JP2017034994A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】マグネットの上方への位置ずれを制限する。
【解決手段】このモータ1Aは、静止部2Aと回転部3Aとを有する。静止部は、複数のティース412Aを有するステータコア41Aと、ティースに巻かれた導線により構成されるコイル43Aと、を有する。回転部は、周方向に配列される複数のマグネット52Aと、マグネットに接触するロータコア51Aと、ロータコアに固定されたマグネットホルダ53Aと、環状板と、を有する。環状板の下面は、マグネットの上面に対向する。また、環状板は、ロータコアおよびマグネットホルダに対して、固定されている。このような構造を採れば、マグネットの上方への位置ずれを、環状板により制限できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータに関する。
従来、マグネットを有するロータユニットを、コイルの内側で回転させる、インナーロータタイプのモータが知られている。例えば、国際公開第2006/008964号には、ステータと、ステータの内側に配置されたロータとを備えたブラシレスモータが、記載されている。
国際公開第2006/008964号のロータは、ロータシャフト、ロータコア、マグネットホルダ、および6個のロータマグネットを、有している(段落0026〜段落0027)。また、当該文献のマグネットホルダは、ロータシャフトに固定されるホルダベースと、ホルダベースから軸方向に突出形成されたホルダアームとを、有している(段落0027)。また、当該文献のロータマグネットは、ホルダアームのマグネット保持片とロータコアの外周面とによって形成されるマグネット収容部に、圧入されている(段落0028)。
国際公開第2006/008964号
しかしながら、国際公開第2006/008964号の構造では、ロータマグネットの周方向の両端部が、マグネットホルダの本体部に接触している(段落0030,図6)。このため、一部のロータマグネットが設計寸法より大きく形成された場合には、当該ロータマグネットに押されて、マグネットホルダが変形する。その結果、他のロータマグネットをマグネット収容部に圧入することが困難となる。また、仮に、全てのロータマグネットをマグネット収容部に圧入できたとしても、隣り合うロータマグネット同士が、マグネットホルダの本体部を介して、互いに押し合う状態となる。これにより、各ロータマグネットが周方向に位置ずれする虞がある。また、この種のモータでは、マグネットの上方への位置ずれを制限したいという課題もある。
本発明の目的は、インナーロータタイプのモータにおいて、マグネットの上方への位置ずれを制限できる構造を、提供することである。
本願の例示的な第1発明は、静止部と、上下に延びる中心軸を中心として回転する回転部と、を有し、前記静止部は、複数のティースを有するステータコアと、前記ティースに巻かれた導線により構成されるコイルと、を有し、前記回転部は、前記コイルの径方向内側において、周方向に配列される複数のマグネットと、前記マグネットに接触するロータコアと、前記ロータコアに固定されたマグネットホルダと、前記マグネットの上面に対向する下面を有する環状板と、を有し、前記ロータコアおよび前記マグネットホルダに対して、前記環状板が固定されているモータである。
本願の例示的な第1発明によれば、マグネットの上方への位置ずれを制限できる。
図1は、第1実施形態に係るモータの横断面図である。 図2は、第2実施形態に係るモータの縦断面図である。 図3は、第2実施形態に係るロータユニットの縦断面図である。 図4は、第2実施形態に係るロータユニットの斜視図である。 図5は、第2実施形態に係るロータユニットの上面図である。 図6は、第2実施形態に係るロータユニットの部分上面図である。 図7は、第2実施形態に係るロータコアおよびマグネットホルダの部分上面図である。 図8は、第2実施形態に係るロータユニットの製造時の縦断面図である。 図9は、第2実施形態に係るロータユニットの製造時の縦断面図である。 図10は、第2実施形態に係るロータユニットの部分縦断面図である。 図11は、変形例に係るロータユニットの部分上面図である。 図12は、変形例に係るロータコアおよびマグネットホルダの部分上面図である。
