JP2017035051A - スイゼンジノリのクローン単藻株を用いた静置培養法による室内閉鎖養殖系 - Google Patents

スイゼンジノリのクローン単藻株を用いた静置培養法による室内閉鎖養殖系 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、スイゼンジノリを安定的に、さらに簡便かつ効率的に大量培養する方法を提供することを目的とする。【解決手段】スイゼンジノリクローン単藻株を液面が空気と接している液体培地中において静置培養することを含む、スイゼンジノリの培養方法。【選択図】なし

Description

本発明は、スイゼンジノリを安定的に、さらに簡便かつ効率的に大量培養する方法に関する。
スイゼンジノリ(Aphanothece sacrum)は、九州地方で江戸時代から300年以上伝統的な方法で養殖され、食用として利用されてきた淡水産・単細胞ラン藻である(非特許文献1−2)。自生種は天然記念物に指定されているものの、環境汚染により絶滅が危惧されている。
本種の生産する細胞外放出多糖は「サクラン(登録商標)」として知られており、高い保水力を有することから(非特許文献3)、化粧品添加物として実用化されており、さらに医薬用途への利用も検討されている。
スイゼンジノリの伝統的な養殖法は低温・貧栄養の河川流水を用い屋外で行われてきたが、河川水流量低下に伴い、近年では地下水をポンプで揚水してかけ流す方式を用いて屋外養殖が行われている。
しかし、このような屋外養殖においては、地下水の富栄養化によるスイゼンジノリ以外の微細藻類やアカウキクサなどの混入が激増し、また混入物を餌とする動物プランクトンや昆虫類・昆虫類の幼虫なども多数出現する。これにより、スイゼンジノリの生産量の激減を生じるだけでなく、そのようなスイゼンジノリを原料するためサクラン(登録商標)の品質低下も生じる。
このような問題を解決するために、他生物の混入が避けられる室内環境でスイゼンジノリを養殖する試みがなされているが、そのほとんどは、微細藻類等が既に混入している野外で養殖されたスイゼンジノリの藻体をそのまま利用し、地下水を掛け流すか、通気・撹拌などを用いるものであり、野外養殖と同様に他生物の混入に対して抜本的な改善がなされておらず、さらに流水の維持や通気・撹拌のコストが大きいため、実用化には至っていない(非特許文献4)。また、無菌化した株を用いた培養報告では(特許文献1)、湿重量mgレベルの培養系で2週間の増殖が確認されているのみである。さらに、破砕・洗浄を利用して混入生物を物理的に破砕あるいは除去することで精製されたスイゼンジノリを、室内環境で静置培養する方法が報告されているが(特許文献2)、生残した混入生物を除去するために2週間間隔程度でスイゼンジノリの洗浄と培地の交換が必要であり、またその増殖速度は十分ではない。
そのため、当該分野において依然として、スイゼンジノリの洗浄や培地交換を行うことなく、大きな規模で長期間培養を継続させることができ、スイゼンジノリを簡便かつ効率的に、安定的に高生産することが可能な新たな手法が切望されている。
特開2004−81022号公報 特開2015−122991号公報
山形猪鹿狼 熊本県天然記念物水前寺苔自生地調査報告(熊本県史跡名勝天然物調査報告第5冊)熊本県(1931) 原敏雄 スイゼンジノリ(味をたずねて)中公文庫 pp145−150(1971) Okajima,MK.ら、Pure.Appl.Chem.79:2039−2046(2007). 糀田聖考ら、日本固有種ラン藻水前寺海苔(Aphanothece sacrun(Sur.)Okada)の培養および構成単糖と機能性の検索 九州東海大学紀要 24:37−43(2005)
本発明は、スイゼンジノリを安定的に、さらに簡便かつ効率的に大量培養する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、スイゼンジノリのクローン単藻株を、液体培地中において静置培養することにより、スイゼンジノリを簡便且つ効率的に培養できること、また液体培地中に所定の濃度にて塩を含めることによりスイゼンジノリを静置培養にて簡便且つ効率的に培養できることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
