JP2017032851A - 偏波合成モジュール、これを用いたレーザ装置、及び、偏波合成モジュールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望のパワーの光を出射することができる偏波合成モジュール、これを用いたレーザ装置、及び、偏波合成モジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】 第1偏光を出射する第1光源10aと、第2偏光を出射する第2光源10bと、第1偏光と第2偏光とを合成する偏光ビームスプリッタ30と、第1光源10aから偏光ビームスプリッタ30に至る光路に配置される第1ファラデー結晶21aと、第1ファラデー結晶21aに磁場を印加する第1磁石22aと、第1磁石22aの温度を調整する第1ペルチェ素子25aと、第1磁石22aの温度が所定の第1温度となるように第1ペルチェ素子25aを制御する制御部CPと、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】 第1偏光を出射する第1光源10aと、第2偏光を出射する第2光源10bと、第1偏光と第2偏光とを合成する偏光ビームスプリッタ30と、第1光源10aから偏光ビームスプリッタ30に至る光路に配置される第1ファラデー結晶21aと、第1ファラデー結晶21aに磁場を印加する第1磁石22aと、第1磁石22aの温度を調整する第1ペルチェ素子25aと、第1磁石22aの温度が所定の第1温度となるように第1ペルチェ素子25aを制御する制御部CPと、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、偏波合成モジュール、これを用いたレーザ装置、及び、偏波合成モジュールの製造方法に関する。
レーザ装置は、非接触加工が可能であり、加工性に優れることから、様々な加工装置等に広く用いられている。特に、ファイバレーザ装置は、出射する光の径を小さくすることができるため、その用途が急速に広まっている。ファイバレーザ装置を含むレーザ装置の高出力化に伴い、その光源において、複数の光を合成して出力することが行われている。複数の光を合成する場合、それぞれの光の位相のずれや、波長のずれ等により、それぞれの光が打ち消しあい、それぞれの光のパワーが適切に足し合わされない場合がある。このような光の打ち消し合いを抑制する技術の一つとして、偏波合成がある。偏波合成は、一般に互いに90度異なる偏光方向を有する2つの偏光を合成するものである。従って、それぞれの光の位相や波長が互いにずれる場合であっても、それぞれの光が打ち消しあうことが抑制される。
下記特許文献1には、このような偏波合成に係る技術が記載されている。下記特許文献1の偏光合波型レーザダイオードモジュールでは、偏光ビームスプリッタ(偏波合成用プリズムと記載されている)により、それぞれの偏光を合成している。具体的には、波長板等を用いて互いに直交する偏光方向を有する2つの光が偏光ビームスプリッタに入射され、一方の偏光は当該光の進行方向に対して45度傾く反射面で反射し、他方の光は当該反射面を透過する。こうして、2つの偏光は偏波合成される。
偏波合成では、合成される2つの偏光の偏光方向が所望の角度(一般的には直交)となっていることが重要である。上記特許文献1に記載の偏波合成では、偏光ビームスプリッタで反射する偏光の偏光方向と、偏光ビームスプリッタを透過する偏光の偏光方向とが互いに直交し、偏光ビームスプリッタに入射するそれぞれの偏光の偏光方向が偏光ビームスプリッタに対して適切な方向とされる必要がある。しかし、波長板や偏光ビームスプリッタ等の取り付け誤差等により合成される2つの偏光の偏光方向がなす角度が互いに所望の角度とならない場合や、偏光ビームスプリッタに対してそれぞれの偏光が所望の偏光方向で入射しない場合がある。
このように、2つの偏光の偏光方向が互いに所望の角度とならない場合や偏光ビームスプリッタに対してそれぞれの偏光が所望の偏光方向で入射しない場合、所望のパワーの光を出射できない懸念がある。例えば、偏光方向が互いに垂直であるべき2つの偏光の偏光方向が互いに垂直とならない場合、それぞれの偏光の位相や波長を正確に合わせないと、合成される2つの偏光のうち、互いに打ち消し合う光の成分が生じ、所望のパワーの光を出射できない懸念がある。
そこで、本発明は、所望のパワーの光を出射することができる偏波合成モジュール、これを用いたレーザ装置、及び、偏波合成モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、第1偏光を出射する第1光源と、第2偏光を出射する第2光源と、前記第1偏光と前記第2偏光とを合成する偏波合成部と、前記第1光源から前記偏波合成部に至る光路に配置される第1ファラデー結晶と、前記第1ファラデー結晶に磁場を印加する第1磁石と、前記第1磁石の温度を調整する第1温度調整部と、前記第1磁石の温度が所定の第1温度となるように前記第1温度調整部を制御する制御部と、を備えることを特徴とする偏波合成モジュールである。
また、本発明は、上記の偏波合成モジュールを備え、前記偏波合成モジュールから出射する光に基づく光を出射することを特徴とするレーザ装置である。
このような偏波合成モジュールによれば、第1光源から出射する第1偏光と第2光源から出射する第2偏光とを偏波合成部で合成することで偏波合成を行うことができる。偏波合成においては、第1偏光と第2偏光とがなす角度が所望の角度をなす状態で合成され、一般的に、当該所望の角度は90度とされる。しかし、第1光源、第2光源、及び、偏波合成部の製造誤差や取付誤差等により、第1偏光の偏光方向と第2偏光の偏光方向とがなす角度が、偏波合成部で合成される際に所望の角度からずれる場合がある。このずれ量は、製造誤差等に起因する場合が多いため、偏波合成モジュール個体毎に異なる固有の量である。
ところで、磁石は温度特性を有しているため、その温度が変化することで磁石から磁場が印加されるファラデー結晶を伝搬する光のファラデー回転角が変化する。従って、第1磁石を所定の第1温度とすることで、ファラデー回転角を所定の回転角とすることができる。従って、偏波合成部で合成される際の第1偏光の偏光方向と第2偏光の偏光方向とがなす角度が上記の所望の角度からずれる場合や、偏波合成部に対する第1偏光の偏光方向が所望の角度からずれる場合であっても、第1ファラデー結晶のファラデー回転角が当該所望の角度からのずれ量を補填するように第1温度を設定することができる。従って、偏波合成部に入射する第1偏光の偏光方向を適切な方向とすることができ、第1偏光の偏光方向と第2偏光の偏光方向とがなす角度が偏波合成部で合成される際に所望の角度からずれることを抑制することができる。
こうして、本発明の偏波合成モジュールやレーザ装置によれば、第1偏光の偏光方向と第2偏光の偏光方向とがなす意図しない角度のずれを抑えて意図しない第1偏光と第2偏光の打ち消し合いを抑制したり、第1偏光が光学部品に対して、所望の偏光方向で入射することができ、意図しない光の損失を抑制することができる。こうして所望のパワーの光を出射することができる。
さらに、前記第1温度は、前記偏波合成部から出射する光のパワーが最大となる温度とされることが好ましい。
また、上記偏波合成モジュールは、前記第1磁石の温度を検出する第1温度センサを更に備え、前記制御部は前記第1温度センサで検出される温度に基づいて前記第1温度調整部を制御することが好ましい。
第1温度センサで検出される温度に基づいて第1温度調整部が制御されるため、第1磁石の温度を正確に調整することができる。
この場合、前記第1温度センサは前記第1磁石における前記第1ファラデー結晶側の温度を検出することが好ましい。
第1磁石と第1ファラデー結晶との間であれば、第1磁石の第1ファラデー結晶側と反対側よりも、第1磁石の周りの温度の影響を受けづらい。従って、第1磁石の温度をより正確に調整することができる。
また、上記偏波合成モジュールは、前記第2光源から前記偏波合成部に至る光路に配置される第2ファラデー結晶と、前記第2ファラデー結晶に磁場を印加する第2磁石と、前記第2磁石の温度を調整する第2温度調整部と、を更に備え、前記制御部は、前記第2磁石の温度が所定の第2温度となるように前記第2温度調整部を更に制御することが好ましい。
