JP2017036635A - 建築用板材の取付構造 - Google Patents

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村田 成康
Nariyasu Murata
成康 村田
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Abstract

【課題】建築用板材を軽量化できるとともに、取付強度や外観意匠性を向上させることが可能な建築用板材の取付構造を提供することを目的とする。
【解決手段】木材よりも軽い軽量材から構成された基材11と、基材11のうち少なくとも前端面および上下面に接合される化粧板12と、を含んで構成された建築用板材10が、被取付面である壁面1に設けられた受部14に取り付けられてなる建築用板材10の取付構造であって、建築用板材10と受部14のうち少なくとも一方が、側面視において被取付面に対して傾斜した傾斜部位を有しており、建築用板材10は、その被取付面側の端部に形成されて受部14が嵌合される嵌合凹部13を備え、建築用板材10は、受部14が嵌合凹部13に嵌合した状態で受部14に固定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築用板材の取付構造に関する。
特許文献1においては、建築物に作り付けられた収納本体内の受部上に設置される建築用板材が提案されている。
この建築用板材は、金属製補強芯材および木製芯材を含む枠体内に、軽量化と強度を高めるペーパーハニカムが内蔵され、さらに上下の面材で挟み込まれたフラッシュ構造とされている。
特開2001−81957号公報
ところで、建築用板材のさらなる軽量化のために、基材をペーパーハニカムや発泡材等の軽量材で形成して、その周囲を薄い化粧板で囲んだ建築用板材を構成することが考えられる。
しかし、このような建築用板材とした場合、特許文献1のように受桟上に設置して、ビスで固定しようとしても、基材のペーパーハニカムや発泡材にはビスが効きにくいため、被取付面への取付強度の向上が求められていた。
また、建築用板材の下に受桟が見えるのは外観上好ましくないため、外観意匠性の向上も併せて求められていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、建築用板材を軽量化できるとともに、取付強度や外観意匠性を向上させることが可能な建築用板材の取付構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図12に示すように、木材よりも軽い軽量材から構成された基材11と、
前記基材11のうち少なくとも前端面および上下面に接合される化粧板12と、を含んで構成された建築用板材10が、被取付面(例えば壁面1)に設けられた受部14に取り付けられてなる建築用板材10の取付構造であって、
前記建築用板材10と前記受部14のうち少なくとも一方が、側面視において前記被取付面に対して傾斜した傾斜部位を有しており、
前記建築用板材10は、その被取付面側の端部に形成されて前記受部14が嵌合される嵌合凹部13を備え、前記建築用板材10は、前記受部14が前記嵌合凹部13に嵌合した状態で前記受部14に固定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、建築用板材10は、その被取付面(例えば壁面1)側の端部に形成されて受部14が嵌合される嵌合凹部13を備え、建築用板材10は、受部14が嵌合凹部13に嵌合した状態で受部14に固定されているので、取付強度を向上させることができる。また、嵌合凹部13に受部14が嵌合した状態となるので、受部14を遮蔽することができ、外観意匠性の向上を図ることができる。
さらに、建築用板材10と受部14のうち少なくとも一方が、側面視において被取付面に対して傾斜した傾斜部位を有するので、例えば建築用板材10を、上からの荷重を支持しやすい向き(例えば斜め上向き)に取り付けることができたり、受部14を、建築用板材10の荷重を支持しやすいフック状に用いることができたりする。そのため、単に、建築用板材10と受部14の双方が被取付面に対して垂直にされた状態で取り付けられる場合よりも、建築用板材10の取付強度を向上させたり、上からの荷重を確実に支持したりすることができる。
さらに、建築用板材10が、被取付面に対して斜めに取り付けられれば、単に被取付面に対して垂直に取り付けられる場合よりも、被取付面に対してアクセントをつけることができるので、外観意匠性を向上させることができる。
しかも、建築用板材10が、木材よりも軽い軽量材から構成された基材11を備えるので、軽量化に貢献できる。そのため、例えば基材11を木材で構成した場合に比して、建築用板材10を受部14によって支持しやすくなる。
請求項2に記載の発明は、例えば図2〜図10,図12に示すように、請求項1に記載の建築用板材10の取付構造において、
側面視において前記受部14は、前記嵌合凹部13の受部14側面に隙間なく当接していることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、側面視において受部14は、嵌合凹部13の受部14側面に隙間なく当接しているので、建築用板材10の向きや受部14の向きに関わらず、嵌合凹部13に対する受部14の密着性が高まり、建築用板材10の取付強度の向上に貢献できる。
請求項3に記載の発明は、例えば図2〜図4に示すように、請求項1または2に記載の建築用板材10の取付構造において、
前記被取付面は壁面1であり、
前記建築用板材10と前記受部14の双方が前記傾斜部位を有しており、
前記建築用板材10と前記受部14のそれぞれの上下面のうち、少なくとも下面が上向きに傾斜した前記傾斜部位であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、建築用板材10と受部14のそれぞれの上下面のうち、少なくとも下面が上向きに傾斜した傾斜部位であるため、荷重が被取付面に向かって斜め下向きにかかることになり、建築用板材10を支持しやすくなる。これにより、建築用板材10の取付強度の向上に貢献できる。
請求項4に記載の発明は、例えば図5に示すように、請求項1または2に記載の建築用板材30,35の取付構造において、
前記被取付面は壁面1であり、
前記建築用板材30,35が側面視において前記壁面1に対して垂直に設けられ、
前記受部34,39の上下面のうち、少なくとも下面34c,39cが上向きに傾斜した前記傾斜部位であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、建築用板材30,35が側面視において壁面1に対して垂直に設けられ、受部34,39の上下面のうち、少なくとも下面34c,39cが上向きに傾斜した傾斜部位であるため、建築用板材30,35を支持する受部34,39の荷重が被取付面に向かって斜め下向きにかかることになり、建築用板材30,35を支持しやすくなる。これにより、建築用板材30,35の取付強度の向上に貢献できる。
