JP2017032645A - 電子放出装置、帯電装置および画像形成装置 - Google Patents

電子放出装置、帯電装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】均一かつ長期にわたって安定した電子放出を行う電子放出装置を提供する。
【解決手段】
第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極の間に設けられた中間層と、前記第2電極に給電を行う2以上の給電端子と、前記第2電極への給電のオンオフを前記給電端子ごとに切り替える給電端子切替部と、前記第1電極および前記第2電極の間に電圧を印加し、前記中間層内で加速された電子を前記第2電極から放出させる電圧印加部と、前記給電端子、前記給電端子切替部および前記電圧印加部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第2電極および一部の前記給電端子の接点に不具合が生じたとき、前記第2電極への給電が全体として継続するように、前記2以上の給電端子の各々に対して、前記第2電極への給電のオンオフを前記給電切換部に切り替えさせることを特徴とする電子放出装置。
【選択図】図3

Description

この発明は、電子放出装置、帯電装置および画像形成装置に関し、詳しくは、電圧を印加することにより電子を放出する電子放出素子を備えた電子放出装置、前記電子放出装置を備えた帯電装置および前記帯電装置を備えた電子写真方式の画像形成装置に関する。
従来、オゾンやNOx等の放電生成物の発生を抑える目的で、電子放出素子を備えた電子放出装置からなる帯電装置や、前記帯電装置を備えた電子写真式の画像形成装置の発明が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
このような従来の電子放出装置901の一例を、図4に基づいて説明する。
図4は、従来の電子放出装置901の一例を示す説明図である。図4(a)は、電子放出装置901を電子放出面から見た正面図であり、図4(b)は、図4(a)のB−B'矢視断面図である。
図4(a)(b)に示されるように、電子放出装置901は、電子放出素子9011、電子放出素子9011を固定する台座9015および電子放出素子9011の第1電極である表面電極9011aに電圧を印加するための導電性の給電端子9014aを備えている。
電子放出素子9011は、第2電極であるアルミ等の導電性基板9011cと、この導電性基板9011c上に形成され、抵抗を調整された半導電層9011bと、この半導電層9011b上に形成された表面電極9011aの3層構造を有する。
上記のように構成された電子放出装置901において、駆動電源9012aから給電路9016と給電端子9014aを通じて、表面電極9011aと導電性基板9011cとの間に所定の電圧を印加すると、表面電極9011aから半導電層9011bを通って導電性基板9011cに電流が流れ込み、表面電極9011aから電子が放出される。表面電極9011aから放出された放出電子eは、高圧電源9012bによって基板9011cと被帯電物との間に発生した電界を受けて被帯電物の方向に移動し、被帯電物の表面を所定の表面電位にマイナス帯電させる。
ところで、電子放出素子9011は、シリコーン樹脂にAgナノ粒子を分散させた1μm程度の薄い膜を塗布するため、膜厚が不均一になって膜厚の厚い部分に高い抵抗が生じることがある。このような抵抗の高い部分では、電流が流れ難くなって電子放出が生じなくなることがある。
また、通電や経時変化によって、給電端子9014aと表面電極9011aとの接点に酸化膜等が形成されたり、半導電層9011b中のAgナノ粒子が酸化したりすることによって高抵抗化が生じることもあり、また、低湿度環境下においても、高抵抗化が生じることがある。
このような高抵抗化による問題を解決すべく、電子放出素子9011の抵抗が安定している場合は、給電点から離れた場所の電圧降下を考慮して、図4(a)に示されるように、複数の接点9011a1〜9011a6を予め設けておく。
このようにすれば、一部の接点に不具合が生じたとしても、残りの接点からの給電が可能であれば、電子放出が生じなくなるという問題を防止することができる。
特開2001−357961号公報 特開2006−323366号公報
一方、膜厚が不均一になって膜厚の薄い部分に低い抵抗が生じることがある。また、半導電層9011b中のAgナノ粒子の凝集により電流パスが形成されることによって低抵抗化が生じることもあり、また、高湿度環境下においても、大気中に含まれる水分が吸着することによって、低抵抗化が生じることがある。
このような抵抗の低い部分に給電したとき、過電流が流れる、いわゆるリーク現象が生じ、電圧降下により電子放出素子9011が電子放出しなくなることがある。
この場合、一部の接点にリーク現象が生じると、残りの接点への給電にも影響を及ぼすことがあるため、図4(a)に示されるように、複数の接点9011a1〜9011a6を予め設けていたとしても、電子放出が生じなくなることがある。
それゆえ、低抵抗化により過電流が流れることに対しては、これまで有効な手段がなく、電子放出装置901を製品にする上で非常に大きな問題であり、実用化の障壁となっていた。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、均一かつ長期にわたって安定した電子放出を行う電子放出装置を提供することにある。
