JP2017036816A - 軸受ハウジング用密封装置 - Google Patents

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【課題】軸受ハウジングの内部密封空間およびラビリンス部などの密封経路内部への粉塵の侵入を防止または抑制できる軸受ハウジング用密封装置を提供する。【解決手段】軸受ハウジング用密封装置1は、回転軸16を支持する転がり軸受15が内部に配置され、軸受ハウジング14に固定される固定部材2と、回転軸16に固定される回転部材3とを備えてなり、固定部材2と回転部材3のそれぞれの表面が隙間を介して対向して形成されるラビリンス部4〜7を有し、これらラビリンス部の少なくとも一部において、該部分を構成する回転部材3および固定部材2から選ばれる少なくとも一方の部材の表面に繊維を植毛してなる植毛部8を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、一般産業機械において自動調心転がり軸受などを内部に配置して使用する軸受ハウジング(プランマブロック)用の密封装置に関する。
軸受ハウジングは、軸受箱またはプランマブロックと呼ばれ、内部に配置される転がり軸受と組み合わせた軸受ユニットとして一般産業機械に多く使用されている。適用される一般産業機械としては、車両、建設機械、工作機械、歯車装置、搬送装置、空調設備、鉱山設備、発電所設備など多岐にわたる。例えば、鉱山では、鉄鉱石や石炭を採掘場からトラック載積場まで搬送するベルトコンベアにおいて、コンベア両端のコンベアローラの回転軸を支持する軸受を保持するプランマブロックが使用されている。また、製鉄所では、圧延機ロールネック用軸受などに使用されている。
軸受ハウジングには、転がり軸受が配置されている内部密封空間に粉塵や水分が侵入することを防止するため、かつ、潤滑剤が外部に漏れることを防止するために密封装置が適用されている。軸受ハウジング用の密封装置としては、一般に、ゴムシール、フェルトシール、スプリング付ゴムシールなどの接触シール、狭い隙間空間を迷路のように形成したラビリンスシール、グリースなどを充填してなるグリースシール、またはこれらを組み合わせたシール構造などが用途に応じて適用されている。特に、鉱山、製鉄所、発電所などのように、微細な粉塵が多く舞いやすい環境下や、雨水や冷却水などが降り注ぐ環境下では、上記密封装置の構成が重要となり、複数のシールを組み合わせた強固なシールが採用されている。
従来、このような用途の軸受ハウジング用密封装置として特許文献1が提案されている。この密封装置の構造を図4に基づき説明する。図4は該密封装置の断面図である。図4に示すように、この密封装置21は、軸受ハウジング24に固定される固定部材22と、回転軸25に固定される回転部材23とを有している。密封装置の外部と、内部密封空間とを繋ぐ密封経路に、固定部材22と回転部材23のそれぞれの表面が隙間を介して対向して形成されるラビリンス部26と、2か所のピストンリングからなるピストンリングラビリンス部27とが配置された構成としている。また、ラビリンス部26を含む密封経路には、グリースが充填されている。この構成により、粉塵28や水分が軸受ハウジング24の内部密封空間に侵入することを防止している。
米国特許第5904356号公報
図4に示す構造では、外部から粉塵28が最初に侵入するラビリンス部26の入口部26aからピストンリングラビリンス部27に至るまでの密封経路空間が、断面図においては全てがほぼ同等になっている。このような構造では、入口部26aの空間体積に近似サイズの粉塵28は、密封経路内部に侵入して、ピストンリングラビリンス部27のピストンリングまで到達してしまう。密封経路内部に侵入した粉塵は、シールを構成している回転部材23と固定部材22との間に存在することで、いずれかの部材または両方の部材を摩耗させ得る。この結果、ラビリンス部26の隙間空間を広げることになり、長期の使用においてラビリンスシールとしての機能を損なうおそれがある。