請求項5に記載の発明は、例えば図6に示すように、請求項1または2に記載の建築用板材40の取付構造において、
前記被取付面は壁面1であり、
前記受部44が側面視において前記壁面1に対して垂直に設けられ、前記建築用板材40が前記傾斜部位を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、受部44が側面視において壁面1に対して垂直に設けられ、建築用板材40が傾斜部位を有するので、受部44の上面によって建築用板材40を受けることができるとともに、荷重が被取付面に向かって斜め下向きにかかることになり、建築用板材40を支持しやすくなる。これにより、建築用板材40の取付強度の向上に貢献できる。
請求項6に記載の発明は、例えば図7〜図10に示すように、請求項1または2に記載の建築用板材10の取付構造において、
前記被取付面は、天井(例えば天井3、勾配天井5)を有する部屋(例えば部屋2、部屋4)のうち前記天井の周縁部に沿って設けられる壁面1であり、
前記建築用板材10は、前記天井付近に配置されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、被取付面は、天井を有する部屋のうち天井の周縁部に沿って設けられる壁面1であり、建築用板材10は、天井付近に配置されているので、例えば建築用板材10を、天井付近の飾り棚としての用途や、天井付近に設けられる照明を目隠しして間接照明を構成する用途など、様々な用途で使うことができ、利便性が高い。
請求項7に記載の発明は、例えば図8〜図10に示すように、請求項6に記載の建築用板材10の取付構造において、
前記天井は勾配天井5であり、
前記建築用板材10は、前記勾配天井5のうち勾配方向の上方または下方において、前記勾配天井5の勾配に沿って傾斜した状態で前記壁面1(1c)に取り付けられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、建築用板材10は、勾配天井5のうち勾配方向の上方または下方において、勾配天井5の勾配に沿って傾斜した状態で壁面1(1c)に取り付けられているので、天井が勾配天井5であっても、建築用板材10を様々な用途で使うことができ、利便性が高い。
請求項8に記載の発明は、例えば図7,図10に示すように、請求項6または7に記載の建築用板材10の取付構造において、
複数の前記建築用板材10が、互いの端部同士が連結された状態で前記壁面1(1a,1b,1c)に取り付けられていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、複数の建築用板材10が、互いの端部同士が連結された状態で壁面1(1a,1b,1c)に取り付けられているので、例えば建築用板材10を、部屋2,4の全周の壁面1(1a,1b,1c)に取り付けて折り上げ天井風の天井を形成する用途など、様々な用途で使うことができ、利便性が高い。
さらに、建築用板材10を複数用い、互いの端部同士を連結させた状態とすれば、これら複数の建築用板材10は互いに支え合うことになるので、建築用板材10の壁面1(1a,1b,1c)への取付強度の向上を図ることができる。
請求項9に記載の発明は、例えば図11,図12に示すように、請求項1または2に記載の建築用板材10の取付構造において、
前記被取付面は天井7であり、
複数の前記建築用板材10が、互いの端部同士が連結された状態で、前記天井7に設けられた前記受部14に取り付けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、複数の建築用板材10が、互いの端部同士が連結された状態で、天井7に設けられた受部14に取り付けられているので、被取付面が天井7であっても、建築用板材10を複数用い、互いの端部同士を連結させた状態とすれば、これら複数の建築用板材10は互いに支え合うことになる。
これによって、複数の建築用板材10の被取付面への取付強度の向上を図ることができるので、被取付面である天井7にも好適に取り付けることができる。
請求項10に記載の発明は、例えば図3〜図5,図11,図12に示すように、請求項1〜9のいずれか一項に記載の建築用板材15の取付構造において、
前記被取付面(例えば壁面1)に取り付けられた状態の前記建築用板材15における突出方向側端部には、上方または下方に突出する突片17dが前記建築用板材15の長さ方向に沿って設けられていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、被取付面に取り付けられた状態の建築用板材15における突出方向側端部には、上方または下方に突出する突片17dが建築用板材15の長さ方向に沿って設けられているので、突片17dによって、この突片17dよりも被取付面側にある物を目隠ししたり、建築用板材15上面に載置した物の落下を防いだり等、建築用板材15を様々な用途で使うための可能性を格段に広げることができる。
本発明によれば、建築用板材を軽量化できるとともに、取付強度や外観意匠性を向上させることが可能となる。
建築用板材の取付構造の概略を示す斜視図である。 建築用板材の被取付面への取付状態を説明する縦断面図である。 建築用板材の被取付面への取付状態を説明する縦断面図である。 建築用板材の被取付面への取付状態を説明する縦断面図である。 建築用板材の被取付面への取付状態を説明する縦断面図である。 建築用板材の被取付面への取付状態を説明する縦断面図である。 建築用板材の取付構造が採用された実施例を示す斜視図である。 建築用板材の取付構造が採用された他の実施例を示す縦断面図である。 図8に示す実施例を説明するための斜視図である。 建築用板材の取付構造が採用された他の実施例を示す斜視図である。 建築用板材の取付構造が採用された他の実施例を示す斜視図である。 図11に示す実施例を説明するための縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態および図示例に限定するものではない。
図1において符号1は、被取付面である壁面を示す。この壁面は、壁体の表面であり、さらに、住宅等を始めとする各種建物の屋内側または屋外側の壁面を指している。
そして、壁面1のうち任意の高さ位置に、以下の各実施形態における建築用板材10(15,20,25,30,35,40,45)が取り付けられる。
[第1実施形態]
図2は、建築用板材10の、被取付面である壁面1への取付状態を示している。
建築用板材10は、木材よりも軽い軽量材から構成された基材11と、基材11のうち少なくとも前端面および上下面に接合される化粧板12と、を含んで構成されている。
また、このような建築用板材10は、壁面1に設けられた受部14に対して取り付けられている。より詳細に説明すると、建築用板材10は、その壁面1側の端部に形成されて受部14が嵌合される嵌合凹部13を備え、建築用板材10は、受部14が嵌合凹部13に嵌合した状態で受部14に固定されている。
