JP2017030903A - 弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置 - Google Patents

弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置 Download PDF

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Abstract

【課題】非粘着性あるいは剥離性、さらには摩擦力(グリップ力)に優れ、台紙なしラベル1および一般的な台紙付きラベルなどの帯状部材を安定して移送案内することができる弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置を提供すること。
【解決手段】C硬度(SRIS 0101規格に規定するスプリング式アスカーC型による硬度)を低く規定したシリコーン樹脂(被覆層28)により内層側弾性材27の外層を被覆することに着目したもので、内層側弾性材27と、内層側弾性材27の外周に一体的に積層して台紙なしラベル1に接触する被覆層28と、を有し、被覆層28は、C硬度が20度以下のシリコーン樹脂から構成するとともに、内層側弾性材27には、その移送方向に沿って複数本の内層溝30を形成している。
【選択図】図2

Description

本発明は弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置にかかるもので、とくに台紙なしラベルあるいは台紙付きの一般的なラベルその他の帯状部材を移送するプラテンローラーやニップローラーその他のローラーと同様の機能を有し、とくに台紙なしラベルなどを移送する際にその粘着剤層ないし粘着剤が貼り付きにくく、台紙なしラベルが巻き込まれることを防止可能な弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置に関するものである。
ラベルの粘着剤層の裏面側に仮着する剥離紙(いわゆる台紙)を用いない台紙なしラベルが開発され、使用後には破棄されることになる台紙がないことから省資源材料として期待されている。
図5は、従来からの台紙なしラベル1をロール状に巻いた状態の斜視図であって、台紙なしラベル1は、図5中で、その一部を拡大断面で示すように、ラベル基材2と、裏面側の粘着剤層3と、表面側の感熱発色剤層4およびその上層側の透明な剥離剤層5と、を有する。
なお、ラベル基材2の裏面側に位置検出用マーク6をあらかじめ印刷してある。
また、ラベル基材2の表面側に必要に応じて、ラベル使用者のマークや名称その他のデザインなどの固定情報(図示せず)をあらかじめ印刷しておくこともできる。
この台紙なしラベル1は、切断予定線7において所定ピッチで切断することにより単葉のラベル片1Aとすることができる。
図6は、この台紙なしラベル1を装填し、商品についての価格やバーコードその他の商品情報や、物品あるいはサービスに関する管理情報などの可変情報を必要に応じて印字するためのサーマルプリンター8の概略側面図であって、サーマルプリンター8は、台紙なしラベル1の供給部9と、案内部10と、検出部11と、印字部12と、切断部13と、を有する。
供給部9は、ロール状の台紙なしラベル1を保持し、案内部10、検出部11、印字部12および切断部13方向に台紙なしラベル1を帯状に繰り出し可能とする。
案内部10は、ガイドローラー14を有し、繰り出された台紙なしラベル1を検出部11および印字部12方向に案内可能とする。
検出部11は、位置検出センサー15を有し、台紙なしラベル1の裏面側の位置検出用マーク6を検出して、印字部12に対する台紙なしラベル1(ラベル片1A)の相対的位置を検出可能とする。
印字部12は、サーマルヘッド16およびプラテンローラー17を有し、この間に所定印字圧力で台紙なしラベル1を挟持し、一定速度ないしピッチでプラテンローラー17を回転駆動するとともに、サーマルヘッド16への印字データの供給により感熱発色剤層4を発色させ、台紙なしラベル1(ラベル片1A)に所定の可変情報を印字可能である。
切断部13は、固定刃18および可動刃19を有し、この間に移送されてきた印字済みの台紙なしラベル1を所定ピッチによる切断予定線7の部分で切断して、ラベル片1Aを発行排出する。
このような構成のサーマルプリンター8において、台紙なしラベル1を移送印字するためのプラテンローラー17には、ゴム材などの弾性体によるローラーが使用されているが、粘着剤層3の粘着剤が付着しにくくするために、粘着剤が付着しにくいシリコーンゴム材によりプラテンローラー17を構成したり、あるいはシリコーンオイルなどをプラテンローラー17の外周表面に塗布することが行われている。
