JP2017035879A - 造形システム及び造形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】造形物の積層方向の位置の検出精度を向上させ、造形物の積層方向の寸法精度を向上させる。【解決手段】スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、前記材料層形成部で形成される前記材料層を搬送する搬送部材と、前記搬送部材により搬送された前記材料層が積層されるステージと、を有する造形システムであって、3次元モデルのデータから生成されるスライス像に対して、レジストレーションマーカのデータを付加して前記スライスデータを生成するデータ付加部と、前記ステージ上に積層される前記材料層に含まれる前記レジストレーションマーカの積層方向の高さ情報を取得する取得部と、を有する。【選択図】図8

Description

本発明は造形システム及び造形方法に関する。
多数の層を積み上げることで3次元造形物を形成する造形システムが注目を集めている。この種の造形技術は、アディティブマニファクチャリング(AM)、3次元プリンタ、ラピッドプロトタイピングなどと呼ばれる。造形技術にはさまざまな造形方式が提案されている。特許文献1には、電子写真プロセスを応用し、モデル部に配置する粉末または空間部に配置する粉末を基板サイズに敷き詰めて形成した平面画像を、順次積層する造形方式が開示されている。
特開平9−324203号公報
造形システムでは、各層を積み重ねたときの積層方向(高さ方向)の位置精度が、最終的な造形物の品質に大きな影響を与え得る。特に、特許文献1の装置のように、各層の画像を独立に形成しそれらを順に積層するタイプの積層方式では、その問題が大きくなる。そこで、特許文献1の図3では、平面画像を転写した粉末立体の上面をヒータに密着させて定着させる際、レーザ等の測長器を用いて粉末立体の上面がヒータに密着した際の位置を検出し、粉末立体の上面の位置を算出している。
しかし、特許文献1に記載の方法は、3次元モデルの断面形状に関わらず、基板サイズの平面画像を形成して積層するため、空間部に配置する粉末の使用量が増大し、造形にかかるコストが高くなってしまう。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、造形材料の使用量を低減し、造形物の積層方向の位置の検出精度を向上させ、造形物の積層方向の寸法精度を向上させることを目的とする。
本発明の第1態様は、
スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、
前記材料層形成部で形成される前記材料層を搬送する搬送部材と、
前記搬送部材により搬送された前記材料層が積層されるステージと、
を有する造形システムであって、
3次元モデルのデータから生成されるスライス像に対して、レジストレーションマーカのデータを付加して前記スライスデータを生成するデータ付加部と、
前記ステージ上に積層される前記材料層に含まれる前記レジストレーションマーカの積層方向の高さ情報を取得する取得部と、
を有することを特徴とする造形システムを提供する。
本発明の第2態様は、
スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、
前記材料層形成部で形成される前記材料層を搬送する搬送部材と、
前記搬送部材により搬送された前記材料層が積層されるステージと、
を有し、前記ステージ上に前記造形材料からなる造形物を形成する造形システムを用いる造形方法であって、
3次元モデルのデータから生成されるスライス像に対して、レジストレーションマーカのデータを付加して前記スライスデータを生成する工程と、
前記ステージ上に積層される前記材料層に含まれる前記レジストレーションマーカの積層方向の高さ情報を取得する工程と、
前記ステージ上の造形物の前記積層方向の高さに関する情報として、取得された高さ情報を用いて、造形物の形成動作を行う工程と、
を有することを特徴とする造形方法を提供する。
本発明によれば、造形物の積層方向の位置の検出精度を向上させ、造形物の積層方向の寸法精度を向上させることが可能となる。
実施例1に係る造形システムの構成を模式的に示す図 造形コントローラの回路ブロック図 キャリブレーションマーカと画像歪みを説明する図 キャリブレーション及びレジストレーションに関わる機能ブロック図 キャリブレーション及び画像歪み補正のフローチャート 画像歪み補正の概念図 レジストレーション転写マーカ検出の概念図 ステージ上の造形物の高さを調整する処理のフローチャート ステージ上に造形された構造体とレジストレーション積層マーカを示す図 実施例における造形エリアの定義を行う図 2つのプロセスカートリッジを有する造形システムの構成を示す図 実施例2の造形用のスライスデータを出力する際の処理フロー 造形物、レジストレーション積層マーカ及びマーカサポートを示す図 スライス画像データを生成する処理を詳細に説明するフローチャート レジストレーション積層マーカと構造体との重複領域を示す図 マーカサポートと構造体との重複領域を示す図 マーカサポートとサポート体との重複領域を示す図 レジストレーション積層マーカと造形物との重複領域を示す図 マーカサポートと造形物との重複領域を示す図
以下、この発明を実施するための形態を図面を参照して例示的に説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている各部材の寸法、材質、形状、その相対配置など、各種制御の手順、制御パラメータ、目標値などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
(造形システムの構成)
図1を参照して、本発明の実施例1に係る造形システムの構成を説明する。図1は、本実施例に係る造形システムの構成を模式的に示す図である。
造形システムは、多数の薄膜を積層することによって立体造形物を作成する、積層造形法を用いたシステムである。このシステムは、AM(Additive Manufacturing)システム、3Dプリンタ、RP(Rapid Prototyping)システムなどとも呼ばれる。
本実施例の造形システムは、概略、材料層形成ユニット(材料層形成部)100、及び、造形ユニット200、及び、制御ユニット60を有する。材料層形成ユニット100は、与えられたスライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する構成部分である。
材料層形成ユニット100は、画像生成コントローラ、レーザスキャナ(露光装置)20、プロセスカートリッジ30、転写ローラ41などで構成される。造形ユニット200は、材料層形成ユニット100で形成された複数の層を順に積層し固着することによって、3次元構造をもつ造形物を形成する構成部分である。造形ユニット200は、造形コントローラ、転写体42、ヒータローラ43、ステージ52、ステージガイド53、複数のモータ111〜114、複数のセンサ44,45,54,55,58などで構成される。制御ユニット60は、造形対象物の3次元モデルのデータから複数層のスライスデータを生成する処理、造形システムの各部の制御、などを担う構成部分である。ここで、ステージ52は、積層中の造形物を保持する部材であり、ステージガイド53によりXYZの3軸方向に移動可能である。
(制御ユニット)
制御ユニット60は、造形対象物の3次元モデルのデータから造形用のスライスデータを生成する機能、各層のスライスデータを画像生成コントローラ10へ出力する機能、造形工程を管理する機能、などを有する。制御ユニット60は、例えばパーソナルコンピュータや組み込み型コンピュータにこれらの機能を有するプログラムを実装することにより構成することができる。3次元モデルのデータとしては、3次元CAD、3次元モデラー、3次元スキャナなどで作成されたデータを用いることができる。3次元モデルのデータのフォーマットは問わないが、例えば、STL(StereoLithography)などのポリゴンデータを好ましく用いることができる。またスライスデータのフォーマットとしては、例えば、多値の画像データ(各値が材料の種類を表す)やマルチプレーンの画像データ(各プレーンが材料の種類に対応する)を用いることができる。
(材料層形成ユニット)
画像生成コントローラ10は、制御ユニット60から入力されるスライスデータ及び造形コントローラ70から入力される制御信号などに基づき、材料層形成ユニット100における材料層形成プロセスを制御する機能を有する。具体的には、画像生成コントローラ10は、スライスデータの解像度変換や復号処理、レーザスキャナ20による画像書き出し位置及びタイミングの制御などを行う。その他にも、画像生成コントローラ10は、一般的なレーザプリンタ(2Dプリンタ)に内蔵されるプリンタコントローラと同じような機能を有していてもよい。
材料層形成ユニット100は、例えば、電子写真プロセスを利用して造形材料からなる画像(材料層)を形成するユニットである。電子写真プロセスとは、感光体を帯電し、露光によって潜像を形成し、現像剤粒子を潜像に付着させて画像を形成するという一連のプロセスによって、所望の画像を形成する手法である。造形システムでは、トナーの代わりに、造形材料からなる粒子を現像剤として用いるが、電子写真プロセスの基本原理は2Dプリンタのものとほぼ同じである。以下、材料層形成ユニット100が電子写真プロセスを利用する例について説明するが、本発明は、インクジェットプロセスなどの他の方法を利用する場合にも適用することができる。