[1]スイゼンジノリの培養方法であって、
スイゼンジノリクローン単藻株を液面が空気と接している液体培地中において静置培養することを含む、上記方法。
[2]液体培地における総塩濃度が0.003%〜1.3%の範囲にある、[1]の方法。
[3]液体培地におけるリン酸塩濃度がリンイオン濃度にして0.5〜1ppmである、[2]の方法。
[4]液体培地における硝酸塩濃度が窒素イオン濃度にして1〜14ppmである、[2]又は[3]の方法。
[5]液体培地の深さが3cm以下となる条件下にて静置培養することを含む、[1]〜[4]のいずれかの方法。
[6]20℃〜30℃の温度、及び20μmol・m−2・sec−1〜120μmol・m−2・sec−1の光強度の条件下にて静置培養することを含む、[1]〜[5]のいずれかの方法。
[7]複数の容器の各々に、前記液体培地が収容されており、
各容器は、上下方向の異なる位置に配置されており、
各容器に収容された前記液体培地中で前記スイゼンジノリクローン単藻株を静置培養することを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかの方法。
本発明によれば、スイゼンジノリを安定的に、さらに簡便かつ効率的に大量培養する方法を提供することができる。
図1は培養用の容器50を示す図である。 図2はスイゼンジノリクローン単藻株601を含む液体培地602を収容した容器50を示す図である。 図3は、複数の容器50を上下方向に積み重ねて配置した例を示す模式図である。 図4は、載置棚80を利用して複数の容器50を上下方向の異なる位置に配置した例を示す模式図である。 図5は、培養時の光強度及び温度の条件とスイゼンジノリクローン単藻株の平均増殖率(白四角)及び生物量増加率(黒四角)との関係を示すグラフ図である。(A)高フィコエリトリン(PE)株、(B)低PE株。
1.スイゼンジノリクローン単藻株
本発明にて利用されるスイゼンジノリクローン単藻株は、ラン藻類を単離する際に一般的に用いられる手法を用いて得ることができる。すなわち、河川や養殖場より回収されたスイゼンジノリをホモジナイズや超音波処理等で粉砕したのち、スイゼンジノリ細胞径とほぼ同じ目合い(およそ10μm)のネットを通して、塊を作っている細胞を除去し、細胞同士が接着していない細胞懸濁液を得る。細胞懸濁液は、光学顕微鏡を用いて細胞同士が接着して、細胞塊を形成していないことを確認することができる。
次いで、回収したスイゼンジノリを、スイゼンジノリの生育に必要な成分が添加された寒天培地のプレート上に広げて培養し、出現したスイゼンジノリのコロニーを無菌的に回収することにより、スイゼンジノリクローン単藻株を得ることができる。
なお、本発明において「スイゼンジノリクローン単藻株」とは、他の微細藻類(珪藻類や緑藻類等)が含まれていない、しかも単一細胞から増殖させた遺伝的に均一な細胞集団を意味する。
本発明に利用可能な「スイゼンジノリクローン単藻株」としては、既知のスイゼンジノリクローン単藻株(樹立株)を利用しても良いし、また細胞外多糖類生産能が維持されたその変異株を利用してもよい。
スイゼンジノリクローン単藻株は、株保存を目的とする維持培養とスイゼンジノリ生産に用いるための糖生産用培養とに分けて利用されることが好ましい。スイゼンジノリ生産とは別に維持培養を行うことにより、スイゼンジノリ生産に利用した株が消失することを防ぐことができる。
2.培養条件
2.1.培地
本発明において用いるスイゼンジノリ培養用の培地は、水中にスイゼンジノリの培養に必要な成分が添加された液体培地であればよく、ラン藻類やスイゼンジノリの培養に用いられる公知の培地(例えば、AST培地(Fujishiro et al.,(2004)Appl.Environ.Microbiol.70:3338.)、AQUIL培地(More et al.,(1979)J.Phycol.15:135;Ohki et al.,(2014)J.Appl.Phycol.26:265−272)、MDM培地(Watanabe,A.J.(1960)Gen.Microbiol.6:283−292)、KMC培地(Kratz,W.A.& Myers,J.(1955)Am.J.Bot.42:282)、BG11培地(Rippka et al.,(1979)J.Gen.Microbiol.111:1)等が挙げられるがこれらに限定はされない)又はそれらの改変培地を利用することができる。
