JP2017036397A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ポリオレフィン系フィラーを配合されていても、低粘性を維持している、(メタ)アクリレートモノマー及び/又はオリゴマー化合物を主成分とする光硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(メタ)アクリレートモノマー及び/又はオリゴマー化合物A、ポリオレフィン系フィラー化合物B並びに化合物c1と化合物c2との共重合体化合物Cを含み、
c1が、エチレンモノマー又は側鎖として炭素原子数が12〜30の直鎖状アルキル鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーであり、
c2が、側鎖として炭素原子数が1〜11の直鎖状アルキル鎖又は重合度が1〜11のポリオキシオレフィン鎖(但し、ポリオキシオレフィン鎖を構成するオキシオレフィン基はオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基である)を有する(メタ)アクリレートモノマーであり、Cの平均重量分子量が3000〜200000である光硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物に関する。
(メタ)アクリレート系の硬化性化合物及びカチオン型エポキシ系の硬化性化合物に代表される硬化性化合物は、紫外線照射や加熱等の外部刺激を加え反応させた後の硬化収縮が大きく、特に(メタ)アクリレート系の硬化性化合物の場合は、高分子量化の際に分子間結合距離が短くなるため、外部刺激を加え反応させた後の硬化収縮がより顕著である。
そこで、これらの化合物を主成分とする接着剤は、フィラーを配合して外部刺激を加え反応させた後の硬化収縮を抑制している場合が多い(例えば、特許文献1)。
また、硬化後の接着剤の特定の機能を強化するために機能性フィラーを配合する場合がある(例えば、特許文献2)。
特開平11−302358号公報 特開2011−052033号公報
しかし、モノマー及び/又はオリゴマーからなる液状の硬化性化合物を主成分とする接着剤において、硬化収縮をさらに低減するためにフィラーを増量すると粘度が増大し塗布性が損なわれ易い。
中でも、(メタ)アクリレート系の硬化性化合物(中でも、光硬化性化合物)の場合は、硬化収縮がより顕著であるため、ファイラーの増量の必要性がより高い。
一方、硬化後の接着剤の特定の機能として、外部圧力又は有機溶剤への曝露等の負荷のかかる環境下における用途において長期的な信頼性が求められることから、剛性及び耐薬品性を付与することが要請される場合がある。
本発明は、ポリオレフィン系フィラーが配合されていても、低粘性の、モノマー及び/又はオリゴマーからなる液状の硬化性化合物(好ましくは、(メタ)アクリレート系の光硬化性化合物)を主成分とする硬化性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明は、
(メタ)アクリレートモノマー及び/又は(メタ)アクリレートオリゴマー化合物(化合物A)、ポリオレフィン系フィラー(化合物B)並びに化合物c1と化合物c2との共重合体化合物(化合物C)(但し、前記化合物Aは除く)を含む光硬化性樹脂組成物であって、
前記化合物c1が、エチレンモノマー又は側鎖として炭素原子数が12〜30の直鎖状アルキル鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーであり、
前記化合物c2が、側鎖として炭素原子数が1〜11の直鎖状アルキル鎖又は重合度が1〜11のポリオキシオレフィン鎖(但し、ポリオキシオレフィン鎖を構成するオキシオレフィン基はオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基である)を有する(メタ)アクリレートモノマーであり、
前記化合物Cの平均重量分子量が3000〜200000である光硬化性樹脂組成物、に関する。
本発明によれば、ポリオレフィン系フィラーが配合されていても、低粘性の、モノマー及び/又はオリゴマーからなる液状の硬化性化合物(好ましくは、(メタ)アクリレート系の光硬化性化合物)を主成分とする硬化性樹脂組成物を提供することができる。
〔化合物A〕
化合物Aは、本発明における主成分であり、速硬性の観点から、好ましくは(メタ)アクリレートモノマー及び/又は(メタ)アクリレートオリゴマーが使用される。
化合物Aは、速硬性及び低硬化収縮性を両立する観点から、官能数の異なる(メタ)アクリレートを含むことが好ましく、単官能の(メタ)アクリレートと多官能の(メタ)アクリレートとを含むことがより好ましい。
単官能(メタ)アクリレートとしては、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−メチルブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、2−メチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ブチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、モルホリン−4−イル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
二官能(メタ)アクリレートとしては、ビスフェノールF―EO変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA―EO変性ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
三官能(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