しかしながら、長期間の使用にあたっては、あるいは、強粘着性の粘着剤を用いた台紙なしラベル1の場合には、粘着剤の付着を完全に防止することが困難であり、プラテンローラー17を通過した台紙なしラベル1がそのままプラテンローラー17に貼り付いて巻き込まれてしまうため(図6中、仮想線を参照)、ラベル詰まりを起こし、台紙なしラベル1の正常な移送、印字およびラベル片1Aの発行に支障をきたすという問題がある。
さらに、台紙なしラベル1をサーマルヘッド16およびプラテンローラー17の間に挟持したままの状態で、印字発行を停止しているような場合には、台紙なしラベル1がプラテンローラー17の表面からはがれにくくなって、上述と同様に、台紙なしラベル1の巻込みが発生しやすくなるという問題がある。
したがって、一般的には、プラテンローラー17の外周表面を清掃する作業、あるいはプラテンローラー17の交換作業などのメンテナンスを繰り返す必要が生じ、長期間にわたって安定した移送および印字を可能とすることが要請されている。
また、プラテンローラー17以外にも、プリンターの構成に応じて台紙なしラベル1の移送用として回転駆動する一対のローラーからなるニップローラー(図示せず)や、ガイドローラー14のように台紙なしラベル1を単純に案内するための、非粘着性、あるいは剥離性(離型性)に優れた構成が要請されている。
また、サーマルプリンター8には、台紙なしラベル1あるいは一般的な台紙付きラベルについても、これらのいずれを装填しても、安定して移送することも要請されている。
なお、台紙なしラベル1(粘着剤層3)との接触面積を減少させ、粘着剤層3による貼付き現象を回避するために、プラテンローラー17の外表面に溝などを形成することも試みられているが、台紙付きの一般的なラベルを移送印字する場合には、ラベルにおける台紙の裏面との接触面積が不十分なため台紙との間で必要な摩擦力(グリップ力)を発揮することができず、ラベルスリップが発生するなど移送機能に支障をきたしやすく、安定した移送および印字作用を期待することができないという問題がある。
また、プラテンローラー17に溝などを形成すると、これが摩耗しやすいという問題もある。
上述の台紙なしラベル1と同様に、裏面側に粘着剤層あるいは接着剤層を有する紙やフィルムベースの帯状部材を移送あるいは案内する際にも、上述のような諸問題が発生することが懸念され、非粘着性、あるいは剥離性(離型性)に優れた構成が要請されている。
特開2011−31426号公報
本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、非粘着性、あるいは剥離性(離型性)に優れた弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置を提供することを課題とする。
また本発明は、台紙なしラベルその他の帯状部材の粘着剤層がその表面に貼り付くことがないようにした弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置を提供することを課題とする。
また本発明は、台紙なしラベル以外の一般的な台紙付きラベルや帯状部材についても、これを安定して移送案内することができる弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置を提供することを課題とする。
また本発明は、台紙なしラベルおよび一般的な台紙付きラベルなどの帯状部材について、剥離性および摩擦力(グリップ力)を発揮して、これらのいずれをも安定して移送案内することができる弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置を提供することを課題とする。
本発明は、弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置について、硬度を規定したシリコーン樹脂により内層側弾性材の外周を被覆すること、すなわち、硬度(SRIS 0101規格に規定するスプリング式アスカーC型による硬度、以下「C硬度」)を低くしたシリコーン樹脂による被覆層を設けることに着目したもので、第一の発明は、第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトに掛け回すための弾性材を有するとともに、これら第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトの回転駆動によりこの弾性材に帯状部材を接触させて移送するための弾性体無端ベルトであって、上記弾性材は、上記第1のローラーシャフトおよび上記第2のローラーシャフトの外周に接触するベルト状の内層側弾性材と、この内層側弾性材の外周に一体的に積層して上記帯状部材に接触する被覆層と、を有し、この被覆層は、SRIS 0101規格に規定するスプリング式アスカーC型による硬度が20度以下のシリコーン樹脂からこれを構成しているとともに、上記内層側弾性材には、その移送方向に沿って複数本の内層溝を形成していることを特徴とする弾性体無端ベルトである。
