶表示装置の場合、第2樹脂基板104と同様に、第1樹脂基板102の位相差を調整してもよい。つまり、第1樹脂基板は、複数の樹脂層を含み、厚さ方向の位相差が500nm以下としてもよい。これによって、第1樹脂基板102の位相差を補償するための位相差フィルムを薄く抑えることができる。
第1絶縁膜126及び第2絶縁膜128としては、無機絶縁膜を用いることができる。無機絶縁膜としては、例えば、酸化ケイ素(SiOx)膜、窒化ケイ素(SiNx)膜、又は酸化窒化ケイ素(SiOxNy)膜等を用いることができる。また、これらが積層された構造を有していてもよい。成膜方法については後の製造方法の説明にて詳述するが、プラズマCVD法やスパッタリング法を用いることができる。
第1絶縁膜126及び第2絶縁膜128の熱膨張率は、それぞれ2.5ppm/℃以下である。第1絶縁膜126及び第2絶縁膜128が積層構造を有する場合、全体として上記の熱膨張率の範囲であればよい。
第1絶縁膜126は、第1樹脂基板102の直上に配置されなくても構わない。第1絶縁膜126は、TFT基板側において、第1樹脂基板102の上部に配置されればよい。第2絶縁膜128についても同様である。
例えば、当該第1絶縁膜126は、複数の画素108に各々配置される複数のトランジスタを被覆し、当該第1絶縁膜126上には、コンタクトホールを介して当該複数のトランジスタに接続された複数の配線が配置されてもよい。
また、複数の画素108に各々配置される複数のトランジスタとして、ボトムゲート型のトランジスタを用いる場合、当該複数のトランジスタのゲート絶縁膜として第1絶縁膜126を設けてもよい。
本実施形態に係る表示装置100は更に、第2樹脂基板104の第1樹脂基板102側に、カラーフィルタ層130が配置されている。CF層は、画素108毎に設けられた複数のカラーフィルタと、それらを区画する遮光層が配置されている。図示はしないが、更に、カラーフィルタ層130を覆うようにオーバーコート層が設けられてもよい。
第1樹脂基板102と第2樹脂基板104は、シール材110によって貼り合わせられている。液晶層134は第1樹脂基板102と第2樹脂基板104との間に挟持され、シール材110によって封止されている。
第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104上に、位相差板及び偏光板138及び140を配置してもよい。
以上、本実施形態に係る表示装置100の構成について説明した。本実施形態に係る表示装置100は、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104には、液晶層134を押す力が生じる。換言すると、第1樹脂基板102には、第2樹脂基板104側へ押す力が生じ、第2樹脂基板104には、第1樹脂基板102側へ押す力が生じる。ここで生じた押す力は、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104の間に配置された複数のスペーサ132に印加される。複数のスペーサ132によって、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104の間隔、つまりセルギャップを安定的に維持することができる表示装置100を提供することができる。
[製造方法]
図4乃至図8を参照し、本実施形態に係る表示装置100の製造方法について詳細に説明する。図4乃至図8は、本実施形態に係る表示装置100の製造方法を説明する断面図である。
TFT基板の製造方法から説明する。先ず、第1支持基板101上に、第1樹脂基板102の材料を塗布し焼成することによって、可撓性を有する第1樹脂基板102を形成する。第1樹脂基板102の材料としては、例えば有機樹脂を用いることができる。有機樹脂としては、例えばポリイミドやアクリル等を用いることができる。本実施形態おいては、第1樹脂基板102として、先ず支持基板101上にポリイミドの樹脂層102aを形成し(図4(a))、ポリイミド上にアクリルの樹脂層102bを形成し(図4(b))、第1樹脂基板102を得る。
第1樹脂基板102の形成後、後に個片化される各々の表示装置100の周囲に、スリット102cをパターニングしてもよい(図4(c))。スリット102cは、第1樹脂基板102が感光性樹脂であれば、露光・現像によってパターニングすることができる。第1樹脂基板102が感光性樹脂でなければ、ドライエッチング等を用いることができる。
次いで、第1樹脂基板102上に、第1樹脂基板が含む複数の樹脂層のガラス転移温度以下において、第1樹脂基板102が含む複数の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さい第1絶縁膜126を成膜する。更に、ドライバIC112及び第1絶縁層126には、配線基板と接続する接続端子116が形成されてもよい(図4(d))。
第1絶縁膜126としては、無機絶縁膜を用いることができる。無機絶縁膜としては、例えば、酸化ケイ素(SiOx)膜、窒化ケイ素(SiNx)膜、又は酸化窒化ケイ素(SiOxNy)膜等を用いることができる。
