JP2017041796A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロファイル作成用テストフォームを用いて本スキャンが実行される際の測定条件を高精度に決定する。【解決手段】画像形成装置であって、出力ICCプロファイル格納部と、プリンタ部と、分光センサと、テストフォームを記録材に形成させ、基準蓄積時間に基づいて分光センサにテストフォームをプレスキャンさせ、プレスキャンの測定結果に基づいて最適蓄積時間を決定する最適蓄積時間算出部と、最適蓄積時間に基づいて分光センサにテストフォームを本スキャンさせ、本スキャンの測定結果に基づいてICCプロファイルを生成するプロファイル作成部とを有し、最適蓄積時間算出部は、プレスキャンの測定結果に基づいて、最適蓄積時間を基準蓄積時間と異なる蓄積時間に変更するか否かを制御する。【選択図】図16

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
画像形成装置(以下、プリンタとも称する)の画像品質(以下、画質)として、色再現性(色味の安定性を含む)ある。色の再現性は、同機種間だけでなく、異機種間、他方式による画像形成装置あるいは画像表示装置との色の違いも問題になる。これら機器同士のカラーマッチングを行うため、例えば、ICC(International Color Consortium)プロファイルと呼ばれる変換条件を作成する方法が知られている。
例えば、プロユーザーでは、プリンタのICCプロファイルとオフセット印刷機のICCプロファイルを作成し、図7のようなカラー・マネジメント環境を構築している。例えば、印刷用ICCプロファイルとプリンタ用ICCプロファイルとは、センサなどの測定手段による測定用画像の測定結果に基づき作成される。ここで、機器に依存しない色空間の例として、例えば、CIE L*a*b*色空間(CIEは国際照明委員;Commission Internationale d’Eclarageの略)が知られている。プリンタの色空間を印刷機の色空間に変換できれば、印刷機で印刷する色とプリンタでプリントする色を一致させることができる。つまり、これらのプロファイルを用いて色変換を行うことにより所望の色味に出力物を印刷機とプリンタとに印刷させることができる。
例えば、特許文献1には、カラーセンサによる測定用画像の測定結果に基づいて変換条件を生成する画像形成装置が記載されている。なお、特許文献1に記載の画像形成装置は、測定用画像に対応する測定条件を測定用画像の測定結果に基づいて決定している。
特開2014−158116号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、測色用画像に濃度ムラがある場合には、測定条件を高精度に決定することができない可能性がある。適切な測定条件が決定されなかった場合には、変換条件を高精度に生成することができない。
そこで、本発明の目的は、測定用画像を測定する際の測定条件を高精度に決定することにある。
上記課題を解決するための画像形成装置は、変換条件に基づいて画像データを変換する変換手段と、前記変換手段により変換された前記画像データに基づいてシートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により前記シートに形成された測定用画像に光を照射する照射部と、前記測定用画像からの反射光を受光する受光部とを有し、測定条件に基づいて制御され、前記受光部に受光された前記測定用画像からの反射光の強度に関するデータを測定する測定手段と、前記画像形成手段に、前記シートに測定用画像を形成させ、前記測定手段を第1測定条件に基づいて制御し、前記測定手段により前記測定用画像の第1データを測定し、前記第1データに基づいて第2測定条件を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記第2測定条件に基づいて前記測定手段を制御し、前記測定手段により前記測定用画像の第2データを測定し、前記第2データに基づいて前記変換条件を生成する生成手段と、を有し、前記決定手段は、前記第1データに基づいて、前記第2測定条件を前記第1測定条件と異なる測定条件に変更するか否かを制御することを特徴とする。
また、上記課題を解決するための他の画像形成装置は、変換条件に基づいて画像データを変換する変換手段と、前記変換手段により変換された前記画像データに基づいてシートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により前記シートに形成された測定用画像に光を照射する照射部と、前記測定用画像からの反射光を受光する受光部とを有し、測定条件に基づいて制御され、前記受光部に受光された前記測定用画像からの反射光の強度に関するデータを測定する測定手段と、前記画像形成手段に、前記シートに第1測定用画像を形成させ、前記測定手段を第1測定条件に基づいて制御し、前記測定手段により前記第1測定用画像からの反射光の受光結果に対応する第1データを測定し、前記第1データに基づいて第2測定条件を決定する決定手段と、前記画像形成手段に、前記シートに第2測定用画像を形成させ、前記測定手段を前記決定手段により決定された前記第2測定条件に基づいて制御し、前記測定手段により前記第2測定用画像からの反射光の受光結果に対応する第2データを測定し、前記第2データに基づいて前記変換条件を生成する生成手段と、を有し、前記決定手段は、前記第1データに基づいて、前記第2測定条件を前記第1測定条件と異なる測定条件に変更するか否かを制御することを特徴とする。
本発明によれば測定用画像を測定する際の測定条件を高精度に決定することができる。
本発明に係る画像形成装置の概略構成図。 本発明に係る操作パネル概略構成図。 本発明に係る画像処理部の概略構成図。 本発明に係る分光センサの概略構成図。 本発明に係る画像処理部のブロック図。 本発明に係るICCプロファイルの概略説明図。 カラー・マネジメント環境の概略図。 本発明に係る濃度演算処理時に使用するフィルタ感度特性を説明するための図。 本発明に係る色度演算処理時に使用する等色関数を示す図。 本発明に係る自動多次色補正のパッチ信号値を示す図。 本発明に係るICCプロファイル作成時に必要なCMY空間と測色値の関係を示す図。 本発明に係る自動多次色補正時プロファイル作成のフローチャート。 本発明に係る自動多次色補正の差分推定方法を説明するための図。 本発明に係る自動多次色補正の全体フローチャート。 操作パネル表示部の例を示す図。 本実施形態に係る最適蓄積時間算出フローチャート。 本実施形態に係るセンサ設定処理部のブロック図。 本実施形態に係るパッチ信号値と基本蓄積時間の一例を示す図。 本実施形態に係るパッチ配列の一例を示す図。 本実施形態に係る最適蓄積時間の一例を示す図。 本実施形態に係る最適蓄積時間の一例を示す図。 本実施形態に係るプレスキャン動作フローチャート。
[画像形成装置]
本実施形態では電子写真方式のレーザビームプリンタを用いて上記課題の解決方法を説明する。以下の説明では電子写真方式で行うが、制御の特徴的な点は、インクジェットプリンタや昇華型プリンタなどでも同じ課題があり且つ以下で述べる方法を用いて課題を解決することができる。また、本願発明に係る特徴的な構成は、画像形成装置に含まれる単独の色形成装置としても構成可能である。
本発明の画像形成装置100の構造及び動作について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置100の構造を示す断面図である。画像形成装置100は、画像形成エンジン部101を備える。画像形成エンジン部101は、エンジン部を構成するための各機構、各機構による各印刷プロセス処理(例えば、給紙処理など)に関する制御を行うエンジン制御部102、及びプリンタコントローラ300を収納する制御ボード収納部(不図示)が内蔵されている。プリンタコントローラ300の詳細は、図4に示す。
画像形成エンジン部101を構成するための各機構として、光学処理機構、定着処理機構、記録材110の給紙処理機構、および記録材110の搬送処理機構が設けられている。