上記被覆層は、その厚さを10〜100μmとしていることができる。
上記内層側弾性材は、JIS K6253規格に規定するデュロメータータイプAによるゴム硬度を30〜80度としていることができる。
上記被覆層には、その移送方向に沿って複数本の被覆層溝を形成していることができる。
上記内層側弾性材は、上記内層溝それぞれの間を平坦な内層台状頂部として形成していることができる。
上記被覆層は、上記被覆層溝それぞれの間を平坦な被覆層台状頂部として形成していることができる。
第二の発明は、第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトと、
これら第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトに掛け回した弾性材と、を有するとともに、この弾性材に帯状部材を接触させて移送するための弾性体無端ベルト装置であって、上記弾性材は、上記第1のローラーシャフトおよび上記第2のローラーシャフトの外周に設けるベルト状の内層側弾性材と、この内層側弾性材の外周に一体的に積層して上記帯状部材に接触する被覆層と、を有する弾性体無端ベルトであり、この被覆層は、SRIS 0101規格に規定するスプリング式アスカーC型による硬度が20度以下のシリコーン樹脂からこれを構成しているとともに、上記内層側弾性材には、その移送方向に沿って複数本の内層溝を形成していることを特徴とする弾性体無端ベルト装置である。
上記第2のローラーシャフトの直径は、上記第1のローラーシャフトの直径より、これを小さく形成していることができる。
上記第1のローラーシャフトは、上記帯状部材の移送方向において上記第2のローラーシャフトより上流側に位置していることができる。
上記第1のローラーシャフトには、上記内層側弾性材と同一材料により構成した第1の弾性体ローラーを設けるとともに、この第1の弾性体ローラーを上記内層側弾性材の内周に接触させていることができる。
本発明による弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置においては、第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトに掛け回すための弾性材として、内層側弾性材と、この内層側弾性材の外周に一体的に積層して帯状部材に接触する被覆層と、を有し、C硬度が20度以下のシリコーン樹脂からこの被覆層を構成するとともに、内層側弾性材には、その移送方向に沿って複数本の内層溝を形成しているので、シリコーン樹脂が粘着剤層に対して有する非粘着性ないし剥離性と、低い硬度(C硬度が20度以下)のゲル化した樹脂による帯状部材に対する必要な摩擦力(グリップ力)および耐摩耗性と、を併せ持つことが可能となり、台紙なしラベルや台紙付きの一般的なラベルその他の帯状部材を安定して移送案内することができる。
とくに第一の発明の弾性体無端ベルトによれば、内層側弾性材の外周に一体的に積層した被覆層を、そのC硬度が20度以下のシリコーン樹脂から構成するとともに、内層側弾性材には、その移送方向に沿って複数本の内層溝を形成しているので、シリコーン樹脂が粘着剤層に対して有する非粘着性ないし剥離性を確保するとともに、帯状部材に対するグリップ力を適正にして、台紙なしラベルその他の帯状部材の安定した移送および案内に活用することができる。
とくに第二の発明の弾性体無端ベルト装置によれば、第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトの外周に設けるベルト状の内層側弾性材と、この内層側弾性材の外周に一体的に積層して帯状部材に接触する被覆層と、を有する弾性体無端ベルトを設け、この被覆層は、SRIS 0101規格に規定するスプリング式アスカーC型による硬度が20度以下のシリコーン樹脂からこれを構成するとともに、内層側弾性材には、その移送方向に沿って複数本の内層溝を形成しているので、第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトに掛け回した弾性体無端ベルトにより移送案内してきた台紙なしラベルその他の帯状部材を確実に弾性体無端ベルトから剥離させることができる。
本発明の第1の実施例による弾性体無端ベルト装置21を装備したサーマルプリンター20の概略斜視図である。 同、弾性体無端ベルト装置21の概略斜視図である。 同、弾性体無端ベルト26の幅方向に沿った要部拡大断面図である。 本発明の弾性体無端ベルト26の他の使用形態による弾性体無端ベルト装置40を示す要部側面図である。 従来からの台紙なしラベル1をロール状に巻いた状態の斜視図である。 同、台紙なしラベル1を装填し、商品についての価格やバーコードその他の商品情報や、物品あるいはサービスに関する管理情報などの可変情報を必要に応じて印字するためのサーマルプリンター8の概略側面図である。
