JP2017033628A - 固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システム - Google Patents

固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】一部の燃料電池セルにかかる負担を抑制し、高い発電量を長時間維持することができる固体酸化物形燃料電池スタックを提供することを目的とする。【解決手段】固体酸化物形燃料電池スタック30は、筒状に形成され、燃料ガスが内側を流れる燃料極層72aと、燃料極層72aの外側に積層され、酸化剤ガスのガス雰囲気中に設けられる空気極層72cと、燃料極層72aと空気極層72cとの間に挟まれた電解質層72bと、を備えた複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72と、筒状に形成され、酸化剤ガスが内側を流れる内側流路71bおよび酸化剤ガスを内側流路71bから外側に導出する導出部71cを備えたガス導出管71と、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72全てをガス導出管71の外周面に接合する第一接合部73と、を備えたセルユニット70を複数備え、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、互いに平行かつ並列に配設されている。【選択図】 図4

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システムに関する。
固体酸化物形燃料電池スタックの一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。固体酸化物形燃料電池スタックは、特許文献1の図24に示すように、円筒形状からなる複数の小型セルをその中心軸に沿って一直線状に配置し、互いに電気的に直列接続してなる連結円筒型の燃料電池セル300(特許文献1の図9参照)、複数の燃料電池セル300を互いに電気的に接続し、併設することにより形成された燃料電池セル集合体500、燃料電池セル集合体500の中央部に配設され、燃料電池セル300に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給管800、および、燃料電池セル集合体500を側方から囲むように配設されたハウジング100を備えている。
また、燃料電池セル集合体500は、酸化剤ガス供給管800を囲むように配設され、燃料電池セル300を互いに電気的に並列に接続してなる複数の並列ユニットPU1,PU2を備えている。並列ユニットPU1,PU2は、互いに電気的に直列に接続されている。それぞれの並列ユニットPU1,PU2内において、燃料電池セル300は、酸化剤ガス供給管800から、ハウジング100の側壁に向かう方向に沿って並ぶように配設されている。
内側に配設された燃料電池セル300は、外側に配設された燃料電池セル300によって囲まれているため、外側に配設された燃料電池セル300に比べて発電時における温度が高くなることにより、熱的負荷が大きくなる。これに対して、上述したように、並列ユニットPU1,PU2を構成することにより、各並列ユニットPU1,PU2には、熱的負荷が大きい燃料電池セル300と熱的負荷が小さい燃料電池セル300とがバランス良く含まれる。よって、固体酸化物形燃料電池スタックを構成する燃料電池セル300全体に熱的負荷が分散されるため、固体酸化物形燃料電池スタックの発電性能を長期間に亘って維持することができる。
特開2013−182708号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されている固体酸化物形燃料電池スタックにおいては、酸化剤ガス供給管800が固体酸化物形燃料電池スタックの中央部に配設されているため、内側の燃料電池セル300と外側の燃料電池セル300との間にて、各燃料電池セル300に到達する酸化剤ガスの流量が異なる。このため、内側の燃料電池セル300と外側の燃料電池セル300との間に発電量の差が発生して、一部の燃料電池セル300に負担がかかるため、高い発電量を長時間維持できなくなる問題が生じる。
そこで、本発明は、上述した課題を解消するためになされたもので、一部の燃料電池セルにかかる負担を抑制し、高い発電量を長時間維持することができる固体酸化物形燃料電池スタックを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る固体酸化物形燃料電池スタックは、筒状に形成され、燃料ガスおよび酸化剤ガスの一方のガスが内側を流れる内側電極層と、内側電極層の外側に積層され、燃料ガスおよび酸化剤ガスの他方のガス雰囲気中に設けられる外側電極層と、内側電極層と外側電極層との間に挟まれた電解質層と、を備えた複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルと、筒状に形成され、他方のガスが内側を流れる内側流路および他方のガスを内側流路から外側に導出する導出部を備えたガス導出管と、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル全てを、ガス導出管の外周面に接合する第一接合部と、を備えたセルユニットを一または複数備え、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルは、互いに平行かつ並列に配設されている。
これによれば、第一接合部が、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル全てをガス導出管の外周面に接合し、固体酸化物形燃料電池筒状セルは、互いに平行かつ並列に配設されている。よって、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルの外側電極層に導出されるガス導出管の導出部からの燃料ガスおよび酸化剤ガスの他方のガスの流量をおよそ均一とすることができる。これにより、各固体酸化物形燃料電池筒状セルの発電環境をおよそ均一にすることができる。したがって、一部の固体酸化物形燃料電池筒状セルにかかる負担が抑制されるため、固体酸化物形燃料電池スタックの発電性能が長期間に亘って維持される。
