JP2017044217A - ガス充填装置 - Google Patents

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公貴 坂本
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Abstract

【課題】 燃料タンク2へのガス充填に要する時間が長くなるか否かを判別することができ、作業者の負担を軽減することができるようにする。【解決手段】 制御装置23は充填開始可否判断手段を備えている。この充填開始可否判断手段は、蓄圧器6を用いて燃料タンク2へのガスの充填を開始するとき、蓄圧器6内のガス圧力或いはガス容量が、所定の圧力またはガス容量以上の場合には、開閉弁20を開弁させて燃料タンク2へのガス充填を行う。しかし、蓄圧器6内のガス圧力或いはガス容量が所定の圧力またはガス容量未満の場合には、開閉弁20を閉弁した状態に保持する。開閉弁20が閉弁状態に保持されているときは、例えばユーザにガス充填に少し時間がかかることを説明したり、例えば蓄圧器6への高圧ガスの補充作業を行ったりする等の対応をすることができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば水素等の高圧ガスを車両の燃料タンクに充填するのに好適に用いられるガス充填装置に関する。
一般に、水素、天然ガス等の高圧ガスを被充填タンク(4輪自動車等の車両に搭載した燃料タンク)に充填して供給するようにしたガス充填装置は知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の従来技術によるガス充填装置は、例えばコンプレッサ等の昇圧器を用いて蓄圧器内に高圧ガスを予め蓄圧(貯蔵)しておき、この蓄圧器と被充填タンクとの間の圧力差を利用することにより、高圧ガスを蓄圧器から被充填タンクに向けて充填するようにしている。
特許第5461791号(特開2010−1919号)公報
ところで、上述した従来技術では、蓄圧器内のガスの圧力が低下し、被充填タンクとの間でガス圧力の差が小さくなった場合に、前記タンクに対するガスの充填時間が長くなってしまう。一方、ガス充填に要する時間は、通常のガソリン燃料を燃料タンクに給油する場合と同等の時間(例えば、5分以内)とすることが望まれている。
しかし、例えばガス供給ステーションに到着した車両(顧客)に対して、前記蓄圧器から車両の燃料タンクに順次ガス充填を行う場合に、充填作業者は当該ガスの充填に要する時間を知らされていない。このため、充填作業者は、充填作業にどれくらいの時間が必要なのかに不安をもつことがあり、充填作業時の負担が余分に増大するという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、被充填タンクへのガス充填に要する時間が長くなるか否かを判別でき、作業者の負担を軽減することができるようにしたガス充填装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、予めガスが蓄圧されている蓄圧器とガス供給経路を介して接続され、当該ガスを被充填タンクに充填するためのカップリングと、前記ガス供給経路に設けられ、開弁することにより前記蓄圧器内のガスを前記カップリングへ供給する開閉弁と、前記開閉弁を開閉制御することにより、前記被充填タンクへのガスの供給を制御する充填制御手段と、からなるガス充填装置に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記充填制御手段は、前記被充填タンクへのガスの充填を開始するとき、前記蓄圧器内のガス圧力またはガス容量が、所定の圧力またはガス容量以上の場合には、前記開閉弁を開弁させて前記被充填タンクへのガス充填を行い、前記蓄圧器内のガス圧力またはガス容量が、所定の圧力またはガス容量未満の場合には、前記開閉弁を閉弁した状態に保持する充填開始可否判断手段を備えたことにある。
請求項2の発明によると、前記充填開始可否判断手段は、前記蓄圧器から被充填タンクに向けて供給可能なガス容量としての蓄圧器ガス容量と、前記被充填タンクに供給しようとするガス容量としての被充填タンクガス容量とを演算し、前記蓄圧器ガス容量が前記被充填タンクガス容量以上の場合に、前記開閉弁を開弁させて前記被充填タンクへのガス充填を開始させ、前記蓄圧器ガス容量が前記被充填タンクガス容量未満の場合には、前記開閉弁を閉弁した状態に保持する構成としている。
請求項3の発明によると、前記充填開始可否判断手段が前記蓄圧器内のガス容量の不足を判断した場合には、その旨を報知する報知手段を設ける構成としている。
上述の如く、請求項1の発明によれば、蓄圧器内のガス圧力(または、ガス容量)が所定の圧力(または、ガス容量)未満まで低下した場合には、充填開始可否判断手段により開閉弁を閉弁した状態に保持することができる。このため、ガス充填を行う作業者は、蓄圧器内のガスの圧力(ガス残量)が低下したことにより、開閉弁が閉弁状態に保持されていると判断することができ、例えば顧客に対してガス充填に少し時間がかかることを説明したり、例えば蓄圧器への高圧ガスの補充作業を行ったりして、迅速な対応、対策を講ずることができる。
