JP2017032314A - 人体部分検出センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素で小型、安価に構成され、様々な機器への組み込みが容易で、かつ、誤検出リスクを低減できる人体部分検出センサを提供すること。【解決手段】人体部分検出センサ70は、発光部1と、受光部2と、信号処理部3とを備える。信号処理部3は、受光部2上の光イメージIMの位置に応じて、発光部1と被検出物4との間の距離を三角測量方式で求める。信号処理部3は、予め定められた判定時間内で、光イメージIMの位置の変化量ΔDに応じて発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔLを求め、求められた発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔLが予め定められた閾値を超えているか否かに基づいて、被検出物4が人体部分であるか否かを判定する。【選択図】図3
Description
この発明は人体部分検出センサに関し、より詳しくは、手、腕などの人体の一部(以下「人体部分」と呼ぶ。)を非接触で検出する人体部分検出センサに関する。
昨今、衛生上の問題、便利さの追求、水資源の節約の観点から、公共施設(官公庁、駅、空港、スタジアム)、オフィスや量販店、レストラン等、人の集まる様々な施設、建物の手洗い所には、自動で人の手を検出して、水を出す自動水栓、石鹸などの洗浄液を出すソープディスペンサ、ペーパータオルの自動ディスペンサ、温風で手を乾かすハンズドライヤ等々、ハンズフリーにて操作される機器が普及している。この傾向は、家庭のキッチン、手洗い所にも普及しつつある。
上記のハンズフリーによる操作を実現させるために、それらの機器には、非接触にて人体部分を検出するための人体部分検出センサが搭載されている。しかし、センサが取り付けられる場所、周囲環境、設備自体の形状、材質が様々であるため、一般的に言って、検出すべき人体部分を正確に検出し、それ以外の背景となる設備器材を非検出と判断する配置、設定が困難である。例えば、手を近づけても水が出ないとか、手の無い状態でも水が出放しとなる、というような問題が多発している。このため、その対策のためのメンテナンス経費の増加や、水資源の浪費を招いている。
ここで、この種の人体部分検出センサのタイプとしては、光学式センサと、超音波式センサとがある。超音波式センサは、数cmレベルの近距離検出精度に劣ること、水回りでの使用時のために防水構造を取りにくいことから、人体部分検出センサとしては、光学式センサが主に採用されている。
光学式センサとしては、主に、被検出物からの反射光量の大小に応じて人体部分と背景とを識別する方式(反射光量方式)と、三角測量方式を用いて距離情報で人体部分と背景とを識別する方式(三角測量方式)とがある。人体部分検出センサが組み込まれる機器の設備器材(例えば、手洗い用シンク等)が大理石やステンレス素材などの反射光量の大きい材質から木材などの反射光量の小さい材質まで様々な材料で構成され得るため、前者の反射光量方式では、検出すべき距離範囲内で人体部分(この例では、手)からの反射光量と背景からの反射光量とを判別することは、比較的困難である。後者の三角測量方式では、人体部分と背景とを判別することは、前者の方式(反射光量方式)に比して容易に行われる。ただし、鏡面性の強い背景、例えば、磨かれたステンレスや大理石など、鏡のような表面素材の被検出物では、三角測量の原理が適用できない状態が発生し、誤検出を起こすことがある。
したがって、長年の課題として、どの様な背景の環境下でも人体部分と背景とを判別可能で、誤検出となるリスク(誤検出リスク)を低減できる人体部分検出センサが求められている。
特許文献1(特開2003−47567号公報)の技術では、背景となるシンクの形状を限定しているため、センサを様々な機器に組み込むことが困難である。
特許文献2(特許第3726953号公報)の技術では、光の縦波、横波を偏光手段によって区別して検出して、背景の影響を除こうとしている。しかし、実現のための偏光手段(偏光フィルタ)が高価であり、得られる信号が微弱となり、信号処理が複雑となる問題がある。
特許文献3(特許第3759545号公報)の技術では、光量の大小を検出する光学式センサを用いながら、物体の有無をセンサで得られる光量の変化で判定している。具体的には、光量変化の無い状態では、物体無しと判断し、そのときの光量状態を記憶する。その光量状態から、或る程度の光量の変化(設定されている閾値を超える変化)があれば、物体有りと判断している。しかし、光量の変化は、外的要因(外乱光、照明等)に大きく左右され、判定精度が低下する等の問題がある。
特許文献4(特開2014−173301号公報)の技術では、光量の大小を検出するセンサと三角測量方式のセンサとを組み合わせ、複数個のセンサによって誤検出リスクを低減させている。しかし、センサを複数個使い、システムが大がかりになる等の問題がある。
特許文献5(特許第5666870号公報)には、本願の基礎となった三角測量方式の光学式センサが開示されている。
この発明の課題は、上記に鑑み、簡素で小型、安価に構成され、様々な機器への組み込みが容易で、かつ、誤検出リスクを低減できる人体部分検出センサを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の人体部分検出センサは、
光を被検出物へ照射する発光部と、
少なくとも一方向に並べて配置された複数個の受光画素を含み、上記被検出物によって反射された反射光の光イメージを、上記発光部と上記被検出物との間の距離に応じた位置の受光画素で受光する受光部と、
上記受光部からの受光信号を処理する信号処理部とを備え、この信号処理部は、上記受光部上の光イメージの位置に応じて、上記発光部と上記被検出物との間の距離を三角測量方式で求める人体部分検出センサであって、
上記信号処理部は、予め定められた判定時間内で、上記光イメージの位置の変化量に応じて上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を求め、求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量が予め定められた閾値を超えているか否かに基づいて、上記被検出物が人体部分であるか否かを判定することを特徴とする。
光を被検出物へ照射する発光部と、
少なくとも一方向に並べて配置された複数個の受光画素を含み、上記被検出物によって反射された反射光の光イメージを、上記発光部と上記被検出物との間の距離に応じた位置の受光画素で受光する受光部と、
上記受光部からの受光信号を処理する信号処理部とを備え、この信号処理部は、上記受光部上の光イメージの位置に応じて、上記発光部と上記被検出物との間の距離を三角測量方式で求める人体部分検出センサであって、
上記信号処理部は、予め定められた判定時間内で、上記光イメージの位置の変化量に応じて上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を求め、求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量が予め定められた閾値を超えているか否かに基づいて、上記被検出物が人体部分であるか否かを判定することを特徴とする。