第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極の間に設けられた中間層と、前記第2電極に給電を行う2以上の給電端子と、前記第2電極への給電のオンオフを前記給電端子ごとに切り替える給電端子切替部と、前記第1電極および前記第2電極の間に電圧を印加し、前記中間層内で加速された電子を前記第2電極から放出させる電圧印加部と、前記給電端子、前記給電端子切替部および前記電圧印加部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第2電極および一部の前記給電端子の接点に不具合が生じたとき、前記第2電極への給電が全体として継続するように、前記2以上の給電端子の各々に対して、前記第2電極への給電のオンオフを前記給電切換部に切り替えさせることを特徴とする電子放出装置を提供するものである。
この発明によれば、一部の給電端子においてリーク現象や給電不足といった不具合が発生した場合であっても、第2電極への給電が全体として継続するように、給電端子からの給電のオンオフを切り替えるため、均一かつ長期にわたって安定した電子放出を行う電子放出装置を実現できる。
この発明の実施形態1に係る画像形成システムの内部構成を示す説明図である。 図1に示す感光体ドラムおよび帯電ユニットの概略構成を示す説明図である。 図1に示す帯電ユニットの概略構成を示す説明図である。 従来の電子放出装置の一例を示す説明図である。 図3に示す給電端子の先端部の形状を示す説明図である。
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
(実施形態1)
<画像形成システム1の構成>
以下、図1に基づき、この発明の実施形態1に係る画像形成システム1について説明する。
図1は、この発明の実施形態1に係る画像形成システム1の内部構成を示す説明図である。
図1に示されるように、画像形成システム1は、画像形成装置2を核に、各々周辺機器であるスキャナ3、自動原稿搬送装置4、後処理装置5、記録材供給装置6、中継搬送ユニット8、および両面搬送装置10が接続され、機能が拡張されている。このうち、画像形成装置2および後処理装置5は、記録材供給装置6の上面に並んで載置され、これらの上方にスキャナ3が、その上部に配置された自動原稿搬送装置4とともに、システムラック7上に支持されることで配置されている。
画像形成装置2は、スキャナ3にて読み込まれた画像の記録出力はもとより、外部接続機器としてパーソナルコンピュータなどの画像処理装置が接続されると、この外部接続機器からの画像データを記録出力するものである。
画像形成装置2の略中央左側には、感光体(感光体ドラム200)を中心とした電子写真プロセス部(画像形成部)20が配置されている。感光体ドラム200の周囲には、感光体ドラム200の表面を均一に帯電させる帯電ユニット201、均一に帯電された感光体ドラム200上に光像を走査して静電潜像を書き込む光走査ユニット22、光走査ユニット22により書き込まれた静電潜像を現像剤により再現する現像ユニット202、感光体ドラム200上に再現された画像を記録材上に転写する転写ユニット203、転写後の感光体ドラム200上に残留した現像剤を除去して感光体ドラム200上に新たな画像を記録することを可能にするクリーニングユニット204、および感光体ドラム200の表面の電荷を除去する除電ランプユニット(不図示)などが配置されている。
画像形成装置2の下部、すなわち記録材供給装置6側には、記録材を収容可能な記録材供給部21が配置されている。この記録材供給部21は、記録材を収容する記録材収容トレイ210と、記録材収容トレイ210に収容された記録材を1枚ずつ分離給紙する分離供給手段211とで構成されている。この分離供給手段211において1枚ずつ分離給紙された記録材は、電子写真プロセス部20の感光体ドラム200と転写ユニット203との間に順次供給され、感光体ドラム200上に記録再現されたトナー画像が転写される。
なお、上記記録材供給部21への記録材の補給や記録材の交換などの作業は、画像形成装置2本体の正面側に記録材収容トレイ210を引き出して行う。
画像形成装置2本体の下面には、オプションで配置されている記録材供給装置6から送られてくる記録材を受け入れ、電子写真プロセス部20の感光体ドラム200と転写ユニット203との間に向かって順次供給するための記録材受口27が設けられている。
電子写真プロセス部20の上方には定着装置23が配置されており、画像が転写された記録材を順次受け入れて、記録材上に転写された現像剤を加熱定着して定着装置23外へと記録材を送り出す。画像が記録された記録材は、画像形成装置2の排出ローラ28から画像形成装置2本体の上面の中継搬送ユニット8に受け渡される。また、画像形成装置2の用紙搬送パス(記録材搬送路)64は、下から上に向かって略縦型に構成されている。
電子写真プロセス部20の側方、つまり電子写真プロセス部20に対して用紙搬送パス64と略直交する方向に隣接する位置には、光走査ユニット22が配置されている。そして、光走査ユニット22の上下空間部には、電子写真プロセスをコントロールするプロセスコントロールユニット(PCU)基板と、装置外部からの画像データを受け入れるインターフェイス基板とを収容する装置制御部24、インターフェイス基板から受け入れられた画像データに対して所定の画像処理を施し、光走査ユニット22により感光体ドラム200上に画像として走査記録させるためのイメージコントロールユニット(ICU)基板を備えた画像制御部25、そして、これらの各種基板、ならびにユニットに対して電力を供給する電源ユニット26などが配置されている。