このような偏波合成モジュールによれば、偏波合成部に入射する第1偏光の偏光方向を適切な方向とすることができることに加えて、第2ファラデー結晶のファラデー回転角を第2磁石の温度で調整して、偏波合成部に入射する第2偏光の偏光方向を適切な方向とすることができる。従って、第1偏光の偏光方向と第2偏光の偏光方向とがなす角度が偏波合成部で合成される際に所望の角度からずれることをより適切に抑制することができる。
さらに、前記第2温度は、前記偏波合成部から出射する光のパワーが最大となる温度とされることが好ましい。
また、前記第2磁石の温度を検出する第2温度センサを更に備え、前記制御部は前記第2温度センサで検出される温度に基づいて前記第2温度調整部を制御することが好ましい。
この場合、第2温度センサで検出される温度に基づいて第2温度調整部が制御されるため、第2磁石の温度を正確に調整することができる。
この場合、前記第2温度センサは前記第2磁石における前記第2ファラデー結晶側の温度を検出することが好ましい。
第2磁石と第2ファラデー結晶との間であれば、第2磁石の第2ファラデー結晶側と反対側よりも、第2磁石の周りの温度の影響を受けづらい。従って、第2磁石の温度をより正確に調整することができる。
また、本発明は、第1偏光を出射する第1光源と、第2偏光を出射する第2光源と、前記第1偏光と前記第2偏光とを合成する偏波合成部と、を備える偏波合成モジュールの製造方法である。前記偏波合成モジュールは、前記第1光源から前記偏波合成部に至る光路に配置される第1ファラデー結晶と、前記第1ファラデー結晶に磁場を印加する第1磁石と、前記第1磁石の温度を調整する第1温度調整部と、前記第1温度調整部を制御する制御部と、を更に備える。そして、偏波合成モジュールの製造方法は、前記第1光源から第1偏光を出射する第1出射工程と、前記第1出射工程中に前記偏波合成部から出射する光のパワーを測定する第1測定工程と、前記第1磁石が前記第1測定工程で測定される光のパワーに基づいて定められる第1温度となるように前記制御部を設定する第1設定工程と、を備えることを特徴とするものである。
このような偏波合成モジュールの製造方法によれば、第1光源から第1偏光を出射中に偏波合成部から出射する光のパワーに基づいて、第1磁石の第1温度が定められる。この第1温度は、偏波合成部から出射する光が所望のパワーとなる温度であり、例えば、偏波合成部から出射する光のパワーが最大となる温度とされる。このように、第1温度調整部により第1磁石が偏波合成部から出射する光のパワーに基づいて定められる第1温度となるよう制御部が設定されることで、所望のパワーの光を出射することができる偏波合成モジュールを製造することができる。
また、前記制御部は、第2光源から前記偏波合成部に至る光路に配置される第2ファラデー結晶に磁場を印加する第2磁石の温度を調整する第2温度調整部を更に制御し、前記第2光源から第2偏光を出射する第2出射工程と、前記第2出射工程中に前記偏波合成部から出射する光のパワーを測定する第2測定工程と、前記第2磁石が前記第2測定工程の結果に基づいて定められる第2温度となるように前記制御部を設定する第2設定工程と、を更に備えることが好ましい。
このような偏波合成モジュールの製造方法によれば、第1偏光の偏光方向と第2偏光の偏光方向とがなす角度が偏波合成部で合成される際に所望の角度からずれることをより適切に抑制できる偏波合成モジュールを製造することができる。従って、出射する光が所望のパワーからずれることをより適切に抑制できる偏波合成モジュールを製造することができる。
以上のように、本発明によれば、所望のパワーの光を出射することができる偏波合成モジュール、これを用いたレーザ装置、及び、偏波合成モジュールの製造方法が提供される。
以下、本発明に係る偏波合成モジュール、これを用いたレーザ装置、及び、偏波合成モジュールの製造方法の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の図においては、光路を破線で示す。
<偏波合成モジュール>
まず、偏波合成モジュールについて説明する。
まず、偏波合成モジュールについて説明する。
図1は、本実施形態に係る偏波合成モジュールを示す図である。本実施形態の偏波合成モジュール1は、第1光源10aと第2光源10bと、1/2波長板15と、第1ファラデー回転子20aと、第2ファラデー回転子20bと、第1ペルチェ素子25aと、第2ペルチェ素子25bと、第1温度センサ23aと、第2温度センサ23bと、偏光ビームスプリッタ30と、集光レンズ33と、出力用光ファイバ35と、複数のミラーM1〜M3と、制御部CPと、第1電流印加部29aと、第2電流印加部29bとを主な構成をして備える。
第1光源10aは、所定の波長の第1偏光L1を出射する。第1光源10aは、例えば、レーザダイオードを含む光源とされ、レーザダイオードから出射する光がコリメートされて出射されたり、レーザダイオードから出射する光が波長変換されて出射されたりする。レーザダイオードは、通常、互いに垂直なファスト軸及びスロー軸を有する偏光を出射するため、特に波長変換が不要な場合には、光のファスト軸成分及びスロー軸成分がレンズ等によりコリメートされて出射される。また、レーザダイオードから出射する光が波長変換されて出射される場合、レーザダイオードから出射する光が、例えば、一対のFBG(Fiber Bragg Grating)で挟まれた増幅用光ファイバで長波長化されて出射される。この場合、増幅用光ファイバから出射する光は、例えば、PANDA(Polarization-maintaining AND Absorption-reducing)ファイバ等の偏波保持ファイバを介して出射することで偏光とされる。
第1光源10aから出射する偏光の光路上には、当該偏光の進行方向に対して45度傾けられるミラーM1が配置される。従って、ミラーM1により第1光源10aから出射する第1偏光L1は、垂直な方向に反射される。ミラーM1で反射された第1偏光L1の光路上には、1/2波長板15が配置されている。従って、ミラーM1で反射された第1偏光L1は1/2波長板15に入射する。第1偏光L1は1/2波長板15で偏光方向が90度回転される。
1/2波長板15から出射する第1偏光L1の光路上には、第1ファラデー回転子20aが配置されている。第1ファラデー回転子20aを透過する第1偏光L1は、その偏光方向が第1ファラデー回転子20aの所定のファラデー回転角だけ回転して第1ファラデー回転子20aから出射する。この第1ファラデー回転子20aの所定のファラデー回転角については後述する。
第1ファラデー回転子20aから出射する第1偏光L1の光路上には、偏光ビームスプリッタ30が配置されている。つまり、第1ファラデー回転子20aは、第1光源10aから偏光ビームスプリッタ30に至る光路に配置されている。偏光ビームスプリッタ30は、断面の形状が直角二等辺三角形の2つのプリズムの少なくとも一方の斜面に酸化膜等が形成され、当該斜面同士が貼りあわされた形状とされ、当該酸化膜がハーフミラーとされる。偏光ビームスプリッタ30では、入射する光のうち、所定の偏光成分がハーフミラーで反射し、この偏光成分に垂直な偏光方向を有する偏光成分がハーフミラーを透過する。第1偏光L1は、当該ハーフミラーを透過するような偏光方向で偏光ビームスプリッタ30に入射する。従って、第1偏光L1は概ね偏光ビームスプリッタ30を透過する。なお、偏光ビームスプリッタ30は、ハーフミラーが第1偏光L1の光路に対して45度傾くように配置されている。
偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーを透過して偏光ビームスプリッタ30から出射する第1偏光L1の光路上には、集光レンズ33が配置されている。さらに、集光レンズ33の集光点には、出力用光ファイバ35の端部が固定されている。
第2光源10bは、第1光源10aと同様の構成とされ、第2光源10bから出射する第2偏光L2の波長は、第1光源10aから出射する第1偏光L1の波長と同波長とされる。
図1に示すように、第2光源10bから出射する第2偏光L2の光路上には、当該偏光の進行方向に対して45度傾けられるミラーM2が配置される。従って、ミラーM2により第2光源10bから出射する第2偏光L2は、垂直な方向に反射される。ミラーM2で反射された第2偏光L2の光路上には、当該偏光の進行方向に対して45度傾けられるミラーM3が配置される。従って、ミラーM3により第2光源10bから出射してミラーM2で反射する第2偏光L2は、垂直な方向に反射される。
