JP2017042131A - 藻類培養方法及びパラミロン製造設備 - Google Patents

藻類培養方法及びパラミロン製造設備 Download PDF

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Abstract

【課題】ユーグレナ属微細藻類を培養する方法、及び、ユーグレナ属微細藻類から藻類由来のパラミロンを製造するための製造設備の提供。
【解決手段】培養槽100を用いてユーグレナ属微細藻類を培養する藻類培養方法であって、培養槽100がユーグレナ属微細藻類を含む培養液Aを収容する槽本体10と、培養液Aに酸素を含む気体を散気する散気体20と、培養液Aを撹拌する撹拌装置30とを有し、撹拌装置30が培養液A中で回転する回転翼33,34を有しており、槽本体10に収容した培養液A中で回転翼33,34を回転させて培養液Aを撹拌しつつ散気体20による散気を実施して前記培養を実施し、培養開始から培養終了までの培養期間において、培養液20のユーグレナ属微細藻類の濃度に応じて回転速度を変化させる藻類培養方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、藻類培養方法、及び、パラミロン製造設備に関し、より詳しくは、ユーグレナ属微細藻類を培養する方法、及び、ユーグレナ属微細藻類から藻類由来のパラミロンを製造するための製造設備に関する。
従来、パラミロン(β1,3−グルカン)は、抗酸化作用や免疫調整機能を有する機能性食材として注目されており、その利用方法が広く検討されている。
このようなパラミロンを得るための方法としては、下記特許文献1に示すようにユーグレナ属微細藻類を利用する方法が知られており、ユーグレナ属微細藻類が細胞内にパラミロンを蓄積する性質を利用して藻類由来のパラミロンを製造する方法が知られている。
特開平05−295003号公報
ユーグレナ属微細藻類は、パラミロンを得るためだけでなく種々の目的において培養が行われている。
しかしながら、ユーグレナ属微細藻類を効率良く培養する方法は確立されておらず従来の藻類培養方法には改善の余地が残されている。
そして、そのようなことから藻類由来のパラミロンを効率良く製造するのに適したパラミロン製造設備も従来提供されていない。
本発明は、上記のような問題を解決すべくなされたものでユーグレナ属微細藻類の培養方法においてその効率改善を行い、ひいてはパラミロンを効率良く製造し得る製造設備を提供することを目的としている。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討し、培養液におけるユーグレナ属微細藻類の濃度が相対的に高い状況においては培養液に多くの酸素を溶存させることがユーグレナ属微細藻類の増殖に有効であること、及び、該状況においては培養液の粘度が高くなっているために培養槽内を撹拌する撹拌装置などへの負荷が掛かり易いものの敢えて撹拌装置の回転翼の速度を上げて槽内の撹拌を強化した方が単に培養液への散気量を増大させて溶存酸素量を増大させるよりも良好な結果が得られる点に着目して本発明を完成させるにいたった。
即ち、上記課題を解決するための藻類培養方法に係る本発明は、培養槽を用いてユーグレナ属微細藻類を培養する藻類培養方法であって、前記培養槽がユーグレナ属微細藻類を含む培養液を収容する槽本体と、該培養液に酸素を含む気体を散気する散気体と、前記培養液を撹拌する撹拌装置とを有し、該撹拌装置が前記培養液中で回転する回転翼を有しており、前記槽本体に収容した前記培養液中で前記回転翼を回転させて該培養液を撹拌しつつ前記散気体による散気を実施して前記培養を実施し、培養開始から培養終了までの全ての培養期間の内、前記培養液のユーグレナ属微細藻類の濃度が相対的に低い第1の期間と、該第1の期間よりも前記濃度が相対的に高い第2の期間とで前記撹拌装置の運転条件を変更して前記第2の期間における前記回転翼の平均回転速度を前記第1の期間の平均回転速度よりも高速にする藻類培養方法である。
また、上記課題を解決するためのパラミロン製造設備に係る本発明は、パラミロンを含むユーグレナ属微細藻類を培養する培養槽を有し、前記培養されたユーグレナ属微細藻類からパラミロンが取り出されて藻類由来のパラミロンが作製されるパラミロン製造設備であって、前記培養槽は、ユーグレナ属微細藻類を含む培養液を収容する槽本体と、該槽本体に収容された培養液に酸素を含む気体を散気する散気体と、前記槽本体に収容された培養液を撹拌する撹拌装置とを備え、前記撹拌装置が前記培養液中で回転される回転翼を有しており、前記槽本体に収容された培養液に前記回転翼による撹拌が実施されるとともに前記散気体による散気が実施されて前記培養が行われ、培養開始から培養終了までの全ての培養期間の内、前記培養液のユーグレナ属微細藻類の濃度が相対的に低い第1の期間と、該第1の期間よりも前記濃度が相対的に高い第2の期間とで前記撹拌装置の運転条件が変更されて前記第2の期間における前記回転翼の平均回転速度が前記第1の期間の平均回転速度よりも高速とされるパラミロン製造設備である。