本発明において好ましくは、液体培地における総塩濃度が0.03‰〜13‰(0.003%〜1.3%)、好ましくは0.05‰〜3‰(0.005%〜0.3%)の範囲にある。
また、本発明における液体培地は好ましくは、
液体培地にアンモニウム塩は含まれない(アンモニウム塩はスイゼンジノリの増殖に対して強い阻害作用を示す);
液体培地にケイ素は含まれない(珪藻類はケイ素を主成分とする殻を有しており、増殖に際してはケイ素を必須としている。そのため液体培地にケイ素を含まないことによって、培養中に空気中に飛散している珪藻類が万一混入してもケイ素を利用し得ない環境とすることによって混入珪藻類の増殖を抑制することができる);ならびに
液体培地が銅、マンガン、亜鉛、ホウ素、コバルト、及びモリブデンより選択される一つあるいは複数(二つ、三つ、四つ、五つ又は六つ)の微量金属を含む、
より選択される一又は複数(二つもしくは三つ)により特徴付けることができる。
さらに本発明における液体培地には、ニッケルやセシウムが含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。従来、ニッケルやセシウムはスイゼンジノリの培養用培地に必要と考えられていたが、下記実施例にて示すとおり、これら成分はスイゼンジノリ培養に必須ではない。
例えば、本発明において利用可能な培地には、Mgを0.3〜19ppm、好ましくは2〜10ppm、より好ましくは9.7ppm;Kを1〜14ppm、好ましくは2〜7ppm、より好ましくは6.1ppm;Naを9〜200ppm、好ましくは18〜40ppm、より好ましくは39ppm;Caを1.5〜50ppm、好ましくは6〜40ppm、より好ましくは27ppm;Feを0.02〜0.4ppm、好ましくは0.06〜0.25ppm、より好ましくは0.13ppm;Nを1〜20ppm、好ましくは1〜14ppm、好ましくは1.4ppm;Pを0.1〜2ppm、好ましくは0.5〜1ppm、より好ましくは0.9ppm;Sを2〜100ppm、好ましくは4〜50ppm、より好ましくは32.5ppm;Clを20〜200ppm、好ましくは40〜130ppm、より好ましくは108ppm、のイオン濃度で含めることができる。なお、微量金属に含まれているN,S,Cl,Naは微量であることから、上記数値範囲には含まれない。
本発明において利用可能な培地はさらに、Cuを0.000002〜0.00007ppm、好ましくは0.000006〜0.000025ppm、より好ましくは0.000013ppm;Mnを0.00003〜0.0006ppm、好ましくは0.00008〜0.0003ppm、より好ましくは0.00016ppm;Znを0.00001〜0.0002ppm、好ましくは0.00002〜0.0001ppm、より好ましくは0.00005ppm;Bを0.2〜3ppm、好ましくは0.5〜2ppm、より好ましくは1.08ppm;Coを0.000006〜0.00008ppm、好ましくは0.00001〜0.00005ppm、より好ましくは0.00002ppm;Moを0.000006〜0.00008ppm、好ましくは0.00001〜0.00005ppm、より好ましくは0.00002ppmのイオン濃度で含めることができる。
培地のpHは、7.2〜7.8、好ましくは7.4〜7.6とすることができる。ここでpH値は培地の温度が25℃の時に測定された値を指す。培地のpHの調整は特に限定されないが、水酸化物(NaOH、KOH等)や塩酸等を利用して行うことができる。
2.2.浅い液体培地中での静置培養
本発明においては、スイゼンジノリクローン単藻株を、液面が空気と接している液体培地中において、静置培養する。
