以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。まず、液晶表示モジュールの基本構成について説明する。図1は液晶表示モジュールの基本構成を示す模式的断面図であり、図2は液晶表示モジュールにおける液晶表示パネルの構成を示す部分拡大図である。また、図3は液晶表示モジュールにおける照明装置の構成を示す図である。
図1に示されるように、本液晶表示モジュールの筐体は、扁平な直方体をなす箱の天板を除去した形状の収納ケース1に、底板を除去した同形状のカバーケース2が、嵌装されてなる。これら両ケース1、2は、共に金属板を加工して形成されている。カバーケース2の天板201には、表示を観察するための表示窓202が穿設されている。
上記筐体内には、フレーム3が配置されている。本実施形態のフレーム3は、共に空間外形が扁平な直方体をなす前室3aと後室3bとが2段に重設されてなる。すなわち、直方体の空間を囲む枠体をなす側板301の所定高さ位置に、その内面全周にわたって仕切り棚302が突設され、この仕切り棚302を境界として、前室3aと後室3bとが2段に重設され、これら前室3aと後室3bは、仕切り棚302で囲まれた空間により連通されている。
フレーム3の前室3aには、液晶表示パネル4が収納されている。本実施形態の液晶表示パネル4は、アクティブマトリクス方式の液晶表示パネルであり、平面外形が矩形をなす液晶セル5を挟んで表示の観察側となる前側に、同様の矩形をなす前位相差板6と前偏光板7がそれぞれ順次配置され、その後側に、同じく矩形をなす後位相差板8と後偏光板9がそれぞれ順次配置されてなる。
液晶セル5では、図2に示されるように、一対の前ガラス基板51、後ガラス基板52が、枠状シール材(不図示)により所定の間隙を保ち接合され、これら前、後ガラス基板51、52間の枠状シール材で囲まれた空間内には液晶が封入されて液晶層53が形成されている。
接合された一対の前、後ガラス基板51、52のうちの一方の前ガラス基板51の対向面(内面)には、画素を画定するためのブラックマスク54が設置されている。ブラックマスク54には、形成すべき画素に対応させて複数の開口がマトリックス配置で形成されている。
ブラックマスク54の各開口には、赤、緑、青の3種類のカラーフィルタ55R、55G、55Bが所定の配置でそれぞれ設置され、カラーフィルタ層55が形成されている。ここで、各カラーフィルタ55R、55G、55Bは、各開口よりも全周にわたり適長幅だけ大きい面積を備えており、周縁部をブラックマスク54の開口縁部に重畳させて設置されている。
赤、緑、青の各色カラーフィルタ55R、55G、55Bからなるカラーフィルタ層55には、各色カラーフィルタ55R、55G、55Bを一括して覆う一枚膜状の透明導電膜からなる共通電極56が被着されている。そして、共通電極56の表面には、液晶分子の配向を規制する前水平配向膜57が一様に被着されている。
一方、後ガラス基板52の内面には、前述した各ブラックマスク54の開口に対応させて、透明導電膜からなる複数の画素電極58が同様にマトリックス配置で設置されている。各画素電極58には、スイッチング用能動素子としての薄膜トランジスタ59が、それぞれ設置接続されている。なお、各薄膜トランジスタ59を介して画素電極58を作動させるためのゲート、ドレイン、及びソースの各配線や各配線間の絶縁膜等の図示は省略されている。そして、全ての画素電極58及び薄膜トランジスタ59等を覆って後水平配向膜61が一様に被着されている。
上述のように配向処理された前、後水平配向膜57、61によって挟持された液晶層53の各液晶分子60は、電界が印加されていない初期状態においては、両水平配向膜57、61それぞれに施された配向処理方向57a、61aに沿った配向規制力を受けている。
図1に戻って、本例の液晶セル5における一対のガラス基板51、52の大きさは、表示面側となる前ガラス基板51よりも後ガラス基板52の方が大きく、これら大きさの異なるガラス基板51、52は後ガラス基板52の一縁辺が前ガラス基板51の対応する縁辺から突出する配置で接合されている。後ガラス基板52の突出縁辺52aには、各電極から引き出された配線とその各端部の接続端子(不図示)が配設されて駆動回路部が形成されており、この駆動回路部には駆動回路素子としてのドライバLSI11がCOG(Chip On Glass)搭載されている。そして、この駆動回路部の先端縁に設けられている入力端子列には、フレキシブル配線基板(FPC:Flexible Printed Circuit)12が導通接合されている。
フレーム3の後室3b内には、サイドライト型の面状照明装置13が収容されている。本実施形態のサイドライト型の面状照明装置13は、照射対象の液晶表示パネル4に大略対応した矩形をなす透明な導光板14の一端面141に、点光源としての発光ダイオード(以下、LED(Light−Emitting Diode)という)15がその光射出面を密接させて設置され、導光板14の液晶表示パネル4に対向させる前面142とは反対側の後面143には光反射シート16が設置されて、構成されている。導光板14の光反射シート16が設置された後面143には、LED15から射出され一端面141から導光板14内に入射した光を前面142に向けて反射させるための同心円状の凹凸パターン(不図示)が形成されている。
本実施形態では図3に示されるように2個のLED15、15が配置されており、これらLED15、15は、各光射出面を導光板14の一端面141に密接させた状態で、フレキシブル配線基板17上にCOF(Chip On Film)方式により直接搭載されている。
各LED15は、それぞれ、図3に示されるように、赤、緑、青の各波長光を射出する赤、緑、青の各色LEDチップ15r、15g、15bからなり、各色LEDチップ15r、15g、15bから射出される赤、緑、青の各波長光が混色された白色光が出射される三波長型白色点光源である。各色LEDチップ15r、15g、15bから射出される赤、緑、青の各波長光の強度は、各LEDチップ13r、13g、13bの駆動電流を制御することにより調整される。
図1に示されるように、導光板14の前面142には、光拡散シート18とプリズムシート19が、その順序で重畳設置されている。光拡散シート18は導光板14から面状に出射される照射光の輝度分布を均一化するために、プリズムシート19は照射光の出射方向を正面方向に揃えるために、それぞれ設置されている。
そして、上述のように構成された面状照明装置13は、後室3b内の所定位置に、背面パネル21に支持された状態で収納されている。背面パネル21は、フレーム後室3bの底面を閉じる配置で、フレーム3に嵌合装着されている。
背面パネル21の後面側で収納ケース1における底板101の内面には、駆動制御回路基板22が設置されている。この駆動制御回路基板22は、本液晶表示モジュール全体の駆動を制御するものであり、液晶表示パネル4の駆動制御回路やLED15の駆動制御回路が設けられている。したがって、この駆動制御回路基板22には、前述した液晶表示パネル4の後ガラス基板52の突出縁辺52aの先端部に導通接合され、LED15がCOF搭載されているフレキシブル配線基板17が半田接合により導通接続されているフレキシブル配線基板12が、コネクタ23を介して電気接続されている。
ここで、LED15の駆動制御回路は、図3に示されるように、各LED15を定電流駆動するLEDドライバ回路221と、制御演算部222及びメモリ223からなる。このメモリ223に書き込まれたデータに基づき、各色LEDチップ15r、15g、15bを駆動すべき電流値が制御演算部222により演算され、各LEDチップ15r、15g、15bがLEDドライバ回路221を介して駆動制御される。
以上に説明した液晶表示モジュールは、バックライトとしての導光板14が1枚のものであった。
[画像表示装置550]
以下に説明する画像表示装置550は、複数枚の導光板(複数枚の面発光源に相当する)と、複数枚の導光板の各々に対応した複数の光源と、複数の面発光源の1つもしくは複数をバックライトとして、画像表示可能な透過型の表示パネルと、を備えている。
以下、本実施例の画像表示装置550について、主として図4乃至図8を参照して詳細に説明する。まず、図4は画像表示装置の外観の一例を示す斜視図であり、図5(A)は図4に示す画像表示装置を前面から見た場合の構成例を示す前面分解斜視図であり、(B)は液晶シャッタの原理説明図である。また、図6は図4に示す画像表示装置を後面から見た場合の外観の一例を示す斜視図であり、図7は、図6に示す画像表示装置を後面から見た場合の構成例を示す後面分解斜視図である。さらに、図8は画像表示装置の断面構成の一例を示す断面図である。