記録材供給装置6は、オプションにて付設された外付けの記録材供給装置であって、3つの記録材供給部61・62・63を有している。記録材供給部61・62・63では、記録材収容トレイ610・620・630に収容した記録材を、各々に備えられた分離給送手段611・621・631によってそれぞれ1枚ずつ分離して、この記録材供給装置6の上面に設けられ、画像形成装置2の記録材受口27に連通している記録材排出口65に向かって供給する。稼働時には、所望とするサイズの記録材を収容した記録材供給部61・62・63が選択的に動作する。記録材供給部61・62・63への記録材の補給は、該ユニット本体の正面側に記録材収容トレイ610・620・630を引出すことで行われる。
また、記録材供給装置6は、上部に画像形成装置2と後処理装置5を載置するように構成されているが、この状態で移動してシステムラック7の間に固定して配置可能なように、下部に移動コロ69および固定部68を備えている。移動時には、固定部68を回転させて上昇させておくことで固定部68を床面から離間させ、固定時には、固定部68を回転させて下降させることで固定部68を床面に接触させて記録材供給装置6を固定する。
なお、図1では、記録材供給装置6が3つの記録材供給部61・62・63を有する場合を例示しているが、これに限らず記録材供給装置6は少なくとも1つの記録材供給部61、62または63を有しておればよい。
後処理装置5は、画像形成装置2、中継搬送ユニット8から排出される画像の記録された記録材をこの後処理装置5の上部に設けられた搬入ローラ50で導き入れて、記録材に対して後処理を施すものである。
後処理としては、ステープル処理、パンチング処理、ソート処理等あるが、図1に例示している後処理装置5は、ステープル処理を行うものであり、後処理されたものは下段の排紙トレイ59に、後処理されないものは上段の排紙トレイ56に、切り換えゲート52によって選択的に排出される。
スキャナ3は、自動原稿搬送装置4により自動的に供給されるシート状の原稿を1枚ずつ順次露光走査して原稿画像を読み取る自動読み取りモードと、ユーザのマニュアル操作によりセットされるブック状の原稿、または自動原稿搬送装置4による自動供給が不可能なシート状の原稿の原稿画像を読み取る手動読み取りモードとを備えている。そして、透明な原稿載置台30上にセットされた原稿の原稿画像を、相互に所定の速度関係で原稿載置台30に沿って移動する第1走査ユニット31および第2走査ユニット32で露光走査して、ミラーや結像レンズ33等の光学部品で導いて光電変換素子34上に結像させることで、原稿画像を電気的信号に変換した上で出力するものである。
自動原稿搬送装置4は、原稿セットトレイ40上に載置された原稿を原稿載置台30上に向かって搬送し、走査後の原稿を原稿排出トレイ42上に排出する原稿搬送手段41を備えている。また、自動供給が不可能なシート状の原稿を原稿載置台30上に載置して読み取り走査可能なように、自動原稿搬送装置4が装置リア側を支点にして上方に回動し、装置の手前側が開放するように構成されている。
中継搬送ユニット8は、画像形成装置2の頂部に設けられた排紙トレイ29の上部に装着され、画像形成装置2の排出ローラ28から排出される画像が記録された記録材を、画像形成装置2の下流側に位置する後処理装置5に向かって導入するための搬送ユニットである。
また、この中継搬送ユニット8の記録材搬送経路84の途中で、記録材を該中継搬送ユニットの上面82と後処理装置5の上面54とで形成された排出トレイ9に導く別の記録材搬送経路83が分岐している。2つの排出先は、搬送路の分岐部に配置されたゲート81の切換により、変更可能になっている。
両面搬送装置10は、画像形成装置2の側面に装着され、記録材の両面に画像を形成する際に記録材を反転させるための搬送装置である。記録材を反転させる際には、排出ローラ28が記録材を途中まで排出させた状態で停止し、逆転することにより記録材を両面搬送装置10側へ導く。この際、定着装置23の後に設けられたゲート85の切換により、記録材が定着装置23側へ戻らず両面搬送装置10に進入することになる。両面搬送装置10を通過した記録材は、電子写真プロセス部20の手前から再度、用紙搬送パス64に入って電子写真プロセス部20等を通過することで裏面に画像が形成される。
この画像形成システム1は、記録材供給装置6の上に画像形成装置2と後処理装置5とが並んで載置される構造を有し、画像形成装置2本体の幅寸法をL1、後処理装置5本体の幅寸法をL2とすると、記録材供給装置6の幅寸法Lは、L1+L2にほぼ等しくなるよう設計されている。
この画像形成システム1のように、各周辺機器を組み合わせてシステムを構成することにより、ユーザが所望する画像形成システム1を容易に実現できるようになる。
一方、このような画像形成システム1においては、システム全体の温度や湿度等の調整を考慮する必要が生じる。これに対して、各周辺機器にヒータやファン等を設けると、システム全体として部品点数が増加し、画像形成システム1のコストアップ等の問題を招来する。
そこで、この画像形成システム1は、画像形成装置2と記録材供給装置6との間にヒータ(発熱体)300を設ける構成としている。
<帯電ユニット201の構成>
次に、図2、図3および図5に基づき、この発明の実施形態1に係る電子放出装置としての帯電ユニット201について説明する。