本発明による固体酸化物形燃料電池システムの第一実施形態を示す概要図である。 図1に示す固体酸化物形燃料電池モジュールを示す概要図である。 図2に示す固体酸化物形燃料電池スタックの平面図である。 図3に示すIV−IV線に沿ったセルユニットの断面図である。 本発明による第二実施形態に係る固体酸化物形燃料電池モジュールを示す概要図である。 本発明の各実施形態の変形例に係る第一集電部材を示すセルユニットの径方向断面図である。
<第一実施形態>
(固体酸化物形燃料電池システム1)
以下、本発明による固体酸化物形燃料電池システムの第一実施形態について説明する。図1に示すように、この固体酸化物形燃料電池システム1は、発電ユニット10および貯湯槽21を備えている。
発電ユニット10は、筐体10a、固体酸化物形燃料電池モジュール11、熱交換器12、電力変換装置13、水タンク14、制御装置15を備えている。固体酸化物形燃料電池モジュール11、熱交換器12、電力変換装置13、水タンク14、制御装置15は、筐体10a内に収容されている。
固体酸化物形燃料電池モジュール11は、後述するように固体酸化物形燃料電池スタック30を少なくとも含んで構成されるものである。固体酸化物形燃料電池モジュール11は、改質用原料、改質水およびカソードエア(酸化剤ガス)が供給されている。具体的には、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、一端が供給源Gsに接続されて改質用原料が供給される改質用原料供給管11aの他端が接続されている。改質用原料供給管11aは、原料ポンプ11a1が設けられている。さらに、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、一端が水タンク14に接続されて改質水が供給される水供給管11bの他端が接続されている。水供給管11bは、改質水ポンプ11b1が設けられている。さらに、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、一端がカソードエアブロワ11c1に接続されてカソードエアが供給されるカソードエア供給管11cの他端が接続されている。
熱交換器12は、固体酸化物形燃料電池モジュール11から排気される燃焼排ガスが供給されるとともに貯湯槽21からの貯湯水が供給され、燃焼排ガスと貯湯水とが熱交換する熱交換器である。具体的には、貯湯槽21は、貯湯水を貯湯するものであり、貯湯水が循環する(図にて矢印の方向に循環する)貯湯水循環ライン22が接続されている。貯湯水循環ライン22上には、下端から上端に向かって順番に貯湯水循環ポンプ22aおよび熱交換器12が配設されている。
熱交換器12は、固体酸化物形燃料電池モジュール11からの排気管11dが接続(貫設)されている。熱交換器12は、水タンク14に接続されている凝縮水供給管12aが接続されている。熱交換器12において、固体酸化物形燃料電池モジュール11からの燃焼排ガスは、排気管11dを通って熱交換器12内に導入され、貯湯水との間で熱交換が行われ冷却されるとともに燃焼排ガス中の水蒸気が凝縮される。冷却後の燃焼排ガスは排気管11dを通って外部に排出される。また、凝縮された凝縮水は、凝縮水供給管12aを通って水タンク14に供給される。なお、水タンク14は、凝縮水をイオン交換樹脂によって純水化するようになっている。
上述した熱交換器12、貯湯槽21および貯湯水循環ライン22から、排熱回収システム20が構成されている。排熱回収システム20は、固体酸化物形燃料電池モジュール11の排熱を貯湯水に回収して蓄える。
さらに、電力変換装置13は、固体酸化物形燃料電池スタック30から出力される直流電圧を入力し所定の交流電圧に変換して、交流の系統電源16aおよび外部電力負荷16c(例えば電化製品)に接続されている電源ライン16bに出力する。また、電力変換装置13は、系統電源16aからの交流電圧を電源ライン16bを介してあるいは固体酸化物形燃料電池スタック30の直流電圧を入力し所定の直流電圧に変換して補機(各ポンプ、ブロワなど)や制御装置15に出力する。なお、制御装置15は、補機を駆動して固体酸化物形燃料電池システム1の運転を制御する。
(固体酸化物形燃料電池モジュール11)
固体酸化物形燃料電池モジュール11は、固体酸化物形の燃料電池モジュールである。固体酸化物形燃料電池モジュール11は、図2に示すように、ケーシング11e、固体酸化物形燃料電池スタック30、蒸発部40、改質部50および燃焼部60を備えている。なお、本明細書においては説明の便宜上、図2における上側および下側をそれぞれ固体酸化物形燃料電池モジュール11の上方および下方とし、同じく左側および右側をそれぞれ固体酸化物形燃料電池モジュール11の前方および後方とし、同じく紙面手前側および紙面奥側を、それぞれ固体酸化物形燃料電池モジュール11の左方および右方として説明する。また、図2乃至図5には、各方向を示す矢印を示している。
ケーシング11eは、断熱性材料で箱状に形成されている。蒸発部40および改質部50は、固体酸化物形燃料電池スタック30の上方に位置するように配設されている。
(固体酸化物形燃料電池スタック30)
固体酸化物形燃料電池スタック30は、複数(本実施形態においては8つ)のセルユニット31(70)、複数の接続部材32、電流引出部材33a,33b、第一マニホールド34および第二マニホールド35を備えている。
複数のセルユニット70は、第一マニホールド34上に立設されている。セルユニット70は、図3に示すように、前後方向に沿って平行に二列に並べられている。また、複数のセルユニット70は、後述するガス導出管71が、第二マニホールド35と接続するように配設されている。セルユニット70は、図4に示すように、ガス導出管71、複数(本実施形態は5つ)の固体酸化物形燃料電池筒状セル72、第一接合部73、第二接合部74、第一集電部材75(本発明の集電部材に相当)、第二集電部材76および支持板77を備えている。
ガス導出管71は、筒状に形成され、本体部71a、内側流路71bおよび導出部71cを備えている。
本体部71aは、例えばアルミナや電解質等の絶縁体にて形成されている。本体部71aは、上下方向に延びるように設けられた延設部71a1、延設部71a1より上側を水平方向に向けて折り曲げられて設けられた折り曲げ部71a2、および、上端に水平方向に向かって開口する開口部71a3を有する。折り曲げ部71a2は、開口部71a3が第二マニホールド35と接続するように折り曲げられている(図2および図3参照)。
