JP2017040502A - 燃料供給装置の燃料ガス漏れ検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料供給装置における特定の閉空間につき、燃料ガスを供給先へ供給しているときでも燃料ガス漏れを検出可能とすること。【解決手段】水素ガス漏れ検出装置は、高圧レギュレータ7の高圧リリーフ弁11の吐出側から水素ガスを逃すために水素排出通路4に連通する逃し通路25と、高圧レギュレータ7の各レギュレータ8,9の大気室68,88に連通すると共に逃し通路25に連通する連通路26と、逃し通路25に設けられ、高圧リリーフ弁11から水素排出通路4へ向かう流れのみを許容し、所定圧力以上で開弁する第1逆止弁27と、第1逆止弁27より上流の逃し通路25と連通路26とから形成される密閉空間28と、密閉空間28の中の圧力を漏れ圧力として検出するための漏れ圧センサ29と、漏れ圧センサ29の検出結果に基づき高圧レギュレータ7からの水素ガス漏れを診断するコントローラ50とを備える。【選択図】 図2

Description

この発明は、燃料ガスを供給先へ供給するための燃料供給装置に係り、その装置における燃料ガス漏れを検出するように構成した燃料ガス漏れ検出装置に関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される技術が知れている。この技術は、反応ガスを供給することにより電力を発電させる燃料電池(FC)と、燃料電池に接続されるガス通路とを備え、ガス通路上に複数の隣接する閉空間が形成される燃料電池システムに関する。ここで、複数の隣接する閉空間として、例えば、タンクバルブから水素供給バルブまでの高圧部と、水素供給バルブからFC入口バルブまでの低圧部と、スタック入口バルブからFC出口バルブまでのFC部と、FC出口バルブから逆止弁までの循環部とを含む。そして、これら各部毎に閉空間が形成され、これら閉空間毎にガス漏れを検知するようになっている。このシステムは、ガス漏れ検知対象となる少なくとも一つの閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力を低下させた状態で、一つの閉空間におけるガス漏れを検知する検知手段を備える。また、この検知手段は、一つの閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力が上昇した場合に、一つの閉空間と他の閉空間とからなる新たな閉空間におけるガス漏れを検知するようになっている。
特開2007−12535号公報
ところが、特許文献1に記載される技術では、各閉空間でのガス漏れは検知できるものの、そのガス漏れを検知するために、下流側に隣接する他の閉空間の圧力を一旦低下させなければならなかった。そのため、燃料電池へ水素ガスを供給しているときに各閉空間でのガス漏れを検知することができなかった。このため、ガス漏れ検知をするためのタイミングが限られることになった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、燃料供給装置における特定の閉空間につき、燃料ガスを供給先へ供給しているときでも燃料ガス漏れを検出可能とした燃料供給装置の燃料ガス漏れ検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、供給先へ燃料ガスを供給する燃料供給装置における燃料ガス漏れを検出するように構成した燃料ガス漏れ検出装置であって、燃料供給装置は、供給先へ燃料ガスを供給するための燃料供給通路と、供給先から排出される燃料ガスを大気へ排出するための燃料排出通路と、燃料供給通路上に設けられ、燃料ガスを減圧するための減圧装置と、減圧装置は、直列に配置された複数の減圧弁を備え、最上流に配置された第1減圧弁とその次に配置された第2減圧弁とを含み、第1減圧弁と第2減圧弁とを接続する中通路と、中通路の圧力が過大となったときに燃料ガスを外部へ逃すためのリリーフ弁とを含むことと、各減圧弁は、燃料ガスを調圧するための調圧室と、調圧室内にて軸方向へ移動可能に設けられたピストンと、ピストンを軸方向へ付勢するための付勢手段と、調圧室内の気密性を確保するためにピストンと調圧室の内壁との間に設けられたシール部材と、シール部材により区画され、調圧室とは反対側に形成される大気室とを含むこととを備え、燃料ガス漏れ検出装置は、リリーフ弁の吐出側から燃料ガスを逃すために燃料排出通路に連通する逃し通路と、各減圧弁の大気室に連通すると共に逃し通路に連通する連通路と、逃し通路に設けられ、リリーフ弁から燃料排出通路へ向かう流れのみを許容し、所定圧力以上で開弁する第1逆止弁と、第1逆止弁より上流の逃し通路と連通路とから形成される密閉空間と、密閉空間の中の圧力を漏れ圧力として検出するための漏れ圧力検出手段と、漏れ圧力検出手段の検出結果に基づいて減圧装置からの燃料ガス漏れを診断するための燃料ガス漏れ診断手段とを備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、減圧装置に設けられるリリーフ弁の吐出側が逃し通路を介して大気に通じる燃料排出通路に連通する。ここで、逃し通路には、所定圧力以上で開弁する第1逆止弁が設けられ、減圧装置を構成する各減圧弁の大気室と逃し通路がそれぞれ連通路に連通する。また、第1逆止弁より上流の逃し通路と連通路とから密閉空間が形成される。従って、減圧装置に燃料ガス漏れが発生した場合は、その漏れた燃料ガスがこの密閉空間に流れ込み、その密閉空間の中の圧力が変化する。そして、密閉空間の中の圧力が漏れ圧力として漏れ圧力検出手段により検出され、その検出結果に基づき、燃料ガス漏れ診断手段が減圧装置からの燃料ガス漏れを診断する。よって、減圧装置では、正規の燃料ガスの流れとは別に、同装置から漏れた燃料ガスが密閉空間に溜められ、その密閉空間の中の圧力が燃料ガス漏れの検出のために使われる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、燃料ガス漏れ診断手段は、漏れ圧力検出手段により検出される圧力が上昇したときに減圧装置に燃料ガス漏れがあると判定することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、漏れ圧力検出手段により検出される圧力が上昇するということは、密閉空間の中に漏れた燃料ガスが増えたことを意味する。従って、燃料ガス漏れ診断手段は、検出圧力の上昇から、減圧装置に燃料ガス漏れが生じたことを適正に判定できる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、密閉空間を大気へ開放するために開閉される開閉弁を更に備え、燃料ガス漏れ診断手段は、開閉弁を一旦開弁してから閉弁して密閉空間を大気へ一旦開放すると共に、その一旦開放後の密閉空間の中の圧力を漏れ圧力検出手段により検出し、一旦開放した直後の初期圧力と、一旦開放してから所定時間経過後の経過後圧力とを比較し、経過後圧力が初期圧力より上昇したときに減圧装置に燃料ガス漏れがあると判定することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、開閉弁の開弁により密閉空間が一旦大気へ開放されることにより、密閉空間の中の圧力が抜かれ大気圧力へ一旦リセットされる。従って、密閉空間を一旦開放した直後の大気圧力を初期圧力とし、所定時間経過後の経過後圧力が初期圧力と比較されることにより、経過後圧力の初期圧力に対する上昇が正確に判断され、燃料ガス漏れを正確に判定できる。