JP2017034035A - 圧電素子、振動装置及び塵埃除去装置 - Google Patents

圧電素子、振動装置及び塵埃除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧電素子が取り付けられた対象物の振動を大きくする。
【解決手段】圧電素子10は、振動板の1つの主面に取り付けられ、電圧印加により長手方向に伸縮振動して振動板を振動させる平板かつ長尺の形状を有する基体部11を備える。そして、圧電素子10は、基体部11の短手方向の断面長が、基体部11の長手方向の中心付近よりも端部においてより短い。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧電素子、振動装置及び塵埃除去装置に関する。
電気的エネルギーと機械的エネルギーとを可逆的に変換する圧電効果と呼ばれる特性を有する圧電素子がある。圧電素子は、電気機械エネルギー変換素子とも呼ばれる。圧電素子は、印加電圧により振動し、圧電素子が固着された対象物を振動させる。圧電素子は、カメラの塵埃除去装置、カメラのレンズ用モータ、圧電ブザー、画面タッチに応じてタッチ部分を振動させる触感伝達装置等に用いられる。
特開2011−114587号公報 特許第4282226号明細書
しかしながら、上記技術では、圧電素子内で振動しない部分が存在するため、取り付けられた対象物も振動しない部分(節)が存在するという問題がある。例えば、レンズ交換式のカメラの塵埃除去装置の場合、塵埃除去のためにカメラのフィルム又はセンサの上面側の光学フィルタに圧電素子が固着される。そして、圧電素子は、光学フィルタを振動させて、光学フィルタに付着した塵埃を除去する。しかし、上記技術では、光学フィルタ内で振動しない部分(節)が存在するため、この部分に塵埃が付着した場合、振動せず除去できないという問題がある。
一つの実施形態として、圧電素子が取り付けられた対象物の全領域を振動させる圧電素子、振動装置及び塵埃除去装置を提供することを目的とする。
一つの実施形態において、圧電素子は、振動板の1つの主面に取り付けられ、電圧印加により第1の方向に伸縮振動して振動板を振動させる平板状の基体部を備える。そして、基体部が非矩形であり、電圧印加による基体部の共振ピークが、電圧印加以外による基体部の共振ピークと一致する。
一実施形態は、例えば、圧電素子が取り付けられた対象物の全領域を振動させることができる。
図1は、実施形態に係る振動装置の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係る圧電素子の一例を示す図である。 図3は、実施形態に係る振動装置における圧電素子及び振動板の振動の一例を示す図である。 図4は、実施形態に係る圧電素子及び振動板の共振周波数の一例を示す図である。 図5は、実施形態に係る圧電素子の共振周波数をシフトさせた場合の振動板の共振周波数の変化の一例を示す図である。 図6は、その他の実施形態に係る圧電素子の一例を示す図である。 図7は、実施形態の適用例の一例を示す図である。 図8は、実施例及び従来例における振動板の変位観測の座標系の一例を示す図である。 図9は、実施例1及び実施例2と、従来例1における振動板の変位量を比較する一例を示す図である。 図10は、従来例1〜3において、圧電素子の面積に応じた変位量を比較する一例を示す図である。
以下に、開示技術に係る圧電素子、振動装置及び塵埃除去装置の実施形態の一例を図面に基づいて説明する。以下の実施形態において、図を参照して説明する「上」「下」「左」「右」「前」「後」等は、相対的位置を示すに過ぎない。なお、以下の実施形態は、一例を示すに過ぎず、開示技術を限定するものではない。
(実施形態に係る振動装置)
図1は、実施形態に係る振動装置の一例を示す図である。実施形態に係る振動装置1は、圧電素子10、振動板20を有する。圧電素子10は、振動板20の上面の1つの端部に沿って振動板20上に取り付けられる、平板かつ長尺の圧電素子である。