基材11を構成する軽量材としては紙材をハニカム状に形成してなるペーパーハニカムや、発泡ウレタン・発泡スチロール等の発泡材、その他の繊維質や多孔質の素材が好適に用いられており、そのいずれを採用してもよい。すなわち、建築用板材10は、木材よりも軽量であり、さらには、壁面1に取り付けられた状態で保持され、その状態で使用できればよい。
なお、建築用板材10が壁面1に取り付けられる際に基材11において受部14側を向く面を、以下、取付面11aと称する。これに対し、受部14において基材11側を向く面を、以下、取付面14aと称する。
これら取付面11a,14a同士は、建築用板材10が壁面1に取り付けられた際に、互いに隙間なく当接し合う状態となる。また、これら取付面11a,14a同士は、略等しい面積に設定されている。
化粧板12は、例えばMDF(Medium density fiberboard:中密度繊維板)や、合板、パーティクルボード等のボード材にからなる厚さ数mm程度(3mm〜7mm程度)の薄板が好適に用いられており、そのいずれを採用してもよい。すなわち、化粧板12としては、建築用板材10を支持するのに必要な強度を有するとともに、建築用板材10の軽量化に貢献すべく、ある程度の薄さに設定されたものが用いられる。
なお、化粧板12の外表面には、例えば木目模様等のデザインが印刷されたり、デザインが印刷された化粧シートが貼り付けられたりする。
化粧板12は、上述のように基材11の前端面および上下面に接合されており、本実施形態においては基材11の幅方向両端面にも接合されている。
さらに、化粧板12は、受部14側に突出している。すなわち、壁面1への取付前の状態の化粧板12は、基材11に対して、基材11の取付面11aのみを露出させた状態で、かつ取付面11aよりも突出した状態となるように接合されている。換言すれば、化粧板12は、取付面11aの全周を囲んでおり、当該取付面11aに対して直交する方向に沿って突出した状態となるように、基材11に対して接着剤等により接合されている。
また、化粧板12における取付面11aからの突出寸法は、受部14が壁面1から突出する寸法と略等しく設定されている。さらに、上述したように基材11の取付面11aと、受部14の取付面14aとが略等しい面積に設定されている。このため、建築用板材10を壁面1に取り付ける際においては、化粧板12における取付面11aから突出した部分に受部14が嵌合する状態となる。このように、取付面11aから突出した化粧板12によって囲まれた部分が、上述した嵌合凹部13である。
つまり、嵌合凹部13は、基材11における取付面11aと、この取付面11aの周縁から壁面1側に突出する化粧板12と、によって構成されたものである。
なお、本実施形態においては化粧板12が、基材11の幅方向両端面にも接合されるものとしたが、これに限られるものではない。すなわち、図示はしないが、基材11の幅方向側の端面に、化粧板12の側端面と面一になる下地材を取り付けて、化粧板12の側端面と下地材の上から、化粧板12の表面デザインと同様のデザインが印刷された化粧シートを貼り付けてもよい。このような場合、嵌合凹部13は、基材11の取付面11aと、化粧板12および下地材とによって形成される。
さらに、複数の建築用板材10が幅方向に連結するように用いられる場合は、隣接する一方の建築用板材10の端部に凸部(角材等を利用)を形成し、他方の建築用板材10の端部に、化粧板12の突出を利用した凹部を形成し、これら凸部と凹部とを凹凸嵌合させて複数の建築用板材10を連結するような構成を採用してもよい。このような場合、嵌合凹部13は、幅方向側の端部が開放された形態となる。
受部14は、例えばLVL(Laminated Veneer Lumber:単層積層材)や、集成材等の加工材が好適に用いられているが、通常の木材を切り出してなる角材を用いてもよい。
また、このような受部14は、図示はしないが、釘・ビス等の固定具によって壁面1に固定されている。さらに、接着剤を併用してもよい。
そして、建築用板材10と受部14のうち少なくとも一方は、側面視において壁面1に対して傾斜した傾斜部位を有するものとなっている。
本実施形態においては、建築用板材10と受部14の双方が傾斜部位を有する。さらに、建築用板材10と受部14のそれぞれの上下面のうち、少なくとも下面が上向きに傾斜した傾斜部位となっている。
なお、「上向きに傾斜」とは、被取付面である壁面1から離間するにつれて、徐々に上方に向かって傾斜することを指している。
本実施形態における建築用板材10は、この建築用板材10自体が壁面1に対して傾斜している。そのため、建築用板材10を構成する各部位の全てが傾斜部位となっている。
特に、建築用板材10のうち、化粧板12の上面部12aおよび下面部12bが、その端部が壁面1に対して当接するとともに、壁面1に対して上向きに傾斜している。
また、化粧板12の上面部12aと下面部12bは、図2に示すように平行に配置されている。そのため、建築用板材10が上向きに傾斜する分だけ、下面部12bが上面部12aよりも長尺に設定されている。なお、これら上面部12aおよび下面部12bは、化粧板12の前端面を構成する前端部12cに対して垂直である。
建築用板材10を安定的かつ確実に支持すべく、側面視において受部14は、嵌合凹部13の受部側面に隙間なく当接している。また、上述したように、基材11の取付面11aにも隙間なく当接している。さらに、受部14は、嵌合凹部13の長さ方向に沿って長尺であり、一つ(または必要に応じて複数)の受部14によって建築用板材10を支持することが可能となっている。
嵌合凹部13の受部側面とは少なくとも、嵌合凹部13の上側に位置して受部14の上面14bに当接する上側面13bと、嵌合凹部13の下側に位置して受部14の下面14cに当接する下側面13cと、を指す。本実施形態においては、図示はしないが、嵌合凹部13の左右両側に位置して受部14の幅方向両端面に当接する左右側面をも指すものとする。
このような受部14の構成を鑑みると、受部14は、建築用板材10の傾斜角と等しい傾斜角度を以て壁面1に取り付けられることとなる。つまり、受部14自体は側面視において台形状に形成されており、壁面1に対して上向きに傾斜するように固定されている。さらに、受部14を構成する各部位のうち、壁面1に当接する部位を除く部位が傾斜部位となっている。
また、受部14における上面14bの壁面1からの突出方向寸法は、嵌合凹部13の上側面13bと略等しく、下面14cの壁面1からの突出方向寸法は、嵌合凹部13の下側面13cと略等しく設定されている。
以上のように構成されることで、受部14は、嵌合凹部13の受部側面および基材11の取付面11aに隙間なく当接することになる。
なお、受部14の突出寸法が必要以上に長い場合、受部14自体の荷重が大きくなり、建築用板材10を壁面1上に支持していられなくなる場合があるため、受部14の突出寸法は必要以上に長くする必要がない。