四官能以上の(メタ)アクリレートとしては、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、多官能のポリウレタンを骨格に含む(メタ)アクリレート(以下、多官能ウレタン(メタ)アクリレートともいう)等が挙げられる。
化合物Aとしては、速硬性及び低硬化収縮性を両立する観点から、好ましくはポリイソプレン、ポリブタジエン及びポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1種を骨格に含む(メタ)アクリレートオリゴマーの少なくとも1種を含む。
(メタ)アクリレートオリゴマーは1種単独でも2種以上を組合せて使用できる。
ポリイソプレンを骨格に含む(メタ)アクリレートオリゴマーは、(メタ)アクリル変性ポリイソプレンとも呼ばれる。ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量は、好ましくは1000〜100000であり、より好ましくは10000〜60000である。
ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマーの市販品として、例えば、クラレ社製の「UC−1」(重量平均分子量25000)が挙げられる。
ポリブタジエンを骨格に含む(メタ)アクリレートオリゴマーは、(メタ)アクリル変性ポリブタジエンとも呼ばれる。ポリブタジエンを骨格に含む(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量は、好ましくは500〜100000であり、より好ましくは1000〜60000である。
ポリブタジエンを骨格に含む(メタ)アクリレートオリゴマーの市販品として、例えば、日本曹達社製の「TE2000」(重量平均分子量2000)が挙げられる。
ポリウレタンを骨格に含む(メタ)アクリレートオリゴマーは、(メタ)アクリル変性ポリウレタンとも呼ばれる。ポリウレタンを骨格に含む(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量は、好ましくは1000〜100000であり、より好ましくは10000〜60000である。
ポリウレタンを骨格に含む(メタ)アクリレートオリゴマーの市販品として、例えば、根上工業社製の「UN−7700」が挙げられる。
(メタ)アクリレートオリゴマーは、これらの中でも、ポリイソプレン及びポリブタジエンからなる群から選択される少なくとも1種を骨格に含む(メタ)アクリレートオリゴマーが特に好ましい。
なお、重量平均分子量は、GPCに基づいて測定されたものであり、好ましくは、以下の条件で測定される:
測定装置:島津製作所社製GPCシステム;
カラムの種類:有機溶媒系SECカラム(東ソー社製);
溶剤の種類:テトラヒドロフラン(THF)。
多官能ウレタン(メタ)アクリレートは、多価アルコール、有機ポリイソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を反応させることによって得られる。
多価アルコールとしては、例えば、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメチロール、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン等、これら多価アルコールと多塩基酸(例えば、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等)との反応によって得られるポリエステルポリオール、前記多価アルコールとε−カプロラクトンとの反応によって得られるカプロラクトンアルコール、ポリカーボネートポリオール(例えば、1,6− ヘキサンジオールとジフェニルカーボネートとの反応によって得られるポリカーボネートジオール等)又はポリエーテルポリオール(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキシド変性ビスフェノールA 等)等が挙げられる。
有機ポリイソシアネートとしては、例えばイソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート又はジシクロペンタニルイソシアネート等が挙げられる。
ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチロールシクロヘキシルモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシカプロラクトン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、以下の反応により得られる。
即ち、多価アルコールにその水酸基1当量当りイソシアネート基が好ましくは1.1〜2.0当量になるように有機ポリイソシアネートを混合し、反応温度を好ましくは70〜90℃で反応させ、ウレタンオリゴマーを合成する。次いで得られたウレタンオリゴマーのイソシアネート基1当量当り、ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物をその水酸基が好ましくは1〜1.5当量となるように混合し、好ましくは70〜90℃で反応させて目的とするウレタン(メタ)アクリレートが得られる。
〔化合物B〕
化合物Bは、本発明において、硬化収縮を抑制し、剛性及び耐薬品性を付与する観点から、ポレオレフィン系フィラーが使用される。
化合物Bを構成するポリオレフィンとしては、例えば、
(i)エチレン、プロピレン、1―ブテン、1―ペンテン等のオレフィンの(共)重合体;
(ii)1―オレフィンと酢酸ビニルの共重合体、これらの完全もしくは部分ケン化物、及びこれらとのジエン共重合体;
(iii )上記(i)、(ii)の(共)重合体中に、カルボキシル基もしくはカルボン酸塩基を有するオレフィン系化合物、これらのエステル、アミド、イミド、もしくは金属塩を導入したもの、等を挙げることができる。