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、燃料ガス漏れ診断手段は、密閉空間を大気へ一旦開放してからの早い時期と遅い時期に燃料ガス漏れを診断し、早い時期に燃料ガス漏れがあると判定した場合はリリーフ弁又は大気室からの外部漏れであると判定し、遅い時期に燃料ガス漏れがあると判定した場合は第1減圧弁から中通路への内部漏れであると判定することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項3に記載の発明の作用に加え、減圧装置においてリリーフ弁又は大気室から密閉空間への燃料ガスの外部漏れは、比較的短時間で進行する。一方、第1減圧弁から中通路への燃料ガスの内部漏れは、漏れた燃料ガスが密閉空間へ漏れるのに比較的長い時間を要する。従って、燃料ガス漏れ診断手段は、密閉空間を大気へ一旦開放してから早い時期に燃料ガス漏れがあると判定した場合は、外部漏れであると判定でき、遅い時期に燃料ガス漏れがあると判定した場合は、内部漏れがあると判定できる。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、密閉空間に新気を導入するための新気導入通路と、新気導入通路に設けられ、密閉空間へ向かう流れのみを許容し、所定圧力以上で開弁する第2逆止弁とを更に備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の作用に加え、密閉空間へ新気を導入する新気導入通路には、密閉空間へ向かう流れのみを許容する第2逆止弁が設けられるので、密閉空間へ漏れた燃料ガスが新気導入通路から大気へ漏れることがない。また、第2逆止弁は、所定圧力以上で開弁することから、所定圧力未満では、閉弁状態が保たれ、外部から密閉空間へ新気が導入されることがない。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、密閉空間には、所定の容積を有するチャンバが設けられたこと趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の作用に加え、第1逆止弁より上流の逃し通路と連通路とから形成される密閉空間の容積がチャンバにより増大し、密閉空間の容積のバラツキが緩和される。
上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、燃料供給装置は、減圧装置より下流の燃料供給通路上に設けられ、燃料ガスを噴射するためのインジェクタを更に備え、燃料ガス漏れ検出装置は、同装置の異常を診断するための装置異常診断手段を更に備え、装置異常診断手段は、燃料ガスの噴射と停止を交互に繰り返すようにインジェクタを制御すると共に、その間における密閉空間の中の圧力を漏れ圧力検出手段により検出し、燃料ガスを噴射したときの噴射時圧力と、燃料ガスの噴射を停止したときの停止時圧力とを比較し、噴射時圧力と停止時圧力との圧力差が所定値より大きくないときに燃料ガス漏れ検出装置の異常であると判定することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の作用に加え、燃料ガスの噴射と停止を交互に繰り返すように装置異常診断手段によりインジェクタが制御されることにより、燃料供給通路における燃料ガスの圧力に脈動が生じる。この圧力脈動は、減圧装置を介して燃料ガス漏れ検出装置を構成する密閉空間へも伝わることになる。そして、インジェクタが上記のように制御されるとき、燃料ガス漏れ検出装置が正常である場合は、密閉空間の中の圧力が適度に脈動し、燃料ガス漏れ検出装置に異常がある場合は、密閉空間の中の圧力が適度に脈動しなくなる。従って、装置異常診断手段が噴射時圧力と停止時圧力との圧力差を所定値と比較することにより、燃料ガス漏れ検出装置に異常があるか否を判定できる。
請求項1に記載の発明によれば、燃料供給装置における特定の閉空間としての減圧装置につき、燃料ガスを供給先へ供給しているときでも燃料ガス漏れを検出することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、減圧装置における燃料ガス漏れを精度良く検出することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、減圧装置における燃料ガス漏れを更に精度良く検出することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、減圧装置における燃料ガス漏れを、外部漏れと内部漏れに区別して検出することができ、燃料ガス漏れの形態を特定することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加え、密閉空間が圧力過剰になることを防止することができ、密閉空間を構成する配管の耐久性を確保することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の効果に加え、密閉空間への燃料ガスの漏れ量に対する圧力上昇感度を抑制することができ、燃料ガス漏れの検出精度を向上させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の効果に加え、燃料ガス漏れ検出装置そのものが正常であるか否かを確認することができ、これによって減圧装置に係る燃料ガス漏れを適正に検出することができる。
一実施形態に係り、燃料電池システムを示す概略構成図。 一実施形態に係り、高圧レギュレータを示す断面図と水素ガス漏れ検出装置を示す概略図。 一実施形態に係り、ガス漏れ検出制御の内容を示すフローチャート。 一実施形態に係り、装置異常診断制御の内容を示すフローチャート。
以下、本発明における燃料供給装置の燃料ガス漏れ検出装置を燃料電池システムに具体化した一実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態における燃料電池システムを概略構成図により示す。この燃料電池システムは、電動自動車に搭載され、その駆動用モータ(図示略)に電力を供給するために使用される。燃料電池システムは、燃料電池(FC)1と、水素ボンベ2とを備える。燃料電池1は、燃料ガスとしての水素ガスと酸化剤ガスとしてのエアの供給を受けて発電を行うようになっている。燃料電池1で発電した電力は、インバータ(図示略)を介して駆動用モータに供給されるようになっている。水素ボンベ2には、高圧の水素ガスが蓄えられる。
燃料電池1のアノード側には、水素供給装置が設けられる。この水素供給装置は、水素ボンベ2から燃料電池1へ水素ガスを供給するための水素供給通路3と、燃料電池1から導出される水素オフガスを大気へ排出するための水素排出通路4とを備える。水素ボンベ2の直下流の水素供給通路3には、水素ボンベ2から水素供給通路3への水素ガスの供給と遮断を切り替える電磁弁よりなる主止弁5が設けられる。水素排出通路4には、電磁弁よりなる第1切換弁6が設けられる。この実施形態では、水素供給装置が本発明の燃料供給装置の一例に相当し、燃料電池1が本発明の供給先の一例に相当し、水素供給通路3が本発明の燃料供給通路の一例に相当し、水素排出通路4が燃料排出通路の一例に相当する。
主止弁5より下流の水素供給通路3には、水素ガスを減圧するための高圧レギュレータ7が設けられる。主止弁5と高圧レギュレータ7との間の水素供給通路3には、その中の圧力を1次圧力P1として検出するための1次圧センサ31が設けられる。この1次圧力P1として、例えば「0.1〜90(MPa)」の範囲の値を当てはめることができる。この実施形態では、高圧レギュレータ7が本発明の減圧装置の一例に相当する。
