JP2017030192A - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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雅人 矢島
Masahito Yajima
雅人 矢島
田村 泰之
Yasuyuki Tamura
泰之 田村
祐志 根津
Yushi Nezu
祐志 根津
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Abstract

【課題】電気配線部材の電気接続部の幅を抑える。
【解決手段】液体吐出ヘッドは、ヘッドチップ108と、ヘッドチップに接続され、素子を駆動するための信号をヘッドチップに送る第1の電気配線部材103及び第2の電気配線部材110と、を有している。第1の電気配線部材103は、ヘッドチップの第1の辺115の一部に沿って設けられた電気接続部116でヘッドチップ108に接続され、第2の電気配線部材110は、ヘッドチップの第2の辺117でヘッドチップ108に接続されている。第2の電気配線部材110は、第1の辺115に沿った第1の部分119と、第1の部分119と接続され第2の辺117に沿った第2の部分118と、第1の部分119と接続され、第1の電気配線部材103の両側縁部121,122の間を、第1の電気配線部材103と重なって延びる第3の部分120と、を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は液体吐出ヘッドに関し、特にヘッドチップの素子に駆動信号を送る電気配線部材の構成に関する。
従来、液体を吐出して記録媒体に画像の記録を行う液体吐出装置が知られている。液体吐出ヘッドは、液体を導入し吐出するヘッドチップを備えている。ヘッドチップの一例は、ヘッドチップの圧力室の容積を変化させる圧電素子を備えている。圧電素子は例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)から形成される。圧力室には、液体を圧力室に供給するための液体供給路と、圧力室から液体を吐出するための吐出口とが設けられている。圧力室の容積収縮時に圧力室の液体が吐出口から液滴として吐出され、圧力室の容積膨張時に液体供給路から圧力室に液体が導入される。圧電素子を駆動するための駆動信号は、ヘッドチップに接続された電気配線部材によって供給される。電気配線部材はフレキシブルプリント基板などで構成される。
近年、高画質で高速に印刷を行うことが求められている。それを実現するには多数の吐出口を高密度に配置し、それぞれの吐出口に対応する多数の圧電素子を設け、それぞれの圧電素子の駆動信号を供給するための多数の配線をヘッドチップから引き出す必要がある。しかしながら、ヘッドチップから引き出される配線の本数が増加するとヘッドチップと電気配線部材の電気接続部の面積が増大し、結果として液体吐出ヘッドが大きくなる場合がある。
特許文献1には電気配線部材を複数の部分に分けることが開示されている。具体的には、圧電素子の個別電極に接続された電気配線部材と、圧電素子の共通電極に接続された電気配線部材とが設けられ、これらの電気配線部材はヘッドチップから同一の方向に引き出されている。特許文献2には共通電極配線を別の電気配線部材で接続することが開示されている。
特開2011−167955号公報 特開2008−207483号公報
特許文献1に開示された技術においては電気配線部材が2つに分割されているが、2つの電気配線部材の総幅は減少しない。このため、ヘッドチップから引き出される配線の本数が増加すると電気配線部材の面積が増大し、液体吐出ヘッド全体が大きくなる傾向にある。特許文献2に開示された技術は、電気配線部材自体を変更するものではないため、液体吐出ヘッドの大きさの増加を抑えることができない。電気配線部材においては配線の幅と配線間のスペースの製造限界を考慮する必要があり、配線ピッチに限界がある。このため、高解像度を実現するために素子を高密度で配置する場合、電気配線部材の幅は増加する傾向にあり、液体吐出ヘッドが大きくなりやすい。
本発明は、電気配線部材の電気接続部の幅を抑えることが可能な液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
本発明の液体吐出ヘッドは、液体に吐出のためのエネルギーを与える素子を備えたヘッドチップと、ヘッドチップに接続され、素子を駆動するための信号をヘッドチップに送る第1の電気配線部材及び第2の電気配線部材と、を有している。第1の電気配線部材は、ヘッドチップの第1の辺の一部に沿って設けられた電気接続部でヘッドチップに接続され、第2の電気配線部材は、ヘッドチップの第2の辺でヘッドチップに接続されている。第2の電気配線部材は、第1の辺に沿った第1の部分と、第1の部分と接続され第2の辺に沿った第2の部分と、第1の部分と接続され、第1の電気配線部材の両側縁部の間を、第1の電気配線部材と重なって延びる第3の部分と、を有している