以下、モータの例示的な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本願では、モータの中心軸に沿う方向を「軸方向」、モータの中心軸に直交する方向を「径方向」、モータの中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、本願では、軸方向の一方側を「上」、他方側を「下」として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、これは、あくまで説明の便宜のために上下を定義したものであって、本発明に係るモータの使用時の向きを限定するものではない。
<1.第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るモータ1Aの横断面図である。図1に示すように、モータ1Aは、静止部2Aと回転部3Aとを、有している。回転部3Aは、中心軸9Aを中心として回転する。
静止部2Aは、ステータコア41Aとコイル43Aとを有する。ステータコア41Aは、複数のティース412Aを有する。コイル43Aは、ティース412Aに巻かれた導線により、構成されている。
回転部3Aは、ロータコア51Aと、複数のマグネット52Aと、マグネットホルダ53Aとを、有している。複数のマグネット52Aは、コイル43Aの径方向内側において、周方向に配列されている。ロータコア51Aは、マグネット52Aの径方向内側の面521Aに接触する外周面510Aを有する。マグネット52Aは、ロータコア51Aとマグネットホルダ53Aとの間に、保持されている。
マグネット52Aは、周方向の両端部に、周方向端面523Aをそれぞれ有している。マグネットホルダ53Aは、柱状部71Aと、壁面721Aとを有している。柱状部71Aは、複数のマグネット52Aのうち、隣り合うマグネット52Aの間において、軸方向に延びている。壁面721Aは、柱状部71Aから周方向に広がっている。
壁面721Aは、マグネット52Aの周方向端面523Aより径方向外側の面と、接触している。また、マグネット52Aの少なくとも一方の周方向端面523Aは、柱状部71Aと、周方向に隙間を介して対向している。このため、仮に、一部のマグネット52Aが設計寸法より大きく形成されたとしても、当該マグネット52Aによって、柱状部71Aの変形は生じにくい。したがって、他のマグネット52Aの配置にも、支障が生じにくい。
<2.第2実施形態>
<2−1.モータの全体構成>
続いて、第2実施形態について説明する。
図2は、第2実施形態に係るモータ1の縦断面図である。本実施形態のモータ1は、自動車に搭載され、操舵装置の駆動力を発生させるために使用される。図2に示すように、モータ1は、静止部2と回転部3とを、有している。回転部3は、静止部2に対して、回転可能に支持されている。
本実施形態の静止部2は、ハウジング21、蓋部22、ステータユニット23、下軸受部24、および上軸受部25を、有している。
ハウジング21は、略円筒状の側壁211と、側壁の下部を塞ぐ底部212とを、有している。蓋部22は、ハウジング21の上部の開口を覆っている。ステータユニット23および後述するロータユニット32は、ハウジング21と蓋部22とに囲まれた内部空間に、収容されている。ハウジング21の底部212の中央には、下軸受部24を配置するための凹部213が、設けられている。また、蓋部22の中央には、上軸受部25を配置するための円孔221が、設けられている。
ステータユニット23は、駆動電流に応じて磁束を発生させる電機子である。ステータユニット23は、ステータコア41、インシュレータ42、およびコイル43を有する。ステータコア41は、例えば、複数の電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板により形成されている。ステータコア41は、円環状のコアバック411と、コアバック411から径方向内側へ向けて突出した複数本のティース412と、を有する。コアバック411は、ハウジング21の側壁212の内周面に、固定されている。各ティース412は、周方向に略等間隔に配列されている。
インシュレータ42は、絶縁体である樹脂からなり、ティース412に取り付けられている。各ティース412の上面、下面、および周方向の両端面は、インシュレータ42に覆われている。コイル43を構成する導線は、インシュレータ42を介して、各ティース412に巻かれている。インシュレータ42は、ティース412とコイル43との間に介在することによって、ティース412とコイル43とが電気的に短絡することを、防止している。なお、インシュレータ42に代えて、ティース412の表面に絶縁塗装が施されていてもよい。