内側流路71bは、本体部71aの内側に形成され、酸化剤ガスが流通するものである。酸化剤ガスは、本実施形態では空気であり、カソードガスともいう。酸化剤ガスは、第二マニホールド35から開口部71a3を介して供給される。
導出部71cは、内側流路71bから酸化剤ガスを外側に導出するものである。導出部71cは、延設部71a1の側壁に形成された側導出部71c1および延設部71a1の底壁に形成された底導出部71c2を有している。側導出部71c1は、内側流路71bから延設部71a1の径方向外側に向けて貫通する複数の貫通穴であり、延設部71a1の側壁の上下方向中央部に周方向全周に亘って形成されている。このように、側導出部71c1は、ガス導出管71の外周面に形成されている。底導出部71c2は、内側流路71bから下方向外側に向けて貫通する複数の貫通穴であり、延設部71a1の底壁に形成されている。
固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、燃料極層72a(本発明の内側電極層に相当)、電解質層72b、空気極層72c(本発明の外側電極層に相当)を備えており、これらは、層状に形成されている。燃料極層72aは、筒状に形成され、燃料ガスが内側を下方から上方に向かって流れる。燃料ガスは、後述する天然ガスなどの炭化水素系燃料を改質したガスであり、アノードガスともいう。空気極層72cは、燃料極層72aの外側に積層されており、酸化剤ガス雰囲気中に設けられている(後述する)。電解質層72bは、燃料極層72aと空気極層72cとの間に積層されている。なお、電解質層72bと空気極層72cとの間には、例えば、GDC(ガドリニウムドープセリア)、YDC(イットリアドープセリア)、SDC(サマリウムドープセリア)等の希土類をドープしたセリア混合体を用いた反応防止層を設けることもできる。
燃料極層72aは、例えば、NiやFeなどの触媒金属とY、Sc、Ceなどの希土類元素から選ばれる少なくとも1種をドープした安定化ジルコニアとの混合体、NiやFeなどの触媒金属とGd、Y、Smなどの希土類元素から少なくとも1種をドープしたセリアとの混合体、NiやFeなどの触媒金属とSr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも1種をドープしたランタンガレートとの混合体の少なくとも1種から形成される。
電解質層72bは、例えば、Y、Sc、Ceなどの希土類元素から選ばれる少なくとも1種をドープした安定化ジルコニア、Gd、Y、Smなどの希土類元素から少なくとも1種をドープしたセリア、NiとSr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも1種をドープしたランタンガレートの少なくとも1種から形成される。
空気極層72cは、例えば、Sr、Caから選ばれた少なくとも1種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれた少なくとも1種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれた少なくとも1種をドープしたランタンコバルタイト、Sr、Feから選ばれた少なくとも1種をドープしたバリウムコバルタイト、銀、銀−パラジウム合金、白金などの少なくとも1種から形成される。
また、空気極層72cは、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の上下方向中央部に設けられている。すなわち、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cより上方または下方の部位は、電解質層72bが露出している。さらに、空気極層72cより下方の部位には、燃料極層72aが露出する燃料極層露出部72a1が設けられている。すなわち、燃料極層露出部72a1には、電解質層72bおよび空気極層72cが設けられていない。
固体酸化物形燃料電池筒状セル72の形成方法は、特に限定されないが、例えば、公知の押し出し、プレス、鋳込み等の方法で燃料極層72aを形成し、逐次、電解質層72bおよび空気極層72cを印刷、ディッピング、スラリーコート等の方法で製膜することによって形成することができる。これらの方法により、固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、径方向の内側から燃料極層72a、電解質層72bおよび空気極層72cの順に、既述の電極材料が層状に積層され、製膜の段階で部位に応じてマスキングを行うことで、上述の燃料極層露出部72a1や電解質層72bが露出する部位が形成される。また、局所的に製膜を行うことで、任意の部位の外径を変更した固体酸化物形燃料電池筒状セル72を作製することも可能である。
また、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、図3および図4に示すように、長手方向を上下方向に沿うように、ガス導出管71の周囲に互いに平行にかつ並列に配設されている。また、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、空気極層72cが、ガス導出管71の側導出部71c1の側方に位置するように配設されている。また、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、燃料極層露出部72a1が、ガス導出管71の導出部71cが形成されていない下端部の側方に位置するように配設されている。さらに、固体酸化物形燃料電池筒状セル72全ては、第一接合部73および第二接合部74によってガス導出管71の外周面に接合されている。これにより、第一接合部73と各固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cとが、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の長手方向に沿って接触して接合する。また、第二接合部74と燃料極層露出部72a1とが、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の長手方向に沿って接触して接合する。
第一接合部73は、ガス導出管71の外周面と、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cとの間に配設されている。第一接合部73は、第一本体部材73aおよび第一接合剤73bを備えている。