具体的には、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ―1―ブテン、エチレン―プロピレン共重合体、エチレン―ブテン共重合体、エチレン―プロピレン―ブタジエン共重合体、エチレン―プロピレン―ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン―酢酸ビニル共重合体、およびナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の如き金属のカルボン酸塩基を有するポリオレフィン等が挙げられるが、本発明の剛性及び耐薬品性を向上する観点から、好ましくは低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンポリプロピレン及びポリ―1―ブテンからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体であり、より好ましくは高密度ポリエチレンである。
ポリオレフィン系フィラーの平均粒子径は、本発明の粘性を低減する観点から、好ましくは1〜1000μmであり、より好ましくは2〜500μmであり、更に好ましくは5〜100μmであり、更に好ましくは6〜50μmであり、6〜25μmである。
なお、化合物Bの平均粒子径は、例えばレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で測定でき、具体的には株式会社堀場製作所製LA−920等を用いることができる。
〔化合物C〕
化合物Cは、本発明において、化合物A中への化合物Bの分散性を向上し、化合物Bの配合量の増加に対して本発明の粘度上昇を抑制する分散剤として機能する。
化合物Cは、化合物c1と化合物c2との共重合体化合物(但し、化合物Aは除く)であり、
前記化合物c1が、エチレンモノマー又は側鎖として炭素原子数が12〜30の直鎖状アルキル鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーであり、
前記化合物c2が、側鎖として炭素原子数が1〜11の直鎖状アルキル鎖又は重合度が1〜11のポリオキシオレフィン鎖(但し、ポリオキシオレフィン鎖を構成するオキシオレフィン基はオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基である)を有する(メタ)アクリレートモノマーである。
化合物c1は、ポリオレフィン系フィラーの分散性の観点から、下記式(2):
CH=CHCOO(CHH (2)
(式(2)中、xは12〜30の整数である)で表される化合物であることが好ましい。
化合物c2は、直鎖状アルキル側鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーである場合、ポリオレフィン系フィラーの分散性の観点から、下記式(3):
CH=CHCOO(CHH (3)
(式(3)中、yは1〜11の整数である)で表される化合物であることが好ましい。
化合物c2は、ポリエーテル側鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーである場合、ポリオレフィン系フィラーの分散性の観点から、下記式(4):
CH=CHCOO(RO)CH (4)
(式(4)中、ROは、オキシオレフィン基で、オキシエチレン基の単独重合又はオキシプロピレン基の単独重合でもよいし、オキシエチレン基とオキシプロピレン基の共重合でもよく、共重合の場合はブロック共重合でもランダム共重合でもよい)、zはROの重合度であり、1〜11の整数である)で表される化合物であることが好ましい。
化合物c1における直鎖アルキル側鎖の炭素原子数は、ポリオレフィン系フィラーの分散性の観点から、好ましくは12〜22であり、より好ましくは16〜22である。
化合物c2における直鎖アルキル側鎖の炭素原子数は、ポリオレフィン系フィラーの分散性の観点から、好ましくは3〜11であり、より好ましくは3〜6である。
化合物c2におけるポリオキシオレフィン鎖の重合度は、ポリオレフィン系フィラーの分散性の観点から、好ましくは3〜11であり、より好ましくは3〜6である。
化合物Cにおいて、化合物c1と化合物c2が共重合するに際して、化合物c1由来の基と化合物c2由来の基がランダム配列して共重合していてもよいし、各モノマー由来の基がそれぞれブロック配列して共重合していてもよいが、ポリオレフィン系フィラーの分散性の観点から、ブロック配列して共重合している方が好ましい。
化合物Cにおいて、化合物c1と化合物c2の共重合モル比(化合物c1/化合物c2)は、ポリオレフィン系フィラーの分散性の観点から、好ましくは1/99〜99/1であり、より好ましくは5/95〜95/5であり、更に好ましくは10/90〜90/10であり、更に好ましくは15/85〜85/15、更に好ましくは20/80〜80/20、更に好ましくは25/75〜75/25である。
化合物Cは、本発明の効果を損なわない範囲で、化合物c1及び化合物c2以外のモノマー由来の基を含んでもよいが、ポリオレフィン系フィラーの分散性の観点から、共重合するモノマー全量中、化合物c1及び化合物c2の合計量が、好ましくは80〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%、更に好ましくは100質量%である。
化合物Cの平均重量分子量は、ポリオレフィン系フィラーの分散性の観点から、3000〜200000であり、好ましくは5000〜200000であり、より好ましくはであり、更に好ましくは8000〜200000である。
なお、重量平均分子量は、GPCに基づいて測定されたものであり、好ましくは、以下の条件で測定される:
測定装置:島津製作所社製GPCシステム;
カラムの種類:有機溶媒系SECカラム(東ソー社製);
溶剤の種類:テトラヒドロフラン(THF)。