液体培地は、液深が浅いことが好ましい。液体培地の深さは、好ましくは3cm以下(例えば、3cm、2.5cm、2cm、1.5cm)とすることができる。深さの下限値は特に限定されないが、深さは通常は0.5cm以上、好ましくは1cm以上、更に好ましくは1.5cm以上である。なお本発明において液体培地の深さは、液体培地とスイゼンジノリクローン単藻株とが混合されたのちの、培養を開始する時点での液体培地の深さを指す。また、液体培地は空気と接する液面の面積が広いことが好ましい。液体培地の液面の面積は特に限定されず、用いる培養容器に応じて適宜選択することが可能であり、例えば、15cm以上、50cm以上、150cm以上、300cm以上、500cm以上、1,000cm以上、1,500cm以上、2,000cm以上等とすることができる。液体培地の液面の面積の上限値は特に限定されないが、培養容器の取扱い性の向上と液体培地の揮発の抑制の観点から、液体培地の液面の面積は通常は15,000cm以下、好ましくは10,000cm以下、より好ましくは5,000cm以下とすることができる。
液体培地は液深を浅くすることによって、さらに液面の面積を深さに対して広くとることによって、撹拌や通気をせずともスイゼンジノリクローン単藻株に十分な空気が供給されるため、撹拌や通気をせずともスイゼンジノリクローン単藻株の生育が可能となり、静置培養を良好に行うことができる。
液体培地の液面の形状は特に限定されないが、典型的には、液面を平面視したときの形状が三角形、四角形(長方形、正方形、平行四辺形、台形、ひし形等)、五〜八角形の多角形、円形、楕円形、扁平した円形、扁平した楕円形等であってよい。三角形、四角形、五〜八角形等の多角形は角部が滑らかな形状であってもよい。より好ましくは、液面を平面視したときの図形において、当該図形の重心を間に介して対向する、当該図形の周縁上の一対の点の間の距離の最大値(例えば長方形又は正方形の場合は対角線の長さ、円の場合は直径の長さ、楕円の場合は長径の長さ)をAとし、距離の最小値(例えば長方形の場合は短辺の長さ、正方形の場合は一辺の長さ、円の場合は直径の長さ、楕円の場合は短径の長さ)をBとしたとき、A/Bが好ましくは1.0〜5.0、より好ましくは1.0〜3.5、更に好ましくは1.0〜2.5、更に好ましくは1.0〜2.0である。
液体培地の液面と接する空気は、外気と通気可能な状態であることが好ましい。液体培地を収容する容器に蓋を有していたとしても、該蓋によって容器内と外気とが完全には遮断されず、容器内の空気と外気とが通気可能な状態であれば特に問題はない。液体培地を収容する容器が蓋を有することは、液体培地の揮発を抑止できるとともに、容器外からの害虫の侵入を阻止することができるため好ましい。
液体培地を、液面が空気と接するように収容するのに適した容器の一例である容器50を図1、2に示す。容器50は、容器本体51と蓋52とを備える。蓋52は上記の通り必須ではなく、容器本体51のみからなる容器であってもよい。蓋52は、容器本体51を、容器本体51の内部の空気と外気とが通気可能な状態で閉じることができればよく、通気口53を備えることができる。蓋52と容器本体51との間に大きな間隙ができて害虫等が進入することを阻止するためには、蓋52は、薄いプラスチック製シートなどの可塑性のある材質で構成されることが好ましく、より好ましくは蓋52と容器本体51の間に可塑性のある材料で構成されたパッキングを備える。通気口53は、当該通気口を通して容器本体51の内部の空気と外気とが通気可能な状態であればよく、その形状、大きさ、個数等は特に限定されない。通気口53には通気可能な状態である限り、害虫等の他生物の進入を阻止するための栓を備えることができる。栓は特に限定されることなく、綿栓、紙栓、ウレタン栓、シリコン栓等の通気性を有する培養栓を利用することができる。
容器本体51に収容された液体培地602の深さHは深さに関する上記条件を満たす。
容器本体51及び蓋52を構成する材料は特に限定されないが、外部の光源からの光を透過することができる材料であることが好ましく、例えば、透明性のプラスチック(アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等)を利用することができる。好ましくは、容器本体51はガラス(より詳細にはケイ素)を含まない材料からなる。珪藻類は容器材料から溶け出るケイ素を増殖に利用し得る。容器本体51をガラス(より詳細にはケイ素)を含まない材料とすることによってケイ素を利用し得ない環境とすることができ、スイゼンジノリクローン単藻株に珪藻類が混入していたとしても、その増殖を抑制することができる。