圧電素子10は、基体部11、電極12、電極13を有する。基体部11は、印加電圧に応じて電気エネルギーを機械エネルギーへ変換する、例えば圧電セラミックスである。電極12は、振動板20上に取り付けられる基体部11の下面から基体部11の1つの端部に沿って折り返され基体部11の下面の反対面である上面の部分まで配置される。電極13は、基体部11の上面の部分に配置される。基体部11の上面において、電極12及び電極13の間には、スリットが設けられる。
圧電素子10は、基体部11に電極12及び電極13が配置された状態で振動板20上に取り付けられる。すなわち、圧電素子10は、振動板20上に取り付けられる状態であっても、基体部11の下面と接触する電極12の一部が基体部11の上面に引き出されるため、電極12及び電極13間に電圧を印加することができる。そして、圧電素子10は、電極12及び電極13間に電圧が印加されると、基体部11の厚さ方向に電圧が印加されることになり、圧電効果により基体部11の長手方向に伸縮振動する。例えば、長手方向が、第1の方向であり、後述の短手方向が、第1の方向と垂直な第2の方向である。
振動板20には、圧電素子10が上面の1つの端部に沿って、電圧印加による圧電素子10の振動が伝達するように取り付けられる。例えば、圧電素子10は、振動板20の上面の1つの端部に沿って固着される。振動板20は、圧電効果による圧電素子10の伸縮振動が伝搬して振動する。
なお、(a)方向から見た圧電素子10の面を、圧電素子10の上面と呼ぶ。また、(b)方向から見た圧電素子10の面を、圧電素子10の左側面と呼ぶ。また、(c)方向から見た圧電素子10の面を、圧電素子10の右側面と呼ぶ。また、(d)方向から見た圧電素子10の面を、圧電素子10の後面と呼ぶ。また、(e)方向から見た圧電素子10の面を、圧電素子10の前面と呼ぶ。また、(f)方向から見た圧電素子10の面を、圧電素子10の下面と呼ぶ。
(実施形態に係る圧電素子)
図2は、実施形態に係る圧電素子の一例を示す図である。図2の(a)〜(f)は、それぞれ、図1に示す(a)〜(f)の方向から見た圧電素子10の上面図、左側面図、右側面図、背面図、前面図、後面図である。図2において、ライン50は、圧電素子10の前後の長手方向の各中心を通過する中心線である。
図2に示すように、圧電素子10は、長手方向の長さがW、厚みがHである。また、図2に示すように、圧電素子10は、短手方向の長さが、長手方向のライン50付近においてL1であり、ライン50付近から長手方向の左右の端部へ近付くに従って前後均等に徐々に短くなり、各端部においてL1から前後にそれぞれDだけ短いL2となる。つまり、圧電素子10は、長辺及び短辺の長さがそれぞれW及びL1の矩形の各頂点を、各頂点から距離Dの短辺上の点と、長辺及びライン50の交点とを結んだ直線に沿って切り欠いた形状である。言い換えると、圧電素子10は、菱形の長手方向の各両端が同一長だけ切り取られ、長手方向の長さがWとなり、短手方向の長さが中心付近でL1、両端でL2となる六角形である。
また、図2に示すように、圧電素子10は、基体部11の下面から右端に沿って折り返されて右端からE1の距離までの上面に配置される折り返し電極である電極12を有する。また、図2に示すように、圧電素子10は、基体部11の上面に配置される電極13を有する。電極12及び電極13の間には、幅E2のスリットが設けられる。
(実施形態に係る圧電素子及び振動板の振動)
図3は、実施形態に係る振動装置における圧電素子及び振動板の振動の一例を示す図である。図3に示すように、圧電素子10は、厚さ方向に電圧が印加されると、圧電効果により長手方向Aに伸縮振動する。そして、振動板20は、圧電素子10が固着された1つの端部付近において、圧電素子10の長手方向Aの伸縮振動に伴って、圧電素子10の長手方向Aに伸縮振動する。そして、振動板20の1つの端部付近における伸縮振動が、振動板20において方向Bに伝搬することにより、振動板20の全体が振動する。
(実施形態に係る圧電素子及び振動板の共振周波数)