感光ドラム34は、有機感光体やアモルファスシリコン感光体などの感光体層を有する像担持体である。一次帯電ローラ33は、感光ドラム34の感光体層を一様に帯電するための帯電装置である。レーザスキャナ20は、画像生成コントローラ10から与えられる信号にしたがい、レーザ光で感光ドラム34上をスキャンし、潜像を描画する露光装置で
ある。造形材料供給部31は現像剤としての造形材料を収容・供給する装置である。現像ローラ32は、感光ドラム34上の静電潜像に造形材料を供給する現像装置である。転写ローラ41は、感光ドラム34上に形成された造形材料の画像を転写体42に転写する転写装置である。図示しないが、感光ドラム34と転写ローラ41のあいだの転写ニップの下流に、感光ドラム34の表面をクリーニングするためのクリーニング装置を設けてもよい。本実施例では、感光ドラム34、一次帯電ローラ33、造形材料供給部31、現像ローラ32が、プロセスカートリッジ30として一体化されて造形システムのシステム本体に対して着脱可能に構成され、交換が容易になっている。
造形材料としては、作成する造形物の用途・機能・目的などに応じてさまざまな材料を選択することができる。本明細書では、造形物本体を構成する材料を「構造材料」と呼び、構造材料で構成される部分を「構造体」と呼ぶ。造形動作時に造形途中の構造体を支持するための構造を「サポート体」(支持体、例えばオーバーハング部を下から支える柱)と呼び、サポート体を構成する材料を「サポート材料」と呼ぶ。また両者を特に区別する必要がない場合には、単に「造形材料」という用語を用いる。なお、造形材料は、後述する、オンラインレジストレーションで用いるレジストレーションマーカ、及び、オフラインキャリブレーションで用いるキャリブレーションマーカを構成する材料でもある。このように、造形物は、構造体とサポート体で構成されるものであるが、サポート体は、作成する造形物の形状に応じて適宜設けられるもので、作製する造形物の形状によっては、サポート体を必要としない場合もある。
構造材料としては、例えば、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、ABS、PS(ポリスチレン)など、熱可塑性の樹脂を用いることができる。また、サポート材料としては、造形物本体からの除去を簡単にするため、熱可塑性と水溶性を有する材料を好ましく用いることができる。サポート体用の材料としては、例えば、糖質、ポリ乳酸(PLA)、PVA(ポリビニルアルコール)、PEG(ポリエチレングリコール)などを例示できる。
(造形ユニット)
造形コントローラ70は、造形システムのメカトロ制御を行う機能を有している。駆動系は、転写ローラ41を回転する転写ローラモータ111、ステージ52の3軸移動を行うステージ駆動Xモータ112,ステージ駆動Yモータ113,及びステージ駆動Zモータ114を含む。センシング系は、材料先端検知センサ44、材料先端検知センサ45、材料左先端センサ54、材料右先端センサ55、積層高検知センサ58を含む。ここで、材料先端検知センサ44は、オンラインレジストレーションで利用される。材料先端検知センサ45は、オフラインキャリブレーションで利用される。積層高検知センサ58は、ステージ52上の造形物の高さを求める際に利用される。また、プロセスカートリッジ30内に収容される造形材料の残量を検出する残量検出部としての残量検出センサ35A,35Bを含む。なお、これらのセンサの役割とオンラインレジストレーション及びオフラインキャリブレーションの詳細については後述する。
図2に、造形コントローラ70の回路ブロックの一例を示す。造形コントローラ70はCPU71、メモリ72、インタフェース73、UI手段74、モータ駆動回路75、モータドライバ76、センサ回路77、センサインタフェース78、その他のIO(入出力)回路79、ヒータ回路80、IOインタフェース81を有する。モータドライバ76には、転写ローラモータ111、ステージ駆動Xモータ112、ステージ駆動Yモータ113、及びステージ駆動Zモータ114が接続される。センサインタフェース78には、材料先端検知センサ44、材料先端検知センサ45、材料左先端センサ54、材料右先端センサ55、積層高検知センサ58、残量検出センサ35A,35Bが接続される。ヒータ回路80には、ヒータローラ43内のヒータ及び熱電対が接続される。IOインタフェー
ス81には、図示しないが、積層造形システムのカバーオープン検知スイッチ、ステージ52のホームポジションセンサなどが接続される。
転写体42は、材料層形成ユニット100で形成された材料層を担持し、ステージ52(積層ニップ)まで搬送する搬送部材である。転写体42は、例えば、樹脂、ポリイミドなどの無端ベルトで構成される。ヒータローラ43は、ヒータを内蔵しており、転写体42上(搬送部材上)の材料層を溶融し、ステージ52上の造形物上に積層する加熱積層装置である。
(造形システムの動作)
次に、造形システムによる造形物作製の基本動作について説明する。
制御ユニット60は、造形に用いるスライスデータを生成する。例えば、造形対象物の3次元モデルのデータに基づき、当該造形対象物を所定のピッチ(例えば数ミクロンから十数ミクロンの厚さ)でスライスして各層のスライス像を生成する。そして、各層のスライス像にレジストレーションマーカのスライス像(後で詳細に説明する)を付加して各層のスライスデータを生成する。各層のスライス像の生成は必ずしも制御ユニット60で行う必要はなく、制御ユニット60の外で生成したスライス像を取得して、レジストレーションマーカのスライス像を付加してスライスデータを生成しても良い。最下層のスライスデータから順に画像生成コントローラ10に入力される。画像生成コントローラ10は、入力されたスライスデータにしたがって、レーザスキャナ20のレーザ発光及びスキャンを制御する。
材料層形成ユニット100では、一次帯電ローラ33によって感光ドラム34の表面が均一に帯電される。レーザスキャナ20からのレーザ光により感光ドラム34の表面が露光されると、その露光部分が除電される。現像バイアスで帯電された造形材料が現像ローラ32によって除電部分に供給され、造形材料からなる画像が感光ドラム34の表面に形成される。この画像は、転写ローラ41により転写体42上に転写される。以下、転写体42に転写された画像を材料層と呼ぶ。また、この材料層には、後述するレジストレーションマーカが含まれている。
転写体42は材料層を担持しつつ回転し、材料層を積層位置へと搬送する。一方、造形コントローラ70は、ステージ52(又はステージ52上の造形物)が材料層と同じタイミング且つ同じ速度で積層位置へと進入するように、ステージ52を制御する。そして、ステージ52と転写体42を同期して移動させつつ、ヒータローラ43により熱を与えることで、材料層が積層面(ステージ52上、又はステージ52上の造形物の上面)に熱溶着される。
このとき、材料層に含まれているレジストレーションマーカも、材料層同様、ステージ52上(又はステージ52上に積層されたレジストレーションマーカの上面)に熱溶着される。
本実施例では、材料層形成ユニット100で形成される材料層の1層分の厚みをほぼ一定としている。このため、材料層が積層されるたび、造形コントローラ70はステージ52をZ方向に材料層の1層の厚み分だけ下降させ、次の層の積層に備える。この時、材料層の面積や、材料層を構成する構造材料とサポート材料の比率がスライスデータに応じて変化するため、熱溶着された材料層の熱膨張や熱収縮が一定でなく、積層面に積層される厚さを毎回一定にすることは難しい。
以上の材料層を形成する材料層形成工程及び材料層を積層する造形工程(造形動作)を、スライスデータの枚数分繰り返すことで、ステージ52上に造形物が形成される。そのため、材料層1枚あたりの積層厚のずれが積層する枚数分だけ積算され、得られる造形物の高さが所望の高さから大きくずれるのを抑制するため、造形物の高さをモニタして造形動作を制御する必要がある。
なお、本明細書では、材料層の形成に用いられるデジタルデータを「スライスデータ」と呼ぶ。具体的には、スライスデータは、造形対象物の3次元モデルのデータから生成されたスライス像のデータにレジストレーションマーカなどのデータなどが付加されたものである。また、造形システムで作成しようとする目的物(つまり造形システムに与えられる3次元モデルのデータが表す物体)を「造形対象物」と呼び、造形システムで作成された(出力された)物体を「造形物」と呼ぶ。また、造形物がサポート体を含む場合において、サポート体を除いた部分を特に区別して呼ぶ場合には「構造体」の用語を用いる。
(造形の課題)
本実施例のように、多数の材料層を積層して造形物を形成するタイプの造形システムでは、材料層の形状精度と積層時の位置精度の2つが、最終造形物の品質を左右する。例えば、露光のスキャン精度、感光ドラムや転写ローラの寸法精度などに起因して、材料層に歪みが生じることがある。このような画像歪みが累積すると、造形物の寸法や形状に無視できない影響が表れる。また、各層の材料層をステージ上の造形物上に積層する際に位置のばらつきがあると、造形物の側面が凹凸になり、滑らかな表面を得ることができない。これらは、3桁以上の枚数の材料層を重ねて造形物を作る造形システムに特有の課題といえる。
