JP2017039326A - 穿孔設備 - Google Patents

穿孔設備 Download PDF

Info

Publication number
JP2017039326A
JP2017039326A JP2016214778A JP2016214778A JP2017039326A JP 2017039326 A JP2017039326 A JP 2017039326A JP 2016214778 A JP2016214778 A JP 2016214778A JP 2016214778 A JP2016214778 A JP 2016214778A JP 2017039326 A JP2017039326 A JP 2017039326A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutter
drilling
movable support
diameter
support cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016214778A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6247369B2 (ja
Inventor
藤田 靖
Yasushi Fujita
靖 藤田
昭人 戸継
Akito Totsugi
昭人 戸継
忠秀 山本
Tadahide Yamamoto
忠秀 山本
智久 山下
Tomohisa Yamashita
智久 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Waterworks Technology Development Organization Co Ltd
Original Assignee
Waterworks Technology Development Organization Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Waterworks Technology Development Organization Co Ltd filed Critical Waterworks Technology Development Organization Co Ltd
Priority to JP2016214778A priority Critical patent/JP6247369B2/ja
Publication of JP2017039326A publication Critical patent/JP2017039326A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6247369B2 publication Critical patent/JP6247369B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Abstract

【課題】穿孔機のスピンドルに作用する穿孔終了時の荷重負担を軽減して、スピンドルの荷重による傾動や撓み変形によってカッターが引き戻せなくなる不都合を解消すると同時に、穿孔機の小型化とそれに伴う工事スペースの縮小化とによって工事コストの低廉化を達成する。
【解決手段】穿孔機Aの円筒状のカッター1の出退方向に沿って往復移動自在で、且つ、カッター1及びこれの内部に保持されている切片の荷重を受け止め可能な可動支持体Cと、この可動支持体Cをカッター1の出退方向に沿って移動案内する移動案内手段Dと、可動支持体Cを移動操作する移動操作手段Eとが備えら、可動支持体Cには、カッター1の駆動回転ならびに出退移動を摺接案内する摺接ガイド部が設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、既存の鉄筋コンクリート製の浄水池・配水池等の貯水池での管路増設工事、或いは、鉄筋コンクリート製の貯水地の増設に伴う管連絡工事等を行う場合に必要となる穿孔技術で、詳しくは、構造体や配管等の被穿孔面に穿孔機の円筒状のカッターで穿孔する技術の改良に関する。
例えば、コンクリート製の構造体に穿孔機の円筒状のカッターで貫通孔を形成する場合、一般に、穿孔機のスピンドルの先端部に、構造体の被穿孔面に形成される貫通孔の設定内径に該当する設定穿孔径の円筒状のカッターを取付け、このカッターで構造体の被穿孔面に設定内径の貫通孔を形成し、この穿孔に伴って発生した円柱状の切片を収納しているカッターを構造体から抜き出す方法が採られている(特許文献1、2参照)。
特開平8−112813号公報 特開平8−260863号公報 特開2001−182337号公報
しかし、貫通孔の穿孔径が大きくなると、それに伴って回収される円柱状の切片の重量が非常に大きくなるため、特に、横向きの貫通孔を形成する場合では、穿孔機のスピンドルが垂れ下がり側に傾動や撓み変形するため、円柱状の回収切片を収納しているカッターを引き戻すことができなくなる事態が発生する可能性がある。
そのため、穿孔機のスピンドルの直径を大きくし、且つ、軸受け構造を頑丈に構成する必要があり、穿孔機の大型化とそれに伴う工事スペースの拡大によって工事コストの高騰化を招来する不都合がある。
また、特許文献3に示すように、円柱状の切片を構造体側に残したまま円筒状のカッターを抜き出し、構造体側に残置された円柱状の切片を抜き出す切片抜出装置と、構造体の貫通孔から突出する切片を輪切りにするワイヤーソーとを用いて、残置切片を細断撤去する方法が提案されているが、この方法による場合では、構造体の貫通孔と重量のある円柱状の切片との間からカッターを引き抜く際に大きな引き抜き操作力が必要で、穿孔機の大型化を招来するとともに、穿孔機以外に切片抜出装置とワイヤーソーとが必要であるため、工事コストの高騰化を招来する不都合があった。
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、穿孔機のスピンドルに作用する穿孔終了時の荷重負担を軽減して、スピンドルの荷重による傾動や撓み変形によってカッターが引き戻せなくなる不都合を解消すると同時に、穿孔機の小型化とそれに伴う工事スペースの縮小化とによって工事コストの低廉化を達成することのできる穿孔補助装置及びコンクリート製構造体の穿孔方法を提供する点にある。
本発明による第1の特徴構成は、穿孔機の円筒状のカッターの出退方向に沿って往復移動自在で、且つ、前記カッター及びこれの内部に保持される切片の荷重を受け止め可能な
可動支持体と、この可動支持体をカッターの出退方向に沿って移動案内する移動案内手段と、前記可動支持体を移動操作する移動操作手段とが備えられているとともに、前記可動支持体には、前記カッターの駆動回転及び出退移動を摺接案内する摺接ガイド部が設けられている点にある。
上記構成によれば、例えば、構造体等の被穿孔面に穿孔機の円筒状のカッターで貫通孔を形成する際、移動案内手段によって所定位置に移動案内された可動支持体に対して、カッターを駆動回転させながら被穿孔面側に送り込み移動させる。
このとき、カッターは可動支持体の摺接ガイド部に摺接しながら送り込み移動されるため、被穿孔面の穿孔設定位置にカッターの穿孔径に相当する設定内径の貫通孔を正確に形成することができる。
そして、穿孔終了時には、カッター内に入り込み状態で分離された切片の重量がカッターに加わるが、このカッター及び切片の荷重は貫通孔の内周面で支持され、カッターの引き戻し移動に連れて可動支持体の摺接ガイド部側に移行すると、カッター及び切片の荷重は可動支持体の摺接ガイド部でも受け止められ、最終的には可動支持体の摺接ガイド部に支持される。
この状態で切片を内部に保持するカッターと可動支持体とを被穿孔面から離間した初期位置に戻し移動させる。
したがって、穿孔径の大径化によって回収切片が重量化しても、穿孔機のスピンドルに作用する穿孔終了時の荷重負担を軽減することができるので、スピンドルの荷重による傾動や撓み変形によってカッターが引き戻せなくなる不都合を解消することができるとともに、スピンドルを大径化する必要がないため、穿孔機の小型化とこれに伴う工事スペースの縮小化とによって工事コストの低廉化を達成することができる。
本発明による第2の特徴構成は、前記カッターが、前記被穿孔面に形成される貫通孔の設定内径に該当する設定穿孔径のカッターと、前記設定穿孔径よりも小径の一つのカッター又は前記設定穿孔径よりも順次小径となる複数のカッターとから構成されているとともに、前記可動支持体が、穿孔径の異なる複数の前記カッターのうちの少なくとも一つを収納可能な可動支持筒から構成されている点にある。
上記構成によれば、被穿孔面に形成される貫通孔の設定内径に該当する設定穿孔径のカッターとそれよりも小径の一つ又は複数のカッターとを、穿孔機のスピンドルに対して小径側から大径側に順次付け替えながら、被穿孔面に設定内径よりも小径の貫通孔から穿孔して最終的に設定内径の貫通孔を形成することができる。
それ故に、使用するカッターの数だけ切片が分割状態で回収されるため、一回当たりの回収切片の重量が減少し、穿孔機のスピンドルに作用する穿孔終了時の荷重負担をさらに軽減することができるので、穿孔機の小型化とこれに伴う工事スペースの縮小化とによって工事コストの低廉化を促進することができる。
本発明による第3の特徴構成は、前記移動案内手段が、前記被穿孔面に対して前記カッターの回転軸芯と同芯状態で固定配設された筒状ガイド体から構成され、この筒状ガイド体の内周面と前記可動支持体の外面との対応する部位には、前記可動支持体を一定の向き姿勢で前記筒状ガイド体の内周面に沿って前記カッターの出退方向に移動案内する係合案内部と被係合案内部とが形成されている点にある。
上記構成によれば、例えば、被穿孔面がカッターの回転軸芯に対する直交方向の垂直面
に対して傾斜している場合では、穿孔開始時にカッターが片当たりになってぶれ易くなるが、本願発明では、移動案内手段が筒状ガイド体から構成されているので、この筒状ガイド体をもってカッターの片当たりに起因するぶれを抑制することができ、カッターによる穿孔の安定化を図ることができる。
しかも、筒状ガイド体の内周面と可動支持体の外面との対応する部位に形成した係合案内部と被係合案内部とにより、可動支持体を一定の向き姿勢に維持することができるので、可動支持体がカッターの駆動回転に伴って回動することによる相対位置の変化を阻止することができ、可動支持体の摺接ガイド部でカッターを確実に受け止めることができる。
本発明による第4の特徴構成は、前記移動操作手段が、前記可動支持体を前記被穿孔面から離間した初期位置から前記被穿孔面側に近接する穿孔作業位置に押込み操作可能な操作ロッド機構と、前記可動支持体を前記穿孔作業位置で固定する固定具とから構成されているとともに、前記操作ロッド機構の操作ロッドが連結可能な複数本の分割ロッドから構成されている点にある。
上記構成によれば、カッターの送り込み時に、操作ロッド機構の押込み操作により、被穿孔面から離間した初期位置にある可動支持体を被穿孔面側に近接する穿孔作業位置に移動させることができるとともに、穿孔作業位置に移動した可動支持体を固定具で確実に固定することができる。
しかも、操作ロッド機構の操作ロッドが連結可能な複数本の分割ロッドから構成されているので、初期位置にある可動支持体と穿孔機の穿孔機本体との間のスペースが狭い施工条件下においても、分割ロッドの継足し連結操作又は連結解除操作により、可動支持体を穿孔作業位置と初期位置とに確実に移動させることができる。
本発明による第5の特徴構成は、前記移動操作手段には、穿孔が終了した前記カッターが前記可動支持体の所定位置に戻り移動したことを検知表示する検知表示手段が設けられている点にある。
上記構成によれば、穿孔終了時にカッターが可動支持体の所定位置に戻り移動したことを検知表示手段の検知表示によって確実に知ることができるので、カッターが可動支持体に不安定な姿勢で支持された状態での引き戻し移動に起因するトラブル発生を回避することができる。
本発明による第6の特徴構成は、コンクリート製の構造体に穿孔機の円筒状のカッターで貫通孔を形成する穿孔方法であって、
前記カッターとして、前記貫通孔の設定内径に該当する設定穿孔径のカッターと、前記設定穿孔径よりも小径の一つのカッター又は前記設定穿孔径よりも順次小径となる複数のカッターとを準備するとともに、前記穿孔機の前記カッターの出退方向に沿って往復移動自在で、且つ、前記カッター及びこれの内部に保持されている切片の荷重を受け止め可能な可動支持体を準備する工程と、
前記穿孔機のスピンドルに対して小径側のカッターから大径側のカッターに順次付け替えながら、前記構造体の被穿孔面に設定内径よりも小径の貫通孔から穿孔して最終的に設定内径の貫通孔を形成する工程と、
少なくとも切片荷重が大きな穿孔工程時に、前記可動支持体を前記被穿孔面側に近接する穿孔作業位置に配置して、穿孔が終了して切片を保持する前記カッターを前記可動支持体の所定位置に受け止め支持させ、この可動支持体を前記カッターと一緒に前記被穿孔面から離間した初期位置に戻し移動させる工程と、
を備えた点にある。
上記構成によれば、被穿孔面に形成される貫通孔の設定内径に該当する設定穿孔径のカッターとそれよりも小径の一つ又は複数のカッターとを、穿孔機のスピンドルに対して小径側から大径側に順次付け替えながら、被穿孔面に設定内径よりも小径の貫通孔から穿孔して最終的に設定内径の貫通孔を形成することができる。
それ故に、使用するカッターの数だけ切片が分割状態で回収されるため、一回当たりの回収切片の重量が減少する。
しかも、各カッターによる穿孔終了時には、カッター内に入り込み状態で分離された切片の重量がカッターに加わるが、このカッター及び切片の荷重は貫通孔の内周面で支持され、カッターの引き戻し移動に連れて穿孔面側に近接する穿孔作業位置に配置されている可動支持体側に移行すると、カッター及び切片の荷重は可動支持体側でも受け止められ、最終的には可動支持体にて受け止め支持される。
したがって、穿孔径の大径化によって回収切片が重量化しても、穿孔機のスピンドルに作用する穿孔終了時の荷重負担を軽減することができるので、スピンドルの荷重による傾動や撓み変形によってカッターが引き戻せなくなる不都合を解消することができるとともに、スピンドルを大径化する必要がないため、穿孔機の小型化とこれに伴う工事スペースの縮小化とによって工事コストの低廉化を達成することができる。
本発明による第7の特徴構成は、前記穿孔工程の前工程として、前記構造体の前記被穿孔面側に、前記可動支持体を前記初期位置と前記穿孔作業位置とに移動案内する筒状ガイド体を、前記カッターの回転軸芯と同芯状態で固定配設する工程が備えられている点にある。
上記構成によれば、例えば、構造体の被穿孔面がカッターの回転軸芯に対する直交方向の垂直面に対して傾斜している場合では、穿孔開始時にカッターが片当たりになってぶれ易くなるが、本願発明では、構造体の被穿孔面側に、可動支持体を初期位置と穿孔作業位置とに移動案内する筒状ガイド体が、カッターの回転軸芯と同芯状態で固定配設されているので、この筒状ガイド体をもってカッターの片当たりに起因するぶれを抑制することができ、カッターによる穿孔の安定化を図ることができる。