図2は、図1に示す感光体ドラム200および帯電ユニット201の概略構成を示す説明図である。図3は、図1に示す帯電ユニット201の概略構成を示す説明図である。図3(a)は、帯電ユニット201を電子放出面から見た正面図であり、図3(b)は、図4(a)のA−A'矢視断面図である。図5は、図3に示す給電端子2014aの先端部の形状を示す説明図である。
図2に示されるように、この発明の帯電ユニット201は、電子放出素子2011、電子放出素子2011を固定する台座2015および電子放出素子2011の表面電極2011aに電圧を印加するための給電端子2014aを備えている。
電子放出素子2011は、導電性基板2011cと、この導電性基板2011c上に形成された半導電層2011bと、さらにこの半導電層2011b上に形成された表面電極2011aの3層構造を有する。
図3(a)に示されるように、表面電極2011aは、電子放出素子2011の長手方向に延びた表面電極2011aの端部に配置されたバスライン2011cbからなる。
この発明の「第1電極」は、導電性基板2011cによって実現する。また、この発明の「第2電極」は、表面電極2011aによって実現する。また、この発明の「中間層」は、半導電層2011bによって実現する。また、この発明の「給電端子切替部」は、2011a1〜2011a8の接点(切り替えスイッチ部)によって実現する。また、この発明の「電圧印加部」は、駆動電源2012a、高圧電源2012bおよび制御装置2013の協働によって実現する。また、この発明の「制御部」は、プロセスコントロールユニット(PCU)基板によって実現する。
なお、実施形態1では、導電性基板2011cの材料として、厚さ0.5mmのアルミ板を用いている。また、半導電層2011bは、主体となる樹脂と樹脂中に分散された導電性微粒子を含んでおり、スプレー法、スピンコート法、ドクターブレード法、ロールコート法、ディッピング法等により、当該導電性微粒子を厚さ約1μmに塗布して形成する。樹脂は、絶縁性の樹脂材料であり、例えば、シリコーン樹脂を用いることができる。
また、導電性微粒子は金属や半導体などの導電性材料を用いることが可能である。例えば、金、銀、白金、パラジウム等の導電性を有する金属微粒子を用いることができる。さらに、表面電極2011aの材料としては、半導電層2011b内への電圧の印加が可能となるような材料であれば、どのような材料であっても、特に制限なく用いることができる。
ただし、表面電極2011aは、半導電層2011b内で加速され高エネルギーを有する電子を、なるべくエネルギーの損失なく通過させて放出させることが好ましい。この観点から、表面電極2011aの材料としては、仕事関数が低く、薄膜を形成することが可能な材料で形成されることが好ましい。
このような材料として、例えば、金、銀、炭素、チタン、ニッケル、アルミニウムなどが挙げられ、実施形態1では、金をスパッタにより50nmの厚さで形成している。
バスライン2011cbの材料は、SUSやリン青銅等の金属からなる給電端子2014aと機械的に接触して電圧が印加されることから、チタン、アルミニウムといった比較的硬い金属を使うことが好ましい。実施形態1では、バスライン2011cbは、半導電層2011b上にチタン25nm、アルミニウム25nm、金50nmの順で、スパッタにより形成されている。
なお、表面電極2011aおよびバスライン2011cbは、スパッタ以外にも蒸着装置によって形成されても問題ない。
台座2015は、電子放出素子2011および給電端子2014aを固定するためのものであり、直方体の形状で電子放出素子2011とほぼ同じ長さをしており、給電端子2014aを固定するための複数のビス穴(図示せず)が両側面に形成されている。
なお、実施形態1では、台座2015の材質として、絶縁性樹脂であるポリアセタール(POM)を用いている。
給電端子2014aは、断面がL字形をした薄い金属板(実施形態1では、厚さ0.15mmのステンレス製)からなり、図2のZ軸方向(帯電ユニット201から感光体ドラム200に向かう方向)において、台座2015からはみ出さない長さとなっている。そして、給電端子2014aは、台座2015の両側面に対し、複数のビス(図示せず)で固定されている。
また、給電端子2014aの先端部は、電子放出素子2011の表面電極2011aのバスライン2011cbに対し、押圧された構成となっている。その結果、電子放出素子2011は、2本の給電端子2014aのばね力により、幅方向両側から台座2015に対して固定される。
次に、帯電ユニット201のシステム構成について、図2を用いて説明する。帯電ユニット201は感光体ドラム200に対し、所定の間隔(実施形態1では1mm)をおいて配置されている。また、電子放出素子2011の導電性基板2011cには高圧電源2012bが、給電端子2014aには駆動電源2012aが接続されている。さらに、駆動電源2012aおよび高圧電源2012bは、制御装置2013により、印加する電圧の大きさやタイミングが制御されるように構成されている。
以上のように構成された帯電ユニット201において、駆動電源2012aを用いて、給電端子2014aと導電性基板2011cとの間に所定の駆動電圧(実施形態1では20V)を印加すると、表面電極2011aには、給電端子2014aから駆動電流Iが流れ、半導電層2011bを通って導電性基板2011cに流れ込む。電子は、この電流の流れとは反対方向に移動し、表面電極2011aまたは表面電極2011aの近傍(エッジ部分)に到達した電子の一部が、電子放出素子2011から放出電子eとして放出される。