この発明の人体部分検出センサでは、発光部は光を被検出物へ照射する。受光部は、少なくとも一方向に並べて配置された複数個の受光画素を含み、上記被検出物によって反射された反射光の光イメージを、上記発光部と上記被検出物との間の距離に応じた位置の受光画素で受光する。信号処理部は、上記受光部からの受光信号を処理して、上記受光部上の光イメージの位置に応じて、上記発光部と上記被検出物との間の距離を三角測量方式で求める。さらに、上記信号処理部は、予め定められた判定時間内で、上記光イメージの位置の変化量に応じて上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を求め、求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量が予め定められた閾値を超えているか否かに基づいて、上記被検出物が人体部分であるか否かを判定する。この判定の方式では、人体部分に特有の位置変動(上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化を伴う)に基づいて判定を行っているので、精度良く判定を行うことができる。したがって、誤検出リスクを低減できる。例えば、この人体部分検出センサがハンズフリー機器としての自動水栓に組み込まれた場合、手洗い用シンクは、不感地震に伴うような不時の微小振動を別として通常は位置変動を起こさないので、人体部分であると誤検出されることはない。この結果、メンテナンスの頻度、経費を低減できる。また、この発明の人体部分検出センサは、一般的な三角測量方式の光学式センサと同じ構成部品で構成される(信号処理部による距離算出および判定の機能は、デジタル信号プロセッサにおけるソフトウェアによって実現される。)ので、ハードウェア部品の追加の必要がなく、簡素で小型、安価に構成され得る。また、この発明の人体部分検出センサは、組み込まれるべき機器の形状等についての制約が少ないため、様々な機器への組み込みが容易である。
一実施形態の人体部分検出センサでは、上記信号処理部は、上記判定時間内に複数の処理単位時間を設定し、各処理単位時間毎に、上記光イメージの位置の変化量に応じて上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を求め、上記各処理単位時間毎の上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を統計処理して、得られた統計処理量が予め定められた閾値を超えているか否かに基づいて、上記被検出物が人体部分であるか否かを判定することを特徴とする。
本明細書で、「統計処理量」とは、例えば、上記判定時間内で、上記各処理単位時間毎の上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を累積して得られた「総和値」、または、上記判定時間内で、上記各処理単位時間毎の上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を平均して得られた「平均値」など、上記距離の変化量を実質的に表す統計処理量を広く意味する。この統計処理量が「総和値」であるか「平均値」であるか等に応じて、この統計処理量についての「閾値」は予め定められる。
この一実施形態の人体部分検出センサでは、上記信号処理部は、上記判定時間内に複数の処理単位時間を設定し、各処理単位時間毎に、上記光イメージの位置の変化量に応じて上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を求める。そして、上記各処理単位時間毎の上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を統計処理して、得られた統計処理量が予め定められた閾値を超えているか否かに基づいて、上記被検出物が人体部分であるか否かを判定する。したがって、上記被検出物が人体部分であるか否かをさらに精度良く判定できる。
一実施形態の人体部分検出センサでは、上記統計処理量についての上記閾値は、上記各処理単位時間毎の上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量が0.1mm以上であることに相当することを特徴とする。
この一実施形態の人体部分検出センサでは、上記統計処理量についての上記閾値は、上記各処理単位時間毎の上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量が0.1mm以上であることに相当する。したがって、人体部分に特有の現実的な位置変動(上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化を伴う)に基づいて、さらに精度良く判定を行うことができる。
一実施形態の人体部分検出センサでは、上記判定時間は300m秒以下であることを特徴とする。
この一実施形態の人体部分検出センサでは、上記判定時間は300m秒以下であるから、上記被検出物が人体部分であるか否かを、一般的な人が違和感(例えば、センサが動作していないのではないかという疑問)またはストレス(例えば、センサの反応が遅いという不満)を感じない時間内で判定できる。
一実施形態の人体部分検出センサでは、
上記信号処理部は、
求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離が距離下限値と距離上限値との間にあるか否かを判定する第1判定要素部、
上記受光部での上記光イメージのスポット幅がスポット幅下限値とスポット幅上限値との間にあるか否かを判定する第2判定要素部、および、
上記受光部での上記光イメージの光強度が上記人体部分の反射率に応じた光強度下限値と光強度上限値との間にあるか否かを判定する第3判定要素部
のうち少なくとも一つの判定要素部を含み、その少なくとも一つの判定要素部の判定結果を加えて、上記被検出物が人体部分であるか否かを判定することを特徴とする。
上記信号処理部は、
求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離が距離下限値と距離上限値との間にあるか否かを判定する第1判定要素部、
上記受光部での上記光イメージのスポット幅がスポット幅下限値とスポット幅上限値との間にあるか否かを判定する第2判定要素部、および、
上記受光部での上記光イメージの光強度が上記人体部分の反射率に応じた光強度下限値と光強度上限値との間にあるか否かを判定する第3判定要素部
のうち少なくとも一つの判定要素部を含み、その少なくとも一つの判定要素部の判定結果を加えて、上記被検出物が人体部分であるか否かを判定することを特徴とする。
この一実施形態の人体部分検出センサでは、上記信号処理部は、求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離が距離下限値と距離上限値との間にあるか否かを判定する第1判定要素部、上記受光部での上記光イメージのスポット幅がスポット幅下限値とスポット幅上限値との間にあるか否かを判定する第2判定要素部、および、上記受光部での上記光イメージの光強度が上記人体部分の反射率に応じた光強度下限値と光強度上限値との間にあるか否かを判定する第3判定要素部のうち少なくとも一つの判定要素部を含む。そして、その少なくとも一つの判定要素部の判定結果を加えて、上記被検出物が人体部分であるか否かを判定する。したがって、上記被検出物が人体部分であるか否かをさらに精度良く判定できる。
一実施形態の人体部分検出センサでは、上記信号処理部は、求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離に応じて、上記スポット幅下限値および上記スポット幅上限値を可変して設定することを特徴とする。
この一実施形態の人体部分検出センサでは、上記信号処理部は、求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離に応じて、上記スポット幅下限値および上記スポット幅上限値を可変して設定する。したがって、上記被検出物が人体部分であるか否かをさらに精度良く判定できる。
一実施形態の人体部分検出センサでは、上記信号処理部は、求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離に応じて、上記光強度下限値および上記光強度上限値を可変して設定することを特徴とする。