2.3.光条件、温度、時間等
スイゼンジノリクローン単藻株の静置培養の際の光条件、温度、培養時間等の諸条件は、適宜決定することができ特に限定されない。
好ましい一例では、静置培養を、光合成有効光量子束密度が10μmol・m−2・sec−1以上、好ましくは20μmol・m−2・sec−1以上である明期を含む条件で行う。光合成有効光量子束密度とは光合成に有効な波長領域(400〜700nm)の光の、単面積単位時間当たりの光量子数であり、本明細書中では単に「光強度」とも呼ぶ。静置培養における光合成有効光量子束密度の上限は特に限定されないが、例えば、150μmol・m−2・sec−1以下、好ましくは120μmol・m−2・sec−1以下とすることができる。光合成有効光量子束密度は実施例に記載の機器を用いて測定することができる。上記の条件の明期が24時間当たり12時間〜16時間、好ましくは12〜14時間とする。光源としては、蛍光灯や白色LEDを利用することができる。下記載置棚を利用する場合には、各載置部ごとに光源を設けても良い。天然光を利用することも可能であるが、上記の光合成有効光量子束密度は、白昼の天然光の光合成有効光量子束密度よりも低い。このため光源として天然光を利用する場合、減光シート等の減光手段を利用して培養系に到達する光の光合成有効光量子束密度を低減することが好ましい。
培養時の温度は、15℃〜30℃、好ましくは20℃〜25℃より選択される温度とすることができる。常時前記範囲の温度で培養を行うことが好ましいが、それには限定されず、培養期間中の所定の時間を別の温度条件としてもよい(例えば、一日のうち、明期と暗期で異なる温度条件としてもよい)。
静置培養の時間は特に限定されないが、通常は1週間〜8週間程度行うことができる。静置培養に用いる容器、機材、培地を滅菌して使用することにより目的としない微生物の増殖を抑制することができ、培地交換なしに上記期間の培養を行うことができる。好ましくは、予め培養された(前培養された)スイゼンジノリクローン単藻株を用いて静置培養を行う。前培養を行うことによって、ある程度の量まで増殖したスイゼンジノリクローン単藻株を静置培養に利用することができ、静置培養の時間を短縮し効率的にスイゼンジノリクローン単藻株を増殖させることができる。前培養は、静置培養の規模と比べて小さな規模で行うことができ、静置培養に用いる培養容器よりも小さな培養容器にて、及び/又は少ない液体培地中にて行うことができる。前培養の時間は特に限定されないが、通常は1週間〜4週間程度行うことができる。前培養の光条件、温度は静置培養と同様に行うことができる。必要に応じて、前培養の前に、さらに一又は複数回の前培養を行っても良い。
3.立体的な培養方法
本発明の培養方法の好ましい実施形態では、複数の容器の各々に、液体培地が、液面が空気と接するように収容されており、各容器は、上下方向の異なる位置に配置されており、各容器に収容された前記液体培地中でスイゼンジノリクローン単藻株を静置培養する。
本実施形態で用いられる個々の容器の特徴は上記2.2において説明した通りであり、具体例として図1、2に示す容器50が例示できる。
本実施形態では、液体培地が収容された複数の容器を、上下方向の異なる位置に、好ましくは上下方向に沿って、配置する。このように配置する方法としては、図3に例示するようにフレーム801に配置・固定された複数の載置部802を備える載置棚80を用意し、各載置部に2以上の容器を上下方向に積み重ねてもよい。あるいは、図4に例示するように上下方向の異なる位置にてフレーム801に配置・固定された複数の載置部802を備える載置棚80を用意し、各載置部に容器を載置してもよい。浅い液深の液体培地を用いる場合、通常、単位土地面積あたりのスイゼンジノリの生産量を向上させることは難しいが、上下方向の異なる位置に複数の容器を配置して静置培養することにより、単位土地面積あたりのスイゼンジノリの生産量を増大することが可能となる。上下方向の異なる位置に配置される容器の個数は特に限定されないが、好ましくは2〜10、より好ましくは3〜7である。スイゼンジノリは、小さな光合成有効光量子束密度の条件、例えば20μmol・m−2・sec−1以下の条件においても増殖し細胞外多糖類を生産することができるため、本実施形態のように、液体培地が収容された複数の容器を上下方向の異なる位置に配置した場合であっても、各容器内で十分に増殖し細胞外多糖類を生産することが可能である。