本発明による第8の特徴構成は、前記筒状ガイド体が、前記構造体の前記被穿孔面に水密状態で固定される分岐短管と、この分岐短管の他端部に水密状態で連結される仕切弁と、この仕切弁の他端部に連結される前記カッター及び前記可動支持体を収納可能な穿孔作業ケースとから構成されている点にある。
上記構成によれば、例えば、構造体で貯水されている水面レベルよりも低い位置に貫通孔を形成する場合でも、穿孔時に流出する水の漏洩を回避しながら構造体に貫通孔を確実に形成することができるとともに、可動支持体をカッター出退方向に沿って移動案内するための筒状ガイド体を、穿孔工事後に設置する必要のある分岐短管及び仕切弁を利用して工事コスト面で有利に構成することができる。
本発明の第1実施形態のコンクリート璧の穿孔方法における第1穿孔工程の水平断面図 穿孔設備の穿孔作業ケースの半断面側面図 第2穿孔工程の水平断面図 図3におけるIV-IV線断面図 穿孔設備の第1可動支持筒の半断面側面図 穿孔設備の移動操作手段の拡大断面図 第3穿孔工程の水平断面図 図7におけるVIII-VIII線断面図 第4穿孔工程の水平断面図 穿孔設備の固定具の拡大断面図 第5穿孔工程の水平断面図 穿孔設備の検知表示手段の検知直前の要部の拡大断面図 穿孔設備の検知表示手段の検知直後の要部の拡大断面図 第6穿孔工程の水平断面図 第7穿孔工程の水平断面図 第8穿孔工程の水平断面図 図16におけるXVII-XVII線断面図 穿孔設備の第2可動支持筒の半断面側面図 第9穿孔工程の水平断面図 図19におけるXX-XX線断面図 第10穿孔工程の水平断面図 第11穿孔工程の水平断面図 第12穿孔工程の水平断面図 第14穿孔工程の水平断面図 図24におけるXXV-XXV線断面図 第15穿孔工程の水平断面図 XXVII-XXVII線断面図 第16穿孔工程の水平断面図 本発明の第2実施形態の説明図
〔第1実施形態〕
図1〜図28は、構造体の一例である鉄筋コンクリート製の貯水池のコンクリート壁Wのうち、貯水の水面レベルよりも下方部位に、貯水を抜き出すことなく円筒状のカッター
(ホールソー)1で設定内径の管路接続用の貫通孔2を形成するコンクリート製構造体の穿孔方法、及び、その穿孔方法に使用される穿孔機Aと穿孔補助装置Bとを備えた穿孔設備を示す。
この穿孔方法では、コンクリート壁Wの被穿孔面Waに形成される貫通孔2が大径(当
該実施形態では設定内径が1900mm)であるため、この貫通孔2を三段階(複数段階)
に分けて形成する手順に設定してある。
そのため、穿孔機Aのスピンドル3の先端部の装着される円筒状のカッター1として、貫通孔2の設定内径に該当する設定穿孔径(1900mm)のカッター1Aと、これの設定穿孔径よりも順次小径(穿孔径が1280mmと1690mm)となる2個のカッター1B,1Cとを準備する。
そして、後述の穿孔工程において詳述するように、穿孔工程に伴って、穿孔機Aのスピンドル3に対して小径のカッター1Cから中径のカッター1B、設定穿孔径のカッター1Aに順次付け替えながら、コンクリート壁Wの被穿孔面Waに設定内径よりも小径の貫通孔2Aから穿孔して次に中径の貫通孔2Bを穿孔し,最終的には設定内径の貫通孔2を形成する設定にしてある。
また、穿孔補助装置Bとして、穿孔機Aの円筒状のカッター1の出退方向に沿って往復移動自在で、且つ、カッター1及びこれの内部に保持されているコンクリート壁Wの切片
4の荷重を受け止め可能な可動支持体Cと、この可動支持体Cをカッター出退方向に沿って移動案内する移動案内手段Dと、可動支持体Cを移動操作する移動操作手段Eとを準備する。
可動支持体Cは、図3、図16に示すように、切片荷重が最大となる小径のカッター1Cを収納可能な第1可動支持筒C1と、切片荷重が二番目に大となる中径のカッター1Bを収納可能な第2可動支持筒C2とから構成され、切片荷重が最小となる設定穿孔径のカッター1Aによる穿孔時には、可動支持体Cを使用しない設定になっている。
尚、設定穿孔径のカッター1Aを収納可能な第3可動支持筒を準備して、この第3可動支持筒に、設定穿孔径のカッター1A及びこれの内部に保持されているコンクリート壁Wの切片4の荷重を受け止め支持させ、この状態で第3可動支持筒と設定穿孔径のカッター1Aとを一緒に初期位置に引き戻すように構成してもよい。
可動支持体Cには、カッター1の駆動回転ならびに被穿孔面側への送り込み移動を摺接案内する摺接ガイド部Fが設けられ、この摺接ガイド部Fは、図4、図5に示すように、第1可動支持筒C1に装備される小径のカッター1C用の第1摺接ガイド部F1と、図17
、図18に示すように、第2可動支持筒C2に装備される中径のカッター1B用の第2摺
接ガイド部F2とから構成されている。
第1可動支持筒C1は、図3、図4に示すように、設定穿孔径のカッター1Aの外径と同径の外径に形成されている第1外側筒体10と、小径のカッター1Cの外径よりも若干大きな内径に形成されている第1内側筒体11、及び、第1外側筒体10と第1内側筒体11とを同心状態で固定連結する第1連結部材12とから構成されている。
また、第1外側筒体10の底板10Aの中心部には、穿孔機Aのスピンドル3に対して脱着自在に取付けるための取付け部を構成する軸挿通孔15が形成されているとともに、第1外側筒体10の外周面における上側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では2箇所)には、後述の移動案内手段Dの分岐短管31の内周面における上側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では2箇所)に形成されている突条の係合案内部22と係合して、第1可動支持筒C1を一定の向き姿勢で分岐短管31の内周面に沿って小径のカッター1Cの出退方向に移動案内する被係合案内部23が形成されている。
この被係合案内部23は、図5、図8に示すように、第1外側筒体10の外周面の筒軸芯方向の3箇所の各々に、分岐短管31の係合案内部22と小径のカッター1Cの出退方向から係合可能な係合溝23Aを形成する一対の係合板23Bを固着して構成されているとともに、そのうち、コンクリート壁Wの被穿孔面Wa側に最も近接位置する両係合板23Bの端部23bが、第1可動支持筒C1が分岐短管31内に移入するときに分岐短管31の係合案内部22に対して係合誘導する拡開状の係合誘導部に構成されている。
第1可動支持筒C1の第1内側筒体11の内周面における下側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では周方向の2箇所)には、第1内側筒体11の筒軸芯方向に沿う突条の第1ガイド取付け部13が形成され、各第1ガイド取付け部13には、小径のカッター1Cの外周面における下側部位に当接して当該カッター1Cの駆動回転ならびに筒軸芯方向の移動を摺接状態で案内する樹脂製の第1摺接ガイド板14が取付けられている。
この周方向で複数対の第1ガイド取付け部13と第1摺接ガイド板14とをもって、小径のカッター1Cの駆動回転ならびに被穿孔面側への送り込み移動を摺接案内する第1摺接ガイド部F1が構成されている。
尚、第1ガイド取付け部13及び第1摺接ガイド板14の各周方向幅が長くて所期のガ
イド機能を確実に発揮できる場合には、この第1ガイド取付け部13及び第1摺接ガイド板14を、第1可動支持筒C1の第1内側筒体11の内周面における下側部位の一箇所に設けて実施してもよい。
第1可動支持筒C1の第1摺接ガイド板14に、小径のカッター1Cの外周面における下側部位が当接した状態では、この第1可動支持筒C1の筒軸芯と小径のカッター1Cの回転軸芯とが合致する。
第2可動支持筒C2は、図17、図18に示すように、設定穿孔径のカッター1Aの外径と同径の外径に形成されている第2外側筒体16と、中径のカッター1Bの外径よりも若干大きな内径に形成されている第2内側筒体17、及び、第2外側筒体16と第2内側筒体17とを同心状態で固定連結する第2連結部材18とから構成されている。
また、第2外側筒体16の底板16Aの中心部には、穿孔機Aのスピンドル3に対して脱着自在に取付けるための取付け部を構成する軸挿通孔15が形成されているとともに、第2外側筒体16の外周面における上側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では2箇所)には、後述の移動案内手段Dの分岐短管31の内周面における上側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では2箇所)に形成されている突条の係合案内部22と係合して、第2可動支持筒C2を一定の向き姿勢で分岐短管31の周方向内周面に沿って中径のカッター1Bの出退方向に移動案内する被係合案内部24が形成されている。
この被係合案内部24は、図4、図5に示すように、前述の第1可動支持筒C1の被係合案内部23と同じ構造で、第2外側筒体16の外周面の筒軸芯方向の3箇所の各々に、分岐短管31の係合案内部22とカッター1Bの出退方向から係合可能な係合溝24Aを形成する一対の係合板24Bを固着して構成されているとともに、そのうち、コンクリート壁Wの被穿孔面Wa側に最も近接位置する両係合板24Bの端部24bが、第2可動支持筒C2が分岐短管31内に移入するときに分岐短管31の係合案内部22に対して係合誘導する拡開状の係合誘導部に構成されている。
第2可動支持筒C2の第2内側筒体17の内周面における下側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では周方向の3箇所)には、第2内側筒体17の筒軸芯方向に沿う突条の第2ガイド取付け部19が形成され、各ガイド取付け部19には、中径のカッター1Bの外周面における下側部位に当接して当該カッター1Bの駆動回転ならびに筒軸芯方向の移動を摺接状態で案内する樹脂製の第2摺接ガイド板20を取付けてある。
この周方向で複数対の第2ガイド取付け部19と第2摺接ガイド板20とをもって、中径のカッター1Bの駆動回転ならびに被穿孔面側への送り込み移動を摺接案内する第2摺接ガイド部F2が構成されている。
尚、第2ガイド取付け部19及び第2摺接ガイド板20の各周方向幅が長くて所期のガイド機能を確実に発揮できる場合には、この第2ガイド取付け部19及び第2摺接ガイド板20を、第2可動支持筒C2の第2内側筒体17の内周面における下側部位の一箇所に設けて実施してもよい。
第2可動支持筒C2の第2摺接ガイド板20に中径のカッター1Bの外周面における下側部位が当接した状態では、この第2可動支持筒C2の筒軸芯と中径のカッター1Bの回転軸芯とが合致する。
移動案内手段Dは、図1、図2に示すように、コンクリート壁Wの被穿孔面Waに対してカッター1の回転軸芯と同芯状態で固定配設された筒状ガイド体D1から構成されている。
この筒状ガイド体D1は、コンクリート壁Wの被穿孔面Waに水密状態でアンカーボルト30にて固定される取付けフランジ31Aを備えた分岐短管31と、この分岐短管31の他端部の下流側連結フランジ31Bに水密状態でボルト34・ナット35にて固定連結される上流側連結フランジ32Aを備えた仕切弁32の筒状の弁ケース32Cと、この仕切弁32の他端部に形成された下流側連結フランジ32Bに水密状態でボルト34・ナット35にて固定連結される上流側連結フランジ33Aを備えた穿孔作業ケース33とから構成され、そのうち、分岐短管31及び穿孔作業ケース33は、カッター1及び可動支持体Cを収納可能な長さに構成されている。
穿孔作業ケース33には、それの下流側フランジ33Bに水密状態でボルト34・ナット35にて固定連結される蓋体33Cが備えられている。
分岐短管31の内周面における下側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では周方向の5箇所)には、当該分岐短管31の筒軸芯方向に沿う突条の第3ガイド取付け部37が形成され、各第3ガイド取付け部37には、設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位、又は、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位、若しくは、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位と当接して、設定穿孔径のカッター1A又は第1可動支持筒C1若しくは第2可動支持筒C2をカッター1の回転軸芯方向に摺接状態で移動案内する樹脂製の第3摺接ガイド板38を取付けてある。
この周方向で複数対の第3ガイド取付け部37と第3摺接ガイド板38とをもって、設定穿孔径のカッター1Aの駆動回転ならびに出退移動を摺接案内し、且つ、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2の出退移動を摺接案内する第3摺接ガイド部F3が構成されている。
尚、第3ガイド取付け部37及び第3摺接ガイド板38の各周方向幅が長くて所期のガイド機能を確実に発揮できる場合には、この第3ガイド取付け部37及び第3摺接ガイド板38を、分岐短管31の内周面における下側部位の一箇所に設けて実施してもよい。
分岐短管31の複数の第3摺接ガイド板38に、設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位、又は、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位、若しくは、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位が当接した状態では、分岐短管31の管軸芯と設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯又は第1可動支持筒C1の筒軸芯若しくは第2可動支持筒C2の筒軸芯とが合致する。
また、分岐短管31の内周面における上側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では周方向の2箇所)には、突条の係合案内部22を構成する丸鋼製の係合レールがカッター1の回転軸芯方向に沿って固着されている。
穿孔作業ケース33の内周面における下側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では周方向の2箇所)には、設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位、又は、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位、若しくは、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位と当接して、設定穿孔径のカッター1A又は第1可動支持筒C1若しくは第2可動支持筒C2をカッター1の回転軸芯方向に摺接状態で移動案内する丸鋼製の摺接ガイドレール39を取付けてある。