画像表示装置550は、図4乃至図7に示すように全体として平板状の箱部材である。画像表示装置550は、図4の前面斜視図に示すように正面に表示領域となるべき開口部550caが形成された平板形状のフレーム550cに、図6の後面斜視図に示すように透明な裏蓋550mが着脱可能に取り付けられている。フレーム550cは、その上端面、左側面、下端面、及び右側面が平坦な面で構成されている。フレーム550cの左側面の中央部と右側面の中央部とに突起部550cbがそれぞれ形成されている。この突起部550cbは、その後方が開口されて形成され、画像表示装置550に収容される各種電気部材に電気配線を通すための配線口としての機能を有している。なお、フレーム550cの左側面と右側面とには、突起部550cbの上方と下方とに画像表示装置550を他の部材に取り付けるための取付穴が形成される取付突出部がそれぞれ形成されている。また、突起部550cbを除くフレーム550cの内側面には、フレーム550cの正面裏面側から後方に向かって直方体の形状を有するリブ550ccが所定間隔だけ離間して複数形成され、フレーム550cの構造上の補強部材として機能するほかに、フレーム550cの内部に収容されるタッチパネル550a、液晶パネル550e、スペーサ550s、第1の導光板550d、スペーサ550s、第2の導光板550f、スペーサ550s、及び第3の導光板550gを上下左右方向への移動を規制する固定補助部材としての機能も有している。
この画像表示装置550を分解すると、図5の前面分解斜視図及び図7の後面分解斜視図に示すように、フレーム550cと裏蓋550mとの間には、フレーム550cから裏蓋550mに向かって、タッチパネル550a、液晶パネル550e、スペーサ550s、第1の導光板550d、スペーサ550s、第2の導光板550f、スペーサ550s、及び第3の導光板550gという順番で平行となるように配列されて収容されている。なお、詳細は後述するが、これら各導光板550d、550f、550gは、例えば、上下面などの端面から入射された光をその内部で反射させて拡散することにより、その表面から均一な光を出射するパネルの一種である。
タッチパネル550aは、液晶パネル550eの前方を覆うように配置され、接触状態を検知することができる静電容量型の透明なタッチパネルである。
液晶パネル550eは、図5及び図7に示すように透明な矩形の平板状部材であり、その上端面及び下端面に各々2つの取付部550e1,550e2によってフレーム550c内に固定されている。液晶パネル550eは、その矩形の平板状部材の表面に沿って薄く広がる矩形の液晶部550e3、及び、その矩形の周囲を包囲する形状の透明パネル550e4を備えている。
液晶部550e3は、基本的な構成は図2において説明したように、互いの偏光方向を所定の角度(例えば直角)とした2枚の偏光層を備えていると共に、これら2枚の偏光層の間に、多数の液晶分子が配列された液晶層を備えている。なお、配向膜などその他の構成については説明を省略する。液晶部550eは、例えば、後述する表示制御基板473による通電状態の制御に応じて、上記多数の液晶分子の配列状態を制御することにより光の透過量が制御される。この液晶部550e3は、例えば、三原色に相当する透明な複数のドット毎に設けられた一対の透明電極への通電状態に応じてそれら各部分における各液晶分子の配列が変わり、それら複数のドット毎に、一方の偏光層を通過した光が他方の偏光層を通過する光量を調整することができる。
第1の導光板550dは、平板状の透明パネルであって、その透明パネルの上端面に導光板上装飾基板550d1(一方の光源)が設けられていると共に、その透明パネルの下端面に導光板下装飾基板550d2(他方の光源)が設けられている。
第1の導光板550dは、導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2の光源の点灯により、内部に光が入射された際に正面から見た場合、第1の導光板550dの中央から下側へ向かって矩形状に形成される非発光領域550d3と、この非発光領域550d3を除いた形状となる凹字を上下にひっくり返した形状(以下、「逆凹字状」と記載する。)に形成される面発光源としての発光領域550d4と、を有している。第1の導光板550dでは、透明パネルの裏面(背面)であって発光領域550d4内に多数の反射部が加工形成されることで光源の点灯により発光領域550d4が面発光源となるのに対して、非発光領域550d3に発射部が全く形成されず、光源の点灯により非発光領域550d3が全く面発光源とならない。
第1の導光板550dにおいては、導光板上装飾基板550d1から出力された光(第1の光)がその上端面から入射されて透明パネルの内部を進みながら、上述のように透明パネルの裏面(背面)に形成した多数の反射部において反射し、主として正面から逆凹字状となって出力される。一方、導光板下装飾基板550d2から出力された光(第2の光)がその下端面から入射されて透明パネルの内部を進みながら多数の反射部で反射して逆凹字状となって主として正面から出力される。
つまり、第1の導光板550dは、発光領域550d4から正面方向(フレーム550cの方向)に面発光するのである。これにより、液晶パネル550eには、第1の導光板550dで面発光された逆凹字状の光が入射されることになり、正面から見た場合、液晶パネル550eの制御態様に応じて液晶パネル550eで逆凹字状の内側部分に画像を容易に視認することができるようになる。
第2の導光板550fは、平板状の透明パネルであって、その透明パネルの上端面に導光板上装飾基板550f1(一方の光源)が設けられていると共に、その透明パネルの下端面に導光板下装飾基板550f2(他方の光源)が設けられている。
第2の導光板550fは、導光板上装飾基板550f1及び導光板下装飾基板550f2の光源の点灯により、内部に光が入射された際に正面から見た場合、第2の導光板550fの下側に帯状に形成される非発光領域550f3と、この帯状を有する非発光領域550f3の上方に、帯状と同一の大きさを有する面発光源としての発光領域550f4と、この帯状を有する発光領域550f4の上方に、帯状と同一の大きさを有する帯状の非発光領域550f3と、この帯状を有する非発光領域550f3の上方であって第2の導光板550fの略中央から第2の導光板550fの上側までに亘って矩形状を有する面発光源としての発光領域550f4と、を有している。第2の導光板550fでは、透明パネルの裏面(背面)であって2つの発光領域550f4内に多数の反射部がそれぞれ加工形成されることで光源の点灯により2つの発光領域550f4が面発光源となるのに対して、2つの非発光領域550f3に発射部がそれぞれ全く形成されず、光源の点灯により2つの非発光領域550f3がそれぞれ全く面発光源とならない。
第2の導光板550fにおいては、導光板上装飾基板550f1から出力された光(第1の光)がその上端面から入射されて透明パネルの内部を進みながら、上述のように透明パネルの裏面(背面)に形成した多数の反射部において反射し、主として正面から帯状と矩形状とになって出力される。一方、導光板下装飾基板550f2から出力された光(第2の光)がその下端面から入射されて透明パネルの内部を進みながら多数の反射部で反射して帯状と矩形状とになって主として正面から出力される。
つまり、第2の導光板550fは、1つの帯状の発光領域550f4と1つの矩形状の発光領域550f4とによる2つの発光領域550f4から正面方向(フレーム550cの方向)に面発光するのである。これにより、液晶パネル550eには、第2の導光板550fで面発光された帯状の光と矩形状の光とが入射されることになり、正面から見た場合、液晶パネル550eの制御態様に応じて液晶パネル550eで帯状の内側部分と矩形状の内側部分とにそれぞれ画像を容易に視認することができるようになる。
第3の導光板550gは、平板状の透明パネルであって、その透明パネルの上端面に導光板上装飾基板550g1(一方の光源)が設けられていると共に、その透明パネルの下端面に導光板下装飾基板550g2(他方の光源)が設けられている。
第3の導光板550gは、導光板上装飾基板550g1及び導光板下装飾基板550g2の光源の点灯により、内部に光が入射された際に正面から見た場合、第3の導光板550gの下側から上側に向かって、この上側のみ山字状の曲線として矩形状に形成される非発光領域550g3と、この非発光領域550g3を除いた形状となる略門字状に形成される面発光源としての発光領域550g4と、を有している。第3の導光板550gでは、透明パネルの裏面(背面)であって発光領域550g4内に多数の反射部が加工形成されることで光源の点灯により発光領域550g4が面発光源となるのに対して、非発光領域550g3に発射部が全く形成されず、光源の点灯により非発光領域550g3が全く面発光源とならない。
第3の導光板550gにおいては、導光板上装飾基板550g1から出力された光(第1の光)がその上端面から入射されて透明パネルの内部を進みながら、上述のように透明パネルの裏面(背面)に形成した多数の反射部において反射し、主として正面から略門字状となって出力される。一方、導光板下装飾基板550g2から出力された光(第2の光)がその下端面から入射されて透明パネルの内部を進みながら多数の反射部で反射して略門字状となって主として正面から出力される。