一方、電子放出素子2011の導電性基板2011cには、高圧電源2012bにより、所定の高電圧が印加されており(実施形態1では−600V)、これにより電子放出素子2011と、接地されている感光体ドラム200との間で電界が生じる。その結果、電子放出素子2011から放出された放出電子eは、感光体ドラム200方向に移動し、感光体ドラム200の表面をマイナス帯電させる。
実施形態1では、電子放出素子2011に印加されている電圧が−600Vであることから、感光体ドラム200はほぼ−600Vに帯電されたところで電子の移動が止まり、感光体ドラム200の表面は約−600Vで均一に帯電される。
上述のように、この発明の帯電ユニット201は、L字形の給電端子2014aの先端部が、表面電極2011aのバスライン2011cbに当接し、バスライン2011cbに対して直接給電する構成となっている。このように、電子放出素子2011の長手方向に対して、長尺の金属製の給電端子2014aを用いて給電することで、従来のような長手方向での電圧降下を解消することができ、長手方向に関して、均一で安定した帯電を行うことが可能となる。
さらに、図3(a)に示されるように、実施形態1では、給電端子2014aが8カ所に設けられており、バスライン2011cbに当接させている。また、8個の給電端子2014aは、給電路2016に対して、2011a1〜2011a8の接点(切り替えスイッチ部)を有し、スイッチング等でON/OFFが可能な構成となっている。
なお、給電端子は複数あれば、8カ所に限定されることはなく、本体の仕様等で任意に設置可能である。
次に、給電端子2014aの先端部の形状について、図5を用いて説明する。
なお、図5(a)(b)は給電端子2014aの先端部の形状を示したものであり、バスライン2011cbをエッジで傷つけないように先端部を折り曲げるように構成されている。
(実施例1)
次に、実施形態1の帯電ユニット201を用いた実験例(実施例1)について、図3を用いて説明する。
実施例1において、実施形態1に示した画像形成システム1(シャープ製モノクロデジタル複合機MX−M264改造機)に帯電ユニット201を組み込み、帯電ユニット201による帯電特性および実写テストを行った。
なお、帯電ユニット201としては、図3に示されたこの発明による電子放出素子2011を用いたもの(実施例1)および図4に示された従来の電子放出素子9011を用いたもの(比較例1,2)の2種類の帯電ユニットを使用した。
具体的な実験方法としては、最初に図1に示された画像形成システム1の現像ユニット202を取り外して、代わりに表面電位計プローブを設置して、帯電ユニット201による感光体ドラム200の帯電電位の測定を行った。
なお、今回、表面電位計としては、TREK社製MODEL344を用い、感光体ドラム200の中央部(C点)および両端部(フロント側(F点)およびリア側(R点))の長手方向3か所の電位を測定した。また、この実験に用いた画像形成システム1のプロセス速度は112.5mm/secである。
図3(a)において、F点は、帯電ユニット201の接点2011a1、2011a5、2011a2および2011a6の中間点(F'点)、C点は、接点2011a2、2011a6、2011a3および2011a7の中間点(C'点)、そしてR点は、接点2011a3、2011a7、2011a4および2011a8の中間点(R'点)にそれぞれ対応する。
23℃、50%の環境下において、接点2011a1のみを接続してON状態とし、他の接点2011a2〜接点2011a8を非接続OFFの状態にして、電源仕様が印加電圧最大30V、電流値500mAの駆動電源2012aを用いて標準電圧20V電圧を印加したところ、500mAの過電流が流れ、いわゆるリーク状態となりNGとなった。
このようになった原因としては、接点2011a1付近の半導電層2011bの抵抗が低いためと考えられる。
次に、2011a2のみをON状態にして20Vの電圧を印加したところ、80mAの電流が流れた。また、駆動電圧2012aに600Vを印加して、電位計で感光体ドラム200のF点、C点、R点の表面電位を測定したところ、それぞれF点−500V、C点−600V、R=−480Vとなった。
ここで、複合機を用いて画像を出力したが、F点、R点が濃くなり、均一なハーフトーン画像を得ることができなかった。
このようになった原因としては、接点2011a2から遠くなるにつれて、電圧降下が生じてしまい、感光体ドラム200を帯電するのに必要な電子が不足したものと考えられる。
次に、2011a2に加えて、接点2011a7のみを追加接続してONにした。20V、300mAの出力(駆動電源2012aは600V)で表面電位を測定したところ、F点、C点、R点のいずれも−600Vが得られ、かつ、均一なハーフトーン画像が得られた。
この状態で5000枚を印字したところ、ハーフトーン画像は、F側が黒くなったため、表面電位を測定したところ、F点−500V、C点−600V、R点−600Vとなっていた。このため、最初に過電流でNGであった接点2011a1を追加で接続したところ、20V、350mAの条件で均一なハーフトーン画像が得られ、表面電位もF点、C点、R点のいずれもが−600Vであった。さらに、5000枚の印字を行ったが良好なハーフトーン画像が継続して得られた。
2011a1のリーク状態から回復した原因としては、通電による接点2011a1付近の高抵抗化によってリークが改善ざれたものと考えられる。
(実施例2)
次に、実施例2について説明する。