この周方向で複数の摺接ガイドレール39をもって、設定穿孔径のカッター1Aと第1可動支持筒C1及び第2可動支持筒C2を回転軸芯方向に沿って出退移動自在に摺接案内する第4摺接ガイド部F4が構成されている。
穿孔作業ケース33の摺接ガイドレール39に、設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位、又は、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位、若しくは、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位が当接した状態では、穿孔作業ケース33の筒軸芯と設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯又は第2可動支持筒C2の筒軸芯若しくは第2可動支持筒C2の筒軸芯とが合致する。
摺接ガイドレール39の被穿孔面Wa側の端部は、穿孔作業ケース33の上流側端部よりも突出して仕切弁32の弁ケース32C内における弁体32Dよりも下流側領域に入り込み配置され、穿孔作業ケース33と分岐短管31との間での設定穿孔径のカッター1A又は第2可動支持筒C2若しくは第2可動支持筒C2の移動が確実、円滑に行えるように構成してある。
また、穿孔作業ケース33の筒軸芯方向中間部には、穿孔時の切り屑等を外部に排出するための排出管部33Dが一体形成され、穿孔時には、この排出管部33Dに開閉バルブを備えた排水管が接続される。
移動操作手段Eは、可動支持体Cである第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2をコンクリート壁Wの被穿孔面Wa側に近接する分岐短管31内の穿孔作業位置と被穿孔面Waから離間した穿孔作業ケース33内の初期位置とに押し引き操作可能な操作ロッド機構40と、可動支持体Cを分岐短管31内の穿孔作業位置で固定する固定具50とから構成されているとともに、この移動操作手段Eには、穿孔が終了した小径のカッター1C又は中径のカッター1Bが第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2の所定位置に戻り移動したことを検知表示する検知表示手段Gが設けられている。
操作ロッド機構40の押し引き操作により、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2を被穿孔面Wa側に近接する分岐短管31内の穿孔作業位置と被穿孔面Waから離間した穿孔作業ケース33内の初期位置とに小径のカッター1C又は中径のカッター1Bの出退方向に沿って往復移動させることができるとともに、分岐短管31内の穿孔作業位置に移動した第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2を固定具50で確実に固定することができる。
操作ロッド機構40を構成するに、図6、図7に示すように、カッター1の回転軸芯方向に沿う各操作ロッド42の一端部には、穿孔機Aのスピンドル3に脱着可能に装着された径方向に沿う支持アーム41の端部に当接して、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2に作用する水圧による戻し移動を阻止する当て板44が、ボルト43で脱着自在に固定されている。
各当て板44に取付けられた操作ロッド42は、穿孔作業ケース33の蓋体33Cに貫通形成された軸挿通孔33aに移動自在に挿通されたのち、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の底板10Aに形成された第1軸挿通孔10a又は第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の底板16Aに形成された第2軸挿通孔16aに摺動自在に貫通支持されている。
操作ロッド42の他端側には、穿孔作業ケース33の蓋体33Cをコンクリート壁Wの被穿孔面Wa側に向かって押圧する押圧部材45が設けられているとともに、操作ロッド42が連結可能な複数本の分割ロッド42Aから構成されている。
各分割ロッド42Aの一端部には、他の分割ロッド42Aの他端部に形成された雄ネジ部42aと螺合連結可能な雌ネジ部42bが形成され、他端部には、他の分割ロッド42
Aの一端部に形成された雌ネジ部42bと螺合連結可能な雄ネジ部42aが形成されている。
そして、操作ロッド機構40の操作ロッド42が連結可能な複数本の分割ロッド42Aから構成することにより、初期位置にある第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2と穿孔機Aの穿孔機本体5とのスペースが狭い施工条件下においても、分割ロッド42Aの継足し連結操作又は連結解除操作により、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2を穿孔作業位置と初期位置とに確実に移動させることができる。
固定具50を構成するに、図10に示すように、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2が分岐短管31内の穿孔作業位置に位置する状態において、支持アーム41が撤去された操作ロッド42の一端部に固定板51がボルト43で締付け固定されている。
穿孔作業ケース33の蓋体33Cの外側面に固着された取付け座52に一対の固定ボルト53が螺合固定され、各固定ボルト53の基端部側には、操作ロッド42の外周面との間及び取付け座52の外側面との間をそれぞれ水密にするOリング54を備えた遮蔽板55と、この遮蔽板55を取付け座52に締付け固定する二つのナット56とが設けられている。
各固定ボルト53の先端部側は固定板51に挿通され、二つのナット57で固定板51に締付け固定されている。
検知表示手段Gを構成するに、図12、図13に示すように、操作ロッド42の他端部に、初期位置に戻り移動する小径のカッター1Cの底板1c又は中径のカッター1Bの底板1bと当接可能な領域に突出する検知アーム60をナット61で締付け固定する。
この検知アーム60と第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の底板10Aに形成された第1当接部10b又は第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の底板16Aに形成された第2当接部との間に、固定具50が固定解除されている操作ロッド42の設定範囲での検知作動を許容する空隙Sが形成されている。
操作ロッド42が空隙Sの範囲で検知作動すると、小径のカッター1Cの底板1c又は中径のカッター1Bの底板1bで押圧されている検知アーム60が第1可動支持筒C1の底板10A又は第2可動支持筒C2の底板16Aに当接し、それ以降は、小径のカッター1C又は中径のカッター1Bと第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2とが一緒に戻り移動するように構成されている。
そして、操作ロッド42が空隙Sの範囲で検知作動すると、切片4を保持する小径のカッター1C又は中径のカッター1Bが第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2の所定位置に正確に戻り移動したことを目視で確認することができる。
次に、上述の如く構成された穿孔設備を準備して、鉄筋コンクリート製の貯水池のコンクリート壁Wのうち、貯水の水面レベルよりも下方部位に、貯水を抜き出すことなく円筒状のカッター1で設定内径の管路接続用の貫通孔2を形成するコンクリート製構造体の穿孔方法について説明する。
[1]第1穿孔工程
図1に示すように、コンクリート壁Wの被穿孔面Waに、筒状ガイド体D1を構成する分岐短管31と仕切弁32及び穿孔作業ケース33とのうち、分岐短管31の取付けフランジ31Aを、カッター1の回転軸芯と同芯にした状態でアンカーボルト30によって水
密に固定する。
この分岐短管31は、コンクリート壁Wの鉄筋に補強鉄筋を溶接等で固着連結したのち、仮想線で示すように、現場打ちのコンクリートで構築されるコンクリート防護壁6により分岐短管31の基部側をコンクリート壁Wに強固に固定する。
その後、分岐短管31の下流側連結フランジ31Bに、仕切弁32の上流側連結フランジ32Aをボルト34・ナット35によって同心状態で水密に固定連結するとともに、仕切弁32の下流側連結フランジ32Bには、穿孔作業ケース33の上流側連結フランジ33Aをボルト34・ナット35によって同心状態で水密に固定連結する。
仕切弁32は、作業用仕切弁として機能し、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2をカッター出退方向に沿って移動案内する機能を備えた分岐短管31と穿孔作業ケース33とを結合する機能を有する。
[2]第2穿孔工程
図3に示すように、穿孔機Aのスピンドル3の先端部に小径(穿孔径が1280mm)のカッター1Cを取付けるとともに、スピンドル3には、小径のカッター1Cを収納可能な第1可動支持筒C1を取付け、この小径のカッター1C及び第1可動支持筒C1を穿孔作業ケース33内の初期位置に配置する。
小径のカッター1Cの外周面における下側部位は、図4に示すように、第1可動支持筒C1の第1摺接ガイド板14に摺動可能な状態で載置支持され、この小径のカッター1Cの回転軸芯と第1可動支持筒C1の筒軸芯とが合致した状態にある。
また、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位は、穿孔作業ケース33の第4摺接ガイド部F4の摺接ガイドレール39に摺動可能な状態で載置支持され、この第1可動支持筒C1の筒軸芯と穿孔作業ケース33の筒軸芯とが合致した状態にある。
そして、図6に示すように、穿孔作業ケース33の穿孔機A側の開口を蓋体33Cで閉塞し、この蓋体33Cに貫通形成されている軸挿通孔33aを通して、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の底板10Aと穿孔機Aのスピンドル3に脱着可能に装着された径方向に沿う支持アーム41の両端部との間に、操作ロッド機構40の分割ロッド42Aを架設する。
このとき、操作ロッド42の他端側は、蓋体33Cに貫通形成された軸挿通孔33aに移動自在に挿通支持され、この操作ロッド42の他端側に設けられた押圧部材45が第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の底板10Aの外側面に当接し、さらに、検知アーム60と第1外側筒体10の底板10Aに形成された第1当接部10bとの間には、固定具50が固定解除されている操作ロッド42の設定範囲での検知作動を許容する空隙Sが確保されている。
[3]第3穿孔工程
図7に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3を操作ロッド42の分割ロッド42Aの長さ分に相当する送りピッチで被穿孔面Wa側に送り込み、その都度、分割ロッド42Aを継足し連結し、小径のカッター1C及び第1可動支持筒C1が分岐短管31内の穿孔作業位置に到達するまで繰り返す。
第1可動支持筒C1が分岐短管31内に移入すると、図8に示すように、これの第1外
側筒体10の外周面における上側部位の周方向複数箇所に形成されている凹状の被係合案内部23が、分岐短管31の内周面における上側部位の周方向複数箇所に形成されている突条の係合案内部22と係合し、第1可動支持筒C1の回動が阻止される。
そのため、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3及び小径のカッター1Cを回転しても、第1可動支持筒C1が共回りすることがなく、第1可動支持筒C1は一定の向き姿勢で分岐短管31内の穿孔作業位置に保持される。
また、分岐短管31内に移入した第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位は、分岐短管31の内周面における下側部位の周方向複数箇所に設けられた第3摺接ガイド部F3の樹脂製の第3摺接ガイド板38に摺動自在に受け止め支持され、この第1可動支持筒C1の筒軸芯と分岐短管31の管軸芯とが合致する。
[4]第4穿孔工程
図9、図10に示すように、穿孔機Aのスピンドル3及び操作ロッド42の一端部から支持アーム41を撤去し、図10に示すように、操作ロッド42の一端部を固定具50で穿孔作業ケース33の蓋体33Cに固定する。
次に、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、分岐短管31内の穿孔作業位置で固定保持されている第1可動支持筒C1に対して、小径のカッター1Cを駆動回転させながらコンクリート壁Wの被穿孔面Waに向かって送り込み、被穿孔面Waに小径の貫通孔2Aを形成する。
図9に示すように、穿孔終了時に、小径のカッター1C内に入り込み状態で分離された小径の回収切片4Aの重量が当該カッター1Cに加わるが、この小径のカッター1C及び小径の回収切片4Aの荷重は貫通孔2Aの内周面で支持されている。
[5]第5穿孔工程
図11に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、コンクリート壁Wを貫通している小径のカッター1Cを戻し移動させると、この小径のカッター1Cの引き戻し移動に連れて第1可動支持筒C1が第1摺接ガイド部F1側に移行し、小径のカッター1C及び小径の回収切片4Aの荷重は第1可動支持筒C1の第1摺接ガイド部F1でも受け止められ、最終的には第1可動支持筒C1の第1摺接ガイド部F1に支持される。
そして、小径のカッター1Cの底板1cが検知表示手段Gの検知アーム60に当接したとき、操作ロッド42の一端部を穿孔作業ケース33の蓋体33Cに固定している固定具50を撤去する。
この状態で穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、小径のカッター1Cを初期位置側に戻し移動させると、図12、図13に示すように、この小径のカッター1Cの底板1cが検知表示手段Gの検知アーム60を押圧し、この検知アーム60を取付けてある操作ロッド42が、検知アーム60と第1外側筒体10の底板10Aの第1当接部10bとの間に形成されていた空隙Sの範囲で移動する。
この操作ロッド42の検知作動により、回収切片4Aを保持する小径のカッター1Cが第1可動支持筒C1の所定位置に正確に戻り移動したことを目視で確認することができる。
[6]第6穿孔工程
図14に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3を操作ロ
ッド42の分割ロッド42Aの長さ分に相当する戻しピッチで穿孔機A側に戻し移動させ、その都度、分割ロッド42Aを連結解除して撤去し、小径のカッター1C及び第1可動支持筒C1が穿孔作業ケース33内の初期位置に到達するまで繰り返す。
