JP2017036207A - シリカガラスルツボの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】非破壊的にルツボの形状を測定して品質検査を行うシリカガラスルツボの製造方法の提供。
【解決手段】回転モールド法により形成したシリカガラスルツボ11の内表面に沿って非接触で内部測距部17を移動させ、内表面に対して斜め方向にレーザー光を照射し、レーザー光の反射光をレーザー変位計で測定して2つのピークが観測されるように内部測距部17と内表面との距離やレーザー光の出射方向を変化させて、2つのピークのうちの内表面側のピークの位置によって内表面距離を測定し、外表面側のピークの位置によって界面距離を測定し、各測定点の三次元座標と、内表面距離及び界面距離を関連付けることによって内表面及び界面の三次元形状を求め、前記三次元形状に基づいてシリカガラスルツボ11の品質検査を行い、品質検査で、三次元形状が規定の範囲外である場合には、シリカガラスルツボ11の形状の修正を行う、シリカガラスルツボ11の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリカガラスルツボの製造方法に関する。
シリカガラスルツボの製造方法は、一例では、回転モールドの内表面に平均粒径300μm程度のシリカ粉を堆積させてシリカ粉層を形成するシリカ粉層形成工程と、モールド側からシリカ粉層を減圧しながら、シリカ粉層をアーク熔融させることによってシリカガラス層を形成するアーク熔融工程を備える(この方法を「回転モールド法」と称する)。
アーク熔融工程の初期にはシリカ粉層を強く減圧することによって気泡を除去して透明シリカガラス層(以下、「透明層」と称する。)を形成し、その後、減圧を弱くすることによって気泡が残留した気泡含有シリカガラス層(以下、「気泡含有層」と称する。)を形成することによって、内表面側に透明層を有し、外表面側に気泡含有層を有する二層構造のシリカガラスルツボを形成することができる。
ルツボの製造に使用されるシリカ粉には、天然石英を粉砕して製造される天然シリカ粉や化学合成によって製造される合成シリカ粉があるが、特に天然シリカ粉は、天然物を原料としているので、物性・形状・サイズがばらつきやすい。物性・形状・サイズが変化すると、シリカ粉の溶融状態が変化するので、同じ条件でアーク熔融を行っても、製造されるルツボの形状、透明層及び気泡含有層の厚さがばらついてしまう。
このようなばらつきを低減させるようにアーク熔融を行ったり、このようなばらつきを考慮したシリコン単結晶の引き上げを行うには、全てのルツボについて、その形状、透明層及び気泡含有層の厚さを把握することが必要である。
シリカガラスルツボの形状を測定する装置としては、特許文献1〜2に記載のものが知られている。特許文献1〜2に記載の装置では、光電センサを用いて、ルツボの高さ及び外径が測定されている。
特開平10−185545号公報 特開平10−185546号公報
特許文献1〜2の装置を用いると、ルツボの高さ及び外径を測定することができるものの、この装置は、ルツボの内表面の三次元形状の測定には使えない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、非破壊的にルツボの内表面の三次元形状を測定することができるシリカガラスルツボの三次元形状測定方法を提供するものである。
本発明によれば、内表面側に透明シリカガラス層と、外表面側に気泡含有シリカガラス層を有するシリカガラスルツボの内表面に沿って非接触で内部測距部を移動させ、移動経路上の複数の測定点において、内部測距部から前記シリカガラスルツボの内表面に対して斜め方向にレーザー光を照射し、前記レーザー光の反射光をレーザー変位計で測定して2つのピークが観測されるように前記内部測距部と前記内表面との距離や前記レーザー光の出射方向を変化させて、前記2つのピークのうちの前記内表面側のピークの位置によって前記内部測距部と前記内表面との間の内表面距離を測定し、前記2つのピークのうちの前記外表面側のピークの位置によって前記内部測距部と前記界面との間の界面距離を測定し、各測定点の三次元座標と、前記内表面距離及び前記界面距離を関連付けることによって、前記内表面及び界面の三次元形状を求める工程を備える、シリカガラスルツボの三次元形状測定方法が提供される。