本発明によれば培養期間中の第1の期間に比べてユーグレナ属微細藻類の濃度が高く第1の期間に比べて培養液が泡立ち易い状態になっている第2の期間において培養液の撹拌が強化される。
従って、本発明によれば培養液への散気量を増加させることを抑制しつつ培養液への酸素溶解量を増大させることができ散気量の増大に伴って培養液に泡立ちが生じることを抑制することができる。
即ち、本発明によれば消泡の手間を抑制しつつ培養液をユーグレナ属微細藻類の増殖に適したものとすることができる。
従って、本発明によれば藻類由来のパラミロンを効率良く製造し得る。
パラミロン製造設備の概略ブロック図。 培養槽の概要を示した概略断面図。 平面視における回転翼の形状を示した概略平面図。 回転翼を回転させた際の軌跡を示した概略図。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
以下においては、藻類由来のパラミロンを製造するためにユーグレナ属微細藻類の培養を実施する場合を例にして本発明の実施の形態を説明する。
まず、図を参照しつつパラミロンの製造に用いる設備について説明する。
図1に示すように、本実施形態のパラミロンの製造設備1は、ユーグレナ属微細藻類Uを導入し、これを培養して増殖させるための培養槽100と、該培養槽100で増殖されたユーグレナ属微細藻類をパラミロンPと残渣Wとに分離してユーグレナ属微細藻類からパラミロンPを取り出すためのパラミロン抽出装置200とを備えている。
図2は、前記培養槽100の内部構造を示した概略断面図であり、培養槽100を鉛直面に沿って切断した様子を概略的に示したものである。
図3は、培養槽100に配された回転翼の様子を示した概略平面図で、図1のI−I線矢視断面において観察される回転翼の様子を示した図である。
これらの図にも示されているように本実施形態の培養槽100は、培養液Aを収容するための槽本体10と、該槽本体10に収容された培養液Aに散気をする散気体20と、前記槽本体10に収容された培養液Aを撹拌する撹拌装置30とを備えている。
さらに本実施形態の培養槽100は、その運転状況を制御する制御部40を備えている。
本実施形態の槽本体10は縦型円筒状で前記培養液Aを内部に導入可能にすべく上部に流入口11を備えるとともに培養終了後の培養液Aを排出するための排出口12を底部に備えている。
該槽本体10は、流入口11を閉塞させるための第1の蓋体11aと前記排出口12を閉塞させるための第2の蓋体12aとを備え、これらの蓋体によって内部を実質的な密閉状態とし得るように構成されている。
なお、厳密には、前記槽本体10は、外部との流通経路を備え、該槽本体10には前記散気体20によって散気する気体を槽外から導入するための給気経路Bが形成されている。
また、前記槽本体10は、前記散気体20によって槽内において散気される気体の量に対応する排ガスを排出するための排気口(図示せず)を備え、該槽本体10には前記排気口を通じて内部の気体を槽外に排出するための排気経路Cが形成されている。
前記槽本体10は、前記流入口11が形成されている上端部分を除いて中央部から底部にかけて外壁13と内壁14との二重壁を有し、該外壁13と内壁14との間に温熱媒や冷熱媒を流通させて槽内を加温したり減温したりして温度調節できるようになっている。
即ち、前記槽本体10は、熱媒を流通可能なジャケット部を有している。
本実施形態においては槽本体10の底部に前記散気体20が配されている。
本実施体の前記散気体20は、前記給気経路Bから空気などの酸素を含む気体が供給されて該気体を微細な泡の状態で培養液中に放散させるものである。
本実施形態の散気体20は、培養開始時点においては空気を散気し、後に必要に応じて空気よりも酸素濃度が高い気体を散気すべく用いられる。
なお、散気体20としては、例えば、メンブレンタイプのもの、多孔質焼結体タイプのもの、多孔管(多孔ノズル)タイプのものなどが採用できる。
本実施形態の培養槽1は、この散気体20の上方において培養液Aを撹拌する撹拌装置30を備えている。
該撹拌装置30は、培養液Aを撹拌するための動力源となるモーター31と、該モーター31によって軸周りに回転されるシャフト32と、該シャフト32に装着された2つの回転翼33,34とを備えている。
前記モーター31は、槽本体10の頂部よりも上方に配されている。
より詳しくは、前記モーター31は、鉛直方向に沿って延びる槽本体10の仮想中心軸を上方に延設した延長線上に配されており、その回転軸の軸方向が当該延長線と一致するように配されている。
該モーター31は、回転軸を下方に向けて配されており、該回転軸の下端において前記シャフト32と連結されている。