[7]第7穿孔工程
図15に示すように、仕切弁32の弁体32Dを遮断位置に閉弁操作し、この仕切弁32の下流側連結フランジ32Bから穿孔作業ケース33を撤去するとともに、穿孔機Aのスピンドル3から小径のカッター1Cと第1可動支持筒C1及び穿孔作業ケース33を撤去する。
[8]第8穿孔工程
図16に示すように、穿孔機Aのスピンドル3の先端部に中径(穿孔径が1690mm)のカッター1Bを取付けるとともに、スピンドル3には、中径のカッター1Bを収納可能な第2可動支持筒C2を取付け、この中径のカッター1B及び第2可動支持筒C2を穿孔作業ケース33内の初期位置に配置する。
中径のカッター1Bの外周面における下側部位は、図17に示すように、第2可動支持筒C2の第2摺接ガイド板20に摺動可能な状態で載置支持され、この中径のカッター1Bの回転軸芯と第2可動支持筒C2の筒軸芯とが合致した状態にある。
また、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位は、穿孔作業ケース33の第4摺接ガイド部F4の摺接ガイドレール39に摺動可能な状態で載置支持され、この第2可動支持筒C2の筒軸芯と穿孔作業ケース33の筒軸芯とが合致した状態にある。
そして、図16に示すように、穿孔作業ケース33の穿孔機A側の開口を蓋体33Cで閉塞し、この蓋体33Cに貫通形成されている軸挿通孔33a(図6参照)を通して、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の底板16Aと穿孔機Aのスピンドル3に脱着可能に装着された径方向に沿う支持アーム41の両端部との間に、操作ロッド機構40の分割ロッド42Aを架設する。
このとき、操作ロッド42の他端側は、蓋体33Cに貫通形成された軸挿通孔33aに移動自在に挿通支持され、この操作ロッド42の他端側に設けられた押圧部材45が第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の底板16Aの外側面に当接し、さらに、検知アーム60と第2外側筒体16の底板16Aに形成された第2当接部16bとの間には、固定具50が固定解除されている操作ロッド42の設定範囲での検知作動を許容する空隙Sが確保されている。
[9]第9穿孔工程
図19に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3を操作ロッド42の分割ロッド42Aの長さ分に相当する送りピッチで被穿孔面Wa側に送り込み、その都度、分割ロッド42Aを継足し連結し、中径のカッター1B及び第2可動支持筒C2が分岐短管31内の穿孔作業位置に到達するまで繰り返す。
第2可動支持筒C2が分岐短管31内に移入すると、図20に示すように、これの第2外側筒体16の外周面における上側部位の周方向複数箇所に形成されている凹状の被係合案内部24が、分岐短管31の内周面における上側部位の周方向複数箇所に形成されている突条の係合案内部22と係合し、第2可動支持筒C2の回動が阻止される。
そのため、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3及び中径のカッター
1Bを回転しても、第2可動支持筒C2が共回りすることがなく、第2可動支持筒C2は一定の向き姿勢で分岐短管31内の穿孔作業位置に保持される。
また、分岐短管31内に移入した第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位は、分岐短管31の内周面における下側部位の周方向複数箇所に設けられた第3摺接ガイド部F3の樹脂製の第3摺接ガイド板38に摺動自在に受け止め支持され、この第2可動支持筒C2の筒軸芯と分岐短管31の管軸芯とが合致する。
[10]第10穿孔工程
図21に示すように、穿孔機Aのスピンドル3及び操作ロッド42の一端部から支持アーム41を撤去し、操作ロッド42の一端部を固定具50で穿孔作業ケース33の蓋体33Cに固定する。
次に、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、分岐短管31内の穿孔作業位置で固定保持されている第2可動支持筒C2に対して、中径のカッター1Bを駆動回転させながらコンクリート壁Wの被穿孔面Waに向かって送り込み、被穿孔面Waに中径の貫通孔2Bを形成する。
図21に示すように、穿孔終了時に、中径のカッター1B内に入り込み状態で分離された中径の円環状の回収切片4Bの重量が当該カッター1Bに加わるが、この中径のカッター1B及び中径の回収切片4Aの荷重は貫通孔2Bの内周面で支持されている。
[11]第11穿孔工程
図22に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、コンクリート壁Wを貫通している中径のカッター1Bを戻し移動させると、この中径のカッター1Bの引き戻し移動に連れて第2可動支持筒C2が第2摺接ガイド部F2側に移行し、中径のカッター1B及び中径の回収切片4Bの荷重は第2可動支持筒C2の第2摺接ガイド部F2でも受け止められ、最終的には第2可動支持筒C2の第2摺接ガイド部F2に支持される。
そして、中径のカッター1Bの底板1bが検知表示手段Gの検知アーム60に当接する前の段階において、操作ロッド42の一端部を穿孔作業ケース33の蓋体33Cに固定している固定具50を撤去する。
この状態で穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、中径のカッター1Bを初期位置側に戻し移動させると、この中径のカッター1Bの底板1bが検知表示手段Gの検知アーム60を押圧し、この検知アーム60を取付けてある操作ロッド42が、検知アーム60と第2外側筒体16の底板16Aの第2当接部16bとの間に形成されていた空隙Sの範囲で移動する。
この操作ロッド42の検知作動により、中径の回収切片4Bを保持する中径のカッター1Bが第2可動支持筒C2の所定位置に正確に戻り移動したことを目視で確認することができる。
[12]第12穿孔工程
図23に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3を操作ロッド42の分割ロッド42Aの長さ分に相当する戻しピッチで穿孔機A側に戻し移動させ、その都度、分割ロッド42Aを連結解除して撤去し、中径のカッター1B及び第2可動支持筒C2が穿孔作業ケース33内の初期位置に到達するまで繰り返す。
[13]第13穿孔工程
仕切弁32の弁体32Dを遮断位置に閉弁操作し、この仕切弁32の下流側連結フランジ32Bから穿孔作業ケース33を撤去するとともに、穿孔機Aのスピンドル3から中径のカッター1Bと第2可動支持筒C2及び穿孔作業ケース33を撤去する(図15参照)。
[14]第14穿孔工程
図24に示すように、穿孔機Aのスピンドル3の先端部に設定穿孔径(1900mm)のカッター1Aを取付け、この設定穿孔径のカッター1Aを穿孔作業ケース33内の初期位置に配置する。
設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位は、図25に示すように、穿孔作業ケース33の第4摺接ガイド部F4の摺接ガイドレール39に摺動可能な状態で載置支持され、この設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯と穿孔作業ケース33の筒軸芯とが合致した状態にある。
[15]第15穿孔工程
穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、穿孔作業ケース33内の初期位置に位置する設定穿孔径のカッター1Aを分岐短管31内の穿孔作業位置に送り込む。
分岐短管31内に移入した設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位は、図27に示すように、分岐短管31の内周面における下側部位の周方向複数箇所に設けられた第3摺接ガイド部F3の樹脂製の第3摺接ガイド板38に摺動並びに回転自在に受け止め支持され、この設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯と分岐短管31の管軸芯とが合致する。
次に、図26に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、分岐短管31内の穿孔作業位置に位置する設定穿孔径のカッター1Aを駆動回転させながらコンクリート壁Wの被穿孔面Waに向かって送り込み、被穿孔面Waに設定内径(1900mm)の貫通孔2を形成する。
[16]第16穿孔工程
図28に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、穿孔作業が終了した設定穿孔径のカッター1Aを穿孔作業ケース33内の初期位置に戻し移動させる。
設定穿孔径のカッター1Aによる穿孔終了時に、設定穿孔径のカッター1A内に入り込み状態で分離された大径の円環状の回収切片4Cの重量が当該カッター1Aに加わるが、この時の切片荷重は、小径のカッター1Cによる穿孔時の切片荷重、及び、中径のカッター1Bによる穿孔時の切片荷重よりも軽い。
しかも、設定穿孔径のカッター1Aは、分岐短管31の内周面に設けられた第3摺接ガイド部F3及び穿孔作業ケース33の内周面に設けられた第4摺接ガイド部F4によって初期位置にまで摺動案内されるため、穿孔機Aのスピンドル3に作用する荷重を大幅に軽減することができる。
[17]第17穿孔工程
仕切弁32の弁体32Dを遮断位置に閉弁操作し、この仕切弁32の下流側連結フランジ32Bから穿孔作業ケース33を撤去するとともに、穿孔機Aのスピンドル3から設定穿孔径のカッター1A及び穿孔作業ケース33を撤去する(図15参照)。
尚、上述の実施形態では、当て板44と固定板51とを別部材から構成したが、この当て板44と固定板51とを一つの部材で兼用構成してもよい。
〔第2実施形態〕
上述の第1実施形態では、小径のカッター1Cの回転軸芯と中径のカッター1Bの回転軸芯及び設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯とを合致させて、被穿孔面Waに小径の貫通孔2Aと中径の貫通孔2B及び設定内径の貫通孔2とを同心円状に形成したが、図29に示すように、小径のカッター1Cの回転軸芯と中径のカッター1Bの回転軸芯及び設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯とを、それらの外周面の特定部位が同一となる偏心状態に配置して、被穿孔面Waに小径の貫通孔2Aと中径の貫通孔2B及び設定内径の貫通孔2とを多重内接円状に形成してもよい。
〔その他の実施形態〕
(1)上述の各実施形態では、穿孔機Aのスピンドル3の先端部の装着される円筒状のカッター1を、貫通孔2の設定内径に該当する設定穿孔径のカッター1Aと、これの設定穿孔径よりも順次小径となる2個のカッター1B,1Cとから構成したが、このカッター1を、貫通孔2の設定内径に該当する設定穿孔径のカッター1Aと、これよりも小径の1個のカッター1Bとから構成してもよい。
(2)上述の第1実施形態では、カッター1の回転軸芯に対する直交方向の垂直面に対して傾斜しているコンクリート壁Wを例に挙げて説明したが、このコンクリート壁Wとしては、カッター1の回転軸芯に対する直交方向の垂直面と平行な被穿孔面Waを備えたものであってもよい。
(3)上述の第1実施形態では、移動案内手段Dを、被穿孔面Waに対してカッター1の回転軸芯と同芯状態で固定配設された筒状ガイド体から構成したが、穿孔時に水が流出しない条件下であれば、移動案内手段Dを、可動支持体Cをカッター1の出退方向に沿って移動案内するレール部材から構成してもよい。
(4)上述の第1実施形態では、穿孔機Aのスピンドル3の送り込み力で操作ロッド機構40を作動させて、初期位置にある可動支持体Cを穿孔作業位置に押込み操作するように構成したが、操作ロッド機構40を穿孔機A以外のアクチュエータ又は人為操作力で作動させて、初期位置にある可動支持体Cを穿孔作業位置に押込み操作するように構成してもよい。
また、上述の第1実施形態では、穿孔機Aのスピンドル3の戻し力で穿孔作業位置にある可動支持体Cを初期位置に戻し移動するように構成したが、穿孔機A以外のアクチュエータ又は人為操作力によって穿孔作業位置にある可動支持体Cを初期位置に戻し移動するように構成してもよい。
さらに、操作ロッド機構40を押し引き操作して、可動支持体Cを初期位置と穿孔作業位置との間で往復移動させるように構成してもよい。
(5)可動支持体Cに構成される摺接ガイド部Fに、カッター1の駆動回転ならびに出退移動を補助する複数のボールやローラー等を設けてもよい。
(6)穿孔が終了したカッター1が可動支持体Cの所定位置に戻り移動したことを検知表示する検知表示手段Gを構成するにあたって、上述の第1実施形態では、操作ロッド機構40の操作ロッド42を利用して検出表示するように構成したが、穿孔が終了したカッター1が可動支持体Cの所定位置に戻り移動したことを検知するセンサと、このセンサの電気検出信号に基づいて表示する表示部とから構成してもよい。
(7)穿孔機の穿孔補助装置が対象とする被穿孔面は、上述の第1実施形態で説明したコンクリート製の構造体に限定されず、流体管や鉄骨等の他の被穿孔体の被穿孔面であってもよい。
以上説明したように、穿孔機のスピンドルに作用する穿孔終了時の荷重負担を軽減して、スピンドルの荷重による傾動や撓み変形によってカッターが引き戻せなくなる不都合を解消すると同時に、穿孔機の小型化とそれに伴う工事スペースの縮小化とによって工事コストの低廉化を達成することのできる穿孔補助装置及びコンクリート製構造体の穿孔方法を提供することができる。
A 穿孔機
C 可動支持体
C1 第1可動支持筒
C2 第2可動支持筒
D 移動案内手段
D1 筒状ガイド体
E 移動操作手段
F 摺接ガイド部
G 検知表示手段
W 構造体(コンクリート壁)
Wa 被穿孔面
1 カッター
1A 設定穿孔径のカッター
1B 中径のカッター
1C 小径のカッター
2 設定内径の貫通孔
2A 小径の貫通孔
2B 中径の貫通孔
22 係合案内部
23 被係合案内部
24 被係合案内部
31 分岐短管
32 仕切弁
33 穿孔作業ケース
40 操作ロッド機構
42 操作ロッド
42A 分割ロッド
50 固定具
本発明は、例えば、既存の鉄筋コンクリート製の浄水池・配水池等の貯水池での管路増設工事、或いは、鉄筋コンクリート製の貯水地の増設に伴う管連絡工事等を行う場合に必要となる穿孔技術で、詳しくは、構造体や配管等の被穿孔面に穿孔機の円筒状のカッターで穿孔する技術の改良に関する。
例えば、コンクリート製の構造体に穿孔機の円筒状のカッターで貫通孔を形成する場合、一般に、穿孔機のスピンドルの先端部に、構造体の被穿孔面に形成される貫通孔の設定内径に該当する設定穿孔径の円筒状のカッターを取付け、このカッターで構造体の被穿孔面に設定内径の貫通孔を形成し、この穿孔に伴って発生した円柱状の切片を収納しているカッターを構造体から抜き出す方法が採られている(特許文献1、2参照)。