請求項2の発明は、蓄圧器内のガス容量を、「蓄圧器から被充填タンクに向けて供給可能なガス容量としての蓄圧器ガス容量」とし、所定のガス容量を、「被充填タンクに供給しようとするガス容量としての被充填タンクガス容量」としている。そして、蓄圧器ガス容量と被充填タンクガス容量とを予め演算しておくことにより、蓄圧器から被充填タンクにガス充填を行う前に、充填作業者は当該ガスの充填に要する時間が長くなるか否かを知ることができる。そして、ガス充填の時間が長くなるときには、開閉弁を閉弁した状態に保持することにより、例えば蓄圧器への高圧ガスの補充作業を行うことができ、充填時間を短くするための対応を迅速に行うことができる。
請求項3の発明によれば、充填開始可否判断手段により蓄圧器内のガス容量が不足すると判断した場合に、報知手段を作動させてガス容量の不足を報知することができる。
本発明の実施の形態によるガス充填装置を模式的に示す全体構成図である。 図1中の充填制御装置によるガス充填制御処理を示す流れ図である。
以下、本発明の実施の形態によるガス充填装置を、添付図面の図1および図2に従って詳細に説明する。
本実施の形態に係るガス充填装置1は、例えば自動車の燃料タンク2(被充填タンク)に圧縮したガス(本実施の形態では、水素ガス)を充填するように供給するため、一般にガス供給ステーションと呼ばれる設備等に設置されている。ガス充填装置1は、高圧に圧縮されたガスを貯蔵するガス貯蔵部3と、該ガス貯蔵部3からのガスを自動車の燃料タンク2に充填、供給するためのディスペンサユニット4と、ガス貯蔵部3からディスペンサユニット4にわたって延びるガス供給経路5とを含んで構成されている。
ガス供給経路5は、一端(上流端)側が後述の蓄圧器6に接続され、他端(下流端)側は後述の充填ホース14を介して充填ノズル15に接続されている。この充填ノズル15は、ガス供給経路5の下流端側を自動車の燃料タンク2の供給口(以下、充填口2Aという)に接続自在にするためのカップリング(接続部)を構成している。
ガス充填装置1のガス貯蔵部3は、蓄圧器6と、昇圧器としてのコンプレッサ7とを含んで構成されている。蓄圧器6は、コンプレッサ7により圧縮された高圧のガスを蓄圧するための容器であり、例えば複数個のボンベを互いに並列に接続してなる圧力容器として形成されている。蓄圧器6は、その流入側がガス導管8を介してコンプレッサ7の吐出側に接続され、ガス導管8の途中には逆止弁9が設けられている。逆止弁9は、蓄圧器6内のガスがガス導管8内を逆流するのを防止している。
コンプレッサ7は、例えば複数段でガスを圧縮する多段式の圧縮機からなり、その吸込管路10は、例えば水素ガスを貯蔵するガスタンク(または、水素ガスを生成する水素生成設備)と連通する中圧配管11に接続されている。中圧配管11からのガスは、吸込管路10を介してコンプレッサ7により圧縮され、昇圧したガスがガス導管8および逆止弁9を介して蓄圧器6に供給される。蓄圧器6には、コンプレッサ7よって昇圧された高圧のガスが満圧になるまで蓄圧して貯蔵される。このため、蓄圧器6は、燃料タンク2よりも十分に高い耐圧性能をもって形成されている。
蓄圧器6内に貯蔵されたガスの圧力Pcと温度Tcは、圧力センサ12と温度センサ13とで検出され、それぞれの検出信号は、後述の制御装置23に出力される。理想気体の状態方程式によると、下記の数1式のように、圧力Pと容積Vとは、気体のモル数n、気体定数R(例えば、8.314J/mol×K)および温度T(絶対温度K)により求められる。ここで、蓄圧器6の容積Vc、圧力Pc、温度Tcの関係は、数1式を用いて下記の数2式で表される。
Figure 2017044217
Figure 2017044217
ディスペンサユニット4には、ガス供給経路5が上流側(例えば、蓄圧器6側)から下流側にわたって延びるように配設されている。ガス供給経路5の下流側には、ディスペンサユニット4の外部へと延びる充填ホース14が接続されている。充填ホース14の先端には、燃料タンク2の充填口2A(即ち、レセプタクル)に連結される充填ノズル15が設けられている。
充填ノズル15は、例えば水素ガスからなる燃料を自動車(以下、車両16という)の燃料タンク2に供給するため、充填口2Aに気密状態で着脱可能に接続されるカップリングを構成している。充填ノズル15は、例えば水素ガスの充填中にガスの圧力によって充填口2Aから誤って外れることがないように、燃料タンク2の充填口2Aに対して係脱可能にロックされるロック機構(図示せず)を備えている。充填ノズル15は、燃料タンク2の充填口2Aに接続(ロック)された状態で、蓄圧器6内の高圧な燃料(水素ガス)をガス供給経路5、充填ホース14および充填ノズル15等を通じて車両16の燃料タンク2に充填することができる。
ディスペンサユニット4のガス供給経路5には、上流側から下流側へと順に、調節弁としての制御弁17、流量測定部としての流量計18、冷却器19、遮断弁としての開閉弁20、圧力センサ21および温度センサ22等が設けられている。なお、ガス供給経路5の上流側から下流側に向けて設けられている制御弁17、流量計18、冷却器19、開閉弁20およびセンサ21,22等の取付けの順番は、図1中に示した順番に限定されるものではない。