化合物A及び化合物Cは相溶することが好ましい。相溶の程度としては、
好ましくは、化合物Aと化合物Cを混合したものを加熱しながら数十分撹拌した後、脱泡処理を行った混合物が室温下で白濁していない程度であり、
より好ましくは、化合物Aと化合物Cを混合したものを室温下で数十分撹拌した後、脱泡処理を行った混合物が室温下で白濁していない程度であり、
更に好ましくは、化合物Aと化合物Cを混合したものを室温下で数分撹拌した後、脱泡処理を行った混合物が室温下で白濁していない程度である。
〔その他の光硬化性化合物〕
本発明は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて化合物A以外の光硬化性化合物を使用することができる。
例えば、エポキシ系オリゴマー、フェノール系樹脂、オキセタン化合物等が挙げられる。
〔添加剤〕
本発明は、必要に応じて、各種の添加剤を任意成分として含むことができる。
(1)光重合開始剤
本発明は、光重合開始剤を含有することが好ましい。
光重合開始剤は、紫外線重合開始剤や可視光重合開始剤等が挙げられる。
紫外線重合開始剤としては、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、及びアセトフェノン系等が挙げられ、可視光重合開始剤にはアシルホスフィンオキサイド系、チオキサントン系、メタロセン系、及びキノン系等が挙げられる。
紫外線重合開始剤としては、具体的には、
ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、及びビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系重合開始剤;
2,2−ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン系重合開始剤;
ベンジル、ベンゾイン、及びベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン系重合開始剤;
ベンジルジメチルケタール等のアルキルフェノン系重合開始剤;
チオキサントン等のチオキサントン系重合開始剤;
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1―プロパン−1−オン、及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤が挙げられる。
可視光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系光開始剤;
カンファーキノン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン−1等のケトン系重合開始剤等が挙げられる。
光重合開始剤として、好ましくは、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、IRGACURE(登録商標)184)及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド(BASF社製、IRGACURE(登録商標)819)である。
(2)カップリング剤
本発明は、さらに、カップリング剤を含むことができ、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。具体的には、
フッ素系のシランカップリング剤として、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン;
エポキシ変性シランカップリング剤として信越化学工業株式会社製カップリング剤(商品名:KBM−403);
オキセタン変性シランカップリング剤として東亞合成株式会社製カップリング剤(商品名:TESOX電池集電体コート用導電性組成物);
シランカップリング剤として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−(トリメトキシシリル)プロピル無水コハク酸、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤;及び
チタン系カップリング剤として、トリエタノールアミンチタネート、チタニウムアセチルアセトネート、チタニウムエチルアセトアセテート、チタニウムラクテート、チタニウムラクテートアンモニウム塩、テトラステアリルチタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、イソプロピルトリオクタイノルチタネート、イソプロピルジメタクリイソステアロイルチタネート、チタニウムラクテートエチルエステル、オクチレングリコールチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、トリイソステアリルイソプロピルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、ブチルチタネートダイマー、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、チタンジエタノールアミネート、チタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)、チタンラクテート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、テトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等が好ましく、
シランカップリング剤又はチタン系カップリング剤がより好ましい。
カップリング剤を本発明に配合することにより、本発明中に含まれる活性水素(例えば、水素結合性官能基)を有する置換基と反応させ更に架橋密度を向上させる事ができ、本発明を構成する元素と接着対象の元素の相互置換反応を更に抑制でき、