特開平8−112813号公報 特開平8−260863号公報 特開2001−182337号公報
しかし、貫通孔の穿孔径が大きくなると、それに伴って回収される円柱状の切片の重量が非常に大きくなるため、特に、横向きの貫通孔を形成する場合では、穿孔機のスピンドルが垂れ下がり側に傾動や撓み変形するため、円柱状の回収切片を収納しているカッターを引き戻すことができなくなる事態が発生する可能性がある。
そのため、穿孔機のスピンドルの直径を大きくし、且つ、軸受け構造を頑丈に構成する必要があり、穿孔機の大型化とそれに伴う工事スペースの拡大によって工事コストの高騰化を招来する不都合がある。
また、特許文献3に示すように、円柱状の切片を構造体側に残したまま円筒状のカッターを抜き出し、構造体側に残置された円柱状の切片を抜き出す切片抜出装置と、構造体の貫通孔から突出する切片を輪切りにするワイヤーソーとを用いて、残置切片を細断撤去する方法が提案されているが、この方法による場合では、構造体の貫通孔と重量のある円柱状の切片との間からカッターを引き抜く際に大きな引き抜き操作力が必要で、穿孔機の大型化を招来するとともに、穿孔機以外に切片抜出装置とワイヤーソーとが必要であるため、工事コストの高騰化を招来する不都合があった。
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、カッターが引き戻せなくなる不都合を解消すると同時に、穿孔機の小型化とそれに伴う工事スペースの縮小化とによって工事コストの低廉化を達成することのできる穿孔設備を提供する点にある。
穿孔設備の特徴構成は、コンクリート壁の被穿孔面を穿孔する円筒状のカッターを有する穿孔機と、前記被穿孔面に固定された分岐短管と、弁体を収容し、前記分岐短管に固定された弁ケースと、前記弁ケースに固定された作業ケースとを有し、前記穿孔機を水密状態で支持する筒状ガイド体と、を備え、前記カッターは、前記コンクリート壁の切片を内部に保持して前記切片の荷重を受け止め可能に構成されており、前記分岐短管の取付けフランジは、前記被穿孔面にアンカーボルトにより水密に固定されており、前記分岐短管の外周面は、コンクリート防護壁により前記被穿孔面に固定されている点にある。
本構成のように、弁体を収容する弁ケースが、穿孔機を水密状態で支持する筒状ガイド体に設けられることで、例えば、コンクリート壁の内部に貯水されている水面レベルよりも低い位置に貫通孔を形成する場合でも、穿孔時に流出する水の漏洩を回避しながらコンクリート壁に貫通孔を確実に形成することができる。また、カッター(穿孔機)を支持する筒状ガイド体は、穿孔工事後に設置する必要のある分岐短管および弁ケースを利用しているので、工事コスト面で有利に構成することができる。
さらに、カッターを有する穿孔機を支持する筒状ガイド体のうち、分岐短管がアンカーボルトおよびコンクリート防護壁によってコンクリート壁の被穿孔面に固定されている。このため、切片の荷重を受けたカッター(穿孔機)を筒状ガイド体で強固に支持することが可能となる。
したがって、穿孔径の大径化によって回収切片が重量化しても、筒状ガイド体が穿孔機を強固に支持するので、カッターが引き戻せなくなる不都合を解消することができるとともに、穿孔機の小型化とこれに伴う工事スペースの縮小化とによって工事コストの低廉化を達成することができる。
の特徴構成は、前記分岐短管は、前記カッターの外周面に摺接して前記カッターを回転軸芯方向に案内する摺接ガイド板が内周面に固定されている点にある。
例えば、被穿孔面がカッターの回転軸芯に対する直交方向の垂直面に対して傾斜している場合では、穿孔開始時にカッターが片当たりになってぶれ易くなるが、本構成では、分岐短管の内周面にカッターを回転軸芯方向に案内する摺接ガイド板を設けているので、この摺接ガイド板をもってカッターの片当たりに起因するぶれを抑制することができ、カッターによる穿孔の安定化を図ることができる。
の特徴構成は、前記作業ケースは、前記カッターの外周面に摺接して前記カッターを回転軸芯方向に案内する丸鋼製の摺接ガイドレールが内周面に固定されており、前記摺接ガイドレールは、前記弁ケースの内周面まで延在している点にある。
上記構成によれば、カッターが、作業ケースおよび弁ケースの内周面に設けられた摺接ガイドレールによって初期位置にまで摺動案内されるため、穿孔機に作用する荷重を大幅に軽減することができる。
の特徴構成は、前記カッターの出退方向に沿って往復移動自在で、且つ、前記カッター及び前記カッターの内部に保持されている前記切片の荷重を受け止め可能な可動支持体を備えている点にある。
上記構成によれば、カッター及び切片の荷重は可動支持体でも受け止められる。したがって、穿孔径の大径化によって回収切片が重量化しても、穿孔機のスピンドルに作用する穿孔終了時の荷重負担を軽減することができるので、スピンドルの荷重による傾動や撓み変形によってカッターが引き戻せなくなる不都合を解消することができるとともに、スピンドルを大径化する必要がないため、穿孔機の小型化とこれに伴う工事スペースの縮小化とによって工事コストの低廉化を達成することができる。
本発明の第1実施形態のコンクリート璧の穿孔方法における第1穿孔工程の水平断面図 穿孔設備の穿孔作業ケースの半断面側面図 第2穿孔工程の水平断面図 図3におけるIV-IV線断面図 穿孔設備の第1可動支持筒の半断面側面図 穿孔設備の移動操作手段の拡大断面図 第3穿孔工程の水平断面図 図7におけるVIII-VIII線断面図 第4穿孔工程の水平断面図 穿孔設備の固定具の拡大断面図 第5穿孔工程の水平断面図 穿孔設備の検知表示手段の検知直前の要部の拡大断面図 穿孔設備の検知表示手段の検知直後の要部の拡大断面図 第6穿孔工程の水平断面図 第7穿孔工程の水平断面図 第8穿孔工程の水平断面図 図16におけるXVII-XVII線断面図 穿孔設備の第2可動支持筒の半断面側面図 第9穿孔工程の水平断面図 図19におけるXX-XX線断面図 第10穿孔工程の水平断面図 第11穿孔工程の水平断面図 第12穿孔工程の水平断面図 第14穿孔工程の水平断面図 図24におけるXXV-XXV線断面図 第15穿孔工程の水平断面図 XXVII-XXVII線断面図 第16穿孔工程の水平断面図 本発明の第2実施形態の説明図
〔第1実施形態〕
図1〜図28は、構造体の一例である鉄筋コンクリート製の貯水池のコンクリート壁Wのうち、貯水の水面レベルよりも下方部位に、貯水を抜き出すことなく円筒状のカッター(ホールソー)1で設定内径の管路接続用の貫通孔2を形成するコンクリート製構造体の穿孔方法、及び、その穿孔方法に使用される穿孔機Aと穿孔補助装置Bとを備えた穿孔設備を示す。
この穿孔方法では、コンクリート壁Wの被穿孔面Waに形成される貫通孔2が大径(当該実施形態では設定内径が1900mm)であるため、この貫通孔2を三段階(複数段階)に分けて形成する手順に設定してある。
そのため、穿孔機Aのスピンドル3の先端部の装着される円筒状のカッター1として、貫通孔2の設定内径に該当する設定穿孔径(1900mm)のカッター1Aと、これの設定穿孔径よりも順次小径(穿孔径が1280mmと1690mm)となる2個のカッター1B,1Cとを準備する。
そして、後述の穿孔工程において詳述するように、穿孔工程に伴って、穿孔機Aのスピンドル3に対して小径のカッター1Cから中径のカッター1B、設定穿孔径のカッター1Aに順次付け替えながら、コンクリート壁Wの被穿孔面Waに設定内径よりも小径の貫通孔2Aから穿孔して次に中径の貫通孔2Bを穿孔し,最終的には設定内径の貫通孔2を形成する設定にしてある。
また、穿孔補助装置Bとして、穿孔機Aの円筒状のカッター1の出退方向に沿って往復移動自在で、且つ、カッター1及びこれの内部に保持されているコンクリート壁Wの切片4の荷重を受け止め可能な可動支持体Cと、この可動支持体Cをカッター出退方向に沿って移動案内する移動案内手段Dと、可動支持体Cを移動操作する移動操作手段Eとを準備する。
可動支持体Cは、図3、図16に示すように、切片荷重が最大となる小径のカッター1Cを収納可能な第1可動支持筒C1と、切片荷重が二番目に大となる中径のカッター1Bを収納可能な第2可動支持筒C2とから構成され、切片荷重が最小となる設定穿孔径のカッター1Aによる穿孔時には、可動支持体Cを使用しない設定になっている。
尚、設定穿孔径のカッター1Aを収納可能な第3可動支持筒を準備して、この第3可動支持筒に、設定穿孔径のカッター1A及びこれの内部に保持されているコンクリート壁Wの切片4の荷重を受け止め支持させ、この状態で第3可動支持筒と設定穿孔径のカッター1Aとを一緒に初期位置に引き戻すように構成してもよい。
可動支持体Cには、カッター1の駆動回転ならびに被穿孔面側への送り込み移動を摺接案内する摺接ガイド部Fが設けられ、この摺接ガイド部Fは、図4、図5に示すように、第1可動支持筒C1に装備される小径のカッター1C用の第1摺接ガイド部F1と、図17、図18に示すように、第2可動支持筒C2に装備される中径のカッター1B用の第2摺接ガイド部F2とから構成されている。
第1可動支持筒C1は、図3、図4に示すように、設定穿孔径のカッター1Aの外径と同径の外径に形成されている第1外側筒体10と、小径のカッター1Cの外径よりも若干大きな内径に形成されている第1内側筒体11、及び、第1外側筒体10と第1内側筒体11とを同心状態で固定連結する第1連結部材12とから構成されている。
また、第1外側筒体10の底板10Aの中心部には、穿孔機Aのスピンドル3に対して脱着自在に取付けるための取付け部を構成する軸挿通孔15が形成されているとともに、第1外側筒体10の外周面における上側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では2箇所)には、後述の移動案内手段Dの分岐短管31の内周面における上側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では2箇所)に形成されている突条の係合案内部22と係合して、第1可動支持筒C1を一定の向き姿勢で分岐短管31の内周面に沿って小径のカッター1Cの出退方向に移動案内する被係合案内部23が形成されている。
この被係合案内部23は、図5、図8に示すように、第1外側筒体10の外周面の筒軸芯方向の3箇所の各々に、分岐短管31の係合案内部22と小径のカッター1Cの出退方向から係合可能な係合溝23Aを形成する一対の係合板23Bを固着して構成されているとともに、そのうち、コンクリート壁Wの被穿孔面Wa側に最も近接位置する両係合板23Bの端部23bが、第1可動支持筒C1が分岐短管31内に移入するときに分岐短管31の係合案内部22に対して係合誘導する拡開状の係合誘導部に構成されている。
第1可動支持筒C1の第1内側筒体11の内周面における下側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では周方向の2箇所)には、第1内側筒体11の筒軸芯方向に沿う突条の第1ガイド取付け部13が形成され、各第1ガイド取付け部13には、小径のカッター1Cの外周面における下側部位に当接して当該カッター1Cの駆動回転ならびに筒軸芯方向の移動を摺接状態で案内する樹脂製の第1摺接ガイド板14が取付けられている。
この周方向で複数対の第1ガイド取付け部13と第1摺接ガイド板14とをもって、小径のカッター1Cの駆動回転ならびに被穿孔面側への送り込み移動を摺接案内する第1摺接ガイド部F1が構成されている。
尚、第1ガイド取付け部13及び第1摺接ガイド板14の各周方向幅が長くて所期のガイド機能を確実に発揮できる場合には、この第1ガイド取付け部13及び第1摺接ガイド板14を、第1可動支持筒C1の第1内側筒体11の内周面における下側部位の一箇所に設けて実施してもよい。
第1可動支持筒C1の第1摺接ガイド板14に、小径のカッター1Cの外周面における下側部位が当接した状態では、この第1可動支持筒C1の筒軸芯と小径のカッター1Cの回転軸芯とが合致する。
第2可動支持筒C2は、図17、図18に示すように、設定穿孔径のカッター1Aの外径と同径の外径に形成されている第2外側筒体16と、中径のカッター1Bの外径よりも若干大きな内径に形成されている第2内側筒体17、及び、第2外側筒体16と第2内側筒体17とを同心状態で固定連結する第2連結部材18とから構成されている。
また、第2外側筒体16の底板16Aの中心部には、穿孔機Aのスピンドル3に対して脱着自在に取付けるための取付け部を構成する軸挿通孔15が形成されているとともに、第2外側筒体16の外周面における上側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では2箇所)には、後述の移動案内手段Dの分岐短管31の内周面における上側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では2箇所)に形成されている突条の係合案内部22と係合して、第2可動支持筒C2を一定の向き姿勢で分岐短管31の周方向内周面に沿って中径のカッター1Bの出退方向に移動案内する被係合案内部24が形成されている。
この被係合案内部24は、図4、図5に示すように、前述の第1可動支持筒C1の被係合案内部23と同じ構造で、第2外側筒体16の外周面の筒軸芯方向の3箇所の各々に、分岐短管31の係合案内部22とカッター1Bの出退方向から係合可能な係合溝24Aを形成する一対の係合板24Bを固着して構成されているとともに、そのうち、コンクリート壁Wの被穿孔面Wa側に最も近接位置する両係合板24Bの端部24bが、第2可動支持筒C2が分岐短管31内に移入するときに分岐短管31の係合案内部22に対して係合誘導する拡開状の係合誘導部に構成されている。
第2可動支持筒C2の第2内側筒体17の内周面における下側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では周方向の3箇所)には、第2内側筒体17の筒軸芯方向に沿う突条の第2ガイド取付け部19が形成され、各ガイド取付け部19には、中径のカッター1Bの外周面における下側部位に当接して当該カッター1Bの駆動回転ならびに筒軸芯方向の移動を摺接状態で案内する樹脂製の第2摺接ガイド板20を取付けてある。
この周方向で複数対の第2ガイド取付け部19と第2摺接ガイド板20とをもって、中径のカッター1Bの駆動回転ならびに被穿孔面側への送り込み移動を摺接案内する第2摺接ガイド部F2が構成されている。
尚、第2ガイド取付け部19及び第2摺接ガイド板20の各周方向幅が長くて所期のガイド機能を確実に発揮できる場合には、この第2ガイド取付け部19及び第2摺接ガイド板20を、第2可動支持筒C2の第2内側筒体17の内周面における下側部位の一箇所に設けて実施してもよい。
第2可動支持筒C2の第2摺接ガイド板20に中径のカッター1Bの外周面における下側部位が当接した状態では、この第2可動支持筒C2の筒軸芯と中径のカッター1Bの回転軸芯とが合致する。
移動案内手段Dは、図1、図2に示すように、コンクリート壁Wの被穿孔面Waに対してカッター1の回転軸芯と同芯状態で固定配設された筒状ガイド体D1から構成されている。