本実施形態での静置培養の条件は上記2の通りである。
スイゼンジノリの増殖速度は、光源に最も近い容器(例えば、光源が上部にあれば、最上部の容器)のもので最も早く、光源から離れた位置にある容器ほど(光源が上部にあれば、下段の容器)、光を受ける量が少なくなることからその増殖速度は低下し得る。したがって、スイゼンジノリの収穫は光源に最も近い容器のものより行うことができる。例えば光源が上部にある場合、最上部の容器を取り出した後は、その下段にある容器を順次上段へと移動させ、最下段には新たにスイゼンジノリクローン単藻株が接種された液面が空気と接するように収容されている容器を追加・配置してもよい。この工程を繰り返すことにより、最も生産量の高い最上部の容器から常にスイゼンジノリの収穫をすることが可能となり、スイゼンジノリを安定的に高生産することを可能とする。
実施例1:スイゼンジノリクローン単藻株の樹立
スイゼンジノリは、水前寺のり本舗丹誠堂(熊本市)及び福岡県水産海洋技術センター内水面研究所より提供されたものを用いた。
スイゼンジノリクローン単藻株の樹立は、ラン藻のクローン単藻株を樹立するための一般的な手法(Ohki,K.ら、Microbes.Environ.27:171−178(2012))に準じて行った。すなわち、スイゼンジノリを滅菌した培地中にてテフロンホモジナイザーを用いて破砕したのち超音波処理に付してさらに破砕し、滅菌したナイロンメッシュ(NYTAL:目開き10μm)で濾過することで、破砕されなかった細胞塊を除去した。得られた濾液(以下、「細胞懸濁液」と記載する)は顕微鏡観察に供し、細胞が細胞塊を作らずばらばらになっていることを確認した。
プラスチックシャーレ(市販の滅菌済みポリスチレンシャーレ・径90mm)にはあらかじめ高圧滅菌した0.8%(w/v)の寒天(ナカライテスク)を含む培養液を約10ml加え室温で固化した(以下、「寒天培地」と記載する)。回収した細胞懸濁液を、あらかじめ高圧滅菌し約35℃まで冷却した同量の1.5%(w/v)アガロース(低融点アガロース、Sigma−Aldrich Inc)を含む培養液に混入し、気泡が生じないように注意しながら振り混ぜた。これを寒天培地上に重層するように広げて室温で固化したのち上下を逆さまにして、20〜25℃、〜30μmol・m−2・sec−1(昼光色蛍光灯)、明14時間:暗10時間の条件下にて、コロニーが出現するまで培養した。
培養後、寒天培地に出現したスイゼンジノリのコロニーを拾うことによりスイゼンジノリクローン単藻株を樹立した。得られたクローン単藻株がスイゼンジノリであることは、得られたクローン単藻株より単離した16S rDNA遺伝子の塩基配列を同定することにより確認した。
水前寺のり本舗丹誠堂由来のスイゼンジノリよりクローン単藻株を6株、福岡県水産海洋技術センター内水面研究所由来のスイゼンジノリよりクローン単藻株を20株得ることができた。
実施例2:培地の検討
(1)改変AQUIL培地の検討
(i)培養方法
培地の検討には、上記で得られたクローン単藻株を複数種それぞれ利用して行った。
培養条件は、温度20〜25℃、蛍光灯(昼光色光)を用い光強度〜40μmol・m・sec−1、明14時間、暗10時間周期とした。
各培地にクローン単藻株を植え、3〜5週間間隔で継代培養を行い、培地によるクローン単藻株の生育への影響について以下の基準で評価した:
・植えてから数日程度で死滅する
・植えてから数日程度で死滅することはないが、徐々に生育が阻害され2回以上継代培養することはできない
・10回以上継代培養することができる。