下軸受部24および上軸受部25は、ハウジング21および蓋部22と、回転部3側のシャフト31との間に配置されている。本実施形態の下軸受部24および上軸受部25には、球体を介して外輪と内輪とを相対回転させるボールベアリングが、使用されている。ただし、ボールベアリングに代えて、すべり軸受や流体軸受等の他方式の軸受が、使用されていてもよい。
下軸受部24の外輪241は、ハウジング21の凹部211内に配置されて、ハウジング21に固定されている。また、上軸受部25の外輪251は、蓋部22の円孔221内に配置されて、蓋部22に固定されている。一方、下軸受部24および上軸受部25の内輪242,252は、シャフト31に固定されている。これにより、シャフト31は、ハウジング21および蓋部22に対して、回転可能に支持されている。
本実施形態の回転部3は、シャフト31と、ロータユニット32とを、有している。
シャフト31は、中心軸9に沿って延びる柱状の部材である。シャフト31は、上述した下軸受部24および上軸受部25に支持されつつ、中心軸9を中心として回転する。また、図2に示すように、シャフト31は、蓋部22より上方に突出した頭部311を有する。頭部311は、ギア等の動力伝達機構を介して、自動車の操舵装置に連結される。
ロータユニット32は、ステータユニット23の径方向内側に配置されて、シャフト31とともに回転する。本実施形態のロータユニット32は、ロータコア51、複数のマグネット52、マグネットホルダ53、および環状板54を有する。ロータユニット32の各部の詳細な構造については、後述する。
このようなモータ1において、静止部2のコイル43に駆動電流を与えると、ステータコア41の複数のティース412に、径方向の磁束が生じる。そして、ティース412とマグネット52との間の磁束の作用により、周方向のトルクが発生する。その結果、静止部2に対して回転部3が、中心軸9を中心として回転する。回転部3が回転すると、シャフト31に連結された操舵装置に、駆動力が伝達される。
<2−2.ロータユニットの構造>
続いて、ロータユニット32のより詳細な構造について、説明する。図3は、ロータユニット32の縦断面図である。図4は、ロータユニット32の斜視図である。図5は、ロータユニット32の上面図である。図6は、ロータユニット32の部分上面図である。図7は、ロータコア51およびマグネットホルダ53の部分上面図である。なお、図3は、図5のA−A断面に相当する。また、図4〜図6では、環状板54を取り付ける前の状態が、示されている。
ロータコア51は、中心軸9を包囲する筒状の部材である。本実施形態のロータコア51は、電磁鋼板を軸方向に積層させた積層鋼板からなる。ロータコア51は、略正多角柱状の外周面510を、有している。また、ロータコア51の外周面510には、径方向内側へ窪んだ複数の切り欠き511が、設けられている。切り欠き511は、ロータコア51の外周面510を構成する複数の平面の境界部において、軸方向に延びている。
ロータコア51の中央には、シャフト31が挿入される第1貫通孔61が、設けられている。また、第1貫通孔61の周囲には、後述するボス74が内部に形成される複数の第2貫通孔62が、設けられている。第1貫通孔61および複数の第2貫通孔62は、ロータコア51を軸方向に貫通している。
複数のマグネット52は、ステータユニット23の径方向内側において、周方向に配列されている。各マグネット52の径方向内側の面521は、ロータコア51の外周面510に接触している。また、各マグネット52の径方向外側の面522は、ステータユニット23と径方向に対向する磁極面となっている。複数のマグネット52は、N極の磁極面とS極の磁極面とが交互に並ぶように、周方向に略等間隔に配置されている。
また、マグネット52は、下面の周縁部に、面取り部525を有している。特に、マグネット52が焼結材料からなる場合には、マグネット52の欠け防止のために、このような面取り部525を設けることが、好ましい。図3に示すように、本実施形態では、面取り部525が、ロータコア51の下面より下方に位置している。したがって、ロータコア51の下端部付近の外周面510は、マグネット52の径方向内側の面521と、ほぼ隙間無く接触している。これにより、面取り部525に起因する磁気特性の低下が、抑制されている。
なお、マグネット52の上端部側においても、同様に、面取り部を、ロータコア51の上面より上方へ突出させてもよい。そのようにすれば、面取り部に起因する磁気特性の低下を、さらに抑制できる。