本発明は、第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトに掛け回すための内層側弾性材の外周に一体的に積層して帯状部材に接触する被覆層を、C硬度が20度以下のシリコーン樹脂から構成するとともに、内層側弾性材には、その移送方向に沿って複数本の内層溝を形成して、粘着剤層に対する非粘着性ないし剥離性と、帯状部材に対する必要な摩擦力(グリップ力)および耐摩耗性と、を併せ持って、台紙なしラベルや台紙付きの一般的なラベルその他の帯状部材を安定して移送案内することができる弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置を実現した。
つぎに本発明の第1の実施例による弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置を、前記プラテンローラー17(図6)と同等の機能を有する、サーマルプリンター20におけるラベル用弾性体無端ベルトおよび弾性体無端ベルト装置として構成した場合を例に取って図1ないし図3にもとづき説明する。ただし、図5および図6と同様の部分には同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。
図1は、本発明の第1の実施例による弾性体無端ベルト装置21を装備したサーマルプリンター20の概略斜視図である。
サーマルプリンター20は、既述のサーマルプリンター8(図6)と同様に、前記台紙なしラベル1の前記供給部9と、前記案内部10と、前記検出部11と、前記切断部13と、本発明による弾性体無端ベルト装置21を備えた印字部22と、を有する。
図2は、弾性体無端ベルト装置21の概略斜視図であって、印字部22は、前記サーマルヘッド16と、上記弾性体無端ベルト装置21と、を有する。
弾性体無端ベルト装置21は、台紙なしラベル1の幅方向左右に位置する一対の支持ブラケット23と、これらの支持ブラケット23に回転可能に取り付けた第1のローラーシャフト24および第2のローラーシャフト25と、第1のローラーシャフト24および第2のローラーシャフト25に掛け回して一体的に回転する弾性体としての弾性体無端ベルト26と、を有する。
第1のローラーシャフト24は、台紙なしラベル1の移送方向において第2のローラーシャフト25より上流側に位置している。
第1のローラーシャフト24には、駆動部(図示せず、一般的には駆動モーター)を接続し、第1のローラーシャフト24および第2のローラーシャフト25の回転駆動により弾性体無端ベルト26にラベル(たとえば前述の台紙なしラベル1、図5)を接触させて移送する。
ただし、弾性体無端ベルト装置21における第1のローラーシャフト24の部分における弾性体無端ベルト26とサーマルヘッド16との間に台紙なしラベル1を所定圧力で挟持して台紙なしラベル1を移送印字可能としている。
第2のローラーシャフト25の直径は、第1のローラーシャフト24の直径より、これを小さく形成している。
より具体的には、第2のローラーシャフト25の直径としては、第2のローラーシャフト25の部分で折れ曲がる弾性体無端ベルト26が上流側の第1のローラーシャフト24側に鋭角的に回転してゆくようにすることにより、弾性体無端ベルト26に接触して下流側に移送されてゆく台紙なしラベル1が弾性体無端ベルト26から確実に剥離され、さらに下流側に移送されることを保証可能な直径とする。
台紙なしラベル1の剛性さらには粘着剤層3の種類などに応じて、第2のローラーシャフト25の直径を選択することができる。
図3は、弾性体無端ベルト26の幅方向(移送方向に直交する方向)に沿った要部拡大断面図であり、弾性体無端ベルト26は、第1のローラーシャフト24および第2のローラーシャフト25の外周に接触するベルト状の内層側弾性材27と、この内層側弾性材27の外周に一体的に積層して台紙なしラベル1に接触する被覆層28と、を有する。
内層側弾性材27は、これを熱可塑性弾性部材や熱硬化性弾性材料から構成することができる。
内層側弾性材27を構成する合成樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブデン、結晶性ポリブタジエン、ポリブタジエン、スチレンブタジエン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビリニデン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、アイオノマー、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンポリテトラフルオロエチレン共重合体、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリオキシベンゾイル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、1,2−ポリブタジエン、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂を使用することができる。