ミラーM3で反射された第2偏光L2の光路上には、第2ファラデー回転子20bが配置されている。第2ファラデー回転子20bを透過する第2偏光L2は、その偏光方向が第2ファラデー回転子20bの所定のファラデー回転角だけ回転して第2ファラデー回転子20bから出射する。この第2ファラデー回転子20bの所定のファラデー回転角については後述する。
第2ファラデー回転子20bから出射する第2偏光L2の光路上には、偏光ビームスプリッタ30が配置されている。つまり、第2ファラデー回転子20bは、第2光源10bから偏光ビームスプリッタ30に至る光路に配置されている。第2偏光L2は、図1に示すように、第1偏光L1の偏光ビームスプリッタ30への入射方向と90度異なる方向から偏光ビームスプリッタ30に入射する。上記のように、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーは第1偏光L1の光路に対して45度傾いているため、第2偏光L2も偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーに対して45度傾いた方向から偏光ビームスプリッタ30に入射する。さらに、第2偏光L2は第1偏光L1の偏光方向と90度異なる偏光方向で偏光ビームスプリッタ30に入射する。従って、第2偏光L2は偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーにより入射方向と90度異なる方向に反射される。この反射方向は、第1偏光L1の偏光ビームスプリッタ30からの出射方向と同方向とされる。
図2は、図1の第1ファラデー回転子20a及び第1ペルチェ素子25aを示す図である。第1ファラデー回転子20aは、第1ファラデー結晶21aと、第1磁石22aとを備える。
第1ファラデー結晶21aは、例えば、常磁性体や強磁性体から成る。ファラデー結晶を構成する常磁性体としては、例えば、テルビウム・ガリウム・ガーネット型単結晶(TGG:Tb3Ga5O12)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット型単結晶(TAG:Tb3Al5O12)、テルビウム・スカンジウム・アルミニウム・ガーネット型単結晶(TSAG:Tb3Sc2Al3O12)、テルビウム・スカンジウム・ルテチウム・アルミニウム・ガーネット型単結晶(TSLAG:Tb3(Sc,Lu)2Al3O12)等を挙げることができる。また、ファラデー結晶を構成する強磁性体としては、イットリウム・鉄・ガーネット型単結晶(YIG(Y3Fe5O12)、ビスマス置換型イットリウム・鉄・ガーネット型単結晶(BiYIG(BixY3-xFe5O12)等を挙げることができる。
第1磁石22aは筒状の形状をしており、第1磁石22aの貫通孔内では当該貫通孔の長手方向に沿った磁場が形成されている。第1磁石22aを構成する磁石としては、例えば、フェライト磁石、ネオジウム磁石等の金属磁石等を挙げることができる。また、第1磁石22aの貫通孔内には第1ファラデー結晶21aが配置されている。そして、このように第1磁石22aの貫通孔内に配置された第1ファラデー結晶21aが第1偏光L1の光路上に位置している。従って、第1偏光L1は第1ファラデー結晶21aを透過し、第1偏光L1の偏光方向が第1ファラデー結晶21aのファラデー回転角で回転する。
第1ファラデー回転子20aは、第1ペルチェ素子25a上に配置される。ペルチェ素子は2種類の金属の接合部に電流を流すと、一方の面が発熱し他方の面に吸熱するペルチェ効果を利用した半導体素子であり、電流の極性を逆転させると、上記一方の面が吸熱し上記他方の面が発熱する。従って、第1ペルチェ素子25aに流す電流の大きさや極性を制御することにより、第1ペルチェ素子25aは第1磁石22aを所望の温度に加熱及び冷却することができる。つまり、第1ペルチェ素子25aは、第1磁石22aの温度を調整する第1温度調整部と理解することができる。
第1ペルチェ素子25aには、第1電流印加部29aが電気的に接続されている。第1電流印加部29aは、第1ペルチェ素子25aに電流を流し、流す電流の大きさや極性を変えることができる。第1電流印加部29aには制御部CPが電気的に接続されている。制御部CPは、第1電流印加部29aが第1ペルチェ素子25aに流す電流の大きさや極性を制御する。また、制御部CPは内部にメモリを有しており、当該メモリには所定の第1温度に係る情報が記憶されている。この第1温度は偏波合成モジュール1の製造時に定められる第1磁石22aの温度である。
また、第1磁石22aには、第1温度センサ23aが配置されている。第1温度センサ23aは、例えば、サーミスタから構成され、第1磁石22aの温度に基づく信号を出力する。第1温度センサ23aは、制御部CPに電気的に接続され、第1磁石22aの温度に係る信号が制御部CPに入力するよう構成されている。制御部CPは、第1温度センサ23aから入力する第1磁石22aの温度に係る信号に基づいて、第1電流印加部29aが第1ペルチェ素子25aに流す電流の大きさや極性を制御する。従って、制御部CPは第1電流印加部29aを介して第1磁石22aが上記第1温度となるように第1ペルチェ素子25aを制御することができる。
図3は、図1の第2ファラデー回転子20b及び第2ペルチェ素子25bを示す図である。第2ファラデー回転子20bは、第2ファラデー結晶21bと、第2磁石22bとを備える。第2ファラデー結晶21bは第1ファラデー結晶21aと同様の構成とされ、第2磁石22bは第1磁石22aと同様の構成とされ、第2磁石22bの貫通孔内に第2ファラデー結晶21bが配置されている。そして、このように第2磁石22bの貫通孔内に配置された第2ファラデー結晶21bが第2偏光L2の光路上に位置している。従って、第2偏光L2は第2ファラデー結晶21bを透過し、第2偏光L2の偏光方向が第2ファラデー結晶21bのファラデー回転角で回転する。
第2ファラデー回転子20bは、第1ペルチェ素子25aと同様のペルチェ素子からなる第2ペルチェ素子25b上に配置される。従って、第2ペルチェ素子25bに流す電流の大きさや極性を制御することにより、第2ペルチェ素子25bは第2磁石22bを所望の温度に加熱及び冷却することができ、第2ペルチェ素子25bは第2磁石22bの温度を調整する第2温度調整部と理解することができる。
第2ペルチェ素子25bには、第2電流印加部29bが電気的に接続されている。第2電流印加部29bは、第2ペルチェ素子25bに電流を流し、流す電流の大きさや極性を変えることができる。第2電流印加部29bには制御部CPが電気的に接続されている。制御部CPは、上記のように第1電流印加部29aが第1ペルチェ素子25aに流す電流の大きさや極性を制御するのみならず、第2電流印加部29bが第2ペルチェ素子25bに流す電流の大きさ極性を制御する。また、制御部CPの内部のメモリには所定の第2温度に係る情報が記憶されている。この第2温度は偏波合成モジュール1の製造時に定められる第2磁石22bの温度である。
また、第2磁石22bには、第2温度センサ23bが配置されている。第2温度センサ23bは、第1温度センサ23aと同様の構成とされ、第2磁石22bの温度に基づく信号を出力する。第2温度センサ23bは、制御部CPに電気的に接続され、第2磁石22bの温度に係る信号が制御部CPに入力するよう構成されている。制御部CPは、第2温度センサ23bから入力する第2磁石22bの温度に係る信号に基づいて、第2電流印加部29bが第2ペルチェ素子25bに流す電流の大きさや極性を制御する。従って、制御部CPは、第1ペルチェ素子25aの制御に加えて、第2電流印加部29bを介して第2磁石22bが上記第2温度となるように第2ペルチェ素子25bを制御することができる。
図4は、ファラデー回転子の磁石の温度とファラデー回転角の変化量との関係の例を示す図である。一般に磁石は温度特性を有しており、磁石が印加する磁場の強度は磁石の温度により変化する。また、ファラデー結晶のファラデー回転角は、印加される磁場の強度により変化する。従って、あるファラデー回転角を有するファラデー回転子の磁石の温度が変化することで、ファラデー回転子(ファラデー結晶)のファラデー回転角が変化する。図4に示す例では、25度におけるファラデー回転角に対して、磁石の温度が5度変化するとファラデー回転角が1度変化する。なお、ファラデー結晶もファラデー回転角に対する温度特性を有しているが、磁石の磁場の強度に対する温度特性の方がファラデー回転角への影響が大きく支配的である。従って、ファラデー結晶の温度特性は磁石の温度特性と比べると無視できるほど小さい。