チタン系カップリング剤やシランカップリング剤による架橋反応が起きることで、架橋速度を向上させたり密着力や強度、電気化学的な耐性を向上させたりできる。
(3)重合禁止材
本発明に使用される重合禁止剤としては、フェノール系重合禁止剤及びフェノチアジン系重合禁止剤が挙げられる。
フェノール系重合禁止剤としては、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)(BHT)、カテコール、ピクリン酸、ターシャリーブチルカテコール、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール、及び4,4’−チオビス[エチレン(オキシ)(カルボニル)(エチレン)]ビス[2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェノール]が挙げられる。
フェノチアジン系重合禁止剤としては、フェノチアジン、ビス(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン、及びビス(α、α−ジメチルベンジル)フェノチアジンが挙げられる。
なお、BHT等のフェノール系重合禁止剤は、酸化防止剤としても使用することができる。
(4)絶縁性フィラー
本発明は、機械的強度や熱的特性を向上させるために、必要に応じて、各種の絶縁性フィラーを、本発明1に必要な導電性を損なわない範囲で配合することができる。
絶縁性フィラーとしてはアルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア等の金属酸化物の粉末や、コロイダルシリカやチタニアゾル、アルミナゾル等のゾル、タルク、カオリナイト、スメクタイト等の粘土鉱物、炭化ケイ素、炭化チタン等の炭化物、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チタン等の窒化物、窒化ホウ素、ホウ化チタン、酸化ホウ素等のホウ化物、ムライト等の複合酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物等、本発明の誘電率を上げる事ができるチタン酸バリウム等が挙げられる。
(5)安定剤
本発明1は、さらに必要に応じて、特開2010−146726号公報段落0067に記載される、フェノール系酸化防止剤、芳香族アミン系酸化防止剤、サルファイド系ヒドロペルオキシド分解剤、リン系ヒドロペルオキシド分解剤、サリチレート系光安定剤等の安定剤を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用でき、具体的には、酸化防止剤としては、例えばジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、イルガノックス1010、イルガノックス1035FF、イルガノックス565などが挙げられる。
(6)溶媒
本発明は、粘度等の液性を調整するために、各種溶媒を含むことができる。
溶媒としては、シクロヘキサン、ベンゼン等の一般的な炭化水素;塩化メチルやクロロホルム等の一般的なハロゲン系炭化水素;メタノールやエタノール、イソプロピルアルコール、t−ブタノール等のアルコール;エーテル、n−ブチルエーテルや2−メチルフラン等のアセタール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル;多価アルコールとその誘導体;脂肪酸及びフェノール;窒素化合物、硫黄化合物、リン化合物等のその他化合物(二硫化炭素、ジメチルスルホキシド、4,4−ジエチル−1,2−ジチオラン、ジメチルスルフィド、ジメチルジスルフィド、メタンチオール、プロパンスルトン、リン酸トリエチル、リン酸トフェニル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン、ホウ酸アミル等)、無機溶剤(液体アンモニア、シリコーンオイル等)、水等の液体を例示することができる。
本発明の溶媒としては、化合物Cの分散安定、消泡、タレ防止、レベリング、ハジキ防止などの観点から、極性溶媒を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することが好ましい。
極性溶媒としては、水;メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類;エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等のカーボネート類;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;テトラメチレンスルホン等のスルホン類が好ましく、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、及びジメチルスルホキシドがより好ましく、水が更に好ましい。
これらの極性溶媒は、市販品をそのまま用いてもよいし、必要に応じてイオン交換水のように精製してから用いてもよい。
〔光硬化性樹脂組成物〕
(1)組成
本発明において、光照射による硬化収縮を抑制して速硬性及び塗付性を維持する観点から、化合物A100質量部に対して、
化合物Bは、好ましくは30〜200質量部、より好ましくは40〜150質量部、更に好ましくは50〜100質量部であり、更に好ましくは60〜150質量部、更に好ましくは50〜100質量部であり、
化合物Cは、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.3〜7質量部、更に好ましくは0.5〜5質量部、更に好ましくは0.7〜2質量部である。
本発明において、光照射による硬化収縮を抑制して速硬性及び塗付性を維持する観点から、光硬化性化合物全量中、化合物Aは、好ましくは10〜100質量%、より好ましくは30〜100質量%、更に好ましくは60〜100質量%、更に好ましくは90〜100質量%、更に好ましくは100質量%である。