そこで、本実施例では、各層の材料層の形状精度を担保するために、造形物の形成に先立ち、材料層形成ユニット100で発生する画像歪みを計測し(オフラインキャリブレーションと呼ぶ)、材料層形成時には各層のスライスデータに対し画像歪み補正を施す。さらに、積層時の位置精度を担保するために、各層の材料層の転写体上の位置を計測し、積層時に材料層とステージ上の造形物のあいだの位置合わせを行う(オンラインレジストレーションと呼ぶ)。
そして本実施例では、このオンラインレジストレーションの際にステージ52上に積層されるレジストレーションマーカの高さを利用して、ステージ52上の造形物の高さを求め、造形動作を行うことを特徴とするものである。特に本実施例では、ステージ52上に積層されるレジストレーションマーカの高さ情報を、レジストレーションマーカの上面の位置を取得部としての積層高検知センサ58で検知することで取得し、取得した高さ情報を用いてステージ52上の造形物の高さを求める。以下、オフラインキャリブレーション、画像歪み補正、オンラインレジストレーション、及び、レジストレーションマーカの高さ検知の詳細を説明する。
(オフラインキャリブレーション)
造形物の生成前に行われるオフラインキャリブレーションについて説明する。オフラインキャリブレーションでは、前述した材料層形成及び造形と同じ手順で、キャリブレーションマーカをステージ52上に形成し、そのマーカの位置ずれから画像歪みを計測する。なお、オフラインキャリブレーションは、造形物の生成前だけでなく材料層を積層する合間に行うこともできる。
以下の説明では、画像生成コントローラ10に与えられるキャリブレーションマーカ用の画像データを「キャリブレーションマーカデータ」と呼ぶ。キャリブレーションマーカデータは、例えば制御ユニット60のメモリ内に記憶されており、オフラインキャリブレーションの際に読み出される。また、材料層のキャリブレーションマーカデータに基づいて形成された部分を「キャリブレーションマーカ」又は単に「マーカ」と呼ぶ。さらに、感光ドラム34から転写体42に転写されたマーカ(つまり転写体42上のマーカ)を「キャリブレーション転写マーカ」と呼び、ステージ52上に転写されたマーカを「キャリブレーション積層マーカ」と呼ぶ。場所によってマーカの呼称を変える理由は、マーカが転移していく過程において画像歪みが変化し得ること、及び、場所ごとに異なるセンサを
用いてマーカを検出すること等から、マーカがどこにあるかを説明の便宜上区別するほうが好ましいからである。なお、場所を特に区別する必要のない文脈では「キャリブレーションマーカ」又は「マーカ」の用語を用いる。
図3Aは、本実施例で用いるキャリブレーションマーカ(画像歪みの無い状態)の一例を示す。点線で示した四角形の領域203は、横200mm、縦300mmの画像を形成可能な範囲(造形エリア、画像エリア)を表している。この造形エリア203の大きさは、ステージ52上の造形エリア(造形が可能な最大領域)の大きさに等しい。造形エリア203の四隅に、先左端キャリブレーションマーカAFL、先右端キャリブレーションマーカAFR、後左端キャリブレーションマーカARL、後右端キャリブレーションマーカARRがある。各マーカAFL,AFR,ARL,ARRは、5mm角の正方形画像であり、造形エリア203の四隅の10mm角の領域の中心に生成される。
図3Bは、ステージ52上に転写されたキャリブレーション積層マーカの一例を示す。材料層の形成及び/又は造形の過程で発生した画像歪みにより、造形エリア204、四隅のマーカAFL,AFR,ARL,ARRの位置及び、マーカ間の相対位置が変化している様子を示している。
図3Cは、ステージ、キャリブレーション積層マーカ、センサの構成を示す模式図である。ステージ52の、造形エリアの外側には、センサの検出基準となる原点O1と原点O2が記されている。原点O1,O2は寸法基準となるもので、高い位置精度が要求される。よってレーザマーキングのような高精度印字か、高精度NC加工による穴開けにより、原点O1,O2を作成することが望ましい。センサの検出精度にも影響を与えるため、本実施例で用いるような光学センサの場合には、原点とその周囲の間のコントラストが最大となる印字手法または加工手法が望ましい。ここではレーザマーキングにより原点O1,O2を作成する。
ステージ52の上方には、原点O1に対応するY位置に材料左先端センサ54が配置され、原点O2に対応するY位置に材料右先端センサ55が配置されている。材料左先端センサ54は、先左端キャリブレーションマーカAFLと後左端キャリブレーションマーカARLの位置を検出するためのセンサである。材料右先端センサ55は、先右端キャリブレーションマーカAFRと後右端キャリブレーションマーカARRの位置を検出するためのセンサである。図3Cに示すベクトルVFL,VFR,VRL,VRRはそれぞれ、画像歪みがない状態でのマーカAFL,AFR,ARL,ARRの位置に対する、AFL,AFR,ARL,ARRの変位(変形ベクトル)を表している。本実施例のオフラインキャリブレーションは、キャリブレーションマーカを実際にステージ52上に形成し、材料層形成や造形によって生じる変形ベクトルVFL,VFR,VRL,VRRを実測する処理である。
四隅のマーカの変形ベクトルは同一方向のベクトルとはならない場合が多い。転写体42の歪みや各ローラ軸のアライメントずれなどの影響で、造形エリア内の位置ごとに変位の方向や程度が相違するからである。したがって、キャリブレーションマーカとしては、造形エリア内の複数点について変形ベクトルを取得できるものであればよい。例えば、ステージ上の造形エリア内の離れた位置に少なくとも2つ以上のマーカを配置し、それぞれの位置における変形ベクトルを検出(計測)するとよく、望ましくは、本実施例のように矩形の造形エリア内の四隅にマーカを配置するとよい。キャリブレーションマーカは複数のマーカで構成されるものには限定はされず、AFL,AFR,ARL,ARRを繋いだ枠状の材料層をキャリブレーションマーカとして形成し、枠の角部で変形ベクトルを計測してもよい。これにより、造形エリア内の各マーカ位置に生じる変位を把握することができる。なお、転写体42として硬質のベルト材を用いることにより、造形エリア内の各位
置で生じる変位は比較的線形となるため、四隅のマーカ以外の位置での変形ベクトルは四隅のマーカから得られる変形ベクトルの線形補間により求めることができる。もし転写体42の撓みが部分的に周期を有していたり不連続性が有る場合は、キャリブレーションマーカの数を増やしてもよい。例えば、造形エリアの四辺に沿って複数のマーカを配列することが望ましい。
図4及び図5Aを用いて、オフラインキャリブレーションの詳細を説明する。図4は、オフラインキャリブレーションに関わる機能を示すブロック図であり、図5Aは、オフラインキャリブレーションの処理フローである。
図4に示すように、制御ユニット60は、オフラインキャリブレーションに関わる機能として、キャリブレーションマーカ生成部65を有する。また造形コントローラ70は、オフラインキャリブレーションに関わる機能として、キャリブレーション積層マーカ位置検出部(マーカ検出部)201と画像歪計測部202を有する。キャリブレーション積層マーカ位置検出部201は、材料左先端センサ54と材料右先端センサ55のセンシング結果に基づき、各マーカAFL,AFR,ARL,ARRの位置を検出する機能である。画像歪計測部202は、各マーカの変形ベクトルVFL,VFR,VRL,VRRを求める機能である。
図5Aのフローチャートに沿って、造形コントローラ70によるオフラインキャリブレーションの流れを説明する。
ステップ301では、造形コントローラ70が、ステージ駆動Xモータ112とステージ駆動Yモータ113を制御してステージ52のXY位置を変化させながら、材料左先端センサ54の出力を監視する。造形コントローラ70は、原点O1を検出すると、そのときのステージ52のXY位置をX=0,Y=0として記憶する。ステップ302では、同じように、造形コントローラ70はステージ52のXY位置を変化させながら、材料右先端センサ55の出力を監視する。ステップ303では、造形コントローラ70は、原点O2を検出したときのステージ52のXY位置と原点O1を検出したときのステージ52のXY位置との差を、X=dx、Y=dyとして記憶する。この(dx,dy)は、材料左先端センサ54と材料右先端センサ55の取り付け誤差を表す誤差オフセット量である。なお、2つのセンサ54,55の取り付け誤差を無視できる場合(つまりdx=dy=0とみなせる場合)には、ステップ302と303の処理は省略してもよい。
ステップ304では、制御ユニット60のキャリブレーションマーカ生成部65がキャリブレーションマーカデータを画像生成コントローラ10に出力する。このことで、材料層形成ユニット100及び造形ユニット200にキャリブレーション積層マーカの生成処理を行わせる。具体的には、材料層形成ユニット100は、キャリブレーションマーカデータに基づき、造形物の材料層を形成するのと同じプロセスで、感光ドラム34上に造形材料からなるキャリブレーションマーカを形成する。このマーカは感光ドラム34から転写体42上に転写され、キャリブレーション転写マーカとして造形ユニット200へ搬送される。材料先端検知センサ45によってキャリブレーション転写マーカの先端が検知されると、造形コントローラ70は、ステージ52がキャリブレーション転写マーカと同じタイミングで積層位置へと進入するよう、ステージ52を制御する。そして、ヒータローラ43によりキャリブレーション転写マーカがステージ52上に転写され、キャリブレーション積層マーカが得られる。キャリブレーション積層マーカAFL,AFR,ARL,ARRには、図3Bに示すように、材料層形成工程から造形工程までのプロセス、具体的には露光、現像、転写、積層といった一連のプロセスの中で発生した画像歪みの情報が含まれている。