第一本体部材73aは、上下方向に延びる筒状に形成され、内周面がガス導出管71の外周面における導出部71c(側導出部71c1)が形成された部位と周方向に全周に亘って接触している。第一本体部材73aは、側導出部71c1から導出されたガスが通過するように形成されている。第一本体部材73aは、例えば、エキスパンドメタルであり、例えばフェライト系ステンレス鋼等の導電性を有する材料にて形成されている。
第一接合剤73bは、ガス導出管71と第一本体部材73aとを接合するとともに第一本体部材73aと固体酸化物形燃料電池筒状セル72とを接合するものである。第一接合剤73bは導電性、および、酸化剤ガスを通過させる通気性を有している。第一接合剤73bは、例えば、酸化剤ガスに対して通気性を有する導電性接着剤である。この導電性接着剤は、例えば、導電性セラミックスを用いることができる。導電性セラミックスは、例えば、ABO型のペロブスカイト型酸化物などを用いることができ、比較的電気伝導性が高いランタンコバルタイト系酸化物や酸化還元雰囲気で安定なランタンクロマイト系酸化物を用いると良い。このように、第一接合部73は、導電性を有するため、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cを電気的に並列に接続する。すなわち、第一接合部73は、集電部材としても用いることができる。
第二接合部74は、ガス導出管71の外周面と、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の燃料極層露出部72a1との間に配設されている。第二接合部74は、第二本体部材74aおよび第二接合剤74bを備えている。
第二本体部材74aは、上下方向に延びる筒状に形成され、内周面がガス導出管71の下端部の外周面と周方向に全周に亘って接触している。第二本体部材74aは、フェライト系ステンレス鋼等の導電性を有する材料にて形成されている。
第二接合剤74bは、ガス導出管71と第二本体部材74aとを接合するとともに第二本体部材74aと固体酸化物形燃料電池筒状セル72とを接合するものである。第二接合剤74bは、第一接合剤73bと同じ導電性接着剤を用いることもできるが、例えば、白金、銀、銅または銀−パラジウム合金などの導電性ペーストを用いることもできる。このように、第二接合部74は、導電性を有するため、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72の燃料極層72aを電気的に並列に接続する。すなわち、第二接合部74は、集電部材としても用いることができる。
第一集電部材75は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cを互いに電気的に接続し、固体酸化物形燃料電池筒状セル72が発電した電力を集電するものである。第一集電部材75は、フェライト系ステンレス鋼等の導電性を有する材料にて形成されている。第一集電部材75は、上下方向に延びる筒状に形成され、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cを側方から囲むように配設されている。具体的には、第一集電部材75の内周面が、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cと長手方向に沿って接触している。また、第一集電部材75は、例えば上述した通気性を有する導電性セラミックスの導電性接着剤(図示なし)によって固体酸化物形燃料電池筒状セル72に接合されている。
第二集電部材76は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の燃料極層72aを互いに電気的に接続し、固体酸化物形燃料電池筒状セル72が発電した電力を集電するものである。第二集電部材76は、フェライト系ステンレス鋼等の導電性を有する材料にて形成されている。第二集電部材76は、上下方向に延びる筒状に形成され、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の燃料極層露出部72a1を側方から囲むように配設されている。具体的には、第二集電部材76の内周面が、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72の燃料極層露出部72a1と長手方向に沿って接触している。また、第二集電部材76は、例えば上述した導電ペースト等の導電性接着剤(図示なし)によって固体酸化物形燃料電池筒状セル72に接合されている。
支持板77は、例えば炭素鋼または合金鋼の金属材料にて方形状の板状に形成されている。支持板77には、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72の外径より若干大径の貫通穴が複数形成され、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72が対応する貫通穴に挿入されている。支持板77の貫通穴77aと各固体酸化物形燃料電池筒状セル72とは、シール部材77bで気密的に接合されている。シール部材77bは、シリコン系、セラミックス系、ガラス系などのシール材で形成されている。
接続部材32は、例えば、フェライト系ステンレス鋼、ランタンクロマイトなどを用いて形成することができる。接続部材32は、図2に示すように、前後方向における隣り合うセルユニット70において、第一集電部材75と第二集電部材76とを電気的に接続する。また、接続部材32は、最前の二つのセルユニット70において、第一集電部材75と第二集電部材76とを電気的に接続する。これにより、複数のセルユニット70が接続部材32によって全て直列接続される。
電流引出部材33a,33bは、例えば、フェライト系ステンレス鋼、ランタンクロマイトなどを用いて形成することができる。電流引出部材33a,33bは、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72の発電により生じる電流を引き出すものである。電流引出部材33aの一端は、最後の左側のセルユニット70の第一集電部材75および第二集電部材76のうち接続部材32が接続されていない方に接続されている。電流引出部材33bの一端は、最後の右側のセルユニット70の第一集電部材75および第二集電部材76のうち接続部材32が接続されていない方に接続されている。電流引出部材33a,33bの他端は、電力変換装置13に接続されている。