そして、このような受部14は、接着剤によって、嵌合凹部13を構成する化粧板12に接着される。
また、建築用板材10の壁面1に対する取付高さにもよるが、化粧板12の表面(上面部12a・下面部12b)から受部14の上面14bまたは下面14cに対して、釘・ビス等の固定具を設けて、さらに確実に固定してもよい。
次に、建築用板材10を受部14に取り付ける際の施工手順について説明する。なお、建築用板材10は、予め工場や現場で製造されているものとする。
まずは、受部14を壁面1に固定する。
続いて、受部14の表面(取付面14a・上面14b・下面14c)に接着剤を塗布してから、建築用板材10を、受部14に対して嵌合凹部13が嵌合するように取り付ける。
その後は、接着剤の硬化を待つ。また、釘・ビス等の固定具によって化粧板12を受部14に固定してもよい。
以上のようにして、建築用板材10を受部14に取り付けることができ、受部14によって、建築用板材10を壁面1の表面に支持させることができる。
本実施の形態によれば、建築用板材10は、その壁面1側の端部に形成されて受部14が嵌合される嵌合凹部13を備え、建築用板材10は、受部14が嵌合凹部13に嵌合した状態で受部14に固定されているので、取付強度を向上させることができる。また、嵌合凹部13に受部14が嵌合した状態となるので、受部14を化粧板12によって遮蔽することができ、外観意匠性の向上を図ることができる。
さらに、建築用板材10と受部14のうち少なくとも一方が、側面視において壁面1に対して傾斜した傾斜部位を有するので、例えば建築用板材10を、上からの荷重を支持しやすい向き(例えば斜め上向き)に取り付けることができたり、受部14を、建築用板材10の荷重を支持しやすいフック状に用いることができたりする。そのため、単に、建築用板材10と受部14の双方が壁面1に対して垂直にされた状態で取り付けられる場合よりも、建築用板材10の取付強度を向上させたり、上からの荷重を確実に支持したりすることができる。
さらに、建築用板材10が、壁面1に対して斜めに取り付けられれば、単に壁面1に対して垂直に取り付けられる場合よりも、壁面1に対してアクセントをつけることができるので、外観意匠性を向上させることができる。
しかも、建築用板材10が、木材よりも軽い軽量材から構成された基材11を備えるので、軽量化に貢献できる。そのため、例えば基材11を木材で構成した場合に比して、建築用板材10を受部14によって支持しやすくなる。
特に、建築用板材10と受部14のそれぞれの上下面のうち、少なくとも下面が上向きに傾斜した傾斜部位であるため、荷重が壁面1に向かって斜め下向きにかかることになり、建築用板材10を支持しやすくなる。これにより、建築用板材10の取付強度の向上に貢献できる。
さらに、側面視において受部14は、嵌合凹部13の受部側面に隙間なく当接しているので、建築用板材10の向きや受部14の向きに関わらず、嵌合凹部13に対する受部14の密着性が高まり、建築用板材10の取付強度の向上に貢献できる。
なお、本実施形態では、建築用板材10と受部14のうち少なくとも一方が、側面視において壁面1に対して傾斜した傾斜部位を有するものとしたが、当該傾斜部位は、あくまで建築用板材10と受部14とが接する部位の近辺における構成である。したがって、建築用板材10の突出方向先端に傾斜した部位があったとしても、受部14と関わりない傾斜であれば、本実施形態における傾斜部位に該当するものではない。
より詳細に説明すると、側面視において、壁面1に対する受部14の突出方向と嵌合凹部13の凹み方向の向きは常に同一であるが、壁面1に対する建築用板材10(基材11、化粧板12)の向きは、受部14および嵌合凹部13と同一であってもよいし、同一でなくてもよい。
換言すれば、側面視において受部14は、嵌合凹部13の受部側面に隙間なく当接するものであり、嵌合凹部13の上側面13bおよび下側面13cは、常に、受部14の上面14bおよび下面14cに沿った状態であり、嵌合凹部13と受部14は“対”の関係になっているが、化粧板12の上面部12aおよび下面部12bとは必ずしも沿った状態になっていなくてもよい。
また、このように側面視において、壁面1に対する受部14と嵌合凹部13の向きは常に揃っているため、建築用板材10の壁面1(受部14)への取付向きは、常に、受部14の突出方向に対して反対の向きである。
[第2実施形態]
次に、図面を参照して本発明の第2実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した第1実施形態とは異なる構成部分に重点を置いて説明する。
本実施形態における建築用板材の取付構造は、図3に示すように、木材よりも軽い軽量材から構成された基材16と、基材16のうち少なくとも前端面および上下面に接合される化粧板17と、を含んで構成された建築用板材15が、被取付面である壁面1に設けられた受部19に取り付けられてなる。また、建築用板材15は、その壁面1側の端部に形成されて受部19が嵌合される嵌合凹部18を備える。
このような建築用板材15は、受部19が嵌合凹部18に嵌合した状態で受部19に固定されている。
なお、基材16は、取付面16aを備える。
また、化粧板17は、上面部17aと、下面部17bと、前端部17cと、を備える。
また、嵌合凹部18は、上側面18bと、下側面18cと、を備える。
また、受部19は、取付面19aと、上面19bと、下面19cと、を備える。
そして、建築用板材15と受部19のうち少なくとも一方が、側面視において壁面1に対して傾斜した傾斜部位を有する。
本実施形態では、建築用板材15自体が側面視において壁面1に対して傾斜しているとともに、受部19のうち壁面1に当接する部位を除く部位が側面視において壁面1に対して傾斜している。つまり、化粧板17においては下面部17bが上面部17aよりも長尺に設定され、受部19は台形状に形成されている。
なお、本実施形態の建築用板材15は、第1実施形態で示した建築用板材10よりも傾斜が緩い状態で壁面1に取り付けられている。
すなわち、図3における鎖線は、壁面1に対して垂直(または水平)になっている。そして、建築用板材15は、その下面(化粧板17の下面部17b)が鎖線に近接した状態となるように壁面1に取り付けられている。
本実施形態においては、壁面1に取り付けられた状態の建築用板材15における突出方向側端部に、上方に突出する突片17dが建築用板材15の長さ方向に沿って設けられている。
突片17dは、化粧板17と一体形成されており、前端部17cの延長線上に設けられている。なお、その突出長さ(高さ)は、適宜変更可能である。
本実施の形態によれば、第1実施形態と同じ効果を得ることができるとともに、壁面1に取り付けられた状態の建築用板材15における突出方向側端部に、上方に突出する突片17dが建築用板材15の長さ方向に沿って設けられているので、突片17dによって、この突片17dよりも壁面1側にある物を目隠ししたり、建築用板材15上面に載置した物の落下を防いだり等、建築用板材15を様々な用途で使うための可能性を格段に広げることができる。