本発明者らは、ルツボの性能向上や品質管理を容易にするには、ルツボの内表面の三次元形状や透明層の厚さの三次元分布のデータを取得することが必須であると考えたが、ルツボが透明体であるので、光学的に三次元形状を測定することは困難であった。ルツボ内表面に光を照射して画像を取得し、その画像を解析する方法も試してみたが、この方法では、画像の解析に非常に長い時間がかかるため、ルツボの内表面全体の三次元形状の測定には到底使えるものではなかった。
このような状況において、本発明者らは、ルツボの内表面に対して斜め方向からレーザー光を照射したところ、ルツボ内表面からの反射光(内表面反射光)に加えて、透明層と気泡含有層の界面からの反射光(界面反射光)も検出が可能であることを見出した。透明層と気泡含有層の界面は、気泡含有率が急激に変化する面であるが、空気とガラスの界面のような明確な界面ではないため、透明層と気泡含有層の界面からの反射光が検出可能であることは驚くべき発見であった。
そして、内表面反射光と界面反射光は、内部測距部に設けられている検出器の異なる位置で検出されるので、三角測量の原理によって内部測距部と内表面の間の内表面距離、及び内部測距部と界面の間の界面距離が測定される。
また、ルツボの内表面に沿った複数の測定点において測定が行われるが、各測定点での内部測距部の座標と、内表面距離及び界面距離を関連付けることによって、各測定点に対応するルツボ内表面座標とルツボ界面座標が得られる。
そして、ルツボの内表面に沿って、例えば2mm間隔のメッシュ状に多数の測定点を配置して測定を行うことによって、メッシュ状の内表面座標と界面座標が得られ、これによって、ルツボの内表面及び界面の三次元形状を求めることができる。また、内表面と界面の間の距離を算出することによって、任意の位置での透明層の厚さを算出することができ、従って、透明層の厚さの三次元分布を求めることができる。
本発明の方法が優れているのは、画像解析による方法に比べて、データのサンプリングレートが格段に大きいことであり、予備実験によると、直径1mのルツボで10万点の測定をする場合であっても、10分程度で内表面全体の三次元形状の測定を終えることができた。
また、本発明の方法が優れている点は、ルツボの内表面全体の三次元形状が非破壊で決定できるため、実際の製品の三次元形状が分かることである。従来は、ルツボを切断してサンプルを作成し、このサンプルの三次元形状を測定していたが、この方法では、実際の製品のデータが取得できないこと、サンプル作成に時間とコストがかかるという問題があるので、本発明は、実際の製品の三次元形状を低コストで測定できる点で利点が大きい。また、本発明は、外径28インチ以上の大型ルツボや、40インチ以上の超大型ルツボにおいて特に利点がある。なぜなら、このようなルツボにおいては、サンプル作成にかかる時間とコストが小型ルツボに比べて非常に大きいからである。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下の実施形態は、互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記シリカガラスルツボの外表面に沿って外部測距部を移動させ、移動経路上の複数の測定点において、外部測距部からシリカガラスルツボの外表面に対してレーザー光を照射し、前記外表面からの外表面反射光を検出することによって、外部測距部と前記外表面の間の外表面距離を測定し、各測定点の三次元座標と、外表面距離を関連付けることによって、前記シリカガラスルツボの外表面の三次元形状を求める工程をさらに備える。
ルツボの内表面及び界面の三次元形状が決定されれば、この形状に基づいてルツボの品質検査を行うことができる。例えば、形状が規定の範囲内であるどうかに従って品質検査を行うことができ、規定の範囲外である場合には形状を修正する工程を行ったり、出荷せずにNG品とする等によって、規格外の製品が出荷されるのを防ぐことができる。
また、シリコン単結晶の引き上げ条件を設定する際に、ルツボの三次元形状を考慮して条件設定を行うことができ、シリコン単結晶の引き上げを高精度に行うことができる。
好ましくは、前記内部測距部からのレーザー光は、前記内表面に対して30〜60度の入射角で照射される。
好ましくは、前記内部測距部は、前記内部測距部を三次元的に移動させることができるように構成された内部ロボットアームに固定され、前記シリカガラスルツボは、前記内部ロボットアームを覆うように配置される。
好ましくは、前記外部測距部は、前記外部測距部を三次元的に移動させることができるように構成された外部ロボットアームに固定される。