本発明によれば、第2の電気配線部材は、第1の電気配線部材の幅方向の両側縁部の間を、第1の電気配線部材と重なって延びている。このため、ヘッドチップの電気接続部の幅を、第1の電気配線部材の電気接続部の幅に抑えることができる。
従って、本発明によれば、電気配線部材の電気接続部の幅を抑えることが可能な液体吐出ヘッドを提供することができる。
液体吐出ヘッドの概略斜視図である。 液体吐出ヘッドのZ方向から見た概略図である。 液体吐出ヘッドのX方向から見た概略図である。 第1及び第2の電気配線部材のZ方向から見た展開図である。 ヘッドチップの液体吐出部をY方向から見た詳細な断面図である。 ヘッドチップの液体吐出部をX方向から見た詳細な断面図である 主な部材層を示す、ヘッドチップの分解図である。 比較例におけるヘッドチップの電気配線を説明する図である。 比較例における液体吐出ヘッドのZ方向から見た概略図である。 実施形態と比較例のヘッドチップの電気配線を説明する図である。 第2の実施形態の液体吐出ヘッドのX方向から見た概略図である。
本発明の実施形態を、インクを吐出するインクジェットヘッドを例に説明する。本発明によれば、高解像度の長尺ヘッドの作製が容易となり、ワンパス方式のライン型インクジェットヘッドにおいて一度に大量の印刷が可能となる。本発明は液体を吐出する液体吐出ヘッドに広く適用することができるが、特に産業用プリンタに好適に適用することができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッド1の全体構成を示す斜視図である。図2(a)は、図1の下方から(−Z方向に)みた液体吐出ヘッドの平面図であり、液体吐出ヘッドの吐出口形成面を示している。図2(b)は、第1の電気配線部材103と重なっている第2の電気配線部材110の図示を省略し、第1の電気配線部材103の全体を示す、図2(a)と同様の図である。図3は、液体吐出ヘッドをX方向からみた側面図である。図4は、図1の下方から(−Z方向に)みた第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110の展開図である。
液体吐出ヘッド1は、マニホールド101と、チッププレート102と、ヘッドチップ108と、第1の電気配線部材103と、第2の電気配線部材110と、駆動回路109と、を有している。第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110はそれぞれ、ヘッドチップ108の長手軸LのY方向両側に設けられている。ヘッドチップ108の吐出口が形成された面は吐出口形成面111を形成している。マニホールド101は主にステンレス鋼でできており、インクの流路の一部を形成する。チッププレート102はヘッドチップ108を固定するとともに、マニホールド101とヘッドチップ108をつなぐインク流路を形成している。
本実施形態の液体吐出ヘッド1は2つのヘッドチップ、すなわち第1のヘッドチップ108aと第2のヘッドチップ108bを搭載している。第1のヘッドチップ108aと第2のヘッドチップ108bは、それぞれの長手軸Lが互いに平行となる向きで長手方向Xに互いにずらされて、千鳥状に配置されている。第1のヘッドチップ108aと第2のヘッドチップ108bは、長手方向Xと直交するY方向にみたときに、長手方向Xの端部領域が長手方向Xに互いに重なっている。以下の説明では、ヘッドチップ108a,108bのいずれかを単にヘッドチップ108という場合がある。
第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110はヘッドチップ108に接続されている。第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110はフレキシブルプリント基板(FPC)で形成され、内部にそれぞれ第1の電気配線112と第2の電気配線113を備えている。第1の電気配線112と第2の電気配線113は絶縁体で覆われており、電気的に互いに絶縁されている。従って、第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110も、電気的に互いに絶縁されている。駆動回路109はICチップからなり、液体吐出装置の駆動制御部(図示せず)から送られた制御信号に基づきヘッド駆動信号、すなわち圧電素子211を駆動する信号を生成する。第1の電気配線112と第2の電気配線113は、駆動回路109で生成されたヘッド駆動信号をヘッドチップ108へ送る。第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110は吐出口形成面111を延び、液体吐出ヘッド1の吐出口形成面111と側面114の境界で折り曲げられ、液体吐出ヘッド1の側面114に沿ってさらに延び、駆動回路109と接続されている。