光学処理機構は、レーザ光の走査による感光ドラム105上への静電潜像形成、静電潜像の顕像化、その顕像を中間転写体106に多重転写し、多重転写されたカラー画像を記録材110へ更に転写する。光学処理機構は、レーザスキャナ部107において、プリンタコントローラ300から供給されたイメージデータに応じて半導体レーザ108から発射されるレーザ光をオン、オフに駆動するレーザドライバ(不図示)を有する。半導体レーザ108から発射されたレーザ光は、回転多面鏡(不図示)により走査方向に振られる。ここで主走査方向に振られたレーザ光は、反射ミラー109を介して感光ドラム105に導かれ、感光ドラム105上を主走査方向に露光する。
一方、一次帯電器111により帯電され、レーザ光による走査露光によって感光ドラム105上に形成された静電潜像は、現像器112により供給される色材であるトナーによってトナー像(可視像)に顕像化される。そして、感光ドラム105上の顕像されたトナー像は、トナー像とは逆特性の電圧を印加された中間転写体106上に転写(1次転写)される。カラー画像形成時には、光学処理機構は、Y(イエロー)ステーション120、M(マゼンタ)ステーション121、C(シアン)ステーション122、K(ブラック)ステーション123からそれぞれの色を中間転写体106上に順次形成する。その結果、フルカラー可視像が中間転写体106上に形成される。
中間転写体106上に形成された可視像は、給紙処理機構によって副走査方向に同期して給紙される記録材110(シート)に転写される(2次転写)。具体的には、カセット113から給送した記録材110が搬送され、転写ローラ114にて記録材110を中間転写体106に圧接すると同時に、転写ローラ114にトナーと逆特性のバイアスを印加することで、可視像が記録材110に転写される。記録材110は、紙等の記録媒体である。尚、感光ドラム105及び現像器112は着脱可能である。
また、中間転写体106の周りには、画像形成開始位置検出センサ115、給紙タイミングセンサ116、及び濃度センサ117が配置されている。画像形成開始位置検出センサ115は、画像形成を行う際の印刷開始位置を決める。給紙タイミングセンサ116は、記録材110の給紙のタイミングをはかる。濃度センサ117は、濃度制御時にパッチ(測定用画像)の濃度を測定する。濃度制御が行なわれた際には、この濃度センサ117により、それぞれのパッチの濃度測定を行う。
定着処理機構は、記録材110に転写されたトナー像を定着させる。定着処理機構は、記録材110に転写されたトナー像を熱圧によって定着させるための第一定着器150および第二定着器160を有する。第一定着器150には、記録材110に熱を加えるための定着ローラ151、記録材110を定着ローラ151に圧接させるための加圧ベルト152、定着完了を検知する定着後センサ153を含む。これらの各ローラは中空ローラであり、内部にそれぞれヒータ(不図示)を有し、回転駆動されると同時に記録材110を搬送するように構成されている。第二定着器160は、第一定着器150よりも記録材110の搬送経路下流側に位置し、第一定着器150より定着された記録材110上のトナー像に対してグロスを付加したり、定着性を確保したりする目的で配置されている。第二定着器160も、第一定着器150と同様に、定着ローラ161、加圧ローラ162、および定着後センサ163を有する構成である。
記録材110の種類によっては第二定着器160を通す必要が無いものが存在する。このような記録材110に対して、エネルギー消費量低減の目的で第二定着器160を経由せず記録材110を排出するための搬送経路130を有する。搬送経路切り替えフラッパー131により、記録材110を搬送経路130へと誘導させることが可能である。
記録材110は、搬送経路切り替えフラッパー132により搬送経路135へと誘導され、反転センサ137によって記録材110の位置検出がなされた後、反転部136でスイッチバック動作することで、記録材110の先行端が入れ替えられる。
さらに第二定着器160の後には、記録材110上のパッチ画像を検知する分光センサ200が配置される。操作パネル180からの指示により色検出動作指示が出され、分光センサ200による検出結果に基づいて、エンジン制御部102では濃度調整、階調調整、多次色調整が実行される。
カセット113は、画像形成時に用いられる記録材が積載される。また、その他の用途として、カセット113には、画像形成装置100で一旦出力した出力物、あるいは、他の画像形成装置で出力した出力物を積載し、画像形成装置100にインラインで搭載した分光センサ200で測色する際に使用するカセットとしてもよい。カセット113にセットされた測色対象物は、操作パネル180からの指示により、色検出動作指示が出されると、反転部136へ誘導され、分光センサ200が配置されている測色位置に導入される。分光センサ200による測色が行われた後、出力物は、搬送経路135から搬送経路139へ搬送され、機外へ排出される。
(操作パネル)
図2は、操作パネル部の平面図である。ソフトスイッチ400は、画像形成装置100本体の電源をON/OFFするためのスイッチである。コピースタートキー401は、複写開始指示するためのキーである。リセットキー402は、標準モードに戻すためのキーである。標準モードは、「フルカラー−片面」の画像形成の設定であるとする。テンキー403は、設定枚数等の数値を入力するためのキーである。クリアキー404は、数値をクリアするためのキーである。ストップキー405は、連続コピー中にコピーを停止させるためのキーである。液晶表示部406は、各種モードの設定やプリンタの状態を表示し、また、タッチパネルとしても機能する。割り込みキー407は、連続コピー中あるいはファックスやプリンタとして使用中に割り込んで緊急コピーをとるためのキーである。
設定キー408は、個人別や部門別にコピー枚数を管理するためのキーである。ガイダンスキー409は、ガイダンス機能を使用するときに押下するキーである。機能キー410は、画像形成装置の機能を変更するときに使用するキーである。ユーザモードボタン411は、例えば、センサの感度調整や濃度・色味のキャリブレーションモード、用紙の登録、省エネモードに入るまでの設定時間の変更など、ユーザが管理や設定を行うユーザモードに入るためのキーである。フルカラー画像形成モードキー412は、フルカラーで画像形成を行うモードを選択する際のキーである。またモノクロ画像形成モードキー413は、モノクロ(白黒)で画像形成を行うモードを選択する際のキーである。
(画像処理部)
図3は、プリントシステムの構成例を示す図である。ホストコンピュータ301及び画像形成装置100は、例えば、USB2.0High−Speed、1000Base−T/100Base−TX/10Base−T(IEEE 802.3準拠)などの通信線によって、通信可能に接続される。
画像形成装置100において、プリンタコントローラ300は、画像形成装置100全体の動作を制御する。プリンタコントローラ300は、ホストI/F部302、入出力バッファ303、CPU313、プログラムROM304、RAM309、パネルI/F部311、メモリI/F部312、RIP部314、色処理部315、階調補正部316、擬似中間調処理部317、およびエンジンI/F部318を有する。各構成要素は、システムバス319を介して通信可能に接続されている。
ホストI/F部302は、ホストコンピュータ301との入出力を司る。入出力バッファ303は、ホストI/F部302からの制御コードや各通信手段からデータの送受信を行う。CPU313は、プリンタコントローラ300全体の動作を制御する。プログラムROM304は、CPU313の制御プログラムや制御データを内蔵する。プログラムROM304は、画像情報生成部305に係る制御プログラムを保持する。画像情報生成部305は、その制御プログラムがCPU313により読み出されて実行されることにより機能し、ホストコンピュータ301から受信したデータの設定により各種の画像オブジェクトを生成する。RAM309は、各種制御コード、データの解釈や印刷に必要な計算、或いは印刷データの処理のためのワークメモリに利用される。画像情報生成部305は、ホストコンピュータ301から受信したデータの設定より各種の画像オブジェクトを生成する。パネルI/F部311は、操作パネル180とのインタフェースであり、操作パネル180を介してユーザからの指示を受け付けたり、表示データを提供したりする。メモリI/F部312は、外部メモリ部181とのインタフェースであり、外部メモリ部181とのデータの送受信を行う。
RIP(Raster Image Processor)部314は、画像オブジェクトをビットマップ画像に展開する。色処理部315は、後述する多次色の色変換処理を行う。階調補正部316は、単色の階調補正を実行する。擬似中間調処理部317は、ディザマトリクスや誤差拡散法などの擬似中間調処理を実行する。エンジンI/F部318は、変換された画像を画像形成エンジン部101に転送する。画像形成エンジン部101は、転送された画像を用いて画像形成を行う。