高圧レギュレータ7は、直列に配置された第1レギュレータ8及び第2レギュレータ9と、第1レギュレータ8と第2レギュレータとを接続する中通路10と、中通路10から分岐する分岐通路10aと、分岐通路10aに設けられ、中通路10の圧力が過大になったときに水素ガスを外部へ逃がすための高圧リリーフ弁11とを備え、これらの部材が一つのユニットとして一体的に構成される。高圧レギュレータ7では、第1レギュレータ8により減圧された水素ガスの圧力が、第2レギュレータ9により更に減圧される。すなわち、高圧レギュレータ7では、水素ガスの圧力は2段階に減圧されるようになっている。この実施形態では、第1レギュレータ8が本発明の第1減圧弁の一例に相当し、第2レギュレータ9が本発明の第2減圧弁の一例に相当し、高圧リリーフ弁11が本発明のリリーフ弁の一例に相当する。
高圧レギュレータ7より下流の水素供給通路3には、燃料電池1へ供給される水素ガス流量を調節するための水素流量調節装置12が設けられる。水素流量調節装置12は、デリバリパイプ13と複数のインジェクタ14,15,16,17を含む。デリバリパイプ13は、水素供給通路3の水素ガスを複数のインジェクタ14〜17へ分配するためのものであり、所定の容積を有する。このデリバリパイプ13には、複数のインジェクタ14〜17が並列に接続される。デリバリパイプ13には、その中の圧力が所定値(例えば「3(MPa)」)以上になったときに開弁して圧力を抜くための中圧リリーフ弁18が設けられる。複数のインジェクタ14〜17は、通常流量を噴射する第1、第2及び第3のインジェクタ14〜16と、通常流量より少ない小流量を噴射する第4インジェクタ17とを含む。各インジェクタ14〜17には、その上流側に作用する水素ガスの圧力であって各インジェクタ14〜17の開弁を可能とする開弁圧力が設定される。この実施形態で、各インジェクタ14〜17の開弁圧力は、例えば、第1〜第3のインジェクタ14〜16の開弁圧力が「3(MPa)」に設定され、第4インジェクタ17の開弁圧力が「10(MPa)」に設定される。デリバリパイプ13の直上流の水素供給通路3には、その中の圧力を2次圧力P2として検出するための2次圧センサ32が設けられる。2次圧力P2として、例えば「1.1〜1.6(MPa)」の範囲の値を当てはめることができる。
各インジェクタ14〜17の下流側は、それぞれ水素供給通路3を介して燃料電池1に接続される。各インジェクタ14〜17の直下流の水素供給通路3には、その中の圧力を3次圧力P3として検出するための3次圧センサ33が設けられる。この3次圧力P3として、例えば「0.1〜0.3(MPa)」の範囲の値を当てはめることができる。3次圧センサ33より下流の水素供給通路3には、その中の圧力が所定値以上になったときに開弁して圧力を抜くための低圧リリーフ弁19が設けられる。
この実施形態では、水素流量調節装置12を構成するデリバリパイプ13、各インジェクタ14〜17、中圧リリーフ弁18、低圧リリーフ弁19、2次圧センサ32、3次圧センサ33及びそれらをつなぐ配管20は、一つのユニットとして一体的に構成される。
一方、燃料電池1のカソード側には、燃料電池1にエアを供給するためのエア供給通路21と、燃料電池1から導出されるエアオフガスを外部へ排出するためのエア排出通路22とが設けられる。エア供給通路21には、燃料電池1に供給されるエア流量を調節するためのエアポンプ23が設けられる。エアポンプ23より下流のエア供給通路21には、エア圧力P4を検出するためのエア圧センサ34が設けられる。エア排出通路22には、電磁弁よりなる第2切換弁24が設けられる。
上記構成において、水素ボンベ2から導出される水素ガスは、水素供給通路3を通り、主止弁5、高圧レギュレータ7、水素流量調節装置12を介して燃料電池1に供給される。燃料電池1に供給された水素ガスは、同電池1にて発電に使用された後、同電池1から水素オフガスとして水素排出通路4及び第1切換弁6を介して外部へ排出される。
また、上記構成において、エアポンプ23によりエア供給通路21へ吐出されたエアは燃料電池1に供給される。燃料電池1に供給されたエアは、同電池1にて発電に使用された後、同電池1からエアオフガスとしてエア排出通路22及び第2切換弁24を介して外部へ排出される。
上記した水素供給装置は、同装置における水素ガスの漏れを検出するように構成した水素ガス漏れ検出装置を備える。この検出装置は、逃し通路25、連通路26、第1逆止弁27と、密閉空間28、漏れ圧センサ29、新気導入通路30、エアフィルタ36、第2逆止弁37、開放通路38及び圧抜きVSV39を備える。逃し通路25は、高圧リリーフ弁11の吐出側から水素ガスを外部へ逃すために通路である。連通路26は、第1レギュレータ8の第1大気室68、第2レギュレータ9の第2弁室78及び第2大気室88(共に図2参照)に連通すると共に、逃し通路25に連通する。第1逆止弁27は、逃し通路25に設けられ、高圧リリーフ弁11から水素排出通路4へ向かうガスの流れのみを許容し、所定圧力以上で開弁する。密閉空間28は、第1逆止弁27より上流の逃し通路25と連通路26とから形成される。漏れ圧センサ29は、密閉空間28の中の圧力を漏れ圧力P5として検出する、新気導入通路30は、密閉空間28に新気を導入するための通路である。エアフィルタ36は、新気導入通路30の入口に設けられ、新気導入通路30に導入される外気を浄化するためのものである。第2逆止弁37は、新気導入通路30上に設けられ、密閉空間28へ向かうガスの流れのみを許容し、所定圧力以上で開弁
するようになっている。開放通路38は、密閉空間28を大気へ開放するための通路である。圧抜きVSV39は、開放通路38に設けられ、密閉空間28を大気へ開放するために開閉される電動式のVSV(バキューム・スイッチング・バルブ)により構成され、本発明の開閉弁の一例に相当する。開放通路38の一端は密閉空間28に接続され、他端はエアフィルタ36と第2逆止弁37との間の新気導入通路30に接続される。また、密閉空間28を構成する逃し通路25には、密閉空間28の容積を拡大するために所定の容積を有するチャンバ40が設けられる。この実施形態では、水素ガス漏れ検出装置が本発明の燃料ガス漏れ検出装置の一例に相当し、漏れ圧センサ29が本発明の漏れ圧力検出手段の一例に相当する。
この燃料電池システムは、システムの制御を司るコントローラ50を更に備える。コントローラ50は、燃料電池1へ供給される水素ガスの流れを制御するために、1次圧センサ31、2次圧センサ32及び3次圧センサ33の検出値に基づき、主止弁5、各インジェクタ14〜17を制御するようになっている。また、コントローラ50は、水素排出通路4の水素オフガスの流れを制御するために、第1切換弁6を制御するようになっている。一方、コントローラ50は、燃料電池1へ供給されるエアの流れを制御するために、エア圧センサ34の検出値に基づきエアポンプ23を制御するようになっている。また、コントローラ50は、エア排出通路22のエアオフガスの流れを制御するために、第2切換弁24を制御するようになっている。また、コントローラ50は、燃料電池1の発電に係る電圧値及び電流値をそれぞれ入力するようになっている。更に、コントローラ50は、漏れ圧センサ29の検出結果に基づいて高圧レギュレータ7からの水素ガスの漏れを診断するようになっている。同じく、コントローラ50は、漏れ圧センサ29の検出結果に基づいて水素供給装置の異常を診断するようになっている。コントローラ50は、中央処理装置(CPU)及びメモリを備え、燃料電池1へ供給される水素ガス量及びエア量を制御するために、メモリに記憶された所定の制御プログラムに基づいて各インジェクタ14〜17、エアポンプ23を制御するようになっている。この実施形態で、コントローラ50は、本発明の燃料ガス漏れ診断手段及び装置異常診断手段の一例に相当する。