つまり、第3の導光板550gは、発光領域550g4から正面方向(フレーム550cの方向)に面発光するのである。これにより、液晶パネル550eには、第3の導光板550gで面発光された略門字状の光が入射されることになり、正面から見た場合、液晶パネル550eの制御態様に応じて液晶パネル550eで略門字状の内側部分に画像を容易に視認することができるようになる。
以上のように、正面側から順に配列している第1の導光板550d、第2の導光板550f及び第3の導光板550gのいずれを面発光させるかに応じて、液晶部550e3が矩形状を有しているにもかかわらず、物理的に他の形状を有する液晶部550e3と全く別な存在として液晶部が現れる。
さらに詳しく画像表示装置550の構造について説明すると、画像表示装置550は、図8の部分断面斜視図に示すように、フレーム550cに裏蓋550mを装着することによって形成される画像表示装置550の内部には、上述のように、タッチパネル550a、液晶パネル550e、スペーサ550S、第1の導光板550d、スペーサ550S、第2の導光板550f、スペーサ550S、及び第3の導光板550gが互いに平行となるように配置されて収容されている。なお、フレーム550cの前面に形成された開口部550caは、液晶パネル550eの矩形の液晶部550e3の外周より小さい矩形状に形成されている。
第1の導光板550dには、図8の部分断面図に示すように、上端面に、基材550d5に多数のLED550d6(本実施形態では、LED550d6として白色LEDを採用している。)が実装された導光板上装飾基板550d1が設けられていると共に、図8においては図示を省略しているが、下端面に、同様に基材に多数のLEDが実装された導光板下装飾基板550d2が設けられている。これら導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2は、後述する制御基板471と駆動基板477とによる制御による通電状態に応じて各LED550d6が光を出力する。これらの光は、第1の導光板550dの内部を通して反射され、前述のように逆凹字状の発光領域550d4から液晶パネル550eに向けて(上記正面方向に相当)に出力される。このように反射された光によって使用者の目には、液晶パネル550eの制御態様に応じて、この液晶パネル550eを通して、逆凹字状の内側部分に画像が視認されるようになる。
第1の導光板550dは、導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2に設けられた各LED550d6が発光していない状態(通常の状態)では、第1の導光板550dが透明パネルとして構成されているため、使用者の目には、第1の導光板550dを介して、第1の導光板550dの後方が視認されるようになる。
第2の導光板550fは、2つの発光領域550f4と2つの非発光領域550f3との位置と形状を除き、第1の導光板550dとほぼ同様の構成であり、面発光する平板状の透明パネルであって、その透明パネルの上端面に、基材550f5に多数のLED550f6(本実施形態では、LED550f6として白色LEDを採用している。)が実装された導光板上装飾基板550f1(一方の光源)が設けられていると共に、図8においては図示を省略しているが、下端面に、同様に基材に多数のLEDが実装された導光板下装飾基板550f2(他方の光源)が設けられている。これら導光板上装飾基板550f1及び導光板下装飾基板550f2は、後述する制御基板471と駆動基板477とにより制御されている。
一方、第3の導光板550gも、発光領域550g4の位置と形状を除き、第1の導光板550dと第2の導光板550fとほぼ同様の構成であり、面発光する平板状の透明パネルであって、その透明パネルの上端面に、基材550g5に多数のLED550g6(本実施形態では、LED550g6として白色LEDを採用している。)が実装された導光板上装飾基板550g1(一方の光源)が設けられていると共に、図8においては図示を省略しているが、下端面に、同様に基材に多数のLEDが実装された導光板下装飾基板550g2(他方の光源)が設けられている。これら導光板上装飾基板550g1及び導光板下装飾基板550g2は、後述する制御基板471と駆動基板477とにより制御されている。
また、本実施形態では、透過型の液晶パネル550eの表示領域のうち、液晶パネル550eに何も画像などが表示されていない領域については、液晶パネル550eが透過型であり、裏蓋5501も透明であるため、使用者は、この領域と対応する透過型の液晶パネル550eの後方、つまり画像表示装置550の後方に存在するものを見ることができる。
なお、画像表示装置550に各導光板の後面に液晶シャッタをそれぞれ配置して収容するように構成してもよい。具体的には、フレーム550cと裏蓋550mとの間には、フレーム550cから裏蓋550mに向かって、タッチパネル550a、液晶パネル550e、スペーサ550s、第1の導光板550d、液晶シャッタA、スペーサ550s、第2の導光板550f、液晶シャッタB、スペーサ550s、第3の導光板550g、及び液晶シャッタCという順番で平行となるように配列されて収容される。液晶シャッタA〜Cは、シート状をなし、例えば、ネマティック液晶の小滴(カプセルと呼びます)が分散した透明なポリマー・フィルムを2枚の透明導電膜付きポリエステル・フィルムに挟んでなり、電圧が印加されていない状態では、棒状の分子として表される液晶はカプセルの内壁に沿って並ぶことで、入射した光は、ポリマーと液晶の屈折率の違いおよび液晶の複屈折性によってカプセルの表面や内部で屈折し、その結果、光は直進できず散乱し、液晶シャッタA〜Cは不透明に見える(拡散状態)。また、電圧が印加されると、液晶分子が電圧を印加した方向と平行に並ぼうとし、電極に対して垂直に配列することで、屈折率がポリマーのそれと一致する液晶であれば、カプセルの界面がないのに等しい状態となり、その結果、光は散乱せず直進し、液晶シャッタA〜Cは透明に見えることになる(非拡散状態)。液晶シャッタA〜Cの透明/不透明への切り替え制御は、例えば制御基板471により行われる。
液晶シャッタAは、第1の導光板550dの後面に沿うようにして第1の導光板550dの背後に配置され、第1の導光板550dの発光領域550d4の背後で大きさおよび形状に対応する逆凹字状のセグと、その他の領域に対応するその他セグと、の2つのセグメントで構成される。液晶シャッタAの場合、発光領域550d4を発光させるときには、逆凹字状のセグ部分に電圧を印加せずに拡散状態(乳白色)とする。この場合、乳白色のセグ部分に一部の光が反射して前方に向けられる。これによっても、液晶パネル550eの逆凹字状の内側部分が背後から照明されることになり、発光領域550d4と他の部分との境界が明確になる。そのため、液晶パネル550eにおける画像をより一層はっきり視認できるようになる。一方、発光領域550d4を発光させないときには、逆凹字状のセグ部分に電圧を印加して透過する光を拡散しない非拡散状態(透明)とする。なお、その他セグは、常に電圧が印加される状態に制御されており、非拡散状態(透明)とする。また、第2の導光板550f又は第3の導光板550gを面発光源として用いる場合には、逆凹字状のセグ部分とその他セグとが常に電圧がそれぞれ印加される状態に制御され、液晶シャッタAの全体を非拡散状態(透明)とする。
液晶シャッタBは、第2の導光板550fの後面に沿うようにして第2の導光板550fの背後に配置され、第2の導光板550fの2つ発光領域550d4の背後で大きさおよび形状に対応する帯状のセグと矩形状のセグと、その他の領域に対応するその他セグと、の2つのセグメントで構成される。液晶シャッタBの場合、2つの発光領域550f4を発光させるときには、帯状のセグ部分と矩形状のセグ部分とに電圧をそれぞれ印加せずに拡散状態(乳白色)とする。この場合、乳白色のセグ部分に一部の光が反射して前方に向けられる。これによっても、液晶パネル550eの帯状の内側部分と矩形状の内側部分とが背後から照明されることになり、2つの発光領域550f4と他の部分との境界が明確になる。そのため、液晶パネル550eにおける画像をより一層はっきり視認できるようになる。一方、2つの発光領域550f4を発光させないときには、帯状のセグ部分と矩形状のセグ部分とに電圧をそれぞれ印加して透過する光を拡散しない非拡散状態(透明)とする。なお、その他セグは、常に電圧が印加される状態に制御されており、非拡散状態(透明)とする。また、第1の導光板550f又は第3の導光板550gを面発光源として用いる場合には、帯状のセグ部分と矩形状のセグ部分と、その他セグと、が常に電圧がそれぞれ印加される状態に制御され、液晶シャッタBの全体を非拡散状態(透明)とする。