この一実施形態の人体部分検出センサでは、上記信号処理部は、求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離に応じて、上記光強度下限値および上記光強度上限値を可変して設定する。したがって、上記被検出物が人体部分であるか否かをさらに精度良く判定できる。
一実施形態の人体部分検出センサでは、
少なくとも上記発光部および上記受光部を覆い、上記発光部からの出射光および上記被検出物からの反射光を透過する前面フィルタを備え、
上記信号処理部は、上記受光部での上記光イメージのスポット幅に応じて、上記前面フィルタ上の異物の有無を判定することを特徴とする。
少なくとも上記発光部および上記受光部を覆い、上記発光部からの出射光および上記被検出物からの反射光を透過する前面フィルタを備え、
上記信号処理部は、上記受光部での上記光イメージのスポット幅に応じて、上記前面フィルタ上の異物の有無を判定することを特徴とする。
この一実施形態の人体部分検出センサでは、少なくとも上記発光部および上記受光部を覆い、上記発光部からの出射光および上記被検出物からの反射光を透過する前面フィルタを備える。上記信号処理部は、上記受光部での上記光イメージのスポット幅に応じて、上記前面フィルタ上の異物の有無を判定する。したがって、上記異物による誤検出のリスクを低減して、上記被検出物が人体部分であるか否かをさらに精度良く判定できる。
なお、「前面フィルタ」は、この人体部分検出センサが組み込まれた機器の部材(と共通)であってもよい。
一実施形態のハンズフリー機器は、上記人体部分検出センサを備え、上記人体部分検出センサが人体部分を非接触にて検出することによって操作されるハンズフリー機器である。
この一実施形態のハンズフリー機器では、上記人体部分検出センサを備え、上記人体部分検出センサが人体部分を非接触にて検出することによって操作される。したがって、ハンズフリーにて円滑に操作され得る。また、誤検出リスクを低減できると共に、メンテナンスの頻度、経費を低減できる。
以上より明らかなように、この発明の人体部分検出センサは、簡素で小型、安価に構成でき、様々な機器への組み込みが容易で、かつ、誤検出リスクを低減できる。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の一実施形態の人体部分検出センサ(全体を符号70で示す。)のブロック構成を示している。この人体部分検出センサ70は、発光部1と、受光部2と、信号処理部3とによって構成されている。発光部1は、LED(Light Emitting Diode)からなり、この例では赤外光(波長800nm〜950nm)ELを被検出物4へ出射する。赤外光ELを出射する理由は、受光部2の受光画素21との波長のマッチング、並びに、耐外乱光強度を高めるためである。受光部2は、複数の受光画素(後述)を含むCMOSイメージャからなる。信号処理部3は、このセンサ全体の動作を制御するデジタル信号プロセッサ(DSP)30と、このDSP30の指示に応じて発光部1を駆動するLEDドライバ31と、電源80から電力を受けてこのセンサの各部へ安定した定電圧を供給する定電圧回路32と、DSP30の動作タイミングを決めるクロック信号を発生させる発振器(OSC)33と、記憶部としてのメモリ34と、このセンサが組み込まれた機器の制御部との通信を行うインタフェース(I/F)35とを含んでいる。メモリ34は、DSP30で実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)と、DSP30でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを含んでいる。この例では、信号処理部3は、発光部1を駆動して赤外光ELを出射させながら、受光部2上での光イメージIMの位置に応じて、発光部1と被検出物4との間の距離を三角測量方式で求めるようになっている。
図1は、この発明の一実施形態の人体部分検出センサ(全体を符号70で示す。)のブロック構成を示している。この人体部分検出センサ70は、発光部1と、受光部2と、信号処理部3とによって構成されている。発光部1は、LED(Light Emitting Diode)からなり、この例では赤外光(波長800nm〜950nm)ELを被検出物4へ出射する。赤外光ELを出射する理由は、受光部2の受光画素21との波長のマッチング、並びに、耐外乱光強度を高めるためである。受光部2は、複数の受光画素(後述)を含むCMOSイメージャからなる。信号処理部3は、このセンサ全体の動作を制御するデジタル信号プロセッサ(DSP)30と、このDSP30の指示に応じて発光部1を駆動するLEDドライバ31と、電源80から電力を受けてこのセンサの各部へ安定した定電圧を供給する定電圧回路32と、DSP30の動作タイミングを決めるクロック信号を発生させる発振器(OSC)33と、記憶部としてのメモリ34と、このセンサが組み込まれた機器の制御部との通信を行うインタフェース(I/F)35とを含んでいる。メモリ34は、DSP30で実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)と、DSP30でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを含んでいる。この例では、信号処理部3は、発光部1を駆動して赤外光ELを出射させながら、受光部2上での光イメージIMの位置に応じて、発光部1と被検出物4との間の距離を三角測量方式で求めるようになっている。
図2(A)は、人体部分検出センサ70の要部の縦断面を示している。上述の発光部1と受光部2は、同一面に並べて配置されている。人体部分検出センサ70の被検出物4と対向する前面(この例では、天面)には、それぞれ発光部1、受光部2に対応する領域に発光部レンズ5、受光部レンズ6が設けられている。発光部レンズ5は、発光部1が出射する赤外光ELを絞り込み、効率良く被検出物4に照射させる。受光部レンズ6は、被検出物4(この例では、発光部1から距離L1の位置にある。)からの反射光RLを受光部2上に光イメージ(光スポット)として結像させる。なお、RL′は、発光部1から距離L2にある被検出物4′からの反射光を示している。
図2(B)は、図2(A)において破線71で囲まれた発光部1と受光部2とを含む部分の平面レイアウトを示している。受光部2は、発光部1から遠ざかるX方向に沿って、2つの列2y,2y′をなして並べて配置された複数の受光画素21,21,…を含んでいる。X方向は、発光部1と被検出物4との間の距離Lが変化したときに、受光部2上で光スポットが移動する方向と一致している。この例では、受光画素21は、2列(2y,2y′)で、X方向に対して垂直なY方向にも広げて配置されている。これは、受光部2上での光イメージのズレの影響を緩和するため、および、Y方向への光イメージの位置と移動の検出を可能にするためである。なお、Y方向への配列は、2列に限定するものではなく、Y方向への光イメージのズレの影響緩和、ズレの状態を精度良く検出する為には、2列より多く設定される。
図3(A)(上述の図2(A)と対応している)に示すように、発光部1と被検出物4との間の距離Lが近い(例えばL=L1である)と、図3(B)に示すように、被検出物4の光イメージIMは+X側へ移動する。逆に、発光部1と被検出物4との間の距離Lが遠い(例えばL=L2である)と、被検出物4の光イメージ(区別のため、符号IM′で示す。)は−X側へ移動する。この例では、図4中の特性曲線C1で示すように、発光部1と被検出物4との間の距離Lに対応して、受光部2上での光イメージIMの位置Xが変化する。したがって、受光部2上の光イメージIMの位置に応じて、発光部1と被検出物4との間の距離Lを三角測量方式で求めることができる。