30℃、80%の高温高湿下において、接点2011a1から接点2011a8まで、1カ所ずつ駆動電源2012aで20Vを印加していったところ、数カ所でリークが発生した。
このようになった原因としては、高温高湿環境下においては、大気中に含まれる水分が吸着することによって素子の低抵抗化が生じるため、過電流が流れてリーク現象が発生しやすくなったものと考えられる。
このため、印加電圧を18Vとし、接点2011a1および接点2011a8の2ケ所を選択して、接続をONにしたところ、18V、410mAの出力で均一なハーフトーン画像が得られた。その後、500枚で接点2011a8においてリークが発生したので、接点2011a8の接続をOFFにして新たに接点2011a4を接続ONにしたところ、均一なハーフトーン画像が得られた。その後、1000枚後および2000枚後において、接点2011a8を通電したが、3回以上連続してリークが発生したため、発熱による発火や電源への負荷を考慮して使用を禁止することとした。最終的に、10000枚にわたり、均一なハーフトーン画像が得られた。
(実施例3)
次に、実施例3について説明する。
5℃、15%の低温低室下において、接点2011a1から2011a8まで1カ所ずつ駆動電源2012aで20Vを印加していった。最終的に、接点2011a1、2011a2、2011a4および2011a7の4カ所を使用し、駆動電源2012aの印加電圧22V、400mAの出力で均一なハーフトーン画像が得られた。その後、3000枚でF側のハーフトーン画像が黒くなっていたため、表面電位を測定したところ、F点側のみ−400Vに低下していることを確認した。
このようになった原因としては、通電による高抵抗化と給電端子2014aと表面電極2011aの接合部に酸化膜等が生じたため、電圧降下が生じたものと考えられる。このため、接点2011a5を追加して接点の合計を5カ所に増やしたところ、印加電圧24V、420mAの出力で均一なハーフトーン画像を得ることができた。その後、5000枚で印加電圧を25V、7500枚で28Vに上げて電流値を450mA維持することで10000枚にわたり、均一なハーフトーン画像を得ることができた。
なお、10000枚後のメンテナンス時において、サービスマンは、複合機本体の液晶画面で印加電圧の履歴の確認を行い、また任意でデータを出力することが可能である。
(比較例1)
次に、比較例1について説明する。
図4に示されるように、従来の全ての接点が接続されている構成を有する電子放出装置901を用いて、23℃、50%の環境下において、2012aの電源で印加電圧20Vを印加したところ、500mA以上の過電流が流れ、リークを確認した。電圧を15Vまで下げたが、リークが改善されなかったため、印字に至らなかった。
このようになった原因としては、8つの接点の一つからその他の全接点にわたって低抵抗化等が生じたため、リークが発生したためと考えられる。
(比較例2)
次に、比較例2について説明する。
23℃、50%の環境下において、印加電圧20V、100mAの電流値が得られ、ハーフトーン画像を確認したところ、R側が顕著に黒くなっていた。このとき、R側の表面電位は−350Vであった。印加電圧を30Vまで上げたところ、他の接点のいずれかでリークが発生したため、NGとなった。
このようになった原因としては、抵抗の低い箇所全てに高い電圧が印加されてしまい、リークを誘発したためであると考えられる。
このように、この発明によると、一つの素子内において抵抗ばらつきや環境依存性、経時変化があるような場合でも、複数の接点を任意でON/OFFすることや、印加電圧を切り替えることで、本来NGとなるような素子でも常に安定した状態で素子を使用することが可能となる。また、過去の使用履歴やデータを記録し、制御することで良好な画質を永く維持することもできることがわかった。
なお、上記実施例においては、モノクロデジタル複合機用帯電装置の事例を説明したが、この発明はモノクロデジタル複合機用帯電装置に限定される訳ではなく、カラーデジタル複合機用帯電装置にも適用できることは言うまでもない。
(その他の実施形態)
1.実施形態1において、接点2011a1〜接点2011a8にそれぞれ流れる電流値を計測し、計測した電流値に基づき、全体として安定した給電を継続できるように、接点2011a1〜接点2011a8の接点をONまたはOFFにするようにしてもよい。(実施形態2)
このようにすれば、接点2011a1〜接点2011a8にそれぞれ流れる電流値の計測結果から、一部の接点において、リークや給電不足といった不具合が発生する可能性の高いと判断した場合、当該一部の接点に対応する給電端子2014aからの給電をOFFにすることにより、均一かつ長期にわたって安定した電子放出を行う電子放出装置を実現できる。
2.実施形態2において、接点2011a1〜接点2011a8にそれぞれ流れる電流値の代わりに、あるいは電流値とともに、それぞれの給電端子2014aと表面電極2011aとの間に印加される電圧値を計測し、計測した電流値および電圧値の少なくとも一方に基づき、全体として安定した給電を継続できるように、2011a1〜接点2011a8の接点をONまたはOFFにするようにしてもよい。(実施形態3)
このようにすれば、接点2011a1〜接点2011a8にそれぞれ流れる電流値および電圧値の少なくとも一方の計測結果から、一部の接点において、リークや給電不足といった不具合が発生する可能性の高いと判断した場合、当該一部の接点に対応する給電端子2014aからの給電をOFFにすることにより、均一かつ長期にわたって安定した電子放出を行う電子放出装置を実現できる。