第一マニホールド34は、例えば炭素鋼または合金鋼の金属材料にて中空の箱状に形成されている。第一マニホールド34は、図4に示すように、上側壁に、複数の貫通穴34aが形成されている。貫通穴34aの周縁には、セルユニット70の支持板77が設置可能な段差部34bが形成されている。各セルユニット70は、支持板77が対応する段差部34bに設置されることにより、第一マニホールド34に立設される。これにより、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72の下端の開口部が、第一マニホールド34内に位置する。また、支持板77と段差部34bとは、支持板77が段差部34bに設置された状態にてシール部材34cによって気密的に接合されている。シール部材34cは、上述したシール部材77bと同様に、シリコン系、セラミックス系、ガラス系などのシール材で形成されている。第一マニホールド34は、改質部50から燃料ガスが燃料ガス供給管51を介して供給される。そして、燃料ガスは、図4に実線にて示すように、第一マニホールド34内から各固体酸化物形燃料電池筒状セル72の下端の開口部から燃料極層72aの内側に供給される。
第二マニホールド35は、例えば炭素鋼または合金鋼の金属材料にて、図3に示すように、平面視U字状に形成されている。第二マニホールド35は、内部に酸化剤ガスが流通可能な空洞である断面方形状に形成されている。第二マニホールド35は、前端部にてカソードエア供給管11cの他端と接続され、酸化剤ガスが供給される。また、第二マニホールド35は、内側側壁にてガス導出管71の上端部と接続され、開口部71a3を介して内側流路71bに酸化剤ガスを供給する(図3に破線にて示す)。
そして、内側流路71bに供給された酸化剤ガスは、図4に破線にて示すように、導出部71cから導出され、空気極層72cに供給される。このとき、側導出部71c1から導出された酸化剤ガスは、第一接合部73を通過する。空気極層72cは、酸化剤ガス雰囲気中に設けられている。
各固体酸化物形燃料電池筒状セル72においては、燃料極層72aに供給された燃料ガスと空気極層72cに供給された酸化剤ガスによって発電が行われる。すなわち、燃料極層72aでは、下記化1及び化2に示す反応が生じ、空気極層72cでは、下記化3に示す反応が生じている。すなわち、空気極層72cで生成した酸化物イオン(O2−)が、電解質層72bを通過し、燃料極層72aで水素と反応することにより電気エネルギーを発生させている。このとき、各空気極層72cと第一接合部73および第一集電部材75とが固体酸化物形燃料電池筒状セル72の長手方向に沿って接触している。よって、各空気極層72cを流れる電流は、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の長手方向だけでなく、周方向にも沿って流れて、第一接合部73に流れるとともに、第一集電部材75に集電される。さらに、各燃料極層露出部72a1と第二接合部74および第二集電部材76とが固体酸化物形燃料電池筒状セル72の長手方向に沿って接触している。よって、各燃料極層露出部72a1を流れる電流は、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の長手方向だけでなく、周方向にも沿って流れて、第二接合部74に流れるとともに、第二集電部材76に集電される。各集電部材75,76に集電された電力は、電力変換装置13に接続部材32および電流引出部材33a,33bを介して出力される。また、燃料極層72aの上端からは、発電に使用されなかった燃料ガスである燃料オフガスが導出する。
(化1)
+O2−→HO+2e
(化2)
CO+O2−→CO+2e
(化3)
1/2O+2e→O2−
(蒸発部40)
蒸発部40は、固体酸化物形燃料電池スタック30の燃焼ガス(後述する)により加熱され、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに供給された改質用原料を予熱する。蒸発部40は、このように生成された水蒸気と予熱された改質用原料を混合して改質部50に供給する。改質用原料としては天然ガス、LPガスなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料があり、本実施形態では、改質用原料は、天然ガスを用いている。
蒸発部40には、図2に示すように、一端(下端)が水タンク14に接続された水供給管11bの他端が接続されている。また、蒸発部40には、一端が供給源Gsに接続された改質用原料供給管11aの他端が接続されている。供給源Gsは、例えば、都市ガスのガス供給管、LPガスのガスボンベである。
(改質部50)
改質部50は、燃焼ガス(後述する)により加熱されて水蒸気改質反応に必要な熱が供給されることで、蒸発部40から供給された水蒸気と改質用原料の混合ガスとから燃料である改質ガスを生成する。改質部50内には、触媒(例えば、RuまたはNi系の触媒)が充填されており、混合ガスが触媒によって反応し改質されて水素と一酸化炭素などを含んだガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。
これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は、既述の燃料ガスであり、固体酸化物形燃料電池スタック30の第一マニホールド34を介して各固体酸化物形燃料電池筒状セル72の燃料極層72aに導出される。改質ガスは、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の天然ガス(メタンガス)、改質に使用されなかった改質水(水蒸気)を含んでいる。このように、改質部50は、改質用原料(原燃料)と改質水とから改質ガス(燃料ガス)を生成して固体酸化物形燃料電池スタック30に供給する。なお、水蒸気改質反応は吸熱反応である。
(燃焼部60)
燃焼部60は、各セルユニット70と蒸発部40および改質部50との間に設けられている。燃焼部60では、固体酸化物形燃料電池筒状セル72から導出された燃料オフガス(アノードオフガス)と発電に利用されなかった酸化剤ガスである酸化剤オフガス(カソードオフガス)とが燃焼されて燃焼ガス(火炎61)が発生し、蒸発部40および改質部50が加熱される。