次に、この実施形態の高圧レギュレータ7と水素ガス漏れ検出装置の関係について詳しく説明する。図2に、高圧レギュレータ7を断面図により示し、水素ガス漏れ検出装置を概略図により示す。図2に示すように、高圧レギュレータ7は、アルミ合金製のケーシング41を備え、そのケーシング41に、第1レギュレータ8、第2レギュレータ9、入口通路42、中通路10、出口通路44、分岐通路10a及び高圧リリーフ弁11が設けられる。入口通路42は、第1レギュレータ8により減圧される前の水素ガスが流入する通路である。中通路10は、第1レギュレータ8による減圧後であって第2レギュレータ9により減圧される前の水素ガスが流れる通路である。出口通路44は、第2レギュレータ9による減圧後の水素ガスが流出する通路である。
図2において、ケーシング41の左側(上流側)に第1レギュレータ8が、その右側(下流側)に第2レギュレータ9が配置される。分岐通路10aと高圧リリーフ弁11は、第1レギュレータ8と第2レギュレータ9との間に配置される。高圧リリーフ弁11は、分岐通路10aから逃し通路25へ向かう水素ガスの流れを許可し、その逆向きの流れを阻止するように構成される。この実施形態で、高圧リリーフ弁11は、中通路10の水素ガスの圧力が所定値(開弁圧)より大きくなったときに、分岐通路10aから逃し通路25へ向かう水素ガスの流れを許可するように構成される。ここでは、高圧リリーフ弁11の開弁圧が、中通路10における水素ガスの通常調整圧力に所定値αを加えた圧力より大きく設定される。この実施形態で、分岐通路10aと高圧リリーフ弁11は、中通路10の水素ガスの圧力が過大となったときだけ中通路10から逃し通路25へ水素ガスを逃すように機能する。
第1レギュレータ8は、ケーシング41に形成された第1シリンダ51と、第1シリンダ51の内部にて移動可能に設けられた第1ピストン52と、第1ピストン52から上方へ延びるロッド52aと、ロッド52aの上端に接触可能に設けられた第1弁体53と、第1弁体53を収容する第1弁室54と、第1弁室54に設けられた第1弁座55とを備える。第1弁室54には、第1弁体53を第1弁座55に着座(閉弁)する方向へ付勢するコイル形状をなす閉弁ばね56が設けられる。第1シリンダ51の中は、第1ピストン52により第1調圧室58と第1大気室68とに区画される。すなわち、第1シリンダ51において、第1ピストン52の上側には、水素ガスの圧力を調整するための第1調圧室58が設けられる。第1大気室68には、第1ピストン52とロッド52aを第1調圧室58へ向けて付勢するためのコイル形状をなす開弁ばね57が設けられる。すなわち、第1大気室68には、第1ピストン52及びロッド52aを介して第1弁体53を第1弁座55から離間(開弁)する方向へ付勢するための開弁ばね57が設けられる。
入口通路42は第1弁室54に連通する。第1弁体53は、ニードル形状をなし、第1弁室54の中で上下動可能に設けられる。第1弁座55は、第1弁室54の下端に設けられる。第1調圧室58は、第1弁座55より下方に位置し、第1弁体53が開弁したときに第1弁室54と連通する。ケーシング41には、開弁ばね57の下端に当接して同ばね57を保持するばね受け59と、ばね受け59を高さ調整可能にケーシング41にねじ止めされた止め部材60とを備える。
第1レギュレータ8に対応して、ケーシング41には、上方へ突出する円筒状の凸部41aが形成される。第1弁座55は、この凸部41aの上端に設けられる。凸部41aには、六角柱状に形成された継手ブロック61がねじ止めされる。入口通路42と第1弁室54は、この継手ブロック61に形成される。閉弁ばね56は、継手ブロック61と第1弁体53との間に設けられる。第1弁体53の外周にはテーパ部53aが形成され、そのテーパ部53aの下側には、ニードル部53bが形成される。ニードル部53bは、第1弁座55の弁孔55aを貫通して配置される。ニードル部53bの下端はロッド52aの上端に当接する。
第1ピストン52の外周縁には、第1シリンダ51の内壁との間をシールする環状のリップシール62が装着される。このリップシール62は、本発明のシール部材の一例に相当し、上方へV字状に開くリップ状断面を有する。開弁ばね57の上端は、第1ピストン52の下面に保持される。第1ピストン52の下部外周には、フッ素系樹脂製のウェアリング63が装着される。開弁ばね57の下端に当接するばね受け59には、通気孔59aが形成される。止め部材60には、通気孔59aを通して導入される外気に対して設けられたフィルタ部材64が固定される。第1大気室68は、通気孔59a及びフィルタ部材64を介して大気(外部)へ連通可能となっている。第1調圧室58は、中通路10を介して第2レギュレータ9の上流側に接続される。
従って、第1レギュレータ8は、入口通路42に供給される水素ガスの圧力と、第1調圧室58の水素ガスの圧力と、閉弁ばね56の付勢力と、開弁ばね57の付勢力とのバランスにより動作し、入口通路42に供給される水素ガスを減圧するようになっている。
第2レギュレータ9は、ケーシング41に形成された第2シリンダ71と、第2シリンダ71の内部にて移動可能に設けられた第2ピストン72と、第2ピストン72から下方へ延びる管状の第2弁体72aと、第2弁体72aの下端に対応して設けられた第2弁座73とを備える。第2シリンダ71の中は、第2ピストン72により第2調圧室77と第2大気室88とに区画される。すなわち、第2シリンダ71において、第2ピストン72の上側には、水素ガスの圧力を調整するための第2調圧室77が設けられる。また、第2大気室88には、第2ピストン72と第2弁体72aを第2調圧室77へ向けて付勢するためのコイル形状をなす開弁ばね74が設けられる。すなわち、第2大気室88には、第2ピストン72を介して第2弁体72aを第2弁座73から離間(開弁)する方向へ付勢するための開弁ばね74が設けられる。第2シリンダ71には、第2大気室88に対応して通気孔89が形成される。この通気孔89には、外部に対して設けられたフィルタ部材90が固定される。第2大気室88は、通気孔89及びフィルタ部材90を介して大気(外部)に連通する。第2ピストン72は、中空状に形成され、その中空部72cが第2弁体72aの中空部に連通する。第2ピストン72の外周には、第2シリンダ71の内壁との間をシールする環状でリップ状断面を有するリップシール75が設けられる。また、第2ピストン72の下部外周には、フッ素系樹脂製のウェアリング83が装着される。第2シリンダ71において、第2ピストン72の上側には、水素ガスの圧力を調整するための第2調圧室77が設けられる。
第2レギュレータ9において、出口通路44は第2調圧室77に連通する。第2シリンダ71の下側には、第2弁体72aと第2弁座73に対応して第2弁室78が設けられる。第2弁室78より下側にて、ケーシング41には、止め部材79がねじ止めされる。第2弁座73は、止め部材79の上部の凹みに嵌め込まれる。止め部材79には、第2弁座73を高さを調整するための調整ねじ80が設けられる。
第2調圧室77は、ケーシング41の上側から装着された蓋部材81により封鎖される。蓋部材81の下側には、第2ピストン72の上端に当接可能な凸部81aが形成される。この凸部81aの下端面は、第2ピストン72の上方への移動を規制する、すなわち第2ピストン72の可動範囲を規制するストッパ部となっている。このストッパ部に第2ピストン72の上端が当接したときは、第2調圧室77に円環状の空間が形成される。第2調圧室77は、出口通路44に常に連通する。
第2ピストン72及び第2弁体72aを貫通する中空部72cは、その両端がそれぞれ開口する。開弁ばね74の上端は、第2ピストン72の下面に保持される。開弁ばね74の下端は、第2シリンダ71の底部にて、その底部に形成された凸部71aを内包した状態で保持される。