ステップ305では、造形コントローラ70が、ステージ駆動Xモータ112とステー
ジ駆動Yモータ113を制御してステージ52のXY位置を変化させながら、材料左先端センサ54及び材料右先端センサ55の出力を監視する。材料左先端センサ54で検出されたマーカAFLのXY位置、及び、材料右先端センサ55で検出されたマーカAFRのXY位置は、キャリブレーション積層マーカ位置検出部201に記憶される。ステップ306では、造形コントローラ70が、ステージ駆動Xモータ112を制御し、ステージ52を後端のキャリブレーション積層マーカARL,ARRの位置まで移動させる。ステップ307では、造形コントローラ70が、ステージ駆動Xモータ112とステージ駆動Yモータ113を制御してステージ52のXY位置を変化させながら、材料左先端センサ54及び材料右先端センサ55の出力を監視する。材料左先端センサ54で検出されたマーカARLのXY位置、及び、材料右先端センサ55で検出されたマーカARRのXY位置は、キャリブレーション積層マーカ位置検出部201に記憶される。
ステップ308では、画像歪計測部202が、原点O1のXY位置に基づき、画像歪みが無い場合の各マーカAFL,AFR,ARL,ARRのXY位置(これを正規位置と呼ぶ)を計算する。そして、画像歪計測部202は、各マーカの正規位置と、ステップ305及び307で検出された各マーカの検出位置との差に基づいて、各マーカの歪変位量と変位の向きを表す変形ベクトルVFL,VFR,VRL,VRRを計算する。2つのセンサ54と55の間に誤差オフセット量(dx,dy)がある場合は、変形ベクトルVFR,VRRを計算する際に誤差オフセット量(dx,dy)を考慮する。
ステップ309では、造形コントローラ70が、各マーカの変形ベクトルを、材料層形成ユニット100で形成されステージ上に積層されるまでに、材料層に生じる画像歪みに関する画像歪情報として制御ユニット60に送信する。
(画像歪み補正)
次に、図4及び図5Bを参照して、オフラインキャリブレーションによって予め取得された画像歪情報に基づき、材料層の形成時に実行される画像歪み補正について説明する。
図4に示すように、制御ユニット60は、スライスデータの生成及び画像歪み補正に関わる機能として、3Dデータスライサ61、データ付加部62、画像歪補正部63、プリンタドライバ64を有する。以下、図5Bのフローチャートに沿って、材料層形成時の制御ユニット60の動作を説明する。
ステップ311では、造形コントローラ70から画像歪情報が取得される。ステップ312では、画像歪補正部63が、画像歪情報として得られた四隅のマーカの変形ベクトルから逆ベクトルを算出し、それらを線形補間することによって画素ごとの補正パラメータを算出する。補正パラメータは、例えば、補正前の画像における画素座標と補正後の画像における画素座標の対応を示す情報である。
ステップ313では、造形対象物の3次元モデルのデータが読み込まれる。ステップ314では、3Dデータスライサ61が3次元モデルのデータに基づき、当該造形対象物の3次元モデルを所定のピッチ(例えば数ミクロンから十数ミクロンの厚さ)でスライスして各層のスライス画像を生成する。ステップ315では、データ付加部62が、各層のスライス画像に対しレジストレーションマーカを付加し、造形スライスデータを生成する。レジストレーションマーカの詳細については後述する。ステップ314〜315に変えて、データ付加部62が読み込んだ3次元モデルのデータにレジストレーションマーカの積層体を付加した後、3Dデータスライサ61がスライスすることにより、各層のスライスデータを生成してもよい。
ステップ316では、画像歪補正部63が、ステップ312で求めた補正パラメータを用いて、ステップ314で生成したスライスデータの歪み補正を行う。ここでの歪み補正は、材料層形成から造形までの過程で発生する画像歪みが低減ないしキャンセルされるよ
うに、逆方向の歪みをスライス画像に与える処理となる。なお、3Dデータスライサ61によるスライス後のデータに歪み補正を行う以外に、スライス前の3次元モデルのデータに対して歪み補正を行うことにより、スライスデータの歪み補正を行うもできる。ステップ317では、プリンタドライバ64が、補正後の造形スライスデータを画像生成コントローラ10に送信する。
以上のように、オフラインキャリブレーションによって得られた画像歪情報に基づきスライスデータを補正することで、ステージ52上に積層したときに画像歪みの無い又は小さい材料層を形成することができ、造形物の寸法精度を向上することができる。
図6A〜図6Cを用いて、画像歪み補正の概念を説明する。図6A〜図6Cでは、説明を簡略化するため、画像の上端辺の画素の補正についてのみ示す(実際の補正では、画像中のすべての画素について同様の補正が行われる)。
図6Aの破線はステージ52上の造形エリアを示し、造形エリアの左右の白四角AFLO,AFROは画像歪みが無い状態でのキャリブレーション積層マーカの正規位置を示している。また、黒四角AFL,AFRは、オフラインキャリブレーションのときに実際にキャリブレーション積層マーカが積層された位置を示している。VFL及びVFRは、それぞれ、マーカAFL及びAFRの変形ベクトルを示す。図6Aの例では、画像が左右に伸び、画像の左側は正規位置より前進し、右側は正規位置より後退していることがわかる。
図6Bは画像歪み補正の概念を模式的に示している。破線はステージ52上の造形エリアを示し、実線は補正後のスライス画像の領域を仮想的に示している。画像の左上端においては、変形ベクトルVFLの逆ベクトル−VFLだけ画素を移動させる。また画像の右上端においては、変形ベクトルVFRの逆ベクトル−VFRだけ画素を移動させる。左上端と右上端のあいだの位置では、逆ベクトル−VFLと−VFRの線形補間により、画素の移動及び間引きを行う。なお、造形に用いるスライス画像は二値画像(材料粒子の有り無し)であるため、各画素は中間階調をもつことができない。したがって、画像歪みの補正(画素の移動)は画素単位となり、補正後の画像のエッジは図6Bのように階段状になる。画素間引きについても、図6Bのように2つの画素の移動先が同じ画素になった場合に、いずれか一方の画素を削除するという単純間引きとなる。
図6Cは、図6Bの実線で示した補正後のスライスデータを用いて材料層形成及び造形を行った場合にステージ52上に形成される画像を示している。キャリブレーション積層マーカAFL,AFRは正規位置に積層され先端は傾きが無い直線となる。これにより、画像歪みの無い積層が実現できる。ここでは厳密には表現されていないが画像の上端エッジは階段状になっており部分的には画素が傾斜している。画素数が少なく実際の升目(一画素)は若干伸びて横幅は正規幅となっている。一画素50ミクロンの粒子であれば1%の伸縮では0.5ミクロンの伸縮となるが全体の画像レベルでは見た目では判断できない差分である。
(オンラインレジストレーション)
次に、材料層の積層時に行われるオンラインレジストレーションについて説明する。オンラインレジストレーションでは、材料層に含まれるレジストレーションマーカの検出位置に基づき積層時の位置合わせを行う。
以下の説明では、画像生成コントローラ10に与えられるレジストレーションマーカ用の画像データを「レジストレーションマーカデータ」と呼ぶ。また、材料層のうちレジストレーションマーカデータに基づき形成された造形材料からなる部分を「レジストレーシ
ョンマーカ」又は単に「マーカ」と呼ぶ。さらに、感光ドラム34から転写体42に転写されたマーカ(つまり転写体42上のマーカ)を「レジストレーション転写マーカ」と呼び、ステージ52上に転写されたマーカを「レジストレーション積層マーカ50」と呼ぶ。場所によってマーカの呼称を変える理由は、マーカが転移していく過程において画像歪みが変化し得ること、及び、場所ごとに異なるセンサを用いてマーカを検出すること等から、マーカがどこにあるかを説明の便宜上区別するほうが好ましいからである。なお、場所を特に区別する必要のない文脈では「レジストレーションマーカ」又は「マーカ」の用語を用いる。
図4に示すように、造形コントローラ70は、オンラインレジストレーションに関わる機能として、レジストレーション転写マーカ位置検出部211、位置計測部212、積層位置調整部213を有する。
図5Bのステップ315で説明したように、各層のスライス像に位置合わせ用のレジストレーションマーカの像が付加され、スライスデータが生成される。本実施例では、図7に示すように、造形エリア内の所定位置(造形物断面と重ならない位置)に直角三角形のレジストレーションマーカAFが形成されるようにする。