第1絶縁膜126の熱膨張率は、2.5ppm/℃以下であることが好ましい。第1絶縁膜126として酸化珪素(SiOx)を用いた場合、熱膨張率は1ppm/℃程度、酸化珪素(SiNx)を用いた場合、熱膨張率は2.5ppm/℃程度である。第1絶縁膜126が積層構造を有する場合、全体として上記の熱膨張率の範囲であればよい。
成膜方法にとしてはプラズマCVD法やスパッタリング法を用いることができる。成膜温度としては、第1樹脂基板102が耐えられる温度以下で、且つ可能な限り高温下で成膜する。例えば、第1樹脂基板102が含む複数の樹脂層のガラス転移温度以下となる条件で成膜する。
ここで、第1絶縁膜126の成膜は上記の様な温度条件下で行われるため、第1樹脂基板102は、それが有する熱膨張率に応じて常温時よりも膨張した状態となる。このような状態の第1樹脂基板102上に第1絶縁膜126が成膜される。
第1絶縁層126の成膜後、常温に戻されると、第1樹脂基板102及び第1絶縁膜126は熱収縮する。それぞれが有する熱膨張率から、熱収縮の度合いは第1樹脂基板102の方が大きい。第1樹脂基板102は、常温において熱収縮により縮もうとする内部応力を有するが、第1絶縁膜126が第1樹脂基板102の熱収縮を拘束する。つまり、第1樹脂基板102は、引っ張り応力を有している。これによって、第1樹脂基板102がTFT基板の反り量を支配し、第1支持基板101を剥離すると、図3に示したような反りが生じる。
よって、第1絶縁膜126の成膜時に、第1樹脂基板102を熱膨張させておくことが重要である。そのため、第1絶縁膜126の成膜方法としては、より高温で成膜することができる方法が好ましい。この観点からは、加熱スパッタリング法よりも、高温での成膜が可能なプラズマCVD法の方が望ましい。
第1樹脂基板102は、熱膨張率が5ppm/℃以上である樹脂層を含むことが必要である。この範囲よりも小さいと、上方に配置される第1絶縁膜126の熱膨張率との差が十分でなく、第1樹脂基板102を十分に反らせることができない。つまり、セルギャップを安定的に維持することが困難になる。第1樹脂基板102の熱膨張率は、好ましくは10ppm/℃以上、更に好ましくは20ppm/℃以上である。組成の異なる主なポリイミド(PI)の熱膨張率(CTE)及びガラス転移温度(Tg)を表1に示しておく。
一方、第1樹脂基板102が含む樹脂層の熱膨張率の上限は、50ppm/℃である。この値よりも高いと、第1樹脂基板102が過剰に反ってしまい、通常用いるシール材では、接着力が不足し、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104を貼り合わせることが困難になる。
特に、第1樹脂基板102に接して第1絶縁膜126が配置されると、第1樹脂基板102を効率的に反らせることができる。更に、第1絶縁膜126としてSiOx膜を用いると、熱膨張率の差を大きく確保でき、第1樹脂基板102を効率的に反らせることができる。これは、CF基板側(第2樹脂基板104側)についても同様である。
次いで、CF基板の製造方法について説明する。先ず、第2支持基板103上に、第2樹脂の材料を塗布し焼成することによって、可撓性を有する第2樹脂基板104を成膜する。第2樹脂基板104の材料としては、例えば有機樹脂を用いることができる。有機樹脂としては、例えばポリイミドやアクリル等を用いることができる。本実施形態おいては、第2樹脂基板104として、先ず支持基板103上にポリイミドの樹脂層104aを形成し、ポリイミド上にアクリルの樹脂層104bを形成し、第1樹脂基板102を得る(図5(a))。更に、個片化される各々の表示装置100の周囲及び表示領域106の周囲に、スリット104cをパターニングしてもよい(図5(b))。これらはTFT基板側の第1樹脂基板102と同様のため、詳細な説明は省略する。
次いで、第2樹脂基板104上に、第2樹脂基板104が含む複数の樹脂層のガラス転移温度以下において、第2樹脂基板104が含む複数の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さい第2絶縁膜128を成膜する(図5(c))。第2絶縁膜128を成膜することは、第2樹脂基板104が耐えられる温度以下で、可能な限り高温下で成膜する。例えば、第2樹脂基板104が含む複数の樹脂層のガラス転移温度以下となる条件で成膜する。これはTFT基板側の第1樹脂基板102と同様のため、詳細な説明は省略する。
次いで、第2樹脂基板104上に、カラーフィルタ(CF)層130を形成する(図5(d))。CF層130は、画素108毎に設けられた複数のカラーフィルタと、それらを区画する遮光層が配置されている。図示はしないが、CF層130を覆うようにオーバーコート層が更に設けられてもよい。オーバーコート層の材料としては、例えばアクリル樹脂等の有機絶縁膜や窒化シリコン等の無機絶縁膜を用いることができる。