この凸部71aの内側には、第2弁体72aの外周に摺接して第2弁室78をシールする環状でリップ状断面を有するリップシール76が設けられる。リップシール76の下方には、第2弁体72aの外周に摺接し支持する軸受82が設けられる。軸受82は、リップシール76の落下止めを兼ねる。第2弁室78は、軸受82の下方で略円筒状に形成され、中通路10に連通する。ケーシング41には、中通路10を加工するときに開けられた加工孔45,46が形成され、それら加工孔45,46はプラグ47により封止される。この実施形態で、リップシール75,76は、本発明のシール部材の一例に相当する。
従って、第2レギュレータ9は、第2弁室78に作用する、中通路10の水素ガスの圧力(第1レギュレータ8による減圧後の水素ガスの圧力)と、第2調圧室77に作用する、出口通路44の水素ガスの圧力と、開弁ばね74の付勢力とのバランスにより作動し、中通路10の水素ガスの圧力を更に減圧するようになっている。
高圧リリーフ弁11は、分岐通路10aに連通する弁室91に設けられ、弁室91に嵌合されたハウジング92と、弁室91の入口に形成された弁座93と、ハウジング92の中に収容され、弁座93に対し当接・離間する弁体94と、弁体94を弁座93へ向けた閉弁方向へ付勢するコイル形状をなす閉弁ばね95と、ハウジング92をケーシング41に対して抜け止めする押さえ板96とを備える。
従って、高圧リリーフ弁11は、中通路10から分岐通路10aを介して逃し通路25へ向かう水素ガスの流れを許可し、その逆向きの流れを阻止する。ここで、高圧リリーフ弁11は、中通路10における水素ガスの圧力がある圧力(開弁圧)より大きくなった場合に開弁して、中通路10から分岐通路10aを介して逃し通路25へ向かう水素ガスの流れを許可する。この実施形態では、高圧リリーフ弁11の開弁圧は、中通路10における水素ガスの通常調整圧力に所定値αを加算した圧力より大きく設定される。すなわち、高圧リリーフ弁11は、中通路10の水素ガスの圧力が所定値より過大となったときだけ中通路10の水素ガスを逃し通路25へ向けて逃すようになっている。
上記した水素供給装置において、高圧レギュレータ7は次のように動作する。図1において、水素ボンベ2から高圧レギュレータ7等を介して燃料電池1への水素ガスの供給が開始される。すると、図2に示すように、高圧レギュレータ7では、出口通路44から水素ガスが太矢印で示す方向へ流出し、第2レギュレータ9の第2調圧室77における水素ガスの圧力が低下する。そして、第2ピストン72及び第2弁体72aが上昇し、第2弁体72aが第2弁座73から離間して開弁する。これにより、第2弁室78の水素ガスが、第2ピストン72及び第2弁体72aの中空部72cを経由して第2調圧室77へ流れ、第2調圧室77における水素ガスの圧力が上昇する。そして、第2調圧室77における水素ガスの圧力が所定の圧力に達すると、第2ピストン72及び第2弁体72aが開弁ばね74に抗して押し下げられ、第2弁体72aの下端開口72bが第2弁座73に当接して閉弁する。これにより、第2弁室78から第2調圧室77へ向かう水素ガスの流れが遮断される。なお、予め、調整ねじ80のねじ込み量を調整することで、第2調圧室77における水素ガスの圧力を所定の最終圧力に設定することができる。
第2レギュレータ9の第2弁室78と第1レギュレータ8の第1調圧室58とは、中通路10を介して連通する。そのため、第2弁室78における水素ガスの圧力が低下すると、第1調圧室58における水素ガスが、中通路10を介して第2弁室78へ流れ、同弁室78における水素ガスの圧力が上昇する。このとき、第1レギュレータ8では、第1調圧室58における水素ガスの圧力が低下するので、開弁ばね57の付勢力によって第1ピストン52が上昇し、第1弁体53が上方へ押され、同弁体53が第1弁座55から離間して開弁する。これにより、入口通路42に供給される高圧の水素ガスが、第1弁室54を介して第1調圧室58へ流れ、第1調圧室58における水素ガスの圧力が、所定の中間圧力に保たれる。なお、予め、止め部材60のねじ込み量を調整することで、第1調圧室58における圧力を所定の中間圧力に設定することができる。
ここで、水素ボンベ2から燃料電池1への水素ガスの供給が停止すると、第2レギュレータ9の第2調圧室77における水素ガスの圧力が低下しなくなる。そのため、第1レギュレータ8から中通路10へ漏れ出た水素ガスの逃げ場がなくなり、中通路10における水素ガスの圧力が上昇する。中通路10における水素ガスの圧力が所定値以上になると、その圧力が分岐通路10aから高圧リリーフ弁11に作用し、同弁11が開弁する。これにより、中通路10における水素ガスが、分岐通路10a及び高圧リリーフ弁11を介して逃し通路25へ放出され、逃される。このため、中通路10に通じる第1調圧室58や第2弁室78に面して又は隣接して設けられたリップシール62,76に対し、水素ガスによる過剰な圧力負荷がかかることを回避することができる。この結果、リップシール62,76のシール不良や破損を防止することができる。また、分岐通路10a及び高圧リリーフ弁11を介して逃し通路25へ逃がされた水素ガスは、チャンバ40及び第1逆止弁27を介して水素排出通路4へ流れて外部へ排出される。
水素ボンベ2に貯留された水素ガスは、充填設備によっては「約80〜90(MPa)」程度の圧力で充填される場合がある。一方、この高圧レギュレータ7から各インジェクタ14〜17へ供給される水素ガスの圧力は、「1.0〜1.5(MPa)」程度の圧力まで減圧される。従って、この高圧レギュレータ7は、例えば、第1レギュレータ8では「約80〜90(MPa)」程度の圧力の水素ガスを「約3.0〜2.5(MPa)」程度まで減圧し、第2レギュレータ9では「約3.0〜2.5(MPa)」程度の圧力の水素ガスを「約1.0〜1.5(MPa)」程度まで減圧するようになっている。
この実施形態によれば、ユニット化された高圧レギュレータ7において、第1レギュレータ8が開弁した状態のまま故障して中通路10に過剰な水素ガスの圧力が作用しても、高圧リリーフ弁11が開弁し、中通路10における水素ガスの圧力が逃し通路25へ逃される。
また、この実施形態では、分岐通路10aと高圧リリーフ弁11が、第1レギュレータ8と第2レギュレータ9との間の余裕スペースに配置されるので、ユニットとしての高圧レギュレータ7に特別なスペースを設ける必要がない。このため、第1レギュレータ8と第2レギュレータ9を含む高圧レギュレータ7の体格が、分岐通路10aと高圧リリーフ弁11を設けることで大きくなることを防止することができる。
次に、高圧レギュレータ7での水素ガス漏れを検出するためにコントローラ50が実行するガス漏れ検出制御の内容について説明する。図3に、その制御内容をフローチャートにより示す。
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ100で、コントローラ50は、圧抜きフラグXVOが「0」であるか否かを判断する。このフラグXVOは、圧抜きVSV39が開閉制御された場合に「1」に設定される。この判断結果が肯定となる場合、圧抜きVSV39が開閉制御されていないことから、コントローラ50は処理をステップ110へ移行する。この判断結果が否定となる場合、圧抜きVSV39が開閉制御されたことから、コントローラ50は処理をステップ150へジャンプする。
ステップ110で、コントローラ50は、圧抜きVSV39を開閉制御する。例えば、コントローラ50は、閉弁状態の圧抜きVSV39を5秒間だけ開弁した後閉弁することができる。これにより密閉空間28の中の圧力が、開放通路38、新気導入通路30及びエアフィルタ36を介して一旦大気へ抜かれる。
次に、ステップ120で、コントローラ50は、漏れ圧センサ29の検出値に基づき、圧抜き後の密閉空間28における漏れ圧力P5を取り込む。