レジストレーション転写マーカ位置検出部211は、材料先端検知センサ44を用いて、転写体42上のレジストレーション転写マーカAFを検出する。そして、位置計測部212が、レジストレーション転写マーカAFの検出結果から、材料層のX方向位置(先端位置)とY方向の基準位置からの位置ずれ量を取得する。ここで、X方向とは転写体42の進行方向であり、Y方向は転写体42の幅方向(進行方向に直交する方向)である。ここでいう位置ずれ量は、ずれの大きさと方向を含む量である。積層位置調整部213は、材料層のX方向位置を基に、ステージ駆動Xモータ112の駆動開始タイミングを制御し、ステージ52上の造形物と転写体42上の材料層の先端合わせを行う。また積層位置調整部213は、材料層のY方向の位置ずれ量を基に、ステージ駆動Yモータ113を制御し、ステージ52上の造形物と転写体42上の材料層の左端の位置合わせを行う。これにより、造形物と材料層のXY面内での積層ばらつきがオンラインで解消され、高品質な造形が可能となる。
図7は、転写体上のレジストレーション転写マーカ検出の概念図である。レジストレーション転写マーカAFは転写体42上の造形エリア先端部の所定位置(造形物断面に重ならない位置)に形成される。本実施例のレジストレーション転写マーカAFは、転写体42の進行方向(X方向)に対し直交する第1エッジと、X方向に対し斜めの第2エッジを有する、直角三角形状の図形である。
直角三角形の斜辺の変化量を式にあらわすと、
Y=1−aXとなる。ここで、aは斜辺の傾きであり、三角形の一辺の長さは1である。
ズレなく転写された場合のレジストレーション転写マーカAFの左端の辺をY=0とし、Y=0.5を正規位置とすると、ずれ量ΔYは、
ΔY=Y−0.5=(1−aX)−0.5=0.5−aXと表すことができる。
斜辺の角度が45°であればa=1であり、
X=0.5のときに ΔY=0
X=0のときに ΔY=0.5
X=1のときに ΔY=−0.5となる。0<X<1の範囲とする。
材料先端検知センサ44により、レジストレーション転写マーカAFの第1エッジと第2エッジを検出する。L1は、転写体42上のレジストレーション転写マーカAFが正規位置を通過した場合の材料先端検知センサ44の検出ラインである。つまり、材料先端検知センサ44がラインL1を通過する状態が基準位置(ずれ量ΔY=0)となる。ラインL1を通過したときの材料先端検知センサ44の出力信号をS1に示す。レジストレーション転写マーカAFの第1エッジを検出すると信号はローレベルからハイレベルに変化する。第2エッジL2を検出すると信号はハイレベルからローレベルに変化する。
ここで仮に転写体42が基準位置からΔYだけ左にシフトした場合、材料先端検知センサ44はラインL3を通過することになる。ラインL3を通過したときの材料先端検知センサ44の出力信号をS3に示す。レジストレーション転写マーカAFの第1エッジを検出すると信号はローレベルからハイレベルに変化する。第2エッジL4を検出すると信号はハイレベルからローレベルに変化する。
したがって、材料先端検知センサ44の出力信号S3の立ち上がりのタイミングによってX方向位置(先端位置)がわかる。また、出力信号S3のハイレベルの期間(第1エッジの検出タイミングと第2エッジの検出タイミングの差)と式Y=1−aXから、レジストレーション転写マーカの、正規位置に対するY方向の位置ずれ量ΔYを求めることができる。このように1つのレジストレーション転写マーカ及び1つの材料先端検知センサ44により、X、Yの2方向の位置の検出が可能となる。これは構成及び処理が簡易化されるというコストメリットと、2方向の位置合わせを高速に行うことができるというメリットがある。造形時は転写体42及びステージ52が高速に移動するために、本実施例のような構成が有効である。ただし、Y方向の位置ずれが無視できるほど小さい場合は、X方向の位置さえ検出できればよく、例えば、Y方向に平行な二辺とX方向に平行な二辺とを有する四角形のマーカを用いることができる。
以上述べた構成によれば、オフラインキャリブレーション及び画像歪み補正を行うことにより、材料層形成から造形までの過程で発生する画像のXY面内歪みを可及的に抑えることができる。また、オンラインレジストレーションを行うことにより、積層時の位置ずれを可及的に抑えることができる。したがって、形状精度及び寸法精度の高い、高品質な造形物を形成することが可能となる。
これまでの説明では、プロセスカートリッジが1つの場合について示したが、プロセスカートリッジは複数設けられるものであってもよい。この構成は、例えば、複数のカートリッジのうち1つのカートリッジにサポート材料を入れることで、造形物本体とは異なる材料(例えば除去性の高い材料)からなるサポート体を有する造形物を簡単に作成する目的に使用できる。この場合、制御部では、造形対象物のスライス像にサポート材料の情報に関するデータが付加され、スライスデータが生成される。あるいは、複数のカートリッジのうち2つのカートリッジに同じ材料を入れておき、1つのプロセスカートリッジで材料層形成を行い、材料が空になると自動的に他方のプロセスカートリッジに切り替えて材料層形成を続行する、という目的にも使用できる。あるいは、複数のカートリッジに色や物性がそれぞれ異なる材料を入れておき、カラフルな造形物や、複数種の材料が混ざった造形物を作る目的にも使用できる。
ここで、図10A及び図10Bを用いて、本実施例における造形エリアの定義を行う。以下に説明する形態では、2つのプロセスカートリッジを有する形態とし、2種類の造形材料を用いるものとする。造形材料としては、構造材料とサポート材料を用いるものとする。
ここでは造形物51として、両端に鍔のついた円筒形状の造形物を例にして説明する。図10Aは、円筒形状の造形物51の側面図を示す図である。図10Bは、ステージ52
上に形成された造形物51、キャリブレーションマーカAFL,AFR,ARL,ARR、レジストレーションマーカAFをステージ52の上方から見た図であり、造形物51においては、図10AのZ1−Z2断面を示している。
以下の説明においては、造形物51のうち、構造体をSLで示し、サポート体をSPで示すこととする。図8Bでは、サポート体SPは、造形時に構造体SLの鍔の部分を支持している。
また図10Bにおいて、レジストレーションマーカAFを取り囲む破線部内領域をマーカエリアMKAとする。
本実施例では、図10Bにおいて造形エリア203のうち、マーカエリアMKAを除いた領域が、造形物の造形が可能な造形エリアとなる。
図11は、2つのプロセスカートリッジを有する造形システムの構成を示す図である。図11の例では、感光ドラム34A、転写ローラ41Aを有する第1のカートリッジ30Aと、感光ドラム34B、転写ローラ41Bを有する第2のカートリッジ30Bが設けられている。そして、カートリッジ30Aには構造材料、カートリッジ30Bにはサポート材料がそれぞれの造形材料供給部31(収容部)に収容されている。
図11のように、2種類の造形材料を用いて造形を行う場合は、次のような2つの画像を転写体上で合わせてできる画像が、1回の積層に用いられる材料層となる。すなわち、感光ドラム34Aで形成された構造材料からなる構造体の画像と、感光ドラム34Bで形成されたサポート材料からなるサポート体の画像とを転写体上で合わせてできる画像が、1回の積層に用いられる材料層となる。なお、図11では、説明の便宜上、ステージ52と、ステージ52上の造形物51及びレジストレーション積層マーカ50が、2つの位置にそれぞれ位置した状態を示している。図11において、右側の位置が積層時の位置であり、左側の位置が、ステージ52上に積層されたレジストレーション積層マーカ50の高さを、積層高検知センサ58で検知するときの位置である。
(レジストレーション積層マーカの高さ検知)
次に、レジストレーション積層マーカ50の高さ検知について説明する。
本実施例では、上述のように、ステージ52上に積層されたレジストレーション積層マーカ50の高さを、積層高検知センサ58で検知することで、ステージ52上の造形物51の高さを求めている。本実施例では、積層高検知センサ58として、拡散反射タイプの変位センサを使用した。変位センサは、測定基準位置に対する対象物体の変位量を検出するものであるが、このとき、対象物体に対して、複数点を計測したり、面状や帯状の範囲を計測して、平均値を求めるものであるとよい。本実施例では、ステージ52は、材料層が積層されるたびに、材料層の1層の厚み分、Z方向に下降する。このため、センサの測定基準位置とステージ52表面とのZ軸方向の距離が、材料層の積層数で決まってくる。この距離は、ステージ52上の造形物51の厚みの目標値である。したがって、ステージ52上の造形物51の表面のZ方向の変位量としてレジストレーション積層マーカ50の高さを、積層高検知センサ58で測定することで、ステージ52上の造形物51の高さ(厚み)を求めることができる。
特許文献1のように、サポート材料を無駄に敷き詰めずに造形物の高さを取得する方法として、直接ステージ52上の造形物の上面の位置をセンサで検知する方法が考えられる。しかしながら、ステージ52上の造形物の上面の位置は、造形物の形状によっては、XY面内で常に同じ位置とはならず、このような場合に、造形物の上面の位置をセンサで検知するには、センサをXY面内で移動させる必要があった。センサをXY面内で移動させるためには、移動機構が必要となり、コストアップにつながってしまい、また、センサをXY面内で移動させることで検知を行う場合には、センサを固定して検知を行う場合に比べて精度が低下してしまうことが懸念される。
これに対して、本実施例では、ステージ52上で毎層XY面内の同じ位置に積層されるレジストレーション積層マーカ50の上面を積層高検知センサ58で検知するので、積層高検知センサ58を固定して使用することができる。