上記のように制御部CPが第1磁石22aの温度が所定の第1温度となるように第1ペルチェ素子25aを制御することで、第1磁石22aが第1ファラデー結晶21aに印加する磁場の強度が第1温度に起因する所定の強度とされ、第1ファラデー回転子20aのファラデー回転角は当該磁場の強度に起因する所定の角度とされる。同様に、制御部CPが第2磁石22bの温度が所定の第2温度となるように第2ペルチェ素子25bを制御することで、第2磁石22bが第2ファラデー結晶21bに印加する磁場の強度が第2温度に起因する所定の強度とされ、第2ファラデー回転子20bのファラデー回転角は当該磁場の強度に起因する所定の角度とされる。
次に、偏波合成モジュール1の動作について説明する。
まず、制御部CPは、第1温度センサ23aからの出力に基づいて、第1磁石22aの温度が所定の第1温度となるように、第1電流印加部29aを制御することで第1ペルチェ素子25aの温度を制御する。このため、第1磁石22aの温度は所定の第1温度となる。また、制御部CPは、第2温度センサ23bからの出力に基づいて、第2磁石22bの温度が所定の第2温度となるように、第2電流印加部29bを制御することで第2ペルチェ素子25bの温度を制御する。このため、第2磁石22bの温度は所定の第2温度となる。
次に、第1光源10a及び第2光源10bから所定の偏光が出射する。本実施形態では、第1光源10aから出射する第1偏光L1の偏光方向と第2光源10bから出射する第2偏光L2の偏光方向とが互いに同じ方向とされる。また、第1偏光L1と第2偏光L2とは互いに等しい波長とされる。
上記のように第1光源10aから出射する第1偏光L1はミラーM1で反射して、1/2波長板15に入射する。1/2波長板15に入射した第1偏光L1は偏光方向が90度回転して1/2波長板15から出射し、第1ファラデー回転子20aの第1ファラデー結晶21aに入射する。第1ファラデー結晶21aに入射した第1偏光L1は、所定の角度だけ回転して第1ファラデー結晶21aから出射する。この所定の角度は、第1磁石22aが所定の第1温度とされているため、当該温度で第1磁石22aが第1ファラデー結晶21aに印加する磁場の強度でのファラデー回転角とされる。第1ファラデー結晶21aから出射した第1偏光L1は、偏光ビームスプリッタ30に入射する。このとき、第1偏光L1の偏光方向は、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーを透過する方向とされる。従って、偏光ビームスプリッタ30に入射した第1偏光L1は偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーを透過して、偏光ビームスプリッタ30から出射する。
また、上記のように第2光源10bから出射する第2偏光L2はミラーM2、ミラーM3で反射して、第2ファラデー回転子20bの第2ファラデー結晶21bに入射する。第2ファラデー結晶21bに入射した第2偏光L2は、所定の角度だけ回転して第2ファラデー結晶21bから出射する。この所定の角度は、第2磁石22bが所定の第2温度とされているため、当該温度で第2磁石22bが第2ファラデー結晶21bに印加する磁場の強度でのファラデー回転角とされる。第2ファラデー結晶21bから出射した第2偏光L2は、偏光ビームスプリッタ30に入射する。このとき、第2偏光L2の偏光方向は、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーで反射する方向とされる。つまり、第2偏光L2の偏光方向は、偏光ビームスプリッタ30に入射する第1偏光L1の偏光方向と垂直とされる。従って、偏光ビームスプリッタ30に入射した第2偏光L2は偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーで反射して、偏光ビームスプリッタ30から出射する。
上記のように、第1偏光L1が偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーを透過し、第2偏光L2が偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーで反射する際に、第1偏光L1と第2偏光L2とが合成される。従って、偏光ビームスプリッタ30を偏波合成部と理解することができる。合成された光は、集光レンズ33で集光されて、出力用光ファイバ35の端部から出力用光ファイバ35に入射して、出力用光ファイバ35を伝搬して出射される。
次に、上記第1温度および第2温度について説明する。
上記のように第1磁石22aが第1温度とされると、第1ファラデー回転子20aのファラデー回転角が当該第1温度に起因する角度とされ、第1偏光L1は、偏光方向が第1ファラデー回転子20aで第1温度に起因する所定のファラデー回転角で回転して、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーを透過する。しかし、ファラデー回転角が所定の角度からずれる場合、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーにおいて反射する成分が大きくなり、透過する光の損失が大きくなる。従って、本実施形態では、第1ファラデー回転子20aの所定のファラデー回転角は第1偏光L1が偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーを最も少ない損失で透過できる角度とされ、第1温度は第1ファラデー回転子20aのファラデー回転角がそのような角度となる温度とされる。この場合、偏光ビームスプリッタ30から出射する第1偏光L1のパワーが最大となる。
例えば、第1光源10aから出射する偏光の偏光方向が図1の紙面に垂直な方向から10度傾いた状態で出射される。この場合、1/2波長板15を透過する偏光は、図1の紙面に平行な方向から10度傾いた状態とされる。そこで、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーが図1の紙面に平行な偏光方向の光を透過する場合、第1ファラデー回転子20aのファラデー回転角は当該10度を補正する角度とされ、第1温度はファラデー回転角が10度となる温度とされる。しかし、第1光源10a、1/2波長板15、第1ファラデー回転子20a、偏光ビームスプリッタ30の製造誤差や取付誤差が生じる場合がある。例えば、偏光ビームスプリッタ30の取付誤差により、偏光ビームスプリッタ30が図1の紙面に対して1度傾いたとする。この場合、ファラデー回転角が11度(或いは9度)とされることで、第1偏光L1は偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーを最も少ない損失で透過できる。従って、この場合、第1温度は、第1ファラデー回転子20aのファラデー回転角が11度(或いは9度)となる温度とされる。図4の例では、偏光ビームスプリッタ30が上記のように傾いて取り付けられない場合の第1温度に対して、偏光ビームスプリッタ30が上記のように傾いて取り付けられる場合の第1温度は5度異なる。
また、上記のように第2磁石22bが第2温度とされると、第2ファラデー回転子20bのファラデー回転角が当該第2温度に起因する角度とされ、第2偏光L2は、偏光方向が第2ファラデー回転子20bで第2温度に起因する所定のファラデー回転角で回転して、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーで反射される。しかし、ファラデー回転角が所定の角度からずれる場合、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーを透過する光の成分が大きくなり、反射する光の損失が大きくなる。従って、本実施形態では、第2ファラデー回転子20bの所定のファラデー回転角は第2偏光L2が偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーを最も少ない損失で反射される角度とされ、第2温度は第2ファラデー回転子20bのファラデー回転角がそのような角度となる温度とされる。この場合、偏光ビームスプリッタ30から出射する第2偏光L2のパワーが最大となる。上記のように偏光ビームスプリッタ30から出射する第1偏光L1のパワーが最大であり、偏光ビームスプリッタ30から出射する第2偏光L2のパワーが最大となれば、偏光ビームスプリッタ30で偏波合成されて出射する光のパワーは最大となる。