液晶シャッタCは、第3の導光板550gの後面に沿うようにして第3の導光板550gの背後に配置され、第3の導光板550gの発光領域550g4の背後で大きさおよび形状に対応する略門字状のセグと、その他の領域に対応するその他セグと、の2つのセグメントで構成される。液晶シャッタCの場合、発光領域550g4を発光させるときには、略門字状のセグ部分に電圧を印加せずに拡散状態(乳白色)とする。この場合、乳白色のセグ部分に一部の光が反射して前方に向けられる。これによっても、液晶パネル550eの略門字状の内側部分が背後から照明されることになり、発光領域550g4と他の部分との境界が明確になる。そのため、液晶パネル550eにおける画像をより一層はっきり視認できるようになる。一方、発光領域550g4を発光させないときには、略門字状のセグ部分に電圧を印加して透過する光を拡散しない非拡散状態(透明)とする。なお、その他セグは、常に電圧が印加される状態に制御されており、非拡散状態(透明)とする。また、第1の導光板550f又は第2の導光板550fを面発光源として用いる場合には、略門字状のセグ部分と、その他セグと、が常に電圧がそれぞれ印加される状態に制御され、液晶シャッタBの全体を非拡散状態(透明)とする。
[画像表示システム及びその電気系統]
次に、画像表示システム100及びその電気系統について、図9を参照して簡単に説明する。図9は、画像表示システムの電気系統を示す要部ブロック図である。画像表示システム100は、制御基板471、表示制御基板473、駆動基板477、及び画像表示装置500を備えて構成され、電源基板475からの各種電源が供給されている。制御基板471、表示制御基板473、及び駆動基板477等の各種基板は、画像表示装置550の各種制御を行うものであり、その詳細な説明を後述する。
まず、電源基板475が作成する各種電源は、制御基板471、表示制御基板473、駆動基板477、画像表示装置550におけるタッチパネル550a、及び画像表示装置550における液晶部550e3等に対して、それぞれが必要とする電源が供給されている。また、電源基板475におけるグランド(GND)ラインは、制御基板471におけるグランド(GND)ラインと、表示制御基板473におけるグランド(GND)ラインと、駆動基板477におけるグランド(GND)ラインと、画像表示装置550におけるタッチパネル550aのグランド(GND)ラインと、画像表示装置550における液晶部550e3のグランド(GND)ラインと、電気的に接続され、同一のグランド(GND)に接地されている。
制御基板471は、画像表示装置550を統括制御するものである。表示制御基板473は、制御基板471からの画像作成に関する各種信号に基づいて画像信号を作成して画像表示装置550における液晶部550e3に出力すると共に、表示制御基板473の状態(例えば、1つの画像の作成完了した旨を伝える信号、画像作成に不具合が発生している旨を伝える信号、表示制御基板473に何らかの不具合が発生している旨を伝える信号等)を制御基板471に出力するものである。駆動基板477は、制御基板471からの導光板に関する各種信号に基づいて画像表示装置550における第1の導光板550d(導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2の各LED550d6)、第2の導光板550f(導光板上装飾基板550f1及び導光板下装飾基板550f2の各LED550f6)、及び第3の導光板550g(導光板上装飾基板550g1及び導光板下装飾基板550g2の各LED550g6)のうち、いずれか1つの導光板を選択してLEDの輝度を調整すると共に、画像表示装置550におけるタッチパネル550aに対して操作された操作情報がタッチパネル550aから入力されると、その操作情報を制御基板471に出力するものである。
制御基板471は、画像作成に関する各種信号を表示制御基板473に出力することで画像による演出を進行する制御を行うことができる。制御基板471は、駆動基板477を介して、画像表示装置550におけるタッチパネル550aに対して操作された操作情報が入力されると、この入力された操作情報に基づいて、画像作成に関する各種信号を表示制御基板473に出力することで操作情報に基づく画像を液晶部550e3に表示する制御を行うことができる。
表示制御基板473は、制御基板471からの画像作成に関する各種信号に基づいて液晶パネル550eの全領域のうち導光板(第1の導光板550d、第2の導光板550f、第3の導光板550g)の発光領域に画像が表示されるように液晶部550e3に出力する。第1の導光板550d(導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2の各LED550d6)、第2の導光板550f(導光板上装飾基板550f1及び導光板下装飾基板550f2の各LED550f6)、及び第3の導光板550g(導光板上装飾基板550g1及び導光板下装飾基板550g2の各LED550g6)のうち発光される導光板が変更されると、表示制御基板473は、制御基板471からの画像作成に関する各種信号に基づいて発光領域に画像が表示されるように液晶部550e3に出力する。
なお、本実施形態では、制御基板471、表示制御基板473、及び駆動基板477等の各種基板は、画像表示装置550とすべて別体に設けるように構成しているが、各種基板のうち、いずれか1つ、2つ、若しくはすべての各種基板を、使用者が画像表示装置550の後方を視認する際に妨げとならないように画像表示装置550の内部に収容するように構成することもできる。
[駆動基板477]
次に、駆動基板477について、図10を参照して説明する。図10は、駆動基板のブロック図である。
駆動基板477は、画像表示装置550に備える第1の導光板550dによる発光を調光点灯することができる第1の導光板制御回路480と、画像表示装置550に備える第2の導光板550fによる発光を調光点灯することができる第2の導光板制御回路482と、画像表示装置550に備える第1の導光板550dによる発光を調光点灯することができる第3の導光板制御回路484と、を主として備えている。
駆動基板477は、第1の導光板制御回路480に対する電源として第1の導光板用電源が電源基板475から供給され、第2の導光板制御回路482に対する電源として第2の導光板用電源が電源基板475から供給され、第3の導光板制御回路484に対する電源として第3の導光板用電源が電源基板475から供給されている。
駆動基板477は、第1の導光板550dによる発光を消灯、そして低輝度から高輝度までに亘る輝度範囲を調整して調光点灯することができる第1の導光板用PWM(Pulse Width Modulation)信号が制御基板471から入力され、第2の導光板550fによる発光を消灯、そして低輝度から高輝度までに亘る輝度範囲を調整して調光点灯することができる第2の導光板用PWM信号が制御基板471から入力され、第3の導光板550gによる発光を消灯、そして低輝度から高輝度までに亘る輝度範囲を調整して調光点灯することができる第3の導光板用PWM信号が制御基板471から入力されている。
制御基板471からの第1の導光板用PWM信号は、第1の導光板制御回路480に入力され、制御基板471からの第2の導光板用PWM信号は、第2の導光板制御回路482に入力され、制御基板471からの第3の導光板用PWM信号は、第3の導光板制御回路484に入力されている。
第1の導光板制御回路480は、第1の導光板550dの上端面に設けられる導光板上装飾基板550d1と、第1の導光板550dの下端面に設けられる導光板下装飾基板550d2と、にそれぞれ複数実装されるLED550d6に流れる電流を可変して輝度を調整することができるLEDドライバIC481を主として構成されている。第2の導光板制御回路482は、第2の導光板550fの上端面に設けられる導光板上装飾基板550f1と、第2の導光板550fの下端面に設けられる導光板下装飾基板550f2と、にそれぞれ複数実装されるLED550f6に流れる電流を可変して輝度を調整することができるLEDドライバIC483を主として構成されている。第3の導光板制御回路484は、第3の導光板550gの上端面に設けられる導光板上装飾基板550g1と、第3の導光板550gの下端面に設けられる導光板下装飾基板550g2と、にそれぞれ複数実装されるLED550g6に流れる電流を可変して輝度を調整することができるLEDドライバIC485を主として構成されている。
第1の導光板550dにおいて、導光板上装飾基板550d1は、6個のLED550d6が電気的に直列接続されるLED列を3列有し、計18個のLED550d6が実装されていると共に、導光板下装飾基板550d2は、6個のLED550d6が電気的に直列接続されるLED列を3列有し、計18個のLED550d6が実装されている。つまり、第1の導光板550dは、第1の導光板550dの上端面に18個のLED550d6が実装されていると共に、第1の導光板550dの下端面に18個のLED550d6が実装されていることにより、全体で36個のLED550d6により発光領域550d4が面発光することができるように構成されている。
第2の導光板550fにおいて、導光板上装飾基板550f1は、6個のLED550f6が電気的に直列接続されるLED列を3列有し、計18個のLED550f6が実装されていると共に、導光板下装飾基板550f2は、6個のLED550f6が電気的に直列接続されるLED列を3列有し、計18個のLED550f6が実装されている。つまり、第2の導光板550fは、第2の導光板550fの上端面に18個のLED550f6が実装されていると共に、第2の導光板550fの下端面に18個のLED550f6が実装されていることにより、全体で36個のLED550f6により発光領域550f4が面発光することができるように構成されている。