なお、図4では、光イメージIMの位置Xとして、光強度のピーク位置を採用している。それに代えて、光イメージIMの位置Xとして、光強度の重心を採用してもよい。この人体部分検出センサ70では、受光部2上の光イメージIMを複数の受光画素21,21,…でそれぞれ画素情報として検出することで、光イメージIMの形状を捉えることができる。その形状から、光イメージIMのピーク位置、重心等の、数学的、幾何学的に意味のある数値を使い、受光部2上のイメージIMの位置の変化量ΔDを被検出物4の距離Lの変化量ΔLとして求めることができる。
図5は、人体部分検出センサ70が組み込まれたハンズフリー機器としての自動水栓100に、人90が手91を近づける態様を示している。
この自動水栓100は、水栓101と、この水栓101の下方に設けられ、水栓101から吐出される水を受ける手洗い用シンク102と、このシンク102から排水するための排水管103とを備えている。水栓101の略先端に、人体部分検出センサ70が組み込まれている。電源80がオンしている限り、センサ70の信号処理部3は、第1判定要素部として働いて、水栓101の周りの予め定められた検出範囲(破線で示す)109内で人の手91の有無を検出する。この例では、検出範囲109は、発光部1からの距離Lが距離下限値Lminと距離上限値Lmaxとの間にある範囲として設定されている。例えば、距離下限値Lmin=2cm、距離上限値Lmax=20cmとして設定されている。この例では、シンク102は、発光部1から、距離上限値Lmaxを超えた距離(L=25cm)に配置されている。
水栓101から水を吐水させるためには、センサ70の検出範囲109に、人90が手91を差し出す。すると、センサ70は検出範囲109内に人の手91があると判定して、自動水栓100の図示しない制御部に判定結果を送る。これにより、図6に示すように、水栓101から水104が吐水される。図7に示すように、人90が検出範囲109から手91を取り去ると、センサ70が検出範囲109内に人の手91が無いと判定して、水栓101は止水する。
ここで、図7に示すように検出範囲109内に人の手91が無い状態では、センサ70は、背景となるシンク102の表面(距離L′)に出射光ELを照射して検出することになる。人体部分検出センサ70を製品として販売する場合、自動水栓100が設置される環境は様々であり、シンク102の種類を指定することは、実際問題として困難である。そのため、従来は、シンク102の材質やシンク102がセンサ70と向き合う角度如何によっては、センサ70がシンク102の表面を人の手91であると誤判断する条件が起こり得ることが想定された。
本発明では、図8に示すように、人90が手91を差し出したとき、特に人90が手91を洗う動作を行うときは、手91が微小に動き、例えば破線91′で示すように位置変動(発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化ΔLを伴う)を示すことに着目した。センサ70の信号処理部3は、予め定められた判定時間(これをTDとする。)内で、図3、図4中に示すように光イメージIMの位置の変化量ΔDに応じて発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔLを求め、求められた発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔL(それを実質的に表す統計処理量であってもよい。)が予め定められた閾値(これをΔLlimitとする。)を超えているか否かに基づいて、被検出物4が人の手91であるか否かを判定する。
判定時間TDを長時間に設定すれば、距離Lの変化量ΔLが大きくなる傾向があるので、変化量ΔLを検出しやすくなる。しかし、判定時間TDをあまり長時間に設定すると、一般的な人90は違和感(例えば、センサ70が動作していないのではないかという疑問)やストレス(例えば、センサ70の反応が遅いという不満)を感じる。そこで、判定時間TDは、例えば300m秒以下に設定する。これにより、被検出物4が人の手91であるか否かを、一般的な人が違和感やストレスを感じない時間内で判定できる。
閾値ΔLlimitを仮に0.1mm未満に設定すると、シンク102の不時の微小振動を人の手91の位置変動であると誤検出する可能性が生ずる。一方、閾値ΔLlimitを5mmを超えるような大きな値に設定すると、人の手91の位置変動が緩やかなときに、検出範囲109内に手91が無いと誤判定してしまう。そこで、閾値ΔLlimitは、0.1mm以上で、好ましくは0.2mmから5mmまでの範囲内に設定する。例えば、閾値ΔLlimit=0.6mmに設定する。これにより、人の手91に特有の現実的な位置変動(発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化を伴う)に基づいて、精度良く判定を行うことができる。
この判定の方式では、人体部分としての人の手91に特有の位置変動に基づいて判定を行うので、精度良く判定を行うことができ、シンク102の表面を人の手91であると誤判断するような誤検出リスクを低減できる。例えば、シンク102は、不感地震に伴うような不時の微小振動を別として通常は位置変動を起こさないので、人の手91であると誤検出されることはない。したがって、メンテナンスの頻度、経費を低減できる。
なお、万が一、人の手91が判定時間TDを超える一定時間微動だにしなかったとしても、水104が出ないとき、人90は手91を動かす傾向があることから、この判定の方式は有効であると考えられる。
また、信号処理部3は、判定時間TD内に複数(これをNとする。)の処理単位時間(これをΔtとする。)を設定し、各処理単位時間Δt毎に、光イメージIMの位置の変化量ΔDに応じて発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔLを求めてもよい。その場合、各処理単位時間Δt毎の発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔLを統計処理して、距離Lの変化量ΔLを実質的に表す統計処理量(これをSΔLとする。)を得る。そして、得られた統計処理量SΔLが予め定められた閾値ΔLlimitを超えているか否かに基づいて、被検出物4が人の手91であるか否かを判定する。これにより、被検出物4が人の手91であるか否かをさらに精度良く判定できる。
この統計処理量SΔLとしては、例えば、判定時間TD内で、各処理単位時間Δt毎の発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔLをN個累積して得られた「総和値」を採用できる。このように統計処理量SΔLとしてN個のΔLの「総和値」を採用する場合、この統計処理量SΔLについての閾値ΔLlimitは、N=1の場合(判定時間TD全体で距離Lの変化量ΔLを求める場合)と同レベルに設定する。つまり、閾値ΔLlimitは、0.1mm以上で、好ましくは0.2mmから5mmまでの範囲内に設定する。例えば、閾値ΔLlimit=0.6mmに設定する。
それに代えて、統計処理量SΔLとしては、各処理単位時間Δt毎の発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔLをN個平均して得られた「平均値」を採用できる。このように統計処理量SΔLとしてN個のΔLの「平均値」を採用する場合、この統計処理量SΔLにつての閾値ΔLlimitは、N=1の場合(判定時間TD全体で距離Lの変化量ΔLを求める場合)の1/Nのレベルに設定する。例えば、N=1の場合に閾値ΔLlimit=0.6mmに設定するのであれば、N=3の場合には、閾値ΔLlimit=0.2mmに設定する。このように、統計処理量SΔLが「総和値」であるか「平均値」であるか等に応じて、この統計処理量についての「閾値」は予め定められる。
(第2の実施形態)