次に、ステップ130で、コントローラ50は、今回取り込まれた漏れ圧力P5を初期漏れ圧力P5Sとして設定する。
次に、ステップ140で、コントローラ50は、圧抜きフラグXVOを「1」に設定した後、処理をステップ100へ戻す。
ステップ100から移行してステップ150では、コントローラ50は、圧抜き後経過時間TOPを取り込む。ここで、コントローラ50は、ステップ110で圧抜きVSV39を開閉制御してからの経過時間をカウントしている。
次に、ステップ160で、コントローラ50は、漏れ圧センサ29の検出値に基づき、そのときの漏れ圧力P5を取り込む。
次に、ステップ170で、コントローラ50は、圧抜き後経過時間TOPが所定値A1より短いか否かを判断する。コントローラ50は、この判断結果が肯定となる場合に処理をステップ180へ移行し、この判断結果が否定となる場合に処理をステップ220へ移行する。
ステップ180では、コントローラ50は、漏れ圧力P5と初期漏れ圧力P5Sとの圧力差が所定値B1以上であるか否かを判断する。すなわち、コントローラ50は、圧抜きVSV39を開閉制御した後であって圧抜き後経過時間TOPが短いときに漏れ圧力P5がある程度上昇したか否かを判断するのである。コントローラ50は、この判断結果が肯定となる場合、すなわち漏れ圧力P5がある程度上昇した場合に処理をステップ190へ移行し、この判断結果が否定となる場合、すなわち漏れ圧力P5がさほど上昇しなかった場合に処理をステップ210へ移行する。
ステップ210では、コントローラ50は、漏れ判定フラグXLKを「0」に設定した後、処理をステップ220へ移行する。
ステップ190では、圧力差が所定値B1以上と大きいことから、コントローラ50は、高圧リリーフ弁11、リップシール62,75,76からのガス漏れ(高圧レギュレータ7の外部漏れ)であると判定する。このとき、コントローラ50は、その異常判定結果をメモリに記憶したり、運転者への報知動作をしたりすることができる。
そして、ステップ200で、コントローラ50は、漏れ判定フラグXLKを「1」に設定した後、処理をステップ100へ戻す。
一方、ステップ170又はステップ210から移行してステップ220では、コントローラ50は、漏れ判定フラグXLKが「0」であるか否か、すなわち漏れ判定が未実行であるか否かを判断する。コントローラ50は、この判断結果が肯定となる場合に処理をステップ230へ移行し、この判断結果が否定となる場合に処理をステップ100へ戻す。
ステップ230では、コントローラ50は、漏れ圧力P5と初期漏れ圧力P5Sとの圧力差が所定値C1(C1≧B1)以上であるか否かを判断する。すなわち、コントローラ50は、圧抜きVSV39を開閉制御した後であって圧抜き後経過時間TOPが長くなったときに漏れ圧力P5がある程度上昇したか否かを判断するのである。コントローラ50は、この判断結果が肯定となる場合、すなわち漏れ圧力P5がある程度上昇した場合に処理をステップ240へ移行し、この判断結果が否定となる場合、すなわち漏れ圧力P5がさほど上昇しなかった場合に処理をステップ100へ戻す。
ステップ240で、コントローラ50は、第1レギュレータ8からのガス漏れ(高圧レギュレータ7の内部漏れ)であると判定する。このとき、コントローラ50は、その異常判定結果をメモリに記憶したり、運転者への報知動作をしたりすることができる。
そして、ステップ250で、コントローラ50は、漏れ判定フラグXLKを「1」に設定した後、処理をステップ100へ戻す。
上記制御によれば、コントローラ50は、漏れ圧センサ29の検出結果に基づいて高圧レギュレータ7からの水素ガスの漏れを診断するようになっている。詳しくは、コントローラ50は、圧抜きVSV39を開閉制御した後に漏れ圧センサ29により検出される漏れ圧力P5がある程度上昇したときに高圧レギュレータ7に水素ガス漏れがあると判断するのである。
ここで、コントローラ50は、圧抜きVSV39を一旦開弁してから閉弁して密閉空間28を大気へ一旦開放すると共に、その一旦開放後の密閉空間28の中の圧力を漏れ圧センサ29により適宜検出し、一旦開放した直後の初期漏れ圧力P5Sと、一旦開放してから所定時間(所定値A1)経過後の経過後圧力(漏れ圧力P5)とを比較し、漏れ圧力P5が初期漏れ圧力P5Sより上昇したときに高圧レギュレータ7に水素ガス漏れがあると判断するようになっている。
また、コントローラ50は、密閉空間28を大気へ一旦開放してから早い時期(TOP<A1)と遅い時期(TOP≧A1)に水素ガスの漏れを診断し、早い時期(TOP<A1)に水素ガス漏れがあると判断した場合は高圧リリーフ弁11又は各大気室68,88からの外部漏れであると判断し、遅い時期(TOP≧A1)に水素ガス漏れがあると判断した場合は第1レギュレータ8から中通路10への内部漏れであると判断するようになっている。
以上説明したこの実施形態における水素供給装置の水素ガス漏れ検出装置によれば、高圧レギュレータ7に設けられる高圧リリーフ弁11の吐出側が逃し通路25を介して大気に通じる水素排出通路4に連通する。ここで、逃し通路25には、所定圧力以上で開弁する第1逆止弁27が設けられ、高圧レギュレータ7を構成する各レギュレータ8,9の各大気室68,88と逃し通路25がそれぞれ連通路26に連通する。また、第1逆止弁27より上流の逃し通路25と連通路26とから密閉空間28が形成される。従って、高圧レギュレータ7に水素ガス漏れが発生した場合は、その漏れた水素ガスがこの密閉空間28に流れ込み、その密閉空間28の中の圧力が変化する。そして、密閉空間28の中の圧力が漏れ圧力P5として漏れ圧センサ29により検出され、その検出結果に基づき、コントローラ50が高圧レギュレータ7からの燃料ガス漏れを診断することになる。よって、高圧レギュレータ7では、入口通路42から出口通路44へ向かう正規の水素ガスの流れとは別に、同レギュレータ7から漏れた水素ガスが密閉空間28に溜められ、その密閉空間28の中の圧力が水素ガス漏れの検出のために使われる。このため、水素供給装置における特定の閉空間としての高圧レギュレータ7につき、水素ガスを燃料電池1へ供給しているときでも水素ガス漏れを検出することができる。すなわち、水素供給装置による燃料電池1への水素ガスの供給及びその停止にかかわらず、高圧レギュレータ7からの水素ガス漏れを検出することができる。
この実施形態では、漏れ圧センサ29により検出される漏れ圧力P5が上昇するということは、密閉空間28の中へ漏れた水素ガスが増えたことを意味する。従って、コントローラ50は、検出される漏れ圧力P5の上昇から、高圧レギュレータ7に水素ガス漏れが生じたことを適正に判定できる。この結果、高圧レギュレータ7における水素ガス漏れを精度良く検出することができる。
この実施形態では、圧抜きVSV39の開弁により密閉空間28が一旦大気へ開放されることにより、密閉空間28の中の圧力が抜かれ大気圧力へ一旦リセットされる。従って、密閉空間28を一旦開放した直後の大気圧力を初期漏れ圧力P5Sとし、所定時間経過後の漏れ圧力P5が初期漏れ圧力P5Sと比較されることにより、所定時間経過後の漏れ圧力P5の初期漏れ圧力P5Sに対する上昇が適正に判断される。ここで、圧抜きVSV39により密閉空間28の圧力抜きを行わなかったとすると、高圧レギュレータ7から水素ガスの微少漏れ(許容レベル程度の漏れ)があった場合でも、時間が経過すると密閉空間28の中の圧力が上昇し、水素ガス漏れであるとの判定に至るおそれがある。この実施形態では、圧抜きVSV39を一旦開弁して密閉空間28の圧力抜きを実施することにより、単位時間当たりの水素ガス漏れ量を検出することができ、その漏れ量を精度よく検出することができる。この結果、高圧レギュレータ7における水素ガス漏れを更に精度良く検出することができる。