マグネットホルダ53は、マグネット52を保持する樹脂製の部材である。本実施形態のマグネットホルダ53は、複数の柱状部71、複数の壁部72、底部73、および複数のボス74を有している。ロータユニット32の製造時には、ロータコア51を予め金型の内部に挿入した状態で、金型の内部に溶融樹脂を射出する。すなわち、インサート成型を行う。これにより、マグネットホルダ53が成型されるとともに、ロータコア51とマグネットホルダ53とが固定される。
複数の柱状部71は、周方向に略等間隔に配列されている。各柱状部71は、複数のマグネット52のうち、隣り合うマグネット52の間において、軸方向に延びている。柱状部71の径方向内側の端縁部は、ロータコア51の切り欠き511の内部に、保持されている。また、柱状部71の下端部は、底部73と繋がっている。
壁部72は、柱状部71の径方向外側の端縁部から、周方向両側へ広がっている。マグネット52は、ロータコア51の外周面510と、壁部72の径方向内側の壁面721との間に、圧入されている。その結果、マグネット52の径方向内側の面521は、ロータコア51の外周面510に、接触している。また、マグネット52の径方向外側の面522は、壁部72の径方向内側の壁面721に、接触している。これにより、マグネット52が保持されている。
本実施形態では、壁部72の径方向の厚みが、柱状部71に近付くにつれて、拡大している。このような形状であれば、インサート成型時に、柱状部71から壁部72へ、溶融樹脂を流動させやすい。したがって、壁部72の先端部付近が、正確に成型される。その結果、壁面721によるマグネット52の保持が、より安定する。
図5および図6に示すように、マグネット52の径方向内側の面521は、径方向に直交する略平面となっている。また、マグネット52の径方向外側の面は、平面視において略円弧状の凸曲面522となっている。また、マグネット52は、周方向の両端部に、周方向端面523を、それぞれ有している。さらに、マグネット52は、凸曲面522の周方向の端辺と、周方向端面523の径方向外側の端辺とを繋ぐ傾斜面524を、有している。傾斜面524は、周方向端面523の径方向外側の端辺から、径方向外側へ向かうにつれてマグネット52の周方向中央へ近づくように、広がっている。
本実施形態では、マグネットホルダ53の壁面721が、マグネット52の凸曲面522と傾斜面524との双方に亘って、連続的に接触している。すなわち、マグネットホルダ53の壁面721は、マグネット52の周方向端面523より径方向外側の面に、接触している。モータ1の駆動時には、マグネット52に遠心力が掛かるが、マグネット52の径方向外側への飛び出しは、壁面721によって防止される。
また、図6に示すように、凸曲面522の曲率半径r1は、凸曲面522と中心軸9との距離r2より小さい。また、傾斜面524は、周方向に対して傾斜している。このため、凸曲面522および傾斜面524と壁面721とが接触すると、これらの接触部には、周方向の抗力成分が生じる。その結果、マグネット52の周方向の位置ずれも、抑制される。
また、マグネット52の周方向の両端部においては、周方向端面523と、マグネットホルダ53の柱状部71とが、周方向に隙間を介して対向している。このため、仮に、一部のマグネット52が、設計寸法より大きく形成されたとしても、当該マグネット52によって、柱状部71の変形は生じにくい。したがって、他のマグネット52の圧入にも、支障が生じにくい。また、隣り合うマグネット52同士が、柱状部71を介して互いに押し合う状態となることを、防止できる。その結果、各マグネット52の周方向の位置ずれが、より抑制される。すなわち、本実施形態の構造によれば、複数のマグネット52を、周方向に精度良く配置できる。
底部73は、ロータコア51およびマグネット52の下側に位置する円環状の部位である。複数の柱状部71は、底部73を介して、互いに繋がっている。ロータコア51の下面は、底部73の上面に、接触している。また、マグネット52の下面は、底部73の上面と、接触または僅かな隙間を介して軸方向に対向している。
また、図7に示すように、壁部72の下端部と、底部73との境界部には、柱状部71側へ向けて切り欠かれた空隙75が、設けられている。空隙75は、マグネット52が圧入される壁面721の下方において、底部73を軸方向に貫通している。仮に、マグネット52を圧入するときに、壁面721が削れて粉塵が生じたとしても、当該粉塵は、空隙75を介して底部73の下方へ排出される。このようにすれば、マグネット52の下面と底部73の上面との間に粉塵が挟まることを、抑制できる。したがって、粉塵によるマグネット52の軸方向の位置ずれを、抑制できる。