人の手91の肌は、光を拡散反射する拡散反射物である。一方、手洗い用シンク102は、実使用上では光を鏡面反射する鏡面反射物である。したがって、被検出物4が拡散反射物であるか、鏡面反射物であるかを判定することによって、誤検出のリスクをさらに低減できると考えられる。
人の手91の肌は、光を拡散反射する拡散反射物である。一方、手洗い用シンク102は、実使用上では光を鏡面反射する鏡面反射物である。したがって、被検出物4が拡散反射物であるか、鏡面反射物であるかを判定することによって、誤検出のリスクをさらに低減できると考えられる。
図9は、被検出物4が拡散反射物である場合に、発光部1と被検出物4との間の距離Lに応じて、受光部2上での光イメージIMの位置と幅が変化する態様を示している。一方、図10は、被検出物4が鏡面反射物である場合に、発光部1と被検出物4との間の距離Lに応じて、受光部2上での光イメージIMの位置と幅が変化する態様を示している。なお、図9、図10において、横軸は光イメージIMの位置を受光部2においてX方向に並ぶ受光画素の番号で表している。また、縦軸は受光部2における光強度を正規化ときの相対出力を表している。この相対出力は、最大光強度を与える受光画素の光出力を1としたものである。
図9中に示すように、被検出物4が拡散反射物である場合、発光部1と被検出物4との間の距離がL=20cm、L=10cm、L=5cmと近くなるにつれて、受光部2上での光イメージIMの位置(光強度分布SL20、SL10、SL5のピークが示す。)は、図において右(+X側)へシフトしている。それと共に、光イメージIMのスポット幅である光スポット径Wは、光強度分布SL20、SL10、SL5が相対出力0.2で占める範囲の画素数でカウントしたときの光スポット径W20、W10、W5が示すように、徐々に大きくなっている。光スポット径W20、W10、W5に対応する画素数は、それぞれ69、72、82である。被検出物4が拡散反射物であれば、受光部2で得られる光のイメージIMは、左右対称なガウス分布的な形状となり、バラツキの少ない安定した反射光情報として取り扱うことができる。
図10中に示すように、被検出物4が鏡面反射物である場合、発光部1と被検出物4との間の距離がL=20cm、L=10cm、L=5cmと近くなるにつれて、受光部2上での光イメージIMの位置(光強度分布SL20′、SL10′、SL5′のピークが示す。)は、図において右(+X側)へシフトしている。それと共に、光イメージIMのスポット幅である光スポット径Wは、光強度分布SL20′、SL10′、SL5′が相対出力0.2で占める範囲の画素数でカウントしたときの光スポット径W20′、W10′、W5′が示すように、徐々に大きくなっている。しかし、光強度分布SL20′、SL10′、SL5′の形状は拡散反射物の場合とは大きく異なっており、光スポット径W20′、W10′、W5′が大きくなる程度は、拡散反射物の場合に比して非常に大きくなっている。なお、光スポット径W20′、W10′、W5′に対応する画素数は、それぞれ83、107、127である。
例えば、発光部1と被検出物4との間の距離がL=5cmである場合、被検出物4が拡散反射物であるとき光スポット径W5=82画素であるのに対して、被検出物4が鏡面反射物であるとき光スポット径W5′=127画素であり、1.5倍程度の差を生じている。したがって、光スポット径の大小に基づいて、被検出物4が拡散反射物であるか、鏡面反射物であるかを判定することができる。
図11は、被検出物4が拡散反射物である場合の、発光部1と被検出物4との間の距離Lに応じて変化する光スポット径WLを基準として、この光スポット径WLに沿って、発光部1と被検出物4との間の距離Lに応じて変化する光スポット径下限ラインLWL、光スポット径上限ラインUWLを設定した例を示している。信号処理部3は、求められた発光部1と被検出物4との間の距離Lに応じて、スポット幅下限値としての光スポット径下限値(これをWminとする。)およびスポット幅上限値としての光スポット径上限値(これをWmaxとする。)を可変して設定する。例えば、発光部1と被検出物4との間の距離がL=10cmである場合、これらの光スポット径下限ラインLWL、光スポット径上限ラインUWLに基づいて、信号処理部3は、光スポット径下限値Wmin=65画素、光スポット径上限値Wmax=80画素にそれぞれ設定する。
さらに、信号処理部3は、第2判定要素部として働いて、受光部2での光イメージIMの光スポット径Wが光スポット径下限値Wminと光スポット径上限値Wmaxとの間にあるか否かを判定する。この第2判定要素部の判定結果を加えて、被検出物4が人の手91であるか否かを判定することにより、さらに精度良く判定できる。
(第3の実施形態)
赤外光(波長800nm〜950nm)ELが照射される場合、人の手91の反射率は50%程度である(なお、太陽光相当の光では18%程度である。)。一方、手洗い用シンク102は、実使用上では鏡面反射物であるから、反射率はより高い。したがって、被検出物4に固有の反射率で反射された反射光RLについて、その反射率に応じて受光部2での光イメージIMの光強度(ピーク値)の大小を判定することによって、誤検出のリスクをさらに低減できると考えられる。
赤外光(波長800nm〜950nm)ELが照射される場合、人の手91の反射率は50%程度である(なお、太陽光相当の光では18%程度である。)。一方、手洗い用シンク102は、実使用上では鏡面反射物であるから、反射率はより高い。したがって、被検出物4に固有の反射率で反射された反射光RLについて、その反射率に応じて受光部2での光イメージIMの光強度(ピーク値)の大小を判定することによって、誤検出のリスクをさらに低減できると考えられる。
図12は、様々な色と表面状態を有する被検出物4を対象とした場合の、発光部1と被検出物4との間の距離Lと受光部2上での光イメージIMの光強度(相対出力)との関係を示している。図13は、図12の一部(相対出力が比較的低い部分)を拡大して示している。なお、図12、図13において、横軸は、発光部1と被検出物4との間の距離Lを表している(後述の図14において同様。)。また、縦軸は、受光部2における光イメージIMの光強度に対応する相対出力を表している。この相対出力は、被検出物4が後述の手のひらであり、かつ、発光部1と被検出物(ここでは、手のひら)4との間の距離がL=5cmである場合の出力を1としたものである。
図12、図13中には、被検出物4がそれぞれ「銀色の鏡面」である場合の相対出力I1、「白色のコピー用紙」である場合の相対出力I2、「手のひら」である場合の相対出力I3、「手の甲」である場合の相対出力I4、「黒色のスエード」である場合の相対出力I5、「黒色の艶無し」である場合の相対出力I6が示されている。これらの図から分かるように、被検出物4が銀色の鏡面である場合の相対出力I1、白色のコピー用紙である場合の相対出力I2は、被検出物4が手のひらである場合の相対出力I3、手の甲である場合の相対出力I4よりも非常に大きい。また、黒色のスエードである場合の相対出力I5、黒色の艶無しである場合の相対出力I6は、被検出物4が手のひらである場合の相対出力I3、手の甲である場合の相対出力I4よりも非常に小さい。被検出物4が手のひらである場合の相対出力I3、手の甲である場合の相対出力I4は、互いに殆ど差がない。また、人種による肌の色による影響も、少ないと考えられる。したがって、受光部2における光イメージIMの光強度に基づいて、被検出物4が人の手91であるか否かを判定することができる。