ディスペンサユニット4内に設けられた制御弁17は、例えばエア作動式で、エアの供給で開弁し、制御信号で制御圧(エア圧)を制御して弁開度が調整される弁装置である。制御弁17は、制御装置23の制御プログラムに基づく指令により任意の弁開度に制御され、ガス供給経路5内を流れるガスの流量、ガス圧を可変に制御するものである。
ディスペンサユニット4内に設けられた流量計18は、ガス供給経路5の途中で被測流体の質量流量を計測するコリオリ式流量計等により構成されている。流量計18は、例えば制御弁17および開閉弁20等を介してガス供給経路5内を流れる燃料、即ち水素ガスの流量(質量流量)を計測し、計測した流量に比例した数の流量パルスを後述の制御装置23へと出力する。これによって、制御装置23は、車両16の燃料タンク2に対する燃料(水素ガス)の充填量を演算により求めることができ、自動車(車両16)に対する燃料の払出し量(給油量に相当)を表示装置(例えば、後述の表示部25またはこれ以外の表示部)等で表示し、例えば顧客等に表示内容を報知することができる。
冷却器19は、ガス供給経路5内を流れる燃料を冷却するプレクーラ等の冷却装置である。即ち、冷却器19は、ガスが充填される車両16の燃料タンク2の温度上昇を防止するために、ガス供給経路5の途中位置で水素ガス(燃料)を冷却するように配設されている。冷却器19は、ガス供給経路5の途中部位に設けられた熱交換器(図示せず)と、例えば冷媒用コンプレッサ、ポンプ等が搭載されたチラーユニット(いずれも図示せず)とを含んで構成されている。
開閉弁20は、ガス供給経路5の途中部位(例えば、冷却器19と圧力センサ21との間)に設けられたエア作動式または電磁式の弁装置である。開閉弁20は、後述する制御装置23からの制御信号で開,閉されることにより、ガス供給経路5内でのガスの流通を許したり、または遮断したりする。即ち、制御装置23は、充填ノズル15を介して自動車(車両)の燃料タンク2に燃料ガスを充填するとき、または充填を停止(終了)するときに、制御弁17と開閉弁20との開,閉弁制御を行うものである。
圧力センサ21は、被充填タンクである燃料タンク2内(または、燃料タンク2に連通しているガス供給経路5等の配管途中)のガス圧力を検知するセンサである。ここで、圧力センサ21は、充填ノズル15の近傍でガス供給経路5内の圧力を測定し、測定した圧力に応じた検出信号を制御装置23へと出力する。制御弁17および開閉弁20は、ガス供給経路5を流れるガスの流量および圧力を制御する制御機器を構成している。流量計18、圧力センサ21および温度センサ22は、ガス供給経路5を流れるガスの流量、温度および圧力を計測する計測機器を構成している。
ディスペンサユニット4には、制御弁17および開閉弁20等の制御機器を制御してガスの充填制御を行う充填制御手段としての制御装置23が設けられている。該制御装置23は、例えばマイクロコンピュータ等を用いて構成され、その入力側が図1に示すように、蓄圧器6側の圧力センサ12、温度センサ13と、ディスペンサユニット4内の流量計18、圧力センサ21、温度センサ22および操作部24等に接続されている。
ディスペンサユニット4に設けられた操作部24は、例えば充填開始スイッチと充填停止スイッチ(いずれも図示せず)とを含んで構成されている。前記充填開始スイッチは、例えば燃料供給所の作業者等が手動で操作可能な操作スイッチで、ガスの充填を開始する場合に操作される。即ち、前記充填開始スイッチは、充填ホース14の先端に設けられた充填ノズル15が燃料タンク2の充填口2Aに接続された後に、ガス充填作業を開始させるために操作される充填開始用の操作スイッチである。前記充填停止スイッチは、ガス充填作業を停止する際に操作される充填停止用の操作スイッチで、ガス充填中に充填を停止させる場合に操作される。そして、操作部24の前記充填開始スイッチと充填停止スイッチとは、操作状態に応じた信号を制御装置23にそれぞれ出力し、制御装置23は、これらの信号に応じてエア作動式の空圧駆動弁または電磁弁等の自動弁からなる開閉弁20を開弁または閉弁させる。
ディスペンサユニット4に設けられた表示部25は、ガスの充填作業を行う作業者が視認し易い位置に配置され、ガスの充填作業に必要な情報表示等を行う。表示部25は、制御装置23により後述の如く充填プロトコルに準拠した充填制御を行っているときに、例えば車両16の燃料タンク2に対するガスの充填状態等を表示して作業者に知らせる。一方、例えば図2に示すステップ6で充填開始の可否判定を行い、「NO」として充填不可と判定したときには、次のステップ12で表示部25により「エラー表示」を行う。これにより、表示部25は、作業者に対して開閉弁20が閉弁状態に保持され、ガスの充填作業ができないことを報知することができる。表示部25は、蓄圧器6内のガス容量または圧力が不足傾向となると、これを報知する報知手段を構成している。
制御装置23の出力側は、制御弁17、開閉弁20および表示部25等に接続されている。また、制御装置23は、不揮発性メモリ、RAM、ROM等からなる記憶部としてのメモリ26を備えている。該メモリ26には、例えば図2に示すガス充填制御処理用のプログラム等が格納され、制御装置23は、燃料タンク2に対する燃料(例えば、水素ガス)の充填制御処理を後述の如く行うものである。即ち、メモリ26には、ガスの充填時に圧力センサ21により測定された圧力値から得られる圧力上昇率が、予め設定された所定の圧力上昇率に一致するように制御弁17の弁開度を制御する定圧上昇制御用の制御プログラム等が格納され、上述したように、制御装置23により制御弁17の開度が制御される。