また、本実施形態では、上記の空隙75が形成されていることによって、壁部72の可撓性が向上されている。すなわち、空隙75が無い場合と比べて、マグネットホルダ53の壁部72は、径方向外側へ撓みやすい。このようにすれば、マグネット52を、底部73と接触するまで圧入することが、容易となる。その結果、ロータコア51と壁部72との間に、マグネット52をより安定的に保持できる。また、空隙75を形成することによって、マグネットホルダ53に使用される樹脂の量を低減でき、モータ1の製造コストをより抑えることができる。
また、本実施形態では、マグネットホルダ53の柱状部71の径方向外側の面に、軸方向に延びる溝711が設けられている。これにより、壁部72の可撓性が、さらに向上されている。壁部72の可撓性が向上すれば、マグネット52を、底部73と接触するまで圧入することが、より容易となる。また、壁部72に掛かる応力が分散されるため、マグネット52の圧入によって、壁部72に亀裂が生じることも、抑制される。
図8は、マグネット52の圧入時の様子を示す縦断面図である。図7および図8に示すように、壁面721は、マグネット52側へ向けて部分的に突出した凸部722を有している。圧入されたマグネット52は、壁面721のうち、凸部722から特に強い圧力を受け、他の部分から凸部722より弱い圧力を受ける。このようにすれば、圧入により強い圧力を受ける部分が、凸部722の付近に制限される。その結果、経年劣化や温度変化による壁部の損傷が、抑制される。また、ロータコア51と壁部72との間に、マグネット52が、より安定して保持される。
本実施形態では、凸部722が、壁面721の下端部付近に、位置している。ただし、凸部722は、壁面721の他の箇所に設けられていてもよい。例えば、凸部722が、壁面721の軸方向の中央付近に設けられていてもよい。
複数のボス74は、底部73の上面から、ロータコア51の第2貫通孔62を通って、上方へ延びている。各ボス74は、ロータコア51の上面より上方へ突出するボス頂部741を有している。また、環状板54は、中央に孔を有する略円板状の部材である。ロータコア51の上面は、環状板54の下面に、接触している。また、マグネット52の上面は、環状板54の下面と、接触または僅かな隙間を介して軸方向に対向している。複数のマグネット52の上方への位置ずれは、環状板54によって制限される。環状板54の材料には、例えば、樹脂や、非磁性の金属が使用される。
図9は、環状板54を取り付けるときの様子を示す縦断面図である。環状板54は、中央に設けられた孔の周囲に、複数の円孔541を有している。図9中に白抜き矢印で示したように、ボス頂部741は、これらの円孔541に、それぞれ挿入される。また、環状板54より上方へ突出したボス頂部741は、熱または超音波によって、環状板54の上面に溶着される。その結果、図3のように、ロータコア51およびマグネットホルダ53に対して、環状板54が固定される。
図10は、ボス頂部741付近の拡大縦断面図である。図10のように、ロータコア51は、第2貫通孔62の上端部付近に、鋼板の打ち抜き時に形成された突起512を有する場合がある。仮に、このような突起512に、環状板54の下面が接触すると、環状板54の傾きや位置ずれが、生じやすくなる。この点について、本実施形態では、ボス頂部741の外径が、ロータコア51の第2貫通孔62の内径より、大きくなっている。このため、ロータコア51の突起512は、ボス頂部741にモールドされる。このようにすれば、環状板54の下面が、突起512に接触することはない。したがって、ロータコア51の上面に、環状板54をより精度よく配置できる。
<3.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
図11は、一変形例に係るロータユニット32Bの部分上面図である。ただし、図11においては、環状板の図示が省略されている。この例では、マグネットホルダ53Bの壁部72Bの径方向の厚みが、柱状部71Bの近傍から壁部72Bの先端部に亘って、略一定となっている。このようにすれば、上記の第2実施形態より、壁部72Bの基端部付近の可撓性が、向上する。壁部72Bの可撓性が向上すれば、マグネット52Bを、より容易かつ安定的に圧入できる。また、壁部72Bに掛かる応力が分散されるため、マグネット52Bの圧入に伴う壁部72Bの損傷も、抑制される。