また、たとえば、熱硬化性のシリコーンゴム、一液型RTV(Room Temperature Vulcanizing)ゴム、二液型RTVゴム、LTV(Low Temperature Vulcanizable)シリコーンゴム、耐油性熱硬化性ゴムなどの熱硬化性弾性材料を用いることができる。
内層側弾性材27は、その硬度(JIS K6253規格に規定するデュロメータータイプAによるゴム硬度、以下「A硬度」)を30〜80度としている。
A硬度が30度未満では、台紙なしラベル1などの帯状部材を移送案内する弾性体無端ベルト26としては柔らかすぎ、すなわち、接触摩擦力が過剰となって、弾性体無端ベルト26としての移送機能に支障が生ずる。また、サーマルプリンター20における印字品質が低下する。
A硬度が80をこえると、弾性体無端ベルト26として硬くなりすぎ、移送力および移送精度が低下する。
第1のローラーシャフト24には、内層側弾性材27と同一材料により構成した第1の弾性体ローラー29(図2)を軸着し、この第1の弾性体ローラー29を内層側弾性材27の内周に接触させ、第1のローラーシャフト24の回転駆動にともなって第1の弾性体ローラー29および弾性体無端ベルト26を一体的に回転可能としている。
被覆層28は、C硬度(SRIS 0101規格に規定するスプリング式アスカーC型による硬度)が20度以下の熱硬化性シリコーン樹脂その他のシリコーン樹脂からこれを構成している。
シリコーン樹脂としては、たとえば、シリコーンゲルと呼ばれるシリコーン樹脂や、RTV(Room Temperature Vulcanizing)液状シリコーンゴム、LTV(Low Temperature Vulcanizable)液状シリコーンゴム、紫外線硬化型の液状シリコーンゴム、熱硬化性の液状シリコーンゴムなどを用いることができる。
シリコーン樹脂は、本来的に非粘着性ないし剥離性を有しており、台紙なしラベル1などを押圧して移送しても台紙なしラベル1における粘着剤層3が貼り付いてしまうことを回避可能である。
熱硬化性のシリコーン樹脂は、熱硬化条件の調整および加工処理が比較的容易で、C硬度の設定も容易である。
C硬度が20度以下であれば、シリコーン樹脂はゲル状で適度に柔らかく、台紙なしラベル1はもちろん、台紙付きラベルその他の帯状部材に対して必要な摩擦力(グリップ力)を有するとともに、耐摩耗性も優れている。
したがって、弾性体無端ベルト26は、台紙なしラベル1や台紙付きラベルその他の帯状部材のいずれに対しても必要な剥離性およびグリップ力を有し、安定した移送案内機能を発揮可能である。
C硬度が20度をこえると、被覆層28の弾性がゴム材のそれに近づくため、その表面の粘着性が急激に上がってしまい、摩耗しやすくなる。
被覆層28は、その厚さT(図3)を10〜100μmとしている。
厚さTが10μm未満では、被覆層28が薄すぎるため、安定した剥離性およびグリップ力を得ることが困難になる。
厚さTが100μmをこえると、弾性体無端ベルト26における内層側弾性材27の被膜として脆くなり、裂けやすくなる。
とくに図3に示すように、内層側弾性材27に、その移送方向に沿って複数本の断面(より正確には、弾性体無端ベルト26の幅方向に沿った平面で切断した断面)V字形状の内層溝30を形成し、内層溝30それぞれの間を平坦な内層台状頂部31として形成している。
内層側弾性材27の外周に形成された被覆層28には、内層溝30の位置に合わせ、同じくその移送方向に沿う複数本の被覆層溝32が形成されている。
被覆層溝32の断面は、ほぼV字形状になっている。
被覆層28は、被覆層溝32それぞれの間を平坦な被覆層台状頂部33として形成している。
なお、内層溝30および被覆層溝32の断面形状としては、V字形状以外にも、U字形状ないしすり鉢形状、矩形状その他の多角形状とすることができる。
内層溝30は、そのピッチPを500〜1500μmとしている。
内層溝30のピッチPが500μm未満では、互いに隣り合う内層溝30の間に形成する内層台状頂部31を加工することができる範囲がほとんどなくなる。
内層溝30のピッチPが1500μmをこえると、弾性体無端ベルト26全体における内層溝30あるいは被覆層溝32の割合が低下し、台紙なしラベル1その他の帯状部材との接触面積が増加する傾向になり、弾性体無端ベルト26としては、その剥離性が低下することを否めない。
内層溝30は、その幅Wを25〜1300μm、好ましくは50〜500μmとしている。
内層溝30の幅Wが25μm未満では、台紙なしラベル1その他の帯状部材との接触面積が増加する結果、弾性体無端ベルト26としては、その剥離性が低下する傾向にある。