図3において、画像形成時のプリンタコントローラ300の画像処理の基本的な流れを、太い実線で示している。
また、プリンタコントローラ300は、画像形成だけではなく各種制御演算も司る。そのための制御プログラムがプログラムROM304内に保持される。具体的には、プログラムROM304は、最大濃度条件決定部306、階調補正テーブル生成部307、および多次色テーブル生成部308に係る制御プログラムを有する。各制御プログラムは、CPU313に読み出されて実行されることにより機能する。最大濃度条件決定部306は、最大濃度調整を行い、Vcont(現像コントラストと呼ばれる)を決定する。階調補正テーブル生成部307は、γLUT(Look Up Table)を用いて、最大濃度調整結果に基づいて濃度階調補正を行う。多次色テーブル生成部308は、多次色の変動を補正するため、多次元LUTであるICCプロファイルを生成する。なお、プリンタコントローラ300内の各種制御演算に関する詳細説明は、図5を用いて後述する。
尚、画像情報生成部305、最大濃度条件決定部306、階調補正テーブル生成部307、および多次色テーブル生成部308は、モジュールとしてプログラムROM304に格納される。これらのモジュールが実行されることにより、画像形成時に使用される、ICCプロファイル、γLUT、Vcont情報が管理更新され、色処理部315や階調補正部316などにテーブルを変更(反映)させることで所望の色の出力を可能にする。
(カラーセンサ)
図4を用いて、本実施形態に係る分光タイプのカラーセンサの構造、及び測色動作について説明する。なお、本実施形態の特徴である蓄積時間を変更することが可能なカラーセンサであれば、これに限定されない。
図4は、本実施形態に係る分光センサ200の構造例を示す図である。分光センサ200は、白色LED201、回折格子202、ラインセンサ203、演算部204、メモリ205、基準板210を含む。白色LED201は、記録材110上の測色対象(ここでは、トナーパッチ220)に光を照射する。白色LED201は、測定用画像に光を照射する照射部として機能する。回折格子202は、トナーパッチ220から反射した反射光を波長ごとに分光する。ラインセンサ203はn画素から構成され(203−1〜203−n)、各画素が回折格子202により波長ごとに分解された光を検出する。ラインセンサ203は、測定用画像からの反射光を受光する受光部として機能する。演算部204は、ラインセンサ203により検出された各画素の光強度値から各種演算を行う。演算部204は、例えば、光強度値から濃度を演算する濃度演算部(不図示)や、Lab値を演算するLab演算部(不図示)などを有する。メモリ205は、各種データを保存する。基準板210は、分光センサ200内の基準となる値を調整するために、白色LED201により照射され、その反射光をラインセンサ203が検知することで基準となる値を取得する。分光センサ200は、ラインセンサ203の各画素(受光素子)に受光された測定用画像からの反射光の光強度値に関するセンサ信号値を測定する測定手段として機能する。
また、分光センサ200の構成において白色LED201から照射された光を記録材110上のトナーパッチ220に集光し、トナーパッチ220から反射した光を回折格子202に集光するレンズ206が内蔵されている構成であっても良い。ここでのラインセンサ203には、例えば、CMOSセンサが用いられる。
[動作説明]
本実施形態では、画像形成装置100は、通常画像形成モード、および、キャリブレーションモードにて動作可能であるとする。各モードの動作について説明する。
(通常画像形成モード)
通常画像形成モードは、ホストコンピュータ301や操作パネル180等から入力された画像信号値を、出力機器に依存した信号値に色変換処理し、その信号値を画像形成エンジン部に入力することによって、画像形成を行うモードである。出力機器に依存したCMYK信号値が画像形成エンジン部101に入力されると、その信号値に基づいた画像が前記した画像形成装置100にて作成され、画像が出力される。
(色変換処理)
図3及び図5を用いて、色変換処理について説明する。通常のカラー出力における色変換では、ホストコンピュータ301等から入力されたRGB信号値や、JapanColorなどの標準印刷CMYK信号値を想定して入力された画像信号は、入力ICCプロファイル格納部1111に送られる。入力ICCプロファイル格納部1111では、外部I/Fを介して入力された画像信号に応じて、RGB→L*a*b*変換、あるいはCMYK→L*a*b*変換が行われる。入力ICCプロファイルは、入力信号のガンマをコントロールする1次元LUT、ダイレクトマッピングと称する多次色LUT、生成された変換データのガンマをコントロールする1次元LUTで構成されている。これらのテーブルを用いて、デバイスに依存した色空間からデバイスに依存しないL*a*b*データへ変換される。
L*a*b*色度座標に変換された画像信号は、CMM1112に入力される。そして、GAMUT変換、色変換、および黒文字判定等が行われる。GAMUT変換は、入力機器としての外部I/Fの読取色空間と、出力機器としての画像形成装置100の出力色再現範囲のミスマッチをマッピングする処理である。ここでの色変換としては、例えば、入力時の光源種と出力物を観察するときの光源種ミスマッチ(色温度設定のミスマッチとも言う)を調整する処理が該当する。これにより、L*a*b*データは、L*’a*’b*’データへ変換され、出力ICCプロファイル格納部1113に入力される。出力ICCプロファイル作成方法については後述するが、入力されたL*’a*’b*’データは、ICCプロファイルによって色変換され、出力機器に依存したCMYK信号値へと変換され、出力される。ここで、ICCプロファイルは、画像データを変換するための変換条件に相当する。
CMYK信号値を画像形成エンジン部101に入力し、信号値に基づいて画像形成を行うことによって、通常の画像形成モードによる出力が行われる。
なお、CMM1112は、図7のように、カラー・マネジメントを司るモジュールであり、入力ICCプロファイル格納部1111に格納された入力プロファイルと、出力ICCプロファイル格納部1113に格納された出力プロファイルを用いて色変換を行う。出力ICCプロファイル格納部1113は、プリンタ部1201により形成される画像の色味を調整するために、画像データをICCプロファイルに基づいて変換する変換手段として機能する。
(キャリブレーションモード)
次に、キャリブレーションモードについて説明する。本実施形態に係る画像形成装置100は、前述した分光センサ200を用いて測色することにより、各波長における分光反射率を濃度値として算出し、最大濃度及び階調性を補正する最大濃度・階調補正を行うことができる。さらに、本実施形態に係る画像形成装置100は、測色により得られた各波長における分光反射率を用いてLab値を算出し、多次色の変動を抑えるために多次元LUTであるプロファイルを作成するキャラクタライゼーション(以後、多次色CAL)を行うことができる。優れた色再現性を実現するプロファイルとして、ここではICCプロファイルを用いる。ただし、ICCプロファイルに限定されるものではない。例えば、Adobe社が提唱したPostScriptのレベル2から採用されているCRD(Color Rendering Dictionary)やPhotoshop内の色分解テーブル、墨版情報を維持するEFI社のColorWise内CMYKシミュレーションなどを用いてもよい。
図5を用いて最大濃度・階調補正、および多次色CALについて説明する。
(濃度制御・階調制御)
画像データに基づき用紙に所望の濃度・階調画像を形成する際には、常に安定して所望の濃度・階調画像を用紙に形成するように画像の色安定性を保持する必要がある。そのため、常に所望の濃度の階調が得られるように、適時、トナーパッチ画像を記録材110上に出力し、出力した画像の情報を測定することにより所望の濃度・階調調整が行われる。
図5に示す画像処理部1101は、図3のプリンタコントローラ300内のプログラムROM304に保持されたモジュールであり、入力データの変換処理及び演算処理を行う部分である。