本発明において、化合物Aを構成する(メタ)アクリレートモノマー化合物及びオリゴマー化合物の質量比(モノマー/オリゴマー)は、光照射による硬化収縮を抑制して速硬性及び塗付性を維持する観点から、好ましくは1/99〜99/1、より好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜80/20、更に好ましくは30/70〜70/30、更に好ましくは40/60〜60/40である。
本発明において、光照射による硬化収縮を抑制して速硬性及び塗付性を維持する観点から、本発明中の不揮発成分中、化合物A、化合物B及び化合物Cの合計量は、好ましくは98〜100質量%、より好ましくは99〜100質量%、更に好ましくは99.5〜100質量%である。
本発明において、光照射による硬化収縮を抑制して速硬性及び塗付性を維持する観点から、化合物A100質量部に対して、
光重合開始剤は、好ましくは0.1〜10質量部、0.5〜5質量部、より好ましくは1〜3質量部であり、
カップリング剤は、好ましくは0.01〜20質量部であり、より好ましくは0.1〜10質量部であり、更に好ましくは0.3〜3質量部であり、
重合禁止剤は、好ましくは0.01〜0.15質量部、より好ましくは0.01〜0.10質量部、更に好ましくは0.02〜0.08質量部であり、
安定剤は、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.05〜5質量部、更に好ましくは0.1〜1質量部である。
本発明は、塗工性の観点から1〜1000Pa・sの粘度が好ましく、5〜500Pa・sの粘度がより好ましく、10〜200Pa・sの粘度がより好ましく、15〜100Pa・sの粘度がより好ましい。
本発明の粘度は、25℃において、コーンプレート型回転粘度計(回転数50rpm)で測定できる。
(2)製造方法
本発明は、化合物A、化合物B及び化合物C、必要に応じて、前述した任意成分を混合し撹拌することによってペースト、溶液又は懸濁液等として得ることができる。
撹拌は、プロペラ式ミキサー、プラネタリーミキサー、ハイブリッドミキサー、ニーダー、乳化用ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等の各種撹拌装置を適宜選択して行うことができる。
(3)効果等
本発明によれば、ポリオレフィン系フィラーを配合されていても、低粘性の、(メタ)アクリレートモノマー及び/又はオリゴマー化合物を主成分とする光硬化性樹脂組成物を提供することができる。
その結果、本発明が接着剤等の用途に用いられた場合、従来の光硬化性樹脂組成物に比べて、硬化体の剛性及び耐薬品性が向上することが期待される。
本発明が、低粘性の下でポリオレフィン系フィラー(化合物B)を配合できるのは、
化合物Cの化合物c1に由来する側鎖が、化合物Bの分子構造と親和性が高く、
化合物Cの化合物c2に由来する側鎖が、化合物Aの分子構造と親和性が高いため、
化合物Cが化合物Bに吸着して、化合物Bの化合物Aとの接触面積を向上し、化合物Bの化合物A中への分散を促進するという機構によるためと考えられる。
本発明は、化合物Aにおいて、光硬化型である(メタ)アクリレートモノマー及び/又は(メタ)アクリレートオリゴマー化合物を、熱硬化型であるエポキシ樹脂(以下、化合物A'という)に置き換えると、ポリオレフィン系フィラーが配合されていても、低粘性の、モノマー及び/又はオリゴマーからなる液状の熱硬化性化合物を主成分とする熱硬化性樹脂組成物を提供することができる。
化合物A'は、常態強度及び耐久強度に加えて固定精度を確保する観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ポリブタジエン型エポキシ樹脂、ポリイソプレン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂及び脂肪族系エポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種以上のエポキシ樹脂が好ましい。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のフェノール型エポキシ樹脂は、カチオン重合開始剤及び/又はアミン系硬化剤の存在下でカチオン硬化型樹脂組成物の硬化性を確保する観点とハロゲン低含有化の観点とから、不純物(例えば、合成に使用したエピクロロヒドリン、エポキシ基に閉環していないハロゲン含有の中間体等)を除去すべく精製したものを用いることが好ましい。
フェノール型エポキシ樹脂の精製としては、例えば、蒸留による精製、シリカゲルやアルミナ等を用いたクロマトグラフィによる精製、共有結合で結合しているハロゲンを水酸化ナトリウム水溶液のようなアルカリ水溶液で加水分解する精製などが挙げられる。ビスフェノールA型エポキシ樹脂の精製品として、DICのEXA−8067を使用できる。
なお、電気腐食(電食性)低減、地球環境保全の観点から、熱硬化型樹脂組成物中、ハロゲン量は500ppm以下であることが好ましい。化合物A'としてDIC社のEXA−8067を用いると、低ハロゲン化も達成しうる。
脂環式エポキシ樹脂としては、固定精度を確保する観点から、分子量300以上の脂環式エポキシ樹脂が好ましく、
ビニルシクロヘキセンモノオキサイド 1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン(例えば、ダイセル化学工業社製CEL2000)、
1,2:8,9ジエポキシリモネン(例えば、ダイセル化学工業社製CEL3000)、
3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(例えば、ダイセル化学工業社製CEL2021P)、