この筒状ガイド体D1は、コンクリート壁Wの被穿孔面Waに水密状態でアンカーボルト30にて固定される取付けフランジ31Aを備えた分岐短管31と、この分岐短管31の他端部の下流側連結フランジ31Bに水密状態でボルト34・ナット35にて固定連結される上流側連結フランジ32Aを備えた仕切弁32の筒状の弁ケース32Cと、この仕切弁32の他端部に形成された下流側連結フランジ32Bに水密状態でボルト34・ナット35にて固定連結される上流側連結フランジ33Aを備えた穿孔作業ケース33とから構成され、そのうち、分岐短管31及び穿孔作業ケース33は、カッター1及び可動支持体Cを収納可能な長さに構成されている。
穿孔作業ケース33には、それの下流側フランジ33Bに水密状態でボルト34・ナット35にて固定連結される蓋体33Cが備えられている。
分岐短管31の内周面における下側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では周方向の5箇所)には、当該分岐短管31の筒軸芯方向に沿う突条の第3ガイド取付け部37が形成され、各第3ガイド取付け部37には、設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位、又は、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位、若しくは、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位と当接して、設定穿孔径のカッター1A又は第1可動支持筒C1若しくは第2可動支持筒C2をカッター1の回転軸芯方向に摺接状態で移動案内する樹脂製の第3摺接ガイド板38を取付けてある。
この周方向で複数対の第3ガイド取付け部37と第3摺接ガイド板38とをもって、設定穿孔径のカッター1Aの駆動回転ならびに出退移動を摺接案内し、且つ、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2の出退移動を摺接案内する第3摺接ガイド部F3が構成されている。
尚、第3ガイド取付け部37及び第3摺接ガイド板38の各周方向幅が長くて所期のガイド機能を確実に発揮できる場合には、この第3ガイド取付け部37及び第3摺接ガイド板38を、分岐短管31の内周面における下側部位の一箇所に設けて実施してもよい。
分岐短管31の複数の第3摺接ガイド板38に、設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位、又は、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位、若しくは、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位が当接した状態では、分岐短管31の管軸芯と設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯又は第1可動支持筒C1の筒軸芯若しくは第2可動支持筒C2の筒軸芯とが合致する。
また、分岐短管31の内周面における上側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では周方向の2箇所)には、突条の係合案内部22を構成する丸鋼製の係合レールがカッター1の回転軸芯方向に沿って固着されている。
穿孔作業ケース33の内周面における下側部位の周方向複数箇所(当該実施形態では周方向の2箇所)には、設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位、又は、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位、若しくは、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位と当接して、設定穿孔径のカッター1A又は第1可動支持筒C1若しくは第2可動支持筒C2をカッター1の回転軸芯方向に摺接状態で移動案内する丸鋼製の摺接ガイドレール39を取付けてある。
この周方向で複数の摺接ガイドレール39をもって、設定穿孔径のカッター1Aと第1可動支持筒C1及び第2可動支持筒C2を回転軸芯方向に沿って出退移動自在に摺接案内する第4摺接ガイド部F4が構成されている。
穿孔作業ケース33の摺接ガイドレール39に、設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位、又は、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位、若しくは、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位が当接した状態では、穿孔作業ケース33の筒軸芯と設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯又は第2可動支持筒C2の筒軸芯若しくは第2可動支持筒C2の筒軸芯とが合致する。
摺接ガイドレール39の被穿孔面Wa側の端部は、穿孔作業ケース33の上流側端部よりも突出して仕切弁32の弁ケース32C内における弁体32Dよりも下流側領域に入り込み配置され、穿孔作業ケース33と分岐短管31との間での設定穿孔径のカッター1A又は第2可動支持筒C2若しくは第2可動支持筒C2の移動が確実、円滑に行えるように構成してある。
また、穿孔作業ケース33の筒軸芯方向中間部には、穿孔時の切り屑等を外部に排出するための排出管部33Dが一体形成され、穿孔時には、この排出管部33Dに開閉バルブを備えた排水管が接続される。
移動操作手段Eは、可動支持体Cである第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2をコンクリート壁Wの被穿孔面Wa側に近接する分岐短管31内の穿孔作業位置と被穿孔面Waから離間した穿孔作業ケース33内の初期位置とに押し引き操作可能な操作ロッド機構40と、可動支持体Cを分岐短管31内の穿孔作業位置で固定する固定具50とから構成されているとともに、この移動操作手段Eには、穿孔が終了した小径のカッター1C又は中径のカッター1Bが第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2の所定位置に戻り移動したことを検知表示する検知表示手段Gが設けられている。
操作ロッド機構40の押し引き操作により、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2を被穿孔面Wa側に近接する分岐短管31内の穿孔作業位置と被穿孔面Waから離間した穿孔作業ケース33内の初期位置とに小径のカッター1C又は中径のカッター1Bの出退方向に沿って往復移動させることができるとともに、分岐短管31内の穿孔作業位置に移動した第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2を固定具50で確実に固定することができる。
操作ロッド機構40を構成するに、図6、図7に示すように、カッター1の回転軸芯方向に沿う各操作ロッド42の一端部には、穿孔機Aのスピンドル3に脱着可能に装着された径方向に沿う支持アーム41の端部に当接して、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2に作用する水圧による戻し移動を阻止する当て板44が、ボルト43で脱着自在に固定されている。
各当て板44に取付けられた操作ロッド42は、穿孔作業ケース33の蓋体33Cに貫通形成された軸挿通孔33aに移動自在に挿通されたのち、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の底板10Aに形成された第1軸挿通孔10a又は第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の底板16Aに形成された第2軸挿通孔16aに摺動自在に貫通支持されている。
操作ロッド42の他端側には、穿孔作業ケース33の蓋体33Cをコンクリート壁Wの被穿孔面Wa側に向かって押圧する押圧部材45が設けられているとともに、操作ロッド42が連結可能な複数本の分割ロッド42Aから構成されている。
各分割ロッド42Aの一端部には、他の分割ロッド42Aの他端部に形成された雄ネジ部42aと螺合連結可能な雌ネジ部42bが形成され、他端部には、他の分割ロッド42Aの一端部に形成された雌ネジ部42bと螺合連結可能な雄ネジ部42aが形成されている。
そして、操作ロッド機構40の操作ロッド42が連結可能な複数本の分割ロッド42Aから構成することにより、初期位置にある第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2と穿孔機Aの穿孔機本体5とのスペースが狭い施工条件下においても、分割ロッド42Aの継足し連結操作又は連結解除操作により、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2を穿孔作業位置と初期位置とに確実に移動させることができる。
固定具50を構成するに、図10に示すように、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2が分岐短管31内の穿孔作業位置に位置する状態において、支持アーム41が撤去された操作ロッド42の一端部に固定板51がボルト43で締付け固定されている。
穿孔作業ケース33の蓋体33Cの外側面に固着された取付け座52に一対の固定ボルト53が螺合固定され、各固定ボルト53の基端部側には、操作ロッド42の外周面との間及び取付け座52の外側面との間をそれぞれ水密にするOリング54を備えた遮蔽板55と、この遮蔽板55を取付け座52に締付け固定する二つのナット56とが設けられている。
各固定ボルト53の先端部側は固定板51に挿通され、二つのナット57で固定板51に締付け固定されている。
検知表示手段Gを構成するに、図12、図13に示すように、操作ロッド42の他端部に、初期位置に戻り移動する小径のカッター1Cの底板1c又は中径のカッター1Bの底板1bと当接可能な領域に突出する検知アーム60をナット61で締付け固定する。
この検知アーム60と第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の底板10Aに形成された第1当接部10b又は第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の底板16Aに形成された第2当接部との間に、固定具50が固定解除されている操作ロッド42の設定範囲での検知作動を許容する空隙Sが形成されている。
操作ロッド42が空隙Sの範囲で検知作動すると、小径のカッター1Cの底板1c又は中径のカッター1Bの底板1bで押圧されている検知アーム60が第1可動支持筒C1の底板10A又は第2可動支持筒C2の底板16Aに当接し、それ以降は、小径のカッター1C又は中径のカッター1Bと第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2とが一緒に戻り移動するように構成されている。
そして、操作ロッド42が空隙Sの範囲で検知作動すると、切片4を保持する小径のカッター1C又は中径のカッター1Bが第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2の所定位置に正確に戻り移動したことを目視で確認することができる。
次に、上述の如く構成された穿孔設備を準備して、鉄筋コンクリート製の貯水池のコンクリート壁Wのうち、貯水の水面レベルよりも下方部位に、貯水を抜き出すことなく円筒状のカッター1で設定内径の管路接続用の貫通孔2を形成するコンクリート製構造体の穿孔方法について説明する。
[1]第1穿孔工程
図1に示すように、コンクリート壁Wの被穿孔面Waに、筒状ガイド体D1を構成する分岐短管31と仕切弁32及び穿孔作業ケース33とのうち、分岐短管31の取付けフランジ31Aを、カッター1の回転軸芯と同芯にした状態でアンカーボルト30によって水密に固定する。
この分岐短管31は、コンクリート壁Wの鉄筋に補強鉄筋を溶接等で固着連結したのち、仮想線で示すように、現場打ちのコンクリートで構築されるコンクリート防護壁6により分岐短管31の基部側をコンクリート壁Wに強固に固定する。
その後、分岐短管31の下流側連結フランジ31Bに、仕切弁32の上流側連結フランジ32Aをボルト34・ナット35によって同心状態で水密に固定連結するとともに、仕切弁32の下流側連結フランジ32Bには、穿孔作業ケース33の上流側連結フランジ33Aをボルト34・ナット35によって同心状態で水密に固定連結する。
仕切弁32は、作業用仕切弁として機能し、第1可動支持筒C1又は第2可動支持筒C2をカッター出退方向に沿って移動案内する機能を備えた分岐短管31と穿孔作業ケース33とを結合する機能を有する。
[2]第2穿孔工程
図3に示すように、穿孔機Aのスピンドル3の先端部に小径(穿孔径が1280mm)のカッター1Cを取付けるとともに、スピンドル3には、小径のカッター1Cを収納可能な第1可動支持筒C1を取付け、この小径のカッター1C及び第1可動支持筒C1を穿孔作業ケース33内の初期位置に配置する。
小径のカッター1Cの外周面における下側部位は、図4に示すように、第1可動支持筒C1の第1摺接ガイド板14に摺動可能な状態で載置支持され、この小径のカッター1Cの回転軸芯と第1可動支持筒C1の筒軸芯とが合致した状態にある。
また、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位は、穿孔作業ケース33の第4摺接ガイド部F4の摺接ガイドレール39に摺動可能な状態で載置支持され、この第1可動支持筒C1の筒軸芯と穿孔作業ケース33の筒軸芯とが合致した状態にある。
そして、図6に示すように、穿孔作業ケース33の穿孔機A側の開口を蓋体33Cで閉塞し、この蓋体33Cに貫通形成されている軸挿通孔33aを通して、第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の底板10Aと穿孔機Aのスピンドル3に脱着可能に装着された径方向に沿う支持アーム41の両端部との間に、操作ロッド機構40の分割ロッド42Aを架設する。
このとき、操作ロッド42の他端側は、蓋体33Cに貫通形成された軸挿通孔33aに移動自在に挿通支持され、この操作ロッド42の他端側に設けられた押圧部材45が第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の底板10Aの外側面に当接し、さらに、検知アーム60と第1外側筒体10の底板10Aに形成された第1当接部10bとの間には、固定具50が固定解除されている操作ロッド42の設定範囲での検知作動を許容する空隙Sが確保されている。
[3]第3穿孔工程