まず、最大濃度制御について説明する。最大濃度制御の指示がなされると、現状のエンジン状態における濃度情報を得るためのテストチャート(測定用画像)を出力する測定用画像データがエンジン状態確認部1102よりプリンタ部1201に出される。さらに、CPU313は分光センサ制御部1123に測色指示を送る。この時、予め決められた、あるいは前回の補正時において決められた電位設定や露光設定、現像設定を用いてテストチャートが出力される。この出力されたテストチャートを分光センサ200の測色位置に配置し、分光センサ200にて測色を行う。測色された結果は、分光反射率データとして濃度変換部1130に送られる。濃度変換部1130は、濃度演算を行い、その変換結果をCMYKの濃度データとして最大濃度補正部1131に送る。最大濃度補正部1131は、所望の最大濃度になるように、電位設定、露光設定、および現像設定の補正量を算出し、補正を行う。このようにして算出された最大濃度値は記憶される。
濃度値への変換演算では、得られた各波長の分光反射率に対しては図8(a)のようなステータスAフィルタを用い、ブラックについては図8(b)のような視覚度分光特性(Visualともいう)を用いてCMYKの濃度が算出される。
次に階調制御について説明する。最大濃度制御の処理後、階調制御の指示がなされると、先に最大濃度補正部1131により決定された電位設定、露光設定、および現像設定を用いて形成される最大濃度パッチ含めた階調パターンを作成するようにプリンタ部1201に信号が出される。ここで形成される階調パターンは、例えば、16階調の階調パターンであり、各階調は、00H、10H、20H、30H、40H、50H、60H、70H、80H、90H、A0H、B0H、C0H、D0H、E0H、FFHにて示される。同時に、分光センサ制御部1123に測色指示が送られる。この作成された階調パターンを分光センサ200の測色位置に配置し、分光センサ200にて測色を行う。測色された結果は、分光反射率データとして濃度変換部1130に送られる。濃度変換部1130は、前述した濃度演算を行い、その演算結果を、階調毎のCMYKの濃度データとして、濃度階調補正部1132に送る。濃度階調補正部1132は、所望の階調性が得られるように露光設定の補正量を算出する。更に、LUT作成部1133は、単色階調LUTを作成し、その作成した単色階調LUTをCMYK各色の信号値としてLUT部1134へ送る。
(色度制御)
次に、測色データである分光反射率からLab値に変換してICCプロファイルを作成する多次色CALについて説明する。
まず、色度の算出式について説明する。分光センサ200で測色され入力される信号は、白色LED201からの光が測定対象物に照射され、その反射された光が回折格子202で分光される。分光された光は、380nm〜720nmの各波長領域に配置されたセンサ(ラインセンサ203)の各画素上で検出される分光反射率になる。本発明では検出演算精度の向上のためCIEの規定通り、分光反射率から等色関数などを介してL*a*b*に変換する。
L*a*b*に変換されたパッチ情報は、パッチの信号値との関係を求められ、色変換プロファイルであるICCプロファイルが作成される。
(L*a*b*演算)
以下は、分光反射率から色度値(L*a*b*)を算出する方法である。なお、ここで示す方法については、ISO13655で規定されている。
a.試料の分光反射率R(λ)を求める(380nm〜780nm)。
b.等色関数x(λ)、y(λ)、z(λ)と標準光分光分布SD50(λ)を用意する。なお、等色関数(図9)はJIS Z8701にて規定されている。また、SD50(λ)はJIS Z8720で規定され、補助標準イルミナントD50とも呼ばれる。
c.用意した関数を用いて波長を求める。
d.各波長の積算を行う。
e.等色関数y(λ)と標準光分光分布SD50(λ)の積を各波長に対して積算する。
f.XYZを算出する。
g.L*a*b*を算出する。Y/Yn>0.0088656の場合、以下の算出式により求められる。ここで、Xn、Yn、Znは標準光三刺激値を示す。
なお、
は、
とも記載する。
(多次色テーブル生成方法及び補正方法)
次に、多次色テーブル生成部308により行われるICCプロファイル作成方法について述べる。本実施形態では、ICCプロファイル作成は、少ないパッチ数で多次色を合わせることが可能な特開2009−004865号公報の構成を用いる。なお、これに限定するものではなく、他の手法を用いてもよい。
多次色テーブル生成部308は、図10のプロファイル作成用のCMYK信号値と、それに対応するプロファイル作成チャートを保持し、分光センサ200からの測色値を受け取る。なお、信号値に対応するプロファイル作成チャートの詳細については後述する。また、多次色テーブル生成部308は、標準プロファイル作成時(代表機種で測定し作成されたもの)のISO12642テストフォームである928パッチの測色データを保持している。したがって、多次色テーブル生成部308は、このデータと分光センサ200の色度値と差分を算出して、他の格子点の差分推定し、ICCプロファイル構成の多次色テーブルを生成する。
本実施形態で必要なパッチ数は図10のパッチ番号で示すように81パッチである。CMYK信号値である網パーセントで表すと、
(C,M,Y,K)=(c,m,y,k)
c={0%,50%,100%}
m={0%,50%,100%}
y={0%,50%,100%}
k={0%,50%,100%}
である。これらの点はK=0%,50%,100%のCMY空間において最外殻の立方体の各頂点、及びその中点に対応する点であり、標準プロファイル作成時の928パッチにこれら81点を含んでいる。
図11は、その一部をK=0のCMY空間にプロットしたもので、白丸は標準プロファイル作成時の928パッチの一部を示す。また、黒丸は、上記の928パッチと、本実施形態で検出する81パッチとの双方に存在するパッチを表す。つまり、図11に示す黒丸はそれぞれ、図10のパッチのうちの1〜27のパッチに対応している。
図12は、本発明におけるプロファイル作成手順を示すフローチャートである。
S420にて、CPU313は、操作パネル180を介して自動多次色補正の実行を指示されたか否かを判定する。実行指示を受け付けた場合(S420にてYES)S421へ進む。
S421にて、エンジン制御部102は、図10のCMYK信号値に対応した81パッチの多次色テーブル作成チャートを記録材110上に出力する。
S422にて、分光センサ制御部1123は、出力されたパッチを分光センサ200で測定する。
S423にて、プロファイル作成部1122は、予め記憶されていた928パッチからなる標準プロファイル作成時の測定色値と、S422にて測定した測定値との差分を計算する。
S424にて、プロファイル作成部1122は、928パッチのうちの今回実測した81パッチ以外の差分の推定を行う。
ここで、差分の推定方法の一例について説明を行う。まず、標準プロファイル作成時の928パッチの中から今回差分の推定を行うパッチの色指定(C1,M1,Y1,K1)を取り出す。次に、今回測定した81パッチの中から、K2<K1となる最大のK2を決定し、また、K1<K3となる最小のK3を決定する。
次に、今回測定した81パッチのうちの黒がK2のパッチの中から、色指定S1を立方体状に囲む8点を決定する。図13は、決定した点を図示したものである。K=K2におけるCMY空間において、色指定(C1,M1,Y1,K2)を二重丸でプロットし、それを立方体状に囲む81パッチカラーチャートのパッチのうちの8点を黒丸でプロットしている。そして、その他の81パッチカラーチャートのパッチを白丸でプロットしている。次に、8点の色指定に対応する差分から3次元の線形補間により色指定(C1,M1,Y1,K2)における差分D1を算出する。
同様に、K=K3における差分D2を算出する。そして、差分D1、D2より、K=K1における差分D3を線形補間により算出する。差分D3は、色指定(C1、M1、Y1、K1)における差分の推定値である。K2、K3を決定する過程において、K1=K2となるK2が存在する場合は、差分D1の算出をもって差分D3とすることができる。そして、S425において、プロファイル作成部1122は、色指定(C1、M1、Y1、K1)における差分の推定値からパッチの推定色値を算出する。以上の推定方法を標準プロファイル作成時の測定色値の全点について順次行う。なお、8点の代わりに、4点を用いた四面体補間などを用いて推定を行ってもよい。