該シャフト32は、縦型円筒状の前記槽本体10の仮想中心軸に沿って配され、槽本体10の天井部を貫通する形で槽本体10の内外に亘って延在している。
該シャフト32は、その上端において前記モーター31の回転軸に連結され、下端部に前記の2つの回転翼33,34の内の一つの回転翼33(以下、「下翼33」ともいう)が固定されている。
また、シャフト32は、他の回転翼34が前記下翼33の上方に固定されている。
即ち、本実施形態の培養槽100は、下翼33及びその上方に配された回転翼34(以下「上翼34」ともいう)が、前記モーター31の回転によって鉛直軸周りに回転するように配されている。
なお、本実施形態の前記上翼34、及び、前記下翼33は、それぞれ2枚パドル翼となっており、図2、3に示すように翼面が鉛直面となるように配されている。
即ち、回転翼33,34は、回転時において培養液Aを流動させるために用いられる面が鉛直軸を含む平面となっている。
また、本実施形態の回転翼33,34は、上翼34に対して下翼33の方を回転方向RDにおいて所定の角度θで後退させた形でシャフト32に固定されている。
前記角度θは、例えば、45度〜90度とされ、本実施形態においては45度となっている。
前記下翼33は、その下端縁が槽本体の底面形状に対応して下向きに凸となる円弧状となっている。
該下翼33は、正面視において横長長方形の下側長辺を下方に膨出させた形状を有し、シャフト32から径方向外側に向かって離れるに従って下端縁が高位置となる形状を有している。
該下翼33は、前記上翼34が略直板状となっているのに対して径方向外方において前記回転方向RDとは逆側に屈折した後退翼となっている。
本実施形態の下翼33は、シャフト32からこの屈折箇所までの長さがシャフトから上翼34の外縁までの長さと共通している。
従って、本実施形態の下翼33は、径方向外方において後退している部位(以下「後退部」ともいう)の長さの分だけ上翼34よりも長く、当該後退部33aを上翼34よりも径方向外側に突出させている。
一方で、前記上翼34は、正面視における形状が概ね横長長方形で、且つ、径方向外側において中央部よりも下方に延出した延出部34aが備えられている。
該上翼34は、前記シャフト32に近い領域では前記下翼33と鉛直方向において僅かに離間しているが、径方向外縁部においてはこの延出部34aがその下端を前記下翼33の上端よりも下位となるまで延出させている。
該回転翼33,34は、培養開始時における前記培養液Aの液深H1に対して70%以上の翼高さH2を有している。
即ち、該回転翼33,34は、槽本体10の最底部から前記上翼34の上端縁までの高さH2が、槽本体10の最底部から培養液Aの液面までの高さH1の0.7倍以上となっている。
なお、該翼高さH2は、液深H1の90%〜120%であることが好ましい。
また、前記回転翼33,34は、回転時に最も外側の縁部が描く軌道が前記槽本体10の内径(直径D1)の60%以上90%以下となる円VCを描く大きさとなっている。
即ち、前記回転翼33,34は、回転時において下翼33の後退部33aの外縁が描く円VCの直径D2が槽本体10の内径D1の60%以上90%以下となる大きさを有している。
前記下翼33の最外縁の回転軌道によって描かれる円の直径(翼径D2)は、前記上翼34の最外縁の回転軌道によって描かれる円の直径(翼径D3)よりも僅かに大きなものになっている。
また、それぞれの回転翼33,34は翼径(翼の直径D2,D3)に対して平均翼長さLが1/2以上となるように構成されている。
即ち、本実施形態の下翼33は、最外縁の回転軌道が前記槽本体の内径の60%以上90%以下の直径の円を描くもので、鉛直軸方向における平均翼長さが前記円の直径の1/2以上となる回転翼である。
なお、平均翼長さLについて図4を参照しつつ説明すると、例えば、下翼33の平均翼長さLとは、下翼33の翼径D2と同じ径を有する円R33の面積を「S33(m)」とし、回転軸を1回転させた場合の下翼33の軌跡によって画定される仮想立体B33の体積を「V33(m)」とした際に、下記式によって求められる値を意味する。

下翼33の平均翼長さL(m) = V33/S33

また、上翼34の平均翼長さLも同様に求められる。
即ち、上翼34の平均翼長さLとは、上翼34の翼径D3と同じ径を有する円R34の面積を「S34(m)」とし、回転軸を1回転させた場合の上翼34の軌跡によって画定される仮想立体B34の体積を「V34(m)」とした際に、下記式によって求められる値を意味する。

上翼34の平均翼長さL(m) = V34/S34
本実施形態の培養槽100は、図には示されていないが、槽本体10、散気体20、及び、撹拌装置30以外に各種の機器類が備えられており、例えば、前記槽本体内の培養液の温度、pH、溶存酸素濃度、液面での泡形成状況などを計測するためのセンサー類が備えられている。