内層溝30の幅Wが1300μmをこえると、弾性体無端ベルト26が台紙なしラベル1などを粘着剤層3側から適正に押さえ支える部分の押圧力が低下し、サーマルプリンター20の印字部22におけるラベル片1Aへの印字抜けが発生するなど印字精度が低下する傾向にある。
内層溝30は、その深さDを25〜500μm、好ましくは50〜400μmとしている。
内層溝30の深さDが25μm未満では、台紙なしラベル1その他の帯状部材との接触面積が増加する結果、弾性体無端ベルト26としては、その剥離性が低下する傾向にある。
内層溝30の深さDが500μmをこえると、弾性体無端ベルト26が台紙なしラベル1などを粘着剤層3側から押さえ支える部分の押圧力が低下し、サーマルプリンター20の印字部22におけるラベル片1Aへの印字抜けが発生するなど印字精度が低下する傾向にある。
内層溝30は、その溝角度Gを40〜160度、好ましくは50〜150度としている。
内層溝30の溝角度Gが40度未満では、台紙なしラベル1その他の帯状部材との接触面積が増加する結果、弾性体無端ベルト26としては、その剥離性が低下する傾向にある。
内層溝30の溝角度Gが160度をこえると、弾性体無端ベルト26が台紙なしラベル1などを粘着剤層3側から押さえ支える部分の押圧力が低下し、サーマルプリンター20の印字部22におけるラベル片1Aへの印字抜けが発生するなど印字精度が低下する傾向にある。
こうした構成の弾性体無端ベルト装置21および弾性体無端ベルト26によれば、台紙なしラベル1に接触する被覆層28をC硬度が20度以下のシリコーン樹脂から構成するとともに、内層側弾性材27には、その移送方向に沿って複数本の内層溝30を形成している。
したがって、この内層溝30の形状ないし大きさを適宜選択することにより、さらには、その内層台状頂部31、被覆層28における被覆層溝32および被覆層台状頂部33の形状ないし大きさを適宜選択することにより、シリコーン樹脂が台紙なしラベル1の粘着剤層3に対して有する非粘着性ないし剥離性と、低い硬度(C硬度が20度以下)のゲル化した樹脂による台紙なしラベル1に対する必要な摩擦力(グリップ力)および耐摩耗性と、を併せ持つことが可能となり、台紙なしラベル1や台紙付きの一般的なラベルその他の台紙なしラベル1を安定して移送案内することができる。
とくに弾性体無端ベルト装置21において、第2のローラーシャフト25の直径を第1のローラーシャフト24の直径より小さく形成している。
したがって、上流側の第1のローラーシャフト24から下流側の第2のローラーシャフト25の方向に回転する弾性体無端ベルト26に移送されてきた台紙なしラベル1は、第2のローラーシャフト25の部分において弾性体無端ベルト26が転向する際に上流側に巻き込まれることなく、弾性体無端ベルト26から下流側に剥離されてゆく。
なお、印字部22における第1のローラーシャフト24には、弾性体無端ベルト26の内層側弾性材27と同一材料により構成した第1の弾性体ローラー29(図2)を軸着しているので、弾性体無端ベルト26とサーマルヘッド16との間に挟持する台紙なしラベル1への印字圧力を適正レベルに維持可能であり、印字性能を良好に発揮することができる。
本発明においては、第1のローラーシャフト24および第2のローラーシャフト25のそれぞれの直径は、必要に応じて任意の比率にこれを構成することができるとともに、上述した第1の弾性体ローラー29を設けることなく弾性体無端ベルト26を活用することもできる。
たとえば、図4は、本発明の弾性体無端ベルト26の他の使用形態による弾性体無端ベルト装置40を示す要部側面図であって、弾性体無端ベルト装置40においては、第1のローラーシャフト24に相当する第1のローラーシャフト41の直径を前記第2のローラーシャフト25のそれより大きく構成している。
すなわち、上記第1の弾性体ローラー29を設けることなく、第2のローラーシャフト25および第1の弾性体ローラー41により弾性体無端ベルト26を直接回転駆動している。
こうした構成の弾性体無端ベルト装置40によっても、台紙なしラベル1の単なるガイド機構として活用可能である。
さらに、印字部22のサーマルヘッド16に接触するプラテンローラーとして利用する場合であっても、その必要な印字圧力は、弾性体無端ベルト26(内層側弾性材27、被覆層28)の材料や厚さを選択することにより対応可能である。
なお、前述した第1の実施例(図1、図2)では弾性体無端ベルト26をサーマルプリンター20の印字部22におけるプラテンローラーと同等部品として用いる例を説明したが、剥離性(非粘着性)とグリップ性とを生かし、プラテンローラーの他にも例えばガイドローラー、ニップローラーとしても使用可能である。これらの他、ラベルの自動貼付け機の貼付け(押し付け)ローラー、印刷機や各種コーター、帯状物品の加工装置のガイドローラー、駆動ローラーとしても利用可能である。