S426にて、プロファイル作成部1122は、出力させた81パッチのCMYK信号と入力されたL*a*b*データ、及び、ISO12642テストフォームの928パッチのCMYK信号とL*a*b*データとの関係に基づき、出力ICCプロファイルを作成する。プロファイル作成部1122は、ICCプロファイルを生成する生成手段として機能する。そして、画像形成装置100は、新たに生成した出力ICCプロファイルと色処理部315に保持している出力ICCプロファイルとを入れ替える。
ISO12642テストフォームは、一般的な複写機が出力可能な色再現域を網羅するCMYK色信号パッチを含んでおり、それぞれの色信号値と測色したL*a*b*値との関係から色変換表が作成される。つまり、CMYK→Labの変換表(A2Bxタグ)が作成される。この変換表に基づいて、逆変換表(B2Axタグ)が作成される。
ICCプロファイルは、図6のような構造になっており、ヘッダー、タグ、及びそのデータを含んで構成される。タグには色変換テーブルに加えて、白色点(Wtpt)やプロファイル内部で定義されているLab値によって表現される任意の色が、そのハードコピーの再現可能な範囲の内側か外側かを記述する(gamt)タグなども記述される。
(色検出制御)
次に、本実施形態に係る色検出制御の流れについて、図5、図14、図15を用いて説明する。なお、本実施形態では、多次色CALでの色味補正制御を高精度に行うために、多次色CALでは最大濃度・階調補正制御を行った上で、多次色の色味補正を行う。
ユーザが図2に示す操作パネル180において、ユーザモードボタン411を選択すると、図15(a)のような画面が液晶表示部406に表示される。図15(a)の画面内の調整ボタン421を押すと、図15(b)のような画面が表示される。更に、キャリブレーションモードボタン431が選択されると、前述したような出力画像の濃度や色度の安定性向上のためのキャリブレーションを行うことが可能である。なお、ここでのキャリブレーションとは、最大濃度・階調補正制御と多次色CALの両方を指す。キャリブレーションモードボタン431が選択されると、図15(c)のような画面が液晶表示部406に表示される。簡易キャリブレーションボタン441が選択されると、最大濃度・階調補正制御が行われる。フルキャリブレーションボタン442が選択されると、最大濃度・階調補正制御に加え、多次色CALも行われる。キャリブレーション種が選択され、OKボタン443が押下されると、画像形成装置100は、色検出動作をスタートさせる。
図14を用いて色検出動作を説明する。画像形成装置100において、キャリブレーションモードがスタートすると、S301にて、CPU313は、エンジン状態確認部1102に、現状のエンジン状態における濃度情報を得るためのテストチャートを出力するための測定用画像データをプリンタ部1201に出力させる。プリンタ部1201は、測定用画像データに基づいて最大濃度補正用のテストフォームを記録材110に形成する。エンジン制御部102は、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、最大濃度補正用のテストフォームが形成された記録材110を第一定着器150へ向けて搬送させる。
S302にて、エンジン制御部102は、第一定着器150によって最大濃度測定用のテストフォームを記録材110に定着させた後、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、最大濃度測定用のテストフォームが定着された記録材110を分光センサ200の測色位置へ搬送させる。
S303にて、分光センサ制御部1123は、テストフォームを搬送しながら分光センサ200により測色を実行させる。測色が完了すると、S304にて、エンジン制御部102は、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、テストフォームを画像形成装置100外へ排出する。
S305にて、分光センサ制御部1123は、分光センサ200により測色された結果を、分光反射率データとして濃度変換部1130に送り、濃度変換部1130にて分光反射率データを濃度データに変換する。その後、画像形成装置100は、濃度変換部1130によって変換された各色の濃度データを最大濃度補正部1131に送る。
S306にて、最大濃度補正部1131は、目標最大濃度になるように、帯電電圧、露光強度、現像電圧などの画像形成条件の補正量を算出する。
S307にて、最大濃度補正部1131は、プリンタ部1201へ画像形成条件の補正指示を送る。これにより、プリンタ部1201は、最大濃度補正部1131により決定された補正量に基づいて画像形成条件が更新される。そして、S308にて、CPU313は、最大濃度補正制御を終了する。
最大濃度補正制御が終了すると、次に濃度階調補正制御へ移行する。階調制御の指示がなされると、S311にて、CPU313は、エンジン状態確認部1102に、各色16階調の階調パターンを作成するための測定用画像データをプリンタ部1201に出力させる。なお、16階調の階調パターンには最大濃度のパッチが含まれる。プリンタ部1201は、測定用画像データに基づいて濃度階調補正用のテストフォーム(16階調の階調パターン)を記録材110に形成する。エンジン制御部102は、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、濃度階調補正用のテストフォームが形成された記録材110を第一定着器150へ向けて搬送させる。
S312にて、エンジン制御部102は、第一定着器150によって濃度階調測定用のテストフォームを記録材110に定着させた後、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、濃度階調測定用のテストフォームが定着された記録材110を分光センサ200の測色位置へ搬送させる。S313にて、分光センサ制御部1123は、テストフォームを搬送しながら、分光センサ200により測色を実行させる。
測色が完了すると、S314にて、エンジン制御部102は、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、テストフォームを画像形成装置100外へ排出する。
S315にて、分光センサ制御部1123は、分光センサ200により測色された結果を、分光反射率データとして濃度変換部1130に送り、濃度変換部1130にて分光反射率データを濃度に変換する。その後、画像形成装置100は、濃度変換部1130によって変換された各色16階調の濃度データを濃度階調補正部1132に送る。
S316にて、濃度階調補正部1132は、階調特性が理想的な階調特性となるように、γLUTの補正量を算出する。
S317にて、LUT作成部1133は、濃度階調補正部1132により算出された補正量に基づいて、各色のγLUTを作成し、LUT部1134へ送る。濃度階調補正制御が実行された後、階調補正部316は、入力された画像データを、LUT部1134に格納されたγLUTに基づいて補正する。
S318にて、CPU313は、γLUTを用いて画像データを補正するように、階調補正部316へ指示を送る。これにより、階調補正部316は、画像データを補正するためのγLUTが更新される。そして、S319にて、CPU313は、濃度階調補正制御を終了する。
S320にて、CPU313は、選択されたキャリブレーションモードがフルキャリブレーションモードか否かを判定する。図15(c)の画面においてキャリブレーションモードとしてフルキャリブレーションモードが選択された場合、ICCプロファイル作成処理に移行する。一方、簡易キャリブレーションモードの場合は、本処理フローは終了する。したがって、S321以降の処理は、フルキャリブレーションモードがユーザによって選択された時の処理である。フルキャリブレーションの場合は(S320にてYES)、CPU313は処理をS321へ進め、簡易キャリブレーションの場合は(S320にてNO)、CPU313は本処理フローを終了させる。
S321にて、CPU313は、エンジン状態確認部1102に、ICCプロファイルを作成するためのプロファイル作成用テストフォーム(81パッチ)を形成するための測定用画像データをプリンタ部1201に出力する。プリンタ部1201は、測定用画像データに基づいてプロファイル作成用テストフォーム(81パッチ)を記録材110に形成する。エンジン制御部102は、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、プロファイル作成用テストフォームが形成された記録材110を第一定着器150へ向けて搬送させる。