ここで、制御装置23は、車両16の燃料タンク2の充填口2Aに充填ノズル15を接続した状態で、例えば操作部24の前記充填開始スイッチが閉成(ON)操作されたときに、制御弁17と開閉弁20に開弁信号を出力して制御弁17と開閉弁20とを開弁させる。これにより、蓄圧器6内の水素ガスによるガスの充填作業が開始される。また、制御装置23は、例えば流量計18、温度センサ22、圧力センサ21の測定結果を監視しつつ、制御弁17の開度等を予め設定された制御方式(定圧上昇制御方式または定流量制御方式)等で調整する。これにより、ガス供給経路5内に供給されるガスの圧力、流量を適切な流通状態に制御することができる。
このとき、制御装置23は、流量計18からの流量パルスを積算して燃料の充填量(質量)を演算し、燃料の充填量が予め設定された目標充填量に達するか、または圧力センサ21により検出したガスの圧力が予め設定された目標充填圧力(目標充填圧)に達したときに、開閉弁20を閉弁して燃料の充填を停止する。また、操作部24の前記充填停止スイッチが操作された場合には、例えばガスの充填量や圧力が目標に達していなくても、充填動作を強制的に停止すべく開閉弁20が制御装置23からの信号により閉弁される。
また、メモリ26には、蓄圧器6の内容積に相当する容積Vc(例えば、600L)データと、蓄圧器6の満圧に該当する上限側の圧力データ等とが格納されている。蓄圧器6内に貯蔵されたガスの圧力Pcと温度Tcは、圧力センサ12と温度センサ13とで検出され、それぞれの検出信号が制御装置23に出力されることにより、これらのデータがメモリ26に更新可能に記憶される。ディスペンサユニット4内の流量計18、圧力センサ21および温度センサ22で検出したデータについても、同様にメモリ26に更新可能に記憶される。
制御装置23の入力側には、ディスペンサユニット4内に設けた通信機27が接続されている。この通信機27は、例えば車両16側に設けられた車載の通信機28との間で後述のデータおよび情報の授受を行うため、無線(または、有線でも可能)の通信回線を介して車載の通信機28に接続される。
ここで、車両16側に設けられる車載の通信機28は、例えばマイコン(マイクロコンピュータからなる制御ユニット)を含んで構成され、不揮発性メモリ、RAM、ROM等からなる記憶部としてのメモリ29を備えている。該メモリ29には、例えば燃料タンク2の内容積に相当する容積Vb(例えば、122L)データと、燃料タンク2の圧力Pbおよび温度Tb等のデータとが更新可能に格納されている。即ち、車両16には、燃料タンク2内に供給または貯留されたガスの圧力Pbと温度Tbとを検出する圧力センサ30と温度センサ31とが設けられている。
車両16の通信機28は、圧力センサ30と温度センサ31で検出している現時点における燃料タンク2の圧力Pbと温度Tb等の計測値と、メモリ29に記憶している燃料タンク2の容積Vb等の情報を、ディスペンサユニット4の通信機27へと送信する。このとき、ディスペンサユニット4の通信機27は、車両16の通信機28から送信された情報およびデータを受信し、これらの情報およびデータを制御装置23へと必要に応じて出力する。
制御装置23は、通信機27が受信した被充填タンク(即ち、燃料タンク2)の情報を元に、予めメモリ26に記憶されている充填プロトコル情報(例えば、前述した定圧上昇制御方式または定流量制御方式等の充填処理手順)を参照し、燃料タンク2への充填プロトコルを決定する。
本実施の形態によるガス充填装置1は、上述の如き構成を有するものであり、次に、制御装置23による燃料タンク2への燃料ガス(例えば、水素ガス)の充填制御処理について、図2を参照して説明する。
まず、処理動作がスタートすると、ステップ1で「ノズルをレセプタクルに接続」し、ガスの充填開始の前処理が行われる。具体的には、ガス供給ステーション(燃料供給所)の作業者は、ガス充填を受ける車両16が到着すると、車両16をディスペンサユニット4近傍の予め決められた所定位置に誘導し、充填ホース14先端の充填ノズル15を燃料タンク2の充填口2A(レセプタクル)に連結(接続)する。
次のステップ2では、車両16の燃料タンク2から状態情報を取得する。具体的には、ディスペンサユニット4内に設けた通信機27が車両16側の通信機28と無線(または有線)で接続される。この状態で、制御装置23は、通信機27,28を介して燃料タンク2のデータおよび情報の授受を行う。即ち、充填制御手段としての制御装置23は、車両16に設けられた燃料タンク2の容積Vb(例えば、122L)データと、燃料タンク2内に残留しているガスの圧力Pbおよび温度Tb等のデータおよび情報を取得する。
次のステップ3で、制御装置23は、通信機27,28を介して受信した燃料タンク2の情報を元に、メモリ26に予め記憶している充填プロトコル情報を参照し、燃料タンク2へのガス充填に最適な充填プロトコルを選択して決定する。ここで、燃料タンク2の容積Vb、圧力Pb、温度Tbの関係は、前記数1式を用いて下記の数3式で表される。
Figure 2017044217