また、培養槽100は、図には示されていないが、モーター31に加わる負荷などによって培養液の粘度を予測し得るように構成されている。
また、本実施形態のパラミロン製造設備は、このセンサー類から得られる情報に基づき培養槽100の運転状況を調整する制御部40を有している。
該制御部40は、前記散気体20に単位時間当たりに供給する気体の量、前記散気体20に供給する気体の酸素濃度、及び、前記回転翼33,34の回転速度の内の1以上を前記培養液の溶存酸素濃度や粘度などに基づいて調整するものである。
具体的には、本実施形態の培養槽100は、前記培養液中の溶存酸素濃度を酸素濃度計Dで検出し、該溶存酸素濃度の検出値に基づき前記回転翼33,34の回転速度を調節する回転翼調整機構が前記制御部40に備えられている。
本実施形態の前記回転翼調整機構は、培養液の粘度によっても前記回転翼33,34の回転速度を調節し得るように構成されている。
また、本実施形態の培養槽100は、前記培養液中の溶存酸素濃度の検出値に基づき前記散気体20に供給する気体の酸素濃度を調節する酸素濃度調整機構が前記制御部40に備えられている。
本実施形態の前記酸素濃度調整機構は、培養液の粘度によっても前記気体の酸素濃度を調節し得るように構成されている。
また、前記制御部40は、槽本体10の内部における泡形成量に基づき、前記散気体20に単位時間当たりに供給する気体の量を調整してそれ以上に泡が形成されないようにする消泡機構を備えている。
具体的には、本実施形態の培養槽100は、培養液Aの液面に形成された泡の高さを検知するセンサー及び前記排気経路Cを通過する泡を検知するセンサーの何れかのセンサーによる検知信号に基づいて散気体から散気する気体の量及び酸素濃度の内の少なくとも一方を調整する機構が前記制御部40に備えられている。
さらに、本実施形態のパラミロン製造設備には、必要に応じて前記槽本体内を加圧して前記培養液の液面に泡が形成されることを抑制する消泡装置がさらに備えられている。
なお、培養槽100によって培養されたユーグレナ属微細藻類からパラミロンを取り出すためのパラミロン抽出装置200としては、従来、同様の用途において用いられているものを本実施形態のパラミロン製造設備1においても採用することができる。
即ち、本実施形態のパラミロン抽出装置200は、ユーグレナ属微細藻類に含まれているパラミロン以外の成分を抽出する抽出槽や、該抽出槽においてパラミロン以外の成分が除去されてなる粗精製パラミロンを精製するための精製槽などによって構成させることができる。
また、本実施形態のパラミロン製造設備1は、上記以外に従来公知の各種構成を採用することができる。
次いで、このようなパラミロン製造設備でパラミロンを得るためにユーグレナ属微細藻類を培養する方法について説明する。
まず、予め殺菌等の処理が施された前記槽本体10に培地と植種源となるユーグレナ属微細藻類を収容させて内部で培養液Aを調製する。
培養するユーグレナ(Euglena)属微細藻類としては、例えば、Euglena gracilisEuglena longaEuglena caudataEuglena oxyurisEuglena tripterisEuglena proximaEuglena viridisEuglena sociabilisEuglena ehrenbergiiEuglena desesEuglena pisciformisEuglena spirogyraEuglena acusEuglena geniculataEuglena intermediaEuglena mutabilisEuglena sanguineaEuglena stellataEuglena terricolaEuglena klebsiEuglena rubra、又は、Euglena cyclopicolaなどが挙げられる。
前記Euglena gracilisとしては、例えば、Euglena gracilisNIES−48、Euglena gracilisEOD−1などが挙げられる。
前記培地には、コーレン・ハットナー培地やハットナー培地などの一般的な培地を使用することができる。
また、培地には、必要に応じ、炭素源としてグルコース、でんぷん水解物、糖蜜、グルタミン酸、酢酸、エタノールなどを含有させても良い。
該培地には、必要に応じ、窒素源として硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、第2リン酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、アンモニア水などのような無機窒素源、グルタミン酸、アスパラギン酸のようなアミノ酸、またはペプトン、カザミノ酸、酵母エキス、コーンスティープリカーなどの有機窒素源を含有させるようにしてもよい。