[第3実施形態]
次に、図面を参照して本発明の第3実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した第1,第2実施形態とは異なる構成部分に重点を置いて説明する。
本実施形態における建築用板材の取付構造は、図4(a),(b)に示すように、木材よりも軽い軽量材から構成された基材21,26と、基材21,26のうち少なくとも前端面および上下面に接合される化粧板22,27と、を含んで構成された建築用板材20,25が、被取付面である壁面1に設けられた受部24,29に取り付けられてなる。また、建築用板材20,25は、その壁面1側の端部に形成されて受部24,29が嵌合される嵌合凹部23,28を備える。
このような建築用板材20,25は、受部24,29が嵌合凹部23,28に嵌合した状態で受部24,29に固定されている。
なお、基材21,26は、取付面21a,26aを備える。
また、化粧板22,27は、上面部22a,27aと、下面部22b,27bと、前端部22c,27cと、突片22d,27dと、を備える。
また、嵌合凹部23,28は、上側面23b,28bと、下側面23c,28cと、を備える。
また、受部24,29は、取付面24a,29aと、上面24b,29bと、下面24c,29cと、を備える。
そして、本実施形態においては、建築用板材20,25と受部24,29の双方が傾斜部位を有しており、建築用板材20,25と受部24,29のそれぞれの上下面のうち、少なくとも下面が上向きに傾斜した傾斜部位である。
より詳細に説明すると、建築用板材20,25における化粧板22,27の下面部22b,27bと、受部24,29の下面24c,29cが傾斜部位となっている。一方、化粧板22,27の上面部22a,27aと、受部24,29の上面24b,29bは、壁面1に対して垂直に配置されている。前端部22c,27cは、壁面1と平行に配置されている。
つまり、本実施形態の建築用板材20,25は、上面が、壁面1に対して垂直に配置され、壁面1から離間するにつれて先細りした状態となるように形成されている。
また、図4(a)に示す建築用板材20と、図4(b)に示す建築用板材25は、それぞれの図で示す鎖線に対する建築用板材20,25の下面の傾斜角度が異なる。
つまり、図4(a)に示す建築用板材20の下面の傾斜角度は、図4(b)に示す建築用板材25の下面の傾斜角度よりも緩く、鎖線に近接した状態となっている。換言すれば、図4(b)に示す建築用板材25の下面の傾斜角度は、図4(a)に示す建築用板材20の下面の傾斜角度よりも急である。
このような構成を実現するために、図4(b)に示す建築用板材25における壁面1側端部の厚みが、図4(a)に示す建築用板材20における壁面1側端部の厚みよりも厚くなるように設定されている。
また、本実施形態においては、壁面1に取り付けられた状態の建築用板材20,25における突出方向側端部に、上方に突出する突片22d,27dが建築用板材20,25の長さ方向に沿って設けられている。
突片22d,27dは、化粧板22,27と一体形成されており、前端部22c,27cの延長線上に設けられている。なお、その突出長さ(高さ)は、適宜変更可能である。
本実施の形態によれば、第1,第2実施形態と同じ効果を得ることができるとともに、壁面1に取り付けられた状態の建築用板材20,25上面を、壁面1に対して垂直な(水平な)状態にすることができるので、物品を展示する棚板として利用するような場合に好適である。
[第4実施形態]
次に、図面を参照して本発明の第4実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した第1〜第3実施形態とは異なる構成部分に重点を置いて説明する。
本実施形態における建築用板材の取付構造は、図5(a),(b)に示すように、木材よりも軽い軽量材から構成された基材31,36と、基材31,36のうち少なくとも前端面および上下面に接合される化粧板32,37と、を含んで構成された建築用板材30,35が、被取付面である壁面1に設けられた受部34,39に取り付けられてなる。また、建築用板材30,35は、その壁面1側の端部に形成されて受部34,39が嵌合される嵌合凹部33,38を備える。
このような建築用板材30,35は、受部34,39が嵌合凹部33,38に嵌合した状態で受部34,39に固定されている。
そして、本実施形態においては、建築用板材30,35が側面視において壁面1に対して垂直に設けられている。
また、受部34,39の上下面のうち、少なくとも下面34c,39cが上向きに傾斜した傾斜部位である。
換言すれば、受部34,39は壁面1に対して下面34c,39cが上向きに、つまりフック状に傾斜している。これに伴って、嵌合凹部33,38も、受部34,39の形状に対応して、下向き開口するように形成されている。
なお、図5(a)に示す建築用板材30の基材31は、取付面31aを備える。
化粧板32は、上面部32aと、下面部32bと、前端部32cと、突片32dと、を備える。上面部32aと下面部32bは、壁面1に対して垂直に設けられるとともに互いに平行して配置されている。また、前端部32cは、上面部32aおよび下面部32bに対して垂直である。
嵌合凹部33は、上側面33bと、下側面33cと、を備える。
受部34は、取付面34aと、上面34bと、下面34cと、を備える。
なお、図5(b)に示す建築用板材35における受部39は、側断面視において取付面39aと、上面39bと、下面39cとが一体形成され、互いの交差部分に角を形成しない状態でカーブを描くようにしながらフック状に傾斜している。
基材36は、その壁面1側端部に形成された嵌合凹部38を含んで構成されており、この嵌合凹部38も、受部39の形状に対応して、カーブを描くようなフック状に形成されている。
また、化粧板37は、上面部37aと、下面部37bと、前端部37cと、突片37dと、を備える。上面部37aと下面部37bは、壁面1に対して垂直に設けられるとともに互いに平行して配置されている。また、前端部37cは、上面部37aおよび下面部37bに対して垂直である。
また、双方の建築用板材30,35における突片32d,37dは、化粧板32,37と一体形成されており、前端部32c,37cの延長線上に設けられている。なお、その突出長さ(高さ)は、適宜変更可能である。
本実施形態によれば、第1〜第3実施形態と同じ効果を得ることができるとともに、建築用板材30,35が側面視において壁面1に対して垂直に設けられ、受部34,39の上下面のうち、少なくとも下面34c,39cが上向きに傾斜した傾斜部位であるため、建築用板材30,35を支持する受部34,39の荷重が壁面1に向かって斜め下向きにかかることになり、建築用板材30,35を支持しやすくなる。これにより、建築用板材30,35の取付強度の向上に貢献できる。
[第5実施形態]