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロセキサン付加物(例えば、ダイセル化学工業社製EHPE3150)、
3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、及び
水添ビフェニル型脂環式エポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種以上のエポキシ樹脂が好ましい。
脂肪族エポキシ樹脂としては、固定精度を確保する観点から、分子量300以上の脂環式エポキシ樹脂が好ましく、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル及びポリエチレングリコールジグリシジルエーテルからなる群から選ばれる1種以上のエポキシ樹脂が好ましい。
化合物A'としては、固定精度を確保する観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(例えば、DIC社製のエピクロン850またはエピクロン860)及び水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(例えば、JER社製のYX8034)がより好ましく、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(中でも、DIC社製のエピクロン860)が更に好ましい。
熱硬化型樹脂組成物は、常態強度及び硬化性を確保する観点と、粘度を中心とする液性を調整して塗布作業性等を向上する観点から、好ましくは反応性希釈剤を含む。
反応性希釈剤としては、常態強度及び硬化性を確保し、低粘度化して塗布作業性を向上し、併せて低収縮率化させる観点から、脂環式エポキシ樹脂(好ましくは分子量300未満)、脂肪族エポキシ樹脂(好ましくは分子量300未満)、オキセタン化合物、ビニル化合物などカチオン化可能な官能基を含んでいるものが好ましく、オキセタン化合物がより好ましい。
オキセタン化合物として、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(OXA)、1,4−ビス〔{(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}メチル〕ベンゼン(XDO)、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン(OXT−211(POX))、2−エチルヘキシルオキセタン(OXT−212(EHOX))、キシリレンビスオキセタン(OXT−121(XDO))、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル(OXT−221(DOX))、3−エチル−〔{(3−トリエトキシシリルプロポキシ)メチル)オキセタン、オキセタニルシルセスキオキサン、フェノールノボラックオキセタンなどが挙げられる。カッコ内は東亞合成社の品番を示す。それぞれのオキセン化合物は、単独で使用しても、又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。
熱硬化型樹脂組成物におけるカチオン重合開始剤は重合開始剤であり、光酸発生剤として作用し、常態強度及び耐久強度に加えて硬化性の観点から、好ましくはエネルギー線の照射によりルイス酸又はブレンステッド酸を発生する化合物であり、スルホニウム塩及び/又はヨードニウム塩が好ましい。
スルホニウム塩として、常態強度及び耐久強度に加えて硬化性の観点から、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
4,4’−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、
4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン ヘキサフルオロアンチモネート、
7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
4−フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロホスフェート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロアンチモネート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィド テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が好ましい。
市販されているスルホニウム塩系カチオン重合開始剤としては、旭電化社製SP−170、SP−172、SP−150、SP−152、サンアプロ社製CPI−210Sなどが好ましく、旭電化社製SP−170、SP−172またはサンアプロ社製CPI−210Sが更に好ましい。
これらの塩は、それぞれ単独で使用しても、又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。
ヨードニウム塩として、常態強度及び耐久強度に加えて硬化性の観点から、
ジフェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート等が好ましい。
市販されているヨードニウム塩系カチオン重合開始剤としては、ローディア社製PI2074が好ましい。
これらの塩は、それぞれ単独で使用しても、又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。
カチオン重合開始剤は、成分A100質量部に対して、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは2〜15質量部、更に好ましくは4〜10質量部、更に好ましくは6〜9質量部である。