鉱山や製鉄所のように、長い距離にわたり多数の軸受が設置されている場合、保守管理コスト軽減などの観点から、軸受ユニットの保守管理間隔を極力長くすることが要求される。このため、軸受ハウジングの内部密封空間への粉塵の侵入を確実に防止することが望まれる。さらに、上記の部材摩耗によるシール性低下を避けるべく、固定部材と回転部材との間に形成されるラビリンス部などの密封経路内部への粉塵の侵入も極力抑制することが望まれる。
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、軸受ハウジングの内部密封空間およびラビリンス部などの密封経路内部への粉塵の侵入を防止または抑制できる軸受ハウジング用密封装置を提供することを目的とする。
本発明の軸受ハウジング用密封装置は、回転軸を支持する転がり軸受が内部に配置される軸受ハウジング用の密封装置であって、該密封装置は、上記軸受ハウジングに固定される固定部材と、上記回転軸に固定される回転部材とを備えてなり、上記固定部材と上記回転部材のそれぞれの表面が隙間を介して対向して形成されるラビリンス部を有し、上記ラビリンス部の少なくとも一部において、該部分を構成する上記回転部材および上記固定部材から選ばれる少なくとも一方の部材の表面に繊維を植毛してなる植毛部を有することを特徴とする。
上記ラビリンス部のうち、上記密封装置による上記軸受ハウジングの内部密封空間への外部からの入口となる入口部に、上記植毛部を有することを特徴とする。
上記固定部材は、上記密封装置による上記軸受ハウジングの内部密封空間への外部からの入口周囲の外表面に、繊維を植毛してなる植毛部を有することを特徴とする。
上記繊維が合成樹脂繊維であり、上記植毛部が静電植毛部であることを特徴とする。
本発明の軸受ハウジング用密封装置は、軸受ハウジングに固定される固定部材と、回転軸に固定される回転部材とを備えてなり、固定部材と回転部材のそれぞれの表面が隙間を介して対向して形成されるラビリンス部を有し、このラビリンス部の少なくとも一部において、該部分を構成する回転部材および固定部材から選ばれる少なくとも一方の部材の表面に繊維を植毛してなる植毛部を有するので、植毛部に粉塵などの異物が捕捉され、軸受ハウジングの内部密封空間への粉塵の侵入を防止できる。
上記ラビリンス部のうち、軸受ハウジングの内部密封空間への外部からの入口となる部分にこの植毛部を有するので、外部から粉塵が最初に侵入するラビリンス部(入口部)で粉塵の侵入を阻止できる。このため、密封経路内部への粉塵の侵入を抑制できる。
上記固定部材は、軸受ハウジングの内部密封空間への外部からの入口周囲の外表面に、繊維を植毛してなる植毛部を有するので、密封経路内部への入口周囲の植毛部に粉塵などの異物が捕捉され、密封経路内部への粉塵の侵入自体を抑制できる。
上記繊維が合成樹脂繊維であり、上記植毛部が静電植毛部であるので、密封経路に充填されるグリース中の油による膨潤や溶解などが生じにくく化学的に安定であり、かつ、均質で密な植毛部となる。
本発明の一例に係る軸受ハウジング用密封装置の断面図である。 図1における一部拡大図である。 密封経路入口周囲に植毛部を有する例である。 従来の軸受ハウジング用密封装置の断面図である。
本発明の軸受ハウジング用密封装置の一実施例を図1に基づき説明する。図1はこの密封装置の断面図である。軸受ハウジング14は、その内部に、回転軸16を支持する転がり軸受15が配置される。転がり軸受15としては特に限定されず、自動調心玉軸受、玉軸受、ころ軸受などが用いられる。軸受ハウジング用密封装置1は、軸受ハウジング14に固定される固定部材2と、回転軸16に固定される回転部材3とを備えてなる。回転部材3は、W型セットスクリュー3aなどにより回転軸16に強固に固定されている。この構成において、固定部材2と回転部材3との間に、軸受ハウジング用密封装置1の外部と、軸受ハウジング14の内部密封空間とを繋ぐ密封経路が形成され、該経路にラビリンス部4〜7と、グリースシール部9が形成されている。また、密封経路には、グリース10が充填されている。軸受ハウジング用密封装置1は、固定部材2の上部に給油脂栓13を有し、定期的にこれを開栓して、グリース孔12やグリース溝11を介して密封経路にグリース10を補給している。