図7に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3を操作ロッド42の分割ロッド42Aの長さ分に相当する送りピッチで被穿孔面Wa側に送り込み、その都度、分割ロッド42Aを継足し連結し、小径のカッター1C及び第1可動支持筒C1が分岐短管31内の穿孔作業位置に到達するまで繰り返す。
第1可動支持筒C1が分岐短管31内に移入すると、図8に示すように、これの第1外側筒体10の外周面における上側部位の周方向複数箇所に形成されている凹状の被係合案内部23が、分岐短管31の内周面における上側部位の周方向複数箇所に形成されている突条の係合案内部22と係合し、第1可動支持筒C1の回動が阻止される。
そのため、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3及び小径のカッター1Cを回転しても、第1可動支持筒C1が共回りすることがなく、第1可動支持筒C1は一定の向き姿勢で分岐短管31内の穿孔作業位置に保持される。
また、分岐短管31内に移入した第1可動支持筒C1の第1外側筒体10の外周面における下側部位は、分岐短管31の内周面における下側部位の周方向複数箇所に設けられた第3摺接ガイド部F3の樹脂製の第3摺接ガイド板38に摺動自在に受け止め支持され、この第1可動支持筒C1の筒軸芯と分岐短管31の管軸芯とが合致する。
[4]第4穿孔工程
図9、図10に示すように、穿孔機Aのスピンドル3及び操作ロッド42の一端部から支持アーム41を撤去し、図10に示すように、操作ロッド42の一端部を固定具50で穿孔作業ケース33の蓋体33Cに固定する。
次に、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、分岐短管31内の穿孔作業位置で固定保持されている第1可動支持筒C1に対して、小径のカッター1Cを駆動回転させながらコンクリート壁Wの被穿孔面Waに向かって送り込み、被穿孔面Waに小径の貫通孔2Aを形成する。
図9に示すように、穿孔終了時に、小径のカッター1C内に入り込み状態で分離された小径の回収切片4Aの重量が当該カッター1Cに加わるが、この小径のカッター1C及び小径の回収切片4Aの荷重は貫通孔2Aの内周面で支持されている。
[5]第5穿孔工程
図11に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、コンクリート壁Wを貫通している小径のカッター1Cを戻し移動させると、この小径のカッター1Cの引き戻し移動に連れて第1可動支持筒C1が第1摺接ガイド部F1側に移行し、小径のカッター1C及び小径の回収切片4Aの荷重は第1可動支持筒C1の第1摺接ガイド部F1でも受け止められ、最終的には第1可動支持筒C1の第1摺接ガイド部F1に支持される。
そして、小径のカッター1Cの底板1cが検知表示手段Gの検知アーム60に当接したとき、操作ロッド42の一端部を穿孔作業ケース33の蓋体33Cに固定している固定具50を撤去する。
この状態で穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、小径のカッター1Cを初期位置側に戻し移動させると、図12、図13に示すように、この小径のカッター1Cの底板1cが検知表示手段Gの検知アーム60を押圧し、この検知アーム60を取付けてある操作ロッド42が、検知アーム60と第1外側筒体10の底板10Aの第1当接部10bとの間に形成されていた空隙Sの範囲で移動する。
この操作ロッド42の検知作動により、回収切片4Aを保持する小径のカッター1Cが第1可動支持筒C1の所定位置に正確に戻り移動したことを目視で確認することができる。
[6]第6穿孔工程
図14に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3を操作ロッド42の分割ロッド42Aの長さ分に相当する戻しピッチで穿孔機A側に戻し移動させ、その都度、分割ロッド42Aを連結解除して撤去し、小径のカッター1C及び第1可動支持筒C1が穿孔作業ケース33内の初期位置に到達するまで繰り返す。
[7]第7穿孔工程
図15に示すように、仕切弁32の弁体32Dを遮断位置に閉弁操作し、この仕切弁32の下流側連結フランジ32Bから穿孔作業ケース33を撤去するとともに、穿孔機Aのスピンドル3から小径のカッター1Cと第1可動支持筒C1及び穿孔作業ケース33を撤去する。
[8]第8穿孔工程
図16に示すように、穿孔機Aのスピンドル3の先端部に中径(穿孔径が1690mm)のカッター1Bを取付けるとともに、スピンドル3には、中径のカッター1Bを収納可能な第2可動支持筒C2を取付け、この中径のカッター1B及び第2可動支持筒C2を穿孔作業ケース33内の初期位置に配置する。
中径のカッター1Bの外周面における下側部位は、図17に示すように、第2可動支持筒C2の第2摺接ガイド板20に摺動可能な状態で載置支持され、この中径のカッター1Bの回転軸芯と第2可動支持筒C2の筒軸芯とが合致した状態にある。
また、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位は、穿孔作業ケース33の第4摺接ガイド部F4の摺接ガイドレール39に摺動可能な状態で載置支持され、この第2可動支持筒C2の筒軸芯と穿孔作業ケース33の筒軸芯とが合致した状態にある。
そして、図16に示すように、穿孔作業ケース33の穿孔機A側の開口を蓋体33Cで閉塞し、この蓋体33Cに貫通形成されている軸挿通孔33a(図6参照)を通して、第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の底板16Aと穿孔機Aのスピンドル3に脱着可能に装着された径方向に沿う支持アーム41の両端部との間に、操作ロッド機構40の分割ロッド42Aを架設する。
このとき、操作ロッド42の他端側は、蓋体33Cに貫通形成された軸挿通孔33aに移動自在に挿通支持され、この操作ロッド42の他端側に設けられた押圧部材45が第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の底板16Aの外側面に当接し、さらに、検知アーム60と第2外側筒体16の底板16Aに形成された第2当接部16bとの間には、固定具50が固定解除されている操作ロッド42の設定範囲での検知作動を許容する空隙Sが確保されている。
[9]第9穿孔工程
図19に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3を操作ロッド42の分割ロッド42Aの長さ分に相当する送りピッチで被穿孔面Wa側に送り込み、その都度、分割ロッド42Aを継足し連結し、中径のカッター1B及び第2可動支持筒C2が分岐短管31内の穿孔作業位置に到達するまで繰り返す。
第2可動支持筒C2が分岐短管31内に移入すると、図20に示すように、これの第2外側筒体16の外周面における上側部位の周方向複数箇所に形成されている凹状の被係合案内部24が、分岐短管31の内周面における上側部位の周方向複数箇所に形成されている突条の係合案内部22と係合し、第2可動支持筒C2の回動が阻止される。
そのため、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3及び中径のカッター1Bを回転しても、第2可動支持筒C2が共回りすることがなく、第2可動支持筒C2は一定の向き姿勢で分岐短管31内の穿孔作業位置に保持される。
また、分岐短管31内に移入した第2可動支持筒C2の第2外側筒体16の外周面における下側部位は、分岐短管31の内周面における下側部位の周方向複数箇所に設けられた第3摺接ガイド部F3の樹脂製の第3摺接ガイド板38に摺動自在に受け止め支持され、この第2可動支持筒C2の筒軸芯と分岐短管31の管軸芯とが合致する。
[10]第10穿孔工程
図21に示すように、穿孔機Aのスピンドル3及び操作ロッド42の一端部から支持アーム41を撤去し、操作ロッド42の一端部を固定具50で穿孔作業ケース33の蓋体33Cに固定する。
次に、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、分岐短管31内の穿孔作業位置で固定保持されている第2可動支持筒C2に対して、中径のカッター1Bを駆動回転させながらコンクリート壁Wの被穿孔面Waに向かって送り込み、被穿孔面Waに中径の貫通孔2Bを形成する。
図21に示すように、穿孔終了時に、中径のカッター1B内に入り込み状態で分離された中径の円環状の回収切片4Bの重量が当該カッター1Bに加わるが、この中径のカッター1B及び中径の回収切片4Aの荷重は貫通孔2Bの内周面で支持されている。
[11]第11穿孔工程
図22に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、コンクリート壁Wを貫通している中径のカッター1Bを戻し移動させると、この中径のカッター1Bの引き戻し移動に連れて第2可動支持筒C2が第2摺接ガイド部F2側に移行し、中径のカッター1B及び中径の回収切片4Bの荷重は第2可動支持筒C2の第2摺接ガイド部F2でも受け止められ、最終的には第2可動支持筒C2の第2摺接ガイド部F2に支持される。
そして、中径のカッター1Bの底板1bが検知表示手段Gの検知アーム60に当接する前の段階において、操作ロッド42の一端部を穿孔作業ケース33の蓋体33Cに固定している固定具50を撤去する。
この状態で穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、中径のカッター1Bを初期位置側に戻し移動させると、この中径のカッター1Bの底板1bが検知表示手段Gの検知アーム60を押圧し、この検知アーム60を取付けてある操作ロッド42が、検知アーム60と第2外側筒体16の底板16Aの第2当接部16bとの間に形成されていた空隙Sの範囲で移動する。
この操作ロッド42の検知作動により、中径の回収切片4Bを保持する中径のカッター1Bが第2可動支持筒C2の所定位置に正確に戻り移動したことを目視で確認することができる。
[12]第12穿孔工程
図23に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、スピンドル3を操作ロッド42の分割ロッド42Aの長さ分に相当する戻しピッチで穿孔機A側に戻し移動させ、その都度、分割ロッド42Aを連結解除して撤去し、中径のカッター1B及び第2可動支持筒C2が穿孔作業ケース33内の初期位置に到達するまで繰り返す。
[13]第13穿孔工程
仕切弁32の弁体32Dを遮断位置に閉弁操作し、この仕切弁32の下流側連結フランジ32Bから穿孔作業ケース33を撤去するとともに、穿孔機Aのスピンドル3から中径のカッター1Bと第2可動支持筒C2及び穿孔作業ケース33を撤去する(図15参照)。
[14]第14穿孔工程
図24に示すように、穿孔機Aのスピンドル3の先端部に設定穿孔径(1900mm)のカッター1Aを取付け、この設定穿孔径のカッター1Aを穿孔作業ケース33内の初期位置に配置する。
設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位は、図25に示すように、穿孔作業ケース33の第4摺接ガイド部F4の摺接ガイドレール39に摺動可能な状態で載置支持され、この設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯と穿孔作業ケース33の筒軸芯とが合致した状態にある。
[15]第15穿孔工程
穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、穿孔作業ケース33内の初期位置に位置する設定穿孔径のカッター1Aを分岐短管31内の穿孔作業位置に送り込む。
分岐短管31内に移入した設定穿孔径のカッター1Aの外周面における下側部位は、図27に示すように、分岐短管31の内周面における下側部位の周方向複数箇所に設けられた第3摺接ガイド部F3の樹脂製の第3摺接ガイド板38に摺動並びに回転自在に受け止め支持され、この設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯と分岐短管31の管軸芯とが合致する。
次に、図26に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、分岐短管31内の穿孔作業位置に位置する設定穿孔径のカッター1Aを駆動回転させながらコンクリート壁Wの被穿孔面Waに向かって送り込み、被穿孔面Waに設定内径(1900mm)の貫通孔2を形成する。
[16]第16穿孔工程
図28に示すように、穿孔機Aの穿孔機本体5を駆動制御して、穿孔作業が終了した設定穿孔径のカッター1Aを穿孔作業ケース33内の初期位置に戻し移動させる。
設定穿孔径のカッター1Aによる穿孔終了時に、設定穿孔径のカッター1A内に入り込み状態で分離された大径の円環状の回収切片4Cの重量が当該カッター1Aに加わるが、この時の切片荷重は、小径のカッター1Cによる穿孔時の切片荷重、及び、中径のカッター1Bによる穿孔時の切片荷重よりも軽い。
しかも、設定穿孔径のカッター1Aは、分岐短管31の内周面に設けられた第3摺接ガイド部F3及び穿孔作業ケース33の内周面に設けられた第4摺接ガイド部F4によって初期位置にまで摺動案内されるため、穿孔機Aのスピンドル3に作用する荷重を大幅に軽減することができる。
[17]第17穿孔工程
仕切弁32の弁体32Dを遮断位置に閉弁操作し、この仕切弁32の下流側連結フランジ32Bから穿孔作業ケース33を撤去するとともに、穿孔機Aのスピンドル3から設定穿孔径のカッター1A及び穿孔作業ケース33を撤去する(図15参照)。
尚、上述の実施形態では、当て板44と固定板51とを別部材から構成したが、この当て板44と固定板51とを一つの部材で兼用構成してもよい。
〔第2実施形態〕
上述の第1実施形態では、小径のカッター1Cの回転軸芯と中径のカッター1Bの回転軸芯及び設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯とを合致させて、被穿孔面Waに小径の貫通孔2Aと中径の貫通孔2B及び設定内径の貫通孔2とを同心円状に形成したが、図29に示すように、小径のカッター1Cの回転軸芯と中径のカッター1Bの回転軸芯及び設定穿孔径のカッター1Aの回転軸芯とを、それらの外周面の特定部位が同一となる偏心状態に配置して、被穿孔面Waに小径の貫通孔2Aと中径の貫通孔2B及び設定内径の貫通孔2とを多重内接円状に形成してもよい。
〔その他の実施形態〕
(1)上述の各実施形態では、穿孔機Aのスピンドル3の先端部の装着される円筒状のカッター1を、貫通孔2の設定内径に該当する設定穿孔径のカッター1Aと、これの設定穿孔径よりも順次小径となる2個のカッター1B,1Cとから構成したが、このカッター1を、貫通孔2の設定内径に該当する設定穿孔径のカッター1Aと、これよりも小径の1個のカッター1Bとから構成してもよい。