図14は、被検出物4が人の手(特に、手のひら)91である場合の、発光部1と被検出物4との間の距離Lに応じて変化する光イメージIMの光強度IL(=I3)を基準として、この人の手91の反射率に応じた光強度ILに沿って、発光部1と被検出物4との間の距離Lに応じて変化する光強度下限ライン光LIL、光強度上限ラインUILを設定した例を示している。なお、図14における縦軸の「光強度I」は、図12、図13における「相対出力」と等価である。信号処理部3は、求められた発光部1と被検出物4との間の距離Lに応じて、光強度下限値(これをIminとする。)および光強度上限値(これをImaxとする。)を可変して設定する。例えば、発光部1と被検出物4との間の距離がL=10cmである場合、これらの光強度下限ライン光LIL、光強度上限ラインUILに基づいて、信号処理部3は、光強度下限値Imin=0.2、光強度上限値Imax=0.4にそれぞれ設定する。
さらに、信号処理部3は、第3判定要素部として働いて、受光部2での光イメージIMの光強度Iが光強度下限値Iminと光強度上限値Imaxとの間にあるか否かを判定する。この第3判定要素部の判定結果を加えて、被検出物4が人の手91であるか否かを判定することにより、さらに精度良く判定できる。
なお、光強度下限ライン光LI3L、光強度上限ラインUI3Lは、センサ70が設置される環境(温度、外乱光)、被検出物4の状態、機器のノイズ等を総合的に鑑みて、設定されるのが望ましい。
また、この例では、第3判定要素部として、受光部2での光イメージIMの光強度Iが光強度下限値Iminと光強度上限値Imaxとの間にあるか否かを判定しているが、これに限られるものではない。光強度Iに代えて、被検出物4に固有の反射率で反射された反射光RLについて、その反射率に応じて受光部2での光イメージIMの光量(例えば、図9中の光強度分布SL20、SL10、SL5を横軸に沿って積分して得られた量)の大小を判定してもよい。その場合も同様に、被検出物4が人の手91であるか否かを、さらに精度良く判定できる。
(第4の実施形態)
図15は、人体部分検出センサ70が組み込まれた自動水栓100によって、非接触で自動的に水の吐水、止水を行う際の処理フローを示している。この例では、被検出物4の判定のための判定時間TDは300m秒に設定されている。また、判定時間TD内にN(この例ではN=3)回の処理単位時間(これをΔtとする。)が設定されている。ステップS18中の待ち時間WAITから分かるように、処理単位時間Δt=100m秒(msec)である。
図15は、人体部分検出センサ70が組み込まれた自動水栓100によって、非接触で自動的に水の吐水、止水を行う際の処理フローを示している。この例では、被検出物4の判定のための判定時間TDは300m秒に設定されている。また、判定時間TD内にN(この例ではN=3)回の処理単位時間(これをΔtとする。)が設定されている。ステップS18中の待ち時間WAITから分かるように、処理単位時間Δt=100m秒(msec)である。
センサ70の電源80がオンされると(ステップS1)、まず、信号処理部3のDSP30が各種の初期設定を行う(ステップS2)。この例では、吐水、止水の判定を表すSTATUSフラグを、FALSE(止水の判定)に設定する。これは、初期状態では、安全サイドの観点から止水にすべきであることを考慮したものである。また、後述するカウンタCOUNTのカウントを0にする。このカウンタCOUNTは0からN(この例ではN=3)までカウントアップされるものである。なお、初期状態では、検出範囲109(図5参照)内に人の手91が存在せず、止水になっているものとする。
続いて、センサ70はデータを取り込む(図15のステップS3)。具体的には、発光部1は光を被検出物4へ出射する。受光部2は、被検出物4によって反射された反射光RLの光イメージIMを、発光部1と被検出物4との間の距離Lに応じた位置の受光画素21で受光する。信号処理部3は、受光部2からの受光信号を処理して、受光部2上の光イメージIMの位置に応じて、発光部1と被検出物4との間の距離Lを三角測量方式で求める。また、信号処理部3は、受光部2上の光イメージIMの光強度(ピーク値)Iおよび光スポット径Wを求める。それと共に、信号処理部3は、各処理単位時間Δt毎に(この処理フローにおける前回のターンと今回のターンとの間で)、光イメージIMの位置の変化量ΔDに応じて発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔLを求める(前回のターンの距離Lのデータが存在しない場合は、変化量ΔL=0とする。)。
この例では、この段階で、信号処理部3は、求められた発光部1と被検出物4との間の距離Lに応じて、図11を用いて説明したような光スポット径下限値Wminおよび光スポット径上限値Wmaxを可変して設定するとともに、図14を用いて説明したような光強度下限値Iminおよび光強度上限値Imaxを可変して設定する。
次に、信号処理部3は、第1判定要素部として働いて、求められた発光部1と被検出物4との間の距離Lが距離下限値Lminと距離上限値Lmaxとの間にあるか否かを判定する(図15のステップS4)。つまり、検出範囲109(図5参照)内に人の手91が差し出されたか否かを判定する。なお、初期状態では、検出範囲109(図5参照)内に人の手91が存在しないので(図15のステップS4でNO)、ステップS13に進んでSTATUSフラグがFALSEであることを確認し(ステップS13でYES)、カウンタCOUNTのカウントをNになるまでカウントアップしながら(ステップS15,S16,S18)、止水を維持する(ステップS17)。つまり、ステップS4→S13→S15→S16→S18→S3→S4のループを回るか、または、カウンタCOUNTのカウントがNに達した後はステップS4→S13→S15→S17→S18→S3→S4のループを回る。
検出範囲109(図5参照)内に人の手91が差し出されると(図15のステップS4でYES)、信号処理部3は、第3判定要素部として働いて、受光部2での光イメージIMの光強度Iが光強度下限値Iminと光強度上限値Imaxとの間にあるか否かを判定する(ステップS5)。
光強度Iが光強度下限値Iminと光強度上限値Imaxとの間にあれば(ステップS5でYES)、信号処理部3は、第2判定要素部として働いて、受光部2での光イメージIMの光スポット径Wが光スポット径下限値Wminと光スポット径上限値Wmaxとの間にあるか否かを判定する(ステップS6)。
光スポット径Wが光スポット径下限値Wminと光スポット径上限値Wmaxとの間にあれば(ステップS6でYES)、信号処理部3は、各処理単位時間Δt毎の発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔLをN個累積して、距離Lの変化量ΔLを実質的に表す統計処理量として、過去のN回の変化量ΔLの総和値SΔLを得る。そして、得られた総和値SΔLが予め定められた閾値ΔLlimitを超えているか否かを判定する。この例では、閾値ΔLlimit=0.6mmに設定されているものとする。例えば、1回目の処理単位時間Δtで変化量ΔL=0.0mm、2回目の処理単位時間Δtで変化量ΔL=0.1mm、3回目の処理単位時間Δtで変化量ΔL=0.2mmであれば、N(=3)回の変化量ΔLの総和値SΔL=0.3mmとなるから、閾値ΔLlimit=0.6mmを超えていないと判定される。一方、1回目の処理単位時間Δtで変化量ΔL=0.2mm、2回目の処理単位時間Δtで変化量ΔL=0.2mm、3回目の処理単位時間Δtで変化量ΔL=0.3mmであれば、N(=3)回の変化量ΔLの総和値SΔL=0.7mmとなるから、閾値ΔLlimit=0.6mmを超えていると判定される。
この例では、ステップS4,S5,S6,S7の判定結果のいずれか一つでも否定(NO)であれば、被検出物4が人の手91ではないと判定される。その場合、既述の止水(ステップS17)を維持するループを回る。