例えば、第2光源10bから出射する偏光の偏光方向が上記第1光源10aから出射する偏光の例と同様に、図1の紙面に垂直な方向から10度傾いた状態で出射される。そこで、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーが図1の紙面に垂直な偏光方向の光を反射する場合、第2ファラデー回転子20bのファラデー回転角は当該10度を補正する角度とされ、第2温度は第2ファラデー回転子20bのファラデー回転角が10度となる温度とされる。しかし、第2光源10b、第2ファラデー回転子20b、偏光ビームスプリッタ30の製造誤差や取付誤差が生じる場合がある。例えば、上記例と同様に、偏光ビームスプリッタ30の取付誤差により、偏光ビームスプリッタ30が図1の紙面に対して1度傾いたとする。この場合、第2ファラデー回転子20bのファラデー回転角が11度(或いは9度)とされることで、第2偏光L2は偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーによって最も少ない損失で反射される。従って、この場合、第2温度は、第2ファラデー回転子20bのファラデー回転角が11度(或いは9度)となる温度とされる。図4の例では、偏光ビームスプリッタ30が上記のように傾いて取り付けられない場合の第2温度に対して、偏光ビームスプリッタ30が上記のように傾いて取り付けられる場合の第2温度は5度異なる。
以上説明したように、本実施形態の偏波合成モジュール1によれば、第1光源10aから出射する第1偏光L1と第2光源10bから出射する第2偏光L2とを偏光ビームスプリッタ30で偏波合成することができる。本実施形態では、第1偏光L1の偏光方向と第2偏光L2の偏光方向とが垂直の状態で合成される。
しかし、第1光源10a、1/2波長板15、第2光源10b、偏光ビームスプリッタ30等の製造誤差や取付誤差等が生じる場合がある。このような場合であっても、本実施形態の偏波合成モジュール1では、第1磁石22a、第2磁石22bがそれぞれ当該製造誤差や取付誤差等が考慮された所定の第1温度、第2温度とされることで、偏光ビームスプリッタ30から出射する光のパワーを最大とすることができる。
なお、本実施形態では、偏光ビームスプリッタ30で偏波合成されて出射する光のパワーが最大となる条件で説明した。しかし、意図的に、偏光ビームスプリッタ30を透過する第1偏光L1のパワーが最大とならないようにすることもある。この場合には、偏光ビームスプリッタ30に入射する第1偏光L1の偏光方向を偏光ビームスプリッタ30を最も効率良く透過する角度からずらせば良い。この場合、偏光ビームスプリッタ30に入射する第1偏光L1の偏光方向がそのような角度となるように、第1磁石22aの第1温度を適宜調整して、第1ファラデー回転子20aのファラデー回転角を適宜調整すれば良い。また、意図的に、偏光ビームスプリッタ30で反射する第2偏光L2のパワーが最大とならないようにすることもある。この場合には、偏光ビームスプリッタ30に入射する第2偏光L2の偏光方向を偏光ビームスプリッタ30で最も効率良く反射する角度からずらせば良い。この場合、偏光ビームスプリッタ30に入射する第2偏光L2の偏光方向がそのような角度となるように、第2磁石22bの第2温度を適宜調整して、第2ファラデー回転子20bのファラデー回転角を適宜調整すれば良い。
つまり、本発明の偏波合成モジュール1によれば、第1温度及び第2温度を適宜調整することで、偏光ビームスプリッタ30に入射する第1偏光L1の偏光方向や第2偏光L2の偏光方向の角度を所望の角度として、所望のパワーの光を出射することができる。また、第1偏光L1の偏光方向と第2偏光L2の偏光方向とがなす角度のずれによる意図しない第1偏光L1と第2偏光L2の打ち消し合い等も抑制することができる。
また、上記実施形態では、1/2波長板15で第1偏光L1の偏光方向を90度回転させた。しかし、1/2波長板15は必須の構成では無い。偏波合成モジュール1が1/2波長板15を備えない場合、第1光源10aから出射する第1偏光L1の偏光方向が上記実施形態と90度異なっていれば良い。或いは、偏波合成モジュール1が1/2波長板15を備えない場合、第1ファラデー回転子20aのファラデー回転角が上記実施形態と90度異なっていれば良い。或いは、1/2波長板15が第2偏光L2の光路上に配置されていてもよい。その場合であっても、偏光ビームスプリッタ30を第1偏光L1が透過し第2偏光L2が反射する構成とすればよい。
また、上記実施形態では、偏波合成モジュール1は第1ファラデー回転子20a及び第2ファラデー回転子20bを備えるものとしたが、第1ファラデー回転子20a及び第2ファラデー回転子20bの一方が無くても良い。その場合であっても、第1偏光L1及び第2偏光L2のうち一方の偏光を所望のファラデー回転角で回転することができる。
また、第1温度センサ23aや第2温度センサ23bは、図2、図3に示す例と異なる位置に配置されても良い。図5は、第1ファラデー回転子に取り付けられる温度センサの位置の変形例を示す図である。図5の例では、第1温度センサ23aは、第1磁石22aの内周面上に配置され、第1磁石22aにおける第1ファラデー結晶21a側の温度を検出する。この場合、第1磁石22aの第1ファラデー結晶21a側と反対側よりも、第1磁石22aの周りの温度の影響を受けづらい。従って、第1磁石22aの温度をより正確に調整することができる。同様に、第2温度センサ23bが、第2磁石22bの内周面上に配置され、第2磁石22bにおける第2ファラデー結晶21b側の温度を検出しても良い。この場合も、第2磁石22bの第2ファラデー結晶21b側と反対側よりも、第2磁石22bの周りの温度の影響を受けづらい。従って、第2磁石22bの温度をより正確に調整することができる。
また、第1ペルチェ素子25aに所定の極性で所定の電流を流すことで第1磁石22aを第1温度にすることができる場合、偏波合成モジュール1が第1温度センサ23aを備えなくても良く、また、第2ペルチェ素子25bに所定の極性で所定の電流を流すことで第2磁石22bを第2温度にすることができる場合、偏波合成モジュール1が第2温度センサ23bを備えなくても良い。
また、上記実施形態では、第1温度調整部や第2温度調整部としてペルチェ素子を用いたが、温度調整を行うことができるヒーター等の他の素子であっても良い。
また、上記実施形態では、第1温度センサ23aや第2温度センサ23bとしてサーミスタが用いられたが、温度をセンシングすることができるものであれば、他のセンサであっても良い。
また、上記実施形態では、偏波合成部として偏光ビームスプリッタ30を用いたが、互いに異なる偏光方向を有する2つの偏光を合成できる素子であれば、偏波合成部は偏光ビームスプリッタでなくても良い。
<レーザ装置>
次に上記偏波合成モジュールを用いたレーザ装置の説明をする。
次に上記偏波合成モジュールを用いたレーザ装置の説明をする。
図6は、本実施形態のレーザ装置を示す図である。図6に示すように、本実施形態のファイバレーザ装置100は、増幅用光ファイバ50と、それぞれ上記の複数の励起光源と、光コンバイナ55と、増幅用光ファイバ50の一方側に接続される光ファイバ51と、光ファイバ51に設けられる第1FBG61と、増幅用光ファイバ50の他方側に接続される光ファイバ52と、光ファイバ52に設けられる第2FBG62とを主な構成として備え、増幅用光ファイバ50と第1FBG61と第2FBG62とで共振器を構成している。
それぞれの励起光源は偏波合成モジュール1から構成され、偏波合成モジュール1の出力用光ファイバ35から例えば中心波長が915nmの励起光を出射する。この場合、偏波合成モジュール1の第1光源10a及び第2光源10bのそれぞれから中心波長が915nmの偏光が出射する。
増幅用光ファイバ50は、特に図示しないが、コアにイッテルビウムやエルビウム等の希土類元素が添加される希土類添加ファイバとされ、コアの外周面が内側クラッドで囲まれ、内側クラッドの外周面が外側クラッドで囲まれるダブルクラッド構造とされる。