次いで、TFT基板及びCF基板の貼り合わせ工程以降について説明する。第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104の間隔を規定する複数のスペーサ132を介して、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104を貼り合わせる(図6(a))。
次いで、支持基板上に形成された複数の表示装置100を個片化する(図6(b))。ここで、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104には、貼り合わせ前の工程において、各々の表示装置100の周囲に形成されたスリット102c及び104cを有する。よって、第1支持基板101及び第2支持基板103についてのみ、各々の表示装置100の周囲に沿って分断することによって、複数の表示装置100に個片化することができる。尚、第1絶縁膜126、第2絶縁膜128等については予めスリットを形成していないが、薄膜のために容易に分断される。
次いで、第1樹脂基板102及び前記第2樹脂基板104の間に液晶を注入する(図6(c))。液晶層134は、第1樹脂基板102、第2樹脂基板104及びシール材110によって密封される。
次いで、第2支持基板103を剥離する(図7(a))。剥離の方法については、第2支持基板103側からエネルギー照射を行うことによって、第2支持基板103及び第2樹脂基板104の樹脂層104aの界面付近の樹脂層104aが気化し、両者の密着力を低下させることによって剥離することができる。エネルギー照射としては、例えばレーザ照射を用いることができる。レーザ照射としては、例えばエキシマレーザを用いることができる。
ここで、第2支持基板103の剥離に伴い、第2樹脂基板104の端子領域114部分が表示装置から分離される。これは、貼り合わせ前の工程において、第2樹脂基板104に配置された各々の表示装置100の端子領域114の周囲にスリット104cを形成しておいたことによる。
第2支持基板103を剥離した後、第2樹脂基板104上に位相差板及び偏光板140を貼り合わせてもよい(図7(b))。
次いで、端子領域114の接続端子116に、FPC(Flexible Printed Circuit)142を実装してもよい。また、ドライバIC112を実装してもよい。更に、接続端子116を覆うように保護材144を配置してもよい(図7(c))。
次いで、第1支持基板101を剥離する(図8(a))。剥離の方法については、前述の第2支持基板103と同様であるため、詳細な説明は省略する。
第1支持基板101を剥離した後、第1樹脂基板102上に位相差板及び偏光板138を貼り合わせてもよい(図8(b))。以上の製造工程によって、本実施形態に書かる表示装置100を得ることができる。
以上、本実施形態に係る表示装置100の製造方法について説明した。本実施形態に係る表示装置100の製造方法によれば、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104には、液晶層134を押す力が生じる。換言すると、第1樹脂基板102には、第2樹脂基板104側へ押す力が生じ、第2樹脂基板104には、第1樹脂基板102側へ押す力が生じる。ここで生じた押す力は、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104の間に配置された複数のスペーサ132に印加される。複数のスペーサ132によって、第1樹脂基板102及び第2樹脂基板104の間隔、つまりセルギャップを安定的に維持することができる表示装置100を提供することができる。
<第2実施形態>
本実施形態に係る表示装置200の構成を、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態に係る表示装置200の構成を示す断面図である。
本実施形態に係る表示装置200は、第1実施形態に係る表示装置100と比べると、カード基材146を有している点で相違している。表示装置100は、カード基材に封止され、表示領域106を除く部分には充填剤148が配置されている。このように、第1実施形態に係る表示装置100を、カード化してもよい。
以上、本発明の好ましい態様を第1実施形態及び第2実施形態によって説明した。しかし、これらは単なる例示に過ぎず、本発明の技術的範囲はそれらには限定されない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の変更が可能であろう。よって、それらの変更も当然に、本発明の技術的範囲に属すると解されるべきである。
100、200・・・表示装置、
101、103・・・支持基板
102、104・・・樹脂基板、
102a、102b、104a、104b・・・樹脂層、
102c、104c・・・スリット、
106・・・表示領域、
108・・・画素、
110・・・シール材、
112・・・ドライバIC、
114・・・端子領域、
116・・・接続端子、
126、128・・・絶縁膜、
130・・・カラーフィルタ層、