1 台紙なしラベル(図5、帯状部材)
1A 台紙なしラベル1のラベル片
2 ラベル基材
3 粘着剤層
4 感熱発色剤層
5 剥離剤層
6 位置検出用マーク
7 切断予定線
8 サーマルプリンター(図6)
9 供給部
10 案内部
11 検出部
12 印字部
13 切断部
14 ガイドローラー
15 位置検出センサー
16 サーマルヘッド
17 プラテンローラー
18 固定刃
19 可動刃
20 サーマルプリンター(図1)
21 弾性体無端ベルト装置(第1の実施例、図1、図2)
22 印字部
23 左右一対の支持ブラケット
24 第1のローラーシャフト
25 第2のローラーシャフト
26 弾性体無端ベルト(第1の実施例、図1、図2)
27 ベルト状の内層側弾性材
28 被覆層
29 第1の弾性体ローラー
30 内層溝
31 内層台状頂部
32 被覆層溝
33 被覆層台状頂部
40 弾性体無端ベルト装置(図4)
T 被覆層28の厚さ(図3)
P 内層溝30のピッチ(図3)
W 内層溝30の幅
D 内層溝30の深さ
G 内層溝30の溝角度

Claims (10)

  1. 第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトに掛け回すための弾性材を有するとともに、これら第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトの回転駆動によりこの弾性材に帯状部材を接触させて移送するための弾性体無端ベルトであって、
    前記弾性材は、
    前記第1のローラーシャフトおよび前記第2のローラーシャフトの外周に接触するベルト状の内層側弾性材と、
    この内層側弾性材の外周に一体的に積層して前記帯状部材に接触する被覆層と、を有し、
    この被覆層は、SRIS 0101規格に規定するスプリング式アスカーC型による硬度が20度以下のシリコーン樹脂からこれを構成しているとともに、
    前記内層側弾性材には、その移送方向に沿って複数本の内層溝を形成していることを特徴とする弾性体無端ベルト。
  2. 前記被覆層は、その厚さを10〜100μmとしていることを特徴とする請求項1記載の弾性体無端ベルト。
  3. 前記内層側弾性材は、JIS K6253規格に規定するデュロメータータイプAによるゴム硬度を30〜80度としていることを特徴とする請求項1または2記載の弾性体無端ベルト。
  4. 前記被覆層には、その移送方向に沿って複数本の被覆層溝を形成していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の弾性体無端ベルト。
  5. 前記内層側弾性材は、前記内層溝それぞれの間を平坦な内層台状頂部として形成していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の弾性体無端ベルト。
  6. 前記被覆層は、前記被覆層溝それぞれの間を平坦な被覆層台状頂部として形成していることを特徴とする請求項4または5記載の弾性体無端ベルト。
  7. 第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトと、
    これら第1のローラーシャフトおよび第2のローラーシャフトに掛け回した弾性材と、を有するとともに、この弾性材に帯状部材を接触させて移送するための弾性体無端ベルト装置であって、
    前記弾性材は、
    前記第1のローラーシャフトおよび前記第2のローラーシャフトの外周に設けるベルト状の内層側弾性材と、
    この内層側弾性材の外周に一体的に積層して前記帯状部材に接触する被覆層と、を有する弾性体無端ベルトであり、
    この被覆層は、SRIS 0101規格に規定するスプリング式アスカーC型による硬度が20度以下のシリコーン樹脂からこれを構成しているとともに、
    前記内層側弾性材には、その移送方向に沿って複数本の内層溝を形成していることを特徴とする弾性体無端ベルト装置。
  8. 前記第2のローラーシャフトの直径は、前記第1のローラーシャフトの直径より、これを小さく形成していることを特徴とする請求項7記載の弾性体無端ベルト装置。
  9. 前記第1のローラーシャフトは、前記帯状部材の移送方向において前記第2のローラーシャフトより上流側に位置していることを特徴とする請求項7または8記載の弾性体無端ベルト装置。
  10. 前記第1のローラーシャフトには、前記内層側弾性材と同一材料により構成した第1の弾性体ローラーを設けるとともに、
    この第1の弾性体ローラーを前記内層側弾性材の内周に接触させていることを特徴とする請求項8または9記載の弾性体無端ベルト装置。
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