図4は、実施形態に係る圧電素子及び振動板の共振周波数の一例を示す図である。図4は、横軸を周波数[Hz]とし、縦軸を振動板20の変位量d[nm]とした場合を示す。図4に示す例では、圧電素子10の共振周波数のピークをp1、振動板20の共振により圧電素子10が振動し発電することによる共振周波数のピークをp2とする。すなわち、ピークp2は、圧電素子10の振動により共振する振動板20の振動による圧電素子10の共振周波数である。言い換えると、ピークp1は圧電素子10の電圧印加による共振ピークであり、ピークp2は圧電素子10の電圧印加以外による共振ピークである。
圧電素子10の共振周波数のピークp1は、圧電素子10のサイズが小さいほど、より高い周波数となるが、最大変位量はより小さくなる。つまり、ピークp1は、圧電素子10の平置き面積に応じて、より高い周波数へシフトするが、パワーはより小さくなる。また、ピークp1は、圧電素子10の形状が、圧電素子10の短手方向の長さが、長手方向の中心付近から長手方向の左右の端部へ近付くに従って前後均等に徐々に短くなり、各端部において最小となる形状であると、より高い周波数へシフトする。つまり、ピークp1は、圧電素子10の形状を、圧電素子10の短手方向の長さが、長手方向の中心付近で最大とし、長手方向の左右の端部で最小とし、圧電素子10において振動の際に発生する応力を長手方向の中心付近に集中させると、より高い周波数へシフトする。
一方、振動板20の共振周波数のピークp2は、圧電素子10の振動により振動板20が振動し、振動板20の振動により圧電素子10が振動して発電することによる共振ピークであり、圧電素子10の平置き面積に関わらず一定である。
このことから、圧電素子10の形状を、所定の矩形から平置きの面積を変えず、圧電素子10の短手方向の長さが、長手方向の中心付近から長手方向の左右の端部へ近付くに従って前後均等に徐々に短くなり、各端部において最小となる所定形状とする。以下、所定形状を、略ひし形と呼ぶ。すると、圧電素子10の共振周波数のピークは、パワーを低下させることなく、より高い周波数へシフトする。
図5は、実施形態に係る圧電素子の共振周波数をシフトさせた場合の振動板の共振周波数の変化の一例を示す図である。図5の(a1)及び(b1)に示す例では、圧電素子10の形状が矩形である場合である。また、図5の(a2)及び(b2)に示す例では、圧電素子10の形状が略ひし形である場合である。
図5の(a1)及び(a2)に示す例では、圧電素子10に印加する交流電圧の位相が90(90+360×t、tは整数)degであり、圧電素子10の共振周波数のピークをp11、圧電素子10の振動による振動板20の共振周波数のピークをp21〜p24とする。また、図5の(b1)及び(b2)に示す例では、圧電素子10に印加する交流電圧の位相が40(40+360×t)degであり、圧電素子10の共振周波数のピークをp12、圧電素子10の振動による振動板20の共振周波数のピークをp25〜p28とする。
図5の(a1)及び(a2)に示すように、圧電素子10に印加する交流電圧の位相が90(90+360×t、tは整数)degのとき、圧電素子10の形状を略ひし形とすると、圧電素子10の共振周波数のピークp11が、振動板20の共振周波数のピークp23と同一になる。この場合、振動板20は、圧電素子10の振動により、共振周波数のピークp23−1において、(ピークp11の変位量+ピークp23の変位量)と等しい変位量dで振動する。よって、図5の(a3)に示すように、圧電素子10に印加する交流電圧の位相が90(90+360×t)degのとき、振動板20を上方から見た場合に、変位量dが100nm程度となる部分が現れる。
一方、図5の(b1)及び(b2)に示すように、圧電素子10に印加する交流電圧の位相が40(40+360×t、tは整数)degのとき、圧電素子10の形状を略ひし形とすると、圧電素子10の共振周波数のピークp12が、振動板20の共振周波数のピークp27と同一になる。この場合、振動板20は、圧電素子10の振動により、共振周波数のピークp27−1において、(ピークp12の変位量+ピークp27の変位量)と等しい変位量dで振動する。よって、図5の(b3)に示すように、圧電素子10に印加する交流電圧の位相が40(40+360×t、tは整数)degのとき、振動板20を上方から見た場合に、変位量dが概ね50nm以下程度となる。