さらに、前記培地には、カルシウム、マグネシウム、マンガン、鉄などの塩とビタミンB1 、B12などのビタミン類を含有させても良い。
そして、この培養開始時において槽本体10に仕込む培養液Aは、その液深が前記回転翼33,34の翼高さに対して1.4倍以下となるようにし、回転翼33,34の翼高さが液深の70%以上となるようにすることが好ましい。
その後、前記撹拌装置30によって槽内の培養液Aを撹拌しつつ必要に応じて前記散気体20からの散気を実施する。
この散気体20による散気のタイミング等については、培養液Aの溶存酸素濃度などに基づいて決定すればよい。
培養槽1でのユーグレナ属微細藻類の培養は、流加培養(半回分培養)に適用することができる。
以下、流加培養を例に本実施形態の藻類培養方法を説明する。
本実施形態の藻類培養方法においては、従属栄養培養を行うために必要な炭素源は、培養開始時の培養液Aの他に、培養途中に1回又は2回以上添加される。
このユーグレナ属微細藻類の培養を開始して間もない、培養液中のユーグレナ属微細藻類の濃度がまだ低い段階では、培養後期に比べて、ユーグレナ属微細藻類の濃度(以下、「藻類濃度」ともいう)が相対的に低い状態となっている。
この培養初期においては、前記回転翼33,34の回転数を低く抑えて低速回転とし、例えば、1時間の平均回転数を1〜10rpmとする。
そして、本実施形態の藻類培養方法においては、培養開始後の時間経過とともに培養液中に所定の栄養源(例えば炭素源及び微量金属成分)を添加する。通常、時間の経過と共に培養液のユーグレナ属微細藻類の濃度が上がるにつれて培養液中の溶存酸素濃度は、低下する。回転翼33,34での撹拌速度と散気量(曝気量)とを一定として培養すると、ユーグレナ属微細藻類の増殖に伴い、培養液中の溶存酸素濃度が例えば8ppmから徐々に低下し1ppmを下回ることとなる。仮にこのまま運転を継続すると溶存酸素濃度が0.2ppm以下になり、微細藻類が体外に多糖類を排出する。そこで、溶存酸素濃度が0.2ppm以下とならないように前記回転翼33,34を高速回転とする(例えば、時間平均5rpm〜50rpm)。
低速回転から高速回転への切り替えは、例えば、溶存酸素濃度が0.3ppm以上0.8ppm以下の何れかになったタイミングで実施することができ、より具体的には、溶存酸素濃度が0.5ppm程度になった時点で実施すればよい。
なかでも、培養終了間際においては、回転翼33,34をより高速回転とする(例えば、時間平均20rpm〜75rpm)ことが好ましい。
即ち、本実施形態の藻類培養方法においては、培養開始時における第1の回転速度と、培養終了間際における第2の回転速度との少なくとも2段階の回転速度で回転翼を運転させることが好ましく、第1の回転速度で回転翼を運転する期間(培養初期)と、第2の回転速度で回転翼を運転する期間(培養末期)との間に、さらに、第1の回転速度よりも高速で第2の回転速度よりも低速な第3の回転速度で回転翼を運転する期間を設けることが好ましい。
このように回転翼33,34の平均回転速度を上げることにより回転速度を上げる前に比べて培養液中の酸素溶解量を増加させることができる。
なお、回転翼の回転数は数百rpmといった高速撹拌を行うことも考えられるが、その場合、過度な高速撹拌による剪断力によってユーグレナ属微細藻類の細胞膜が破損するおそれがある。
細胞膜が破損するとユーグレナ属微細藻類の収量が低下するだけでなく、細胞内に保持しているアミノ酸等の栄養成分やパラミロンが培地内に拡散することとなる。なお、多糖類等による培養への影響については後述する。
なお、該回転翼33,34の回転数の制御は、前記制御部40の回転翼調整機構によって行う。
また、回転翼33,34を所定回転数としても溶存酸素濃度が不十分であると判断される場合は、前記酸素濃度調整機構によって散気体20に供給する空気に酸素を加えて空気よりも酸素濃度の高い気体を散気させることが好ましい。
散気する気体の酸素濃度を向上させるタイミングは、上記所定回転数を事前に決定しておき、当該回転数で培養液中の溶存酸素濃度が所定以下になった時点とすることができる。
前記タイミングは、培養中の培養液の粘度を測定することによって決定してもよい。例えば粘度を測定する場合、培養液の粘度が、例えば、100cP以上となった場合、回転翼の撹拌速度の上昇によって酸素の溶解を促進させるモードから酸素濃度の高い気体を散気することによって酸素の溶解を促進させるモードに切り替えることができる。
培養液の粘度は、粘度計などで直接測定する必要は無く、例えば、回転翼を回転させるためのモーター31の回転数と負荷との関係などに基づく予測値として測定してもよい。
なお、空気よりも酸素濃度の高い気体を散気して培養液中への酸素の溶解を促進させる方法は、回転翼の回転速度を上げて培養液中への酸素の溶解を促進させる方法に比べて大きなランニングコストを発生させ易い。