第3の導光板550gにおいて、導光板上装飾基板550g1は、6個のLED550g6が電気的に直列接続されるLED列を3列有し、計18個のLED550g6が実装されていると共に、導光板下装飾基板550g2は、6個のLED550g6が電気的に直列接続されるLED列を3列有し、計18個のLED550g6が実装されている。つまり、第3の導光板550gは、第3の導光板550gの上端面に18個のLED550g6が実装されていると共に、第3の導光板550gの下端面に18個のLED550g6が実装されていることにより、全体で36個のLED550g6により発光領域550g4が面発光することができるように構成されている。
LEDドライバIC481、LEDドライバIC483、及びLEDドライバIC485は、1つのLED列に対して最大で12個のLED(白色LED)を電気的に直列接続することができると共に、6つのLED列のLED(72個のLED(=12個のLED×6つのLED列))を駆動することができるものである。
また、LEDドライバIC481、LEDドライバIC483、及びLEDドライバIC485は、予め定めた上限電圧まで昇圧することができるPWM方式のDC/DCコンバータ部と、予め定めた上限電流まで一定の電流を流すことができるカレントドライバ部と、をそれぞれ備えるものであり、後述するパワーコントロール端子であるPOWCTL端子に入力されるそれぞれの第1の導光板用PWM信号、第2の導光板用PWM信号、及び第3の導光板用PWM信号に基づいてLEDの輝度点灯を高精度に行うことができるものである。
なお、本実施形態では、制御基板471は、第1の導光板550dにおける導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2の各LED550d6を消灯するときには、第1の導光板用PWM信号の出力を停止する制御を行う一方、第1の導光板550dにおける導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2の各LED550d6を点灯するときにはLEDの輝度を最大輝度(100%)とするように第1の導光板用PWM信号のデューティ比を設定して出力する制御を行う。また、制御基板471は、第2の導光板550fにおける導光板上装飾基板550f1及び導光板下装飾基板550f2の各LED550f6を消灯するときには、第2の導光板用PWM信号の出力を停止する制御を行う一方、第2の導光板550fにおける導光板上装飾基板550f1及び導光板下装飾基板550f2の各LED550f6を点灯するときにはLEDの輝度を最大輝度(100%)とするように第2の導光板用PWM信号のデューティ比を設定して出力する制御を行う。また、制御基板471は、第3の導光板550gにおける導光板上装飾基板550g1及び導光板下装飾基板550g2の各LED550g6を消灯するときには、第3の導光板用PWM信号の出力を停止する制御を行う一方、第3の導光板550gにおける導光板上装飾基板550g1及び導光板下装飾基板550g2の各LED550g6を点灯するときにはLEDの輝度を最大輝度(100%)とするように第3の導光板用PWM信号のデューティ比を設定して出力する制御を行う。
また、本実施形態では、第1の導光板制御回路480、第2の導光板制御回路482、及び第3の導光板制御回路484を同一の回路構成として採用した。ここでは、第1の導光板制御回路480について、以下詳細に説明し、第2の導光板制御回路482、及び第3の導光板制御回路484についての詳細な説明を省略する。
第1の導光板制御回路480は、LEDドライバIC481を主として構成されている。LEDドライバIC481は、レギュレータ部481a、エラーアンプ部481b、PWMコンパレータ部481c、カレント検出部481d、発振部(OSC)481e、制御部481f、SRフリップフロップ部481g、出力バッファ部481h、カレントドライバ部481i、入力バッファ部481kを主として回路構成されている。
LEDドライバIC481における上述した予め定めた上限電圧まで昇圧することができるPWM方式のDC/DCコンバータ部は、エラーアンプ部481b、PWMコンパレータ部481c、カレント検出部481d、発振部(OSC)481e、制御部481f、SRフリップフロップ部481g、及び出力バッファ部481hから構成される回路であり、LEDドライバIC481における上述した予め定めた上限電流まで一定の電流を流すことができるカレントドライバ部は、カレントドライバ部481iから構成される回路である。
レギュレータ部481aは、電源端子であるVin端子を介して電源が供給されると共に、パワーコントロール端子であるPOWCTL端子、そして入力バッファ部481kを介して、制御基板471からの第1の導光板用PWM信号が入力されている。レギュレータ部481aは、第1の導光板用PWM信号に基づいて、LEDドライバIC481内の各種回路部に供給するための内部電源Vregを作成したり、中止(停止)したりすることができるように構成されている。
エラーアンプ部481bは、6つの反転入力端子(図中、「−」と記載。)である第1の反転入力端子〜第6の反転入力端子と、1つの非反転入力端子(図中、「+」と記載。)と、を有している。導光板上装飾基板550d1は、上述したように、6個のLED550d6が電気的に直列接続されるLED列を3列有し、計18個のLED550d6が実装されていると共に、導光板下装飾基板550d2は、上述したように、6個のLED550d6が電気的に直列接続されるLED列を3列有し、計18個のLED550d6が実装されている。
本実施形態では、導光板上装飾基板550d1の3列のLED列のうち、第1のLED列の最終段のLED550d6(つまり、6つ目のLED550d6)のカソード端子がLED1端子を介して第1の非反転入力端子に電気的に接続され、導光板上装飾基板550d1の3列のLED列のうち、第2のLED列の最終段のLED550d6(つまり、6つ目のLED550d6)のカソード端子がLED2端子を介して第2の非反転入力端子に電気的に接続され、導光板上装飾基板550d1の3列のLED列のうち、第3のLED列の最終段のLED550d6(つまり、6つ目のLED550d6)のカソード端子がLED3端子を介して第3の非反転入力端子に電気的に接続されている。つまり、LED端子1〜LED端子3には、各LED列の最終段のLED550d6のカソード端子に印加される電圧が印加されることとなる。
また本実施形態では、導光板下装飾基板550d2の3列のLED列のうち、第1のLED列の最終段のLED550d6(つまり、6つ目のLED550d6)のカソード端子がLED4端子を介して第4の非反転入力端子に電気的に接続され、導光板下装飾基板550d2の3列のLED列のうち、第2のLED列の最終段のLED550d6(つまり、6つ目のLED550d6)のカソード端子がLED5端子を介して第5の非反転入力端子に電気的に接続され、導光板下装飾基板550d2の3列のLED列のうち、第3のLED列の最終段のLED550d6(つまり、6つ目のLED550d6)のカソード端子がLED6端子を介して第6の非反転入力端子に電気的に接続されている。つまり、LED端子4〜LED端子6には、各LED列の最終段のLED550d6のカソード端子に印加される電圧が印加されることとなる。
一方、非反転入力端子には、内部電源Vregから作成されるリファレンス電圧Vrefが印加されている。
エラーアンプ部481bは、第1の反転入力端子〜第6の反転入力端子に印加される電圧のうち、最も低い電圧と、非反転入力端子に印加されるリファレンス電圧Vrefと、を比較して比較結果を誤差電圧VerとしてPWMコンパレータ部481cに出力するように構成されている。エラーアンプ部481bは、導光板上装飾基板550d1の3列のLED列のうち、第1のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧、導光板上装飾基板550d1の3列のLED列のうち、第2のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧、導光板上装飾基板550d1の3列のLED列のうち、第3のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧、導光板下装飾基板550d2の3列のLED列のうち、第1のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧、導光板下装飾基板550d2の3列のLED列のうち、第2のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧、及び導光板下装飾基板550d2の3列のLED列のうち、第3のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧と、後述する出力電圧Voutと、を比べてその差が大きくなればなるほど、誤差電圧Verが高くなるように構成されている。