132・・・スペーサ、
134・・・液晶層、
136・・・封止材
138、140・・・位相差板及び偏光板
142・・・FPC
144・・・保護材
146・・・カード基材
148・・・充填剤

Claims (13)

  1. 少なくとも1層の樹脂層を含む第1樹脂基板と、
    前記第1樹脂基板に対向し、複数の樹脂層を含み、厚さ方向の位相差が500nm以下である第2樹脂基板と、
    前記第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板に挟持される液晶層と、
    前記第1樹脂基板及び前記液晶層の間に配置され、前記第1樹脂基板が含む複数の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さく、常温において前記第1樹脂基板の熱収縮を拘束する第1絶縁膜と、
    前記第2樹脂基板及び前記液晶層の間に配置され、前記第2樹脂基板が含む複数の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さく、常温において前記第2樹脂基板の熱収縮を拘束する第2絶縁膜と、
    前記第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板の間に配置され、前記第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板の間隔を規定する複数のスペーサとを含む表示装置。
  2. 前記第1樹脂基板は、複数の樹脂層を含み、厚さ方向の位相差が500nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板は、熱膨張率が5ppm/℃以上50ppm/℃以下である樹脂層を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記第1絶縁膜及び前記第2絶縁膜は、無機絶縁膜であり、熱膨張率は2.5ppm/℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 前記第1絶縁膜は、前記第1樹脂基板に接して配置されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  6. 前記第2絶縁膜は、前記第2樹脂基板に接して配置されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  7. 前記第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板は、ポリイミドを含む基板であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  8. 第1支持基板上に、可撓性を有し、少なくとも1層の樹脂層を含む第1樹脂基板を形成し、
    前記第1樹脂基板上に、前記第1樹脂基板のガラス転移温度以下において、前記第1樹脂基板が含む少なくとも1層の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さい第1絶縁膜を成膜し、
    第2支持基板上に、可撓性を有し、複数の樹脂層を含み、厚さ方向の位相差が500nm以下である第2樹脂基板を形成し、
    前記第2樹脂基板上に、前記第2樹脂基板のガラス転移温度以下において、前記第2樹脂基板が含む複数の樹脂層のいずれよりも熱膨張率が小さい第2絶縁膜を成膜し、
    前記第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板の間隔を規定する複数のスペーサを介して、前記第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板を貼り合わせることを含む表示装置の製造方法。
  9. 前記第1樹脂基板は、複数の樹脂層を含み、厚さ方向の位相差が500nm以下であることを特徴とする請求項8に記載の表示装置に製造方法。
  10. 前記第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板は、熱膨張率が5ppm/℃以上50ppm/℃以下である樹脂層を含むことを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
  11. 前記第1絶縁膜及び前記第2絶縁膜は、無機絶縁膜であり、熱膨張率が2.5ppm/℃以下であることを特徴とする請求項8に記載の表示装置の製造方法。
  12. 前記第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板の間に液晶層を注入することを更に含む請求項8に記載の表示装置の製造方法。
  13. 前記第1支持基板及び前記第2支持基板を剥離することを更に含む請求項8に記載の表示装置の製造方法。
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