よって、図5の(a3)及び(b3)によると、圧電素子10に印加する交流電圧の位相が90(90+360×t、tは整数)deg、40(40+360×t)degのとき、振動板20を上方から見た場合に、変位量dの分布が異なる。すなわち、振動板20は、圧電素子10に印加する交流電圧の位相が90(90+360×t)degのときと、40(40+360×t)degのときで、異なる振動モードで振動する。
以上から、実施形態は、圧電素子10の共振周波数のピークが、振動板20の共振周波数のピークと同一になるように圧電素子10の形状を略ひし形とすると、振動板20は、より大きく変動する、又は、異なる位相で異なる振動モードで振動する。
(その他の実施形態)
(1)圧電素子の形状について
上記実施形態において、圧電素子10は、短手方向の長さが、長手方向の中心付近から長手方向の左右の端部へ近付くに従って前後均等に徐々に短くなり、各端部において最小となる六角形であるとした。しかし、これに限らず、例えば図6に示す圧電素子10aのように、短手方向の長さが、長手方向の中心付近から長手方向の左右各方向へΔの部分は一定であり、長手方向の左右各方向へΔの部分から左右の端部へ近付くに従って前後均等に徐々に短くなり、各端部において最小となる八角形であってもよい。あるいは、圧電素子10の形状は、非矩形であり、圧電素子10の電圧印加による共振ピークp1が、圧電素子10の電圧印加以外による共振ピークp2と一致する形状であれば、いずれであってもよい。その他、圧電素子は、例えば、円又は楕円、あるいは、図2に示す六角形又は図6に示す八角形の辺のうち最長の辺を直線から曲線に置き換えた形状であってもよい。もしくは、圧電素子は、例えば、図2に示す六角形又は図6に示す八角形の辺のうち少なくともいずれかの辺を直線から曲線に置き換えた形状であってもよい。いずれの場合も、例えば、圧電素子の伸縮振動方向が第1の方向であり、第1の方向と垂直な方向が第2の方向である。
(2)圧電素子の素材について
上記実施形態において、圧電素子10は、圧電セラミックスを含んで構成されるとした。しかし、これに限らず、圧電素子10は、圧電効果の特性を有する圧電材料であればいずれを含んで構成されてもよい。また、圧電素子10は、圧電材料に加え、金属板、弾性振動体等を含んで構成されてもよい。
(実施形態の適用例)
図7は、実施形態の適用例の一例を示す図である。図7は、実施形態をカメラのイメージセンサの受光部40を被覆する2層の光学ローパスフィルタ20a、30のうち、外部の塵が付着する表層部の光学ローパスフィルタ20aを振動板20とするカメラの塵埃除去装置に適用した場合を示す。光学ローパスフィルタ20aの略矩形の一つの端部の辺に沿って圧電素子10が固着される。圧電素子10は、電圧が印加されることにより伸縮振動し、伸縮振動により光学ローパスフィルタ20aが振動する。光学ローパスフィルタ20aの振動により、光学ローパスフィルタ20aの表面に付着した塵を、光学ローパスフィルタ20aの表面から除去できる。その他、圧電素子10は、圧電ブザー、画面タッチに応じてタッチ部分を振動させる触感伝達装置等に適用可能である。また、実施形態は、カメラに限らず、ファクシミリ装置、スキャナ、プロジェクタ、複写機、レーザビームプリンタ、インクジェットプリンタ、レンズ、双眼鏡、画像表示装置、その他の種々の装置が備える、対象機器を塵埃から保護する振動板に付着した塵埃を圧電素子及び振動板の振動により除去する塵埃除去装置に適用可能である。