各ラビリンス部は、固定部材2と回転部材3のそれぞれの凹凸表面が隙間を介して対向することで形成されている。すなわち、固定部材2と回転部材3とは、一方の部材の凸部が他方の部材の凹部と隙間を介して相補的に配された位置関係にある。ラビリンス部4〜7のうち、ラビリンス部4は、密封経路において最も軸受ハウジング用密封装置1の外部側に配置されている。ラビリンス部4は、軸受ハウジング用密封装置1で密封された軸受ハウジング14の内部密封空間への外部からの入口となる部分である。ラビリンス部6、7は、密封経路内部でグリースシール部9の両端に位置する。ラビリンス部5は、回転軸16に対して非垂直かつ非平行の隙間空間(傾斜空間部)である。
ラビリンス部からなるシール構造としては、グリースや粉塵などの通過物の抵抗を大きくしてグリース漏れや粉塵侵入を抑制できるよう、隙間幅の狭い領域を有していれば特に限定されない。好ましくは、図1に示すように、隙間幅の狭い領域と隙間幅の広い領域を交互に設けた形状とする。図中で示した各ラビリンス部の隙間幅(ラジアル隙間幅)に対して、密封経路における他の部分の隙間幅(アキシアル隙間幅)は広くなっている。隙間幅の広い領域を複数回にわたって通過させることで、通過物の速さを漸次減少でき、グリース漏れや粉塵侵入をより抑制できる。また、密封経路にグリースを充填する場合、グリースは一般的にチキソトロピー性を有することから、隙間幅の狭い領域では大きなせん断応力が加わって高い潤滑性を示しつつ、隙間幅の広い領域では半固体状の態様で存在して高い密封性を付与できる。
ラビリンス部4、6、7には、植毛部8が形成されている。この植毛部8の構成を図2に基づき説明する。図2は、図1におけるラビリンス部4の拡大図である。図2に示すように、ラビリンス部4において、このラビリンス部を構成する固定部材2の表面に繊維を植毛してなる植毛部8が形成されている。ここで、植毛部8を形成する部材は、回転部材3および固定部材2から選ばれる少なくとも一方であればよい。すなわち、植毛部の形成パターンとしては、固定部材側のみ、回転部材側のみ、または、これらの組み合わせが挙げられる。これらの中でも、図1および図2に示すように、植毛部を固定部材の表面のみに形成し、回転部材表面には形成しないことが好ましい。これは、回転部材表面に設けられた植毛部は、回転部材の回転運動により発生する遠心力で脱離するおそれがあるが、固定部材表面に設けられた植毛部は、回転部材の遠心力の影響が小さく安定的に該表面に存在できるためである。以上、ラビリンス部4について説明したが、ラビリンス部6、7における植毛部も同様である。
図1に示す形態では、ラビリンス部5には植毛部が形成されていない。ラビリンス部5は、上述のとおり、回転軸16に対して非垂直かつ非平行の隙間空間である。詳細には、ラビリンス部5は、図中下側から図中上側に向けて回転軸からみて遠ざかるように傾斜している。回転部材3に発生する遠心力により、内部側から外部側に向けて圧力差を発生させることができる。これにより、回転部材3が回転すると、ラビリンス部5の傾斜に沿って内部側から外部側にグリースや粉塵を押し出す方向に力が作用する。
なお、ラビリンス部5においても他のラビリンス部と同様に植毛部を形成してもよい。ラビリンス部4〜7のいずれに植毛部を形成するかは適宜決定できるが、少なくとも、ラビリンス部4には形成することが好ましい。ラビリンス部4は、上述のとおり、軸受ハウジング14の内部密封空間への外部からの入口となる部分であるため、この部分に植毛部を形成することで、外部から密封経路内部に粉塵が侵入することを抑制できる。
また、図1において、グリース溝11は、グリース孔12と連結され、回転軸16に対して平行な溝である。グリース溝11は、ラビリンス部5の外部側およびラビリンス部4の内部側の端部近傍に連結されており、この溝側からラビリンス部に向けてグリース10を押し出すように供給している。これに加えて、上述のとおり、ラビリンス部4には、ラビリンス部5側からも押し出す力が加わるので、入口側に向けて押し出す方向の力が2方向からほぼ同位置から加わり、粉塵の侵入を効果的に抑制できる。また、この力により、植毛部が形成されたラビリンス部4にもグリース10が十分に充填される。