(ii)改変AQUIL培地の作製
海産ラン藻用培地である「AQUIL培地」(More et al.上掲;Ohki et al.上掲)をもとに、以下に示す塩組成、栄養塩組成、微量金属組成の各種改変、及びビタミンの添加を、各種組み合わせて改変AQUIL培地を作製した。
Figure 2017035051
Figure 2017035051
Figure 2017035051
Figure 2017035051
(iii)結果
各種改変AQUIL培地におけるクローン単藻株の生育結果を表5に示す。表中、「×」は植えてから数日程度で死滅する、「△」は植えてから数日程度で死滅することはないが、徐々に生育が阻害され2回以上継代培養することはできない、「○」は10回以上継代培養することができる、「nd」はデータなし、をそれぞれ示す。
Figure 2017035051
この結果より以下の点が明らかとなった。
・塩組成は、3〜0.05‰(0.3〜0.005%)の範囲で良好な生育が見られた(表5の塩組成197、98、39の改変を含む組成)。
・高濃度カルシウム塩添加(Caで約60ppm)では生育は阻害された(表5の塩組成197−H−Ca、98−H−Ca、39−H−Caの改変を含む)。
・リン酸塩濃度は4〜5ppmで強い生育阻害が見られた(表5の栄養塩組成にてHPの改変を含む)。
・硝酸塩濃度は、20ppm以上で生育阻害が見られたが、リン酸塩ほど強い阻害では無かった(表5の栄養塩組成にてHNの改変を含む)。
・アンモニア塩は低濃度(0.07ppm)でも非常に強い阻害が見られた(表5の栄養塩組成にてNH−Nの改変を含む)。
・窒素源を含まない培地では生育は非常に遅くなった(表5の栄養塩組成にて−Nの改変を含む)。窒素固定能はもし発現していても低いことが示唆される。
・微量金属はAQUIL培地のオリジナル濃度(表5の栄養塩組成にてHMの改変を含む)ではなく、1/5の濃度(表5の栄養塩組成にてLMの改変を含む)を用いることで良好な生育が見られた。
・ビタミンの添加効果は認められなかった(表5の栄養塩組成にてVitの改変を含む)。
(2)改変MDM培地の検討
(i)培養方法
培養方法は上記「(1)改変AQUIL培地の検討」と同様に行った。
(ii)改変MDM培地の作製
海産ラン藻用培地である「MDM培地」(Watanabe,A.J.上掲)を改変AQUIL培地の結果に基づいて、以下に示す塩組成、栄養塩組成、微量金属組成の各種改変を組み合わせて改変培地を作製した。なお、MDM培地は、AQUIL培地と比べて調整及びオートクレーブ滅菌が容易である。
Figure 2017035051
Figure 2017035051
Figure 2017035051
(iii)結果
各種改変MDM培地におけるクローン単藻株の生育結果を表9に示す。表中、「×」、「△」、「○」は、上記「(1)改変AQUIL培地の検討」と同様の評価を示す。
Figure 2017035051
この結果より、改変AQUIL培地と同様に、リン酸塩濃度をPで0.9ppm、硝酸塩濃度をNで約1.4ppm、微量金属を低濃度にて含有させることで、改変MDM培地においてもスイゼンジノリの良好な増殖が得られることが明らかとなった。
(3)改変KMC培地の検討
(i)培養方法
培養方法は上記「(1)改変AQUIL培地の検討」と同様に行った。
(ii)改変KMC培地の作製
海産ラン藻用培地である「KMC培地」(Kratz,W.A.& Myers,J.上掲)を改変AQUIL培地の結果に基づいて、以下に示す塩組成、栄養塩組成、微量金属組成の各種改変を組み合わせて改変培地を作製した。
Figure 2017035051
なお、栄養塩組成の各種改変は上記「(2)改変MDM培地の検討」における栄養塩組成のHP/HN、HP/LN、LP/HN、及びLP/LN(表7)と同様とし、また微量金属組成は「(2)改変MDM培地の検討」における微量金属組成のLM(表8)と同様とした。
(iii)結果
各種改変KMC培地におけるクローン単藻株の生育結果を表11に示す。表中、「×」、「△」、「○」は、上記「(1)改変AQUIL培地の検討」と同様の評価を示す。
Figure 2017035051