S322にて、エンジン制御部102は、第一定着器150によってプロファイル作成用のテストフォームを記録材110に定着させた後、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、プロファイル作成用のテストフォームを分光センサ200の測色位置へ搬送させる。S323にて、分光センサ制御部1123は、テストフォームを搬送しながら分光センサ200により測色を実行させる。測色が完了すると、S324にて、エンジン制御部102は、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、テストフォームを画像形成装置100外へ排出する。
S325にて、分光センサ制御部1123は、分光センサ200により測色された結果を、分光反射率データとしてLab演算部1120に送る。Lab演算部1120は、分光反射率データをL*a*b*データに変換する。更に、変換されたL*a*bデータは、プロファイル作成部1122に入力される。
S326にて、プロファイル作成部1122は、L*a*b*データとCMYK信号値、及び、予め記憶されたISO12642テストフォームである928パッチのL*a*b*データとCMYK信号値に基づいてICCプロファイルを作成する。
S327にて、プロファイル作成部1122は、作成したICCプロファイルを出力ICCプロファイル格納部1113に格納する。その後、S328にて、CPU313は、多次色CAL制御を終了する。
以上により、キャリブレーション終了後の画像形成装置における画像の濃度・階調安定性や多次色色味安定性、高精度なカラーマッチングが可能になる。
[プレスキャン]
次に、本実施形態の特徴であるプレスキャンについて説明する。なお、プレスキャンの動作は、多次色CALを行う場合について説明するが、最大濃度補正、階調補正制御についても有効である。また、以下で説明する測色スピードやパッチの大きさ、センサ設定は一例であり、これに限定されるものではない。
(プレスキャン動作フロー)
次にプレスキャンの動作フローについて図1、図5、及び図22を用いて説明する。
S501にて、画像形成装置100は、多次色CAL用のテストフォーム(プロファイル作成用テストフォーム)を記録材110上に形成し、第一定着器150にてテストフォームを定着する。
S502にて、CPU313は、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、多次色CAL用のテストフォームを図1に示す矢印A方向へ搬送させる。
S503にて、CPU313は、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、多次色CAL用のテストフォームを図1に示す矢印B方向の反転部136内へ搬送させる。
S504にて、CPU313は、分光センサ200にプレスキャンを実行させるための信号を分光センサ制御部1123へ出力する。
S505にて、CPU313は、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、多次色CAL用のテストフォームを図1に示す矢印C方向に搬送させる。分光センサ制御部1123は、S506にて、多次色CAL用のテストフォームが分光センサ200の測定位置を通過する時にパッチ毎にプレスキャンが行われる。なお、プレスキャンにおけるセンサの蓄積時間設定については、後に詳細説明する。
全てのパッチに対してプレスキャンが実行されると、S507にて、分光センサ200は、パッチ毎の測定結果をセンサ設定処理部1140へ送信する。ここでセンサ設定処理部1140は、最適蓄積時間算出部1141および本スキャン蓄積設定格納部1142を含んで構成される。
S508にて、最適蓄積時間算出部1141は、各パッチの測定結果に基づいて、パッチ毎に最適な蓄積設定を決定する。
S509にて、最適蓄積時間算出部1141は、算出された最適な蓄積設定を、本スキャン時に反映させるために、本スキャン蓄積設定格納部1142へ格納する。
S510にて、CPU313は、本スキャン蓄積設定格納部1142に格納された蓄積設定を読みだし、分光センサ200に本スキャンを実行させるための信号と、各パッチの最適蓄積時間とを、分光センサ制御部1123へ出力する。なお、センサ設定処理部1140内の最適蓄積設定算出の詳細に関しては、後述する。
S511にて、CPU313は、搬送経路に設けられた搬送ローラを制御して、多次色CAL用のテストフォームを図1に示す矢印D方向へ搬送させる。
S512にて、分光センサ制御部1123は、多次色CAL用のテストフォームが分光センサ200の測定位置を通過する時にパッチ毎にプレスキャンが行われる。なお、本スキャンが実行される場合には、最適蓄積設定にて分光センサ200が制御される。このとき、プレスキャンと本スキャンのパッチ測色の順番は逆になるため、設定される測定条件が逆になることは言うまでもない。
(センサ蓄積設定)
次に、プレスキャン時の蓄積設定について説明する。プレスキャンとは、先述した多次色CALを行うための色度検知工程において、センサの測色条件を決定する作業である。一方、プレスキャンの測定結果に基づいて得られた測色条件を用いて、測定用画像の測定を行うスキャンを本明細書では「メインスキャン」もしくは「本スキャン」と称する。ここでいう測色条件とは、メインスキャン時のセンサの蓄積設定(蓄積時間)のことで、蓄積設定は、センサの露光時間と平均処理回数によって決定される。
露光時間t(s):各測色パッチ内において、センサ(ラインセンサ203)内に入射されるパッチからの反射光を適正にするために必要な測定時間
平均処理回数(回):各色パッチ内において、微小領域のムラを平均化するために必要とされる測色回数
蓄積設定時間=(露光時間)*(平均処理回数)
本実施形態では、露光設定を3段階設け、各々の露光時間においてパッチを1回測定するための時間は、以下のように定義する。
露光設定1:3ms
露光設定2:6ms
露光設定3:12ms
上記の露光設定1、2、3において1回ずつ測定を行い、各パッチにおけるサチレーション判定を行う。従って、プレスキャンにかかる時間は計21msとなる。なお、プレスキャンにおける測定回数を1回にしたが、パッチの大きさや露光設定時間に応じて適宜変更可能である。なお、本実施形態において、プレスキャン時は、測定回数を各蓄積設定において1回としているため、露光時間(露光設定)=蓄積時間(蓄積設定)となる。
一方、本スキャンにおいては、プレスキャンによって決められた露光設定において測色を行うが、パッチ面内の測色値を平均化するために複数回測色を行い、測色回数分の平均値として反射光量を算出する。各露光設定における適切な平均処理回数は、以下のようになる。
露光設定1の時の平均処理回数:16回
露光設定2の時の平均処理回数:16回
露光設定3の時の平均処理回数:8回
露光設定3の時の平均処理回数が、露光設定2の平均処理回数よりも少なくなっている。露光設定3は、低明度パッチを測色するときにダイナミックレンジを得るために必要な露光時間であるが、露光時間自体が長いために露光設定1や露光設定2において測定される領域よりも大きく、平均処理回数が少ない場合でも高精度に検出できるためである。上記のような露光時間、処理回数における3段階の蓄積設定時間はそれぞれ表1のようになる。
(サチレーション判定)
次に、本実施形態に係る最適蓄積時間算出部1141におけるサチレーション判定方法について説明する。
色度演算においては、前述の方法にて演算を行うが、分光反射率からL*a*b*を算出する時に、図9に示すような全波長領域にわたる等色関数を用いて演算を行う。従って、ラインセンサ203に入射される各パッチからの分光反射光の一部でも制限値を超えて、測定可能な範囲からの飽和(サチレーション)が起きてしまうと、算出されるL*a*b*が大きくずれてしまう。
そこでサチレーションを起こさないようにプレスキャンを行って最適な蓄積時間を決める方法を用いるが、プレスキャンのみの判定の場合、測定するパッチに面内ムラがあった場合の対応が困難である。
従って、本実施形態では、プレスキャンを行った後に、そのプレスキャン結果を最適蓄積時間算出部1141にて再度判定を行う方法により、サチレーションを発生させないように制御する。