インク供給部(図示せず)から送られたインクは、インレット側のジョイント部104から液体吐出ヘッド1に供給される。インクはマニホールド101に形成されたインレット流路105を通り、チッププレート102を経由してヘッドチップ108に導かれる。ヘッドチップ108を通過したインクは、チッププレート102を経由して、マニホールド101に形成されたアウトレット流路107を通り、アウトレット側のジョイント部106から液体吐出ヘッド1の外部へ排出される。これによって、液体吐出ヘッド1を循環するインクが回収される。
図5はヘッドチップ108のインク吐出部の1つをY方向からみた断面図である。図6は、配線基板220と第1の電気配線部材103の電気接続部と、配線基板220と第2の電気配線部材110の電気接続部をX方向からみた、図2のA−a線、B−b線に沿った断面図である。図7は、ヘッドチップ108を構成する主な部材層を個別に示す、ヘッドチップ108の分解斜視図である。インク吐出部は圧電素子211と圧力室202と吐出口201とから形成されており、二次元状に配置されている。
ヘッドチップ108は、配線基板220(図7(a)参照)と、流路形成基板208(図7(f)参照)と、オリフィスプレート207(図7(g)参照)と、を有している。配線基板220と流路形成基板208は感光性樹脂219(図7(b)参照)により接合されている。感光性樹脂219としては、例えばDF470(日立化成株式会社)などの感光性ドライフィルムを使用することができる。配線基板220と感光性樹脂219と流路形成基板208には、インレット流路105及び供給路203に連通した供給連通孔204と、アウトレット流路107及び回収路205に連通した回収連通孔206と、が形成されている。
配線基板220は、流路形成基板208へインクを供給し流路形成基板208からインクを回収する機能と、インク吐出部を配列支持する機能と、圧電素子211にヘッド駆動信号を印加する機能と、を有している。配線基板220はSiからなり、供給連通孔204と回収連通孔206形成する貫通孔が設けられている。配線基板220の流路形成基板208との対向面には配線217,224が形成されている。図7(a)に示すように、配線基板220は、第1の電気配線部材103が接続される接続領域222がY方向両端に設けられているため、図7(b)〜(g)に示す他の部材層と比べてY方向の寸法が大きい。配線基板220のX方向両端には第2の電気配線部材110の接続用の凹部225が設けられている。
流路形成基板208はSiからなり、複数の圧力室202と、各圧力室202にインクを供給する供給路203と、各圧力室202からインクを回収する回収路205と、が設けられている。圧力室202、供給路203、回収路205は深堀エッチング(Deep−RIE)で形成される。流路形成基板208の上には、圧力室202の一部を形成する振動板209と、振動板209に結合された複数の圧電素子211(図7(d))と、が形成されている。圧電素子211はインクに吐出のためのエネルギーを与える。圧電素子211はゾル−ゲル法により2μm程度の厚さに形成された後、圧力室202に対応する形状にパターニングされている。圧電素子211を変形させることで圧力室202に圧力が発生する。圧電素子211の振動板209側には共通電極210(図7(e))が、反対側には個別電極212が形成されている。共通電極210及び個別電極212は厚さが20〜200nmのPtで形成されている。共通電極210と個別電極212の表面には絶縁保護のために保護膜213が形成されている。本実施形態の流路形成基板208の外形寸法は、X方向が約23、5mm、Y方向が約6.2mmである。
オリフィスプレート207(図7(g))には各圧力室202に対応した吐出口201が設けられている。オリフィスプレート207の吐出口形成面111(圧力室201と反対側の面)には撥水性加工がされている。吐出口201は概ねY方向に配列された吐出口列226を形成している。吐出口201は、同一吐出口列226の隣接する吐出口201に対して、記録解像度の逆数に相当する距離(すなわち1ドット分)だけX方向にずれて配置されている。画像を形成する際は、記録媒体をヘッドチップ108に対してY方向に相対移動させながらインクを吐出する。本実施形態の液体吐出ヘッド1は1200dpiの記録解像度を有しているため、吐出口201は同一吐出口列226の隣接する吐出口201に対して、X方向に21.17μmずれている。吐出口201は吐出口列226あたり40個設けられ、吐出口列226は26列設けられている。従って、ヘッドチップ108は1040個の吐出口201を備え、約0.86インチの幅の画像を形成できる。圧力室202は吐出口列226あたり42個設けられ、両端各一つの圧力室202はダミーである。