図12は、他の変形例に係るロータコア51Cおよびマグネットホルダ53Cの部分上面図である。図12の例では、マグネットホルダ53Cの底部73Cの上面に、凹部75Cが形成されている。凹部75Cは、底部73Cと、壁面721Cの下端部との境界部に位置している。仮に、マグネットを圧入するときに、壁面721Cが削れて粉塵が生じたとしても、当該粉塵は、凹部75C内に収容される。したがって、粉塵によるマグネットの軸方向の位置ずれを、抑制できる。
また、図12の例では、マグネットホルダ53Cの壁部72Cと底部73Cとが、凹部75Cを介して繋がっている。このため、壁部72Cの径方向外側への撓みが、抑制される。したがって、壁部72Cの下端部付近におけるマグネットの圧入強度を、向上させることができる。
マグネットは、必ずしも周方向の両端部において、柱状部から離間していなくてもよい。例えば、マグネットの一対の周方向端面のうちの一方が、マグネットホルダの柱状部と、接触していてもよい。各柱状部に接触するマグネットの数が1つ以下であれば、隣り合うマグネット同士が柱状部を介して押し合う状態を、避けることができる。したがって、マグネットの少なくとも一方の周方向端面が、柱状部と、周方向に隙間を介して対向していればよい。
マグネットは、フェライトマグネットであってもよく、ネオジムマグネットであってもよい。ただし、近年では、レアアースを含むネオジムマグネットの価格が高騰し、ネオジムマグネットを使用することが困難となっている。一方、フェライトの焼結磁石を使用する場合には、環状のマグネットを作製することが困難である。このため、フェライトマグネットを使用し、かつ、複数のフェライトマグネットを周方向に精度よく配列したいという技術的要求は高い。この点において、本発明は、特に有用である。
マグネットホルダは、上記のように、インサート成型で作製されたものであってもよく、ロータコアとは別に単独で成型されたものであってもよい。また、柱状部の数や、マグネットの数は、上記の実施形態と異なる数であってもよい。また、モータのシャフトに、複数のロータユニットが取り付けられていてもよい。
また、本発明のモータは、上記のような操舵装置用のモータであってもよく、自動車の他の部位に使用されるモータであってもよい。例えば、本発明のモータは、電気自動車の駆動力を発生させるためのモータであってもよい。また、本発明のモータは、電動アシスト自転車、電動バイク、家電製品、OA機器、医療機器等に使用されるモータであってもよい。
その他、各部材の細部の形状については、本願の各図に示された形状と、相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
<4.上記の実施形態から抽出される他の発明>
なお、「マグネットの上方への位置ずれを制限すること」を第1の課題として設定すれば、「柱状部」や「壁部」を必須要件とせず、それに代えて、「環状板」を必須要件とする発明を、上記の実施形態から抽出することができる。当該発明は、例えば、「静止部と、上下に延びる中心軸を中心として回転する回転部と、を有し、前記静止部は、複数のティースを有するステータコアと、前記ティースに巻かれた導線により構成されるコイルと、を有し、前記回転部は、前記コイルの径方向内側において、周方向に配列される複数のマグネットと、前記マグネットの径方向内側に位置するロータコアと、前記ロータコアとの間に前記マグネットを保持するマグネットホルダと、前記マグネットの上面に対向する下面を有する環状板と、を有し、前記マグネットホルダは、前記環状板より上方へ突出した頂部を有し、前記頂部が、前記環状板の上面に溶着されているモータ。」となる。
この発明によれば、環状板によって、マグネットの上方への位置ずれを、制限できる。また、マグネットホルダに対して、環状板が強固に固定される。なお、この発明に、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、組み合わせることも可能である。
本発明は、モータに利用できる。
1,1A モータ
2,2A 静止部
3,3A 回転部
9,9A 中心軸
21 ハウジング
22 蓋部
23 ステータユニット
24 下軸受部
25 上軸受部
31 シャフト
32,32B ロータユニット
41,41A ステータコア
42 インシュレータ
43,43A コイル
51,51A,51C ロータコア
52,52A,52B マグネット
53,53A,53B,53C マグネットホルダ
54 環状板
71,71A,71B 柱状部
72,72B,72C 壁部
73,73C 底部
74 ボス
75 空隙
75C 凹部
411 コアバック
412,412A ティース
510,510A 外周面
511 切り欠き