図16および図17を用いて、プレスキャン動作における最適蓄積時間を決定するフローについて説明する。図17は、図5のセンサ設定処理部1140の詳細を示す。最適蓄積時間算出部1141は、仮蓄積時間判定部1143、仮蓄積時間格納部1144、基本蓄積時間格納部1145、および蓄積設定比較部1146を備える。
S601にて、分光センサ制御部1123は、多次色CAL用のテストフォーム(プロファイル作成用テストフォームと同じ)を記録材110上に形成し、パッチ毎に予め決められた基本蓄積時間に基づいて分光センサ200を制御し、プレスキャンを実施する。ここで、基本蓄積時間は、プレスキャン用の第1測定条件に相当する。
S602にて、分光センサ制御部1123は、プレスキャンにおいて取得されたラインセンサ203による各パッチの測定結果を、最適蓄積時間算出部1141の仮蓄積時間判定部1143に送信する。
S603にて、最適蓄積時間算出部1141は、仮蓄積時間判定部1143にてサチレーションの判定を行い、その判定結果を仮蓄積時間として仮蓄積時間格納部1144に格納する。S603のサチレーション判定では、仮蓄積時間判定部1143が各露光設定において分光センサ200により測定を行った際のラインセンサ203の各受光素子から出力されたセンサ信号値の総和が閾値を超えていないか否かを判定する。つまり、仮蓄積時間判定部1143は、パッチからの反射光量が閾値よりも多いか否かを判定する。仮蓄積時間判定部1143はセンサ信号値の総和が閾値を超えない範囲で最大のダイナミックレンジがとれるように蓄積設定(仮蓄積時間)を仮決定する。
S604にて、蓄積設定比較部1146は、基本蓄積時間格納部1145に予め格納されている、多次色CAL用テストフォーム(プロファイル作成用テストフォーム)の各パッチに対して設定された基本蓄積時間と、S603で決定された仮蓄積時間とを比較する。基本蓄積設定については後述する。
S605にて、蓄積設定比較部1146は、S604の比較の結果、仮蓄積時間が基本蓄積時間よりも短いか否かを判定する。仮蓄積時間が基本蓄積時間よりも短い場合(S605にてYES)、S606へ進み、最適蓄積時間算出部1141は、仮蓄積時間を最適蓄積設定として決定し、本スキャン蓄積設定格納部1142に格納する。最適蓄積時間算出部1141は、パッチからの反射光量が閾値よりも多い場合には、最適蓄積時間を仮蓄積時間より1レベル小さい蓄積時間に変更する。つまり、受光結果としての反射光量を低下させるように制御する。そして、本処理フローを終了する。一方、仮蓄積時間が基本蓄積時間よりも小さくない場合(S605にてNO)、S607へ進み、最適蓄積時間算出部1141は、基本蓄積時間を最適蓄積設定として決定し、本スキャン蓄積設定格納部1142に格納する。最適蓄積時間算出部1141は、パッチからの反射光量が閾値よりも少ない場合には、最適蓄積時間を仮蓄積時間として決定する。そして、本処理フローを終了する。ここで、最適蓄積時間は、本スキャン用の第2測定条件に相当する。
(パッチ配列と基本蓄積設定)
次に、本実施形態で用いた多次色CAL用のテストフォーム、及び各パッチに割り当てられた基本蓄積設定について説明する。なお、本実施形態にて用いているテストフォーム、基本蓄積設定は一例であり、これに限定されるものではない。
図18は、使用したパッチ番号と基本蓄積設定の一例を示す。なお、図18のパッチ番号は、図10のCMYK信号値に対する番号に対応する。基本蓄積設定は、エンジンの状態が安定している状態にて、分光センサ200の測定結果がサチレーションを起こさないように予め設定される。エンジンの状態が安定している場合とは、例えば、CMYKの単色の濃度が中心値であり、階調特性がターゲットに相当している場合などがある。また、サチレーションを起こさないようにする際の調整としては、例えば、分光センサ200の露光設定を変化させた場合にサチレーションを起こさないように設定してもよい。あるいは、エンジンの状態を変化させて、濃度が最も薄くなった場合、逆に濃度が最も濃くなった場合等を想定してサチレーションを起こさないように設定してもよい。
本明細書において、基本蓄積設定はテストフォームを構成するパッチごとに予め定義して対応付けられているものとし、その情報は、基本蓄積時間格納部1145により記憶領域に保持されているものとする。また、上述したように、プレスキャンにより得られた、テストフォームを構成する各パッチに対応する仮蓄積設定は、仮蓄積時間格納部1144により記憶領域に保持されている。なお、本明細書において、基本蓄積設定を「第一の蓄積設定」とも記載し、仮蓄積設定を「第二の蓄積設定」とも記載する。
図19は、本実施形態において使用したテストフォームのパッチ配列の一例を示す。パッチの大きさは、測色スピード(mm/s)や測色時の蓄積設定t(s)、平均処理回数N(回)、その他、画像不安定領域に対するマージンを考慮して決定される。
(パッチの大きさ)≧P.S.*(蓄積時間t)*(平均処理回数N)
P.S.(mm/s):測色パッチが形成された記録材を搬送するスピード
蓄積時間t(s):各測色パッチ内において、ラインセンサの各画素内に入射されるパッチからの反射光を適正にするために必要な測定時間
平均処理回数N(回):各測色パッチ内において、微小領域のムラを平均化するために必要とされる測色回数
本実施形態においては、P.S.=250mm/sとする。したがって、表1に示す各蓄積設定における測色に必要なパッチの大きさは、
蓄積設定1必要パッチ長=0.048*250=12(mm)
蓄積設定2必要パッチ長=0.096*250=24(mm)
蓄積設定3必要パッチ長=0.096*250=24(mm)
となる。
本実施形態では、パッチ内の画像不安定領域に対するマージンは各パッチ内で前後±2mm程度を考慮して、副走査方向のパッチの大きさを以下のように設定する。
蓄積設定1パッチ:16mm
蓄積設定2パッチ:28mm
蓄積設定3パッチ:28mm
なお、主走査方向は40mmとし、センサは長手に4個配置する構成とする。また、キャリブレーションにはA3の用紙を使用した例を示す。図19において長手方向が記録材の搬送方向とする。
図19のパッチ配列一例では、図10及び図18で示した81パッチ分を振り分けている。図19の番号がパッチ番号である。
また、図19の各パッチの背景色は、蓄積設定に対応しており、背景色が白のものは蓄積設定1、背景色が薄いグレーのものは蓄積設定2、背景色が濃いグレーのものは蓄積設定3になるようにパッチを配列している。
(最適蓄積時間算出例)
次に各パッチをプレスキャンし、その結果から最適蓄積時間を決める例について示す。なお、本実施形態で示すのは一例であり、これに限定されるものではない。
図19の1枚目のテストフォームで、センサ1で測色するパッチについて説明する。まず、エンジン状態として、同じ信号値においても出力する色材の濃度が濃くなる方向に振れた場合の一例を示す。図20に、各パッチ番号に割り当てられた基本の蓄積設定を示す。ここで、図16のS601〜S603のフローに基づいてプレスキャンが行われ、得られたプレスキャン結果を図20の3列目に示す。これが仮蓄積時間となる。ここで、エンジンが濃くなる状態に振れたので、パッチ番号25のプレスキャン結果が蓄積設定3を示し、基本蓄積設定である蓄積設定2とは異なっていることが分かる。
次に、図16のS604、S605において、プレスキャン結果と基本蓄積結果を比較する。パッチ番号25において、プレスキャン結果が蓄積設定3(12ms)、基本蓄積設定が蓄積設定2(6ms)である。その結果、プレスキャン結果>基本蓄積設定となり(S605にてNO)、S607へ進み、基本蓄積設定が最適蓄積設定として決定される。
また、その他のパッチについても、プレスキャン結果=基本蓄積設定となっているため(S605にてNO)、S607に進み、基本蓄積設定が最適蓄積設定として決定される。
次に、エンジン状態として、同じ信号値においても出力する色材の濃度が薄くなる方向に振れた場合の一例を示す。図21に、各パッチ番号に割り当てられた基本の蓄積設定を示す。ここで、図16のS601〜S603のフローに基づいてプレスキャンが行われ、得られたプレスキャン結果を図21の3列目に示す。これが仮蓄積時間となる。ここで、エンジンが薄くなる状態に振れたので、パッチ番号14のプレスキャン結果が蓄積設定1を示し、基本蓄積設定である蓄積設定1とは異なっていることが分かる。また、パッチ番号21のプレスキャン結果が蓄積設定2を示し、基本蓄積設定である蓄積設定3とは異なっていることが分かる。