この実施形態では、高圧レギュレータ7において高圧リリーフ弁11又は各大気室68,88から密閉空間28への水素ガスの外部漏れは、比較的短時間で進行する。一方、第1レギュレータ8から中通路10への水素ガスの内部漏れは、漏れた水素ガスが密閉空間28へ漏れるのに比較的長い時間を要する。従って、コントローラ50は、密閉空間28を大気へ一旦開放してから早い時期に水素ガス漏れがあると判定した場合は、外部漏れであると判定できる。一方、密閉空間28を大気へ一旦開放してから遅い時期に水素ガス漏れがあると判定した場合は、内部漏れであると判定できる。このため、高圧レギュレータ7における水素ガス漏れを、外部漏れと内部漏れに区別して検出することができ、水素ガス漏れの形態を特定することができる。
この実施形態では、密閉空間28へ新気を導入する新気導入通路30には、密閉空間28へ向かう流れのみを許容する第2逆止弁37が設けられるので、密閉空間28へ漏れた水素ガスが新気導入通路30から大気へ漏れることがない。また、第2逆止弁37は、所定圧力以上で開弁することから、所定圧力未満では、閉弁状態が保たれ、外部から密閉空間28へ新気(大気)が導入されることがない。このため、密閉空間28が圧力過剰になることを防止することができ、密閉空間28を構成する配管の耐久性を確保することができる。
この実施形態では、第1逆止弁27より上流の逃し通路25と連通路26とから形成される密閉空間28の容積がチャンバ40により増大し、密閉空間28の容積のバラツキが緩和される。このため、密閉空間28への水素ガスの漏れ量に対する圧力上昇感度を抑制することができ、水素ガス漏れの検出精度を向上させることができる。
次に、この実施形態のガス漏れ検出装置に係る異常を診断するためにコントローラ50が実行する装置異常診断制御の内容について説明する。図4に、その制御内容をフローチャートにより示す。
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ300で、コントローラ50は、装置判定完了フラグXLOSが「0」であるか否かを判断する。このフラグXLOSは、ガス漏れ検出装置の異常に係る判定が完了した場合に「1」に、その判定が未完了の場合に「0」に設定されるようになっている。コントローラ50は、この判断結果が肯定となる場合に処理をステップ310へ移行し、この判断結果が否定となる場合に処理をステップ300へ戻す。
次に、ステップ310で、コントローラ50は、インジェクタ14〜17がデューティ噴射中であるか否かを判断する。すなわち、コントローラ50は、水素供給装置の水素流量調節装置12を構成する各インジェクタ14〜17の少なくとも一つが断続的に開弁を繰り返すデューティ噴射中であるか否かを判断するのである。コントローラ50は、この判断結果が肯定となる場合に処理をステップ320へ移行し、この判断結果が否定となる場合に処理をステップ300へ戻す。
次に、ステップ320で、コントローラ50は、圧抜きVSV39を開閉制御する。例えば、コントローラ50は、閉弁状態の圧抜きVSV39を5秒間だけ開弁した後閉弁することができる。これにより密閉空間28の中の圧力が、開放通路38、新気導入通路30及びエアフィルタ36を介して一旦大気へ抜かれる。
次に、ステップ330で、コントローラ50は、デューティ噴射中のインジェクタ14〜17が開弁のときであるか否かを判断する。コントローラ50は、この判断結果が肯定となる場合に処理をステップ340へ移行し、この判断結果が否定となる場合に処理をステップ360へ戻す。
ステップ340では、インジェクタ14〜17が開弁のときに圧抜き後の漏れ圧力P5を、漏れ圧センサ29の検出結果に基づき取り込む。
次に、ステップ350で、コントローラ50は、その取り込まれた漏れ圧力P5を、インジェクタ14〜17が開弁されたときの開弁漏れ圧力P5IONとして設定する。
一方、ステップ330から移行してステップ360では、コントローラ50は、インジェクタ14〜17が閉弁のときに圧抜き後の漏れ圧力P5を、漏れ圧センサ29の検出結果に基づき取り込む。
次に、ステップ370で、コントローラ50は、その取り込まれた漏れ圧力P5を、インジェクタ14〜17が閉弁されたときの閉弁漏れ圧力P5IOFとして設定する。
そして、ステップ350又はステップ370から移行してステップ380では、コントローラ50は、開弁漏れ圧力P5IONと閉弁漏れ圧力P5IOFの両方を設定したか否かを判断する。コントローラ50は、この判断結果が肯定となる場合に処理をステップ390へ移行し、この判断結果が否定となる場合に処理をステップ330へ戻す。
ステップ390では、コントローラ50は、開弁漏れ圧力P5IONと閉弁漏れ圧力P5IOFとの圧力差が所定値D1より大きいか否かを判断する。すなわち、コントローラ50は、インジェクタ14〜17の開弁時における漏れ圧力P5の方が閉弁時における漏れ圧力P5よりもある程度高いか否かを判断するのである。コントローラ50は、この判断結果が肯定となる場合に処理をステップ400へ移行し、この判断結果が否定となる場合に処理をステップ420へ移行する。
ステップ400では、コントローラ50は、装置正常判定、すなわち、ガス漏れ検出装置が正常であるとの判定をする。このとき、コントローラ50は、その正常判定結果をメモリに記憶することができる。
次に、ステップ410で、コントローラ50は、正常判定フラグXLSを「1」に設定する。
一方、ステップ420では、コントローラ50は、装置異常判定、すなわち、ガス漏れ検出装置が異常であるとの判定をする。このとき、コントローラ50は、その異常判定結果をメモリに記憶したり、運転者への報知動作をしたりすることができる。
次に、ステップ430で、コントローラ50は、正常判定フラグXLSを「0」に設定する。
そして、ステップ410又はステップ430から移行してステップ440では、コントローラ50は、装置判定完了フラグXLOSを「1」に設定して処理をステップ300へ戻す。
上記制御によれば、コントローラ50は、水素ガスの噴射と停止を交互に繰り返すようにインジェクタ14〜17をデューティ噴射制御すると共に、その間における密閉空間28の中の漏れ圧力P5を漏れ圧センサ29により検出する。そして、水素ガスを噴射したときの、すなわちインジェクタ14〜17を開弁したときの噴射時圧力(開弁漏れ圧力P5ION)と、水素ガスの噴射を停止したときの、すなわちインジェクタ14〜17を閉弁したときの停止時圧力(閉弁漏れ圧力P5IOF)とを比較し、噴射時圧力(開弁漏れ圧力P5ION)と停止時圧力(閉弁漏れ圧力P5IOF)との差が所定値D1より大きくないときに水素ガス漏れ検出装置の異常であると判断するようになっている。
以上説明したこの実施形態における水素供給装置の水素ガス漏れ検出装置によれば、水素ガスの噴射と停止を交互に繰り返すようにコントローラ50により各インジェクタ14〜17が制御されることにより、水素供給通路3における水素ガスの圧力に脈動が生じる。この圧力脈動は、高圧レギュレータ7を介して水素ガス漏れ検出装置を構成する密閉空間28へも伝わることになる。そして、各インジェクタ14〜17が上記のように制御されるとき、水素ガス漏れ検出装置が正常である場合は、密閉空間28の中の圧力が適度に脈動し、水素ガス漏れ検出装置に異常がある場合は、密閉空間28の中の圧力が適度に脈動しなくなる。従って、コントローラ50が、漏れ圧センサ29により検出される、噴射時圧力と停止時圧力との圧力差を所定値と比較することにより、水素ガス漏れ検出装置に異常があるか否を判定できる。このため、水素ガス漏れ検出装置そのものが正常であるか否かを確認することができ、これによって高圧レギュレータ7に係る水素ガス漏れを適正に検出することができる。すなわち、水素ガス漏れ検出装置が正常であると確認できた場合における高圧レギュレータ7に関する水素ガス漏れの検出結果を、信頼性の高いものと評価することができる。