512 突起
522 凸曲面
523,523A 周方向端面
524 傾斜面
525 面取り部
711 溝
721,721A,721C 壁面
722 凸部
741 ボス頂部

Claims (14)

  1. 静止部と、
    上下に延びる中心軸を中心として回転する回転部と、
    を有し、
    前記静止部は、
    複数のティースを有するステータコアと、
    前記ティースに巻かれた導線により構成されるコイルと、
    を有し、
    前記回転部は、
    前記コイルの径方向内側において、周方向に配列される複数のマグネットと、
    前記マグネットに接触するロータコアと、
    前記ロータコアに固定されたマグネットホルダと、
    前記マグネットの上面に対向する下面を有する環状板と、
    を有し、
    前記ロータコアおよび前記マグネットホルダに対して、前記環状板が固定されているモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記マグネットホルダは、ロータコアの上面より上方へ突出した頂部を有し、
    前記環状板より上方において、前記頂部が、前記環状板の上面に溶着されているモータ。
  3. 請求項2に記載のモータにおいて、
    前記環状板は、円孔を有し、
    前記円孔に、前記頂部が挿入されているモータ。
  4. 請求項3に記載のモータにおいて、
    前記ロータコアは、軸方向に延びる貫通孔を有し、
    前記マグネットホルダは、
    前記マグネットの下面に対向する底部と、
    前記底部から、前記貫通孔を通って上方へ延びるボスと、
    を有し、
    前記ボスが、前記頂部を有するモータ。
  5. 請求項4に記載のモータにおいて、
    前記頂部の外径が、前記貫通孔の内径より大きいモータ。
  6. 請求項5に記載のモータにおいて、
    前記円孔の内径が、前記頂部の外径より小さく、かつ、前記貫通孔の内径より大きいモータ。
  7. 請求項5または請求項6に記載のモータにおいて、
    前記ロータコアは、前記貫通孔の上端部付近に突起を有し、
    前記突起は、前記頂部にモールドされているモータ。
  8. 請求項2から請求項7までのいずれかに記載のモータにおいて、
    前記マグネットホルダは、複数の前記頂部を有し、
    複数の前記頂部が、それぞれ、前記環状板の上面に溶着されているモータ。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれかに記載のモータにおいて、
    前記ロータコアは、前記マグネットの径方向内側に位置し、
    前記ロータコアと前記マグネットホルダとの間に、前記マグネットが保持されているモータ。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれかに記載のモータにおいて、
    前記ロータコアの上面は、前記環状板の下面に接触しているモータ。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれかに記載のモータにおいて、
    前記環状板の材料は、樹脂または非磁性の金属であるモータ。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれかに記載のモータにおいて、
    前記ロータコアは、電磁鋼板を軸方向に積層させた積層鋼板からなり、
    前記環状板の軸方向の厚さは、前記電磁鋼板の軸方向の厚さより薄いモータ。
  13. 請求項1から請求項12までのいずれかに記載のモータにおいて、
    前記マグネットホルダは、
    前記複数のマグネットのうち、隣り合うマグネットの間において、軸方向に延びる柱状部と、
    前記柱状部から周方向に広がる壁面と、
    を有し、
    前記壁面は、前記マグネットの前記周方向端面より径方向外側の面と接触し、
    前記マグネットの少なくとも一方の前記周方向端面は、前記柱状部と、周方向に隙間を介して対向しているモータ。
  14. 請求項13に記載のモータにおいて、
    前記マグネットホルダは、樹脂製の部材であり、
    前記マグネットの一方の前記周方向端面は、前記柱状部と、周方向に隙間を介して対向し、
    前記マグネットの他方の前記周方向端面は、前記柱状部と、接触しているモータ。
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