増幅用光ファイバ50の一方側に接続される光ファイバ51は、コアに希土類元素が添加されていないことを除いて増幅用光ファイバ50と略同様の構成とされる。光ファイバ51のコアは増幅用光ファイバ50のコアと接続され、光ファイバ51の内側クラッドは増幅用光ファイバ50の内側クラッドと接続されている。また、光ファイバ51のコアには、第1FBG61が設けられている。第1FBG61は、光ファイバ51の長手方向に沿って周期的に屈折率が高くなる部分が繰り返されており、この周期が調整されることにより、励起状態とされた増幅用光ファイバ50の希土類元素が放出する光うち少なくとも一部の波長の光を反射するように構成されている。第1FBG61の反射率は、後述の第2FBG62の反射率よりも高く、希土類元素が放出する光うち所定の波長の光を例えば99%以上で反射する。第1FBG61が反射する光の波長は、上述のように希土類元素がイッテルビウムである場合、例えば1090nmとされる。
増幅用光ファイバ50の他方側に接続される光ファイバ52は、希土類元素が添加されていないコアとクラッドとから成り、ダブルクラッド構造とされない。光ファイバ52のコアは増幅用光ファイバ50のコアと接続され、光ファイバ52のクラッドは増幅用光ファイバ50の内側クラッドと接続されている。また、光ファイバ52のコアには、第2FBG62が設けられている。第2FBG62は、光ファイバ52の長手方向に沿って一定の周期で屈折率が高くなる部分が繰り返されており、第1FBG61が反射する光のうち少なくとも一部の波長の光を第1FBG61よりも低い反射率で反射するように構成される。第2FBG62は、第1FBG61が反射する光のうち少なくとも一部の波長の光を例えば5%〜50%の反射率で反射する。また、光ファイバ52の増幅用光ファイバ50と接続される側と反対側の端部には何も接続されずに自由端とされている。
光コンバイナ55では、それぞれの出力用光ファイバ35のコアと光ファイバ51の内側クラッドとが接続されている。従って、それぞれの励起光源である偏波合成モジュール1から出射する光が伝搬する出力用光ファイバ35と増幅用光ファイバ50の内側クラッドとは、光ファイバ51の内側クラッドを介して光学的に結合されている。
このようなファイバレーザ装置100においては、偏波合成モジュール1から第1偏光L1と第2偏光L2が合成された光が励起光として出射すると、この励起光が光ファイバ51の内側クラッドを介して、増幅用光ファイバ50の内側クラッドに入射する。増幅用光ファイバ50の内側クラッドに入射した励起光は主に当該内側クラッドを伝搬して、増幅用光ファイバ50のコアを通過する際に当該コアに添加されている希土類元素を励起する。励起状態とされた希土類元素は、特定の波長の自然放出光を放出する。このときの自然放出光は、例えば希土類元素がイッテルビウムである場合、1090nmの波長を含み一定の波長帯域を有する光である。この自然放出光は、増幅用光ファイバ50のコアを伝搬して、一部の波長の光が第1FBG61により反射され、反射された光のうち第2FBG62が反射する波長の光が第2FBG62で反射されて、共振器内を往復する。そして、第1FBG61及び第2FBG62で反射される光が増幅用光ファイバ50のコアを伝搬するときに、誘導放出が生じてこの光が増幅され、共振器内における利得と損失が等しくなったところでレーザ発振状態となる。そして、第1FBG61と第2FBG62との間を共振する光のうち一部の光が第2FBG62を透過して、光ファイバ52の端部から出射する。
以上説明したように、本実施形態の偏波合成モジュール1を用いたレーザ装置であるファイバレーザ装置100によれば、偏波合成モジュール1から所望のパワーの光を出射することができるため、所望のパワーの光を出射することができる。
なお、本実施形態では、共振器型のファイバレーザ装置100を例に説明したが、本発明のレーザ装置はこれに限らず、適宜変更することができる。例えば、ファイバレーザ装置であっても、上記のような共振器型では無く、種光源から出射する種光を励起光で増幅するMP−PA(Master Oscillator Power Amplifier)型のファイバレーザ装置であっても良い。この場合、偏波合成モジュール1を励起光源として利用し、当該ファイバレーザ装置から出射する光は、偏波合成モジュール1から出射する光に基づく。また或いは、複数の偏波合成モジュール1から出射する光を光コンバイナで集光し、集光した光をそのまま出射するレーザ装置であっても良い。
<偏波合成モジュールの製造方法>
次に偏波合成モジュールの製造方法について説明する。
次に偏波合成モジュールの製造方法について説明する。
図7は、図1に示す、偏波合成モジュール1の製造方法の工程手順を示すフローチャートである。図7に示すように本実施形態の偏波合成モジュール1の製造方法は、準備工程P1と、第1出射工程P2と、第1測定工程P3と、第1設定工程P4と、第2出射工程P5と、第2測定工程P6と、第2設定工程P7とを備える。
<準備工程P1>
まず、図1に示す偏波合成モジュール1を組み立てる。このとき、制御部CPは、内部のメモリに第1温度、第2温度に係る情報が記憶されていない状態とされる。
まず、図1に示す偏波合成モジュール1を組み立てる。このとき、制御部CPは、内部のメモリに第1温度、第2温度に係る情報が記憶されていない状態とされる。
<第1出射工程P2>
次に第1出射工程P2を行う。図8に示すように、本工程では第1光源10aから第1偏光L1を出射する。このとき第2光源10bからは第2偏光L2を出射しない。第1光源10aから出射する第1偏光L1は、上記のように、ミラーM1で反射して1/2波長板15に入射し、1/2波長板15で偏光方向が90度回転して1/2波長板15から出射し、第1ファラデー回転子20aの第1ファラデー結晶21aに入射する。上記のように第1ファラデー結晶21aでは第1偏光L1の偏光方向が所定のファラデー回転角だけ回転し、第1偏光L1は第1ファラデー結晶21aから出射する。そして、第1偏光L1は、偏光ビームスプリッタ30に入射し、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーを透過して、偏光ビームスプリッタ30から出射し、集光レンズ33を介して、出力用光ファイバ35に入射して出力用光ファイバ35から出射する。
次に第1出射工程P2を行う。図8に示すように、本工程では第1光源10aから第1偏光L1を出射する。このとき第2光源10bからは第2偏光L2を出射しない。第1光源10aから出射する第1偏光L1は、上記のように、ミラーM1で反射して1/2波長板15に入射し、1/2波長板15で偏光方向が90度回転して1/2波長板15から出射し、第1ファラデー回転子20aの第1ファラデー結晶21aに入射する。上記のように第1ファラデー結晶21aでは第1偏光L1の偏光方向が所定のファラデー回転角だけ回転し、第1偏光L1は第1ファラデー結晶21aから出射する。そして、第1偏光L1は、偏光ビームスプリッタ30に入射し、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーを透過して、偏光ビームスプリッタ30から出射し、集光レンズ33を介して、出力用光ファイバ35に入射して出力用光ファイバ35から出射する。
<第1測定工程P3>
本工程は、上記第1出射工程P2中に偏光ビームスプリッタ30から出射する光のパワーを測定する工程である。具体的には、図8に示すように出力用光ファイバ35から出射する光をフォトダイオードPDで受光する。フォトダイオードPDが受光した光のパワーの大きさは、例えば、フォトダイオードPDから出力する電圧の大きさに比例する。また、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーは偏光ビームスプリッタ30から出射光のパワーと概ね一致する。従って、フォトダイオードPDから出力する電圧の値を測定することで、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーを偏光ビームスプリッタ30から出射光のパワーとして測定することができる。
本工程は、上記第1出射工程P2中に偏光ビームスプリッタ30から出射する光のパワーを測定する工程である。具体的には、図8に示すように出力用光ファイバ35から出射する光をフォトダイオードPDで受光する。フォトダイオードPDが受光した光のパワーの大きさは、例えば、フォトダイオードPDから出力する電圧の大きさに比例する。また、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーは偏光ビームスプリッタ30から出射光のパワーと概ね一致する。従って、フォトダイオードPDから出力する電圧の値を測定することで、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーを偏光ビームスプリッタ30から出射光のパワーとして測定することができる。