このように、エラーアンプ部481bは、LED1端子〜LED6端子に印加される電圧(導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2の各LED550d6の最終段のLED550d6のカソード端子に印加される電圧)をモニタリングしている。
PWMコンパレータ部481cは、1つの反転入力端子(図中、「−」と記載。)と、1つの非反転入力端子(図中、「+」と記載。)と、を有している。反転入力端子には、エラーアンプ部481bの比較結果である誤差電圧Verが印加されている一方、反転入力端子には、カレント検出部481dからの検出信号の電圧と、発振部(OSC)481eからの三角波信号の電圧と、が加算された電圧(以下、「加算電圧」と記載する。)Vadが印加されている。
PWMコンパレータ部481cは、反転入力端子に印加される誤差電圧Verと、非反転入力端子に印加される加算電圧Vadと、を比較して比較結果に従ってデューティ比の比較信号を作成して制御部481fに出力するように構成されている。
カレント検出部481dは、LEDドライバIC481と別体に(つまり、LEDドライバIC481の外付けとして)電気的に接続される後述する抵抗R1の端子間電圧を検出するための2つの端子(RP端子、RN端子)を介して印加される電圧に基づいて抵抗R1に流れる電流を検出して検出結果を検出信号としてPWMコンパレータ部481cに出力することができるように構成されている。
発振部(OSC)481eは、三角波電圧を作成して三角波信号としてPWMコンパレータ部481cに出力することができると共に、制御部481fに出力することができるように構成されている。
制御部481fは、PWMコンパレータ部481cからの比較信号に基づいて、セット信号とリセット信号とを作成してSRフリップフロップ部481gに出力することができるように構成されている。制御部481fは、スイッチング端子であるSW端子と電気的に接続される後述するNチャネル型電界効果トランジスタTr1をON/OFF制御するものであり、PWMコンパレータ部481cからの比較信号の論理がLOW(論理L)であるときにはNチャネル型電界効果トランジスタTr1をONに制御するために、セット信号とリセット信号とを作成してSRフリップフロップ部481gに出力することができる一方、PWMコンパレータ部481cからの比較信号の論理がHI(論理H)であるときにはNチャネル型電界効果トランジスタTr1をOFFに制御するために、セット信号とリセット信号とを作成してSRフリップフロップ部481gに出力することができるように構成されている。つまり制御部481fは、Nチャネル型電界効果トランジスタTr1をON/OFFすることができるスイッチング制御を、SRフリップフロップ部481gを介して、行うことができるように構成されている。
SRフリップフロップ部481gは、セット端子であるS端子、リセット端子であるR端子、出力端子であるQ端子等を有している。S端子には、制御部481fからのセット信号が入力され、R端子には、制御部481fからのリセット信号が入力されている。SRフリップフロップ部481gは、S端子に入力される制御部481fからのセット信号と、R端子に入力される制御部481fからのリセット信号と、に基づいて出力端子であるQ端子からスイッチング信号を出力バッファ部481hに出力する。スイッチング信号は、出力バッファ部481h、そしてスイッチング端子であるSW端子を介して、Nチャネル型電界効果トランジスタTr1に出力されることとなる。
カレントドライバ部481iは、エラーアンプ部481bの第1の反転入力端子〜第6の反転入力端子にそれぞれ印加される電圧が印加されている。つまり、カレントドライバ部481iは、導光板上装飾基板550d1の3列のLED列のうち、第1のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧、導光板上装飾基板550d1の3列のLED列のうち、第2のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧、導光板上装飾基板550d1の3列のLED列のうち、第3のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧、導光板下装飾基板550d2の3列のLED列のうち、第1のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧、導光板下装飾基板550d2の3列のLED列のうち、第2のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧、及び導光板下装飾基板550d2の3列のLED列のうち、第3のLED列の初段のLED550d6(つまり、1つ目のLED550d6)のアノード端子に印加される電圧がそれぞれ印加されている。
カレントドライバ部481iは、LEDドライバIC481と別体に外部に設けられる抵抗R2の一端と、電流設定端子であるIs端子を介して、電気的に接続されている。この抵抗R2の他端はグランド(GND)に接地されている。カレントドライバ部481iは、抵抗R2の抵抗値に従って、導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2の各LED550d6に流れる電流を設定することができるものであり、本実施形態では、その電流を20ミリアンペア(mA)に設定する抵抗値が予め設定されている。
なお、LEDドライバIC481は、グランド(GND)の接地端子であるGND端子が駆動基板477のグランド(GND)に接地されている。駆動基板477のグランド(GND)は、電源基板475のグランド(GND)と電気的に接続されていると共に、制御基板471のグランド(GND)と電気的に接続されており、同一のグランド(GND)となっている。
次に、LEDドライバIC481におけるPWM方式のDC/DCコンバータ部と共に動作するLEDドライバIC481と別体に設けられるDC/DCコンバータ部の周辺回路について説明する。第1の導光板制御回路480は、DC/DCコンバータ部の周辺回路として、LEDドライバIC481の外付けとして、コイルL1、ショットキーバリアダイオードD1(以下、「ダイオードD1」と記載する。)、Nチャネル型電界効果トランジスタTr1(以下、「トランジスタTr1」と記載する。)、抵抗R1、コンデンサC1、C2等の電気部品から構成されるチョッパ型昇圧回路を備えている。
このチョッパ型昇圧回路は、トランジスタTr1をON/OFFすることによりコイルL1を駆動して電源基板475からの第1の導光板用電源の電圧Vp1を昇圧して出力電圧Voutを作成するものである。
具体的には、電源基板475からの第1の導光板用電源(電圧Vp1)を供給する第1の導光板用電電供給ラインとコイルL1の一端とが電気的に接続され、コイルL1の他端がトランジスタTr1のドレインと電気的に接続されている。コイルL1の他端は、トランジスタTr1のドレインと電気的に接続されているほかに、ダイオードD1のアノード端子と電気的に接続されていると共に、一端がグランド(GND)に接地されているコンデンサC1の他端と電気的に接続されてLEDドライバIC481の電源端子であるVin端子と電気的に接続されている。
ダイオードD1のカソード端子は、一端がグランド(GND)に接地されているコンデンサC2の他端と電気的に接続されて、導光板上装飾基板550d1における3列のLED列のアノード端子(つまり、各LED列において、6個のLED550d6が電気的に直列接続された先頭のLED550d6のアノード端子)と、導光板下装飾基板550d2における3列のLED列のアノード端子(つまり、各LED列において、6個のLED550d6が電気的に直列接続された先頭のLED550d6のアノード端子)と、にそれぞれ電気的に接続されている。
トランジスタTr1のゲート端子は、LEDドライバIC481のスイッチング端子であるSW端子と電気的に接続され、トランジスタTr1のソース端子は、抵抗R1を介して、グランド(GND)に接地されている。
トランジスタTr1のソース端子と電気的に接続される抵抗R1の一端は、LEDドライバIC481のRP端子と電気的に接続されていると共に、抵抗R1の他端(つまり、グランド(GND)に接地される側)は、RN端子と電気的接続されている。
トランジスタTr1は、LEDドライバIC481のスイッチング端子であるSW端子からのON/OFF信号によりON/OFFする。トランジスタTr1がONする状態となると、電源基板475からの第1の導光板用電源によりスイッチ電流がコイルL1、トランジスタTr1、そして抵抗R1を介して、グランド(GND)へ向かって流れ、コイルL1に電気エネルギが蓄えられることとなる。これにより、ダイオードD1のアノード端子に印加される電圧は、トランジスタTr1によりグランド(GND)側へ引き下げられることとなる。このとき、トランジスタTr1がONする状態にコンデンサC2が充電されていると、ダイオードD1のカソード端子に印加される電圧がダイオードD1のアノード端子に印加される電圧(ここでは、ほぼグランド(GND)レベルとなっている)と比べて高い状態となることでダイオードD1に逆バイアスが印加される状態となり、コンデンサC2が放電された電流は、トランジスタTr1側へ向かって流れることを阻止されるのに対して、導光板上装飾基板550d1における3列のLED列と、導光板下装飾基板550d2における3列のLED列と、に向かって流れることとなる。