本第一実施形態によれば、固体酸化物形燃料電池スタック30は、筒状に形成され、燃料ガスが内側を流れる燃料極層72aと、燃料極層72aの外側に積層され、酸化剤ガス雰囲気中に設けられる空気極層72cと、燃料極層72aと空気極層72cとの間に挟まれた電解質層72bと、を備えた複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72と、筒状に形成され、酸化剤ガスが内側を流れる内側流路71bおよび酸化剤ガスを内側流路71bから外側に導出する導出部71cを備えたガス導出管71と、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72全てをガス導出管71の外周面に接合する第一接合部73と、を備えたセルユニット70を複数備え、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、互いに平行かつ並列に配設されている。
これによれば、第一接合部73が、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72全てをガス導出管71の外周面に接合し、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、互いに平行かつ並列に配設されている。よって、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cに導出されるガス導出管71の導出部71cからの酸化剤ガスの流量をおよそ均一とすることができる。これにより、各固体酸化物形燃料電池筒状セル72の発電環境をおよそ均一にすることができる。したがって、一部の固体酸化物形燃料電池筒状セル72にかかる負担が抑制されるため、固体酸化物形燃料電池スタック30の発電性能が長期間に亘って維持される。
また、導出部71cの側導出部71c1は、ガス導出管71の外周面に形成され、第一接合部73は、酸化剤ガスが通過する。
導出部71cの側導出部71c1は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72が配設された外周面に形成されるため、側導出部71c1と各固体酸化物形燃料電池筒状セル72との距離を均一にすることができる。よって、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の発電環境をさらに均一にすることができる。
また、第一接合部73は、導電性を有し、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cを互いに電気的に接続する。
従来技術の燃料電池セル300は、特許文献1の図23に示すように、燃料電池セル300の上部に配設された上部接続部材400および燃料電池セル300の下部に配設された下部接続部材410によって電気的に接続されている。燃料電池セル300に流れる電流は、燃料電池セル300の長手方向に沿って流れるため、電流が流れる距離が比較的長くなる。この場合、電気抵抗が比較的大きくなるため、燃料電池セル300の発電性能が低下する。これに対し、本第一実施形態は、第一接合部73が導電性し、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cが互いに電気的に接続される。この場合、第一接合部73と各空気極層72cとは、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の長手方向に沿って接触している。よって、空気極層72cに流れる電流は、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の長手方向だけでなく、周方向にも沿って流れて第一接合部73に流れるため、従来技術に比べて、電気抵抗が小さくなる。したがって、従来技術に比べて、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の発電性能の低下が抑制される。
また、セルユニット70は、筒状に形成され、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72を側方から囲むように配設されるとともに、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cを互いに電気的に接続する第一集電部材75をさらに備えている。
これによれば、第一集電部材75は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の外側にて、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cと長手方向に沿って接触しているため、空気極層72cに流れる電流は、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の長手方向だけでなく、周方向にも沿って流れて第一集電部材75に集電される。よって、第一集電部材75が無い場合に比べて、空気極層72cの電気抵抗が小さくなる。したがって、第一集電部材75により、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の発電性能の低下がさらに抑制される。
また、第一集電部材75は、一つのセルユニット70内の複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の空気極層72cを互いに電気的に接続する。この場合、第一集電部材75に一つの接続部材32を接続すれば良い。よって、従来技術のように、全ての固体酸化物形燃料電池筒状セル72それぞれが接続部材32によって互いに接続された場合に比べて、本第一実施形態においては、接続部材32の部品点数が少なくなる。したがって、固体酸化物形燃料電池スタック30の低コスト化を図ることができる。
また、固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、燃料極層72aが外側に露出する燃料極層露出部72a1をさらに有し、セルユニット70は、ガス導出管71の外周面に配設され、ガス導出管71の外周面と複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の燃料極層露出部72a1とを接合するとともに、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の燃料極層露出部72a1を互いに電気的に接続する第二接合部74をさらに備えている。