なお、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜に変更して実施することもできる。
(1)前記実施形態では、水素ガス漏れ検出装置そのものの異常と高圧レギュレータ7の水素ガス漏れの両方を検出できるように構成したが、高圧レギュレータ7からの水素ガス漏れのみを検出できるように構成することもできる。
(2)前記実施形態では、高圧レギュレータ7の水素ガス漏れにつき、外部漏れと内部漏れの両方を区別して検出できるように構成したが、外部漏れ又は内部漏れを検出できるように構成することもできる。
(3)前記実施形態では、本発明の減圧装置を2つのレギュレータ8,9を含む高圧レギュレータ7に具体化したが、本発明の減圧装置を三つ以上のレギュレータを含む高圧レギュレータに具体化することもできる。
(4)前記実施形態では、水素流量調節装置12に、4つのインジェクタ14〜17を設けたが、インジェクタの数は四つに限られるものではなく、1つであっても4つ以外の複数であってもよい。
(5)前記実施形態では、燃料供給装置を水素ガスを供給するための水素供給装置に具体化したが、燃料ガスを供給するための装置であれば、水素ガス以外の、例えば液化天然ガス(LNG)を供給するためのLPG供給装置であってもよい。
この発明は、燃料ガスを供給先へ供給する燃料供給装置に利用することができる。
1 燃料電池(供給先)
3 水素供給通路(燃料供給通路)
4 水素排出通路(燃料排出通路)
7 高圧レギュレータ(減圧装置)
8 第1レギュレータ(第1減圧弁)
9 第2レギュレータ(第2減圧弁)
10 中通路
10a 分岐通路
11 高圧リリーフ弁
14 第1インジェクタ
15 第2インジェクタ
16 第3インジェクタ
17 第4インジェクタ
25 逃し通路
26 連通路
27 第1逆止弁
28 密閉空間
29 漏れ圧センサ
30 新気導入通路
37 第2逆止弁
38 開放通路
39 圧抜きVSV
40 チャンバ
50 コントローラ(燃料ガス漏れ診断手段,装置異常診断手段)
52 第1ピストン
57 開弁ばね(付勢手段)
58 第1調圧室
62 リップシール(シール部材)
68 第1大気室
72 第2ピストン
74 開弁ばね(付勢手段)
75 リップシール(シール部材)
76 リップシール(シール部材)
77 第2調圧室
88 第2大気室
P5 漏れ圧力(経過後圧力)
P5S 初期漏れ圧力(初期圧力)
P5ION 開弁漏れ圧力(噴射時圧力)
P5IOF 閉弁漏れ圧力(停止時圧力)

Claims (7)

  1. 供給先へ燃料ガスを供給する燃料供給装置における燃料ガス漏れを検出するように構成した燃料ガス漏れ検出装置であって、
    前記燃料供給装置は、
    前記供給先へ燃料ガスを供給するための燃料供給通路と、
    前記供給先から排出される燃料ガスを大気へ排出するための燃料排出通路と、
    前記燃料供給通路上に設けられ、前記燃料ガスを減圧するための減圧装置と、
    前記減圧装置は、直列に配置された複数の減圧弁を備え、最上流に配置された第1減圧弁とその次に配置された第2減圧弁とを含み、前記第1減圧弁と前記第2減圧弁とを接続する中通路と、前記中通路の圧力が過大となったときに前記燃料ガスを外部へ逃すためのリリーフ弁とを含むことと、
    前記各減圧弁は、燃料ガスを調圧するための調圧室と、前記調圧室内にて軸方向へ移動可能に設けられたピストンと、前記ピストンを軸方向へ付勢するための付勢手段と、前記調圧室内の気密性を確保するために前記ピストンと前記調圧室の内壁との間に設けられたシール部材と、前記シール部材により区画され、前記調圧室とは反対側に形成される大気室とを含むことと
    を備え、
    前記燃料ガス漏れ検出装置は、
    前記リリーフ弁の吐出側から前記燃料ガスを逃すために前記燃料排出通路に連通する逃し通路と、
    前記各減圧弁の前記大気室に連通すると共に前記逃し通路に連通する連通路と、
    前記逃し通路に設けられ、前記リリーフ弁から前記燃料排出通路へ向かう流れのみを許容し、所定圧力以上で開弁する第1逆止弁と、
    前記第1逆止弁より上流の前記逃し通路と前記連通路とから形成される密閉空間と、
    前記密閉空間の中の圧力を漏れ圧力として検出するための漏れ圧力検出手段と、
    前記漏れ圧力検出手段の検出結果に基づいて前記減圧装置からの前記燃料ガス漏れを診断するための燃料ガス漏れ診断手段と
    を備えたことを特徴とする燃料供給装置の燃料ガス漏れ検出装置。
  2. 前記燃料ガス漏れ診断手段は、前記漏れ圧力検出手段により検出される圧力が上昇したときに前記減圧装置に前記燃料ガス漏れがあると判定することを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置の燃料ガス漏れ検出装置。
  3. 前記密閉空間を大気へ開放するために開閉される開閉弁を更に備え、
    前記燃料ガス漏れ診断手段は、前記開閉弁を一旦開弁してから閉弁して前記密閉空間を大気へ一旦開放すると共に、その一旦開放後の前記密閉空間の中の圧力を前記漏れ圧力検出手段により検出し、前記一旦開放した直後の初期圧力と、前記一旦開放してから所定時間経過後の経過後圧力とを比較し、前記経過後圧力が前記初期圧力より上昇したときに前記減圧装置に前記燃料ガス漏れがあると判定することを特徴とする請求項2に記載の燃料供給装置の燃料ガス漏れ検出装置。
  4. 前記燃料ガス漏れ診断手段は、前記密閉空間を大気へ一旦開放してからの早い時期と遅い時期に前記燃料ガス漏れを診断し、前記早い時期に前記燃料ガス漏れがあると判定した場合は前記リリーフ弁又は前記大気室からの外部漏れであると判定し、前記遅い時期に前記燃料ガス漏れがあると判定した場合は前記第1減圧弁から前記中通路への内部漏れであると判定することを特徴とする請求項3に記載の燃料供給装置の燃料ガス漏れ検出装置。
  5. 前記密閉空間に新気を導入するための新気導入通路と、
    前記新気導入通路に設けられ、前記密閉空間へ向かう流れのみを許容し、所定圧力以上で開弁する第2逆止弁と
    を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料供給装置の燃料ガス漏れ検出装置。
  6. 前記密閉空間には、所定の容積を有するチャンバが設けられたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃料供給装置の燃料ガス漏れ検出装置。
  7. 前記燃料供給装置は、前記減圧装置より下流の前記燃料供給通路上に設けられ、前記燃料ガスを噴射するためのインジェクタを更に備え、
    前記燃料ガス漏れ検出装置は、同装置の異常を診断するための装置異常診断手段を更に備え、
    前記装置異常診断手段は、前記燃料ガスの噴射と停止を交互に繰り返すように前記インジェクタを制御すると共に、その間における前記密閉空間の中の圧力を前記漏れ圧力検出手段により検出し、前記燃料ガスを噴射したときの噴射時圧力と、前記燃料ガスの噴射を停止したときの停止時圧力とを比較し、前記噴射時圧力と前記停止時圧力との圧力差が所定値より大きくないときに前記燃料ガス漏れ検出装置の異常であると判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の燃料供給装置の燃料ガス漏れ検出装置。
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