これに対して、トランジスタTr1がOFFする状態となると、コイルL1に蓄えた電気エネルギが放出されることでコイルL1に逆起電圧が発生する。これにより、コンデンサC2が放電されることで電圧が印加されるダイオードD1のカソード端子と比べてダイオードD1のアノード端子に印加される電圧が高い状態となることでダイオードD1に順バイアスが印加される状態となり、電源基板475からの第1の導光板用電源による電流は、導光板上装飾基板550d1における3列のLED列と、導光板下装飾基板550d2における3列のLED列と、に向かって流れることとなる。これにより、コンデンサC2を充電してコンデンサC2に印加される電圧を昇圧することができる。
このように、LEDドライバIC481がスイッチング端子であるSW端子からON/OFF信号をトランジスタTr1に出力することにより、トランジスタTr1のON/OFFをすることにより、コイルL1に電気的エネルギを蓄えて放出することでコイルL1に逆起電圧を発生させ、ダイオードD1とコンデンサC2とにより整流して、電源基板475からの第1の導光板用電源の電圧Vp1と比べて高い所定の電圧(直流電圧)を出力電圧Voutとして、導光板上装飾基板550d1における3列のLED列と、導光板下装飾基板550d2における3列のLED列と、にそれぞれ供給することができるようになっている。
抵抗R1は、トランジスタTr1に流れるスイッチ電流を検出ることができるため、LEDドライバIC481におけるカレント検出部481dは、トランジスタTr1に流れるスイッチ電流をモニタリングしている。
このように、第1の導光板制御回路480では、LEDドライバIC481において、上述したように、LED1端子〜LED6端子に印加される電圧(導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2の各LED550d6の最終段のLED550d6のカソード端子に印加される電圧)をエラーアンプ部481bでモニタリングしていると共に、トランジスタTr1に流れるスイッチ電流をカレント検出部481dでモニタリングしていることにより、これらのモニタリングの結果によりトランジスタTr1のON/OFFするスイッチ制御を制御部481fで行うことができるようになっている。これにより、制御部481fは、仮にエラーアンプ部481bの反転入力端子に印加されるLED1端子〜LED6端子の電圧変動が急峻となったことにより上述した誤差電圧Verが追従することが困難となった場合において、カレント検出部481dによるトランジスタTr1に流れるスイッチ電流のモニタリングの結果に従ってトランジスタTr1のON/OFFすることができることで出力電圧Voutの変動を抑制することができる。このような出力電圧Voutの変動を抑制することができることにより、コンデンサC2として大容量を有する大型のコンデンサを採用する必要がなくなり、コスト削減に寄与することができると共に、コンデンサC2の駆動基板477における実装面積を小さく抑えることで駆動基板477に他の電子部品を配置するレイアウトに寄与することもできる。
[表示例]
次に、画像表示装置550を用いた表示の一例について図11〜図13を参照して簡単に説明する。図11は、画像表示装置に備える第1の導光板による発光を調光点灯した場合における表示例であり、図12は、画像表示装置に備える第2の導光板による発光を調光点灯した場合における表示例であり、図13は、画像表示装置に備える第3の導光板による発光を調光点灯した場合における表示例である。
まず、第1の導光板550dのみを面発光した場合(第2の導光板550f、及び第3の導光板550gが発光していない場合)について説明する。第1の導光板550dは、上述したように、第1の導光板550dの中央から下側へ向かって矩形状に形成される非発光領域550d3と、この非発光領域550d3を除いた形状となる凹字を上下にひっくり返した形状(以下、「逆凹字状」と記載する。)に形成される発光領域550d4と、を有している。第1の導光板550dは、図9に示した導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2の各LED550d6が発光することにより、発光領域550d4から正面方向(液晶パネル550eの方向)に面発光する。これにより、液晶部550e3には、第1の導光板550dに形成される逆凹字状の発光領域550f4から面発光される光が入射されることになる。正面から見た場合、液晶パネル550eの逆凹字状の内側部分に画像を視認することができるようになる。
この例では、図11に示すように、液晶部550e3に形成される逆凹字状の領域に画像データとして花柄の画像が表示されるようにセットされており、発光領域550d4の正面方向に対応する花柄画像が使用者に鮮明に視認されることができるようになっている。これに対して、発光領域550d4以外の非発光領域550d3の正面方向に対応する領域は、上述したように、液晶パネル550eが透過型とされ、第2の導光板550f、第3の導光板550g、及び裏蓋550mも透明であるため、非発光領域550d3を通じて、液晶パネル550eの後方、つまり画像表示装置550の後方に存在するものが使用者に鮮明に視認されることができるようになっている。このように、第1の導光板550dのみを面発光した場合には、液晶パネル550e(液晶部550e3)が矩形状を有しているにもかかわらず、物理的に逆凹字状に形成される液晶パネル550e’(液晶部550e3’)が液晶パネル550e(液晶部550e3)と全く別のものとして配置されているように使用者に視認されることができるようになっている。
次に、第2の導光板550fのみを面発光した場合(第1の導光板550d、及び第3の導光板550gが発光していない場合)について説明する。第2の導光板550fは、上述したように、第2の導光板550fの下側に帯状に形成される非発光領域550f3と、この帯状を有する非発光領域550f3の上方に、帯状と同一の大きさを有する帯状の発光領域550f4と、この帯状を有する発光領域550f4の上方であって第2の導光板550fの略中央から第2の導光板550fの上側までに亘って矩形状を有する発光領域550f4と、を有している。第2の導光板550fは、図9に示した導光板上装飾基板550f1及び導光板下装飾基板550f2の各LED550f6が発光することにより、発光領域550f4から正面方向(液晶パネル550eの方向)に面発光する。これにより、液晶部550e3には、第2の導光板550fに形成される2つの発光領域550f4から面発光される光が入射されることになる。正面から見た場合、液晶パネル550eの下側から上方に帯状の内側部分と、液晶パネル550eの略中央から上側全体の矩形状の内側部分と、に画像をそれぞれ視認することができるようになる。
この例では、図12に示すように、液晶パネル550eの下側から上方に帯状の領域に、画像データとして、「発展」、チェリー図、リプレイ図、BAR図、リプレイ図、・・・等の画像がその領域の左から右に向かってスクロール表示されるようにセットされていると共に、液晶パネル550eの中央から上側までの領域のうち、下側の帯状の領域に、画像データとして、ベル図、チェリー図、リプレイ図、BAR図、リプレイ図、・・・等の画像がその領域の左から右に向かってスクロール表示されるようにセットされ、この帯状の領域から上側の領域全体に、画像データとして、「チャンス!」という画像が表示されるようにセットされており、2つの発光領域550f4の正面方向に対応する各画像が使用者に鮮明に視認されることができるようになっている。これに対して、発光領域550d4以外の2つの帯状の非発光領域550d3の正面方向に対応するそれぞれの領域は、上述したように、液晶パネル550eが透過型とされ、第1の導光板550d、第3の導光板550g、及び裏蓋550mも透明であるため、2つの帯状の非発光領域550f3を通じて、液晶パネル550eの後方、つまり画像表示装置550の後方に存在するものが使用者に鮮明に視認されることができるようになっている。このように、第2の導光板550fのみを面発光した場合には、液晶パネル550e(液晶部550e3)が矩形状を有しているにもかかわらず、物理的に帯状に形成される液晶パネル550e’(液晶部550e3’)と、物理的に矩形状に形成される液晶パネル550e’’(液晶部550e3’’)とが所定間隔だけ離間された状態で、液晶パネル550e(液晶部550e3)と全く別のものとして、それぞれ配置されているように使用者に視認されることができるようになっている。