これによれば、第二接合部74は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル72の内側にて、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の燃料極層露出部72a1と長手方向に沿って接触している。よって、上述した第一接合部73の効果と同様の効果を有する。
また、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、固体酸化物形燃料電池スタック30と、固体酸化物形燃料電池スタック30の燃焼ガスにより加熱され、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに供給された改質用原料を予熱する蒸発部40と、蒸発部40から供給された水蒸気と改質用原料の混合ガスとから燃料ガスである改質ガスを生成する改質部50と、を備えている。
これによれば、上記固体酸化物形燃料電池スタック30、蒸発部40および改質部50を備えている固体酸化物形燃料電池モジュール11において、上述した固体酸化物形燃料電池スタック30に係る作用効果を得ることができる。
また、固体酸化物形燃料電池システム1は、発電ユニット10と、貯湯水を貯湯する貯湯槽21と、を備えている固体酸化物形燃料電池システム1であって、発電ユニット10は、固体酸化物形燃料電池モジュール11と、固体酸化物形燃料電池モジュール11から排気される燃焼排ガスと貯湯槽21から供給される貯湯水との間で熱交換を行い、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮して凝縮水を排出する熱交換器12と、熱交換器12から排出される凝縮水を純粋化する水タンク14と、補機を駆動して固体酸化物形燃料電池システム1の運転を制御する制御装置15と、少なくとも固体酸化物形燃料電池モジュール11から出力される直流電力を交流電力に変換して交流の系統電源16aに接続されている電源ライン16bに出力する電力変換装置13と、を備えている。
これによれば、上記固体酸化物形燃料電池モジュール11、熱交換器12、電力変換装置13、水タンク14および制御装置15を備えている発電ユニット10と、貯湯槽21とを備えている固体酸化物形燃料電池システム1において、上述した固体酸化物形燃料電池スタック30に係る作用効果を得ることができる。
<第二実施形態>
次に、本発明による固体酸化物形燃料電池システム1の第二実施形態について、主として上述した第一実施形態と異なる部分について説明する。上述した第一実施形態において、固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、内側電極層を燃料極層72aとし、外側電極層を空気極層72cとしている。これに対し、本第二実施形態においては、固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、内側電極層を空気極層72cとし、外側電極層を燃料極層72aとしている。
また、上述した第一実施形態において、燃料ガスが第一マニホールド34に供給されているが、本第二実施形態においては、図5に示すように、燃料ガス供給管51と第二マニホールド35とが接続され、燃料ガスが第二マニホールド35に供給される。さらに、上述した第一実施形態においては、酸化剤ガスが第二マニホールド35に供給されているが、本第二実施形態においては、カソードエア供給管11cと第一マニホールド34とが接続され、酸化剤ガスが第一マニホールド34に供給される。さらに、本第二実施形態においては、固体酸化物形燃料電池スタック30を収容するケーシング136を備えている。
第一マニホールド34に供給された酸化剤ガスは、空気極層72cに下端から導入され、空気極層72cの上端から酸化剤オフガスとして導出される。一方、第二マニホールド35に供給された燃料ガスは、ガス導出管71の内側流路71bに供給され、導出部71cから燃料極層72aに導出される。このように、燃料極層72aは、燃料ガス雰囲気中に設けられる。
酸化剤オフガスおよび燃料オフガスが、ケーシング136の上端に複数設けられた排出管136aから排出される。排出されたオフガスが燃焼部60にて燃焼されて、燃焼ガス(火炎61)が発生する。
なお、上述した各実施形態において、固体酸化物形燃料電池システムの一例を示したが、本発明はこれに限定されず、他の構成を採用することもできる。例えば、図3および図4から分かるように、固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、円筒状に形成されているが、固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、筒状であれば良く、例えば断面方形に形成することもできる。
また、上述した各実施形態において、本体部71aは、絶縁体によって形成されているが、これに代えて、外表面に例えばアルミナ等の絶縁体によって形成された被覆を有するステンレス鋼等の導電体によって形成しても良い。
また、上述した各実施形態において、各セルユニット70は、接続部材32によって全て電気的に直列接続されているが、これに代えて、各セルユニット70の一部または全部を電気的に並列接続しても良い。
また、上述した各実施形態において、固体酸化物形燃料電池スタック30は、セルユニット70を複数備えているが、これに代えて、セルユニット70を一つのみ備えるようにしても良い。
また、上述した各実施形態において、ガス導出管71は、底導出部71c2を備えているが、これに代えて、底導出部71c2を備えないようにしても良い。
また、上述した各実施形態において、固体酸化物形燃料電池筒状セル72は、燃料極層露出部72a1が空気極層72cの下方に設けられているが、これに代えて、燃料極層露出部72a1が空気極層72cの上方に設けるようにしても良い。さらに、燃料極層露出部72a1を設けないようにしても良い。この場合、例えば燃料極層72aの上端から集電を行う。
また、上述した各実施形態において、第一接合部73は、第一本体部材73aおよび第一接合剤73bを備えているが、これに代えて、第一接合部73が第一接合剤73bのみを備えるようにしても良い。また、同様に、第二接合部74が第二接合剤74bのみを備えるようにしても良い。