即ち、本実施例では、積層高検知センサ58は、レジストレーションマーカがステージ52上に積層される領域における高さが検知できるように設置すればよく、XY面内で移動させる必要がない。例えば図11の場合、ステージ52が高さ検知を行う位置にある時に、測定光が、レジストレーション積層マーカ50が位置する領域に照射できる位置に固定すればよい。従って、センサの移動機構が不要であり、また、センサをXY面内で移動させる場合に比べてセンサの検知精度を向上させることができる。このようにレジストレーション積層マーカ50の高さを検知し、その検知結果を用いてステージ52上の造形物51の高さを求めることで、サポート材料を無駄にすることなく、造形物51をより精度よく造形することができる。
以下に、レジストレーション積層マーカ50の高さを検知し、その検知結果を用いてステージ52上の造形物51の高さを求め、この高さを用いて行う造形物51の造形動作の一例として、造形物51の高さの調整動作について説明する。
本実施例では、レジストレーション積層マーカ50の高さを検知することで求めたステージ52上の造形物51の高さが、予め設定された設定範囲内にあるかどうかを判断する。そして、造形物51の高さが、設定範囲から外れたと判断した場合には、その時点で、ステージ52上に積層される材料層の積層数を調整する制御を行う。
ここで、設定範囲は、高さ方向(ステージ52上に材料層を積層するときの積層方向)に関してステージ52上の造形物51の形状の精度が保持されているとみなすことができるときの造形物51の上面が取り得る位置の範囲(許容範囲)である。また、本実施例では、上述のように、材料層形成ユニットで形成する材料層の1層分の厚みを一定としている。このため、ステージ52上の造形物51の高さが、設定範囲から外れた場合には、材料層の積層数を増減することで、高さ方向における造形物51の形状の精度を保持することができる。
この点について以下に詳しく説明する。
注目層のスライスデータに基づく材料層がステージ52上に積層されたときの造形物の高さが、設定範囲に満たなかったとする。この場合には、再度、この注目層のスライスデータに基づく材料層を形成し、この材料層をステージ52上に積層させる。
また、注目層のスライスデータに基づく材料層がステージ52上に積層されたときの造形物の高さが、設定範囲を超えたとする。この場合には、この注目層の次の層のスライスデータに基づく材料層の形成を省く処理を行う。
ここで、積層数の増減は、同じ材料層が複数積層された場合、または、ステージ52上の造形物51に積層されるはずの材料層が積層されなかった場合においても、構造体の構造や形状などに影響がないタイミングで行われるとよい。例えば、積層数の増減を行う造形物の部分が、造形対象物において高さ方向に同じ形状が続く部分に対応する部分であれば、構造体の構造や形状などに影響を与えることなく、積層数の増減を行うことができる。また、造形動作時に、構造体の構造や形状などに影響を与えない部分に到達するタイミングが予め設定されるとよい。また、造形動作時に、構造体の構造や形状などに影響を与えない部分に到達するタイミングを予測する手段を有するとよい。
これにより、積層数の増減が必要となったときに、構造体の構造や形状などに影響を与えるタイミングで積層数の増減が行われることはなく、構造体の構造や形状などに影響を与えない部分に到達したタイミングで、積層数の増減を行うことができる。
このように、ステージ52上の造形物51の高さが、設定範囲を外れ、高さが足りないと判断した場合には、判断時の直前またはその直後に行う積層動作を繰り返し行い、積層数を調整することで造形物51の高さを許容寸法範囲内とすることができる。
また、ステージ52上の造形物51の高さが、設定範囲を外れ、高過ぎると判断した場合には、判断時の直後に行う積層動作で積層される材料層の形成を省く(次に積層される材料層を間引く)処理を行う。このように積層数を調整することで造形物51の高さを許容寸法範囲内とすることができる。
これにより、ステージ52上の造形物51をより精度よく造形することができる。
図8は、ステージ52上の造形物51の高さを調整する処理のフローチャートである。
図8に示す処理は、レジストレーションマーカが付加された材料層がステージ52上に積層されるたびに制御ユニット60により行われる。以下に、図8のフローチャートについて説明する。
まず、注目層のスライスデータに基づく材料層であってレジストレーションマーカを含む材料層がステージ52上に積層されると、積層高検知センサ58が、レジストレーション積層マーカ50の高さを検知する(ステップ401)。
次に、ステップ401の検知結果からステージ52上の造形物51の高さを求めて、想定高さと比較し、造形物51の高さが、設定範囲内にあるかどうかを判断する(ステップ402)。造形物に求められる精度にもよるが、設定範囲は、精度の低いものでも造形物51の高さと想定高さとの差分が0.1mm以下に収まることが求められる。
ステップ402で造形物51の高さが設定範囲に満たないと判断した場合には、ステップ403で次のような処理を行う。すなわち、ステージ52上の造形物51の高さが、設定範囲内に入るように、注目層のスライスデータに基づく材料層を再度、形成し、ステージ52上に積層される材料層の積層数を増やす。
その後、注目層の次の層のスライスデータに基づく材料層を形成し、造形動作を継続する(ステップ405)。
ステップ402で造形物51の高さが設定範囲を超えると判断した場合には、ステップ404で次のような処理を行う。すなわち、ステージ52上の造形物51の高さが、設定範囲内に入るように、注目層の次の層のスライスデータに基づく材料層の形成動作を省く、いわゆる間引きする処理を行い、ステージ52上に積層される材料層の積層数を減らす。
その後、間引き処理に対応する層の次の層のスライスデータに基づく材料層を形成し、造形動作を継続する(ステップ405)。
ステップ402で造形物51の高さが設定範囲内にあると判断した場合には、引き続き造形動作を継続する(ステップ405)。
このように積層数が調整されることで造形物51の高さ精度が確保される。
図9Aは、ステージ52上に構造体SLとレジストレーション積層マーカ50が造形された状態を示す外観図である。図9Bは、ステージ52上に構造体SLと、レジストレーション積層マーカ50とは断面形状が異なるレジストレーション積層マーカ50aが造形された状態を示す外観図である。マーカの断面形状は、レジストレーション積層マーカ50が上述のように直角三角形なのに対して、レジストレーション積層マーカ50aでは四角形に設定されている。図9Bに示す形態では、材料先端検知センサ44が、転写体42上のレジストレーション転写マーカの形状に対応して、転写体42のY方向への位置ずれを検出できるように構成されている。
このように、材料先端検知センサ44が、転写体42上のレジストレーション転写マーカの形状に対応して、転写体42のY方向への位置ずれを検出できれば、転写体42上のレジストレーション転写マーカAFの形状は、特に限定されるものではない。なお、転写体42のY方向への位置ずれを検出する手段を、転写体42上のレジストレーション転写マーカの先端のX方向位置を検出する手段とは別に設けてもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、レジストレーション積層マーカ50の高さを
検知し、その検知結果を用いてステージ52上の造形物51の高さを求めることで、造形物51をより精度よく造形することができる。
また、本実施例では、材料層形成ユニットで材料層の厚さを制御することなく、造形物51を造形している。ステージ上の造形物の厚さに応じて適宜、材料層の厚さを調整しようとすると、材料層の厚さを変更するためのデータ処理が積層動作毎に必要となり、制御部に負荷がかかり、造形物51の造形速度が低下することが懸念される。これに対して、本実施例のように、材料層の厚さを制御することがないため、材料層をステージ52上に積層する場合には、制御部に負荷がかかったり、造形物51の造形速度が低下したりするようなことなく、造形物51の造形動作が可能である。
[実施例2]
以下に、実施例2について説明する。
実施例1では、ステージ52上で造形エリアとマーカエリアを別々に設定し、造形時において各エリアが互いに重ならないように設定していた。このような場合には、ステージ52上で造形可能な構造体の実質的な大きさが限定されてしまうことが懸念される。特に、レジストレーション積層マーカ50の強度を得るためにマーカを支持するマーカサポート56を使用する場合、マーカサポート56の領域分、マーカエリアを広くする必要があり、ステージ52上で所望の広さの造形エリアを確保できないことが懸念される。
そこで、本実施例では、造形エリアとマーカエリアの重なりを許容し、エリアの重なりが生じる場合には、マーカよりも造形物51を優先して造形することを特徴とする。これにより、ステージ52上の領域を有効に活用して、可能な限り大きな造形物51をステージ52上に造形することができる。
ここで、マーカ支持体としてのマーカサポート56は、レジストレーションマーカの検出に影響を与えないように配設されている。これには、マーカサポート56は、レジストレーションマーカの検出に影響のない位置で、レジストレーションマーカを支持するように設けられるとよい。すなわち、マーカサポート56は、レジストレーション積層マーカ50のうち次のような領域に付加されるように配置されることで、レジストレーション積層マーカ50を支持するものであるとよい。それは、レジストレーション積層マーカ50がレジストレーション転写マーカAFとして転写体42上に存在するときに、材料先端検知センサ44により行われるレジストレーション転写マーカAFの検出動作に影響を与えない領域である。