従って、培養液中への酸素の溶解を向上させるプロセスにおいては、酸素濃度の高い気体を散気することよりも回転翼の回転速度を上げることを先行させることが好ましい。
散気する気体の酸素濃度を向上させるタイミングを判断する基準としては、培養液の粘度を測定する場合、該粘度測定結果の方を回転翼の速度設定よりも優先的なものとすることが好ましい。
即ち、予め定めた最大回転速度で回転翼を回転させている状況で培養液中の溶存酸素濃度が所定以下に低下するような場合でも培養液の粘度が予め定めた値に到達していなければ回転翼の回転速度を向上させて培養液の溶存酸素濃度を向上させることが好ましい。
逆に、回転翼が最大回転速度に到達していない状況であっても培養液の粘度が予め定めた値に到達すればそれ以上回転翼の回転速度を上げるのをやめて散気する気体の酸素濃度によって培養液の溶存酸素を調整することが好ましい。
なお、培養液の粘度が高くなると撹拌による酸素溶解効率は大きく低下する。ここで回転翼の回転数を上げると前述のように細胞膜を破損することとなる。細胞膜が破損すると細胞内のDNAが培地内に拡散するが、このDNAは培地の粘度を大きく高めることとなるため、さらに酸素溶解効率が低下することとなる。
そこで本実施形態においては、空気だけでなく空気よりも酸素濃度が高い気体(高酸素濃度気体)を給気経路Bを通じて散気体20に供給し得るようにし、しかも、散気体20に供給する高酸素濃度気体の酸素濃度を調整可能にして培養を行うことが好ましい。
この場合、前記のように回転翼の最大回転速度を事前に決定しておき、培養の時間経過とともに回転翼の回転速度を増大させ、回転速度が前記最大回転速度に到達した場合にはそれ以上回転速度を高速化させることはせずに散気体20から散気する気体の酸素濃度を増大させるようにすればよい。
なお、高酸素濃度気体は例えば30%濃度や50%濃度といった空気に比べて酸素濃度が高いガスを利用してもよく、純酸素を利用することもできる。
さらに、回転翼が予め定めた最大回転数になるか、又は、培養液の粘度が予め定めた値になってそれ以上に回転翼の回転速度を高速化することが難しくなった後は、培養終了までを複数の期間に区分し、後段側(終末側)において散気する気体の酸素濃度を前段側の期間よりも高濃度なものにして培養を行うことが好ましい。
また、このときの培養は、後段側の期間において散気する気体の量(時間平均量)を前段側よりも少量にして実施することが好ましい。
培養の後半ではユーグレナ属微細藻類の増殖に伴い培養液の粘度が高くなり、培養液が発泡しやすい状態であるため、酸素濃度を高めることによって散気量を変えることなく溶存酸素濃度を高める方法は、発泡を防止する意味においても有効である。さらに、酸素濃度をより高濃度にすることで散気量を小さくすることが出来る。このように回転数を高めつつ、酸素濃度を徐々に高め、散気量を小さくすることによって、溶存酸素濃度を高めつつ、培地の発泡を抑制することができる。
また、回転翼を高速回転させて細胞が破損した場合、細胞内のDNAが排出されることとなるが、このような場合も培養液の粘度が高くなる。培養液の粘度に基づいて回転翼の回転を制御すると、この場合も同様に回転数を上げることを止めるため、必要以上に細胞が破壊されることを抑制でき、パラミロンの収率が悪くなることを抑制出来る。また、粘度が高くなることによる溶存酸素量への影響や撹拌への影響も抑制することができる。
上記のように本実施形態の培養槽100は、培養開始から培養終了までの全ての培養期間の内、前記培養液のユーグレナ属微細藻類の濃度が相対的に低い第1の期間と、該第1の期間よりも前記濃度が相対的に高い第2の期間とで前記撹拌装置がその運転条件を変更されて用いられ、前記第2の期間における前記回転翼の平均回転速度が前記第1の期間の平均回転速度よりも高速とされる。
また、本実施形態の培養槽100は、前記第2の期間以降において前記第1の期間よりも酸素濃度の高い気体を前記散気体20から前記培養液Aに散気することが好ましい。
槽本体10での培養液Aは、pH2.5〜7.0、培養液温度25〜30℃とすることが好ましい。
また、流加培養において、栄養塩の添加のタイミングは特に限定されないが一度に栄養塩を添加すると炭素源消費時に培地中の溶存酸素濃度が一気に低下するため、複数回に分けて何度も添加する方が好ましい。例えば30分〜4時間毎に炭素源を添加することが好ましい。
なお、培養開始時点の内容物(培地+微細藻類)の量を1とすると、流加培養収量時の内容物は1.4〜1.7倍となる。
このように培養開始時点と培養終了時点で内容物の量が大きく変わるが、内容量が大きく変わっても撹拌効率が低下しないという点からも本実施形態においては図2に例示しているような翼面積の大きな回転翼を利用することが好ましい。
ユーグレナ属微細藻類は、炭素源が培養液中に豊富に存在する場合、酸素を消費して盛んに増殖を行う。