熱硬化型樹脂組成物におけるアミン系硬化剤としては、例えば有機酸ジヒドラジド化合物、イミダゾール及びその誘導体、ジシアンジアミド、芳香族アミン、エポキシ変性ポリアミン、およびポリアミノウレア等が挙げられ、特に有機酸ジヒドラジドであるVDH(1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン)、ADH(アジピン酸ジヒドラジド)、UDH(7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド)及びLDH(オクタデカン−1,18−ジカルボン酸ジヒドラジド)が好ましい。これらのアミン系硬化剤は、単独で用いても、複数で用いてもよい。
アミン系硬化剤は、エポキシ樹脂100質量部に対して、1〜25質量部であることが好ましく、5〜15質量部であることがより好ましい。
(4)用途
本発明は、光硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、シール剤、コート剤、遮光剤、ギャップ剤、耐衝撃吸収剤等の用途に好適に使用でき、光硬化型接着剤の用途により好適に使用できる。
〔化合物原料〕
(1)化合物A
(1−1)二官能ウレタンアクリレートオリゴマー(UN−7700、根上工業社製)
(1−2)単官能イソボルニルメタクリレートモノマー(RM−1002、日本化薬社製)
(1−3)単官能ラウリルアクリレートモノマー(ライトアクリレートL−A、共栄社化学社製)
(1−4)単官能メタクリル酸イソボルニル(NKエステルIB、新中村化学工業社製)
(2)化合物B:高密度ポリエチレン粉末(フロービーズHE−3040、住友精化社製)
(3)化合物C(重量平均分子量)
(3−1)化合物c1:ステリアルアクリレート(式(2)でx=18)
(3−2)化合物c2:n−ブチルアクリレート(式(3)でy=4)
(3−3)共重合モル比(化合物c1/化合物c2)=25/75
(3−4)重量平均分子量=11800
(3−5)合成条件
2−メチル−2−[N−(t−ブチル)−N−(ジエトキシホスホニル−2−2−ジメチルプロピル)アミノキシ]プロピオン酸(略称:SG−1−MA、3.81g、10.0mmol)、
ステアリルアクリレート(50.0g、151.7mmol)、及び
n−酢酸ブチル(12.5g)を反応容器に取り、20分間N2バブリングを行った。
その後Nバブリングを継続したまま、反応液の温度を118℃に保ち反応を行った。
4時間後、20分間Nバブリング処理を行ったn−ブチルアクリレート(50.0g、390.1mmol)、n−酢酸ブチル(12.5g)を反応容器に加え再び118℃で反応を続けた。
n−ブチルアクリレートを加えてから5時間後に反応を終了し、化合物Cを得た。
(4)光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、BASF社製)
(5)重合禁止剤:3,5−ジブチル−4−ヒドロキシトルエン(東京化成社製)
(6)カップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製)
〔実施例1及び比較例1の光硬化性樹脂組成物〕
上記の化合物原料を表1に記載される組成になるように計量し、化合物原料計150gをポリプロピレン製容器(品名BHB−300黒、近畿容器社製)に充填し、撹拌装置(品名RW28、IKA社製)に充填し、撹拌装置(RW28、IKA社製)にて、温度20〜30℃、湿度50〜60%で、30〜60分間撹拌して、液状の実施例1及び比較例1の光硬化性樹脂組成物を得た。
〔回転粘度の測定条件〕
RE−U型粘度計(RE105、東機産業社製)において、3°×R14のローターを用い、60秒間のプレヒート後、光硬化性樹脂組成物について10回転で120秒後の粘度を測定した。
Figure 2017036397
表1から、ポリオレフィンフィラーを配合した(メタ)アクリレート系の光硬化性化合物において、さらに化合物Cを配合すると、光硬化性化合物の粘性が大きく低下しており、
本発明によれば、ポリオレフィン系フィラーが配合されていても、低粘性の、(メタ)アクリレートモノマー及び/又はオリゴマー化合物を主成分とする光硬化性樹脂組成物を提供できることがわかる。

Claims (4)

  1. (メタ)アクリレートモノマー及び/又は(メタ)アクリレートオリゴマー化合物(化合物A)、ポリオレフィン系フィラー(化合物B)並びに化合物c1と化合物c2との共重合体化合物(化合物C)(但し、前記化合物Aは除く)を含む光硬化性樹脂組成物であって、
    前記化合物c1が、エチレンモノマー又は側鎖として炭素原子数が12〜30の直鎖状アルキル鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーであり、
    前記化合物c2が、側鎖として炭素原子数が1〜11の直鎖状アルキル鎖又は重合度が1〜11のポリオキシオレフィン鎖(但し、ポリオキシオレフィン鎖を構成するオキシオレフィン基はオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基である)を有する(メタ)アクリレートモノマーであり、
    前記化合物Cの平均重量分子量が3000〜200000である光硬化性樹脂組成物。
  2. 前記化合物Aが、単官能(メタ)アクリレートモノマー及び多官能(メタ)アクリレートオリゴマーを含む請求項1記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 前記多官能(メタ)アクリレートオリゴマーが、ポリウレタンを骨格に含む(メタ)アクリレートオリゴマーである請求項1又は2記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. 接着剤組成物である請求項1〜3のいずれか1項記載の光硬化性樹脂組成物。

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