以下、実施形態の実施例1〜2を、従来例1〜3と比較しつつ説明する。図8は、実施例及び従来例における振動板の変位観測の座標系の一例を示す図である。図8に示すように、略矩形の振動板20の1つの角の上面側を原点とし、圧電素子10の交差する2つの辺に沿ってx軸及びy軸を取り、圧電素子10の厚み方向をz軸とする。実施例1〜2及び従来例1〜3において、x軸の正方向は、振動板20において圧電素子10が固着され伸縮振動する方向である。また、y軸の正方向は、圧電素子10の伸縮振動による振動板20の振動が伝搬する方向である。z軸の正方向は、圧電素子10の厚み方向である。このようなxyz座標系を取った場合、振動板20の振動による振幅方向の変位量dは、z軸方向の変位量となる。
なお、実施例1〜2及び従来例1〜3に係る圧電素子、電極、光学ローパスフィルタの物性は、下記(表1)に示すとおりである。すなわち、圧電素子10の基体部11は、素材がP31(FDK素材)であり、面積が56m、厚みが0.5mmとした。また、基体部11は、物性が密度7.7×10kg/m、誘電率、機械的品質係数Qm、誘電正接tanδ、圧電定数d、弾性コンプライアンス定数sが、P31のカタログ値であるとした。また、圧電素子10の電極12及び電極13は、素材がAg、厚みが0.02mmとした。また、電極12及び電極13は、物性が、密度1.05×10kg/m、ヤング率7.32×1010Pa、ポアソン比3.8×10−1とした。また、電極12の電位はGNDすなわち0Vとし、電極13の電位は16Vとした(電気壁)。電極12は、基体部11の1つの端部に沿った基体部11の下面から上面への折り返し部分が2.5mmであり、電極13となすスリット幅が0.5mmとした。また、振動板20は、光学水晶又は防塵コートが施された光学水晶である光学ローパスフィルタとした例であり、30×28.5mmの矩形であり、素材をガラスとした。また、振動板20は、物性が密度2.77×10kg/m、ヤング率が7.31×1010Pa、ポアソン比1.7×10−1とした。
図9は、実施例1及び実施例2と、従来例1における振動板の変位量を比較する一例を示す図である。また、図10は、従来例1〜3において、圧電素子の面積に応じた変位量を比較する一例を示す図である。図9に示す従来例1は、圧電素子を、28×2mmの矩形、面積56m、周辺長60mmとした場合を示す。また、図9に示す実施例1は、圧電素子を、図2に示すDが0.2mmの略ひし形、面積56m、周辺長59.2mmとした場合を示す。また、図9に示す実施例2は、圧電素子を、図2に示すDが0.4mmの略ひし形、面積56m、周辺長59.0mmとした場合を示す。
実施例1及び実施例2は、従来例1と比較して、共振周波数がより高周波数へシフトし、共振周波数の最大変位量が増大した。特に実施例2は、40(40+360×t、tは整数)degのときに、従来例1と比較して、変位量dの最大量が20nm程度から100nm程度へ増大した。これに伴い、実施例1及び実施例2は、従来例1と比較して、位相90(90+360×t)deg、40(40+360×t)degともに、変位量dが略0である波の“節”の部分が減少し、変位量dが最大となる波の“腹”の部分が増大した。また、実施例1及び実施例2は、従来例1と比較して、位相が90(90+360×t)degである場合と、40(40+360×t)degである場合とで、波の“節”の出現パターンが異なった。これは、実施例1及び実施例2では、異なる位相で異なる振動モードが出現することを示し、異なる振動モードで効率的に塵を除去できることを示す。
なお、図10に示す従来例1は、図9に示す従来例1と同一である。また、図10に示す従来例2は、圧電素子を、面積47.6m、周辺長59.4mmの矩形とした場合を示す。また、図10に示す従来例3は、圧電素子を、面積39.2m、周辺長58.8mmの矩形とした場合を示す。すなわち、従来例2及び従来例3は、従来例1と比較して、圧電素子の形状は矩形のままとし、面積を小さくしたものである。従来例2及び従来例3は、従来例1と比較して、位相90(90+360×t)degの場合に、変位量dの最大量が減少した。すなわち、従来例1〜3において、圧電素子の面積が小さくなるほど、振動板の変位量dが減少した。また、図9に示す実施例1及び実施例2は、従来例2及び従来例3と比較しても、位相90(90+360×t)deg、40(40+360×t)degともに、変位量dが略0である波の“節”の部分が減少し、変位量dが最大となる波の“腹”の部分が増大することが分かった。また、図9に示す実施例1及び実施例2は、従来例2及び従来例3と比較しても、位相が90(90+360×t)degである場合と、40(40+360×t)degである場合とで、波の“節”の出現パターンが異なることが分かった。