培養期間の後半においては、通常、培養液Aにおける藻類濃度が培養開始直後よりも1オーダー(10倍)以上高くなる。
このような状況においては培養液Aに多くの酸素を溶存させることがユーグレナ属微細藻類のさらなる増殖に有効となる。
なお、ユーグレナ属微細藻類は、増殖によって個体あたりの酸素量が不足してしまうと細胞外に多糖類を放出し、該多糖類によって培養液の粘度を増大させてしまうことがある。
このように培養液の粘度が増大すると散気体20より散気した気体から培養液への酸素溶解量を減少させるおそれがある。
そして、このような状況下、回転翼の回転速度を上昇させることは、通常、モーター31の負荷を増大させる結果となる。
しかしながら、散気体20からの散気量を増大させると粘度の高い培養液に泡立ちを生じさせ易くなる。
そうすると前記排気経路Cを通じて泡が培養槽の外部に漏出してしまうおそれがある。
このような泡の漏出を抑制しようとすると、槽本体の内部の圧力を昇圧して泡を消す消泡工程を頻繁に実施するか、散気を中断して泡が消えるのを待たざるを得なくなる。
そして、槽本体の内部の圧力を昇圧して泡を一旦消しても、圧力を大気圧レベルに戻した時点で泡が復活することがあり、このような消泡工程は、消泡効果を発揮するもののその効果の大きさはあまり大きなものではない。
従って、むしろ回転翼の回転速度を上げて散気した気体中の酸素を培養液中により多く溶け込ませる方がユーグレナ属微細藻類を効率良く培養することになる。
また、それでも培養液中の酸素が不足するようであれば、前記のように散気する気体の酸素濃度を高濃度化すればよい。
なお、培養液中への酸素の取り込みだけを考えると、前記回転翼33,34のように翼面が鉛直面となっているものではなく、プロペラ回転翼などのように回転方向に対して翼面が浅い傾斜角を有しているものの方が有利である。
即ち、培養液への酸素の溶存を主として考慮すると、プロペラ回転翼などのように鉛直軸周りに回転させることによって水平方向での旋回流のみならず鉛直方向への旋回流が形成され易い回転翼を用いる方が散気体から発生する気泡を微細化できて好ましい。
しかしながら、プロペラ回転翼を用いて培養液Aを撹拌すると当該撹拌によって培養液を泡立たせてしまう結果となる場合がある。
そのため、本実施形態においては、前記のような翼面が鉛直面となっている回転翼33,34で培養液Aを撹拌することが好ましい。
なお、前記回転翼33,34での撹拌においては、培養液Aは水平方向の旋回流を主体として流動することになる。
しかし、培養期間の後期における培養液Aは、前記のように培養開始直後に比べて粘度が高いことから、散気体20より発生した気泡の浮上が培養開始直後に比べて抑制される。
従って、前記回転翼33,34は、気泡の微細化の観点でプロペラ回転翼に劣るものであっても培養期間の後期における培養液への酸素溶解力においては大きな差を有していない。
しかも、プロペラ回転翼の場合、気泡の微細化とともにユーグレナ属微細藻類の細胞膜を傷付けてしまうおそれがあるが、前記回転翼33,34は、そのようなおそれが低い。
このような点においても、前記回転翼33,34は、本実施形態の藻類培養方法において利用するのに適したものであると言える。
なお、前記回転翼33,34による緩やかな撹拌を実施しつつも培養液の泡立ちが生じた場合には、前記のような高濃度酸素による散気を行い、さらに必要に応じて槽内加圧による消泡工程を実施すればよい。
また、これとは別に前記シャフト32に消泡翼を新たに取り付けて当該消泡翼によって液面での泡立ちの抑制を図るようにしてもよい。
培養終了後の培養液は排出口12を通じて槽本体10から排出し、パラミロン抽出装置200に供してパラミロンの原材料とすることができる。
前記のように培養液中の酸素が不足し、ユーグレナ属微細藻類が細胞外に多糖類を放出すると膜分離や比重分離によって培養液からユーグレナ属微細藻類を分離することが難しくなり、且つ、多糖類の放出によってユーグレナ属微細藻類のパラミロン蓄積量を低下させてしまうおそれがある。
ここで本実施形態の藻類培養方法においては、ユーグレナ属微細藻類が細胞外に多糖類を放出してしまうことを抑制することができる。
即ち、本実施形態においては、パラミロンの原材料となるユーグレナ属微細藻類を効率良く得ることができる。
また、本実施形態においては、ユーグレナ属微細藻類の濃度が従来のものよりも高い培養液をパラミロン抽出装置200に供給し得る。
従って、本実施形態のパラミロン製造設備においては、培養液の濃縮や、培養液からパラミロン以外の成分を除去するための薬液などの使用量を削減し得る。
即ち、本実施形態のパラミロン製造設備においては、効率良くパラミロンを作製し得る。
流加培養においては、通常、全ての培養期間において炭素源を培養液中に添加する操作が1度以上実施されるが、この炭素源を添加した後の培養液中の炭素源濃度が相対的に高い期間を前記の第1の期間とし、この添加した炭素源が消費されてユーグレナ属微細藻類が増殖した後の炭素源濃度が相対的に低い期間を前記の第2の期間に設定をして上記と同様の培養方法を行えばよい。