好ましくは、前記シリカガラスルツボ内に保持されたシリコン融液からシリコン単結晶を引き上げる工程を備え、前記シリコン単結晶の引き上げ条件が、前記シリカガラスルツボの三次元形状に基づいて決定され、前記三次元形状は、上記記載の方法によって決定される、シリコン単結晶の製造方法である。
図1は、本発明の一実施形態のシリカガラスルツボの三次元形状測定方法の説明図である。 図2は、図1の内部測距部及びその近傍のシリカガラスルツボの拡大図である。 図3は、図1の内部測距部の測定結果を示す。 図4は、図1の外部測距部の測定結果を示す。
以下、図1〜図4を用いて、本発明の一実施形態のシリカガラスルツボの三次元形状測定方法を説明する。
<シリカガラスルツボ>
測定対象であるシリカガラスルツボ11は、内表面側に透明層13と、外表面側に気泡含有層15を有するものであり、開口部が下向きになるように回転可能な回転台9上に載置されている。シリカガラスルツボ11は、曲率が比較的大きいコーナー部11bと、上面に開口した縁部を有する円筒状の側壁部11aと、直線または曲率が比較的小さい曲線からなるすり鉢状の底部11cを有する。本発明において、コーナー部とは、側壁部11aと底部11cを連接する部分で、コーナー部の曲線の接線がシリカガラスルツボの側壁部11aと重なる点から、底部11cと共通接線を有する点までの部分のことを意味する。言い換えると、シリカガラスルツボ11の側壁部11aが曲がり始める点が側壁部11aとコーナー部11bの境界である。さらに、ルツボの底の曲率が一定の部分が底部11cであり、ルツボの底の中心からの距離が増したときに曲率が変化し始める点が底部11cとコーナー部11bとの境界である。
<内部ロボットアーム、内部測距部>
ルツボ11に覆われる位置に設けられた基台1上には、内部ロボットアーム5が設置されている。内部ロボットアーム5は、複数のアーム5aと、これらのアーム5aを回転可能に支持する複数のジョイント5bと、本体部5cを備える。本体部5cには図示しない外部端子が設けられており、外部とのデータ交換が可能になっている。内部ロボットアーム5の先端にはルツボ11の内表面形状の測定を行う内部測距部17が設けられている。内部測距部17は、ルツボ11の内表面に対してレーザー光を照射し、内表面からの反射光を検出することによって内部測距部17からルツボ11の内表面までの距離を測定する。本体部5c内には、ジョイント5b及び内部測距部17の制御を行う制御部が設けられている。制御部は、本体部5c設けられたプログラム又は外部入力信号に基づいてジョイント5bを回転させてアーム5を動かすことによって、内部測距部17を任意の三次元位置に移動させる。具体的には、内部測距部17をルツボ内表面に沿って非接触で移動させる。従って、制御部には、ルツボ内表面の大まかな形状データを与え、そのデータに従って、内部測距部17の位置を移動させる。より具体的には、例えば、図1(a)に示すようなルツボ11の開口部近傍に近い位置から測定を開始し、図1(b)に示すように、ルツボ11の底部11cに向かって内部測距部17を移動させ、移動経路上の複数の測定点において測定を行う。測定間隔は、例えば、1〜5mmであり、例えば2mmである。測定は、予め内部測距部17内に記憶されたタイミングで行うか、又は外部トリガに従って行う。測定結果は、内部測距部17内の記憶部に格納されて、測定終了後にまとめて本体部5cに送られるか、又は測定の度に、逐次本体部5cに送られるようにする。内部測距部17は、本体部5cとは別に設けられた制御部によって制御するように構成してもよい。
ルツボの開口部から底部11cまでの測定が終わると、回転台9を少し回転させ、同様の測定行う。この測定は、底部11cから開口部に向かって行ってもよい。回転台9の回転角は、精度と測定時間との考慮して決定されるが、例えば、2〜10度である。回転角が大きすぎると測定精度が十分でなく、小さすぎると測定時間が掛かりすぎる。回転台9の回転は、内蔵プログラム又は外部入力信号に基づいて制御される。回転台9の回転角は、ロータリーエンコーダ等によって検出可能である。回転台9の回転は、内部測距部17及び後述する外部測距部19の移動と連動してすることが好ましく、これによって、内部測距部17及び外部測距部19の三次元座標の算出が容易になる。