3.実施形態2または3において、電流値および/または電圧値の測定は、給電端子2014aとの接点2011a1〜2011a8に限られず、接点2011a1〜接点2011a8以外の点、例えば、各接点の中間点や各接点から離れた任意の点であってもよい。(実施形態4)
このようにすれば、多様な計測データに基づいて、より柔軟に給電端子2014aからの給電の切り替えを実現することが可能となるため、均一かつ長期にわたって安定した電子放出を行う電子放出装置を実現できる。
4.実施形態1〜4において、画像形成装置2が可動していないときに、電流値および/または電圧値を計測させるものであってもよい。(実施形態5)
このようにすれば、画像形成装置2が稼働していないときに電流値や電圧値の測定を実行することで、印字の際のシーケンス内での対応を避けることができ、印字時間を短縮化することができる画像形成装置2を実現できる。
以上に述べたように、
(i)この発明の電子放出装置は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極の間に設けられた中間層と、前記第2電極に給電を行う2以上の給電端子と、前記第2電極への給電のオンオフを前記給電端子ごとに切り替える給電端子切替部と、前記第1電極および前記第2電極の間に電圧を印加し、前記中間層内で加速された電子を前記第2電極から放出させる電圧印加部と、前記給電端子、前記給電端子切替部および前記電圧印加部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第2電極および一部の前記給電端子の接点に不具合が生じたとき、前記第2電極への給電が全体として継続するように、前記2以上の給電端子の各々に対して、前記第2電極への給電のオンオフを前記給電切換部に切り替えさせることを特徴とする。
「一部の前記給電端子の接点に不具合が生じたとき」とは、一部の給電端子にリーク現象や給電不足等の不具合が生じることによって、電子放出しなくなったことをいう。
「前記第2電極への給電が全体として継続できるように」とは、例えば、一部の給電端子に不具合が生じたために、第2電極への給電が困難になったときに、当該一部の給電端子をオフにすることによって、残りの給電端子が第2電極への給電を継続できるようにすることをいう。
また、給電端子のオンオフの組み合わせにより、給電端子全体として第2電極への安定した給電が継続できるのならば、不具合が生じた当該一部の給電端子をオンにしたままであってもよい。
また、不具合が生じていない一部の給電端子をオフにしても、給電端子全体として第2電極への安定した給電が継続できるならば、当該一部の給電端子をオフにしてもよい。
また、不具合が生じて、一部の給電端子を一旦オフ(またはオン)にした後、その後の経過に応じて、当該給電端子を再びオン(またはオフ)にしてもよい。
なお、必ずしも給電の効率が最適になることを要求するものではない。
さらに、この発明の好ましい態様について説明する。
(ii)この発明による電子放出装置において、前記制御部は、最低限必要な複数の前記給電端子から前記第2電極に給電されるように、前記第2電極への給電のオンオフを前記給電端子切替部に切り替えさせるものであってもよい。
このようにすれば、電圧降下等で必要な表面電位が得られない場合、最低限必要な複数の給電端子を同時に使用することで、不要な給電端子の使用による給電点や電子放出素子の劣化を防ぐことができ、また、消費電力の節約にもなるため、電子放出装置の安定使用および長寿命化が実現できる。
(iii)この発明による電子放出装置において、前記第2電極と前記給電端子との接点に流れる電流値および前記第2電極と前記給電端子との間に印加される電圧値の少なくとも一方を計測する給電端子計測部をさらに備え、前記制御部は、前記電流値および前記電圧値の少なくとも一方に基づき、前記接点に不具合が生じたか否かを決定する請求項1または2に記載の電子放出装置。
このようにすれば、第2電極と給電端子との接点に流れる電流値および第2電極と給電端子との間に印加される電圧値の少なくとも一方に基づいて接点に不具合が生じたか否かを判断するため、第2電極への給電が全体として継続するように、より適切に給電端子からの給電のオンオフを切り替えることができる電子放出装置を実現できる。
(iv)この発明による電子放出装置において、前記電流値および前記電圧値の少なくとも一方を履歴データとして保持する記憶部をさらに備え、前記制御部は、前記履歴データに基づき、前記第2電極への給電のオンオフを前記給電端子ごとに前記給電切換部に切り替えさせるものであってもよい。
このようにすれば、給電点における電流値や電圧値のデータが連続して不具合と判断された場合や、予め設定された任意の回数と照らし合わせ不具合が生じた可能性がある場合、その給電点の計測および使用を止めることで、計測や画像形成に至る時間の短縮を図る電子放出装置を実現できる。
(v)前記電子放出装置を備え、外部の対象物に電子を放出して帯電させる帯電装置であってもよい。
このようにすれば、均一かつ長期にわたって安定した電子放出を行う帯電装置を実現できる。
(vi)前記帯電装置および電子写真方式の画像形成部を備えた画像形成装置であってもよい。
このようにすれば、均一かつ長期にわたって安定した電子放出を行う帯電装置を備えた画像形成装置を実現できる。
「画像形成装置」は、トナーによる像形成に電子写真方式を用いるプリンタなどの複写(コピー機能)機能を有する複写機や複合機、または複写以外の機能をも含むMFP(Multifunctional Peripheral:多機能周辺装置)など、画像を形成して出力する装置である。