次に、図16のS604、S605において、プレスキャン結果と基本蓄積結果を比較する。パッチ番号14、21においては、プレスキャン結果<基本蓄積設定となり(S605にてYES)、S606へ進み、プレスキャンで得た仮蓄積設定が最適蓄積設定として決定される。
また、その他のパッチについては、プレスキャン結果=基本蓄積設定となっているため(S605にてNO)、S607に進み、基本蓄積設定が最適蓄積設定として決定される。
以上、プレスキャンを行い、プレスキャン結果と予め設定してある基本となる蓄積設定とを比較し、実際に本スキャン測色時の最適蓄積設定を算出することによって、センサで発生するサチレーションを防止し、高精度な測色を行うことが可能になる。
(変形例)
上述の画像形成装置は、プロファイル作成用テストフォームに対してプレスキャンが実行された後、反転部136においてテストフォームの搬送方向を反転させた後、当該テストフォームに対して本スキャンが実行される。しかしながら、プレスキャン用のテストチャートをプロファイル作成用テストフォームと同じ測定用画像データに基づいて形成させ、このプレスキャン用のテストチャートを用いてプレスキャンを実行させる構成としてもよい。この構成とする場合、プレスキャン用のテストチャートは第1測定用画像として機能し、プレスキャンが実行された後に形成されるプロファイル作成用テストフォームは第2測定用画像として機能する。
この構成とすれば、上述の構成と同様に、プロファイル作成用テストフォームを用いて本スキャンが実行される際の測定条件を高精度に決定することができる。
100…画像形成装置、200…分光センサ、1140…センサ設定処理部、1141…最適蓄積時間算出部、1142…本スキャン蓄積設定格納部、1143…仮蓄積時間判定部、1146…蓄積設定比較部

Claims (12)

  1. 変換条件に基づいて画像データを変換する変換手段と、
    前記変換手段により変換された前記画像データに基づいてシートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により前記シートに形成された測定用画像に光を照射する照射部と、前記測定用画像からの反射光を受光する受光部とを有し、測定条件に基づいて制御され、前記受光部に受光された前記測定用画像からの反射光の強度に関するデータを測定する測定手段と、
    前記画像形成手段に、前記シートに測定用画像を形成させ、前記測定手段を第1測定条件に基づいて制御し、前記測定手段により前記測定用画像の第1データを測定し、前記第1データに基づいて第2測定条件を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定された前記第2測定条件に基づいて前記測定手段を制御し、前記測定手段により前記測定用画像の第2データを測定し、前記第2データに基づいて前記変換条件を生成する生成手段と、
    を有し、
    前記決定手段は、前記第1データに基づいて、前記第2測定条件を前記第1測定条件と異なる測定条件に変更するか否かを制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記決定手段は、前記第1データに基づいて前記測定用画像からの反射光量を決定し、前記測定用画像からの反射光量が閾値よりも多い場合には、前記測定用画像からの反射光量が前記第1データに基づく反射光量よりも低下するように、前記第2測定条件を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記決定手段は、前記第1データに基づいて前記測定用画像からの反射光量を決定し、前記測定用画像からの反射光量が閾値よりも多い場合には、前記測定用画像からの反射光量が前記閾値よりも低下するように、前記第2測定条件を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記測定用画像からの反射光量が前記閾値よりも少ない場合には、前記第2測定条件は前記第1測定条件と同じであることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記測定条件は、前記受光部が前記測定用画像からの反射光を蓄積する蓄積時間であり、
    前記測定手段は、前記蓄積時間の間に前記受光部に受光された前記測定用画像からの反射光の強度に基づいて前記データを測定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記測定手段は、前記測定用画像からの反射光を分光する回折格子を有し、
    前記受光部は、前記回折格子によって分光された光を受光するラインセンサであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記測定用画像が形成された前記シートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により前記シートが搬送される搬送方向を反転する反転手段と、
    を更に有し、
    前記決定手段は、前記搬送手段に、前記測定用画像が形成された前記シートを第1の搬送方向に搬送させ、前記測定手段により前記測定用画像の前記第1データを測定し、前記第1データに基づいて前記第2測定条件を決定し、
    前記生成手段は、前記反転手段に、前記測定用画像が形成された前記シートの搬送方向を反転させ、前記搬送手段に、前記測定用画像が形成された前記シートを前記第1の搬送方向と異なる第2の搬送方向に搬送させ、前記測定手段により前記測定用画像の前記第2データを測定し、前記第2データに基づいて前記変換条件を生成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 変換条件に基づいて画像データを変換する変換手段と、
    前記変換手段により変換された前記画像データに基づいてシートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により前記シートに形成された測定用画像に光を照射する照射部と、前記測定用画像からの反射光を受光する受光部とを有し、測定条件に基づいて制御され、前記受光部に受光された前記測定用画像からの反射光の強度に関するデータを測定する測定手段と、
    前記画像形成手段に、前記シートに第1測定用画像を形成させ、前記測定手段を第1測定条件に基づいて制御し、前記測定手段により前記第1測定用画像からの反射光の受光結果に対応する第1データを測定し、前記第1データに基づいて第2測定条件を決定する決定手段と、
    前記画像形成手段に、前記シートに第2測定用画像を形成させ、前記測定手段を前記決定手段により決定された前記第2測定条件に基づいて制御し、前記測定手段により前記第2測定用画像からの反射光の受光結果に対応する第2データを測定し、前記第2データに基づいて前記変換条件を生成する生成手段と、
    を有し、
    前記決定手段は、前記第1データに基づいて、前記第2測定条件を前記第1測定条件と異なる測定条件に変更するか否かを制御することを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記決定手段は、前記第1データに基づいて前記第1測定用画像からの反射光量を決定し、前記第1測定用画像からの反射光量が閾値よりも多い場合には、前記第2測定用画像からの反射光量が前記閾値よりも低下するように、前記第2測定条件を決定することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記第1測定用画像からの反射光量が前記閾値よりも少ない場合には、前記第2測定条件は前記第1測定条件と同じであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記測定条件は、前記受光部が前記測定用画像からの反射光を蓄積する蓄積時間であり、
    前記測定手段は、前記蓄積時間の間に前記受光部に受光された前記測定用画像からの反射光の強度に基づいて前記データを測定することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記測定手段は、前記測定用画像からの反射光を分光する回折格子を有し、
    前記受光部は、前記回折格子によって分光された光を受光するラインセンサであることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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