カメラ等の光学機器は、撮像素子の分解能が向上するにつれて、光学系に付着する塵埃が撮像画像に及ぼす影響が大きくなってきている。例えば、ビデオカメラ、スチルカメラに用いられる撮像素子の分解能がめざましく向上してきている。このため、撮像素子の近くに配置される赤外線カットフィルタ、光学ローパスフィルタ等の光学部品に、外部からの塵埃や内部における機械的摩擦により発生する摩耗粉塵等が付着すると、撮像素子で像のボケが少ないので、撮像画像に塵埃等が写り込んでしまう。しかし、光学部品に圧電素子を単純に貼付しただけでは、圧電素子の振動により光学部品を振動させて光学部品に付着した塵埃等を除去する際に、光学部品の振動変位量が0となる波の“節”部分が多く存在し、塵埃除去効果が低い。また、波の“節”部分の発生を緩和するために圧電素子を複数に分割すると、各圧電素子の面積が小さくなるため振動のパワーが減少する。その結果、全体として振動のパワーが減少して塵埃除去効果が低下する。従来例1〜3は、圧電素子の面積を小さくした際の問題点を示している。
そして、実施例1〜2を含む実施形態は、かかる従来技術の問題点を克服し、圧電素子を分割せず、圧電素子の面積を変えず、圧電素子の共振周波数が対象物の共振周波数と等しくなるように圧電素子の周辺長を短くする、つまり圧電素子の形状を変更することで、塵埃除去を最も要する対象物の中心部付近に、より強い振動を発生させることができる。すなわち、実施例1〜2を含む実施形態は、圧電素子が発生させた振動エネルギーを対象物の所定部分に与え、所定部分を集中してより強く振動させることができる。また、実施例1〜2を含む実施形態は、位相により振動エネルギーを与える対象物の所定部分を変化させるので、複数の振動モードで効率的に対象物に付着した塵埃等を除去することができる。
上記の実施例を含む実施形態に係る圧電素子、振動装置及び塵埃除去装置の各部は、設計に応じて、適宜変更してもよい。また、上記の実施例を含む実施形態に係る圧電素子、振動装置及び塵埃除去装置の各部を組合せ、代替、省略、形状変更、位置変更して構成した圧電素子、振動装置及び塵埃除去装置も、開示技術に係る圧電素子、振動装置及び塵埃除去装置に含まれる。
10 圧電素子
11 基体部
12、13 電極
20 振動板

Claims (6)

  1. 振動板の1つの主面に取り付けられ、電圧印加により第1の方向に伸縮振動して前記振動板を振動させる平板状の基体部を備え、
    前記基体部が非矩形であり、前記電圧印加による前記基体部の共振ピークが、前記電圧印加以外による前記基体部の共振ピークと一致する
    ことを特徴とする圧電素子。
  2. 前記基体部の前記第1の方向と垂直な第2の方向の断面長が、前記基体部の前記第1の方向の中心付近よりも端部においてより短い
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧電素子。
  3. 前記基体部の前記第2の方向の断面長は、前記中心付近から前記端部へ近付くに従ってより短い
    ことを特徴とする請求項2に記載の圧電素子。
  4. 前記基体部の前記第2の方向の断面長が、前記中心付近から前記端部へ近付くに従って一定の比率でより短くなる
    ことを特徴とする請求項3に記載の圧電素子。
  5. 振動板と、
    請求項1〜4のいずれか1つに記載の、1以上の圧電素子と
    を備えることを特徴とする振動装置。
  6. 機器を塵埃から保護する振動板と、
    請求項1〜4のいずれか1つに記載の、1以上の圧電素子と
    を備えることを特徴とする塵埃除去装置。
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