ステップS4,S5,S6,S7の判定結果のすべてが肯定(YES)であれば、ステップS8に進んで、STATUSフラグがTRUE(吐水の判定)であるか否かを判断する。初期状態ではSTATUS=FALSE(止水の判定)であったから、ステップS8での判定結果が否定(NO)となり、ステップS9に進んで、STATUSフラグをTRUEに設定するとともに、カウンタCOUNTのカウントを0にする。続いて、待ち時間WAIT=100m秒だけ待ち(ステップS18)、ステップS3〜S8の処理を繰り返す。このとき、前回のターンでSTATUS=TRUEに設定したから、ステップS8での判定結果が肯定(YES)となり、ステップS10に進んで、カウンタCOUNTのカウントがNになっているか否かを判断する。初期状態ではCOUNT=0にしたから、ステップS10での判定結果が否定(NO)となり、ステップS11に進んで、カウンタCOUNTのカウントを+1する。続いて、待ち時間WAIT=100m秒だけ待ち(ステップS18)、ステップS3〜S8,S10,S11の処理を繰り返す。そして、カウンタCOUNTのカウントがNに達したら(ステップS10でYES)、吐水を行う(ステップS12)。
吐水中(ステップS12)に、検出範囲109(図5参照)から人の手91が取り去られると、ステップS4での判定結果が否定(NO)となるから、ステップS13に進んで、STATUSフラグがFALSE(止水の判定)であるか否かを判断する。吐水中はSTATUS=TRUE(吐水の判定)であったから、ステップS13での判定結果が否定(NO)となり、ステップS14に進んで、STATUSフラグをFALSEに設定するとともに、カウンタCOUNTのカウントを0にする。続いて、待ち時間WAIT=100m秒だけ待ち(ステップS18)、ステップS3,S4,S13の処理を繰り返す。このとき、前回のターンでSTATUS=FALSEに設定したから、ステップS13での判定結果が肯定(YES)となり、ステップS15に進んで、カウンタCOUNTのカウントがNになっているか否かを判断する。前回のターンではCOUNT=0にしたから、ステップS15での判定結果が否定(NO)となり、ステップS16に進んで、カウンタCOUNTのカウントを+1する。続いて、待ち時間WAIT=100m秒だけ待ち(ステップS18)、ステップS3,S4,S13,S15の処理を繰り返す。そして、カウンタCOUNTのカウントがNに達したら(ステップS15でYES)、止水を行う(ステップS17)。この後、ステップS3→S4→S13→S15→S17→S18→S3のループを回って、止水を維持する。
上述のように、この処理フローでは、ステップS4,S5,S6,S7の判定結果のすべてが肯定(YES)である場合に限り、被検出物4が人の手91であると判定する。これにより、被検出物4が人の手91であるか否かを精度良く判定できる。ただし、ステップS4,S5,S6の処理を省略することも可能である。
この結果、この自動水栓100は、ハンズフリーにて円滑に操作され得る。また、誤検出リスクを低減できると共に、メンテナンスの頻度、経費を低減できる。
なお、上述の判定時間TD=300m秒、処理単位時間Δt=100m秒、変化量ΔLを累積すべき回数N=3、閾値ΔLlimit=0.6mmは、いずれも例示であり、これに限られるものではない。例えば、一般的な人が違和感やストレスを感じない範囲で、判定時間TDを可変して設定してもよい。または、処理単位時間Δtをさらに短時間にし、変化量ΔLを累積すべき回数Nを増やしてもよい。これらのパラメータは、検出対象である人体部分、検出範囲、背景等の環境によって、最適化され得る。
(第5の実施形態)
自動水栓100(図5参照)のような水回りのハンズフリー機器では、図16(A)に示すように、センサ70の前面に、保護、防水、防汚のために、発光部1上の発光部レンズ5、および、受光部2上の受光部レンズ6を一体として覆うように、前面フィルタ8が設置される場合が多い。この前面フィルタ8は、発光部1からの出射光ELおよび被検出物4からの反射光RLを透過する性質を有している。この前面フィルタ8上には、図16(B)に示すように、異物として水滴9が付着する場合がある。このように、前面フィルタ8上に水滴9が付着すると、水滴9のレンズ効果によって出射光ELと反射光RLの本来の光路が歪み、また、水滴9内で多重反射した光MLがノイズとして受光部2に入射する。この結果、受光部2上での光イメージIMが変化し、水滴9に起因した誤検出が起こる可能性がある。このため、水滴9の付着に対して、対策が求められている。
自動水栓100(図5参照)のような水回りのハンズフリー機器では、図16(A)に示すように、センサ70の前面に、保護、防水、防汚のために、発光部1上の発光部レンズ5、および、受光部2上の受光部レンズ6を一体として覆うように、前面フィルタ8が設置される場合が多い。この前面フィルタ8は、発光部1からの出射光ELおよび被検出物4からの反射光RLを透過する性質を有している。この前面フィルタ8上には、図16(B)に示すように、異物として水滴9が付着する場合がある。このように、前面フィルタ8上に水滴9が付着すると、水滴9のレンズ効果によって出射光ELと反射光RLの本来の光路が歪み、また、水滴9内で多重反射した光MLがノイズとして受光部2に入射する。この結果、受光部2上での光イメージIMが変化し、水滴9に起因した誤検出が起こる可能性がある。このため、水滴9の付着に対して、対策が求められている。
前面フィルタ8上の水滴9の付着の仕方は、大きさ、形状、付着領域等、様々であることが予想される。
図17(A)は、前面フィルタ8上で受光部2に対応する側のみに水滴9が付着した態様を示している。図17(B)は、図17(A)の場合における受光部2上での光イメージIMの光強度分布を、水滴の付着が無い場合と比較して示している。図17(B)(および後述の図18(B)、図19(B))において、横軸は光イメージIMの位置を受光部2においてX方向に並ぶ受光画素の番号で表している。また、縦軸は受光部2における光強度を正規化ときの相対出力を表している。この相対出力は、最大光強度を与える受光画素の光出力を1としたものである。図17(A)のように受光部2に対応する側のみに水滴9が付着した態様では、図17(B)中に示すように、受光部2上での光イメージIMの光強度分布I9の形状は、水滴9の付着が無い場合(初期)の光強度分布I0の形状に比して裾広がりになっていることが分かる。光強度分布I0、I9が相対出力0.2で占める範囲の画素数でカウントしたときの光スポット径をW0、W9とすると、W0=80に対してW9=160というように、光スポット径が2倍になっている。
図18(A)は、前面フィルタ8上で発光部1に対応する側のみに水滴9′が付着した態様を示している。図18(B)は、図18(A)の場合における受光部2上での光イメージIMの光強度分布を、水滴の付着が無い場合と比較して示している。図18(A)のように発光部1に対応する側のみに水滴9′が付着した態様でも、図18(B)中に示すように、受光部2上での光イメージIMの光強度分布I9′の形状は、水滴9′の付着が無い場合(初期)の光強度分布I0の形状に比して裾広がりになっていることが分かる。光強度分布I0、I9′が相対出力0.2で占める範囲の画素数でカウントしたときの光スポット径をW0、W9′とすると、W0=80に対してW9′=170というように、光スポット径が2倍以上になっている。
図19(A)は、前面フィルタ8上で発光部1上から受光部2上まで跨がった領域に水滴9″が付着した態様を示している。図19(B)は、図19(A)の場合における受光部2上での光イメージIMの光強度分布を、水滴の付着が無い場合と比較して示している。図19(A)のように発光部1上から受光部2上まで跨がった領域に水滴9″が付着した態様でも、図19(B)中に示すように、受光部2上での光イメージIMの光強度分布I9″の形状は、水滴9″の付着が無い場合(初期)の光強度分布I0の形状に比して裾広がりになっていることが分かる。光強度分布I0、I9″が相対出力0.2で占める範囲の画素数でカウントしたときの光スポット径をW0、W9″とすると、W0=80に対してW9″=190というように、光スポット径が2倍以上になっている。また、光強度分布I0のピーク位置に対して、光強度分布I9″のピーク位置は大きく右へシフトしている。