インクの供給路203と回収路205は、圧力室202で発生した圧力が吐出口201へ向かうように、吐出口201よりも大きな慣性を有している。インクは、マニホールド101のインレット流路105、供給連通孔204、供給路203、圧力室202、回収路205、回収連通孔206、マニホールド101のアウトレット流路107を順次通って回収される循環流れを形成する。駆動回路109で生成されたヘッド駆動信号が配線基板220を通って圧電素子211に印加されることで振動板209が変形させられ、圧力室102が収縮及び膨張を繰り返す。これによって圧力室102に圧力が発生し、発生した圧力により吐出口201からインクが吐出させられる。
各圧力室202に対応した個別電極212は、引き出し配線214と電気的に接続されている。引き出し配線214はバンプパッド215を介して、Au等で形成されたバンプ216と接続されている。バンプ216は配線基板220の個別配線217と電気的に接続されている。個別配線217の表面には絶縁保護のために保護膜218が形成されている。図2(b)に示すように、個別配線217はヘッドチップ108のY方向端部に位置する接続領域222で第1の電気配線部材103と接続されている。個別配線217と第1の電気配線部材103の接続には異方性導電フィルム(ACF;Anisotoropic Conductive Film)を用いることができる。
共通電極210は各圧力室202に対応した圧電素子211の下を延びている。ヘッドチップ108のX方向両端部には共通電極210を引き出すためのバンプパッド221が形成されている。共通電極210は、バンプパッド221を介してバンプ223に接続されている。バンプ223に接続された共通配線224は、ヘッドチップ108のX方向端部で第2の電気配線部材110と接続されている。共通配線224と第2の電気配線部材110の接続にもACFを用いることができる。図7(c)に示すように、バンプパッド215とバンプパッド221はヘッドチップ108の同一平面に設けられ、約1μmの厚さのAlSiCuで形成されている。
ヘッドチップ108と接続された第1の電気配線部材103には駆動回路109が実装されている。駆動回路109は液体吐出装置の駆動制御部とも接続されている。駆動回路109はCOF(Chip On Film)で実装されており、駆動回路109と駆動制御部の間の配線の本数を大幅に減らすことができる。図3に示すように、駆動回路109は第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110の間に位置している。駆動回路109は第1の面109aで第2の電気配線部材110と、第1の面109aの裏面である第2の面109bで第1の電気配線部材103と接続されている。
図8,9は比較例の電気配線部材を示している。図8(a)は、配線基板220の、個別配線217、共通配線224、バンプ216,223が形成されている面の平面図であり、図8(b)は図8(a)のA部の拡大図である。図9は、比較例の吐出口形成面を示す図2(a)と同様の図である。比較例では1つのヘッドチップ108あたり1つの電気配線部材803が設けられ、個別配線217と共通配線224はともにヘッドチップ108のY方向両端から引き出されている。
ヘッドチップ108のY方向中央部に個別電極212と接続されたバンプ216が配置され、そのY方向両側に共通電極210と接続されたバンプ223が配置されている。バンプ216,223にそれぞれ接続された個別配線217と共通配線224は、Y方向両方向に配線基板220の端部まで引き出され、それぞれの接続領域222で電気配線部材803と接続されている。吐出口201の配置密度が1200dpiであるため、個別電極212と接続された個別配線217はそれぞれの接続領域222で、600dpi程度の配置密度で電気配線部材803と接続される。本例では20本の個別配線217あたり、4本の共通配線224を設けているため、接続領域222における個別配線217と共通配線224は、幅が約17.6μm、配線間のスペースが17.6μmとなる。図8(b)は、以上の構成で配線をなるべく曲げず最短距離で引き回したときの配線のレイアウトを示している。