例えば、容積Vbを122L、圧力Pbを20MPa(即ち、20000000Pa)、温度Tcを20℃とした場合、現在の燃料タンク2に貯留されているガスのモル数nは、下記の数4式で求められる。なお、大気圧は101325Paとし、気体定数R(例えば、8.314J/mol×K)、絶対温度は273.2度であり、温度Tcは絶対温度で、293.2Kとなる。
Figure 2017044217
また、気体(ガス)1モルの体積は、22.4L(リットル)で、立方メートルに換算すると0.0224mとなる。従って、現在の燃料タンク2に貯留されている水素ガスのガス容量Vgbは、下記の数5式により、約22.5mとして求められる。
Figure 2017044217
次に、燃料タンク2内の圧力Pbが目標圧力Pt、例えば70MPa(即ち、70000000Pa)となるまで、燃料タンク2内に燃料ガス(水素ガス)を充填する場合を例に挙げると、この場合のモル数nは下記の数6式となり、目標ガス容量Vgtは、下記の数7式により求められる。
Figure 2017044217
Figure 2017044217
次のステップ4において制御装置23は、通信機27が受信した被充填タンク(燃料タンク2)の状態情報と選択した充填プロトコルを元に、蓄圧器6から燃料タンク2にガスを充填するために必要な圧力やガス容量を計算する。ここで、燃料タンク2内にガスを目標圧力Ptに達するまで充填するために必要なガス容量Vgd(即ち、被充填タンクガス容量)は、前記数6式による目標ガス容量Vgtから前記数5式による現在の燃料タンク2のガス容量Vgbを差し引くことによって、下記の数8式のように、約56.1mとして求められる。
Figure 2017044217
次のステップ5で、制御装置23は、メモリ26に記憶している蓄圧器6の容積Vc、圧力センサ12で検出された蓄圧器6の圧力Pcと、温度センサ13で検出されたガスの温度Tcから、現時点で蓄圧器6に貯留されているガス容量Vgcを、前記数2式に基づいて下記の数9式と数10式とにより求める。即ち、蓄圧器6の容積Vcを600Lとし、圧力Pcを82MPa(即ち、82000000Pa)とし、温度Tcを25℃(絶対温度で298.2度)とした場合、下記のように算出される。
Figure 2017044217
Figure 2017044217
ここで、蓄圧器6の圧力が前記目標圧力Ptに達した場合、即ち蓄圧器6内が前記目標圧力Ptまで圧力低下した場合に、蓄圧器6内に残っているガス容量Vgeは、前記数9,10式と同様に、下記の数11,12式により求められる。
Figure 2017044217
Figure 2017044217
これにより、蓄圧器6から車両16の燃料タンク2内にガスを充填し、燃料タンク2内の圧力が目標圧力Ptに達するまでに必要なガス容量Vgf(即ち、蓄圧器6から燃料タンク2に供給可能なガス容量Vgfとしての蓄圧器ガス容量)は、前記数10式による現在の蓄圧器6のガス容量Vgcから前記数12式によるガス容量Vgeを差し引くことによって、下記の数13式のように、約65.1mとして求められる。
Figure 2017044217
次のステップ6では、必要な蓄圧器6のガス容量と圧力と、現時点で供給可能なガス容量と圧力から、選択した充填プロトコルに準拠した充填を行うことができるか否かを、充填開始の可否判定として判定処理する。即ち、燃料タンク2内を蓄圧器6からのガス充填により目標圧力Ptまで圧力上昇させるために必要な被充填タンクガス容量は、前記数8式による燃料タンク2側の必要ガス容量Vgd(約56.1m)となる。これに対して、蓄圧器6側での供給可能な蓄圧器ガス容量は、前記数13式によるガス容量Vgf(約65.1m)として求められる。
蓄圧器6から燃料タンク2に向けてガス充填を円滑に行うためには、前記蓄圧器ガス容量が被充填タンクガス容量に対し同等以上の容量(即ち、Vgf≧Vgd)である必要がある。そして、蓄圧器6内の圧力Pcが、例えば82MPa(即ち、82000000Pa)であるときには、「蓄圧器ガス容量が被充填タンクガス容量以上」(即ち、Vgf≧Vgd)という条件を満たしているので、充填開始が可能と判定することができる。
そこで、ステップ6で「YES」と判定し、選択した充填プロトコルに準拠した充填を行うことができる状態のときには、次のステップ7で充填開始操作を行ったか否かを判定する。操作部24の前記充填開始スイッチをオン操作したときには、ステップ7で「YES」と判定する。このように、操作部24の前記充填開始スイッチが閉成(ON)操作されることにより、次のステップ8で「選択した充填プロトコルに準拠した充填制御」を行う。
具体的には、操作部24の前記充填開始スイッチのオン操作に基づいた制御装置23からの信号により、制御弁17および開閉弁20が開弁され、ガスが開閉弁20から下流側のガス供給経路5、充填ホース14を介して燃料タンク2内へと充填される。このとき、制御装置23は、開閉弁20を開弁状態としたままで、燃料タンク2の圧力Pbや温度Tbを監視しながら、制御弁17の弁開度を可変に制御することで選択した充填プロトコルに準拠した充填を行い、例えば表示部25において、ガスの充填状態等を表示させる。制御弁17は、制御装置23からの制御信号により、例えば定圧上昇制御方式および/または定流量制御方式等で弁開度が調整される。