また、マーカサポート56は、レジストレーションマーカとは異なる材料で構成されるものであるとよく、また、同じ材料であってもレジストレーションマーカとは異なる色で構成されるものであるとよい。これにより、マーカサポート56は、レジストレーションマーカに対してどの位置に付加されても、材料先端検知センサ44によるレジストレーション転写マーカAFの検出に影響を与えることはない。
なお、マーカサポート56の材料としては、上述したサポート体SP同様、造形後に除去され、レジストレーション積層マーカ50から分離しやすい材料(例えば水溶性材料)を好ましく用いることができる。また、マーカサポート56及びサポート体SPの構造としては、造形後の処理を考慮した構造を好ましく用いることができる。
図12は、本実施例において、造形対象物の3次元モデルのデータに基づいて生成されたスライス像に、レジストレーションマーカデータを付加して、スライスデータを出力する際の処理フローである。本実施例において、画像生成コントローラ10に与えられるレジストレーションマーカデータには、マーカサポート56用の画像データも含むものとする。
図12に示す処理は、実施例1で説明した図5Bのステップ313〜317に対応する。以下、図12のフローチャートに沿って、スライスデータを生成する制御ユニット60の動作を説明する。
ステップ501では、造形対象物の3次元モデルのデータを取得する。
ステップ502では、造形対象物の3次元モデルのデータに基づいて形成された材料層がステージ52上に積層されたと仮定したときに、次のような判断を行う。すなわち、レジストレーション積層マーカ50と造形物51との間、または、マーカサポート56と造形物51との間に、重なり合う重複領域が存在するかどうかを判断する。ここで、レジストレーション積層マーカ50において造形物51との間に存在する重複領域は、レジストレーション積層マーカ50のうち次のような領域に存在する。それは、レジストレーション積層マーカ50がレジストレーション転写マーカAFとして転写体42上に存在するときに、材料先端検知センサ44により行われるレジストレーション転写マーカAFの検出動作に影響を与えない領域である。
ステップ502で否定判断の場合、すなわち、重複領域が存在しないと判断した場合には、ステップ503に進む。ステップ503では、造形対象物の3次元モデルのデータから生成されたスライス像に、レジストレーションマーカデータをそのまま付加する。
その後、キャリブレーションで取得した画像歪情報を反映する補正を実行して、スライスデータの歪み補正を実行して、スライスデータを出力する(ステップ505)。このスライスデータに基づいて形成された材料層がステージ52上に積層された場合には、レジストレーション積層マーカ50と造形物51とは、ステージ52上で離れた位置に配置される。また、マーカサポート56がステージ52上に積層された場合には、マーカサポート56と造形物51とにおいても、ステージ52上で離れた位置に配置される。
ステップ502で肯定判断の場合、すなわち、重複領域が存在すると判断した場合には、ステップ504に進む。
ステップ504では、レジストレーションマーカデータのうち、重複領域に対応するデータ部分を削除したデータを、造形対象物の3次元モデルのデータに基づいて生成されたスライス像に付加する。
その後、キャリブレーションで取得した画像歪情報を反映する補正を実行して、スライスデータの歪み補正を実行して、スライスデータを出力する(ステップ505)。このスライスデータに基づいて形成された材料層がステージ52上に積層された場合には、レジストレーション積層マーカ50と造形物51とは、ステージ52上で互いに接触した状態で配置される。また、マーカサポート56がステージ52上に積層された場合には、マーカサポート56と造形物51とにおいても、ステージ52上で互いに接触した状態で配置される。
図13は、マーカサポート56を使用した場合の積層後の造形物51、レジストレーション積層マーカ50及びマーカサポート56を示す外観図である。図13では、造形エリアとマーカエリアとの重なりがなく、レジストレーション積層マーカ50及びマーカサポート56と、造形物51とがステージ52上で離れた位置に配置された状態を示す。
図14は、図12のステップ504でスライスデータを生成する処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
以下に、造形対象物の3次元モデルのデータに基づいて形成された材料層がステージ52上に積層されたと仮定したときに、上述した重複領域が存在すると判断される形態について図15〜19を用いて説明する。
ステップ502で、重複領域が存在すると判断した場合、まず、重複領域が、レジストレーション積層マーカ50と構造体SLとの間に存在するものであるかどうかを判断する(ステップ601)。
図15Aは、ステージ52上に積層された、レジストレーション積層マーカ50と構造
体SLとの間に、重複領域91が存在する形態を示す概略図である。図15Bは、重複領域91を含む断面において形成される材料層の例を示す概略図である。
ステップ601で、重複領域91が、レジストレーション積層マーカ50と構造体SLとの間に存在すると判断すると、レジストレーションマーカデータのうち、重複領域91に対応する領域のデータを削除する。
このことで、ステージ52上に造形物51及びレジストレーション積層マーカ50が積層される場合には、図15Bに示すように、重複領域91に構造体が配置された材料層が生成されることとなる。
このとき、本形態では、図15Bに示すように、構造体SLとマーカ50との間にサポート体SPを挟んだ状態の材料層が生成されるように、スライスデータを生成している(ステップ602)。
このように、構造体SLとレジストレーション積層マーカ50との間に、サポート体SPが存在することで、造形後に構造体SLとレジストレーション積層マーカ50の分離が容易となる。従って、分離が容易になるように、構造体SLとマーカ50との間に設けるサポート体SPの厚さをあらかじめ設定しておくとよい。
一方、ステップ601で、重複領域91が、レジストレーション積層マーカ50と構造体との間に存在するものでないと判断すると、ステップ603に進む。
次に、ステップ603では、重複領域が、マーカサポート56と構造体SLとの間に存在するものであるかどうかを判断する。
図16Aは、ステージ52上に積層された、マーカサポート56と構造体SLとの間に、重複領域92が存在する形態を示す概略図である。図16Bは、重複領域92を含む断面において形成される材料層の例を示す概略図である。
ステップ603で、重複領域92が、マーカサポート56と構造体SLとの間に存在すると判断すると、レジストレーションマーカデータのうち、重複領域92に対応する領域のデータを削除する。
このことで、ステージ52上に造形物51及びレジストレーション積層マーカ50が積層される場合には、図16Bに示すように、重複領域92に構造体が配置された材料層が生成されることとなる(ステップ604)。
一方、ステップ603で、重複領域92が、マーカサポート56と構造体SLとの間に存在するものでないと判断すると、ステップ605に進む。
次に、ステップ605では、重複領域が、マーカサポート56と、構造体SLを支えるサポート体SPとの間に存在するものであるかどうかを判断する。
図17Aは、ステージ52上に積層された、マーカサポート56とサポート体SPとの間に、重複領域93が存在する形態を示す概略図である。図17Bは、重複領域93を含む断面において形成される材料層の例を示す概略図である。
ステップ605で、重複領域93が、サポート体SPとマーカサポート56との間に存在すると判断すると、レジストレーションマーカデータのうち、重複領域93に対応する領域のデータを削除する。
このことで、ステージ52上に造形物51及びレジストレーション積層マーカ50が積層される場合には、図17Bに示すように、重複領域93にサポート体SPが配置された材料層が生成されることとなる(ステップ606)。ここで、サポート体SPとマーカサポート56を、同一のサポート材でそれぞれ構成する場合には、サポート体SPの代わりにマーカサポート56を重複領域93に配置するものであってもよい。
一方、ステップ605で、重複領域93が、サポート体SPとマーカサポート56との間に存在するものでないと判断すると、ステップ607に進む。
次に、ステップ607では、重複領域が、構造体SL及びサポート体SPすなわち造形
物51のうち少なくともサポート体SPと、レジストレーション積層マーカ50との間に存在するものであるかどうかを判断する。
図18Aは、ステージ52上に積層された、構造体SL及びサポート体SPと、レジストレーション積層マーカ50との間に、重複領域94が存在する形態を示す概略図である。図18Bは、重複領域94を含む材料層を示す概略図である。
ステップ607で、重複領域94が、構造体SL及びサポート体SPのうち少なくともサポート体SPと、レジストレーション積層マーカ50との間に存在すると判断すると、レジストレーションマーカデータのうち重複領域94に対応する領域のデータを削除する。