図9を参照すると、2つのヘッドチップ108a,108bはX方向に互いにずらして配置されている。2つのヘッドチップ108a,108bは、形成される画像にX方向が隙間を生じないように(すなわち、X方向に連続した画像が形成されるように)配置される必要がある。このため、第1のヘッドチップ108aの右下の吐出口201からX方向に21.17μm離れた位置に第2のヘッドチップ108bの左上の吐出口が配置される。この際、A部に示す様に、第1のヘッドチップ108aに接続された電気配線部材803が、第2のヘッドチップ108bのオリフィスプレート207と重なる可能性がある。
この問題を解決するためには電気配線部材803の幅を狭くする必要がある。電気配線部材803の幅を狭くするためには、接続領域222の個別配線217のピッチを狭くすることが考えられる。しかし、接続領域222の個別配線217のピッチをヘッドチップ108全体で均一に縮めようとすると、ヘッドチップ108の幅全体で多くの配線をY方向に対して斜めにする必要が生じる。これは、個別配線217と接続するバンプ216の位置を変えることができないためである。斜めに配線を接続する場合、配線1本あたりの配線面積及び配線間スペースが増加し、ヘッドチップ108が大きくなってしまう。
図10は、本実施形態と比較例の電気配線部材を対比して示している。図10(a)は図8(比較例)のA部の詳細図である。図10(b)は本実施形態における図10(a)と同様の図である。図10(c)は図10(b)に流路形成基板208を重ねて示す図であり、第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110を示している。前述のように本実施形態では2つの電気配線部材、すなわち第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110が設けられている。個別配線217と共通配線224はそれぞれの接続領域で、第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110に接続されている。第1の電気配線部材103は、ヘッドチップ108の長辺である第1の辺115に沿った電気接続部116でヘッドチップ108に接続されている。電気接続部116は第1の辺115よりも短い。
図10(c)及び図2を参照すると、第2の電気配線部材110は、第1の部分119と、第2の部分118と、第3の部分120と、を有している。すなわち、第2の電気配線部材110は、ヘッドチップ108の第2の辺117、すなわちヘッドチップ108のX方向両端でヘッドチップ108に接続されている。第2の電気配線部材110のX方向両端部に接続された2つの第2の部分118はそれぞれ、第2の辺117に沿ってY方向に延び、ヘッドチップ108の角部で90°方向を変え、2つの第1の部分119に接続されている。2つの第1の部分119は、第1の辺115に沿ってX方向に、互いに近づく方向に延び、ヘッドチップ108のX方向中央部付近で合流している。2つの第2の電気配線部材110は、合流点で、第2の電気配線部材110に対して90°方向を変えて延びる第3の部分120に接続されている。第3の部分120は、ヘッドチップ108の第1の辺115と直交する方向に延びている。第2の電気配線部材110の第3の部分120は、第1の電気配線部材103の幅方向(X方向)の両側縁部121,122の間を、第1の電気配線部材103と重なって、Y方向に延びている。第2の電気配線部材110の第3の部分120は第1の電気配線部材103よりX方向の幅が小さく、第1の電気配線部材103のX方向の幅の一部のみと重なっている。他の実施形態では、第2の電気配線部材110の第3の部分120は第1の電気配線部材103と同じ幅であってもよく、第1の電気配線部材103の全幅と重なっていてもよい。
第1の電気配線部材103に共通電極210(共通配線224)に接続された第2の電気配線113を設ける必要がないため、第1の電気配線部材103のX方向の幅を狭くすることができる。本実施形態では、図10(a)の四角で囲ったA部、すなわち共通電極210と接続されるバンプ223と、これに接続される共通配線224が削除され、右端部に集中配置されている。このため、第1の電気配線部材103の電気接続部116の幅を狭くすることができる。第1の電気配線部材103とACF接続される個別配線217は、21.17μmピッチで直線状に配置することも可能であるが、ここでは、第1の電気配線部材103の電気接続部116の幅を縮小するため、これより小さいピッチで配置されている。このため、ピッチ変換のために配線の一部が一旦X方向に向きを変え、所定のピッチに変換された後にY方向に直線状に配置されている。本実施形態では、図10(b)のA部に個別配線が設けられていない。しかし、それにも拘わらず、図10に示す範囲だけで、比較例の120本(個別配線100本+共通配線20本)から100本(個別配線100本)へと、20本分の配線スペースが削減されている。