このように、ステップ8では、蓄圧器6から車両16の燃料タンク2に向けて「充填プロトコルに準拠」したガス充填制御が実行される。また、ステップ9では、燃料タンク2内の圧力が目標圧力Ptまで上昇したか否かを判定する。ステップ9で「NO」と判定する間は、前述のガス充填制御を続行する。そして、ステップ9で「YES」と判定したときには、燃料タンク2内の圧力が目標圧力Ptに到達しているので、次のステップ10に移ってガス充填作業を自動的に停止させる。具体的には、制御装置23からの信号により制御弁17および開閉弁20が閉弁され、燃料タンク2へのガス充填が終了される。
これにより、次のステップ11では、「ノズルをレセプタクルから外す」ように、充填ホース14先端の充填ノズル15を燃料タンク2の充填口2A(レセプタクル)から取外し、ディスペンサユニット4側に設けられたノズル収納部(図示せず)に充填ノズル15を戻すようにする。即ち、燃料供給所の作業者は、充填ホース14先端の充填ノズル15を燃料タンク2の充填口2Aから取外し、次なる自動車(燃料タンク2)に対するガス充填作業を待機する。
次に、蓄圧器6内の圧力が低下した場合について説明する。
例えば、蓄圧器6内の圧力Pcが75MPa(即ち、75000000Pa)となった場合、蓄圧器6に貯留されているガス容量Vg1は、前記数2式に基づいて下記の数14式と数15式とにより求められる。即ち、蓄圧器6の容積Vcを600Lとし、圧力Pcを75MPa(即ち、75000000Pa)とし、温度Tcを25℃(絶対温度で298.2度)とした場合、下記のように算出される。
Figure 2017044217
Figure 2017044217
この場合、蓄圧器6から車両16の燃料タンク2内にガスを充填し、燃料タンク2内の圧力が目標圧力Ptに達するまでに必要なガス容量Vgm(即ち、蓄圧器6から燃料タンク2に供給可能なガス容量Vgmとしての蓄圧器ガス容量)は、前記数15式による現在の蓄圧器6のガス容量Vg1から前記数12式によるガス容量Vgeを差し引くことによって、下記の数16式のように、約27.1mとして求められる。
Figure 2017044217
ここで、燃料タンク2内を蓄圧器6からのガス充填により目標圧力Ptまで圧力上昇させるためには、前記数8式による燃料タンク2側の必要ガス容量Vgdとしての被充填タンクガス容量(約56.1m)に対して、前記数16式による蓄圧器6側での供給可能なガス容量Vgmとしての蓄圧器ガス容量(約27.1m)が大きい容量である必要がある。しかし、蓄圧器6内の圧力Pcが、例えば75MPa(即ち、75000000Pa)であるときには、「蓄圧器ガス容量が被充填タンクガス容量以上」という条件を満たしておらず、必要ガス容量Vgdの方が供給可能なガス容量Vgmよりも大きく(Vgm<Vgd)となっているので、このままではガス充填の開始は不可能と判定することになる。
このように、蓄圧器6内の圧力Pcが、例えば75MPaであるときには、ステップ6の充填開始の可否判定の処理で「NO」と判定する。即ち、ステップ6による判定処理は、蓄圧器6側での供給可能なガス容量Vgmとしての蓄圧器ガス容量(約27.1m)が、燃料タンク2側の必要ガス容量Vgdとしての被充填タンクガス容量(約56.1m)よりも小さい場合に、ガス充填の開始は不可能と判定し、制御弁17および開閉弁20を閉弁した状態に保持する充填開始可否判断手段を構成している。
ステップ6で「NO」と判定したときには、次のステップ12に移って表示部25により「エラー表示」を行う。次のステップ13では、「強制的に充填を行う」か否かを判定し、「NO」と判定したときには、選択した充填プロトコルに準拠した充填を行うことができないとして、表示部25で「エラー表示」を行ったままで、ガスの充填制御を停止した状態に保持する。
従って、供給可能なガス容量Vgmが必要ガス容量Vgdより小さく(Vgm<Vgd)となって、「蓄圧器ガス容量が被充填タンクガス容量以上」という条件を満たしていない場合には、ステップ6の充填開始の可否判定処理で、このままではガス充填の開始は不可能と判定することになる。この場合、ステップ6は、充填開始可否判断手段として、蓄圧器6内のガス容量が所定のガス容量未満と判定し、制御弁17および開閉弁20を閉弁した状態に保持する。
一方、前記ステップ13の判定処理で「YES」と判定した場合は、「強制的に充填を行う」ために作業者が操作部24の前記充填開始スイッチのオン操作している。しかし、この場合は、前記ステップ3で選択した充填プロトコルに準拠した充填を実際には行うことができない可能性が高い。即ち、目標の圧力まで燃料タンク2にガスを充填できない場合や、規定の時間で充填が終了しない場合があることを承知の上で、強制的に充填を行いたい場合であり、この場合にも、前述の如く操作部24で強制的に充填を開始するための操作を行うことで、充填が可能となる。
このように、ステップ13で「YES」と判定した場合にも、制御装置23はステップ7〜11にわたる制御処理を行う。即ち、この場合も開閉弁20を開とし、燃料タンク2の圧力や温度を監視しながら、制御弁17の弁開度を制御することで選択した充填プロトコルに準拠した充填を行い、充填量などの充填状態を、表示部25で表示させる。このような強制的な充填制御の場合、燃料タンク2の圧力が目標圧力に到達しない可能性はあるが、作業者の判断で、操作部24の前記充填停止スイッチを操作することにより、例えばガスの充填量や圧力が目標に達していなくても、充填動作を強制的に停止すべく制御装置23からの信号により開閉弁20を閉弁することができる。