<第1設定工程P4>
次に第1設定工程P4を行う。本工程は、第1磁石22aが第1測定工程P3で測定される光のパワーに基づいて定められる第1温度となるように制御部CPを設定する工程である。具体的には、第1測定工程P3で出力用光ファイバ35から出射する光のパワーに応じてフォトダイオードPDから出力される電圧が所望の値でなければ、制御部CPから制御信号を出力して、第1磁石22aの温度を変更する。そして、上記第1出射工程P2と第1測定工程P3とを再び実施する。これを繰り返して、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーが所望のパワーとなったときの第1磁石22aの温度を第1温度とする。所望のパワーは、例えば、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーが最大であるパワーとされる。従って、第1温度は第1測定工程P3で測定される光のパワーに基づいて定められる。そして、第1磁石22aの温度が第1温度となるように制御部CPを設定する。具体的には、第1温度に係る情報を制御部CP内のメモリに記憶する。
次に第1設定工程P4を行う。本工程は、第1磁石22aが第1測定工程P3で測定される光のパワーに基づいて定められる第1温度となるように制御部CPを設定する工程である。具体的には、第1測定工程P3で出力用光ファイバ35から出射する光のパワーに応じてフォトダイオードPDから出力される電圧が所望の値でなければ、制御部CPから制御信号を出力して、第1磁石22aの温度を変更する。そして、上記第1出射工程P2と第1測定工程P3とを再び実施する。これを繰り返して、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーが所望のパワーとなったときの第1磁石22aの温度を第1温度とする。所望のパワーは、例えば、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーが最大であるパワーとされる。従って、第1温度は第1測定工程P3で測定される光のパワーに基づいて定められる。そして、第1磁石22aの温度が第1温度となるように制御部CPを設定する。具体的には、第1温度に係る情報を制御部CP内のメモリに記憶する。
<第2出射工程P5>
次に第2出射工程P5を行う。本工程では第2光源10bから第2偏光L2を出射する。このとき第1光源10aからは第1偏光L1を出射しない。第2光源10bから出射する第2偏光L2は、上記のように、ミラーM2、ミラーM3で反射して、第2ファラデー回転子20bの第2ファラデー結晶21bに入射する。上記のように第2ファラデー結晶21bでは第2偏光L2の偏光方向が所定のファラデー回転角だけ回転し、第2偏光L2は第2ファラデー結晶21bから出射する。そして、第2偏光L2は、偏光ビームスプリッタ30に入射し、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーで反射されて、偏光ビームスプリッタ30から出射し、集光レンズ33を介して、出力用光ファイバ35に入射して出力用光ファイバ35から出射する。
次に第2出射工程P5を行う。本工程では第2光源10bから第2偏光L2を出射する。このとき第1光源10aからは第1偏光L1を出射しない。第2光源10bから出射する第2偏光L2は、上記のように、ミラーM2、ミラーM3で反射して、第2ファラデー回転子20bの第2ファラデー結晶21bに入射する。上記のように第2ファラデー結晶21bでは第2偏光L2の偏光方向が所定のファラデー回転角だけ回転し、第2偏光L2は第2ファラデー結晶21bから出射する。そして、第2偏光L2は、偏光ビームスプリッタ30に入射し、偏光ビームスプリッタ30のハーフミラーで反射されて、偏光ビームスプリッタ30から出射し、集光レンズ33を介して、出力用光ファイバ35に入射して出力用光ファイバ35から出射する。
<第2測定工程P6>
本工程は、上記第2出射工程P5中に偏光ビームスプリッタ30から出射する光のパワーを測定する工程である。具体的には、第1測定工程P3と同様にして、出力用光ファイバ35から出射する光をフォトダイオードPDで受光し、フォトダイオードPDから出力する電圧の値を測定することで、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーを偏光ビームスプリッタ30から出射光のパワーとして測定する。
本工程は、上記第2出射工程P5中に偏光ビームスプリッタ30から出射する光のパワーを測定する工程である。具体的には、第1測定工程P3と同様にして、出力用光ファイバ35から出射する光をフォトダイオードPDで受光し、フォトダイオードPDから出力する電圧の値を測定することで、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーを偏光ビームスプリッタ30から出射光のパワーとして測定する。
<第2設定工程P7>
次に第2設定工程P7を行う。本工程は、第2磁石22bが第2測定工程P6で測定される光のパワーに基づいて定められる第2温度となるように制御部CPを設定する工程である。具体的には、第2測定工程P6で出力用光ファイバ35から出射する光のパワーに応じてフォトダイオードPDから出力される電圧が所望の値でなければ、制御部CPから制御信号を出力して、第2磁石22bの温度を変更する。そして、上記第2出射工程P5と第2測定工程P6とを再び実施する。これを繰り返して、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーが所望のパワーとなったときの第2磁石22bの温度を第2温度とする。所望のパワーは、例えば、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーが最大であるパワーとされる。従って、第2温度は第2測定工程P6で測定される光のパワーに基づいて定められる。そして、第2磁石22bの温度が第2温度となるように制御部CPを設定する。具体的には、第2温度に係る情報を制御部CP内のメモリに記憶する。
次に第2設定工程P7を行う。本工程は、第2磁石22bが第2測定工程P6で測定される光のパワーに基づいて定められる第2温度となるように制御部CPを設定する工程である。具体的には、第2測定工程P6で出力用光ファイバ35から出射する光のパワーに応じてフォトダイオードPDから出力される電圧が所望の値でなければ、制御部CPから制御信号を出力して、第2磁石22bの温度を変更する。そして、上記第2出射工程P5と第2測定工程P6とを再び実施する。これを繰り返して、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーが所望のパワーとなったときの第2磁石22bの温度を第2温度とする。所望のパワーは、例えば、出力用光ファイバ35から出射する光のパワーが最大であるパワーとされる。従って、第2温度は第2測定工程P6で測定される光のパワーに基づいて定められる。そして、第2磁石22bの温度が第2温度となるように制御部CPを設定する。具体的には、第2温度に係る情報を制御部CP内のメモリに記憶する。
こうして、上記実施形態に記載の偏波合成モジュール1を得る。
以上説明したように、本実施形態の偏波合成モジュール1の製造方法によれば、第1温度、第2温度を偏光ビームスプリッタ30から出射する光が所望のパワーとなる温度にすることができ、例えば、第1温度、第2温度を偏光ビームスプリッタ30から出射する光のパワーが最大となる温度にすることができる。こうして、所望のパワーの光を出射することができる偏波合成モジュールを製造することができる。
なお、第2磁石22bの第2温度の設定が不要な場合は、上記第2出射工程P5から第2設定工程P7を行う必要はない。
また、上記製造方法では、第1出射工程P2中に第2光源10bからは第2偏光L2を出射しないものとしたが、本発明はこれに限らず、第1出射工程P2中に第2光源10bから第2偏光L2を出射しても良い。上記製造方法では、第2出射工程P5中に第1光源10aからは第1偏光L1を出射しないものとしたが、本発明はこれに限らず、第2出射工程P5中に第1光源10aから第2偏光L2を出射しても良い。