上記改変MDM培地と同様に、リン酸塩濃度をPで0.9ppm、硝酸塩濃度をNで約1.4ppm、微量金属を低濃度にて含有させることで、改変KMC培地においてもスイゼンジノリの良好な増殖が得られることが明らかとなった。
(4)新規スイゼンジノリ用培地組成
以上の結果より、スイゼンジノリの良好な増殖が得られる培地組成として以下が見出された。
Figure 2017035051
なお、以下の実験においては、以下の組成を有する培地を利用した。
Figure 2017035051
実施例3:増殖と生物生産量の検討
本実施例には、水前寺のり本舗丹誠堂由来のスイゼンジノリクローン単藻株(2株)を利用した。なお、利用したスイゼンジノリクローン単藻株はそれぞれフィコエリトリン(PE)含量が異なっており、比較的PE含量が高いものを「高PE株」、比較的PE含量が低いものを「低PE株」と記載する。
透明性の容器に、培地の深さがおよそ3cm程度となるように上記培地を入れ、これに前培養され対数増殖期にある各クローン単藻株を植え次ぎ、通気性を確保したまま透明性の蓋をして、5週間培養した。培養は温度20℃、25℃、又は30℃、ならびに光強度20、40、80、又は120μmol・m−2・sec−1の組み合わせで行った。光源は昼光色蛍光灯を利用し、14時間明・10時間暗サイクルとした。なお、培養に用いた容器、機材、及び培地は滅菌後に使用した。
1週間ごとに容器中の細胞を回収し、メタノール抽出して得られたクロロフィル濃度の変化に基づいて、「平均増殖率」を算出した。また、培養0日目と5週間目に容器中の細胞を回収し、凍結乾燥して得られた重量を計測し、その比から「生物量増加率」を算出した。実験は各条件それぞれ3組の異なる培養を行い、平均値と標準偏差を求めた。
結果を、図5に示す。
上記培地中にて、温度20℃〜30℃、光強度20〜120μmol・m−2・sec−1の条件の元、培地の交換を行うことなくスイゼンジノリクローン単藻株を良好に培養・増殖させることができ、生物量増加率が約15倍に達するものも認められた。本実施例にて得られた生物量増加率は従来報告されているスイゼンジノリ培養方法における生物量増加率と比べて顕著に高いものであり、本実施例の手法がスイゼンジノリ培養を行う上で非常に有効であることが確認された。
50・・・培養用の容器
501・・底部
502・・周壁
504・・周壁で囲われた部分
51・・・容器本体
52・・・蓋
53・・・通気口
602・・液体培地
601・・スイゼンジノリクローン単藻株
80・・・載置棚
801・・フレーム
802・・載置部
H・・・・液体培地の深さ

Claims (7)

  1. スイゼンジノリの培養方法であって、
    スイゼンジノリクローン単藻株を液面が空気と接している液体培地中において静置培養することを含む、上記方法。
  2. 液体培地における総塩濃度が0.003%〜1.3%の範囲にある、請求項1に記載の方法。
  3. 液体培地におけるリン酸塩濃度がリンイオン濃度にして0.5〜1ppmである、請求項2に記載の方法。
  4. 液体培地における硝酸塩濃度が窒素イオン濃度にして1〜14ppmである、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 液体培地の深さが3cm以下となる条件下にて静置培養することを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 20℃〜30℃の温度、及び20μmol・m−2・sec−1〜120μmol・m−2・sec−1の光強度の条件下にて静置培養することを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 複数の容器の各々に、前記液体培地が収容されており、
    各容器は、上下方向の異なる位置に配置されており、
    各容器に収容された前記液体培地中で前記スイゼンジノリクローン単藻株を静置培養することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
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