次に、図面を参照して本発明の第5実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した第1〜第4実施形態とは異なる構成部分に重点を置いて説明する。
本実施形態における建築用板材の取付構造は、図6に示すように、木材よりも軽い軽量材から構成された基材41と、基材41のうち少なくとも前端面および上下面に接合される化粧板42と、を含んで構成された建築用板材40が、被取付面である壁面1に設けられた受部44に取り付けられてなる。また、建築用板材40は、その壁面1側の端部に形成されて受部44が嵌合される嵌合凹部43を備える。
このような建築用板材40は、受部44が嵌合凹部43に嵌合した状態で受部44に固定されている。
受部44は、側面視において壁面1に対して垂直に設けられ、建築用板材40が傾斜部位を有する。
すなわち、受部44は、図6に示すように側断面視において矩形状に形成されており、上面44bおよび下面44cが、壁面1に対して垂直に配置されている。また、取付面44aは、上面44bおよび下面44cに対して垂直に配置されている。
また、これに伴って、嵌合凹部43も、受部44の形状に対応して、壁面1に向かって開口するように形成されている。
なお、図6に示す建築用板材40における基材41は、嵌合凹部43を含んで構成されており、この嵌合凹部43も、受部44の形状に対応して、矩形状の空間となるように形成されている。
また、化粧板42は、上面部42aと、下面部42bと、前端部42cと、備える。上面部37aと下面部37bは、壁面1に対して垂直に設けられるとともに互いに平行して配置されている。また、前端部37cは、上面部37aおよび下面部37bに対して垂直である。
本実施形態によれば、第1〜第4実施形態と同じ効果を得ることができるとともに、受部44が側面視において壁面1に対して垂直に設けられ、建築用板材40が傾斜部位を有するので、受部44の上面によって建築用板材40を受けることができるとともに、荷重が壁面1に向かって斜め下向きにかかることになり、建築用板材40を支持しやすくなる。これにより、建築用板材40の取付強度の向上に貢献できる。
[実施例1]
図7は、建築用板材の取付構造が採用された実施例を示す斜視図である。
この実施例における被取付面は、天井3を有する部屋2のうち、天井3の周縁部に沿って設けられる壁面1である。建築用板材10は、第1実施形態で説明したものと同様の構成であり、天井3付近に配置されている。
部屋2は平面視矩形状に形成され、四方に壁面1が設けられた状態となっている。つまり、部屋2の四隅は入隅部となっている。
建築用板材10は、このような平面視矩形状の部屋2に対応して、四方の壁面1のそれぞれに取り付けられている。すなわち、四方の壁面1のそれぞれに受部14が固定されている。
隣接する建築用板材10同士は、部屋2の入隅部において連結されており、部屋2を取り囲むようにして配置されている。
建築用板材10同士は、端部が斜めにカットされて互いに合致する形状となっている。さらに、一方の建築用板材10の端部に凸部(図示せず)が形成され、他方の建築用板材10の端部に凹部(図示せず)が形成されており、これら凸部と凹部による凹凸嵌合構造によって、隣接する建築用板材10同士が連結されているものとする。
建築用板材10同士の連結方法はこれに限られるものではなく、接着剤等による接合により連結されていてもよい。
また、建築用板材10同士の間には、部屋2の四方に建築用板材10を取り付けできるように、施工後に目立たない程度のクリアランス(隙間)が形成されるものとする。
このようにして建築用板材10を用いれば、部屋2に折り上げ天井を形成することができる。また、本実施例では、建築用板材10を部屋2の四方の壁面1に取り付けるものとしたが、一つの壁面1に取り付けて使用してもよく、適宜変更可能である。
本実施例によれば、被取付面が、天井3を有する部屋2のうち天井3の周縁部に沿って設けられる壁面1であり、建築用板材10は、天井3付近に配置されているので、例えば建築用板材10を、天井3付近の飾り棚としての用途や、天井3付近に設けられる照明を目隠しして間接照明を構成する用途など、様々な用途で使うことができ、利便性が高い。
また、複数の建築用板材10が、互いの端部同士が連結された状態で壁面1に取り付けられているので、建築用板材10を、本実施例のように部屋2の全周の壁面1に取り付けて折り上げ天井風の天井を形成する用途など、様々な用途で使うことができ、利便性が高い。
[実施例2]
図8,図9は、建築用板材の取付構造が採用された実施例を示す図である。
この実施例における被取付面は、勾配天井5を有する部屋4のうち、勾配天井5の周縁部に沿って設けられる壁面1である。建築用板材10は、第1実施形態で説明したものと略同様の構成(基材11、化粧板12、嵌合凹部13、受部14)を備えており、勾配天井5付近に配置されている。
より詳細に説明すると、部屋4は平面視矩形状に形成され、四方に壁面1が設けられた状態となっている。本実施例では、説明の便宜上、勾配天井5における勾配方向の下方に位置する壁面を、壁面1と称し、その両側に隣接する壁面を、壁面1a,1bと称する。
壁面1は矩形状に形成された壁面である。一方、両側に隣接する壁面1a,1bは、上縁が勾配天井5に沿っているため、台形状に形成されて向かい合った状態となっている。
さらに、建築用板材10は、図9に示すように、勾配天井5における勾配方向の下方に位置する壁面1と、その両側に隣接する壁面1a,1bに対して取り付けられている。すなわち、受部14が、壁面1と、その両側に隣接する壁面1a,1bに対して平面視略コ字状をなす状態で固定されている。
勾配天井5における勾配方向の下方に位置する受部14は、壁面1に対して上向きに傾斜して取り付けられている。また、両側に隣接する壁面1a,1bに設けられた受部14は、両側に隣接する壁面1a,1bに対しては垂直に取り付けられており、勾配方向の下方に位置する壁面1に対しては上向きに傾斜した状態で配置されている。
このような受部14に対して建築用板材10が取り付けられている。そのため、建築用板材10は、後端部と幅方向両端部に形成された、受部14が嵌合される嵌合凹部13を備えるものとする。すなわち、建築用板材10の周側端面のうち前端面を除く三方に嵌合凹部13が形成された状態となっている。
部屋4の三方の壁面1,1a,1bに固定された受部14は、建築用板材10の化粧板12によって遮蔽されており、部屋4側からは見えない状態となる。
すなわち、建築用板材10の周側端面のうち前端面を除く三方において、化粧板12が基材11の取付面11aよりも突出することにより嵌合凹部13を形成しており、受部14が、このような嵌合凹部13に嵌合されて部屋4側から見えない状態となっている。
本実施例によれば、建築用板材10が、勾配天井5付近に配置されているので、例えば建築用板材10を、勾配天井5付近の飾り棚としての用途や、勾配天井5付近に設けられる照明を目隠しして間接照明を構成する用途など、様々な用途で使うことができ、利便性が高い。