植毛部は、短繊維を植毛して形成される。植毛方法としては、吹き付けや静電植毛を採用できる。ラビリンス部を構成する各部材の表面のような周面においても、多量の繊維を短時間で密に垂直に植毛できることから、静電植毛を採用することが好ましい。静電植毛方法としては、公知の方法を採用でき、例えば、静電植毛する範囲に接着剤を塗布し、短繊維を帯電させて静電気力により上記接着剤塗布面に略垂直に植毛した後、乾燥工程・仕上げ工程などを行なう方法が挙げられる。
植毛に用いる短繊維としては、植毛用短繊維として使用可能であれば特に限定されず、例えば、(1)ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ナイロンなどのポリアミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンテフタレートなどのポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル、ビニロンなどの合成樹脂繊維、(2)カーボン繊維、グラスファイバーなどの無機繊維、(3)レーヨン、アセテートなどの再生繊維や、綿、絹、麻、羊毛などの天然繊維が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。密封経路に充填するグリース中の油による膨潤や溶解などが生じにくく化学的に安定であり、均質な繊維を多量に生産することができ、安価に入手することができるため、上記の中でも合成樹脂繊維を用いることが好ましい。
短繊維の形状としては、シール性能と軸受性能(トルクなど)に悪影響を与えない形状であれば特に限定されない。具体的な形状としては、例えば、長さ0.3〜2.0mm、太さ0.5〜50デシテックスのものが好ましく、植毛部の短繊維の密度としては、植毛した面積あたりに繊維の占める割合が10〜30%が好ましい。短繊維長さについては、これを形成するラビリンス部の隙間幅以下とする。短繊維の形状としてストレートやベンド(先端部が曲がった形状)があり、断面形状は円形や多角形状がある。多角形状断面の短繊維を利用することで、円形断面の短繊維よりも大きな表面積とすることができ、好ましい。
接着剤としては、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂などを主成分とする接着剤が挙げられる。例えば、ウレタン樹脂溶剤系接着剤、エポキシ樹脂溶剤系接着剤、酢酸ビニル樹脂溶剤系接着剤、アクリル樹脂系エマルジョン接着剤、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体系エマルジョン接着剤、酢酸ビニル系エマルジョン接着剤、ウレタン樹脂系エマルジョン接着剤、エポキシ樹脂系エマルジョン接着剤、ポリエステル系エマルジョン接着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体系接着剤などが挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
図1に示すように、グリースシール部9は、固定部材2と回転部材3との間で各ラビリンス部よりも広い隙間幅の空間にグリース10が充填されることで形成されている。グリースシール部9は、グリース孔12に直結しており、給油脂栓13からグリース10が補給されることで、十分な量のグリースが保持され、高いシール性を維持できる。
その他、必要に応じて、ラビリンスリング(シールリング)を利用したシールリングラビリンス部や、ゴムシール、フェルトシール、スプリング付ゴムシールなどを利用した接触シール部を設けてもよい。
本発明の軸受ハウジング用密封装置の他の例を図3に基づき説明する。図3はこの密封装置の拡大断面図(図2と同範囲)である。この形態の軸受ハウジング用密封装置の全体構成は、図1に示す形態と同様である。この軸受ハウジング用密封装置では、固定部材2において、軸受ハウジングの内部密封空間への外部からの入口周囲(ラビリンス部4への入口周囲)の外表面2aに、繊維を植毛してなる植毛部8を有する。この植毛部8の詳細構成は、上述のラビリンス部に形成するものと同様である。外表面2aの植毛部8に粉塵などの異物が捕捉され、密封経路内部への粉塵の侵入自体を抑制できる。なお、同様に、回転部材3における上記入口周囲の外表面に植毛部を形成してもよい。