(2)上述の第1実施形態では、カッター1の回転軸芯に対する直交方向の垂直面に対して傾斜しているコンクリート壁Wを例に挙げて説明したが、このコンクリート壁Wとしては、カッター1の回転軸芯に対する直交方向の垂直面と平行な被穿孔面Waを備えたものであってもよい。
(3)上述の第1実施形態では、移動案内手段Dを、被穿孔面Waに対してカッター1の回転軸芯と同芯状態で固定配設された筒状ガイド体から構成したが、穿孔時に水が流出しない条件下であれば、移動案内手段Dを、可動支持体Cをカッター1の出退方向に沿って移動案内するレール部材から構成してもよい。
(4)上述の第1実施形態では、穿孔機Aのスピンドル3の送り込み力で操作ロッド機構40を作動させて、初期位置にある可動支持体Cを穿孔作業位置に押込み操作するように構成したが、操作ロッド機構40を穿孔機A以外のアクチュエータ又は人為操作力で作動させて、初期位置にある可動支持体Cを穿孔作業位置に押込み操作するように構成してもよい。
また、上述の第1実施形態では、穿孔機Aのスピンドル3の戻し力で穿孔作業位置にある可動支持体Cを初期位置に戻し移動するように構成したが、穿孔機A以外のアクチュエータ又は人為操作力によって穿孔作業位置にある可動支持体Cを初期位置に戻し移動するように構成してもよい。
さらに、操作ロッド機構40を押し引き操作して、可動支持体Cを初期位置と穿孔作業位置との間で往復移動させるように構成してもよい。
(5)可動支持体Cに構成される摺接ガイド部Fに、カッター1の駆動回転ならびに出退移動を補助する複数のボールやローラー等を設けてもよい。
(6)穿孔が終了したカッター1が可動支持体Cの所定位置に戻り移動したことを検知表示する検知表示手段Gを構成するにあたって、上述の第1実施形態では、操作ロッド機構40の操作ロッド42を利用して検出表示するように構成したが、穿孔が終了したカッター1が可動支持体Cの所定位置に戻り移動したことを検知するセンサと、このセンサの電気検出信号に基づいて表示する表示部とから構成してもよい。
(7)穿孔機の穿孔補助装置が対象とする被穿孔面は、上述の第1実施形態で説明したコンクリート製の構造体に限定されず、流体管や鉄骨等の他の被穿孔体の被穿孔面であってもよい。
以上説明したように、穿孔機のスピンドルに作用する穿孔終了時の荷重負担を軽減して、スピンドルの荷重による傾動や撓み変形によってカッターが引き戻せなくなる不都合を解消すると同時に、穿孔機の小型化とそれに伴う工事スペースの縮小化とによって工事コストの低廉化を達成することのできる穿孔補助装置及びコンクリート製構造体の穿孔方法を提供することができる。
A 穿孔機
C 可動支持体
C1 第1可動支持筒
C2 第2可動支持筒
D 移動案内手段
D1 筒状ガイド体
E 移動操作手段
F 摺接ガイド部
G 検知表示手段
W 構造体(コンクリート壁)
Wa 被穿孔面
1 カッター
1A 設定穿孔径のカッター
1B 中径のカッター
1C 小径のカッター
2 設定内径の貫通孔
2A 小径の貫通孔
2B 中径の貫通孔
22 係合案内部
23 被係合案内部
24 被係合案内部
31 分岐短管
32 仕切弁
32C 弁ケース
32D 弁体
33 穿孔作業ケース(作業ケース)
38 摺接ガイド板
39 摺接ガイドレール
40 操作ロッド機構
42 操作ロッド
42A 分割ロッド
50 固定具
6 コンクリート防護壁

Claims (8)

  1. 穿孔機の円筒状のカッターの出退方向に沿って往復移動自在で、且つ、前記カッター及びこれの内部に保持されている切片の荷重を受け止め可能な可動支持体と、この可動支持体をカッターの出退方向に沿って移動案内する移動案内手段と、前記可動支持体を移動操作する移動操作手段とが備えられているとともに、前記可動支持体には、前記カッターの駆動回転ならびに出退移動を摺接案内する摺接ガイド部が設けられている穿孔補助装置。
  2. 前記カッターが、前記被穿孔面に形成される貫通孔の設定内径に該当する設定穿孔径のカッターと、前記設定穿孔径よりも小径の一つのカッター又は前記設定穿孔径よりも順次小径となる複数のカッターとから構成されているとともに、前記可動支持体が、穿孔径の異なる複数の前記カッターのうちの少なくとも一つを収納可能な可動支持筒から構成されている請求項1記載の穿孔補助装置。
  3. 前記移動案内手段が、前記被穿孔面に対して前記カッターの回転軸芯と同芯状態で固定配設された筒状ガイド体から構成され、この筒状ガイド体の内周面と前記可動支持体の外面との対応する部位には、前記可動支持体を一定の向き姿勢で前記筒状ガイド体の内周面に沿って前記カッターの出退方向に移動案内する係合案内部と被係合案内部とが形成されている請求項1又は2記載の穿孔補助装置。
  4. 前記移動操作手段が、前記可動支持体を前記被穿孔面から離間した初期位置から前記被穿孔面側に近接する穿孔作業位置に押込み操作可能な操作ロッド機構と、前記可動支持体を前記穿孔作業位置で固定する固定具とから構成されているとともに、前記操作ロッド機構の操作ロッドが連結可能な複数本の分割ロッドから構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の穿孔補助装置。
  5. 前記移動操作手段には、穿孔が終了した前記カッターが前記可動支持体の所定位置に戻り移動したことを検知表示する検知表示手段が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の穿孔補助装置。
  6. コンクリート製の構造体に穿孔機の円筒状のカッターで貫通孔を形成する穿孔方法であって、
    前記カッターとして、前記貫通孔の設定内径に該当する設定穿孔径のカッターと、前記設定穿孔径よりも小径の一つのカッター又は前記設定穿孔径よりも順次小径となる複数のカッターとを準備するとともに、前記穿孔機の前記カッターの出退方向に沿って往復移動自在で、且つ、前記カッター及びこれの内部に保持されている切片の荷重を受け止め可能な可動支持体を準備する工程と、
    前記穿孔機のスピンドルに対して小径側のカッターから大径側のカッターに順次付け替えながら、前記構造体の被穿孔面に設定内径よりも小径の貫通孔から穿孔して最終的に設定内径の貫通孔を形成する工程と、
    少なくとも切片荷重が大きな穿孔工程時に、前記可動支持体を前記被穿孔面側に近接する穿孔作業位置に配置して、穿孔が終了して切片を保持する前記カッターを前記可動支持体の所定位置に受け止め支持させ、この可動支持体を前記カッターと一緒に前記被穿孔面から離間した初期位置に戻し移動させる工程と、
    を備えたコンクリート製構造体の穿孔方法。
  7. 前記穿孔工程の前工程として、前記構造体の前記被穿孔面側に、前記可動支持体を前記初期位置と前記穿孔作業位置とに移動案内する筒状ガイド体を、前記カッターの回転軸芯と同芯状態で固定配設する工程が備えられている請求項6記載のコンクリート製構造体の穿孔方法。
  8. 前記筒状ガイド体が、前記構造体の前記被穿孔面に水密状態で固定される分岐短管と、この分岐短管の他端部に水密状態で連結される仕切弁と、この仕切弁の他端部に連結される前記カッター及び前記可動支持体を収納可能な穿孔作業ケースとから構成されている請求項7記載のコンクリート製構造体の穿孔方法。
JP2016214778A 2016-11-02 2016-11-02 穿孔設備 Active JP6247369B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016214778A JP6247369B2 (ja) 2016-11-02 2016-11-02 穿孔設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016214778A JP6247369B2 (ja) 2016-11-02 2016-11-02 穿孔設備

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013099405A Division JP6038721B2 (ja) 2013-05-09 2013-05-09 穿孔補助装置及びコンクリート製構造体の穿孔方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017039326A true JP2017039326A (ja) 2017-02-23
JP6247369B2 JP6247369B2 (ja) 2017-12-13

Family

ID=58202858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016214778A Active JP6247369B2 (ja) 2016-11-02 2016-11-02 穿孔設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6247369B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116539403A (zh) * 2023-04-28 2023-08-04 中南大学 岩体力学特性获取、可切割性评价、原位感知方法及装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55138037U (ja) * 1979-03-20 1980-10-01
JPH0363397A (ja) * 1989-07-31 1991-03-19 Sato Kogyo Co Ltd 土砂の掘削及び搬出装置
JPH08112814A (ja) * 1994-10-13 1996-05-07 Sanwa Daiyamondo Kogyo Kk 大口径穴あけ方法および大口径穴あけ装置
JPH08192308A (ja) * 1995-01-13 1996-07-30 Cosmo Koki Co Ltd 管の穿孔装置
JP2001182337A (ja) * 1999-12-24 2001-07-06 Nagata Kogyo Kk コンクリート体の円形開口設置工法
US20110262237A1 (en) * 2010-04-27 2011-10-27 Anthony Baratta Bolt on drive assembly for a core drill with high strength spoked reinforcer

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55138037U (ja) * 1979-03-20 1980-10-01
JPH0363397A (ja) * 1989-07-31 1991-03-19 Sato Kogyo Co Ltd 土砂の掘削及び搬出装置
JPH08112814A (ja) * 1994-10-13 1996-05-07 Sanwa Daiyamondo Kogyo Kk 大口径穴あけ方法および大口径穴あけ装置
JPH08192308A (ja) * 1995-01-13 1996-07-30 Cosmo Koki Co Ltd 管の穿孔装置
JP2001182337A (ja) * 1999-12-24 2001-07-06 Nagata Kogyo Kk コンクリート体の円形開口設置工法
US20110262237A1 (en) * 2010-04-27 2011-10-27 Anthony Baratta Bolt on drive assembly for a core drill with high strength spoked reinforcer

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116539403A (zh) * 2023-04-28 2023-08-04 中南大学 岩体力学特性获取、可切割性评价、原位感知方法及装置
CN116539403B (zh) * 2023-04-28 2024-03-08 中南大学 岩体力学特性获取、可切割性评价、原位感知方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6247369B2 (ja) 2017-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6038721B2 (ja) 穿孔補助装置及びコンクリート製構造体の穿孔方法
CN102189283A (zh) 深孔加工装置
CN102149899A (zh) 使岩石材料开裂的方法和破岩装置
CN109330656B (zh) 骨科定位打孔机
JP6247369B2 (ja) 穿孔設備
EP4043857B1 (en) Graphite radioactivity measurement device, sampling apparatus, and sampling method
TW201029768A (en) Method and device for producing tubular workpieces from a pre-perforated hollow block
CN108222986B (zh) 锚杆钻机作业系统
JP2002542054A (ja) ワークピースを破面分割する方法および装置
EP2255903B1 (de) Kopfstauchvorrichtung
CN105252067A (zh) 超长内孔键槽拉槽机
EP0238303B1 (en) Improved tube cutting apparatus and method
JP2008214890A (ja) 鋼管杭の杭頭把持装置および鋼管杭の施工方法
US6832536B2 (en) Machine and method for servering a thin-walled tube
JP2010203141A (ja) マンホールと下水道管の接続部分の耐震化工法及び装置
EP2447463A1 (en) Platform slot recovery
JP6700524B2 (ja) コアドリルと穿孔方法
JP2007320019A (ja) 配管穿孔機と配管穿孔工法
JP2008155242A (ja) パイプ加工装置
JP4648890B2 (ja) 管内用穿孔装置
JP2003245919A (ja) コンクリート基礎等の穿孔機及びその穿孔方法
WO2020035678A1 (en) An apparatus and method for removing an end section of a tubular member
JP5823891B2 (ja) ヘッダ回収装置
CN220128193U (zh) 一种方管及其加工设备
KR101862092B1 (ko) 상수도용 전동 천공기

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161201

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6247369

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250