また、本実施形態においては、培養されたユーグレナ属微細藻類からパラミロンを得る場合を主として例示しているが、本発明の藻類培養方法は、必ずしも藻類由来のパラミロンを得ることを目的として実施されるものではない。
また、上記の藻類培養方法やパラミロン製造設備はあくまでも本発明の一例であって、本発明の藻類培養方法やパラミロン製造設備は、上記例示に限定的に解釈されるべきものではない。
10:槽本体
20:散気体
30:撹拌装置
33:回転翼(下翼)
34:回転翼(上翼)
100:培養槽

Claims (6)

  1. 培養槽を用いてユーグレナ属微細藻類を培養する藻類培養方法であって、
    前記培養槽がユーグレナ属微細藻類を含む培養液を収容する槽本体と、該培養液に酸素を含む気体を散気する散気体と、前記培養液を撹拌する撹拌装置とを有し、
    該撹拌装置が前記培養液中で回転する回転翼を有しており、
    前記槽本体に収容した前記培養液中で前記回転翼を回転させて該培養液を撹拌しつつ前記散気体による散気を実施して前記培養を実施し、
    培養開始から培養終了までの全ての培養期間の内、前記培養液のユーグレナ属微細藻類の濃度が相対的に低い第1の期間と、該第1の期間よりも前記濃度が相対的に高い第2の期間とで前記撹拌装置の運転条件を変更して前記第2の期間における前記回転翼の平均回転速度を前記第1の期間の平均回転速度よりも高速にする藻類培養方法。
  2. 縦型円筒状の前記槽本体に培養液を収容し、
    翼面が鉛直面となっており、鉛直軸周りに回転される回転翼を前記培養液に浸漬して該培養液の攪拌を実施し、
    該回転翼は、最外縁の回転軌道が前記槽本体の内径の60%以上90%以下の直径の円を描き、且つ、下記式(1)に基づいて求められる鉛直軸方向における平均翼長さ(L)が前記円の直径の1/2以上となる大きさを有する請求項1記載の藻類培養方法。

    回転翼の平均翼長さ L = V/S ・・・(1)

    (但し、「V」は、鉛直軸周りに回転させた回転翼の軌跡によって描かれる仮想立体の体積を表し、「S」は、前記円の面積を表している。)
  3. 前記ユーグレナ属微細藻類が増殖に利用可能な炭素源を培養槽に供給し、培養液中における前記炭素源の濃度が相対的に高い期間を前記第1の期間とし、該第1の期間後にユーグレナ属微細藻類に前記炭素源が消費されて培養液中における前記炭素源の濃度が相対的に低くなった期間を前記第2の期間とし、該第2の期間以降に前記第1の期間よりも酸素濃度の高い気体を前記散気体から前記培養液中に散気する請求項1又は2記載の藻類培養方法。
  4. パラミロンを含むユーグレナ属微細藻類を培養する培養槽を有し、前記培養されたユーグレナ属微細藻類からパラミロンが取り出されて藻類由来のパラミロンが作製されるパラミロン製造設備であって、
    前記培養槽は、ユーグレナ属微細藻類を含む培養液を収容する槽本体と、該槽本体に収容された培養液に酸素を含む気体を散気する散気体と、前記槽本体に収容された培養液を撹拌する撹拌装置とを備え、前記撹拌装置が前記培養液中で回転される回転翼を有しており、
    前記槽本体に収容された培養液に前記回転翼による撹拌が実施されるとともに前記散気体による散気が実施されて前記培養が行われ、
    培養開始から培養終了までの全ての培養期間の内、前記培養液のユーグレナ属微細藻類の濃度が相対的に低い第1の期間と、該第1の期間よりも前記濃度が相対的に高い第2の期間とで前記撹拌装置の運転条件が変更されて前記第2の期間における前記回転翼の平均回転速度が前記第1の期間の平均回転速度よりも高速とされるパラミロン製造設備。
  5. 縦型円筒状の前記槽本体、及び、
    該槽本体に収容される前記培養液の攪拌に用いられる回転翼が前記培養槽に備えられており、
    前記回転翼は、翼面が鉛直面となっており、鉛直軸周りに回転されて前記培養液の攪拌に用いられ、且つ最外縁の回転軌道が前記槽本体の内径の60%以上90%以下の直径の円を描き、且つ、下記式(1)に基づいて求められる鉛直軸方向における平均翼長さ(L)が前記円の直径の1/2以上となる大きさを有する請求項4記載のパラミロン製造設備。

    回転翼の平均翼長さ L = V/S ・・・(1)

    (但し、「V」は、鉛直軸周りに回転させた回転翼の軌跡によって描かれる仮想立体の体積を表し、「S」は、前記円の面積を表している。)
  6. 前記散気体から散気する気体の酸素濃度を調節する酸素濃度調整機構がさらに備えられている請求項4又は5記載のパラミロン製造設備。
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