本発明の軸受ハウジング用密封装置は、軸受ハウジング内に加えて、上述のように密封経路にも主にグリースを充填して使用するものである(グリース潤滑)。軸受ハウジング内にグリースを充填する場合、先に転がり軸受内部にグリースを充填する。また、軸受ハウジングの形式によっては油潤滑であってもよい。油潤滑の場合でも、ラビリンス部の植毛部に該油が保持されやすく、潤滑特性に優れる。
グリースを構成する基油としては、通常、プランマブロックに用いられるものであれば特に制限なく使用できる。例えば、スピンドル油、マシン油、タービン油などの鉱油、ポリブテン油、ポリ−α−オレフィン油、アルキルベンゼン油、アルキルナフタレン油などの炭化水素系合成油、または、天然油脂やポリオールエステル油、リン酸エステル油、ジエステル油、ポリグリコール油、シリコーン油、ポリフェニルエーテル油、アルキルジフェニルエーテル油、フッ素油などの非炭化水素系合成油などが挙げられる。これらの潤滑油は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。油潤滑の場合には、これらの基油を潤滑油として使用する。
グリースを構成する増ちょう剤としては、例えば、アルミニウム石けん、リチウム石けん、ナトリウム石けん、複合リチウム石けん、複合カルシウム石けん、複合アルミニウム石けんなどの金属石けん系増ちょう剤、ジウレア化合物(脂肪族、脂環式、芳香族ジウレアなど)、ポリウレア化合物などのウレア系化合物、PTFE樹脂などのフッ素樹脂粉末が挙げられる。これらの増ちょう剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
潤滑剤には必要に応じて公知の添加剤を適宜添加できる。添加剤としては、例えば、有機亜鉛化合物、有機モリブデン化合物などの極圧剤、アミン系、フェノール系、イオウ系化合物などの酸化防止剤、イオウ系、リン系化合物などの摩耗抑制剤、多価アルコールエステルなどの防錆剤、ポリメタクリレート、ポリスチレンなどの粘度指数向上剤、二硫化モリブデン、グラファイトなどの固体潤滑材、エステル、アルコールなどの油性剤などが挙げられる。
本発明の軸受ハウジング用密封装置は、軸受ハウジングの内部密封空間およびラビリンス部などの密封経路内部への粉塵の侵入を防止または抑制できるので、一般産業機械、特に、鉱山、製鉄所、発電所などのように、微細な粉塵が多く舞いやすい環境下や、雨水や冷却水などが降り注ぐ環境下での密封装置として好適に利用できる。
1 軸受ハウジング用密封装置
2 固定部材
3 回転部材
4〜7 ラビリンス部
8 植毛部
9 グリースシール部
10 グリース
11 グリース溝
12 グリース孔
13 給油脂栓
14 軸受ハウジング
15 転がり軸受
16 回転軸

Claims (4)

  1. 回転軸を支持する転がり軸受が内部に配置される軸受ハウジング用の密封装置であって、
    該密封装置は、前記軸受ハウジングに固定される固定部材と、前記回転軸に固定される回転部材とを備えてなり、前記固定部材と前記回転部材のそれぞれの表面が隙間を介して対向して形成されるラビリンス部を有し、
    前記ラビリンス部の少なくとも一部において、該部分を構成する前記回転部材および前記固定部材から選ばれる少なくとも一方の部材の表面に繊維を植毛してなる植毛部を有することを特徴とする軸受ハウジング用密封装置。
  2. 前記ラビリンス部のうち、前記密封装置による前記軸受ハウジングの内部密封空間への外部からの入口となる部分に、前記植毛部を有することを特徴とする請求項1記載の軸受ハウジング用密封装置。
  3. 前記固定部材は、前記密封装置による前記軸受ハウジングの内部密封空間への外部からの入口周囲の外表面に、繊維を植毛してなる植毛部を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の軸受ハウジング用密封装置。
  4. 前記繊維が合成樹脂繊維であり、前記植毛部が静電植毛部であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項記載の軸受ハウジング用密封装置。
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