このことで、ステージ52上に造形物51及びレジストレーション積層マーカ50が積層される場合には、重複領域94に構造体SL及びサポート体SPのうち少なくともサポート体SPが配置された材料層が生成されることとなる(ステップ608、図18B)。
一方、ステップ607で、重複領域94が、構造体SL及びサポート体SPのうち少なくともサポート体SPと、レジストレーション積層マーカ50との間に存在するものでないと判断した場合には、ステップ609に進む。
次に、ステップ609では、重複領域が、マーカサポート56と構造体SLとの間、及び、マーカサポート56とサポート体SPとの間に、同時に存在するものであるかどうかを判断する。
図19Aは、ステージ52上に積層された、マーカサポート56と、構造体SL及びサポート体SPとの間に、重複領域95が存在する形態を示す概略図である。図19Bは、重複領域95を含む断面において形成される材料層の例を示す概略図である。
ステップ609で、重複領域が、マーカサポート56と構造体SLとの間、及び、マーカサポート56とサポート体SPとの間に、同時に存在するものであると判断すると、レジストレーションマーカデータのうち、重複領域95に対応する領域のデータを削除する。
このことで、ステージ52上に造形物51及びレジストレーション積層マーカ50が積層される場合には、図19Bに示すように、重複領域95に構造体SL及びサポート体SPが配置された材料層が生成されることとなる(ステップ610)。
その後、ステップ505で、造形スライスデータを出力する。
一方、ステップ609で、重複領域が、マーカサポート56と構造体SLとの間、及び、マーカサポート56とサポート体SPとの間に、同時に存在するものでないと判断した場合、ステップ505に進む。
以上説明したように、本実施例では、造形エリアとマーカエリアの重なりを許容し、エリアの重なりが生じる場合には、マーカよりも造形物51を優先して造形することとした。これにより、ステージ52上の領域を有効に活用して、可能な限り大きな造形物51をステージ52上に造形することが可能となる。
10:画像生成コントローラ、34:感光ドラム、42:転写体、52:ステージ、58:積層高検知センサ、60:制御ユニット、62:データ付加部、70:造形コントローラ

Claims (14)

  1. スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、
    前記材料層形成部で形成される前記材料層を搬送する搬送部材と、
    前記搬送部材により搬送された前記材料層が積層されるステージと、
    を有する造形システムであって、
    3次元モデルのデータから生成されるスライス像に対して、レジストレーションマーカのデータを付加して前記スライスデータを生成するデータ付加部と、
    前記ステージ上に積層される前記材料層に含まれる前記レジストレーションマーカの積層方向の高さ情報を取得する取得部と、
    を有することを特徴とする造形システム。
  2. 前記材料層形成部の動作を制御する制御部を有しており、
    前記制御部は、前記取得部により取得された高さ情報に基づいて、前記材料層形成部における材料層の形成動作を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の造形システム。
  3. 前記制御部は、前記取得部により取得された高さ情報に基づいて、注目層の前記スライスデータに基づく前記材料層が前記材料層形成部で形成され前記ステージ上に積層されたときの造形物の前記積層方向の高さが、設定範囲に満たないと判断した場合には、前記材料層形成部により再度、注目層の前記スライスデータに基づく前記材料層を形成させ、該造形物の前記積層方向の高さが、前記設定範囲を超えると判断した場合には、前記材料層形成部による、注目層の次の層の前記スライスデータに基づく前記材料層の形成動作を省く処理を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の造形システム。
  4. 前記データ付加部は、前記スライスデータを生成する際、
    前記レジストレーションマーカのデータと前記3次元モデルのスライス像とが重なり合う第1の重複領域が存在すると判断した場合には、前記レジストレーションマーカのデータうち、前記第1の重複領域に対応するデータ部分を削除して、前記3次元モデルのスライス像に付加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の造形システム。
  5. 前記搬送部材上における、前記材料層に含まれる前記レジストレーションマーカの基準位置からの位置ずれ量を求め、前記搬送部材上の前記材料層を前記ステージ上に積層するときに、前記レジストレーションマーカの位置ずれ量に基づいて、前記材料層の積層方向に直交する方向における前記ステージの位置を調整する調整部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の造形システム。
  6. 前記調整部は、前記搬送部材上の前記材料層に含まれる前記レジストレーションマーカを検出する検出部を有し、前記検出部の検出結果から前記搬送部材上の前記材料層の位置ずれを求め、
    前記レジストレーションマーカのデータと前記3次元モデルのスライス像とが重なり合う第1の重複領域は、前記レジストレーションマーカのうち、前記検出部による前記レジストレーションマーカの検出に影響のない領域に存在することを特徴とする請求項5に記載の造形システム。
  7. 前記レジストレーションマーカは、前記搬送部材の進行方向に対し直交する第1のエッジと前記搬送部材の進行方向に対し斜めの第2のエッジとを有する図形であり、
    前記調整部は、前記検出部による前記第1のエッジの検出タイミングから、前記搬送部材の進行方向に関する前記材料層の位置を取得し、前記検出部による前記第1のエッジの
    検出タイミングと前記第2のエッジの検出タイミングの差から、前記搬送部材の進行方向に直交する方向に関する前記材料層の位置ずれを取得することを特徴とする請求項6に記載の造形システム。
  8. 前記データ付加部は、前記材料層形成部に与える前記スライスデータに対して、前記レジストレーションマーカのデータとともに、前記レジストレーションマーカを支持するマーカ支持体を前記ステージ上に積層するためのデータを付加することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の造形システム。
  9. 前記データ付加部は、前記スライスデータに対して、前記マーカ支持体のデータを付加する際、前記材料層が前記ステージ上に積層されたと仮定したときに、前記マーカ支持体と造形物との間に、重なり合う第2の重複領域が存在する場合には、前記マーカ支持体のデータうち、前記第2の重複領域に対応するデータ部分を削除したデータを、前記スライスデータに付加することを特徴とする請求項8に記載の造形システム。
  10. 前記ステージ上に積層される造形物は、造形物本体と、前記造形物本体が形成される際に前記造形物本体を支持する支持体とを含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の造形システム。
  11. 前記レジストレーションマーカのデータと前記3次元モデルのスライス像とが重なり合う第1の重複領域が、前記造形物本体と、前記レジストレーションマーカとの間に存在する場合には、
    前記第1の重複領域に対応するデータを削除した前記レジストレーションマーカのデータのうち、前記ステージ上に積層されたと仮定したときに前記造形物本体に接触する領域に対応するデータを、前記支持体のデータに置き換えることを特徴とする請求項10に記載の造形システム。
  12. 前記材料層形成部は、電子写真プロセスによって前記材料層を形成することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の造形システム。
  13. スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、
    前記材料層形成部で形成される前記材料層を搬送する搬送部材と、
    前記搬送部材により搬送された前記材料層が積層されるステージと、
    を有し、前記ステージ上に前記造形材料からなる造形物を形成する造形システムを用いる造形方法であって、
    3次元モデルのデータから生成されるスライス像に対して、レジストレーションマーカのデータを付加して前記スライスデータを生成する工程と、
    前記ステージ上に積層される前記材料層に含まれる前記レジストレーションマーカの積層方向の高さ情報を取得する工程と、
    前記ステージ上の造形物の前記積層方向の高さに関する情報として、取得された高さ情報を用いて、造形物の形成動作を行う工程と、
    を有することを特徴とする造形方法。
  14. 前記搬送部材上における、前記材料層に含まれる前記レジストレーションマーカの基準位置からの位置ずれ量を求め、前記搬送部材上の前記材料層を前記ステージ上に積層するときに、前記レジストレーションマーカの位置ずれ量に基づいて、前記材料層の積層方向に直交する方向における前記ステージの位置を調整する工程を有する
    ことを特徴とする請求項13に記載の造形方法。

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