信号処理部3は、受光部2での光イメージIMのスポット幅である光スポット径Wに応じて、前面フィルタ8上の水滴の有無を判定することができる。例えば信号処理部3が、既述のように第2判定要素部として働いて、受光部2での光イメージIMの光スポット径Wが光スポット径下限値Wminと光スポット径上限値Wmaxとの間にあるか否か(特に、光スポット径上限値Wmax以下であるか否か)を判定することによって、前面フィルタ8上に水滴が付着した場合を排除することができる。したがって、異物としての水滴による誤検出のリスクを低減して、被検出物4が人の手91であるか否かを精度良く判定できる。
なお、前面フィルタ8上に水滴が付着することにより、求められた距離Lや光強度Iに差異が生じることは止むを得ないと考えられる。
例えば、図17(A)に示したように受光部2に対応する側のみに水滴9が付着した態様で、信号処理部3が三角測量方式で求めた発光部1と被検出物である人の手91との間の距離Lは、次の表1に示すように、真の距離が5.5cm,9cm,21.5cmであるとき、それぞれL=5.68cm,10.28cm,25.28cmであった。また、背景であるシンク102については、真の距離が28.2cmであるとき、L=30.94cmであった。このように、真の距離に対して、求められた距離Lが少し大きくなる傾向がある。
(表1)
(表1)
また、図18(A)に示したように発光部1に対応する側のみに水滴9′が付着した態様で、信号処理部3が三角測量方式で求めた発光部1と被検出物である人の手91との間の距離Lは、次の表2に示すように、真の距離が5.5cm,9cm,21.5cmであるとき、それぞれL=7.65cm,12.59cm,50.43cmであった。また、背景であるシンク102については、真の距離が28.2cmであるとき、L=55.09cmであった。このように、真の距離に対して、求められた距離Lが非常に大きくなる傾向がある。
(表2)
(表2)
また、図19(A)に示したように発光部1上から受光部2上まで跨がった領域に水滴9″が付着した態様で、信号処理部3が三角測量方式で求めた発光部1と被検出物である人の手91との間の距離Lは、次の表3に示すように、真の距離が5.5cm,9cm,21.5cmであるとき、それぞれL=4.656cm,7.156cm,2.218cmであった。また、背景であるシンク102については、真の距離が28.2cmであるとき、L=2.25cmであった。このように、真の距離に対して、求められた距離Lが非常に小さくなる傾向がある。
(表3)
(表3)
このように、水滴9,9′,9″が付着する領域により、信号処理部3が三角測量方式で求めた距離Lと真の距離との間に異なる傾向の誤差が生じている。
しかしながら、上記人体部分検出センサ70では、信号処理部3は、予め定められた判定時間TD内で、光イメージIMの位置の変化量ΔDに応じて発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔLを求め、求められた発光部1と被検出物4との間の距離Lの変化量ΔLが予め定められた閾値ΔLlimitを超えているか否かに基づいて、被検出物4が人の手91であるか否かを判定している。したがって、前面フィルタ8上に水滴が存在する場合であっても、被検出物4が人の手91であるか否かを精度良く判定することができる。この結果、誤検出リスクを低減できる。さらに、信号処理部3が、受光部2での光イメージIMのスポット幅である光スポット径Wに応じて、前面フィルタ8上の水滴の有無を判定することによって、異物としての水滴による誤検出のリスクを低減して、被検出物4が人の手91であるか否かを精度良く判定できる。
この結果、人体部分検出センサ70、および、この人体部分検出センサ70が組み込まれたハンズフリー機器のメンテナンスの頻度、経費を低減できる。また、人体部分検出センサ70は、一般的な三角測量方式の光学式センサと同じ構成部品で構成される(信号処理部3による距離L算出および判定の機能は、デジタル信号プロセッサにおけるソフトウェアによって実現される。)ので、ハードウェア部品の追加の必要がなく、簡素で小型、安価に構成され得る。また、人体部分検出センサ70は、組み込まれるべき機器の形状等についての制約が少ないため、様々な機器への組み込みが容易である。
上の例では、人体部分検出センサ70は被検出物4が人の手91であるか否かを判定したが、これに限られるものではない。検出対象は、人体部分であればよく、腕などであってもよい。
以上の実施形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
1 発光部
2 受光部
3 信号処理部
70 人体部分検出センサ
100 自動水栓
2 受光部
3 信号処理部
70 人体部分検出センサ
100 自動水栓
Claims (5)
- 光を被検出物へ照射する発光部と、
少なくとも一方向に並べて配置された複数個の受光画素を含み、上記被検出物によって反射された反射光の光イメージを、上記発光部と上記被検出物との間の距離に応じた位置の受光画素で受光する受光部と、
上記受光部からの受光信号を処理する信号処理部とを備え、この信号処理部は、上記受光部上の光イメージの位置に応じて、上記発光部と上記被検出物との間の距離を三角測量方式で求める人体部分検出センサであって、
上記信号処理部は、予め定められた判定時間内で、上記光イメージの位置の変化量に応じて上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を求め、求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量が予め定められた閾値を超えているか否かに基づいて、上記被検出物が人体部分であるか否かを判定することを特徴とする人体部分検出センサ。 - 請求項1に記載の人体部分検出センサにおいて、
上記信号処理部は、上記判定時間内に複数の処理単位時間を設定し、各処理単位時間毎に、上記光イメージの位置の変化量に応じて上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を求め、上記各処理単位時間毎の上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量を統計処理して、得られた統計処理量が予め定められた閾値を超えているか否かに基づいて、上記被検出物が人体部分であるか否かを判定することを特徴とする人体部分検出センサ。 - 請求項2に記載の人体部分検出センサにおいて、
上記統計処理量についての上記閾値は、上記各処理単位時間毎の上記発光部と上記被検出物との間の距離の変化量が0.1mm以上であることに相当することを特徴とする人体部分検出センサ。 - 請求項1から3までのいずれか一つに記載の人体部分検出センサにおいて、
上記判定時間は300m秒以下であることを特徴とする人体部分検出センサ。 - 請求項1から4までのいずれか一つに記載の人体部分検出センサにおいて、
上記信号処理部は、
求められた上記発光部と上記被検出物との間の距離が距離下限値と距離上限値との間にあるか否かを判定する第1判定要素部、
上記受光部での上記光イメージのスポット幅がスポット幅下限値とスポット幅上限値との間にあるか否かを判定する第2判定要素部、および、
上記受光部での上記光イメージの光強度が上記人体部分の反射率に応じた光強度下限値と光強度上限値との間にあるか否かを判定する第3判定要素部
のうち少なくとも一つの判定要素部を含み、その少なくとも一つの判定要素部の判定結果を加えて、上記被検出物が人体部分であるか否かを判定することを特徴とする人体部分検出センサ。
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