(vii)この発明による画像形成装置において、前記制御部は、前記画像形成部が稼働していないときに前記給電端子計測部に前記電流値および前記電圧値の少なくとも1つを計測させるものであってもよい。
このようにすれば、電流値や電圧値の測定を画像形成部が稼働していないときに実行することで、印字の際のシーケンス内での対応を避けることができ、印字時間を短縮化することができる画像形成装置を実現できる。
「前記画像形成部が稼働していないとき」とは、節電モードなどの休止時間などである。ただし、ユーザによってはいつでもすぐにプリントアウトできるように節電モードを設定しない場合もあるため、その場合は、例えば、印字後30分経過時点といったように、タイマーを設定することにより、予め定められた時間に計測を実行する。
この発明の好ましい態様は、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含む。
前述した実施形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
1:画像形成システム、 2:画像形成装置、 3:スキャナ、 4:自動原稿搬送装置、 5:後処理装置、 6:記録材供給装置、 7:システムラック、 8:中継搬送ユニット、 9:排出トレイ、 10:両面搬送装置、 20:電子写真プロセス部、 21:記録材供給部、 22:光走査ユニット、 23:定着装置、 24:装置制御部、 25:画像制御部、 26:電源ユニット、 27:記録材受口、 28:排出ローラ、 29:排紙トレイ、 30:原稿載置台、 31:第1走査ユニット、 32:第2走査ユニット、 33:結像レンズ、 34:光電変換素子、 40:原稿セットトレイ、 41:原稿搬送手段、 42:原稿排出トレイ、 50:搬入ローラ、 52:切り換えゲート、 54,82:上面、 56,59:排紙トレイ、 61,62,63:記録材供給部、 64:用紙搬送パス、 65:記録材排出口、 68:固定部、 69:移動コロ、 81,85:ゲート、 83,84:記録材搬送経路、 200:感光体ドラム、 201:帯電ユニット、 202:現像ユニット、 203:転写ユニット、 204:クリーニングユニット、 210:記録材収容トレイ、 211:分離供給手段、 300:ヒータ、 610,620,630:記録材収容トレイ、 611,621,631:分離供給手段、 901:電子放出装、 2011,9011:電子放出素子、 2011a,9011a:表面電極、 2011a1〜2011a8,9011a1〜9011a6:接点、 2011b,9011b:半導電層、 2011c,9011c:導電性基板、 2011cb:バスライン、 2012a,9012a:駆動電源、 2012b,9012b:高圧電源、 2013:制御装置、 2014a,9014a:給電端子、 2015,9015:台座、 2016,9016:給電路、 e:放出電子、 I:駆動電流、 L,L1,L2:幅寸法

Claims (7)

  1. 第1電極と、
    第2電極と、
    前記第1電極および前記第2電極の間に設けられた中間層と、
    前記第2電極に給電を行う2以上の給電端子と、
    前記第2電極への給電のオンオフを前記給電端子ごとに切り替える給電端子切替部と、
    前記第1電極および前記第2電極の間に電圧を印加し、前記中間層内で加速された電子を前記第2電極から放出させる電圧印加部と、
    前記給電端子、前記給電端子切替部および前記電圧印加部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第2電極および一部の前記給電端子の接点に不具合が生じたとき、前記第2電極への給電が全体として継続するように、前記2以上の給電端子の各々に対して、前記第2電極への給電のオンオフを前記給電切換部に切り替えさせることを特徴とする電子放出装置。
  2. 前記制御部は、最低限必要な複数の前記給電端子から前記第2電極に給電されるように、前記第2電極への給電のオンオフを前記給電端子切替部に切り替えさせる請求項1に記載の電子放出装置。
  3. 前記第2電極と前記給電端子との接点に流れる電流値および前記第2電極と前記給電端子との間に印加される電圧値の少なくとも一方を計測する給電端子計測部をさらに備え、
    前記制御部は、前記電流値および前記電圧値の少なくとも一方に基づき、前記接点に不具合が生じたか否かを決定する請求項1または2に記載の電子放出装置。
  4. 前記電流値および前記電圧値の少なくとも一方を履歴データとして保持する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、前記履歴データに基づき、前記第2電極への給電のオンオフを前記給電端子ごとに前記給電切換部に切り替えさせる請求項1〜3のいずれか1つに記載の電子放出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の電子放出装置を備え、
    外部の対象物に電子を放出して帯電させる帯電装置。
  6. 請求項5に記載の帯電装置および電子写真方式の画像形成部を備えた画像形成装置。
  7. 前記制御部は、前記画像形成部が稼働していないときに前記給電端子計測部に前記電流値および前記電圧値の少なくとも1つを計測させる請求項6に記載の画像形成装置。
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