次に、第3の導光板550gのみを面発光した場合(第1の導光板550d、及び第2の導光板550fが発光していない場合)について説明する。第3の導光板550gは、上述したように、第3の導光板550gの下側から上側に向かって、この上側のみ山字状の曲線として矩形状に形成される非発光領域550g3と、この非発光領域550g3を除いた形状となる略門字状に形成される発光領域550g4と、を有している。第3の導光板550gは、図9に示した導光板上装飾基板550g1及び導光板下装飾基板550g2の各LED550g6が発光することにより、発光領域550g4から正面方向(液晶パネル550eの方向)に面発光する。これにより、液晶部550e3には、第3の導光板550gに形成される略門字状の発光領域550g4から面発光される光が入射されることになる。正面から見た場合、液晶パネル550eの略門字状の内側部分に画像を視認することができるようになる。
この例では、図13に示すように、液晶部550e3に形成される略門字状の領域に画像データとして柿の木画像が左右それぞれに表示されるようにセットされると共に、図9に示した画像表示装置550におけるタッチパネル550aに触れるように指示するタッチ画像が左右それぞれに表示されるようにセットされており、発光領域550g4の正面方向に対応する柿の木画像とタッチ画像とが使用者に鮮明に視認されることができるようになっている。使用者がタッチパネル550aに触れると、触れた方の柿の木をロボットの腕に模した画像により揺らして柿が落ちる表示態様となるようになっている。これに対して、発光領域550g4以外の非発光領域550g3の正面方向に対応する領域は、上述したように、液晶パネル550eが透過型とされ、第1の導光板550d、第2の導光板550f、及び裏蓋550mも透明であるため、非発光領域550g3を通じて、液晶パネル550eの後方、つまり画像表示装置550の後方に存在するものが使用者に鮮明に視認されることができるようになっている。このように、第3の導光板550gのみを面発光した場合には、液晶パネル550e(液晶部550e3)が矩形状を有しているにもかかわらず、物理的に略門字状に形成される液晶パネル550e’(液晶部550e3’)が液晶パネル550e(液晶部550e3)と全く別のものとして配置されているように使用者に視認されることができるようになっている。
このように、発光させる導光板550d〜550gを選択的に切り替えることにより、液晶パネル550e(液晶部550e3)が矩形状を有しているにもかかわらず、物理的に全く別の液晶部が1つないし複数配置されているように使用者に視認されることができると共に、画像表示装置550の後方に存在するものが使用者に鮮明に視認されることができる。しかも、液晶パネル550eが矩形状を有しているにもかかわらず、使用者から液晶部として視認される領域の形状を、導光板にて面発光される発光領域次第で、矩形状にとらわれない任意の形状とすることができる。
以上に説明した画像表示システム100によれば、画像を表示可能な表示パネルを有し、該表示パネルが発光されると前記画像の視認が可能となるように構成される表示手段と、前記表示パネルへの発光態様を制御可能な発光制御手段と、前記表示パネルに表示される画像を制御可能な表示制御手段と、を備える画像表示システムであって、前記表示手段は、画像を表示可能な前記表示パネルの全領域のうち一部の領域のみが発光される態様として複数の発光態様が用意されており、前記発光制御手段は、前記複数の発光態様のうちいずれかの発光態様で発光されるよう切り替えることで、前記表示パネルが発光される領域を変更可能な発光領域変更手段を有し、前記表示制御手段は、前記表示パネルの全領域のうち少なくとも発光される領域に画像が表示されるよう制御することで、前記発光態様の切り替えにより前記表示パネルが発光される領域が変更されたときも含めて、前記表示パネルの全領域のうち少なくとも前記発光される領域を表示部として機能させる表示部形成手段を有している。
具体的には、制御基板471は、画像表示装置550を統括制御するものであり、画像作成に関する各種信号を表示制御基板473に出力すると共に、導光板に関する各種信号を駆動基板477に出力する。表示制御基板473は、制御基板471からの画像作成に関する各種信号に基づいて画像信号を作成して画像表示装置550における液晶部550e3に出力する。駆動基板477は、制御基板471からの導光板に関する各種信号として、第1の導光板用PWM信号が制御基板471から入力されると、第1の導光板用PWM信号に基づいて、第1の導光板550d(導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2に実装される発光素子として各LED550d6)による発光を消灯、そして低輝度から高輝度までに亘る輝度範囲を調整して調光点灯し、第2の導光板用PWM信号が制御基板471から入力されると、第2の導光板用PWM信号に基づいて、第2の導光板550f(導光板上装飾基板550f1及び導光板下装飾基板550f2に実装される発光素子として各LED550f6)による発光を消灯、そして低輝度から高輝度までに亘る輝度範囲を調整して調光点灯し、第3の導光板用PWM信号が制御基板471から入力されると、第3の導光板用PWM信号に基づいて、第3の導光板550g(導光板上装飾基板550g1及び導光板下装飾基板550g2に実装される発光素子として各LED550g6)による発光を消灯、そして低輝度から高輝度までに亘る輝度範囲を調整して調光点灯する。
そして、例えば、第1の導光板550dのみを面発光した場合(第2の導光板550f、及び第3の導光板550gが発光していない場合)、第1の導光板550dは、上述したように、第1の導光板550dの中央から下側へ向かって矩形状に形成される非発光領域550d3と、この非発光領域550d3を除いた形状となる凹字を上下にひっくり返した形状(逆凹字状)に形成される発光領域550d4と、を有しているため、第1の導光板550dは、図9に示した導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2の各LED550d6が発光することにより、発光領域550d4から正面方向(液晶パネル550eの方向)に面発光する。これにより、液晶部550e3には、第1の導光板550dに形成される逆凹字状の発光領域550f4から面発光される光が入射されることになる。正面から見た場合、液晶パネル550eの逆凹字状の内側部分に画像を視認することができるようになる。この場合、図11に示した例では、液晶部550e3に形成される逆凹字状の領域に画像データとして花柄の画像が表示されるようにセットされており、発光領域550d4の正面方向に対応する花柄画像が使用者に鮮明に視認されることができるようになっているのに対して、発光領域550d4以外の非発光領域550d3の正面方向に対応する領域は、上述したように、液晶パネル550eが透過型とされ、第2の導光板550f、第3の導光板550g、及び裏蓋550mも透明であるため、非発光領域550d3を通じて、液晶パネル550eの後方、つまり画像表示装置550の後方に存在するものが使用者に鮮明に視認されることができるようになっている。
また、表示制御基板473は、制御基板471からの画像作成に関する各種信号に基づいて液晶パネル550eの全領域のうち導光板(第1の導光板550d、第2の導光板550f、第3の導光板550g)の発光領域に画像が表示されるように液晶部550e3に出力する。第1の導光板550d(導光板上装飾基板550d1及び導光板下装飾基板550d2の各LED550d6)、第2の導光板550f(導光板上装飾基板550f1及び導光板下装飾基板550f2の各LED550f6)、及び第3の導光板550g(導光板上装飾基板550g1及び導光板下装飾基板550g2の各LED550g6)のうち発光される導光板が選択的に切り替えられると、表示制御基板473は、制御基板471からの画像作成に関する各種信号に基づいて発光領域に画像が表示されるように液晶部550e3に出力する。ここで、好ましくは液晶パネル550eの全領域のうち導光板の発光領域に限って画像が表示されるようにすることであるが、導光板の非発光領域を通じて透過型の表示パネル550eの後方を視認できる範囲であれば、導光板の非発光領域にも画像が表示されるようにしてもよい。
このように、画像表示可能な透過型の表示パネル550eのバックライトとしての複数の面発光源のうちの1つを選択的に発光させると、各面発光源は、発光領域と非発光領域と、を備えているため、使用者は、発光領域に対応する部分の画像を容易に視認することができる。また、使用者は、非発光領域を通じて透過型の表示パネル550eの後方を視認可能であり、そのため、画像表示システム100においては、今までにない新鮮味のある画像表示を行うことができる。したがって、画像表示システム100によれば、多様性のある画像表示を行うことができるとともに、発光領域を表示部として機能させつつ非発光領域を通じて後方の視認を可能ならしめるといった、表示パネルにおける所定の領域を表示部として自在に機能させることができる。