また、上述した各実施形態において、セルユニット70が、各集電部材75,76を備えないようにしても良い。この場合、各集電部材75,76に代えて、各接合部73,74を集電部材として用いる。
また、上述した各実施形態において、各接合部73,74は、導電性を有しているが、これに代えて、各接合部73,74が導電性を有さないように、絶縁性部材によって構成するようにしても良い。
また、上述した各実施形態において、第一集電部材75は、筒状に形成されているが、これに代えて、図6に示す第一集電部材175のように形成しても良い。具体的には、第一集電部材175は、第一集電部材75と同じ筒状に形成される部位と、第一接合部73と接触させる接触部175aとを一体的に形成するようにしても良い。これによれば、第一集電部材175が、第一接合部73に流れる電流を直接集電するため、第一集電部材75のように第一接合部73に接触させない場合に比べて、電気抵抗が小さくなる。よって、固体酸化物形燃料電池筒状セル72の発電性能の低下がさらに抑制される。また、第二集電部材76においても、同様に、第二接合部74と接触させる接触部(図示なし)を形成するようにしても良い。
また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、セルユニット70の個数、一のセルユニット70における固体酸化物形燃料電池筒状セル72の個数、各集電部材75,76の長手方向の長さ、ガス導出管71の形状、各マニホールド34,35の形状等を変更しても良い。
1…固体酸化物形燃料電池システム、10…発電ユニット、11…固体酸化物形燃料電池モジュール、12…熱交換器、13…電力変換装置、14…水タンク、15…制御装置、21…貯湯槽、30…固体酸化物形燃料電池スタック、31(70)…セルユニット、32…接続部材、33a,33b…電流引出部材、34…第一マニホールド、35…第二マニホールド、40…蒸発部、50…改質部、60…燃焼部、71…ガス導出管、71b…内側流路、71c…導出部、72…固体酸化物形燃料電池筒状セル、72a…燃料極層(内側電極層)、72a1…燃料極層露出部、72b…電解質層、72c…空気極層(外側電極層)、73…第一接合部、74…第二接合部、75…第一集電部材(集電部材)、76…第二集電部材。

Claims (7)

  1. 筒状に形成され、燃料ガスおよび酸化剤ガスの一方のガスが内側を流れる内側電極層と、前記内側電極層の外側に積層され、前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの他方のガス雰囲気中に設けられる外側電極層と、前記内側電極層と前記外側電極層との間に挟まれた電解質層と、を備えた複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルと、
    筒状に形成され、前記他方のガスが内側を流れる内側流路および前記他方のガスを前記内側流路から外側に導出する導出部を備えたガス導出管と、
    複数の前記固体酸化物形燃料電池筒状セル全てを、前記ガス導出管の外周面に接合する第一接合部と、を備えたセルユニットを一または複数備え、
    複数の前記固体酸化物形燃料電池筒状セルは、互いに平行かつ並列に配設されている固体酸化物形燃料電池スタック。
  2. 前記導出部は、前記ガス導出管の前記外周面に形成され、
    前記第一接合部は、前記他方のガスが通過する請求項1記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  3. 前記第一接合部は、導電性を有し、複数の前記固体酸化物形燃料電池筒状セルの前記外側電極層を互いに電気的に接続する請求項1または請求項2記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  4. 前記セルユニットは、筒状に形成され、複数の前記固体酸化物形燃料電池筒状セルを側方から囲むように配設されるとともに、複数の前記固体酸化物形燃料電池筒状セルの前記外側電極層を互いに電気的に接続する集電部材をさらに備えている請求項1乃至請求項3記載の何れか一項の固体酸化物形燃料電池スタック。
  5. 前記固体酸化物形燃料電池筒状セルは、前記内側電極層が外側に露出する内側電極層露出部をさらに有し、
    前記セルユニットは、前記ガス導出管の外周面に配設され、前記ガス導出管の前記外周面と複数の前記固体酸化物形燃料電池筒状セルの前記内側電極層露出部とを接合するとともに、複数の前記固体酸化物形燃料電池筒状セルの前記内側電極層露出部を互いに電気的に接続する第二接合部をさらに備えている請求項1乃至請求項4の何れか一項記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項記載の固体酸化物形燃料電池スタックと、
    前記固体酸化物形燃料電池スタックの燃焼ガスにより加熱され、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに供給された改質用原料を予熱する蒸発部と、
    前記蒸発部から供給された前記水蒸気と前記改質用原料の混合ガスとから前記燃料ガスである改質ガスを生成する改質部と、を備えている固体酸化物形燃料電池モジュール。
  7. 発電ユニットと、
    貯湯水を貯湯する貯湯槽と、を備えている固体酸化物形燃料電池システムであって、
    前記発電ユニットは、
    請求項6記載の固体酸化物形燃料電池モジュールと、
    前記固体酸化物形燃料電池モジュールから排気される燃焼排ガスと前記貯湯槽から供給される前記貯湯水との間で熱交換を行い、前記燃焼排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮して凝縮水を排出する熱交換器と、
    前記熱交換器から排出される前記凝縮水を純粋化する水タンクと、
    補機を駆動して前記固体酸化物形燃料電池システムの運転を制御する制御装置と、
    少なくとも前記固体酸化物形燃料電池モジュールから出力される直流電力を交流電力に変換して交流の系統電源に接続されている電源ラインに出力する電力変換装置と、を備えている固体酸化物形燃料電池システム。
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