かくして、本実施の形態によれば、充填制御手段としての制御装置23は、蓄圧器6から車両16の燃料タンク2に向けてガス充填を行う前に、ガス充填に要する時間が長くなるのを抑えるために充填開始の可否を判定する充填開始可否判断手段を備えている。そして、充填開始可否判断手段は、蓄圧器6内のガス容量(例えば、蓄圧器6から燃料タンク2に向けて供給可能なガス容量としての蓄圧器ガス容量)が、燃料タンク2内のガス容量に対して所定のガス容量以上(例えば、燃料タンク2内を目標圧力まで圧力上昇させるための必要ガス容量としての被充填タンクガス容量以上)であるか否か判定し、所定のガス容量以上のときには制御弁17および開閉弁20を開弁し、蓄圧器6からガス供給経路5、充填ホース14を介して燃料タンク2内へとガスを充填する。
一方、蓄圧器6内のガス容量が燃料タンク2内のガス容量に対して所定のガス容量未満まで低下した場合には、前記充填開始可否判断手段により制御弁17および開閉弁20を閉弁した状態に保持することができる。このため、ガス充填を行う作業者は、蓄圧器6内のガス残量が低下したことにより、開閉弁20が閉弁状態に保持されていると判断することができ、例えば顧客に対してガス充填に少し時間がかかることを説明したり、例えば蓄圧器6への高圧ガスの補充作業を行ったりして、迅速な対応、対策を講ずることができる。なお、蓄圧器6への高圧ガスの補充作業を行う場合には、例えばコンプレッサ7を作動させて中圧配管11からのガスを圧縮し、昇圧したガスをガス導管8および逆止弁9を介して蓄圧器6に供給(補給)する。これにより、蓄圧器6内に高圧ガスを補充することができる。
特に、前記充填開始可否判断手段を構成する制御装置23は、蓄圧器6側での供給可能なガス容量(例えば、VgfまたはVgm)としての蓄圧器ガス容量と、燃料タンク2内を目標圧力Ptまで圧力上昇させるための必要ガス容量Vgdとしての被充填タンクガス容量とを予め演算しておくことにより、蓄圧器6から燃料タンク2にガス充填を行う前に、充填作業者は当該ガスの充填に要する時間が長くなるか否かを知ることができる。そして、ガス充填の時間が長くなるときには、開閉弁20を閉弁した状態に保持することにより、例えば蓄圧器6への高圧ガスの補充作業を行うことができ、充填時間を短くするための対応を迅速に行うことができる。
しかも、充填開始可否判断手段を構成する制御装置23は、前記蓄圧器ガス容量が前記被充填タンクガス容量未満の場合には、開閉弁20を閉弁した状態に保持すると共に、蓄圧器6のガス容量が不足して供給能力不足であることを報知手段(表示部25)で表示して作業者に報知することができる。このため、充填作業者は、蓄圧器6内のガス容量不足により開閉弁20が閉弁状態に保持されていると認識した上で、例えば蓄圧器6への高圧ガスの補充作業に専念することができる。
従って、本実施の形態によれば、充填作業者は、車両16の燃料タンク2に対して蓄圧器6からのガスを充填するときに、燃料タンク2へのガス充填に要する時間が長くなるか否かを判別することができ、作業者の負担を軽減することができる。そして、ガス充填の時間が長くなるときには、制御装置23(充填開始可否判断手段)により開閉弁20を閉弁した状態に保持でき、例えば蓄圧器6への高圧ガスの補充作業を即座に行うことができる。
なお、前記実施の形態では、充填開始可否判断手段(即ち、制御装置23)により、蓄圧器6から燃料タンク2に向けて供給可能なガス容量としての蓄圧器ガス容量と、燃料タンク2に供給しようとするガス容量としての被充填タンクガス容量とをそれぞれ演算し、前記蓄圧器ガス容量が前記被充填タンクガス容量以上であるか否かを判定する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば前記数10式による現時点での蓄圧器6のガス容量Vgcと、例えば前記5式による現在の燃料タンク2のガス容量Vgbとに基づいて、充填開始の可否判断を行う構成としてもよい。
即ち、現時点での蓄圧器6のガス容量が現在の燃料タンク2のガス容量に対して、例えば試験データ等により予め決められる所定の容量以上で、ガス充填に要する時間が長くならないと判断できるときには、開閉弁20を開弁して被充填タンク(燃料タンク2)へのガス充填を行い、前記所定の容量未満で、ガス充填に要する時間が長くなると判断できるときには、開閉弁20を閉弁状態に保持する構成としてもよい。
また、蓄圧器6内に蓄圧されたガス容量が、予め決められた所定の容量(例えば、燃料タンク2に充填可能なガス容量よりも十分に大きい容量)以上である場合には、開閉弁20を開弁して燃料タンク2へのガス充填を行い、前記所定の容量未満となるときには、開閉弁20を閉弁状態に保持する構成としてもよい。この場合には、現在の燃料タンク2に残っているガス容量(例えば、数5式によるVgb)を考慮することなく、充填開始の可否判断を行うことができる。