さらに、建築用板材10は、勾配天井5のうち勾配方向の下方において、勾配天井5の勾配に沿って傾斜した状態で壁面1に取り付けられているので、部屋4の天井が勾配天井5であっても、建築用板材10を様々な用途で使うことができ、利便性が高い。
なお、本実施例の建築用板材10は、勾配天井5のうち勾配方向の下方において、勾配天井5の勾配に沿って傾斜した状態で壁面1に取り付けられるものとしたが、これに限られるものではなく、勾配天井5のうち勾配方向の上方において、勾配天井5の勾配に沿って傾斜した状態で壁面に取り付けられるものとしてもよい。
[実施例3]
図10は、建築用板材の取付構造が採用された実施例を示す図である。
この実施例における被取付面は、勾配天井5を有する部屋4のうち、勾配天井5の周縁部に沿って設けられる四方の壁面1である。
建築用板材10は、実施例2で説明したものと略同様の構成(基材11、化粧板12、嵌合凹部13、受部14)を備えており、勾配天井5付近に配置されている。
より詳細に説明すると、部屋4は平面視矩形状に形成され、四方に壁面1が設けられた状態となっている。本実施例では、説明の便宜上、勾配天井5における勾配方向の下方に位置する壁面を、壁面1と称し、その両側に隣接する壁面を、壁面1a,1bと称し、これら両側の壁面1a,1bに隣接するとともに壁面1と対向する壁面を、壁面1cと称する。
壁面1,1cは矩形状に形成された壁面である。一方、両側に隣接する壁面1a,1bは、上縁が勾配天井5に沿っているため、台形状に形成されて向かい合った状態となっている。
建築用板材10は、四方の壁面1,1a,1b,1cに沿って矩形枠状をなす状態で取り付けられている。
すなわち、複数の建築用板材10が、互いの端部同士が連結された状態で、四方の壁面1,1a,1b,1cのそれぞれに取り付けられている。これに対応すべく、受部14も、四方の壁面1,1a,1b,1cのそれぞれに固定されている。
また、勾配天井5における勾配方向の下方に位置する受部14は、壁面1に対して上向きに傾斜して取り付けられている。
さらに、両側に隣接する壁面1a,1bに設けられた受部14は、両側に隣接する壁面1a,1bに対しては垂直に取り付けられており、勾配方向下方の壁面1に対しては上向きに傾斜した状態で、かつ勾配方向の上方の壁面1cに対しては下向きに傾斜した状態で配置されている。
さらに、受部14は、壁面1に対向する壁面1cに対して下向きに傾斜して取り付けられている。
このような四方の受部14のそれぞれに対して建築用板材10が取り付けられている。そのため、建築用板材10同士は、幅方向側端部が斜めにカットされて互いに合致する形状となっている。さらに、隣接する一方の建築用板材10の端部に凸部(図示せず)が形成され、他方の建築用板材10の端部に凹部(図示せず)が形成されており、これら凸部と凹部による凹凸嵌合構造によって、隣接する建築用板材10同士が連結されているものとする。
建築用板材10同士の連結方法はこれに限られるものではなく、接着剤等による接合により連結されていてもよい。
また、建築用板材10同士の間には、部屋4の四方に建築用板材10を取り付けできるように、施工後に目立たない程度のクリアランス(隙間)が形成されるものとする。
本実施例によれば、建築用板材10は、勾配天井5付近に配置されているので、建築用板材10を、勾配天井5付近の飾り棚としての用途や、勾配天井5付近に設けられる照明を目隠しして間接照明を構成する用途など、様々な用途で使うことができ、利便性が高い。
また、建築用板材10は、勾配天井5のうち勾配方向の上方および下方において、勾配天井5の勾配に沿って傾斜した状態で壁面1,1cに取り付けられているので、天井が勾配天井5であっても、建築用板材10を様々な用途で使うことができ、利便性が高い。
また、複数の建築用板材10が、互いの端部同士が連結された状態で壁面1,1a,1b,1cに取り付けられているので、例えば建築用板材10を、部屋4の全周の壁面1,1a,1b,1cに取り付けて折り上げ天井風の天井を形成する用途など、様々な用途で使うことができ、利便性が高い。
さらに、建築用板材10を複数用い、互いの端部同士を連結させた状態とすれば、これら複数の建築用板材10は互いに支え合うことになるので、建築用板材10の壁面1,1a,1b,1cへの取付強度の向上を図ることができる。
[実施例4]
図11,12は、建築用板材の取付構造が採用された実施例を示す図である。
この実施例における被取付面は、平面視矩形状に形成された部屋6の天井7である。
建築用板材10は、実施例1で説明したものと略同様の構成(基材11、化粧板12、嵌合凹部13、受部14)を備えており、天井7を被取付面とし、この天井7に対して取り付けられている。
より詳細に説明すると、天井7は部屋6の形状に対応して矩形状であり、水平に設けられている。
このような天井7の中央に、複数の建築用板材10が、互いに寄り合うような形態で取り付けられている。つまり、複数の建築用板材10は、被取付面である天井7に対して、それぞれが異なる四つの方向に、かつ互いに接近する方向に傾斜した状態となっている。
これに対応すべく、受部14も複数であり、天井7に対して、それぞれが異なる四つの方向に、かつ互いに接近する方向に傾斜した状態で固定されている。
このような複数の受部14のそれぞれに対して建築用板材10が取り付けられている。そのため、建築用板材10同士は、幅方向側端部が斜めにカットされて互いに合致する形状となっている。さらに、隣接する一方の建築用板材10の端部に凸部(図示せず)が形成され、他方の建築用板材10の端部に凹部(図示せず)が形成されており、これら凸部と凹部による凹凸嵌合構造によって、隣接する建築用板材10同士が連結されているものとする。
建築用板材10同士の連結方法はこれに限られるものではなく、接着剤等による接合により連結されていてもよい。
また、複数の建築用板材10は、天井7付近に配置されており、これら複数の建築用板材10と天井7との間には照明器具8が設けられている。
すなわち、複数の建築用板材10によって、天井7付近に設けられた照明器具8を目隠しすることができ、天井7付近に間接照明を構成することができる。
また、部屋6の壁面1には、複数の建築用板材10が上下に間隔を空けて平行に並んで取り付けられている。
なお、これら複数の建築用板材10における突出方向側端部には、上方に突出する突片12dが建築用板材10の長さ方向に沿って設けられている。
本実施例によれば、複数の建築用板材10が、互いの端部同士が連結された状態で、天井7に設けられた受部14に取り付けられているので、被取付面が天井7であっても、建築用板材10を複数用い、互いの端部同士を連結させた状態とすれば、これら複数の建築用板材10は互いに支え合うことになる。
これによって、複数の建築用板材10の被取付面への取付強度の向上を図ることができるので、被取付面である天井7にも好適に取り付けることができる。
[変形例]
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