後述するが、内部測距部17は、内部測距部17から内表面までの距離(内表面距離)、及び内部測距部17から透明層13と気泡含有層15の界面までの距離(界面距離)の両方を測定することができる。ジョイント5bの角度はジョイント5bに設けられたロータリーエンコーダ等によって既知であるので、各測定点での内部測距部17の位置の三次元座標及び方向が既知になるので、内表面距離及び界面距離が求まれば、内表面での三次元座標、及び界面での三次元座標が既知となる。そして、ルツボ11の開口部から底部11cまでの測定が、ルツボ11の全周に渡って行われるので、ルツボ11の内表面の三次元形状、及び界面の三次元形状が既知になる。また、内表面と界面の間の距離が既知になるので、透明層13の厚さも既知になり、透明層の厚さの三次元分布が求められる。
<外部ロボットアーム、外部測距部>
ルツボ11の外部に設けられた基台3上には、外部ロボットアーム7が設置されている。外部ロボットアーム7は、複数のアーム7aと、これらのアームを回転可能に支持する複数のジョイント7bと、本体部7cを備える。本体部7cには図示しない外部端子が設けられており、外部とのデータ交換が可能になっている。外部ロボットアーム7の先端にはルツボ11の外表面形状の測定を行う外部測距部19が設けられている。外部測距部19は、ルツボ11の外表面に対してレーザー光を照射し、外表面からの反射光を検出することによって外部測距部19からルツボ11の外表面までの距離を測定する。本体部7c内には、ジョイント7b及び外部測距部19の制御を行う制御部が設けられている。制御部は、本体部7c設けられたプログラム又は外部入力信号に基づいてジョイント7bを回転させてアーム7を動かすことによって、外部測距部19を任意の三次元位置に移動させる。具体的には、外部測距部19をルツボ外表面に沿って非接触で移動させる。従って、制御部には、ルツボ外表面の大まかな形状データを与え、そのデータに従って、外部測距部19の位置を移動させる。より具体的には、例えば、図1(a)に示すようなルツボ11の開口部近傍に近い位置から測定を開始し、図1(b)に示すように、ルツボ11の底部11cに向かって外部測距部19を移動させ、移動経路上の複数の測定点において測定を行う。測定間隔は、例えば、1〜5mmであり、例えば2mmである。測定は、予め外部測距部19内に記憶されたタイミングで行うか、又は外部トリガに従って行う。測定結果は、外部測距分19内の記憶部に格納されて、測定終了後にまとめて本体部7cに送られるか、又は測定の度に、逐次本体部7cに送られるようにする。外部測距部19は、本体部7cとは別に設けられた制御部によって制御するように構成してもよい。
内部測距部17と外部測距部19は、同期させて移動させてもよいが、内表面形状の測定と外表面形状の測定は独立して行われるので、必ずしも同期させる必要はない。
外部測距部19は、外部測距部19から外表面までの距離(外表面距離)を測定することができる。ジョイント7bの角度はジョイント7bに設けられたロータリーエンコーダ等によって既知であるので、外部測距部19の位置の三次元座標及び方向が既知になるので、外表面距離が求まれば、外表面での三次元座標が既知となる。そして、ルツボ11の開口部から底部11cまでの測定が、ルツボ11の全周に渡って行われるので、ルツボ11の外表面の三次元形状が既知になる。
以上より、ルツボの内表面及び外表面の三次元形状が既知になるので、ルツボの壁厚の三次元分布が求められる。
<距離測定の詳細>
次に、図2を用いて、内部測距部17及び外部測距部19による距離測定の詳細を説明する。
図2に示すように、内部測距部17は、ルツボ11の内表面側(透明層13側)に配置され、外部測距部19は、ルツボ11の外表面側(気泡含有層15側)に配置される。内部測距部17は、出射部17a及び検出部17bを備える。外部測距部19は、出射部19a及び検出部19bを備える。また、内部測距部17及び外部測距部19は、図示しない制御部及び外部端子を備える。出射部17a及び19aは、レーザー光を出射するものであり、例えば、半導体レーザーを備えるものである。出射されるレーザー光の波長は、特に限定されないが、例えば、波長600〜700nmの赤色レーザー光である。検出部17b及び19bは、例えばCCDで構成され、光が当たった位置に基づいて三角測量法の原理に基づいてターゲットまでの距離が決定される。
内部測距部17の出射部17aから出射されたレーザー光は、一部が内表面(透明層13の表面)で反射し、一部が透明層13と気泡含有層15の界面で反射し、これらの反射光(内表面反射光、界面反射光)が検出部17bに当たって検出される。図2から明らかなように、内表面反射光と界面反射光は、検出部17bの異なる位置に当たっており、この位置の違いによって、内部測距部17から内表面までの距離(内表面距離)及び界面までの距離(界面距離)がそれぞれ決定される。好適な入射角θは、内表面の状態、透明層13の厚さ、気泡含有層15の状態等によって、変化しうるが例えば30〜60度である。