一方、前述したガス容量に替えて、ガスの圧力に基づいて充填開始の可否判断を行う構成としてもよい。即ち、蓄圧器6内に蓄圧されたガスの圧力Pcが、予め決められた所定の圧力(例えば、燃料タンク2内のガスの圧力Pbよりも十分に高い圧力)以上である場合には、開閉弁20を開弁して燃料タンク2へのガス充填を行い、前記所定の圧力未満となるときには、開閉弁20を閉弁状態に保持する構成としてもよい。この場合には、現在の燃料タンク2に残っているガスの圧力に拘わりなく、充填開始の可否判断を行うことができる。
また、燃料タンク2内の圧力Pbをガス充填により目標圧力Ptまで上昇させる場合に、蓄圧器6内に蓄圧されたガスの圧力Pcと目標圧力Ptとの差圧ΔPが、下記の数17式を満たすように、予め決められた所定の圧力(例えば、試験データ等により予め決められる圧力値Pth)以上であるか否かを判定する構成としてもよい。
Figure 2017044217
そして、差圧ΔPが所定の圧力値Pth以上の場合には、蓄圧器6内のガスの圧力Pcが十分に高いので、燃料タンク2へのガス充填を円滑に行うことができると判断できる。そこで、この場合には、開閉弁20を開弁して燃料タンク2へのガス充填を行う。しかし、差圧ΔPが前記圧力値Pth未満となるときには、両者間の圧力差が小さく、燃料タンク2へのガス充填を円滑に行うのは難しいと判断できるので、開閉弁20を閉弁状態に保持する。この場合にも、現在の燃料タンク2に残っているガスの圧力に拘わりなく、充填開始の可否判断を行うことができる。
上述の如く、本発明によれば、蓄圧器6内のガス圧力(または、ガス容量)が所定の圧力(または、ガス容量)未満まで低下した場合には、充填開始可否判断手段により開閉弁を閉弁した状態に保持することができる。そして、例えば表示部25等の報知手段を作動させて蓄圧器6内のガス圧力(または、ガス容量)が不足していることを報知することができ、ガス充填に時間を要することを開始前に報知しつつ、例えば蓄圧器6への高圧ガスの補充作業を即座に行うことができる。
また、前記実施の形態では、蓄圧器6内のガス圧力(または、ガス容量)が不足していることを報知する報知手段として表示部25を用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば報知ランプ、警報ブザーまたは音声合成装置等の報知手段を用いる構成としてもよい。
さらに、前記実施の形態では、燃料ガスとして水素ガスを用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、水素ガス以外のガス、例えばブタン,プロパン等のガスや圧縮天然ガス(CNG)を車両の燃料タンク2に充填するためのガス充填装置にも適用することができる。また、車両の燃料タンク2に圧縮されたガスを充填する形態に限らず、他の被充填タンク(容器を含む)に圧縮されたガスを充填する際にも適用することができる。さらに、本ガス充填装置1のディスペンサユニット4を、他の場所にガス給送するための管路の途中に設置してもよい。
1 ガス充填装置
2 燃料タンク(被充填タンク)
2A 充填口(供給口)
3 ガス貯蔵部
4 ディスペンサユニット
5 ガス供給経路
6 蓄圧器
12 蓄圧器の圧力センサ
13 蓄圧器の温度センサ
15 充填ノズル(カップリング)
16 車両
17 制御弁
18 流量計
20 開閉弁
21 圧力センサ
22 温度センサ
23 制御装置(充填制御手段、充填開始可否判断手段)
24 操作部(充填開始スイッチ,充填停止スイッチ)
25 表示部(報知手段)
27,28 通信機
30 燃料タンクの圧力センサ
31 燃料タンクの温度センサ

Claims (3)

  1. 予めガスが蓄圧されている蓄圧器とガス供給経路を介して接続され、当該ガスを被充填タンクに充填するためのカップリングと、
    前記ガス供給経路に設けられ、開弁することにより前記蓄圧器内のガスを前記カップリングへ供給する開閉弁と、
    前記開閉弁を開閉制御することにより、前記被充填タンクへのガスの供給を制御する充填制御手段と、
    からなるガス充填装置において、
    前記充填制御手段は、
    前記被充填タンクへのガスの充填を開始するとき、前記蓄圧器内のガス圧力またはガス容量が、所定の圧力またはガス容量以上の場合には、前記開閉弁を開弁させて前記被充填タンクへのガス充填を行い、
    前記蓄圧器内のガス圧力またはガス容量が、所定の圧力またはガス容量未満の場合には、前記開閉弁を閉弁した状態に保持する充填開始可否判断手段を備えてなることを特徴とするガス充填装置。
  2. 前記充填開始可否判断手段は、前記蓄圧器から被充填タンクに向けて供給可能なガス容量としての蓄圧器ガス容量と、前記被充填タンクに供給しようとするガス容量としての被充填タンクガス容量とを演算し、
    前記蓄圧器ガス容量が前記被充填タンクガス容量以上の場合に、前記開閉弁を開弁させて前記被充填タンクへのガス充填を開始させ、
    前記蓄圧器ガス容量が前記被充填タンクガス容量未満の場合には、前記開閉弁を閉弁した状態に保持することを特徴とする請求項1に記載のガス充填装置。
  3. 前記充填開始可否判断手段が前記蓄圧器内のガス容量の不足を判断した場合には、その旨を報知する報知手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のガス充填装置。
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