[変形例1]
図4(a),(b)に示す建築用板材20,25の取付構造において、化粧板22,27の下面部22b,27bは、壁面1に対して傾斜している。
本変形例では、図示はしないが、化粧板22,27の下面部22b,27bが、壁面1に対して垂直に設けられている。
すなわち、化粧板22,27の下面部22b,27bが、壁面1に対して垂直に設けられる場合であっても、建築用板材20,25を受部24,29によって支持し得る。
[変形例2]
図5(a),(b)に示す建築用板材30,35の取付構造において、化粧板32,37の上面部32a,37aは、壁面1に対して垂直に設けられている。
本変形例では、図示はしないが、化粧板32,37の上面部32a,37aが、壁面1に対して下向きに傾斜している。
すなわち、化粧板32,37の上面部32a,37aが、壁面1に対して下向きに傾斜している場合であっても、受部34,39がフック状に設けられるため、建築用板材30,35を受部34,39によって支持し得る。
[変形例3]
図6に示す建築用板材40の取付構造において、受部44の下面44cは、壁面1に対して垂直に設けられている。
本変形例では、図示はしないが、受部44の下面44cが、壁面1に対して傾斜しており、化粧板42の下面部42bに沿って設けられている。受部44の上面44bは、壁面1に対して垂直に設けられている。
すなわち、壁面1に対して垂直に設けられる受部44の場合であっても、少なくとも上面44bが壁面1に対して垂直であれば、建築用板材40を支持し得る。
[変形例4]
図5,図6に示す建築用板材30,35,40の取付構造において、嵌合凹部33,38,43は、基材31,36,41によって構成されている。
このような場合における基材31,36,41の材料は、軽量で、かつ硬質な基材が用いられている。
また、基材31,36,41を構成する材料が繊維質または多孔質である場合には、嵌合凹部33,38,43が形成された箇所に、硬質化のための樹脂を含浸させるなどして嵌合凹部33,38,43の補強を図るようにしてもよい。
[変形例5]
図3〜図5等に示す建築用板材15,20,25,30,35における突出方向側端部には、上方に突出する突片17d,22d,27d,32d,37dが建築用板材15,20,25,30,35の長さ方向に沿って設けられている。
本変形例では、図示はしないが、建築用板材15,20,25,30,35における突出方向側端部に、下方に突出する突片が建築用板材15,20,25,30,35の長さ方向に沿って設けられている。
このような場合、下方に突出する突片と、建築用板材15,20,25,30,35の下面と、壁面1とで下向きに開口した収容部を形成することができる。
このような収容部は、例えば窓の上方に設けられることにより、カーテンレールを収容する所謂カーテンボックスとして用いることができる。
本変形例によれば、壁面1に取り付けられた状態の建築用板材15,20,25,30,35における突出方向側端部に、下方に突出する突片が設けられているので、突片によって、この突片よりも壁面1側にある物を目隠しすることができ、外観性の向上に貢献できる。
1 壁面
5 勾配天井
7 天井
10,15,20,25,30,35,40 建築用板材
11,16,21,26,31,36,41 基材
12,17,22,27,32,37,42 化粧板
13,18,23,28,33,38,43 嵌合凹部
14,19,24,29,34,39,44 受部

Claims (10)

  1. 木材よりも軽い軽量材から構成された基材と、
    前記基材のうち少なくとも前端面および上下面に接合される化粧板と、を含んで構成された建築用板材が、被取付面に設けられた受部に取り付けられてなる建築用板材の取付構造であって、
    前記建築用板材と前記受部のうち少なくとも一方が、側面視において前記被取付面に対して傾斜した傾斜部位を有しており、
    前記建築用板材は、その被取付面側の端部に形成されて前記受部が嵌合される嵌合凹部を備え、前記建築用板材は、前記受部が前記嵌合凹部に嵌合した状態で前記受部に固定されていることを特徴とする建築用板材の取付構造。
  2. 請求項1に記載の建築用板材の取付構造において、
    側面視において前記受部は、前記嵌合凹部の受部側面に隙間なく当接していることを特徴とする建築用板材の取付構造。
  3. 請求項1または2に記載の建築用板材の取付構造において、
    前記被取付面は壁面であり、
    前記建築用板材と前記受部の双方が前記傾斜部位を有しており、
    前記建築用板材と前記受部のそれぞれの上下面のうち、少なくとも下面が上向きに傾斜した前記傾斜部位であることを特徴とする建築用板材の取付構造。
  4. 請求項1または2に記載の建築用板材の取付構造において、
    前記被取付面は壁面であり、
    前記建築用板材が側面視において前記壁面に対して垂直に設けられ、
    前記受部の上下面のうち、少なくとも下面が上向きに傾斜した前記傾斜部位であることを特徴とする建築用板材の取付構造。
  5. 請求項1または2に記載の建築用板材の取付構造において、
    前記被取付面は壁面であり、
    前記受部が側面視において前記壁面に対して垂直に設けられ、前記建築用板材が前記傾斜部位を有することを特徴とする建築用板材の取付構造。
  6. 請求項1または2に記載の建築用板材の取付構造において、
    前記被取付面は、天井を有する部屋のうち前記天井の周縁部に沿って設けられる壁面であり、
    前記建築用板材は、前記天井付近に配置されていることを特徴とする建築用板材の取付構造。
  7. 請求項6に記載の建築用板材の取付構造において、
    前記天井は勾配天井であり、
    前記建築用板材は、前記勾配天井のうち勾配方向の上方または下方において、前記勾配天井の勾配に沿って傾斜した状態で前記壁面に取り付けられていることを特徴とする建築用板材の取付構造。
  8. 請求項6または7に記載の建築用板材の取付構造において、
    複数の前記建築用板材が、互いの端部同士が連結された状態で前記壁面に取り付けられていることを特徴とする建築用板材の取付構造。
  9. 請求項1または2に記載の建築用板材の取付構造において、
    前記被取付面は天井であり、
    複数の前記建築用板材が、互いの端部同士が連結された状態で、前記天井に設けられた前記受部に取り付けられていることを特徴とする建築用板材の取付構造。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の建築用板材の取付構造において、
    前記被取付面に取り付けられた状態の前記建築用板材における突出方向側端部には、上方または下方に突出する突片が前記建築用板材の長さ方向に沿って設けられていることを特徴とする建築用板材の取付構造。
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