このように、本実施形態によれば、第1の電気配線部材103と、隣接するヘッドチップ108のオリフィスプレート207との干渉を避けることが容易である。すなわち、ヘッドチップ108の寸法に影響を与えることなく、第1のヘッドチップ108aに接続された第1の電気配線部材103と第2のヘッドチップ108bを、長手方向Xに間隔をおいて対向させることができる。同様に、第2のヘッドチップ108bに接続された第1の電気配線部材103と第1のヘッドチップ108aを、長手方向Xに間隔をおいて対向させることができる。チップヘッド間の距離を最小にして2個のヘッドチップ108を実装することができるため、液体吐出ヘッド1の寸法の増加を抑えることができ、場合によっては液体吐出ヘッド1を縮小することができる。さらに、ヘッドチップ108と第2の電気配線部材110との電気接続部が配線基板220の凹部225に設けられているため、第2の電気配線部材110のX方向の必要寸法を抑制することができる。
(第2の実施形態)
図11(a)は、本発明の第2の実施形態を示す図3と同様の図である。第1の電気配線部材103は、ヘッドチップ108と、圧電素子211の駆動回路109と、の間を延び、駆動回路109に接続されている。第1の電気配線部材103は、駆動回路109の第1の面109aで駆動回路109に接続されるとともに、第1の面109aと対向する部分の一部に開口123を有している。第2の電気配線部材110は第1の電気配線部材103と並行して駆動回路109の近傍まで延び、開口123を通って駆動回路109の第1の面109aで駆動回路109に接続されている。このようにして、圧電素子211の駆動回路109は第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110とに接続される。開口123は駆動回路109の中央部付近に設けられている。
本実施形態では、第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110の端子を駆動回路109の片面だけに設けることができるため、液体吐出ヘッド1のコストの増加を抑えることができる。また、ヘッドチップ108の共通電極210につながる共通配線224と、第2の電気配線113と、個別電極212につながる個別配線217と、第1の電気配線112と、駆動回路109とによって、液体吐出ヘッド1内で閉じた回路が形成される。このため、液体吐出ヘッド1内で閉じた回路を形成していない場合に生じやすい、静電気などによる破損が生じにくくなる。さらに、液体吐出ヘッド1を液体吐出装置の本体に接続するコネクターの数を少なくすることができる。
図11(b)は第2の実施形態の変形例であり、駆動回路109の周囲のみを示している。第1の電気配線部材103は、ヘッドチップ108と、圧電素子211の駆動回路109と、の間を延び、駆動回路109に接続されている。第1の電気配線部材103は、ヘッドチップ108との電気接続部(接続領域222)からみて、駆動回路109よりもさらに遠方まで延びている。第2の電気配線部材110も第1の電気配線部材103と並行して、駆動回路109の遠方まで延びているが、駆動回路109に直接接続されていない。第2の電気配線部材110は、第1の電気配線部材103のヘッドチップ108との電気接続部からみて、駆動回路109よりも遠方の第1の位置124で第1の電気配線部材103と接続されている。具体的には、第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110は、第1の位置124にスルーホール125,126を有している。スルーホール125は第1の電気配線部材103の配線127と接続されている。スルーホール126は第2の電気配線部材110の第2の電気配線113と接続されている。第2の電気配線部材110の第2の電気配線113と第1の電気配線部材103の配線127は、これらのスルーホール同士またはスルーホールの間に介在する導電部材(図示せず)を介して接続されている。このようにして、圧電素子112の駆動回路109は第1の電気配線部材103と第2の電気配線部材110とに接続される。
第1の電気配線部材103のヘッドチップ108と駆動回路109の間の区間は個別電極212につながる多数の第1の電気配線112が密に設けられている。この区間を避けるため、第2の電気配線部材110の共通電極210につながる第2の電気配線113は、ヘッドチップ108との電気接続部からみて、駆動回路109の遠方で第1の電気配線部材103につなぎこまれている。このため、本実施形態では、ヘッドチップ108と駆動回路109の間の第1の電気配線部材103の構成に影響を与えることなく、コンパクトな液体吐出ヘッド1を実現することができる。本実施形態でも、液体吐出ヘッド1内で閉じた回路を形成することができる。