図3は、市販のレーザー変位計を用いて測定された実際の測定結果を示す。図3に示すように、2つのピークが観察されており、内表面側のピークが内表面反射光によるピークであり、外表面側のピークが界面反射光によるピークに対応する。このように、透明層13と気泡含有層15の界面からの反射光によるピークもクリアに検出されている。従来は、このような方法で界面の特定がなされたことがなく、この結果は非常に斬新である。
内部測距部17から内表面までの距離が遠すぎる場合や、内表面又は界面が局所的に傾いている場合には、2つのピークが観測されない場合がある。その場合には、内部測距部17を内表面に近づけたり、内部測距部17の傾けてレーザー光の出射方向を変化させて、2つのピークが観測される位置及び角度を探索することが好ましい。また、2つのピークが同時に観測されなくても、ある位置及び角度において内表面反射光によるピークを観測し、別の位置及び角度において界面反射光によるピークを観測するようにしてもよい。また、内部測距部17が内表面に接触することを避けるために、最大近接位置を設定しておいて、ピークが観測されない場合でも、その位置よりも内表面に近づけないようにすることが好ましい。
また、透明層13中に独立した気泡が存在する場合、この気泡からの反射光を内部測距部17が検出してしまい、透明層13と気泡含有層15の界面を適切に検出できない場合がある。従って、ある測定点Aで測定された界面の位置が前後の測定点で測定された界面の位置から大きく(所定の基準値を超えて)ずれている場合には、測定点Aでのデータを除外してもよい。また、その場合、測定点Aからわずかにずれた位置で再度測定を行って、得られたデータを採用してもよい。
また、外部測距部19の出射部19aから出射されたレーザー光は、外表面(気泡含有層15)の表面で反射し、その反射光(外表面反射光)が検出部19bに当たって検出され、検出部19b上での検出位置に基づいて外部測距部19と外表面の間の距離が決定される。図4は、市販のレーザー変位計を用いて測定された実際の測定結果を示す。図4に示すように、1つのピークのみが観察される。ピークが観測されない場合には、外部測距部19を内表面に近づけたり、外部測距部19の傾けてレーザー光の出射方向を変化させて、ピークが観測される位置及び角度を探索することが好ましい。

Claims (2)

  1. モールドにシリカ粉を堆積させてシリカ粉層を形成し、前記シリカ粉層をアーク熔融させることによって、内表面側に透明シリカガラス層、外表面側に気泡含有シリカガラス層を有し、前記透明シリカガラス層と前記気泡含有シリカガラス層との間に界面を有するシリカガラスルツボを形成する工程と、
    前記シリカガラスルツボの内表面に沿って非接触で内部測距部を移動させ、移動経路上の複数の測定点において、前記内部測距部から前記シリカガラスルツボの内表面に対して斜め方向にレーザー光を照射し、前記レーザー光の反射光をレーザー変位計で測定して2つのピークが観測されるように前記内部測距部と前記内表面との距離や前記レーザー光の出射方向を変化させて、前記2つのピークのうちの前記内表面側のピークの位置によって前記内部測距部と前記内表面との間の内表面距離を測定し、前記2つのピークのうちの前記外表面側のピークの位置によって前記内部測距部と前記界面との間の界面距離を測定し、各測定点の三次元座標と、前記内表面距離及び前記界面距離を関連付けることによって、前記内表面及び界面の三次元形状を求める工程と、
    前記内表面及び界面の三次元形状に基づいて前記シリカガラスルツボの品質検査を行う工程と、
    を備え、
    前記界面の位置の測定において、一の測定点で測定された位置の前後の測定点で測定された位置に対して所定の基準値を超えている場合、前記一の測定点での位置のデータを除外し、前記一の測定点からわずかにずれた位置で再度測定を行って、得られたデータを採用する、シリカガラスルツボの製造方法。
  2. 前記シリカガラスルツボの品質検査を行う工程で前記三次元形状が規定の範囲外になっている場合、前記シリカガラスルツボの形状を修正する工程をさらに備えた、請求項1記載のシリカガラスルツボの製造方法。
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