本発明によれば、偏波合成モジュール、これを用いたレーザ装置、及び、偏波合成モジュールの製造方法が提供され、ファイバレーザ装置等のレーザ加工システム等の分野に利用することができる。
1・・・偏波合成モジュール
10a・・・第1光源
10b・・・第2光源
15・・・1/2波長板
20a・・・第1ファラデー回転子
20b・・・第2ファラデー回転子
21a・・・第1ファラデー結晶
21b・・・第2ファラデー結晶
22a・・・第1磁石
22b・・・第2磁石
23a・・・第1温度センサ
23b・・・第2温度センサ
25a・・・第1ペルチェ素子
25b・・・第2ペルチェ素子
30・・・偏光ビームスプリッタ
35・・・出力用光ファイバ
50・・・増幅用光ファイバ
61・・・第1FBG
62・・・第2FBG
100・・・ファイバレーザ装置
L1・・・第1偏光
L2・・・第2偏光
P1・・・準備工程
P2・・・第1出射工程
P3・・・第1測定工程
P4・・・第1設定工程
P5・・・第2出射工程
P6・・・第2測定工程
P7・・・第2設定工程
PD・・・フォトダイオード
10a・・・第1光源
10b・・・第2光源
15・・・1/2波長板
20a・・・第1ファラデー回転子
20b・・・第2ファラデー回転子
21a・・・第1ファラデー結晶
21b・・・第2ファラデー結晶
22a・・・第1磁石
22b・・・第2磁石
23a・・・第1温度センサ
23b・・・第2温度センサ
25a・・・第1ペルチェ素子
25b・・・第2ペルチェ素子
30・・・偏光ビームスプリッタ
35・・・出力用光ファイバ
50・・・増幅用光ファイバ
61・・・第1FBG
62・・・第2FBG
100・・・ファイバレーザ装置
L1・・・第1偏光
L2・・・第2偏光
P1・・・準備工程
P2・・・第1出射工程
P3・・・第1測定工程
P4・・・第1設定工程
P5・・・第2出射工程
P6・・・第2測定工程
P7・・・第2設定工程
PD・・・フォトダイオード
Claims (11)
- 第1偏光を出射する第1光源と、
第2偏光を出射する第2光源と、
前記第1偏光と前記第2偏光とを合成する偏波合成部と、
前記第1光源から前記偏波合成部に至る光路に配置される第1ファラデー結晶と、
前記第1ファラデー結晶に磁場を印加する第1磁石と、
前記第1磁石の温度を調整する第1温度調整部と、
前記第1磁石の温度が所定の第1温度となるように前記第1温度調整部を制御する制御部と、
を備える
ことを特徴とする偏波合成モジュール。 - 前記第1温度は、前記偏波合成部から出射する光のパワーが最大となる温度とされる
ことを特徴とする請求項1に記載の偏波合成モジュール。 - 前記第1磁石の温度を検出する第1温度センサを更に備え、
前記制御部は前記第1温度センサで検出される温度に基づいて前記第1温度調整部を制御する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の偏波合成モジュール。 - 前記第1温度センサは前記第1磁石における前記第1ファラデー結晶側の温度を検出する
ことを特徴とする請求項3に記載の偏波合成モジュール。 - 前記第2光源から前記偏波合成部に至る光路に配置される第2ファラデー結晶と、
前記第2ファラデー結晶に磁場を印加する第2磁石と、
前記第2磁石の温度を調整する第2温度調整部と、
を更に備え、
前記制御部は、前記第2磁石の温度が所定の第2温度となるように前記第2温度調整部を更に制御する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の偏波合成モジュール。 - 前記第2温度は、前記偏波合成部から出射する光のパワーが最大となる温度とされる
ことを特徴とする請求項5に記載の偏波合成モジュール。 - 前記第2磁石の温度を検出する第2温度センサを更に備え、
前記制御部は前記第2温度センサで検出される温度に基づいて前記第2温度調整部を制御する
ことを特徴とする請求項5または6に記載の偏波合成モジュール。 - 前記第2温度センサは前記第2磁石における前記第2ファラデー結晶側の温度を検出する
ことを特徴とする請求項7に記載の偏波合成モジュール。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載の偏波合成モジュールを備え、
前記偏波合成モジュールから出射する光に基づく光を出射する
ことを特徴とするレーザ装置。 - 第1偏光を出射する第1光源と、第2偏光を出射する第2光源と、前記第1偏光と前記第2偏光とを合成する偏波合成部と、を備える偏波合成モジュールの製造方法であって、
前記偏波合成モジュールは、前記第1光源から前記偏波合成部に至る光路に配置される第1ファラデー結晶と、前記第1ファラデー結晶に磁場を印加する第1磁石と、前記第1磁石の温度を調整する第1温度調整部と、前記第1温度調整部を制御する制御部と、を更に備え、
前記第1光源から第1偏光を出射する第1出射工程と、
前記第1出射工程中に前記偏波合成部から出射する光のパワーを測定する第1測定工程と、
前記第1磁石が前記第1測定工程で測定される光のパワーに基づいて定められる第1温度となるように前記制御部を設定する第1設定工程と、
を備える
ことを特徴とする偏波合成モジュールの製造方法。 - 前記偏波合成モジュールは、前記第2光源から前記偏波合成部に至る光路に配置される第2ファラデー結晶と、前記第2ファラデー結晶に磁場を印加する第2磁石と、前記第2磁石の温度を調整する第2温度調整部と、を更に備え、
前記制御部は、第2温度調整部を更に制御し、
前記第2光源から第2偏光を出射する第2出射工程と、
前記第2出射工程中に前記偏波合成部から出射する光のパワーを測定する第2測定工程と、
前記第2磁石が前記第2測定工程で測定される光のパワーに基づいて定められる第2温度となるように前記制御部を設定する第2設定工程と、
を更に備える
ことを特徴とする請求項10に記載の偏波合成モジュールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015154084A JP2017032851A (ja) | 2015-08-04 | 2015-08-04 | 偏波合成モジュール、これを用いたレーザ装置、及び、偏波合成モジュールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015154084A JP2017032851A (ja) | 2015-08-04 | 2015-08-04 | 偏波合成モジュール、これを用いたレーザ装置、及び、偏波合成モジュールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017032851A true JP2017032851A (ja) | 2017-02-09 |
Family
ID=57988003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015154084A Pending JP2017032851A (ja) | 2015-08-04 | 2015-08-04 | 偏波合成モジュール、これを用いたレーザ装置、及び、偏波合成モジュールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017032851A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111886760A (zh) * | 2018-03-27 | 2020-11-03 | 株式会社藤仓 | 激光模块及激光装置 |
WO2022250101A1 (ja) * | 2021-05-28 | 2022-12-01 | 信越化学工業株式会社 | Qスイッチ構造体及びqスイッチ構造体の製造方法 |
CN115494651A (zh) * | 2022-11-21 | 2022-12-20 | 中国航天三江集团有限公司 | 一种偏振相干合成光路系统和方法 |
WO2024027248A1 (zh) * | 2022-08-05 | 2024-02-08 | 青岛海信宽带多媒体技术有限公司 | 激光器及光模块 |
-
2015
- 2015-08-04 JP JP2015154084A patent/JP2017032851A/ja active Pending
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