以上述べた各実施形態では、電気配線部材としてFPCを用いているが、電気配線部材の構成はこれに限定されない。電気配線部材として、例えば多層FPCを用いることもできる。ヘッドチップ108の数も2つに限定されず、3つ以上のヘッドチップ108を千鳥状に配列して長尺ヘッドを構成することができる。
1 液体吐出ヘッド。
103 第1の電気配線部材
108 ヘッドチップ
110 第2の電気配線部材
211 圧電素子

Claims (9)

  1. 液体に吐出のためのエネルギーを与える素子を備えたヘッドチップと、前記ヘッドチップに接続され、前記素子を駆動するための信号を前記ヘッドチップに送る第1の電気配線部材及び第2の電気配線部材と、を有し、
    前記第1の電気配線部材は、前記ヘッドチップの第1の辺の一部に沿って設けられた電気接続部で前記ヘッドチップに接続され、前記第2の電気配線部材は、前記ヘッドチップの第2の辺で前記ヘッドチップに接続され、
    前記第2の電気配線部材は、前記第1の辺に沿った第1の部分と、前記第1の部分と接続され前記第2の辺に沿った第2の部分と、前記第1の部分と接続され、前記第1の電気配線部材の両側縁部の間を、前記第1の電気配線部材と重なって延びる第3の部分と、を有している、液体吐出ヘッド。
  2. 前記第2の電気配線部材の前記第3の部分は、前記第1の電気配線部材の前記両側縁部の間を、前記第1の電気配線部材の一部のみと重なって延びている、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記ヘッドチップは複数の前記素子と、前記複数の素子の各々に接続された個別配線と、複数の前記素子に接続された共通配線と、を有し、前記第1の電気配線部材は前記個別配線に接続され、前記第2の電気配線部材は前記共通配線に接続されている、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 第1のヘッドチップと第2のヘッドチップとを含む複数の前記ヘッドチップを有し、前記第1のヘッドチップと前記第2のヘッドチップは、それぞれの長手軸が互いに平行となる向きで長手方向に互いにずらされて配置され、前記第1のヘッドチップに接続された前記第1の配線部材と前記第2のヘッドチップが、前記長手方向に間隔をおいて対向し、前記第2のヘッドチップに接続された前記第1の配線部材と前記第1のヘッドチップが、前記長手方向に間隔をおいて対向している、請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記第1のヘッドチップと前記第2のヘッドチップは、前記長手方向と直交する方向において、前記長手方向の端部領域で互いに重なっている、請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記ヘッドチップの両側に、前記第1の電気配線部材と前記第2の電気配線部材がそれぞれ設けられている、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記第1の電気配線部材と前記第2の電気配線部材との間に位置し、前記第1の電気配線部材と前記第2の電気配線部材とに接続された、前記素子の駆動回路を有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記第1の電気配線部材と前記第2の電気配線部材とに接続された前記素子の駆動回路を有し、
    前記第1の電気配線部材は、前記駆動回路の第1の面で前記駆動回路に接続されるとともに、前記第1の面と対向する部分の一部に開口を有し、
    前記第2の電気配線部材は前記開口を通って、前記駆動回路の前記第1の面で前記駆動回路に接続されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記第1の電気配線部材と前記第2の電気配線部材とに接続された前記素子の駆動回路を有し、
    前記第2の電気配線部材は、前記ヘッドチップとの電気接続部からみて前記駆動回路よりも遠方の第1の位置で前記第1の電気配線部材と接続され、前記第1の電気配線部材は、前記第1の位置と前記駆動回路との間に、前記第2の電気配線部材及び前記駆動回路と接続された配線を有している、請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
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